穂乃果「……いなくなればよかったんだ」 (56)

ラブライブSS

さくっと。

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穂乃果「スクールアイドルやめます……」

スタスタ

海未「貴女は最低です!」バシーン

穂乃果「……っ」

海未「貴女がそんな人だとは思いませんでした!」

海未「最低です……!」

穂乃果「……うん」

穂乃果「ただいま」

雪穂「おねーちゃーん風邪はもう大丈夫?」

穂乃果「ん……ありがと。気分悪いからごはんいらないや」

雪穂「食べなきゃ力でないよー?」

穂乃果「絶対部屋に入ってこないでね」

雪穂「うん……わかった」

雪穂「お母さんに心配かけないようにね」

穂乃果「……うん」

パソコンを開いてもμ’sの名前はない

ことりちゃんは留学

みんな穂乃果が悪いんだ

にこちゃんだってラブライブ凄い楽しみにしてたのに

みんな……凄い楽しみに……っしてたのに……

穂乃果「うあっ……ああああぁぁぁ……」ポロポロ

穂乃果「そうだよ、穂乃果は最低なんだよ……」

穂乃果「……もういいや…………」

――海未家――

海未「……どうしてあの時は私は叩いてしまったのでしょう」

海未「穂乃果のああいう性格は知ってるではありませんか」

海未「……それでも、みんなでやって来たことを否定するようなあの言い方はひどすぎます……」

海未「はぁ……」

海未「知りません! あんな穂乃果は知りません!」プイッ

海未(はぁ……)

――――

海未「ことりはいませんね」

海未「……当然ですが穂乃果は……先に行きましょう」スタスタ

海未「知りません」……フリムキ

海未「あんな人の気持ちを踏みにじる人なんてしりませ……ん?」

――交差点――

穂乃果「ブツブツ……」

海未「あれは穂乃果……?」

海未「髪の毛はボサボサですし……パジャマじゃないですか!?」

海未「非常識すぎます」スタスタ

海未「……信号は赤ですか……まずはどうしてパジャマか聞かないと……

海未「えっ、何やってるん……ですか?」

キイイイイイイイイイッ

海未「穂乃果!」バッ

海未「ここは……家……? 夢でしたか……」

海未「朝から気分が……最低です……うっ」

海未「顔でも洗いましょう」ジャバジャバ

海未「……パジャマで登校なんていくら穂乃果でも有り得ません」

海未「…………気にしているんですね」

――穂乃果家――

穂乃果「……私が悪いんだよ……」

穂乃果「私に関わるとみんなみんな不幸になっちゃう」

穂乃果(メールもない……そうだよね)

雪穂「おねーちゃーん朝だよ……」ソロ

雪穂「うわっ、お姉ちゃん目真っ赤だよ!?」

穂乃果「雪穂……近づかないで……」

雪穂「ダメだよーご飯も食べてないし!」

穂乃果「近づかないで!」

雪穂「お、お姉ちゃんどうしたの?」ビクッ

穂乃果「学校も行くから、ごめん一人にして」

雪穂「わかった……」

雪穂「お姉ちゃんの様子がおかしい……」

TRRRRRR

雪穂「亜里沙! お姉さんどうなってる?」

亜里沙「ズドラーストヴィチェ……おはよう……お姉ちゃん?」

雪穂「ちょっとお姉ちゃんがおかしいんだけど……」

亜里沙「こっちのお姉ちゃんは大丈夫だよ? 何かあった?」

雪穂「ありがと!それじゃ!」

ガチャ

雪穂「絵里さんじゃないから……こっちだ!」

TRRRRRRRRRR

雪穂「」

ことり「ぴーっ、ただ今電源は切ってます、またかけてね♪ ちゅんちゅん」

雪穂「……そんなに焦ることじゃないのかな……?」

雪穂「でもあんなお姉ちゃん初めてみたし……」

TRRRRRR

雪穂「ん、海未さんから電話だ……もしもし」

海未「雪穂ですか、穂乃果は家に居ますか?」

雪穂「お姉ちゃん……なんか変なんだけど……」

海未「やはりそうですか……」

雪穂「知ってるんですか?」

海未「……いえ、何が原因かはわかりません」

海未「ただ、穂乃果に何かあったら……教えてください。では」

雪穂「あ、ちょっと海未さん!海未さん!?」

ツーツーツー

穂乃果母「雪穂ーご飯よー」

雪穂「はーい」

雪穂(お姉ちゃんも降りてくるかなぁ)

穂乃果「……そうだ学校行かないと……」

穂乃果「みんなが待ってる……そうだよμ’sは9人で一つなんだって……」

穂乃果「ことりちゃんだって……いるよね?」

ガチャ……バタン

雪穂「おかーさん何か音したー?」

穂乃果母「おねーちゃんがどうかしたんじゃないの?」

雪穂「ご飯に引き寄せられたかな」クシシ

ガララララ……ピシャ

――5分後――

雪穂「お姉ちゃん遅いなぁ」

穂乃果「あれ……なんで外にいるんだろう……」

穂乃果「あぁ、学校だっけ……」フラフラ

穂乃果「みんな……待ってる……」ブツブツ

パァーッッパッパーァッ

穂乃果「耳が痛い……」

穂乃果「みんな……待ってなかったらどうしよっか……」

穂乃果「そもそも穂乃果なんて……」

…………カ

………………ノ………カ

穂乃果「えっ」

キイイイイイイイイイッ

海未「……これは……夢と同じですね……」

海未「夢なら……パジャマ姿の穂乃果が信号を無視して車に轢かれる」

海未「……気にしすぎですよね流石に」

海未「信号……夢より前で待ちましょう」

海未「この位置なら穂乃果を止めれる……夢なんですけ……ど?」

穂乃果「ブツブツ……」

海未「穂乃果!」

穂乃果「……ヨッカ……」

穂乃果「………………ナンテ……」

海未「穂乃果!何してるんですか!」ガシッ

穂乃果「えっ」

キイイイイイイイイイッアブネーゾバカヤロー!

穂乃果「海未……ちゃん?」

海未「何してるんですか!?貴女は――」

穂乃果「…………海未ちゃん……だ……」ドサッ

海未「穂乃果!? 穂乃果! どうしたんですか!?」

海未「熱っ、治ってなんていないじゃないですか……!」

海未「家に運びましょう……おんぶなんて何時以来でしょうか……」

穂乃果「スースー」

海未「…………」

―――――――

絵里「スクールアイドルなんてやっぱり無駄だったようね」

希「穂乃果ちゃん、ウチ悲しいよ」

にこ「あんたねぇ……!あんたのせいでラブライブに……」グスッ

花陽「……アイドルって人を傷つけるためにやることだったんですか……?」

凛「体調管理くらいしっかりするにゃー」

真姫「意味分かんない。台無しじゃない」

ことり「……じゃあね穂乃果ちゃん」

海未「貴女は……最低です!」

――――――――

穂乃果「ごめんなさいごめんなさい……」グスグス

穂乃果「私のせいで……私のせいで!」

海未(うわ言のように……なんの夢でしょう)

海未「謝ってばかりですね……穂乃果」

穂乃果「ごめんなさい……ごめんなさい……」

海未「穂乃果、起きてください!」

穂乃果「……うあ……海未……ちゃん?」

海未「大丈夫ですか……ずっとうなされていましたけど……」

穂乃果「学校……今何時だっけ……ふぁ……」

海未「12時です。お母さんに連絡してもらいました」

穂乃果「やっぱり……穂乃果のせいで海未ちゃん……ごめんね」

海未「私のことは大丈夫ですから――」

穂乃果「……帰ってほしいな海未ちゃん」

海未「え?」

海未「あ、あぁ確かにお母さんも居ますし、私が居ても気疲れするだけですね」

穂乃果(海未ちゃん……近づいたら……不幸になる……いなくなる……)

穂乃果「違うの。ごめんね。近づいてほしくないんだ」

海未「は……? 穂乃果……?」ソー

穂乃果「触らないで、もう見たくないから」

海未「気が動転しているようですね。わかりました今日は帰ります」

穂乃果「…………」

バタン

穂乃果「……優しいなぁ」ボソ

穂乃果「そうだよ……海未ちゃん……」

穂乃果「こんな穂乃果といても……だめになるだけだよ……」

穂乃果「もうμ’sじゃないんだし……穂乃果はずっと海未ちゃん応援してるから」

穂乃果「本当に……ごめんなさい……」



コンコンガチャ

雪穂「おねーちゃーん。また電気付けないでパソコンいじってたら目が悪くなるよー?」

穂乃果「ごめん。もう寝るから……今何時?」

雪穂「もう8時だよー」

穂乃果「ご飯今日もいらないから」

雪穂「まったくもう……」

バタン

「貴女のせいで……」

「最低……」

「ラブライブに……出られない!?」

「なんのために……」

「さよなら……」


穂乃果「うわああああああああああああっっ!」

穂乃果「はぁ……はぁ……また夢……」

穂乃果「うっ、ウェエえぇっ……」ビチャビチャ

穂乃果「……苦っ……」

穂乃果「なんも食べてないから……胃液かぁ……きたない……」

学校に行ったらみんなに責められる

私に近づいたらみんないなくなっちゃう

大好きなことりちゃんもいなくなっちゃう

海未ちゃんにはいなくなってほしくない

寝てもみんなに責められる。ごめんなさい。

穂乃果が全部悪いんです。ごめんなさい。

穂乃果「寝なくてもいいや……どうせ……」

寝るのも怖い。一人も怖い。二人も怖い。九人居ても怖い。

TRRRRRRR

穂乃果「誰だろ……海未ちゃん……」

ピッ

海未「あ、穂乃果起こしてしまいましたか?」

穂乃果「……海未ちゃん、正直に答えてね?」

海未「……はい」

穂乃果「学校の成績と弓道の成績……下がった?」

海未「……変わらずといったところです」

穂乃果「今日、来てくれた時、凄い顔色悪かったけど大丈夫だった?」

海未「穂乃果のほうが余程酷かったですよ……?」

穂乃果「……ゴホッゴホッ」

海未「大丈夫ですか!?」

穂乃果「うん。ありがと。寝るからもう……かけてこないでね」

海未「ほの……」

ガチャ

わかったよ! 穂乃果わかっちゃった!

なぁ~んだ海未ちゃん♪

穂乃果「嘘ばっかりだったんだね……」

そうだよねμ’sもやって弓道も学業も両立できるわけないもんね

疲労もたまってるし、作詞もしてる

穂乃果「あはは、海未ちゃんならもっと高いところいけるし……」

穂乃果「ははは……全部穂乃果のせいじゃん…………おかしいよね」

ガチャ

雪穂「お姉ちゃん……こんな夜中にどこいくの?」

穂乃果「……綺麗なところ……かな」

雪穂「そんな格好で?」

穂乃果「ちょ、ちょっと近くのコンビニ行くからさ」

雪穂「雨だよ、お姉ちゃん」

穂乃果「行きたいの」

雪穂「ダメだよ、お姉ちゃん。お姉ちゃんは風邪引いてるんだよ?」

穂乃果「気晴らしだから、すぐ戻るよ」

雪穂「お姉ちゃん!」グイッ

穂乃果「触らないで!」パシッ

雪穂「あっ……」ガシャーン

穂乃果「えっ、雪穂……?」

雪穂「うぅん……」ダラダラ

穂乃果「赤い……血!? うわあああああっっ!」ダダッ

雪穂「オムライスが潰れて気持ち悪い……」

雪穂「って、ちがっ、お姉ちゃん!?」

雪穂「どうしようどうしよう!絶対勘違いしてる!」

雪穂「お願いします! どうかお姉ちゃんに何事もありませんように……」

穂乃果「ダメだ……ダメだよ……時間がなかったんだ……」

穂乃果「穂乃果の不幸はみんなに感染るんだよ」

穂乃果「違う、穂乃果は幸せだよ。みんなに不幸を与えるのが私なんだよ……」

穂乃果「ハァ…………ハァ…………」

無我夢中で走った。視線を上げるとそこはことりの家だった。

穂乃果「あ……っ……あぁ…………」ダッ


ことり(穂乃果ちゃんの気配がする)

ことり「穂乃果ちゃん!?」バァン

ことり「いない……気のせいだよね」

穂乃果「穂乃果は……何をしていようとしたの……」

穂乃果「ことりちゃんの優しさに……」

ダメだ。それだとまた同じなる。

穂乃果「誰か助けて……」

その考えも間違ってる。助けたらその助けてくれた人が不幸になる。

穂乃果「最初からこうすればよかったね……」

穂乃果「穂乃果がいなくなればよかったんだ♪」エヘヘ

穂乃果「そうだ、それでいいんだ!」

穂乃果「私ってばっかだなぁ~♪」

そうすれば、μ’sは復活!

海未ちゃんは幸せになるし!

ことりちゃんもいなくならない!

穂乃果「雨すら温かい!」

μ’sは『8人』で頑張ってくれる!

穂乃果「実際穂乃果は……なんもしてなかったしね……」

穂乃果「みんな!μ’sの新しい門出だよ!」

さぁ、学校に行こう。大好きな学校に。

――屋上――

穂乃果「……久しぶり……かな」

穂乃果「あの時も雨が降ってたね……」

穂乃果「穂乃果がここで踊りきれていればこんな事にはならなかったんだよね」ギリッッ

穂乃果「……でもね、ここが最期の場所で本当に良かった」

穂乃果「壁は壊せばいいし、乗り越えればいい」ヨイショ

穂乃果「雨が上がればきっと虹が見えるんだよ」

ヒュウウウウウウッ

穂乃果「っくし! 風も強くなってきたなぁ……」

外側に身体を傾ければ……新しい未来だね。ばいばい

強風に煽られた。身体が宙に浮く感じだった。

空を飛ぶってどんな気持ちなんだろうってずっと思ってた。

初めて知ったよ。とっても気持ちいいんだって。

真っ逆さまに落ちていくのは心だけだった。

思い切り世界の内側に引き寄せられた。

穂乃果「え?」

理解するのには数秒遅れた。

そこには阿修羅のような顔をした、青髪の天使が居た。

スピリットは八咫烏という大罪を産みました。

DDBも帰ってくることだし八咫烏も救済して欲しい!

海未「何やってるんですか! 穂乃果!」

穂乃果「え? あ? う……海未ちゃん?」

海未「今何をしようとしてたんですか!」

穂乃果「……ほら、穂乃果と一緒にいると海未ちゃん風邪引くよ?」

海未「あなたは……あなたは……大馬鹿者です!」

穂乃果「ほら、海未ちゃんも穂乃果のことが……」

海未「でもそんな大馬鹿者の貴女が好きなんですよ!」

穂乃果「……」

海未「みんなだってそう思ってるはずです!」

穂乃果「そんなの……有り得ないよ……」

海未「どうしてそう言い切れますか?」

穂乃果「だってアレだけのことしちゃったし……ラブライブだって……」

海未「最初の目的は廃校を阻止するためです!」

海未「忘れましたか!? 私達はそれを成し遂げているんです!」

穂乃果「でも……」

海未「まどろっこしいです! 穂乃果は『えへへ~ランチパック美味しい』とか言っていればいいんです!」

穂乃果「海未ちゃんそれひどい……」

海未「どうしても何も信用出来ないなら! 私だけを信用してください! 私だけはどんなことがあっても……」

海未「あなたの味方です!!」

ダイビングすると流石に死んじゃうルートですね。μ’sは確実に消滅します。

ことりちゃんは留学、海未ちゃんは廃人化ですね。

穂乃果「ぐすん……海未ちゃん!それだったら……穂乃果のことを……」

海未「ダメです。却下です、有り得ません。」

海未「穂乃果のことを無かったことにする? 愚問ですね」

穂乃果「だって穂乃果がいたから……」

海未「穂乃果がいたからこそ、今の私が居るんですよ?」

海未「穂乃果が居なかったら私はきっと友達すらいなかった」

海未「こんな経験をすることはなかった」

海未「だから穂乃果。ありがとうございます」ニコッ

穂乃果「海未じゃあああっっっっんっっっ」グスグス

その後、穂乃果はゆっくりと静養し、全快した。

ことりも留学をしないことになった。

μ’sは復活した。

……のはいいのだけれども……

海未「あのですね穂乃果」

穂乃果「ん~なに海未ちゃん」

海未「そんなにくっつかれると恥ずかしいのと……汗が……」

穂乃果「海未ちゃんが好きだから離れたくない」ウル

海未「はぁ……」

穂乃果が今まで以上にひっつくようになりました。

海未「今日はお泊まりの日ですから……我慢して下さい」

穂乃果「う~わかったぁ~」

ことり「海未ちゃん好かれてるね♪」ニコニコ

海未「茶化さないでください……」

絵里「はい、練習終了! 穂乃果と海未はハメを外しすぎないようにね!」

穂乃果「はーい!」

海未「……嘘ですね」


穂乃果「海未ちゃん!お風呂一緒にはいろ!」

海未「……」

穂乃果「キラキラ」

海未「わかりましたから……子犬のように目を輝かせないでください!」

海未「ほら、穂乃果一緒に寝ますよ」ポンポン

穂乃果「海未ちゃん温かい……」モギュ

それでも穂乃果は少し怖がっています。

穂乃果「海未ちゃん大好きだよ……」

たまにうなされて、謝っています。

穂乃果「スヤスヤ……」

海未「信用できるというのが私だけなら……」ナデナデ

海未「貴女の輝きを独占できている私は幸せですよ。穂乃果」チュッ

穂乃果「スヤスヤ……えへへ海未ちゃん……」

海未「それでは、いい夢を……」

FIN

>>40 DDBは名前だけでもう別モンスターです。

皆様お疲れ様でした。書いてる最中の支援とか、見ているという言葉はすごく嬉しいです。

ありがとうございました!それではまた次回。

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