海未「どこまでもついて行きます…」 (40)

穂乃果「決めた」

穂乃果「>>3へ行く」

海未「穂乃果!」

ことり「穂乃果ちゃん!」

穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん、止めないで…」

穂乃果「穂乃果、決めたんだ…」

穂乃果「行くったら行く!」

海未「…わかりました」

海未「私もついて行きます」

穂乃果「え?」

海未「あなたの行くところなら…何処へでも…」

ことり「ことりも…ついていく」

ことり「私達三人は絶対に一緒だよ」

穂乃果「海未ちゃん…ことりちゃん…」ウルウル

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カザフスタン

穂乃果「さぁ、カザフスタンへ出発しよう」

海未「はい」

ことり「うん」

穂乃果「じゃあ、せーので行くよ」

穂乃果「せーのっ!」ピョン


・・・・

カザフスタン

タッ

穂乃果「ついたー!」

海未「ここが…カザフスタンですか」

ことり「見渡す限りの遊牧地帯だね」

穂乃果「テントがいっぱいあるよ!」

海未「あそこで遊牧民の人達が生活をしています」

ことり「へー」

穂乃果「ちょっと、行ってみようよ!」タタッ

海未「あっ!ちょっと!危ないですよ!」


穂乃果「うわー、羊がいっぱい!」

海未「遊牧民は羊など、家畜を飼っています」

海未「食べたり、毛をむしったり…」

海未「様々な目的で羊を飼っています」

ことり「へー」

羊「メェェェェェェ」

穂乃果「可愛いなぁ」

穂乃果「もふもふだし…触ってもいいかな」

海未「あっ!穂乃果!」

おばさん「こらぁ!」

穂乃果「ひぃ!」

おばさん「うちの羊に何をしようとしてるんだい!」

穂乃果「ご、ごめんなさい!」

おばさん「泥棒かい!?」

海未「別に盗もうとしたわけじゃ…」

ことり「私たち、日本から来て…」

ことり「それで…珍しくて」

おばさん「あら、日本から来たの?」

穂乃果「はい、東京から来ました…」

おばさん「そりゃ、羊が珍しいはずだねぇ」

おばさん「でも勝手に触っちゃだめだよ」

穂乃果「ごめんなさい…」

おばさん「で、あんたたちはどうして日本から…」

穂乃果「行くって決めたからです」

おばさん「はぁ?」

海未「ごめんなさい、何の宛もなく…」

おばさん「要するに、旅ってことだね」

ことり「そうです!」

おばさん「そうかい、なら今日はうちに泊まっていきな」

穂乃果「いいんですか?」

おばさん「ああ、ここで出会ったのも何かの縁だよ」

おばさん「お入り」

穂乃果「お邪魔します」

海未「これが…住居ですか」

ことり「暖かいかも」

おばさん「これはユルトといってね」

おばさん「私たちは色んな場所に移動するだろう?」

海未「はい…そう学校で習いました」

おばさん「だから、移動式の住居が必要なんだよ」

穂乃果「はえー、なるほど」

おばさん「ごめんねぇ、なんのもてなしもないけど…」

ことり「いえいえ!そんな…泊めていただいただけでも!」

海未「そうですよ!」

おばさん「そうかい?」


女の子「おかーあーん!」トテトテ

おばさん「あらあら、おかえり」

穂乃果「この子は?娘さんですか」

おばさん「そうだよ」

おばさん「ほら、ご挨拶して」

女の子「ズドラーストブィチェ!」

穂乃果「何て言ってるの?」

ことり「わ、わかんないよ…」

海未「私も…」

おばさん「こんにちはって言ってるんだよ」

おばさん「ロシア語だよ?」

穂乃果「へぇー、ロシア語なんだ」

海未「旧ソ連国家ですし…」

おばさん「うちの人もロシア人よ」

ことり「そうなんだ!」

穂乃果「ロシア語かぁ…」

穂乃果「そういえば絵里ちゃんはロシア人とのクォーターだったなぁ…」

女の子「お母さんこのお姉さんたちだあれ?」

おばさん「お客さんだよ、日本からきたんですって」

女の子「日本!」

女の子「わーい!日本!」

穂乃果「うーん、絵里ちゃん何かロシア語言ってたかなぁ…」



絵里『ハラショー!』

絵里『穂乃果、ハラショーよ』

絵里『ああ…それは恐らくハラショーね』



穂乃果「…」

穂乃果「ハラショー!」

女の子「!」

女の子「ハラショー!」ピョンピョン

穂乃果「ハラショー!」ピョンピョン

海未「全く…何をしてるんですか」

ことり「あはは…」


穂乃果「そういえば旦那さんはいないの?」

おばさん「ああ…」

おばさん「今、あの人は出稼ぎにアスタナの方まで出てるんだよ」

海未「そうなんですか…」

おばさん「1ヶ月は帰って来ないから…」

おばさん「あんたたちが来てくれて退屈しないよ」

おばさん「ちょっと待っな」

おばさん「集落の皆を呼んでくるから」

穂乃果「集落?」

海未「ここらのテントに住んでる人達のことでしょう…」

・・・・

おばさん「あんたたちおいで」

穂乃果「はーい」

ことり「何かちょっとドキドキすりね」

海未「はい」


おねえさん「あなたたちがお客さんね」

女の子「日本から来たんだって!」

おねえさん「へぇ!日本!」

おねえさん「日本の女の子と話せるなんて!」

おねえさん「日本のこと色々教えてね!」

海未「は、はい」

ことり「やっぱり、日本人は珍しいのかな?」

海未「そうでしょうね」

おばさん「今からご飯にするよ!」

穂乃果「ご飯!?」グゥゥゥゥ

女の子「あははは、ハラショー!」

穂乃果「ハラショー!」


おねえさん「ねぇ、年はいくつ?」

海未「私たちは三人とも17歳です」

おねえさん「へぇ…じゃあ」

おねえさん「もう結婚はしてるの?」

ことり「け、結婚!?」

海未「まだ17ですよ!?」

おねえさん「え?もう17歳でしょ?」

おばさん「日本ではここより晩婚なんだよ」

おねえさん「へぇ~、そうなんだ」

おねえさん「でも好きな人とかいるんでしょ?」

海未「ええっ…//」チラッ

ことり「好きな人なんて…//」チラッ

穂乃果「ほえ?」

おねえさん「あはは、穂乃果ちゃんは鈍感なのね」

穂乃果「?」

おばさん「はい、どんどんお食べ」

穂乃果「うわぁ…美味しそう」ジュル

穂乃果「…」クンクン

穂乃果「これは!」

穂乃果「パン!?」

おねえさん「私が焼いたのよ」

ことり「へぇー」

穂乃果「いただきまーす!」

女の子「イタダキマス?」

穂乃果「何か食べる時の挨拶だよ」

穂乃果「ハラショー!」

女の子「ハラショー!イタダキマス!」

穂乃果「むぐっ…おいしー!」

穂乃果「ハラショー!ハラショー!」

女の子「イタダキマス!」

海未「これは…何のお肉でしょうか」

おばあさん「これはウサギだよ」

海未「ウサギ!?」

おばあさん「食べるのは初めてかい?」

海未「え、ええ…」

おばあさん「美味しいよ、食べてごらん」

海未「ウサギ…はむっ」

海未「!」

海未「美味しいです!」

ことり「これは…?」

少女「それは揚げ砂糖だよ」

少女「本当は結婚式の時にしか食べられないんだけど…」

少女「久しぶりのお客さんだからって」

ことり「へぇ…」

少女「美味しいよ」

ことり「じゃあ… もくもく」

ことり「あま~い!美味しい!」

少女「でしょ?」


ワイワイガヤガヤ


・・・・

穂乃果「ふぁ~」

穂乃果「お腹いっぱい…」

穂乃果「ご馳走さま!美味しかった!」

海未「ご馳走さまです」

ことり「ご馳走さま!」

おばさん「喜んでもらえて嬉しいよ」

少女「ねぇ…ことりちゃんたちは、日本で何をしていたの?」

ことり「ええっ?」

ことり「何をしてた…かぁ」

ことり「勉強とかかな?」

少女「勉強?どんな!?」

海未「数学とか、英語とかですね」

少女「へぇ…楽しそうだね」

穂乃果「ええっ!?そうかなぁ…」

海未「穂乃果はもっと勉強を楽しんでください」

穂乃果「うへぇ」

おねえさん「他には?」

海未「他…ですか」

海未「私は…そうですね」

海未「私の実家は日舞の家元ですし…」

海未「あと、剣道の道場でもあります…あと弓道や古武道など…」

おねえさん「??」

穂乃果「海未ちゃん、多分わかんないよ」

海未「そ、そうですか…」

ことり「わかりやすいのだけ言ったら?」

海未「そうですね」

海未「私は弓を少々」

おばあさん「弓矢が使えるのかい?」

海未「はい、多少は」

おばあさん「それなら、明日狩りに出ようか」

海未「狩り!」

海未「はい!」

ことり「ことりはね~」

ことり「服を作ったり、お菓子を作ったり…」

おばさん「へぇ~、服を作れるのかい?」

ことり「基本的に衣装だったり、お洋服しか作れないけど…」

おばさん「それなら、私達の服を一緒に作ってみないかい?」

ことり「え!?」

ことり「いいんですか!?やります!」

穂乃果「あわわ…二人ともいいなぁ」

穂乃果「穂乃果も何か…」

穂乃果「あっ!」

穂乃果「穂乃果はお饅頭を作ってたよ!」

女の子「オマンジュウ?」

穂乃果「うん!日本のあまーいお菓子だよ」

少女「へぇー、食べてみたいな」

穂乃果「ここでは、作れないね…あはは」

おねえさん「それなら、私と一緒にパンを作りましょう?」

穂乃果「パン!?」

穂乃果「うん!作る!」

おねえさん「うふふ」

おばさん「それじゃあ、明日に備えて寝ようか」

翌日

穂乃果「…」チョンチョン

おねえさん「そうそう…上手いわ」

穂乃果「こうやって…巻き付けて…」

穂乃果「できた~!」

おねえさん「上手いわ、穂乃果」

穂乃果「早く焼こう!」

おねえさん「焦らないの!」

おねえさん「今、釜戸に入れるわ」

おねえさん「パン作りは若い女性の仕事なのよ」

穂乃果「へぇ…」

穂乃果「穂乃果、日本にいるときはいつもパンを食べてたよ」

おねえさん「じゃあこっちの生活に合ってるのかもね」

おねえさん「ほら、焼き上がったわ」

穂乃果「はぁぁぁ、美味しそう」

おねえさん「食べてごらん」

穂乃果「いただきまーす!がぶっ」

穂乃果「美味しい…」ホロリ

穂乃果「やっぱり焼きたては最高だなぁ…」

ことり「…」チクチク

おばあさん「ほら、見てごらん」

おばあさん「こんな風に刺繍をするんだよ」

ことり「むむむ…」チクチク

ことり「この鳥さんが難しい…」

おばあさん「それは私が若い頃縫ったやつだよ」

ことり「えー!」

おばあさん「女の子は代々、自分の模様を付け加えていくんだよ」

ことり「へぇ~」

ことり「でも、難しいなぁ」

おばあさん「筋はいいよ」

・・・・

ことり「…ぷはぁ!」

ことり「できた~!」

おばあさん「上手いじゃないか」

ことり「とっても可愛く出来た!」

海未「…」ジリジリ

おばさん「ゆっくり…ゆっくりだよ」

海未「はい」

スチャ

ビュン

海未「ああー!惜しいです!」

おばさん「気を取り直して」

おばさん「ほら、あそこにウサギが…」

海未「はい…」

海未「今度こそ…」

ギュッ

ビュン

ズブッ

海未「当たりました!」

おばさん「おめでとう、見事だよ!」

海未「ウサギ…可愛そうですが」

海未「いただきます」

おばさん「ほら、もう一匹あそこに
…」

海未「はっ…」

穂乃果「はぁぁ!今日も楽しかったな!」

海未「ええ」

ことり「ことりも刺繍楽しかった!」

海未「もう明日の朝帰るんでしょ?」

穂乃果「そのつもり…」


女の子「ホノカ!ホノカ!イタダキマス!」

穂乃果「あっ!ハラショー!ハラショー!」

女の子「ホノカ!」

穂乃果「ハラショー!」

穂乃果「はぁ…あなたともうお別れか…」

女の子「?」

海未「寂しいですね」

ことり「…うん」

穂乃果「それじゃあさ、また来ようよ」

海未「穂乃果、遊牧民は移動をするんですよ」

ことり「それじゃあ、次ここに来ても…」

海未「はい、会える確率は…低いです」

穂乃果「そんな…」

穂乃果「それなら…」

穂乃果「今日のこの日を絶対に忘れないようにしよう」

海未「はい!」

ことり「うん!」

穂乃果「それじゃあ、今までのお礼を皆にして」

穂乃果「日本に帰ろう」


・・・・


おばさん「どうしたんだい?」

女の子「イタダキマス!」

穂乃果「穂乃果たち…何の宛もなくカザフスタンに来て…」

穂乃果「色々不安だったけど…」

穂乃果「おばさん達に出会って…とっても楽しかったし…」

穂乃果「ここで過ごした日を絶対に忘れないと思う!」

穂乃果「だから!」

穂乃果「皆にお礼がしたいの!」

おばさん「お礼?」

穂乃果「喜んでくれるかわからないけど…」

穂乃果「穂乃果たちのパフォーマンスを見てください!」


~♪



翌朝

穂乃果「おばさーーん!おねえさーん!」

穂乃果「ハラショー!」

女の子「うぇぇぇぇぇぇん!ホノカァァァァァァァァ!」


海未「おばあさんも元気でぇぇぇ!」ポロポロ

ことり「元気でねー!」


・・・・

東京

穂乃果「はぁ…戻ってきたね」

海未「はぃ…」ウルウル

ことり「ふふっ、海未ちゃんさみしがりだね」

穂乃果「カザフスタン…楽しかった」

穂乃果「次はどこへ行こうかな…」

穂乃果「アフリカにしようかなぁ」

穂乃果「アメリカにしようかな」

海未「穂乃果、どこへ行くにも絶対にお供しますよ」

ことり「ことりも!」

穂乃果「うん!」

穂乃果「やりたいことがどんどん増えていくよ!」

穂乃果「二人とも遅れずについてきてね!」

おわり

ウルルンみたいにする気は無かった
カザフスタンの事は乙嫁語りからパクりました

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