男「男三人恋愛談義」 (24)

男「こうやって飲むのも久しぶりなんじゃないか?」

眼鏡「テスト前に飲んだ以来だから…二か月ぶりくらいか。結構経ったね」

ノッポ「いいからさっさと飲むべ」

男「そうだな。じゃあとりあえず」

三人「かんぱーい」

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男「ぷはー!やっぱレゲパン最高だな!」

ノッポ「個室でもねーのに大声出すんじゃねえよ迷惑だ」

眼鏡「つうか一杯目はビールだろJK」

男「まあ良いじゃねえのよお二方。固いことは言わずに」

ノッポ「しばらく見ないうちにウザさが増したな」

男「お酒飲むの久しぶりなんだよ。大目に見てくれ。はっはっは」

ノッポ「そんなことより最近どうなんですか眼鏡さんは」

眼鏡「なにが」

男「春休み入って一か月経ちましたけど」

ノッポ「なにしてたんすか眼鏡さんは?」

眼鏡「んー…バイト、と、ちょっと遊んだり実家帰ったり、かな」

男「バイトしかしてねえのかよつまんねえな」

ノッポ「彼女はまだできねーのかよ彼女は」

眼鏡「いやね?逆に考えてみ?いないこともまた幸せよ?」

男「負け惜しみ乙wwwwwwww」

ノッポ「まあお前作ろうと思えばすぐできそうだしなー」

眼鏡「そうそう、今はいらないんだよ今は」

ノッポ「そういうこと言うやつって数年くらいできなさそうだわ」

男・ノッポ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

眼鏡「じゃあお前らは最近どうなんですか」

男「え、おいどっちからいく」

ノッポ「じゃあ俺から行こうか」

男「お!でました!」

眼鏡「どうなんですかノッポさんは彼女さんと」

ノッポ「結論から話した方がいい?」

男「なんだなんだ?また何かあった?」

眼鏡「お前話長いからむしろ結論だけでいい」

ノッポ「結論から言うと…別れた」

男・眼鏡「wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

眼鏡「ついにですかノッポさん」

男「まあいつかそうなるだろうとは思ってたよ」

ノッポ「はぁー…金と時間の無駄だったほんと」

眼鏡「原因は?」

ノッポ「んーっと、なんか俺のあれが嫌だこれが嫌だうるさいから、じゃあ俺もお前のこういうとこが嫌だ、って言ったらキレて、そんで謝っても機嫌直さなくて、ジ・エンド」

男「なんだそれwwwwwwwwww」

眼鏡「あのな、喧嘩になったら悪くなくても男が謝んないと駄目だから」

ノッポ「いや謝ったってば。さすがにこれは理不尽すぎるだろうよ」

眼鏡「反抗した時点で駄目だな」

男「お前ドMかよ」

ノッポ「やっぱ合わなかったのかねえ。好きだったんだけどなーあーもー」

男「まあ飲めよほら、このレゲパンは俺のおごりだ」

ノッポ「いやこれ飲み放題だからね」

眼鏡「とりあえずこいつは置いといて、男さんはどうなんすか?」

男「うちはもちろん順調よ」

ノッポ「浮気はしてねーの?」

男「もがたん最高」

眼鏡「いやねむきゅんこそ至高」

ノッポ「お前も別れろ。呪いかけてやる」

男「ばっ!それ呪いじゃなくて七味だから!!レゲパンに入れんな!!」

店員「たこわさと塩キャベツと豆腐サラダでーす」

男「あざっす。んでノッポは次の彼女候補いないわけ?」

ノッポ「えー…うーん…」

眼鏡「まあ焦らなくてもいいんじゃね」

男「仲間増やそうと必死だなwwwwwwwwwwww」

ノッポ「その手には乗らんぞwwwwwwwwwwwwww」

眼鏡「……」

男「ごめんwwwwwwwwwwwwwwww」

店員「軟骨から揚げとフライドポテトでーす」

男「あざます」

眼鏡「どう?今の心境は」

ノッポ「うーん…なんつーかさ、恋愛観が変わった」

男「というと?」

ノッポ「以前の俺はさ、好き合っていればほとんどの問題は乗り越えられると思ってたわけ」

眼鏡「まあお前=年齢だったしなピュアボーイ」

男「ヤラハタだったしなチェリーボーイ」

ノッポ「関係ねーだろ」

男「そんで?」

ノッポ「んー、なんか、相思相愛でも駄目なこともあるんだって」

眼鏡「相思相愛だったのか?ほんとに?」

ノッポ「少なくとも俺は好きだったぞ。あと一番好きな人と付き合うことが必ずしも幸せじゃないというかそんな感じも」

男「そうなのかぁ?同意しかねるぞ」

眼鏡「まずは理由を聞こうか」

ノッポ「一個目の方は、いくらお互いに好きでも合わないものは合わないしさ」

男「お前ら同棲してたもんなぁ。色々出てくるわなそりゃ」

眼鏡「ああ、あれな、から揚げにレモンかける派かかけない派かとか」レモンビシャー

男「…お前はいつも容赦なくレモンぶっかけるけどな」

ノッポ「そんな感じ。焼き鳥はタレ派か塩派かみたいな」

男「タレでしょ」

眼鏡「塩でしょ」

ノッポ「そうそうお前らみたいな感じ」

店員「串焼き盛り合わせでーす」

男「タイミング良いな。あざまー…ってなんでタレじゃねえんだよ!!!」

店員「ひゃぅ!!!え…と、お、お取替えしましょうか…?」

眼鏡「あ、俺が塩って頼んだんだわ。だいじょぶっす」

ノッポ「すみませんこの子今反抗期なんでー」

店員「え…あはは…し、失礼します」

男「ファッキン」


眼鏡「あ、注文お願いします。ほら機嫌直せよ、二杯目いこうぜ。俺生」

男「カルーアミルク」

ノッポ「シャンディガフ」

眼鏡「お前ら女子なの…」

ノッポ「ビールまずいじゃん」

男「うめえだろカルーアミルク!!なめんな!!話をもどそう」

ノッポ「後はなんか…まあ俺が重いのが悪いんだろうけど」

男「お前重いのか」

眼鏡「あっちも遊びたい年頃だしな」

ノッポ「いやあっちも自称メンヘラ入ってるってくらいだし軽くはないぞ」

男「じゃあなんだよ」

ノッポ「俺は自分のことを犠牲にしてもあっちのことを考えて行動してたわけよ」

眼鏡「それは強いられていた?」

ノッポ「うーん、どっちかと言えばNOかな。言われた訳じゃないけど、したら嫌がるようなことはしないようにしてきた」

男「ふむ」

ノッポ「でもあっちは、なんつーか自分優先っていうか…そりゃ色々俺のためにしてくれたことはあっただろうけどさ」

店員「生とシャンディガフとカルーアミルクになりまーす」

男「あざます。そう感じられたと?」

眼鏡「強いられてた訳じゃないなら仕方なくないか。相手がそれをしなくても責められないでしょう」

ノッポ「そうなんだけどね…でも俺がそれしたらお前ブチ切れるだろってこととか平気でしてくるから」

眼鏡「例えば?」

ノッポ「先輩の男と飲みあかすとか」

男「サシ?」

ノッポ「Exactly(そのとおりでございます)」

男「うわそれはキツイな」

眼鏡「彼女…いやモトカノさんはノッポもしていいよみたいなスタンスじゃあなかったんだろ?」

ノッポ「そう、はっきりと言われた訳ではないけどね。あいつは確実に切れるね」

眼鏡「それは…別れて正解としか…」

男「自分勝手なんだねぇ。でも女って全般的にそういうとこあるよ」

眼鏡「だからほんとにお前のこと好きだったの?財布説あるよこれ」

ノッポ「!!!それ盲点だった!!!まさか!?!?」

男「でもほんとに好きだったんじゃね?財布だったらあんだけ喧嘩しないでしょ」

眼鏡「しょっちゅう喧嘩しては俺らに相談してたもんなwwwwwwww」

ノッポ「なんかもう考えるのやめたい…宇宙漂流し続けたい…」


男「ちょっとホッケ頼もうよホッケ」

眼鏡「ナイスチョイス」

ノッポ「眼鏡、日本酒いくぞ」

男「あ、俺も少し飲む。あとはなんだっけ?一番好きな人と付き合うのが幸せじゃないだっけ?」

眼鏡「まあなんとなくわかる」

ノッポ「だべ?眼鏡はこの前NTRみたいな別れ方してるしな」

男「どういうことなの」

ノッポ「一番好きだと、なんつーか少しのことも許せなくなるというか。他の男と話して欲しくないみたいな」

男「お前それは独占欲つええだけだろ」

ノッポ「それは否めねーけど。生きてりゃ絶対彼氏彼女以外の異性と接することは避けられないじゃん?でもそれも嫌だったり」

店員「日本酒2合とおちょこ3つでーす」

眼鏡「あざす。俺は別にそういうのないけど、言いたいことはわかる」

ノッポ「そんで嫌だけど我慢しなきゃならねーじゃん?それを我慢すんのが辛い」

男「お前恋愛むいてねえよ」

ノッポ「間違いない」

ノッポ「あ、この日本酒飲みやすいね」

男「そうか?一番安いのだろ」

眼鏡「あと一番好きだと別れた時のショックでかいしな」

男「それはわかる」

ノッポ「だからさー、もうそこそこの適当な奴と付き合って適当にすんのが正解なんじゃないかって思うんだよね」

男「適当ねえ」

ノッポ「浮気されてもショック少ないし、な、眼鏡」

眼鏡「そうだな」

店員「ホッケになりまーす」

ノッポ「あざまー」

男「あ、カルーアミルクお願いします」

眼鏡「生一つ」

ノッポ「おいまだ日本酒残ってんだろ」

眼鏡「チェイサーだよ」

男「適当な奴ってどんなんだよ」

眼鏡「俺は本当に好きな人と付き合うべきだと思うね」

男「な。全部受け止めてあげる度量こそ男には、いや漢には必要なのだよ」

ノッポ「受け止めまくって飽和したわ。このままじゃ俺は幸せになれねーと判断した結果だ」

眼鏡「それは本当に好きじゃなかったんだよ」

ノッポ「えーそんなことねーと思うけどな…」

男「まあ俺も今の彼女と結婚しますかって聞かれたら悩むし」

ノッポ「それは適当な奴ってことじゃないの?」

眼鏡「結婚するのと付き合うのは別物だからな」

男「そうそう」

ノッポ「一緒だろ。結婚したくないやつと付き合う意味が分からない」

男「付き合うのはかわいいからとか面白いからとかそういう感じ」

眼鏡「俺はとりあえず今一緒にいたいって感じかな」

ノッポ「かわいいから付き合うってそれアクセサリー感覚じゃんね。酷すぎでしょ」

男「結婚はそうはいかないかもしれないけど、付き合うってそういう感じじゃないの?」

眼鏡「人による」

男「それを言ったらおしまいだろうよ」

男「なんのために付き合うのかって話になるね」

眼鏡「まあそれは色々な欲を満たすためでしょう」

ノッポ「それもあるけど生涯のパートナーを見つけるためだろ」

男「楽しむためでいいじゃん」

眼鏡「そうそう、楽しけりゃいいよね」

ノッポ「どうしても未来のことを考えちゃうのがわりーのかな…」

眼鏡「心配性だな」

男「人生損してるぞ」

ノッポ「そこまでじゃねーだろ」

男「今を楽しまないとさあ、なあ眼鏡」

眼鏡「いやそこまでじゃないだろ」

男「おい!!」

ノッポ「しかし!!今のところ俺はそこそこ好きな人と適当に付き合うのが楽だという結論に至ってますよ!!わーい!!」

眼鏡「落ち着け。気を確かに保て」

男「やっぱ俺の意見が正しかったな」

ノッポ「でもそういうのって人によるからなぁ」

眼鏡「人によるよな」

男「おいてめえら」

店員「生とカルーアミルクになりまーす」

眼鏡「あざっす」

ーーーーー数時間後ーーーーー

店員「あしゃしゃっしたー」

男「ああ食った食った」

眼鏡「誰だよホッケ2回目頼んだの」

ノッポ「そんなことすんの男しかいねーだろ」

男「だって食べたかったから!!!」

ノッポ「おうちでママにでも作ってもらえや」

男「彼女に作ってもらいますぅ」

眼鏡「まあしかしなんだかんだ楽しかったな」

ノッポ「んだな」

男「久しぶりに飲めて良かったよ」

眼鏡「2か月は間あけすぎだね」

ノッポ「じゃあ次は2日後」

男「デートですぅ」

眼鏡・ノッポ「[ピーーー]」

男「はっはっは!まあがんばって彼女でも作りたまえよ!」

眼鏡「別れろ」

ノッポ「次はお前呼ばねー」

男「呼べよwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ノッポ「会計の時に呼ぶわ」

眼鏡「じゃあまたな」

男「おうまたな!呼べよ!」

ノッポ「また会計の時になー」

男「呼べよ!wwwwwwwwwwww………呼べよ!?」



おわり

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