P「安価でアイドルに復讐する。4スレ目」【王道か外道か】 (1000)

モバマスのPがアイドルに復讐する話の4スレ目です。女の子がひどい目に遭うのは堪えられない!・復讐はなにも生まない!という方はそっ閉じ推奨。
また、ホラーゲーネタや系列会社キャラも出てくる場合がございます。ご了承ください



終わったアイドル(順不同)
・復讐
日野茜
渋谷凛
高垣楓
橘ありす
荒木比奈
佐城雪美
向井拓海
佐久間まゆ(ジョイン)
城ヶ崎美嘉
城ヶ崎莉嘉
諸星きらり
ヘレン
櫻井桃華
棟方愛海

・復讐(番外)
qp(棟方P)

・救済
星輝子
双葉杏
白坂小梅
白菊ほたる
三船美優
高森藍子


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飛鳥「──キミ達は実に単純だな」

玉沼「ハ?」

飛鳥「こっちがわざと名前を間違えた、くらいわからないのかい?」

玉沼「タマしかあってねえのはそのためか?」

小丸「そっかそっかぁー♪」

ポクテ「エンジェルちゃん、これは後学のために言っておくよ。現代っ子エンジェルちゃん」

飛鳥「ボクは天使なんかじゃない」

ポクテ「そうやって男を挑発するのはいい。小生意気なエンジェルちゃんも好きだよ。でもね…………後先考えよう」

飛鳥「後先を考える、か。残念なことにボクは後先を考えない。刻は変わり行くモノだからね。考えても無駄なのさ」

玉沼「小生意気な野郎だぜ」

飛鳥「性別もわからないのか? ボクは女だ」

小丸「自分から女の子だっていったよぉこの子♪」

ポクテ「そういうところも危ないよエンジェルちゃん。俺は好きだけどね☆」

飛鳥「生憎性分でね。気に障ったのなら謝るよごめん」

小丸「ねーねーどうするどうする? この前の子みたいに飼う? 見た感じ中学生だよね」

ポクテ「またエン汁ちゃんが増えるのか。いいね☆」

玉沼「おいおい待てよ。暴力はいけない」

小丸「あれ? 意外だね。この前の無限チーンコ!の一件以来、ずっと賢者タイム?」

ポクテ「この前は絶好調だったな。キライじゃないぜ☆」

玉沼「色々吹っ切れちまったからな。これもあの女に…………んー?」

飛鳥「なんだい?」

玉沼「お前……もしかして二宮飛鳥?」

小丸「今ごろ気づいたの?」

ポクテ「さすがに遅すぎだぞ……ハハ」

玉沼「うるせぇ!」

飛鳥「ボクはキミのことを知らないけど、キミはボクのことを知ってるのかい?」

玉沼「忘れたとは言わせねえぞ!」

飛鳥「忘れた」

玉沼「ガッグッギギギ……この……! 人の集めたものを捨てやがって!」

飛鳥「あれはボクの意思じゃなくて番組の意向だ。仕方ないことだろう」

玉沼「選べたろ! そっちが! それを『フゥ……興味ないね。好きにしてくれ』っていったのはお前だろ!」

飛鳥「本当に興味がなかったんだからしかたないよ。それともなにかい? 興味のないことに興味を持てと強要するかい?」

玉沼「それがアイドルの仕事だろ!」

飛鳥「残念。ボクにとってアイドルは未知の領域だけどこれだけは言える。ボクとキミの決定的な違いさ」

玉沼「決定的な違い? んだよそれ」

飛鳥「ボクは色物じゃないってことだよ」

玉沼「テメッ!」

ポクテ「やめとけ……当たってる」

小丸「残念だけど……ウン」

玉沼「お前らまでかよ!」

飛鳥「また寸劇が始まるのかい? それならポップコーン買ってこようかな。なんなら劇場も手配するかい? ボクはキミ達と違ってプロデューサーがついてるし、頼めば手配してくれるかもね」

玉沼「な、殴りてえ……!」

小丸「まぁまぁ抑えて抑えて」

ポクテ「さすがの俺もエンジェルちゃんに無意味な暴力はいけないと思うぞ」

玉沼「無意味って……」

飛鳥「あんなヒトガタを捨てて何か問題かい?」

ポクテ「おっと、その発言はいけないなエンジェルちゃん。あれは……」

玉沼「思い出の品なんだよ!」

飛鳥「ささやかな抵抗でもした思い出でもあるのかい?」

玉沼「そんなんじゃねえ! あれは、あれはな……!」

ポクテ「待て。このエンジェルちゃんに何をいってもムダだ」

玉沼「止めるのかよ!?」

小丸「そうじゃないよ玉沼くん。気が付かない?」

玉沼「アァ? なにがだよ」

ポクテ「彼女の様子だよ」

玉沼「様子だぁ? 真っ黒い服を着込んでるのはわかる。けどそれがなんだってんだよ。あっ、やたらベルトが多いけどよ」

小丸「やっぱ変わらないね。よーく見てごらんよー」

ポクテ「冷や汗かいてるだろ?」

玉沼「マジだ。息もちょっと荒いな」

ポクテ「加えて下半身」

玉沼「下半身? 股関押さえてんな。もしかして生理?」

小丸「そういう玉沼くん、ボクは好きだよ」

ポクテ「正解は、エンジェルちゃんはエン汁を出すのを我慢してるってことさ」

玉沼「エン汁ぅ? あ、小便のことか」

ポクテ「言い方がスマートじゃないぞ☆」

小丸「下品だなぁ」

玉沼「はっはーん、つまりそういうことだな?」

飛鳥「盛り上がってところ悪いけどそこを通してくれるかな? こう見えても忙しいんだ」

玉沼「おっと、通すかよ。おい、そこの三番目の個室入れ」

飛鳥「ボクに乱暴する気かい? 乱暴な性行為ほどお互いに虚しいものはないよ」

小丸「いいからとっとと入ってよ♪ アースカちゃん♪」

飛鳥「ボクの行動はボクが決める」

ポクテ「それでこそエンジェルちゃん☆」

>>15
以下からひとつ選んでください
ア.素直に従う
ス.ささやかな抵抗をする
カ.悪態をつきながらも従う

それ以外は安価下

飛鳥「わかった、わかったよ。力じゃどう頑張っても勝てないからね。従うよ」

小丸「意外に素直だね」

飛鳥「"力が"弱い人にしかこんなことできないからなキミ達は……やれやれ」

玉沼「このッ……!」

ポクテ「やめとけ。今はまだ挑発にのって発散するときじゃない」

飛鳥「嘆かわしいね、まったく……ハァ。で……なにすればいいんだい?」

玉沼「安心しろ。痛いことはしない」

飛鳥「優しく抱いてくれるのかい? そんなことしたらただでさえ……いや、やめておこう」

玉沼「とりあえずそこに座れ」

飛鳥「便座に?」

小丸「ていうか狭いよね、ここ」

玉沼「お前らも一緒に入ってくるからだろ」

ポクテ「キミと俺がチャオ☆」

飛鳥「…………」

>>19
ア.悪態をつく
ス.溜め息をつく

これ以外は安価下

飛鳥「ハァ……」

玉沼「ア?」

飛鳥「狭いなら出ていけばいいじゃないか……バカなのか?」

玉沼「だとよ。誰が残る?」

小丸「玉沼くん」

ポクテ「お前が残れ」

玉沼「っしゃ! 一番槍ゲッチュ☆」

飛鳥「…………」

>>23
ア.黙っている
ス.何をするのか聞いてみる

これ以外は安価下

飛鳥「何をするんだい?」

玉沼「それくらい想像つくだろ」

飛鳥「そうか……じゃあ優しくしてくれるかい? こう見えてもか弱くてね」

玉沼「わりぃけどそっちじゃねえ。それにお前が処女か非処女かなんて興味ねえ」

飛鳥「…………」

玉沼「我慢してもらうだけだよ」

飛鳥「…………?」

>>27
ア.身構える
ス.後ずさる
カ.身を乗り出す

これ以外は安価下

飛鳥「迫ってこないでくれるかな?」

玉沼「後ずさるなって」

飛鳥「……アッ……!」

玉沼「ほら転けた」

飛鳥「いたた……触らないでくれるかな」

玉沼「んな強がんなよ」

飛鳥「…………」

玉沼「ほら立てよ」

飛鳥「このままの方がキミ達と同じになれそうだな。同レベルまで下がるのはシャクだけど、フフ」

玉沼「アァン?」

飛鳥「…………」


>>30
ア.手を握るのもおぞましいね
ス.同レベルに下がることなんて出来ない

これ以外は安価下

飛鳥「…………ン」

玉沼「ヨッと。ったく最初から強がんなっての」

飛鳥「……ペッ」

玉沼「っ! きったねぇな」

飛鳥「キミ達下衆にはゴホウビなんだろ?」

玉沼「ゲスか……ま、今からやることに堪えられるかどうかだな」

飛鳥「ッ!」

下2
コンマ判定。コンマ以下が14以下で受けながせる、以上で受け流せない
ゾロ目で何かが起こる
■■■■■■■■■■■■■■

飛鳥「アッ……! ちょっ! ファン!」

玉沼「すげえ声出たな」

飛鳥「いきなり……くす、ぐるなんて……驚いたよ」

玉沼「まだオレの番は終わりじゃないからな」

飛鳥「何をしたいのかわけがわからないよ」

玉沼「喋ってるヒマあんのか、よ!」

下1
コンマ判定。コンマ以下が22以下で絶える、以上なら堪えられない
ゾロ目で直撃
□□□□□□□□□□■■■■

飛鳥「ファっ……!」

玉沼「また入った。でもクリティカルじゃねぇか。チッ」

飛鳥「ぁ……ふ、ふぅ……女の子にこんなことして楽しいかい? 理解らないな」

玉沼「強がりなのか余裕なのか。さて、誰かに代わる」

飛鳥「…………」

>>41
ア.挑発する
ス.沈黙する

これ以外は安価下
□□□□□□□□□■■■■■

飛鳥「…………」

玉沼「震えてんのか? カワイイとこあんじゃねえか」

飛鳥「下衆……」

玉沼「服の一枚でも剥ぎたかったが……いいか。言っとくけどこんなんじゃフィギュアのこと許してないからな」

飛鳥「キミのちっちゃいのじゃムリ。名前に馬つくのにね、フフフ」

玉沼「思い出したんかよ。ま、いまさらだがな。おーい、どっちか来いよ!」

>>44
ア.小丸
ス.ポクテ

これ以外は安価下

ポクテ「チャオチャオ☆」

玉沼「チャウチャウしたく言うんじゃねえよ」

ポクテ「エンジェルちゃん無事?」

玉沼「見てなかったんか?」

ポクテ「こういうのも楽しみ方のひとつさ☆ でどうなんだ?」

玉沼「何回かエロぇ声出たぜ」

ポクテ「ヒュー」

玉沼「じゃ代わるわ。外で待ってる」

ポクテ「どこくすぐった?」

玉沼「脇腹。じゃな」

飛鳥「クッ……」

ポクテ「怯えなくていいよ。手荒なことはしないから☆」

飛鳥「これでボクより歳上なんだから救いようがないよ」

ポクテ「それ小丸には言うなよ。てなわけで……」

飛鳥「タイミングがわかっててボクが堪えられないと思うかい? だとしたら見くびられたものだ」

ポクテ「それはエンジェルちゃん次第」

下2
コンマ判定。コンマ以下が87以下なら堪える、以上なら堪えられない
ゾロ目で状況に沿って良いことがある
□□□□□□□□□■■■■■

飛鳥「あ、はっ……フッ…………ふぅ」

ポクテ「おっ、堪えた。エライね☆」

飛鳥「だから言ったろ?」

ポクテ「強気なエンジェルちゃんも好きだよ」

飛鳥「もうムダだからやめたら?」

ポクテ「やめない☆」

飛鳥「…………」

>>51
ア.挑発する
ス.話を聞く
カ.交渉する

これ以外は安価下

飛鳥「キミも"痛いやつ"なんだな。ボクとは違って小さいけどね」

ポクテ「それってどういう意味?」

飛鳥「男性としての器も人間としての器もね。アレも小さいのかな?」

ポクテ「俺にそういう挑発はムダ。さっきのやつになら効いたかもね」

飛鳥「わかるんだよ。なにせボクは……」

>>54
ア.ヘレンと友達だからね
ス.カレンと友達だからね
カ.変態大人と友達だからね

これ以外は安価下

飛鳥「ヘレンと友達だからね」

ポクテ「どっかで聞いた名前だな……」

飛鳥「世界レベルだからね。あの自信はスゴいよ。ホント」

ポクテ「それがオレの器と関係あるのか教えてくれない?」

飛鳥「話すと長くなるから省略するよ。全部話しても理解らないだろうからね」

ポクテ「助かるよ☆」

飛鳥「曰く、日本男性はちっちゃい……ってね。なにがとは言わないよ。まぁ、人としての器の大きさはヘレンの彼を見たら、あぁ日本男性はなんてダメなんだろうって感じられずにはいられない」

ポクテ「へぇ」

飛鳥「さすが世界だよね。日本とは大違い。くすぐりと言えば、手の大きさも違うね。日本人の小さくて短い指とは大違い。脆いしね。ホントにもうなにもかも違う」

ポクテ「そっかそっか☆」

飛鳥「…………フフ」

>>57
飛.まだ挑発を続ける
鳥.もうこれくらいでいいだろう

これ以外は安価下
□□□□□□□□□□■■■■

飛鳥「そんなんだから負け組認定されるんだよね。やっぱ外国人と付き合ってると勝ち組オーラが身に付くよね」

ポクテ「ふっ……クク」

飛鳥「笑うしかない? 悪いね、現実突きつけて」

ポクテ「そういうエンジェルちゃんは大好き☆」

下2
コンマ判定。コンマ以下が67以下なら堪える、以上なら堪えられない
今回は2回挑発後なので堪えられない場合、ダメージ2倍
ゾロ目で効果倍

□□□□□□□□□□□■■■

飛鳥「……ハハ。まったく話にならないね」

ポクテ「こういうのもいいかもね」

飛鳥「強がりかい? 虚しいばかりだ」

ポクテ「もう一回やる?」

飛鳥「諦めが悪い。これも日本人の悪癖だね。すっぱり諦めたらどうだい」

ポクテ「怖いのか?」

飛鳥「…………」

>>64
飛.もっとなさけなくなるだけ。やめときなよ
鳥.そんな悪癖に付き合うのも一興、かな

これ以外は安価下

飛鳥「そんな悪癖に付き合うのも一興……かな」

ポクテ「さすがエンジェルちゃん。優しいね☆」

飛鳥「フッ」

ポクテ「余裕の微笑み。もはや女神☆」

飛鳥「いつでもいいよ」

ポクテ「フフ」

下2
コンマ判定。コンマ以下が19以下なら堪える、以上なら堪えられない。今回は効果2倍
ゾロ目で倍率ドン!さらに倍!
□□□□□□□□□□□■■■

飛鳥「フ……ゥッ、ン……」

ポクテ「さすがエンジェルちゃん。降参するよ」

飛鳥「事態はなにも変わってない。ま、これがキミ達の限界だ」

ポクテ「あと1人いるの忘れちゃダメだよ。それじゃ、バイ☆」

飛鳥「ホント情けなくなる。世界の人に謝って回ってほしい」

小丸「よっと」

飛鳥「っ!!」

下2
コンマ判定。コンマ以下が23以下で堪える、以上なら堪えられない。不意討ちだ!ダメージ2倍
ゾロ目で効果倍

□□□□□□□□□■■■■■

飛鳥「ヒャアっ!!」

小丸「サオ☆ あはは入った入った♪」

飛鳥「いったた……いきなりなにをするんだい! 卑怯者!」

小丸「転けちゃって痛そうだねー。でも遠慮はしないよ!」

飛鳥「クッ……!」

下2
コンマ判定。コンマ以下が32以下で堪える、以上なら堪えられない。体勢が整わない!ダメージ2倍
ゾロ目で効果倍

□□□□□□□■■■■■■■

飛鳥「ウ、ア……キュ……フぅ」

小丸「堪えてる堪えてる♪」

飛鳥「ほん……と……ひきょ、ゥう……」

小丸「結構ヤバイ?」

飛鳥「こんなもの……全……然……!……っ!」

小丸「もっと続けたいなぁ……けど一人2回か3回って約束だし……あと1回分残ってるじゃん♪」

飛鳥「っ!!」

下2
コンマ判定。コンマ以下が78以下なら堪える、以上なら堪えられない。依然転けたまま! ダメージ2倍
ゾロ目で効果倍

□□□□□■■■■■■■■■

飛鳥「ハッ……! ック…………ッー……!」

小丸「おりょ? これには堪えた。スゴいね」

飛鳥「ハァハァ……これで、お、終わりだね」

小丸「うん! 終わりだよ!」

飛鳥「ならボクの……勝ちだね」

小丸「あーあ残念。ホントスゴいねキミ」

飛鳥「やっぱりキミたちは下衆、だね」

小丸「そんな飛鳥ちゃんに重大発表ー! ワードンドンパフパフ♪」

飛鳥「ハァ?」

小丸「ガンバった飛鳥ちゃんにゴホウビだよ!」

飛鳥「目の前から消えてくれると嬉しいんだけどな」

小丸「これが終わったら望み通り消えるよ♪ ささっ、誰からのプレゼントもらいたい!? ガンバったから選んでよ♪」

飛鳥「…………>>80

以下からひとつ選んでください
ア.玉沼
ス.ポクテ
カ.小丸

これ以外は安価下

飛鳥「ポクテが一番まともそうだ」

ポクテ「俺を選んでくれるなんて……嬉しいよエンジェルちゃん」

飛鳥「早く渡してくれないか?」

ポクテ「そう慌てないでよエンジェルちゃん☆ ほら、他の二人はいったいった」

玉沼「あ? んでだよ?」

ポクテ「なんでもだよ。あとで話すから。な?」

玉沼「チッ、わかったよ。いくぞ小丸」

小丸「はいはーい♪」

ポクテ「…………さて」

飛鳥「これが変人じゃなければ少しはロマンチックなんだけどな」

ポクテ「ごめんよ。さて、俺からのプレゼントの前に……」

飛鳥「もったいつけるね」

ポクテ「少しは期待してるでしょ?」

飛鳥「多少はね。なんであれ勝負に勝ったことにはかわりない」

ポクテ「じゃあ、これで祝杯をあげないとね」

飛鳥「水筒?」

ポクテ「これは貰い物でね。というのも飛鳥ちゃんはラジオは聞く?」

飛鳥「趣味のひとつさ。ミッドナイトレディオショー」

ポクテ「へぇー、聞くのか。俺は昼間聞くよ」

飛鳥「それがどうかしたのかい?」

ポクテ「その時に気まぐれでプレゼントコーナーに応募したら当たってね。モニターに選ばれたのさ。といっても感想よろしくといった程度だけどね」

飛鳥「へぇ……それで?」

ポクテ「届いたのがその水筒の中身。開けてみて」

飛鳥「っとと。うっ、なんだいこの臭いは」

ポクテ「竹なんとか工業が作ったお茶だよ。名前は忘れてしまったけどね。でも大事なのはその効用」

飛鳥「こんな真っ黒で青臭さ満点のものにどんな効能があるというんだい?」

ポクテ「とりあえず飲んで」

飛鳥「断るね。こんな得たいの知れないもの、誰が飲むもんか」

ポクテ「怖いのかい?」

飛鳥「怖くなんかあるものか。飲んでみせるさ」

ポクテ「それでこそエンジェルちゃん☆」

飛鳥「ンク……ンッンッンッ…………ンプッ……プハッ」

ポクテ「よくガンバったね。偉いぞ☆」

飛鳥「苦いブラック珈琲に比べればなんてことない」

ポクテ「実はそれ、アイドルの悩みを解決してくれるお茶なんだ」

飛鳥「よくわからないな」

ポクテ「そろは利尿効果の逆の効能がある。簡単にいえばトイレが遠くなる」

飛鳥「気持ち悪いから近くなりそ……オプ」

ポクテ「休憩がてら話をしよう」

飛鳥「今はつまらない話でもいいから聞きたい」

ポクテ「さ、そこの個室に座って」

飛鳥「ふぅ……それで?」

ポクテ「こんな都市伝説がある。捨てられた赤ん坊」

飛鳥「よくある話だね。それで?」

ポクテ「その赤ん坊の母親はキミより1つか2つ年上、いや同い年だったかな? とにかくそれくらいの女の子さ」

飛鳥「珍しくもないね」

ポクテ「その母親ってのが問題なんだ。詳しい話は知らないがどうやらその出産はとある公衆トイレでされたようなんだ」

飛鳥「よくある話だね。それで?」

ポクテ「これもよくある話でな、この"母親"は実は堕胎して……いや、させられたのさ」

飛鳥「汚ないオトナの世界の犠牲者かな?」

ポクテ「父親が誰なのかは見当もつかない、彼女はそういう人だった。一説によると父親は外国人らしい」

飛鳥「そんな人いるはずないと思うよ?」

ポクテ「ま、人の噂ってのは尾ひれがつくものだからな。それでその母親は堕胎をさせられた。ひどい話だね」

飛鳥「まったくね。それで?」

ポクテ「針の穴だらけの震える腕で赤ん坊を抱き上げたが、赤ん坊が男の子か女の子か、それを確認する余裕は母親にはなかった」

飛鳥「クスリでもやってたのかい?」

ポクテ「恐らくね。そして出産後その赤ん坊はなくなってしまったんだ。そのトイレで」

飛鳥「逃げた…………現実に戻ってきて怖くなったんだろう」

ポクテ「母親は赤ん坊を置いて逃げた。行方不明になったとも。だからか、いやだからこそか。そんな赤ん坊にも記憶というものはなくても、心というものがあったんだろね」

飛鳥「…………?」

ポクテ「今でもその赤ん坊は捜してるんだ。パパとママを……」

飛鳥「よくある怖い話だね。トイレが遠くなりそう」

ポクテ「まだ終わりじゃない。その赤ん坊はどこで産まれたか」

飛鳥「トイレだろ?」

ポクテ「四番目の個室さ」

飛鳥「…………不吉な数字だ」

ポクテ「正確にはどこだかはわからない。言えるのは4か3、四か三の部屋なんだ」

飛鳥「死産と掛けてるのか……いやはや」

ポクテ「言い忘れたがその母親は髪が長かったらしい。だからそこに導かれるのは髪の長い女性が多いらしい」

飛鳥「ボクも危ないかもね。これはエクステだけど」

ポクテ「この話はここまで。どうだい、気持ち悪さがなくなった?」

飛鳥「ずいぶん楽になったけどまだ少し残ってる」

ポクテ「それじゃ、もうひとつ。実はそのお茶の原材料、なにかの臓物らしい」

飛鳥「え……?」

ポクテ「…………冗談だよエンジェルちゃん☆」

飛鳥「少し驚いてしまったよ」

ポクテ「少しは落ち着いた? それじゃ俺はこれで帰るよ」

飛鳥「そうかい。ま、暇潰しにはなったかな」

ポクテ「早く用を済ませて帰ることをおすすめするよ☆」

飛鳥「ボクがあの程度の話で怖じ気づくと思う?」

ポクテ「ハハ、そりゃそうか」

飛鳥「ホント甘いな」

ポクテ「ほんの一時でもエンジェルちゃんが楽しめたならそれでいいさ。それじゃバイ☆」

飛鳥「盛者必衰。一時は名を轟かせたアイドルグループもこうなっては地に落ちたも同然だね」

ポクテ「ハハ、面目ない……」

飛鳥「まったく……さて、おしっこしたらまた調査するか」

ポクテ「あ、聞き忘れてたけど……」

飛鳥「覗きにでも来たのかい? 顔に似合わずムッツリだね。でも残念。既に鍵はかけた。それに3つとも開けないとどの個室かわからないおまけ付き。完璧だね。まぁ、さっきと同じく3番目……一番奥にいるのだけどね」

ポクテ「そこは一番左、左、真ん中、一番右の"何番目"かな?」

飛鳥「え──」

玉沼「なあ……」

小丸「よっほっほっと、なに玉沼くん」

玉沼「まだその呼び方続いてんのかよ!?」

ポクテ「話ってなんだ?」

玉沼「この前のドッキリやり過ぎじゃなかったか?」

小丸「あんな女の子にはちょうどいいよ」

ポクテ「右に同じ」

玉沼「でもよ、お漏らしが全国ネットで流されたのはどうかと……しかもフェアじゃねえし」

小丸「ボクたちが編集していいって言われてたんだし良くない?」

玉沼「結果、アレだぞ?」

ポクテ「俺はエンジェルちゃんのエン汁が手に入って最高だったな」

小丸「ボクは泣き顔が見られたから満足だな♪」

玉沼「ところであのサオ☆ってなんだ?」

小丸「二人にあってボクにはああいうのないからさ。ちょっとテンションも上がってたし」

玉沼「そういやないよな。焦らなくてもそのうち出来るぜ。な?」

ポクテ「ああ、そうだな」

小丸「わかってるけど玉沼くんに言われるとムカつく」

玉沼「なんでだよ!」

ポクテ「まあまあ、抑えて抑えて」

玉沼「ったく。ところでよ、アイツはもうこれでいいよな?」

ポクテ「どういうことだ? なにかしこりが残ってるのか?」

玉沼「しこりっていっちゃしこりなんだけどな……ああいう女子があれで心が折れるとは思えないぜ」

ポクテ「成長したな……俺は嬉しいぞ」

小丸「あれからなんだかんだあったしね」

玉沼「事務所辞めてからなぁ……この苦難もおっさんの餞別ってことでいいか」

ポクテ「ホント成長したな……」

玉沼「なんか色々吹っ切れた!」

小丸「その切っ掛けが人形ってのがちょっとカッコ悪いけどねぇ」

玉沼「うるせえ! あれはな……!」

ポクテ「ストップ。そこまでだ」

玉沼「ぬっ、グッ……まぁいいぜ。他人にはわからねえことだかんな。へっ」

ポクテ「ま、エンジェルちゃんのことはまた日を改めてということにしよう」

玉沼「潮時ってやつだな」

小丸「それ言うなら引き際じゃない?」

玉沼「どっちでもいいじゃねえか」

ポクテ「そういうところは変わらないな。俺は嬉しいよ☆」

小丸「そういえば飛鳥ちゃんにヘレンさんのこと教えたらどうなるんだろ?」

玉沼「それも面白そうだな。そういや、今回はあのおっさんいなかったな」

小丸「まさかあんな汚ないおじさんがヘレンさんと二つの意味で繋がってるなんてね。ビックリだよね」

玉沼「たしかにな」

ポクテ「未だに俺達には強気な目で睨んでくるよな。そこが美しいんだけどな。素敵なビーナス☆」

玉沼「エンジェルちゃんじゃないんだな。やっぱ年齢か?」

ポクテ「年齢で判断しないさ。いうなれば……雰囲気、かな」

小丸「アハハ似てなーい」

ポクテ「これは手厳しいな」

玉沼「なんにせよ二宮飛鳥、こいつは長い戦いになりそう、だぜ!」

ポクテ「いつか、チャオ☆して」

玉沼「ゲッチュ☆してぇぜ!」

小丸「サオ☆でね♪」

玉沼「そのサオってなんだ?」

小丸「SAOだよ。SexArtOnline」

ポクテ「みんなで頑張ろうって意味だな」

玉沼「マジか──」

P「…………」

小梅「企画……だ、大成功」

P「良かったね」

小梅「楽しかった」

P「見つけた甲斐があるよ」

小梅「ふ、ふふ……これ写真」

P「噴水かぁ。二つともキレイに撮れてるね」

小梅「それでね、プロデューサーがね」

杏「…………」

ほたる「えっと……どうかしたんですか?」

杏「ん、あぁほたるか。別に」

ほたる「先ほどからPさんのこと見てますよ?」

杏「……小梅。担当プロデューサーの話ばっかするなって思って」

ほたる「それだけ好きなんですよ。事務所の女の子たちの間で話題騒然ですし」

杏「それならそれでいいんだけど……ん? 待て待て、事務所的にもそれ良くないよね?」

ほたる「そうなんですか?」

杏「…………まぁ考えるのもめんどいからいいや」

ほたる「ところであの…………さっきから距離とってません?」

杏「気のせい気のせい」

ほたる「私といると不幸になるから……」

杏「不運からレベルアップ?」

ほたる「最近思うんです。上を目指さなきゃって……」

杏「杏が言うのも烏滸がましいけど、そっちにレベルアップしたかぁ……」

ほたる「…………」

杏「ほたるもさっきからPさん見てるよね」

ほたる「…………」

杏「返事がない。ただのシラギクのようだ」

ほたる「私もあんな風に誰かに甘えたい……」

杏「ないの?」

ほたる「ないことはないですが、その後甘えられた人が不運に見舞われて……」

杏「オォウ……」

ほたる「すごいときなんて……」

杏「もういい……休めっ……! 今は……休めっ……!」

ほたる「…………あ、押し倒した」

杏「なぬ……?」

ほたる「と思ったら起き上がった……!」

杏「さすがPさんだ、なんともないぜ!」

ほたる「おやつを食べるらしいですよ?」

杏「オヤツを食べるっぽいとな?」

ほたる「あっ、私たちも呼ばれてますね」

ほたる「…………」

P「…………」

杏「オヤツ食べてからずっと手を出したり引っ込めたりしてるけどさ……」

ほたる「…………」

P「………………」

杏「中学生カップル?」

P「ただ待ってるだけ」

輝子「ガッとやって! チュッと吸って! ヒィヤァッハァァァァァァァァ!」

杏「また、すごい格好のが増えた……」

小梅「あぅ、はふ……」

ほたる「──なるほど。ロールプレイ……」

輝子「最近私もは……ハマってる。題して、信じて送った輝子が……」

ほたる「私もやってみようかな……」

まゆ「お疲れ様ですPさぁん」

P「そっちもお疲れ。どうだった?」

まゆ「数日会えなくて寂しかったです。早くまゆを慰めてください♪」

P「…………後でな」

まゆ「やった」

杏「その前に杏を救ってくれ」

P「寝るのか。連れてく」

杏「あ……フ……やさしく」

まゆ「小梅ちゃんはまゆと向こうに行ってましょう」

小梅「うん……」

ほたる「え? そんな格好で写真を?」

輝子「さっきの……ロールプレイの……一環…………フフ」

小梅「わた……私も参加したい」

輝子「オゥケィ……マイシスター…………フヒ」

まゆ「まゆも仲間に入れてくれます?」

輝子「おぉう……強力な味方」

小梅「構図は?」

輝子「私、Pさん、小梅の順」

まゆ「まゆ達は?」

輝子「構図2の方に……これ」

ほたる「あの……まゆ"達"ってなんですか? まゆさんの他は誰です?」

小梅「幽霊……?」

ほたる「ま、まさかあの子……!?」

まゆ「事務所でも有名ですものねぇ……うふふ」

ほたる「もしかして私?」

まゆ「当たり♪」

ほたる「やっぱり……」

まゆ「さぁまゆと一緒にPさんにご奉仕しましょう……」

ほたる「やめてください……私にはプロデューサーという大切な人が……!」

輝子「おぉ! さっそくロールプレイ……!」

小梅「Pさんにはどんなポーズとってもらう?」

輝子「私がライブの格好で……カメラに向かってポーズするから……うむむ」

小梅「わ、私は包帯巻いて肩に座るから……どうしよう」

輝子「ワイングラス片手に……ほくそ笑み?」

小梅「に、似合う……!」

まゆ「まゆ達はどうする?」

ほたる「えっ、あ、そうですね……こんなのは?」

まゆ「ほたるちゃんってタイトスカートが似合うわね。なんだか上品。これはイヤリング?」

ほたる「あ、はい……ありがとうございます。イヤリングです。穴開ける勇気がなくて……」

まゆ「ほたるちゃんはイヤリングが似合うからそのままでいいと思うわ」

輝子「マイシスター……! アイデンティティのピンチだ!」

小梅「い、イヤーカフスなら……!」

輝子「あ、痛いの勘弁……」

小梅「い、いたくない……かも」

P「──ふぅ」

まゆ「お疲れ様です、Pさん」

P「ここにいないってことは寝たか」

まゆ「はい。みんなグッスリ」

P「運ぶの大変だったろ」

まゆ「みんな素直に寝てくれました。ほたるちゃんが先導してくれて」

P「マナー教室の成果かな? いや、元からか」

まゆ「これもPさんの調教の成果ですよぉ」

P「言い方」

まゆ「うふふ」

P「それと重いから上に乗るな」

まゆ「まゆの重さを感じてほしいです♪ それとも対面は嫌ですか?」

P「……たまにはいいか」

まゆ「あら? もしかしてまゆの想いが通じた? このままだと小梅ちゃんも……」

P「まゆと小梅にはプロデューサーがいるだろ? 浮気は駄目」

まゆ「はぁーい」

P「…………」

まゆ「…………」

P「…………」

まゆ「…………」

P「…………苦しい」

まゆ「まゆの胸どうですか? 固いですか?」

P「固めの枕」

まゆ「最近ご無沙汰ですから。柔らかくしてくれます?」

P「…………」

まゆ「お風呂……行きます?」

P「…………」

まゆ「黙ってると連れてっちゃいますよぉ♪」

P「…………疲れてるから背中流してくれ」

まゆ「はぁい♪」

P「…………」

まゆ「最近ご無沙汰で寂しかったのは本当ですよ?」

P「背中流すだけだぞ」

まゆ「嫉妬心からムラムラっと来ませんか……残念」

まゆ「──まゆのおっぱい気持ちいいですかぁ?」

P「なにも言う気力もない」

まゆ「タオル外して洗おうかしら。背中の下の方洗いにくいし、ここは手か下半身を使って……」

P「やりたいの?」

まゆ「ただの提案です」

P「……明日からどうするか」

まゆ「飛鳥ちゃんはもういいんですか?」

P「まさか。今回で終わりじゃない。彼女にはまだ知ってもらわなければいけないことがある。それに他の計画も進行中だ」

まゆ「Pさんったら悪い人ぉ」

P「しばらくは間を開ける。」

まゆ「間を開けたあとのってスゴくて好き♪」

P「それで明日からなんだが……どうするか」

まゆ「まゆと一緒にだらだらします?」

P「杏で足りてる」

まゆ「じゃあ……ダラダラ?」

P「湯船の中でならいい」

まゆ「え♪」

P「一遍に入った方がまゆも疲れないだろ?」

まゆ「それじゃ遠慮なく……フッア、ハアァァァ……ン」

P「気持ちいいか?」

まゆ「お湯に全身を包まれると疲れが吹き飛びます。あとPさんによしかかってるので♪」

P「…………」

まゆ「抱くだけじゃなくて野獣になってもいいですよ? ガオーって」

P「……ふぅ」

まゆ「ガオー。まゆだからマオーの方がいいかしら? 猫みたい」

P「…………よし決めた」

まゆ「もしかして無視されてた?」

P「>>121層に>>123

>>121
ジュニア(12歳まで)かティーン(13歳から19歳まで)かアダルト(20歳以上)か選んでください

>>123
復讐か救済か。復讐の場合軽くか徹底的か

それ以外は安価下

ティーン

救済

P「ティーン層を救うか」

まゆ「またかわいい子増やすんですか? 欲張りさん♪」

P「…………」

まゆ「アッ、アンもう……無言でお腹擦らないでください。お腹弱いの知ってるくせに♪ あ、やめないでくださいね、これ好きなので」

P「…………」

まゆ「また無視されてる予感……ほーらまゆのふさふさですよー」

P「……よし決めた」

まゆ「考えまとまりました?」

P「>>127


>>127
モバマスのティーン(13歳から19歳まで)イドルをお願いします

それ以外は安価下

加蓮

P「北条加蓮」

まゆ「あの子誰かに似てますよね」

P「そうだな……」

まゆ「…………?」

P「…………」

まゆ「まゆと本番します?」

P「あぁ、そうだな……」

まゆ「どうしたんですか上の空で。なにか悩みですか?」

P「……救えるかどうか自信がない」

まゆ「あのPさんが自信ない発言だなんて珍しいですね。どうしてですか?」

P「まだ情報が少ないんだ」

まゆ「またまた珍しいですね」

P「救いきれるかどうか……大人の手も借りなければどうにも……」

まゆ「…………Pさん」

P「どうするか……」

>>138
加.不安がぬぐえない。今回は保留だ(情報が集まるまで保留して再安価)
蓮.小さいことからコツコツと。先ずは目先の問題からだ(このまま進める)

これ以外は安価下


P「不安がぬぐえない。今回は保留させてくれ……」

まゆ「……あなたの好きなようにしていいんですよ?」

P「…………」

まゆ「だから謝らないで……」

P「…………そうだな。よし、気を取り直してまた考えるか」

まゆ「まゆが見つめればいい考えが思い浮かんでくるかもしれません♪ よいしょ」

P「そういう行動相変わらず早いな」

まゆ「浮かんでこーい浮かんでこーい♪ あ、まゆの胸が浮かんできましたぁ!」

P「…………>>144

そんなわけで再安価です。
モバマスのティーン(13歳から19歳まで)アイドルをお願いします

それ以外は安価下

みちる

P「大原みちる」

まゆ「お腹満ちる? 大腹みちる?」

P「食べるのが趣味なアイドル。実家はパン屋」

まゆ「変わったアイドルですね」

P「理由は…………明日話す」

まゆ「まだ不安でしたら……スッキリします?」

P「…………」

まゆ「手で良かったら今すぐにでも♪」

P「いやいい。それより……」

まゆ「……?」

P「扉のところ」

まゆ「影ですね……幽霊?」

P「じゃないと思う。3つあるぞ。もし幽霊だったら人気だな、ここ」

まゆ「…………まゆ幽霊はちょっと……」

まゆ「──どうですかぁー? 誰もいませんかぁー?」

P「いない」

まゆ「本当ですかぁー?」

P「いないから掛け布団から出てきて」

まゆ「なんだったんでしょうか?」

P「なんだったのかな」

まゆ「せっかくまゆとPさんの熱ーいラブシーンが始まるところだったのに……!」

P「その気になってないから一方的な行為になるよ?」

まゆ「無理やりというのもなかなか……やっぱりダメですね」

P「もう寝るか」

まゆ「はい♪」

P「……もう寝るよ?」

まゆ「…………?」

P「…………」

まゆ「廊下で寝ます? ちょうど掛け布団もありますし」

P「一人で寝れない?」

まゆ「はい。怖くて無理です」

P「……布団の奪い合いになるけどいい?」

まゆ「上に乗るので問題ないです♪」

P「杏もいるから静かにね」

まゆ「はぁぁい……」

P「着いたよ」

まゆ「なんだか久しぶりな気分です」

P「枕は好きなの選んで」

まゆ「はーい。ささ、早く寝ましょPさん♪」

P「そっち側だとベッドとオレの間に挟まるよ?」

まゆ「それもいいかも♪」

P「とにかくお互い気を付けて寝よう」

まゆ「それじゃおやす……み……な……」

ほたる「あ…………えっと」
小梅「こんばん……は」
輝子「………………フ、フヒ」

まゆ「ひぁ──」

P「それでなんでベッドの下にいたの?」

輝子「私が悪いんだ……親友…………忘れ物をしてしまって……」

ほたる「わ、私が心細いからってついてきてしまったのがいけないんです……! 私が来なければこんなことには」

小梅「じゅ、純粋な好奇心……」

P「まゆになにか言うことは?」

輝子「ごめんなさい」

ほたる「す、すみませんでした」

小梅「ご、ごめん……なさい……」

まゆ「こっちも不意打ちとはいえ、あんなに驚いてごめんなさい……」

P「もうあんなことしないか?」

小梅「し、しない……」

輝子「ち……誓う」

ほたる「すみません……! 軽はずみな行動は、こ、今後一切いたしません……!」

P「わかった。まゆからなにか言うことは?」

まゆ「えっと……三人とも、特に小梅ちゃんと輝子ちゃん。まゆだから良かったけど、心臓の弱い人だったら死んじゃうこともあるから、今後は後ろから声を掛けたり、ベッドの下に潜り込まないこと。わかった?」

輝子「はい……」

小梅「わかった……」

ほたる「本当にすみません……」

まゆ「まゆからは以上です」

P「三人は眠気は?」

輝子「シャッキリポン」

小梅「く、隈があるけど眠くない」

ほたる「目がさえちゃって……」

P「それじゃ居間にいってホットココアかミルクでも飲んで」

まゆ「三人とも行きましょう♪」

小梅「Pさんは?」

P「オレは横になる」

まゆ「小梅ちゃーん?」

小梅「あ、いまいく……ムー」

P「……柔軟剤使った?」

小梅「……へへ」

P「…………行ったぞ」

杏「ん……」

P「あれじゃ起きるよな」

杏「誰か部屋に入ってきたと思ったら、ベッドの下に潜り込むんだもん。びっくりもするよ」

P「大丈夫か?」

杏「ハハ……いいかな?」

P「うん……」

杏「…………」

P「…………」

杏「なんだか重苦しいんだよね……」

P「なにが?」

杏「周りの雰囲気というか評価というか……」

P「評価?」

杏「うーん……イメージかな? なんかよくわかんないけどね」

P「そっか」

杏「ほらほらそこはもっと聞くところだよ?」

P「そっちがわかってないのにこっちが下手なこといえないじゃないか」

杏「…………なんかズルい言い方」

P「…………ん?」

杏「どうしたの?」

P「鼻が臭う」

杏「鼻の臭い嗅ぎたい? えっ、変態?」

P「体調は?」

杏「まあまあ……スゥゥゥ」

P「どう?」

杏「自分じゃわかんない」

P「そっか」

杏「鼻が臭うって言うけどさ」

P「言うね。言ったね」

杏「あれって鼻というより口と鼻の間じゃない?」

P「たしかに」

杏「ほら、ここの窪み。上唇の少し……そこを……フシュッ……ぬぇ?」

P「臭う?」

杏「……やっぱ自分じゃわかんない」

P「そんなもんか」

杏「そんなものだよ」

P「…………」

杏「…………」

P「だからってオレのを嗅ごうとしない」

杏「………………ン」

P「…………」

杏「……ホントだ。人のはわかるね」

P「……な」

杏「…………なんか恥ずかしいこれ」

P「落ち着いた?」

杏「もう少し……かな」

P「そうか」

杏「Pさん以外にも触れるようにならなきゃね……」

P「誰なら大丈夫?」

杏「小梅でギリギリ……」

P「ゆっくり治していこう」

杏「……治るまで杏は寄生するからな」

P「どこに?」

杏「Pさんの……お腹?」

P「もう定位置だよな」

杏「胸ならロマンチックなのに欠片もないね」

P「ね……」

杏「…………」

P「お腹痛い?」

杏「気持ち悪い……」

P「トイレ連れてくね」

杏「小梅たちいる……」

P「ゴミ箱に……」

杏「溶けるよ?」

P「買い換える」

杏「そう……オゥ……エ……」

P「…………」

輝子「ヒャッハーダイナマー」

小梅「屋根の上伝ってくと……ブループリント」

輝子「あ、ほんとだ。これで……フヒ」

まゆ「それ新しいイヤリング?」

ほたる「この前雑誌に書いてあったのを偶然見つけて……」

輝子「汚ねえ花火だ」

小梅「デッデレレーレレレレ……」

輝子「パワァァァシャアァァァァウト……じゃない?」

小梅「電気仕掛け?」

輝子「なんでもいいから……シャアァァァァウト」

小梅「パーティーなんとか、つ、作ろう」

輝子「それよりロードローラとバイクを、あっ……飛んだ……フヒ」

P「まゆ」

まゆ「お疲れ様です」

P「下にいってくる」

まゆ「下に?」

P「ん、ン」

まゆ「あぁ、なるほど。いってらっしゃい」

P「いってくる」

ほたる「Pさんはなにをしに?」

まゆ「秘密」

ほたる「はぁ……?」

小梅「…………」

輝子「どこ行くマイシスター」

まゆ「小梅ちゃん。座って♪」

小梅「はぬ……」

まゆ「うふふ♪」

P「──ふぅ」

杏「お風呂ありがとう」

P「よかった」

杏「なに読んでるの? ホットミルク? ペンギンクラブ?」

P「そういう本は読んでない」

杏「……あれ、なんで知ってるのか聞かないの?」

P「年頃だから知ってる、だろ?」

杏「コンビニくらいにはいくよ。というかコンビニしかいかない? ビバコンビニ」

P「ビバだらだら」

杏「ビバビーズクッション」

P「それは私のお腹だ」

杏「で、なに読んでるの?」

P「履歴書」

杏「やったね、Pさん! 家族が増えるよ」

P「増えないよ」

杏「杏の時も読んでたの?」

P「まぁね」

杏「今じゃ履歴だけじゃなくて、カラダの隅々まで知られちゃった……」

P「イカっ腹」

杏「太っ腹」

P「この子知ってる?」

杏「杏が知ってるはずないじゃん」

P「じゃ読んでくか」

杏「聞かせてもらおうか」

P「大原みちる。食べる姿がキュートな15歳。身長153cm、体重40kg。BMI値は17.09。スリーサイズは上から78・55・80」

杏「大腹……?」

P「お腹押さないでね。誕生日はパンの記念日の4月12日。牡羊座のO型。利き手は右」

杏「わかった、アメリカ出身だね」

P「違う。食べるのが趣味だったらアメリカなのは短絡的。出身は福井県。趣味は食べること」

杏「まさかの予感的中」

P「ふむ……」

杏「それでこの子どうするの?」

P「助けようかと思ってる」

杏「やっぱり家族が増えるんじゃないか」

P「部屋は別にするつもり」

杏「…………杏のこと気にしなくていいからね」

P「気にしてないよ」

杏「…………ちょっとは気にしてよ」

P「いつも気に掛けてる」

杏「杏もいつもかけてる」

P「気にしなくていいからね」

杏「…………ほんとごめん」

P「気の済むまで謝って」

杏「ん……」

P「髪の毛上げるのね」

杏「ありがとう……ついでにコッチも」

P「また?」

杏「溜まるものは……」

P「溜まるからな」

杏「私も年頃だからね。だめ?」

P「この前と一緒?」

杏「外軽く触ったら周りなぞって。それ繰り返して」

P「わかった」

杏「普通は……いいや。考えるのもめんどくさい」

P「このスパッツ好きだね」

杏「愛用といっても過言じゃなィ……ッ……」

P「溜まってるね」

杏「ボーッとして……ぁふ、と色々思い出してイライラしちゃって……ァ……ソコソコ」

P「終わったら寝よう──」

大原みちる「フゴゴゴーゴフ!」

大P「おう、みちる」

みちる「今日はなんですか?」

大P「なんと今日はドイツパン祭りだ!」

みちる「えー! 本当ですか!?」

大P「おう! もちろん事前の味見あり!」

みちる「絶対味見が止まりません! プロデューサーさんも共犯ですからね!」

大P「おう!!」

みちる「よーし、食べるぞー!」

みちる「フゴゴ!フゴッゴ、ゴゴゴ」

大P「ほらもっと食べろ!」

みちる「幸せです!」

大P「おかわりもあるぞ」

みちる「プロデューサー大好き! 愛してる!」

大P「おう! 俺もだ!」

みちる「フゴゴフー♪」

輝子「あれぞ私の……目指すもの!」

小梅「大食漢?」

みちる「フゴル?」

大P「? あれ、あの二人って」

みちる「知ってるんですか?」

大P「おう!」

みちる「あっ、こっち来た」

輝子「ルァァァァ!」
みちる「へ?」
小梅「ち、血ぃぃぃぃ……!」

みちる「な、なに!? なになに!」

大P「おーい、人のアイドルになにしてるー」

輝子「しまった捕まった!」

小梅「や……やぁ……」

大P「はいはい」

美優「あの……すみません」

大P「はい?」

美優「輝子ちゃんたち放してくれますか?」

大P「あなたは……三船美優さん?」

美優「はい」

大P「そういうことなら……よっ」

小梅「み、美優さん」

美優「あ、よしよし」

輝子「うぅ……」

みちる「私になにか用ですか?」

美優「あ……ごめんなさい。実は頼みたいことがあって──」

みちる「味見!?」

大P「そういうことならみちるの得意分野です」

美優「よかった。辛いもの大丈夫?」

みちる「大好きです!」

美優「よかった。それじゃ来てくれる?」

みちる「いいともー!」

輝子「…………フヒ」

P「………………」

輝子「険しい顔してる……親友」

P「…………さすがに心苦しい」

輝子「これもロールプレイ……というわけで肉食パンクど……どう?」

P「似合ってる」

輝子「フヒ……フフ」

P「そこの歩行車の中に鍵あるからなにか食べてきていいよ」

輝子「メキシカーン!」

P「釘バットは置いていってね」

輝子「あ、はい」

P「…………」

小梅「食べる?」

P「いいから食べて」

小梅「元気、だ、出して」

P「ありがとう」

まゆ「あまり走ると転けるわよ輝子ちゃ、あぁ……メロンソーダに」

P「…………」

まゆ「大丈夫ですか?」

P「あぁ……」

まゆ「ご友人のことを心配してるんですか?」

P「それもそう。貸してくれたのは嬉しいし、頼んだのはこっちだけど、荒治療になりそうだからなんだか悪いことに巻き込んでるみたいでね」

まゆ「も、というのは?」

P「問題は大原みちるの方」

まゆ「彼女がどうしたんですか?」

P「効きすぎたらこの先が心配でね」

まゆ「そこら辺は彼女自身に任せるしかないですよ」

P「だな…………」

まゆ「それにしてもこのお店すごいですね。再現率がすごいというか。まゆ、こういうのには詳しくないですが、よほど好きなんでしょうね」

P「ゲーム・マンガ・特撮等々が好きだからね。就職先もその手の建設会社だし」

まゆ「あ、うちの方は用意できてます」

P「ありがとう」

まゆ「いえ、三船さんと一緒でしたから早く終わりました」

P「それで三船さんは?」

まゆ「疲れたらしく寝てます」

P「…………彼女がうちので満足してくれるといいけど」

まゆ「出来なかったらここのお世話になるだけですよ。あっ、そういえばキッチンにピザと七面鳥ありました。食べます?」

P「コーンスープだけでいい」

みちる「おじゃましまーす!」

美優「いらっしゃい」

みちる「おー、さっそくいい匂い!」

美優「今用意できるから先に手を洗っててくれる?」

みちる「はい。いい食事はキレイな手からですしね!」

美優「──はいどうぞ」

みちる「おいしそー! いただきまーす」

美優「どう?」

みちる「モゴ!モゴゴゴモゴ!」

美優「え?」

みちる「ゴクンもう!文句のつけようないくらい!」

美優「慌てて食べなくても逃げないわ」

みちる「おいしくて箸じゃなかった、フォークがとまらなーい!」

美優「バジルって癖あるから心配だったけど……よかった」

みちる「パスタなんて久しぶりに食べました!」

美優「そうなの?」

みちる「最近はパンばかりで……あっ、パン屋の娘がこの発言はまずいかも!」

みちる「──ンまぁーーい!」

美優「よく食べるわね」

みちる「なんなんですかこれ!? 食べたことない!」

美優「お正月のお節のために作るの。ゴボウの八幡巻きっていうのよ」

みちる「色の地味さがまったく気にならない!」

美優「口の周りに食べかすついてる」

みちる「あ、すみません──」

みちる「も、もう動けない……お腹いっぱい……」

美優「よく食べたわね」

みちる「未知の体験だった……ゲフ」

美優「そういえばこのあとお仕事よね? 時間大丈夫かしら」

みちる「おっと、そろそろ出なきゃいけません。ちょっとトイレ借りていいですか?」

美優「あ、ごめんなさい。いまトイレ壊れてて……」

みちる「あ、そうなんですか」

美優「我慢できそうにない?」

みちる「大丈夫です。駅まで持ちます」

美優「大丈夫なの?」

みちる「はい。ただ食後にトイレにいくようにしてるだけです。お気になさらず」

美優「そう? ならいいけど……」

みちる「あ、それじゃもういきます。今日はごちそうさまでした!」

美優「よかったらまた来てね」

みちる「はい、また誘ってください。今度はうちのパン持ってきます!」

美優「うちのパン?」

みちる「実家がパン屋で。大原ベーカリーをよろしく」

美優「そうなのね。それじゃ楽しみにしてる」

みちる「一度食べたら病みつきですよ!」

美優「あ、電車」

みちる「しまった! じゃホントこれで!」

美優「…………これでよかったのかしら──」

みちる「ふーう……いっぱい食べたぁ!」

みちる「あんなに食べたのプロデューサーとファミレスに行って以来♪」

みちる「フフフ、プロデューサーに自慢しようっと。あぁー三船さんお嫁にほしい!」

みちる「…………あれ? 駅はこっちだっけ……あいやいやこっち……ぃ?」

みちる「…………迷った。こういうときは食べ物の匂いを辿ればだいたい着くはず……!」

みちる「いざ、働け私の鼻!」

>>196
以下から選んでください
大.クンクン……むむっ、このソバの香りは!
原.クンクン……ムムッ、このパンの香りは!

これ以外は安価下

みちる「クンクン……むむっ、このソバの香りは!」

みちる「間違いない! 駅そばのかほり!」

みちる「ということは目の前のビルディングが駅の可能性が?」

みちる「意外と近かったんですね。それではレッツ、フオォォ……?」

みちる「ハレ? ひゃんだかネ……む……ぅ──」

みちる「──ァ」

みちる「…………?」

みちる「ここどこ……?」

みちる「頭がはっきりしない……」

みちる「駅に向かって歩いてて……」

??「おや、起きたね」

みちる「誰ですか?」

担当「誰って、君の担当医」

みちる「たんとうい?」

担当「そう、担当医」

みちる「状況が飲み込めません!」

担当「叫ばないでね。ここ一応病院だから」

みちる「…………」

担当「駅の近くで倒れてた君はここに運ばれたの」

みちる「駅の近くで? 覚えがあるような無いような……」

担当「胃洗浄はしておいたから。お腹すいてるかと思うけどあと数時間は食べちゃだめだからね」

みちる「あ、はぁ……?」

担当「またあとで来る。ぶらついてもいいけど気を付けてね」

みちる「はい?」

担当「それじゃ」

みちる「あ……いっちゃった……」

みちる「病院っていってたけど……」

みちる「…………うーん」


>>202
大.ヒマだなぁ……どこか出歩こう
原.お腹空いて力が出ない……

これ以外は安価下

過食症かな?原

みちる「お腹空いて力が出ない……」

みちる「誰か食べ物……パンプリーズ」

みちる「…………ヒマー」

みちる「お腹空いたーオナカ空いたー」

みちる「うあー…………ぁふ」

担当「なにしてるんだい?」

みちる「んあ?」

担当「食事持ってきたよ」

みちる「!!」

担当「そんながっつかない。どっかに持ってきやしないから」

みちる「早く、早くください!」

担当「ゆっくり食べてね」

みちる「ハグルルルムチャムチャゴクン! おかわり!」

担当「いってるそばから……おかわりはないよ」

みちる「そんな!」

担当「食べる量に問題なし……と」

みちる「ください! もっとください……!」

担当「そんなにほしいの?」

みちる「ほしい……! 欲しいです!」

担当「じゃあ、あと……5時間は我慢してね」

みちる「そんな! そんなにガマン出来ません! おかしくなっちゃう!」

担当「我慢できたらゴホウビあげる」

みちる「ゴホウビ?」

担当「その時になったらわかるよ」

みちる「──あ、プロデューサーからメールきてる」

みちる「大丈夫か? あ、連絡行ってたんだ」

みちる「あぁんプロデューサーと行ったファミレスが懐かしい」

みちる「その時の記憶をオカズに……しまった。白米もパンもないんだった……!」

みちる「メールの返信しよっ」

>>208
大.お腹空きました
原.いま病院なんです。ヒマです

これ以外は安価下

『お腹空きました! フゴフゴしたい!』

みちる「これでよし」

みちる「返信はやっ」

『こんなときでも腹減ったなのか!? もっと言うことあるだろ! 遅刻してごめんなさいとか、打ち合わせに出れなくてなんたらとか。こっちが仕事のことで走り回ってるというのにお前というやつは。あっそういえば、事前打ち合わせ出来ないから仕事キャンセルしたからな。先方の意向だ。でもまた取ってきてやるから心配すんな。ところでみちるはいまどこにいる?』

みちる「ドイツパン祭りー! ノーーー! 倒れた自分が憎い……!」

みちる「……プロデューサーにどこにいるのか言わなきゃ。いーま、病院に、いまっせ……と」

担当「はい没収」

みちる「あっ……!」

担当「気になったから見に来てみれば……まったく。ダメだよ? 病院内で携帯電話使っちゃ」

みちる「プロデューサーにどこにいるか連絡しなくちゃいけないのに……」

担当「それはこっちからしておくよ。まだ事態把握してないでしょ? そんな状態で連絡してもさらに心配させるだけ。だから、ね?」

みちる「……たしかにそうですね。ところであたしの服はどこに?」

担当「こっちで預かってる。といっても……あ、念のために鞄も没収するね」

みちる「あたしのカバン!」

担当「化粧品に香水、ポーチの中身は……消臭スプレー。普通、中に入れるの逆じゃない? あとは──」

担当「けっこう入ってたにしては勉強道具がなかったね。そして娘を持つ身としては理解してるつもりだが、なんだこの……ティーン雑誌というのかね? これは学校に持っていってはいけないだろう」

みちる「うぅう…………」

担当「また来るからね」

みちる「見事に全部没収されちゃった……ん?」

みちる「この袋なに? コンビニの袋だ。こんなの買った覚え……ハッ!」

みちる「こ、これはホットドッグ!」

みちる「ゴクリ……いやいやいや食べちゃダメ食べちゃダメ」

みちる「でも…………ゴクリ」


>>213
大.おいしそう……お腹空いてるからしかたないよね!
原.あたしも15歳。これくらいのこと我慢できなくてどうする!

これ以外は安価下

みちる「あたしも15歳。これくらいのこと我慢できなくてどうする!」

みちる「…………あうぅでも……ゴキュ」

みちる「雑誌……は没収されちゃったからケータイ……もだった」

みちる「…………食べてもいいよね」

みちる「イヤイヤイヤイヤ! ホットドッグの誘惑に負けたりしない!」

みちる「こんなのはポーイ!」

みちる「するのはもったいないからどこかに置いとこっと」

みちる「他にすることないから寝よっかな」

みちる「おやすみなさーい……グガァ」

みちる「──ふぁ?」

みちる「っあーぁよく寝たぁ……アフ」

担当「よく寝てたね」

みちる「ヒャッ!」

担当「暴れないでね。点滴が抜けちゃう」

みちる「あ、すみません……」

担当「いい知らせだよ。この点滴が終わったら帰れる」

みちる「それじゃご飯も……!」

担当「それはまだ無理。これからしばらくは柔らかいものしかダメだからね」

みちる「そんな! 生殺しぃ!」

担当「それと規則正しい生活とお薬ね」

みちる「……はーい」

担当「あれ、意外と聞き分けがいい」

みちる「覚悟決めましたから。ふんす」

担当「娘も君くらい素直だと助かるのになぁ。さて、あと一時間くらいで点滴が終わるよ。あっちには私から連絡しておくよ」

みちる「お願いしまーす」

担当「服は適当に用意しておいたから。君の制服は運ばれてきたとき切っちゃったからね。もちろん返しはするよ──」

みちる「短い間でしたけどお世話になりました」

担当「もう倒れないようにね」

みちる「はい!」

担当「車そっちに回してるから。私は見送れないからここまで」

みちる「病院の食堂ってのもありかも」

担当「元気になったらぜひ。おすすめは海の幸川の幸、二つの幸が楽しめる海鮮丼」

みちる「おいしそう……ジュルリ」

担当「ちなみにパンはない」

みちる「ガーン!」

みちる「タクシー乗り場に着いた! あたしを待ってる車はどこかな?」

美優「…………」

みちる「あそこでキョロキョロしてるのは……美優さーん!」

美優「あ、いた」

みちる「こんなところでなにしてるんですか?」

美優「みちるちゃんを迎えに来たの」

みちる「あたしを? プロデューサーは?」

美優「行けって言われただけだからちょっと……」

みちる「そうですか。事務所いけば会えるかな? ところで車はどこですか?」

美優「タクシーなら向こう」

みちる「おほー、タクシーでお迎えなんてなんだか新鮮です」

美優「いつもはプロデューサーさんの車?」

みちる「はい! ああいうのワンボックスって言うんですかね」

美優「おっきいわよねワゴン車」

みちる「色々置けま、あれ?」

美優「どうしたの?」

みちる「事務所あっちですよね?」

美優「…………」

みちる「美優さん……?」

美優「…………」

みちる「顔背けてどうしたんですか?」

美優「あっ、ごめんなさい。ちょっとうとうとしちゃって……」

みちる「どこに向かってるんですか?」

美優「えっと……私の家?」

みちる「? あ、もしかしてご飯をごちそうになった」

美優「そうそこ」

みちる「あ、でも普通の食事は……」

美優「あ、そろそろ着くわ」

みちる「オー。2回目なのにこの迫力」

美優「…………」

みちる「入らないんですか?」

美優「え? あ……ごめんなさい」

みちる「さっきからなんだか上の空でどうしたんですか?」

美優「なんでもないわ」

みちる「重い日?」

美優「そういうのじゃ……開いた。行きましょう」

みちる「お邪魔しまーす」

美優「お邪魔します」

みちる「ただいまじゃないんですか?」

美優「あ、トイレ直ってるから使って」

みちる「わーい」

美優「…………」

みちる「──本当にいいんですか?」

美優「えぇ、ぜひ食べて」

みちる「でへへ、楽しみだなぁ」

美優「あっ……帰ってきた」

みちる「?」

美優「今開けまーす」

みちる「恋人ですか?」

美優「そういうのじゃないわ。開けてこなきゃ」

みちる「担当プロデューサーさんかな?」

輝子「ただいま……」

小梅「ただ、いま」

美優「お帰りなさい二人とも」

みちる「あれ、あなたたちはあの時の……」

輝子「星輝子です……フヒ」

小梅「白坂小梅……です」

みちる「あたしは……」

小梅「し、知ってる」

みちる「あ、そうですか」

美優「あの人は?」

小梅「えっと、う……」

美優「う?」

輝子「上から来るぞ! 気を付けろー!」

美優「え?」

小梅「違う……う、後ろから」

P「上の階から降りて来たぞー」

輝子「あ、親友お帰り」

みちる「つ……」

小梅「つ?」

みちる「通報します?」

P「言うと思った」

小梅「こ、拘束しなきゃ」

輝子「鎖ならまかせろー」

みちる「冗談ですって。で、あなた誰ですか?」

P「それはまたあとで。とりあえずご飯食べよう」

小梅「今日はなに?」

輝子「血の滴るステーキだと……いい」

美優「ご、ごめんなさい……タイ飯なの」

みちる「タイ飯もいい……!」

輝子「フヒ……おいしい」

小梅「ンー♪」

みちる「それでよく箸持てるね」

美優「おかわりあるわよ。どうする?」

小梅「ほ、ほしい」

美優「みちるちゃんは?」

みちる「>>229

>>229
大.フゴゴゴ!(おかわり!)
原.フーゴ(いいえ)

これ以外は安価下
優しいルートですので鬼畜なことは起こりません(菩薩のような精神)

みちる「フーゴ」

美優「はい?」

P「多分いいえって言ってると思います」

美優「なるほど。それじゃ余った分は……」

輝子「はい、はい……!」

美優「食べたいの?」

小梅「……!」

P「二人は今日レッスンやった?」

輝子「…………フヒ」

小梅「あう……」

美優「明日の朝、お握りにして持つ?」

輝子「ナイスアイディア」

小梅「……!!」

美優「いいですか?」

P「もちろん。ちょっと失礼します」

小梅「今日どうする?」

輝子「私がやる……フフ」

小梅「お、応援する」

輝子「目指せ3000kill……フフフ」

美優「片付けはやっておくわ」

みちる「あ、手伝います」

美優「それじゃお皿拭いてくれる?」

みちる「ラジャ」

美優「フフーフフフフ♪」

みちる「…………」

美優「どうしたの?」

みちる「いろんな男の人がいるんだなって」

美優「?」

みちる「おかわりの件です」

美優「おかわり?」

みちる「あたしのプロデューサーならあんなこと言わないなって」

美優「あんなこと?」

みちる「レッスンしてないから食べるなーって。育ち盛りだから食べろって言います」

美優「Pさんも考えあってのことだから」

みちる「なんだか窮屈そう」

美優「そうでもないわよ?」

みちる「あたしには合わなそう」

美優「うーん……」

みちる「あ、トイレ行ってきていいですか?」

みちる「──スッキリ」

P「おや」

みちる「……こんにちは」

P「はい、こんばんは」

みちる「…………」

P「料理どうだった?」

みちる「おいしかったです」

P「よかった。三船さん料理に凝ってるらしくてね」

みちる「そうなんですか」

P「うん」

みちる「それじゃあたしはこれで……」

P「泊まっていかない?」

みちる「泊まり?」

P「そう。三船さんからね……まぁ直接言われたわけじゃないけど、今日の三船さん見てたらね」

みちる「うーん……」

P「明日の朝ご飯はおいしいだろうなぁ。パンも出るかも」

みちる「泊まります」

P「よかった。伝えとくね」

P「三船さん」

美優「あ、Pさん。片付け終わりましたよ?」

P「すみません。大原さん泊まるので明日の朝ごはんお願いします」

美優「わかりました」

P「それとあなたの名前を使いました。報告しておきます」

美優「はい、わかりました」

P「怒らないんですか?」

美優「……はい」

P「すみません……」

美優「アロマやります?」

P「上で。今日は小梅たち頼みます」

美優「はい」

P「……ただいま」

P「誰もいない……」

P「…………アロマでもやるか」

P「スゥゥ…………ふぅ」

P「騙すようで気が引ける」

P「……放っておいたら治らないのも事実」

P「静かだ。まゆは…………向こう」

杏「……杏ならいるよ?」

P「起こしちゃったか」

杏「アロマでね」

P「ごめん」

杏「いいよ。私も寝れなかったから」

P「不安か?」

杏「明日から寮に戻るから……」

P「もう少しいたい?」

杏「わがまま言えばね。でも…………」

P「居たいならいても」

杏「あっちがそろそろうるさくなりそう……」

P「……来たくなったらまた来ればいい」

杏「限界が来たらじゃなくて?」

P「限界来たらまた大変になる」

杏「杏のキャラじゃないしね」

P「逃げるために頑張ればいい」

杏「それどっかで聞いた」

P「どっかで言った」

杏「…………」

P「…………」

杏「この定位置ともお別れ……」

P「二日後にはまた来るでしょ?」

杏「十中八九」

P「人と接するのってやだよな」

杏「だよねぇ。なにか話せ!って無言の威圧」

P「特にあの事務所はね」

杏「この前なんてゲームしてたら引っ張るんだよ? 水着の杏を」

P「セクハラ?」

杏「……すごい怖かった」

P「ここにいる?」

杏「ここに逃げてくるためにガンバる」

P「出戻り娘」

杏「出戻り娘? あぁ、まさにそれ」

P「……まぁ無理に変わる必要はないよ」

杏「そうだよね。人は人、杏は杏」

P「オレの腹はオレの腹」

杏「残念、そこは杏の定位置」

P「いつから?」

杏「覚えてない」

P「…………」

杏「…………」

P「…………」

杏「不安だからPさんを忘れないように……」

P「…………飴が欲しい?」

杏「当たり」

P「…………美味しい?」

杏「うまー」

P「…………」

杏「…………」

P「今日お風呂入った?」

杏「ロマンチックが台無しだ」

P「まぁいいか……」

杏「このままコアラになってたい」

P「このまま木になってたい」

杏「……変態」

P「…………」

杏「…………痕が残ったらごめん」

P「責任とってもらう」

杏「…………」

P「…………」

杏「…………もっと痛くしてやる」

P「ん…………」

杏「…………ん」

みちる「──おはようございます!」

美優「おはようみちるちゃん」

小梅「お、おはよ」

輝子「……」

小梅「髪の毛……ボサボサ」

輝子「ボンバー……ふあ」

小梅「…………Pさんは?」

美優「後で来るって連絡あったわ」

小梅「…………」

輝子「ガッツポーズ……ふぅあ……」

P「お待たせしました」

みちる「うわっ、ビックリ!」

P「おはようございます三船さん」

美優「おはようございます」

輝子「おはやぅしんゆ……」

P「夜更かし?」

輝子「3000kill……達成…………フフ」

P「なんと」

みちる「ちょっうしょく♪ ちょっうしょく♪」

小梅「ちょっうしょく……ちょっうしょく……」

美優「今出来るから待っててね」

P「大原さんちょっと」

みちる「なんですか?」

P「こっちへ」

P「──担当さんとはどう?」

みちる「仲良いですよ? それが?」

P「そっかそっか。それでどのくらい仲良い?」

みちる「そう言われると答えに困っちゃいますね。うーん……」

P「ゆっくり考えて」

みちる「……最高ですよ。なんでも食べろ!っていってくれますし」

P「なるほどなるほど」

P「…………」

みちる「話はそれだけですか?」

P「これだけ」

みちる「それじゃ朝食食べましょう!」

P「そうだね」

みちる「なんのパンでしょうか♪」

P「パン好きなの?」

みちる「はい! パンならいくらでも食べれます!」

P「…………そっか」

美優「あ、先にいただいてます」

P「いえ、遅れてすみません」

みちる「あー! バケットがぁー!」

小梅「もふふもふる」

輝子「フブヒ」

みちる「負けないよ! フゴフゴフフゴフゴゴゴ!」

P「…………三船さん、後で話があります」

美優「はい?」

P「──仕事の前にすみません」

美優「いえ、それで話って?」

P「大原さんのことで」

美優「みちるちゃんのことで?」

P「大原さんの担当プロデューサーのことです」

美優「昨日の夜興奮気味に話してました。話を聞くにいい人らしいですよ」

P「えぇ、だからこそ決心がつきました」

美優「?」

P「……仲を裂く」

美優「え?」

P「…………」

美優「どういうことですか?」

P「仲良いにこしたことはないですが、仲良しこよしで仕事はできません」

美優「?」

P「そこで三船さんにはやって欲しいことがあります」

美優「……なんでしょう」

P「ある意味"女を武器に"してもらいます」

美優「それって……」

P「……そういう意味じゃありません。しばらくの間、大原さんを休ませたいので」

美優「私は何を言えば?」

P「月のモノが重くて体調を崩したのでしばらくお休みをいただけないか、そういって頂けますか? 大原さんより年上で年齢もそれなりにいってる三船さんなら、相手も納得してくれやすくなります」

美優「…………」

P「最低なことを頼んでる自覚はあります」

美優「聞かせて欲しいのですが…………彼女は……みちるちゃんは何が問題なんですか?」

P「彼女の趣味と体です」

美優「過食症ですか?」

P「それより問題です。一部の女性にとってはうらやましいのかもしれませんが……」

美優「…………あ」

P「わかりました?」

美優「はい…………」

P「このままだといつか、年頃の女の子を一発で殺す言葉を言われかねません。そうなる前に……」

美優「対処する……ですか」

P「その通りです。幸い大原さんは誰でもそうであるようにオレに好印象を持ってませんし」

美優「彼女にはなんと?」

P「担当プロデューサーが体を心配して休みをとってくれたとでも言っておきます」

美優「……夜には戻ってきます」

P「…………」

美優「…………」

P「…………ありがとうございます」

美優「いってきます」

みちる「──おやすみ?」

P「うん。担当プロデューサーが君の体を心配してね」

みちる「本当ですか?」

P「お休みは嫌い?」

みちる「好きです。でもいきなりいわれても……」

P「うちでゆっくり過ごせばいいよ。外で遊ぶと担当プロデューサーさんも困るだろうし」

みちる「食べ歩き……」

P「食べ歩き?」

みちる「よく休日にプロデューサーさんに連れていってもらいます」

P「本当仲良いね。でもこの休日はそれはできないね。それにお医者さんから薬出されてるんでしょう?」

みちる「それはそうですが……」

P「とりあえずもうお昼だしなにか食べる?」

みちる「はい」

P「パンにする?」

みちる「プレッツェル!」

P「……あったかな」

みちる「ないなら作りましょう!」

P「他のものでもいい?」

みちる「えー……」

>>263
大.プレッツェル……
原.じゃあバケットで

これ以外は安価下


わからないところというか質問
病院でホットドッグ食べてたら長期入院コースだったの?

みちる「プレッツェル……」

P「そんなに食べたい?」

みちる「ドイツツアーで食べたのが忘れられない!」

P「材料ないから買いにいってくるよ。教えてもらえるかな?」

みちる「あたしもいきます!」

P「留守番してないと買ってこない」

みちる「わっかりました!」

P「素直だね」

みちる「──フゴフヒ!」

P「急いで食べない」

みちる「ゴクンさすがあたし!」

P「パンは昔から好きなの?」

みちる「それはもう! 家では作っては食べ! 作っては食べ!」

P「大原さんが看板娘かー。さぞ、かわいいだろうな」

みちる「…………モグモグ」

P「口の周り」

みちる「フゴフゴ」

みちる「──夜!」

P「夜だね」

みちる「あれからなにも食べてないのでお腹ペコペコ!」

P「プレッツェル3枚食べたよね?」

みちる「成長期ですから!」

P「困ってるアイドルもいるのにねぇ……」

みちる「…………」

P「サラダでも食べようか」

みちる「お腹いっぱいになる自信がありません」

P「一杯にして」

みちる「プロデューサーが恋しい……」

P「休暇を楽しもう」

みちる「あ、でもパンは食べ放題……」

P「に見える? この食卓見て」

みちる「お腹空いた……」

P「今から食べるから食べてから言ってね」

みちる「いただきます──」

みちる「足りませぬ!」

P「なんでかわかる?」

みちる「量!」

P「そうだといいね」

みちる「プロデューサー……!」

P「ホームシックになるの早いね」

みちる「あっ、トイレ借ります」

P「どうぞ」

みちる「…………お風呂借りたのはあたしですけど……」

P「オレと二人でなにも起こらないと思った?」

みちる「バスタオル一枚でこんな……」

P「早く乗って」

みちる「…………うぅ」

P「早く乗ってよ…………体重計」

みちる「──お嫁にいけない」

P「プロフィールと変わらないね」

みちる「これでもアイドルですから!」

P「理想的な体重だよね」

みちる「いやぁそんなー」

P「……いつまで誤魔化すの?」

みちる「え?」

P「ん?」

みちる「今なんて……」

P「体重の事、いつまで誤魔化すの?」

みちる「それってどういう……」

P「それは大原さんが考えなきゃ」

みちる「…………」

P「温かいお茶飲む?」

みちる「あ、はい」

P「…………」

みちる「…………」

P「三船さん遅いな……」

みちる「ですね」

P「…………」

みちる「あたしのことどこまで知って……」

P「あ、来た」

美優「遅くなってすみません」

P「夕飯が終わってお茶してました」

みちる「お腹空きました!」

P「朝御飯まで我慢」

美優「アロマやりますか?」

P「…………」

美優「…………」

みちる「…………」

美優「……ごめんなさい」

みちる「パンの香り……ジュルリ」

P「…………」

みちる「マルツァーイ……お腹空いた」

P「大原さんこっちに」

みちる「……はい」

美優「?」

P「我慢っていったよね?」

みちる「お腹減るのは仕方ないじゃないですか」

P「太りたくないの?」

みちる「なんでそのこと……」

P「なんでだろうね。その様子だと一度ご両親が事務所に来たこと知ってる?」

みちる「え?」

P「知らないんだね。じゃ、忘れて」

みちる「なんで……?」

P「食べてるからだろうね」

みちる「食べてるから?」

P「わかってるくせに」

みちる「…………」

P「正確には、わかり始めてるくせにかな?」

みちる「あたしのことどこまで知ってるんですか?」

P「さっきも聞かれた気がする。どこまで知ってるのかなぁ。趣味の欄は本当、パンが好きなのは半分本当ってところまでかな……?」

みちる「パンは本当に好きですよ。それこそ作るのも得意です」

P「…………それじゃあこれだけははっきりさせておこう。そうしないと大原さんも気分悪いだろうからね。はっきりといっても勝手な想像だけどね」

みちる「……?」

P「君の気にしてることだよ」

みちる「…………」

P「体臭」

みちる「えっ!」

P「気になってるでしょ? 体臭」

みちる「うっ……グッ」

P「あれだけ食べればそりゃ気にもなるよね」

みちる「た、食べるもの気を付けてるもん……!」

P「…………まぁ特に臭うってわけじゃないから安心して大丈夫」

みちる「えっ、本当ですか?」

P「うん。三船さーん」

美優「はーい?」

P「体臭います?」

美優「はい? 体ですか……あっ、体臭」

P「はい」

美優「クンクン……いえ」

P「こっちじゃなくて大原さん」

美優「えっ……? あっはハァ……コ、コホン」

P「…………どうですか?」

美優「うーん……臭いませんよ?」

P「だってさ」

みちる「ほ、本当ですか?」

美優「はい」

P「ほら、1つ解決」

みちる「鼻が詰まってるとかじゃなくて!?」

美優「そんなに気になるならアロマやってみます?」

みちる「あ、この前のパンの香り……!?」

美優「あのときはごめんなさい……」

P「今日のは…………なんだかすごい色してますね」

美優「色ほどじゃないですよ? つけます?」

P「スゥゥ……」

みちる「スゥゥ……」

美優「どうですか?」

P「いい香りです」

みちる「……シュゥゥ、フゥ……」

美優「あら?」

P「寝ましたね」

美優「寝ましたね」

P「毛布持ってきます」

美優「あ、手伝います」

P「そこのソファーベッド出しといてください」

美優「はい」

P「お願いします──」

P「さっきはありがとうございます」

美優「あっ、いえ……でも少し驚きました」

P「いきなり体臭の事聞かれても困りますよね」

美優「思わずPさんの嗅いじゃってごめんなさい」

P「お互い様……ですかね」

美優「え?」

P「三船さんみたいな女性に近付かれて嬉しかったです」

美優「……変態さんですか?」

P「そうなりますね。この容姿ですし」

美優「ふふ、その容姿ですしね」

P「最近負担ばかりかけてすみません」

美優「いえ。今まで自分の事ばかり考えてた罰なんでしょう」

P「オレの状況も罰なんでしょうね……」

美優「……みちるちゃんの問題は解決ですか?」

P「1つは。いくつかあります。年頃の問題も。当面はあと1つ」

美優「過食症ですか?」

P「前も言いましたが少し違います」

美優「なんなんですか?」

P「彼女の問題は……」

美優「問題は?」

P「トイレと低体重」

美優「トイレと低体重?」

P「彼女から聞いてるかどうかわかりませんが、彼女太らない体質なのは知ってますか?」

美優「聞いたことあります。羨ましい体質でちょっと嫉妬しちゃいました」

P「女性的には羨ましい体質なのでしょう。しかし彼女の場合は"太らない"というより"太れない"体質なんです」

美優「太れない?」

P「はい。それに加え…………えー……快便気味なんです」

美優「?」

P「気味というだけでもちろん便秘にもなるでしょう。それで体臭を気にしてるんです」

美優「なるほど……?」

P「本人も体重の事は気にしてると思います。それで両親が事務所に乗り込んできました。怒 鳴りこみに近かったですね」

美優「どういうことですか?」

P「これは担当プロデューサーも絡んでくる問題です。彼の人柄は知ってますか?」

美優「みちるちゃんを大切にしてるらしいですね。アイドル第一って感じの人」

P「それが問題なんです」

美優「アイドル第一がですか?」

P「はい。大原みちるとダースプロデューサーの仲の良さは知ってますね?」

美優「一緒にパンの食べ歩きするって言ってました」

P「はい。それにファミレスなんかにも行ってるみたいですよ」

美優「それがなにか?」

P「さっきの両親が事務所に乗り込んできたに戻りますが……」

美優「はい」

P「前から少しだけ疑問だったんですが、ご両親から話されました」

美優「あ、太れない体質……」

P「そうです。それに加えて大原みちるは腸が悪いんです」

美優「腸が?」

P「正確には腸の弁が緩いんです。なので食べたらすぐに、ほとんど"そのままの形"で大腸に運ばれます」

美優「…………」

P「ま、分かりやすくいうと悪循環です。彼女自身、体重が増えないことで悩んで食べる。けど栄養が吸収されないので増えない。腸だけが悪くなるだけ」

美優「プロデューサーさんとの仲というのは?」

P「そんな彼女が医者から普通に食べるのを許されてるのがパンらしいです。だから昔からパンはよく食べる。実家の影響もありますが」

美優「…………プロデューサーさんはアイドル第一」

P「はい。そんな生活の中で甘えさせてくれる優しい、しかも自分を第一に考えてくれる男性の登場。飛び付かないわけありません」


美優「年頃ですもんね……」

P「それまで禁止されていた食事の解禁、それにいくら医者から食べるのを許されてるとはいえ、許容量を越えるパン食」


美優「ご両親はなぜ知ったのでしょう?」

P「ふとしたおりにでしょう。ケンカしてか、最近どうだ?と聞いたときかはわかりませんが……」

美優「ご両親からしたら堪ったものじゃありませんね……」

P「ですね。大事に育ててきた娘を壊されてるも同然。しかもご両親も娘の事をわかってるからこそというところもありました」

美優「…………」

P「彼のアイドルを守るところは長所ですが、深いところまでは知ることができないってのは短所ですね。特にこんな問題は大原みちるとしても知られたくないでしょう。知ったとこで彼は『そんなの気にならない・気にしなくてもみちるはみちるだ』くらいしか言わないでしょう」

美優「かもしれません……」

P「大原みちるも頼りたくないでしょう。お通じが絡みますから」

美優「この年になった私でもその話題はちょっと……」

P「普通はそうですよ。ファミレスでおばちゃんが話してるのをたまに聞くくらいで」

美優「…………」

P「こんなことに協力させてすみません……」

美優「いえ……」

P「年少組でもいればそれに絡められるのですが……」

美優「こういう話題は小梅ちゃんたちだとちょっと……ですからね」

P「はい……」

美優「それにちょっと抵抗してみようかなって……」

P「抵抗……?」

美優「こんな私にもファン……いるんですけどね。最近ファンの間で未亡人……とかドキュンっていうんですか? そういった人に好かれそうって言われてて……」

P「イメージってありますからね」

美優「人並みに恋もしてきた……と思ってますし、経験がないということでもない……とは思いますが……さすがに未亡人は…………結婚すらしてないのに……」

P「それで?」

美優「だからいっそそうなろうかなと……」

P「DQNと付き合うってことですか?」

美優「あ、いえ……たしかに若いときそういった方と付き合ったことはありますけど…………若かったんですかね……もう嫌です。あんな人たち」

P「ああいった人種は生き生きして見えますからね」

美優「まぁそれで……未亡人に見えるならいっそ突き抜けようかと……」

P「悲しい雰囲気を纏いたいと?」

美優「……そうです」

P「あーそれでですか。それで今日はこんなに近いんですね……」

美優「そんなわけで……協力してるんです。清い理由からじゃありません」

P「三船さんはそれでいいです。それが正しい姿勢」

美優「…………」

P「…………」

美優「…………」

P「…………どんな設定でやってるんですか?」

美優「…………夫の残した借金のかたにその……」

P「なんとなくわかりました」

美優「明日もまた頑張りましょう……」

P「頑張りましょう」

美優「明日は休みですから朝からしましょう」

P「高森さんとどこか行かないんですか?」

美優「藍子ちゃんはお休みじゃないので……」

P「それじゃ、お願いします──」

みちる「朝!」

P「朝だな」

美優「朝ですね」

みちる「朝っ食、朝っ食、パン食無欠のオーハラ!」

P「スープは何飲む」

美優「ポタージュお願いします」

みちる「フゴフフープ!」

P「トマトスープ?」

みちる「フーゴ」

みちる「──ごちそうさまでした」

P「ごちそうさま」

美優「ごちそうさま」

みちる「……トイレ借ります」

P「トイレは……」

みちる「知ってます行ってきます!」

美優「…………」

みちる「すっきり!」

みちる「あとは流して出るだけ」

みちる「…………?」

みちる「あとは流して出るだけ…………」

みちる「流れない……? ハハまさか」

みちる「よっ…………ヨッ……ほいさ……」

みちる「……………………」

美優「みちるちゃん」

美優「…………あら?」

美優「みちるちゃーん?」

美優「おトイレまだかしら?」

美優「みち……きゃっ」

みちる「ど、どうしましょう! 流れません!」

美優「え?」

みちる「流れないんですお水!」

美優「詰まったの?」

みちる「いえそういうわけではないんです……! そんなに量出てないし」

美優「んー……あ。元栓がしまってるからじゃない?」

みちる「え?」

美優「ほら、やっぱり。こういうときは元栓を開ければ……ンン…………開ければ……ッンン!」

みちる「開きますか?」

美優「…………Pさん呼んでくるから待ってて」

みちる「え……?」

P「──直ったよ」

みちる「…………」

美優「ありがとうございます。私じゃ力が足りなくて」

P「オレも忘れててすみません。掃除するときに止めてたの忘れてました」

みちる「………………」

P「返事がない。ただの娘のようだ」

美優「他にはなにも問題ありませんでした?」

P「この前掃除した後から調子が悪いのでちょっと心配ですね」

美優「そうですか……」

みちる「…………」

美優「上の空……」

P「もうちょっと見てみます」

美優「お願いします。みちるちゃん、あっちいってお茶でも飲みましょ?」

みちる「あ、はい」

P「うーん……」

美優「お待たせしました。お茶です」

P「ありがとうございます」

美優「カモミールです。ところで何を唸ってたんですか?」

P「これから先のことで少し」

美優「あの……本当にPさんが言うんですか? こういうことは私からいった方が……」

P「こういうのはオレの方がいいです。三船さんに噂たってしまいます。それにもしひねくれて、三船美優に見られたなんてことになったら事務所にいづらくなります」

美優「でも……」

P「変な人に言われて仕方なく……って言い訳もたちます」

美優「……ごめんなさい」

P「謝らなくていいです。何かあったときのための口止め材料はありますから」

美優「口止め材料?」

P「立ち会えればいいですね」

美優「ところでこれからどうしますか?」

P「健康系の女性誌ってありますか?」

美優「ヘルス系ですか? あります」

P「わかりました。これからのことですが──」

美優「食事の時にそれとなく切り出します」

P「お願いします」

美優「雑誌探してきます」

P「これから買い物行ってきます。お昼は冷蔵庫にはいってるサラダを食べてください。くれぐれも玉ねぎは食べさせないでください」

美優「わかりました。いってらっしゃい」

P「買い物はこれで終わり。あとは…………」

小梅「……! でね、それで……!」

担P「よかった!小梅」

P「あれは小梅か。隣のは担当…………うんうん仲がいいようで何より。おっと」

小梅「……?」

担P「どした、あの子いたのか?」

小梅「な、なんでもない……」

P「………………」

P「…………」
まゆ「…………」

P「………………」
まゆ「………………」

P「…………」
まゆ「…………」

P「……離せ」
まゆ「あれがあの女の彼氏ね……!」

P「なにしてる」
まゆ「Pさんのお尻に手を当ててます」

P「なんでここにいる」
まゆ「愛しのプロデューサーさんにご飯を作ろうかと材料を」

P「引っ付いてるところ見られたら大変だぞ」
まゆ「行動範囲外です♪」

P「とりあえず離れて。通報される」
まゆ「はーい」

P「それでなにしてるの?」

まゆ「今日から杏ちゃん寮ですよね」

P「そうだ」

まゆ「だからまゆが戻ろうかと」

P「愛しのプロデューサーは?」

まゆ「それはそれ、これはこれです♪ それにPさんだってわかってるくせにぃ」

P「今うちに人いるのだが……」

まゆ「誰ですか?」

P「大原みちる」

まゆ「あぁ、あのパン大好きな子」

P「そう」

まゆ「ならまゆがいても問題ないですね」

P「……考えてもみればそうだな」

まゆ「ならぁ」

P「だけど今回は手を貸してもらうことはない」

まゆ「まゆはPさんのそばにいられればそれでいいんですよぉ」

P「今回は三船さんに手を貸してもらっている」

まゆ「それなら邪魔にならないように部屋の隅っこにいます」

P「そうしてくれ」

まゆ「杏ちゃんの件で一つ報告があります」

P「何?」

まゆ「まゆの警戒とけました!」

P「そ」

まゆ「とけました!」

P「その変なポーズといたら?」

まゆ「これで杏ちゃんもまゆもクリーンな体です♪」

P「頼んで悪かったな」

まゆ「やりたいならもう一度監禁できますよ?」

P「しばらくは大丈夫。来ることもないだろう。2日くらいは」

まゆ「マンション戻りましょう♪」

P「今夜はサラダとバケット」

まゆ「珍しい組み合わせですね」

P「それについて話そう──」

P「ただいま」

美優「お帰りなさ……い?」

まゆ「こんばんはぁ」

みちる「誰ですか?」

まゆ「初めまして。佐久間まゆです」

みちる「あ、初めまして。大原みちる、で、です」

まゆ「──いただきます」

みちる「いただきます!」

美優「いただきます」

P「いただきます」

ほたる「……あれ?」

P「急に呼んで悪い」

ほたる「あ、いえ……あれ?」

まゆ「はいほたるちゃん。サラダ」

ほたる「あ、ありがとうございます」

P「ところでほたる」

ほたる「あ、は、はい……!」

P「今、マナー教室でなに習ってる?」

みちる「なんでほたるちゃんが?」

美優「ほたるちゃんがマナー教室に通ってるって聞いたの思い出してそれで私が……」

みちる「へぇー」

ほたる「今はテーブルマナーを」

P「テーブルマナーというとナイフの使い方?」

ほたる「いえ、そうではなく相手とのスピード……です」

P「へぇ、スピード?」

ほたる「人によってはコース料理だと量が少なかったりで、相手より早く食べ終わって気まずい事があるらしくて、それのトレーニングをしてるんです」

まゆ「ありますよね、そういうこと」

美優「早食い女だって思われたりしないか気になりますよね……」

みちる「…………」

>>319
大.あたしはそう思ったことありません
原.あたしもそう思ったことあります

これ以外は安価下

みちる「あたしもそう思ったことあります」

ほたる「そうなんですか?」

みちる「プロデューサーとよくファミレス行くんだけど、その時に先に食べ終わっちゃうと……プロデューサーは気にしてないって言ってくれるけど……」

まゆ「…………でもまゆは相手のことを気にせず食べたいなぁって思います」

美優「え?」

まゆ「だってそうじゃないですかぁ。スピードなんて気にしてたらなに食べてるかわからなくなりません?」

ほたる「それはそうですけど……」

美優「相手に不快感を与えないのもマナーよ?」

まゆ「そうですかぁ? まゆの好きなプロデューサーはそんなの気にしませんよ? 豪快に食べるんです♪」

P「オレや三船さんとは正反対だな。ねぇ三船さん」

美優「あ、はい……どうも回りの目が気になってしまい……」

ほたる「あります。わかりますそれ」

みちる「…………」

P「なんだかギスギスした雰囲気になっちゃったね。ほたる、最近なにかいいことあった?」

ほたる「不運続きが相変わらずで…………あっ、でも自販機で十円拾いました!」

P「──片付け終了。お疲れ様」

まゆ「全員でやると早く終わりますね♪」

美優「ほたるちゃん、まゆちゃん上に行きましょう」

まゆ「はーあーい」

みちる「あたしも……」

美優「ごめんなさいみちるちゃん。上は三人が限界なの」

みちる「え?」

ほたる「あっ……頼みたいこともあるので私が」

まゆ「ほーたーるちゃん♪ 行きましょ」

ほたる「えっ? えぇぇぇぇ」

美優「Pさんには私からいっておくわ」

みちる「…………えー」

P「──理解した」

みちる「そんなわけでよろしくお願い致しますします!」

P「……寝ようか」

みちる「お腹空きました!」

P「さっき食べたよ」

みちる「足りない……」

P「我慢」

みちる「それじゃトイレを……」

P「あ、ごめん。今直してるところ」

みちる「はい?」

P「したいなら上の……もう寝てから駄目か」

みちる「………………」

P「我慢できない?」

みちる「……します」

P「明日の朝まで我慢ってのも体に悪いし、今から直すよ」

みちる「おねがい……します」

P「急いで直すよ」

みちる「…………あぅぅ」

P「………………」

P「…………」

みちる「ま、まだですか……?」

P「さっきから調節してるのにセンサーの調子が悪い」

みちる「そんなの良いじゃないですか。早くしないと……も」

P「そこにいると被ってる」

みちる「はい……?」

P「センサー。正確に測れない」

みちる「ぐぬぬ……」

P「もうちょっとだからね──」

みちる「まだ……で……ーっ…………か?」

P「ネジを…………を…………よし」

みちる「やった……!」

P「いたっ……!」

みちる「やっと……ァ、ハッ、アッアァァァァ…………ふぅ」

みちる「あっ、あっ、いっまた…………ふぅぅぅあぁぁ……いっぱい出たぁ……」

みちる「あれ? お尻乾かす機能なんてついて……」

P「………………」

みちる「………………」

P「踏んだのは君だよ」

みちる「あたしが……踏んだ?」

P「そう」

みちる「だからドア開きっぱなし……」

P「オレが倒れてるからね」

みちる「…………見てた?」

P「嘘ついてもしかたないね。逆さだったけど見たよ」

みちる「…………」

P「叫ばないの?」

みちる「グス…………」

P「──はい、ハンカチ」

みちる「すみません……」

P「涙出したときはびっくりした」

みちる「驚くと涙流しちゃうの昔からなんです」

P「恥ずかしい思いさせちゃったかな?」

みちる「いえ、大丈夫です。慣れてますから」

P「やっぱり……」

みちる「驚かないんですか?」

P「ん?」

みちる「見られるのに慣れてるっていったのに全然驚いてない」

P「……なんていうかぶっちゃけると…………」

みちる「と?」

P「知ってるんだよね。あ、いや、年頃だからしかたないよ。興味あるだろうし」

みちる「…………」

P「体に自信がないのもよーくわかる。けど手段がまずい」

みちる「しかたないじゃないですか。好きなんですから」

P「でも同級生達とねぇ…………君くらいの年齢の男子は出来ればそれでいいみたいなとこあるからなぁ……」

みちる「…………」

P「いまこの話しててもしかたない。とにかくズボン上げて」

みちる「あっ……」

みちる「部屋です。Pさんの部屋。予想通りの汚なさ」

P「これでも片付いてると思う」

みちる「あ、パンの食べかす」

P「大原さん」

みちる「はい?」

P「治す気ある?」

みちる「治すってなにを?」

P「体質」

みちる「一応……あります」

P「さっき我慢しててどうだった?」

みちる「……辛……かった…………です」

P「もう二度と味わいたくない?」

みちる「出来ることなら」

P「今回は幸いすぐ直ったからよかったけど、外でこんなことが起きたら…………ねぇ?」

みちる「ブルブル……」

P「特に電車内。これには無神論者も神に祈る」

1キャラにつき何レスが見やすいですか?
大体今は100から250くらいですがもっと長い方が良いですか、それとも短くてもいい?
短いとそれこそ50かそこらで終わるかも。
ちなみに最短はたぶん荒木比奈か櫻井桃華

再開は21時予定です

復讐に関しては軽くなら50レスから150レス、徹底的なら100レスから200レスを、救済に関しては50レスから150レスくらいを目指してやっていきたいと思います。気分によって前後します。
なお、基本的に一回で終わりますが、問題が体質など、ものによっては一回で終わらない場合もございます。ご了承ください。この場合は途中で安価とります

みちるちゃんの一回目はそろそろ終わります

みちる「でもなるものはなりますよ?」

P「そうだな」

みちる「食べないとお腹空くし、食べると出るし……板挟み」

P「食べ方気を付ければ大丈夫」

みちる「食べ方?」

P「今から君の体の話をする」

みちる「あたしのカラダ? なんかやらしい……」

P「そういう話じゃない。いいか、君のカラダは──」

みちる「つまりあたしのカラダは栄養が吸収しにくいと?」

P「吸収する前に腸の方に行っちゃうからね。だから低体重なの」

みちる「なるほど……」

P「食べ方を変えるっていっても大きくは変えなくていい。まずは食べるスピードを遅くすればいい」

みちる「……出来るかな」

P「出来なかったら…………」

みちる「出来なかったら……? あ」

P「股間を押さえるな」

みちる「出来なかったら何されるんですか?」

P「モジモジしないで。出来なかったら食事の量が減る」

みちる「そんなぁ!」

P「ゆっくり食べれば良いだけ」

みちる「ぐぅぬぬ」

P「あ、それと……」

みちる「?」

P「今日してないでしょ?」

みちる「??」

P「──出たね」

みちる「……出ましたね」

P「部屋に誰もいなくて良かったね」

みちる「ですね。ちっちゃい『あ』を連発しちゃいました」

P「スッキリした?」

みちる「はい……お腹を撫でられながら、まるでコブタかってくらいブーブーブーブー。1週間分は出ました」

P「オレもつられて1回出した」

みちる「そうなんですか? 気が付きませんでした。しかし初めて知りました」

P「なにを?」

みちる「あんなに気持ちいいんですね…………オナラ」

P「トイレで出さないの?」

みちる「出ないんです。いつの間にか出なくなって……」

P「病院いく?」

みちる「恥ずかしい……」

P「じゃあ──」

みちる「朝!」

まゆ「おはようみちるちゃん」

美優「おはようございますPさん」

みちる「おはようございます!」

P「おはようございます。ほたるは?」

まゆ「まだ寝てます。昨夜何故か興奮して眠れなかったらしくて」

P「体調不良ではないんだな?」

まゆ「それは大丈夫です」

美優「この朝食は?」

みちる「あたしが作りました!」

まゆ「あら、おいしそう」

P「パンはね」

みちる「バラされた!」

P「実家から持ってきたものらしい」

みちる「時間が経つほどおいしいです! さぁ、冷めないうちに食べましょう!」

P「ほたるには後で持っていく」

みちる「フゴゴ」

まゆ「おいしそうに食べるわね」

みちる「フゴ?」

美優「Pさん、ドレッシング取ってくれますか?」

みちる「あたしはパンのおかわりを」

P「大原さん」

みちる「あ、うっ……ぐぅっ」

P「はい三船さん」

美優「? ありがとうございます」

P「いってらっしゃい」

ほたる「いってきます……」

みちる「行ってきます!」

P「はい、行ってらっしゃい」

美優「私もそろそろ」

P「行ってらっしゃい」

ほたる「あ、あの……」

P「ん?」

ほたる「……あとでメールします」

みちる「ほたるちゃん学校遅れちゃう」

ほたる「あ、はっ、はい」

美優「みちるちゃんはチケット持った?」

みちる「バッチリです!」

P「出掛けたな」

まゆ「出掛けましたね」

P「夜には二人ともこっちに戻ってくる」

まゆ「今日の夕飯はまゆが用意します」

P「向こうはいいのか?」

まゆ「愛情たぁーっぷりのお料理を作ってきたので2日くらい大丈夫です♪」

P「そうか」

まゆ「それにしてもいいですね。映画」

P「何か観たいものでも?」

まゆ「"二人で"映画。いいですよねぇ」

P「うんうん、"デート"っていいよな。まゆも"愛しい人"と行ってくればどうだ?」

まゆ「……どっちの?」

P「あっちの」

まゆ「そちらはもう何回もいきました」

P「そうか。なら問題ないな」

まゆ「……んもう」

P「さて、これからどうするか」

まゆ「復讐?」

P「そう。今回救済対象だった大原さんは時間がかかる」

まゆ「二股して大丈夫なんですか?」

P「問題ない。ゆっくりやるものだからな」

まゆ「まゆの時もそうだったんですか?」

P「覚えがない」

まゆ「……ぷー」

P「膨れるな」

まゆ「それでどの層にします?」

P「最近はオレが選んでばかりだ。まゆが選んでくれ」

まゆ「それじゃあぁ……>>356層に>>358

>>356
ジュニア(12歳まで)かティーン(13歳から19歳まで)かアダルト(20歳以上)か選んでください

>>358
軽くか徹底的か

人はまたあとで安価します。
それ以外は安価下

アダルト

ちなみに初めての方のために言っておきますと、救済のあとは必ず復讐になります。
復讐のあとはどちらになるかは皆さん次第安価次第です



安価下

かるーく

まゆ「アダルト層に軽く」

P「加減するなんてらしくないな」

まゆ「いったいどんな目でまゆを見てるんですかぁ?」

P「誰かは決まってるか?」

まゆ「はい、>>361です」


>>361
モバマスのアダルト(20歳以上)アイドルをお願いします

それ以外は安価下
さぁ、誰が復讐されるのか!!

早苗さん

まゆ「早苗さん」

P「早苗さん? 片桐早苗のことか?」

まゆ「はい」

P「何された」

まゆ「さぁなんでしょう。まゆを尋問すればわかるんじゃないですかぁ?」

P「わかったから手錠を持ち出すな。それでなにされたんだ?」

まゆ「>>364

>>364
"まゆ"が片桐早苗に何をされたかをお願いします

あまり変なのまたはそれ以外は安価下

無理やり枕営業させられた。それで自分だけ出世した

まゆ「無理やり枕営業をさせられ……」

P「てないよね?」

まゆ「たまには乗ってくれてもいいじゃないですかぁ」

P「で、なにされたの」

まゆ「ああいうのアルハラって言うんですか? 私の酒が飲めないのかー!って迫られました」

P「警察官なのに未成年にお酒……アルコールの力は怖い」

まゆ「そういえば早苗さん、服のセンスが一昔前ですよね」

P「そう思うけどいきなりどうした?」

まゆ「いえ、ただなぁんとなく」

P「バブル全盛期の格好が好きなんだろう」

まゆ「よくバブルって聞きますけどなんですかそれ? 高度経済成長くらいしか知りません」

P「分野によって説明が異なるが簡単に言うと、日本全国の人々が成金並みにお金を使ってた時期」

まゆ「成金並みに? なんだか想像つきません」

P「聞いたことないかな? 土地を買ってバブルが弾け借金背負ったって」

まゆ「ドラマでたまに見かけます」

P「それ。土地を買う人が珍しくなかった時代。それがバブル」

まゆ「他にはなにかないんですか?」

P「分かりやすいのはないね。否定的な意見を言えば、傲慢な人が育った時代ってことかな」

まゆ「傲慢な?」

P「自分は何々だから勝ち組だ、アイツは○○だから負け組だ、私がこう思うからこうだ間違いない!とかね。あと面接いけば受かる時期でもあったから、事就職に関してはひどい」

まゆ「イメージ的に肩パッドつけて前髪を後ろに持っていってる人ですか?」

P「ショルダーパッドか。そんなイメージだね。化粧が濃ければなおの事」

まゆ「なるほどぉ」

P「あとはイメージの押し付けかな。さっきの勝ち組の話じゃないけど、外人と付き合ってるアタシ勝ち組や外国人男性総紳士説を強く信仰してる人」

まゆ「そういう人います。中学生の時も見ました」

P「それでいてその枠からはみ出た人はアウトオブ眼中。眼中にない。ひどい話だよな。今でもいるけど、特にこの世代は外人に夢持ちすぎなところあるからね」

まゆ「いい話はないんですか? このままじゃまゆ、早苗さんを好きになれなくなっちゃいます」

P「なる気があるかは甚だ疑問だし、そもそも早苗さんはバブル世代じゃない。でもまぁ、そんなバブル世代にも勿論まともな人や大人物も育った。お金の大切さや人の育て方・見方を学んだりして」

まゆ「時に人間的な場所が非人間的な怪物を生み出すの逆ですね」

P「言い過ぎな感じはするけどそんな感じだね」

まゆ「あれどこですか、あれ」

P「あれ? あぁ、あれなら……はい」

まゆ「これがあの女の履歴書ね」

P「今回はまゆが読み上げるか?」

まゆ「そうしまぁす。ンッ、ンンッん」

P「白湯飲む?」

まゆ「いただきます」

まゆ「Pさんのアッツイのいただいたら喉が楽になりました♪」

P「さぁ、恒例のプロフィールのお復習だ」

まゆ「片桐早苗。バブルのお立ち台にいそうなパッション溢れる28歳。身長152cm、体重47kgの体脂肪率20.34! デカ……刑事乳だからしかたないのかもしれません。スリーサイズは92の58の84」

P「なぜ言い直した。それとあの人は刑事じゃなかったと思う。制服組だし。たしか交通課だったかな?」

まゆ「誕生日は198X年3月7日。星座は魚。血液型はO型。利き手は右の新潟県出身」

P「誕生日を世紀末みたいに言うなんて……それと魚って言われるとなんだか妙な感じがする」

まゆ「そうですか? 趣味はマッサージ・スーパー銭湯。マッサージ…………あ」

P「何を察した」

まゆ「Pさん達がよくやるゲームにマッサージ器出てくるじゃないですかぁ。あれって……」

P「改造できるんだぞ。あまり強くはないが……同系列ならバット打ち出す方がいい。所謂ネタ武器だね」

まゆ「まんま……」

P「それ以上いけない」

まゆ「はぁい」

P「片桐早苗もいえば…………」

まゆ「といえば……?」

P「なんでもない」

まゆ「気になります」

P「その内話す」

まゆ「それが……まゆとPさんの」

P「最後の会話にしたい?」

まゆ「いいえ」

P「それでどうやって復讐するんだ?」

まゆ「悩みどころです」

P「拷問は駄目だぞ、拷問は」

まゆ「…………振り?」

P「違う」

まゆ「Pさんは何かされなかったんですか?」

P「されたことはされた。慣れてるから別に気にしてない」

まゆ「ロリコンさんと間違われたとか?」

P「不審者と間違われた」

まゆ「あらぁ」

P「髭剃り忘れたからかな」

まゆ「お髭にショリショリ頬擦りするの好きですよ、まゆ」

P「変わった趣味だな」

まゆ「プロフィール欄に書こうかしら」

P「……ん? 剃ってくる」

まゆ「Pさんにダイブ♪」

P「痛くないのか?」

まゆ「痛気持ちいいです」

P「終わったら行動するぞ」

まゆ「はぁーい。ショリショリー♪」

P「………………」

まゆ「どうかしました?」

P「考え事」

まゆ「……終わるまでショリショリ伸ばしていいですか?」

P「ん……」

まゆ「ンー♪」

P「警察ってさ」

まゆ「はい?」

P「身内に甘いよね」

まゆ「甘いですね」

P「悪いことやってようがなにしようが」

まゆ「はい」

P「挙げ句の果てに開き直って『やんちゃ』で済ます」

まゆ「夜遊びするときは警官の知り合いがいるといいと聞いたことあります」

P「一応注意はするけどそんなの形式上。形だけ。ケンカだのなんだの問題起こしても知り合いならばそいつは問題にしない。例え加害者でも」

まゆ「まともな人も少数いるとか」

P「課に依るんじゃないかな」

まゆ「それもそうですね。考え事ってそれですか?」

P「あぁ。それと…………命短し恋せよ乙女かな?」

まゆ「思わせ振りな態度は嫌いです」

P「嫉妬も混じってたのかな? ある人の夜遊び見てもスルー」

まゆ「ますますわかりません」

P「勝手な憶測だけどね」

まゆ「ヒントください」

P「ヒント、歴史上の人物も同じ名前です」

まゆ「時子さん?」

P「惜しい。さ、この話はここまで。動こう」

まゆ「あーん、ショリショリぃ……」

片桐早苗「なにしてんのプロデューサー君」

PP「あ、早苗さんこんにちは」

早苗「こんにちはじゃなくて、なにしてるの?」

PP「年少組のレッスンスケジュールを組んでたんですよ。見ます?」

早苗「相変わらずプロデューサーくんは多忙ね」

PP「嬉しい悲鳴ですよ」

早苗「働く男子ってステキだぞ☆」

PP「ありがとうございます。それにしても事務所なんだかスッキリしてません? 快適っていうんですかね」

早苗「ゴミがなくなったりしてるからね」

PP「清掃の人に感謝ですね」

早苗「そんなことより約束忘れないでね」

PP「約束? 何でしたっけ」

早苗「忘れるなんてひどいぞ☆」

PP「ハハハ、冗談ですよ冗談。覚えてますよ」

早苗「お姉さんをアイドルの道に誘ったのはキミなんだよ? それを忘れちゃいけない」

PP「忘れませんよ。早苗さんには光り物を感じましたから!」

早苗「ん、そう言ってくれると嬉しい。さ、今日もお仕事!」

PP「それにしても早苗さんスゴいです」

早苗「ん、なんのことかな? 若さ弾けるこの体のこと?」

PP「それもそうですけど検挙率というかなんというか、悪を逃さない心意気というか」

早苗「そう? たしかに警察は辞めた。でもそういうのは見逃せないの。性分かな?」

PP「そういうの憧れます。この前も気持ち悪いの捕まえてましたよね」

早苗「気持ち悪いの? そんなの捕まえたかな」

PP「ほら、電車の中でいかがわしいゲームやってた」

早苗「あーあーはいはいあの子ねあの子ねあの男の子ね。顔は爽やかカワイイ系の」

PP「番組がとか言ってましたよね」

早苗「ねー。でもどっかで見たことあるのよね……芸人みたいな名前のアイドルだったような……」

PP「そんな名前のアイドルいないでしょ」

早苗「ピ……ピ……ダメだ思い出せない。歳かしら?」

PP「まだまだ若いですよ」

早苗「どういう意味かなそれ?」

P「髭剃ってすっきり」

まゆ「スベスベもいいですね」

P「頬を擦り寄せないで」

まゆ「ささやかな疑問なんですがいいですか?」

P「なに?」

まゆ「早苗さんをスカウトしたのってPさんなんですか?」

P「スカウトしたのは違う。そもそもそんなことは微塵も思ってなかった。彼が勝手にやったこと」

まゆ「彼というと担当さん?」

P「そう。やる気に満ち溢れる彼。あの人も末端とはいえ国家権力への梯子が出来るから放置してる」

まゆ「つまり勝手にやったと?」

P「そうは言わない。独断でやっただけ。若さゆえの過ちというか、やる気溢れる姿勢というか」

まゆ「言い方って大事ですね」

P「それよりも決まったか?」

まゆ「方法ですか? それはもちろん♪」

P「押していっておくが拷問は駄目だからな」

まゆ「わかってまぁす」

P「なにをするんだ?」

まゆ「それは見てのお楽しみですよぉ。そういえば早苗さんと担当さんは"親密"な関係らしくて、うふふ♪」

P「拷問、強姦は軽いとは言わないからな」

まゆ「しませんよそんなこと。ただ、お二人にはゆっくり休んでほしいだけですよ。特に担当さんには。働きづめですもの。まゆのプロデューサーと一緒で♪」

P「当て付けか……!」

まゆ「そうです。胸当ててますし」

P「…………柔軟剤使った?」

まゆ「まゆの体から出るの使いました」

??「チクショウ!」

???「荒れてるなビビビ」

ビビビ「もはやピピンですらねえ!」

??「ヨッホッおっとと」

ビビビ「なんで本体ごと没収されなきゃならねえんだ! 理不尽だぜ! そう思わねえかホクトゥ!」

北東「東北出身みたいに聞こえるな」

??「さわさわ指導電気パッチンとかはまだしもさぁ、スパンキングとかぬるぬる"調教"ってアウトだよね」

ビビビ「そもそも電車内でやってたのはお前だろ、タラシ」

タラシ「ボク、ホクトゥ君じゃないよ?」

ビビビ「じゃあタライ」

タライ「それでいいや」

ビビビ「番組の企画っつてもあんなのなしじゃねえか?」

タライ「やりすぎだよねー」

ビビビ「他人事かよ!?」

北東「まあまあ」

タライ「そういえばあのお姉さん、巨乳だったよね」

ビビビ「たしかにな」

タライ「ビビビくんの好きなキャラに似てるよね」

ビビビ「オレが好きなのはちげえよ。巨乳も好きだけどよ」

タライ「ユーコだっけ?」

ビビビ「伸ばすな」

タライ「ところでホクトゥくんの好きなキャラのなんとか溺れってなに?」

北東「耽溺か? タンデキって読んで意味は不健全な楽しみに溺れること」

タライ「へー。ビビビくんが好きなのは妹だっけ?」

ビビビ「わりぃかよ」

タライ「べっつにー」

北東「ああいうエンジェルちゃんをお仕置きするのもまたいいもんなんだ」

ビビビ「あー思い出しただけでもイライラするー!」

タライ「むっちゃんで発散すれば?」

ビビビ「暴力はいけない」

PP「旅行にいきましょう!」

早苗「そういうのは早いと思うな、お姉さん。それにそれ職権濫用って言うんだぞ」

PP「はい? 慰安旅行ですよ? 早苗さん最近頑張ってるからって」

早苗「……事務所公認?」

PP「はい」

早苗「ビール飲み放題?」

PP「はい。ついでにいうと近くでお祭りあります」

早苗「お祭り?」

PP「季節外れの夏祭りみたいなお祭りですね」

早苗「イカ焼き、リンゴ飴、とうもろこし」

PP「温泉もあります」

早苗「ちなみに日帰り?」

PP「二泊三日」

早苗「よっし!」

PP「楽しみましょうね」

早苗「飲むぞぉー!」

まゆ「カッチカッチカッチ♪」

P「なにやってるんだ?」

まゆ「掲示板見てるんです。なにかないかなぁって」

P「片桐早苗のこと調べてるのか? それならアンチスレにいくといい」

まゆ「はぁーい」

P「履歴見ても意味ないからな。オレは見るたびに消してある」

まゆ「Pさんの好みは把握してるので大丈夫です♪ わっ、いっぱい」

P「結構あるな」

まゆ「>>398>>399ってあります」

P「>>400とも書いてあるな」


片桐早苗に対する悪口・アンチレスをお願いします
残虐なのは安価下

イベントで転んだ子供に手貸しただけなのに、いきなり投げやがった あのババァ

酔っ払って道行く人に絡みまくってた

汚職してたよなあの警官

まゆ「転んだ子どもに手を貸しただけなのに投げられたってひどくないですか?」

P「正義感の塊も考えものだな。状況確認もしないで即」

まゆ「考えるより先に体が、ですか?」

P「そんなもんだ」

まゆ「まゆのPさんに対する愛と同じ……?」

P「…………あぁ、また酔っぱらって道行く人に絡んだのか」

まゆ「また?」

P「一応、人となりを知るために同僚に話を聞いたんだけどな。あの人、なんていうか……フェミなんだ」

まゆ「フェミ?」

P「フェミニストの略称」

まゆ「あぁなるほど。それがなぜ?」

P「実はあの人ある番組前に酒飲んでてな。それがトークテーマがトークテーマでさ。十代の男子に噛みついてな。物理的にじゃないぞ?」

まゆ「なんで噛みついたんですか?」

P「看護師と警察官についての話だったんだがな。そこでその男子が『看護も警察も力仕事だから男の方が向いてる』と言ったんだ」

まゆ「……なにも噛みつくところないですよね?」

P「日本の男はすぐそういう話に持っていくぅ、そういうことは社会に出てから言いなさいと言って番組滅茶苦茶、後処理ハチャメチャ」

まゆ「絡み上戸ってやつですか?」

P「まさにそう。酔うと絡み上戸な上にフェミニストが表面化。まぁ、ある世界レベルの人もそうなんだけどな。その人は酔わなくてもだけど」

まゆ「汚職ってなんですか?」

P「さっき言った知り合いの件だ。助けてもらってから食事を奢ってもらったんだとさ。弁護士などと同じ。利益相反」

まゆ「ひどいじゃ済みませんねそれ」

P「本人は全くそんな意識ないだろうがな。」

まゆ「……少し温かったかしら」

P「なにする気だ?」

まゆ「PさんもPさんで動いてるのに教えてくれないので教えませぇん」

P「わかった。無理はしないでね」

まゆ「Pさんも」

P「悪澤さんに連絡するか……」

悪澤「祭りの取材依頼?」

P「はい。古き良き賑やかな日本の祭り。そんなのを撮っていただきたいな、と」

悪澤「それで本当のところは?」

P「片桐早苗への調査です」

悪澤「片桐早苗というと警察官から転職したというあの片桐早苗で?」

P「その片桐です」

悪澤「彼女もいろいろな噂が飛び交ってますからな。いや、まとわりついてますからな」

P「いつぞやの番組の後処理の時はお世話になりました」

悪澤「いやいや、あんなのどうってことないですよ」

P「今は私自身後悔してますが」

悪澤「あれがあの時のあなたの仕事ですから仕方ないですよ。それよりやはり彼女はあの事を知ってました」

P「……やっぱり見て見ぬふりか」

悪澤「嫉妬もあったのでしょうね。店員から聞き出すのに少々骨が折れました」

P「嫌なことをさせて申し訳ない」

悪澤「お気になさらずこれが私どもの仕事ですから」

P「地域の方に注意は?」

悪澤「促してますが効果薄でしょう。また変なのが涌いてますので。あそこまでいくと保護団体というより擁護団体ですな」

P「根が深いですから。沖縄然り横浜然り日本全国然り」

悪澤「最近は群馬の方でもだとか」

P「思わずため息が出てしまいますね」

悪澤「全くです」

早苗「ふあぁぁぁのんどのんどぁー」

PP「ろれつ回ってないですよ」

早苗「オスロへごー!」

PP「そんな状態で入らないでくださいよ」

早苗「いれてー」

PP「子どもですか。自分ではいってください。もちろん酔いがさめてからです」

早苗「やっぱ浴衣じゃ収まりわるいー!」

PP「口にビールの泡ついてますよ」

早苗「ついてて悪いかぁー」

PP「それにしても祭りに来てた外人さん大きかったですね」

早苗「あの四人のことぉー? 日本語うまかったよねぇー」

PP「えぇ」

早苗「どっかで見たことあるような気がする」

PP「そうなんですか?」

早苗「あの下品な会話どっかで……まっ、いっか! 事実だしー!」

PP「いやさすがにあれは女性差別でしょう……」

早苗「そう? 日本の男がだらしないって批判よ?」

PP「そうなんですか?」

早苗「そうそう。それにあれも小さいしぃー!」

PP「あはははは……」

早苗「そんなことより早くつれてってー!」

PP「お風呂は酔いがさめてからです」

早苗「そんなこと言ってほんとは期待してるんじゃないのかなー?」

PP「…………」

早苗「んー?」


>>412
片.しょうがないですね。連れてきますよ
桐.ダメなものはダメです。部屋で休んでください

これ以外は安価下

PP「ダメなものはダメです。部屋で休んでください」

早苗「プェーケチー」

PP「ほら、着きましたよ」

早苗「おふとーん♪」

PP「…………お風呂でも行こう」

タライ「いっちばーん!」

ビビビ「飛び込むな! 他の客に迷惑だろーが」

北東「俺たち意外いないがな」

ビビビ「ったく……」

タライ「なにキョロキョロしてるの?」

ビビビ「な、なんでもねえよ」

タライ「女湯でも覗きたいの?」

ビビビ「ちげーよ!」

北東「ピピピ……」

ビビビ「ビビビだ! いや、ちげーよ!」

タライ「さっきからやたらと入り口の方気にしてるけど、もしかして混浴タイムが気になる?」

ビビビ「ウェッあっおッ?ハァー!? マ、マジカヨ!」

タライ「アハハやっぱりー」

ビビビ「そ、それはやべーなー早くでねーとナー」

北東「喋りが祭りにいた4人組外国人に似てきてるぞ。というか混浴タイムは隣の旅館だぞ」

ビビビ「マジかヨー……………………は?」

北東「本当だ。しかも隣の旅館も混浴タイムは廃止したからな」

ビビビ「……そ、そりゃあ廃止もするだろーイヤーホント」

北東「なんでも外国人で"そういう犯罪"をする人が多くなったからだとか」

タライ「あの人たち節操ないからねー」

ビビビ「マジかよ! 許せねえ!」

北東「それは混浴廃止についてか? それとも外国人犯罪者に対してか?」

ビビビ「…………」

タライ「レッツゴーレッツゴーカットバシテー……なにしてんの?」

ビビビ「隣がうるせぇ」

北東「宴会でもやってんじゃないのか?」

ビビビ「野郎数人でか!? それにしたって限度があるだろ」

タライ「今の声の方が大きいと思うよ?」

ビビビ「文句いってくる!」

北東「ああなると目がつけられないからなぁ。どれ、サポートしにいくか」

タライ「面白そうだからボクもー」

ビビビ「おいっ! うっせー……ぞ?」

小田「っ!」

ビビビ「お前は……あのクラブの!」

暴男「あっ? 客か?」

走男「あれ、お前は……」

ビビビ「お前らも。こんなところでなにしてんだよ」

暴男「見ての通りだが?」

ビビビ「見ての通りって……後ろ手に縛って尻上げさせてる状況がかよ! 説明してくれよ」

暴男「なぁ?」

走男「だなぁ」

ビビビ「……ん? そいつどっかで見たことあるぞ?」

暴男「お前も知り合いなんか?」

ビビビ「も?」

走男「実は俺ら三人こいつの被害者なんだよ。ほれ、片桐早苗」

早苗「ンー! ンー!」

ビビビ「めっちゃ涙目で睨んでるじゃんかよ。あ? こいつどっかで…………あーーーーー! 本体ごと処分したやつだ!」

小田「君もなにかされたの?」

ビビビ「ゲームとフィギュア捨てられたんだよ! 生き残りのフィギュアだったのによ!」

暴男「マジかよ! お前も!?」

ビビビ「お前も!? お前も!?」

暴男「オー!オーオー! 俺も俺も!」

ビビビ「マジかよ! オレもオレも!」

小田「変な会話……」

走男「わりとよくあるから気にすんな」

暴男「野郎がいて女がいる……やるこたぁひとつだな」

ビビビ「だな」

早苗「んー!ンー!ングー!」

暴男「ブルマかよ!」

走男「うわ……キツ」

小田「でもこれはこれで」

ビビビ「うわぁ」

北東「うーん」

タライ「年齢的にきついんじゃないの?」

早苗「ウッウゥ、なんで私が撮影会なんて……」

早苗「──酔った勢いとはいえなんでOKしちゃったんだろ……さすがに典型的な囚人服はちょっと……」

早苗「いいや。全員顔覚えたからあとでシメる♪」

早苗「お風呂はいってさっぱり! なのはいいんだけど……どっち履いてて、どっち履こうとしたのかしら?」

早苗「履こうとしたのは……>>423に違いないわ!」

>>423
早.学校の制服みたいなスカート
苗.ボディコンみたいなスカート

これ以外は安価下

これは苗やろな

早苗「ボディコンみたいなスカートに違いないわ!」

早苗「まだまだ若い子には負けないんだから!」

早苗「若い子といえば事務所のアイドルが怪しい動きしてるらしいわね……」

早苗「……………………気になるけど今は気にしなーい♪」

早苗「さあ、入るぞー温泉!」

早苗「──ふぅ、さっぱり」

早苗「さってと着替え着替え」

早苗「……モデルのお仕事かぁ」

早苗「写真撮られるのも悪くないかな」

早苗「このボディコンスカートもお気に入りだし」

早苗「でも……」


>>426
片.あんなこと他の子にはさせられないわ
桐.あの撮影会の子達はタイホてかシメる♪

これ以外は安価下
しばらく安価続きます

早苗「あの撮影会の子達はタイホてかシメる♪」

早苗「シメるといえばこのスカート、少しキツくなった? 最近はセルライトも……」

早苗「ううん! 負けるな早苗! セルライトなんて気にしない気にしない♪」

早苗「…………若い子食べたい……ハッ!」

早苗「違う違う、これはそういう意味じゃなくて……!」

早苗「>>428

早苗「そういう意味!」

早苗「これもスカートがキツいせい。うん、そうに違いない♪」

早苗「>>429


>>428
片.ガッとやって、チュッと吸って、ハァァァン
桐.ガッとやられて、ヂュッと吸われて、アァァン

>>429
早.スカートを弛める
苗.スカートを弛めない

これ以外または被ったら安価下

早苗「ガッとやられて、ヂュッと吸われて、アァァン」

早苗「そういう意味!」

早苗「……なにいってるのかしら……これもスカートがキツいせいね」

早苗「…………いいやまだまだ現役! 若い子には負けない!」

早苗「なんなら今度シメる子達に圧勝、ううん完封しちゃうんだから♪」

早苗「男になんか負けない♪」

早苗「……あら? 何かしらこのメモ。ずいぶんクシャクシャね」

早苗「ケ…………ケ……ッ……んー? ダメだ湿ってて読めない」

早苗「スカートのポケットにこんなの入れたかしら? ずいぶん前だから覚えてないわ」

早苗「そんなことよりプロデューサー君のマッサージでも受けて寝ましょう!」

早苗「この年にもなると年下のかわいい男の子好きになるっていうけどなんとなくわかる気がする」

早苗「そういえばさっきの子達の中に私好みのいたわね……ジュルリ」

早苗「シメるときにシメちゃおうかしら♪」

早苗「…………さっきからなにいってるのかしら」

早苗「ん? なんだ、スカート落ちただけじゃん。あービックリした」

早苗「ささ、戻りましょう戻りましょう」

早苗「……プロデューサー君遅い。なにしてるのかな」

早苗「溜まったリビドーの解放でもしてるとか? それならお姉さんがやってあげるのに♪」

早苗「あ、またセルライトが……またお風呂入ってこようかしら」

早苗「……ひまー…………また温泉にでも入ってこようかしら、それとも散歩か旅館内ブラブラしようかな」


>>434
早.温泉にいく
苗.温泉にいかない

これ以外は安価下
なぜこんなに安価が多いんでしょうね(ゲス顔)

早苗「決めた。肌を研きましょう! 研磨、研磨!」

早苗「夜は長いし、何が起こるかわからないものね」

早苗「何が起こるかわからないものね! 下着は揃いの用意……浴衣にして着けないって手もあるわね……」

早苗「ビキニラインにきちんと剃ってるし大丈夫」

早苗「着替えをもっていざゆかん!」

早苗「──ハーさっぱりした」

早苗「ん? プロデューサー君からメールだ」

『話があります。部屋で待ってます』

早苗「話ってなにかしら。告白?」

早苗「……キャーキャー! なーんてなーんて!」

早苗「あ…………まぁこれくらい許容範囲内よね。みんな多少なりともはみ出てるものだし……ああ今でも思い出しちゃう。やっぱ外人さんは激しいわ…………ってなに思い出してるのかしら」

早苗「今からプロデューサー君とって雰囲気なのに。いけないいけない」

早苗「お姉さんガンバっちゃうわよー! エイエイオー!」

早苗「ただいまー! お姉さんに話ってなにかなプロデューサー君」

PP「早苗さん」

早苗「オッ、いつになく真剣な眼差し」

PP「早苗さん……!」

早苗「いきなり肩掴んだら投げちゃうわよ?」

PP「大事な話があります」

早苗「えっと……なにかな?」

PP「お休みはまだあります。ですが今言っておきたいんです」

早苗「真剣な顔……イイわ」

PP「早苗さん……オレは…………」

早苗「オレは?」

PP「早苗さんにドッ……」

早苗「私にド……?」

PP「ドッキリ仕掛けました! ドッキリ大成功ー!」

早苗「え?」

PP「おーい出てきていいぞお前たちー!」

小田「ハ、ハヒ」

暴男「……チッ」

走男「ウース」

早苗「あ、あなたたち……!」

PP「さらに」

タライ「やっとぉ?」

北東「チャオ☆」

ビビビ「………………」

早苗「え? え?」

PP「あのコスプレショーはドッキリでしたー!」

早苗「聞いてないんだけど……?」

PP「言ったらドッキリにならないでしょ。あ、でもお休みの件は本当ですからね」

早苗「プロデューサー君」

PP「はい?」

早苗「タイホてかシメる♪」

ビビビ「…………」

北東「いつまで不貞腐れてるんだ?」

ビビビ「オレも聞いてねえよ……」

タライ「ボクとホクトゥ君は知ってたけどね」

北東「おいおい、それを言うなよ」

ビビビ「おもっきし趣味全開にしちまったじゃねーか!」

タライ「あれ趣味だったんだ」

北東「ハイレグと囚人服は男の夢さ。だから気にするな☆」

ビビビ「うわぁぁぁぁぁ!」

輝子「か」

美優「……ぞ」

藍子「くっ……」

輝子「ブゥアァァァ」

小梅「ロロロロロー」

まゆ「♪」

ほたる「あっ、私の分ない……」

まゆ「ほーたるちゃん♪」

ほたる「うひゃあ」

P「杏、砂風呂気持ちいいか?」

杏「もうちょっとお腹にかけて」

P「このくらい?」

杏「もっとドバッと」

ほたる「夜景キレイ……」

小梅「血が……に、似合いそう……」

輝子「我が街ヒャッハァァァァァ!」

美優「滑っちゃうから危ないわ」

輝子「あ、はい」

藍子「水着……」

小梅「かわいいよ?」

藍子「ありがとう」

まゆ「お酒呑みます?」

P「お風呂では飲まない。向こうはどうなってる?」

まゆ「ドッキリ大成功で隣の旅館は早苗さんが暴れてます♪」

P「大成功だな」

まゆ「あとは編集してオンエアです」

P「編集にも携わるなんてどうやったんだ?」

まゆ「まゆそこの人と仲良くて」

P「あぁ、もうわかった」

小梅「…………」

まゆ「小梅ちゃんもこっち来る?」

小梅「う、うん」

P「砂かける?」

小梅「い、いい……そ……それよりスカート役に立ったかな?」

P「聖靴学園の時に知り合ったあの人から借りたスカートのこと?」

小梅「うん……」

P「どうだった?」

まゆ「お風呂場に持っていったまではよかったのですが、履いてはくれなかったわ……」

小梅「残念……」

まゆ「でもポケットに入ってた紙は使ったから安心して」

小梅「う、うん……?」

P「あれ使ったのか?」

まゆ「はい♪」

P「大丈夫かなぁ……」

まゆ「それは早苗さん次第です」

P「元の持ち主片桐早苗のどっちの?」

まゆ「どっちでしょうねぇ……うふふ♪」

P「それにしてもまさかあの学校をモデルにするとはねぇ」

まゆ「中は今風にしてるらしいですけどね」

P「……さすがに死人はまずいぞ」

まゆ「うーふふ♪」

小梅「スプラッタ展開……?」

まゆ「桜の木が綺麗になりそう♪」

みちる「フゴフゴフゴ」

杏「隣に埋まるのはいいけどさ……なにしてんの?」

みちる「お腹が空いたのでパンを食べるイメージトレーニングを」

杏「余計辛くならない?」

みちる「全然!」

杏「そ……」

藍子「…………」

美優「どうしたの? のぼせちゃった?」

藍子「いえ…………あの光景怪しいなぁって思って」

美優「Pさんとまゆちゃんたちのこと?」

藍子「なんていうか…………買ったみたいな」

美優「それは言い過ぎ。せめて……キャバクラ?」

藍子「それもどうかと。でもなんで好かれるんですかね」

美優「私もそれを知りたいの」

藍子「…………」

輝子「ヒャッハーファアアアアクルァァァァァァイ!」

P「砂風呂に埋めたと思ったらこういうことだったか」

輝子「モヒカン……フヒ」

小梅「ドクロ、ドクロ」

まゆ「どくろ、どくろ♪」

杏「黒魔術?」

P「これは処刑だろう」

ほたる「わ、私がいるからPさんがこんな姿に……」

杏「ふぅん……」

ほたる「不運……!」

P「入れ墨消してもいいから誰か助けてくれ」

輝子「ズンドコズンドコ」

小梅「ず……ずんどこどこどこ……」

みちる「料理される!?」

杏「うあー埋まらなくても暖かい」

P「上に乗らないでくれ」

杏「AMエネルギーが切れたからむーりー」

まゆ「ほら、ほたるちゃんも」

ほたる「え、えーい」

P「ウッ」

美優「…………」

藍子「どうしたんですか?」

美優「あのメモどっかで聞いたような……」

藍子「知ってるんですか?」

美優「アイドルでそんな名前の人がいたような……」

藍子「お尻が印象的立ったんですか?」

美優「どうだったかしら……」

みちる「──おいひいデフ」

P「ゆっくり食べて」

みちる「ムグムグ」

P「…………」

みちる「あぁ最後にとっておいたのに!」

P「明日の朝御飯……」

みちる「ゆっくり食べなかったあたしが悪いです」

輝子「ゴートゥーへー! BUTNICUー!」

小梅「人の肌と……豚の肌って、に、似てるんだって」

輝子「え……?」

まゆ「お魚上手に食べるわねぇ」

ほたる「上手くなったんですよ、えへへ」

P「マナー教室が効いてるんだな」

杏「……言っとくけど杏は来る気なかったからな」

まゆ「でもあのままだとすぐ限界むかえてたと思うわよ?」

杏「私にバンジーさせようとするとかなに考えてるんだあのプロデューサーは。そういうのは他のアイドルにさせるべきだ」

P「ほら、口動かして」

杏「手だけじゃダメ?」

P「よく噛んで食べて。ほら、そっちも」

みちる「もぐにょんもぐにょにょ」

P「なに食べてるか意識して、よく噛んで食べれば少量でも満腹感が得られる」

輝子「キノコノコノコキノコギリー」

小梅「非常食にも……なる?」

杏「──こんな部屋にいられるか! 杏は自分の部屋に戻るぞー!」

P「はい」

杏「はいじゃないが」

美優「あ、じゃあ私もそろそろ」

藍子「私も」

小梅「ま、まだ起きてる」

輝子「私も……フヒ」

みちる「あた」

P「君はまだ起きてなさい。食後三時間経ってない」

まゆ「杏ちゃん連れていきます。さ、行きましょ杏ちゃん」

杏「んー……オライオライ」

ほたる「あの……」

P「なに?」

ほたる「あとで話があるので会えますか?」

P「……わかった」

ほたる「……またあとで」

みちる「──パンとキノコのコラボレーション?」

輝子「おいしい……と思う」

みちる「今度作ってみる?」

輝子「フヒ」

小梅「…………♪」

まゆ「♪」

P「動けない」

まゆ「暇をもて余したまゆと」

小梅「こ、小梅の遊び」

P「トイレいってくる」

P「お待たせ」

ほたる「あ、私も今来たところです」

P「それで話って?」

ほたる「あの……えっと……」

P「ゆっくり話して」

ほたる「教えていただきたいことが……」

P「なにを?」

ほたる「マナーを…………夜のマナーを教えて欲しいです」

P「夜のマナー?」

P「──あぁ、そういうことね」

ほたる「は、はい」

P「たしかに気になる年頃だよね。もう中学生だもんね」

ほたる「事務所や他の人のイメージもありますし……」

P「でもそういうことなら新しい担当さんに聞いた方がいいんじゃない? 結構遊んでる人でしょ?」

ほたる「なんだか怖いところ連れていかれそうで……」

P「たしかに見た目的にそうかもね…………でも困ったな」

ほたる「こんなこと頼めるのPさんくらいしかいません……」

P「考えておくよ。少し時間をもらえるかな?」

ほたる「あ、は、はい」

P「中学生くらいから興味あるもんなんだね」

ほたる「早い子は小学生くらいからもうそういうことしてるらしいです……ハイ」

P「あー、そうかもね。夜更かしはするかもしれないけど夜遊びはね」

ほたる「この前、友達に笑われてしまってそれで……」

P「無理にする必要ないけど、そういうの気になるよね」

ほたる「あ、ありがとうございます……」

P「まだ協力するって決めたわけじゃないけどね」

ほたる「本当にすみません……」

P「三船さんは夜遊びしそうにないしね」

ほたる「お、お礼ならします。なんでも言ってください」

P「協力するようだったら考えとくよ。それじゃそろそろ戻ろうか」

ほたる「……はい」

輝子「クゥ……プスー」

みちる「プルルルルル……ップー」

小梅「クー……フゥーウー」

P「みんな寝てる……」

まゆ「お帰りなさぁい」

P「まゆは起きてたのか」

まゆ「はい」

P「みんなの休み調節してくれてありがとう」

まゆ「いいえ。調節しやすくて助かりました。三船さんなんて全部ご自分でやってました」

P「さすが三船さん」

まゆ「それよりこれからどうします?」

P「先を決めておいた方がいいか」

まゆ「目標は常に、ですよ」

P「それじゃ>>469層を>>471

>>469
ジュニア(12歳まで)かティーン(13歳から19歳まで)かアダルト(20歳以上)かお選びください

>>471
復讐か救済かお選びください。復讐なら軽くか徹底的かをお願いします

それ以外は安価下

ティーンときた

復讐
徹底的で

P「ティーン層に復讐。徹底的にな」

まゆ「ティーンときたわけですか」

P「ティンときたわけだ」

まゆ「アイドルをスカウトしなくて助かります」

P「さてさて、誰にするか」

まゆ「あら、反応が淡白」

P「>>474

>>474
モバマスのティーン(13歳から19歳まで)アイドルをお願いします

それ以外は安価下
今回の復 讐 対 象は誰になるのか!

ゆかり

P「水本ゆかり」

まゆ「…………あ」

P「何を察したのか知らないが思ってることと違うからな」

まゆ「まゆがなに考えてるかわかるんですか? うれし♪」

P「へこまない姿勢、イエスだね」

まゆ「プロフィールのお復習でもしません?」

P「そうだな」

まゆ「それではうるさくしても良いところ……温泉にでも行きましょう」

P「こんな時間に家族風呂? 止まってたと思うけど」

まゆ「うふ♪」

P「あ、やってる」

まゆ「24時間営業にしてもらいました♪」

P「アイドルの力って凄い」

まゆ「さささ、入りましょ?」

P「そうだな」

まゆ「あらぁ、素直」

P「一度言い出すと頑固だからね。それにたまの温泉だし」

まゆ「スーパー銭湯では出せないこの味も良いですよねぇ」

P「そうだね」

まゆ「温泉の温もりと人肌の温もり……最高♪」

P「そろそろいい?」

まゆ「もう火照っちゃいました? ならまゆがクールダウンのお手伝いを」

P「プロフィールのお復習」

まゆ「はぁい」

P「今回は手元に資料がないから思い出しながらする。」

まゆ「お手伝いします♪」

P「水本ゆかり。清純フルート奏者と呼び声高く、キュート所属な青森県出身の15歳。身長155cm、体重42kg、BMIは17.48」

まゆ「あ、そーれそーれ♪」

P「…………スリーサイズは上から81・56・82
。10月18日生まれの天秤座A型」

まゆ「ハーア、どした♪」

P「利き手は右。趣味はフルート」

まゆ「……あ」

P「察するな」

まゆ「岩場に腰掛けて寛ぎます?」

P「あの岩場の設備復活したんだ」

まゆ「はい。外国人お断りしたら事故が激減したらしくて復活しました」

P「岩場ではしゃげば転んで頭も打つわな」

まゆ「それで訴えるのが外国人らしいですよね」

P「頭が固いから助かりましたってか。さて、そんな話は置いといて腰掛けよう」

まゆ「うふ♪」

P「……どこ見てる」

まゆ「そこ一段高くなってるじゃないですかぁ。だからまゆの目線の高さに……うふ」

P「…………」

まゆ「これがまゆの好きなサイズに」

P「よくわからないけど好きなら好きでいいと思うよ」

まゆ「他人行儀ぃ」

P「まゆ」

まゆ「まゆを抱き寄せてなにするつもりですかぁ?」

P「…………」

まゆ「んもぅ…………厚い腹板」

P「英語でいうとコレステロール。指で撫でないで」

まゆ「まーまーゆっと♪」

P「そういえば何をされたか話してなかったな」

まゆ「無理やりフルート吹かれました?」

P「チョメ」

まゆ「チョメ。まゆも吹いていいですか?」

P「チョメ」

まゆ「チョメ」

P「……楽しい?」

まゆ「わりと。それで何されたんですか?」

P「>>485


水本ゆかりに何をされたかをお願いします

あまり変なのまたはそれ以外は安価下

旨い料理を振舞われた

P「旨い料理を振る舞われた」

まゆ「?」

P「バツゲームでな」

まゆ「あ……」

P「あの顔は今でも忘れない。ひきつった口元と笑顔。何千回と見てきた表情。間違える可能性は万にひとつもない」

まゆ「本人を旨い料理にしちゃいます?」

P「殺人はダメ」

まゆ「えー」

P「しかも担当プロデューサーに食べさせるための実験、もとい試食だったからな。正直に感想言ったら、周りの女の子達に叩かれた。ただでさえこっちが悪いみたいな雰囲気だったのに、正直に感想いったのがまずかったか」

まゆ「何にしろ文句言いますよ」

P「味付けが粗暴過ぎるというかさ……彼に合わせてるから仕方ないのかなぁ」

まゆ「なに出されたんですか?」

P「二十郎系の味付けの煮物。パスタだったかな?」

まゆ「…………」

P「…………」

まゆ「想像もしたくないですね」

P「思い出したくもない」

まゆ「…………」

P「…………」

まゆ「抱き締めるだけで満足ですかぁ?」

P「…………」

まゆ「んもう…………」

みちる「──ウァサ!」

輝子「まぶしくて……キノコの体には堪える…………」

小梅「…………」

まゆ「小梅ちゃん、髪の毛すごいことになってる」

小梅「ふらんけーん」

みちる「あーさーごーはーんー!」

杏「……ぬむい」

美優「ぬむい?」

P「眠いならまだ寝るか?」

杏「膝の間貸して……あーおさまりいぃー」

みちる「あーさはげーんきに朝ごはんー♪」

ほたる「あ……私のだけ焦げてる」

自分は悪くないのに泣いたのが女の子というだけで自分が100%加害者になる現象。または、周りの女子による◯◯なに女の子泣かせてるのよー!という名の援護攻撃。

とりあえず今回は再安価代わりにもうひとつ理由を募集します。これからのことはこれから考える。
>>497くらいまでの中で選びます。

あまりにも変なのは安価下

さっきの一行目はPに起きた現象のことですので悪しからず

安価は>>498くらいまでにずらします

大勢のアイドルの前で嘘泣された

事務所のみんなの前で家族の事を馬鹿にされた

P「ところで高森さんは?」

美優「実は昨日の夜から塞ぎこんでて……」

P「昨日の夜から?」

美優「お風呂のあと辺りからです。月のモノが原因ってわけでもないらしくて……私が聞いても答えてくれなくて」

P「月のモノじゃないとするとアイドル活動関係かな?」

美優「すみません……私の力不足で」

P「……見てきます。こっちお願いしますね」

美優「はい。さぁ、杏ちゃん膝から降りて?」

杏「移民だるー……あっ、こっちもいいかも」

美優「あ、ちょっと……」

杏「セーフハウスはまかせろー」

輝子「ミィィィィッドナァァァイトォゾォォォォンビタァァァァァァイ! ヒヤッハハー!! ドーピングデュリィィィィンク!」

小梅「チェ……チェーンソー」

ほたる「またアタッシュケースからカバンが……」

まゆ「包丁一本、ゾンビにさーしてー♪」

みちる「ホウレン草が練り込んであるホットドッグ発見! あっ、吐いた!」

杏「デロデロデロデロ……腐ってる……遅すぎたんだ……!」

小梅「こ、これは政府の陰謀……だよPさん」

P「高森さーん」

藍子「………………」

P「いた」

藍子「なにか用ですか?」

P「悩み事?」

藍子「私はなにもありません……」

P「…………」

藍子「…………」

P「…………」

藍子「………………」

P「…………」

藍子「…………」

P「…………」

藍子「人を笑わせるって何なんでしょうね……」

P「なんなんだろうね」

藍子「私……この前……落ち込んでた人がいたから笑わせようとしたんです……」

P「それはいいことだね」

藍子「いえ、お節介でした」

P「怒ったの?」

藍子「泣かれました」

P「どういう風に?」

藍子「あれは…………嘘泣きです」

P「嘘泣き」

藍子「前まではこんなこと思いもしなかった……わからなかった。でも今ならわかります。あれは人を貶める嘘泣き……私を苦労知らずのお嬢様とでも思ったんですかね……」

P「誰に泣かれたの?」

藍子「それは……」

P「水本ゆかり? 答えにくかったら頷くだけでいいから」

藍子「…………」

P「そうか……」

P「ただいま」

まゆ「お帰りなさぁい」

P「みんなは?」

まゆ「温泉と外出に分かれてます」

P「そうか」

まゆ「Pさんはどうします? どこかいきますか」

P「部屋にいる。まゆは好きなところに行ってくれ」

まゆ「はい」

P「三船さんは?」

まゆ「温泉に行ってます」

P「わかった」

藍子「何してるんですか……」

P「スマホで掲示板見てる」

藍子「自分の部屋で見てください……」

P「見る?」

藍子「少しだけ…………なんか暗い掲示板ですね」

P「アンチスレだからね。今は水本ゆかりのところ見てる」

藍子「私のもあるんですか?」

P「大体のアイドルはある。あっ、ほらほら水本ゆかりのところまた書き込まれてる」

藍子「>>508……」

P「>>509とも書いてある」


水本ゆかりに対するアンチレス・悪口をお願いします
それ以外は安価下

みんなは可愛いって言うんだが
俺はなんか怖い。特にあの眼が

性格悪そうだよな。
ファンのことをゴミ屑を見るような目でみてる。

藍子「目が怖いって書いてあります」

P「性格の悪さについても書いてある。ファンのことをゴミ屑を見るような目でみてるとま書いてあるな」

藍子「あの眼……たしかに少し怖いです。なんていうか眼の奥が笑ってないんです」

P「プライベートな話になるがその事についてはご両親も心配していた。昔から両親の言うことをよく聞くらしいが、自分がないのが心配だと」

藍子「自分がない?」

P「性格の話にも絡むが相手への依存性が高い。無責任というかね。簡単にいうと……事務所でのまゆかな」

まゆ「呼ぉびましたかぁ?」

P「呼んでない」

まゆ「ざぁんねん」

藍子「……そういえば事務所だと担当プロデューサーにベッタリですね。水本さん」

P「スカウトされた経緯もあるがホント担当プロデューサーにベッタリ。腕組むわけじゃないけどベッタリ」

藍子「お嬢様だって話がありますけど本当なんですか?」

P「本当。そういえば世間知らずなところやバ、天然発言がひどくて大変だったよ」

藍子「何かあったんですか?」

P「一杯ある。なにについて聞きたい?」

藍子「>>512

ゆ.性格について
か.スカウトについて
り.問題発言について

これ以外は安価下

藍子「問題発言について聞きたいです」

P「見た通り世間知らずの天然な性格。言い換えれば、天然問題発言生産機」

藍子「いったいなにいったんですか……」

P「発言自体はいたって普通。だが琴線に触れてしまってな。たしかイギリスツアーだったな」

藍子「何かありました? 思い浮かびません」

P「協賛してたレコード会社の社長が所謂昔気質の叩き上げでな。その社長の琴線に触れた」

藍子「ハァ……?」

P「やはり日本とは違って、新しい発見がいっぱいです発言」

藍子「?」

P「その社長は業界に入ってから新しいことの発見の連続だったとよく話しててな。そんな社長の協賛してるツアーでさきの発言。黙ってるいられるはずがない。心象は最悪」

藍子「なんてピンポイントな地雷を……」

P「加えて、スカウト兼担当プロデューサーが水本ゆかりを一方的に擁護してな」

藍子「うわぁ……」

P「そもそも彼にスカウトする権限ないんだよねぇ。それは置いとくとしてどうするか……」

藍子「他にもなにか問題点ないんですか?」

P「ありすぎて語り尽くせない。けどここらで区切る」

P「…………」

藍子「…………」

P「…………決めた」

藍子「そうですか」

P「聞きたいんだけど水本ゆかりとは仲良かった?」

藍子「…………」


>>517
水.一緒にカフェにいく仲でした
本.知り合い程度で仲良くありません

これ以外は安価下

藍子「知り合い程度で仲良くありません」

P「わかった。ならもしものことがあっても気にしないね?」

藍子「…………はい」

P「荒んでるね」

藍子「思い出したらイライラしてきただけです」

P「そうか。それじゃ支度するか。一緒にどこかいく?」

藍子「外の空気吸いたいです」

P「オレと一緒に行動するなんて自暴自棄だね」

藍子「次は温泉まんじゅうカフェに行きましょう」

P「そんなカフェあるの?」

藍子「今さっき見つけました」

P「はい、じゃんけん」

藍子「ほい」

P「勝った」

藍子「負けました」

P「今度はそっち持ちね」

藍子「イライラしたときはカフェ巡りに限ります。お金使うとストレス発散します」

P「なんだか複雑な気持ちだよ」

輝子「特産キノコ!?」

小梅「それで……ど、どうなったの?」

みちる「おばあさんの怖い話を聞きながら食べるおまんじゅうフゴフイフヒ」

輝子「キノコ……まんじゅう……! 眼の付け所が……スゴい…………フフ」

ほたる「私のおまんじゅうだけ餡が入ってない……」

水本ゆかり「フルートの演奏ですか?」

スカP「ああ。念願のフルートだ」

ゆかり「フルート演奏……」

スカP「最近指導できなくてごめんな」

ゆかり「ん……気にしてません」

スカP「こんなんじゃ信頼失っちゃうよな……ごめんなゆかり」

ゆかり「一人でも大丈夫です。以前あなたにつれていってもらったツアーで、ラマンダという黄色い花を見かけました。小さいけれど可憐で力強くて……私もあのように歌えたら……」

スカP「これからも一緒に……歩んでくれるか?」

ゆかり「はい……ン」

スカP「今はこれで許してくれ」

P「…………」

P「………………」

杏「…………心ここに非ずで頭洗ってると泡が眼に入るよ」

P「ん?」

杏「ほら、杏の髪の毛も途中だよ」

P「きちんと洗うよ」

杏「てもてーてもてー」

P「………………」

杏「さすがにお湯に使ってるときは考え事やめたら? だらだら法に反するよ? 第一危ない」

P「ん? あぁ……」

杏「いったいなに考えてるの?」

P「…………なぁ、アイドルとして女としても大切にしてくれる人がいたらどうする?」

杏「どうだろうね。たぶん飛び付く。そんな人レアだしね」

P「人として大切にしてくれないとしたら?」

杏「それは無理」

P「だよな……」

杏「そもそも杏はそんなチョロくない。なんか最近そう見られがちなんだよね」

P「ファンのイメージは難しい。少しでも外れると……」

杏「何の話かわからないけどそんな話より杏の体堪能しよ?」

P「温泉を堪能な」

杏「私の方が密着してる」

P「浮力って凄い。お腹にまるで重みを感じない」

杏「お湯に浸かるって気持ちいいよね」

P「だな」

杏「………………」

P「………………」

杏「…………杏は悲しい」

P「なにが?」

杏「……ED?」

P「これでも節操なしじゃない」

杏「仰向けになる……」

P「水本ゆかりって知ってる?」

杏「杏が知るわけないじゃん」

P「そうか……」

杏「次に狙ってる子?」

P「そう」

杏「多忙だねぇ」

P「スカウトPのことは知ってる?」

杏「スカウト兼プロデューサーの?」

P「そう、その人」

杏「名前と活躍くらいはね」

P「そうか……」

杏「さっきから思わせ振り。それより一緒に気持ちくなろ?」

P「温泉……いいよなぁ」

杏「いいよねぇ……」

P「…………」

杏「…………」

みちる「帰ってきましたわが故郷!」

P「オレのマンションな」

藍子「家って落ち着きます」

P「…………」

みちる「さささ、ご飯にしましょう」

P「寮には帰らないの?」

みちる「門限過ぎてますし、帰っても寝るだけです」

藍子「私は寮に部屋がありません」

みちる「家なき子?」

藍子「まゆさんは?」

P「いくところがあるらしい」

みちる「恋人のところ?」

P「たぶんな」

藍子「…………」

P「高森さん」

藍子「あ、はい」

P「あとで話あるから部屋に来て」

藍子「…………はい」

みちる「ご飯食べないんですか?」

P「軽くなにか作るよ」

みちる「──うーん」

P「どうした?」

みちる「欲求不満です」

藍子「ッ!」

P「欲求不満? 食事足らなかったか?」

みちる「おいしかったです。食事の件ではなくこの部屋のことです」

P「殺風景と言いたい?」

みちる「パンの匂いがしなくて気が狂いそうです」

P「わかった。どうにかする」

みちる「それじゃあたしは部屋に戻ってます」

P「うん」

P「──呼んで悪いね」

藍子「いえ……」

P「適当に座って」

藍子「はい…………」

P「それで話なんだけどね。水本ゆかりにこれを渡してほしい」

藍子「……なんですかこれ」

P「渡すといっても直接じゃなくていい。彼女の目につけば大丈夫」

藍子「目にですか?」

P「事務所のコルクボードに貼るのも手だね。どんな形でもいいから目につけばいい」

藍子「それなら……でも見ますか?」

P「楽器展示会なら普通にありそうだから不自然じゃない」

藍子「新しく出来るカフェの広告の隣に貼っておきます」

P「いいね。それじゃ用はこれだけだから上に戻るね」

藍子「…………」

P「……さすがに一人は寂しい?」

藍子「……はい」

P「上には大原さんもいるからね。来なよ」

藍子「はい……」

P「なんだかこれから如何わしいことするみたいだな……」

P「ただいま」

みちる「っ! ハッ!ホッ!トッアッ! お、おかえりなさい」

P「…………ただいま」

藍子「お邪魔します」

みちる「あれ、珍しい」

P「寝るぞ。詰めてくれ」

みちる「あ、は、はい」

P「高森さんは布団の方使って」

藍子「はい……」

藍子「──スゥ……スゥ……」

P「もう寝たのか」

みちる「旅行って何だかんだで疲れますよね」

P「そうだな」

みちる「ささ、あたしたちも早く寝ましょう」

P「場所変わろうか?」

みちる「なんでですか? 女子に挟まれて眠りたいんですか?」

P「不完全燃焼でしょ?」

みちる「な……なんのことやら……」

P「オレの口から言わせたい?」

みちる「…………」

P「そういう年頃だからいいけど時と場所は選んでね」

みちる「オナラを出そうとお腹をマッサージしてたらオナカから次第に手はナカへ……」

P「ガス出た?」

みちる「それがまったく……オナラにも便秘みたいのがあるのかな?」

P「おならを我慢しすぎると体に悪いからね。お腹マッサージしようか?」

みちる「…………お願いします」

ゆかり「──楽器展覧会……?」

SP「あ……?」

ゆかり「…………」

SP「興味あるのか?」

ゆかり「少し。フルートだけでなく、他の楽器もやってみようかと思ってまして……」

SP「ゆかりになら似合うよ。しっかしやけにチャレンジ精神旺盛になったな。以前のダンスやりたい発言にも驚いたぞ」

ゆかり「これもあなたの指導のおかげです」

SP「ハハ、そう言ってもらえるとうれしいよ」

ゆかり「行ってもよろしいですか? 今度のお仕事、フルート演奏の刺激になると思うのですが……」

SP「勿論! こっちが連れていきたいくらいだよ。ゆかりのためなら協力は惜しまない」

ゆかり「ありがとうございます。プロデューサーさんも行きませんか?」

SP「ごめん。その日は仕事なんだ」

ゆかり「そうですか……」

SP「でも今度のフルート演奏会に行くためにガンバるからな!」

ゆかり「……はい!」

SP「よーし、今日もがんばろー!」

P「──はい……よろしくお願いします」

藍子「ただいま戻りました」

P「お帰り」

藍子「みちるちゃんは?」

P「昼寝中」

藍子「昼寝って……今夕方ですよ?」

P「色々やって疲れたんだよ。そっとしておいてあげて」

藍子「わかりました。あっ、そういえばアレ事務所に貼ってもらいました」

P「ありがとう」

藍子「本当に効果あるんですか?」

P「わからない。でも気にはなると思うよ」

藍子「そういうものなんですかね……」

P「そうそう、こういうカフェ見付けたよ」

藍子「…………」

P「どうかな?」

藍子「本とコーヒーですか」

P「元は小さな図書館だったらしい。そこを改装したんだって」

藍子「こっちは造花と紅茶ですか」

P「木もあるんだって。虫がつきにくいからとか書いてあったよ」

藍子「……もう少しロマンチックなこと言えません?」

P「ロマンチックなこと言ってほしい?」

藍子「………………」

P「そんな複雑な顔しなくても……」

藍子「…………笑顔でいてくれればそれでいいです」

P「難しいことを要求する」

みちる「簡単です。あたしはご飯くれれば笑顔になります」

P「おはよう」

みちる「おはようございますご飯!」

P「オレ、ご飯じゃない」

みちる「あ、お帰りなさい!」

藍子「ただいま」

P「みんな揃ったし晩御飯にしよう」

みちる「今日はパン鍋が食べたいです」

P「フォンデュ?」

みちる「そうそれです。ふぉんじゅ」

P「チーズあったかな」

みちる「チピーならさっきあるの確認しました」

P「伏せ字にしない」

みちる「チ○○フォンデュ」

P「食べる量減……と」

みちる「アッ!」

みちる「ウママムチージュルふぉんウマ」

P「よだれ垂れてる音出てる」

みちる「アツっ」

P「パン足りる?」

藍子「足ります」

P「追加しなくて済みそうだね」

みちる「フゴ!フゴゴ……!フンゴゴゴ!」

P「追加……しなくて……済みそう……だね」

みちる「フーゴォ……」

P「つねらないで」

藍子「…………」

P「どうしました?」

みちる「のびふのびふ……」

藍子「毒された?」

P「何がですか?」

藍子「みちるちゃん。下ネタ言ったり……」

みちる「あたしは元からこうです」

藍子「そう……なの?」

みちる「はい」

P「とにかく片付けましょう」

みちる「パンプリーズ。ツープリーズ」

P「ノー! ノーブレッド」

みちる「ノーと言える日本人はノー!」

P「明日のパンは一枚」

みちる「ノーあたしのパーン! ノォォォパァァン!」

藍子「…………」

P「ひかれてるよ大原さん」

みちる「はい」

P「片付け終わったらお茶にしようか」

みちる「お茶うけはラスクが食べたい」

P「それなら考えて食べればよかったね」

みちる「…………」

藍子「…………」

P「どうしたの?」

みちる「一息のお茶おいしい」

藍子「…………」

P「…………」

みちる「…………」

P「お茶請けに手を伸ばさない」

みちる「あいたっ」

藍子「…………」

P「………………」

藍子「………………」

P「緊張してる?」

みちる「……?」

藍子「……はい」

P「君が関わるのはここまでだから心配しなくても大丈夫。心中穏やかじゃないだろうけどさ」

藍子「はい……」

P「……これやる?」

藍子「その粉は?」

みちる「パンクズ!?」

P「違う。アロマだよ」

みちる「やっぱりパンクズじゃないですか」

P「あのアロマが忘れられないのか」

みちる「個人的にはパンの匂いを邪魔するのでキライです」

P「カフェっぽいのだけど……どうかな?」

みちる「っぼいね」

P「ぽいでしょ」

藍子「…………スゥゥ」

みちる「胸いっぱいに吸ってる?」

P「だね」

みちる「こういうときどうすればいいんでしょ?」

P「そっとしておけばいいと思うよ」

みちる「そっとしておきましょう」

P「…………」

藍子「…………ふぅ」

みちる「…………」

P「オレのお腹もそっとしておいてほしい」

みちる「シーッ」

P「…………」

みちる「テイテイ……テイッ」

ゆかり「ここ……ですね」

ゆかり「東京にこのようなところがあったなんて驚きです」

ゆかり「雰囲気作りですかね。いつかあの人とも来たい……ふふ」

ゆかり「…………中は暗いです。あまり人がいませんね。開催者が個人だからでしょうか?」

ゆかり「ケースに入った楽器に暖色系のライトが当たって、少し不思議な感じ」

ゆかり「たでも…………キレイ」

ゆかり「楽器周りの雰囲気作りもスゴい……」

ゆかり「次は…………」

??「あら、いらっしゃい」

ゆかり「っ!!」

??「驚かせて悪かったわ」

ゆかり「こちらこそ申し訳ありません」

??「あなたさっき、トランペット見てたけど興味あるの?」

ゆかり「あ、いえ……フルートを少々」

??「そうなの」

ゆかり「ところで楽器の下のプレートはなんでしょう?」

??「楽器にまつわるエピソード」

ゆかり「かぐわしきにほひとはどんなエピソードなんでしょう」

??「ここにある楽器はどれもエピソードがあるの。楽器だけじゃなく備品にもね。ただのストーカー男の話だったり、おどろおどろしい話だったり、ロマンチックな話だったり、はたまた男女の話だったり……ふふ」

ゆかり「そうなんですか……ちょっと怖いですね」

??「そんなに恐れることはないわ」

ゆかり「はい。ところであなたは?」

??「普通自分から名乗るものじゃない? まぁ、いいわ。私のことは……そうね、アケミとでも呼んでちょうだい。ひらがなでもカタカナでもどっちでも。個人的にはひらがなで 」

ゆかり「はい。私は水本ゆかりと申します」

あけみ「そう。もしかしてシンデレラプロダクションの水本ゆかりさん?」


下1
コンマ判定。コンマ以下が50以上なら素直にいう、以下なら驚いて反応が遅れる

ゾロ目で心象?1

ゆかり「はい。シンデレラプロダクションの水本ゆかりです。知ってたんですか?」

あけみ「アイドル好きの友人からね」

ゆかり「そうでいらっしゃいましたか」

あけみ「そんな堅苦しいしゃべり方しないでもっと気楽にいきましょう」

ゆかり「あっ、はい」

あけみ「ここにある楽器でなにか気になることある?」

ゆかり「気になる楽器ですか? そうですね……」

下1
複合判定。コンマ以下が54以上で『ゆ』、以下で『か』、ゾロ目で『り』
ゆ.ピアニカ
か.ピアノ
り.フルート

ゾロ目で心象マイナス1(現在±0)

ゆかり「ピアニカですね。吹奏楽の楽器が多いのにこれだけ明らかに浮いています」

あけみ「あなた、他人から地雷を踏むのが得意って言われない?」

ゆかり「はい?」

あけみ「なんでもないわ。ピアニカね。そうね……たしかに浮いてるわね。なぜかわかるかしら?」

ゆかり「いえ」

あけみ「私も今気がついたのよ。置き間違えたって思ってたけどそうじゃないの」

ゆかり「なにか理由があるのですか?」

あけみ「さっき、ここにある楽器には物語があるって言ったの覚えてるかしら?」

ゆかり「覚えてます」

あけみ「覚えていてくれてよかった。それでね、このピアニカは…………その前に一つ聞きたいことがあるわ。あなた、小学校は私立? それとも公立や私立以外?」

下1
コンマ判定。コンマ以下が55以上なら私立、以下なら私立以外

ゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス1)

ゆかり「私立以外だと記憶してます」

あけみ「あら、意外ね。お金持ちのお嬢様は私立以外行かないものだと思ってたわ」

ゆかり「え?」

あけみ「それじゃあ知らないのも無理はないかしら。実は学校によってはピアニカのいる吹奏楽部もあるのよ。マーチングバンドともいうかしらね」

ゆかり「なるほど」

あけみ「それでこのピアニカなんだけど、ここでまた質問。このピアニカの持ち主は幸せな人生を歩めたと思う?」



下1
コンマ判定。コンマ以下が08以上なら幸せな人生を歩めたと思う、以下なら思わない

ゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス1)

ゆかり「情報が少ないので断言は出来かねますが、幸せな人生を歩めたと思います」

あけみ「それはなぜかしら」

ゆかり「使い込んでる様子だけど手入れもキレイにされてます」

あけみ「さすがお嬢様ね。目の付け所が違うわ。そう、このピアニカの持ち主は幸せな人生を歩めたわ」

ゆかり「もう少し詳しく教えていただけませんか?」

あけみ「わかった。このピアニカの持ち主、それはそれはいい子だったの。控えめでちょっぴり怖がり。そんな彼女もある日、恋に落ちた」

ゆかり「わぁ」

あけみ「でもそれは身を焦がすような恋ではないわ。なんていったらいいかしら。ロミオとジュリエットみたいな身分違いの恋とでもいうのかしらね」

ゆかり「身分違い?」

あけみ「恋をしてはいけない相手とでも言えばいいのかしら。教師と生徒、社長と秘書、美女と野獣、アイドルとファン、アイドルとプロデューサー」

ゆかり「っ……」

あけみ「そんな恋に周囲が反対しないはずがない。年が離れすぎている、あんな男となに考えてる。もちろん賛成意見もあったわ。面白おかしくかどうかはわからないけどね」

ゆかり「…………」

あけみ「年端もいかない女の子が恋について考えるんですもの。頭がゴチャゴチャになるわ。それでも彼女なりに考えたわ。考えて考えて考え抜いた末……」

ゆかり「考え抜いた末……?」

あけみ「限界を越えてしまったの」

ゆかり「限界を? 頭が狂ったということですか?」

あけみ「あなたなかなか辛辣なこと言うのね……たしかに狂ったといえばそうね。彼女ね…………自殺したの」

ゆかり「えっ」

あけみ「あなたさっき、彼女は幸せな人生を歩めたと言ったわね。たしかにそうなのよ。彼女は結果的に自殺をしてしまった。けど、それは近くにいるが故の苦悩がそうさせてしまった」

あけみ「彼女は好きな人と結ばれたということですか?」

あけみ「一部ではね。それでも満足出来なかった。欲が出たのかしらね」

ゆかり「身分違い?」

あけみ「恋をしてはいけない相手とでも言えばいいのかしら。教師と生徒、社長と秘書、美女と野獣、アイドルとファン、アイドルとプロデューサー」

ゆかり「っ……」

あけみ「そんな恋に周囲が反対しないはずがない。年が離れすぎている、あんな男となに考えてる。もちろん賛成意見もあったわ。面白おかしくかどうかはわからないけどね」

ゆかり「…………」

あけみ「年端もいかない女の子が恋について考えるんですもの。頭がゴチャゴチャになるわ。それでも彼女なりに考えたわ。考えて考えて考え抜いた末……」

ゆかり「考え抜いた末……?」

あけみ「限界を越えてしまったの」

ゆかり「限界を? 頭が狂ったということですか?」

あけみ「あなたなかなか辛辣なこと言うのね……たしかに狂ったといえばそうね。彼女ね…………自殺したの」

ゆかり「えっ」

あけみ「あなたさっき、彼女は幸せな人生を歩めたと言ったわね。たしかにそうなのよ。彼女は結果的に自殺をしてしまった。けど、それは近くにいるが故の苦悩がそうさせてしまった」

あけみ「彼女は好きな人と結ばれたということですか?」

あけみ「一部ではね。それでも満足出来なかった。欲が出たのかしらね」

ゆかり「…………」

あけみ「大丈夫かしら?」

ゆかり「はい?」

あけみ「あなた、スゴい顔してるわよ。あなたには刺激が強すぎたかしら」

ゆかり「そんなことは……」

あけみ「そう。それでそのピアニカなんだけど、それは彼女と思い人の思い出の品なの。正確には彼女の、かしらね。彼が学校まで迎えに来てくれる時にいつも持ってたのがそのピアニカ」

ゆかり「思い出が詰まっているのですね」

あけみ「だからなのかしら、そのピアニカは今でもたまに鳴るのよ。プアッ……プーって遠慮がちにね。まるで隣に歩く思い人のことを横目で見ながら、考えながら吹いてるかのように」

ゆかり「…………」

あけみ「あなたはどう思うかしら? 素敵かしら、それとも不気味?」


下1
コンマ判定。コンマ以下が60以上なら素敵、以下なら不気味

ゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス1)

ゆかり「不気味だと感じます……」

あけみ「意外と現実的なのね。たしかに不気味ね。誰もいないのに鳴るピアニカなんて。怨念に近いものだものね」

ゆかり「怨念というと?」

あけみ「彼女の思い人に対する恨み」

ゆかり「好きだったんじゃないですか?」

あけみ「あまりにも彼を想う気持ちが強くて、可愛さ余って憎さ百倍とでもいうのかしら。実はその思い人は生きてるのよ」

ゆかり「生きてる……」

あけみ「死んでも想う気持ちは変わらない。けどこれも世の常なのね。想う気持ちはいつしか怨念に変わった」

ゆかり「怨念に……」

あけみ「といっても何をするってわけでもないわ。あら?」

ゆかり「?」

あけみ「今なにか鳴らなかったかしら? 気のせいかしら」

ゆかり「私にはなにも」

あけみ「じゃあ気のせいね。さて、他に聞きたいことはあるかしら? それほど時間経ってないからあるわよね?」


下1
コンマ判定。コンマ以下が48以上で『か』、以下で『り』、ぴったりで『ゆ』
ゆ.ピアニカ
か.ピアノ
り.フルート

ゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス1)

ゆかり「ピアノ……ですね」

あけみ「そこに目をつけるなんて、やっぱりお嬢様の性ね。なにが気になるのかしら?」

ゆかり「詳しくは思い出せませんが、どこかで見たことがあります」

あけみ「少し古いといっても一般的なピアノだから気のせいじゃないかしら?」

ゆかり「誰かから最近聞いたような。たしか…………小梅ちゃん?」

あけみ「あら、彼女を知ってるの?」

ゆかり「知り合い程度ですけれど……」

あけみ「なら話は早いわ。そう、実はそれシンデレラプロダクションのイベントに貸し出したことがあるわ。たしかあれは……聖靴学園だったかしら」

ゆかり「たしかそうですね。」

あけみ「キャッチコピーは……神聖なる靴が鳴る学園、だったかしら?」

下1
コンマ判定。コンマ以下が54以上なら思い出す、以下なら思い出せない

ゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス1)

ゆかり「たしかそうだったと記憶してます」

あけみ「そうそう。ポスターからゾンビものかと思ってたけど、まさか七不思議ものだとはね。ところで私のことは覚えてるかしら?」

ゆかり「あなたのことですか?」

あけみ「一応、あなたと会ってるわよ? 忘れてしまったの?」

ゆかり「うーん……」

あけみ「…………ヒントをあげましょう。開かずのロッカーや校庭の吸血樹、それに廊下のさまよう死体」

ゆかり「あ、あぁ……」

あけみ「思い出してきたかしら。他にもあるわよ。図書室の真っ赤な本に理科室の動く人体模型、家庭科室の消える食べ物」

ゆかり「えっと……あ」

あけみ「思い出してくれたかしら?」


下2
コンマ判定。コンマ以下が57以上なら思い出す、以下なら思い出せない
思い出せない場合、心象マイナス2

ゾロ目で心象マイナス倍(現在マイナス1)

ゆかり「えーと……生徒役の方ですか?」

あけみ「…………違うわ」

ゆかり「……すみません。思い出せません……」

あけみ「覚えていてくれなかったのね。私たちの友情ってこんなものだったのね……やっぱりあなたは薄情な人……」

ゆかり「え?」

あけみ「……ふふ、冗談よ。あなたと私は撮影で初めてあったのは本当よ。覚えてないのも無理はないわね。あの撮影には雰囲気作りのために語り部として呼ばれただけだから。でも一応は会ってるのよ?」

ゆかり「本当にすみません……」

あけみ「話が脱線しちゃったわね。戻しましょう。ピアノが気になるのよね?」

ゆかり「はい」

あけみ「それじゃ語ろうかしら……と思ったけど気分が悪いからやめるわ」

ゆかり「え、そんな……」

あけみ「これも彼女が怒ってるからなのかもしれないわ。私からは語るのをやめるわ。少し休みたいからまた後で出会いましょう」

ゆかり「はい……本当にすみません」

あけみ「ピアノのことは他の人から聞いてちょうだい。隣の部屋にいるから」

ゆかり「わかりました」

ゆかり「次はここですね」

ゆかり「…………失礼します」

ゆかり「…………誰もいないですよね」

???「やあ、待ちくたびれたよエンジェルちゃん☆」

ゆかり「あなたはもしかして……」

???「俺のことを知ってるの? 光栄だな☆」

ゆかり「はい。解散しても有名ですから」

???「うれしいね。でも今はその名前で呼ばないでほしいかな☆」

ゆかり「それではなんとお呼びすれば……」

???「そうだな…………トクホって呼んでくれればいいよ☆」

ゆかり「わかりましたトクホさん。さっそくお聞きしたいのですが、あなたがピアノのことについて語っていただけるのですか?」

トクホ「その通り」

ゆかり「あっ、申し遅れました。私、水本ゆかりと申します」

トクホ「それでキミはピアノのことについて知りたいんだよね?」

ゆかり「はい」

トクホ「このピアノのことについて語る前にまず、聞きたいことがあるんだ。ピアノを弾く人、ピアニストにとって大切なものはなにかわかるかい?」


下2
複合判定。コンマ以下が26以上で『水』、以下で『本』
水.音感
本.指

ゾロ目で心象マイナス倍(現在マイナス3)

ゆかり「音感と指ですね」

トクホ「そうだね。さすがエンジェルちゃん! 鋭いね」

ゆかり「は、はぁ……?」

トクホ「それじゃあピアノについて語るね」

ゆかり「はい」

トクホ「このピアノ、なにか気になるところはない?」

ゆかり「気になるところですか?」

トクホ「もっと近付いて観察してみて」


下1及び2
選択安価。以下の中から選んでください
水.どこのピアノか調べる
本.どこにあったピアノなのか調べる
ゆ.どこから来たピアノなのか調べる
か.ピアノのそばを調べる
り.誰のピアノなのか調べる

被ったら安価下
ゾロ目で…………

ゆかり「どこのピアノなのでしょう?」

トクホ「俺もピアノ自体には詳しくないからわからない。古いピアノということしかね」

ゆかり「どこかに書いてないでしょうか……」

トクホ「調べてみなよ」

ゆかり「普通はここら辺に書いてあるのですが…………書いてません」

トクホ「側面や中も調べていいよ」

ゆかり「では失礼して…………あ」

トクホ「なにか見つかった?」

ゆかり「なにか書いてあります。持ち主の名前でしょうか……」

トクホ「読める?」

ゆかり「微かに……岡崎…………一……いえ……申し訳ありません。読めません……」

トクホ「他にも調べてみればわかるかもね☆」

ゆかり「それでは先ほどから気になってることを……」

トクホ「気になること?」

ゆかり「ピアノのそばにあるその布がかかったものはいったいなんでしょうか」

トクホ「おっ、そこに気が付くなんてさすがエンジェルちゃん☆ 捲ってみて」

ゆかり「はい…………これは小さいピアノ……ではなくてオルガンですね」

トクホ「その通り。座ってみるかい? 立ちっぱなしで疲れたでしょ?」

ゆかり「あ、はい」

ゆかり「ところで……このオルガンにもエピソードが?」

トクホ「もちろん。そうだ、今日はこのオルガンの話をしよう」

ゆかり「このオルガンの……?」

トクホ「ピアノの話も聞きたいかい?」


下1
選択安価。
水.聞きたい
本.特に……

ゆかり「特に……」

トクホ「あらら、エンジェルちゃんには響かなかったか。それじゃオルガンの話をしよう」

ゆかり「お願いします」

トクホ「実はこのオルガンとピアノほ関連してるんだ」

ゆかり「ピアノと?」

トクホ「まぁピアノの話は置いといて。オルガンだね」

ゆかり「はい、お願いします」

トクホ「このオルガンが好きだったエンジェルちゃん、いや敬意も含めて彼女と呼ぼう。彼女はかなりの財閥のお嬢様だった」

ゆかり「財閥のですか」

トクホ「アイドルでもそういうエンジェルちゃんいるよね☆ それで、財閥って聞くとどんなイメージ持つかな?」

ゆかり「堅苦しいイメージ……?」

トクホ「そうだね。ところでエンジェルちゃんのところはどうかな? かなりのお金持ちって聞いたんだけど」

ゆかり「私のところはそんなお金持ちじゃないですよ」

トクホ「控えめなキミもいいね☆ その彼女のところはイメージ通りのお堅い両親だったんだ」

ゆかり「うちの両親はそうでなくて良かったです」

トクホ「キミより2つくらい歳上だったかな。そんな彼女が行ったのはごくごく普通の共学」

ゆかり「ごくごく普通の?」

トクホ「生まれた時代も時代だったからもう大変。両親からすすめられていたヨーロッパへの留学も断ってたし。当時は留学なんて一般人には到底無理だったらしいけどそれを蹴った。それほど日本が好きで離れたがらなかった。それでもわがままばかりいっていたわけじゃない」

ゆかり「何かしらの条件を飲んだ……とか?」

トクホ「正解☆ そんな彼女が飲んだ条件、それは両親の希望する職業につくこと。そうはいってもそんなひどい話じゃない。彼女にも益のある条件だ」

ゆかり「その職業とは?」

トクホ「…………なんだったのか忘れてしまった。ごめん。そんな彼女が魅力を感じたもの、それがこのオルガン」

ゆかり「このオルガンに?」

トクホ「なんでかはわからないけど魅力を感じたりひかれたりすることってあるよね。エンジェルちゃんはなにかある?」

ゆかり「私は…………」

トクホ「おっ、恋の香り☆」

ゆかり「い、いえそんなのでは……!」

トクホ「照れてるエンジェルちゃんもいいものだね☆ 話を続けるね。その彼女がオルガンを弾けば弾くほど、自分は音楽が好きなんだと実感した。そしてどんどんヨーロッパへ留学する気は失せていった。周りも命を吹き込まれたように音色を奏でる彼女に魅せられた」

ゆかり「素敵な話ですね」

トクホ「そうだね。ところでキミは音楽は好き?」

ゆかり「はい。幼少の頃からフルートを少し」

トクホ「へー。じゃあ将来はフルート演奏や音楽関係をする?」


下1
コンマ判定。コンマ以下が85以上なら音楽関係に、以下なら演技に興味があると話す。
どちらも心象マイナス。前者は1、後者は2

ゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス3)

ゆかり「実は演技に興味がありまして……」

トクホ「へぇ…………エンジェルちゃんの容姿なら大売れ間違いなし☆」

ゆかり「プロデューサーさんも言ってました。願い続ければ叶うって」

トクホ「それは素敵なプロデューサーだね☆ 彼女にもそういうことが起こった。願い続けて望みは叶い、ヨーロッパへ留学せずに済んだ」

ゆかり「スゴい」

トクホ「願いの力ってスゴイよね。そういえば、演技に興味があると言ってたけどどんな役やりたいの?」


下2
コンマ判定。コンマ以下が37以上なら恋愛もののヒロイン、以下なら禁じられた恋をやりたい

ゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス5)

ゆかり「恋愛ものの……ヒロインをやりたいと思ってます」

トクホ「恋愛っていっても色々あるよね。明るい恋愛、禁じられた恋愛、悲しい恋愛。プロデューサーと練習してるんだっけ?」

ゆかり「あ……はい。うまくいかないところがあって……よく練習にお付き合いしてもらってます」

トクホ「どんなシーン?」

ゆかり「愛を語るシーン……です」

トクホ「キミみたいなエンジェルちゃんでも恋愛したことないのかい? それは意外だね☆」

ゆかり「…………恥ずかしくて」

トクホ「そんなエンジェルちゃんに朗報。実はそのオルガンは願いが叶うオルガンなんだってさ」

ゆかり「願いが?」

トクホ「愛の力かもね☆ 強く想いながら願えば叶うんだって」

ゆかり「…………」

トクホ「祈ってみる?」


下1
コンマ判定。コンマ以下が38以上なら祈る、以下なら祈らない

ゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス5)

ゆかり「…………」

トクホ「乙女の祈る姿ってステキだね☆ あ、そのまま聞いてほしいことがある」

ゆかり「…………」

トクホ「彼女の両親の話をするね。彼女の両親は彼女の願いが叶ったあと改心したんだ。そして後悔した。なぜ自分達はヨーロッパへの留学をすすめたのか。娘の好きな日本でも良かったのではないかってね」

ゆかり「…………」

トクホ「よかったら一曲弾いてみる?」

ゆかり「ピアノはあまり経験が……」

トクホ「教えるから──」

トクホ「そうそう、うまいね☆ それじゃあ一曲簡単なの弾いてみようか」

ゆかり「……♪」

トクホ「ご機嫌だね☆ あ、弾きながら聞いて」

ゆかり「…………♪」

トクホ「ゆかりちゃんって手キレイだよね」

ゆかり「そうですか?」

トクホ「白魚の手だね☆ フルート演奏に限らず、楽器演奏は手が命だね。それで聞きたいんだけど……」


下2
コンマ判定。コンマ以下が67以上でプロデューサーが誉めてくれたという、以下で生返事

ちなみにゾロ目で心象マイナス1(現在マイナス5)

トクホ「プロデューサーに褒められた?」

ゆかり「……はい。きれいだねって褒めていただきました」

トクホ「照れてるね。そんなプロデューサーとの恋愛ってのもいいかもね☆」

ゆかり「…………はい」

トクホ「はは☆ ところで知ってる?」

ゆかり「なにがですピィンか? あ、間違えちゃった」

トクホ「オルガンの異名」

ゆかり「知りません」

トクホ「呼吸をしない怪物」

ゆかり「…………え?」

トクホ「手元見ないと危バタン!ないよ。あ」

ゆかり「…………っア」

トクホ「ほら、言ったでしょ」

ゆかり「えっ……あれ……」

あけみ「神様も特定せず祈るからそうなるのよ。今の日本人はほとんどが無心論者なのに困ったときばかり神様にお願いするのよね」

トクホ「こんにちは」

ゆかり「ぁ……ア…………あッあ……!」

あけみ「知ってる? 悪魔も神様なの」

トクホ「おー、指がブッツリ。左手の薬指、両手の親指に……両手の人差し指」

あけみ「ふたを開けてみてちょうだい」

トクホ「っお……おぉう。鍵盤の上にそっと乗ってる」

あけみ「よく見てみなさい」

トクホ「あ、親指じゃなくて片方は小指だ」

あけみ「それが悪魔が願いを叶えた証拠であり代償よ」

ゆかり「ウ、アッ……イッあァ……」

あけみ「うるさくするとノド切り裂くわよ? このカッター古いけど愛用のもので手入れも行き届いてるの。だから…………」

ゆかり「いっアァァ……」

トクホ「痛みに堪えるエンジェルちゃん。いいね☆」

あけみ「あなた悪趣味ね」

トクホ「よく言われます☆」

あけみ「」

あけみ「それでこの指どうしようかしら」

ゆかり「指……私の指が…………」

あけみ「人を傷つけたのにその態度。本当にわかってないのね」

トクホ「彼女の両親、今は音楽関連の会社やってるんだって。その会社、実はシンデレラプロダクションのイベントで協賛してたんだって。そうですよね?」

あけみ「えぇ。そんなところで『日本とは違って新しい発見がいっぱいです』っていうなんて大した度胸よね」

トクホ「でもこれで悲恋のヒロインは出来ますよ。障害を乗り越えて結ばれる二人。ロマンチックですよね」

あけみ「ロマンチックね。それで彼女、どうしましょうか。このままここに置いといてもいいけど死ぬわよ?」

トクホ「俺が責任もって治療しますよ」

あけみ「約束と取っていいのよね? 破ったら……」

トクホ「あなたとの約束を破るわけないですよ」

あけみ「本当かしらね」

ゆかり「たす……け……」

あけみ「ところでそのグランドピアノ運んでくれるかしら?」

トクホ「友人を呼んだのであとでやっておきます。ひとまずゆかりちゃんの止血します」

あけみ「それにしてもさすがお嬢様。健気に堪えるわね」

トクホ「担当プロデューサーに会うためでしょう。愛ってステキですね☆」

あけみ「開かずのロッカー運ぶときは気を付けなさい。足元滑るから」

トクホ「ハハハ、気を付けます。特に友人には言い聞かせておきます」

あけみ「くれぐれも中には入らないようにね。開けるのも厳禁」

トクホ「お任せください」

あけみ「それじゃ後は頼んだわ」

トクホ「はい」

ゆかり「…………」

トクホ「よく痛みに堪えてるね」

ゆかり「ウッ……ヒグ」

トクホ「さすがに泣きはするか。ん? 電話か」

ゆかり「プロ……デューサ…………」

トクホ「早く来いよ。え? あぁ……あぁそうそう……は? んー…………たしかに大きいぞ。それじゃ待ってる」

ゆかり「…………」

トクホ「そんなに睨まないでほしいかな。でもそんなエンジェルちゃんもカワイイ☆ っと、来たか。早かったな」

??「ゴメンネー。もう一人が興奮しちゃってさ。でもおっぱいが大きい子でしょ? ボクもテンション上がっちゃうかも! ねっ、ねっさっき考えたのやろうよ!? いっくよーせーの! 巨乳ちゃんー!?」



??「ゲッチュ☆」

P「──はい、わかりました。ありがとうございます。あえ、こちらこそお世話になってます……はい、それでは」

みちる「ジュル?」

P「涎垂れてる」

みちる「電話ですか?」

P「起こしちゃったかな」

みちる「お昼寝を妨げられました。コッペパンを要求します」

P「こっちはセクハラされたんだけど」

みちる「女子からやってもセクハラになるんですか?」

P「教育の危機を感じた。どっちからやってもセクハラになる」

みちる「なるほど。でも我慢できないものは出来ません」

P「年頃だから?」

みちる「年頃だから。アゴと舌がまだ痛いです」

P「オレも痛い」

みちる「……あ、誰か帰ってきたみたいです」

美優「こんばんは」

P「こんばんは三船さん」

みちる「こんばん……は? こんにちはじゃないんですか?」

P「今、夜だよ?」

みちる「……ヱ? それじゃ晩御飯は?」

P「まだ」

みちる「よかった…………あっ、よくないです。観たいテレビがあったのに!」

P「録画しておいた」

みちる「パンの次に大好き!」

みちる「──ごちそうさまでした」

P「ごちそうさまでした」

美優「ごちそうさまでした」

P「晩御飯ありがとうございます」

美優「いえ、こちらこそいきなり訪ねてすみません。藍子ちゃんが気になったので」

P「高森さんなら下の階にいます」

美優「これから藍子ちゃんとお茶するのですがご一緒にどうですか?」

みちる「ぜひ」

P「お二人の邪魔になるといけないので」

みちる「女子会なら参加したいです」

P「…………ならあとでラスクでも一人で食べるか」

みちる「邪魔はいけませんよね、邪魔は」

みちる「──お風呂から出ました」

P「……出たね」

みちる「新しいシャンプー持って来ましたがどうですか?」

P「いいと思うけどさ」

みちる「はい?」

P「パンの香りのシャンプーなんてどこで探してきたの?」

みちる「鈍器法廷最高」

P「…………」

みちる「……お腹空いた」

P「あっ、そういえば今日出した?」

みちる「あ、セクハラ!」

P「健康に関することだからそう言われると困るかな」

みちる「お腹がパンパン」

P「マッサージする?」

みちる「お願いします」

P「直にがいい? それとも服の上から?」

みちる「お腹が冷えるといけないので服の上から──」

みちる「なんていうか……」

P「なんていうか?」

みちる「小汚ない部屋で重なりあってお腹を撫でてると……」

P「端から見るとヤバイよね」

みちる「ですよね。あっ、横向いていいですか?」

P「それじゃ横向きにするね」

みちる「あ……こっちの方がアブナイ」

P「まだ出ない?」

みちる「まだです」

P「感触的には出そうだけど」

みちる「アッ……あっ、アッ、で、出るかも……」

P「頑張って」

みちる「で、で、出る……でるでるデルデル、出……でブッ」

P「デブ?」

みちる「デブじゃないです」

P「そういえばあれから体重増えた?」

みちる「まったく増えません。なにがいけないんでしょう」

P「もう少し食べるもの考えてみようか」

みちる「お肉!」

P「赤身肉?」

みちる「カァールゥービィー」

P「消化に悪い。食べたいならその前の食事を今より考えないと」

みちる「食べていいの?」

P「おかわりもあるぞ」

みちる「考えればホントのホントに食べさせてくれるの?」

P「そりゃね。あ、薬飲んだ?」

みちる「飲みました! ラムネ味!」

P「ミントじゃない?」

みちる「エー、あれラムネ味ですよ」

P「シュワシュワするけどさー」

みちる「ラムネと合うパンってなんですかね」

P「あるの?」

みちる「探してるんです。なにかありません?」

P「どうだろうね。女の子ってよく甘いのと甘いの合わせるからそういう組み合わせはどうかな?」

みちる「ドーナツとラムネ? でもドーナツはパンとは言えないかと……」

P「違うの?」

みちる「意見には個人差があります。あ、お腹空いてきた」

P「消化に良いもの食べてるからしかたないかもね」

みちる「ガンバればお肉……ジュル」

みちる「よし明日はステーキだ!」

みちる「ヤッター!」

P「……楽しい?」

みちる「ますますお腹空きました」

P「まずは+5キロだね」

みちる「ですね。目指せ45kg」

P「最近は肋部分に少しだけ肉ついてきたね」

みちる「抱いた感想ですか?」

P「あのさぁ……」

みちる「……でもまだまだ不安ですね」

P「まぁそうだろうね」

みちる「…………もしかしてあたし改造されてる?」

P「変態みたいに言わないでよ」

みちる「…………」

P「…………」

みちる「ヘーイ、パンプリーズ」

P「雰囲気が台無しじゃないか」

みちる「あっ、また出る」

P「ちょっと窓開けるね──」

みちる「おはようございます」

P「おはようございます」

みちる「昨夜はプップクでしたね」

P「プップクでしたね」

みちる「おかげで快調。指使いがテクニシャン」

P「それはよかった。それじゃ……」

みちる「学校いってきます」

P「その前に三船さん達の誤解解いて行って」

美優「あ……いえ……」

P「──やっと誤解が解けた」

美優「わ、私は最初から……」

P「距離に現れますよね」

美優「ごめんなさい……」

P「慣れてるからいいですけど。それにしてもどこかに出掛けないんですか? 寮に戻るとか」

美優「寮に戻ってもやることなくて……それに最近一人でいるときの静けさが苦手になってしまって」

P「夕方辺りまで誰も来ないでしょうし、何かします?」

美優「…………雑談?」

P「──どうなんでしょうね。たしかに気になります」

美優「小梅ちゃんがあのまま学校いってると考えると……」

P「確実に怒られますよね」

美優「でも最近は金髪の子増えましたし大丈夫なんでしょうか?」

P「学校によるとしか言えません。ところで学校ではどうでした?」

美優「私ですか? 私は──」

みちる「夕飯!」

P「また来たの?」

みちる「来ちゃダメでした?」

P「担当プロデューサーに怪しまれる」

みちる「……秘密の関係?」

P「そんなものだね」

美優「あ、みちるちゃん帰ってきましたね」

みちる「…………」

P「…………」

美優「……?」

みちる「お風呂上がり……Pさんからも同じ匂い…………あ」

P「それは違うよ」

みちる「ごちそうさまでした!」

美優「ごちそうさまでした」

P「ごちそうさまでした」

まゆ「ごちそうさまでしたぁ」

みちる「料理うまいんですねササクマさん」

P「パンダ?」

まゆ「笹熊まゆです♪」

みちる「絶対強いです」

P「片付けするか──」

まゆ「終わりましたぁ」

みちる「あっ、セリフ取られた!」

まゆ「うふふ♪」

P「まゆちょっと」

まゆ「はい?」

みちる「アレやりましょう、アレ。パンの香りのするアロマ」

美優「まだあったかしら」

P「食後に悪いな」

まゆ「いいえ。それでなにか用事ですか?」

P「水本ゆかりへの復讐が終わった」

まゆ「そうですかぁ」

P「まゆも足止めありがとう」

まゆ「担当プロデューサーの足止めくらいどうってことないですよぉ」

P「止める必要はないかとも思ったけど用心に越したことはない」

まゆ「担当アイドルに興味ないでしょうしね」

P「あることはある。が、彼の場合はスカウトという職種も兼ねてるから事情が……まぁ……ね」

まゆ「あ、そういえばこの前いただいたカッター、切れ味良くて使いやすいです♪」

P「それは良かった。何かの折りに伝えとくよ」

まゆ「お願いします。それで次はどうします?」

P「そうだな……>>643層に>>645


>>643
ジュニア(12歳まで)かティーン(13歳から19歳まで)かアダルト(20歳以上)か選んでください

>>645
復讐か救済かをお願いします。復讐の場合は軽くか徹底的か

それ以外は安価下

ティーン

救済

P「ティーン層に救済だな」

まゆ「これ以上増やしてどうする気ですか? もしかしてハーレムを作るとか」

P「それはない」

まゆ「そんな今回のターゲットは?」

P「悪いことするみたいじゃないか」

まゆ「まるで人さらい」

P「…………>>649

>>649
モバマスのティーン(13歳から19歳まで)アイドルをお願いします

それ以外は安価下

蘭子

P「蘭子」

まゆ「蘭子ってもしかして……」

P「神崎蘭子のことだ」

まゆ「難解な言葉を使いますがいい子ですよね」

P「本人曰く熊本弁と言ってる」

まゆ「でもあれって思春期特有のやつですよね? 何て言いましたっけ? 中……」

P「それ以上いけない」

まゆ「二宮飛鳥さんと同じ病気でしたよね」

P「こっちは邪気眼タイプだ」

まゆ「じゃき……?」

P「二宮飛鳥が斜に構えたセリフを使うなら、こちらは難解漢字を使うと考えてくれればいい。当て字とかね」

まゆ「なんだか難しいですね」

P「読解が難解だけど言ってることはごくごく普通」

まゆ「時代劇のセリフみたいな?」

P「慣れだね」

まゆ「Pさんはわかるんですか? だとしたらPさんもそんな時期が?」

P「……フィーリング?」

まゆ「まゆとのフィーリングも高めません?」

P「最高値までいってると思う」

まゆ「つい一昨日、上限値が上がりました」

P「……プロフィールのお復習でもするか」

まゆ「……照れ隠し?」

P「クールなのは外見だけとか言うなと言ってたらしい神崎蘭子は多感な14歳。身長156cm、体重41kg。BMI値16.85、スリーサイズは81・57・80」

まゆ「焦っておかしいことになってる、うふ♪」

P「牡羊座で4月8日生まれ。血液型はA型。利き手は右。出身地は熊本弁を操るだけに熊本県。趣味は絵を描くこと」

まゆ「まゆも絵でも描こうかしら。Pさんの寝姿でも♪」

P「──はい……そうなんですか?」

まゆ「あら? お電話中……」

P「…………はい……失礼します。お待たせ」

まゆ「男性が電話してる姿ってステキです」

P「まゆにはやってもらうことが出来た」

まゆ「…………ア♪」

P「自分の服に手をかけない。回収してほしいものがある」

まゆ「回収?」

P「3つある。1つは回収が出来たが2つがまだらしい」

まゆ「その回収するものってなんですか?」

P「……雨が降りそうだな」

まゆ「……?」

P「アレが必要だな……」

まゆ「たしかここに置いてある……あ」

P「わかった?」

まゆ「はい♪」

P「ちなみに今のが二宮飛鳥の中二病タイプ。とにかく遠回しに話し、相手に察しろと言わんばかり。わからない人はそこまでの人認定」

まゆ「それじゃまゆはその回収をしていきます」

P「詳しくは……この人に」

まゆ「はぁい。ところでPさんと蘭子ちゃんは面識あるんですか?」

P「何度かすれ違ったことがある。まぁ、向こうは覚えちゃいないと思う」

まゆ「Pさん、お仕事の場所からあまり出ませんものね」

P「……三船さんのところに行くか」

ところで王道と外道どっちがいいですか?
なにがかって? それは……フフフ

>>664までで多い方にします

外道がぁーッ!

神崎蘭子「闇に飲まれた……」

蘭P「どうしたどうした? 昨日よく眠れなかったのか? 日Pさんのアイドルといい蘭子とだらしないぞ」

蘭子「闇の力を……補給せねば……」

蘭P「寝不足はお肌に悪いぞ」

蘭子「我が下僕アララギよ……」

蘭P「だから俺の名前は塚……」

蘭子「しばしの休息を……」

蘭P「おいおい、寝ちまったのかよ」

蘭子「スゥスゥ……」

蘭P「………………」

?P「蘭子ちゃんの担当さんじゃないですか」

蘭P「や、日Pさん」

日P「昨日の"宴会"はよかった」

蘭P「蘭子的表現をするなら睡魔の狂宴?」

日P「ハハハ、言いそう。そういえば蘭子ちゃん、そこで寝てるけど?」

蘭P「身体に疲れは溜まるのかもね。それにしても疲れますよ」

日P「なにが?」

蘭P「熊本弁。最近あっちにも飽きてきたしどうしようかなと」

日P「俺は飽きないけど」

蘭P「…………そうだ、いいこと思い付いた」

日P「なんですか?」

蘭P「それは後でのお楽しみ」

蘭子「──我が術式を封印せよと!?」

蘭P「そこまでは言ってない。少し変えてみたらどうかって勧めてるんだ」

蘭子「何故その様な進言をする!」

蘭P「ファンの数……魔王の軍勢の減退だ」

蘭子「軍勢の……! 我が魔力の衰えとでも言うのか!」

蘭P「皆、少し慣れてきている模様」

蘭子「新たな術を考えなければ……!」

蘭P「そんなわけで下々のしゃべり方を参考にしてみるべきかと」

蘭子「我に身を隠せと?」

蘭P「これも軍勢のため」

蘭子「うぬぬ…………」



蘭子「──闇に飲まれよ!」

蘭P「………………」

蘭子「…………?」

蘭P「…………」

蘭子「闇に飲まれよ!」

蘭P「…………しゃべり方」

蘭子「あ……」

蘭P「ほら」

蘭子「お、お疲れさま……です」

蘭P「……お疲れ」

蘭子「…………」

蘭P「フッ、フアァァァ……眠っ」

蘭子「下ぼ、プロデューサーも?」

蘭P「そうなんだよ。忙しくてな。蘭子もか?」

蘭子「あ、は、はい」

蘭P「俺たち似てるな」

蘭子「寮の布団が合わないのでしょうか……それとも枕?」

蘭P「どっちだろうなぁ」

蘭子「この前のベッドみたいな方が寝やすいのかも」

蘭P「そういうことは事務所では……な?」

蘭子「……あ」

蘭P「照れるな照れるな。なにもしてないから」

蘭子「…………プロデューサーのバカ」

蘭P「バカはひどいなー。あっとそうだ…………はいこれ」

蘭子「これは?」

蘭P「ちょっとした人形さ」

蘭子「…………かわいい。もらってもいいんですか?」

蘭P「気にしない、気にしない。それ見てたら蘭子にプレゼントしてあげたくてな……ダメか?」

蘭子「この前の日傘といい、ありがとう……ございます」

蘭P「あれ日傘じゃないんだけどな……まいいや。蘭子ガンバってるからな、ゴホウビだ!」

蘭子「そ、その笑顔…………反則です……あぅ」

蘭P「さっ、今日もガンバってお仕事だ!」

蘭子「今日のお仕事ってなんでしたっけ?」

蘭P「おいおい忘れたのか? 雑誌のインタビューだよ」

蘭子「インタビュー?」

蘭P「といってもなにも難しいことはない。好きなことやなにやらを聞くだけだとさ」

蘭子「…………あのことを言っても?」

蘭P「ん? あー…………あぁ別にいいぞ。質問に答えるならね」

蘭子「っ! がんばります!──」

蘭P「私にもインタビューを?」

蘭子「だそうです……」

蘭P「……よし、受けよう!」

??「それでは改めて……記者のあけみよ。よろしく」

蘭P「倉田さんでは?」

あけみ「彼女は忙しくて。それじゃあ始めるわね」

蘭P「よろしくお願いします」

あけみ「正直に答えてちょうだいね」

蘭P「はい!」

あけみ「あなたの簡単なプロフィールはもう知ってますけどね」

蘭P「え?」

あけみ「あなた有名だから。それじゃ今からする質問に答えて」

蘭P「わかりました」

あけみ「今から挙げる中で誰にひかれるかしら」


下1
以下の中から選んでください
闇.水本ゆかり
飲.橘ありす
ま.どちらでもない

これ以外は安価下

蘭P「水本ゆかりさん……ですかね」

蘭子「え?」

蘭P「あくまでこの挙げられた中で選ぶなら、ですがね」

あけみ「へぇ」

蘭P「一番は蘭子ですけどね」

蘭子「え、あ……」

蘭P「照れるなよ……こっちまで恥ずかしくなっちゃうだろ……」

あけみ「白々しい、ふふ。名前に惹かれたのかしら。それじゃ次ね。芸能界ではよく不誠実なスキャンダルが取り沙汰されるけど、あなたはんな人をどう思う?」


下1
以下の中からお選びください
蘭.そんな不誠実な男は気にくわない
子.男なんてみんなそんなものさ

これ以外は安価下

蘭P「男なんてみんなそんなものさ」

あけみ「あなた最低ね」

蘭P「と言われましても……この業界にもそういうプロデューサーがいるんですよ。悲しいことにね」

あけみ「あなたもそんな人の一人かしら?」

蘭P「私はそうではない……と信じてます。蘭子から見てどうだ?」

蘭子「えっ、私から?」

蘭P「聞かせてもらえると嬉しいな」

蘭子「えっと……優しいし頼りになりますし…………好きです」

蘭P「蘭子も男性には気をつけろよ? ま、俺が守ってやるから心配すんな!」

蘭子「プロデューサー……!」

あけみ「血は争えないわね。それじゃこれで失礼するわね──」

蘭子「聞きたいこと?」

蘭P「そう。実はこれからのことなんだけどな」

蘭子「えっ……? クビですか?」

蘭P「違う、違う。これとこれどっちがいい」

蘭子「この紙はなんですか? セリフみたいなのが書いてありますけど……」

蘭P「いいからいいから」


下1
以下の中からお選びください
神.第2形態!
崎.容姿など所詮仮初めの印!

これ以外は安価下

蘭子「第2形態!」

蘭P「ほう、やはりそっちを選ぶか…………ちょっと待ってろ」

蘭子「……?」

『ヒィィッ!』

蘭子「ッ! 乙女の悲鳴!?」

蘭P「ただいま」

蘭子「今の悲鳴は?」

蘭P「ありすちゃんじゃない?」

蘭子「大丈夫なんですか?」

蘭P「さぁねえ、たまにあんな感じらしいから。多感な年頃だしね。それよりこれ」

蘭子「これは?」

蘭P「新しい衣装。着替えてきな」

蘭子「こ、これは……」

蘭P「おっ、似合うな」

蘭子「…………」

蘭P「ウズウズしてるな。心のままに叫んでいいぞ」

蘭子「あ、あっ、アッ…………新たなる衣!」

蘭P「気に入った?」

蘭子「我が守護霊も猛っておる!」

蘭P「ご機嫌だね」

蘭子「この様な神衣を如何様なところで見つけた!」

蘭P「それは蘭子がガンバったからな。エライぞ」

蘭子「か、髪型の調和がみ……乱れる……」

蘭P「ここでもうひとつ朗報」

蘭子「朗報?」

蘭P「同種たるものの集いがかの地である」

蘭子「かの地で!? それは何処じゃ……」

蘭P「いけばわかる」

蘭子「向こうの世界から呼ばれると申すか……面白い!」

蘭P「それにしても手広げて喜んで……ホントにうれしいんだな」

蘭子「あ、あの…………」

蘭P「ん? どうした改まって。いつものしゃべり方でいいんだぞ?」

蘭子「ほ、本当の声で……き、聞いてほしいから……」

蘭P「……なんだ?」

蘭子「こんな私に……目をかけて……お祝いしてくれたり……プロデュースしてくれたり…………た、大切にしてくれて……ありがとう……ございます…………その、これからも……よろしくお願い……したいな」

蘭P「ああ、こちらこそ! よろしくな蘭子! おっと、時間に遅れちゃうぞ! 円卓会議は14時からだ! いってこい!」

蘭子「ーっ! ーっ! で、ではいってくるぞ我が友ツァ=クァファラー!」

蘭子「頼もー!」

蘭子「……?」

蘭子「深淵たる闇の集いは静寂なる参上を好むか……」

蘭子「…………闇のオーラに我が怯えてる? ふふ、面白い」

蘭子「おっと、新世代に広がりし繋がりの端末を一時の眠りにつかせるか」

蘭子「むっ、あの扉は…………こういうことは初手が重要……魔力は溜まった……」

蘭子「闇に飲まれよ!」

蘭子「……深遠なる闇…………道標の灯火は何処に」

???「グヘヘ」

蘭子「誰かおるの……グブッ」

???「ありゃー外しちまったよ。膝蹴り一発じゃ沈まないかー。自信あったのになぁー」

蘭子「ゲフゲフ、ケホ……何奴!?」

九州男「オレ? オレの名前は九州の男って書いてクズオ。ヨロピクー」

蘭子「この地になんの、ケホ……なんの用だ!」

九州男「ここにくりゃカワイイ虐待し放題って聞いたからみんなで来たのによ」

蘭子「みんな……? 他にも仲間が?」

九州男「そんな急かさなくてもヤル気マンマンだぜ? だから焦んなっての。出てこいよ!」

ムトー「夢を翔る男、ムトー!」

九州男「キトーから汁かける男の間違いじゃねーの?」

ムトー「夢汁、ドリームクリームと言ってくれよ。それに店クビになってむしゃくしゃしてっから早くヤろうぜ。あら服は脱がすなよ。ボロボロにする楽しみがなくなっちゃう」

蘭子「…………?」

ムトー「わかってないの? ピュアだねキミ。マジタイプ♪」

蘭子「ふ、触れるでない下級悪魔……!」

九州男「全員の紹介が終わってからだ──」

八頭「──グベベベ」

七尾「ブフフ」

六郎「オデのタケノコが……我慢できん」

シロー「ほ、ほんとはありすタンみたいのがよかった」

ダイゴ「昇天盛りマンにしてあげるー♪」

三田「キミに赤ちゃんのプレゼント♪」

二郎「ギルティーなキミには、中二アクメマシマシアブラカラメ!」

蘭子「……な、なにをする気だ」

蘭子「おぞましき軍団」

九州男「男と女がいてヤることっていったら……なあ?」

ムトー「ドリームセッションだよな?」

蘭子「……?」

ムトー「えっ、知らないの? マジか。あ、でもキスくらい知ってるよね?」

蘭子「キ……!」

九州男「おー、顔真っ赤。いいねぇー、これは期待できそう。いや出来る!」

蘭子「な、なにを……?」

九州男「おりゃあなぁ、キミみたいなねぇ、カワイイ女の子の悶絶顔が大好きなんだよ!」

ムトー「ボカぁボロボロの服が好き。アカイ……いや、レッドフェニックスさんが来る前だけどやっちまおう!」

蘭子「よるでない……近づくで……ゃあ……来ないでー……や、ゃ、イヤ──」

蘭P「ひいふうみい…………こんなもんか」

蘭P「ッフー……ッヴァァァ…………スザクのやつ来なかったか。アイツがくりゃもっと儲けられたのによ」

蘭P「来ないもんを嘆いても仕方ねえな。さあて、あとは蘭子、いや闇の女王様がどこまで"狂乱の宴"をガンバってくれるか。具合がよかったらボーナスで支払ってくれるからなぁ。ククク、笑いが止まらねえぜ」

蘭P「んぁ? チッ、雨かよついてねえ……」

蘭P「あ? 待てよ……こりゃいい演出じゃねえか?」

蘭P「マワされてボロボロの蘭子を迎えにいき抱き締めるオレ。そこに降る雨。オレの株爆上がり。ウハッ!」

蘭P「これで衣装と仕事の優先権ガッポガッポ。ウハッウハハハヤベッ草生えそう」

蘭P「蘭子のプロデュースにも飽きたからちょうどよかったや。ペットとして飼うか。中坊であの乳は捨てがてえ」

蘭P「次は誰プロデュースすっかなあ…………ゆかりにしよっかな。橘もいいけど小学生だしなぁ。あっ、一応囲っといて中学に上がったら食っちまうか? オレ光源氏www」

蘭P「っとぉ、傘さして迎えに……」

???「やはり血は争えないわね」

蘭P「あれ、あけみさん?」

あけみ「覚えていてくれたのね。光栄だわ」

蘭P「こんなところでなにを?」

あけみ「その折り畳み傘を刺す前に一つ聞きたいの。タチバナって名前に聞き覚えはない?」

蘭P「タチバナ? うちの事務所のありすのこと?」

あけみ「違うわ」

蘭P「あ、もしかして男の子の方? 悪いけど男をプロデュースはしたくねえ。わがままだけどさ」

あけみ「やっぱり水本ゆかりみたいなのが好み?」

蘭P「お嬢様は人当たりが柔らかいですからね」

あけみ「あなたみたいなニカッとした笑いってヘドが出るから嫌い。切り刻みたくなるような笑顔」

蘭P「怖いこと言わないでくださいよ。あっ、そういえば蘭子知りません? ここに来たのはわかるんですけど……」

あけみ「白々しいところまで父親そっくり。やはり血は争えない。今風に言うとDNAか」

蘭P「ハ?」

あけみ「"そういうこと"をする人には"そういう血"が流れてるのね。あなたのお友達然り」

蘭P「いったいなんのことを?」

あけみ「あなたに知る権利はない。せいぜい父親と同じ末路を辿りなさい。あぁ、それともうひとつ聞きたいことがあったわ」

蘭P「なんですか?」

あけみ「聞きたいことと言いたいこと。言いたいことから言うわね。向こうのことは心配ないわ。無事"対処してきた"から」

蘭P「なんのことすか?」

あけみ「血の臭いだかなんの臭いだかわからなくなっちゃったけど」

蘭P「蘭子になにをした!」

あけみ「それにしてもまさかあなたがその傘をプレゼントされてたとはね。血に惹かれたかしら、それとも"彼女"の怨念かしら?」

蘭P「いったいさっきからなにを」

あけみ「次は聞きたいことなんだけどね……あなた雨の日に傘は差すかしら?」

蘭P「そんなこと当たり前のことより蘭子だ!」

あけみ「人の話は最後まで聞いた方がいいわよ。傘差すと大変なことになるかもしれないわよ?」

蘭P「脅す気か! そんなのは効かないぞ! 蘭子を助けにいく。待ってろ蘭子今……! ッ!! ウワァァァァァァ」

あけみ「だから言ったのに……」

あけみ「人の話は最後まで聞けばいいのに……なんてバカな男なのかしら。愚かだわ」

あけみ「まぁこれで傘の回収は終わったし、最低男も消えたから万事解決ね。あとは彼に任せましょう」

あけみ「それにしても……久しぶりの血に喜んでるのかしら」

あけみ「私も久しぶりに暴れられたわ。邪魔なのがいたから取り分が減ったけど」

あけみ「帰ったら両方とも手入れしなきゃ。カッターの刃もキレイに拭かないと。ふふっ、フフフ……フフフフ──」

蘭子「………………」

蘭子「…………」

蘭子「……」

蘭子「せっかくのお洋服……」

蘭子「ごめんなさい……プロデューサー」

蘭子「ボロボロにして……ごめんなさ……」

蘭子「体中の痛みなんて……ヒック」

蘭子「…………ごめんなさい」

蘭子「ウ、クッ……」

蘭子「う…………ウエェ」

蘭子「ヒッグ、ウェェェェン」

蘭子「ン! ンン! ンー!」

蘭子「ん……ンック…………」

P「……おやすみ」

P「お疲れ様です」

あけみ「お疲れ様。彼女は?」

P「今は部屋で寝かせてます」

あけみ「そう。手は出してないわよね?」

P「お風呂くらいには入れました。あのままだと風邪を引くので」

あけみ「そこでいかがわしいことしてたら切り刻んでたところよ?」

P「あなたの前でそんなことするはずないじゃないですか」

あけみ「まるで私の前以外だとしてるような口振りね」

P「そんな……」

あけみ「まぁいいわ。そうそう、あなた面白いことしてるんですって? 聞いたわよ」

P「どっちのことですか?」

あけみ「どっちって……私が興味あるのは一つしかないわ」

P「それなら副業みたいなものですよ。個人の情報を」

あけみ「よかったら私にも話くらい聞かせてちょうだい」

P「最近は女性もいくらしいですよ? どうですか?」

あけみ「あらそうなの。でも会員制よね? あ、そうだアンタが行きなさいよ」

医者「なんでだよ」

あけみ「アンタそんななりしてすれた発言してるけど意外と純なところあるじゃない。会員になれるわよ?」

医者「嫌だね。人の事根掘り葉掘り聞くのは。そんなこと、あいつに頼めよ。顔"だけ"は良いからよ」

あけみ「それ嫉妬?」

医者「客観視した意見だ。それより俺ぁもうひとつの方に興味がある」

P「もうひとつというと面接の件ですか? あれは頼まれてやってるので……」

医者「なんだよ、せっかくスポーツの良さを広めようとしたのによ。それじゃその面接でなにかスポーツやってないか聞いてくれ」

P「できればやっておきます」

医者「約束だぞ? 破ったら……」

あけみ「なにそれ。私の真似? 気持ち悪い」

医者「うるせえ。そういや名前はなんつったっけ? 俺の友達が好きそうな名前だったような……サイコ?」

P「違います。正式には決まってませんが、中身は当たらずとも遠からず」

医者「この前、チラッと噂聞いたけどよ。なんでも青龍だか白虎だかいうやつが入ったんだって?」

P「どっちも違いますが似たようなのは」

医者「そういうやつらにスポーツの良さを教えたいね。ケンカに明け暮れる毎日よりかは全然マシだからよ」

あけみ「でも片方はインテリヤクザになりそうよ。もう片方はただの勘違いヤクザになりそうだし。ま、語る話になるならいいけど」

医者「じゃ、俺らはこれで帰るわ。またなんかあったら呼べよ」

あけみ「あなたがこっち側に来ないことを祈るばかりだけどね……フフフ」

医者「あの話忘れんなよ」

あけみ「なによあの話って」

医者「ん? 実はよ──」

P「…………ふぅ」

P「裁縫は終わったかな?」

P「その前に部屋によるか……」

P「もう起きてるだろう」

P「さて、なんて説明したらいいか」

蘭子「──ン」

蘭子「…………ここ……どこ」

蘭子「…………頭がボーッとするぅ……」

蘭子「お布団に包まれてるみたい…………」

蘭子「…………っ!」

蘭子「は、裸……! エッ、なんで私裸で寝てるの!? あれ、服は?」

蘭子「それにここ……えっ?えっ?エッ?」

P「あ、起きてたか」

蘭子「…………エ?」

P「──落ち着いた?」

蘭子「取り乱してすみません……」

P「オレの配慮が足らなかった。見知らぬ部屋で裸で寝てるところに見知らぬ男、取り乱しもするよね」

蘭子「ほ、本当にすみません……」

P「髭剃りで切ったと思えばなんてこと……」

みちる「オー、これが脱脂綿。なんだかひなあられみたいでおいしそう」

P「観察するのもいいけど治療してくれない? それで遊びたかっただけ?」

みちる「あ、すみません」

蘭子「ち、魅了なら私が……」

P「いやブチュ服もまだ縫えてなシャワゴワいだろうからヌチャそのまま布団の中にちょっと待って」

みちる「あっ、動かないでください……!」

P「治療? いたずら?」

みちる「ちたずら」

P「自分でやるからいいよ」

みちる「おっと」

P「……貸してくれない?」

みちる「貸してほしければ約束してください。今日の晩御飯はホットドッグソーセージ抜きにすると」

P「それでいいなら」

みちる「ヤッタ! はいどうぞ!」

P「あいたたた……」

蘭子「……あの…………その」

P「ん?」

蘭子「なんで私はここに……?」

P「路地のごみ捨て場で倒れてたところを見付けてね。転んだのかな? 服がドロドロだったよ。家が近くだったから救急車呼んで騒ぎにするよりその方がいいと思ってね」

みちる「誰かに見られたら一大事じゃないですか? その風貌だしなおのこと」

P「今日の晩御飯はコッペしてないパンにしよう」

みちる「あっ、やぶ蛇!」

蘭子「えっ、ヘビ!?」

P「ああもう」

蘭子「は、はっ、ハッブション!」

みちる「…………」

P「…………」

蘭子「あ…………」

みちる「ペロ……これはツバ!?」

P「舐めない」

蘭子「ごべんなざい……あで?」

P「鼻水出てる。はい、ティッシュ」

蘭子「……チーン……ヂーン」

P「この色は……風邪だね」

みちる「えっ、なにそれは。なんで色見るんですかヘンタイ」

P「オレの名前はヘンタイじゃない。風邪かどうかは鼻水見れば一目瞭然だろ」

みちる「…………そういえばあたしも聞かれたことありました。あれはそういう意味だったのか」

蘭子「ハァハァ……フー、ハァフー」

P「…………向こうのところにいって裁縫の手伝いしてきて」

みちる「裁縫できません!」

P「なにかできることあるでしょ」

みちる「出来ること……出来ること…………あっ、いいこと思い付きました。ちょっと行ってきます」

P「…………やっと静かになったね」

蘭子「ハァハァ……ッア、ん、ハー……フゥ」

P「シーツまでグッショリ。今取り替える。布団にくるまって」

蘭子「ン…………」

P「無理か。それじゃ失礼して……片方の膝立てるよー……ハイ」

蘭子「ン……んー……」

P「足元寒いけど少しだけ我慢して………………はいそのままこっちにゴロン」

蘭子「ハッハァッ……」

P「今やってるところが終わったら普通に寝られるからね。ちょっと待ってて………………はいよし」

蘭子「アッ、ハァー……」

P「仰向けで苦しい?」

蘭子「あっ……はぁ」

P「それじゃ横向けるよ。右と左、どっちの方が楽?」

蘭子「ンッンっ」

P「こっち側。はい、わかった」

蘭子「ハァハァ……ハーハー」

P「見つけるのが遅れてごめん」

蘭子「……?」

P「なにかいる?」

蘭子「て……手…………」

P「手? はい……」

蘭子「つめたくてきもちぃ……」

P「水で濡らしたタオルならここに……これ雑巾だ……大原さん……」

蘭子「ハァハァ……ハァハァ……」

P「今きちんとしたタオル持ってくるから……」

蘭子「ンー……! ンー……!」

P「離してくれないとタオルが…………」

蘭子「ここに、いて……」

P「……わかった」

まゆ「…………あなたのまゆの登場ですよー」

P「こっそり入ってきながらなにを言ってるんだ?」

まゆ「蘭子ちゃんの具合どうですか?」

P「さっきまで熱に浮かされたり、悪夢かなにかに魘されてたけど落ち着いたよ」

まゆ「良かった。あっ、蘭子ちゃんがいくら色っぽいからといって手を出したらダメですからねぇ」

P「出さないよ」

まゆ「まぁ、わかってますけどねぇ」

P「服の方は縫い終わったか?」

まゆ「はい。どんな風になったかは見てからのお楽しみです♪」

P「汚れやダメになってるところがあったか?」

まゆ「はい。ですから少々改良を……うふ」

P「卒倒しない程度だよね?」

まゆ「まゆも加減くらい知ってますよぉ。実践するかは別として」

P「夕飯は?」

まゆ「今さっき裁縫が終わったのでこれからです」

P「それならサラダでも作る」

まゆ「蘭子ちゃんはまゆが見てます」

P「お願い」

まゆ「おまかせくださぁい」

P「………………」

輝子「イケニエキノコォォォォ!」

みちる「パンにハサーム!」

小梅「あっ、こ……焦げた……」

輝子「ノォォォォォマイフレェェェェェンド!」

みちる「ノォォォォォマイブレェェェェェッド!」

P「何やってるの?」

小梅「お……お帰りなさい」

輝子「尊い犠牲は……忘れない……!」

みちる「むっ……ほけへもおいフゴフゴ」

輝子「あ……い、意外に……いける……!」

P「向こうでサラダ食べる?」

小梅「食べる……!」

輝子「ヘイ……ヘ、ヘイブラザー! 無視はひどいぞ……ム、無視は……」

みちる「フムゴフゴゴフムゴガ」

P「サラダにいっぱい茸いれような」

小梅「Pさんの選ぶきのこ……お……おいしい……スキ」

輝子「これだよ! これ! そうそうそうそう! こういうのを求めてた! ヒーハッハッハッハァ」

みちる「まだまだ愛情が伝わってこない! もう1回!」

輝子「ぬぅ……」

小梅「それでね……このスリッパ買ったの。ど、どう?」

P「ゾンビの手形スリッパなんてよく見付けたな」

小梅「Pさん用のも……あるよ?」

P「食べ終わったら見せてもらう」

小梅「楽しみ……」

輝子「………………」

みちる「食べないならもらいます」

輝子「だ、だめだ……!」

蘭子「……ん…………ンン」

まゆ「おはよう蘭子ちゃん」

蘭子「な、なにやつ……!?」

まゆ「まゆですよぉ」

蘭子「…………狂愛の乙女……?」

まゆ「はい?」

蘭子「あ、なんでもないです……ところでえっと…………」

まゆ「Pさん?」

蘭子「……って言うんですか?」

まゆ「あっ、これPさんが作ったサラダ。食べる?」

蘭子「ほ、施しはうけ……グゥゥゥぬっ……」

まゆ「はい、あーん」

蘭子「あ……アーン」

まゆ「おいしい?」

蘭子「う、うむ…………」

まゆ「……どうしたの?」

蘭子「我が友…………プロデューサー心配してるんじゃないかなって……」

まゆ「……それじゃ早く治しちゃいましょう」

蘭子「うむ……」

まゆ「まゆはちょっと向こうに行ってくるわ」

みちる「じゃんけいホイ」

輝子「買った……!」

みちる「あたしのポッキー……!」

輝子「キノコの山は……渡さない、フフ」

P「…………」

小梅「考え……事?」

P「あぁ…………夜は一人で寝たい派?」

小梅「え? ひ、一人が……いいかな」

P「…………」

まゆ「Pぃーさん♪」

P「まゆか」

まゆ「みんなで楽しいこと? まゆも仲間にいれて♪」

P「神崎さんは?」

まゆ「いまはサラダ食べてます。好評でしたよ」

P「そうか」

まゆ「ちょーっとPさん借りるわねぇ」

P「ん?」

まゆ「うふふ」

まゆ「鍵をかけてっと……うふ♪」

P「何する気だ」

まゆ「蘭子ちゃんに何飲ませたんですか?」

P「きらりんルームから見つかったものの残りから一錠だけ」

まゆ「まだ残ってたんですか」

P「半分以上は残ってたからな。せめてものと思って。あんなこと覚えてない方がいい」

まゆ「それには同意ですが彼女にはどう伝えます?」

P「担当プロデューサーの事か?」

まゆ「はい」

P「向こうへの手は売ってある。片桐早苗に匿名である写真を送った」

まゆ「あの人への対策は?」

P「彼は金にしか興味がないあの人にとってそれほどの価値はない」

まゆ「そうですか」

P「神崎さんには……」

まゆ「他のアイドルのプロデュースも始めたと言っておきます。他はすぐに新たな担当がつくので心配ないかと」

P「これまでのことを知らないんだ。この事も知らなくていい」

まゆ「一言だけいいですか?」

P「なんだ?」

まゆ「蘭子ちゃんのこと、名前で呼んであげてください」

P「…………わかった」

まゆ「担当プロデューサーの事については明日の夜、家に帰ってきてから言います」

P「頼む」

まゆ「Pさんの事については適当に言っておきます」

P「……すまない」

まゆ「そろそろ戻りましょう。これ以上いたらいろんな妄想されちゃいますし。あっ、でも妄想や想像じゃなくて本当にします?」

P「戻ろう」

P「……や」

蘭子「あ…………お疲れさま、です」

P「………………」

蘭子「………………」

P「体の方はどう?」

蘭子「眠ったからいいです」

P「本当だね。ベッドぐっしょり。シーツ取り替える」

蘭子「あ……いえそれは……」

P「…………あー。間に合わなかった?」

蘭子「…………ごめんなさい」

P「片付けておく。シャワーは?」

蘭子「か……借ります」

蘭子「──ふぅ」

まゆ「あら」

蘭子「あ……」

まゆ「着るものそれで良かった?」

蘭子「あっ、はい」

まゆ「うーん……」

蘭子「?」

まゆ「しゃべり方変じゃない?」

蘭子「え?」

まゆ「なんていうかいつもはこう……違わない?」

蘭子「あのしゃべり方はプロデューサーに禁止されてるから……」

まゆ「……ここでは喋ってもいいのよ?」

蘭子「でも…………」

まゆ「ここはだぁれの目も届かないところだし」

蘭子「…………」

まゆ「星輝子ちゃん知ってるかしら?」

蘭子「……名前だけなら」

まゆ「なら彼女に話聞いてみて」

蘭子「話?」

まゆ「好きなこととか」

蘭子「……?」

輝子「な、なるほど……それでこの部屋に……フヒ」

蘭子「はい……」

輝子「それで……何が聞きたい?」

蘭子「好きなこと……とか」

輝子「好きなこと? それは……もちろん…………キ……あ」

蘭子「木?」

輝子「だ、誰にも……いわない?」

蘭子「言わ……ない」

輝子「キ……ノコ。キノコ栽培」

蘭子「キノコ栽培?」

輝子「キノコ……育てる……フヒ」

蘭子「育ててどうするの?」

輝子「食べる……」

蘭子「え……?」

輝子「キノコはトモダチ……フフ」

蘭子「友達なのに食べるの……?」

輝子「トモダチ食べて……力を付ける……フフッヒ」

蘭子「お……オォウ」

輝子「そっちの……趣味は?」

蘭子「え……絵を描くこと」

輝子「な、なるほど……」

蘭子「は、はい……」

輝子「…………」

蘭子「…………」

輝子「…………」

蘭子「…………」

輝子「…………」

蘭子「…………」

輝子「…………」

蘭子「…………」

輝子「…………」

蘭子「…………」

輝子「……フヒ」

蘭子「……フヒ?」

輝子「…………あ。もうひとつあった……」

蘭子「もうひとつ……?」

輝子「…………あ、まだ修行中なんだけど……」

蘭子「修行中……?」

輝子「Pさんと……ロール……プレイ」

蘭子「ロールプレイ?」

輝子「フフ……それは──」

P「二人とも遅いな」

みちる「これはお菓子食べてるに違いないですね。ラスク食らいん」

P「それはないだろう」

小梅「マツタケ…………食べてる……?」

みちる「あ、ズルい!」

P「もはや口癖と貸してるな」

みちる「こんなあたしに誰がした!」

小梅「お、お前だー!」

みちる「ダァー!」

P「………………」

小梅「えい、えい……」

みちる「焼きたてパンの感触……!」

P「………………」

まゆ「外が騒がしいですね」

P「高森さんが帰ってきたのかな」

まゆ「それだったら下じゃないですか?」

P「だな。小梅、袖で押すのそろそろやめて」

小梅「あう……」

まゆ「誰か入ってきました……」

P「見てく……」

蘭子「闇に!」

輝子「ゴートゥヘェェェェェェェェヴン!!」

P「…………」

まゆ「…………」

みちる「…………」

小梅「…………」

輝子「作戦……大成功、フヒ」

蘭子「おお! さすが胞子魔法の申し子!」

P「まゆ、蘭子」

まゆ「はぁい♪」

P「小梅、みちる、輝子」

小梅「ブ、ヴァァァ」

みちる「ヌァァァン……」

蘭子「や、やめるのだ狂愛の乙女……!」

まゆ「うふふ」

輝子「ヘイマイシスター……スタァップ……」

小梅「ハヴラララ」

みちる「ゾーンービーだーぞー」

輝子「ノォォォォォォォ!」

蘭子「…………」

輝子「…………」

P「…………」

まゆ「うふふ」

P「つまり、輝子から提案して、それに神崎……蘭子が乗ったと?」

蘭子「正中線を射てる……」

輝子「……フ、フヒ」

P「あのね、それ自体はいい。とてもいい提案だ。けどね…………時間を考えてなかった」

蘭子「人間の時の流れなど我には無関係……」

輝子「み、右に同じィィィ…………フヒ」

P「しかも下の階には高森さんと三船さんとほたるがいる。起きちゃうでしょ?」

蘭子「……ごめんなさい」

輝子「ソーリー……」

P「というか起きちゃったでしょ」

美優「あの…………私のことは気にしないで」

藍子「…………」

ほたる「…………ハッ」

P「一人なんて心配で眠気を押してまで駆け付けてきてくれたんだからね?」

蘭子「面目ない……」

輝子「………………ごめんなさい」

P「で、二人はスッキリした?」

蘭子「え?」

輝子「す、スッキリ爽快……鼻から脳天に突き抜ける……か、快感……!」

P「それはあまりにも危ない表現だね。そっちは?」

蘭子「復活の儀には充分」

P「それじゃあとは自由にして。うるさくする以外ね。まゆ」

まゆ「はーい」

蘭子「あ……はい」

輝子「フヒ、フヒ」

蘭子「ン?」

輝子「聞きたいことがあ……ある」

蘭子「聞きたいこと?」

輝子「き、狂愛の乙女……ってなに?」

蘭子「むっ……」

小梅「あ……私も……し、知りたい」

蘭子「狂愛の乙女とは……」

輝子「狂愛の乙女とは?」

蘭子「狂おしき愛を持つ者の名……だ」

輝子「ふむ……」

蘭子「または愛に狂った者の名」

輝子「わかったような……わ、わからないような……」

小梅「えーと……」

みちる「モグモグ」

蘭子「うぬぬ……」

みちる「モゴックン、ぷぁぁ。つまりあだ名やニックネーム?」

蘭子「!?」

みちる「違う?」

蘭子「我が意を得たり!」

みちる「フフン」

輝子「おぉ……ドヤ顔」

ほたる「いいなぁ……私もあんな顔してみたい」

蘭子「時が刻む足音」

みちる「そのうちなんとかなりますだって」

蘭子「おぉっ、我が言霊を変換するものよ……助力とならん」

みちる「そんな、お礼を言われるほどじゃあ……パンください」

蘭子「其のみにて生きるにあらず……」

みちる「Pさんみたいなこと言わないでください」

輝子「い、いま私をディスられた気がした……フヒ」

小梅「ディス?」

輝子「バカにする……って意味」

小梅「ケ、ケンカは……だめ」

みちる「ケンカしないって」

輝子「ま、またバカにされた気が……」

蘭子「こ、ここに集え……!」

みちる「はい」
小梅「せまい……」
輝子「フヒ……」

蘭子「狂乱の共演で和を以て貴しとなせ!」

みちる「それぞれの好きなことを用いて仲良くなれってことかな?」
小梅「へまい……」
輝子「フヒ、フヘヘ」

蘭子「饗宴を開始せよ!」

P「…………」
まゆ「…………」

P「近い」
まゆ「はい」

P「はいじゃないが」
まゆ「話ってこう言うことじゃないんですか?」

P「違います」
まゆ「違いますか」

P「神崎さん」

まゆ「蘭子ちゃん」

P「蘭子ちゃんのことも一段落しました」

まゆ「しましたね」

P「そこで次に移りたいと思います……が」

まゆ「何か問題でも?」

P「最初の頃と比べると随分と人が増えましたね」

まゆ「増えましたね。やったね、Pさん」

P「増えてくると動きにくくなるところもあります」

まゆ「動きにくくなるところ?」

P「事務所にバレると色々大変」

まゆ「繋がりがバレると?」

P「その通り。人と場合によってはずっといると怪しまれるし。オレは引き継ぎとかで動くって手が使える。それでも限界はある」

まゆ「仕事が仕事ですしね」

P「そこで提案」

まゆ「ばっちこい」

P「協力者を募ろうと思う。」

まゆ「協力者? まゆたち以外の?」

P「そうだ。どこの事務所にいてもおかしくない人をと思ってる」

まゆ「そんな人いるんですか?」

P「当たりはつけてある。あとはどうするかだけだ」

まゆ「それでまゆの意見を聞きたいんですか」

P「その通り。まゆはどうしたい」

まゆ「まゆは…………」

>>760
賛同するかしないか

其以外の審判は却下(それ以外は安価下)

しない

まゆ「賛同しません。このままで充分です」

P「わかった」

まゆ「ちなみに当たりって誰につけてたんですか?」

P「トレーナー姉妹」

まゆ「あぁ、トレーナーさんたち」

P「さて、じゃあ次は復讐の対象だが……どうする? まゆが決めてくれ」

まゆ「そうですねぇ……>>764層に>>765なんてどうですか?」


>>764
ジュニア(12歳まで)かティーン(13歳から19歳まで)かアダルト(20歳以上)かお選びください

>>765
軽くか徹底的か

それ以外は安価下

徹底的に復讐

徹底的

まゆ「ティーン層に徹底的にシちゃいましょう♪」

P「事務所で大半を占めるのはティーン層だしな」

まゆ「そうですね」

P「人によっては年齢が年齢だから考えるのが難しいがな。さて、誰にする?」

まゆ「>>770

>>770
モバマスのティーン(13歳から19歳まで)アイドルをお願いします
復讐ですのでお気をつけてフフフ

それ以外は安価下

マキノ

まゆ「マキノさん」

P「八神マキノのことか?」

まゆ「はい。あの人は危険ですので早くなんとかしないと。それにまゆの秘密を色々探ってますし」

P「あの事についてはきれいさっぱり消してある」

まゆ「Pさんのそういうところ好きですよぉ♪」

P「まゆも色々されてたのか?」

まゆ「最近なんかまゆと担当プロデューサーのことについて根掘り葉掘り」

P「なんと!」

まゆ「Pさんは何をされたんですか?」

P「>>775


>>775
マキノさんに何をされたのかをお願いします

あまり変なのは安価下

仲良かったとある女の子アイドルをAV(アダルトビデオ)女優に堕とした

P「仲が良かったアイドルをAV女優に落としたからさ」

まゆ「Pさんにまゆ以外の仲が良かったアイドルがいた可能性が存在する?」

P「オレじゃなくて向こうのな。競争に勝つためだとか」

まゆ「他に手段が思い付かなかったんですかねぇ」

P「それが一番楽だからだろう。論理性の欠片もないが」

まゆ「論理性をつけるならどう理由付けます?」

P「枕営業が一番楽だけど自分の体は汚したくない。かといって他に手段が思い浮かばない。そうだ、他のアイドルを貶めよう!ってところだろう」

まゆ「いますよねぇ、そういう人。周りを下げて相対的に自分をあげようとする人」

P「ちなみにあの性格だから上を狙う」

まゆ「上を? つまり被害者は売れてるアイドルってことですか?」

P「そうだ。しかも諜報活動が好きなだけあって、自分のことを知られるのが好きではないときた。だから情報がなるべく漏れないようにしたい」

まゆ「つまり外部の……シンデレラプロダクション以外のアイドルということですか」

P「その通り。ここではそれが誰なのか明言を避ける。ちょっとした置き土産をしてきたがあれじゃ足りないな」

まゆ「置き土産?」

P「本当の体重と……フフ」

まゆ「?」

P「まぁ、その内な」

まゆ「それじゃあ、あの人に通報してという手は使えませんね」

P「まぁ、そうだな。売れているシンデレラプロダクションのアイドルに手を出したら、あの人が黙ってるはずがない」

まゆ「しかも身内の格下であまり売れてないアイドルが下剋上ですものねぇ」

P「八神マキノはあれでも人気あるんだぞ?」

まゆ「そうなんですか?」

P「一部にだがな。どんな一部かは明言しない。ただ、ファン層としては思春期から40代くらいまでの男性が多い」

まゆ「あ…………」

P「しかも趣味が趣味だし、ライブでも演出で使ったからな」

まゆ「夢が広がりますね♪」

P「そうだな」

まゆ「Pさんもそういうことに使ったことあるんですか?」

P「覚えてない」

まゆ「怪しいですねぇ。でも意外です。マキノさんにもそういうファン層が存在するなんて」

P「どのアイドルにも一定数いる。そういうネタは他のアイドルの専売特許みたいなところがある。彼女なんて歩くアレなんて呼ばれてる。そんなアイドルがいるなか、八神マキノにもそういうファンはいるんだ」

まゆ「もしかしてまゆにもそういうファンが……! きゃーこわーい」

P「抱きつこうとしない」

まゆ「まだ時間的に早いですしね」

P「そういう意味じゃない」

まゆ「そろそろ戻りましょ……う?」

P「…………なんでもない」

まゆ「?」

P「先に戻ってる」

まゆ「…………まゆを抱き締めてどうしたんでしょう。後ろからなんてPさんらしい♪」

まゆ「あ…………いい雰囲気だったのに!」

蘭子「闇に飲まれよ!」

輝子「ゴォォォトゥゥゥヘェェェェェ!」

小梅「ヴッ、ヴアアア……」

みちる「お前もパンにしてやろうかー!」

P「何してるの?」

蘭子「終戦の合図を思考していた!」

P「二つほどおかしいのがあった」

みちる「小梅ちゃんをパンにしてやるー」

小梅「きゃあぁぁぁ♪」

輝子「さぁ親友……一緒にゴートゥへー?」

P「寝るか……何やってるの?」

みちる「布団でパン作ってました」

小梅「こ、小梅パン……食べる?」

P「…………」

みちる「食べないならあたしが食べます。ジュルリ」

P「本当にパンに見えてそう。三船さんは?」

蘭子「麗雨の行方?」

P「もう部屋かな?」

美優「……いますよ?」

P「他の二人は?」

美優「部屋で寝てます」

蘭子「他の?」

P「高森さんとほたる」

蘭子「この居城に森の精と揺火の少女が?」

P「どうするか」

美優「なにかありますか?」

P「今日は輝子と小梅と大原さんの三人を預けようかと思いまして」

美優「……私がやりましょうか?」

P「いいんですか?」

美優「はい」

P「お願いします」

蘭子「我は?」

P「君は残って」

蘭子「…………」

P「…………」

蘭子「…………」

P「九時過ぎてるけど眠い?」

蘭子「深淵なる闇は魔気が活発になる刻」

P「眠くないと」

蘭子「何故我は残存させられた」

P「……特に理由はない」

蘭子「…………」

P「…………」

蘭子「…………ハ!」

P「どうしたの?」

蘭子「魔女の集いし休息所は何処……」

P「部屋出て左」

蘭子「しばしの別れ!」

P「いってらっしゃい──」

まゆ「…………まーゆですよー」

P「のっそり入ってきて何か用か?」

まゆ「蘭子ちゃん、トイレから帰ってきませんね」

P「……副作用だろう。あれは気分が高揚するから。食欲の向上の方は?」

まゆ「風邪を引いてるのに大皿のサラダをペロリ」

P「食欲の向上もか」

まゆ「そろそろ戻ってきますね……まゆはこれで」

P「いてくれないのか?」

まゆ「まゆはいじわるなんですよぉ? うふふ」

蘭子「…………」

P「……お帰り」

蘭子「…………」

P「ベッドと布団どっちがいい」

蘭子「……高き寝床」

P「寝間着はまゆの使って」

蘭子「…………」

P「出てく。着替え終わったら呼んで」

蘭子「変身完了」

P「…………」

蘭子「…………」

P「きつくない?」

蘭子「我がま、魔力双球はこのようなことではびくとも……うくっ」

P「前のボタン開けたら?」

蘭子「……赤面たる感情」

P「暗いから見えないよ」

蘭子「……………………フゥ」

P「どう?」

蘭子「支配からの卒業」

P「おかしくない?」

蘭子「……理解者からの享受」

P「…………」

蘭子「…………」

P「…………」

蘭子「…………余剰魔力の解放……」

P「お茶の飲みすぎかな」

蘭子「…………」

P「行ってらっしゃい──」

P「年頃だからかそれとも彼、彼らの使ってたものの副作用か」

P「…………出てきたか」

蘭子「ハァハァ……」

P「お腹でも痛い?」

蘭子「問題ない……」

P「そう……」

蘭子「……ハッ……ハッ……」

P「そのままじゃ明日外出られそうにないね」

蘭子「け……契約に基づき……約束の地へ……ハァ……参らん」

P「…………ぐっしょりだよ?」

蘭子「?」

P「ソコ」

蘭子「えっ…………ア……」

P「もう一回トイレ行ってきな。あ、いやシャワー室貸す」

蘭子「うっ……うぅ……」

P「泣かなくても君くらいの年齢なら普通だよ」

蘭子「ふ、普通なの?」

P「何もおかしいことない」

蘭子「…………」

P「移動するのが面倒ならそこでもいいよ。どうせ染みとか汚れとか一杯だから」

蘭子「ひ、秘密の儀式ゆえ視ること能わず……」

P「居間でゲームでもしてるから終わったら教えて──」

P「…………」

まゆ「Pさん♪」

P「起きてたのか」

まゆ「トイレであんな声出されたら起きますよぉ」

P「そうか」

まゆ「お隣いいですか?」

P「ん」

まゆ「失礼しまぁす」

P「…………」

まゆ「…………」

P「…………」

まゆ「…………」

P「…………」

まゆ「なにか喋ってくださいよぉ」

P「…………」

まゆ「んもう……」

P「…………」

まゆ「んっ…………」

P「ん……」

まゆ「…………元気……出ました?」

P「……少し」

まゆ「良かったぁ。次は深ぁいのいきます?」

P「あれだけでいい。ありがとう……」

まゆ「Pさんがこういうことされてお礼を言うなんて……珍しいこともありますねぇ」

P「八神マキノについてなんだが……いくつか手は考えてある。しかし、彼女の現状がわからないことに動きようがない。なにか動きはないか? 今興味があることとかでもいい」

まゆ「たしか……」



>>798
八.事務所内のことについて興味がある
神.事務所外のことについて興味がある

これ以外は安価下

神!

まゆ「事務所外のことについて興味があると聞いています」

P「事務所外? 具体的にわかる?」

まゆ「そこまで具体的には……たしか何かについてでした……」

P「ゆっくりでいい」

まゆ「たしか……」


>>800
マ.聖靴学園について
キ.都市伝説について
ノ.探偵局について

これ以外は安価下

まゆ「聖靴学園についてでした」

P「聖靴学園に?」

まゆ「はい。そこまでしか思い出せません……」

P「そこまで知れば充分。あとはこっちで調べる」

まゆ「すみません……まゆも出来る限り情報集めておきます」

P「お願い」

まゆ「はい」

P「それにしてもまだやってるのか……」

まゆ「年頃ですし。今は戸惑ってるときだと思います」

P「抜けるまでしばらくかかるからな。それまでは外に出せない」

まゆ「明日の夜には抜けると思います」

P「……明日の夜はどこかに連れていくか」

まゆ「ならまゆも♪」

P「空いてるならどうぞ」

まゆ「うふふ♪ Pさんとデート」

P「プロデューサーさんのこと忘れちゃダメだよ?」

まゆ「わかってますよぉ」

P「だといいけど」

まゆ「それよりどうですか、これ」

P「暗くてわかりづらいけど……ネグリジェ?」

まゆ「ピンポーン」

P「まだ持ってたんだ」

まゆ「はい」

P「久々に着て感想は?」

まゆ「ちょっと苦しい……特にここが」

P「心臓が脈打ってるね」

まゆ「どうですかこれから」

P「そろそろ向こうが終わる」

まゆ「もちろんいつも通りに、ですよぉ。あら、期待しちゃいました? うふ」

P「…………」

まゆ「──あっ、ハァ……! はぁぁぁスッキリ」

P「舌が痛い」

まゆ「うふふ、ずぅーっと相手しないPさんが悪いんですよ?」

P「律儀に約束守ってくれてるから許すよ」

まゆ「許された♪ 無理矢理はまゆの趣味じゃありません」

P「顔洗ってくる」

まゆ「まゆも一緒に洗っちゃおうかしら」

P「すぐ済ます」

みちる「──朝!」

輝子「ねむ……ふぅあぁぁぁ……ぁふ」

小梅「…………」

P「涎垂れてる」

小梅「……夜ふかし…………ふふふ」

ほたる「うー……」

P「ほたるも?」

ほたる「夜ふかししてしまって……ホラーを……」

小梅「た、楽し……かった……ふふ」

蘭子「煩わしい……太陽……」

みちる「目の下のクマすごい」

蘭子「闇属性の証……フフ、フフフ」

小梅「な……仲間……」

P「三船さんたちは?」

輝子「二人はまだね、寝てる……」

小梅「起こしても……起きなかった……」

P「珍しい。まぁ今日は休日だしいいか」

蘭子「戦姫皆か?」

P「一般的に休日ってこと」

蘭子「時の乱れを感じる」

P「風邪の後だから仕方ない」

蘭子「風邪に当てられるなんて……我も練磨が足りぬということか」

ほたる「ふうじゃ?」

みちる「健康な体は朝ごはんから! というわけで朝ごはぁぁぁん」

P「食事の前に聞きたいことがある」

蘭子「我らに」

小梅「き、聞きたい」

みちる「ことが」

ほたる「あるんですか?」

輝子「えっあ……仲間外れ……いや、わかってましたけどね……フヒ……フ……フヒ」

小梅「泣か……ないで」

まゆ「聞きたいことってなんですか?」

P「王道と邪道どっちがいい?」

蘭子「意味深なる冥府の言霊……」


>>809-813
王道か邪道か選んでください

それ以外は安価下

邪道

蘭子「我は光当たらぬ闇の存在……邪道を歩む運命」

輝子「ヒィィィィィィィルェアァンドアウトロォォー!」

ほたる「げ、外道」

小梅「ぜ、全力疾走するゾンビ」

みちる「米」

P「満場一致で外道ね。それじゃ朝ごはんにしよう」

みちる「朝ごパンがいいです!」

P「わがまま言うとフランスパンでお尻叩くよ?」

みちる「それでもいいのでパンがいい!」

小梅「そんなせ……折檻するところって?」

みちる「パリジャン?」

八神マキノ「…………双葉……アイドルにして……」

八神P「よっ、なにしてんだマキノ」

マキノ「楽しんでるのよ」

八神P「楽しんでる? って、またそれやってるのか。あきないなーおい」

マキノ「あなたもね。なんで毎回毎回ここに来るのかしらね。知った以上は……って脅したはず」

八神P「あれ脅しだったのか。可愛くてわからなかったぞ。で、なにやってたんだ」

マキノ「ただの調べもの」

八神P「お前がただの調べものなんてするわけない」

マキノ「言い切るわね。そんなに論理的な自信があるのかしら」

八神P「論理的な分野はお前の領域。オレは……」

マキノ「スピリチュアルだ……とでも言うの? 論理の欠片もない」

八神P「それでなにしてたんだ?」

マキノ「都市伝説よ」

八神P「都市伝説ぅ? お前がそんなの調べるなんてめっずらし」

マキノ「ある一定の条件を満たした者しか入れないクラブ、危険なTV局プロデューサー、あるアイドルに激似のAV女優」

八神P「女の子がAV言わない。てかなんだよ最後の」

マキノ「聞いての通り。AVに売られた元アイドルのこと。今もアイドルといえばアイドルね。フフ」

八神P「海外好きのAV監督に売られただっけ、海外に売られただっけ? どっちにしろえげつないことするよな」

マキノ「ひどいことする人もいるわよね」

八神P「だな。そういうのは大概プロデューサーやマネージャーがひ弱だからだ。男は女を守らにゃいかん!」

マキノ「論理的じゃないだわ。そういうのはキライだわ。理解できないわけじゃないけど」

八神P「マキノのことはオレが守ってやるからな!」

マキノ「論理性の欠片もないあなたに守ってもらわなくて結構。でも、頼もしいのはキライじゃないわ」

八神P「それで本命は?」

マキノ「ギブアンドテイク……」

八神P「なにをやればいい」

マキノ「そうね…………双葉杏……彼女のスリーサイズが知りたい」

八神P「なっ……!」

マキノ「ふふ、冗談よ。彼女のことは自分自身で調べる。彼女と彼女の関係性についてもね」

八神P「それって双葉と双葉のことだな。噂程度は知ってる」

マキノ「そう……でもそれ以上に興味があるのは……」

八神P「あるのは?」

マキノ「ここから先はトップシークレット」

八神P「そうか……ならしかたない」

マキノ「あなたにしてはあっさり退くわね。もっと粘るかと思ってた」

八神P「オレもバカじゃない。それよりほれ」

マキノ「それは?」

八神P「さっきの礼代わりだ」

マキノ「聖靴学園の謎? これは……」

八神P「なんのことかな。ただの仕事だが?」

マキノ「あなたはよくわからないわ。だからこそ、あなたのことをもっと知りたい」

八神P「フッ。それよりその仕事についてだがな。以前やった聖靴学園七不思議は覚えてるか?」

マキノ「覚えてるもなにも参加したわよね?」

八神P「たしかにそうだな。その聖靴学園に元ネタ、モデルがあったという話なんだが知ってたか?」

マキノ「知らないわ」

八神P「ありゃ? 意外だな。てっきり知ってるものだとばかり……待てよ…………そういやマキノ言ってたな。七不思議には興味ないって」

マキノ「所詮"噂"なんて集団心理。七不思議も例外じゃないわ」

八神P「でも知りたくないか? 」

マキノ「知りたくない……と言えば嘘になるわね。えぇ、もちろん知りたいわ」

八神P「そこでこの仕事。これは科学が好きなマキノにピッタリの仕事だ」

マキノ「別に私は科学が好きなわけじゃないんだけど……情報収集と分析、諜報活動が好きなの」

八神P「趣味の欄に書くのはどうかと思うけどな」

マキノ「それでその仕事の詳細について教えてもらおうかしら」

八神P「──そんなわけでわかったか?」

マキノ「そんなの非科学的よ」

八神P「3D技術の応用だとか。それでまた聖靴学園のセットを組んで撮影を……ってわけ。実験とテストも兼ねてるらしい」

マキノ「つまり、セット全体が3Dテレビってわけね」

八神P「そういうことだ。しかも椅子に座らず歩いて楽しめることも目指しているらしい。体感型アトラクションだな。ぶつかったらきちんと痛いだとか。実験とテストと言ったが実質開演前の特別ご招待みたいなものだ。楽しんでこい」

マキノ「不確定な情報ばかりね。ところでその脚本は誰が描いたのかしら」

八神P「聖靴学園の時と同じ人だとさ」

マキノ「なら私にとっても有益なものになるかもしれないわ」

八神P「だからマキノが気になってることもわかるかもな。聖靴学園のモデルになった場所が」

マキノ「……あなたに隠し事は出来ないわね」

みちる「──夜ご」

蘭子「晩餐!」

みちる「あたしの仕事がぁ!」

P「静かに」

みちる「ぁたしのしごとがぁ」

蘭子「我存在すこの場所は?」

P「レストラン」

蘭子「魔の巣……か」

P「マノスね」

蘭子「ん?」

みちる「それにしても混んでますね。あたしたちは……大川大……にゃにゃにゃころ?にシロイさんに……山本さんにヒッ……プ?かポ様の次ですね。最後のはいたずら?」

蘭子「なぜ闇の狭間を……」

P「知ってる人が働いてるから」

蘭子「知人?」

P「ある意味一方的に知ってるから知人とは少し違うかな」

蘭子「輪廻を同じくする者と?」

P「いや、ストーカーじゃないよ」

みちる「食べ放題バイキングなんて太っ腹ですね。あっ、比喩表現ですよ?」

P「いちいち言わなくてもわかるよ。それにこれは君のためでもあるんだからね」

みちる「ガンバってるあたしにご褒美? マジですか!」

P「いかに我慢ができるか」

みちる「鬼! 悪魔! オニチク!」

蘭子「枷を嵌める理由は?」

P「明かせぬ事情」

蘭子「? あっ……食卓の糧が滅してしまう……!」

P「そろそろ持って来るころかな」

蘭子「?」

『飢えた子羊たちに我が糧を与え、肥やし続けてやろう! アーハッハッハッ!』

蘭子「っ!」

みちる「おいしそう……! よだれズビッ!」

『ローストンカツ定食大盛はいいねえ。日本の生んだ文化だよ』

『無限パーーーーンチ!』

『いくら好きだからって飲みすぎじゃないか? また腹がパンパンになるぞ』

『キミは相変わらず臭いな』

蘭子「混沌の宴に我の血が疼く」

P「そろそろ呼ばれる頃かな」

みちる「パンは何があるんでしょうね。フゴ」

蘭子「人外なるものの嘶き……!?」

みちる「──ふぅーグエェェェフ」

蘭子「女神の溜め息……謀ったな!?」

P「背筋伸ばして」

みちる「胸と背中擦らないでくださいセクハラですパンください」

P「一息そこまで」

みちる「ゲッフ」

蘭子「闇の時間は我の時間。されど人前に顕現出来ぬ身」

P「遅いからもう帰ろう」

みちる「黄色の布地にちっちゃな花が散りばめられてるのと大胆な赤どっちがいいかな」

蘭子「忌まわしき太陽を彷彿とさせたる花柄。緋を纏うには我はまだ達しておらぬ……」

P「…………」

みちる「どっちがいいですかねー!」

P「下着屋の前にいなきゃいけない理由がわからない」

みちる「はいー!?」

蘭子「お、おぉ……もはや糸」

『見てみてトオマくん。下着屋さんだよ!』

『バッカ野郎……! んなことデケェ声でいってんじゃねえ!』

『カワイイ天使ちゃんが大胆なの着けてるのもいいものだよな』

『トオマは純白派だよね? もしかして童貞?』

『だぁー! 俺に質問すんな! つか、そうじゃないのは知ってるだろ!』

蘭子「…………」

『なんか引かれてるじゃねえか!』

みちる「あーいう男子引くよね」

蘭子「…………うむ」

P「オレも仲間入りしそう……」

みちる「どっちがいいですかねー!」

蘭子「隠者になり念話せよ」

みちる「メールのこと?」

P「まだか……ん?」

『下着なに色』

P「…………」

蘭子「睡魔には負けぬ……」

P「結局8時過ぎたね」

みちる「フフフフフ……」

蘭子「城門の前に……幼子?」

みちる「玄関ホールに誰かいますね……行き倒れかな?」

P「あれは……」

杏「…………お腹……すいた……」

杏「──杏……お腹をパンパンにされちゃったよぉ」

P「お腹いっぱいになったか?」

杏「満足」

蘭子「…………」

みちる「…………」

杏「……ン?」

みちる「誰?」

杏「…………」

蘭子「…………」

みちる「…………」

P「…………」
杏「…………」

蘭子「隠者……」

みちる「隠れちゃいましたね」

蘭子「明かせぬ顔もある」

P「何でここに?」
杏「聞いてよPさん──」

蘭子「瞳からの逃走……」

杏「なんで杏のこと調べてるかは知らないけどさ、しつこいのも大概にしてほしいよ」

蘭子「瞳持つ守護者は?」

杏「プロデューサーが味方だと思ってる? 甘い甘い」

P「で、なんでそのソフトを?」

杏「日本でまだ発売されてないから割れを疑われた。通販で取り寄せたと思わないところがあれだよね」

P「見当たらないと思ったら……」

蘭子「瞳持つ守護者は堕落し、追跡者にも追われる……なんと過酷な!」

杏「休むひまもない。八神マキノめぇ……!」

蘭子「八神マキノ?」

P「諜報活動が趣味のアイドル」

蘭子「探る者か」

P「その言い方だと他にもいるからそっちにも当てはまる」

蘭子「えっと…………」

杏「うっ…………」

P「……二人とも下の階に行っててくれる?」

蘭子「?」

みちる「えー」

P「シャンピニヨンがあったな……」

みちる「行きましょう蘭子ちゃん」

蘭子「ちょっ、えっ、ア……」

杏「──オェェェェ……ブエ」

P「……もう少し残ってそうだね。全部吐いちゃう?」

杏「も……出な……」

P「こっち向いて」

杏「ン……」

P「ハァーって息吐いて」

杏「ハァー……ゲフ」

P「これ口の中に入れて」

杏「ァン……」

P「舌で軽く押し潰して」

杏「ん……」

P「唾液と一緒にゆっくり飲み込んで」

杏「ンック……っあー」

P「運ぶから抱きついて」

杏「……ん」

P「気持ちいい?」

杏「ごーくーらーくー……」

P「泡流すよ」

杏「ん」

P「リンスは?」

杏「いい」

P「タオルで髪纏めるね」

杏「重っ……」

P「湯船は?」

杏「一緒入る?」

P「ついでに入るか」

杏「えっ……なにそれは……」

杏「変わった名前だよね、このお風呂のフタ」

P「フロフタ・ルンル」

杏「貧ぼっちゃまもビックリ」

P「前面は隠してるもんな」

杏「コート着た変態仮面?」

P「…………うーん」

杏「…………」

P「…………」

杏「杏は思う。なぜ放っておいてくれないのと」

P「体力使うよね」

杏「事務所を見れば心が乾く」

P「戦いはもう飽きたのさ」

杏「……ほんと放っておいてよ…………気まぐれで杏のことほじくりかえさないでほしい……それまでまったく見もしなかったのに……」

P「八神マキノのことか」

杏「寮じゃ寝れないし、来るものも来なくなるし、もう踏んだり蹴ったり」

P「向こうは面白いだろうけどこっちはたまったもんじゃないよね」

杏「まったくだよ」

P「本人は理論を重んじるからな。理論で表しにくい人の心という分野は不得手。というか最初から考えるのを放棄してる」

杏「思い出したらイライラしてきた」

P「デジャブなのは気のせい?」

杏「じゃあ、この先もわかってるよね? ん?」

P「どっち?」

杏「今日はイライラが大きいから全部」

P「全部?」

杏「上下前後ろ」

P「大きい声出さないでね」

杏「それはPさん次第」

P「出さないとは言ってない……だと……」

杏「どこかによしかかろうか?」

P「任せる」

杏「じゃあ湯船から出るからそっちの床でしよ?」

P「わかった──」

マキノ「これが実物?」

八神P「そうだ。説明書はそこについてる。よく読んでおいてくれ」

マキノ「わかったわ。どんな仕事であろうと完璧にこなす。こういうことにも手は抜けないわ」

八神P「頼もしい言葉だ。少し出てくる」

マキノ「いってらっしゃい。帰ってくるまでには完璧に説明書を読破してるから」

八神P「はははっ、期待してるよ」

マキノ「──説明書はこれくらいね。まとめると……外部刺激の切り替えに反応しきれなくて目を悪くする可能性があるので、上映中は外してはいけない」

マキノ「これはセットや小道具につけられたタグにセンサーが反応することによって、まるで現実に起こってるかのように見せるマシンである。なので上映中は周りに注意すること。尚、上記の機能のために、強い光や刺激がある場合があるので注意すること」

マキノ「ま、こんなところね。あら? 最後になにか書いてあるわ。なになに……」

マキノ「眼鏡の方でも安心! 疑うなら眼鏡でお試しください。ではでは眼鏡どうぞ」

マキノ「…………ふざけてるのかしら」

マキノ「あら、よく読んでみるとこれ2つ入ってるのかしら? だとしたら誰か誘おうかしら」


>>846
八.プロデューサーを誘う
神.諜報活動は一人でやるもの

これ以外は安価下

マキノ「諜報活動は一人でやるもの。あの人の手は借りない」

マキノ「そういえば日程表はどこかしら。プロデューサーの机でも探してみましょう」

マキノ「どこかしら……引き出しには……ない。机の上にもない。というか机の上キレイにしてるのね」

マキノ「あとは……あった。机の下なんてベタなところに落とすなんてね。えっと日程は…………」

マキノ「明後日からね。前乗りしようかしら。事前調査は必要だもの」

マキノ「そうと決まれば早速。ロケ地は…………少し遠いわね。でも今から支度すれば夕方か夜辺りには着く」

マキノ「私の調査能力があればこれくらい簡単ってことをあの人に証明しなくちゃ」

マキノ「──学園に着いたわ」

マキノ「さっそく装着ね。それにしてもまさか眼鏡型だったなんて……誰の仕業よ。いや、予想はついてるけども…………あら?」

??「…………」

マキノ「あんなところにお婆さん……? 近所の人かしら。スタッフにしては年取りすぎよね? すみません」

??「…………」

マキノ「? 何かしらこれ。食べ物には間違いないけど……」

??「いるかえ?」


下1
コンマ判定。コンマ以下が29以上だったら"八"、未満だったら"神"
八.論理的ではないけど見た目に騙されていたら一流とは呼べない
神.論理的に考えれば受け取らない以外の選択肢はないわ

そういえば聖靴学園の七不思議ってなにがあったっけ?(実はよく知らない何て言えない)

マキノ「論理的ではないけれど、見た目に騙されていたら一流とは呼べないわ」

老婆「大事にお食べ」

マキノ「ありがとう。あっ、ところでお婆さん………………いない」

マキノ「こんな夜遅くに校門にいてなにしてたのかしら……気になるわね。でも今は学園に行きましょう」

マキノ「それにしてもこれ大きい……ゴルフボールくらいあるわ。舐め終わるまでに調査終わるかしら? まぁ、私の手にかかればこんなものすぐ終わるから調査が終わるまでには舐め終わらないわね、ふふふ」

マキノ「下駄箱に着いたわ」

マキノ「学校と言えば校門のイメージが強いけど、生徒にしたらここから一日が始まるといっても過言ではない場所」

マキノ「それにしてもこの下駄箱は本物なのかしら? 触った感触は……きちんとロッカーだわ。これはセットの一部なのね。どれが本物でどれが偽物だか見分けがつきにくいわ」

マキノ「触って確認するしかないかしら。でも説明書には時期に慣れるって書いてあったから大丈夫よね。時期に慣れるわ。さて、始めようかしら。聖靴学園の七不思議とその奥にある気になるものの調査を。全部終わるまで諦めない。諦めてなるものですか」

マキノ「……とはいうもののどこから調査しようかしら」

下2
ヤ.教室
ガ.校庭
ミ.廊下
マ.図書室
キ.理科室
ノ.家庭科室

マキノ「理科室に行きましょう」

マキノ「理科室の"噂"はたしか『動く人体模型』だったわ。ものすごいベタね」

マキノ「大方、生徒が人体模型を移動中の教師を見間違えたとかそういうのだわ」

マキノ「…………情報もないのに推測してはダメね。情報を集めましょう」

マキノ「理科室は……あっちね」

マキノ「理科室というと科学薬品ね。酸はもちろんのこと、ビーカーにフラスコに試験管。高校になるとアルコールランプも」

マキノ「小梅の学校はアルコールランプなかったって言ってたわね。4歳違うと一世代違うなんていうけど不思議なものね。ま、きちんと理由はあるのでしょうけど」

マキノ「あと理科室といえば実験ね。私は今まで実験が好きな先生にばかり当たってたのかも」

マキノ「そういえば小梅が言ってたわね。フランケンシュタインがかわいくて好きだって。私には理解できないわ」

マキノ「さて、着いたのはいいのだけどここからどうすればいいのかしら。折角だしこの3D眼鏡の機能でも試してみようかしら」

マキノ「なにかに触れて、それにタグがついていればセンサーが読み取る……だったわね。何に触ろうかしら」


下1
選択安価。ひとつ選んでください
八.人体模型を調べる
神.机の上を調べる

マキノ「机の上を調べるとしましょう」

マキノ「実験器具くらいしかないわね。これは…………実験結果のメモだわ。字は丁寧なんだし今日は満月なんだけど、所々滲んでいて読みづらい」

マキノ「えっと、3人は……になり…………わからないわ。でもどっかで見たことある気が……あぁ、思い出した。ゾンビになっただわ。へぇ、こういう細かいところも再現すると。なかなかユーモアがあるじゃない」

マキノ「でもまさか人体模型の"噂"とかもそのままなのかしら? だとしたら出演者の私としては興醒めになりそう。とりあえず調べてみないと」

マキノ「この人体模型ってたしか改造済みなのよね。動いたり……ン?」

マキノ「今目が動いたような……気のせい? もっと近くで……」

??「何をやってる!」

マキノ「っ!?」

マキノ「きゃっ!」

??「下校時間はとうにすぎてるぞ!」

マキノ「これも演出かしら?」

??「聞いてるのか!」

マキノ「すみません。実は忘れ物してしまって」

??「忘れ物? それ取ったらもう帰れ」

マキノ「すみません」

??「ったく…………」

マキノ「…………行ったわ」

マキノ「いきなりのことで少し驚いてしまったわ」

マキノ「撮影だと思って油断してたけどああいうことも当然起こるわよね。次からは慎重に行動しなきゃ」

マキノ「でもこれでわかったことがある。新たな演出が加えられてるってこと。今さっきのだって本来なら追い出されるのが普通だもの。追い出されないということは、つまりあれは偽物ってこと。さっきの人は映像ね」

マキノ「触って確認してないから断定はできないけど、十中八九この通りに間違いない」

マキノ「しかし新たな演出が加えられてるってことになるといろいろ気になってきてしまうわ。私の悪い癖かしら」

マキノ「理科室はひとまず置いておいて他を回ろうかしら」


下1
ヤ.教室
ガ.校庭
ミ.廊下
マ.図書室
キ.理科室
ノ.家庭科室

今回は『キ』以外でお願いします。『キ』だった場合は安価下
仕事が忙しくなったことをお知らせせず、ご心配をおかけしてすみません

マキノ「図書室に向かおうかしら。あそこなら静かだし人も少ない」

マキノ「月明かりの下で読書というのもありかしらね。私のキャラじゃないわね……」

マキノ「図書室の"噂"といえば『真っ赤な本』だったわね。結局、誰かさんの妄想日記だったって話で少しガッカリしたのは記憶に新しい」

マキノ「他にも図書室といえば小梅の好きな場所だったわね。さて、そろそろ図書室ね」

マキノ「今回はどんな妄想、いえ日記が書かれてるのかしら。少し楽しみだわ」


マキノ「日記は…………あった」

マキノ「さっそく日記を……そういえば図書室といえば文香と頼子も司書役でいたわ。二人ともイメージピッタリだったわ」

マキノ「えっと……赤い本赤い本…………あったわ。あら?」

マキノ「二つに増えてるわ。バグかしら? たしか日記はこっちね」

マキノ「なになに……………………グレードアップしてるわ」

マキノ「こんなの放映出来るのかしら? 何ヵ月も監禁されその間、バ……ブを入れられっぱなし、その上ギャグボールを外されるのはクスリの時間だけだなんて…………これはアンケートに書かなきゃいけないわね。妄想が過激すぎるって」

マキノ「いくら彼女でもこんな妄想はしないわ…………しないわよね?」

??「まさに開いた口が塞がらないとはこの事ですね」

マキノ「ッ!!」

??「ほら見てくださいよ。このページなんてビッシリ……ここまで来ると才能を感じますね」

マキノ「あなた誰!」

??「普通自分から名乗るものだと思いますけど……まぁいいです。嘘つきでもライアでも好きに呼んでください」

マキノ「それじゃライアさん、あなた何者?」

ライア「この学園の生徒です。見たところあなたもその様ですね。あなたは?」

マキノ「私は八神マキノ。この学園の生徒よ」

ライア「見慣れない制服を着てるところをみると新入生ですね。この学校は全面改装中です。それに伴い、制服のデザインも変えたらしいですね」

マキノ「そういうあなたは……先輩ね」

ライア「だからといって敬語を使えなんて言いませんから安心してください。それにしてもあなた、図書室好きなんですか?」

マキノ「えぇ」

ライア「奇遇ですね。いいですよね図書室。静かで落ち着きます」

マキノ「肯定するわ」

ライア「それにしてもそれ、面白いですよね。妄想日記にしてはやけに具体的にかかれてると思いません?」

マキノ「そうね」

ライア「実は超能力の持ち主だったりするのかもしれません」

マキノ「超能力……ねぇ。ありえないわ」

ライア「否定的ですね……」

マキノ「科学で証明出来ないものはないわ」

ライア「まぁそうですね。否定はしません。ですがそれは"現代科学"の話ですよね? 今では解明されてきましたが、一昔前は物事を絶対に忘れないだけで病気やオカルト扱いされたものです」

マキノ「瞬間記憶能力ね」

ライア「超記憶障害ともいいますね。その日記の持ち主は実は未来がわかる!なんてことかもしれませんよ?」

マキノ「瞬間記憶ならわからないこともないけど未来がわかる……ねぇ」

ライア「自分の選択ひとつで未来は変わりますからね。一寸先は闇。どんな世界が口を開けて待ってるかわかりませんものねぇ……ふふふ。八神さん、あなたはこんな話を知ってますか?」

マキノ「どんな話かしら」

ライア「聞いた話を話すのであまり正確ではありませんが…………あなた、メモは取りますか?」

マキノ「紙にメモをするかという問いならノー。だいたい頭に入れられるわ。メモは専ら電子機器にしてるわ」

ライア「最近はそういう人増えましたよね。これはある生徒……そうですね……たしか……イカナ……」

マキノ「もう少しハッキリ喋ってもらえるかしら。聞こえづらい」

ライア「…………仮にカナちゃんとしましょう。カナちゃんはことある毎にメモを取る女の子でした」

マキノ「どこかで聞いたことあるわね…………」

ライア「彼女のメモは多岐に渡ります。何気ない走り書きから明日持ってくるもの、友達との約束から学校の行事までに至るまでビッシリと。そんな性格なので一冊のメモ帳は三日もあれば埋まります」

マキノ「それはスゴすぎないかしら?」

ライア「さぁどうでしょう。試しになにかメモを取ってみたらいかがですか? そのすごさがわかりますよ」

マキノ「遠慮しておくわ」

ライア「……そうですか。ある夜、そうですね……このくらい月がきれいな夜でした…………彼女は家に帰り、気が付きました。メモ帳がない! そんなときあなたならどうします?」


下1
選択安価
八.彼女にとってメモは大事なもの。探しにいくわ
神.大事なものだといっても危険を冒すほどではないわ。新しいメモ帳を買うわ

マキノ「大事なものといっても危険を冒すほどではないわ。新しいメモ帳を買うわ」

ライア「えぇ、普通ならそうです。ましてやどこにあるかもわからないのですから。ですが……彼女は違った。わかってたんですよ……学校にあるって」

マキノ「……そう。なら簡単ね」

ライア「彼女はすぐに学校に電話しました。今からいくので待っててくれないか。宿直の先生の了承をもらいました」

マキノ「ハッピーエンドね」

ライア「バカにしてるんですか?」

マキノ「そんなつもりはないわ」

ライア「…………いいです。彼女は学校に着き、宿直の先生に会うため職員室にいきました」

マキノ「…………それで?」

ライア「夜の学校というのは誰にとっても不気味なものです。彼女も例外ではありませんでした。やっとの思いで職員に着いた彼女は机の上のメモ帳に気が付きました」

マキノ「今度こそハッピーエンドよね?」

ライア「そう思いますか? だとしたらあなたは注意力散漫ですね。本当にそう思いますか?」

下1
選択安価
諜.メモ帳を取ったら用はないわ
報.メモ帳の中身の確認くらいするわ

マキノ「メモ帳を取ったら用はないわ」

ライア「やはりあなたは注意力散漫ですね。諜報活動が趣味ならもう少し情報を大切にしてください」

マキノ「言われなくてもするわよ……」

ライア「彼女もそう思って帰ろうとしました。その時、一枚の紙がヒラリと落ちました」

マキノ「その口調からするとメモのページかしら?」

ライア「話を途中で区切らないでください……その通りですけど……」

マキノ「ごめんなさい」

ライア「そのページに気がついた彼女は中身の確認をしました。すると数ページ抜けているではありませんか。乱暴に破られてるといっても過言ではありません」

マキノ「なにか見られちゃいけない情報でも書いてあったのかしら。気になるわ」

ライア「それは気になるでしょうね。ですが下手に首を突っ込むと……大変なことになるかもしれませんよ?」

マキノ「それでもやらなければならないときもあるわ。虎穴に入らずんばというやつね」

ライア「彼女の場合はあなたとは違いますが、彼女もそれが気になりました。なくなったページには何が書いてあったのだろう。もしかしたらとんでもないことを書いてしまったのかもしれない。そんな気になってきました」

マキノ「何が書いてあったの?」

ライア「それは今から話します。刺激が強いものとせっかちな人は嫌いですよ」

マキノ「ごめんなさいね」

ライア「彼女は周囲を探しました。するとメモの切れ端が見つかりました。そこにはこう記されてました」

マキノ「いよいよね……」

ライア「……クミさんが……と」

マキノ「クミさん? 拓海のことかしら」

ライア「クミさんとは誰のことか。彼女はしばらく考えました。すると思い出しました。この学校にはそんな名前の女子生徒がいることを。彼女は……」

マキノ「不良だった……でしょう?」

ライア「……噛みつきますよ? 牙生やして噛みつきます…………そう、彼女は不良だったのです。まぁ珍しいことでもないですよ。どこの学校にも不良と呼ばれる人はいますから」

マキノ「秘密と同じくらいの確率で?」

ライア「よくわからない例えをしますね。まるで世界レベルの何々みたいですね。話を続けます。彼女は残りのメモを集めることにしました。校舎内はもちろん、教室に理科室に体育館、果ては体育館裏の樹木、等々……あらゆるところを探しました。結果…………」

マキノ「結果?」

ライア「その前にその不良についてお話ししましょう。彼女は不良の例に漏れず、校舎裏などで生徒を殴ってました。正義の名の下に。仲間が傷つけられただとか理由をつけてね……カナちゃんにもメモの切れ端を集めた結果、その事実が判明しました。でもおかしいんですよ……」

マキノ「おかしい?」

ライア「そんなこと書いた覚えがないんですよ」

マキノ「忘れただけじゃない?」

ライア「そうなのかもしれませんがその反応つまらないですね」

マキノ「ごめんなさいね」

ライア「謝ればいいって問題でもないですよ………………話を続けます。彼女は不安が残りつつも、帰ろうと下駄箱に向かう途中である人に出会いました。誰だと思います?」


下1
選択安価
マ.不良
キ.生徒
ノ.教師

マキノ「流れからすると拓……その不良ね」

ライア「察しが良くて助かります。そうなんですよ。その不良に会ったんです。彼女はドキッとしました。粗暴な不良が目の前にいるんですからね。誰でも緊張します。そんなことを思っていると彼女が話しかけてきました」

マキノ「ふむ……」

ライア「た、助けてくれ!!!!!」

マキノ「ッ! ビックリしたぁ」

ライア「彼女は驚きました。大きな声もそうですが、なにより彼女の姿にです。先程は薄暗くて気が付かなかったのですが、実はその不良の衣服は激しく乱れていました」

マキノ「如何わしいのは勘弁してよ?」

ライア「さあどうでしょう。彼女のサラシは解れ、肩を押さえてました。ケガでもしてるのでしょう」

マキノ「何をされたの?」

ライア「実はその不良は、今まで痛め付けた生徒に報復を受けていました」

マキノ「酷い……」

ライア「顔には擦り傷ができ、肌はボロボロ、腕は変な方向に曲がっています。もしかしたら折れてるかもしれません。そんな人を見た彼女の行動は……どうしたと思いますか?」


下1
選択安価
カ.治療をしようと駆け寄った
ナ.一目散に逃げた

ライア「彼女は一目散に逃げ出しました」

マキノ「それはそうよね。誰でも逃げるわ。アイドルとしてはどうかと思うけどもね」

ライア「彼女は必死に走りました。ハァハァハァハァ……息が切れるのも忘れ、転けるのも怪我するのも気にせず、必死に必死に走りました」

マキノ「ケガなんて気にするわけないわよね」

ライア「やっとのことで下駄箱に着きました。あとは下駄箱を開けて靴を履いて外に出るだけ……そう思ってました。しかし…………立て付けが悪かったのか焦っていたのか、下駄箱は開きません。彼女は靴を履かずに逃げようとしました。ドアに手が届きました。しかし……開きません」

マキノ「…………よくある展開ね」

ライア「彼女は他のところから逃げようと振り返りました。すると…………彼女がいました。そう、全身がボロボロになった不良の彼女が……」

マキノ「絶体絶命ね」

ライア「逃げるだなんて酷いじゃないか……彼女はそういいました。そこですぐに逃げればよかったのですが、彼女は思わず立ったまま呆けてしまいました。認識が追い付かなかったのでしょう。無理もありません」

マキノ「無理もない?」

ライア「だって不良の彼女の右腕がなかったのですから。それだけではありません。足も変な方向に曲がり、ヨタヨタとしてたのですから。その姿はまるでゾンビ」

マキノ「ゾンビ設定をそんな風にアレンジするなんて……侮れないわね脚本家か演出家」

ライア「アイツらに腕とられちまったよぉ……いてぇよお…………悲痛な声が聞こえてきます。だからお前のくれよぉ!」

マキノ「ヒッ!」

ライア「彼女はまた逃げだしました。近くの教室の窓から逃げようと思い、教室に入り窓を開けようとしました。ですが開きません。それなら割ってでも! ビクともしません。他の出口を探すため彼女はまた走り出しました。一階……二階……三階……全てが開きません」

マキノ「最悪ね」

ライア「そして後ろからはあの不良の声がします。逃げるなんて酷い……そんな恨めしそうな声が夜の冷たい校舎に響きます。彼女は堪らず声のする方とは反対に逃げました。そしてまた出口を探し始めます」

マキノ「け、結果は?」

ライア「結果、彼女は今でも校舎内を走っています。不良から逃げるため必死に……」

マキノ「…………」

ライア「……顔が青いですけど大丈夫ですか?」

マキノ「え、えぇ話は以上かしら」

ライア「はい」

マキノ「薄気味悪い話だったわ」

ライア「ちなみにそこにある赤い本。それには彼女のメモ帳が使われてるだとか」

マキノ「ナンセンスね。論理的じゃないわ」

ライア「他にもいろんな話知ってますよ。聞きたいですか?」

マキノ「結構よ。時間の無駄」

ライア「そうですか。それじゃあ最後に少しだけ」

マキノ「なにかしら」

ライア「校庭の樹の"噂"あるじゃないですか。実はあそこ、前まで体育館があったんですよ。春休みの改装に伴って、体育館が移されたんですよ」

マキノ「そう……」

ライア「いまでも世話は園芸部がしています」

マキノ「……へぇ」

ライア「それとそこにある赤い本、2つともあなたに差し上げます」

マキノ「いらないわ」

ライア「怖いんですか?」

マキノ「……怖くなんてないわ。いいわよ、持っていこうじゃない」

ライア「ちなみにその赤い本。日記帳ではない方、開いてみてください」

マキノ「目次に校舎内を走り回る何者かと書いてあるわね」

ライア「実はそれある生徒の教科書なんですよ」

マキノ「彼女の教科書とでもいうの?」

ライア「どうでしょう」

マキノ「見たところ今の話以外書いてないから、この先"噂"が解明されるごとに書かれていくのね。さしづめ、七不思議の教科書といったところかしら」

ライア「そんなところですね」

マキノ「……あら?」

ライア「どうしました?」

マキノ「少し立ち眩みがしただ…………け…………」

ライア「…………フフフ──」

マキノ「…………ン…………ン」

マキノ「……あれ………………寝ちゃってたのかしら。頭が痛い」

マキノ「…………連日の疲れかしら……なんだか訳がわからないわね」

マキノ「状況を整理しましょう。私は図書室で赤い本について調べていたら、突然眠気に襲われて眠ってしまった。うん、論理的」

マキノ「…………私のキャラじゃないわね」

マキノ「さて、次はどこに行こうかしら」


下2
選択安価。『/』以外からお選びください
ヤ.教室
ガ.校庭
ミ.廊下
/.ーー
キ.理科室
ノ.家庭科室

進みが遅くてすみません

マキノ「家庭科室に行こうかしら」

マキノ「別にお腹が減ったわけじゃないわよ? ただ単に気になっただけで……」

マキノ「そうだ。さっきの教科書を……早速書いてあるわね。でも中途半端にしか書いてないわ。少し残念」

マキノ「何かついでに食べようかしら」

マキノ「食べ物はきちんと本物よね?」

マキノ「家庭科室に着いたわ」

マキノ「撮影だけでなくその日のご飯やケータリングを調理するだけあって、使ってる感がバッチリね」

マキノ「家庭科室の"噂"はなくなるお菓子。なんだけど…………さすがに変えてるわよね。今回はなにが起こるのかしら」

マキノ「家庭科室といえば料理部役の葵とフェイフェイはスタッフに大人気だったわ。家庭科教師役の真奈美さん謹製料理もスゴかったわね。ただのケータリングがあんな風になるなんてね」

マキノ「……教科書を読んでみようかしら。何か追記されてるかもしれないわ」

マキノ「……………………やはり家庭科室での"噂"はなくなる何かね。何かまでは書いてなかったけど……まぁ先が見えるのも面白くないものね。調査のしがいがあるわ」

マキノ「どこから調べようかしら」


下1
選択安価
マ.冷蔵庫
キ.調味料棚
ノ.段ボール

マキノ「冷蔵庫ね。ケータリングの保存なんかはここでしなきゃならない。だから必ず利用するところ」

マキノ「中は…………充実してるわね。お肉類が多いのが気になるところね。お肉なら加工して加熱して塩胡椒を振れば……大丈夫よね?」

マキノ「それにしても迷惑な話よね。そんなに私って料理できるように見えるのかしらね。そう見えるからだけじゃなくて、もっと論理的な根拠がほしいわ」

マキノ「まぁ、勝手な想像や妄想をするのはあの人の自由だけど…………少しは期待に添えるようになろうかしらね。これも演じるためよ、うん」

マキノ「…………ずいぶん待たせたわね。いや待った、かしらね。今夜のディナーは私よ。存分に堪能なさい。」

マキノ「…………私のキャラじゃないわね。こんなことより教科書を確認して…………うん。きちんと追記されてるわ。こういった機械の理論的なことはわからないけど便利ね。音声認識機能で出来るのかしら。帰ったらあの子に聞いてみようっと」

マキノ「それにしてもこの字、どこかで見たことがあるような……気にしてもしょうがないわ。これだけじゃ、まだなにが起きてるのかわからないわ。次はどこを調べようかしら……」

下1
選択安価
/.ーー
キ.調味料棚
ノ.段ボール

マキノ「段ボールを調べましょう」

マキノ「さっきから気になってたのよね。他は片付いてるのに、これだけここにあるなんておかしいのよね。中身を確認してみましょう……」

マキノ「っ!! 骨……! って小道具のか。少しだけ驚いたわ……アッキーはここから持っていったのかしら?」

マキノ「フゥ…………ほかにはなにかないかしら。こんなこというのもなんだけど、ゾンビと戦うときに武器になるものがいいわね。包丁やフライパン、もしくはミートハンマーなんてのもいいかも…………あったわ。ミートハンマーにハサミ……」

マキノ「音声認識機能でもついてるのかしら? それにしてもこのハサミ、どこかで見たような……響子のハサミ! そうそう、撮影で使ったハサミよ。あの顔は怖かった」

マキノ「あと残ってるのは調味料棚ね。えっと…………」

マキノ「これといっておかしなものはないわね。醤油に塩に胡椒。乾燥バジルまであるわ。訂正ね…………やっぱりおかしい」

マキノ「あら? クンクン……なんか変な臭いがするわね。これは…………流し台のところからね」

マキノ「何かしらこの臭い…………なんかどこかで嗅いだことがあるような……」

??「何してる!!」

マキノ「ッ!!!」

??「お前は……またお前か!」

マキノ「あ、あなたはさっきの……」

??「まだ帰ってなかったのか!」

マキノ「踏んできたイベントも反映されるのね。芸が細かいわ」

??「何をぶつぶついっている!」

マキノ「すみません。実は家庭科室に忘れ物をしてしまって」

??「忘れ物?」



下2
選択安価
マ.フェイフェイに貸した中華鍋
キ.木場先生に貸したバーベル
ノ.葵に貸した帯紐

マキノ「フェイフェイに中華鍋を貸していたんです」

??「中華鍋ぇ?」

マキノ「さすがに無理があったかしら…………」

??「……なんだそんなことか。それならそうと早く言ってくれ」

マキノ「え?」

??「木場先生から『いつになるかはわからないが中華鍋の貸し借りをした生徒らがいる。その子が取りに来るかもしれない』と言われていたんだ」

マキノ「木場先生を知っているの?」

??「知ってるよ。バーベルを貸し借りする仲だからな」

マキノ「もしかして体育教師ですか?」

??「そうだ。生徒からはブラックと呼ばれている」

マキノ「年のわりには筋肉質だと思ったら。ところでブラックってことは……黒ですか ?」

黒井木「黒井木とでも呼んでくれ」

マキノ「それでは黒井さんと呼ばせていただくわ」

黒井木「そんなことより腹が減ってるのか?」

マキノ「えぇ……」

黒井木「それなら……少し待ってろ」

マキノ「…………なにかしら」

黒井木「冷蔵庫に残りが…………」

マキノ「残り?」

黒井木「あぁ、残りだ。ここは家庭科室だろ?」

マキノ「料理部の二人が作った残りかしら? 少し楽しみね」

黒井木「あったあった」

マキノ「3つ?」

黒井木「楊と首藤、それに木場先生」

マキノ「真奈美さんの料理も?」

黒井木「あいにく残りが少なくてな。お前の年なら女子といえど3つはペロリだろ」

マキノ「その量ならたぶん」

黒井木「そうだろそうだろう。ささ、食え」

マキノ「それじゃあ……いただきます──」

マキノ「ごちそうさま」

黒井木「ペロリだったな」

マキノ「えぇ、まあ」

黒井木「どれが一番だった?」

マキノ「フェイフェイのね」

黒井木「濃い味付けが好みなのか。俺も昔はそうだったな」

マキノ「あら、そうなの?」

黒井木「年だな。今はさっぱりしたもんがいい」

マキノ「だからフェイフェイのは多めに残ってたのね」

黒井木「それに引き換え首藤。アイツは良かった。さっぱりとした味付けでな」

マキノ「これじゃないのも何度か食べたことあるけどさっぱりとした中に芯がある美味しさだったわ。実家が旅館だけあってそういうのは得意なのよね。あまり論理的じゃないけど、これを食べてると認めざるをえない。真奈美さんもさすがね」

黒井木「木場先生もいいんだがな。どうも外国臭くてかなわない」

マキノ「帰国子女だもの仕方ないわよ」

黒井木「やっぱり素材は天然物じゃないとダメだ。人工物が入ってるとどうもな」

マキノ「農薬を使ってる野菜にも良いものはあるわ。人工物と言えば、あの棚の白い物はなにかしら? 塩ってわけでもなさそうね」

黒井木「あれか? ふりかけだ」

マキノ「白一色なんて変わったふりかけね」

黒井木「隣のも同じ素材だ」

マキノ「ごま塩かと思った。決めつけはよくないわね」

黒井木「そういえば中華鍋だったな」

マキノ「えっ?」

黒井木「取りに来たんだろ?」

マキノ「えっえぇ……」

黒井木「それならそこの流し台の下にある」

マキノ「ここかしら?」

黒井木「そうだ」

マキノ「音声認識機能に加えて発言した内容によってもこういう展開になるのね……侮れない技術ね」

黒井木「どうした、見つからないのか?」

マキノ「えっ? そうね。もう少し奥にあるのかしら」

黒井木「おぉすまんすまん。ここのはよく使ってるが元の位置に戻すのは苦手でな」

マキノ「ここで使ってるのではないの?」

黒井木「飯は宿直室で食べるからな」

マキノ「宿直室で? あいたっ」

黒井木「おいおい、大丈夫か」

マキノ「なんでこんな流し台の下の狭いところに置いたのかしら……信じられないわ」

黒井木「文句は楊にいえ。そういえば楊といえば、爪楊枝作ったんだが使うか?」

マキノ「爪楊枝? そういえば彼女は手先が器用だったわ」

黒井木「それにしても、そうやって物を探してると木場先生を思い出すなぁ。元の位置に戻さないからよく怒られた」

マキノ「ああ見えて几帳面な人なのよね」

黒井木「今となってはいい思い出だ」

マキノ「……えっとあったわ。あら?」

黒井木「そういえば首藤もうるさかったな」

黒井木「好きな人のためだか知らないが遅くまで残ってあくせくと……注意すれば怒る。あれはいかん、あれは」

マキノ「これは……布?」

黒井木「そういえば楊の焼売と小籠包もあるんだがどうだ?」

マキノ「えぇ、いただくわ。それよりも……」

黒井木「やっぱり俺は木場先生は好きじゃない。どうもやはり人工物がな……」

マキノ「そう? さっきもいったけど私は好き。もしかしたら一番好みに近いかもしれない。それよりなんで、フェイフェイのシニヨンをまとめてる布がここに……」

黒井木「ほおぉ、そうかそうか。うまかったかぁ…………」















黒井木「木場先生」

マキノ「え?」

黒井木「首藤に楊に木場先生の順番で料理した。楊は予定になかったがな。というか全員か」

マキノ「あなたなに言って……」

黒井木「楊は追求さえしなければ良かったのにな。首藤の帯紐見つけちまうんだもんな。満月のとき以外に殺さなきゃならないこっちの身にもなれ」

マキノ「フェイフェイになにをしたの! クッ、体が支えて動けない……!」

黒井木「首藤も首藤だ。好きな人のために料理してたんだかなんだか知らないが、冷蔵庫に入れてあった"残り"のフォアグラを見つけちまうなんて。信じられるか? ちょうど保健室に二人いいのがいたってよ。ワインと日本酒で作ったフォアグラなんて珍しいものが手に入って注意力が足らなかったんだな。まぁ、そもそもケーサツケンゲンだかなんだかで逮捕されちゃかなわん」

マキノ「クソッ! 動きなさいよ」

黒井木「っと、そうだそうだ。あの冷蔵庫スゴくてよ。中にいれときゃ結構持つんだよ。博士様々だ」

マキノ「なんでこんなピッタリハマるの……!」

黒井木「極めつけは木場だ。バーベルでチェーンソーで壁を破壊しようとするなんてバカなことをするからバーベルでやらなきゃいけなくなった。案の定、不味かった」

マキノ「え……?」

進みが遅いのはリアル生活が忙しくなったからです。ご迷惑おかしてすみません
それにしてもイベントの小ネタ拾うの楽しすぎる

あと残ってる七不思議はすぐ終わるものはほんとすぐ終わります
次スレに続いたらごめんなさい
ちなみに黒井木さんの身長は187cmくらいの大柄な男性ですので流し台の下には入れませぬ。だからマキノンが入ったのです

黒井木「後処理は宿直室のじゃ手間だからな。今は危ないだかなんだかの理由で焼却炉がなくて苦労したぜ。講堂にしかねえからよ。シスター誤魔化すのにこれまた苦労した」

マキノ「……あっ…………カッ、アッ、やっ……アっア……」

黒井木「おっ? 効いてきたか。やっぱり新月の日に拾うものはイイ。そういや楊の時もそうだったな」

マキノ「!!! アッ……アッ、ア"っ……!」

黒井木「科学教師バンザイ」

マキノ「ひっ……アッ……あッ…………アガカ……ッァ……」

黒井木「そういや八神、お前スパイごっこが好きなんだってな。ダメだぞ、勝手に人のこと調べるなんて。人の好きな食べ物さえもダメだ。先生方困ってたぞ?」

マキノ「… ………」

黒井木「もう聞いてないか。さて、どう料理するか。新鮮だから刺身か? いや薬使ったから生はまずい。それじゃ──」

マキノ「……ウッ…………あッ!」

マキノ「ハァハァ……あら? またなのね…………」

マキノ「一つ"噂"が解明されていくごとに気絶してたら気分が悪いわね。アンケートに書こうかしら」

マキノ「そうだ教科書……………………きちんと書いてあるわ。でも……これはダメだと思うわ。対象年齢がいくつかわからないけど……」

マキノ「それにしてもついついこれがバーチャルだってことを忘れそうになるわ…………飴でも舐めて落ち着きましょう。さっき紙に包んでおいて良かったわ。今はこれさえも美味しく感じる」

マキノ「落ち込んでても仕方ないわ。気を取り直しましょう! さぁ、次はどこを調べようかしら」


下1
選択安価。『/』以外から選んでください
ヤ.教室
ガ.校庭
ミ.廊下
/.ーー
キ.理科室
/.ーー

マキノ「なんだか気分が悪いわ……」

マキノ「保健室にいくついでに廊下の"噂"について調べましょう」

マキノ「たしか保健室はここを出て階段を降りて……」

マキノ「そういえばあの廊下に関する"噂"はなんだったかしら。たしか……さまよう死体だったわよね」

マキノ「……ただでさえ不気味なのに相変わらず月明かりで薄暗いのが余計に不気味」

マキノ「それに照明が切られてるのは変わらず……ほんと調査する方としては痛いわ」

マキノ「こうやって見てみると結構この廊下もボロボロね。壁にはヒビが入ってるし、向こうの平原も見えるわ……あんなのあったかしら? 調査し忘れた?」

マキノ「……危ないものには不用意に近づかない方がいいわね。命あっての物種、ね」

マキノ「ん? これは…………なにかを引きずった跡があるわ……あの人と調査しているときもこんな跡があった。少し跡は違うけど」

マキノ「あの時は思わず、どうやらここで異常現象が起きつつあるようねなんて言っちゃった。さて、調査に戻りましょう。今回はどんな風になってるのかしら。少しだけドキドキ」

マキノ「そういえばクランクイン前なのよね。ということは撮影でついたものじゃない。スタッフにしてもこれはおかしい」

マキノ「今回はずいぶんと長く続いてるような気がする。先が見えないけどトイレくらいまでかしら?」

マキノ「いずれにしろ調査の必要ありね。それにしてもこの廊下が永遠に続く……そう錯覚する人がいてもおかしくないくらい長いわね。これなら"噂"がたつのも多少納得できるわ」

マキノ「この前のは酔った二人がさまよってたけど今回はなにが待ち受けてるのかしら」

マキノ「それにしても本当に不気味だわ。乾いた風がヒュウヒュウなるのは勘弁してもらいたい気分」

マキノ「雰囲気なのか音響効果なのかはわからないけど…………」

マキノ「…………おかしいわね。保健室につかない……道間違えたかしら?」

マキノ「いや、合ってるわよね」


下1
選択安価
八.そのまま進む
神.来た道を引き返す

マキノ「あってるはず、いえ合ってるわ。このまま進めばいつかは階段にたどり着く」

マキノ「そしてそこを2階分降りれば、すぐ消火灯が見えてくる。そこを曲がれば……フフ」

マキノ「あっ、私としたことが思い出し笑いだなんて……でもあのメアリーは可愛かったわ」

マキノ「普段は強気なこと言ってるのにオドオドしちゃって……怖いなら首を突っ込まない方がいいのに。ああいうところは子供ね」

マキノ「さて、そろそろ着く頃だけど……」

マキノ「階段到着。あとはこれを2階分降りれば…………」

マキノ「降りれば…………」

マキノ「…………降りれば……あら?」

マキノ「間違ったかしら? いえそんなことは……そういえばここの学園は全階の端に消火灯が着いてたわね」

マキノ「もう一回上がって…………」

なぜ書き込みができない……

まだまだマキノさんの受難は七不思議調査は続きます。
この分ならこのスレ内で終わりそう……なのはいいんですがこれ復讐なってるかな? 何が起きてるかの伏線は入れてるんですけどね。わかりにくいのが僕の悪い(ry
さぁ引き続きレッツコープスパーティー!(意味深)

マキノ「…………おかしい。何回降りてもダメだわ」

マキノ「私の記憶違い? 反対側の階段かしら。それとも……」

マキノ「試しにここが1階だとして……2階分上がってみましょう。そうすれば元いた階になる」

マキノ「…………静かにしてるのもそれはそれで不気味ね。そういえばあの人が言ってたわ。怖いときはリズムを刻んでみるといいって。気分転換は大事よね」

マキノ「あの人にしては珍しく少しだけ論理的な意見だったし……でも階段でやるのは危ないか。気を付けてやれば大丈夫よね? 上がるリズムを変えるだけにしておきましょう」

マキノ「タンタタ、タンタタ、タタタタタン……逆におどろおどろしいわ……」

マキノ「…………やけに服がボロボロになってしまったわ。これじゃ撮影の時みたいね。ああいうのが好きな人もいるらしいけど理解できないわ。そういえば響子が驚いた人影って鏡だったわね。まったくドジな子……」

マキノ「さて……えっと、一段上がってトン、もう一段コツ、トントンコツコツ……コツトントン……トンコツトントン……ふぅ」

マキノ「うん、いい感じね。ダンスレッスンのキュッキュッて音でもすればいいのに……メアリーは鳥肌たててたけど私好きなのよね」

マキノ「そんなこんなで元の階に到着。ここからまっすぐいけば反対側ね」

マキノ「…………ん?」

マキノ「あそこで動いてるのは……なにかしら?」

マキノ「犬? それとも人?」

マキノ「なんだか不気味だわ……こういう時は……」


下1
選択安価
八.声をかける
神.そのまま通り過ぎる

あとで大切なことを書きます。なんかしっくり来ないと思ったら忘れてました。ごめんなさい

マキノ「さっきの階段といい不気味なことばかり…………けど声をかけないわけにもいかないわね」

マキノ「こういうのは苦手だけど……しかたないか」

マキノ「ねぇあなた、どうしたの?」

?「ヒック、ヒック……ヒック……グス」

マキノ「泣いていてはわからないわ。迷子?」

?「なんで……なんで……」

マキノ「困ったわ……こんなときあの人がいれば……」

?「足いたくて歩けなぁいぃ……」

マキノ「ずっと俯いたまま……よほど怖かったのね。無理もないわね……ほら、私の背中に乗って」

?「い……いの?」

マキノ「えぇ。ほら早く」

?「うん…………グスン」

マキノ「とりあえずこんなときは保健室にいきましょう。私もいくところだから一緒に。ね?」

?「…………うん」

マキノ「しっかり捕まって」

?「うっぐ、うぅぅぅ……」

マキノ「あなたセーラー服を着てるけどここの生徒じゃないわよね? 」

?「痛い……足がいたいよぉ……」

マキノ「…………もう少しで着くわ。だから……」

?「ウゥ……」

マキノ「………………おかしい……廊下の端は見えてるのに……ねぇあなたはどう」

?「振り向かないで……」

マキノ「え?」


下1
コンマ判定。コンマ以下が85以上なら振り向かない、未満なら振り向く

ゾロ目でなにかが起こる

?「いたっ……」

マキノ「あら? どこにいっ……!」

?「ねぇ……足が痛いの…………たすけてよぉ……」

マキノ「こっ、来ないで……!」

?「なんで? 私が骸骨だから? それともこの肉がこびりついた脚がイヤ?」

マキノ「ひっ、イッヒィッ……!」

?「それとも"また"忘ずでぢまっだ?」

マキノ「あっ、あっ、あなたなんて知らないわ……!」

?「ほぉらよくみでぇ……たよりなぐで……」

マキノ「なんでここに……ヒっ!」

?「頼りないいわれだがら……こっそり調べて驚かせようと……」

マキノ「お、驚いた! 驚いたから悪ふざけは……」

?「そしだら……誰か歩いてたから…………おっかげだら……ここに…………」

マキノ「悪ふさげは……!」

?「おかげで指もこんなにきれいになっで……どうだ?」

マキノ「うっぷ……肉片……」

?「わだす寂しかったけんど……これで…………マキノちゃん……」

マキノ「やめて……苦…………しっ……カッ……ハッ……」

?「これで……またひとつ──」

また書き込めない……
テスト代わりに1レス

なにかおかしいと思ったら書き忘れがありました。
学園に入ったときにルールみたいなものを説明するはずがしておりませんでした。誠に申し訳ございません。おりをみて書いていきたいと思います。
なお、木場さんは生きてます。木場団子になったのはあくまでシナリオの中だけでございます。なので安心してください

マキノ「………………いやぁっ!」

マキノ「……あれ?」

マキノ「…………誰も……いない」

マキノ「夢……だったのかしら……?」

マキノ「……調査のしすぎね。ここに来る前も思いっきりレッスンさせられたからその疲れも出てきてしまったのね」

マキノ「ちょうどいいわ。保健室で休みましょう。擦り傷の治療もしなきゃならないし」

マキノ「保健室に着いたわ」

マキノ「誰かいるといいんだけど……」

マキノ「そういえば聖靴学園の保険医は…………誰だったかしら?」

マキノ「まぁ、今はそんなこと関係ないわ。さて、怪我の治療を…………あら」

マキノ「ずいぶん汚れてしまったわ。どこかに衣装とかないかしら。撮影の時は言えば用意してくれたけど……」

マキノ「とりあえず横になろうかしら……? こんなところにスカートが…………」

マキノ「これは本物かしら? 手触りは…………本物ね。誰かの衣装? そういえば誰か生徒役で立候補したって言ってたわね」

マキノ「誰のかわからないけど着替えさせてもらおうかしら」

マキノ「ボロボロなままは嫌だもの。せめて下だけでも履き替えておかないと不衛生」

マキノ「よっ…………くっ……少しきついわ。これほんと誰の…………」

マキノ「文字がかすれて読みづらい。これは……木偏かしらね。次の文字は……早いにこれは苗……?」

マキノ「まぁ誰のでもいいわ。さて、少し休んだらまた再開するとしましょうか」

マキノ「それにしてもポケットからガサガサと音が聞こえてくるわ……何か入ってるのかしら? これは…………紙切れ……?」

マキノ「何かのメモ? どっちともつかない紙切れね。なんだか考えがまとまらない…………論理的な思考を破棄してるというか……」

マキノ「糖分不足なのかしら。頭が回ってないのは理解しているのに、何故かは理解していないというか……」

マキノ「こういうときは糖分でも補給するのが手っ取り早い方法。たしか、ポケットの中に飴があったわね。それでも舐めて落ち着きましょう」

マキノ「それにしても大きな飴。さっきから舐めてるのにまだなくならないなんて。なんだかいい加減まどろっこしくなってきた……」



下1
選択安価
八.まどろっこしくても最後まで舐めきるのが常識ね
神.素早い糖分の吸収が最優先だから噛んじゃいましょう

マキノ「いつまでもダラダラと舐めてても効果はない。噛んじゃいましょう」

マキノ「ガリゴッ……ガリガリ…………口の中から変な音が響くわね……ンクッ…………フゥ」

マキノ「さぁ、メモを読み解きましょう……………………」

マキノ「…………それにしてもこの字体、どこかで見たことあるような気がしてならないわ……」

マキノ「この筆跡は………………ダメ思い出せない」

マキノ「見たことがあって、あぁあの人だってことが理解できる。でもそこまで……そこから先が思い出せない……」


マキノ「どうしちゃったのかしら…………いつもはこんなことないのに……」

ライア「それはこの学園に救う"闇"の仕業ですね」

マキノ「! あ、あなた……!」

ライア「図書室ではどうも」

マキノ「どうしてここに……」

ライア「ちょっとここに用事がありまして……」

マキノ「用事?」

ライア「まぁこちらのことは良いじゃないですか。それよりさきほどの発言が気になる様子ですが……」

マキノ「えっ……たしかに"闇"とか言ってたわね」

ライア「その事をお話しする前にひとつ聞きたいことがあります」

マキノ「なにかしら」

ライア「あなたお疲れじゃありません? 心なしかやつれてる気がします」

マキノ「私は…………」


下3まで
多数決
八.疲れてる
神.疲れてない

『疲れてる』の場合、誠に申し訳ございませんが一時中断します。『疲れてない』の場合はこのまま続行しますが、このスレ内で終わらない可能性があります。どちらを選んだ場合でも"闇"について説明します。
読んでいただいている方には申し訳ありませんがご協力ください

マキノ「疲れてないわ」

ライア「そうですか。こちらの勘違いでしたね。すみませんでした」

マキノ「それでここに巣くう"闇"とはなにかしら?」

ライア「違いますよ。巣くうではなく救うです。間違えないでください」

マキノ「矛盾してるわ。普通は『救う』と来たら『光』、『巣くう』と来たら『闇』よ」

ライア「この学園で普通のことなんて起きませんよ。だからここに来たのではないですか?」

マキノ「これも七不思議とやらに絡んでるのかしら」

ライア「そうといえばそうですが、違うと言えば違います」

マキノ「わけがわからないわ」

ライア「お聞きしますが……あなたはこの学園の校則……って知っていますか?」


下1
選択安価
八.知ってる
神.知らない

ついでにゾロ目で……

マキノ「知らないわ」

ライア「知らない……そうですか。特に変わったものはないのですが……一つだけあるんです」

マキノ「そんな"噂"はないわ」

ライア「調査不足なんじゃないですか? まぁ、調査したところで出てこないと思いますけど……なにせこの学園の生徒にとっては常識なんですから」

マキノ「常識?」

ライア「常識、言い換えれば当たり前ということです。どこにだってあるじゃないですか……普通では考えられないことも、業界内では当たり前の暗黙の了解と化してることが……例えば恋愛とか」

マキノ「たしかにそうね」

ライア「これもそれと同じなんです。実はこの学校……七不思議の集会は校則で禁止されてるんですよ」

マキノ「そんな非科学的なことに現を抜かされては学校側も困るものね」

ライア「理由はそれだけではありません」

マキノ「他には何が?」

ライア「七不思議を調べていた生徒が消えたんですよ」

マキノ「ありがちね」

ライア「ありがちだからこそ怪しい。そんなのにも気が付かないなんてあなたバカですね」

マキノ「ムッ」

ライア「頭の悪い会話は疲れますよね。ここの校則も知らないあなたがこの学校の七不思議の調査なんてしてもムダです。もう帰ってください」

マキノ「あなたに決められる筋合いはないわ」

ライア「それはこちらの話を聞くということでよろしいのですね?」

マキノ「えぇ」

ライア「校則も知らないあなたが調べた七不思議は本当に七不思議だったか疑問です」

マキノ「どういうこと」

ライア「まず先ほどの"闇"についてお話しします。この学校は近頃の少子化社会においては珍しく生徒の数が大変多いです。もちろんそうなるとクラスの数も尋常ではありません」

マキノ「たしかにそうね」

ライア「ざっと見積もって2000人近くはいるでしょうね。そしてそれだけの数が集まると必然的にいざこざも生まれます。それは生徒間はもちろんのこと、教員の間でも起こります」

マキノ「たしかにそれだけの人間が集まればそうなるわね」

ライア「ここで質問なんですが…………あなたは超自然現象を信じますか?」


下1
選択安価
マ.信じる
キ.信じない
ノ.どんな話かによる

ゾロ目で…………

マキノ「信じないわ」

ライア「そうでしょうね。そういうと思っていました」

マキノ「超常現象だって大概は科学で説明出来るものよ。人は大げさなの」

ライア「前もいったと思いますが、昔から人は科学や医学で証明出来ないものを妖怪やオカルトと呼んでいます。西洋ではモンスターなどとも呼ばれます」

マキノ「実にくだらないわね」

ライア「この学校にもいましたよ。そんな人が。見たものをそのままの形で記憶し絶対に忘れない人がね」

マキノ「瞬間記憶術や絶対記憶能力ね」

ライア「ここからはその生徒のことを便宜上"彼"と呼びます。彼は正直なところ、どっち付かずでした。どんな話かによるとしかいえません」

マキノ「私も科学で証明できるなら信じるわ」

ライア「そんな彼はある部活に入りました」

マキノ「どこに入ったかは見当がつくわ。問題は何をしたか」

ライア「焦らないでください。せっかちな人は嫌いです。まだ話は途中ですので聞いてください」

マキノ「頭の回転が速いのも考えものね」

ライア「速いじゃなくて早いんだと思いです。そんな彼が調べたものはなんだと思いますか?」

マキノ「見当もつかないわ」

ライア「バカにしてるんですか? 真面目に答えてください」


下1
選択安価
八.日常の不思議
神.不可解な事件

ゾロ目で…………

マキノ「不可解な事件。陰謀や秘密の匂いを感じるもの」

ライア「えぇ、それはそうなんですが……彼の場合両方なんですよ」

マキノ「……そんなのあり?」

ライア「歩きながら話します。結果から言いますが彼は行方不明になってしまいました」

マキノ「何かに巻き込まれたのかしら」

ライア「何か裏ありということですか。プフフ」

マキノ「何か面白いこといったかしら」

ライア「いえ、ただのダジャレですよ」

マキノ「わけがわからないわ」

ライア「そういえば知ってましたか? この学園って宿泊施設が充実してるんですよ」

マキノ「寮スゴいものね」

ライア「寮も凄いですがそれよりも合宿所が凄いんですよ」

マキノ「合宿所? この学園のことは調べてあるけどそんなのなかったわ」

ライア「それは調べが足りないんですよ。まぁ、知らないのも無理はありません。普段は立ち入り禁止ですから。講堂ってあるじゃないですか。知ってますか?」

マキノ「結構広いのがあるわね」

ライア「あそこの上って宿泊施設になってるんですよ。50人は泊まれるくらいのね。あそこを管理してるのって誰だかわかります? 当ててみてください」


下1
自由安価
聖靴学園出演者で講堂を管理してるのは誰か
ヒントは大人組

マキノ「時子さんかしら?」

ライア「時子さん? なんだか下に『ババア』なんてつきそうですね」

マキノ「本人に聞かれたら殺されるわよ?」

ライア「思い出しました。その人に似た人知ってます。まぁ、それは置いといて……ここの七不思議に死神に関することがあるのですが……聞きたいですか?」

マキノ「お断りするわ。それより管理人の話をしてちょうだい」

ライア「そうですか……それでは続きを話しますね。ここの管理を任されてる人、実はシスターなんですよ」

マキノ「シスター……クラリスさん辺りかしら」

ライア「この学校にも何人かいるんですよ、シスター。その中の一人、クラリスというシスターが当時の管理人でした」

マキノ「それで?」

ライア「シスターの生活は当時の時代背景を鑑みても、実に質素で素朴なものでした。講堂で授業をし、空いている時間は宿泊施設の清掃、帰りには外の掃除に勤しむ……そんな毎日でした」

マキノ「なんだか容易に想像できるわ」

ライア「おかげで講堂2階の宿泊所はきれいに使えてました」

マキノ「掃除が行き届いた部屋というのはメンタルにもいい影響を与えるとの統計結果も出てるものね。私はあまりそういうのは信じないけれども」

ライア「そんなある日、いつものようにクラリスさんは合宿所の掃除をしていました。その時、ある家出少女に出会いました」

マキノ「家出少女? なんでそうだとわかったの?」

ライア「本人に聞いたのでしょう。あるいはシスターとしての経験からピンッと来たのでしょうね」

マキノ「経験則……ね」

ライア「その女子生徒の名前は…………何か裏がありそうな少女でしたから仮に有浦柑奈としておきましょう」

マキノ「……どこかで聞いたことある名前ね」

ライア「クラリスさんは最初に誰かの恋人かと思いました。ここは高等科も扱っているのでなんら珍しいことはありません。加えて、運動・文化部問わず、この学園は大会にも出ていて有名ですから女子もそれなりに集まってきます」

マキノ「そういえば校内にもいくつか飾ってあったわ」

ライア「そんな学校なので恋人が学校まで来るなんて珍しくなかったんですよ。有名な人はファンも多いですからね」

マキノ「たしかにそうね。イベントでスポーツ大会なんてのをやったけど運動のできる人は人気だったわ」

ライア「僕はあなたのブルマ姿も好きですけどね」

マキノ「そういえば誰かにも言われたわ。男の人ってああいうのが好きなのね。理解できないわ」

ライア「話を戻します。クラリスさんは幾日か彼女の世話をしました。彼女は部外者とはいえ客人、シスターであるクラリスさんは、他の生徒と同じように分け隔てなく接しました。そんな中、クラリスさんはある秘密を知ってしまいます…………有浦柑奈、彼女はヒッピーだったのです」

マキノ「日本ではフーテンともいうわね。それで?」

ライア「ヒッピーの寅では格好がつきませんね。質問ですが、ヒッピーというとどんなイメージがありますか?」


下2
選択安価
八.自由
神.伝統否定
マ.自然
キ.愛
ノ.セックス

マキノ「セックスかしらね」

ライア「質問しておいてなんですが躊躇いないですね」

マキノ「こんなので照れていたら諜報活動なんて出来ないわ」

ライア「話を続けます。そう、有浦柑奈の秘密はそれだったのです。余談ですがこれを聞いたときのアケミさんの、不潔だわとでも言いたげな表情ときたら…………話を戻します。先ほど恋人が来るのが珍しくないと言いましたよね? ですからクラリスさんも"いつもの事"だと思っていました。思春期の男女がいますからね。突然恋い話もあります」

マキノ「こいい?」

ライア「ところであなたは一人を愛する派ですか? 複数を愛する派ですか?」

マキノ「どっちでもいいじゃない」

ライア「それもそうですね。彼女の場合は後者でした。クラリスさんもマキノさんがいう通り、ヒッピーといったらセックスというイメージがありました」

マキノ「薬物と迷ったのだけれどもね。ところでなんでシスター……クラリスさんはその人と仲良くなったのかしら」

ライア「それは精神論やオカルトを信じないあなたには理解しがたい領域の話になります。有浦柑奈はある意味天使だったのでしょう」

マキノ「そういうのもあるのは否定はしないわ。理解しがたいけどね」

ライア「愛の形に口出しはできない、そう彼女は思いました。しかし、シスターと言えど人間です。自分の管轄内で問題が起きれば嫌なものです。学校にバレないかと内心ヒヤヒヤしました」

マキノ「その事に彼女はどう対処したのかしら。隠蔽でもしたの?」

ライア「クラリスさんは迷いました。そこで彼女は…………」

マキノ「彼女は?」

ライア「結果を急ぐのはやめましょう。まずは有浦柑奈の泊まっていた部屋にいきませんか? そこで話を聞けば臨場感が出るかもしれません」

マキノ「情報は脚で稼がないといけない……そういうわけね」

ライア「それでは移動しましょう…………足元にお気をつけを」

マキノ「ここがその部屋ね。なんだかホコリ臭いわ」

ライア「最近は掃除もされてませんから仕方ないですよ。一番奥のベッドにどうぞ」

マキノ「他のじゃダメなの?」

ライア「他のは壊れてるんですよ。脚が危なかったり、老朽化していたり…………座りましたね。上に座るなんてさすがですね」

マキノ「覗かないでよ」

ライア「そんなことするわけないじゃないですか。話の続きです…………クラリスさんは宿直室とは別の、シスター専用の部屋をよく使っていました。そこで彼女は習慣である日記をつけていました。その日も例によって書いていました。その日はよくすることを書いていました。あなたにもありますよね? よくやること。趣味ですよ、趣味……ゲームや読書やアロマとか。彼女にもそれがありました。それは後ろめたくもあり、一般的に見ればまったくそうでない内容のものでした。なんだと思います?」


下1
選択安価
マ.恋人のもとへ行っていた
キ.恩師のもとへ行っていた
ノ.某氏のもとへ行っていた

マキノ「恩師のもとへ行っていたのではないかしら」

ライア「よくわかりましたね。エスパーですか? あぁ、いえ冗談です。そうです、彼女は週末に必ず恩師のもとへ行くのです。それは自分をシスターへと導いてくれた人でもありました」

マキノ「私でいうところの…………」

ライア「いうところの……?」

マキノ「なんでもないわ」

ライア「ふふ…………そんな恩師のもとを訪ねていたときに事件は起こっていました。そう、有浦柑奈が複数の部員と"行為"に及んでいました。しかも"刺激付き"で」

マキノ「刺激付き?」

ライア「手助けとも言いますね。個人的な意見ですが、 男としてはそんなものの力は借りたくありませんが…………」

マキノ「ノーコメントでいかせてもらうわ」

ライア「折しも恩師と愛について語ったばかりでした。あ、そういう意味ではありませんよ?」

マキノ「わかってる」

ライア「そうですか…………クラリスさんは葛藤しました。というのも実はクラリスさんにも恋人がいたのです」

マキノ「ま、人間だものね」

ライア「神に身を捧げたシスターである自分に恋人がいていいのか、それが悩みでした。恩師とあったその日はそのことで相談したばかりでした」

マキノ「そこに彼女の問題……」

ライア「しかも自分が管理を任されてるところで…………」

マキノ「進退窮まる展開ね」

ライア「そこでクラリスさんは彼女を……」


下1
選択安価
マ.説得した
キ.拘束した
ノ.殺害した

ゾロ目で…………

ライア「彼女を殺害してしまいました……」

マキノ「え……?」

ライア「殺害したといっても直接ではありません。かといって殺し屋に依頼というわけでもありません。彼女は…………祈ったんですよ」

マキノ「彼女が死ぬように?」

ライア「いくらなんでもそれはないです。クラリスさんは説得を試みましたが無駄でした。そこで彼女は有浦柑奈を救いたまえと神に祈りました」

マキノ「神頼みね」

ライア「まぁ珍しくもないですよ。そういえばあなたは神や霊を信じないんでしたよね」

マキノ「信じないわ」

ライア「実はここの学園…………いるんですよ……死神が……」

マキノ「死神?」

ライア「死神に関する話もあります……が……あなたに話しても信じないでしょうね。クラリスさんの祈りはその死神が受け取ったのかもしれません」

マキノ「殺害してしまったと言っていたけどもどういうことなの? 柑奈さんはどうなったのかしら」

ライア「そこに窓ありますよね…………そこから飛び降りてしまったんですよ」

マキノ「なんで?」

ライア「真相はわかりません。逆上した男子生徒に殺されてしまったとも、恋人を取られた女子生徒に殺されてしまったとも言われています……」

マキノ「ふむ…………」

ライア「それでもシスターは、責任が自分にあると思いました。それと同時に……この事を闇に隠したのです」

マキノ「闇に葬ったではなく隠した?」

ライア「えぇ……隠したのです」

ライア「この近くに教会がありますよね? そこの墓地に隠したのです。日本では火葬ですが海外では土葬が主です。異臭がしても誤魔化せます」

マキノ「ありきたりな話」

ライア「ですが、ここからが面白いんですよ。翌日、不安になり場所を移そうとシスターが見に行くと…………埋めたはずの場所になかったんですよ」

マキノ「間違えたんじゃないかしら」

ライア「ですがつい昨日の出来事ですよ? タイムカプセルみたいに十年単位じゃありません」

マキノ「実は死んでなかったとか。海外だとよくある話みたいよ。棺桶の内側から引っ掻いてた跡が見つかるの」

ライア「えぇ、もちろん彼女もそう思いました。ですがそんなものはありませんでした。中は空っぽだったのです」

マキノ「謎ね」

ライア「まだ話は終わりではありません。彼女の遺体を運んだとき、あるものが体から落ちました…………髪どめです。よくヒッピーがしている髪どめ。あれがどこかに落ちてしまいました。彼女の遺体はそれを求めてさ迷っているのでしょう」

マキノ「それがさ迷う死体の"噂"の元ネタだとでもいうの?」

ライア「もしかしたらそうなのかもしれません。一方、クラリスさんの方はというと…………数日は彼女の死体を探していました。ですがそれもだんだん疲れていきこう思うようになったのです。こんなことは早く忘れてしまおうと」

マキノ「…………」

ライア「そして、彼もまたこの事についても調べていました。しかし、七不思議を調べていて不思議なことが起こりました……それは謎が判明する毎に"なにか"を忘れていくといったものでした」

マキノ「彼が何を忘れたの?」

ライア「彼がではなく彼をです。周囲の人物が段々と彼を忘れていきました。最初にこの学園は生徒数が異様に多いと言いましたよね。それも相まって誰も不思議には思いませんでした。しかし、2回目に会っても同じなんですよ……初めましてと言われます。しかも、おかしいのはそれだけではありません。クラスからも段々と彼のものがなくなっていきました」

マキノ「いじめの類いかしら」

ライア「だとしたら手が込みすぎですよね。最終的に名簿からもなくなり、彼は姿を消してしまいました」

マキノ「そこまで行ったら誰かの陰謀ね」

ライア「まるで消えたアイドルみたいです。人気がなくなり、消えても誰も気にしない……怖いですよねぇ」

マキノ「……恐ろしいわね」

ライア「学園の誰かの陰謀か、はたまた悪魔の優しさか。それは誰にもわかりません。しかし、これだけは言えます……七不思議の集会を調べるとろくなことがない……」

マキノ「十中八九誰かの仕業ね」

ライア「ちなみにクラリスさんは未だにこの学園の校舎内を徘徊しています」

マキノ「なぜ?」

ライア「有浦柑奈の死体が見つかっていないからですよ……ちなみに彼女に会わない方が身のためです。有浦柑奈の身代わりにされてしまいますから…………」

マキノ「…………話はそれだけ?」

ライア「えぇ…………それにしてもあなた反応薄くてつまらないですね。金髪の子はいい反応してくれたのに……同じアイドルでもずいぶん違うんですね」

マキノ「そう……」

ライア「どう思おうが好きにしてください。ただ、つまらないと思った。それだけですよ。あなたはこの話どう見ますか?」

マキノ「シスターは誰かに庇われてる。それと同時に庇ってる人間も秘密を持ってる。そんなところかしら」

ライア「普通に見ればそうなりますね。どんな形であれ人が死んだのにはかわりありませんし、人を利用するなら格好の獲物です」

マキノ「あなたが"闇"とやらをどう見ているのかわからないけど、少なくとも私は誰かの陰謀だと思うわ」

ライア「そうですか…………ところで八神さん、何かお忘れではありませんか?」

マキノ「忘れもの?」

ライア「そうです。忘れ物です。物か事かはわかりませんが確実にあります」

マキノ「私が忘れてる物事なんてないわ」

ライア「そうですか…………ではその言葉をお忘れなく」

マキノ「あなたはこの話を どう見てるのかしら。良かったら聞かせてくれない? そもそもなぜ『救う闇』なの?」

ライア「……実は話してないことなんですけどもね…………"何かを忘れていく"のは彼が闇から救ってくれているんですよ」

マキノ「どういうことなの?」

ライア「どんどん忘れていくんですよ…………自分の大切にしている物や人の事を……」

マキノ「……信じられないわ」

ライア「それはそちらの自由です。それでは次にいきましょう」

マキノ「まだあるの?」

ライア「もしかして全ての七不思議終わっていたのですか?」

マキノ「まだよ」

ライア「それは良かった。語り部がいた方が詳しいことがわかりますでしょう。それに僕はあなたの先輩ですし、そこ周辺に関する話も出来ます」

マキノ「……案内役には最適ということね」

ライア「まぁそうですね。さあ、次はどこへいきますか?」


下1
選択安価。『/』以外からお選びください
ヤ.教室
ガ.校庭
/.廊下
/.ーーーー
/.理科室
/.ーーーー

ゾロ目で…………(現在1)

マキノ「校庭」

ライア「校庭ですか。では移動しましょう。そういえば校庭の"噂"はなんですか?」

マキノ「校庭の"噂"は吸血樹よ」

ライア「吸血樹……というとあれですか。それにしてもあの校庭自体にもいろいろ曰くがあるんですよ」

マキノ「どんな曰くかしら。聞かせて」

ライア「今も広いですが、実はあの校庭の角に以前は校舎があったんですよ。そこを取り壊して作られたのが今の校庭なんですがね……校舎を取り壊し、整地するために掘ったら……」

マキノ「……掘ったら?」

ライア「大量の人骨が出てきたんですよ。それも10や20じゃなく何百と……」

マキノ「少し誇張が入ってそうね」

ライア「とにかくたくさんです。実はここらいったいは戦時中は防空壕がたくさんあったんですよ。その名残は保健室付近にも残っています。壁の色が違うところありますよね? そこがそうだったと言われています」

マキノ「本当かしら……」

ライア「防空壕に関する話は僕は知りませんけどね。年いった先生なら知っているかもしれません」

マキノ「まぁ……そういう雰囲気があるのは認めるわ。雰囲気はね…………」

ライア「さて、そろそろ着きます。靴を履いてすぐです」

マキノ「面倒だからこのままいくわ」

ライア「意外とワイルドなんですね。それともだらしない人なんですかね。ところであなたはその吸血樹をどう理解しましたか?」

マキノ「どうって…………出演者のペットの犬が骨を埋めてただけ」

ライア「骨を……フフ」

マキノ「何がおかしいのかしら?」

ライア「なんでもありません」

マキノ「着いたわ」

ライア「相変わらずスゴいところです。ところで件の吸血樹とはどれの事ですか?」

マキノ「私より上級生なのに知らないの?」

ライア「トイレの花子さんが学校によって違うのと同じで、同じような"噂"でも学年や年代が違えば、中身も少し違うんです。それでどれですか?」



下1
選択安価
八.右から2番目
神.右から3番目
マ.左から2番目
キ.左から3番目
ノ.両端のどちらか

ゾロ目で…………(現在2)

マキノ「着いたわ」

ライア「相変わらずスゴいところです。ところで件の吸血樹とはどれの事ですか?」

マキノ「私より上級生なのに知らないの?」

ライア「トイレの花子さんが学校によって違うのと同じで、同じような"噂"でも学年や年代が違えば、中身も少し違うんです。それで……どれですか?」

マキノ「たしか…………そこのね」

ライア「なるほど。あなたはその樹のどこが気になりますか?」


下1
選択安価
八.土の色がおかしかったところ
神.アッキーが骨を埋めた理由

ゾロ目で…………(現在2)

マキノ「土の色がおかしかったところね。血の色というのかしら……黒かったのよ」

ライア「それはそうですよ。吸血樹…………あの樹は"樹が血を吸う"のではなく……"樹に血を吸わせる"んです」

マキノ「どういうこと?」

ライア「少し血なまぐさい話になりますがね。昔、ある園芸部員……名前は…………早坂……いえ、ここは相葉夕美さんとしておきましょう。相葉さんはガーデニングが趣味の女子生徒でした」

マキノ「園芸……そういえば花をもらったことあるわね。あれはたしか…………」

ライア「ところでガーデニングといえば何を思い浮かべますか?」

マキノ「ヒマワリね。この学校にはヒマワリがないようだけど……」

ライア「禁止されてますからね…………理由はあなたにお話ししても信じないでしょうから省きます。園芸部員の相葉さんには神谷さんという親友がいました。二人はとても仲が良く、放課後も二人で過ごしていました」

マキノ「良くある話ね。それで?」

ライア「この神谷さんという人はなかなかの美人で男子生徒から人気者でした。しかし、そんな神谷さんにも悩みがありました……」

マキノ「誰にも悩みや秘密ってあるもの」

ライア「年頃の女子なら誰しもが抱える…………体重です」

マキノ「…………」

ライア「あなたも覚えはありませんか?」

マキノ「ノーコメント」

ライア「ダイエットのときって何食べますか?」

マキノ「低カロリーのものね。本当はバランス良く食べるのが一番なのだけれど」

ライア「今みたいに情報が出回っていませんでしたからね。神谷さんは相葉さんに相談しました」

マキノ「ダイエットの相談なんてよく人に出来るわね……」

ライア「相葉さんはいろいろな案を出しました。その結果、神谷さんは……」

下1
選択安価
八.痩せた
神.痩せなかった

ゾロ目で…………(現在3)

ライア「痩せませんでした……太っていくならまだしも……全く痩せなかったのです。そんな彼女を他の生徒は笑いました。ほら、あるじゃないですか……女子特有のアレ」

マキノ「度しがたいやつね」

ライア「そういえば知ってますか? 血液型によって痩せやすい食材と痩せにくい食材があるという話……」

マキノ「そんなことも言われてるわね」

ライア「相葉さんはそれを試しました。趣味のガーデニングも兼ねて……」

マキノ「ガーデニングも兼ねて?」

ライア「果物を育てていたんですよ。神谷さんの血液型だとフルーツが痩せやすい食材だったのです。ですが、一向に効果はありませんでした」

マキノ「ダメじゃない……」

ライア「他の生徒もあなたのように相葉さんを笑いました。ですが、相葉さんは気にしません。友情にヒビが入ることもありませんでした」

マキノ「どうなってるの?」

ライア「それだけ仲がよかったんですよ。しかし、仲が良くても一向に痩せはしません」

マキノ「根性論や精神論で痩せたら苦労しないわ」

ライア「神谷さんは痩せはしませんでしたが窶れてはいきました。そんな彼女を見て相葉さんの何かが壊れてしまったのです。それとも元々その気はあったのでしょうか。相葉さんは神谷さんにあるものをあげました」

マキノ「なにかの薬かしら?」

ライア「家庭菜園で作っていたものです。それまで育てていたトマトやキュウリ、イチゴやブドウなどの野菜や果物を神谷さんにあげました。するとどうでしょう……みるみるうちに痩せていくではありませんか。周りから笑われることもなくなったのも効果が大きかったのかもしれません……」

マキノ「さっきもあげたようなことを言っていたけど……?」

ライア「さきほどのとは少しだけ育て方を変えたんです……今まで使っていたものを少しだけ変えて…………ところで野菜や果物を育てるうえで大切なものや気を付けなければいけないものってなんだと思います?」

マキノ「水と病気と気温かしら。それと害虫にも気を付けなければいけないわね」

ライア「そうなんです。相葉さんはそれに注目したのです。彼女はそれをして真っ赤に熟したトマトやイチゴにブドウ、果てにはドラゴンフルーツまで作ったんですよ。彼女のガーデニングはもはや実験と呼ぶに相応しいものでした。彼女の中でそれは実験を重ねれば重ねるほど確信に変わりました」

マキノ「情報の確定ね。彼女は何を使ったの?」

ライア「血ですよ……」

マキノ「…………え?」

ライア「彼女が使ったのは血液なんですよ。それも他人の血液。初めは自分のを使っていたのですが、それだけでは限界があります。そこで思い付きました。そうだ、神谷さんの悪口をいっている人の血液を使おう、と。」

マキノ「待って。それだと彼女は最初から壊れていたことになるわ」

ライア「壊れてない人間なんていませんよ。もしかしたらあなたもすでに壊れてるのかもしれません」

マキノ「そもそも血液はどうやって手にいれたの? 素人が簡単に手に入れられるものじゃないわ」

ライア「相葉さんはどっちの血液を使ったと思いますか?」

マキノ「神谷さんは男子生徒からは人気だったから女子生徒のね」

ライア「当たり。そう、彼女は神谷さんの悪口をいっていた女子生徒の血を使ったのです」

マキノ「どうやって集めたの? 血液なんて素人が簡単に手に入れられるものじゃないわ」

ライア「異性の口からはとても言えません。言うなれば次に一度の…………」

マキノ「もう結構、それだけ言われればわかるわ」

ライア「初めの内はその血だけでよかったんですが…………凝り性の人っているじゃないですか。相葉さんもその内の一人なんですよ。実験を繰り返すうちに、新鮮なものほど効果が出るのが判明されたんですよ。汚い血液ではなく、きれいな血液の方が育ちがいいんです」

マキノ「血液でねぇ……」

ライア「ほら、よく土に還るだとか言いますよね?」

マキノ「比喩的表現でね」

ライア「土と人間の相性っていいんですよ…………今でも土葬の国はあるくらいですし。ちなみに人を埋めると土の色がきれいになるんだとか。人柱みたいなものですかね。牛耳……とは違いますがアレも自然と人間の関わりあいを表します」

マキノ「それでどうなったのかしら」

ライア「神谷さんは痩せてキレイになっていきました。しかしそれも束の間、また太ってきたと悩みました」

マキノ「悪循環ね」

ライア「悪循環です。そもそも彼女は痩せてから太ってないんです。それが年齢からくる悩みなのか、花壇の呪いなのかはわかりません。神谷さんが悩み、相葉さんが悩み……二人は苦しみました。もしかしたら相葉さんの方が苦しんだかもしれません。ですが相葉さんは諦めませんでした。ますますのめり込んでいきました」

マキノ「諦めない心ね。でもなにが契機になったのかしら。何かあるはずよ」

ライア「ある時不思議なことが起こりました。なんと花壇で育てていた木が水を吸わなくなりました」

マキノ「ハングリー精神に火がついたとでもいうの? でもそれだけでは理由として弱いわ」

ライア「水を吸わなくなっただけで……水分は吸うんです。それは相葉さんにとって神の思し召しに見えたのでしょう。僕はこの学園の"闇"に当てられたんだと思ってますけど。そんな彼女をもう誰も止められません。担任教師にも顧問にも親にも……神谷さんにも。神谷さんはそれどころじゃありませんでしたけど」

マキノ「…………」

ライア「それに伴い、また悪口を言う人は増えてきました。それを処理する相葉さんは何なんでしょうねぇ」

マキノ「鬼か悪魔ね。比喩表現としてのね」

ライア「彼女たちはどうなったと思います?」

マキノ「神谷さんは痩せないで、相葉さんも実験がうまくいかなくなり、双方苦しんだってところね」

ライア「悲観主義なんですね…………嫌いじゃないですよそういうの」

マキノ「現実主義といって。ハッピーエンドなんてものはそんなにないのよ」

ライア「あなたの言う通り、神谷さんは痩せず、相葉さんもうまくいかなくなりました。そして二人は…………」

マキノ「二人は?」

ライア「行方知れずになりました」

次スレ立てた
アドレス合ってなかったらすみません
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