真姫「変身」-Knight of Spear- (267)

真姫「変身!」 『バナナアームズ!!』 の再投稿になります

構成作ってたら思ったより時間がかかってしまいました
時系列的には1期と2期の間辺りという事にします

最初はミスの多かった1話の修正版なので>>25くらいから2話を入れたいと思います
更新は週一・週二で行う事になりそうです


また、作中にオリジナルのロックシードは登場しますが、オリジナルのアームズは絶対に出しません
ジンバーの組み合わせについては公式で言われるまで検討中です

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‐西木野家‐

真姫「ただいまー、にこちゃん」

彼女を笑顔で迎えたのは彼女の先輩であり、同じμ'sの仲間であった矢澤にこであった

真姫「ねえ見いてよにこちゃん、今日は大量よ」

真姫「水も缶詰めもこんなにあるし、しばらくは食べ物に困らなさそうだわ」

真姫「それに見てこの缶詰め、トマトよトマト!」

にこは嬉々とした真姫をほほえみながら見つめ、にこは手元のメモ帳に何かを書いた

(じゃあ今日は真姫ちゃんの好きな物つくろうか?)

真姫「良いの?じゃあ何を作ってもらおうかしら・・・」

真姫「そうね!じゃあシンプルにトマトとレタスのサラダと・・・」

笑顔で語り合う二人は音ノ木が森に覆われる前と何も変わらずに話をしている

彼女達の姿に違う所があるとすれば、それはにこの口が金色の糸で縫われており、にこは一言も言葉を発していないことだった

大量の植物に覆われた音乃木坂

そこには音ノ木の人々が愛した景色は微塵も残っていない

至る所に天まで届きそうな木が生え、舗装されていた道路は異質な草に覆われ、

タンポポが咲いていそうな道端には日本ではまず見られない花が咲いていた

そこに音ノ木の面影、世界の面影は微塵も残っていなかった

そんな生き地獄と化した街を歩く一人の少女がいた

彼女の名前は西木野真姫

かつてこの音ノ木坂を象徴した高校、音ノ木坂学院を廃校の危機から救うために結成されたスクールアイドル、μ'sのメンバーであった少女だ

彼女は草に覆われた空き家に忍び込み、缶詰めや飲料水の入ったペットボトルをかき集めていた

真姫「・・・ここのは結構残ってるわね」

真姫「あら?トマトの缶詰めもあるじゃない、これは帰りが楽しみになるわ」

缶詰めと水をバッグに詰め、家を出た彼女に訪問者が現れる

それはこの家の主ではなかった

インベス「キィアアアア」

真姫「まったく、なんでいつも何事もなく帰れないのかしら」バサッ

バッグを投げ捨てるように放り投げ、彼女は着ていたコートを開けた

彼女の腰にはベルトが巻かれており、彼女の手には錠前が握られていた

― バナナ!!―

真姫の頭上にバナナの彫刻が浮かび上がる

― ROCK ON ― 

「・・・変身」ガキィン

―カモン! バナナアームズ! Knight_of_Spear! ―

彫刻は彼女の頭を覆い、彼女の身を守る甲冑へと形を変えていく

そこには知性溢れる少女の姿はなく、槍を構え、白銀の鎧に身を包んだ赤い騎士がいた。

真姫「はああああ!!」

騎士は怪物の集団へ臆する事無く突っ込んでいった

‐西木野家‐

真姫「ただいまー、にこちゃん」

彼女を笑顔で迎えたのは彼女の先輩であり、同じμ'sの仲間であった矢澤にこであった

真姫「ねえ見いてよにこちゃん、今日は大量よ」

真姫「水も缶詰めもこんなにあるし、しばらくは食べ物に困らなさそうだわ」

真姫「それに見てこの缶詰め、トマトよトマト!」

にこは嬉々とした真姫をほほえみながら見つめ、にこは手元のメモ帳に何かを書いた

(じゃあ今日は真姫ちゃんの好きな物つくろうか?)

真姫「良いの?じゃあ何を作ってもらおうかしら・・・」

真姫「そうね!じゃあシンプルにトマトとレタスのサラダと・・・」

笑顔で語り合う二人は音ノ木が森に覆われる前と何も変わらずに話をしている

彼女達の姿に違う所があるとすれば、それはにこの口が金色の糸で縫われており、にこは一言も言葉を発していないことだった

1ヶ月前の音ノ木坂、そこは以前と変わらない日常が続く普通の町だった

真姫とにこはいつも通り、HRを終えて部室に来ていた

にこ「にっこにこにー!皆いるー?」

真姫「あら、やっと誰か来たわね」

にこ「あれ?真姫ちゃんだけ? 他の皆は?」

真姫「穂乃果と海未とことりは今度のライブのための買い出しでアキバの電気街に行ってて、希と絵里は生徒会の仕事、花陽と凛は日直で遅れてるわね」

にこ「なーんだ、じゃあしばらくは真姫ちゃんとふたりっきりか」

真姫「あら? 嫌だった?」

にこ「相変わらず素っ気ないっていうか・・・もう少し素直に、キャッ!?」

いきなりの地震だった、それも尋常では無い震度のものだった(火) 棚は大きく揺れ、ぎゅうぎゅう詰めにされていたにこのアイドルコレクションが少しずつ前に押され、ロッカーは扉がで何度も開いては閉じ、中の物をばら撒いていった

大きな物だったが揺れはすぐに収まった

真姫「・・・大丈夫、にこちゃん?」

にこ「う、うん」

真姫「そう、良かっ・・・ッ!? 何アレ!?」

窓の外の光景はにわかには信じられない物だった

どこからともなく生えてきた植物に音ノ木坂が埋め尽くされていく光景

まるで部室の窓がテレビの画面で、そこに映るのはただのCGであることを錯覚するような、非現実的な光景だった

真姫「とにかく外に出なくちゃ・・・」

にこ「なによこれ、どうなってんのよ・・・」

にこ「そ、そうだ、皆を探さなくちゃ・・・」

真姫「待って、にこちゃん、いつ余震がくるかもわからないし、早く外に出なきゃ、皆も出てるはずよ」

にこ「でも・・・」

真姫「にこちゃん!」

にこ「う、うん」

校庭は学校に残っていた生徒と教師で溢れており、部活動のユニフォームや制服が入り乱れていた

教師の注意喚起と生徒の動揺した声が溢れ、μ'sの仲間を探すのはかなり困難であった

真姫「と、とにかく皆と合流しなくちゃ・・・とにかく連絡を・・・」

にこ「そんな・・・携帯もアンテナが立ってない」

騒然とした声をかき消すようにキャアアアアという悲鳴が上がり、真姫とにこを始めとした多くの者は反射的に振り向いた

自分達がいつも通っていた校舎が、自分たちが踏んでいる大地がどんどんと植物に覆われていった

その場にいたほとんどの物が状況を飲み込めず一瞬の沈黙がその場を包む

次の瞬間多くの者はパニックに陥り、校舎と反対側へと走りだす

教師の中には彼らを誘導しようと試みた者もいたが、悲鳴にかき消され人の波に飲み込まれていく

その中、真姫とにこは茫然と校舎を眺めていた

「「何あれ」」

その視線の先には下駄箱に付けられた巨大なジッパーだった

ジッパーはゆっくりと開き、その中の森の風景を映し出し、来訪者を招きいれる

???「ウギャアア」

???「ウォォォォ」

それは地球上に存在しないはずの化け物だった

音乃木坂の校舎の窓を割り、怪物の群れが飛び立っていく

ある怪物は逃げる生徒を捕まえ、ある怪物は誘導をしていた教師を捕まえ、ある怪物は眼もくれずに飛び立っていった

にこ「に、逃げなきゃ真姫ちゃん!!」

にこの言葉に真姫もハッとする

そうだ、まずこの場から離れなくては・・・生徒達に遅れ、二人は考える余裕もないほどに走り続けた

走りながら辺りを見るとどこも学校を覆った植物だらけで二人は安全な場所なんてない事を思い知らされた。

二人は息を整えるために商店街の狭い路地へと逃げ込んだ

穂乃果はオレンジだろうな

息を整える間、真姫は周囲を見渡した

よく見ると町を覆う植物には果実がついていた

真姫は無意識的にそれを手に取る

(この果物・・・すごくおいしそう・・・)

「・・ッちゃん!・・・真姫ちゃん!」

真姫「ヴェ!?な、なに、にこちゃん」

にこ「ちょっと、なにじゃないわよ、あれを見て」

にこは大通りの方を指さす

その先には先ほどの怪物がいた

灰色の甲殻に身を包んだ怪物、しかし真姫の視線を引いたのはその怪物達の進む先にいた集団だった

黒い服に身を包んだ軍人のような男達は手に持った何かを腰に巻く、そして右手を掲げたら空中にジッパーが開いた

男達が右手に持っているらしき何かを腰の物に付けるとジッパーの中から松ぼっくりのような彫刻が落ちてきた

― 一撃・イン・ザ・シャドウ!! ―

男達の頭を覆った彫刻は形を変え、甲冑と変えていく

男達は戦国時代の槍兵のような戦士が現れ、怪物に戦いを挑んでいった

にこ「ね、ねえ、あの人達って私たちの事助けてくれるのかな」

真姫「そ、そんなのわかんないわよ・・・」

怪物たちと戦う槍兵達は自分達にはヒーローに見えた

しかし、彼らが本当に助けてくれるのかは全くわからない、

非現実的な現実を連続で体感し、真姫の頭はパンク寸前だった

(怪物の気を引いている今が逃げるチャンスなんじゃ)

(逃げる?どこへ?)

(見たはずよ、この植物が音ノ木坂全体を覆ったのが)

(いいえ、諦めちゃダメよ、どこかに安全な場所があるはず)

真姫「に、にこちゃん、逃げましょう」

にこ「え?」

真姫「今なら怪物たちに気付かれずに行けるわ」

にこ「う、うんそうだね」

しかし、その作戦は実行する前に失敗する

黒影「うわああああああああ」ガキィン

乱戦の中、怪物の一撃を受けた槍兵が吹き飛び、こちらに飛ばされてきたからだ

槍兵は自分たちの目の前に落ちるとそのまま鎧が粒子の様に散り、消える

男はピクリとも動かなかった

槍兵に気を取られた怪物の一部がこちらに目を向ける

真姫「あ・・・」

(見つかった)

(どうしよう、逃げなきゃ、にこちゃんを守らなきゃ)

(どうしようどうしようどうしよう)

頭が混乱する、めまいがして吐き気がする、思考がまとまらない

真姫は混乱しながら男の腰に巻かれていたベルトをはぎ取った

(そうだ、これがあればにこちゃんを守れる)

(あいつらを殺すのは無理でもにこちゃんを守るために足止めをするくらいなら)

先の見よう見まねでベルトだった物を腹に当てる

ドライバーからベルトが巻かれ、真姫に固定される

後ろでにこが何かを叫んでいる気がするが、どういうわけか聞こえない

(あ、でもこれだけじゃ・・・)

握っていた果実が姿を変え、錠前になる

(これを使えばいいのね)

混乱した思考のまま男たちの動きを真似る

錠前を開き、ドライバー装着する

― バナナ!―

真姫の頭上でジッパーが開く

― ROCK ON ―

「確か・・・こうだったわね」ガキィン

ファンファーレと共に降ってきた巨大なバナナが真姫の顔を覆う

「・・・エ?バナナ?バナナ??バナナ???」

― カモン! バナナアームズ! Knight of Spear! ―

バナナが変形し、甲冑と変わる

真姫はバナナの鎧を着た、赤い騎士となった。

(・・・え?何これ)

(私なんでこんな事してるの?)

頭の中は先程と打って変わってスッキリとしていた

にこ「ま、真姫ちゃん・・?」

真姫「に、にこちゃん・・・どうしよう・・私・・・」

怪物「グガァァァァ!」

にこ「あ、危ない!」

真姫「え?きゃあ!」

不思議な事だが真姫は自然と戦い方がわかっていた

怪物の攻撃をかわし、生まれた隙をついて攻撃する自分の姿がイメージできていた

槍をどう使えば怪物にダメージを入れられるかが鮮明に頭に浮かんでいた

こちらを襲う怪物も2体3体と増えているが、その攻撃をいなして反撃して弱らせていくのはとても容易だった

シャキイン
―バナナ・スカッシュ!!―

真姫「はあああああああああ!!」

槍から放たれるエネルギーがバナナの形を作り周囲の怪物を一掃し、怪物は爆発四散した

(・・・何なのこの力)

にこ「真姫ちゃん!!」

真姫「ヴェ!? 何? にこちゃん」

にこ「あっちの怪物が・・・!」

槍兵たちを倒した怪物は真姫が倒した灰色の怪物と違い、緑の龍のような姿と緑の虎の姿をしていた

その何人もの槍兵と戦って傷一つない姿を見て真姫は直観的にわかった

(こいつらを倒そうなんて考えてはいけないわ)

真姫「にこちゃん!手を出して!走るわよ!」

にこ「え、でも・・・」

真姫「早く!」

にこ「う、うん」

二人は再び駆け出した

行くべき先もわからずに

にこ「大丈夫かしらね・・・」ハァハァ

にこ「それにしてもそれいつまで付けてるの?」

真姫「え?・・・ああ、そうね」

頭に変身を解く方法が浮かび、それに従う

鎧は消滅し、普段の彼女の姿が現れる

真姫「・・・これでいいわね」

にこ「もう、びっくりしちゃったわよ」

真姫「ゴメンね、にこちゃん」

にこ「いいのよ、それにしても真姫ちゃんって本当に度胸あるわね・・・」

真姫「あ、あの時は頭の中がこんがらがってただけで・・・」

にこ「でも、守ってくれてありがとう」

にこ「わたしにはあんな事できなかったわ」

真姫「え、えへへ・・・ってそんなことよりこの先どうしましょうか」

にこ「そんなことって、でもそうね。とにかくどこかに落ち着かないと」

にこ「確かこの辺りって、○○の近くよね?」

真姫「そうね・・・ねぇ、ここからなら近いし、一旦私の家に行かない?」

にこ「まあ他にいい場所もないし・・・」

怪物「ギャアア!!」

にこ「ひっ!!」

真姫「!!」

―バナナ!―

‐西木野宅‐

にこ「・・・」

真姫「・・・植物だらけね」

にこ「・・・そうね」

にこ「で、でも明かりはついてるみたいだし、だれかいるんじゃない?」

真姫「ママ、無事かな」

ガチャ

(鍵が開いてる。家の中には植物は入っていないのね)

真姫「ママー!」

(いないのかしら?リビングは・・・)

真姫「・・・やっぱりいない」

にこ「真姫ちゃん、お母さんは?」

真姫「いないみたい」

にこ「でも家が荒れてる様子も無いし、避難したのかな・・・」

真姫「それだといいんだけど・・・」

真姫「私ちょっと上も見て来るね」

にこ「じゃあ私も・・・」

真姫「にこちゃんはここにいて、もし上にあの怪物がいたらにこちゃんを守れるかわかんないし・・・」

にこ「あっ・・・うん」

真姫「ここは中から鍵もかけられるし、出口も二つあるから」

真姫「それじゃ何かあったら叫んでね」

にこ「・・・じゃあさ、そのベルト、私に頂戴よ」

真姫「え?」

にこ「なんで私が真姫ちゃんだけがそんな危ない目に遭わなきゃいけないの?」

真姫「な・・・そんなの当たり前よ」

真姫「にこちゃんを危険な目に合わせられないからに決まってるでしょ」

にこ「・・・それじゃあ真姫ちゃんは危ない目に遭っていいの?」

にこ「そんなの間違ってるわ!」

にこ「大体私の方が年上なのよ・・・」

にこ「なのに真姫ちゃんに守られてばっかりで・・・」ポロポロ

にこ「にこだってあなたが危ない目に遭うのなんて見たくない!あなたが苦しむ所なんて見たくない!」

にこ「だから・・・だから・・・」

真姫(にこちゃん・・・)

真姫「ごめんね、にこちゃん」

真姫「私、にこちゃんの気持ちちゃんと考えてなかった」

真姫「でもさ、にこちゃんと私、どっちが運動神経がいいの?」

にこ「え、そんなのい 真姫「当然この私よ。」

真姫「それだけじゃないわ。にこちゃんよりこの真姫ちゃんの方が身長も高いし、頭も良いし、私の方がこれを使うのに向いてるわ」

真姫「それに、にこちゃんが自分にはできないって言ったのよ」

にこ「なっ・・・あんた・・・」

真姫「でもね。私はこれから先絶対に1人では生きられない」

真姫「あなたがいるから私は戦えるの」 「あなたがいるから私は今生きていけるの」

真姫「私はにこちゃんを絶対に1人にさせないし、私は絶対に1人にならない」

真姫「絶対にあなたの前に生きて戻ってくる。約束する。賭けてもいいわ。」

にこ「・・・絶対よ、絶対に戻ってくるのよ」

真姫「ありがと。約束よ。」ガチャ

(・・・ええ、絶対に戻ってくるわ)

‐2階通路‐

(・・・私の部屋やママの部屋に気配はしないけど)

真姫「ママーいるー?」

・・・・・・

(反応なしか)

ドサッ

「!?」

(今の音は・・・寝室?)

「ママー・・・いるー?」

・・・・・・返ってくる言葉はなく、沈黙が答える

(気のせい? いえ、そんなハズがないわ・・・)

(落ち着きなさい・・・大丈夫、私にはできるわ)

ベルトを巻き、深呼吸を行う。彼女は覚悟を済ませると、扉を開く

真姫「ママー?」ガチャ

???「グォォォォン!!」ブォン

真姫「きゃっ」

真姫「・・・やっぱりいたわね」

寝室にいたのは怪物だった

その容貌はさっき逃げた際に見た片割れのトラの化け物にそっくりであった

違う所を挙げるとすればそのシーサーの様な顔くらいだろう

陶器のような模様の緑の鎧に身を包み、巨大な鉤爪を右手に持った怪物は真姫を睨んでいる

怪物の感情など想像もできないが、この怪物が真姫とにこに危険を与えるのは間違いない

真姫「・・・っく」

―バナナ!!―

―ROCK ON― 

ベルトから流れるファンファーレはこれから戦いに臨む真姫を鼓舞しているようだった

「変身」キィン

―カモン!バナナアームズ!Knight_of_Spear! ―

天井に開いたジッパーから降ってきた鎧を身に纏い、真姫は再び赤い騎士になった

真姫「ハァ!」

だが、真姫の放った渾身の一撃は怪物の頑強な皮膚を貫くことは出来なかった

真姫「なっ!?」

怪物は真姫の攻撃を受け止め、鉤爪によるカウンターを返してきた

真姫「きゃあ!?」

その一撃は真姫の鎧を破壊するには至らなかったが、鎧越しに与える衝撃は真姫に傷を負わせるのに十分な物だった

怪物は痛みに怯んだ真姫に2撃、3撃目を容赦なく浴びせる

完全にされるがままの真姫を掴み、怪物は真姫を投げとばす

飛ばされた先にの窓は開いており、真姫は宙に投げ出され落下する


真姫「きゃあああ!!」

3、4メートルはある高さから投げ飛ばされた衝撃は鎧に身を守られていたとしても、

満身創痍の真姫にトドメを刺すのには充分な物であった

真姫「・・・・あっ、ああ」

断末魔も言葉にならない、両足で立つ力も殆ど残っていない

(痛い痛い痛い痛い痛い)

(体が動かせない程痛い・・・)

(私・・・ここで死ぬのかな・・・)

走馬灯だろうか、様々な記憶が頭の中に浮かんでは消えている

幼い頃に夢を持って将来に憧れたこと、音ノ木坂に入った時のこと、、穂乃果に誘われた時の事、曲を作っていた時の事

μ'sに入った時のこと、 μ'sの活動、数々のライブ、様々な楽しかった思い出が頭に浮かんでは消えていった

μ'sの皆との思い出も鮮明に思い出す

にこと交わした約束も頭をよぎる

(そうだ・・・約束したんだ)

(私は・・・)

あの怪物は私にとどめを刺そうとしているのだろう

だがそうはいかない、両手に力を込め槍を支えに体を起こし、怪物を睨む

ヘキジャ「グッ!?」

怪物が一瞬動きを止めた

(今だ)

真姫は一瞬の好機を逃すまいとドライバーに手をかけた

シャキイン

―バナナ・スカッシュ!!―

槍から放たれた黄色い閃光が大地駆ける

不意打ちに怪物は対応できず、大地から沸き上がったエネルギーが直撃する

真姫は槍を支えに全身の力を込め立ち上がり、怪物へ向かって一心不乱に駆けだした

真姫「うっ・・・・・あああああああああ!!!」

シャキインシャキイン

―バナナ・オーレ!!―

ヘキジャ「ガギィ!!」

槍はオーラを纏い、巨大なバナナを模した一撃が怪物を叩き斬る

(約束・・・守れた・・・)

糸が切れた人形のように脱力した真姫は、芝生の上に横たわる。

(なによ・・・そっちは約束守れなかったじゃない・・・)

閉じていく視界に映った、こちらに走り寄るにこを眺めながら真姫はそんな事を思っていた

ここまでが前のスレの焼き直しになります
2話はしばらくお待ちください

いきなり躓いたのは本当にすみませんでした

待ってました
つづき期待

一応2話の推敲終了したのでこれから投下します

キャラの口調のイメージが上手く掴めてないので、至らない点があったら指摘してください

真姫が目を覚ました時、視界には普段の朝と同じ光景と感触、いつものベッドと天井だった

あれは悪い夢だったのかとでも思おうとしたが、彼女を心配してかけられた声でアレが現実を実感してしまう

にこ「あっ、真姫ちゃんやっと起きたのね」

真姫「にこちゃん・・・私・・・っつ!?」

体を起こそうとすると鋭い痛みが走る。体に視線を向けると体や腕が包帯で巻かれていた

真姫「これ、にこちゃんがやってくれたの?」

にこ「・・・心配させるんじゃないわよ!!」

にこは真姫の胸に優しく飛び込み、真姫はそんなにこの頭に無言で撫でた

真姫「・・・ねえ、私ってどのくらい寝てたの?」

にこ「丸1日は寝てたわ」

にこ「ごめんなさい・・・私が何もできなかったせいで・・・」

真姫「もう、そんなことは言わないでよ」

真姫「言ったはずでしょ?私は貴方がいるから生きていけるんだって」

にこ「・・・そう改めて真顔で歯の浮く台詞言われると反応に困るわね」

真姫「ひど!?」

にこ「そんな事よりも、体の調子ってどうなの?」

真姫「そんな事・・・」「まぁ・・・少し痛みは残ってるけど、大丈夫よ」

にこ「そう・・・じゃあ安静にしててね」

真姫「ねえ、2階の寝室ってどうなってるかわかる?」

にこ「あ、うん」「真姫ちゃんを運んだ後に植物が入ってこない様に閉めたわ」

真姫「そう、ありがとうね」

(あそこから入ってきたって事なのかしら・・・あら?)

にこ「・・・・」

真姫「ねえにこちゃん、何か気になることがあるの?」

にこ「え、何でも無いわよ」

彼女の表情と声色は動揺を表していた

真姫「何か隠してるでしょ?」

にこ「そ、そんな事ないわよ」

真姫「嘘よ」「にこちゃんって思ってる事が表情に出やすいわよ」

にこ「うっ」

真姫「例えば・・・家族の事じゃない?」

にこ「な、なんでそれを」

真姫「家族のこと気にするのなんて当たり前でしょ」

真姫「それににこちゃんの性格ならそう思うのも簡単にわかるわよ」

真姫「じゃあ・・・っ、行きましょうか。着替えるから少し向こう見ててくれる?」

にこ「でも真姫ちゃん怪我が」

真姫「こんなの大したことないわよ」

真姫「それに私も今のオトノキがどうなってるのかは見ておきたいし」

真姫「でも本当にそこらじゅう植物だらけね」

にこ「そうね」

真姫「これどこまで伸びてるのかしら」

にこ「そんな事わかんないわよ」

真姫「そうよね」

にこ「・・・・」

真姫「・・・・」

にこ「そろそろね」

真姫「・・・ここがにこちゃんの住んでるところ?」

にこ「・・・うん、わかってたけど」

にこの住んでいるアパートも植物に覆われていた

真姫「・・・多分皆避難してるわよ」

にこ「そうだよね」

真姫「・・・中に誰か残ってるかもしれないし見にいかない?」

にこ「・・・うん」

真姫(わかってたけど話が続かないわね)

にこ「ここよ」

真姫「扉も植物だらけね」

真姫「にこちゃん、ちょっと下がってて」

真姫はベルトを腰に巻き、錠前を開く

― バナナ!!―

頭上にバナナの彫刻が浮かび上がる

― カモン! バナナアームズ! Knight_of_Spear! ―

真姫は再び赤い騎士へと変身した

真姫「よし」

真姫はひたすら扉を覆う植物を毟り取る

真姫「これでいいわ」「開けるわよ?」

にこ「・・・うん、覚悟はできたわ、これを使って」

真姫「・・・ええ、ん?」

真姫「鍵は・・・開いてるみたいね」

にこ「え?」

真姫「・・・大丈夫?ここで待ってた方が」

にこ「大丈夫よ、乙女に二言は無いわ」

いつもは頼もしく見える彼女の啖呵が今はいつになく心細く見えた

部屋の中は植物に覆われていなかった

真姫「気をつけてね、どこからあの化け物が出るかわからないから」

にこ「ええ」

にこ「・・・誰もいないわね」

にこ「こころー!ここあー!」

真姫「・・・誰もいないのね」

真姫「それに、ここに怪物はいないのね・・・」

にこ「あれ?これは?」

真姫「・・・手紙?」

【にこへ】
【無事でしょうか】
【にこが家に帰ってきた時を考えてこの手紙を残しておきます】
【お母さんはこころとここあと一緒にはユグドラシルという団体の保護を受けています】
【この手紙を読んでいるという事は保護を受けていないという事でしょう】
【この人たちは今後もこの辺りのパトロールを続けるようなので見つけたら保護を受けてください】
【にこの無事を祈っています】
【お母さんより】

真姫「・・・皆無事みたいね」

にこ「よかった・・・本当に・・・よかっ・・・」

真姫(このユグドラシルっていう団体どこかで聞いたような・・・)

真姫「・・・ねえこの団体の名前ってどこかで聞いたことある?」

にこ「え?」

真姫「私、この名前どこかで聞いたことがあるのよね」

にこ「・・・こんな活動してるみたいだし国絡みの団体なんじゃない?」

真姫「そうなのかしら」「まあいいわ、とりあえずその人達探してくるわね」

にこ「・・・うん、気をつけて・・・」

「帰ってきてね」

にこは自分でも気づかない程に小さくつぶやいた

「・・・っと、出てきたわいいけど、パトロールが今どこにいるかなんてわからないのよね」

周りを見てもあの植物だらけで、誰かがいる様子はない

「この植物、一体なんなのかしら」

「木の実もなってるし」

変身を解き、1つ取ってみるが、初めて見た時程の興味は湧かなかった

「こんなゲテモノを私は美味しいそうなんて思ってたのかしら」

「・・・食べてみようかしら」

皮を剥いてみる、中には白く、みずみずしい果肉が詰まっていた

「果肉はライチみたいね」

果肉を口へと運んでみる

「あかん!!」

真姫「!?」

思わず果実を手放す

「それを食べたらあかんよ!真姫ちゃん!」

真姫「・・・希?」

振りむいた先にいたのは彼女と同じスクールアイドルμ'sのメンバーの一人、東條希だった

すみません、しばらく離籍します

今日中に続きは書きます

・・・・・・

希「真姫ちゃん!! 良かった、無事だったんやな」

真姫「希こそ、無事でよかったわ」「他の皆にも会えなかったし、心配したのよ」

真姫「それよりなんでここにいるのよ」

希「あれからエリちとあの怪物から逃げてたんやけど、どこかでエリちとはぐれっちゃったんよ」

真姫「そう・・・でも本当に無事でよかったわ」

真姫「でもここはあの化け物が出るし、一旦安全な所に行きましょう、私についてきて」

真姫は自分の家に向かうため、希に背を向ける。そのために、希の行動に気付けなかった

希「・・・せやな、安全な場所に・・・」

― ブドウ! ―

(え?)

「真姫ちゃんを連れていかんとな」

― ROCK ON ―
シャキイン
― ハィィ! ブドウアームズ!! 龍!砲!ハッ!ハッ!ハッ!―

真姫「のぞ、きゃあ!」

首の辺りを狙い飛んできた手刀を間一髪でかわす

態勢を整えた真姫の視界に映ったのは、中華風の装飾をつけ、胸に葡萄の鎧を着けた緑の銃士だった

希「あーもう、避けたら危ないやんか」

真姫「な、なんなのよその姿」

希「答える必要もないと思うよ?」

真姫「・・・希もあのベルトを拾ったのね」「でもなんでこんな事するのよ!」

希「うーん、なんでって言われてもなぁ」「強いて言うならエリちのため、μ'sのためやろか」

真姫「そんなハッキリしない答えなんてあなたらしくないわね、いいわよ」

― バナナ! ―

真姫「相手になってやろうじゃない!」

― ROCK ON ―
シャキイン
― カモン! バナナアームズ! Knight of Spear! ―

空から降り、真姫の頭を覆ったバナナの彫刻は希の放つ弾丸を弾きながら鎧へと変形していく

続いて放たれる弾丸も槍で弾きながら一気に距離を詰め槍を振るう

だがその攻撃を希は最少の動きで避ける

真姫「くっ、このぉ!」

希「どうしたん? それじゃあうちには当たらんよ?」

反撃の銃撃を受け、真姫の動きは止まる

真姫「くぅ、うっ・・・!?」

前の戦いの傷にも痛みが走り、咄嗟に左手を庇う

希「ん? 真姫ちゃん怪我してるん?」

希「じゃああまり無理させちゃいかんね」

そう言うと希は新しい錠前を取り出した

― キウイ ―

希「早く決着をつけてあげないとね」

― ROCK ON ―

希は新たな錠前を開く

―ハィィィ! キウイ・アームズ!―

希の纏っていた鎧は消散し、キウイの形をした新たな鎧が降ってくる

― 撃! 輪! セイヤッハ!―

鎧が変形し、希は新たな姿を現す

そして希の両手には輪切りのキウイを模した巨大なチャクラムが握られていた

真姫「なっ!? 何よそれ!?」

希「これはな、使い分けが肝心なんよ」

希は両手の撃輪をかざすように見せると真姫との距離を一気に詰め、撃輪を振るう

真姫の頭に怪物の巨大な爪が光景がよぎる

真姫「ひ・・・!」

希の攻撃を間一髪で避ける

しかし、希は左足を軸に回転し、振るった撃輪の勢いで追撃を振るってくる

真姫「・・・うっ、きゃあ!?」

咄嗟に槍で身を庇うが、その防御も撃輪に弾かれ、衝撃で腕に激痛が走る

勢いを増す希の攻撃に真姫は反撃も許されなかった

踊るように撃輪を振るう希とそれを避け続ける真姫、この一方的な状況が逆転する事は無かった

希「あぁもう、埒が明かんなぁ、たあ!」

希が遠心力を活かし撃輪を投げる、高速で飛ぶ撃輪を真姫は避けられず、直撃してしまう

強烈な一撃を受けた真姫は吹っ飛び、地に横たわる

なんとか体を起こすが、体は重く、とても戦えるような物では無かった

真姫「うっ・・・あっ・・・」

希「さて、これで終わりよ」

希はドライバーの刀を叩く

シャキインシャキイン
― キウイ・オーレ! ―

希の両手に戻った撃輪は緑の光を放ち、妖しく輝いた撃輪からは閃光の刃が放たれた

今日はここまでになります

今週のミッチめちゃくちゃ黒かったですけど、のんたんはああならないようにするつもりです

では投下始めます

トッキュウジャー・鎧武に始まりラブライブに終わる1日は素晴らしい
最新話の主任マジで格好良かったですね
でも主任死にそうで怖い

希の放った閃光が到達する事は無かった

真姫と希の間にあの怪物が入り、真姫の代わりにその一撃を受けたためだった

希「なっ!?」

真姫「・・・え?」

『ガァァァァ!』

次の瞬間、どこからか大量の怪物が現れ、二人を襲う

希「くっ・・・なんでこんな時に」

(これは・・・)

真姫は槍を振るい周囲の怪物を追い払うと、一心不乱に駆けだした

希「真姫ちゃん!! 待って!」

希も真姫を追おうとはするが怪物が道を塞ぎ、進めない

希「あぁもう!!」

シャキイン
― キウイ・スカッシュ! ―

・・・・・・・・・

真姫「ハァ、ハァ、これくらい逃げれば・・・」

真姫「・・・ふぅ、少し傷の様子を見ておいた方が良いかしら」

真姫は変身を解き、服をめくり傷を見る

真姫「うわ、血が出てるわね」

真姫「包帯と消毒液も持ってきて良かったわ・・・うっ、やっぱり染みる・・・」


「っと、これからどうしようかしら」

「あの様子じゃ希とまた会ったら戦うことになりそうだし・・・」

「ヘタに動いて遭遇しちゃったら今度こそやられるわね・・・」

「うーん、どうしようかしら」

「あら?何かしらこの紙、こんなのポーチに入れてた記憶ないけど」パラ

【必ず戻ってきてね、戻らなかったらあなたがにっこにこにー♪ってやってた動画晒してやるわ】

「・・・フフッ、晒す相手いないじゃないの・・・」

「・・・・よし、まずは希から話を聞かなくちゃね、そのためには作戦と新しい装備が欲しいけれど・・・」

「作戦の方はともかく、このバナナの錠前ってどうやって手に入れたんだっけ」

「・・・・・・・確か、この木の実が変化したんじゃなかったかしら」

「でもさっき取った時は木の実にはならなかったけど・・・」ブチッ

「やっぱり変わらないわね、あの時との違いって何だったのかしら・・・ん?」

ブロロロロロロロロロロ

「・・・何か聞こえるわね、エンジンの音のような・・・」

キキィッ

希「やっと見つけたで、真姫ちゃん」

真姫「希・・・あなたバイクに乗れたのね、初耳だわ」

希「うーん、さっきまで乗れなかったんやけどね、これ身に着けてたら自然と乗り方がわかるんよ、スピリチュアルやろ?」

真姫「なんでもかんでもそれで説明できると思ったら大間違いよ」

希「真姫ちゃんも戦えるのはそれのおかげやと思うけど?」

真姫「・・・やっぱり色々わかってるみたいね、じゃあアンタには一回頭を冷やしてもらうわよ」ジャキイン

真姫はベルトを巻き、錠前を開く

― バナナ! ―

真姫「変身」

― ROCK ON ―

シャキイン

― カモン!バナナアームズ! ―

― Knight of Spear ―

真姫は騎士に姿を変え、希へと向かった

希「真姫ちゃん、顔付き変わったね」

希「でもうちも負けられないんよ」

希もまた、両腕に撃翌輪を召喚し真姫に向かった

希は以前と同じ様に撃翌輪を振るい、真姫に襲い掛かる

希は撃翌輪を振るうが、真姫はそれを3度かわし、反撃の突きを繰り出す

希「きゃあ!!」

突きは希の胸をとらえ、回転のバランスを崩す

真姫「フフ、この真姫ちゃんに同じ攻撃が通じるとは思わないで欲しいわね」

真姫「そんなワンパターンな攻撃、隙を見つけて突きを入れれば余裕よ」

希「・・・やっぱり真姫ちゃんは凄いんやなぁ」

希「じゃあうちも奥の手を使わせてもらうわ」

希は錠前を取り出し開いた

― ブドウ! ―

空中に葡萄を模した彫刻が浮かび上がり、希はベルトの錠前を入れ替える

― ROCK ON ―

シャキイン

― ハィィィ!龍!砲!ハッ!ハッ!ハッ! ―

彫刻が希の頭部を覆い、変形する

希は紫の鎧を身に纏った銃士へと姿を変えた

真姫「あら?それが奥の手?それじゃあ私には勝てないわよ」

希「真姫ちゃんはいつも自信満々やなぁ、じゃあこれはどう?」

希は近くにあった木の実をもぎ取ると、それが錠前へと変化した。

ジャキイン

希「お、レアものやん、やっぱりうちはツイとるなぁ」

希が錠前を開くと、空中にジッパーが開き、そこからシカのような怪物が現れた

真姫「なっ!? 希! これはどういう事!?」

希「フフ、これも戦極ドライバーの力の一部や」

真姫「戦極ドライバー? このベルトの事?」

希「そうや、でももうお喋りは終わりよ?」

シカの怪物が真姫へ向かってくる

(落ち着きなさい・・・どんな攻撃が来るか見極めるのよ・・・)

だが怪物に集中していた真姫はその背後から飛んできた光弾に対応できなかった

真姫「くぁっ!! 」

希「真姫ちゃん、相手は一人や無いんよ?」

真姫「のぞ・・・かぁっ!?」

一瞬の隙だったが、その隙をついて怪物はその強靭な足で放った蹴りを真姫の腹部に入れてくる

胃の中身が逆流しそうな鈍痛が走る、首の下までこみあげて来る吐き気に思わず口に手を添えてしまう

そうして生まれた隙をつき、怪物は角を使って真姫を放り投げる

真姫「ぁあ!!」

空中で2転、3転した真姫はアスファルトの塀に叩きつけられる

真姫「・・・っあ・・・っう」

希「真姫ちゃん、もう降参してくれない?」

真姫「・・・お・・・断り・・・よ」

真姫「今の・・・貴方には・・・負けられないのよ」

希「そっか、痛い事はさせたくないんだけど、少しの我慢やからね」

(何か・・・何か逆転の方法は・・・)

希「やっちゃって」

怪物が巨大な角をこちらに向け突っ込んでくる

だが真姫の目は怪物も希も写していなかった

その目に映っていたのは塀に生えている果実だけだった

(そうだ・・・これを使えれば)

一番近くにあった果実を手に取る

それは真姫の手の中で新しい錠前へと姿を変えた

(でもこれを使えば勝てるとは・・・・)

希「!? それは」

(ええい、ままよ!)

真姫「希・・・私はもう二度と、誰にも屈服しないわ」

ガキィン
― マンゴー ―

空中にマンゴーの彫刻が浮かび上がる

真姫「私は、貴方にも勝ってみせる」

― ROCK ON ―

シャキイン

― マンゴー・アームズ! ―

バナナの鎧は消滅し、マンゴーが鎧へと変形する

― Fight of Hammer!―

真姫は山吹と赤の鎧に身を包んだ闘士へと姿を変えた

右手に握られた巨大なメイスを引きずり、真姫は希へ向けて一歩、また一歩と歩み寄る

それを阻もうと怪物は真姫へと突進するが、真姫は片手で怪物の角を掴み、勢いを完全に[ピーーー]

怪物はそこから一歩も真姫を動かす事は出来なかった

真姫「・・・邪魔よ」

そのまま真姫は怪物の顔面へ膝蹴りを入れ、蹴りの勢いで顔を上げた所に裏拳を叩き込む

『グッ!? グゥオォ!!』

そのまま真姫はメイスを怪物に突き立て、怪物を放り投げる

飛んでいった怪物は塀の向こう側へと姿を消した

『グゥガァ!!』

右手に握られた巨大なメイスを引きずり、真姫は希へ向けて一歩、また一歩と歩み寄る

それを阻もうと怪物は真姫へと突進するが、真姫は片手で怪物の角を掴み、勢いを完全に殺す

怪物はそこから一歩も真姫を動かす事は出来なかった

真姫「・・・邪魔よ」

そのまま真姫は怪物の顔面へ膝蹴りを入れ、蹴りの勢いで顔を上げた所に裏拳を叩き込む

怪物「グッ!? グゥオォ!!」

そのまま真姫はメイスを怪物に突き立て、怪物を放り投げる

飛んでいった怪物は塀の向こう側へと姿を消した

怪物「グゥガぁ!!」

真姫「っと、これ良いわね、使い勝手自体はそれほど良くないけど」

真姫「・・・もう終わり?」

希「・・・っ、まだよ、まだ負けんよ!!」

希の放つ光弾を受けても真姫の歩みは止まらない

希「・・・っく、ならこれで」
シャキイン
― ブドウ・スカッシュ! ―

銃口にブドウの実の形をしたエネルギーが集っていく

真姫「・・・言ったはずよ、希、私はもう屈服しないって」

シャキインシャキイン
― マンゴー・オーレ! ―

真姫「はぁぁぁああああ!」

真姫はメイスを回し、メイスにエネルギーが蓄積されていく

蓄積されたエネルギーが互いの武器から放たれる

真姫の放ったエネルギーはマンゴーを模した巨大な弾丸となり、希の弾丸は龍の姿で飛んでいく

二つの弾丸は衝突するが、希の弾丸は真姫の弾丸を止めることはできなかった

希「うっ、きゃあ!?」

マンゴーの弾丸は希に直撃し、彼女を吹き飛ばす

希の変身が解ける、だが変身が解けて彼女の顔を見ても仮面の下に込めていた想いを真姫にはわからなかった

希「くぅっ・・・真姫・・・ちゃ・・・」カクッ

真姫「・・・私の勝ちね、希」

真姫「・・・全く、ここで寝られたらどうすればいいのよ・・・ん?」

『ガァァァァアアアアアア!』

塀を壊し、巨大な怪物と何体かの怪物が現れる

その姿はさっき真姫の飛ばした怪物に酷似していた

真姫「・・・全く、希も困った物を残してくれたわね」

真姫「まっ、今の私の敵じゃないけどね」

シャキイン
― マンゴー・スカッシュ! ―

メイスはエネルギーを纏い、空中にマンゴーの形をしたエネルギー体を生み出す

真姫はメイスを振り回し、その動きに連動してエネルギー体が動く

エネルギーは周囲の建物や怪物を破壊し、宙を回る

真姫「でぃやぁぁぁぁ!」

振り下ろされたエネルギーは巨大な怪物を押しつぶした

「・・・これで良しっと」

「・・・一旦にこちゃんの家で話を聞きましょうか」

「・・・っと希、意外と軽いのね」

「にこちゃんにはなんて説明しようかしら」

真姫が家に帰るまで、彼女の言葉には誰も応えなかった

今週はここまでになります

次は実験的に作ってみた次回予告になります
プロットを練り直すので遅れそうです

真姫「次回、ラブライブ!」(♪~Ego-Eyes Glazing Over)

穂乃果「だってー可能性感じたんだー」 (忘れたような顔して)
.
 ことり「穂乃果ちゃぁん!」 (仕掛けてくる誰かのEGOが)
.                        
    海未「そんな、危ないですよ!」 (Don't know what one two three)
.                       
  海未「穂乃果ァァァ!」 (無視しないで聞いて)

 
        『変身!』
.                        (Eyes glazing over) 
   『 M r . D a n g e r o u s ! 』 
  
.               次回「危険な果実」

なんちゅう俺得クロス
期待しとるでー

今日は1話の内の半分だけになります

だってー可能性感じたんだ

そうだ すすめー

後悔したーくない 目の前に

僕らの道があるー

レッツゴー!ドゥーン!アーイドゥーン!

アーイ! ラブイエストゥアーイ! ドゥーン! アーイライブ!

レッツゴー! レッツゴー! ハーイ!

これが私、高坂穂乃果!高校2年!

今、私達は大ピンチなの



穂乃果「ここどこー!」

ことり「待ってよー穂乃果ちゃーん」

それはµ'sのライブのための買い出しがきっかけだった

【数時間前】

海未「えっと、衣装の材料はこれで全部ですか?」

ことり「うん、これで全部だよ。じゃあ学校に帰ろ?」

穂乃果「そうだ!ねえ、皆に何か買っていかない?」

ことり「いいね、そういえばこの近くに新しいケーキ屋さんができたらしいよ」

海未「あ、あの本場フランスで国籍を取ってまで修業したというカリスマパティシエのお店ですか?」

穂乃果「え!?国籍を!?」

ことり「うん、あそこのお店のケーキとっても美味しいってバイト先でも評判なんだよね」

穂乃果「おぉ!じゃあさっそく買いにいこうよ!」

・・・・・・・・・・

海未「結構時間をかけてしまいましたね、さすが人気店ということでしょうか」

ことり「早く戻らないとね。ごめんね、ことりがあのお店を奨めたばっかりに」

海未「いえ、どちらかというとケーキを前に悩み過ぎた人に原因がありますよ」

海未「ねえ、穂乃果?」

穂乃果「だ、だってあんなに美味しそうなケーキがいくつもあったら普通迷うよー」

穂乃果「大体海未ちゃんも穂乃果とそんなに変わらない位目を光らせて迷ってたじゃん!」

海未「そ、そんな事はありませんよ」

エーウミチャンモ マヨッテタヨー ソンナコトアリマセン!ワイワイ

ことり(二人ともかわいいなぁ・・・)

ことり「あれ?」

穂乃果「あれは・・・」

海未「通行止めでしょうか・・・」

穂乃果「ええー!? じゃあ遠回りになっちゃうよぉ・・・」

・・・・・・・・・・

ことり「こっちも・・・」

海未「通行止めですか・・・」

穂乃果「じゃ、じゃああっちの道は・・・」




・・・・・・・・・・

海未「こっちも駄目ですね」

海未「なんでどこも通行止めなんでしょう」

穂乃果「これじゃ帰れないよー」

・・・・・・・・・・

【神田明神】

穂乃果「どうしよう、どこもかしこも通行止め、これじゃ家にも帰れないよ」

ことり「何があったのか聞いても答えてもらえなし・・・」

海未「いくつかニュースも見てみましたが特に言及がないみたいですし・・・」

穂乃果「もーう!どうしたらいいのー?」

ギュイーン

ことり「・・・ん?」

海未「今何か・・・」

穂乃果「不思議な音がしたね」

穂乃果「たしかこっちの方から・・・」ガサガサ

穂乃果「・・・・・・きゃあ!?」

海未「穂乃果!? どうしました!?」ガサガサ

ことり「穂乃果ちゃん!?こっち? ・・・きゃあ!?」ガサガサ

穂乃果「ことりちゃん!?」

海未「ことり!?」ガサガサ

海未「!? なんですかこれは」

海未「・・・チャック?」

海未「なんでこんな物が神田明神の地面に・・・」

海未(どこかに繋がってるみたいですね)

中を覗いてみるとそこには穂乃果とお姫様抱っこされたことりがいました

穂乃果は見た目よりは辛そうで、ことりは若干赤面しているようでした

穂乃果「海未ちゃーん!」

海未「穂乃果!? ・・・ことり!?」

海未「二人ともどうしたんですか!?」

穂乃果「うっかり落ちちゃって・・・」

ことり「どうしよう・・・」

海未「ど、どうしようって言われましても・・・」

海未「ここは一つ弓で・・・って弓でどうするんですか、私の馬鹿」

海未「な、なにか棒のような物を持ってきますね」

海未「少し待っていてください!」(どこかにロープや棒になる物は・・・)

穂乃果「う、うん、ごめんね・・・ってああ!」

ギューン

海未「え?あぁっ、チャックが!!」

海未「ことり! 穂乃果ぁぁぁ!」

ことり「ど、どうしよう・・・」

穂乃果「うぅ・・・・・穂乃果もわかんないよぉ・・・」

穂乃果「ていうかここどこー」

ことり「ここは・・・森かな?」

ことり「でも生えてる植物が見たことも無い物だし・・・日本じゃないのかな?」

穂乃果「うーん、じゃあしばらく歩いて何かないか探してみる?」

ことり「で、でもまたあのチャックが出てきたら」

穂乃果「ことりちゃん!『株を守りて兎を待つ』って知らないの!!」

ことり「え?」

ことり「え?」

穂乃果「また起きるかわからない事を待ってても、痛い目を見るだけかもしれないって言葉だよ!」

穂乃果「あそこで待っててもまたチャックが開くとは限らないんだし」

穂乃果「穂乃果はこの事態を解決できる何かを探しに行った方が良いと思うな」

ことり「そ、そうだね」

ことり「それにしても、意外と授業聞いてたんだね、いつも寝てたみたいだから聞いてないと思ってたよ」

穂乃果「へへーん、私もやる時はやってるんだよ!じゃあ行こ」

穂乃果(実は海未ちゃんから教えてもらったのを偶然覚えてただけなんて言えないよぉ)

ことり「あっ・・・・・・うん!」

ことり(でもそれってあくまで由来の話で言葉の意味では合ってないよ穂乃果ちゃん・・・)

・・・・・・・・・・

もう何時間歩いたんだろう、穂乃果たちはずっと歩いてるけど一向に景色が変わる事は無かった

穂乃果「・・・」

ことり「・・・」

穂乃果「・・・何もないね」

ことり「・・・うん」

穂乃果「・・・ごめん、ことりちゃん」

ことり「き、気にすることないよ、こういう時、穂乃果ちゃんは最期には正しかったんだし、今回も大丈夫だよ」

穂乃果「そ、そうかなぁ・・・」

ことり「そうだよ!ことりも穂乃果ちゃんといつも一緒にいたからわかるよ!」

ことり「ことりは、穂乃果ちゃんのそういう所も好きだったんだよ」

穂乃果「ありがとう・・・でもちょっと休憩しない?」

ことり「う、うん・・・」

???「ム?オエジュボリャロ・・・・・・・」

今日の所はここまでになります

続きは出来次第日曜でなくとも上げるのでお待ちください

>>72ありがとうございます

番号間違えました
>>71ですね、すみません

結局日曜更新になってしまいました

推敲終わってライダー見たら上げるのでおまちください

間違えて今上げてしまいました

すみません

穂乃果「ふぅ・・・はい」

ことり「あれ?これって」

穂乃果「ビスケットだよ、さっきのケーキ屋さんの人にサービスだって貰ったんだよね」

ことり「へぇ~、μ'sのファンだったのかな?」

穂乃果「そうだったみたいだよ」

穂乃果「確か『本物になろうとする情熱を感じる』とか言ってたよ」

ことり「なんだか暑苦しそうな人だね」

穂乃果「だね、結構良い人みたいだったけど」

ことり「へえー・・・」パク

ことり「・・・美味しい!ほら、穂乃果ちゃんも」

穂乃果「どれどれ・・・美味しい!ことりちゃんのお菓子と同じくらい美味しいよ!」

ことり「ははは、ことりはこんなに美味しく作れないよぉー」

ことり「でもこれどうやって作ってるんだろ」

・・・・・・
ことり「ふぅ、ことりはもう大丈夫だけど、穂乃果ちゃんはどう?」

穂乃果「私も大丈夫だよ、じゃあ行こう!」

ことり「うん!」

・・・
穂乃果「それでね、その時に建物の陰から見ていた人が・・・あれ?今何か見えなかった?」

ことり「え?ど、どこ?」

穂乃果「あの辺りに見えたんだけど・・・一瞬だったから見間違いかも」

ことり「でも、何か新しい発見もあるかもしれないし確かめてみようよ」

穂乃果「そうだね・・・行ってみよう!」

・・・・・・・
穂乃果「っと、結構道が結構険しいね、ことりちゃんは大丈夫?」

ことり「うん、大丈夫だよ・・・きゃあ!」

ことりの右足元の砂が崩れ、ことりはバランスを崩してしまう

そのままことりは坂を滑り落ちる事になってしまった

穂乃果「ことりちゃん!?」

ことり「だ、大丈夫、ちょっと滑っちゃっただけだから」

ことり「まぁそんな高さじゃないし、すぐ登れるよ」

穂乃果「でも、どこか怪我したりしたら大変だよ!」

穂乃果「ちょっと待ってて何かロープとか取ってくるから」

ことり「うーん、わかったよ、でも気をつけてね」

穂乃果「大丈夫、このリボンをこの木に結んでおくから」

穂乃果「忘れても目印にはなるよ!じゃ!」

ことり「・・・・・そういう意味じゃなかったんだけどなぁ」

・・・・・・
ことり「穂乃果ちゃん・・・大丈夫かな・・・」

ことり「・・・あれ?」

(何か落ちてる)

ことり「これって・・・」

ことり「お弁当箱?」

ことり「じゃあないね、開かないし」

ことり「じゃあ取っ手みたいなのついてるし何かの道具なのかな?」

ことり「窪みもあるし・・・お椀とか!?

ことり「う-ん・・・たぶん違うなぁ」

ことり「この裏側の丸み・・・何かにつけるのかな」

ことり「・・・穂乃果ちゃんちゃんと戻ってきてくれるかな」

キャー!

ことり「!? 穂乃果ちゃん!?」

ことり「ど、どうしよう・・・」

ううん!悩んでる場合じゃない、今穂乃果ちゃんの助けになれるのは私だけなんだ!

ことり「待ってて穂乃果ちゃん!」

???「グガァ!」

怪物の爪が穂乃果を襲い、穂乃果はそれをなんとかよける

だが次から次へと襲いかかる怪物を前に穂乃果は限界が近づいていた

穂乃果「きゃあ!」

怪物「ギィアァ!」

(あっ、穂乃果・・・死んじゃうのかな・・・)

咄嗟に目を閉じるが、穂乃果の体に痛みは走らなかった

そして鋭い音が森に響いた

穂乃果「・・・え?」

穂乃果が目を開けると、そこにはベルトを巻いた、侍の様な姿の怪人がいた

穂乃果「え・・・あ・・・」

怪人「・・・」

怪人は穂乃果を一瞬見るとそのまま怪物達へと切りかかった

ことり「穂乃果ちゃん!」

ことりがそこへ着いた時に目にした光景はにわかには信じられない物だった

この世界に存在していたとは思えないような怪物

鎧を着け、怪物の群れと戦う怪人

そしてその戦いの渦中に巻き込まれた穂乃果

目にしていてもこの状況はことりの脳は理解できなかった

ただ、ことりの体は穂乃果をこの場から連れ出そうという意思だけで動いた

ことり「穂乃果ちゃん! 大丈夫!?」

穂乃果「こ、ことりちゃん」

ことり「早く逃げよう」

穂乃果「で、でも囲まれちゃってるよ」

ことり「・・・え?」

ことり「・・・・・・どうしよう」

穂乃果「ええ!?」

怪物「ギィイィ!」

穂乃果「ことりちゃん後ろ!」

ことり「・・・・・・あっ」

穂乃果・ことり「きゃああああ!!」

怪人「・・・・・!!」

怪人の剣が2人を襲おうとしていた怪物を切り裂く

怪人「・・・・・・!?」

怪人はことりの手にある道具を見ると少し動揺しているようなそぶりを見せるが、

怪人は何かをことりへと投げ渡してきた

ことり「え、え?」

穂乃果「ね、ねえ」

穂乃果「その持ってるのってあの人が巻いてるベルトじゃない?」

ことり「え?」

(じゃあこれを付けろって事?)

(でも、もしつけたら私どうなっちゃうの)

穂乃果「ことりちゃん!それを貸して!」

穂乃果「早く!」

ことり「で、でも」

(もしこれで穂乃果ちゃんに何かあったら)

怪物「ギャアァア!」

ことり「!?」

穂乃果「ひっ!?」

ことり「う、うぅぅ・・ぅぅ」

(覚悟を決めなきゃ・・・)

ことり「・・・はぁ!」

ことりの放った鋭い蹴りが襲いかかってきた怪物を撃退する

ことり「ごめん、穂乃果ちゃん」

穂乃果「え?」

ことりは腰にベルトを巻き、ベルトに顔が浮かびあがる

ことり「穂乃果ちゃんを危ない目に合わせられないよ」

― ドリアン! ―

ことり「変・・・身ッ!」

ガキィン
― ROCK ON ―

シャキン
― ドリアンアームズ! ―

ことり「え?」

― Mr.Dangerous! ―

ことり「な、なにこれ」

空から降ってきた果実を身に纏ったことりは緑のスパルタンへと姿を変えていた

ことり「えぇ!?ミスター!?何これ!?」

穂乃果「か、カッコいい!!!」

ことり「ええぇ!?」

穂乃果「次回!ラブライブ!」 (♪~JOST LIVE MORE+それは僕たちの奇跡)

ことり「これも・・・あのことも夢なんじゃないのかな・・・?」

穂乃果「私も、ことりちゃんを守りたいよ」


希「教えてあげるよ、うちがの知ってる事」

真姫「そ、そんな・・・そんな事が・・・」

真姫「私は・・・戦えない・・・」


次回『奇跡の対価』




Φ凛「にゃんにゃんにゃーん!凛だにゃー!」

Φ凛「最初に言っておく!凛は簡単なあとがきみたい物のための存在でこのSS本編に出て来る凛とは全く関係ないにゃ!」

Φ凛「毎回短めに抑えるつもりだけど、ss以外見たくないって人のための配慮で名前の最初にΦを付けてあとがきだってわかるようにしたにゃ」



Φ凛「じゃあ簡潔に述べると、>>1は反応がないとゲート産みそうになるから批判でもなんでも反応が欲しいんだにゃ」

Φ凛「あと希ちゃんをミッチ程に黒くするのは無理になったよ あのレベルは無理だにゃー」

Φ凛「話も最初の予定と少し変えてるから矛盾が出そうになってるけど気をつけるにゃ」

Φ凛「あと日曜の週一更新もやめる予定だにゃ」

Φ凛「それじゃあ4話もお楽しみにー」

おつおつ
毎週日曜日楽しみにまっとるでー

おつ
待ってる

乙~

乙~
他のメンバーも変身するのかな?これからも楽しみにしてる~

Φ凛「じゃあ始めていくよー」

ことりは鎧をまとい、両手に握った剣を穂乃果を守るために振るった

頭に浮かんでくる戦闘技術の数々に困惑しながらもそれを駆使し、何体もの怪物を撃破していく

ことり「はっ!たぁ!」

(これが本当にことりなの?)

(どれだけ動いても疲れは来ないし、負ける気もしない)

(でもこれじゃあキリがないよぉ)

穂乃果「きゃあ!」

ことり「穂乃果ちゃん!危ない!」

咄嗟に剣を投げ、穂乃果に近寄っていた怪物を追い払い、再び右手に新たな剣を召喚する

そのまま道を塞ぐ怪物を蹴散らし、穂乃果の元へと駆け寄る

ことり「穂乃果ちゃん大丈夫!?」

穂乃果「う、うん・・・ことりちゃんは大丈夫なの」

ことり「え? 私は大丈夫だよ」

だがいくら今のことりが怪物など歯牙にもかけない程の強さを持っていたとしても穂乃果を守りながら戦うのには限界があった

(なんとかここから離れないと……)

ガキィン
― イチゴ ―

(あれ?)

音の方を見ると怪人の頭上には巨大なイチゴの様な物体が浮かんでいた

(あれって……苺?)

怪物「キィィィィィ!」

シャキイン
― イチゴアームズ! ―

背後からの怪物の攻撃を避けながら怪人は大きなイチゴを頭に被る

―シュシュッと!Spark!―

怪人を覆ったイチゴは形を変え、新しい鎧になった

(あ、結構カワイイ)

怪人は腰の錠前を外し、刀へ装着する

― イチゴチャージ! ―

怪人「ハァッ!」

怪人が刀を振ると剣からイチゴの形をしたエネルギーが射出される

空中に浮遊したエネルギーは回転しながら大量のクナイの雨を降らせる

ことり「!? 危ない! 穂乃果ちゃん!!」

穂乃果を庇い地面に押し倒し、周囲は攻撃を受けた怪物の爆発に包まれる

ことり「……大丈夫?」

穂乃果「う、うん……ちょっと棘が痛いけどね」

ことり「あっ、ごめん……」

周囲から穂乃果たち以外の生物の気配はなくなっていた

穂乃果「あの生き物は……」

ことり「いないね、全部あの侍さんが倒したのかな」

穂乃果「よ、よかったぁ……」

穂乃果「それにしてもことりちゃんそんなに凄い物持ってたんだぁ」

ことり「あっ……これは拾ったんだ」

穂乃果「拾った?」

ことり「うん、あの時落ちた坂に埋まってて……」

ことり「ま、まずは元に戻らなきゃ」キュピーン

ことり「ふぅ、これでいいね」

穂乃果「ねえねえことりちゃん、それ穂乃果にも触らせてくれない?」

ことり「え、でも……」

穂乃果「大丈夫だって、ことりちゃんも大丈夫だったんでしょ?」

ことり「う、うん……じゃあ……」

穂乃果「ありがとう、確かこれを……」

穂乃果「あれ?あれあれ?」

穂乃果がいくら腰にドライバーをかざしてもベルトは巻かれなかった

穂乃果「えーと、ことりちゃんってどうやったの?」

ことり「確かこう……あれ?」

穂乃果「ちゃんと巻かれたね」

穂乃果「それってことりちゃんにしか使えないのかな?」

ことり「そうなのかな・・・」

穂乃果「うーん、なんなのかなコレ」

ことり「うーん……」

穂乃果「……」
     
ことり「……」

穂乃果「……わかんないし先に進もう! 」

穂乃果「大丈夫、穂乃果にはイメージできるよ、無事に海未ちゃんと再会できる穂乃果たちが!」

ことり「穂乃果ちゃん……うん! 私もイメージできるよ!」

場所は変わってにこ宅

真姫「……」

にこ「……」

にこ「……ねぇ、真姫ちゃん」

真姫「何?」

にこ「一つ聞いていい?」

真姫「ええ」

にこ「真姫ちゃんって私が休んでる間に帰ってきたのよね?」

真姫「ええ、真姫ちゃんの寝顔可愛かったわよ」

にこ「あら、ありがと……で」

真姫(反応薄い……)

にこ「なんで起きたら希がこんなんなってるの?」

希は気絶しているのかうなだれているように椅子に腰かけていた

だがその異様な風貌には誰だって困惑するのは間違いない

何故なら手足・体をロープで縛られ、目隠しをされ、猿轡をされ、耳栓もされと徹底的に自由を奪われていた

椅子の脚に縛られ開かれた両脚、豊満なバストを強調するように椅子に縛られた肉体

背徳的なアイマスクと猿轡それに普段の制服というアンマッチさが互いに作用したためか

希は脱力しながら座っているだけで妖艶な雰囲気を醸し出していた

真姫「それは……」

真姫「暴れたら困るから」

真姫「うん、暴れたら困るからよ」

にこ「……」

にこ「何かあった?」

真姫は希と交戦した時の記憶を振り返る

つい怪我している手に意識が向かい、傷口をえぐられた際に走った激痛を思い出してしまう

真姫「……大したことじゃないわ」

にこ「怒ってるのが丸わかりよ」

希「フ……ン!?ンー!?」

真姫「あら、起きたわね」

にこ「嫌な予感しかしないわ……」






Φ凛「今日はここまでだにゃー」

Φ凛「第5話もまだ途中だからできる限り急いで仕上げるよー」

Φ凛「>>100 >>101 >>102 試しに反応を催促したら本当に来てビックリしてるよ」

Φ凛「ありがとうね!」

Φ凛「>>103 凛も変身する予定だし他に変身する予定の娘もいるみたいだよ!予想してみても面白いかもね」

Φ凛「それじゃあまたね!」

真姫「いいにこちゃん?希は今少しおかしくなってるみたいなの」

真姫「私は一回襲われたし、にこちゃんもいるのがわかったら危ないかもしれないわ」

真姫「希は人の事になると察しが良いからすこし他の部屋に行っててくれない?」

にこ「え、ええ… わかったわ」

希「ハ、ハンヨホレ」(な、なんよこれ)

真姫「あら、起きたわね」

にこ(私には友達をあんな風に縛って平然としてる真姫ちゃんもおかしくなってる様に見えるわよ)

真姫「……よし」

真姫「じゃあ質問を……」スッ

希「!?」ビクッ!

希「ファ、ファレ?」(だ、だれ?)

真姫「」ゾクゾク

真姫(面白い・・・・・・っていけない いけない、本題に入らなきゃ)

真姫「希?聞こえてるわよね?首で答えて欲しいわ」

希「マ、マヒファン!!」(ま、まきちゃん!)コクコク

真姫「よし、じゃあ猿轡も外すわね、べつに変な事する気はないわ、質問したいだけよ」

真姫「わかった?」

希「」コクコク

真姫「よろしい、っと」

希「ハァ……真姫ちゃんって意外と大胆やね」

真姫「じゃあいくつか質問させてもらうわね」

真姫「まずこの音ノ木を・・・・・・東京中を覆った植物について教えてもらえる?」

希「うーん、うちもよく知らないんだけどね」

希「あの植物はヘルヘイムの森っていう場所に生えてる植物で、」

希「あの怪物の住処からこの地球を浸食しているらしいで」

真姫「・・・…それ本当なの?」

希「うん、正直うちもまだ信じられへんけどそれが真実らしいよ」

希「他の事はなーんもわかんないけどね」

真姫「そんな・・・・・・じゃああの怪物は?」

希「あれはヘルヘイムの果実を主食にしてるヘルヘイムの生き物らしいよ」

希「名前は確か・・・・・・『インベス』やったかな」

希「・・・・・・ねえ真姫ちゃん、あのドライバーを手にしてからどのくらいのインベスを倒したの?」

真姫「ドライバー? あぁ、ベルトね」

真姫「そうね、結構な数倒してたわね」

希「そう・・・・・・変な事聞いてごめんな、他に聞きたい事はある?」

真姫「じゃあこのドライバー? って何なの?」

希「それはうちにもよくわかんないよ」

真姫「本当に?」

希「うん、まぁ知ってる限りだとあの木の実をロックシードっていう錠前に変えるのとそれを使って変身が出来るのと」

希「あとヒマワリの種のロックシードを使えばお腹が減らないってだけよ」

真姫「ふーん・・・・・・え?」

真姫「お腹が減らない?」

希「うん、なんでもあの木の実のエネルギーをそのまま摂取できるとか」

真姫「それって凄いわね」

希「ねー、でもうちはあまり好きやないなぁ」

真姫「あら?便利じゃない」

希「うん、でもうちは『食事をして美味しい』って思う事が『生きる』って事に繋がると思うんよね」

希(ちょっとした引用だし、ちょっと意味が違うけどね)

真姫「はぁ・・・・・・まぁ意味が解らないわけじゃないけどね」

真姫「じゃああの果実って食べられないのかしら、すごく美味しそうだったから少し残念ね」

真姫「でもアレ食べたらどうなるのかしら…」

希「・・・・・・そういやうちの荷物ってどうしたん?」

真姫「あの持ってた鞄?ここにあるけど……」

希「よかった、じゃあ中にあるロックシードとドライバーはどう?」

真姫「え?えーと」ジー

真姫「あら?結構ドライバー入ってるのね」

希「それ変身機能の無いドライバーだから中のロックシードと一緒にあげるわ」

真姫「え?」

後ろからの衝撃を受け、真姫の視界は一瞬だけ暗転する

意識が戻ると希に組み伏せられていた

真姫「いった・・・・・・な、なんで」

希「ふぅ、いくらがんじがらめに縛っても緩かったら意味がないよ」

希「それに目を離しちゃアカンよ?」

そのまま希は真姫の両手を縛る

希「・・・・・・っと、あとでにこちゃんに外してもらってね」

希「えーと、うちのロックシードとドライバーはっと」

希「おお、あったあった」

希はドライバーを腰に巻き、ロックシードをしまいつつ、もう一つのドライバーを取り出した

希「じゃあこっちも済ませないとね」

希はもう一つのドライバーを手に詰め寄ってくる

真姫「な、何をするつもりよ」

希「ちょっとじっとしててね」

目を瞑り、これから受ける何かを覚悟する

カシャン キュピーン

真姫「・・・え?」

目を開けると真姫にはベルトが巻かれていた

希「これでよし、そのベルトはもう真姫ちゃん専用の物や」

真姫「どういう・・・・・・事?」

希「真姫ちゃんの使ってたドライバーは量産型でね」

希「あれを盗まれて悪用されたりしたら困るんよ」

希「だからこっちの持ち主の認証が必要な方をあげる代わりに量産型をもらおうって事」

真姫「ありがたい事だけど・・・・・・あなた、私を捕まえようとしてたんじゃないの?」

希「ふふ、なんでやろね」

希「ちなみにそのベルトの戦士の名前は『バロン』っていうらしいよ」

真姫「『男爵』ね…あまり私の趣味じゃないわね」

希「まぁ、好きに呼ぶといいんじゃないかな」

希「あと・・・・・・これは言うべきか悩んでたんやけどね」

真姫「な、何?」

希「真姫ちゃんにさっき二つくらいウソついてたんよ」

真姫「な、なによ、ウソって…」

希「さっきあの森について "他に知ってる事はない" って言ったよね?」

希「あと"インベスはヘルヘイムが住処の生物"だって」

希「あれウソなんよ」

真姫「ど、どういうこと・・・・・・」

希「まずあの化け物は全部が全部ヘルヘイムの生き物やないんや』

(え?)

希「あれな」

希「果実を食べた生き物のなれの果てなんや」

(・・・え?)

真姫「そ、そんな・・・・・・嘘よ」

希「これはホントの事よ」

希「ウチは実際に果実を食べた人を見た」

真姫「嘘よ、嘘…」

希「そしてその人に襲われた」

だんだんと彼女の声が震えてくる

希「でも…ウチはこのドライバーを手にして助かった」

希「これを使えたのは本当に…奇跡だったと思う…」

希「でも…ウチは…自分を守るために…その人を…殺した」

真姫「あ…あ…」

希「あれを食べた時点でもう人には戻れない、だから仕方ない事だなんて割り切れないなんて思う」

希「でも…あれを…あれを食べたらもう…ダメなん…よ」

希「だから・・・お願い…真姫ちゃんとにこちゃんは絶対に食べないで」

希「お願い・・・」

希は何かを言い残して部屋から立ち去って行った

だが真姫はそれを見送るだけでまったく声を出せなかった

ただ、あの鎧を着けて戦った記憶だけが頭の中をぐるぐると回っていた




【バナナ・スカッシュ!!】

【「はあああああああああ!!」 】
  
【「グガァァぁ!」】



【バナナ・オーレ!!】

【「ああああああ!!」】

【ヘキジャ「ガギィィ!】」



【マンゴー・スカッシュ!】

【「でぃやああ!」】

【『ガァァァアアア!』】

あの時倒した怪物は元はなんだったのだろうか

森から来た怪物だったのか、人間だったのか

もしかしたらいつも朝の挨拶を交わすおばさんだったのかもしれない

もしかしたら先生だったのかもしれない

もしかしたらオトノキの生徒だったのかもしれない

もしかしたら同じクラスのあの子かもしれない

もしかしたらµ'sの誰かだったのかもしれない

もしかしたら私の家族だったのかもしれない

もしかしたら もしかしたら もしかしたら もしかしたら もしかしたら もしかしたら もしかしたら

そんな考えが頭の中を回り続け、何も考えられなかった

頭の中の思考は混乱したままで、真姫自身何を考えているのかわからなかった

だが滅茶苦茶にピアノを叩いているかの様な不協和音の中でもハッキリとわかる一つの言葉があった

『私は人を殺した』

真姫「あ…あ…」

真姫「ああああああああああああああああ!」

真姫「あああああああああああああああああああ!」

ガチャ
にこ「ちょ、ちょっと!? 真姫ちゃん!? 真姫ちゃん!!」

第5話 『奇跡の対価』

今回はここまで

台詞と説明ばかりで申し訳ない

Φ凛「今日は間に合わなそうなので今週はおやすみだにゃ」

Φ凛「ごめんね」

にこが部屋に入った時、真姫は床に頭を押し付け叫んでいた

行き場の無い悲しみや怒りをどこかにぶつけようとしているようだった

にこ「真姫ちゃん!しっかりして!真姫ちゃん!」

真姫「あ、あああ・・・・・・にこ・・・・・・ちゃん・・・・・・」

にこ「ま、真姫ちゃん落ち着いて」

・・・・・・・・・・

にこ「ちょっとどうしたのよ、希もいないし」

真姫「……希……ねえ、にこちゃん、今から一つ聞いて欲しいの事があるの」

にこ「え?な、なに?」

真姫「私は・・・・・・このベルトを使って人を」

真姫「人を殺しているみたいなの」

にこ「え?ど、どういう事?」

真姫「私が倒してきた怪物・・・・・・あれはあの果物を食べた生き物の変化した姿なの」

にこ「…え?」

真姫「滑稽よね」

真姫「私は顔も知らない人の命を奪いながら、戦うことで生きていられるなんて言ってたのよ」

真姫「将来は人の命を救う医者になりたいとか言いながら、元でも人の命を奪っていたの」

にこ「ま、真姫ちゃ」

真姫「ねえにこちゃん、私ね、戦わないと駄目みたい」

にこ「そ、それってどういう事」

真姫「希がくれたベルトはね、私にしか使えないの」

にこ「え?あ・・・・・・」

真姫「希は私達が餓死しないように、身を守れるようにって事でくれたみたいだけど」

真姫「私は・・・・・・もうこれを使いたくない、変身できない」

真姫「希みたいに割りきれないの」

真姫「ねえにこちゃん、にこちゃんはどう思う?」

真姫「例え元でも人を殺した事は仕方のない事だって割りきれる?」

にこ「……」

にこには答えを出せなかった

自分を守るために戦ってくれた真姫を否定する事も、真姫を戦いに駆り立てる様な事も言えなかった

にこはこれからの彼女を決める事は言えなかった

にこ「…ねえ、真姫ちゃん」

にこ「多分、希は割り切ってないわ」


だから、にこは自分の中にある答えは言わない


にこ「希も苦しんでるはずよ」

真姫「そんな事……」

にこ「わかるわ、希って真姫ちゃんと似てるもの」


あくまで答えるのは彼女のヒントになる事だけ


真姫「似てる…? 私が?」

にこ「ええ、そっくりよ」

にこ「自分の事には不器用で」

にこ「仲間のためなら他人がどう思ってるかなんてお構いなしに頑張れて」

にこ「どんなにはぐらかしても仲間を大切に思ってるのがわかる」

にこ「まさしく真姫ちゃんと希じゃない」


答えは、力を持った見つけるべきだと思うから



真姫「……それ、にこちゃんも当てはまってるじゃない」

にこ「あらそう? じゃあ私の思ってる事は合ってるって事ね」

真姫「…あっ」

にこ「それに私も同じなら私ならどうするかって事もわかるはずよ?」

真姫「それは……」

真姫「……はぁ、3年生の皆には適わないなぁ」ボソ

にこ「? 何か言った?」

真姫「いえ、大したことじゃないわ」

真姫「ええ、やってやるわ」

真姫「行ってやるわよ、μ'sを作った頑固な女神様を説得してくるわ」

にこ「フフ、やっぱり真姫ちゃんはそういう表情の方が似合うよ」

真姫「ありがと、じゃあ行ってくるわ」

・・・・・・・・

希「はぁ、真姫ちゃん大丈夫かな」

(なんでうちあんな事言ってしもうたんかな)

(ベルトも真姫ちゃんの自衛のためとはいえ、完全に行動と言動が矛盾してるやん)


希「でもあんな事になってる手前連れていくのは難しいし」

希「どうしたのが良かったんかなぁ」

怪物「ギィィィ!」

希「と、そんな事言ってるみたいじゃ…」

― ブドウ! ―

希「ないみたいね、変身!」

― ブドウアームズ!!龍!砲! ハッ!ハッ!ハッ! ―

希「ごめん、これもうちの大切な人達のためなんよ!」

希「ハァァ!」

・・・・・・・・・・・

真姫「…でもどこにいるっていうのよ、大体見切り発車なんて私の柄じゃないのに」

真姫「…今の音は、銃声?」

真姫「こっちね!」



・・・・・・・・・・・・

希「くぅ、この!」

希は銃を乱射するが、それは竜のインベスを止めるには至らない

インベスの体は鋼鉄の様な硬い体表に覆われており、希の弾丸などいとも簡単に弾いてしまう

(ああもう、何でそんな硬い皮膚でよくこんなに動けるんよ)

(こういうのにはキウイの方が…)

希「…あれ?あれあれあれ?」

(…真姫ちゃん達の所に置いてきてしもうた!?)

怪物「グギィイイ!」

希「きゃ!?」

銃を撃つも、それはインベスの足を止めるには至らず希は攻撃を受けてしまう

希「いったぁ…」

(うちここで死んじゃうのかな)

(ああもう、ドジなんてうちのキャラやなかったのになぁ)

(…皆で一緒に何かしたかったなぁ)

怪物「グガアアア!!」

(ごめんな、皆、パパ、ママ)

「ハァッ!」

だがインベスの攻撃が届く前にインベスが赤い騎士が現れ、インベスに槍を突いた

希の視界に映ったのは変身した真姫だった

希「ま、真姫ちゃん…」

真姫「何ボサッとしてるのよ!」

希「…だ、大丈夫なの? だってアレは…」

真姫「……いいえ、まだ割りきれないし、本当は嫌よ」

真姫「でもね、私は貴方達μ’s の仲間に何かあった方がもっと嫌」

真姫「この様子じゃ警察や自衛隊も頼れないし、私はこの力があるなら」

怪物「グガアアア!」

真姫「くっ、はぁ!」

インベスの一撃を槍で受け止めての反撃、腹部への攻撃を受け怪物は後退する

真姫「貴方達を守るために使うわ」

希「真姫ちゃん…」

真姫「希! 決めるわよ!」

シャキンシャキン
― バナナ・オーレ! ―


希「…うん!」

シャキン
― ブドウ・スカッシュ! ―

真姫「はぁぁぁぁぁ!」

希「たぁ!」

槍での一閃でインベスを切り裂き、その傷へ正確に龍の弾丸の追撃が届く

二人の攻撃を受け、怪物は四散した


真姫「ハァ…ハァ…やったわね」

希「…真姫ちゃん、ウチ…」

だが希の言葉の続きは真姫には届かなかった

???「ハァ!」

どこからか現れた白い戦士に真姫が襲われる

真姫「え? きゃあ!!」

希「なっ!?」

白い戦士「…希、大丈夫?」

希「え、あっ…」

真姫「…だ、誰なの?」

白い戦士「…その声、もしかして」

希「エリち…」

絵里「真姫?」

μ'sで誰かしんだりしてないよね?

希「次回、ラブライブ!」 (♪~Justiφ's)

ことり「私も、穂乃果ちゃんや海未ちゃん、μ’s の皆がいるから頑張れるんだよ」

穂乃果「私もことりちゃんを守る力が欲しい!」

穂乃果「私達は前に進む! 私達は誰にも止められないんだ!」

― オレンジアームズ! 花道 on STAGE!―

穂乃果「さぁ、ここからは私のステージだよ!」






Φ凛「にゃんにゃんにゃーん!好きな小説版ライダーは555・剣・電王・ディケイド・W・フォーゼ!! あとがきの凛だよー!」

Φ凛「というわけで6話だけど、一回台詞のやり取りとかに詰まって延期しちゃってごめんね」

Φ凛「息抜きに他の短いSS書いたら結構気分が変わって良かったよ」

Φ凛「>>134さん、まだμ’s で亡くなっているっていう描写がされている人はいないよ」

Φ凛「かよちんも凛も海未ちゃんも健在だよ」

Φ凛「だけどこれからの展開によっては出るかもしれないし、出ないかもしれないね」

Φ凛「あと路線変更で>>3>>4>>5の展開に持っていくのは無理かも」

Φ凛「シドみたいなエグい死に方をさせるのも嫌いじゃないけど、女神様にそんな事できるかっていうのはその時にならないとわかんないかな」

Φ凛「あとこれからは誰とは言わないけど既に亡くなっている事になる人は出て来るかも」

Φ凛「ただ風都ラーメンの店主に誓って無駄死になんて書かないよ」

Φ凛「さて、次回はまたことりちゃんSIDEが話の中心になるよ」

Φ凛「予告の時点でばればれだけど>>9の予想通り鎧武は穂乃果ちゃんだね」

Φ凛「ネクサスみたいに最終回まで変身しないってのも考えたけどさすがにそれじゃつまんないよね」

Φ凛「それじゃ皆、またね!」




Φ凛「あ、それとまだイブだけど希ちゃん誕生日おめでとう!」

Φ凛「明日は特に何か投下できるわけじゃないから今の内に言っておかないとね」

果たして、誰が知恵の実を勝ち取るのか…
A-RISEも出てくる?

「どういう事…あなた本当に絵里なの!?」

「………」


「黙ってないで答えなさいよ!」


「…ええ、私よ」

「ごめんなさい、真姫とは知らずに切りかかって」

聞き間違えるはずもない、その声は間違いなく絵里の物だった

「あなたも、そのベルトを…」

「ええ、まさか真姫も持っていたなんてね」

「え、えぇでも良かった、絵里も無事で」

「私も良かったわ、あなたに会えて…ね!」

絵里はいきなり刀で真姫に斬りかかる

真姫は咄嗟にそれをかわすことができなかった

「きゃあ!?」

「エリち!?」

「ごめんなさいね、」

「え、絵里、あなたまで…」

これに説得は通じない

そう理解した真姫は気を切り替え、絵里を退ける事に決める

「はぁぁぁぁ!!」

槍を構えての突進、その攻撃を絵里は右手のメロンの盾で受け止める

盾で攻撃を受け流すと絵里は刀をこちらへと掲げ、刀から放たれた弾丸を受ける

それを受けてもなお立ち向かおうとするが、攻撃は全ていなされ、反撃を貰うばかりだった

(強い…でもなんで…)

先日まで自分達と同じただの女子高生だったはずなのに

見せつけられた圧倒的な実力の違いにそんな疑問が頭を駆け巡る

「ねえ、抵抗しないでもらえない?」

「悪いようにはしないか…ら!!」

そんな信じられない言葉を投げかけながら絵里は剣を振る

それを槍で受け鍔迫り合いの形になるが真姫は力で押し負けていた

(なんで片腕しか使ってないのにこんなに力があるのよ!?)

「く、うぅぅ」

「あら? 結構辛そうね」

絵里は必死に抑える真姫とは対照的だった

「う、うぅぅ」

「無理は駄目よ真姫」

余裕の現れだろうか、そんな事を言ってくる

「お願い、少しだけ我慢すれば、きゃぁ!?」

突如絵里の背中に銃弾が当たる

「ゴメン! エリち!!」

「の、希!?」

絵里の刀を押す力が抜けたのを見逃さずに真姫は刀を押し返す

(ここは一旦逃げた方が…)

そのまま真姫は希から貰っていた薔薇のロックシードを開錠し、宙に投げる

ロックシードはバイクへと姿を変え、真姫を乗せ走り去っていった

「…逃げられちゃったわね」

「ごめんエリち…ウチとした事が…」


「いいのよ、私自身あのまま戦って良かったのかわからなかったし、」

「二人でこれからの事を考えましょう?」


「…うん、そうやね」




穂乃果「『ファイトだよ!』」

穂乃果「じゃないよー!!」

穂乃果「あー!もー!ここどこー!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん……」

穂乃果「ごめんね、ことりちゃん…穂乃果挫けそうだよ」

ことり「大丈夫だって! ことりには見えてるよ!ここを出て海未ちゃんと、μ'sの皆とまた会える未来が!」

穂乃果「だよね…ごめんね、あんな事言っちゃって」

ことり「うん! それにもしあの怪物が襲ってきてもことりが守ってあげるから!」

穂乃果「あ、うん…」

ことり(もし穂乃果ちゃんに何かあったら海未ちゃんに顔向けできないしね)

穂乃果「うーん、でも結構歩いたよね…」

ことり「そうだね…もしかしてここってジャングルみたいにすごく広い所なのかなぁ」

穂乃果「そうなのかも…町もないのかな」

穂乃果「…あれ?…光? ことりちゃん!光だよ!」

ことり「ほ、本当だ! 多分あそこに開けた場所が…」

二人は思わず駆けだす、長く同じ景色が続いた中での光

それは先の見えない霧に覆われた森そのものだった心も照らしていた

ことり「…!! 穂乃果ちゃん! 危ない!」

穂乃果「う、うわ…崖!?」

崖から足を踏み外す手前、すんでの所で穂乃果はなんとか勢いを止め、ことりの手に引っ張られる

ことり「間に合ってよかっ…た?」

穂乃果「ハァ…ハァ…あ、危なかった」

穂乃果「ありがとう、ことりちゃ…」

ことりの方を向き、感謝を笑顔で伝えようとしたが、ことりはそれにメモくれず目の前を茫然と眺め、

振るえる指が崖の先を指していた

ことり「ほ、穂乃果ちゃん…これって」

穂乃果「え?ことりちゃん、どうし…た…の」

ことりの視線を追いながら発せられた穂乃果の言葉は、途切れるように小さくなっていき、最後には自分の耳にも届いていなかった

自分の視界に広がっていたのは一つの町だった、自分達もどこかで見たことがありそうな街並み

だがその町には自分達の知っているような町とは明らかに違う所があった

町は植物に全てを覆われたゴーストタウンと化していたのだった






   Φ凛「まだ途中だけど今日はここまで!」

   Φ凛「>>141さん、一応どう出そうか悩んでる所だよ」

   Φ凛「でも出すには三人とも映画ライダーを使わなきゃいけないんだよね」

   Φ凛「だから今は検討中だね」

   Φ凛「それじゃあまたね!」

眼前に広がる街並みは自分たちの知る日本独特の建築物で構成されていた

穂乃果「…ねえ、これって…」

ことり「もしかして…日本のどこかなのかな…」

信じたくないような言葉が自分の口から出る

よくそんな発想ができたものだと、まるで他人事の様に思ってしまう

森に通じる謎のジッパー、奇怪な植物が溢れる森とそこに住む怪物、、怪人に変身するベルト

そんな事も、これも全て夢で今も夢を見ているんだと思いたくなってくる

今の自分はテレビの向こうからこの光景を眺める観客だと錯覚さえし始める

穂乃果「…試しに行ってみようか」

穂乃果の言葉がことりの意識をこの場へと引き戻す

ことり「えっ…あっ…」

穂乃果「ことりちゃん…?」

ことり「う、うん…あそこに行けば何かわかるかもしれないし…」

そうだ…今は私が穂乃果ちゃんを守らないといけないんだ

そう思った時、ことり腰に巻かれたベルトを無意識に握っていた


二人は崖の側を歩きながら、街に続きそうな獣道を見つけ、そこを歩いていた

街は少しずつ近づいてくるが、草木に覆われた道をいつものローファーで歩くのは辛い物があった

穂乃果をみると少し足を気にしているようにも見えなくはない

ことり「穂乃果ちゃん」

穂乃果「…ん? ことりちゃんどうしたの?」

ことり「ちょっと休まない?ちょっと歩き疲れちゃって…」

穂乃果「うん…穂乃果もちょっと疲れてたし」

少しの休憩をとると二人は歩きだす


この道のりは確かに辛いものだったが、互いが互いの心の支えになっていた。

だが、もう少し歩けば街に着くのがわかるという高さにまで下った時だった。

穂乃果「…あれ?」

ことり「…どうしたの?」

穂乃果「今何か変な音…かな? が聞こえたような気がして」

ことり「………穂乃果ちゃん、こっちに来て」

錠前を力強く握り、森の方を睨む

この高さから落ちてしまうと上手く着地できたとしても骨折は免れない

こんな文明から置いてかれたような場所で骨折すれば、それがどれだけ致命的なのか、サバイバルの知識が無いことりにもその想像は難しくなかった

― ドリアン! ―

ガキィン
― ROCK ON ―

穂乃果は必ず守ると決意を固め、ことりは変身する

「……変身」

シャキン
― ドリアンアームズ! ―

???「ギャア!」

穂乃果「!? きゃあ!!」

ことり「穂乃果ちゃん!! 大丈夫?」

穂乃果「えっ、あ…」

ことり「大丈夫、ことりが絶対に守るから…」

ことり(早く!早くあの生き物を追い払わなきゃ…っ!)

怪物「ギィイ!」

これまでとは違う、赤い蝙蝠のような怪物は起き上がるとことりに向かって襲いかかる。

だがことりはその一撃を右手の剣で捌き、すかさず左手に握った剣で反撃をする。

蝙蝠の攻撃は軽い物だがその分俊敏であり、重い双剣は虚しく空を切る。

自分よりも俊敏な敵、そして背後には不安定な崖の足場…

ことりは、正確にはことりの頭の中に浮かぶ戦闘の技術が、自身の分が悪いのを悟らせた。

???「ギャア!」「グゥゥ!」

だがそれだけでなく、ことりの状況は更に悪化する。

森の中から遅れて怪物が何体も現れ、穂乃果っ向かって突進していったのだ。

穂乃果「あ…え…」

予測していなかった怪物の出現への驚きか、恐怖で体が反応しないのか穂乃果は怪物達を眺めるだけで動こうとしなかった

ことり「穂乃果ちゃん!!」

ことりは咄嗟に飛び出し、穂乃果を突き飛ばす

穂乃果は崖とは反対に飛ばされ我に返る

穂乃果「ことりちゃん!!」

穂乃果の視界に映ったのは怪物の攻撃を受けて崖の下ヘと落ちていくことりだった

穂乃果の目には彼女が落下していく様が、誰かが特別なリモコンで『コマ送り』のボタンを押したように見えていた。

(ことりちゃんは自分を庇ったためにあの崖へ落ちてるんだ…)

(私に力が無かったからことりちゃんは崖の下へ消えちゃったんだ…)

(私がことりちゃんを殺してしまったような物だ…)

そういった感情が穂乃果の頭をグチャグチャに掻き回し、彼女はその場に座り込み、茫然と崖を眺めていた。

周囲を怪物に囲まれている事、自分を取り囲む危険など、頭の中を覆うことりとの走馬灯に塗り潰されていた。

・・・・・・・・・・・・・

意識が戻った時、穂乃果は崖を眺めてその場に座り込んでままで、周囲に怪物の姿は無かった。

自分が助かった事は不思議ではあったが、それよりもことりの安否の確認が先だ。

恐る恐る崖の下を覗いても、街は霧に覆われており、ことりの姿も地面も見えなかった。

(ことりちゃんが付けていた鎧は私には想像もできない力があったんだ)

(もしかしたらことりちゃんは生きてるかもしれないし…まだ諦めちゃ…)

頬に流れていた涙を拭い、穂乃果は走った。

(必ずことりちゃんを見つけて…一緒に皆の所に帰るんだ。)

そう決意する穂乃果は駆ける彼女を木陰から眺める白い影には気づく事は無かった。

・・・・・・・・・・・・・

(ここって…オトノキみたい…)

ゴーストタウンに着いた時、純粋にそう思った。

街を進むと日本独特の古さ、既視感を感じさせる家や商店が霧の中から植物に覆われた姿を現してくる。

この建物を見ていると、自分の大好きな街が汚されたようで嫌な気分になってくる。

一歩、また一歩と歩くたびにこの建物の中からいきなり怪物が襲ってくるんじゃないかという恐怖が身を襲う。

そんな嫌悪感や恐怖を抑えながらもことりが落ちた方向へ、自身の方向感覚を頼りに進んでいく。

だがいくら進んでも耳に聞こえてくるのは自分の足音と緊張した心臓の鼓動の音だけだった。

しかし、その沈黙を遮る様に何かが聞こえた。

ビクッと体を震わせ、背後へ振り返ると空を飛ぶ怪物が自分に向かって突っ込んできていた。

穂乃果「!?」

後ろから飛んできた怪物を咄嗟にかわすが、爪は肩を切り裂く。

穂乃果「あぁ!!」

鋭い痛みに思わず声が漏れ、痛みで足の動きが止まり、転んでしまう。

傷を抑え、恐怖におびえる穂乃果の姿を見て、蝙蝠の怪物は狩りの成功を確信したのか、ゆっくりと近寄ってくる

穂乃果「あ…あぁ…」

怪物が目の前まで寄ってくる。

穂乃果「きゃあああああ!!!」

怪物は爪を振り上げ、穂乃果へ振り下ろした。

「……………」

「……………」

いつまでも怪物が体に触れることはなく、閉じていた目を開けると怪物は眼前で振り下ろした爪を静止させていた。

その姿はまるで周囲の時間が止まっているようだった。

「え?……これって……」

カツ、カツとブーツがアスファルトを踏む音が聞こえる。
 
音の方向へ振り向くと、

「………海未…ちゃん……?」

ジャケットとレザー系のパンツを身に着けて、全身が黒ずくめの姿をした海未が目の前まで歩み寄っていた。

『穂乃果……あなたには聞かなければならない事があります…』

目の前の海未はエコーがかかったような不思議な声色で語りかけてくる。

『私は今のあなたを助ける方法、あなたが助かる道への鍵を二つ持っています。』

『そして、私はあなたに二つの道を示す事ができます。』

彼女は左手を差し出す。

『一つは私があなたをこの目の前の危機から助け、この森から元の世界に返す道です。』

『しかしこの道を選べばあなたは…いえ、あなたの世界の人々は自分の世界がこの街の様に滅びる事に怯える事になります。』


次に右手も差出しながら話を続ける。

『もう一つの道は…あなたにこれを託し、穂乃果が穂乃果自身の手で今目の前の危機…そしてあなたの世界の危機を脱する事です。』

そう言った海未の右手にはことりが拾ったというベルトと同じ物が握られていた。

『しかしその道を選択すれば、あなた……μ's には大きな障害が立ちふさがる事になります。』

『あなたがあなたでなくなるかもしれません、あなたに死よりも辛い未来が待っているかもしれません』

『それでも良いと思うのならこのベルトを掴みなさない、もしこの道を拒み、元の世界に今すぐ帰るのならば私の左手を掴みなさい』

そう言った海未の目には慈愛が溢れているように見えた。

目の前の彼女が自分の知っているいつもの海未ではなかったが、表情や体の動き、彼女の言葉が感じさせる物、その全ては彼女と同じ物だった。

彼女の目は自分の左手を握って欲しいと語っていた。

「……海未ちゃん、私にはその辛い未来っていうのはどんなものかわからない」

「私だけじゃなくてμ'sの皆も辛い目にあうっていうのは嫌だよ…」


『穂乃果……』

「………でも」


穂乃果は海未が引っ込めかけた右の手首を掴む。

「ことりちゃんが私を庇った時…思ったんだ」

「なんで私にはことりちゃんを助ける力がないんだろうって」

「私がことりちゃんと一緒に戦えれば、こうならなかったんじゃなかったのかなって」

「海未ちゃん…私は…私はことりちゃんを助ける力が欲しい!」

「ことりちゃんを守る力が欲しい!」

「皆を助ける力が欲しい!」

「もしこの思いのせいで皆が障害にぶつかるっていうなら私がその壁を壊す!」

「私にはわかる! 私は…私達は前に進むんだって! 私たちは誰にも止められないんだって!」


『……フフッ』

『やはり穂乃果らしい答えですね』

『……あなたがこう答えるという事はわかっていました。』

海未はベルトを握る手とは別の手を取り、何かを握らせる。

それは光を放ち、開く手の中で錠前へと姿を変えた。

「これって…」

『……必ず…成し遂げてください』

そう言うと海未の瞳は赤く光り、周囲に青い光を放った。

それを受けた怪物は大きく吹き飛ばされる。

「きゃっ!!」

「ギィィィィ!?」

目を開けると海未の姿は無く、周囲の時間も動き出していた。

幻の様な出来事だったが、今のやり取りが幻ではなかったことは穂乃果の両手が物語っていた。

「海未ちゃん…スーッ、ハ―ッ、よし!」

深呼吸をして、決意を新たに心に刻む。


「見てて……私はやる!やるったらやる!」

― オレンジ!! ―


「変身!」


― ROCK ON ―

シャキイン
― オレンジアームズ! 花道 on stage!! ―

天から巨大なオレンジが降る。

それは穂乃果の頭を覆うと形を変え、穂乃果の身を包む鎧へと姿を変えた。

鎧の展開と共に右手に現れた剣を強く握り、剣を怪物へと突きつけて宣言する。


「さぁ、ここからは私のステージだよ!」

「キィィィ!」

怪物は叫ぶと宙へと舞い上がり、突進してくる。

「はぁ!」

穂乃果はその攻撃を前転で交わし、すれ違い様に剣で切りつける。

すぐさま体制を戻すとバランスを失い壁に激突した怪物へと駆け、起き上がった所に追撃を入れる。

腰から抜いた刀とオレンジを模した剣、2本の剣から繰り出される攻撃は怪物に反撃すら許さず圧倒する。

「はぁあ!」

渾身の力で切り上げる一撃を受けて怪物は大きく吹き飛ぶ

「…これで終わりだよ」

シャキインシャキインシャキイン
― オレンジ・スパーキング! ―

自分と怪物の間に輪切りのオレンジを模したエネルギーが並び、それに飛び込むように蹴りを入れる

「はぁあああああ!」

自分の蹴りがオレンジを通る度に力が増すのを感じる。

穂乃果のキックを受け、怪物は爆散した。

「ハァ…ハァ…ことりちゃん……待ってて……」

穂乃果はと走って先へと行く。

その仮面の下の瞳にはもう恐怖は無かった。

あとがき




      Φ凛「にゃー!ついに7話終わりだにゃー、今回のあとがきはとても長くなるにゃ、苦手な人はゴメンね」

      Φ凛「色々あってこの話を終わらせるのに2カ月もかかっちゃったよ…」

      Φ凛「しかもこれからも事情で更新がしばらくできないにゃ、書き溜めがんばるにゃ」

      Φ凛「これは鎧武の放送期間中に終わらせるのは無理っぽいね」

      Φ凛「というか見直すとこのスレの文章構成が迷走しているにゃ」

      Φ凛「色々試行錯誤しているから今後もこんな感じになると思うよ」

      Φ凛「ちなみにこの>>1は映画が見れなかったから武神と15以外の映画ライダーはもし使うなら想像で書くしかないにゃ」

      Φ凛「だからマルスと冠はBDを見るまで使わないし、今は使えて鎧武・闇だけだと思うにゃ」

      Φ凛「とりあえずクライマックスとA-RISEのロックシードは決まったから、後はそこまで頑張っていくにゃ!」

次回予告の戒斗さんがやばいんですが

乙、本家的に皆のこれからが不安だな……

あと記憶違いだったら悪いんだけど戦極ドライバーのキック技ってスカッシュじゃなかったっけ?

Φ凛「さっき最新話見たけど色々衝撃的だったにゃ」

Φ凛「あんなに面白い話を私も書けるように頑張るにゃ」

>>179
Φ凛「スカッシュは武器攻撃のイメージが強すぎてつい消去法で選んじゃってミスったにゃ…」

Φ凛「口調や誤字・脱字の他にも描写関連のミスが多くて嫌になるにゃ」


>>177-179
Φ凛「ちなみに本家はリスペクトしてるけどプロットとの矛盾点もあるからそういうシーンを見た時はオリジナル設定だと思って目を瞑って欲しいよ」

Φ凛「あとストーリーは本家を完璧になぞるっていうのはあんまりしないよ」

Φ凛「まぁ本家みたいな事になる娘もいるかもしれないけどね」

これまでのラブライブ!/
デェン!

Φ真姫「突然謎の植物に覆われた音ノ木坂で怪物から逃げていた私とにこちゃん」

Φ真姫「その途中で私たちが見たのは怪物と戦う黒い鎧を着けた人達!」

Φ真姫「怪物に次々と倒される鎧の人達、その一人のベルトを使って私は赤いバナナの鎧を着けた騎士に変身したの」

Φ真姫「鎧の力で怪物と戦う決意をした私、そして戦う私の支えになってくれるにこちゃんはにこちゃんの家に向かったわ」

Φ真姫「その後に音ノ木坂にに救助の手が伸びている事を知った私は周囲の探索に行ったの」

Φ真姫「なんと私はそこで希に出会ったの!」

Φ真姫「でも希は何か思い詰めていて、私と同じベルトを使って襲いかかってきた」

Φ真姫「手も足も出ず、負けそうな所を間一髪で逃げて、私は態勢を立て直して新しく手に入れたマンゴーの錠前で反撃、見事に勝利したわ」

Φ真姫「その後は何かを知っている風な希から、ベルトの機能とか怪物の正体とか色々な事を聞きだしたの」

Φ真姫「真実を知って戦う事にためらったりもしたけど、今はμ'sの皆や皆の家族を守るためにこの力を使うことを決めたわ」

Φ真姫「その決意を見せて私と希は和解できたと思うわ」

Φ真姫「でも私と希の前に現れたのは絵里、彼女は問答無用と言った様子で襲いかかってきたの」

Φ真姫「絵里の前では希も手を出せなくて、あのまま戦っても私は絶対に勝てなかったわ」

Φ真姫「でも希のおかげで絵里に隙が出来て、なんとか逃げる事が出来たの」

Φ真姫「こう見ると私っていつも負けて逃げてるわね、たまには元ネタの強さを求めてるバナナの人っぽく敵を圧倒したいわ」

真姫はバイクで音ノ木坂を走っていた。

目的地はにこの家、あの拠点に一旦戻ってにこの安否を確認したかった。

絵里の様子だとおそらく要救助者を探しているのは彼女達なのだろうが、いきなり襲いかかってきたり、彼女自身何かを隠している様子で彼女を信用できなかった

(仲間を信用できないって中々辛い物ね…)

一旦バイクを止め、辺りを見る。

普段帰路でも休みでも、寄り道や当てもなく外出等を滅多にしなかった彼女は現在地の土地感が無かった。

(っと…ここはどこかしら、確か前に何度か来た事はあるんだけど…)

確か凛の家の近くだったろうか、彼女の家に遊びに行ったときにこの道路を歩いた記憶が思い出される。

(凛……花陽………念のため様子を見に行ってみましょう)

家に向かってみるとやはり彼女の家は植物に覆われていた。

(無事だといいんだけど…)

もしかしたらと家のインターホンを鳴らそうと手を伸ばすと赤い自分の腕が目に止まる。

真姫はようやく自分が異形の姿をしていることを思い出した。

(これじゃもし二人がいても驚かせるわね)

‐ROCK OFF‐

変身を解きインターホンを押す。鳴らなかったので次はドアを叩いてみる

ドンドンドンとそれなりに大きめの音が響き、真姫はこれで怪物が寄ってきたらどうしようなどと考える。

そして家の中から何やら怯えたような声が聞こえた気もする。

(花陽かしら?)

家の外を回り窓から中を覗こうとするが、カーテンで見えず、仕方なく窓をコンコンと叩く。

「ハナヨー? リンー? イナイノー?」

小声で囁くように声を出すがこの声は中の住人に聞こえているのだろうか、そんな不安を覚えたがそれは2秒と持たなかった。

凛「真姫ちゃん!」

カーテンが開き、視界に飛び込んできた彼女の笑顔と姿に真姫は天使を垣間見た気がした。

あとがき
          Φ凛「にゃんにゃんにゃーん!特に好きなライダー映画はWのAtoZと555のパラダイス・ロストな凛だよ!」

          Φ凛「どの映画も良いんだけどこの映画はライダーを知らない人、Wや555を見てない人でもアクションやライダーが好きなら楽しめるとても良い映画だよ!

          Φ凛「いないと思うけどもし見てない人がいたらレンタルでも良いから是非見てね!」

          Φ凛「あと今週はこれだけだよ!量がなくてごめんね」

真姫「お邪魔します……」

花陽「真姫ちゃん!!」

凛「ようこそ!凛の家へ!……って言っても何も出せなくてごめんね……」

真姫「いいのよ、二人が無事だった事が何より嬉しいんだから」

花陽「私も真姫ちゃんにまた会えてうれしいよ……もし何かあったらどうしようって…」

真姫「もう、せっかく会えたのにそんな顔しないでよ」

花陽「ごめん……安心してつい……」グス

凛「まったく、変わったと思ってたけどかよちんは泣き虫なまんまだにゃ……うっ」グス

真姫「凛まで……」

凛「うわあああん!!よかったよぉぉ!」ダキッ

真姫「ちょっと!!凛っ!いきなりとびつかないでよ!」

花陽「う……真姫ちゃん!」ダキッ

真姫「花陽まで……まったく…しょうがないわねー」

………

……

真姫「ようやく泣き止んだわね……ちょっと制服が濡れちゃったわね、どんだけ泣いてるのよ」

凛「うっ…」

花陽「ご、ごめんなさい…」

真姫「冗談よ、会えて本当に良かったわ…」

真姫「ここしばらく物騒なのばっかりだったから、私もちょっと安心して泣きそうだったし…」ボソ

りんぱな「?」

真姫「な、なんでもないわ…それよりいくつか聞きたい事が…」

…………

………

……

真姫「やっぱりあの3人の行方はわからないのね」

花陽「ごめん…」

真姫「いいのよ、9人の内6人は無事なのはわかったんだし、きっとあの3人も無事よ」

真姫「それじゃあ私はにこちゃんを迎えに行かなきゃいけないんだけど……二人はどうする?」

花陽「花陽はできれば一緒に…」

凛「凛も一緒に行きたいけど……でも外があんななのにどうやってここまで来れたの?」

真姫「え!? あー、うん」

(どうしよう…私としたことがそこの辻褄を合わせるのを忘れてたわ)

真姫「あー、その…」

花陽「真姫ちゃん……?」

真姫「そう!!あの化け物に見つからないように細心の注意を払いながら探してたのよ!」

凛「……真姫ちゃん一人で?」

真姫「え、えぇ」

凛「怪しいにゃぁ…それにニコちゃんが一人で行かせるとは思えないにゃ」

真姫「で、でも実際そうなったんだし…」

(やっぱりそういう所ばっかり鋭いわね…)

真姫「と、とにかくさっさとにこちゃんのアパートに向かうわよ!」

花陽「あっ……うん」

真姫「いい? あの実は絶対に食べちゃダメだからね」

凛「わかってるよ、いくらなんでもあんな得体のしれない物食べないにゃ」




凛「………怪しいにゃ、真姫ちゃん」

コソコソ

(意外とすんなり行ってるわね…)

真姫「二人とも大丈夫…?」

凛「う、うん……フゥ」

花陽「ちょっと荷物が重いけどね……ハァハァ」

真姫「息上がってるじゃない、まぁそれだけの食糧を運ぶってなったら仕方ないけど」

凛「で、でも真姫ちゃんだって凛たちと同じくらい持ってるじゃん」

真姫「え……それは……どうしてだろ」

そう言いながらも真姫はブレザーの下に隠したベルトを指で触っていた。

凛「μ'sの中で一番非力だった真姫ちゃんがそんなになるなんて何やったんだにゃ」

真姫「な、非力って……」

真姫(悔しいけど否定できないわ……)


花陽「……は、花陽はもう大丈夫だからいこ?」

真姫「そう?……凛は大丈夫?」

凛「大丈夫だよ、いこ?」

それから物影に身を隠しながら歩いたが怪物は現れず、辺りは不気味な程に静かだった。

(どういう事……?あのインベスっていう怪物にも習性とかあるのかしら……)

真姫「皆、もうちょっとで……!?」

凛「な…なに……アレ」

3人の視線の先にいたのは赤い怪物だった。

その姿は真姫が見たどの怪物には無い風格があった。

虎か豹か、ネコ科の肉食獣を思わせる意匠の西洋風の鎧の様な赤いボディと兜、右腕に握られた大剣。

眼前の魔人の堂々とした立ち姿はこれまでの怪物たちと違い、野蛮さを欠片も感じさせなかった。

怪物の紫に光る2つの瞳はじっと真姫を見ていた。

???「ジュエフェメジュシュイジョ……」

真姫「………え?」

赤い怪物は大剣を構え、真姫へ向かってきた。

真姫「きゃあ!?」

咄嗟に荷物を投げ捨てて地面に伏せる。

真姫が立っていた場所を大剣が通り過ぎる。

凛・花陽「「真姫ちゃん!!」」

真姫「私は大丈夫!!私はいいから二人は逃げて!!」

真姫「本当は見せたくなかったけど…」バサッ

???「!!」

― バナナ!! ―

???「ミムフォンウフォミャファカ……」

真姫「あら…あなた喋れるのね、意味はわからないけど」

― ROCK ON ―

真姫「変身!」

シャキイン
― カモン!バナナアームズ! ―

頭に被られた巨大なバナナは怪物の大剣を弾き返し、鎧へと変わっていく。

りんぱな「!!」

― Knight of spear !! ―


真姫「ハァ!!」

???「ン!……ハァ!」

だが真姫の攻撃は怪物の剣に弾かれる。

槍を振るうもそれは怪物の腕に止められる。

次の瞬間に真姫の胸に強烈なパンチが叩き込まれる。

真姫「ぐっ…ぅっ」

衝撃で体が宙に浮き、鈍い音をたてて建物に叩きつけられる。

胃の中の物が喉元まで湧き上がってきそうな不快感が湧いてくる。

怪物は真姫に向けて剣を振り上げる。

凛「真姫ちゃん!!」

その時、何かが凛達を飛び越えて怪物の元に向かって突っ込んでいった。

???「ン!?フォフェガ!」

その何かは怪物に激突し、怪物を大きく吹っ飛ばした。

バイクの様な乗り物に乗っていた人物はヘルメットを外す。

凛・花陽「絵里ちゃん!?」

絵里「真姫! 大丈夫!!」

真姫「え、絵里……なんでここに」

希「ごめんね、実はちょっとね」

そういうと希は持っていたカバンから小さな部品を取り出す。

希「発信機付けとかないと真姫ちゃんが心配で……」

絵里「話はいいから、今はコイツをなんとかするわよ」ガキィン

希「はいはい、ウチの上司は厳しいなぁ、あ、二人は隠れててね」ガキィン

― メロン! ―

― ブドウ! ―

その時、何かが凛達を飛び越えて怪物の元に向かって突っ込んでいった。

???「ン!?フォフェガ!」

その何かは怪物に激突し、怪物を大きく吹っ飛ばした。

バイクの様な乗り物に乗っていた人物はヘルメットを外す。

凛・花陽「絵里ちゃん!?」

絵里「真姫! 大丈夫!!」

真姫「え、絵里……なんでここに」

希「ごめんね、実はちょっとね」

そういうと希は持っていたカバンから小さな部品を取り出す。

希「発信機付けとかないと真姫ちゃんが心配で……」

絵里「話はいいから、今はコイツをなんとかするわよ」ガキィン

希「はいはい、ウチの上司は厳しいなぁ、あ、二人は隠れててね」ガキィン

― メロン! ―

― ブドウ! ―

絵里「変身」  希「変身」
 
絵里は錠前を宙高く放り投げてからそれを掴みベルトに装着し、希は独特な構えを取ってから錠前をベルトに装着する。

― ROCK ON ― ― ROCK ON ―

シャキイン
― ハィィィ! ブドウアームズ! 龍!砲!ハッ!ハッ!ハッ!―

シャキイン
― ソイヤ! メロンアームズ! 天・下・御・免! ―

ブドウを纏った希は中華風の戦士に、メロンを被った絵里は巨大な盾を持った戦士に変身した。

絵里「さて、私の大切な仲間を痛めつけてくれた落とし前はつけてもらいましょうか」

希「エリち、『私』じゃなくて『私達』……だよ」

絵里「そうね、悪かったわ。さて……」

希「行くよ!!」



― 第8話『もうひとりじゃないよ』 Fin ―

予告

「次回のラブライブ!」


(あなたは前に言ってたよね、ヒーローになりたいって)

(実はね、ちょっと意味は違うけど私も同じ事をずっと思ってたの)

(あの時背中を押してもらったみたいにあなたを勇気づけられる)

(あなたの……μ'sの皆の力になれる)

(今は、そんな私になりたいの)

(あなたはもうなれてるって言うかもしれないけどね)

(でも私は今のままなんて嫌だよ)

(だから…皆にだけなんて言わせない、私も戦うよ)



「女子三日合わざれば括目せよ!ってね!」

「変身!」

― Never Give up!!! ―

花陽「次回、『Listen to my heart!!』」





                  Φ凛「>>196はミスなので、スルーしてください」

                  Φ凛「怪人はタイガーマスクみたいな頭のデェムシュやロード・バロンをイメージしてもらうとわかりやすいかな」

                  Φ凛「オーバーロードの言葉に字幕をつけるのは今考え中だにゃ」

                  Φ凛「ただ一々翻訳してもらうのはどうかと思うから台詞の後に意味を書く予定かな」

                  Φ凛「シャムフォショムデェンフェンフィ」『こんな感じでね』

                  Φ凛「鎧武もとうとう終わりだけど、このSSはまだまだ終われない」

絵里「はぁ!!」

???「ヌゥ!」

絵里と希は怪人に対して互角の戦いを見せていた。

高速移動の能力を使い、一撃離脱を繰り替えし、怪人の動きを牽制する絵里と、

希「はぁ!」

隙を縫って銃撃で攻撃する希。

この二人の連携の前では怪人も苦戦を強いられているようだった。

絵里(でも何なの…この違和感)

絵里(まるで効いてる気がしないわ)

だが、怪人には弱る様子も攻撃が効いているような感覚もなかった。

絵里「希!一気に決めるわよ!」

希「うん!」

シャキイン
― メロン・スカッシュ! ―

シャキイン
― ブドウ・スカッシュ! ―

刀の刃は緑に光り、銃口は紫の弾丸を作っていく。

(さすがにこれを受ければ…)

絵里は剣を構えて突進し、希は龍の弾丸を放つ。

???「ン…ハァ!」

だが怪人が腕を振るうとヘルヘイムのツタは伸び、意識を失っていた真姫を盾として怪人の眼前に吊るす。

絵里「なっ!?」

希「えっ!!」

 
絵里「くっ!うあっ!!」

絵里は咄嗟に真姫の前に飛び出し、代わりに龍の銃弾を受ける。

希「エリち!!」

絵里「うぅっ、はぁぁ!」

銃弾を受けながらもそのまま渾身の力で刀を振るい、真姫をツタの拘束から救い出して離脱する。

希「エリち!大丈夫?」

絵里「えぇ…でも結構効いたわね」

希「…ごめん」

絵里「謝るよりもこの状況をどうにかしないとね」

希「でもあのインベス…すごく強いよ」

絵里「せめて三人は逃がせたらいいんだけどね」

希「うん…来るよ!」

絵里は怪物の剣を盾で受け止め、怪物は左腕で剣を受け止める。

???「ンソナワトヲ…」

絵里「人の言葉で喋ってくれなきゃわからないわね」

絵里「…希!私がなんとか耐えるから希は三人を!」

希「う、うん!皆、うちについて…え?」

絵里「え?」

二人の脚に巻きつかれていたツタ、それは二人のカラダを持ち上げ、振り回す。

絵里「きゃああああああ!」

希「わっ!きゃああ!」

凛・花陽「「真姫ちゃん!」」

放り投げられた真姫の体は二人に受け止められる。

絵里「凛!花陽!きゃあ!」

鈍い金属を立てながら二人の体は何度もぶつかり、宙に放り投げられる。

希「う…ぁ…」

絵里「何よ…これ…」

地面に叩き伏せられた二人を一瞥し、怪人は花陽達に歩みよる。


花陽「あっ…」

(恐い…死にたくない…殺されたくない)

(でも…ここで逃げて、倒れてる二人はどうなるんだろう)

(私と凛ちゃんで真姫ちゃんを抱えたままどこまで逃げられるんだろう)

(考えちゃダメな事がどんどん浮かんでくる)

真姫「うっ…………花陽?」

花陽「えっ、真姫ちゃん!」


凛「真姫ちゃん!良かった!」

真姫「うっ…私…」

真姫は腕を振るわせながら腰のベルトを握ってる、そして視界に映る希のカバンとカバンの口から出ているベルト。

花陽の中に一つの選択肢が浮かぶ。


「凛ちゃん…真姫ちゃんをお願い!」


花陽は気がついたら駆け出してベルトと錠前を握っていた。

凛「かよちん」

???「!!」

(これで私も…)

それでも…絵里と希と真姫でもダメだった事を自分にできるのだろうか。

またダメな方向へ考えてしまう。

(ダメ、そんな事を考えちゃ…)

(せめて時間を稼ぐだけでも…)

凛「待って!かよちん!」

花陽「凛ちゃん…」

凛「ごめん!でもかよちんを残していくなんて嫌だよ!」

凛「絵里ちゃんも希ちゃんも置いていきたくないよ!」

真姫「そうよ……あなたが…思ってる事は…私だって思ってるのよ」

凛「ま、真姫ちゃん動いちゃ」

真姫「大丈夫よ、あれを着ればなんとかなるわ」

花陽「で、でも…」

真姫「私には経験があるのよ、信じなさい」

真姫「ほら、あそこの先輩たちを助けるんでしょ?」

真姫「あの怪物も私達の邪魔をしなかったことを後悔させてやりましょう!」

凛 花陽「「うん!」」


― バナナ! ―

― クルミ! ―

― ドングリ! ―

――― ROCK ON! ―――


シャキイン

真姫「変身!」

― Come on! ―
― バナナアームズ!―



花陽「変身!」

― Come on! ―
― ドングリアームズ!―


凛「変身!」

ギャギャーン!
― クルミアームズ! ―


― Knight of Spear !! ―
― Never Give up !! ―
― Mr.Knuckle man!―


三人は赤い騎士、古代ローマの鎧を着た騎士、鎧を纏った黒の拳闘士へと姿を変える

真姫「いくわよ!」

「「うん!」」

真姫が先陣を切り、二人が続く

凛と花陽は真姫の肩を蹴り、空中から殴りかかる。

不意を突かれ、凛の拳と花陽のハンマーは怪人に直撃し、後から続くように振るわれた真姫の槍が怪人を斬る。

その後に続くハンマーと拳。どれかを受け止めても防御の死角から飛んでくる追撃。

それぞれの攻撃自体の効果は薄くとも、三人の人海戦術は怪人に対して有効に働き、確実に敵の体力を奪っていた。

凛「たぁぁぁぁ!」

凛が特別大きな一撃を入れ、怪人を吹き飛ばす。

「ミョファン・・・ミョファンコジョデェロ」

立ち上がりながら怪人は反撃の一手を打とうとするが、

体が何かに押さえつけられる。

ソレは絵里と希であり、彼女たちは怪人の反撃とと回避を完全に封じていた。

「グッ、ナ…」

絵里「真姫!!花陽!!凛!!今よ!!」


花陽「絵里ちゃん!希ちゃん!」

真姫「一気に決めるわよ!!」

シャキイン
― バナナ・スカッシュ! ―

凛「うん!」

シャキイン
― クルミ・スカッシュ! ―


シャキイン
― ドングリ・スカッシュ! ―


「「「はぁぁぁぁ!」」」

三人は同時に跳躍し、跳び蹴りを繰り出す。

「グゥ…ハナシナサ」

怪人は三つの蹴りを受け、大きく吹き飛んだ。

真姫「ねぇ…今の…」

怪人が激突し、粉砕されたコンクリートは土煙を巻き上げ、怪人の生死を隠している。

絵里「まだ…わからな…っ!」

「「「「!?」」」」

5人は煙の中で立ち上がる人影を確認する。

それは、真姫とほぼ同じ顔をしている女性だった。

真姫「えっ…」

絵里「なんで……」

真姫(?)「ゥ・・・ハァ!」

怪人だった女が手をかざすと植物は絵里達との間を塞ぎ、視界を隠す。

希「え、きゃあ!」

凛「ま、待って!」

植物をかき分けた先の光景に、女の姿はなく閉じたジッパーが消えかけているだけだった。

―次回予告―

絵里「これは理由の無い悪意」

真姫「なんで…一緒に戦ってなんて言っちゃったのかな」

海未「もう…なんなんですか…」

希「戦いから身を引くって事も考えていいんよ?」

???「メジュシュイジョガ…シャジャベリャ…」『見つけたよ…ことり…』

穂乃果「私は進む…そう海未ちゃんと約束したんだ!」

「変身!」

次回『勇気のReason』

―次回予告―

絵里「これは理由の無い悪意」

真姫「なんで…一緒に戦ってなんて言っちゃったのかな」

海未「もう…なんなんですか…」

希「戦いから身を引くって事も考えていいんよ?」

???「メジュシュイジョガ…シャジャベリャ…」『見つけたよ…ことり…』

穂乃果「私は進む…そう海未ちゃんと約束したんだ!」

「変身!」

次回『勇気のReason』












          Φ凛「にゃんにゃんにゃーん!」

          Φ凛「もう鎧武も終わっちゃってドライブも始まっちゃったよ、どうしようかな」

          Φ凛「書き方の都合上嘘予告になっちゃったけど、これからはこういう事は起きないように気をつけるにゃ」

          Φ凛「あとアクション書くの難しいけど伝わってたら幸いにゃ」

          Φ凛「それじゃあまたね!」

希、絵里、花陽の3人は変身を解き、満身創痍の真姫を民家の中へ運ぶ。

ちょうど真姫に一通りの手当てを行った頃、怪人を追っていた凛が戻ってきた。

凛「……ごめん、見失っちゃった」

希「ううん、凛ちゃんは悪くないよ」

絵里「それにしても『アレ』って……」

リビングを包む静寂、誰もが頭で同じ事を考えながらも切り出せないでいた。

真姫「………」

真姫「私……よね」

絵里「真姫、喋っちゃ…」

真姫「大丈夫よ、喋る位なら負担にはなってないわ」

それに真姫は自分だけ除け者扱いなんて、堪った物ではなかった。

それなら多少は無理してでも話に混ざりたい。

花陽「でも、もう一人の真姫ちゃんってどういう事なんだろう…」

絵里「それにあの怪人…一瞬だけ日本語を喋ってたわ」

希「うん、ウチも聞いたよ」


『離しなさい』

蹴りが入る直前、確かに怪物はそう言っていた。

真姫に似た容姿と人の言葉を話す怪物、そして摂取したら怪物になってしまう果実。

これらの点から出てくるのは非現実的でありながらもどこか現実味を帯びている1つの仮説。

そんな仮説を最初に口にしたのは何も知らされていない彼女だった。

凛「もしかして、アレって別の世界の真姫ちゃんだったりして」

花陽「で、でもそんな事」

凛「うん、そうだよね、凛も」

真姫「ありえない話じゃないわ」

花陽「え、でも…」

凛「そうだよ、さすがにそれは」

真姫「こんなわけのわからない植物に怪物、そしてベルト……今更何があったって不思議じゃないわ」

絵里「……」

希「………」

真姫「ねえ希、絵里、あなた達何か知ってるんじゃないの?」

希「そんなこと…」

真姫「あなた達2人とも何か知った風な口ぶりだったわ」

真姫「何か知ってるんじゃないの?」

絵里「いいえ…実はそれほど多くの事は知らないわ」

希「エリち…」

絵里「いいのよ、もうどうこう言ってられないわ」

絵里「単刀直入に言うと私達はユグドラシルっていう組織に協力しているわ」

凛「い、いつから?」

絵里「オトノキが植物に覆われる2日くらい前ね、森の中に迷い込んじゃって」

絵里「そこでこのベルトとロックシードを拾って、そこからは長くなるから省略するけど色々あって協力する事になったの」

希「でもこの音ノ木坂を覆う程に成長する災害は何も聞いてなかったんよ」

真姫「………じゃあ、いきなり私に襲いかかってきた事は?」

希「ごめん、あの時の私達は色々思ってて」

絵里「もし誰かがこのベルトを持っていたならそれを取りあげてユグドラシルに保護してもらおうと思ったの」

希「自衛の力を持ってもらった方が良いんじゃないかってなったんだけどね」

絵里「襲ったことに関しては本当に申し訳ないわ、ごめんなさい」

希「うん、うちらが間違っていたよ」

真姫「まぁいいわ、さっき助けてもらったし、そんなに引きずる事でもないわ」

真姫「……でもそうね、お願いがあるんだけどいいかしら?」

絵里「?」

希「…もしかしてにこっち?」

真姫「ええ、にこちゃんを保護して欲しいの、待たせすぎてるだろうし」

凛「そうだよ!凛たちもにこちゃんを迎えに行ってたの」

絵里「勿論よ、真姫」

絵里「……じゃあ希はここに残ってくれない?」

希「え?」

絵里「真姫の看病と護衛をする人も要るわ、にこは私が迎えに行くから」

凛「あ、じゃあ凛もにこちゃんを迎えに行くよ、場所は真姫ちゃんから聞いてるからわかるよ」


希「ウチもわかるけど…確かにそうだね、じゃあ花陽ちゃんはうちと残ってくれない?」

花陽「うん、にこちゃんも心配だけど、希ちゃんだけじゃ大変だしね」


真姫「…ごめんなさい、皆」

凛「気にしないでよ、真姫ちゃんもこれまで一杯頑張ってるんだから」

絵里「ええ、いきなり巻き込まれたのに真姫は精一杯の事を出来てるわ、今度は私達に任せて」

凛「それじゃ、行ってくるね」

にこのアパートへ向けて出発した絵里達を見送り、希はまた真姫の看病に着く

彼女の容体は安定しているが、やはりしばらくは安静にさせておくべきだろう


真姫「ねえ希、花陽は?」

希「この家にある道具で何か料理を作れないか試してるよ」

真姫「そう………でも悪いわね、看病してもらって」

希「もう、そういう事は言ったらあかんよ?」

 「ウチらも真姫ちゃんに負担をかけてるんだし」

真姫「………これからは気をつけるわ」

希「その様子だと他にも何か悩んでいる事があるみたいだけど…ウチで良ければ聞くよ?」

真姫「………やっぱり希には敵わないのかしら」

  「実はね…自分の中でわからない事があるの」

希「わからない事?」

真姫「ええ、私ってにこちゃんには戦って欲しくないって言って、このベルトを使ったんだけど…」

  「花陽達の時、私は一緒に戦ってって言って…」

希「矛盾してるって事?」

真姫「ええ、自分でもどうして一緒に戦って欲しいなんて言ったのか、わからないの」

  「なんで……一緒に戦ってなんて言っちゃったのかなって」

希「まきちゃん……」

 「別にええんやない?」

真姫「え?」

希「これはウチの勝手な推測だけど、真姫ちゃんがにこっちに任せて自分は戦わないっていうのを嫌がったのも普通だと思うし」

 「仲間が欲しいって思ったのも普通だと思うんよ」

真姫「そう…なのかな」

希「うん、大切なのは納得できる答えは自分で見つけられる事だと思うんよ」

 「それよりも、それを見つけるためにも皆と一緒に皆を守ることが大切なんやないかな?」

 「それに今のウチらには状況を打開できるかもしれない力がある、なんとかなると思うよ」

 「っと、我ながら言ってて恥ずかしくなっちゃう台詞が出ちゃったな」

真姫「………ううん、その通りだわ」

  「ごめんね、こんな事聞いちゃって」

希「ええよ、でも…戦いから身を引くって事も考えてえんよ?」

 「まっ、言っても聞かなそうだけど」

真姫「その通りね、でも一応頭には入れておくわ」

いきなり扉が開いて、花陽が入ってくる。

彼女は湯気を立てる土鍋を持って、私達の間に僅かに漂う陰鬱な雰囲気を吹き飛ばしてきた。

花陽「皆!お雑炊ができたよ!」

よかった。

どうやら私達の話は聞かれていなかったらしい。

希も切り替えて彼女に返事を返す。

やはりこの掴めない感じはさすがだろう。

希「おっ、意外とそれなりの物作れるんやな」

花陽「うん、携帯用のガスコンロとかあってね、それで作ったんだ」

希「ね、意外となんとかなりそうでしょ?」

そう言ってこちらに振り向き、にかっという擬音が似合うような不安を感じさせない笑顔を見せてくる。


真姫「フフ、そうね」

花陽「?」

希「なんでもないよ……おっ、美味しそうやん」

花陽「こういう状況で作った割には結構自信作なんだよ」

  「でも2つしか作れなかったから私と希ちゃんは1個の雑炊を分ける事になっちゃうけど」

希「別にええよ、でも真姫ちゃん食べられるかな?」

花陽「あっ」

真姫「いいえ、大丈夫よ、これでも結構楽にはなってるし」

花陽「えぇ!? 結構重傷に見えてたけど」

希「確かに傷は浅かったけど…本当に大丈夫なん?」

真姫「ええ、でも私は『コレ』があるわ」

  「だからそれは花陽が食べていいわよ」

そう言って見せたのはヒマワリのロックシード

花陽は要領を得ず、困惑の表情を浮かべる

花陽「え?」

希「このベルトってね、ロックシードを付ければ必要なエネルギーを摂取出来るんよ」

真姫「だから食事の必要が 「ダメ!」

花陽「ダメだよ、こんな状況なんだし、しっかりとしたご飯を食べなきゃ!!」

  「それにいつしっかりと美味しい物を食べられるのかわからないんだし、しっかり食べなきゃ!!」

真姫「え…えぇ、でも」

希「諦めた方がええよ、真姫ちゃんもこうなった花陽ちゃんは絶対に引かんのはわかるやろ?」

 「それに揉めてたらせっかくの料理も冷めちゃうし、目の前でおいしそうに食べられたら辛いのは真姫ちゃんやと思うよ」

真姫「うぅ…わかったわよ」

花陽「うん! じゃあ食べよ?」

これまで色々な事がありすぎた。

こうやって息を落ち着ける事ができるのは、今の私達にはとても貴重な機会だったんだ。

「「「いただきます!」」」

穂乃果「ハアアア!」

シャキインシャキイン
― オレンジ・オーレ ―

刀から放たれる斬撃のエネルギーを受け怪物は爆散する。

進むたびに現れる灰色の怪物。

襲いかかってくる怪物たちを、頭に浮かぶ戦闘の技術を使って撃退していく。

技術というには荒削りというか、無骨な戦い方だと自分でも思うが、この力があればことりの助けになるのは間違いない。

ことりと、親友達との再会だけを願いながら、穂乃果は霧の中を進んでいった。

穂乃果「ハアアア!」

シャキインシャキイン
― オレンジ・オーレ ―

刀から放たれる斬撃を受け、怪物は爆散する。

さっきから進むたびに現れる灰色の怪物。

襲いかかってくる怪物たちを撃退していく。

ことりと、親友達との再会だけを願いながら、穂乃果は自身の先を隠す霧の中を進んでいった。

霧の中からいきなり現れる人影、それは白いドレスを着たロングヘアーの女性の後ろ姿だった。

女性は特徴的な髪型をしていた。頭についた「とさか」のヘアー。

その後ろ姿が誰か、穂乃果に判断させるには十分な髪型だった。

穂乃果「ことりちゃん!」

思わず叫び、変身を解いて人影へ駆け寄る。

だが、「とさか」がこちらを向くと穂乃果の足が止まった。

こちらを向いたことりは瞳が赤かった。

自分の前に現れ、消えた海未の様な真っ赤に輝く瞳。

穂乃果には彼女が人ではない者のように見えた。


そして、ことりに似た誰かの足元で横に倒れている人影も見つける。

それは白いドレスを着た「ことり」とは違う、音ノ木坂の制服を着たことりだった。

ことり?「………ラ、ファ……」

穂乃果「……え?」

ことり?「…………ホ、ノ、カ、チャ、ン?」

穂乃果「あなた……誰なの?」

ことり?「メジュシュイジョガ………」

穂乃果「あなた……何なの?」

ことり?「…………ハァァ!」


一瞬だった。

ことりに似た何者かが叫ぶと、彼女は胸から生えた大量の植物に全身を覆われ姿を変えた。

それは、これまで穂乃果が倒してきた異形の者達によく似た怪人だった。

ことりだったなにかは植物に包まれて、恐ろしい魔人に変貌したのだ。

魔人は鳥と人の姿をしていた。真っ白な翼を生やした獣人だった。

隼の頭を持っていたが、翼は鶴の様だった。

穂乃果にはその姿が禍々しくも美しく見えていた。その姿に見惚れていた。

瞬間、眼前に迫る拳に穂乃果は現実に引き戻される。

すんでの所で地面に伏せ、拳をかわす。

ことり?「フゥン!」

穂乃果「わっ!?」

拳を外した魔人はそのまま飛行を続け、再び穂乃果へ狙いを定めて迫ってくる。

何故この化物がことりの姿をしていたのか、この化物が何者なのか。

横たわっていることりは無事なのか。

知りたい事は山ほどあるが、この怪物が敵意を剥きだしにしている以上、戦うしかない。

付けたままだった錠前をベルトから外し、再び開錠する。

― オレンジ!! ―

空宙に現出するオレンジの鎧。

穂乃果「変身!」

ガキィン
― ROCK ON ―

シャキイン
― オレンジアームズ! 花道 on stage!! ―

穂乃果「たぁ!」

穂乃果は大きく跳躍し、降下していた魔人の頭上を飛び越える。

魔人は穂乃果の行動に対応できず、穂乃果の立っていた場所を通過し着地する。

魔人は振り返ると同時にどこからか現れた翼の装飾の入った剣と盾を右手に構え、穂乃果と対峙する。

穂乃果も2本目の刀を引き抜き構える。

睨みあう2体の間で、時間はゆっくりと流れていた。

先に動いたのは魔人の方だった。

瞬きをする間に跳躍からの滑空を行い、穂乃果に一気に距離を詰める。

穂乃果もまた、刀の銃を使い動きに対応する。

だが弾丸は怪人の盾に弾かれ、命中する事は無い。

怪人の突進を受け、穂乃果の体は空高く吹き飛ぶ。

墜落と同時に衝撃が全身を走り、口の中に不愉快な味が広がる。

頭の中を走る思考。

一撃を受けただけでわかる。

この怪物は他の怪物なんかよりもずっと強い。穂乃果よりもずっと強いんだ。

ことり?「アキラ、メ、テ」

怪人は穂乃果に歩み寄りながら、片言の日本語で話しかけてくる。

諦める?戦う事を?

穂乃果「うっ……そ、んな………こと」

そんな事をしたらことりちゃんを助けられない。

また皆に会えない。

皆で歌えない。皆で踊れない。

穂乃果「い、や………だ」

歯を食いしばり、体を起こす。

穂乃果「穂乃果には……やらなきゃいけないことが………」

ことり?「ソウ……ソレジャ」

刀を杖にし、脚を踏ん張り立ち上がり、怪人を睨みつける。

仮面に表情を隠していても、二人には相手の眼が見えていた。ことりに似ていた怪物が剣を振り上げる。

ことり?「サヨナラ、ホノカチャン」

(でも、ここまで…なの……そんなの…)

「わああああああああ!」

何かが怪物に背後から組み付き、怪人の動きが止まる。

ことり?「フェフォ!?」

(今だ!)

刀を振り上げ、怪物を斬りつける。

ことり?「グゥッ!……ヌゥ!」

一撃を入れるも、怪物の反撃を受け、組み付いていた誰かと一緒に振り払われる。


地面を転がりながら変身が解除され、穂乃果は人の姿に戻る。

「きゃあ!……うぅ、大丈夫!穂乃果ちゃん?」

穂乃果「うぅ……ことりちゃん?」

ことり「よかった、生きてたぁ」

視界を占めるのは今にも泣きそうな表情のことりの顔。

それはさっきの冷たい表情では無く、正真正銘の…自分の知っている優しい彼女の顔だった。

穂乃果「ことりちゃん……だよね」

ことり「うん、ことりだよ」

穂乃果「本当に?」

ことり「うん、本当に」

穂乃果「よかったぁ……」

ことり「穂乃果ちゃんも無事で良かった」


穂乃果も安堵で思わず涙が出てきそうになる。

だが今は泣いている場合ではない。まだ危機は去ってないんだから。

ことりを見ていると体に勇気が、力が湧いてくる。仲間の存在が自分に力を与えているようだった。


穂乃果「ことりちゃん、ことりちゃんは穂乃果が守るから」

ことり「うん! でも、ことりも穂乃果ちゃんを守るよ、二人で一緒に帰ろ?」

穂乃果「うん!ことりちゃんと一緒なら、穂乃果もどこまでも頑張れるよ!」

ことり?「グゥ……ロ…ファ」

ダメージが大きかったのか、怪物の動きは鈍くなっていた。

チャンスは今しかない。

穂乃果「…いくよ、ことりちゃん!」

― オレンジ! ―


ことり「うん!」

― ドォリアン! ―


― ROCK ON ―


穂乃果「変身!」

ことり「変…身ッ!」

シャキイン
― オレンジアームズ! 花道 on stage!! ―

シャキイン
― ドリアンアームズ! Mr.Dngerous!! ―

二人は鎧を纏い、仮面の戦士へと姿を変えた。

穂乃果「チャンスは今しかないよ!一発で決めよう!」

ことり「うん!」


シャキインシャキイン
― オレンジ・オーレ! ―

シャキインシャキイン
― ドリアン・オーレ! ―


穂乃果「はぁぁぁ!」

ことり「たぁぁぁぁぁ!!」


斬撃と巨大なドリアン型のエネルギー弾が一つになって怪物に向かっていく。

ことり?「グゥ……アァァ!」


エネルギーは怪物に衝突し大きな光と衝撃を起こす。

周囲の建物の窓は割れ、塀もいくつか崩壊する。

光と風がやんだ時、怪人の姿はなかった。


ことり「………やったのかな?」

穂乃果「多分…」

変身が解け、穂乃果の体を脱力感が襲う。

穂乃果「ねえ、どこかで休憩していいかな…疲れてきちゃった」

ことり「うん、大丈夫だよ。ことりが見ててあげるから」


同じ頃、この森に繋がる入口が開き、一人の哀れな少女が迷い込んでいた。

「一体なんなんですか……どこなんでしょうか、ここ……」


海未「…………穂乃果、ことり……」

「勇気のReason」 FIN

次回予告
「ユグドラシルの基地が襲撃された!?」


「どんな事にでも、独りで戦い続けられる人なんていないんだって」

「誰かの助けがあって、初めて何かに挑めるんだよ」



「私は……あの町が……あの町に生きる皆が大好きなんです。」

「だから、私はあの町を助けたい……私にもそれができるはずです!」

「私にその資格があるのなら!」

「変身!」

― ジンバーレモン! ― ハハー


「次回、『私たちは時の華』」













Φ凛「にゃんにゃんにゃーん!あとがきの凛だよー!」

Φ凛「読み直していたら結構ミスや読みにくい所、ごちゃごちゃになっている所や嘘予告が気になるから、年が変わったのを機にこのスレを立て直して 直した物をあげ直すにゃ」

Φ凛「それと今後は副題をラブライブ+ライダーの曲のタイトルで統一する事にしたのとあとがきの凛は生存報告の担当になって、あとがき自体が消滅するにゃ」

Φ凛「スタイルとか色々なssの影響受けてるのは否定しないにゃ」

Φ凛「やっぱり自分の中でキリの良い所まで書いてからhtml化依頼だすにゃ」

Φ凛「というわけで、『私たちは時の華』をお楽しみください」

植物の侵略を受けた音ノ木の街はゴーストタウンと言ってもいい程に静かで、全く生き物の気配がしない。

正確には、元々いた人や動物達の気配がしないと言うべきだろうか。

絵里「ねえ、凛は怖くないの?」

凛「え?」

絵里「あっ、ごめんなさい…変な事聞いて」

凛「ううん、いいよ。戦う事だよね?うーん…怖いかな」

絵里「じゃあ…無理に戦わなくても…」

凛「絵里ちゃんも怖いの?」

絵里「え?」

凛「だから、絵里ちゃんも戦うのが怖いんでしょ?」

絵里「………ええ」

絵里「皆を守らなきゃなんて思っても、結局皆が戦うのは止められなくて」

絵里「私達がやっていることは遊びなんかじゃなくて、命を危険に晒す事なのに……」

絵里「本当は私一人でやった方がいいのに……一人で戦うのが怖いのよ」

絵里「一度は真姫からベルトを奪おうとしてたのよ? それなのに、希を戦いから離れさせる事も、結局戦おうとする真姫を止める事も出来なくて……」

凛「それでもいいんじゃないかにゃ?」

絵里「…え?」

凛「凛も……希ちゃんもかよちんも真姫ちゃんも…ベルトで戦えているけど、皆普通の女の子のままなんだにゃ」

凛「勿論、絵里ちゃんもだよ」

凛「前ににこちゃんが言ってた事なんだけど」

凛「どんな事にでも、独りで戦い続けられる人なんていないんだって」

凛「誰かの助けがあって、初めて挑めるんだよ」

凛「だから凛は絵里ちゃんが戦う隣で絵里ちゃんを助けてあげたいにゃ!」

凛「それで…絵里ちゃんには絵里ちゃんを守る凛を…かよちんに真姫ちゃんも助けて欲しいの!」

凛「それじゃダメ……かな?」

絵里「凛……」

絵里「ええ、お願いするわね。私も精一杯あなた達を助けるわ」

凛「うん!」

絵里「っと、そろそろ教えてもらったにこの家ね」

凛「うーん、そういえば真姫ちゃんのケガの事はなんて言おうか」

絵里「隠してもしょうがないんだし、正直に言いましょう。隠し通すのは無理でしょ」

凛「絵里ちゃんもそう思うかにゃ?」

絵里「ええ、にこは鋭いし、言わなかったらその事で怒る娘だからね」

凛「でも……皆がベルトを持ってるのに、にこちゃんだけ持ってないってのも怒りそうだにゃ」

絵里「あー、それもありそうね。」

絵里「でも、もう希の手元にベルトのストックも無いし、もうにこが使えるベルトは凛のベルトだけよ」

凛「え?他の皆のベルトは違うの?」

絵里「ええ、私達のは最初の装着者だけが使えて、そのベルトだけ量産品で誰にでも使えるらしいわ」

絵里「ほら、私のベルトには顔の絵が書いてあるけど、凛のにはないでしょ?」

凛「あっ、本当だ!」

凛「でも凛のベルトはにこちゃんには渡せないにゃ、にこちゃんも凛が守ってみせるにゃ!」

絵里「フフ、頼もしいわね」

凛「そういえば、絵里ちゃんってなんでベルトを持ってたの?」

絵里「それは………

『応答を!応答を頼む!』


凛「な、何!?」

絵里「トランシーバーに通信が…ちょっと待ってて」

絵里「こちら……で…はい…え!?」

絵里「はいっ!今すぐ行きます」

凛「ちょっ、ちょっと?どうしたのかにゃ?」

絵里「凛!これ貸すから先に行ってて」

凛「えっ?これって…」

絵里「ダンデライナーっていう乗り物よ、1人用だけど、それがあれば早くにこの所に行けるわ」

凛「何かあったの?」

絵里「ええ、ユグドラシルの管理してる避難所が…」

絵里「インベスの襲撃に遭ってるの!!」

――――――――

――――――

―――――

――――


海未「な、なんでこんな事に……」

私、園田海未は避難所にいました。

ことりと穂乃果があのジッパーの様な穴に落ちた後、誰か助けを呼びに行こうとして、突然起こった地震。

そして…コンクリートを突き破って街を包んだ謎の植物。

パニックに陥った街を走り、なんとか救助隊に会い、救出された私は穂乃果達の捜索をお願いしました。

私達の家族は別の避難所にいるらしく、安全を確保できない現状では他の場所への移動は難しい言われ、私は一人でこの避難所で皆を待っていたんです。

家族だけでなくμ'sの誰一人とも連絡を取れない3日間に不安を一掃強く感じた頃、食事の配給を受け取り、それを食べていた時に、避難所内に悲鳴が上がりました。

悲鳴の上がった方を見た時、私の視界に入ってきたのは鎧を纏って珍妙なベルトを巻いた兵士とこの世の者とは思えない怪物、そして先程まで一緒だった避難所の人々だったんです。

ライオンの様な頭の人型の化け物は灰色の甲殻類の様な化け物を引き連れ、私達を襲いました。

私は無我夢中で逃げましたが、行く先々にあの甲殻類の化け物がいて、しまいには私は避難所のボランティアの方の部屋に隠れる事になってしまいました。

器具から察するにおそらく配給に関連した部屋なんでしょう。幸い、物影が多く、あの怪物の感覚次第では部屋に入って来ても逃げる事ができそうです。


海未「うぅ……穂乃果…ことり…花陽…」

海未「希………絵里…真姫…凛……にこ…」

皆の名前を呼んでも、誰も答えてくれません。

いやです。私は死にたくなんてないです。

ようやく、ことりの衣装を着た私も大好きになってきたのに。

ようやく、真姫の作った曲に良いフレーズが思い浮かんでいたのに。

ようやく、あの遠かった穂乃果に近づけていると感じてきていたのに。

ずっと、あの時間を感じていたかったのに。

一人は嫌です。誰か、誰か助けてくださいっ!

「あのベルトはどこだ!!」
 
いきなり聞こえる叫び声。おそらくこの避難所の役員の方でしょうか。

私は、恐怖で感情が麻痺しているのか、あの声や騒ぎをまるで他人事の様に考えてしまいます。

「輸送班があちらの部屋に保管していましたが、しかしアレは試作段階の物で、許可なく使用するのは」


「あのインベスには通常の戦極ドライバーでは対応できない、あれを倒すためには仕方ないんだ。この部屋だな……なっ!?」

「うわぁっ!?」

声は私の隠れている部屋の前で止まり、突然断末魔に変わる。

次の瞬間、扉が粉々に砕け、何かが飛び込んできました。

「がッ……あッ…」

海未「うっ…あっ…」

部屋の中に飛び込んできたのは一人の男性と、3匹の灰色の怪物。

「ベルト……ベルトを…」

男性は私の方へ手を伸ばし、うわ言のように言葉が口から声を漏らし、力尽きました。

そして、その時私は初めて気づいたんです。私の目の前にアタッシュケースがあった事に。

この中にあるというベルトがあれば、私は戦えるんですか?

これを使えば男性を助けられたんですか?

怪物は男性に対してさらに爪を振るおうとしています。

咄嗟に私は………アタッシュケースを握って、思いっきり怪物を殴っていました。

怪物がドミノ倒しに倒れていく。そこで私はようやく正気に戻りました。

海未「ハ―ッ、ハ―ッ」

「うっ……君は……?」

海未「だ、大丈夫ですか?」

「ぁっ……なんとか…だが、君は…一体……」

海未「それより、ベルトの使い方を教えてください!」

「なにを……言って…」

海未「いいから!早く!」

「っ…わかった。カギの番号を『753』に合わせて中のベルトを巻くんだ」

海未「はいっ!」

ベルトを巻くとキュピーンという音が鳴り、ベルトに仮面の絵が浮かび上がる。

「そして、その絵を外して……これを……っ!」

男性がアタッシュケースから取り出したのは2つのマツボックリの錠前とはまた別の小物。それを言われるがままに取り付け……

海未「………次はっ!?」

そして振り向いた時、男性はまるで時間が止まった様に固まっていました。

しかし、私はすぐに、止まっているのは男性だけでなかった事を理解しました。

先程まで迫って来ていた怪物も、私以外の全てが止まっていたんです。

海未「え?……あっ…これは……」

????『あなたは今、重大な分岐点にいます』

海未「な!?あなたは……」

3体の怪物の後ろに人がいました。

それは、ジャケットとレザー系のパンツを身に着け、赤いカラーコンタクトを入れた、普段の私だったら絶対にしないような格好をした私と同じ顔の人物でした。

海未?『私が誰かは問題ではありません』

海未「で、でも……」

海未?『もう一度言います。あなたは今重大な分岐点にいます』

海未?『あなたが今、この場でそのベルトを使うことで、あなたは穂乃果達と共に戦いの運命に巻き込まれてしまいます』

海未?『そしてそれはあなただけでなく、あなたの穂乃果達にも大きな影響が及びます』

海未「え?じゃあ……穂乃果達は……μ'sの皆は無事なんですか?」

海未?『それは……答えられません』

海未?『いいですか。あなたがそれを使い、戦いに身を投じる事で、穂乃果達に大きな影響が及びます』

海未?『それが良い結果になるとは言えません。それどころか、最悪の結末の引き金になるかもしれません』

海未「最悪の結末……」

海未?『しかし……今すぐそのベルトを捨てるなら、あなただけでもこの場から逃がしてあげる事が…』

海未「いえ、それはしません」

海未?『……本気ですか?』

海未「はい。あなたが何なのか、何をしたいのか…私には確信は持てませんが、大体わかりました」

海未「その上で、私はこのベルトを使います」

海未「さっき私は死にたくないと思っていました」

海未「しかし、私は今この人を見殺しにできず、助けたいと思ったんです」

海未「これから先、逃げ続けて……μ'sの皆や他の誰かが私の代わりに傷つく事があるなら…」

海未「私が、他の誰かと私自身を護りたいんです」

海未?『そう…ですか…では、護りきってください』

海未「……はい」

答えると同時に時の流れが戻ったのを感じる。

手には、二つの錠前……これはアタッシュケースに入っていたものとは別の錠前だった。

使い方は自然とわかりました。

― レモンエナジー!! ―・― オレンジ! ―

「そのロックシードは……」

― ROCK ON!! ―

法螺貝の笛の音がベルトから聞こえる。

私にはわかる。あのもう一人の私は、幻覚なんかじゃない。

だから、私は宣言する。もう一人の私に、私自身に。

海未「私は……あの町が……あの町に生きる皆が大好きなんです。」

海未 「だから、私はあの町を助けます……私にもそれができるはずです!」

海未 「私にその資格があるのなら!」

海未 「変身!」

シャキイン

― オレンジ・アームズ! ―

― 花道 on Stage!! ―

キュインキュインキュイン
― ジンバー・レモン! ― ハハァー


そして私は、眼前の化け物に声高々に私の戦いの開始を宣言します。

どこかで戦う私の大切な仲間達の思いを感じて。

私は一人で戦うのではないのだから。

海未「μ's、ミュージック……」

海未「スタート!!」







Φ凛「というわけで、このスレでの更新はこれで終わりにゃ」

Φ凛「次スレは《真姫「変身!!」- Knight of Spear -》みたいなスレタイにする予定にゃ」

Φ凛「これからhtml化依頼を出すけど、もし今週日曜の新スレ立ての後にもこのスレが残ってたらここに誘導も載せるよ」

Φ凛「次スレも週一更新だけど、月一にはならない様に書き溜めていきたいと思っているよ」

Φ凛「グダグダやってたせいでそろそろ前スレから1年経ちそうにゃ、月一になったら2年かかる事態になりかねないから尽力するよ」

Φ凛「それじゃあ、これからもよろしくね!」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月02日 (水) 20:06:05   ID: 3NbHrJm5

ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイト!

2 :  SS好きの774さん   2014年10月06日 (月) 00:22:31   ID: QtTf4wat

鎧武終わったからこのss見てるから懐かしい&期待してる!!
ファイトだよ!

3 :  SS好きの774さん   2014年11月26日 (水) 08:08:51   ID: 9Z9WAGgn

楽しみにしてる!
更新速度もうちょい上げてくれると嬉しいな!頑張れ!

4 :  SS好きの774さん   2015年01月13日 (火) 00:31:37   ID: IL5_jq0-

楽しみにしてます!!ヽ(。>▽<。)ノ

ファイトです!!

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