咲「京ちゃんって好きな人いるの?」 (871)

~朝、咲の部屋~

咲(私たち清澄高校は全国大会で優勝した)

咲(お姉ちゃんとは仲直りしたし、和ちゃんの転校はなくなった)

咲(そして、全国大会が終わってから、毎日のようにお姉ちゃんと電話するようになった)

咲(それは嬉しいんだけど、最近、恋愛の話題が多くてちょっと困る)

咲(昨日も――)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1398611058

ヽ( `o´)ノンゴンゴダンスの時間だあああああああああああああああ
v(`o´)vンゴwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwンゴンゴなんJ民♪L(`o´)┘
( `o´)∩ンゴンゴンゴwwwwwwwwwwwwwwww(岩嵜;) ンゴーンゴーwwwwwwwwwwww
(ノ`o´)ノンーゴンゴンゴなんJ民♪( `o´  )。ンゴンゴッ!(;´岩嵜)ンゴンゴンゴンゴ~ッ ヽ( 岩嵜)ノな~んJ~♪
いかんのか(すまんな) ┏(`o´)┓ヨダ ヨダヨダヨダ 肩幅~♪ └(`o´)」ありがとうどういたしましてを忘れてる~┗(`o´)┓今の時代に終止符だ!(何をそんなに) 。・゚・(`o´)・゚・。
ゆくんだなんJ(いかんのか!?) (`o´)勝負だなんJ(いかんでしょ) o(`o´)o勝利を掴め!(お、Jか?)
┗┏┗┏┗┏(`o´)┓┛┓┛┓┛キンタマータマキーンー ワイらがなーんーJー♪
ちょwwwwなんjにもVIPPERが!?wwwwよ!なんj民ゥー!wwwwww
(※^。^※)VIPから出る喜びを感じるんだ!wwwwwwポジハメ君可愛すぎワロタやでwwwwwwwwww
なんj語も練習中カッスwwwwwwwwwwwwWWWwwwwwwwwwwww???????wwwwwwwwwwWWWWWWwwwwww
(ちな男VIPPERやけどここにいては)いかんのか!?!?wwwwww大村「駄目だろ(享楽)」←草不可避wwwwwwww
なお、好きなスポーツはサッ川カー児ンゴwwwwwwマシソンですwwwwwwwwwwぐう蓄すぎぃ!wwwwwwwwwwww
嫌い選手はメンチと本田とノウミサンやでwwwwww好きなのはメッシとチックやさかいwwwwwwwwwwww
アンチはVIPP騒ぐな!wwwwwwwwwwンゴオオオオオオオオwwwwwwwwカッタデー(33-4)wwwwwwww
こんなあへあへVIPまんやけどよろしくニキータwwwwwwwwwwwwwwww
ヨロシクニキー、小並感wwwwwwンゴンゴニキー、ぐう震え声wwwwww
ンゴンゴwwwwゴンゴンwwww(ぐう畜ぐうかわ)アンド(ぐう聖)
日ハム内川「(川ンゴ児ゥ)いかんの茶~!?」wwwwwwwwwwwwww
臭い!うんこやんけ! (その顔は優しかった)
う~んこのホッモなカッス(お、察し)(あ、察し)あっ…(迫真)
なおわいはイライラの模様・・・(ニッコリニキ
ポロチーン(大合唱) ←チーンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
大松「お!(お客様ニキンゴ)?よろしくニキファル川GG児WWWW?????W」
お茶茶茶茶茶ッ茶wwwwwwwwwwwwwwww(オカン)
あのさぁぁ!あくホリデイ(憤怒)←(適当ニキ)
↑ああ~^^これは教育開始だろなあ^^(指圧)
ちょwwwWADAに草生える可能性がBIRESON!?www(迫真ニキ

照『咲、彼氏はできた?』

咲「……え?」

照『その反応はいないな~? 咲は高校生なんだから、今のうちに恋しときなよ』

咲「お姉ちゃんも高校生でしょ」

照『私はもうすぐ卒業だし』

咲「関係ないよ」

照『私は、麻雀しかしてこなかったから……』

咲「私もそれでいいよ。麻雀好きだもん」

照『う~ん、麻雀部に男の子はいないの?』

咲「一人、いるけど」

照『おおっ、どんな人? 格好いい?』

咲「えっと……背が高くて、顔立ちは整ってて――」

照『うんうん』

咲「明るくて、優しくて、部員思いで――」

照『それでそれで?』

咲「試合の前後とか緊張してるときは、いつも労ってくれて――」

咲「あそうそう、私を麻雀部に誘ってくれた人、かな」

咲(あれ、実は京ちゃんって格好いいのかな?)

期待

照『なにその人、めちゃくちゃ格好いいじゃん!』

咲(あ、やっぱりそうなんだ)

照『ぶっちゃけ、その人のこと好きでしょ?』

咲「ええ!? なんでそうなるの!?」

照『あまりにも楽しそうに話すから』

咲「んもう、そんなんじゃないって」

咲「たんに、京ちゃんしか男の子の友だちがいないだけだよ」

照『京ちゃん!? あだ名で呼んでるなんて、ずいぶん仲良いのね』

咲「それは、中学からのクラスメイトだからで、お姉ちゃんが想像してるのとは違うと思うよ」

照『いいえ咲、あなたは気づいてないだけで、その京ちゃんが好きなのよ』

咲「え……」

>>5
ありがとうございます
まったりいきたいと思います

京咲好きの俺に良ss

咲(そんなことない……と思うけど)

照『ね、その人付き合ってる人いるの?』

咲「たぶんいないと思う。中学からずっと一緒だったけど、そういうの聞いたことないし」

照『ほ~ぅ、これは脈ありかもね』

咲「どういうこと?」

照『その京ちゃんも、咲のことを好きなんじゃないかってこと』

咲「え……ふえええぇぇぇ!?」

照『咲はその気ないの? じゃあ私に紹介して♪』

咲「だめっ! ……あ」

照『うふふ』ニヤニヤ

幸せな姉妹だ……

>>8
咲さんは麻雀してるより京ちゃんと
イチャイチャしてるほうが可愛いと思うの

>>10
てるてるは麻雀してるより咲さんと(ry

~~~~~~

咲(うぅ~、お姉ちゃんったらあんなこと言ってぇ)

咲(ひょっとして私……そうなのかな)

咲(ん~確かに、いま誰かと付き合うとしたら、京ちゃん以外考えられないかも)

咲(――ってなに考えてるの私!)///

咲(うわわわわ、一度考えると意識しちゃう! 今日どんな顔して京ちゃんと話せばいいんだろう)///

咲(あれ、そういえばいつもどんな話してたっけ?)

咲(ううう、落ち着け私!)

界(咲の父)「咲ー、そろそろ学校行かなくていいのかー?」

咲「あ、はーい!」

咲(もし登校中に、京ちゃんに会っちゃったらどうしよう……)///

~~~~~~

京太郎「よっ、咲、おはよう」

咲「ひゃぁっ! お、おはよう京ちゃん」

京太郎「うお、なんだよそのリアクション」

咲「なんでもない、なんでもない」アセアセ

咲(うわーやっぱり意識しちゃうよー! えーっと話題、話題は――)

読んでくれたかたありがとう
続きは明日にします

おやすみなさい

咲「き、今日もいい天気だね」

京太郎「そうか? 曇ってるけど」

咲(しまったー!)ガビーン

咲「あはは、そ、そうだよね」

咲(うう、これじゃおかしな人だよ)

京太郎「――? それよりさ、お前やっぱすげーよな!」

咲「え、な、なにが?」

京太郎「昨日、全国の決勝戦見直したんだよ。かーちゃんが録画しててさ」

京太郎「何度見ても痺れるよなー、白糸台のダブリーと阿知賀の支配をかいくぐっての逆転!」

咲「あ、ありがと」///

咲(京ちゃん、そんなに私のこと見ててくれたんだ……嬉しい)///

京太郎「かーちゃんも、麻雀よくわからないけど感動したって言ってたよ」

咲(親公認!?)

京太郎「よーし! 俺も強くなって、来年は全国に行くぞー!」

咲「うん! 来年は一緒に全国に行こう!」

咲「私でよければ、その……いろいろ教えるから」

京太郎「マジかっ、やった!」

咲「……」///

咲「あの、京ちゃん。ぜんぜん話変わるんだけどさ」

京太郎「ん、なんだ?」

咲「京ちゃんって、その……付き合ってる人とか、いるのかな?」///

京太郎「……」

京太郎(なぜ今そんな話を。本の影響か?)

京太郎(ひょっとして、心配してくれてるのか? 最近、麻雀の勉強ばっかで色恋沙汰はさっぱりだし)

京太郎(――麻雀始める前からさっぱりだったか)

京太郎「……ねーよ」

咲「え?」

京太郎「いねーよ! つか、いたことねーよ!」

咲「そ、そうなんだ」ホッ

咲(って、なにほっとしてるの私!)///

咲「なんかごめん」

京太郎「別にいいけど」

咲「じゃあ、さ……す、好きな人は……いるの?」

京太郎「――っ!」

京太郎(俺の好きな人、それはもちろん和だ。けど、咲に話していいものか……)

京太郎(咲は和と仲がいいから、俺の密かな思いがバレるかも。それは時期尚早な気がする)

京太郎「お、お前はどうなんだよ。好きなやつとかいるのか?」

咲「ええっ、私!? ……わからない」

京太郎「はあ? なんだよそれ」

咲「えっとね……き、気になる人はいるよ。でも、好きかどうかわからないの」

京太郎(――!)ドキッ

仕事いってきます
続きはまた後で

京太郎「そ、そか。気になるやつはいるのか」

京太郎(なんだこの気持ち。寂しいって感じてる、俺)

京太郎「ええっと、その気持ちが恋心かどうか判断つかない――と」

咲「うん。お姉ちゃんは、それは恋だって言ってたけど」

京太郎「どっちかはわからないけど、恋だと思ってアタックしたほうがいいかもな」

咲「ど、どうして?」

京太郎「いや、俺は偉そうなこと言えないけどさ、恋心だって気づいたときに、そいつが誰かと付き合ってたらショックじゃん」

咲「……確かに」

京太郎「どんなやつなんだ、そいつ?」

咲「えっとね……明るくて、優しくて、仲間思いで、背が高くて、顔も格好いいほうだと思う」

京太郎「なんだそのイケメン!? そんなやつこの世にいるのか。不公平だー!」

咲(京ちゃんのことなんだけどね)

京太郎「まずは、そいつに彼女がいるか調べないとな」

咲「それは大丈夫みたい。ところで京ちゃん」

京太郎「ん?」

咲「話戻すけど、京ちゃんって好きな人いるの?」

京太郎「う、やっぱ言わなきゃだめか?」

咲「私も言ったんだから、次は京ちゃんの番」

京太郎「……いるよ」

咲「ど、どんな人?」

京太郎「可愛くて、優しくて」

咲「うん」

京太郎「麻雀が強くて」

咲「え」ドキッ

京太郎「た、大会で優勝したことがあって」

咲(えええぇぇぇっ!?)///

京太郎「たまに発熱したように顔が赤くなる――って、咲、顔赤いぞ。熱でもあるのか?」咲のひたいに手を当てる

咲「ひゃぁぁぁぁぁぁ!」ダッ

京太郎「あ、おいっ」

京太郎(急に走り出して、どうしたんだあいつ?)

~その夜、咲の部屋~

咲(ぅ~、部活のとき、まともに京ちゃんの顔見れなかったよ)

咲(変な子とか思われてないかなぁ)

咲(……今朝、京ちゃんと別れてから、京ちゃんのことばっかり考えちゃう)

咲(胸がドキドキして、苦しい)

咲(これって、やっぱり恋なのかな?)トクン…トクン…

ピロリン♪

咲(あ、メールだ。誰から――)

差出人:京ちゃん

咲(――!)ドクンッ

咲(京ちゃんからだ。なんだろ?)ドキドキ

本文:
今日ようすおかしかったけど、体調悪かったのか?
無理せずに言えよー。

咲「あ……」

咲(京ちゃん、心配してくれてるんだ。嬉しい)

咲(ありがとう。大丈夫だよ――っと)

ピロリン♪

差出人:京ちゃん

本文:
そか。
まあ、なにかあったら相談に乗るから、いつでも言ってくれ(^^)d

咲(京ちゃん……)トクン…トクン…

咲(京ちゃん、京ちゃんっ!)掛け布団ギュウ!

咲(好き……好きだよ。京ちゃん!)

咲(私、いつの間に京ちゃんのこと、好きになってたんだろう?)

咲(それに、恋ってこんなに胸が苦しくなるものだったんだ)

ピロロロロ♪

咲「……」

ピロロロロ♪

咲(あ、電話。お姉ちゃんからだ)ピッ

咲「もしもし」

照『もしもし。――どうしたの?』

咲「え?」

照『なんか電話に出るときの声がいつもと違ったから』

咲「そっ、わ、わかるの?」

照『わかるわよ。私は咲のお姉ちゃんなんだから』

咲「お姉ちゃん……」ジーン

咲「私、本当に京ちゃんのこと好きになっちゃったみたい。――ううん。ひょっとすると前から好きだったのかも」

咲「昨日お姉ちゃんに言われてからずっと意識しちゃって、京ちゃんとまともに顔合わせられないし、京ちゃんのこと考えるとドキドキして、胸が苦しくなるの」

照『あー、それは間違いないわね。その子とは上手くいきそう?』

咲「京ちゃん、好きな人がいるんだって。名前は聞かなかったけど」

照『……そうなんだ』

照『でも、諦めるのはまだ――』

咲「ううん。そうじゃないの。その京ちゃんの好きな人って言うのがね、麻雀が強くて、大会で優勝したことがあるんだって」

照『おお! それって遠回しに咲のこと言ってるんじゃない?』

咲「そうかも。ああでも! 名前聞いたわけじゃないから、わからないんだけどね。はは」

照『ん~名前を言わなかったのは、恥ずかしかったからか、知られたくない人だからか、それとも単にヘタレだからか』

咲「き、京ちゃんはヘタレじゃないよ!」

照『あはは、ごめんごめん』

照(これは重症ね)

照『とにかく、その京ちゃんにアタックをかけつつ、誰が好きなのか探らないとね』

咲「アタックって、どうすればいいんだろう?」

照『ん~、一緒にご飯食べるとか、一緒に出かけるとか?』

咲「そ、それってデートなんじゃ……」

照『そうね』

咲「はうっ!」///

咲(――って、よく考えたら今まで普通にやってたことだ……)

咲「……」///

照『あとは、話す回数を増やすのと、さりげなく褒めたり、ボディタッチをするとか、かな』

照『あ、メールに絵文字や顔文字入れるのもいいかもね。人によるけど』

咲「うう……意識すると緊張して、上手くできるか不安だよ」

照『上手くやろうとしなくていいのよ。普段の関わりに少しスパイスを加えるだけ』

照『大丈夫。咲ならできるよ』

咲「うん。ありがとう」

照『私がそっちにいれば具体的にサポートできるんだけどねー。学校にこのこと相談できる友だちはいる?』

咲(相談するとしたら……和ちゃんかな)

咲「いるよ」

照『よかった。その友だちのほうが、私より的確なアドバイスができるかもね』

咲「うん。明日、相談してみる」

咲「――あ! お姉ちゃんの話もすっごく勉強になるからね!」

照『ふふ、ありがとう。可愛い妹の恋路だもん。いつでも相談に乗るよ』

咲「お姉ちゃん……」ウルウル

照『って、私も経験少ないから、偉そうなこと言えないんだけどねー』

照(でも咲の前では、頼れるお姉ちゃんでいたい)

照『――さて、咲の恋路のためにも、そろそろ寝ましょうか。夜ふかしは美容の天敵よ』

咲「うん。ありがとうお姉ちゃん。おやすみ」

照『おやすみー』

~翌朝~

咲「おはよう、京ちゃん」

京太郎「おお、咲。おはよ」

咲(まずは、さりげなく褒める。さりげなく……)

咲「き、今日はいい天気だね」

京太郎「ん? ああ。雲ひとつない快晴だな」

咲「ま、まるで、京ちゃんのさわやかな笑顔のようだね」

京太郎「……は?」

咲「きっと京ちゃんの心も、この空のように晴れ渡ってるんだろうなー」

京太郎「……」( ゚д゚)ポカーン…

咲(はわわ! 京ちゃん顔がぽかーんってなってる! 失敗しちゃったよぉ……)

『上手くやろうとしなくていいのよ』

咲(お姉ちゃんが言ってたのに。あくまで日常の+αでいいんだって)

咲(やっちゃったぁ……)

京太郎「ぷっ……ははははははは! あはははははは!」

咲「え?」

京太郎「ああ、悪い。けど……ふぅっ、ふっ、くっくくくく……あはははははは!」

咲「……ふふっ、ふふ、あははは!」

ふたり「あはははは!」キャッキャッ

京太郎「はー、はーおかしい。……なんだよ咲。ポエムにでも目覚めたのか?」

咲「えと……うん。昨日読んだ本に影響されちゃって。変だよね」

京太郎「ほんと、ごめん。別にバカにした訳じゃ――」

咲「わかってる。それに、私もおかしかったから♪」

男子生徒A「よっ、相変わらず仲いいなお前ら」

京太郎「おー、おはよう」

咲「おはようございます」

男子生徒A「咲ちゃんはイイ嫁さんだなァ。羨ましいぜ須賀」

咲「――っ!」///

咲「ちち、中学で同じクラスなだけですから! よよよ、嫁さん違います!」///

京太郎「まっこう否定ですか」

男子生徒A(あれ、咲ちゃんの反応が以前と違う。これはマジで……)

男子生徒A「こいつ、にぶちんだから、多少強引なほうがいいかもよ」コソッ

咲(ええっ、なんで私の気持ちわかるの!? エスパー!?)

男子生徒A「ま、頑張りな」クックックッ

咲「はうぅ」ボッ

京太郎「なんなんだ、あいつ?」

咲「さ、さあ……」///

霞「彼らはね、咲のSSが好きなのではないのよ」

霞「自分の姿を須賀くんに重ね、咲キャラたちと絡みたいだけなの」

初美「そうなんですかー?」

霞「そうよ。須賀くんはかわいそうだわ。京豚の、自己投影の犠牲になってしまったせいでいろいろな人に嫌われてし亦野だから・・・」

霞「京太郎SSの『京太郎』を、『俺』に置き換えて御覧なさい」

霞「ほとんどのSSで、違和感なく話が進むはずよ」

初美「うわー・・・ほんとうなのですよー」

霞「こういったスレにはね、ただちにふんふむを召還しなくてはならないの」

霞「『悪』をのさばらせてはいけないのよ」

~~~~~~

和「折り入って相談とはなんですか?」

咲「みんなには内緒だよ。私ね、好きな人がいるの」

和「へあぁぁぃいぇええ!?」ズガビーン!

咲「わっ、なにそのリアクション!?」

和「すみません。あまりに驚いたものですから」

和(そうですか。咲さんに好きな人が……)

和(咲さんの恋が上手くいったら、私と遊ぶ時間は少なくなるでしょうか。寂しくなりますね)

和(ですが、他ならぬ咲さんの恋路。友だちとして応援したいです!)

和「それで、お相手は? 私の知っているかたですか?」

咲「ほんとに内緒だからね! んっと……京ちゃん」///

和「……ああ」

咲「えっ、驚かないの?」

和「まあ、一番自然ですから。咲さんに恋人ができるなら、須賀くんが一番イメージしやすいです」

咲「ええっ!? そんなにお似合いかな、私たち……って、まだ付き合ってないよ~。も~」///

和(これは、そうとう重症なようですね)

和「応援しますよ、咲さん」

咲「ありがとう、和ちゃん!」

咲「それでね、昨日お姉ちゃんに相談したんだけど――」

~~~~~~

和「なるほど。基本方針はお姉さんと同意見です。ですが、少々――あくまで少々、強引でもよいかもしれませんね」

和「須賀くんの想い人が、咲さんではない可能性もありますから。あまり悠長に構えないほうがよいかと思います」

咲「う、うん」

和「もし須賀くんの想い人が咲さんだった場合、すぐに告白しましょう」

咲「えええっ!? こここ、告白!?」

和「男の子から告白してほしいという気持ちはわかります。ですが、待っていては後手に回るだけです。須賀くん、鈍感そうですし」

咲「……確かに」

和「それから、咲さんさえよければ私からも、須賀くんに誰が好きか聞いてみますけど」

咲「ほんとっ! お願いしてもいいかな?」

和「もちろんです♪」

咲「ありがとう和ちゃん!」

>>1
俺もヘテロSS書いたけど荒らしすら現れなかった…
賑わってるのは>>1の文才がある証拠なので自信もって続けてほしい。

霞「咲の魅力はキャラクターの多さなの」

霞「様々な人が、色々なキャラクターを好きになっているわ」

霞「それを欲望のために汚すような行為は、当然反感を買うことになるのよ」

小蒔「じゃあ、こんなしょうもないSSのために永水女子を使ってファンの感情を汚していいんですか!?」


霞「そう。ちょうど今これを見ている永水女子が好きなお方は、相当な不快感を感じているでしょうね」

霞「それと同じ感情を京太郎スレで感じる方が多くいるということを知って欲しいのよ」

初美「ふんふむ」

>>102
ありがとうございます
もしよかったら、そのSSのスレタイかURL教えてくれませんか?
読んでみたい

京太郎「お! 和、咲~!」

和「――!?」

咲「ひゅわぁっ! 京ちゃん!?」

京太郎「よっ。こんなとこで、なに話してるんだ?」

咲「なっ、なんでもないよ!」

京太郎「なんだよ、仲間はずれか?」

和「レディの会話に割り込むなんて、マナーがなっていませんね、須賀くん」

京太郎(うわあああ! 愛しの和にマイナスイメージを与えてしまったあああ!)ガーン!

京太郎「悪い! 込み入った内容だったみたいだな」

和「わかればいいのです」

咲「あ、あんまり気にしないでね、京ちゃん」

京太郎「サンキュ。――じゃ、また部室で」クルッ

和「あ、待ってください」京太郎のそでをつかむ

京太郎「えっ!?」ドッキーン!

和「部活のあと、体育館裏に来てください。一人で」コソッ

京太郎「……お、おう。わかった」タッ

和「……これでよしっと。さっそく今日聞いてみますね」

咲「うん。ありがとう和ちゃん」

>>108
では恥ずかしながら…

淡「元カレくらいくれてやる」

変わったヘテロとして宮永夫妻のもの

照「お母さんとお父さん」

>>113です
タイトル出すべきじゃなかったか…
すみません>>1とこのスレの読者の方、余計にややこしくしてしまって…

>>118
いやいや、私が聞いたので気にしないでください
あと、SS面白かったですよ。てるてる可愛い

~放課後、麻雀部部室~

チャ

タン

チャ

タン

久「……」

咲「……」ポケー

京太郎「……」ポケー

久(ふたりとも、ぽけーっとして、どうしたのかしら)

咲「……」///

京太郎「……」デレェ…

久(よくわからないけど、気が抜けてるみたいね)

チャ

久(こういうことも、たまにはあるでしょうけど……インハイ後でよかったわ)

タン

咲「部長、それロンです。七対子ドラ2で、6400です」

久「ありゃ」

久(気が抜けてるのは私だったか……って、あれ?)

久「咲、九萬が4枚あるわよ」

咲「え――あっ!」

まこ「おいおい、どうしたんじゃ」

優希「咲ちゃんのチョンボ初めて見たじぇ」

京太郎「え、ダメなのかこれ?」

優希「常識だじぇ」

まこ「同一牌4枚を使っての七対子は認められとらんのじゃ。有効にするルールもあるらしいが、日本では基本的に採用されとらん」

京太郎「へぇ、そうなんですか」

咲(うぅ、京ちゃんに格好悪いとこ見せちゃったよ)

和「……」

内容はいいんだけどもうちょいまとめ投下してくれるとか
区切るなら区切るで一言レスしてくれた方が見やすいかなーと思う

久「さっきから、ぼーっとしてるけど大丈夫? 体調が優れないなら無理しなくてもいいのよ」

咲「あはは、ちょっと考えごとをしてただけなので、大丈夫です」

久「そう? ならいいけど」

和「よくないです」

ざわ…

和(咲さん、おそらく須賀くんのことを考えていたのでしょう)

和(恋をしたことがない私に、こんなことを言う資格はないのかもしれませんが――)

和(色恋沙汰なんて……そんな考えは、安全なベッドの中、うたた寝しながらしてください! ふさわしくない! 卓上では!)

和「気がついたら物思いにふけていた――と言うのは、私にもあります」

和「ですが、卓に着いたら、目の前の対局に集中してください。それが礼儀と言うものです」

和「対局中に、私以外の人のことを考えるなんて、許しません」キッ

咲「……」

咲(うん。そうだね、和ちゃん)

咲「ごめんね、和ちゃん。これからはちゃんと集中するよ」ニコッ

和「ぁ……はい♪」

咲「部長も、すみませんでした。続き、やりましょう!」ゴッ

久「……ええ!」

久(咲、復活。和、ありがとね)

京太郎(和はまじめ可愛いなあ)デレェ…

久(須賀くんは相変わらずみたいだけど)

>>132
確かにそうですね
まとめ投下と、区切るときはレスするようにします
スレ立て初めてで加減がよくわからないので、ありがたいです

と言うわけで、ここで区切ります

~部活終了後、体育館裏~

京太郎(和から呼び出しって、なんだろう?)

京太郎(やっぱり愛の告白!? 絶対そうだああ、シチュエーション的に!)

京太郎(フッ、ついに俺の魅力に気づいたか和)

京太郎(あーでも、和と付き合うことになったら、部活のみんなに気を使わせるかな?)

京太郎(まずは秘密にしておいて、徐々に気づかせていくのがいいか?)

京太郎(俺が打つとき、横で教えてくれたりするかな? 和の胸を二の腕に感じながら……)

京太郎(いや~、そこまで大胆じゃないか。つーか、そんなことしたら麻雀部の風紀が乱れちゃうか)

京太郎(大丈夫だよ和。部活が終わったあと、たっぷり乱れてさせてやるからな)

京太郎(うわーっはーん! それはまだ早いか? 早いだろうな。和、清純そうだし)

京太郎(でも意外にも和のほうから迫ってきたら……)

京太郎(京ちゃん困っちゃう! 困っちゃうな~!)ウッヒョー!

ザッ

和「お待たせしました、須賀くん」

京太郎(きた! マイ・スウィート・エンジェル、和!)

京太郎「大丈夫。俺も今来たところだから」

京太郎(この台詞、一度言ってみたかったんだよなぁぁ!)

京太郎「で、話ってなに?」

和「はい、えーと……」

和(……なんだかとても緊張してきました。好みのタイプを聞くだけなのに……)

和「あ、あの……えっと……」

和(落ち着きなさい私。『須賀くんって好きな人いますか?』って聞くだけよ……って、あれ?)

和(これではまるで、私が須賀くんに気があるみたいじゃないですか! シチュエーション的に)

和「ぁぅ……ん……その……」///

京太郎(和、緊張してるな。顔も赤いし、これはマジで告白くるか!?)

京太郎(大丈夫だよ和。そんなに緊張しなくても、俺は君にぞっこんラブ! 既に両思いなのさ!)

京太郎(受け止めてあげるよ! ――さあおいで!)

和(恥ずかしいですが、約束しましたしね。これも咲さんのため。――ええい、ままよっ!)

和「あのっ……! 須賀くんって好きな人いますか!?」

京太郎(キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!)

和「……」カァァ///

~~~~~~

優希(JOJO~~~!?)ガァーン!

ここでいったん切ります

優希「っ……、……!」

優希(ふたりでなにしてるのかと思ったら……)

優希(そんな……まさか、のどちゃんが……)

優希(……嫌だじょ)

優希(いくらのどちゃんでも、それだけは嫌だじょ!)

優希(京太郎……)

~~~~~~

和「ち、ちなみに、興味本意で聞いてるだけですから。他意はないので誤解しないでくださいね」

京太郎(んも~照れ屋さんだなあ和は。それともツンデレってやつか?)デレェ…

京太郎(……いやまて)ハッ

京太郎(なんか、妙な既視感を覚えるぞ。これは――)

京太郎(そうだ! 確か咲にも同じこと聞かれたんだ!)

京太郎(実はガールズトークの延長線上で、本当にただの興味本意で聞いてる――とか?)

京太郎(いやいやいや! この状況でそれはないだろ! 思考回路がヘタレてんぞ俺!)

京太郎(けど、ちょっと不安になってきたな……試してみるか)

京太郎「の、和はどうなんだよ。和が言ったら俺も言う」

京太郎(どうだ?)

和「私ですか? う~ん、特にいませんね」

京太郎「……」

『特にいませんね……いませんね……いません……』

京太郎「……えっ?」

和「好きな人はいません」

京太郎(NOOOOOOO!)ガーン!

京太郎(いくら恥ずかしくても、さすがにこの状況で嘘は言わないだろう)

京太郎(なんだよ、俺の一人相撲だったのか。恥ずかしいやつだなあ、俺よ……)

京太郎(――ふっ、おもしれぇ!)

京太郎(難しい役ほど和了りがいがあるってもんだぜ! そうだろう、和!)

京太郎(それに、今の和の台詞をポジティブにとらえると、つまりフリーってことだ!)

京太郎(よっしゃ、燃えてきた! 絶対に君を振り向かせて見せるぜ、和ァー!)

和「それで、須賀くんは好きな人は――」

京太郎「いるよ」

和(知っています。問題はそれが誰なのか)

和「そ、それは誰なんですか!?」

京太郎「そいつは言えねぇ」

和「え?」

京太郎「今はまだ。いずれ〈時〉が来たら、そのときに話すさ」

和「はあ……」

和(存外に口が硬いんですね、須賀くん。へらへらしてるよりは、いいかもしれませんが)

京太郎(今話しても玉砕するだけだろう。だから……すまねぇ、和!)

和(力及ばず……すみません、咲さん)

今日はここまでです
続きは後日投下します

~その夜、優希の部屋~

優希「……」

優希(ふたりの気落ちしたような表情から察するに、のどちゃんの告白は断られた、と言うことか?)

優希(――いや、最後のほうなに話してるか聞き取れなかったから、実際のところ告白したかどうかはわからないじょ)

優希(ただ、これだけは言える。のどちゃんは京太郎のことが好きなんだ)

優希(あんなに顔を赤らめて、あんなこと聞くなんて、それ以外考えられないじょ)

優希(はは、親友が恋敵とは……まるで恋愛小説だな。現実だと全然笑えないじぇ。……笑ってるけど)

優希(そう、のどちゃんは親友。このことで、のどちゃんを嫌いになったりはしないじょ。でも――)

優希(京太郎を取られるのは、やっぱり嫌だじょ!)

優希「のどちゃんかー、これは強力なライバルの出現だじぇ。のどちゃん、おっぱい大きいからなー……」

優希(――ふっ、おもしろい!)

優希(難しい役ほど和了りがいがあるってもんだじぇ! そうだろう、京太郎!)

優希(負けない! 親友だからこそ、正々堂々と闘って、勝つ!)

優希(相手にとって不足はないけど、余剰もない。さっそく明日からアタック開始だじぇ!)

優希「JOOOOOOO!」

短くてすみませんが、今日はここまでです

乙です
何故かスクランを思い出す

>>175
実は少し意識してます

~翌日、麻雀部部室~

まこ「ロン。8000じゃ」

京太郎「しまったー!」

優希「京太郎ー、そこでドラ切りはないじぇ」

京太郎「いや、これ切ると聴牌だったんだよ」

優希「もう15巡目だし、ここは降りたほうがいいじょ」

京太郎「わかってんだけどなー、どうも聴牌を捨てきれなくて」

京太郎「それに、ドラ切りのタイミングも、いまだによくわからん」

優希「仕方ないなー、この優希ちゃんが教えてあげるじぇ」体をよせる

京太郎「え――おお、サンキュ」

咲(優希ちゃん、近い)ムッ

優希(ふっふっふっ、こうやってさりげなく体を寄せて、好感度アップだじぇ)

ジャラジャラジャラ…

カシャ

コロコロコロ…

京太郎「……」

優希「……」

優希(あれ、反応がない)

優希(ちょっと照れとかあってもいいんじゃないのか)

優希(……ちょっと恥ずかしいけど、胸も当ててやるじょ。喜べ京太郎)

優希(さあ、その二の腕で優希ちゃんのおっぱいを堪能するがいいじょ!)エイッ

チャ

タン

チャ

タン

京太郎「……なあ、この場合、お前ならなに切る? 俺はこれかなと思うんだけど」

優希「――えっ? あ……ああ、それでいいじょ」

京太郎「サンキュ」

チャ

タン

チャ

タン

優希(あれ、もしかして気づいてない?)

優希(く、悔しいじょ! 女の子が『あててんのよ』やってるっていうのに!)

優希(この鈍感! ヘタレ! バカ犬!)

優希(ぐっ……負けないじぇ! こんな程度で!)

今日はここまでです

~~~~~~

和「ツモ。2000-3900――終了です」

京太郎「ふぅ……ビリだったけど、今までより点数がいいな。聴牌率も上がってた」

優希「ちょっと失礼」カチャ 次のツモ牌を見る

優希「おお! もう1巡あればツモって2位だったじぇ!」

京太郎「ほんとか!? よっしゃ!」

和「『たら』『れば』の考えは、あまりよくありませんよ」

咲「でも本当にすごいよ京ちゃん。飲み込みが早いんだね♪」

咲(――うん。今のはさりげなく褒められたはず)

京太郎「へへ、まあな」

咲(やった。喜んでくれた)♪

京太郎「でもやっぱり優希のおかげだよ。サンキュ」

京太郎(さりげなく和に謙虚さをアピールだ)

和「……」

京太郎(う……反応なし。そりゃそうだよな)

優希「ふふん♪ 恐れ入ったか京太郎!」

優希(よしっ、好感度アップだじぇ♪)

優希「し、仕方ないから、毎回隣で教えてやってもいいじょ!」

和「優希、それでは須賀くんの成長になりません。手をかすのもほどほどに」

優希(っ――! そうくるか、のどちゃん。やるな)

京太郎(和は俺の成長を考えてくれてるのか。さすがだなあ)デレェ…

久「……」

久(なんだろう。対局は終わったのに、いろんな思いが渦巻いてる気がする)

優希「京太郎、選手交代だじょ。かたきは私が取る!」

京太郎(おお! よくわからんが凄いやる気だ!)

京太郎「任せたぜ!」

優希「任されたじぇ!」

咲(京ちゃんと優希ちゃん、なんだかいつも以上に仲良い気がするな。羨ましい)

和「では、私も代わりますか」

優希「のどちゃんはそのままだじょ」

和「――?」

優希「言ったはずだじぇ。恋敵〈かたき〉は私が倒す〈とる〉と!」ビシィ!と和に指をさす

優希「この勝負、負けないじぇ!」キッ!

和「……」フッ

和(優希、なにがあったか知りませんが、やる気に満ちていますね。いいことです)

和(……そんな目をした相手に本気を出さないのは失礼と言うもの)

和(――と、思うところなのでしょうね。シチュエーション的には)

和(ですが、対戦相手のやる気など、私には関係ありません)

和(なぜなら、常に本気だから)

和(とは言え、せっかく優希がやる気になっているのだから、その気を削ぐのも野暮と言うもの)

和(だからここは――)

和「受けて立ちましょう。私の全力をもって、優希――あなたを倒します」

優希(のどちゃん……やっぱり)

優希「望むところだじぇ!」

優希(見せてやるじぇ! 京太郎への思いの強さを!)ゴッ

和(思い知らせてあげます。その場限りのやる気では、常に本気の私には敵わないと言うことを!)ゴッ

まこ「なあ、ふたりともどうしたんじゃ?」コソッ

久「さあ……?」コソッ

まこ「喧嘩じゃなきゃあいいがのう」コソッ

久「まあ、やる気があるのはいいことだし、様子を見ましょ」コソッ

今日はここまでです

このあと簡単にですが闘牌シーンを書く予定です
矛盾とかあったらご指摘ください

書き終わってみると大した闘牌じゃなかった……

~東四局~

和(……強い)

和(オーラス。優希はトップの私と1300点差。30符1飜をツモられるだけで負ける)

和(当然ですが優希は早和了りを狙うでしょう。逃げ切ってみせます!)

和(……東風戦とは言え、まさか私と同等の勝負をするとは……)

和(常に本気などと言いつつも、少し見くびっていたようですね。あとで謝らなければいけません)

和(この勝負に勝ったあとで――!)

優希「ポン!」カチャ

和(白をポン……やはり来ましたか)

和(しかし、私は既にタンヤオ1向聴。こちらのほうが早――)

優希「ポン!」カチャ

和(なっ――!? 東……これで2副露!)

タン

和「チー」カチャ

和(張った。おそらく優希も)

和「……」チラッ 優希を見る

優希「……」チラッ 和を見る

和(どちらが早いか。勝負です、優希!)

優希(来い、のどちゃん!)

そして――

チャ

優希「……」ニヤリ

優希「来たじぇ……ツモ!」

和(――!)

和「……はあ。さすがです優希。少し見くびっていました。すみません」

優希「ふふんっ♪ そうだろうそうだろう♪」

和「はい、私の負けです。……さて、私はそろそろ交代しますね」

優希「えっ?」

優希「なに言ってるんだのどちゃん。これから南入だじょ」

和「……えっ?」

和「すみません。てっきり、優希の得意な東風戦だと思ってました」

優希「ふっふっふっ、見くびってもらっちゃ困るじぇ。のどちゃんは半荘で倒してこそ意味がある!」

和(……凄いライバル視されていますが、私なにかしたでしょうか……)

和「いいのですか? ここで止めておけば優希の勝ちですよ」

優希「ふっ、これを見ても同じ台詞が言えるかな?」バラァ 手牌を見せる

和「――!?」

和(白、東、チャンタ、混一色、ドラ3……)

優希「倍満……4000-8000だじぇ」

和(ばかな……優希は、私よりも“上”で打っていたと言うのですか……)ゾクッ

優希「まだまだ終わらせないじぇ……地獄の淵が見えるまで。勝負の後は骨も残さない……!」ククク…

今日は以上っす

恋愛メインのSSなので闘牌シーンは少なめにしました
……いや、私に考える頭がないだけなんですけどね

~いろいろあって南四局、オーラス~

優希「ロン! 5200だ――」

和「ロン。頭ハネです。3900」

優希「じょぉぉ……」プシュー…

和「ふぅ……危なかったですが、私の勝ちですね。いい勝負でした」

優希「うう、大口叩いといて負けちゃったじぇ……」

優希「京太郎に格好悪いところ見せちゃったじぇ……」

久(……ああ)

久(ははーん、なるほどね)

京太郎「でもすげーよ。ギリギリまで和を追い詰めてたんだから」

京太郎「俺なんかから言われても嬉しくないかもしれないけど、優希は確実に強くなってる。元気出せって」

優希「うう、京太郎……」

優希(嬉しすぎるじぇ)

咲「……」ジー

咲(優希ちゃん、いいなあ)

久(咲ったら、須賀くんをじっと見つめちゃって)

久(優希といい咲といい、わかりやすいわね)

久(須賀くんって、そんなにいいのかしら?)

久(……まあ、顔は確かに格好いいかも)

久「……」

咲(部長、京ちゃんのことじっと見て、どうしたんだろう?)

咲(まさか、京ちゃんのこと……)

今日は以上です

ちょっとパセラボ行って咲さんかわいいしてきます

ロッカーがアップを始めました

~翌日、麻雀部部室~

ガチャ

京太郎「お疲れ様です。部長、早いっすね。ひとりですか?」

久「ええ、まだ私しか来てないわ」

久「ちょっと学生議会の仕事がね。部室でやっちゃおうと思って、早めに来たの」

京太郎「なるほど。なにか手伝いましょうか?」

久「ありがとう。でも、もう終わるから大丈夫よ」

京太郎「じゃあ、お茶でも入れますね」

久「お構いなく~」手ヒラヒラ

京太郎「大変ですよね、部長と議会長の掛け持ちなんて。いつもありがとうございます」

久「どうしたのよ急に。くすぐったいわね」

京太郎「たまには労いの言葉でも、と思って。普段は照れ臭くて言いませんけど、これでも感謝してるんですよ……はい、お茶です」コト

久「ふふ、ありがとう。私も須賀くんには感謝してるわ。男子があなただけだからって、いろいろ押しつけてごめんね」

京太郎「力仕事は男の役目ですから。それにいろいろな手配とか、細かいところは部長がやってくれてるじゃないですか」

久「みんなには、細かいこと気にしないで打っていてほしいのよね」

久「……あ、もちろんその“みんな”の中に須賀くんは入ってないから」

京太郎「えー、そこは俺も入れといてくださいよー」ハハハ

久「ふふ、じょーだん♪」

久(須賀くんとこんなふうに話すの初めてね)

京太郎(部長とこんなふうに話すの初めてだな)

久(私のこと気にかけてくれてたんだ)

京太郎(俺たちのこと、いろいろ考えてくれてるんだな)

久・京太郎((ありがたい))

~一方そのころ~

咲(京ちゃん、もう部室かな? 一緒に行きたかったな)

咲(私も向かおう)

トコトコトコ

ドカッ

咲「きゃっ!?」

??「おおっと!?」

咲「いたた……」

??「すみません。大丈夫ですか?」

咲「私こそすみません。……あ、副会長」

一太「おお、宮永さんじゃないですか。丁度よかった」

咲「――?」

一太「会長に用があるんですが、麻雀部の部室にいますか?」

咲「すみません。私もこれから部室に行くところなので、わかりません」

一太「そうですか……じゃあ、一緒に行きますか」

咲「はい」

今日は以上っす

>>217
あれはとても素晴らしいと思います

~麻雀部、部室前~

咲「あれ、ドアが中途半端に空いてる」

一太「――まって宮永さん。誰かいる……」コソッ

咲「え?」

一太「しっ!」

咲「っ……」

咲(そりゃあ、誰かはいると思うけど……)

一太「あれは会長と……須賀くんか」

咲「え……」

咲(京ちゃん?)

一太「ふたりっきりで、なにを話しているんだう?」

咲(うわ、副会長、耳をそばだてて……なんで盗み聞きするんだろう?)

咲(でも、私も気になるよ。京ちゃんと部長、ふたりっきりでどんな話してるんだろう?)

~~~~~~

久「ところで、須賀くんは誰ねらいなの?」

京太郎「……は? なんです藪から棒に」

久「男子ひとりで色とりどりの女子に囲まれて、誰かひとりぐらい好きになってもおかしくないでしょう?」

京太郎「あはは……」

久「じゃあ名前は言わなくていいから、その人のこと思い浮かべてみて。当ててみせるから」

京太郎「え? ん~と……」

久「ははーん。誰かいるのね、その反応は」

京太郎「しまった!」

久「ふふふ、須賀くんのそういう素直なところ、好きよ」

~~~~~~

咲(――!? 会長、今、京ちゃんのこと好きって……)

咲「……」ドキドキ

咲(……あれ、副会長?)

一太「……」ワナワナ

~~~~~~

京太郎「ちょ、やめてくださいよ部長。恥ずかしいです」

久「あはは、ごめんごめん」

久(照れちゃって、可愛い♪)

久(須賀くんって遊んでるように見えて案外ウブなのね)

久(こりゃ、咲と優希は大変だわ)

久「さーてっと。須賀くんをからかうのはこのくらいにして、部活の準備しますか」

京太郎「あはは、やっぱりからかわれてたんすね」

久「ふふふ……あれ?」クラッ

京太郎「あぶなっ――」

ガシッ

久(――!)ドキッ

~~~~~~

咲・一太((――!?))

~~~~~~

久「あーごめん、立ちくらみが」

京太郎「びっくりした~。根つめすぎですよ部長」

京太郎(うわ……部長、いい匂いがする)

久(須賀くんって以外に体つきいいのね……)

京太郎(部長って以外にいい匂いするんだな……)

ビシッ

京太郎「いてっ!」

久「今、失礼なこと考えたでしょ」

京太郎「か、考えてませんよ!」

久「ふーん……まあいっか。ありがと」

京太郎「いえ」

久「……」

京太郎「……」

バンッ!

一太「そこまでだ!」

久・京太郎((――!?))ビクッ

一太「須賀ぁ! この学校で不純異性交遊など、断じて許さんぞ!」

久「え? ……うわわわわ! 違う! 違うのよ!」///

京太郎「そうです! 俺はただ、部長の立ちくらみを支えただけで……」

京太郎(俺が和以外とそんな関係になるわけないじゃないか)

一太「ほほう、そのわりにはずいぶんいい雰囲気だったようだがな、須賀」

京太郎「ありえないですって、部長となんて!」

久「そこまで完璧に否定されると、それはそれで悲しいんだけど」

京太郎「え、あ、すみません」

一太「そこぉ! 地味にいちゃつくんじゃなーい!」

京太郎「だから違いますって!」

久「ていうか、なんなのよ副会長、さっきからそのキャラは」

一太「宮永くん、君も見ていただろう? 須賀京太郎が会長を押し倒そうとするところを」

久(え……咲?)

咲「……」

今日はここまでにしておきます

副会長のキャラわっかんねー

京太郎「押し倒そうとなんてしてねー! っていうか、なんで俺だけこんなに言われてるんすか! 部長は!?」

一太「ふん、会長がそんなことをするはずがないだろう」

京太郎(このやろう……!)

京太郎「咲、見てたんならわかるだろ? 副会長に言ってやってくれ」

咲「え……あの……ごめんなさいっ!」ダッ

京太郎「……え?」

京太郎(なんで逃げるのおおおおおお!?)

久(まずい!)

久「須賀くん、咲を追って!」

京太郎「へ、どうして?」

久「いいから!」

京太郎「は、はいっ」ダッ

一太「待ちたまえ! 話はまだ終わってな――」

ゲシッ

一太「ぐはぁっ!」

久「いい加減にしろっ!」

まこ「遅れてすまんのー……なにをしとるんじゃおぬしら?」

~~~~~~

咲(思わず逃げてきちゃったけど)

咲(なにかの間違い……だよね)

咲(京ちゃんと部長が、その……そんな関係だなんて)

咲(そうだよ。普通、部室であんなことやらないもん)

咲(あんなこと……)

咲「うっ……」

咲(あれ……)

咲「っ……く……」

咲(涙が……なんでだろう)

咲「ぅ……んぐ……」

咲(京ちゃんのこと、信じてるのに……)

咲「は……あぁ……うぅ……」

咲(信じたいのに……)

咲「涙……止まらないよぉ……うあああん!」

和「咲さん!?」

咲「ひっく……和……ちゃん」

和「どうしたんですか!?」オロオロ

咲「京ちゃんが……うっ……部長が……」

和(――!)

和「……あとで、ゆっくり聞きます。今は泣いてください。胸かしますから」ニコッ

咲「うっ……うわああああああん!」

ポヨン

和「よしよし」

ポヨン ポヨン

咲(……ちくしょー)

寝落ちしそうなので、今日はここまでにしておきます

~~~~~~

京太郎「はあ……はあ……」タッタッタッ

京太郎(どこ行ったんだ咲のやつ。ちゃんと勘違いだって言わないと)

京太郎(にしても、別に逃げることないだろ。なんで……)

京太郎(うぅ……わかんねー! すべてがわかんねー!)

京太郎「はあ……はあ……」タッタッタッ

京太郎(あ、見つけた!)

咲「……」

和「……」

京太郎(って和と一緒にいるうううううう!)ガビーン

京太郎(ひ、ひとまず隠れよう!)ササッ

~~~~~~

和「なるほど、そんなことが」

咲「うん……」

和「許せません! 須賀くんと部長……咲さんの気も知らないで!」

咲「でも、やっぱり勘違いかも。京ちゃん、必死に否定してたし」

和「はぁ……咲さんは男の子をわかっていません。須賀くんは今、お猿さんなんです。男の子にはみんなそう言う時期があるんです」

和「それも部室でなんて……須賀くんは相当なお猿さんですよ。もうあの男のことは忘れましょう」

咲「そんなの無理だよ。京ちゃんのこと好きだもん」

和「はぁ……わかりました。私からも須賀くんに聞いてみて、本当かどうか見定めてみます」

咲「え……ありがとう。でも――」

和「大丈夫ですよ。私は咲さんを応援してますから。色メガネをかけないよう努力します」

咲「……ありがとう、和ちゃん」

ぐるぐるまわーる

~~~~~~

京太郎(……よく聞き取れないな。なに話してるんだ?)

京太郎(もし和に誤解されてたらどうしよう……)カタカタ

京太郎(あ! 和がこっちに来る!)

トコトコトコ…

ピタッ

和「……」

京太郎「よ、よう和、偶然だな。……咲、見なかっ――」

和「須賀くん」

京太郎「はいっ!」ビクッ

和「部活が終わったら体育館裏に来てください。お話があります」キッ

京太郎「……お、おう。わかった」カタカタ

和「では」スタスタ

京太郎「……」

京太郎(うおおお! やっぱり誤解されているうううう!)

京太郎(……仕方ない。ひとまず部室にもどるか)

京太郎「おーい、咲――」

ガシッ

一太「見つけたぞ、須賀」

京太郎「えぇぇ……」

一太「大事な話がある」

京太郎「いやあの、今ちょっと忙しいので」

京太郎(空気読めよ! なんでこのタイミングで出てきたんだ)

一太「私事で悪いが、本当に大事な話なんだ。君の用事はあとに回してくれ」

京太郎「そんな無茶苦茶な――って、引っ張らないでくださいよ!」

~~~~~~

咲「あれ、京ちゃんと副会長だ……どこに行くんだろう?」

今日はここまでですー

>>249
八雲くんは今でも僕の嫁です

和と美穂子と小蒔、中の人が同じ。確認。

>>252
八雲は能登だでよ
姫様の中の人とは別人

>>253
ほんとだあああ!
ずっと同じだと思ってました

めっちゃ恥ずかしい

まぁ声似てるっちゃ似てるけど
スクラン当時早見沙織まだデビュー前だぜよ

>>255
姫様が能登だと思ってました
ちょっと耳手術してきますわorz

~体育館裏~

京太郎「なんすか、こんなところに連れてきて」

京太郎(いい加減、この人の言動に我慢ならなくなってきた)

一太「単刀直入に聞こう。君は本当に会長が好きなのか?」

京太郎「は?」

一太「会長を幸せにする自信があるのか?」

京太郎「いや、だから――」

一太「答えろっ!」クワッ!

京太郎「――」イラッ

京太郎「なんであんたに、そんなこと言わなきゃいけないんすか? 関係ないでしょ?」

一太「なんだと?」

京太郎「さっきからムカつくんすよ、あんた。惚れた女を取られたのがそんなに悔しいんすか?」

一太「ぐ……私は会長の幸せを願っている。会長が選び、その者が会長を幸せにする者なら、あえて身を引こう」

一太「だが貴様はだめだ! 貴様のような不良生徒に、会長を幸せにできるとは思えん!」

京太郎「何様だよあんた。あと、なんで俺、不良生徒扱いされてんすかね?」

一太「ふん、そんな髪の色をしておいてよく言う」

京太郎「副会長ともあろう人が、見ためで人を判断するなんてな」

一太「すべてがわかるとは言わんさ。だが、身なりはその人の性格を反映させる」

一太「そして、人は見かけで判断されるんだ。覚えておけ」

京太郎(なんで俺、説教されてんの……あったまきた)

一太「さあ、話を戻そう。君は本気で会長を愛しているのか?」

京太郎「さあ? その答えは――拳に聞きな」カマエ

一太「――! 暴力を振るうつもりか!」

京太郎「勝負しようってんだ。もうめんどくせぇからな」

一太「決闘か……いいだろう。受けてやる」カマエ

ゴゴゴゴゴゴ

京太郎「いいねぇ、じゃあこっちから行くぜ!」ブン!

一太「っ!」

スカッ

京太郎「うわぁっととと」

京太郎(俺のパンチをかわした!? ひょっとしてこいつ、無茶苦茶強い……?)

京太郎のキャラが若干崩れてきたところで、今日は終了です

一太「うおおおおお!」ブン!

京太郎「っ――!」スカッ

京太郎(カウンターだッ!)

ガスッ!

一太「ぐはぁっ!」

京太郎「……あれ?」

京太郎(い、一撃で吹き飛んだ。予想以上によえぇ。……さっきかわしたのは、まぐれだったのかな?)

京太郎「まあ、いいか。これでおしま――」

ムクリ

一太「ふっ……まだまだ」

京太郎「……へぇ」

~~~~~~

咲(大変! 怖いけど、止めないと――)

ガシッ

久「待って咲」

咲「部長! ふたりがケンカしてるんです。止めないと!」

久「――」フルフル

久「男の子同士の真剣勝負に、口を挟んじゃだめよ」

咲「そんな……」

久「麻雀の真剣勝負で、卓に着いてない人に邪魔されたら、どう思う? そう言うことよ。見守りましょう」

咲「……はい」

~30分後~

京太郎「はあ……はあ……」

一太「ぐぅ……っ」

京太郎(こいつ、なん十回殴り飛ばされりゃ気がすむんだよ! なんつー精神力だ)

京太郎(そんなに部長のことを……)

京太郎(――けど、負けられねぇ!)

一太「負けられん……会長のために……」

京太郎(――こんな屁理屈野郎に!)

京太郎「いい加減にしろ! なにが部長のためだ。てめぇのためじゃねーか!」

一太「なに……おう……!」

京太郎「まどろっこしいんだよ! 好きなら好きって、言やあいいだろうが!」

京太郎「部長に相応しいやつなら身を引くだぁ? 所詮その程度の思いってことか」

一太「好きな人の……幸せを願うのは……当然のことだ!」

京太郎「だからその程度だっつってんだ! いいか、本当に好きなら伝えたくなんだよ! 知ってほしくてたまんねぇんだよ! 自分の気持ちを!」

京太郎「相手の迷惑なんて気にかけられないぐらい、言いたくて言いたくてしょうがなくなるんだよ!」

京太郎「恋ってのは……好きってのは、そう言うことだ! 理屈じゃねぇんだよ!」

一太(――!!)

一太「……」

一太「……そうだな。その通りだよ」

京太郎「うらああああああ!」

ドスゥッ!

一太「ぐぅぅぅぅ!」ガシッ

京太郎(なに!?)

一太「っ――久ああああ! 好きだああああああ!」

ズガァァァン!

京太郎「かはっ――!」

京太郎(背負い投げ……満身創痍の副会長の、どこにそんな力が……)

一太「うっ」バタッ

京太郎(……最後の力を使い果たしたか。俺も立てねー。気力が……)

一太「っぐ……!」ムクリ

京太郎(――!? まさか、まだ起き上がるのか!?)

京太郎(この男……そんなにも……)カタカタ

一太「……」バタッ

京太郎(あ、倒れた。今度こそ本当に、精魂尽き果てたみたいだな)

今日はここまでです

京太郎偉そうなこと言ってるけど、
お前も思い伝えてないじゃないかっ

~~~~~~

一太「う……ん……」

京太郎「あ、気がつきました?」

一太「……君が介抱を?」

京太郎「ええ。保健室は怪しまれるんで、移動はしてません。全身痣だらけですからね」

一太「それは好都合……さあ、勝負の続きだ」

京太郎「先輩の勝ちです」

一太「……なぜ?」

京太郎「根負けしました。もう俺の気力はすっからかんです」

京太郎「副会長の熱い気持ち、感じましたよ」ニカッ

一太「むぅ……」///

京太郎「それに、もともと戦う理由なんてないし」

一太「どういうことだ?」

京太郎「好きな人がいるんです、俺。部長じゃなくてね。だから、部室での一件は本当に誤解なんですよ」

京太郎(和……)

一太「そうか、そうだったのか……え?」

一太「本っ当に、すみませんでしたー!」ドゲザー

京太郎「いやまあ、気にしないでください」

一太「そう言うわけには……」

京太郎「じゃあ、和と咲にフォローしといてください。それでいいです」

一太「君と言う人は……」

京太郎「変な話ですけど、感謝してるんです」

一太「……?」

京太郎「好きなら好きって言え――なんて偉そうなこと言っておいて、実は俺も、まだ告白してないんです」

京太郎「なんと言うか、思わず出た自分の言葉に感化されました。俺の胸の内を引き出してくれて、ありがとうございます」

一太「……つまり、告白する決心がついたと」

京太郎「はい。これから告白しようと思います」

一太「それを言うなら僕もですよ。これから会長に告白しようと思います」

京太郎「本当はもっと好感度上げたり、フラグ立てたり、駆け引きが必要なのかもしれませんけどね。もう我慢できません」

一太「案外、下手な駆け引きよりも、ストレートな言葉のほうが伝わるかもしれませんね」

一太「須賀くんの思い人が誰かは知りませんが、応援していますよ」スッ

京太郎「ええ。お互い、悔いのないよう」スッ

ガシィッ

~~~~~~

久「握手してる……よく聞こえないけど、友情が生まれたみたいね」

咲「対決によって生まれる、男同士の熱い友情……素敵ですね!」キラキラ

咲「それに、副会長の愛の叫び……痺れました!」

久「ああああ、恥ずかしい! あのバカ……」///

一太「あれ、ふたりともどうしたんですか?」

久「って、うわああああ!」///

咲「あの、京ちゃんは?」

一太「ひとりにしてほしいそうです。さ、邪魔しないように行きましょう」

咲「はい……」

一太「あそうそう、さっきの騒動はすべて私の勘違いです。会長と須賀くんの間には、なにもありません。すみませんでした」

久「当たり前でしょ、まったく」

咲(よかったよぉ)ホッ

一太「あの、宮永さん。すみませんが、会長と話がしたいので先に行っててくれませんか?」

咲「はい、任されました!」

久「えっ」アセッ

咲 (`・ω・´)bグッ

一太 (`・ω・´)bグッ

久「なによその手は! ちょっと咲――」

咲「では部長、また部室で!」ノシ

久「ちょっ……行っちゃった」

一太「会長」

久「はいっ! な、なに?」ドキドキ

一太「会長……いえ、久さん。好きです! 付き合ってください!」

久(ひゃああああ!)///

月曜ちゃんが遊びにくるので、
今日はここまでにしておきます

久「……」///

一太「あの……」

久「も、もう少し雰囲気作りとかないわけ?」ツン

一太「すみません。もう言いたくてしょうがなくて」

久「……ふふ。不器用ね」

一太「あはは……」

久「正直、副会長とそう言うの……考えたことなかったわ。けど、まじめに考えてみようと思う」

一太「……」ドキドキ

久「だから、その……友達から、なら」///

一太「……それは、フラれたわけではない――と受け取っていいんですか?」

久「……うん」

一太「いよっっっしゃー!」

久「い、言っとくけど、OKしたわけでもないんだから!」

一太「さすが会長! 愛は育むものだと言いたいんですね!」

久「違う~!」///

~~~~~~

和「おかえりなさい咲さん」

咲「ただいま。和ちゃん、あの話、誤解だったことがわかったの」

和「そうなのですか?」

咲「うん。心配かけてごめんね」

和「いえ、よかったですね」ニコッ

咲「うん♪」

優希(……?)

まこ「さあ、四人そろったところで、部活再開じゃ」

優希「咲ちゃん、京太郎と部長は?」

咲「京ちゃんはよくわからないけど、用事があるみたいって、熱い友情を結んだ副会長が」

優希(――??)

咲「部長は……ふふふ♪」

優希・和・まこ(――??)

~部活終了後、体育館裏~

京太郎(そろそろかな)

京太郎(部活が終わったら、和はここに来る)

京太郎(会長との誤解は、副会長が解いてくれてるだろう)

京太郎(……いや、誤解したままでも関係ない。告白するって決めたんだから)

京太郎(和。俺の思い、受け取ってくれ)

ザッ

京太郎(来た! 背中に和を感じる)ドキドキ

京太郎「お疲れさん。悪いな、部活に顔出さなくて。心の整理してたんだ」

「心の整理?」

京太郎「ああ。俺、好きな人がいるんだよ。だから、部長とのことは本当に誤解なんだ」

京太郎「それで今日、その人に告白しようと思ってさ」

「……相手は?」

京太郎「……同じ麻雀部の人だよ。ずっと好きだったんだ」

「――!」

京太郎「ずっとくすぶってた……けど、もう我慢できないんだ。そいつに好きだって言いたくてしょうがない」

京太郎(この先を言ったら引き返せない……けど! どうせ死ぬなら、強く打って死にたい!)

京太郎「だから、聞いてほしい」

「――」コク

京太郎(下手でもいい。三流でも。けどせめて、熱い三流で……!)

京太郎「あなたが――」

京太郎(とどけ、俺の思い――!)

京太郎「あなたが好きです! 俺と付き合ってください!」バッ

「――!!」

ひとまずここまでです
後でまた投下するかもしないかも

すみません。福本好きなもんで、
筆が乗るとつい書いちゃうんです

眠くて筆が進まないので少ないですが、続き投下します

京太郎(和の顔を見る余裕がない。振り向きざまに頭をさげてしまった)

京太郎(和。君は今、どんな顔をしているんだ?)

「……本当に、わしでええんか?」

京太郎「ああ、もちろん!」

京太郎(――ん? わし?)

「そげな考えたことなかったけぇ……正直嬉しい」///

京太郎「……」タラ… ←冷や汗

「ま、まずは友達からってことで、善処しちゃるけー……今はそげな答えで許してほしい」

京太郎「……」ダラダラ…

まこ「これからよろしゅうな、京太郎」///

京太郎(●※□#▲~~~!?!?)

京太郎(間違えたああああああ!!)ンガァーン!!

~~~~~~

和(そう言えば、須賀くんを呼び出していたのを忘れてました。明日ちゃんと謝らないと。一応メールでも謝ってっと……)

和(まあ、例の件は誤解だったみたいですし、大丈夫ですよね)

~翌日~

久「おはよう、まこ」

まこ「おはようさん」

久「あれ、眼鏡は?」

まこ「ふふふ、ちょっとイメチェンじゃ。コンタクトにしてみた」

久「へぇ、いいじゃない。そのヘアピンも似合ってるわ。可愛い」

まこ「ふふ、ありがとさん♪」

以上です

まこの方言難しいー!
ご指摘あればいただきます

な、なんだこの盛り上がりは…

(まこの出番さっさと終わらせようとしてたなんて言えない…)

京太郎「……」トボトボ

まこ「あ。おーい、京太郎」

京太郎「――!」ビクッ

まこ「おはようさん」

久「おはよう」

京太郎「お、おはようございます」

京太郎(染谷先輩プチおしゃれしてるううう! 絶対俺が原因だよな……)ダラダラ…

久「どうしたの須賀くん? 凄い汗だけど」

京太郎「いいいいえ、なんでもないです!」ダラダラ…

まこ「体長悪いんなら、あんまり無理せんとき」つハンカチ

フキフキ

京太郎「あ、ありがとうございます。でもハンカチが……」

まこ「これぐらいええ。京太郎の体のほうが大事じゃ」

京太郎(逆に冷や汗が止まらないんですけど!)

久(まこ、やけに積極的ね。どうしたのかしら?)

~昼休み~

咲(お昼だ!)

優希(京太郎と食べるじぇ!)

咲・優希((あれ、いない……))

~~~~~~

まこ「本当に早退せんでよかったんか?」

京太郎「は、はい。ご心配どうも。もう平気です」

まこ「そんならええが、なにかあったら言うんじゃぞ」

京太郎「はい。ありがとうございます」

まこ「さあ、二人で昼飯食うか!」

京太郎「あの、俺なにも用意してないんですが」

まこ「ふふ、心配せんでええよ。京太郎のために弁当作ってきたけんの」

京太郎「ふえ?」

まこ「ほとんどは昨日の残りと冷凍食品じゃけど、たまご焼きは早起きして作ったんじゃ。嬉しかろ~♪」

京太郎「は、はは……」

>>326
そんなこと言われるとなんか引きのばし漫画みたいにその場その場を作っているような感じで嫌になる……
せめて副会長の部分は省くべきだった。数コマで終わる所を二週にわたって描いたような感じ


このスレは好きだけど、続けるために他のキャラが不憫になるのはやめた方がいい

短いですが今日はここまでです

>>332
さっさと終わらせると言うより、「出番が少ない」が正確な表現でした
引き伸ばしてるつもりはないんですが、そう見えたならすみません
どちらかと言うと、書きたいこと書いてサクッっと終わるほうが好みです

ただ、結末は考え中なんで終わりは見えない……

構えるとエタりそうなんで
今まで通り気楽にいきますわ
合わない人すみません

そんなわけで続き投下

京太郎(なにが『友達から』だよ! 完全に恋人じゃないか、この状況!)

まこ「ええっと……あーんしたほうがええか?」///

京太郎「い、いや! さすがにそれはまだ早いのでは」

まこ「あー……はははは! そか。そりゃあそうじゃのう」///

まこ「さあさあ、食べんしゃい」

京太郎「……いただきます」

~~~~~~

京太郎「ごちそうさまでした」

まこ「うん。よー食うた! やっぱり男は食わなな」

京太郎「は、はあ」

まこ「なんじゃ……美味しくなかったんか……?」

京太郎「いいいいえいえ! すげー美味かったです!」

まこ「そか。それならよかった♪」

まこ「はあ……すまんな」

京太郎「え?」

まこ「『友達から』なんて言うたけど、わし、ぜんぜん経験のうて……正直どうしたらええかわからん」

まこ「でも、嬉しかったんじゃ。告白されたのなんて初めてじゃけぇ、昨日は舞い上がってしもうた」

まこ「空回ってしもうたみたいじゃけど……わしなりに京太郎に喜んでほしゅうて、いろいろやってみた」

京太郎(染谷先輩……)

まこ「あああ、言いたいことが纏まっとらん!」

まこ「ようするに、もっと京太郎のこと好きになれるよう努力するけぇ、すまんがもう少し、わしの空回りに付き合ってくれ♪」ニコッ

京太郎(――!)ドキッ

京太郎(可愛い……染谷先輩ってこんなに可愛かったのか)

京太郎(もし和と出会ってなかったら、ひょっとすると染谷先輩のこと……)

京太郎(くっ……だめだ。これ以上この純粋な人を振り回しちゃ、だめだ)

京太郎「すみません、染谷先輩。俺……染谷先輩に好かれる資格ないです」

まこ「……? なにを弱気になっとるんじゃ。告白した相手が自分を好きになるゆーとんのに」

京太郎「っ……! すみませんでした!」バッ

まこ「えっ!? どないしたんじゃ土下座なんかして」

京太郎「間違えたんです!」

まこ「……?」

京太郎「昨日の告白は間違いなんです。まさか染谷先輩が来たとは思わなくて……本当にすみません!」

まこ「……」ポー

一旦ここまでです
仕事してきますノシ

京太郎「俺女の子に選ばれすぎィ」


こんなやつだったら普通に氏ねレベルだがここの京太郎は普通の高校生男子だからなぁ…怒れない
あと関係ないけど京太郎の声優と和の声優って共演が多いな

まこ「……すまん、ちょっとまって」

京太郎「……」

まこ「えーっと、告白する相手を間違えた?」

京太郎「はい」

まこ「意味わからんのじゃが、そげなことあるか?」

京太郎「……すみません」

まこ「え、ちょ……」

京太郎「本当にすみません!」

まこ「……あ……あは、あはははは……全部わしの一人相撲じゃったんか」

まこ「一人で浮かれて、イメチェンして、弁当作って……恥ずかしいのう」

まこ「いやーでもよかった。完全に京太郎のこと好きになってからじゃと、流石のわしも傷つくけぇのう。よう打ち明けてくれた」

京太郎「……怒らないんですか?」

まこ「なんじゃ、怒ってほしいんか?」

京太郎「いえ……」

京太郎(正直怒ってくれたほうが気が楽だ。殴ったり罵ったりしてくれたほうが……って、俺はこんな状況でも自分のこと考えてるのか。最低だな)

まこ「……」

まこ「……そうじゃな。やっぱムカついてきたわ」

京太郎「え?」

まこ「尽くそうと思ったら告白は間違いじゃった――なんて、こんな屈辱は初めてじゃ」

まこ「一発殴らせい。それで許しちゃる」

京太郎「は、はい! どこでも、なんなりと! ……ってなんで距離取ってるんですか?」

まこ「いやあ、助走つけたほうがええかなと」

京太郎「へ?」

まこ「――っ!」

タタタタタタ――

ガスゥッ!!

京太郎「ぐぼぁぉっ!!」ゴシャァ!

京太郎「づぅ――! あいいい痛ぁ……!」

京太郎(ひ……膝蹴り……殴るんじゃなかったんです……か)

まこ「はあ、スッキリした。これで許しちゃるけぇ、お互い忘れような」ニコッ

京太郎「は……い……すみませ……」ガクッ

~~~~~~

まこ「はあ……惨めじゃのう」

まこ(別に京太郎のことは怒っとらん。ただ、自分を惨めに思うてしまう)

まこ(一人で勘違いして、空回って……)

まこ「恥ずかしいのう……はは」

まこ「は……」ポロポロ

まこ「うわ……なんか、涙出てきた……」

まこ「ぅ……んぐっ……」ズズッ

久「まこ?」

やべ、昼休み終わる
今日はここまでにしておきます

ああ、あの『くぎゅうの無駄使い(笑)』のあいつか……



マジで優希にくぎゅを起用したのが謎
他に似合うキャラ絶対いるだろ

まこ「んぁ……?」

久(泣いてる!)

久「どうしたの!?」

まこ「ありゃ、見つかってしもうたか」

久「なにがあったの?」

まこ「ん……わし、振られてしもうた」ニコッ

久(なるほど、朝の様子は男絡みだったのね)

久「まこを振るほうがバカなのよ」

まこ「あはは! ありがとうな」

久「……それだけ?」

まこ「――?」

久「ぶちまけたいことがあるなら、全部言いなさい」ニコッ

まこ「~~~~っ!」ブワッ

~~~~~~

ツカツカツカ…

久「須賀くん」

京太郎「はい?」クルッ

パァンッ!!

京太郎「……」

久「なんでぶたれたか、わかるわよね?」

京太郎「……はい」

久「本当、信じられないわ」

京太郎「……」

久「黙ってないで、なんとか言いなさいよ」

京太郎「すみません……」

久「罰として、一週間一人で部室の掃除をすること」

京太郎「え?」

京太郎(そんなんでいいのか……)

久「まこに免じて、それで許してあげるわ。皆にも黙っておいてあげる」

京太郎「すみません。ありがとうございます」

久「……まこ、泣いてた」

京太郎「――っ」

久「須賀くんは悪くないって。ただ自分が惨めだって言ってた」

京太郎(そんな……じゃあ、さっきのムカついたって言うのは、俺の気持ちを思って?)

京太郎(俺が気にしなきゃいけないのに、逆に気を使わせてしまった……)

久「まこに感謝しなさいよ」

京太郎「はい」

久「部活は普通に出るって。須賀くんも来なさい」

京太郎「はい」

~放課後、麻雀部部室~

京太郎「……」ズーン

京太郎(うう、自己嫌悪で頭がいっぱいだ。部活に気が入らん)

優希(京太郎、元気ないじぇ)

咲(なにかあったのかな?)

和「……」 ←気づいてない

まこ「はあ……おい京太郎。ちょっと来い!」

京太郎「は、はいっ!」

まこ「あんたのう。折角わしがなにもなかったかのように振る舞っとるんじゃけぇ、あんたもシャキッとせんしゃい!」

京太郎「す、すみません」

まこ「謝罪はもうええわ。ええか、今日までじゃ。明日からは今までの関係に戻るぞ」

まこ「わしのことなら大丈夫じゃ。部長になに言われたか知らんが、今日のことは気にせんと決めた。なあに、どうせすぐ笑い話になるけぇ♪」

京太郎(染谷先輩……すげぇいい人だー)ウルウル

まこ「好きな子がおるんじゃろ? その子に元気なところ見せちゃり」ニコッ

京太郎「はいっ……!」グズッ

まこ「ああもう、泣くな泣くな」

京太郎(もう染谷先輩には、足を向けて寝られないな)

~部活終了後~

京太郎「あー、片付けは俺がやっとくんで、みんなは先に帰ってください」

久「悪いわね」

まこ「また明日のう」

咲「え、手伝うよ京ちゃん」

優希「そうだじょ」

京太郎「えっと……」

久「私がお願いしたのよ。最近暗くなるの早いから、女の子は早く帰ったほうがいいと思ってね」

久「須賀くんなら腕っぷしも強いし、大丈夫よ」

京太郎「そ、そう言うこと。さあ、後は男に任せて帰った帰った」

和「ありがとうございます。では私たちも帰りましょうか。咲さん、優希」

咲「うん。また明日ね京ちゃん」

優希「またなー京太郎」

バタン

京太郎「……ふぅ」

京太郎(とは言っても、片付けなんてすぐ終わるんだけどな。メインはその後の掃除)

京太郎(早朝にしとけばよかったかな? ……ま、いいか)

京太郎(それにしても、染谷先輩には本当に悪いことしたな。まあでも、ああ言ってくれたんだし、明日からは今まで通り接しよう)

京太郎(和への告白もしそびれちまった。いや、物理的にはいつでもできるんだけど、こう、俺の心境的に)

京太郎(鉄は熱いうちに叩けなんて言うけど、人間も同じだな。別に和への思いが冷めたわけじゃないけど)

京太郎(ただ冷静になってみれば、時期尚早な気がする。和は俺に興味なさそうだし、まだ種まきの時期だ。……言い訳めいてるかな?)

京太郎(と、考え事してるうちに片付け終わっちまった。掃除するか)

~帰り道~

優希「のどちゃん、咲ちゃん、また明日だじぇ」

和「はい。また明日」

咲「おやすみ、優希ちゃん」

テクテク…

咲「京ちゃん大丈夫かな?」

和「須賀くんがどうかしたんですか?」

咲「今日、元気なさそうだったから」

和「全然気づきませんでした」

咲(あからさまに元気なさそうだったけどな)

和「今からでも戻りますか?」

咲「そうしたいけど、もし京ちゃんが一人で居たいんだとしたら、迷惑かも……」

和「そのときは謝ればいいだけです」

咲「……そうだね。戻ろう」

和「では、私はここで」

咲「え、一緒に行かないの?」

和「そんな無粋なまねはしませんよ。どうぞ二人っきりで帰ってください♪」

咲「べ、別に下心があったわけじゃなくて、純粋に京ちゃんが心配で――」

和「はいはい、わかってますわかってます」

咲「もう……」///

今日はここまでです

思ってたよりまこの出番多かったな
筆が乗ると勝手にキャラが動きますね

~麻雀部部室~

京太郎「ふう、こんなもんだろ。さて、帰るか」

ガチャ

京太郎「あれ、咲」

咲「お疲れ様、京ちゃん」

京太郎「忘れ物か?」

咲「ううん。京ちゃんと帰りたくて、戻って来ちゃった」

京太郎「嬉しいこと言ってくれるねぇ」

咲「ふふ。ちょうど出るところなんでしょ? 一緒に帰ろ」

京太郎「おう」

~帰り道~

咲「……今日、なにがあったの?」

京太郎「なにもないぞ」

咲「何年一緒にいると思ってるの? 私の目は誤魔化せないよ」

京太郎(やっぱそうだよな……でも、ここで話したら染谷先輩の好意を裏切ることになる)

京太郎「……」

咲(なにか考えてるみたい……余計なこと聞いちゃったかな)

咲「ごめん。話しづらいならいいよ」

京太郎「……すまん。気ぃ使わせたな」

咲「ううん。誰にも話せないことってあるよね。気持ちわかるよ。……でも、これだけは覚えておいて」

咲「私は、なにがあっても京ちゃんの味方だから♪」ニコッ

京太郎「咲……ありがとう」ジーン

~咲の部屋~

咲「――ってことがあったの」

照『おおおおお! 咲は男の子の気持ちわかってるわね。いつからそんな男タラシに……』

咲「ええっ!? 私はただ京ちゃんを元気づけたかっただけだよ」

照『うんうん、わかってる。これは落ちたね』

咲「だから違うんだって!」

照『へー、落としたかったわけじゃないんだ。じゃー私にちょーだい♪』

咲「だからそれはダメぇ!」

照『じょーだんよ、じょーだん。可愛いなー咲ちゃんは。咲ちゃん可愛い!』

咲「……お姉ちゃん、お酒飲んでる?」

照『飲んでるわけないれしょー。私はまらこーこーせーらんらからー』

咲「らんらからーって……」

照『まあまあ、それはいいとして。京ちゃんが落ち込んでるならチャンスじゃん! 傷心の京ちゃんに優しくしまくって、一気に崩落よ!』

咲「わかった、わかったから。お姉ちゃんはもう寝て。おやすみ」

照『おやすみー、私の咲ちゃんー♪』

~照の部屋~

ピッ

菫「ずいぶん楽しそうに話してたな」

照「そりゃ楽しいわよ。咲ちゃんだもの。みつを」ゴクゴク…

照「ぷはー!」

菫「飲みすぎだ。と言うか、なんでジュースで酔ってるんだよ」

照「酔ってない酔ってないー」

菫「お前それ本当にジュースか?」

照「なによぅ、疑うなら飲んれみれば?」

菫「ああ」

照「きゃは♪ 間接キッスー♪」

菫「はいはい」ゴク…

ブー!

菫「これ、本当に酒じゃないか!」

照「そんなことないよー、普通のオレンジジュースらよー」

菫「それは味覚が麻痺してるんだ。スクリュードライバーだぞこれ」

照「誰がコークスクリューらー!」

菫「言ってねぇよ!」

~咲の部屋~

咲(京ちゃんに優しくして……かあ。事情には触れないでほしそうだったけど、元気づけるのはいいよね)

咲(そして京ちゃんの気持ちを……)///

咲(よし! 明日は京ちゃんにお弁当作って行こう!)


~優希の部屋~

優希(京太郎、今日元気なさそうだったじょ)

優希(元気出してほしい……よし! 明日は京太郎にお弁当作って行くじょ!)

今日はここまでです

書いてて照のキャラが違和感しかなかったので、酔ってることにしました
こんな照もかわいいなと思いましたまる

~翌朝~

咲「京ちゃんおはよう」

京太郎「おう! おはよう!」

咲(わっ、すでに元気だ……)

咲「今日、お昼一緒に食べようよ」

京太郎「おう、いいぜ」

咲(やった♪)


~休み時間~

優希「京太郎!」

京太郎「おー優希。どうした?」

優希「喜べ京太郎! 京太郎のためにお弁当作ってきてやったじょ!」ドキドキ

京太郎「……なぜに?」

優希「昨日、元気なかったからな。私のお弁当で元気出せ!」

京太郎(うう、優希にも気ぃ使わせてたのか)

京太郎(咲と先約があるけど、折角作ってくれた弁当を断るのも申し訳ないな)

京太郎「サンキュー。じゃあまた昼休みに」

京太郎(まあ、三人で食べればいいか)

優希「おう! 楽しみにしておけ」

優希(上手くいったぁ~。勢いに任せて誘ったけど、緊張したじぇ)ドキドキ

~昼休み、食堂~

咲・優希「「あれ?」」

咲「なんで優希ちゃんがいるの?」
優希「なんで咲ちゃんがいるんだ?」

京太郎「咲のほうが先約だったんだけどな、折角優希が弁当作ってくれたって言うから、三人で食べようと思って」

咲(優希ちゃん、本当に京ちゃんと仲いいな。羨ましい)

咲「わ、私も京ちゃんにお弁当作ってきたんだけど」

京太郎「……マジか?」

咲「マジマジ」

優希(咲ちゃん、相変わらず京太郎と仲いいな。羨ましいじょ)

京太郎「なんか悪いな二人とも。気ぃ使わせちゃって」

咲「それはいいんだけど、もちろん全部食べてくれるよね?」

優希「私も食べてほしいじぇ」

京太郎(うう、ご丁寧に二つとも男向けの量になってる……ちょっときついかも)

和「あれ、みなさんご一緒ですか?」

優希(――!)

京太郎(おおぅ! マイフェアリーエンジェル和!)

京太郎「みんなで弁当食べることになってさ」

和「――」ムッ

和「私だけ仲間はずれなんですね」プイッ

咲「――! そんなこと――」

京太郎「そんなことはないッッ!」

咲・優希・和(((――!?)))ビクッ

京太郎「ちょうど和も呼ぼうと思ってたんだ」

咲(和ちゃんを傷つけないように配慮してる。やっぱり優しいなあ、京ちゃん)

優希(くっ、このタイミングで遭遇したら誘わざるを得ない……やるな、のどちゃん)

和「そうだったんですか。よかったぁ」ホッ

和「では失礼しますね」

咲・優希((あ!))

優希(しまった! のどちゃんが京太郎の隣に!)

咲(うう、最初に京ちゃんの隣確保しておけばよかったよぉ)

京太郎(うおおお! 和が俺のととと隣にいいい!)

和(――?)キョトン

和「あ、そうだ須賀くん。一つお願いが」

京太郎「なにかな? なんでも言ってくれたまへ!」

和「父の分のお弁当を作ったのですが、今日はいらないことを忘れてて……よかったら食べてくれませんか?」

優希(な――!)

今日はここまでです

自分で書いといてなんだけど、和可愛いな

優希(のどちゃん、偶然を装っているが、これは必然!?)

京太郎(ひょっとして、和も俺を気づかって……?)

京太郎「もちろんいただくぜ!」

京太郎(ここで食わなきゃ男が廃る! まさか和の手作り弁当を食える日がくるなんて!)ヒャッホーゥ!

咲「……京ちゃん、やっぱり私のはいいよ。流石に三人分はきついよね」

和「え?」

咲「私と優希ちゃんも、京ちゃんにお弁当作ってきてたんだ」

和「そうとは知らずすみません。須賀くん、私のはいいですから、二人のを食べてあげてください」

京太郎(そんな勿体ないことができるか!)

京太郎「いや、折角みんなが作ってくれたんだ。全部食う!」

京太郎「いただきますっ! うおおおお!」ガツガツ!

~~~~~~

京太郎「ごちそうさまでした」フゥー

京太郎(なんとか食いきったぜ)

和「お粗末様でした」

京太郎「粗末だなんてとんでもない! 最高に美味かったぜ!」

和「そ、それはどうも、ありがとうございます」タジ

優希「京太郎、私のはどうだった!?」

咲「京ちゃん、私のは!?」

京太郎「おう、二人とも美味かったぜ。サンキュな」

咲・優希(『誰のが一番美味しかった?』なんて聞いたら、面倒な女だと思われるかな?)

和「そんなに喜んでもらえると、作りがいがありますね」

京太郎「な、なんなら毎日でも作ってほしいなーなんて」

和「ふふ、今日はたまたまですよ」

京太郎「ですよねー」

優希「私はっ!」ガタッ

京太郎(――?)

和(――?)

優希「ま……毎日作ってあげても、いいじょ!」

咲(――!)

咲(優希ちゃん……まさか……)

咲「私もっ!」ガタッ

咲「毎日、京ちゃんにお弁当作ってあげるよ!」

優希(――!)

優希(咲ちゃん……もしかして……)

和「ふふ、須賀くんもてもてですね」

京太郎(なあっ! このままでは和にあらぬ誤解を!)

京太郎「あはは! 二人とも、俺が昨日元気なかったもんだから、気ぃ使ってくれてんだよ。ありがとう二人とも。もう解決したから大丈夫だよ」

咲(それは関係ないんだけどな)

優希(このにぶちんめー!)

今日はここまでだし

~放課後、部室~

京太郎「あ……」

まこ「あ……」

京太郎「お疲れ様です、染谷先輩」ニッ

まこ「おう、お疲れさん」ニッ

久(ふふ、もう大丈夫そうね)

咲・和・優希(――??)


~部活終了後~

京太郎「咲、今日は待ってなくていいぞ」

咲「え……」ガーン

京太郎「そんな悲しそうな顔するなよ。雨降るみたいだからな、早めに帰っといたほうがいいだろ」

咲(心配してくれてかぁ。よかった)

咲「そんなの気にしないよ」

京太郎「俺が気にするの。さあ、帰った帰った」

咲「あーん……」

~帰り道~

咲「京ちゃんってどんなタイプが好きなんだろう?」

和「好きな“人”ではなく“タイプ”ですか」

咲「うん。私思ったの。京ちゃんには好きな人がいて、その人が私でもそうでなくても、私が京ちゃんのタイプになれば解決するかなって」

和「相手になんでも合わせてしまうのって疲れませんか?」

咲「うん。だから先のことも考えて、苦なくできる範囲でやろうと思う。髪型とか料理の腕とか」

和「なるほど。料理の腕なら将来のためにもいいかもしれませんね」

咲「もー気が早いよ和ちゃん」///

和「ふふ♪ わかりました。じゃあそれとなく須賀くんに聞いてみますね」

咲「えっ、いいの?」

和「もちろんです」

咲「最近、和ちゃんに頼ってばかりで、少し悪い気がしてるんだ」

和「でしたら、私に好きな人ができたときに協力してください」ニコッ

咲「うん、もちろんだよ!」

~そのころ、麻雀部部室~

京太郎「ふー、こんなもんか。俺もそろそろ帰ろーっと」

ガチャ

京太郎「あれ、優希」

優希「おう、お疲れ京太郎」

京太郎「忘れ物か?」

優希「ふふん。優しい主人は犬が終わるのを待ってたんだじぇ」

京太郎「誰が犬だ……って、待たせちゃったか。悪い」

優希「ほかの用事済ませてたから大丈夫だけど、それにしても遅かったな。――はっ、まさか!」

京太郎「なんだよ」

優希「私が座ってた椅子に頬ずりしてたのか!」

京太郎「してねー」

優希「そんなこっそりしなくても、頬ずりぐらい直接私にさせてあげるじょ」

京太郎「はいはい、冗談言ってないで帰るぞ」

優希(冗談じゃないんだけどな)

~学校の出入口~

ザー

京太郎「あれ、お前傘持ってないの?」

優希「天気予報見てなかったじょ……」

京太郎「仕方ないな。ほら、入れよ」

優希(――!)ドキッ

優希(あああ相合い傘ぁー!)

京太郎「どうした、早く入れよ?」

優希「う、うん」

優希(これは思わぬラッキーイベントだじぇ!)

今日はここまでです

さっき半荘4回やったんですが、バカヅキして全部トップでした
麻雀って楽しいよね!

~帰り道~

優希「……」ドキドキ

京太郎「……」

優希「……」ドキドキ

京太郎(な、なんで黙るんだよ。え、なにこの気まずさ)

優希(うう、緊張してなに話せばいいかわからないじょ)

京太郎「……」

優希「……」スッ

京太郎(うおっ、体寄せてきた。どうしたんだ?)

優希「京太郎、肩、濡れてるじょ」

京太郎「――ああ、なるほど。気にすんな」

優希「悪いな私のせいで」

京太郎「いいって。男はな、自分は濡れてでも女の子を守るもんなんだよ」

優希「それは、私を女の子として見てくれてるってことか?」

京太郎「は? そりゃそうだろ。それともお前、実は男なのか?」

優希(はぁ、やっぱりわかってないじぇこの男は)ヤレヤレ

優希「こんな美少女を捕まえて男呼ばわりとは失礼な!」

京太郎「あははは」

~~~~~~

優希「京太郎」

京太郎「ん?」

優希「京太郎って好きな人いるのか?」

京太郎「……お前もか」

優希「え?」

京太郎「咲と和にも聞かれたんだよ。女子の間で恋愛の話題流行ってんの?」

優希「――! ま、まあそうだじぇ」

優希(のどちゃんは知ってたけど咲ちゃんまで……やっぱり咲ちゃんも京太郎のこと好きなんだ)

京太郎「いるよ」

優希「だ、誰なんだ?」

京太郎「ないしょ」

優希「なんで!?」

京太郎「だって恥ずかしいじゃん。咲と和にもないしょって言ったよ」

京太郎(それに、まだ和に知られるわけにはいかない)

優希「付き合ってるのか?」

京太郎「付き合いたいとは思ってるよ」

優希「……そうか」

京太郎「お前はどうなんだよ。好きなやついるのか?」

優希「いるじぇ」

京太郎「そっか。付き合ってるのか?」

優希「……」フルフル

京太郎「……そっか」

京太郎(こいつにも好きなやつがいるのか。俺によく絡んでくるから、好きなやつなんていないのかと思ってたけど、そんなことないんだな)

京太郎(優希の恋が上手くいったら、こうやって二人で話したりできなくなるかな。それは少し寂しい)

京太郎(でもやっぱり、応援してやりたいな。誰かを好きって気持ち、俺にもわかるから)

京太郎「上手くいくといいな」

優希「……そうだな」

優希(やっぱり私じゃないのかな、京太郎の好きな人。くー、わかってたけど辛いじぇー)

優希(まあでも、付き合ってはないみたいだし、私にもまだチャンスはあるはずだじょ!)

優希(前向きに前向きに……あれ?)ツー

優希(やばい、涙出てきたじょ。隣に京太郎がいるのに……)

今日はここまでです

最近忙しいのでのんびりですが、
どうかお付き合いください

京太郎(優希のやつ、急に黙ってどうしたんだ?)

優希「――っ」ダッ

京太郎「え、なにやってんだ濡れるぞ!」

優希「ここまででいいじょ。ありがとな」

京太郎「家まで送るって。ああほら、もうびしょびしょだ」スッ

優希「うぅ……」

京太郎(あれ、こいつ泣いてる?)

京太郎「お、おい、どうした!?」アセッ

優希「なんでもないじぇ」

京太郎「だってお前、泣いて――」

優希「うるさいうるさい! これは雨だじょ!」

京太郎「……わかった。なにも聞かねぇよ。でも家までは送るぞ。このままお前残して帰れるか」

優希「……わかったじぇ」

テクテク…

京太郎(ひょっとして、好きなやつと上手くいきそうにないのかな? それともすでにふられたあと……?)

京太郎「軽率な発言だったら悪い。けど、お前のこと応援してるのは確かだから」

優希(――っ)

京太郎「まあ、なにかあったら言え。いつでも聞くから」

優希(この……! 人の気もしらないで!)

優希「その優しさが人を傷つけることもあるんだじょ」

京太郎「えっ」

優希「とうちゃーく! ありがとな京太郎。また明日」

京太郎「え……ああ、また明日」

優希(はぁ~、なんでこんなやつ好きになっちゃったんだろうな)

~咲の部屋~

照『なるほど、じゃあ明日はお弁当以外の方法で攻めてみよう』

咲「て言うと?」

照『例えば、いつもと違う服にしてみるとか』

咲「制服なんだけど……」

照『あ……まあつまり、こいついつもと違うなって興味付けさせればいいのよ』

咲「なるほど~」

咲(いつもと違う自分か……そう言えば髪延びたし、髪型変えてみようかな)

今日はここまでっす
優希かわいい

~次の日~

優希「はあ!?」

和「ですから、須賀くんの好きなものとか好みのタイプとか、聞き出してほしいんです。私よりも優希のほうが、須賀くんと仲よさそうなので」

優希「絶対嫌だじょ!」ガー!

和「そ、そんなに好みじゃないんですか、須賀くん」

優希「う……って言うかなんで?」

和「ふふ、咲さんが知りたがっているんです♪」

優希(なぁっ!?)

優希(のどちゃんも京太郎が好きなんじゃあ……ひょっとして、咲ちゃんをだしに?)

優希(……いや、のどちゃんはそんなことしないじょ。と言うことは、のどちゃんが京太郎を好きだと思ってたのは、私の勘違い?)

優希(じゃあ、あの体育館裏で見たのは……うー、わかんないじょ!)

和「仕方ありません。諦めますか」

優希「待った! わかった。引き受けるじぇ」

優希(京太郎の好みは私も知りたいところだじょ。後で一人、こっそり聞くのは感じ悪いしな)

和「ありがとうございます!」

~~~~~~

優希「京太郎」

京太郎「お……おお、優希」

優希「昨日は取り乱して悪かったじょ。それと送ってくれてありがとな」

京太郎「なあに、いいってことよ」

優希「それでその、女子の間で恋ばなが流行ってるって言ったじゃないか。それ関係で男子にアンケート取ってるんだけど、京太郎も答えてくれるか?」

京太郎「え、ああ、いいぜ」

和(うまい! さすが優希です)

咲「和ちゃん、隠れてなにしてるの?」コソッ

和「咲さん!」

和(髪型可愛い……じゃなくて)

和「今、優希が須賀くんの好みについて聞いてくれてます」

咲「え、優希ちゃんが?」

咲(和ちゃん、優希ちゃんにお願いしちゃったんだ……なんと言うか、ごめんね優希ちゃん)

優希「料理上手な女の子が好き。YesかNoか」

京太郎「Yes. 手作り弁当とか憧れるなー」

優希(えっ)ドキッ

咲(――!)ドキッ

和(……)シーン

優希「じ、じゃあ次の質問だじょ。スポーツができる女の子と、できない女の子、どっちが好きだ?」

京太郎「別にどっちだっていいじゃん。あ、ただ、ドジっ子とかは可愛いと思うぜ」

咲「やった!」

和「自覚あったんですね」

京太郎(あれ、あれに見えるは和?)

京太郎(ははーん、そう言うことか。なんかおかしいと思ったぜ。俺の好みが聞きたいんだな和)

京太郎(バカだなあ。もちろん君に当てはまるすべてさ!)

優希「最後の質問だじぇ。京太郎は……えーっとえーっと……」

優希「どう言う髪型の女の子が好きですかっ!」

京太郎「ふっ、決まってんじゃねーか……」

京太郎「髪を両側で縛ってる!」

京太郎(届けマイハート!)

和「……」 ←ツインテール

優希「……」/// ←ツインテール

京太郎「……おい、聞いてんのか?」

優希(え、それ、本気で言ってるのか?)ドキドキ

優希「そ、それって……」

咲「うわっ!」ドタッ

和「大丈夫ですか咲さん!?」

咲「うん……いたた」

優希(咲ちゃん!? いつからそこに――)

優希「って、あああ!」

咲「あはは……」 ←ツインテール

和「よかったですね、咲さん♪」

今日は以上っす
最近やっとももの可愛さに気づいたっす

~休み時間、校舎裏~

優希「ごめんな、のどちゃん。急に呼び出したりして」

和「構いませんよ。どうかしたのですか?」

優希「単刀直入に聞くじぇ! のどちゃんは京太郎のことが好きなのか?」

和「……はい?」

優希「見たんだじぇ。この前体育館裏で、のどちゃんが京太郎に言い寄っているところを」

和「言い寄ってなんかいません!」///

和「あれは咲さんのために、須賀くんの好きな人が誰かを探ってたんです」

優希「あはは……なんだ。私の早とちりだったのか」

和「はい。……ですがなぜそんな質問を?」

優希「はあ……のどちゃんの鈍さも大概だな。京太郎といい勝負だじぇ」

和「う……」

優希「私も京太郎のことが好きなんだ」

和「え……えええぇぇぇ!?」

和(ゆ、優希も須賀くんのことが……)

和(咲さんのこと応援してましたけど、優希も大事な友達……ああ、私はどうしたら……)

~部活中~

和「……」チラチラ

咲(和ちゃん、京ちゃんのことチラチラ見て、どうしたんだろう?)

京太郎(和の視線を感じる! これは、ついに俺の魅力に気づいたか!?)


~帰り道~

和「咲さん、お話があります!」

咲「どうしたの改まって?」

和「須賀くんのことです。……すみません! 咲さんのこと、応援できなくなってしまいました!」

咲「な……そんな……!?」

和(すみません咲さん。でも、咲さんだけを応援するなんて不公平です。これからは私は関与せず、お二人で正々堂々と闘っていただきましょう)

咲(まさか、気づいちゃったの? 京ちゃんの魅了に!)

咲(そりゃそうだよね。京ちゃん格好いいもん)

咲(優希ちゃんに続いて和ちゃんまで……なんだか寂しいな)

咲(でも負けられない。私だって京ちゃんのこと好きなんだから! 一番好きなんだから!)

咲「こうしちゃいられない!」ダッ

~麻雀部部室~

京太郎「掃除終わりっと。さて帰るか」

優希「よっ!」

京太郎「優希。今日もなんか用事があったのか?」

優希「まあな」

優希(ほんとはそんなのないけど、気を聞かせて帰らされても嫌だからな)

京太郎「そか。じゃあ一緒に帰るか」

優希「おー! ……なあ、京太郎――」

タッタッタッ

咲「京ちゃん!」ハァ…ハァ…

優希(――!)

京太郎「あれ、咲。お前帰ったんじゃないのか?」

今日はここまでなのよー

この後の展開どちらかとデートするか
3人でデートするかで迷い中……

京太郎「まいっか。一緒に帰ろうぜ」

~~~~~~

咲「京ちゃんっ」
優希「京太郎っ」

京太郎「うおっ、どうした?」

咲・優希「……」

咲「お、お先にどうぞ」

優希「咲ちゃんこそお先にどうぞだじょ」

咲・優希「……」

咲・優希「明日遊びに行こっ!」

咲・優希(――!)ハッ

京太郎「そっか、明日は土曜日だったな。じゃあみんなで遊びに行くか」

京太郎「和にも声かけてみよう」

咲「えっ」

ピッ

プルルルルルル

和『はい、原村です』

京太郎「もしもし和? 明日、咲と優希と三人で遊びに行くことになったんだけど、和も行かないか?」

和『……折角ですが、明日は用事があるので遠慮させていただきます』

京太郎(ガーン!)

和『三人で楽しんできてくださいね♪』

プツッ

咲「和ちゃん、なんだって?」

京太郎「用事があるから行けないってさ。三人で行くか。どっか行きたいとこあるか?」

優希「美味しいタコスの情報を仕入れたから、食べに行きたいじぇ!」

京太郎「マジかっ! 俺もタコス職人として興味あるなー」

咲(むっ、京ちゃんの興味あることで誘う……やるね、優希ちゃん)

京太郎「咲は?」

咲「欲しい本が沢山あるから、付き合ってほしいなって」

京太郎「また荷物持ちですか」

咲「ごめーん。京ちゃんにしか頼めないんだ」

京太郎「はいはい。お前どんくさいからな、持ってやるよ」

咲「ありがとう。京ちゃんは頼りになるよ」

優希(頼ることで新密度を上げる……なかなか策士だな、咲ちゃん)

~和の部屋~

ピッ

和(これは……で、で、デートですよね。それも三人で)///

和(これは修羅場の予感! 咲さんと優希には悪いですが、わくわくしてしまいます)ワクワク

和(咲さんと優希……須賀くんの心をつかむのは、一体どちらなのか!?)

和(二人とも、頑張ってください!)

今日はここまでですよー

~翌日~

咲「優希ちゃんおはよう。早いね」

優希「咲ちゃんこそ。昨日は緊張して眠れなかったじょ」

咲「私も。くまとかできてないかな?」

優希「大丈夫だじぇ。私は?」

咲「大丈夫だよ」

優希「あはは」

咲「ふふ」

優希「これからどうなるかわからないけど、咲ちゃんとはこれからも仲よくしたいじぇ」

咲「私も。じゃあ、どっちが勝っても怨みっこなしってことで」

優希「おう! 正々堂々勝負だじぇ!」

咲「うん! お互い頑張ろうね!」

~~~~~~

京太郎「わりぃ、遅くなった!」

咲「まだ時間きてないよ」

優希「私たちが早すぎたんだじぇ」

京太郎「――よし。まずはどこ行く?」

優希「タコスっ! 腹ごしらえだじぇ」

京太郎「そうだな。じゃあ案内してくれ」

優希「合点、承知ー♪」パシッ

ダッ

京太郎「へ? ……うわっととと!」

京太郎「ちょ、まて! 両手繋がれて走られたら危ないだろ!」

優希「両手? うおっ、咲ちゃんも繋いでる!」

咲「ふふん♪」

咲(抜け駆けなんてさせないもんね)

京太郎「どうしたんだよ二人とも」

咲「まあ、たまにはいいじゃない♪」

優希「そうそう♪ 美女二人に手を繋がれるなんて役得だろ?」

京太郎「へーへー、わかったよ」

京太郎(和がいたら勘違いされてたかもな。危ない危ない)

~タコスの店~

京太郎「美味い! 特にこの生地は普通とちがう。なにか一手間かけてるに違いないが、一体なんだ? 教えてくれるかな? 企業秘密だろうなーけど気になるッ!」

咲「京ちゃん、そんなにタコスに思い入れあったんだ」

優希「私も知らなかったじぇ。これは京太郎のタコスが美味いわけだ」

京太郎「マスター、このタコスのレシピを教えてくれませんか! え、企業秘密? くぅ~残念!」

~~~~~~

京太郎「すまん、一人で盛り上がってしまった」

咲「自分の好きなことだと、そうなっちゃうよね」

優希「楽しんでくれてよかったじょ」

咲「次は私の番だね。本屋行こう本屋!」

~本屋~

咲「うわーこの人の新刊きてたんだ! お、これ面白そう! ああっ、この本ついに訳されたんだ!」

京太郎「咲は本当に本好きだな。俺はどうも苦手で」

優希「私も苦手だじぇー。仲間だな京太郎♪」フフン

咲(むっ)

咲「京ちゃんもたまには本読んでみるといいよ」

京太郎「読んだほうがいいのはわかってんだけどな。なにかおすすめあるか?」

咲(――♪)パァァ

咲「そうだね、やっぱり東野圭吾は読みやすいと思うよ。読んでる人も多いし。ほかに有名どころだと貴志祐介とか村上春樹とか。あ、村上と言えば本屋大賞になった村上海賊の娘とかいいんじゃないかな」

咲「ビジネス書だとカーネギーの人を動かすとかナポレオン・ヒルの思考は現実化するが鉄板かな。あと金持ち父さんシリーズとか。少し前にザ・シークレットも流行ったよね。でも読みやすさで言ったらやっぱり日本人著者がいいと思うから本田健とか斎藤一人がいいんじゃないかな」

京太郎「お、おう……」ヒキ

優希「……」ヒキ

京太郎「よくわからないから、咲が今読んでるの一冊教えてくれ」

咲「今個人的に熱いのはなんと言ってもラムレイの風神の邪教! 同じくクトゥルーものならミュトス・ファイルズが定期的に発売されてていいよ。あーでもやっぱりクトゥルーはラヴクラフトから入ってほしいから今度ラヴクラフト全集全巻貸すね」ニッコリ

咲「クトゥルーと言えば第二次クトゥルーブームを巻き起こしたニャル子さんもいいね、仮面ライダーファンにもおすすめ。ラノベだとほかには一世を風靡したハルヒは読みやすいし面白いよ、続きなかなか出ないけど。少ない巻数で完結するのがいいなら空の境界とかかな映画化もしたしね。あ、映画化と言えばハリウッドで映画化されたAll You Need Is Killなんてどうだろう。それからそれから……はっ!」

京太郎「……」ポカーン

優希「……」ポカーン

咲(しまったー、引かれてる! なんで!? 有名どころしか挙げてないのに!)ガーン

咲(うう、ハヤカワSFの話しなければ引かれないと思ってたのに……甘かったかぁ)

咲「ごめん……」ショボン

京太郎「いや、なんと言うか……こんなテンション高い咲、久し振りに見たよ」

優希「私は始めてだじぇ」

咲(うう、完全に痛い子だよ)

京太郎「まあ好きなことだとそうなっちまうよな。言ってることはよくわからなかったけど、熱意は伝わったよ。――で、俺はなに読めばいいんだ?」

咲「うん。本当にごめんね。――えっと、京ちゃんにはやっぱり麻雀強くなってほしいから……はいこれ」

つ『アカギ 入門の闘牌』

京太郎「……」

今日はここまでです

咲の台詞書いてたら楽しくなってきて
調子に乗ってしまいました
ステマじゃないよ!

桜坂はスラムオンラインも面白い(ステマ)

おつ
「ぽさ」を出すために調べたんだろうなあと思ってたらガチですか!
うん、京太郎とタコスの気持ちがよく分かって結果オーライだね


ここまで濃密な説明ができるならハヤカワsfのおすすめも聞いてみたいな

空境って短かったっけか?

人による、としか言いようがねぇな
上下巻か上中下巻かの違いもあるかもしれんが、咲ちゃんというか>>1が本読み慣れてる人っぽいしハードカバーとかよく読むなら別段長いとは感じない

>>511
気になってます。面白いなら読んでみようかな

>>513
全部は読んでないですけどね。上げた中だと緩く見て半分ちょい
もっと早く本読めるようになって色々読みたい……

>>514
すみません。ハヤカワと言うかSFは実はほとんど読んだことがないのでむしろおすすめ教えてほしいぐらいです

>>516
>>517
長いと思ってます
ただ何刊も続くような作品と比べると、巻数が少なくて早く読み終わるかと思います

~~~~~~

京太郎「さて、用事終わっちまったな。帰るには早すぎる気がするし……どうするか」

咲「京ちゃんは行きたいところないの?」

京太郎「なにも考えてなかったんだよなー」

咲「じゃあ適当にらぶらぶしよっ」///

京太郎「ぶらぶらな」

咲「ぶらぶらしよっ」///

優希(絶対わざとだじぇ)

~~~~~~

咲「ねーねー京ちゃん、あれなんだろ?」

優希「京太郎。あっちにはゆるキャラがいるじぇ!」

咲「見て見てあのスクリーン! 戒能プロが映ってる!」

優希「三尋木プロが近代麻雀の表紙飾ってるじぇ! ほらほら!」

咲「京ちゃん、そっち道路側だからもうちょっとこっち来ないと危ないよ」ギュ

優希「京太郎、私たち広がり過ぎてるからもう少し積めるじょ」ギュ

咲・優希「……」///

咲「あのね、京ちゃん――」
優希「あのな、京太郎――」

京太郎「だあああ! いっぺんに喋るな! ちゃんと聞くから順番に話してくれ」

咲「あはは……ごめん」

優希「京太郎と居るのが楽しくて、つい」

~~~~~~

和(なんと言うことでしょう。咲さんたちを見つけてしまいました。なかなかの偶然です)

和(邪魔してはいけません和。彼らはデートの最中。邪魔者は立ち去るべきです)

和(ああ! でも、気になってしまいます!)

和(お父様お母様ごめんなさい。和は悪い子になります)

和(今は……ウィンドウショッピングでしょうか? 三人とも楽しそうです)

和(男の人と手を繋ぐなんて……)///

和(ああっ! 咲さんが転びそうになって、須賀くんが支えました。あざとすぎです咲さん)///

和(ひゃぁ! 優希が須賀くんに腕を絡めました! 距離が近すぎです)///

和(私もいつか、あんな風に誰かの隣を歩くときが来るのでしょうか)///

和「……」ドキドキコソコソ

通行人(――!?)ヒキ

短くて恐縮ですが、今日はここまでです

デート描写って難しいですね……他の描写が得意なわけでもないけど


のどっち発見されるフラグかこれは
SFは星バーーーローーのショートショートとか好きやわ


冲方丁さんのマルドゥックスクランブルがおすすめ
蒼穹のファフナーの人って言えば分かるかな

>>525
ありがとうございます!
沢山出てるのでどれがいいのかわかりませんが、どれか一冊読んでみます

>>528
実はずっと気になってたんです。読んでみます
ファフナー大好きだから楽しみ!

~~~~~~

日が傾いてきたころ――

咲(――あ)ブルッ

咲「き、京ちゃん優希ちゃん。私ちょっと……」

京太郎「どうした、うんこか?」

咲「違うよっ!」

優希「デリカシーなさすぎだじぇ」

咲「ちょっとお花摘みに行ってくるから……」

京太郎「……トイレなんじゃん。ついてってやろうか?」

咲「だ、大丈夫だよ……たぶん」

京太郎「ま。迷ったら携帯に電話くれ」

咲「う、うん。わかった」タタタッ

優希「……京太郎、そこの公園で待とうじぇ」

京太郎「おう。そうだな」

~~~~~~

京太郎「お、ベンチ一つ空いてる」ヨッコラショ

イチャイチャ

イチャイチャ

京太郎「はは、なんかカップルばっかりだな」

優希「そ、そうだな……私たちもそう見えるかな?」

京太郎(え、どうしてそんなことを……?)

優希「な、なんでもないじぇ!」///

京太郎「お、おう」

優希「……」

京太郎「……」

優希「咲ちゃん、ちゃんと戻ってくるかな?」

京太郎「正直迷うと思ってる。携帯持っててよかったよほんと」

優希「あはは、そうだな。……それまで二人っきり、だな」

京太郎「お、おう」

優希「……」///

京太郎(優希も咲もどうしたんだ? 妙に積極的だし、今の優希はなんか……色っぽい?)

優希「な、なんか今日は肌寒いじぇー」

京太郎(体寄せてきた! ちょ、近いって!)ドキッ

京太郎(ってなんでドキッとしてるんだ俺!)

優希「……」///

京太郎「……」

モウイッポフーミダセルー♪

京太郎(――!)ビクッ

優希(――!)ビクッ

ワターシマッテタヨー♪

京太郎「携帯鳴ってるぞ」

優希「え、京太郎のじゃないのか?」

京太郎「うんにゃ?」

和(しまった!)

ゼッタイユーズレッナッ――ピッ

京太郎「……止まった」

優希「隣のベンチの人のかな?」

京太郎「そうかもな」

和(危ないところでした……)ドキドキ

京太郎(――って、うわ……隣のカップル、キスしてる……)

優希「……」

京太郎「あはは、ここ外だっつの。場をわきまえろよー。なー優希」

優希「……」ズイッ

京太郎(え、ちょ、近い……)

京太郎「優希……?」

優希「京太郎――……好き」

京太郎「――んむっ!?」

優希「ん――」チュ

和(――!?!?!?)

今日はここまでです

なんやなんやあの仕事……
予想以上に怪物業務の見本市……
咲SS書かせてーな……

なかなか更新せずすみません
エタりはしないので、まったりお待ちください
今日もたぶん投下なしです……


あー働きたくないし

投下!

京太郎「――ぷはっ! ちょ、ちょっと待――んむっ!」

優希「ん――、ん――!」

京太郎「――ぷはっ!」ハァ…ハァ…

優希「はぁ……はぁ……」

京太郎「優希……」

優希「……」

京太郎(ここまでされれば流石の俺でもわかる。まさか優希の好きな人が俺だったなんて)

京太郎「今まで気づかなくてごめん。でも俺好きな人が――」

優希「知ってる……でも諦められないじょ! 私だって京太郎のこと好きなんだ!」

優希「お願い……」

京太郎(うっ! そんな目で見つめられたら、俺は……)

京太郎(和のことは好きだ。でも、付き合えるかわからない。優希は俺が好きだって言ってくれてるし、だったらいっそ優希と付き合ったほうが……)

京太郎(いやいや、なに考えてんだ俺! 最低野郎じゃねーか、こんな気持ちで優希と付き合うなんて!)

優希「京太郎が今なに考えてるか、わかるじょ」

京太郎(――っ!)

優希「ほかに好きな人がいるのに私と付き合うなんて、私に悪いって思ってるんだろ?」

京太郎「……」

優希「そんなの気にしなくていいじぇ。京太郎に好きな人がいるの知ってて告白してるんだし。付き合ってからゆっくり私のこと好きになってくれれば」

優希「嫌になったらふってくれていい! 京太郎が好きになってくれるよう努力する! 都合のいい女でいいじぇ! だから……!」

優希「だから……お願い」

消え入りそうな声、目を閉じ差し出される唇、ほほを伝う涙。

京太郎(なんてこった! 優希にここまで言わせるなんて!)

京太郎(俺は……)

京太郎(俺は――!)

~~~~~~

咲「あ、いたいた。京ちゃーん!」

咲「ちゃんと一人で戻ってこれたでしょ」エヘン

咲(ちょっとだけ迷ったのは黙っておこう)

咲「――あれ、優希ちゃんは?」

京太郎「……ああ、先に帰ったよ」

~~~~~~

優希「……」トボトボ

和「優希……」

優希「あ……あれー、奇遇だなのどちゃん!」

和「はい。奇遇ですね」

優希「なんか服がボロボロだけど大丈夫か?」

和「ききき気のせいですよ」

優希「のどちゃん」

和「はい?」

優希「やっぱり私の嫁はのどちゃんだけだじぇ!」

和「優希……」ギュ

優希「え、なんでハグするんだ?」

和「いえ、なんとなくこうしたほうがいい気がして」

優希「……あはは、なんとなくなんて……そんなオカルト……あり得ないじぇ」ウッ

和「ええ、そうですね」

優希「のど、ちゃ……」

和「よく頑張りましたね、優希」

優希「う……うわぁぁぁぁん! うわぁぁぁぁん!」

~~~~~~

咲「帰ったって……え?」

咲(そんなこと……一体なにがあったんだろう?)

京太郎「咲、お前まだ時間あるか?」

咲「え、うん。大丈夫だよ」

京太郎「ちょっと相談に乗ってくれないか?」

咲「うん。いいよ! 京太郎の相談ならいつでも」

京太郎「サンキュ。じゃあ移動するか」

ここまでだし
久し振りに投下できたー!

あ、優希との絡み続きで間違えました

咲の台詞、京太郎→京ちゃん で

~~~~~~

カランカラン

店員「いらっしゃいませ」

京太郎「アイスコーヒーひとつ。咲は?」

咲「ホットレモンティーください」

店員「かしこまりました」

咲「……それで、どうしたの?」

京太郎「実はその……さっき優希に告白されたんだ」

咲(――!!)ドクンッ

咲「……」

京太郎「それで……って咲、どうした?」

咲「え……あ、ごめん。びっくりして……。それで、なんて返事したの?」ドクンドクン

京太郎「断ったよ」

咲「……そうなんだ」

咲(私にもまだチャンスがあるってことだよね。でもなんか、私もふられるんじゃないかって考えてしまって怖い)

京太郎「優希のやつさ、ずっと俺のこと好きだったらしいんだ。俺、全然知らなくて……知らない間にあいつのこと傷つけてたかもしれない。さっきもふっちゃったし」

咲「うん」

京太郎「でも俺、ずっとあいつと友だちでいたいって思ってる。なあ、これってわがままかな? 男女の友情って成立しないもんなのかな?」

咲「人によるだろうけど、私は男女の友情もあっていいと思うよ」

京太郎「だよな! 問題はどうやって優希と仲直りするか……時間が解決するのを待つのも手かもしれないけど、このまま疎遠になっちまうのが怖い」

京太郎「咲、手伝ってくれないか? 俺と優希がまた友だちとして仲良くできるように」

咲「……それを私にお願いするんだ」

京太郎「え?」

咲「なんでもない。できることはするよ」

京太郎「そうか、ありがとう! じゃあ、具体的にどうするか――」

咲「その前に京ちゃん、私も相談というかお願いというか、聞いてほしいことがあるの」

京太郎「お、おう。なんでも言ってくれ」

店員「お待たせしました。アイスコーヒーとホットレモンティーです。ごゆっくりどうぞ」

咲「ありがとうございます」

京太郎「……で、なんだ相談って?」

咲「まあまあ、まずは飲もうよ。いただきます」

京太郎「――? ああ」

咲「……」

~~~~~~

京太郎「外が暗くなってきたな。なあ、そろそろ話してくれないか?」

咲「あ、うん。ごめんね。気持ちの整理してて。……ちょっとここじゃ言いづらいから、移動てもいい?」

京太郎「わかった」

ヤサシイーダケージャナーイ♪

和「――!?」ビクッ

ツメタイカゼガミライヲーヨブー♪

和「もしもし。……すみません。今日少し遅くなります。……はい。冷蔵庫に昨日の残りが入ってるので……」

ピッ

和「これでよし」

今日はここまでなのよー

自分で書いてて和の株が上がってきた

~~~~~~

咲「……なんか不思議だよね」

京太郎「なにが?」

咲「私たちの関係。それに優希ちゃんとの関係」

京太郎「――?」

咲「京ちゃんとは長い付き合いだけど、まさか恋愛相談されるなんて思ってなかったよ。そういう話ぜんぜんなかったし」

京太郎「ほっとけ」

咲「ごめんごめん。私も恋人いたことないし、一緒だね」

~~~~~~

咲「……なんか不思議だよね」

京太郎「なにが?」

咲「私たちの関係。それに優希ちゃんとの関係」

京太郎「――?」

咲「京ちゃんとは長い付き合いだけど、まさか恋愛相談されるなんて思ってなかったよ。そういう話ぜんぜんなかったし」

京太郎「ほっとけ」

咲「ごめんごめん。私も恋人いたことないし、一緒だね」

なんか二回書き込まれとる……

京太郎「俺もお前から恋愛の話されるとは思わなかったぞ。付き合ってる人いるのか、とか。優希も言ってたけど、女子の間で恋バナが流行ってるんだってな」

咲「はあ!?」

京太郎「うえっ!? なに!?」

咲「京ちゃんのばか! にぶちん! 優希ちゃんがどんな話したか知らないけど、多分ごまかすために言ったんだよそれ」

京太郎「え……あ!」

咲「はぁ……京ちゃんったらもう……優希ちゃんが可哀想だよ」

京太郎「うう……面目ない」

咲「私も……私も気づいてもらえなくて悲しい」///

京太郎「なにがだよ?」

咲「はぁぁぁぁ~~~~。ホントに京ちゃん鈍すぎだよ。ちょっとイラッとしちゃった」

京太郎「え……悪い。大事なこと話そうとしてるのはわかるんだけど……鈍い俺を許してくれ」

咲「ふふ、いいよ。そういうところも含めて、京ちゃんのこと好きになったんだから」クスッ

京太郎「……え?」

咲「私、京ちゃんが好き」

京太郎「……!」

咲「優希ちゃんのことがあったあとで、こんなこと言うのもなんだけど、私も好きなの!」

咲「私と、付き合ってください」ペッコリン

京太郎「……」

咲(言っちゃった)

咲(言っちゃった言っちゃった言っちゃった言っちゃったよ!)///

咲(もっと雰囲気作ったほうがよかったかな? もっとロマンチックな台詞のほうがよかったかな? お前がほしいとか心のうちの叫びを聞いてくれとか、情熱的な台詞のほうがよかったかな?)

咲(うう、たくさん恋愛小説読んだのに、気のきいた台詞、全然出てこなかったよ……)

咲(京ちゃん、なんて思っただろう? 受け止めてくれるかな? なんて言われるかな……)

咲(――あれ? 頭を下げてからどれくらいたったんだろう? わからない)

咲(ひょっとして、なんて言って断ろうか考えてるのかな? 私を少しでも傷つけないために……)

咲(いいよ、そんな配慮いらない! 付き合おうって返事しかいらない!)

咲(告白するって、こんなに怖いものだったの? 優希ちゃんもこの気持ちを味わったの?)

咲(早く……なにか言ってよ、京ちゃん)

咲(京ちゃん……)

京太郎「咲……」

咲(――!!)ビクッ

咲「うん……」ドキドキ

京太郎「……ごめん」

~~~~~~

京太郎(咲、帰ってしまった)

京太郎(泣いてたよな。多分)

京太郎(ごめん咲。でも俺は――)

和「須賀くん!」

京太郎「え――」

パンッ

京太郎「……え、なんで俺ぶたれてるの? ってかなんで和がここに?」

和「ぐ、偶然です。たまたまです」

和「そんなことより、なに考えてるんですか!」

京太郎「えっ、なにが?」

和「優希もふって、咲さんもふって、なにがしたいんですかあなたは!」

京太郎「……は?」

和「……ごめんなさい。わかってるんです。須賀くんはなにも悪くない」

和「けど気持ちは、友だちを傷つけられたことに怒ってしまうんです」

京太郎「……」

和「てっきり、咲さんか優希のどちらかが好きなのだと思っていました。なのに二人ともふってしまった……」

和「いったい誰が好きなんですか? 二人をふった以上、絶対にその人とうまくいってくださいね!」

京太郎「……はぁぁぁぁ~~~~」

和「なんですかその溜め息は! 人が真剣に話してるのに!」

京太郎「お前ってやつは……いや俺も人のこと言えないけどさ」

和「はい? なにを――」

京太郎「和、俺……お前が好きなんだ」

和「……え?」



――この日、三人が告白し三人がふられた。

今日はここまでですよー

~和の部屋~

和「……」


『応援しますよ、咲さん』


『よく頑張りましたね、優希』


『和、俺……お前が好きなんだ』


和「私は……私は……!」

和「私が……皆さんをもてあそんでいたのですね……!」

和「くっ……!」


~翌日、部室~

咲・優希・京太郎「あ……」

京太郎(なるべく会わないようにしてたけど、部室にきたらそう言うわけにはいかないよなぁ)

京太郎「よ、よう、おつかれ」

優希「おう」

咲「うん」

まこ「なんじゃお主ら、ケンカでもしたんか?」

京太郎「いえ、そう言うわけでは」

まこ「ふーん。そういやぁ、和は来ないんか?」

久「和は今日お休みよ。さっきメールが来たわ」

まこ「珍しいのう」

京太郎(ひょっとして、俺たちのこと気にして……?)

咲「……」

~部活終了後~

優希「そうかー、咲ちゃんもダメだったかー」

咲「うん。ほかに好きな人がいるんだって」

優希「知ってはいたけど悲しいじぇ」

咲「和ちゃんに取られちゃったね」

優希「へ?」

咲「和ちゃん、私のこと応援してくれてたんだけど、突然もう応援できないって言われたの。京ちゃんの魅力に気づいちゃったんだね」

優希「それはないと思うじょ。多分私が京太郎のこと好きって言ったから……」

咲「……あ、そう言うことだったんだ」

優希「実は昨日のデートこっそりつけてたらしくて、ふられた私を慰めてくれたじぇ」

咲「……」

優希「どうした咲ちゃん?」

咲「昨日ふられたときに聞いたんだけどね、京ちゃんの好きな人、和ちゃんなんだって。だから相思相愛かと思ったんだけど、違ったんだね……って聞いてる?」

優希「お、おう。驚いたじぇ……まさか和ちゃんとは」

咲「私も驚いたよ。それでね、もしかして昨日……」

優希「――あの犬、まさか! ちょっと電話してみるじぇ!」

トゥルルルルルル…

トゥルルルルルル…

トゥルルルルルル…

優希(早く出ろ!)

トゥルルルルルル…

トゥルルルルルル――ガチャ

京太郎『も、もしもし……どうした?』

優希「京太郎、昨日のどちゃんに告白したか!?」

京太郎『えっ!? なんで知って――』

優希「このバカっ!」

ピッ

優希「咲ちゃん、行こう!」

咲「うん!」

~和の家~

ピンポーン

和「はーい」ガチャ

優希「ぜぇ……ぜぇ……」

咲「はぁ……はぁ……」

和「――!? 優希、咲さん」

和(なぜ急に――って、やっぱり須賀くんのことですよね)

和「あの、その……私……」

優希「ぜぇ……ぜぇ……」

咲「はぁ……はぁ……」

和「と、取り合えず上がってください!」

~~~~~~

和「はい、お水です」

咲・優希「ごくごくごく……ぷはぁー!」

優希「のどちゃん!」ダンッ

和「はいっ!」ビクッ

優希「私たち、気にしてないじぇ!」

和「……え?」

咲「いきなり押しかけてごめんね。もし私たちのことを気にしてるなら、大丈夫だよって言いに来たの」

優希「知らなかったんだからしょうがないじぇ。それに京太郎からの告白は断ったんだろ?」

和「そうですが、でも……」

優希「じゃあ許す! 全力で許す! これで万事解決だじぇ!」

咲「うん。私も優希ちゃんも、今まで通り和ちゃんと仲良くしたいから」

和「ありがとうございますっ……!」ウルッ

今日はここまでだじぇ!

~翌日、部室~

和「こんにちは!」

咲「お疲れ様です!」

優希「今日も張り切っていくじぇ!」

京太郎(あれ、みんな元気だな。そんな簡単に吹っ切れるもんなのか)

京太郎(いやいや、きっと無理に明るく振る舞ってるんだろう。咲と優希なんて昨日、目真っ赤だったし)

和「須賀くん」

京太郎「お、おう。おつかれ」

和「あ、あの……話があるので、部活の後お時間よろしいでしょうか?」

京太郎「わかった」ドキッ

~部活終了後、体育館裏~

京太郎(またここか。なんだろう話って)

京太郎(友だちすらやめるなんて言われたらどうしよう……)

和「お待たせしました」

京太郎「おー、俺も今来たとこ――うおっ! 咲、優希!」

咲「あはは」

優希「よ、よう」

京太郎(なんだなんだ!? みんなから責められるとかだったらいやだなあ)

咲「京ちゃんあのね、昨日、三人で話し合ったの」

咲「同じ人を好きになったり、その相手から好かれていたり――」

咲「いろいろあったけど、今まで通り仲の良い友だちでいようって」

優希「ふられたのは辛かったし、悔しかった。けど、それでみんなとの関係が崩れるなんて嫌だじぇ」

和「お願いです。須賀くん――これからも友だちでいてくれませんか? その……お付き合いしないのは本当に申し訳ないと思っています。ですが――」

京太郎「わかった」

和「え?」

京太郎「俺も似たようなこと考えてたんだ」

京太郎「こらからもよろしくな! 和、優希、咲!」ニカッ

和「――! はいっ♪」ニコッ



~~~~~~


咲(かくして、私たちは元の関係に戻った)

咲(京ちゃんにふられたのは辛かったけど、前よりもみんなと仲良くなった気がする。怪我の功名と言うか、結果オーライと言うか)

咲(それに――)

咲(私はまだ諦めないからね、京ちゃん♪)

咲(絶対に振り向かせてみせる!)ゴッ



~~~~~~


照(久しぶりに長野に帰ってきた)

照(咲、元気かしら――って、毎日電話してるか)

照(それにしても、咲が恋ねぇ……)

照(はぁ、私にも春が来ないかなあ……)

ドカッ

照「いたっ! ――すみません、考えごとしてて!」

京太郎「いえっ、こちらこそすみません!」

京太郎(あれ、この人どこかで見たような……)

京太郎「立てますか? 手貸しますよ」

照「ありがとうございます……あ」ドキッ

京太郎「――? なにか?」

照「い、いえ、なんでも!」///

照(格好良い……)ドキドキ

照(これは……私にも春が来たかも!)

照(家に帰ったら早速、咲に報告ね!)



カン!

読んでくださってありがとうございました。
途中、更新遅くてすみません。

この後のことは何も考えてないのですが、後日談を書くかHTML化するかちょっと考えます。

予想外にも需要ありそうなので、書いてみようと思います。嬉しい!

どんな話にするかちょっと考えますね。

【照編】


※照の性格が本編と若干異なりますが、過去シーンやカメラ前の照のイメージでいただければと思います。


照「あの、こらから少しお時間ありますか?」

京太郎「え? はあ……」


~喫茶店~

照「へ~、須賀くん一年生なんだ。大人っぽいから年上かと思った」

照(地元の人で年下ってわかると、話しやすいな)

京太郎「あはは、恐縮です」

照「実は、街並みが変わってて少し戸惑ってたんだ。須賀くんに会えてよかった」

京太郎「宮永先輩は、今日はどうして長野に?」

照「長い休みが取れたから、久しぶりに実家に帰ろうと思って」

京太郎「実家はこの辺なんですか?」

照「うん。でも家族はまだ帰って来てなくて、ぶらぶらしてた。須賀くんは?」

京太郎「俺は部活の帰りでした」

照「なに部?」

京太郎「一応、麻雀部です」

照「麻雀!? 私も麻雀やるんだ♪」パァァ

照(よし、共通点見つけた!)

京太郎「それは奇遇ですね!」

照「ね、ちょっと打ってみない?」

~とある雀荘~

男性客A「ククク……まさかこんな若いもんが雀荘に来る時代になるとはね」

男性客I「フフ……そうですね。――あれ、君、どこかで見たような……」

照「あはは……」

男性客A「フフ……まあ、相手の素性なんていいじゃねぇか、ひろ。強者の匂いがする……これは楽しみだ……!」

京太郎「よろしくお願いします!」

~~~~~~

照「弱……」ボソッ

京太郎「」

照「あ、ごめん。つい本音が」

京太郎「まあ、いいっすよ。どの辺がダメでした?」

照「全部」

京太郎「」

照「つい本音が」

京太郎「まあ」

照「手牌見せて」

京太郎「はい」バラァ

照「中のみ……チャンタ三色ドラ1を捨ててそれってどうなの?」

京太郎「対面のリーチが怖くて」

照「それで、まったくノーマークの下家に振り込んじゃったわけか。聴牌気配を感じ取れないのも問題だけど、どうせビリなんだから強く打ちなよ」

京太郎「うぅ……」

照「ねえ須賀くん、明日も時間ある?」

京太郎「え? はい」

照「私が教えてあげるわ、麻雀」

~宮永家~

照「ただいま」

咲「お姉ちゃん♪ おかえり。どこ行ってたの?」

照「ちょっと町をぶらぶら――ね」

咲「……なんか嬉しそうだね」

照「そりゃあ久しぶりに家に帰って来たからね」

咲「それだけ?」

照「あ、わかる? 咲は鋭いなあ。実はね……」

~~~~~~

咲「おお! なにその格好良い人!」

照「咲もそう思う? でも麻雀の腕はイマイチでね、そこが可愛げもあるって言うか」

咲「お姉ちゃんにもついに春が来たんだね」ホロリ

照「どういう意味?」ジロ

咲「あはは」

照「それより咲のほうは? 噂の京ちゃんとはどうなの?」

咲「そうそう聞いてよ! 今日ね――」

照(久しぶりに電話じゃなくて直接話したなあ)

咲(お姉ちゃんとまたこんな風に普通に話せるなんて)

照・咲(嬉しい)

今日は以上です。
こんな感じで進めていこうかと。

~京太郎の部屋~

京太郎(やっぱそうだ。どっかで見たと思ったら、あの人は宮永照――咲のお姉さんじゃないか。……もっと早く気づけ俺)

京太郎(麻雀教えてもらったし、一応咲にもお礼言っといたほうがいいかな?)

京太郎(……いやまて。明日も麻雀教えてくれることになったし、ここは内緒でレベルアップしよう。ぶっちゃけ部活より勉強になるし)

京太郎(いつの間にか急成長してる俺! みんな驚くぞー♪)クックックッ


~翌日、部活終了後~

咲「京ちゃん、一緒に帰ろ♪」

京太郎「わりぃ。今日は約束があるんだ」

咲「そっか、残念」

京太郎「じゃあ、また明日」

咲「うん。バイバイ!」

~喫茶店~

照「あ、須賀くん! こっちこっち」

京太郎「すみません、遅くなりました」

照「いいよ。部活あるもんね。じゃあ行こっか」


~とある雀荘~

男性客M「こりゃまた可愛らしい子が来たざんすね~。ささどうぞ。一緒に打つざんす」

照「よ、よろしくお願いします」

京太郎「よろしくお願いします」

~~~~~~

男性客O「フフ……へただなぁ君。へたっぴさ……! 嶺上の開花のさせかたがへた……」

京太郎「ううっ……!」

照「須賀くん、なぜあそこでカンを?」

京太郎「いやぁなんと言うか、四つ揃うとカンしたくなっちゃうんですよね」

京太郎(あと、咲みたいに格好良く打てたらなーと)

照「はぁ……」ヤレヤレ

照(咲や淡じゃあるまいし。――でもそんなところも可愛いかな)

照「まずは定石を覚えることね」

京太郎「はい……」

~~~~~~

京太郎「今日はありがとうございました!」

照「うん♪ また明日ね」

京太郎「え、明日も教えてくれるんですか?」

照「あっ……明日は難しいかな?」

京太郎「いえ。先輩さえよければお願いします!」

照「よかった♪」

京太郎「あ、よかったら家まで送りますよ」

照「ええっ!?」

照(そんな、出会ってまだ二日なのに家なんて……。咲とお父さんお母さんもいるし、流石にそれは……)///

京太郎「――?」

照(ち……近いから大丈夫だよ。ありがとう。――じゃあね!)タッ

京太郎「あ、はい。また明日」

~宮永家~

咲「今日も噂の人と会ってたの?」

照「うん。一緒に麻雀打ってた」

咲「いいね♪」

照「今日は卓に変な人がいてね」

咲「変な人?」

照「負けが込むとノーカウント!って喚き立ててた」

咲「うわぁ」

照「そしたら彼が店員さんを呼んでくれて、出禁になってたよ」

咲「スマートな対応だね。流石お姉ちゃんが見込んだ人」

照「あはは。咲のほうはどう?」

咲「今日も一緒にご飯食べてね、それから――」

照「うんうん」

咲「――でも、用事があるとかで、一緒には帰れなかったの。残念」

照「む。咲の誘いを断るなんて」

咲「あはは――」

照「――♪」

ワイワイ キャッキャッ

今日は以上です。
正直私も、京ちゃんが照に気づかずに展開するのは、無理があるだろと思ってました。



>>650の最後がコイツ直接脳内……!状態になっててワロタww

>>655
うわほんとだ!
照が新しいオカルトに目覚めてしまった……。

~翌日、街中~

照(待ち合わせの時間までまだ少しある。早く来すぎたかな)

照(本でも読んでいよう)

照「……」

照「……」ソワソワ

照(楽しみで集中できない)

DQN1「ねえねえ」

照「はい?」

DQN1「君一人? 遊び行かない?」

照「え、っと……」

照(これってナンパ!? 初めてされた。正直嬉しい)

DQN2「あんま見ない顔だよね、この街初めてっしょ? いやわかるってじょぶじょぶダイジョブ、変なことなんてないってマジマジマジマジ。んじゃさ、んじゃさ、俺っちにこの辺のプレイスポットを案内させちゃってちょうだいよ。面白さ保証付きみたいな? どうよ? 決まりっしょ? いぇーい! 君、運がいいね!」

照「……」ヒキ

DQN3「ばか、引いてるだろ! 悪いな、こいつ悪気はなくてさ」

照「はあ……」

照(ちょっと怖いな。早く断ろう)

照「すみません、友だちと待ち合わせしてるので」

DQN1「友だちって男?」

照「え? はい」

DQN3「そんなやつ放っといてさ、俺らと遊びに行こうぜ」

DQN2「ヒャッハー!」

DQN3「てめえは黙ってろ!」ガスッ

DQN2「ガ――!」グッタリ

照「……」カタカタ

DQN1「ねぇ、いいっしょ? 楽しませてやるからさ」グイッ

照「いやっ!」

京太郎「あのーすみません」

DQN1「あん?」

京太郎「その人俺のつれなんです。放してあげてもらえませんか?」

DQN3「あんだてめー、ベタすぎんだろ。そう言うんはよそでやんな」

照「須賀くん!」

DQN1「……ほお、てめーの女か。だが残念だなァ。兄ちゃんが来るの遅すぎたせいで、俺たちと遊ぶことになっちまったぜ」

京太郎「そこをなんとか。放してあげてください」

DQN3「っせーな、状況わかんねーのかよ!」

京太郎「放してあげて――」

DQN3「うるせぇっつってんだろ!」ブン!

照「危ないっ!」

ガシッ

DQN3「な――!?」

DQN2「止めたッ!? このガキ、DQN3のパンチを止めやがったァァァ!?」

DQN3(て、手が動かねぇ!?)

京太郎「いい加減にしろよてめぇら。その人から手を離せって言ってんだ!」

DQN3「ぐっ……!」

DQN1「いいのか? そいつを見捨てて俺だけ逃げるかも知れないぜ?」

DQN2「そんな薄情な! DQN3を助けてやろうぜ!」

DQN1「お前は黙ってろ。――それで、どうすんだ兄ちゃん?」

京太郎「その人を連れてくってんなら、逃がさねぇ。全員ぶちのめす」

DQN1「ほお、やってみろよ」

京太郎「ああ、やろう」

DQN1「このアホがぁ!」ダッ

京太郎「へっ――!」

~~~~~~

DQN1「」ボロ

DQN3「」ボロ

DQN2「ちっくしょー! 覚えていやがれー!」

京太郎「……」

照「須賀くん! 大丈夫!?」

京太郎「大丈夫じゃないっす……」バタン

照「須賀くん!?」

京太郎「はぁ~、怖かった~!」

照「ごめん、私のせいで……」

京太郎「いやいや、先輩のせいじゃないですよ。――もっと軽くあしらえたら、格好ついたんですけどね」ハハ

照「そんなことない。格好良かったよ、須賀くん」

京太郎「光栄です。――さて、行きますか」

照「どこへ?」

京太郎「いつもの雀荘ですよ」


~宮永家~

照「――ってことがあったの」

咲「それ本当なの?」

照「うん。なんで?」

咲「ベタすぎてお姉ちゃんの妄想なんじゃないかと」

照「なにおう」

咲「冗談冗談」アハハ

咲(京ちゃんも、私が不良に絡まれたら守ってくれるかな)

今日はここまでなのよー

まこ「京太郎が乱闘事件起こしたせいで、清澄麻雀部の一年間大会出場停止が決まったんじゃが……」

京太郎「俺が仕返しされない為にって、照さんが警察に通報してた……」

~翌日、学校~

咲「京ちゃん!? どうしたのその傷!?」

京太郎「昨日不良に絡まれてさ。いや~、鈍ってんね俺」

咲「早く保健室に!」

京太郎「手当てなら昨日してもらったし、大した傷じゃないから大丈夫だよ」

咲「……そっか。あんまり無茶しないでね」

京太郎「おう。心配かけたな」

咲「今日は部活休む?」

京太郎「出るよ。別に麻雀打てないわけじゃなし」

咲「わかった。傷が開いたらすぐ言ってね」

京太郎「大丈夫だって。――サンキュ」

咲「うん♪」

~放課後、部室~

京太郎「ロン、8000! ――終了だな」

優希「じょおおお!? 京太郎に捲られたー!」

咲「凄いよ京ちゃん!」

まこ「捨て牌も綺麗じゃのう」

和「須賀くん最近強くなってますね」

京太郎「へへーん。俺だって日々努力してんの」

久「ふふ、頼もしいわね」

優希「ぐぬぬ~、たった一回勝ったぐらいで調子にのりおって! もう一回勝負だ京太郎! カタカタ言わせてやるじぇ!」

京太郎「おう、望むところだ!」

~待ち合わせ場所~

京太郎「お待たせしました!」

照「須賀くん♪ ――昨日のけがは大丈夫?」

京太郎「この通りピンピンしてます! それより早く行きましょう!」

照「やる気満々だね」

京太郎「あはは。実はさっき部活で上手くなったって言われたんですよ。先輩のおかげです」

照「須賀くん、スジがいいのよ」

京太郎「いやいや、先輩の教え方が上手いんですよ」

照「いやいや」

京太郎「いやいやいや」

~とある雀荘~

店員「すみません、今日はイベントで自動卓すべて貸し切りでして。あっちの手積みの卓しか空いてないんですが、よろしいですか?」

照(どれどれ……)

男性客B「おやぁ~?」

男性客A「どうかしたかい、おっさん?」

男性客B「それがよぉ……上がってんだい。参っちゃうなぁ~、こりゃ天和だ」

照「……やめておきます」

一旦ここまで。

アカギと房州さんかコレ

>>717
ほんとだ!
房州さんと哲也(阿佐田)のつもりだったのですが、>>628と被ってましたね

少しですが投下します

~店の外~

京太郎「凄かったですね! 俺天和なんて初めてみましたよ。でもなんであそこでぶたなかったんですか?」

照「あれ多分イカサマ。あそこで打っても練習にならないわ」

京太郎「ええっ、そうだったのか!」

京太郎(イカサマとオカルトってどう違うんだろうと思ったけど黙っておこう)

京太郎「ところで、これからどうします? この辺ほかに雀荘ないですよ」

京太郎(roof-topはちょっと遠いし、秘密の特訓がばれちゃうしなあ)

照「んーじゃあ……デートしよっか」

京太郎「えっ」ドキッ

照(ってなに言ってるの私はあああ!)///

照「あ、いや、デートっていうのは言葉のあやで!」

京太郎「ああー! なるほど! びっくりしたぁ」

照(くぅ、思わず声に出ちゃった……軽い女とか思われてないかなあ)

京太郎「じゃあ、行きますか! ――って、どこか行きたいとこあります?」

照「――♪ んー、じゃあ……」


淡「……」

淡(照が知らない男子と楽しそうにしてる……)

~宮永家~

咲「それでそれで!?」

照「ウィンドウショッピングのあとは、喫茶店に入ってまったりして、帰ってきた」

咲「喫茶店ではなんの話したの?」

照「麻雀。お互い好きだから盛り上がった。彼、凄く向上心があるから教えがいがあるのよね」

咲「“彼”って……」フフッ

照「ちがっ、そういう意味じゃないー!」///

咲「はぁ……。でも明日はもう金曜かあ。会えなくなっちゃうね」

照「――!」

照(そうだ。休みは日曜まで。月曜朝には東京に戻ってないといけない)

照(……よし!)

~翌日~

京太郎「ええっ、日曜には東京に帰る!?」

照「うん。だからね、もしよかったら……明日、私の家で打たない!?」///

京太郎(先輩の家ってことは、咲の家か。確かにあそこ雀卓あったな)

照「……」ドキドキ

京太郎「いいですね、そうしましょう! じゃあ明日、おじゃまさせてもらいます」

照「――♪」パァァ

京太郎(いい機会だし、いい加減先輩に稽古つけてもらってること咲に話そう。やっぱお世話になってるのに、ずっと黙ってるわけにはいかないよな)


淡「……」

ここまでだし!

もう少しで終わる予定です

~帰り道~

照「じゃあ、また明日ね♪」バイバイ

京太郎「はい、また明日」バイバイ

京太郎(さて、帰るか)

淡「ねぇ君」

京太郎「――」テクテク

淡「ねぇってば!」

京太郎「え、俺?」

淡「君、照とはどんな関係?」

京太郎(いきなりなんだ。失礼なやつだな。――あれ、こいつどこかで見たことあるような……)

淡「聞いてる?」

京太郎「ああーっ! 白糸台の大星淡! なんでこんなところに!?」

淡「質問してるのは私なんだけど」

京太郎「ああ、悪い。宮永先輩には麻雀を教えてもらってるよ」

淡「ふーん、師弟関係ってやつ?」

京太郎「そう言うことになるかな」

淡「それだけ?」

京太郎「それだけだけど」

淡「本当に?」

京太郎「なにが言いたいんだ?」

淡「……」

淡(私が見た照の目は、恋する乙女のそれだった。この男は気づいてないっていうの? ぐぬぬ、屈辱ー! こんな冴えないにぶちん男に照の心を奪われるなんて! だいたい師弟関係ってなに!? 照の隣は私の席なのに~!)

京太郎「あの、大星……?」

淡「勝負よ!」ビシィッ

京太郎「へ?」

淡「私が勝ったら、もう照の弟子は名乗らせない!」

京太郎「なんなんだ、いきなり出てきてあんたは」

淡「いきなりでもなんでも、受けるしかないのよ。君が真に照の弟子であるのなら!」

京太郎「意味わかんね。なに、ひょっとして嫉妬してんの? 先輩が俺に構ってくれてるから、自分の立ち位置を奪われたと思って」

淡「ちがうー! そんなんじゃないー!」///

淡(こいつ! 鈍いのか鋭いのかどっちかにしろっ!)

淡「とにかく勝負よ! けが人だからって容赦しないから!」

京太郎「やだよ。なんで俺がそんなのに付き合わなきゃいけないんだよ」

京太郎(勝負って多分麻雀だろ? 勝てるわけねーっつの)

淡「……なに、逃げるの? それでも自称照の弟子?」

京太郎「ああ、逃げる」

京太郎(誰がそんな分かりやすい挑発に乗るかっての)

淡「少しは期待したのに……ふんっ、とんだ腰抜けね」

京太郎「」ピクッ

淡「こんな腰抜けに構うなんて、時間の無断だったわ」

京太郎「おい、今なんて言った?」

淡「んー? 腰抜けー」ニヤニヤ

京太郎「誰にも……腰抜けなんて……言わせないぞっ……!」

淡「だって逃げるんでしょ?」

京太郎「逃げない。いいぜ、その勝負受けてやる」

淡「あはっ、そうこなくっちゃ♪」

淡(自分で挑発しておいてなんだけど、なんて単純な人なんだ……)

京太郎「……」

淡「……」

京太郎「なあ」

淡「ん?」

京太郎「俺はバカか?」

淡「かなりの確率で♪」

今日はここまでっす!

あわたんイェイ~♪

~翌日~

照「ここが私の家」

京太郎(知ってる)

照「ただいまー」ガチャ

京太郎「あの、先輩……実は――」

咲「いらっしゃいませ。いつもお姉ちゃんがお世話になってます」ペッコリン

咲(お姉ちゃんが男の人連れてくるなんてびっくりだよぉ。居心地よくしてあげないと)

咲「ささ、どうぞ。スリッパでございます」

京太郎「あ、こりゃどうもご丁寧に」

照「咲! 恥ずかしいからやめてよ!」///

咲「だって折角お姉ちゃんが男の人連れてきたんだらか、おもてなししないと」

京太郎「あはは……」

照「~~!」///

咲「狭い家ですが、ゆっくりしていってくださ――……あれ、京ちゃん?」

京太郎「よう」

京太郎(気づくの遅っ!)

照「え?」

咲「なんで京ちゃんがここにいるの?」

京太郎「先輩に連れてきてもらったから」

咲「先輩?」

京太郎「ああ、宮永照先輩」

咲「……」

照「まさか……」

京太郎「黙っててごめん。実は先輩に稽古つけてもらってたんだ。本当は咲に一番に言うべきだったのかも知れないけど、ほら、陰の努力っていうか。そんな感じ」

咲「……」

照「……」

京太郎「あの……」

照「そ、そうだったんだー! もー、早く言ってくれればいいのにー」

京太郎「あはは」

照「とにかく上がって。お茶入れるわ」

咲「……」

~~~~~~

咲「京ちゃんはこの部屋で待ってて。私、お姉ちゃん手伝ってくるから」

京太郎「俺も手伝うよ」

咲「京ちゃんはお客さんなんだから、ゆっくりしてて」

京太郎「そっか? じゃあお言葉に甘えて」

~~~~~~

照「……」

咲「お姉ちゃん」

照「咲、ごめんね」

咲「ううん。お姉ちゃんは悪くないよ。私が気づくべきだった」

照「それでも、ごめん」

咲「……お姉ちゃん、身を引こうって考えてるでしょ」

照「だって、咲のほうが先だもの」

咲「先とか後とか関係ないよ。京ちゃんのこと好きなんでしょ?」

照「……うん。でも、咲のほうが大事だから」

咲「私だってそうだよ。お姉ちゃんのほうが大事」

照「咲……」

咲「どっちかが身を引いて、お互い気を使って生きていくなんて嫌だよ。折角……折角、元の関係に戻ったのに……」

照「じゃあ、お互い諦める?」

咲「それだって気を使っちゃうよ。自分のせいで好きな人と結ばれなかったって」

照「咲はどうしたいの?」

咲「勝負しよう、お姉ちゃん」

照「勝負?」

咲「うん。京ちゃんをかけて、恨みっこなしの真剣勝負。そうすれば後腐れないでしょ?」

照「勝負……うん。いいね、それ!」

咲「手加減したら許さないからね!」ゴッ

照「もちろん!」ゴッ

今日はここまでです

ああ、現実なんて棄てて咲世界に行きたい

おつ
おれもはっちゃんの胸に顔をうずめたい

>>760
うずめる胸がないんですがそれは

ここはまな板好きが多いようですね
おれもシズの胸スリスリペロペロしたい

~~~~~~

咲「麻雀しよう、京ちゃん!」

京太郎「よーしっ、待ってました!」

照「お父さんもお母さんも出掛けてるし、三麻かな。それとも誰か呼ぶ?」

京太郎「あー、呼びたいやつが一人いるんですけど、いいですか?」

照「どうぞ」

咲(誰だろう?)

ピッ

プルルルルルル

淡『はい、もしもし』

京太郎「もしもし、昨日の話なんだけど――」

淡『すみません、どなたですか?』

京太郎「え、須賀だけど。昨日話したじゃん」

淡『あー!』

京太郎「あーって、お前が言い出したんだろ。ちゃんと番号登録しとけよ」

淡『いやー、ごめんごめん。――今から?』

京太郎「ああ。やっぱ急だったか。すまん」

淡『んーん、大丈夫。どこいけばいい?』

京太郎「宮永先輩んち」

淡『なんだとおおおおおお!?』

京太郎「うおっ、なに!?」

淡『今すぐ行くから待ってなさい!』

プツッ

京太郎「今すぐ来るって」

マジカルマージャンワンダーラーン♪

京太郎「あれ?」

コノオオキナ――ピッ

京太郎「はい、もしもし」

淡『照の家ってどこ!?』

京太郎「……」

~~~~~~

京太郎「そんなわけで連れてきました」

淡「お邪魔しまーす!」

照「淡、なんでここに!?」

淡「まーまー、細かいことはいいじゃん」

咲「淡ちゃん、久しぶり」

淡「久しぶり! そっか、照の実家ってことは、咲の家でもあるんだ」

照「淡って須賀くんと知り合いだったの?」

淡「んー、たまたま知り合って」

京太郎「なにがたまたまだよ」

淡「余計なことは言わなくていいの!」

京太郎「へいへい」

照(楽しそう)

咲(打ち解けてるなー)

照(――!?)ハッ

咲(まさか……)

咲・照(新たなライバル!?)

淡「――じゃあ始めよっか。“勝負”を!」ゴッ

照「――!」ゴッ

咲「――!」ゴッ

京太郎「……」

京太郎(俺、場違いじゃね?)

~~~~~~


ジャラジャラジャラ…

咲(わかってる)

照(わかってるんだ。須賀くんが誰と付き合うか、それは須賀くんが決めること)

咲(尊重されるべきは京ちゃんの意思。だけど――)

照(私たちの気持ちとして、この勝負には意味がある)

咲・照((だから――勝つ!!))ゴォッ!!


淡(わかってる)

京太郎(わかってるんだ。今の俺の実力じゃあ、運良く半荘一回を勝ち取ることすらできない。けど――)

淡(こいつは多分弱い。手を抜いたって勝てる。だけど――)

京太郎(勝負を挑まれて引くわけにはいかない。一度は引こうとしたけど、俺は宮永先輩の弟子なんだ!)ゴッ!

淡(問題なのはその打ち筋。一打一打の真剣さ。照の弟子を名乗った以上、半端なことはしてくれないでよ!)ゴッ!


勝ったのは――

~~~~~~

京太郎(今日は付き合って初めてのデートだ。浮かれて三十分も早く来てしまった)

京太郎(しかし、まさか俺たちが付き合うことになるなんてなー)

京太郎(お、きたきた! 愛しの彼女!)

俺は手をあげて名前を呼んだ。

彼女の名前は――



カン!

以上っす!
仕事行ってくるっす!

え、依頼まだ出してないんだけどな…

別人ってレスしときました

自分でも、書きながら打ちきりみたいと思っちゃったんですが、
当初考えた通りなんですよね…

誰が勝って誰が相手になったかちゃんと書こうかな
ちょっと考えます

生存報告
忙しすぎて続き考える暇もないです
もう少し待ってほしいです

【勝者:咲】



咲「ふぅ……」

照「……」

淡「悔しー!」

咲「私の勝ちだね、お姉ちゃん」

照「うん。届かなかったなー……悔しい」

京太郎「咲、お前やっぱすげーよ! 格好いいな~。俺もお前みたいに打ちたいぜ」

淡「無理だね」

京太郎「なにおう」

照「でも、咲に教わるのはいいかもね」

咲「お姉ちゃん!?」

照「私はもう東京に帰っちゃうし。咲、須賀くんに教えてあげれば?」ウィンク

咲「お姉ちゃん……」

照「ね、須賀くん」

京太郎「そうですね。咲がよければそうしたい」

咲「……うん、いいよ。私に勤まるかわからないけど」

照「大丈夫! なんてったって私の妹だもの。手取り足取り教えてあげよ」

咲「手取り足取りって」///

照(須賀くん、姉として咲に手をだすことを許可します)コソッ

京太郎「なっ!?」///

咲「もー! なに言ってるのお姉ちゃん!」///

照「あはは♪ でも二人お似合いだと思うんだけどなー」

咲「うぅ……」///

京太郎(そっか、周りからはそう見えるのか……)///

淡「そんなことより咲、リベンジだ!」

照「そうね、打ちましょうか」

咲「うん!」

京太郎「よぉし! やるぞー!」

このあと滅茶苦茶麻雀した。

~~~~~~

咲「今日はありがとう」

京太郎「こちらこそ。楽しかったよ」

淡「テルー、明日一緒に帰ろう」

照「うん。今日は泊まっていく?」

淡「ホテルに荷物置いてるからいいや。明日また会えるしね」

照「そっか。須賀くんは泊まっていく?」

京太郎「――へ?」

淡「はぁぁぁ!?」

咲「お姉ちゃん!?」

照「冗談、冗談」アハハ

京太郎「あはは……じゃあまた明日。見送りに来ますよ」

照「うん。じゃあね」

淡「ばいばーい!」

咲「ばいばい」

照「……」フー

照「テレビでも見よっか。お菓子食べながら」

咲「お姉ちゃん、あの――」

照「同情ならいらない。私は負けたの。ここで甘えたら私自身の今後のためにならないと思う」

咲「……わかった」

照「応援するわ咲。さっきも言ったけど、咲のほうが大事だもの♪」

咲「お姉ちゃん……ありがとう」

~~~~~~

咲(そうして、お姉ちゃんと淡ちゃんは東京へ帰った)

咲(勝負だったとは言え身を引いて、応援してくれてるお姉ちゃんのためにも、京ちゃんと……)

京太郎「咲、麻雀やろうぜ!」

咲「うん。今日も全力でいくよ!」

京太郎「そうこなくっちゃ!」

咲(絶対振り向かせてみせるからね、京ちゃん♪)

京太郎「咲、その……今度の土曜、どこか遊びに行かないか?」///

咲「――え?」



カン!

【勝者:照】



咲「」カタカタ

照「咲――」

咲「ふぅ……負けたよ、お姉ちゃん」

照「うん……」

淡「くー! 照、もう一回!」

京太郎「よーし、次は負けないぜ!」

淡「ムリムリ」

京太郎「なにおう」

咲「……」

照「……」

~~~~~~

淡「ばいばーい!」

京太郎「じゃあな」

バタン

咲「んー! 楽しかったね!」

照「うん。咲――」

咲「大丈夫だよお姉ちゃん。私が言い出したことだもん」

照「でも」

咲「もう! 後腐れないようにって言ったでしょ。これでいいの!」

照「……」

咲「私に勝ったんだから、ちゃんと京ちゃんと幸せになってよね♪」

照「……うん。絶対」

咲「うんうん♪ ――じゃあ二人も帰ったし、部屋で宿題しようかな。邪魔しないでね」

照「……わかった」

~咲の部屋~

咲(はぁ、負けちゃったなぁ)

咲(私の愛はその程度ってことだよね)

咲(悔しいなー)

咲(……大丈夫。このあとちゃんとするから)

咲(だから、今だけ……)

咲「うっ……ぅぅ……んぐっ……うぅぅぅ……!」ボロボロ

咲「うわぁぁぁぁぁぁん!」

照「……」コソッ

照(咲、ごめんね。ありがとう)

照(絶対、須賀くんと仲良くなるから)

~翌日~

京太郎「……」///

照「……」///

京太郎(先輩、なに考えてるんだ。東京に帰る前に俺と街を歩きたいだなんて……)

京太郎(これじゃまるでデートじゃないか)///

京太郎(ひょっとして、そういうことなのか?)

京太郎(俺はどうなんだろう。宮永先輩のこと、どう思ってるんだ?)

京太郎(……)

京太郎(……うん)

~~~~~~

照「そろそろ戻らないと」

京太郎「あっ、もうそんな時間ですか」

照「最後に付き合ってほしい場所があるんだけど、いい?」

京太郎「はい」



照「須賀くん……好きです。出会ったときからずっと好きでした。私と付き合ってください」



カン!

もう全部書くことにしたしっ。
淡が勝った場合と京太郎が勝った場合は、書き溜めて後日投下します。

【勝者:淡】



照「」カタカタ

咲「」カタカタ

淡「やったー! テルーに勝ったー♪」

照(ここ一番の勝負で負けるなんて……)

咲(こんなんじゃ、京ちゃんと付き合う資格なんてないよね……)

淡「須賀京太郎。その程度でテルーの弟子を名乗るなんて、片腹大激痛!」

京太郎「くっ……!」

~後日、学校~

京太郎(宮永先輩と大星は東京へ帰った)

京太郎「負けた……」

京太郎(いや、わかってたことだ。あの三人相手に、今の俺が勝てる訳がない)

京太郎(大星の言い分だって滅茶苦茶だ。気にする必要はない)

京太郎(……けど、どんな理由であれ俺は勝負に乗った。そして負けた)

京太郎(勝てなくても、あの三人から何か学べることがあったんじゃないのか?)

京太郎(俺は何も学んでない……大星の言う通り、宮永先輩の弟子を名乗る資格なんてないのかもな……)

優希「おい犬」

京太郎「そうそう、所詮俺は犬がお似合い――って何だよ優希」

優希「元気なさそうだから声かけてあげたんだじぇ。光栄に思え!」

京太郎「あー、顔に出てたか。心配かけたな」

優希(軽口に乗ってこない……これは重症だじぇ)

優希「どうした? 優希様が聞いてやるから話したまえ」

京太郎「大丈夫だよ。大したことじゃないから」

京太郎(女子に相談するのは何となく格好悪いな)

優希(遠慮してるな。京太郎のくせにらしくないじぇ)

優希「いいから話せ。私に遠慮なんて不要だじぇ」

京太郎「ん……わかった。サンキュ」

優希「最近強くなったと思ってたら、咲ちゃんのお姉さんに稽古つけてもらってたのか!」

京太郎「ああ」

優希「がーん! 私たちより他校の人のほうが頼りになるのかー、ショックだじぇー」

京太郎「うっ……そう言うわけじゃ……」

優希「にゃはは、冗談冗談! 京太郎は強くなってるんだから、気にやむことはないじぇ」

京太郎「強くなってるか、俺?」

優希「化け物と対局したから感覚が麻痺してるだけだじょ。京太郎は強くなってる。私が保証するじぇ!」

京太郎「……そっか、サンキュ」

優希「そ、それに……そんなに強くなりたいなら、私が稽古つけてやってもいいじょ」///

京太郎「マジか」

優希「まあ、咲ちゃんのお姉さんに比べたら、頼りないかもしれないけど……」

京太郎「そんなことない。頼もしいぜ!」

優希(照れるじょ)///

優希「わ、私なら学年も一緒だし……引っ越したりもしないから、ずっと見てやれるじょ」///

京太郎「そうだな。これからよろしく、師匠!」

優希「……うん」///

優希(今はまだ“師匠”でいいじょ。でもいつか、それさえも越えて……)

優希(これはそのための第一歩)

優希「覚悟しとけよ京太郎!」

京太郎「おう! 厳しくても堪えてやるぜ!」

優希「そう言うことじゃないんだなぁ」

京太郎「え、じゃあなに?」

優希「なんでもないじぇー♪」



カン!

今日はここまでだじぇ!

【勝者:京太郎】



京太郎「マジかよ」

淡「嘘……なんで……」

  なんで?  なんで?

   なんで?  なんで?

 なんで?  なんで?

  なんで?  なんで?

淡「嘘でしょ……夢よこんなの……夢に決まってる……」

京太郎「ところがどっこい……夢じゃありません! 現実です……これが現実……!」

淡「うっ……ぐっ……ぐっ……!」

京太郎「ファハハハ! どうだあ、己の想いが空回りに終わった味は!」

淡「……してやる」

京太郎「なに?」

淡「いつかリベンジしてやる! 覚えてろ……次は100回倒す……!」ゴッ

京太郎「ぬっ……!」

淡「あんたを倒すのはこの私だ! それまで他のやつに負けるんじゃないわよ!」

京太郎「いつかなんて言わなくていい。今でいい。半荘一回の勝負をしてやろう。俺が負けたら、さっきの勝負はなかったことにしてやる。宮永先輩の前には二度と現れない」

照「え、やだ」

京太郎「代わりにもし俺が勝ったら、お前を貰うってのでどうだ?」

淡「えっ」ドキッ

京太郎「フフ……」

淡「くっ、馬鹿にして! 絶対いつかリベンジしてやるんだからー!」ダッ

京太郎「死ぬまで保留してな――って、あれ?」

照「行っちゃった」

咲「相変わらず忙しい人だね」

照「そこが可愛いんだけどね」

~~~~~~

淡(くそっ、なによあいつ。ちょっと格好いいと思っちゃったじゃない。ただでさえ私に勝って……)

淡「っ~~!」///

淡(悔しいー!)


~翌日~

まこ「おい京太郎。咲と宮永照と大星淡を相手にトップ取ったってホンマか!?」

京太郎「え、ええ、本当ですよ」

京太郎(広まるの早っ)

久「最近強くなってるとは思ってたけど、そんなに……」

和「まさか。そんなのオカルトだってありえません。なにかの間違いです」

京太郎「ひでぇ」

咲「残念ながら本当だよ。私もお姉ちゃんも本気だったし、淡ちゃんも手は抜いてないと思う」

京太郎「残念とか言うなよ」

和「……」

ギュ~

京太郎「痛ぇ! ほっぺつねるな! 夢じゃねーよ!」

和「そうか、今日は――!」バッ

京太郎「カレンダーを見るな。エイプリルフールはまだ先だよ」

和「じゃあ、えーとえーと……ドッキリとか?」テッテレーン♪

京太郎「そろそろ泣いていい?」

和「では勝負しましょう。私に勝ったら信じてあげます」

京太郎「フッ……いいだろう。受けてやる」

和「半荘二回。ルールはインハイと同じで」

京太郎「よし、勝負だ!」

~~~~~~

和「馬鹿な……そんな馬ぁ鹿なあああ!」カタカタ

京太郎「これで信じてくれたか?」

久・まこ(やだ、格好いい)///

久「これは本物だわ」

まこ「凄いぞ京太郎!」

京太郎「咲と宮永先輩のおかげですよ」

咲「え、私?」

京太郎「ああ、感謝してる」

咲「なんでかよくわからないけど、よかったよ」

和「須賀くんっ! もう一度、対局お願いします!」///

京太郎「いいぜ」

~~~~~~

久「あぅ……」///

まこ「ひぅ……」///

和「はぅ……」///

京太郎「ククク……また俺がトップだな」

優希「なんだか京太郎が遠くへ行っちゃったみたいだじょ」

咲「そうだねー」

一旦ここまでです
京ちゃんが勝つなんてオカルト、ギャグ路線じゃなきゃ無理だと思った

~翌日~

京太郎「……眠い……」

京太郎(まったく、なんでこんな朝早くから部長と学生議会の仕事をしてるんだ俺は。せっかく最高の二度寝生活を満喫してたって言うのに)

久「ごめんね……須賀くん頼りになるから、つい頼っちゃった」

京太郎「……まあいいですけど。でもなんで俺たち二人だけなんです? 副会長たちは?」

久「ああーえっと、ほかの仕事をお願いしてるのよ」

京太郎「へー、大変なんですね」

久「それにしても、最近少し寒くなってきたわねー」

京太郎「――? そうですね」

久「ちょっとそっち行っていい?」

京太郎「あ、はい。どうぞ――ってうわっ」

京太郎(部長、近い……)///

久「……」スッ

京太郎(え、なんで手を握るの?)

久「須賀くんの手、温かい」ギュ

京太郎「あああの、作業できないんですけど……」

久「ん? ああごめん」

京太郎「……」///

久「……」///

京太郎(手離してくれない……)

久「須賀くんの手、温かいわね」

京太郎「そ、そっすか」

久「さ、寒くってさ……もう少しこうさせて?」

京太郎「べつに、いいですけど」

久「……」///

京太郎(なんだこれ意図がわからん! 勘違いしちゃうだろ!)

京太郎(ああでも、部長ってこんなに可愛かったんだなあ)←失礼

キーンコーンカーンコーン

京太郎「部長、チャイムなりましたけど」

久「そうね」

京太郎「HR始まりますよ」

久「……サボっちゃおっか?」

ガタッ

京太郎「が、学生議会長として、よくないと思います! 会長の名誉のためにも、俺もう行きますね!」ダッ

久「ぁ……もう」

一旦ここまで
飯食ってきます

~昼休み~

和「須賀くん、よかったらお昼ご一緒しませんか?」///

京太郎(和からランチの誘いいいい!? まさか俺のこと……いやいや、そんなことあるわけない。今まで散々勘違いしたんだから学べよ俺)

京太郎「喜んで。俺弁当ないから食堂でもいいか?」

和「場所は食堂で構いませんが、お弁当作ってきたので、食べてくださいませんか?」

京太郎「また余分に作っちゃったのか?」

和「いえ、今日は須賀くんのために作って来ました」///

京太郎(なにいいいいいい!?)

和「あの、昨日は失礼なこと言ってすみませんでした」

京太郎(ああなるほど。昨日のことを気にしてか。そりゃそうだよな。……もう絶対勘違いしないぞ俺は)

~~~~~~

和「美味しいですか?」

京太郎「美味いよ! この前のも美味かったけど、今日のは格別だな!」

和「須賀くんのために腕によりをかけましたから」

京太郎(くぅぅぅ、和はやっぱり天使だ! でもまた恥をかくから絶対勘違いはしないぞ、うん)

~放課後~

京太郎(今日の部活はRoof-topの手伝いか)

まこ「おーい京太郎、ちょっとこっちきんしゃい」

京太郎「はい!」

まこ「ほい、あーん」

京太郎「あーん……美味い」

まこ「そうじゃろ♪」

京太郎「ってなんでたまご焼き!?」

まこ「差し入れじゃ。前に美味しい言うてくれたけんのぅ」

京太郎「ど、どうも」

まこ「京太郎だけ特別じゃ。みんなには内緒じゃけぇの」

京太郎「は、はあ」ドキッ

まこ「ほれもう一個。あーん」

京太郎「あーん」

京太郎(って近っ! 先輩顔とか体とか色々近いっす!)

まこ「……」///

~帰り道~

京太郎(今日みんな様子変だったけど、どうしたんだろ?)

京太郎(まさか、麻雀強くなったことでモテモテに!?)

京太郎(……なんてな。そんな痛い勘違いは決してしないぞ、うん)

淡「見つけた!」

京太郎「え?」

淡「どこ行ってたのよ! ずっと校門で待ってたのに!」

京太郎「ちょっと雀荘に――あれ、大星となにか約束してたっけ?」

淡「それは……してないけど」

京太郎「っていうか、もう東京に帰ったのかと思ってたよ」

淡(まだ帰れないわよ……あんたがいるんだもん)ボソッ

京太郎「ん、なに?」

淡「あ、あんたにリベンジするまで帰らないって言ってんの!」

京太郎「マジかよ」

淡「それより、ちょっと付き合いなさい」

京太郎「帰るとこなんだけど」

淡「用事でもあるの……?」

京太郎「別にないけど」

淡「じゃあいいじゃん! いこ♪」

京太郎「いいけどさ……」

今日はここまでにしておきます
もう少しで終わる予定です

~~~~~~

京太郎(てっきり雀荘でも行くのかと思ったら、ウィンドウショッピングにゲーセンにカフェ……)

京太郎「まるでデートみたいだな」

淡「で、で、で、で、デートちゃうわ!」///

京太郎(なぜ関西弁)

淡「ただ暇だったから、遊び相手探してただけよ!」

京太郎(男女二人で遊ぶことをデートと言うんじゃないのか)

京太郎「宮永先輩と遊べばいいじゃん」

淡「先に帰ったよ」

京太郎「そっか……そう言えばお前学校は?」

淡「あー、大丈夫大丈夫」

京太郎「大星は不良学生だったのか」

淡「違うわよ! あんたこそ金髪にして、不良~」

京太郎「お前も金髪だろっ」

淡「お揃いだね♪」

京太郎(なんなんだ一体……)

淡「ってあ、もうこんな時間!」

京太郎「そろそろ帰るか」

淡「うん」

~~~~~~

淡「京太郎の家ってどこなの?」

京太郎(下の名前を呼び捨て? なんかこそばゆいな)

淡(よし、今のは自然に呼び捨てにできたよね!)

京太郎「俺の家はあっち」

淡「方向逆じゃん!」

京太郎「送ろうと思って」

淡(おおお送るって、まるで恋人みたいじゃない! 確かに今は一人でホテル住まいだから、お父さんもお母さんもいなくて好都合……ってなに考えてんの私!? だいたい泊まってるホテルはそういうことするホテルじゃな――だからなに考えてんのよ私ってば!?)///

京太郎「お、おい、大星……?」

淡「ひゃう!」///

京太郎「どんな声だしてんだ」

淡「」/// プシュー

淡「こここ、ここで大丈夫だから! ありがと! ばいばい!」ピュー

淡(ううう、恥ずかしすぎてまともに顔見れないよー!)

京太郎「お、おい――……行ってしまった」

~帰宅~

京太郎「ただいまー」

京太郎(今日は和たちにも勝ってしまった。連日トップ……へっぽこだった俺が急に強くなっても、誰もイカサマを疑わないんだな――……ククク)

京太郎(罪悪感はもう捨てた。超能力麻雀を打つみんなに勝つためには、もはやこの道しかない。一般人である俺が妥当超能力者を目指して日夜努力している……むしろ格好いいのではとすら思うようになった)

京太郎(和の――徹底的にデジタル打ちを貫いている彼女の隣にいる資格は、もうないけどな。……って前から見向きもされてなかったか)

京太郎(イカサマは言わば応用。応用するためにはまず基礎基本ができなければならない。基礎力を底上げしてくれた宮永先輩に感謝だな。それと――)

『アカギ 入門の闘牌』

京太郎(咲が薦めてくれたこの本。この本も基礎力を高めるのに一役買ってくれた。――なにより、麻雀漫画の存在を教えてくれた)

京太郎(麻雀の漫画なんてものがあるのか……それを知った俺は原作の『アカギ』『天』を始め、いろんな麻雀漫画を読み漁る中――『哲也』と出会った)

京太郎(イカサマ勝負に人生をかける漢たちの熱き戦い――イカサマは悪だと決めつけていた既成概念が音をたてて崩れた)

京太郎(いや、ルールを守っている人からすればやはり悪だろう。玄人(ばいにん)は世間的に見れば卑怯で卑劣な無法者。特に俺は素人相手に技を使っちまった)

京太郎(けど自分で選んだんだ。あの能力者たちに勝つにはこの道しかないと。勝負するならライバルが少ない分野のほうがいいと)

京太郎(そして今、平で打ってもある程度は戦えるよう基礎力を上げつつ、イカサマ――玄人技の練習をひたすらしている)

京太郎(純粋に麻雀を楽しんでいた俺はもういない。『麻雀って楽しいよね』と聞かれても本心では同意できないだろう)

京太郎(そうして俺は裏の道へと堕ちていった……)



勝負の世界でしか生きられない人々がいる。

これは高校生麻雀界において〈牌に愛された男〉と呼ばれた、伝説の勝負師の物語である。



カン!

終了です。
まさか咲が本を薦めたのが伏線だったなんて!(後付け)

HTML化依頼出してきました
読んでくださった皆さま、ありがとうございました!

またなにかしらでスレ立てたときにはよろしくお願いします!

今度書くならどんなやつ?

>>866
特に考えてないですが、同時進行で書いててスレ落ちちゃったやつ再開するかも
咲×クトゥルーで、このスレとは結構違う感じで書いてます

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