ディオだけ超絶難易度(ナイトメアモード)でジョジョの奇妙な冒険 (78)

ディオ「………む?ここは……」

気が付くと、一瞬前とは違う場所に自分が立っている事に気がついた。

ディオ「…………俺はつい先程まで承太郎と、そうだ……エジプトでジョースター家の末裔であるヤツと戦っていたはずだが」

しかし!!今、己が佇む場所は明らかにエジプトではなく、そして夜ですらない!!

ディオ「何故夜ではない?いや、それ以前に何故吸血鬼である俺が太陽の光を浴びて平気でいられる!?それにこの背丈の低さはなんだ、まるで子供の目線………」

そしてある事に気付く、今、自分が居る場所は見覚えがある!!遥か昔、あの忌々しいとさえ思える少年時代を過ごした場所!!

ディオ「まさか……世界<ザ・ワールド>!!」

出ない!!己の力のイメージ、最強、時間さえも支配出来るスタンドが!!

ディオ「…鏡!!いや姿が映るならなんでも構わん!!」

辺りを見回して、古ぼけた木桶に充たされた水を見つけてすぐに駆け寄り覗き込む!!

そして、そこに映る姿を見て、少年時代の自分の姿を確かめた!!

ディオ「……子供の俺………戻った?まさか!?」

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ディオ「……さて、何故かは分からんが俺は時間を巻き戻されたらしい、それも本当に何もかも始まる前に、しかしこれは好都合だ、あの時、認めたくはないが俺は承太郎に追い詰められ敗北寸前だったのだからな…」

ディオ「……何者かのスタンド攻撃なのだろうがまあいい、一から全てやり直しなのはかなり不服ではあるが逆に言えばあの結末をひっくり返す為の下準備を徹底的に行えるということ!!今度こそは全てを思うように進めてやるぞ」

ダリル「ディオ!!何ブツブツ独りつ言ってやがる!!そんな暇あったら酒買って来やがれぇ!!」

ディオ「……チッ…」

ディオ(コイツに毒薬飲ませる所からってのが一番腹が立つ!!このDIO 様に指図しやがって…!!)

ダリル「どうしたディオ!!さっさと行かねぇか!!」

ディオ「………わかったよ、父さん」

ディオ(……だがどんなに屈辱だろうが耐えねば、コイツに毒薬で病死してもらう所から、あのジョースター家に迎えられる準備だけはしなくてはならない!!)

そして、7年の月日が流れた!!


ディオ「………なんで!!あの薬で!!死なねぇんだよクソがッッ!!!!」

ダリル「薬?んなもんどうでも良いから酒もっと買って来やがれぇ!!」ガシャーン!!

ディオ「知るかこのクソが!!いいからくたばれいい加減に!!」

ダリル「親に向かってなんて口聞きやがるクソガキィ!!」ドゴォ!!

ディオ「ぐは?!」

ダリル「てめえは!!」バキィ!!

ディオ「があっ!?」ヨロリ

ダリル「親である俺に従って酒と金黙って持って来てれば良いんだよ!!」メキメキメキィ!!

ディオ「グアアアアアアア!?!?!?」バタリ

ダリル「クズが!!」ペッ

ディオ「」ビチャ

ディオ「……な、なんでコイツこんなに強いんだ……毒薬盛っても弱る処かムキムキでやたら逞しいし逃げようとしても必ず捕まえに来やがる……!!」

ダリル「うい?」ヒック

この地獄の生活はダリルが三年後急性アルコール中毒でようやく死ぬまで続いた。

ごめん、ダリオだった

ディオ「いきなり出遅れたぞクソ!!今からじゃジョースター家に養子に入る事すら出来ん、既に成人しちまったからな!!」ペッ

墓「」ベチャ

ディオ「…だがまあ良い、とにかくジョースター家へ接触しなくては、今更この屑が恩人だから云々が通用するとは思えないがどうにか石仮面だけは手に入れなくては」

ディオ「……よし、とりあえず屑の宛名で手紙を出して、それからジョースター家に向かおう、屋敷くらいには入れるだろう」

ディオ「…………もっと早くにいけば良かったな、石仮面だけ欲しいのなら」

ディオ「どうも巻き戻されてから自分が馬鹿になった気がする」

―ジョースター邸―

ディオ「10年遅れでようやく到着か、さて…どう動くべきか」

ディオ「………とにかく石仮面だ、石仮面さえ手に入れば別に用などないからな、ジョジョの奴は出来れば始末しておきたいが現状奴と俺の間には因縁などまだ存在しない筈、ならばあまり深い関係にならないでおく事も考慮せねば…このディオ最大の失敗はジョースターの血筋と因縁を作ってしまった事なのだからな」

ジョースター卿「む、キミがダリオ・ブランドー氏の息子…ディオ君かね?」

ディオ「……はい、父の言付けによりこちらへと赴きました、ディオ・ブランドーと申します」

ジョースター卿「よく来てくれたディオ君、君のお父上には大変世話になったからね、出来る限りのお返しはさせてもらうよ」

ディオ「……ありがとうございます」

ジョースター卿「とりあえず今夜は食事を共に過ごして貰えるかな?都合さえ良ければ泊まっていっても良いが」

ディオ「……………」

ジョースター卿「どうかしたかね?」

ディオ「いえ、それではお言葉に甘えさせて貰います」

ジョースター卿「うむ、是非ともそうしてくれたまえ」ニコリ

ディオ(……予想通りそのまま俺をこの屋敷に迎え入れるつもりは無いようだな、まあ良い、今夜中に石仮面を手に入れてしまえばそれで問題無いのだからな)

ジョースター卿「しかし今日は珍しく客が多い日だ、君の他にも息子に客が来ていてね」

ディオ「………息子に?ジョナサン・ジョースターにですか?」

ジョースター卿「うむ、君と同い年の息子でね、既に家督を譲っておるのでジョースター家の現当主なのだが自慢の息子だよ」

ディオ「私と同じ年で既に当主とは…素晴らしい方のようですね…(俺がジョースター家に来るのが遅れた影響で多少記憶にある歴史と差違があるようだな)」

ジョースター卿「おっと、つい息子自慢になってしまうな、話を戻すが息子に先客が居てね、確か………ツェペリという方だったかな?」

ディオ「………ツェペリ…?」

ジョースター卿「ああ、なんでも災いの元凶がなんだのと妻の形見の石作りの仮面を探していたそうでね」

ディオ「なにぃィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!」

ディオ(奴か!!ジョジョに波紋という技を教え、このディオの野望の障害となった!!あのジョジョを目覚めさせ石仮面の破壊を使命としていた男!!)

ツェペリ「ようやく探し当てたぞ、石仮面!!」

ジョナサン「本当にこの仮面がそんな災いを呼ぶのでしょうか?」

ツェペリ「いかにも、この石仮面の破壊こそが我が使命、生きてきた意味そのもの」

ジョナサン「…わかりました、僕の母の形見ではあれど危険な物なのならば放置も出来ない」

ツェペリ「……うむ、これで、これでようやくこの仮面の犠牲者たちも報われる……いざ!!」

ディオ「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」ダダダダ!!!!

ジョナサン「ん?」

ツェペリ「む?」バキャン

石仮面だった物「」コナゴナ

ディオ「うあああああああああああああああああ!!!!?!?」ガガァz______ン!!!!

ジョナサン「えーと、キミはディん・ブランドー?」

ディオ「」

ツェペリ「………ふう、これで全て、我が使命も終わりとなった」ジーン

ジョナサン「良かったですね、ツェペリさん」

ツェペリ「…ありがとう、ジョジョよ…いや、本当に吸血鬼となる者も出さずに終われて良かった」

ジョナサン「ちょっと見てみたい気も少しありましたけどね、ははは」

ツェペリ「興味を抱くのも仕方ないかもしれんね、なにせ吸血鬼など実際に見る機会などまず有り得んからな」

ディオ「」

ディオ(…お、終わった……)orz

ダニー「バウっ!!バウっ!!」タタタッ

ジョナサン「……?ディオ君?なにを落ち込んでいるんだい?」

ディオ「…………貴様ァァ!!!!こうなったら貴様だけは(ry

ダニー「ガルルルルル!!!!」ガブリ!!


ディオ「ごひゅ!?」ブシュ

ジョナサン「ああ!?ダニーダメだ!!いきなり人の喉笛を食いちぎろうとしちゃ!!」

ダニー「グルルルル!!!!」ブンブン!!

ディオ「」ビクンビクン

ツェペリ「いかん!!波紋疾走<オーバードライブ>!!!!」ズキュz_____ン!!!!

ダニー「キャインっ!?」ビクン!!

ジョナサン「!?サラブレッドすら一撃で仕留めてしまうダニーをいとも簡単に!?これが波紋!!」

ダニー「…くぅーん」ショボン

ツェペリ「間一髪といったところか、しかしジョジョ、大きい犬だな」

ジョジョ「僕と大きさは大差ありませんからね、でも人には絶対に噛みつかない筈のダニーが何故…」

ツェペリ「犬というのは主人の危機に敏感だと聞く、このディオという青年がジョジョに危害を加えようとしたと思い咄嗟に食らいついてしまったのだろう」

ディオ「」グッタリ

ダニー「わん!!」

ジョナサン「ダニー、もう人に噛み付いたらいけないからね?僕は誰にも負けないかららわかったかい?」ナデナデ

ダニー「わん!!」

ツェペリ「さて、手当てしてやらねばな、よいしょと」

ディオ「」

柱の男さえどうにかすれば後は平和だな
吉良はスタンドが無ければその内ボロを出して捕まるし、プッチは普通に神父やってるだろうし、ボスは歴代ボスの中ではまだまともな方だし

ディオ「………う……」

ジョナサン「気がついたかい?」

ディオ「………ここは」

ジョナサン「家の客間だよ、ごめんよディオ君、ダニーが粗相をしてしまって」

ディオ「………いや…」

ジョナサン「しかし、何故君は僕に掴みかかってきたんだい?」

ディオ「………」

ジョナサン「何か君を怒らせてしまう事があったのなら僕は謝らなくてはいけない、どうなんだろうか?」

ディオ「……いや、こちらの一方的な言い掛かりに過ぎない事さ、君とあのツェペリという人が壊してしまったもの、あれに興味があってね」

ジョナサン「興味?それはどういう意味で…」

ディオ「歴史的に価値がありそうな物だったからさ、壊してしまうには少しばかり惜しい代物だと感じてね」

ジョナサン「……そうか、確かに考古学的には価値は計り知れない物だっただった」

ディオ「…ああ、だから壊された時つい頭に血が上ってしまってね、すまなかった」

ジョナサン「いや、謝るのはこっちだよ!!本当に大怪我までさせてしまって」

ディオ(………まだだ、俺は諦めんぞ!!石仮面は残念ながら入手できなかったが望みが潰えた訳じゃない、まだだ、まだ終わっていない!!)

ジョナサン「…とにかく、せめて怪我が良くなるまではここに留まって欲しい、自分の家のように振る舞ってもらって良いから」

ディオ「……ああ、ありがとうジョジョ」

ディオ(………まだ手はある!!必ずな!!)

………

ツェペリ「…ふむ、では我が波紋の技を伝授して貰いたいと?ジョジョよ」

ジョナサン「はい、僕は誰にも負けない力を、決して折れない心を持っていたいんです」

ツェペリ「………ふむ、なるほどな…確かにジョジョならばこの力、正しく使えよう」

ジョナサン「では…!!」

ツェペリ「使命から開放されて家族の元へ帰る前に多少の寄り道ならば構わんだろうさ、いいよ教えるとしよう!!私が知りうる波紋の全てを!!」

ジョナサン「ありがとうございますツェペリさん!!」

ツェペリ「私の扱きは辛いぞぉジョジョよ」

ジョナサン「望む所です!!」

エリナ「ジョジョったら、もう貴方は十分強いのに」

ジョナサン「ははは、ごめんよエリナ…僕はもっと、もっと強くなりたいんだ…君と、君の中に居る子供のためにもさ」

エリナ「お仕事はお父様任せにせずきちんとやって下さるなら私からは何も言わないわ、ジョジョ」ニコリ

ジョナサン「ははは、が、かんばるよエリナ…はは…」

スピードワゴン「くぅー!!妬けるぜジョナサンさん!!家族を守る為に強くなってその上ジョースターさんの仕事まで一手に引き受けるなんざ中々出来る事じゃねぇぜ!!」

ジョナサン「中々大変だけどね、考古学調査の方も近々手に付けたいし、全然時間が足りないよ」

ディオ(………やはりジョジョは波紋をあの男から学ぶか、それにエリナ嬢とは既に結婚していたか)

ディオ(……それとあの男、確か…スピードワゴンといったか?記憶通りならあの男がジョジョと知り合ったのはあの時、ジョジョがオーガーストリートへと出向いた時の筈、今のジョジョにあの場所に行く理由などあったのか?それとも人間関係は多少誤差がでてもほぼ同一の物になるようになっているのかもしれんな…)

ディオ(………という事は、ジョースターの血筋は多少の妨害ではそのまま継承される可能性が高いか………なら、先に討つなら未来の血筋、エリナの中に居るジョジョの子供から亡き者にするべきかもしれん…あれを放置すれば例え石仮面に変わる不老不死の方法を見つけてもあのジョゼフ・ジョースターや空条承太郎という障害が発生する)

ディオ(………ならば!!)ギロッ

ダニー「グルルルル…」ギロッ

エリナ「どうしたのダニー?」

ディオ「………」ササッ

ジョナサン「エリナ、ダニー?」

ダニー「くうん」パタパタ

エリナ「………?」ナデナデ

ジョナサン「なにか居たのかな?」

エリナ「わからないわ」ナデナデ

ダニー「バウっ!!」フリフリ

スピードワゴン「なんか嫌いな虫でも飛んでたんですかね?」

ディオ(………昼間はあの糞犬、夜はジョジョ、直線なにかするのは無理か…チッ)

ディオは『誰にも負けない男になる』がモットーだからどんな状況になっても『それなり』なんて求めないだろうな

遺跡掘って『矢』を手に入れる……考古学者志望のジョナサンも一緒についてきそうだ

ツェペリ「してジョジョよ、この波紋のとは如何なるものが、まずはそこから教えるとしよう!!」

ジョナサン「はい!!」

ツェペリ「波紋とは呼吸法によって生み出される力!!その効果は身体能力の向上以外にもさまざまな所で応用が可能だ、例えば…」ドン!!

スピードワゴン「ぐほぁ!?」ビクン!!

ジョナサン「スピードワゴン!?」

ツェペリ「黙って見てらっしゃい!!痛みは一瞬よ!!」

スピードワゴン「痛でででででで!?何しやがるおっさん!?」ピカァー!!

ツェペリ「まだ痛いかね?」

スピードワゴン「ん?あれ?痛くねえ…それどころか…」ツルツル

エリナ「こころなしかお肌が…」

ツェペリ「さよう、呼吸を整えさせ肉体をある程度健康に…簡単に言うなら少しだけ若返らせた」

ディオ(……!!)

ジョナサン「そんな事も出来るのですか」

ツェペリ「うむ、波紋とは仙道、使い方次第では人を癒す事も、自らの老化すらある程度は防げるのだ」

ジョナサン「すごい、そんな力が波紋に…!!」

ディオ(………あの憎たらしい波紋にそんな力まであったのか、成る程…)

ディオ(…………不老不死の方法を探すには恐らく数十年…いや、人としての寿命を全て使って探しても見つかるか分からん、ならば多少でも有利な肉体は必須、考えた事もなかったが現状ではこれがベストか…!!)

ディオ「…ジョジョ!!それにツェペリさん!!」

ジョナサン「ん?」

ツェペリ「む?」

スピードワゴン「……あれは?」

エリナ「昨日から家に泊まっていらっしゃるディオさんよ、あの怪我で動けるなんて…」

ツェペリ「それも波紋による呼吸の整理の効果よ、痛みを和らげ治癒力を高める、波紋とは本来このような使い方がもっとも正しい使い方でもある」

スピードワゴン「……ふーん、お客様、ねぇ?」

ダニー「グルルルル…」


おやすみ、ばいちゃ

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