照「私には関係ない」 (37)

西東京大会終了後

菫「照…長野代表の大将…」

照「…」

菫「妹いるって言ってなかったっけ?」

照(咲…出てくるのね…)

照「いや…いない…」


照(そう…咲とも、お父さんとも、話すことなんてない…私には関係ない…)

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菫「ニュースでも各県の出場校のこと放送してるぞ」ポチッ

照「いいってば…それにこれ社会面のニュースでしょ。」


アナウンサー『昨夜未明、長野県○○で住宅に強盗が入り、住人が殺害された事件で…』

照(こわいなぁ…)

アナウンサー『死亡したのは宮永界さんと宮永咲さんの親子で、警察は…』





照「え」

菫「おい…照…長野で、宮永咲って、これ…おまえの知り合いじゃないのか?」

照「……」

菫「照…おい!照!まさか!?」

照「あぁ…」

菫「しっかりしろ!気を確かに持て!」

照「…が…ぅ」

菫「何だ?どうした!?」

照「ちがう…わたしにはかんけいない…こんなひとたちしらない…」フラフラ

菫「お、おい、照!」ガシッ

照「はなしてッ!」ダダダッ

照「ぜぇっ、ぜぇっ……」

照(強盗?死んだ…殺された?お父さんと咲が?)

照(い、いや…私には…か、関係…な…ない…)

照「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

ズモモモモッ

照「!? 照魔鏡?何か映って…」

界in鏡「…」
咲in鏡「…」

照「ひっ」

界in鏡「…」じーっ
咲in鏡「…」じーっ

照「や、やめて…見ないで…そんな目で見ないでよっ」

界in鏡「てる…」
咲in鏡「おねえちゃん…」フッ

照「あ…消え…た…?」


照魔鏡「……」ブォン

照「また…何かが…」



照in鏡「…」

照「わ、わたし?」

照in鏡「…本当に?」

照「えっ?」

照in鏡「本当に関係ないの?」

照「…」

照in鏡「家族なんだよ…お父さんと咲が死んだんだよ…何で関係ないなんて言うの?」

照「だ、だって、もうみんなばらばらで…話すことなんてなかったし…」

照in鏡「貴女は話そうとした?」

照「あ…あぁ…だって、だって咲は…(ノイズ:ザザーッ)のことがあってから、私に謝ってばかりで…私は怒ってないのに、話も聞かないで…勝手に背負い込んで…」

照in鏡「咲は優しい子だから、責任感じたんだね…」

照「お、お父さんだって、お仕事忙しかったとはいえ、私たちのこと、お母さんに丸投げして…お母さんだって私と咲のことで苦しんでたのに…」

照in鏡「お父さんは口では諦めたようなこと言ってるけど、私とお母さんのこと気にしてくれてた。お母さんとも仲直りしようとしてた。」

照「…言われなくてもわかってる!!」

照「わかってる…わかってるよ…本当は、私も心のどこかで、いつか元通りになるかもって…」ポロポロ



照in鏡「その機会も永遠に無くなっちゃったね…」



照「あ…あぁ…うわあぁぁ…」

照「うわぁぁっ」ガバッ

淡「あっ、テルー、起きた…?」

誠子「よかった。」

尭深「お茶飲みます?」

照「…夢?」ハァハァッ

淡「?」キョトン


照「夢…そ、そうだ…悪い夢だよ」ガチャッ

照「長野の家に電話すれば…きっと…」トゥルルル

照「お父さんか咲が出てくれるはず…」トゥルル

照「な…なんで通じないのかな、はは…」トゥルル

照「咲が電話に出てくれたらインハイで会おうって、お話しようって伝えよう…」トゥルルル

照「お父さんが出たら応援しにきてってお願いしよう…」トゥルルル

照「もうっ、留守にしてるのかな、あは…はは…」ガチャン

照(夢じゃ…ないの?)

照「そ、そうだ、お母さん、お母さんなら…」トゥルルル

宮永母「もしもし…照?」

照「お母さんっ!!咲は?お父さんは?」

宮永母「照、あなたももう知ってたの…?」

照「…っ!?」

宮永母「落ち着いて聞いてね…お父さんと咲はね、もう…」

照「嫌ぁ!」

宮永母「照っ!?」

照「聞きたくない、聞きたくないよぉ」ガチャン

照(うっうっ…ごめんね、お父さん、ろくに顔も見せなかった親不孝な娘で…)

照(ごめんね咲…結局、仲直りできないまま…
こんなことになるなら…前に咲が一人で東京に来たときに、ちゃんとお話すればよかった…)

誠子「み、宮永先輩…」

照「………さない」

尭深「だ、大丈夫ですか?」

照「許さない…犯人は…絶対許さないっ!!」

中断します

淡「ご、ごめんなさい!テルー!」ガクガク

照「どうして淡が謝るの…?」

淡「だって…だって、私が…私のせいで…」

尭深「あ、淡ちゃんだけのせいじゃないよ…」

照「ちょっと待って!何か知ってるの?」

淡「知ってるも何も、私が“清澄の大将”に逆転を許したからぁ…」ワーン

誠子「違うって、大将戦までに良いとこなかった私達にも責任はある!」

淡「私が全国制覇を逃した犯人なんだぁー」ワーンワーン

照「違う!インハイの結果の事じゃなくて………」





照「え?インハイ?」

誠子「宮永先輩、淡は立派に闘いましたよ。いくらなんでも、犯人だなんてあんまりです!」

照「え、いや、そうじゃなくて…西東京大会が終わったところじゃ……あれ?」

一フラッシュバック一

玄「16000の2本場は16600です!」

淡「ごめん、テルー、2位になっちゃったー」

『決まったぁー、白糸台から逆転、優勝は長野の清澄高校だぁ!』




照「あのニュースはやっぱり夢なの…?でも…お母さんが電話で…」

菫「おぉ、照!目が覚めたか?」

照「菫…」

尭深「起きたと思ったら急に電話をしだしてびっくりしました…」

淡「テ、テルーは決勝戦が終わったあと、倒れるように眠っちゃったんだもん。私が負けたせいでショックを受けたんじゃないかと思って気が気でなかったよ。」

菫「もう大丈夫みたいだな、照にお客さんだぞ。」



咲「あの…お邪魔します…」

照「……!」

咲「お姉ちゃん…お久しぶり…です…」

照「あ…ああぁ…」

咲「私…個人戦でも全力でたたかうから!!昔みたいに、私と麻雀打って、楽しいって思ってほしくて…それだけ…伝えにきました……

白糸台の皆さん、突然押しかけてごめんなさい。失礼します。」ペッコリン

菫「あ、あぁ、気をつけて。」


照「ま、まって…」フラフラ

咲「え?」

照「夢じゃないんだね」ペタ ペ゚タ

咲「お、お姉ちゃん?」

照「…」ギュウッ

咲「わ…ど、どうなってるの?」

ピリリッ
咲「電話?」

照「あっ、お母さんから…」

宮永母「ちょっと照!どうしたのよ、突然電話を切って。」

照「だ、だってお母さんが、お父さんと咲が死んじゃったみたいなこと言うから…」

咲「えっ」ギョッ

宮永母「な、何言ってるの?“お父さんと咲はもう…”お母さんの所へ来たわよ、って言おうとしたのよ。」

照「へ?」

宮永母「咲はインハイで上京して、自由時間が出来たからって。お父さんも個人戦に2人が出るから応援に来て、私の所へ顔を出したのよ。」

照「」ヘナヘナ

咲「わわっ、大丈夫?」

宮永母「あら?咲もそこにいるの?」

照「う、うん…」

宮永母「よかった…咲にも伝えておいて。お母さんとお父さんね、これを機に今後の事について話し合おうと思うの。」

照「うん…」

宮永母「どういう結果になるかはわからないけど、とことん話し合うつもり…」

照「…」

宮永母「だから照…あなたも咲とよくお話してみて…咲はあなたと仲直りしたいって、ずっと思ってるのよ。」

照「うん…私も、お母さんとお父さんが仲直りしてくれる事を願ってる。」

照(結局、私が決勝戦後にみた夢だったのか。あの大将戦、咲が全力で打っていることがうれしくて、でも淡が負けちゃったことは悲しくて、頭の中ぐちゃぐちゃだったから…でも…おかげで…)

咲「?」

照「咲…」

咲「は、はい」

照「個人戦、おもいっきり楽しもう!」

咲「うん、うんっ!」

照「でも私は負けない…だって…」



照「お姉ちゃんだから」

カン

わかりにくくてごめんなさい。>>1から>>12まで夢、そっから先が照の勘違い。描写不足でしたー。

家族が生きてるうちに孝行しとくべきだなって思ったので書いてみました。

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