ペトラ「 いつ、誰に、何を見られるかわからない」(33)

オルオとペトラのお漏らしパンツを巡るお話





「ほら、あの2人だよ」
「ああ、あの子たち?空中で撒き散らしたんだって?…可哀想に」くすくす
「可哀想にとか言いながら笑ってんじゃん」くすくす


ペトラ「………」

オルオ「………」

ペトラ「ねえ、オルオ…」

オルオ「…なんだ、ペトラ」

ペトラ「いや、なんでもない」

オルオ「そうか…早く着替えたいな」

ペトラ「うん…気持ち悪い…」

オルオ「………」

ペトラ「………ぐすっ」

オルオ「おい、泣くなペトラ。こっちまで虚しくなる」




調査兵団本部


ペトラ「やっと着替えられたけど、これどうしよう…洗わなきゃ…」

オルオ「さすがにこれは洗濯係には頼めない、しな」

ペトラ「………」

オルオ「………」

ペトラ「あ、兵長がこっちに向かって来てる」サッ

オルオ「おい、隠せ隠せ」サッ



リヴァイ「…おい、お前ら」

オルオ「俺ですか?」
ペトラ「私ですか?」

リヴァイ「そうだ、お前らを探していた。…これをやる。使え」

オルオ「?」
ペトラ「?」

リヴァイ「…これで浸け置きしておくといい」

オルオ「兵長???」
ペトラ「お酢???」

リヴァイ「チッ、せっかくこっちが気を使ってやってるのにみなまで言わすな………漏らしたんだろ?」

オルオ「!!!」
ペトラ「!!!」

リヴァイ「気にするな。毎年何人かいる。浸け置きには兵舎の洗濯場の隅にあるバケツを使うといい。…あれはそのためのものだ」

ペトラ「えっ」
オルオ「えっ」

リヴァイ「酢は臭い消しにちょうどいいからな」

ペトラ「えっえっ」
オルオ「えっえっ」


エルヴィン「…リヴァイ、ちょっといいか?」

リヴァイ「ああ、今いく。…いいかお前ら、ただ石鹸で適当に洗っても乾いたら臭いが出るからな。ちゃんと浸け置き洗いするんだぞ」

オルオ「」
ペトラ「」







ペトラ「ちょ、オルオ!なんで兵長が漏らしたこと知ってるのよ!…ああ、もうこんなこと知られたらお嫁になんか行けない!」わーん

オルオ「俺が知るかわけねぇだろ!…まあその、嫁なら俺が?貰ってやっても?いいんだが?」





エルド「お漏らしパンツ片手にプロポーズとはな。そんなこと言ってないでさっさとそのお漏らしパンツ洗いに行って来い」

オルオ「なっ!」

ペトラ「あ…エルドっ!エルドでしょ!兵長にバラしたの」

エルド「ははは、悪いな。でもリヴァイ兵長に聞かれたから答えただけだぞ?ーーーミケがあいつらの横を通り過ぎるときに物凄い形相だったがなんかあったのか?、ってな」

ペトラ「それでなんで答えちゃうのよ!馬鹿!」

オルオ「兵長に腰抜けだと思われたじゃねえか!」

エルド「おいおい、先輩に向かってそんな口きくなよ。お漏らしオルオくん、お漏らしペトラちゃん」

オルオ「むぐぐ」
ペトラ「うぐぐ」

グンタ「エルド、からかうのもそれくらいにしてやれよ。可哀想だろ」

エルド「悪いな、かわいい新兵だからつい」

ペトラ「…私だって漏らしたくて漏らしたわけじゃない」

グンタ「そりゃ、そうだろ。気にすんな。生きて帰ってきただけありがたいだろ?…エルド、後片付けがあるから行くぞ」

エルド「わかってるって、からかって悪かったな」ぽん

オルオ「気安く俺に触れるな」チッ

ペトラ「もう!エルドはすぐ私たちのことからかうんだから…」

オルオ「エルドなりに励ましてくれたんだろ。調査に行く前から新兵の俺らをなんだかんだ気にかけてくれてるしな…」

ペトラ「だからって、兵長に言わなくたって…」ブツブツ





ハンジ「あ!ペトラにオルオここにいたの!」

ペトラ「ハンジ分隊長」サッ

オルオ「なんでこんなときに入れ替わり立ち代わり…」サッ

ハンジ「探してたんだよ~!はいこれ、ふたりに渡して置くね」

ペトラ「なんで皆さん私たちのことを探しているんですか…。ところで、これは?」

ハンジ「聞いたよ。ふたり空中で撒き散らしちゃったんだって?」

オルオ「う…」
ペトラ「ハンジ分隊長まで知ってるんですか…」

ハンジ「あ、毎年いるからそんな気にすることはないんだけどさ。癖になっちゃうと大変でしょ?」

オルオ「確かにそうですが…」

ハンジ「だから今後そうならないためのちょっとした通過儀礼みたいな??まあ遊び心ってやつなんだけど、そういう新兵にはその日一日これの着用を義務づけているんだよ!」

ペトラ「えっ」

ハンジ「ジャージ、って呼ばれる衣服だよ。上はいつもの兵服で、下はこれを履くの」

オルオ「この俺様がそんなだせぇ格好を?!」

ペトラ「そ、そんなの周りから私たちが漏らしたってばれちゃうじゃないですか!」

ハンジ「だから、だよ。罰ゲームだもん。こんな屈辱味わったらもう二度とお漏らしなんかしなくなるでしょ?実際にこのジャージルールを導入してからお漏らしリピート率は激減したんだ!」

ペトラ「うう、でも嫌です…」

オルオ「そんな屈辱耐えられん…」







ナナバ「ちょっと、ハンジ分隊長。新兵からかうのはやめてあげてくださいよ」

ハンジ「あ、ナナバ!…あはは、ばれちゃった?でも昔は本当にこの制度あったじゃない?ナナバだってこれ…」

ペトラ「ナナバさんも………?」

ナナバ「あーーーーー!!!!!ハンジ分隊長!モブリットが呼んでましたよ!!!」

ハンジ「え?ほんと?」

ナナバ「本当です!だから探しに来たんですから」

ハンジ「ふーん、何かな。行ってみるね、ナナバありがとー」タッタッ

ナナバ「兵舎の廊下は走らないで下さいよ」

ナナバ「もう、ハンジ分隊長はかわいい新兵を見つけたらすぐにからかうんだから」

ペトラ「…ということはジャージ、とやらを着なければならないというのは嘘なんですか?」

ナナバ「嘘だよ。昔はそういう慣習もあったけど、いろいろ問題視されて数年前に撤廃されたよ」

ペトラ「じゃあさっきのハンジ分隊長がナナバさんもって言ってたのは…」

ナナバ「それも嘘!!!わかった?!!!」

ペトラ「は、はい!」





ペトラ「さっきのナナバさん怖かったね」

オルオ「お前が余計なこと聞くからだ」

ペトラ「で、洗濯場まで来たわけだけど。オルオも今洗うんでしょ?」

オルオ「当たり前だ。こんなものずっと持ってたくねぇよ」

ペトラ「だよね、私も洗いたいからちょっと離れて」

オルオ「なんだ、下着を見せるのが恥ずかしいって?いずれ俺に全て見せることになるんだからそれくらい…」

ペトラ「見せることには一生ならないし、そんなこと想像されるだけで気持ちが悪いのでぜひ今すぐ舌を噛んで窒息死して」

オルオ「…いっちょまえに照れやがって。そんなに言うならオルオ様が見てやるよ」

ペトラ「どこをどう解釈したらそうなるの?…見ないで変態」

オルオ「お前こそ見るんじゃねぇよ」

ペトラ「誰が見るか」




オルオ「白か…」

ペトラ「………」ぴく

オルオ「綿か…」

ペトラ「見るなって言ってるだろ!変態!」ドガッ

オルオ「うお、危ねぇ。…それにしても色気がねえ下着だな、俺様の気を惹くならもっと黒の紐みたいなのを」

ペトラ「(無視)」

オルオ「おい、ペトラ」

ペトラ「…オルオ」

オルオ「なんだ、ペトラ」

ペトラ「さっきから兵長のマネしてるんだろうけど、兵長はそんな事言わないし、お漏らしパンツ洗ったりしない」

オルオ「…だな」

ペトラ「…うん」

オルオ「………」じゃぶじゃぶ

ペトラ「………」じゃぶじゃぶ

オルオ「………」じゃぶじゃぶ

ペトラ「………」じゃぶじゃぶ

オルオ「………」じゃぶじゃぶ

ペトラ「………」じゃぶじゃぶ

オルオ「よし、とりあえずこんなもんか」

ペトラ「バケツ、バケツは…あ、あった!」

オルオ「ほこりかぶってるな」

ペトラ「…なんかまた悲しくなってきた。………とりあえずバケツもざっと洗って、と」

オルオ「じゃあ水を溜めてくれ。酢はどれくらいいれたらいいんだ?」

ペトラ「わかんない…とりあえず目分量で適当にいれてみよう」

オルオ「………本当にこれで臭い消しになるのか?」

ペトラ「兵長が言うなら間違いないよ。まだ浸け置きしなきゃいけないし、先に夕食食べようか」

オルオ「…夕飯を食い終わってからまた洗わなきゃいけないと考えたら気が重い」

ペトラ「だね。…ここにバケツ置いてるの誰かに見られたら嫌だから、隅の方に隠しておこう」

オルオ「よし、食堂へ急ぐぞ。出遅れてるからな、食事時間が終わってしまう」

ペトラ「………ねえ、オルオ」

オルオ「………なんだ、ペトラ」

ペトラ「私強くなる」

オルオ「…俺もだ」

ペトラ「………」

オルオ「俺はいつか兵長の右腕になる」

ペトラ「私だって!」

オルオ「…だからもう」

ペトラ・オルオ「「お漏らしなんてしない!」」










オルオ「…なんだ、この情けない決意表明は」

ペトラ「…全然かっこよくないね。むしろ虚しい」

オルオ「飯、行くか」





ハンジ「ーーーと、ここまでがプロローグだね」

オルオ「誰と話しているんですか?」

ハンジ「え?ああ、なんでもないよ。ーーー今はペトラのお漏らしパンツが盗まれたってことのほうが大問題!お漏らしパンツが!」

ペトラ「お漏らしパンツ、お漏らしパンツって連呼するのやめて下さい。ていうか私のだけじゃなくてオルオのもなくなってます」

ハンジ「それで洗濯場でおろおろしてたふたりに偶然通りかかった私が声をかけて現在に至る、と」

ペトラ「でもなんで、パンツだけがなくなったんだろ…」

ハンジ「バケツはちゃんと元の位置に片付けられているのに、お漏らしパンツだけが忽然と姿を消している、と」

ペトラ「昨日は持ち回りの洗濯当番はお休みだったはずだから混ざることもなかったはずなのに」

オルオ「俺様のファンが…?」

ペトラ「そんな物好きいないでしょ」

ハンジ「…いやその線はあるかもしれない。オルオはともかく実は隠れペトラファンは結構いるんだよ。ちなみに、どんなパンツだったの?」

オルオ「俺のは… ハンジ「あ、ペトラに聞いてるんだよ」

オルオ「」

ペトラ「え?え?言わなくちゃだめですか?」

ハンジ「ほら、だってどんなのか分からないと探せないじゃん。ね、ペトラどんなパンツはいてたの?」

ペトラ「…白の普通のやつです」

ハンジ「普通のかー。ならどこかに紛れちゃったりしたらわからないよね」

オルオ「いや、お前名前書いてたろ」

ハンジ「え?名前???」

ペトラ「ちょっ、オルオ!言うなよ!ていうか見てんなよ!!」

オルオ「ペトラ・ラルって後ろにでかでかとな」

ハンジ「え…それは恥ずかしい」

ペトラ「昔、父が書いてくれたやつなので…初めての壁外調査で不安もあったし、げんかつぎになるかと思って……あああぁぁあ、なんでよりにもよってあのパンツがなくなるの…」頭抱え

ハンジ「とにかく、お漏らしパンツを洗ってたって知ってる人物が怪しい!ここで名探偵ハンジさんの出番だね」

オルオ「ハンジ分隊長、楽しそうですね」

ハンジ「犯行はペトラたちが夕食を食べに行って戻るまでの間に行われた…その間のアリバイを聞き込み調査だ!」



【容疑者:エルド】

ハンジ「エルド、夕食のあと何してた?」

エルド「え?夕食の後?ずっと自室にいましたよ。グンタと」

ハンジ「ということは、グンタの線も消えたか…」

エルド「あれ、俺たち何か疑われてました?」

グンタ「何かあったんですか?」

ペトラ「な、なんでもない!」

オルオ「き、気にしなくていい」

ペトラ「さあ、分隊長!行きますよ」ぐいぐい

ハンジ「もー、押さないでよ」

【容疑者:リヴァイ】

ハンジ「リヴァイにも聞き込みしようとしたのに、リヴァイいないね」きょろきょろ

ペトラ「まだエルヴィン団長と話してるんですかね?」

ハンジ「あ、リヴァイは団長と一緒にいるの?」

ペトラ「少なくとも夕食前はそうだったはずです」

ハンジ「ふーん、話が長引いてたとしたらリヴァイも無理だねー」

オルオ「無理もなにも、パンツが盗まれたとして考えてるのは分隊長だけです」

ハンジ「え?聞こえない。さて、次の聞き込みは誰にしようかな~?」

ペトラ「他人事だと思って…楽しんでますね、分隊長」


【容疑者:ナナバ】

ナナバ「はあ?パンツなくなったの?なんでまた」

ペトラ「…知りません」

ハンジ「そ、だからナナバの夕食後のアリバイ教えて」

ナナバ「アリバイって…普通に部屋にいましたよ」

ハンジ「それを証明できる人は?」

ナナバ「え、いや居ませんけど」

ハンジ「怪しい!」

ナナバ「なんですか、それ。パンツなんか盗みませんよ。…それよりペトラにオルオ、もう就寝時間だよ。…気になるかもしれないけど、規則は規則。探すのは明日にしてもう寝なさい」

ペトラ「…はい……」

オルオ「………」

ハンジ「あーあ。せっかく面白くなってきたのに、明日に持ち越しかあ」

ペトラ・オルオ「………」




翌日

ハンジ「で、一晩経ったけど、未だお漏らしパンツ略して漏れパンは見つからない、と」

ペトラ「いっそ全て夢であったなら…」

ハンジ「逆にオルオが怪しい、と考えてみるのはどうだろう」


【容疑者:オルオ】


オルオ「いきなりなんですか。俺は昨日夕食の間はペトラと一緒に居ましたよ」

ハンジ「でもずっと一緒にいたわけじゃないでしょ?」

オルオ「まあ、洗濯場に戻る前にそれぞれ一旦宿舎に戻りましたけど…」

ペトラ「まさか、オルオ…」

オルオ「違うって!まさかペトラまで俺を疑うのか」

ペトラ「いや、別に…」ふいっ

オルオ「おい、目を逸らすな」








リヴァイ「おい、なんの騒ぎだ」

ハンジ「あ、リヴァイ。良いところに!」

【容疑者:リヴァイ(再)】

ハンジ「ねえ、昨日リヴァイは夕食の時間なにしてたの?食堂で見かけなかったけど。団長と一緒にいた?」

リヴァイ「あ?なんでお前にそんなこと言わなきゃなんねぇんだよ」

ペトラ「ハ、ハンジ分隊長!兵長がまさかそんなことしませんから」

リヴァイ「何の話だ?…ところで、お前ら、昨日洗濯場に浸け置きしたまま忘れてっただろ。干しといた。乾いたから返す」

オルオ「!!!」

ペトラ「!!?」

ハンジ「あら、漏れパン盗難犯はリヴァイ?」

リヴァイ(漏れパン………?)

ハンジ「ていうかリヴァイ!勝手に持っていったらダメでしょ?盗まれたのかと思って昨日の夜散々探したんだよ!」

リヴァイ「そうだったのか?俺はてっきり忘れてったのかと。悪かったな。……こっちがオルオので、こっちがペトラの、だろ?」







ペトラ「いやーーー!!!!!」バッ






ハンジ「あ、ペトラが脱兎の勢いでリヴァイからパンツを奪っていった」

オルオ「俺のも一緒に持っていきやがった…」




ペトラ「う、うぅ、兵長にこんな地味な白パン(ネーム入り)見られた………。もうやだ……」

ペトラ「こんなの、こんなの、うぅ、いつもはいてるわけじゃないのに」

ペトラ「…………」

ペトラ「………今度の休み、街に出よう…」

**

ハンジ「………こんなことも、昔あったよね。そんなふたりも今はこうして特別作戦班に選ばれてるなんて、わからないもんだね~」

リヴァイ「…覚えてない」

ハンジ「それでさあ、私こないだペトラの部屋に入ったときに見ちゃったんだけどさ」

ハンジ「ペトラの下着って、意外と…スゴイんだね」

リヴァイ「知るか」

ハンジ「黒の紐みたいなのとか…さ」

リヴァイ「興味ない」


コンコン

ペトラ「兵長、分隊長!お茶が入りました」

リヴァイ「………」

ペトラ「兵長?」

リヴァイ(黒の紐………)

ハンジ「この、むっつりめ」

ペトラ「?」

終わり

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