咲子「イブちゃんと水族館」 (36)

◆ひなビタ♪SSです
◆4/23からポップンで咲子が使えるよ!やったぜ!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1398178863

~水族館外部~

一舞「水族館かぁ…なんか来るの久しぶりだしっ」

咲子「えへへへ、イブちゃんと水族館デート、イブちゃんと水族館デートっ♪」ピョンピョン

一舞「もう、さきこ、さっきからはしゃぎすぎだよ?」

咲子「私、お魚さんというか、動物全般、大好きなんですっ!」

一舞「そ、そうなんだ」

咲子「今日はお昼すぎからイルカさんのショーがあるんですよっ!とってもとっても楽しみですっ!
   あ、その前には飼育員さんがお魚の解説をしてくれてですね、それから、それから……」

一舞(さ、さきこのテンションが思ったより高いな?)

一舞(次の休み、一緒に水族館行かない?って提案したのはあたしなんだけど……)

一舞(こんなに喜んで貰えるなんて、誘ってよかったしっ!)

一舞(だけどちょっと今日肌寒いかな…もうちょっと厚着すればよかった…)

咲子「勿論、イブちゃんが一緒にいるからもっともっと楽しみですよっ!」

一舞「さ、さきこ……もう…///」

一舞(一気に暖まっちゃった……///)

咲子「さ、イブちゃん!早く入りましょう!はやくはやくっ!」

一舞「さきこ、そんなに急かさなくても大丈夫だって、まだ時間はあるから…」

咲子「一秒でも勿体無いんですっ!」

一舞「も、もう、仕方ないなぁ……チケット買ってくるからちょっと待っててね」

咲子「はいっ!」

咲子(ああもう、私すっごいテンション高くなってるよう……)

咲子(えへへ、イブちゃんと水族館……えへへへへ……)

咲子(イブちゃんと一緒に水槽見て回って、後々いい雰囲気になって、
  えっと、人の少ない水槽の前とかで、こう、ちゅーって……)

咲子「えへへへへへっ」

一舞(なんかさきこが一人で笑ってる)

~水族館内部~

一舞「中は結構薄暗いんだねー」

咲子「お魚さんから人が見えにくくするためですよ、あ、大水槽!」タッタッタッ

一舞「ちょ、さきこ、そんなに慌てなくても水槽は…」

咲子「はぁ…………」ジーッ

一舞(あ、さきこ、下のライトに照らされて……)

咲子「凄いですよっ!早く来て下さいっ!」ニコッ

一舞「……っ」

咲子「…?どうしたんですかイブちゃん?」

一舞「い、いや……」

一舞(ちょ、ちょっとときめいちゃった……///)

咲子「?」

咲子「この水槽はオーソドックスなお魚さんが多いですよっ」

一舞「あ、この魚すっごいシマシマでひらひらしてる」

咲子「それはミノカサゴさんですっ」

一舞「ミノカサゴ?なんか都会的で格好いいしっ!」

咲子「ミノカサゴさんはヒレに強い毒を持ってるんですよ」

一舞「え、毒?」

咲子「そうです、毒のある魚としてミノカサゴさんはとってもとっても有名なんです…」

一舞「へえ、そうなんだ……」

咲子「でも食べると美味しいらしいですよ?」

一舞(く、詳しいな?)

一舞「奥にいるのはウツボ?ウツボってなんか蛇に似ててやだなあ」

咲子「とってもとってもおっかない顔してますよねっ」

一舞「うん…水族館だからおとなしくしてるけど、野生だったら暴れまくってそうだし」

咲子「いえいえ、そんなことはないんですよ」

一舞「え」

咲子「ウツボさんはこちらから手を出さない限りはおとなしいお魚なんです」

一舞「こんな顔してるのに?」

咲子「ちなみに夜行性で、雨の日なんかは活発に動くんですって」

一舞「ふーん」

咲子「ウツボも美味しいですよ?」

一舞「たいていの魚は食べられそうだね…」

一舞「上の方にいる青い魚綺麗だね、顔がでかいけど」

咲子「ああ、ナポレオンフィッシュさんですね、アオブダイともいいます」

一舞「あのエビが上から潰れたみたいなのは…」

咲子「あれはセミエビさんですよっ、英語ではスリッパロブスターと呼びます」

一舞「あ、ヒラメがいる」

咲子「あれはカレイさんですっ、ヒラメとカレイは顔の位置で大抵見分けられるんですよ」

一舞「あの黄色い魚めうがビートマニアやってる時に見たことある」

咲子「確かに似てますけどあれは普通のチョウチョウウオさんですね」

一舞「……あの魚、なんだろうね」

咲子「さぁ……」

一舞「っていうかさきこ詳しすぎだしっ!?なんでそんなに詳しいの?」

咲子「えっ?えっと、それはですね……」

一舞「うん」

咲子「い、イブちゃんがデートに誘ってくれるっていうから楽しみで……」

一舞「うん」

咲子「その日まで待ちきれなくて、いろいろなお魚図鑑を読んで過ごしたんです…」

一舞「つまり勉強してきたってこと?」

咲子「な、何回も読んだので……でも、やっぱり図鑑で見るのと、動いてるお魚さんを見るのとは違いますよ?」

一舞「綺麗だよね」

咲子「そうですっ!あと、私が解説してるのは有名なお魚ばっかりですよ?」

一舞「まぁそうかもしんないけど、あたしはあんまり海の生き物とか、
   そういうのはよく分かんないからさ、さきこに説明してもらえると嬉しいしっ!」

咲子「えへへへへ、はいっ!」

一舞「でもあたしは魚とかよりはヒトデとか、そういうのが好きだし」

咲子「そうなんですか、私はどれも好きですよっ」

一舞「なんというか…海の生き物ってロマンがあるよね…好き勝手してて」

咲子「すごい言い方ですね」

一舞「だってさ、虫とかよりもよっぽどいろいろ変化があるというか……あ、あのヒトデ丸くて可愛いね」

咲子「あれはマンジュウヒトデさんですっ、イブちゃんよくあれがヒトデだって分かりましたね?」

一舞「なんかまるっこいヒトデいたなって記憶があったから…」

咲子「結構そういう生き物を紹介する番組も多いですからね」

一舞「でもさ、まんじゅうにしてはでかいよね…マクラとかのほうが似合いそうだしっ」

咲子「向こうの人はそう思ったのか英語ではクッションヒトデになってるらしいですよ」

一舞「やっぱりそうだよねえ、うんうん」

咲子「ほらほら見て下さいよっイブちゃんっ!クリオネさんですっ!」

一舞「クリオネ?それならあたしにも分かるよ、寒い海にいるヤツでしょ」

咲子「そうですっ!」

一舞「クリオネ…すっごい小さくて可愛いけど、プランクトンかなんかなの?」

咲子「イブちゃん、クリオネさんは貝の仲間なんですよ」

一舞「貝?これが?」

咲子「可愛い外見してますけど、頭から触手を伸ばして同じ仲間を食べちゃうんです」

一舞「へー…見てみたいなぁそれ」

咲子「うーんここでは難しいんじゃないでしょうか…」

一舞「そっかー」

一舞(クリオネって結構えげつない事するんだなぁ……)

一舞(可愛い顔して仲間を食べちゃう………)

一舞「さきこってなんだかクリオネに似てるね」

咲子「えっ?も、もう突然なんですかイブちゃん///」

一舞「あのカニすごい大きいねぇ、いっぱいカニの身が食べられそうだしっ」

咲子「あれはタカアシガニさんですっ!世界で一番大きいカニです!」

一舞「世界で一番…それはよっぽど食いでがありそうって感じだね…」

咲子「でも大きさの割にあんま食べられるところは多くないって聞きましたよ」

一舞「そうなんだ…あ、カニがお腹を……」

咲子「カニのお腹は筋肉が退化して縮んだ……イブちゃん?」

一舞「長い足がぐねぐね動いてて……」

咲子「あの……」

一舞「き、気持ち悪ッ……」グラッ

咲子「あ、イブちゃんしっかり!」

一舞「暫くカニは見たくないかも……うっぷ」

一舞「あー…トラウマになりそ」

咲子「い、イブちゃん大丈夫ですか?」

一舞「うん…クラゲでも見て癒やされるしっ」

咲子「クラゲにはヒーリング効果があるってよく言いますよね、ちなみにこれはミズクラゲさんですっ」

一舞「流石にこれはあたしでもわかるしっ!えっと、毒があるんだっけ?」

咲子「いえ、ミズクラゲさんは本当に微量な毒しか持っていませんよ、
   本当に刺すのはアカクラゲさんとか、カツオノエボシさんとか、そんなのです」

一舞「そ、そうなんだ……まぁミズクラゲもいいけど、あたしはこのタコクラゲが好きだしっ」

咲子「タコクラゲさん、可愛いですよね」

一舞「そうだしっ!それでこの水玉模様がお洒落っていうか……」

咲子「ふふふ、そうですね」

一舞「あー…クラゲはふわふわしててのんきそうでいいよね……」

咲子「そうかは分かりませんよ、流され続ける人生は自分でコントロールできないだけに、
   辛い立場に追い込まれることだってあるんです……」

一舞「う、うん」

一舞(じ、地雷だったのかな?)

一舞「そ、そうだ、この先に海の生き物とのふれあいコーナーがあるんだしっ!一緒に行こ?」

咲子「ふれあい?はいっ!行きましょうっ!」

一舞(よかった、元に戻った)

咲子「イブちゃんはそういうコーナーはお好きですか?」

一舞「あたしは……あんまそういうのないかなあ」

咲子「まぁ確かに手とか汚れちゃいますもんね」

一舞「逆にさきこは好きなの?」

咲子「私はそういう触れ合い大好きですっ!水族館に限らないで動物園とかでも好きですっ!」

一舞「獣臭くなりそうだけど……」

咲子「それがいいんじゃないですかっ!さ、行きましょうっ!早くっ!」

一舞「ちょ、ひ、引っ張らないで欲しいしっ……」

~ふれあいコーナー~

咲子「わあわあ!見て下さいイブちゃんっ!ヒトデさんにナマコさん!ヤドカリさんにカニさん!
   それにウニさんに小さいサメさんと、あ、エイさんもいますよっ!すごいですっ!」

一舞(う、ウニは触れないんじゃ……)

咲子「ほらほらっ!このナマコさん!可愛いですよっ!」ウネウネ

一舞「あ、あんまり近付けないで?」

咲子「おっと、水から出しちゃダメでしたね」

一舞「さきこ…はしゃいでるねえ……」

咲子「そりゃそうですよっ!大好きなコーナーだってさっきも言ったじゃないですかっ!
   ほら、イブちゃんも触って下さいっ!」

一舞「う、うん……」チャプ

一舞(マニキュア、大丈夫かな…カニ、は指挟まれそうだし……うーんと…)

咲子「イブちゃん、迷ってるならエイさんはどうですか?
   とってもとっても背中がぷにぷになんですよっ!」プニプニッ

一舞「え?エイ?ちょっとそれは……」

一舞(毒とかあるとか聞いたけど…これは違うのかな?)

咲子「ほらほらっ!とってもとってもかわいいんですよっ!」ガシッ

一舞「ちょ、そんな強引に……」プニ

咲子「どうですか?可愛いですよね?」

一舞「め、めっちゃぬるぬるしてる!プニプニしてないじゃんっ!」

咲子「えーそんなことありませんよ?プニプニですっ!」

一舞「うわっ!ぬるぬる!超ぬるぬる!!うわっ動いたっ!ひいっ!あっナマコ!
   思わずナマコ触っちゃったよっ!ひいっ!さっきよりぬるぬるっ!ぶにぶに!わああっ!!」

咲子「ほらイブちゃん、ナマコさん可愛いですよねっ?真っ黒なところとかっ!」

一舞「っ!?ひいいいっ!わああっ!な、なんか吐いた!なんか吐いたよっ!?」

咲子「それは内蔵ですっ!」

一舞「な、内蔵!?うわ、すごいねばねばしてる!べっとり付いちゃった!!うわ!うわ――っ!!」

……

一舞「あー疲れたし……なんであんなハイテンションになっちゃったんだろ……」フキフキ

咲子「まぁまぁ、私はイブちゃんと一緒に楽しめてとってもとっても楽しかったですっ!」フキフキ

一舞「楽しかったけど……やっぱあたしはこういうの、苦手かな……」

咲子「そうですか……?」

一舞「それよりもさ、あたしには……」

咲子「イブちゃん……?きゃっ!」ガシッ

一舞「ほら、さきこと触れ合ってる方が……いいし……」

咲子「い、イブちゃん……ず、ずるいですっ!」ギュー

一舞「えへへっ」

咲子「あ、ドクターフィッシュの足湯がありますよっ」

一舞「ドクターフィッシュ?なんか足を綺麗にしてくれるんだっけ」

咲子「そうですっ、ちなみに本当はガラ・ルファって名前なんですよ、やってみます?」

一舞「いいよっ!ふふん、このイブ様の足を綺麗にできるなんて、ラッキーな魚たちだしっ!」スルスル

咲子(イブちゃんが白ソックス脱ぐのを凝視するのはとってもとっても心情によくないのでやめよう)スルスル

一舞「さ、このイブの綺麗なおみ足を、更に綺麗にするといいしっ!」

咲子(なんだかイブちゃんはしゃいでる)

一舞「うわ、いっぱいあたしの足にまとわり付いて…くくっ」

咲子「そうでした、ドクターフィッシュって、くすぐったいんですよね」

一舞「うっ…ちょっとちくちくするけどそれ以上に、くく、くすぐった…くくくっ」

咲子(イブちゃん、くすぐったいのに弱いのかな?)

一舞「あはははっ!く、くすぐったくてっ!む、無理だしっ!あはははあっ!ふひゃはははっ!」

咲子「い、イブちゃん…」

一舞「さ、さきこは、なんで笑ってないのっ?あはははっ!」

咲子(イブちゃんはくすぐりに弱い…覚えておこ……)

一舞「あーいっぱい笑ったし……喉が疲れたよ」

咲子「イブちゃん、足の肌はツルツルになりました?」

一舞「んー、ツルツルというかポカポカしてる感じ?さきこは?」

咲子「私も似たような感じでしょうかね、確かにくすぐったかったですけど」

一舞「あたしすっごいくすぐったかったのにさきこは全然反応してなかったよね、鈍感なの?」

咲子「そ、そういうわけでは……あ、イルカショーがもうすぐっ!」

一舞「え、もうそんな時間なの?」

咲子「イブちゃん!早く行きましょう!急いでっ!」ダッ

一舞「ちょ、ちょっとさきこ、そんな急いだら危ないってば!」

咲子「間に合わなかったらダメなんですっ!イルカさんに会えないなんてっ!」

一舞(き、気迫が違うな?)

~イルカショー会場~

オマタセイタシマシタ!タダイマヨリ、イルカノショーヲハジメマース! ワー!

一舞「ふぅ、意外と前のほう開いててよかったね」

咲子「はぁ、イルカさん…はぁっ」

一舞(き、聞いてない…)

マズハイルカサンガアイサツシマース!コンニチワー! \キュー!/

咲子「きゃああっ!イルカさんが挨拶しましたっ!とってもとっても可愛いですっ!」

一舞「今の鳴いただけじゃ……」

イルカサンガボールヲキヨウニハコンデゴールニイレマス!ハイッ! \キュー!/ スポン! ワースゴーイ!

咲子「すごいですっ!バスケットのゴールに一回でボールをっ!
   これはもうバスケットボール選手さんも顔負けの技術ですっ!」

一舞「イルカって器用だよねー」

ツギハイルカサンガシンクロシマス!カレーナダンスヲオタノシミクダサイ! \キュー!/

咲子「息ぴったりです!すごいです!お洒落ですっ!」

一舞「いっぱい練習したんだろうなぁ」

咲子「イルカさんは賢いですから、きっとすぐ覚えちゃいますよっ!」

一舞「でも合わせるのは大変そうだよね」

ザバザバ \キュッ/ ザバザバ \キュッ/ キャーカワイー!

咲子「きゃーっ!イルカさんとってもとっても可愛いですっ!」

一舞「…………」ジーッ

咲子「…んっ?どうしたんですかイブちゃん?イルカさん見ないんですか?」

一舞「え?いや、見てるよ?」

咲子「そうですか?あ、今イルカさんがウィンクしましたよっ!可愛いっ!」キャッキャッ

一舞(なんか、あたしはイルカよりはしゃいでるさきこ見てるほうが楽しいや…ふふふ)

サイゴニイルカサンガダイジャンプシマスヨー サン、ハイ! \キュー!/ ブワッ

咲子「イルカさんが飛びましたっ!飛びましたよっ!すごいジャンプ力ですっ!」

一舞「あ……さ、さきこ、この位置って……」

咲子「え?」

ザパーンッ!!

キャーミズガー スコシヌレチャッタ
モウ…ビショビショダヨ…
ダカラカササシトケッテイッタダルォォ!?
アブナイトコロダッタ……
スーパースターハイルカショーデヌレテモクジケナイ!

一舞「…………」ポタポタ

咲子「…………」ポタポタ

一舞「こ、これくらい、すぐ乾くよね……」

咲子「い、イブちゃん、ご、ごめんなさい……」

一舞「あ、謝らないでってば……」

オワカレニイルカサントアクシュデキマス!シタイヒトハマエニキテクダサイ! \キュ!/

咲子「え、イルカさんと握手!?い、イブちゃん早く早くっ!」

一舞「い、急がなくても大丈夫だってば」

咲子「はーい、イルカさん握手っ♪」ギュッ

\キュー/

咲子「あははっ、とってもとっても可愛いです…♪
   ほら、イブちゃんもイルカさんと握手しましょうよっ!」

一舞「えー?またぬるぬるしてそうだからいいって…」

咲子「こんな機会めったにないんですからっ!」ガシッ

一舞「わ、また強引に……」ギュ

\キュッ/

咲子「どうですか?そんなにぬるぬるしてないでしょう?」

一舞「うーんと、思ったよりかは柔らかいんだね、もっと硬いんだと…」

咲子「ふふふ、えいっ」ギュムッ

一舞「っ!?き、急に何…!?」

咲子「イルカさんも柔らかいですけど、イブちゃんはもっと柔らかいですよっ♪」

一舞「な、何言ってるんだしっ!!も、もう……///」

\キュ…/
ママー、アノヒトタチナニシテルノ?
シッ、ミチャダメヨマークン!
オオヤケノバデユリカップル!フィーヒヒヒ!
アレナラユウジョウノハンイダロ…
アイ、ソレハ、トキニウツクシク…

一舞(……なんかデジャヴだな?)

~水族館内部~

一舞「あれ、ここらへん誰もいないね?」

咲子「い、イブちゃん!ここ、仮水槽ですよっ!準備中の場所ですっ!」

一舞「え、そうなの?そういえば水槽の中も空っぽだし…なんで間違えちゃったんだろ…」

咲子「今は作業員さんは休憩中でいないみたいですけど…
   イブちゃん、は、早く元の順路に戻りましょうよ、怒られちゃいますよっ!」

一舞「ふぅん、仮水槽だけどライトは点いてるんだね、消し忘れかな?ものはあんまりないけど…」

咲子「…?イブちゃん?どうしたんですか…?」

一舞「ねぇさきこ」

咲子「は、はい」

一舞「キスしよっか」

咲子「え……」

一舞「ちょ、そんな顔しないでよ、結構勇気を出して言ったのにっ!」

咲子「な、なんで急にまた……?」

一舞「えー?だってさ、水族館って言ったらなんかいい雰囲気になるのがお約束なとこあるでしょ?」

咲子「そうですか…?」

一舞「そうなんだしっ!でもさ、今日は休日だからさ、人がいっぱいいて、しにくいっていうか……」

咲子「結構人いますよね、この水族館」

一舞「だからもう諦めてたんだけどさ、変な所に迷い込んじゃって、誰もいなくて、
   魚はいないけど、水槽の前で、ライトも点いてて…これって絶好のチャンスってヤツじゃない?」

咲子「まぁ、そう、かも……?」

一舞「だ、だから、さ、さきこ……一瞬だけ、ね?終わったら直ぐに戻るから!ね!」

咲子「……もう、イブちゃん」ギュ

一舞「あ、さきこ……」

咲子「私が嫌って言う訳、ないじゃないですか」ニコッ

一舞「さ、さきこ……///」

咲子「でも、一瞬だけですよ?終わったらすぐに戻りますからね?」

一舞「わ、分かってるってば」

咲子「その代わり、家に帰った時には……うふふ……♪」

一舞「も、もう、さきこったら……じ、じゃあ、さきこ……」

咲子「はい、いつでもいいですよ……♪」

一舞「さきこっ……」

咲子「イブちゃん……」


ちゅっ。

……

咲子「イブちゃん」

一舞「ん、なに?」

咲子「私も同じこと考えてました」

一舞「え?」

咲子「ほら、水槽の前で、ちゅーってするの……」

一舞「あ、あれね……///」

咲子「そっちからしてきたのに、なんで赤くなってるんですか?」

一舞「だ、だって……///」

咲子「私もイブちゃんと、ああいう感じで、ちゅーしたいって思ってたんです、
   でも、今日は思ったより人は多くて……これは無理かな、って諦めてたんです」

一舞「さ、さきこも……?」

咲子「ですけど、まさかイブちゃんから言ってくるなんて、思ってませんでしたよ?」

一舞「い、いや……チャンスかなって、思ったから……」

咲子「うふふ、私、とってもとっても嬉しいんです……♪」ギュ

一舞「あ、さきこ……」

咲子「ふふふ、イブちゃんっ……♪」スリスリ

一舞「ち、ちょっと……」

咲子「イルカさんとか、お魚さんとかを見るのも好きですけど、
   やっぱり、私はイブちゃんを見て、それから触れ合うのがとってもとっても大好きですっ!」

一舞「も、もう……あ、あたしだって、さきこと触れ合うのは、大好きだし……///」

咲子「えへへへへっ」

一舞「き、今日は少し肌寒いはずなのに頬が熱いしっ///」

~水族館外部~

一舞「あれ、もう夕方なんだね」

咲子「意外と時間、経ってたんですねっ」

一舞「じゃあさ、ちょっと早いけど次は晩御飯だしっ!」

咲子「えっと、近くのイタリアンでお食事でしたっけ…大丈夫だったんですか?」

一舞「だ、大丈夫って何が?」

咲子「お懐が……」

一舞「さ、さきこはそんなこと心配しなくていいの!さ、早く行こっ!」グイグイ

咲子「い、イブちゃん、押さないでくださいよっ」

一舞「食べた後は電車で帰って、その後はあたしの家でお泊りだからね」

咲子「分かってますよっ」

一舞「でも、まぁお泊りって、しょっちゅうやってるよね」

咲子「でも私はそのお泊り、とってもとっても楽しみです……♪」

一舞「う、うん」

一舞(なんだか今日もさきこ、寝かせてくれなさそうだな……まぁいいや)

咲子「ねぇイブちゃん、肌寒いですし、歩く間は手、繋ぎましょうよ」

一舞「う、うん」

ギュ

咲子「ふふふ、イブちゃんの手のひら、暖かいです……♪」

一舞「そうかな、さきこの方が暖かいと思うけど……」

咲子「それは、イブちゃんと一緒にいるからだと思いますよっ」

一舞「さ、さきこったら……でもこうやって手のひら繋いでると、確かに暖まるような気はするし」

咲子「好きな人と一緒にいるからっていうアレですね?」

一舞「い、いや、羞恥心とか、手と手の体温で……」

咲子「むう……」

一舞「でも、それもあるよ、多分」

咲子「うふふ」

一舞「あ、あのさ、さきこ…」

咲子「はい、なんですか?」

一舞「え、えっとね……」

咲子「?」

一舞「お、お楽しみは、これからだぜ?」

咲子「……ぷっ!なんですかそれ」

一舞「い、いいじゃんっ!ちょっと使ってみたくなったの!」

咲子「もう、顔赤くするぐらいなら無理しなくてもいいんですよ?
   私はいつものかっこ良くて可愛くて田舎者のイブちゃんが好きなんですからっ!」

一舞「い、田舎者は余計だしっ!」

おわり

お疲れ様でした
明日(今日)はゲーセンに行ってポップンで咲子と握手!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月17日 (金) 15:49:53   ID: CpGdMPHo

期待

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom