P「音無小鳥というアイドル」 (231)


―――……引退?―――

―――……そうか―――

―――はい、すみません……―――

―――謝る必要はないよ、なあ黒井?―――

―――ああ、そうだな……―――

―――
――




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397926539

超期待


―――やあ、久しぶり―――

―――お久しぶりです―――

―――元気な子が生まれたようで良かった―――

―――君に良く似ているな―――

―――あの……―――

―――ん?どうした?―――

―――……この子が大きくなったら……私のように歌わせてあげたいんです―――

―――私はあまり輝けなかったけれど、それでもとても楽しかった……だからこの子にもあの楽しさを教えてあげたい、
いつも笑顔で幸せであって欲しい、そして輝いて欲しい……なんて、親の勝手な願いなんですけどふふっ―――

―――……そうか、なら俺たちはいつでも力を貸すよ―――

―――俺達なんかで良ければだけどな―――

―――本当ですか?―――

―――トップアイドルにしてみせるさ、約束だ―――

―――おいおい黒井、随分と大きくでたな―――

―――ふふっ……―――

―――
――


>>2
書くの遅いけど許してね





―――事故……?―――



―――
――


―――なあ、高木―――

―――……どうした?―――

―――俺は必ず彼女との約束を守るよ―――

―――……黒井―――

―――彼女の娘を……必ず輝かせてみせる―――

―――そうだな……―――

―――俺とお前ならできるさ―――

―――
――


―――始めまして、とはちょっと違うかな、君が小さい頃に私達は会っているからね―――

―――ははっ、君のお母さんとはお友達だったんだよ―――

―――今日から君をプロデュースすることになった黒井だ、よろしく―――

―――同じく君をプロデュースする高木だ、よろしく頼むよ―――

―――それじゃあ早速自己紹介でもしてもらおうかな?―――

―――君の名前は?―――

―――『音無小鳥です!よろしくお願いします!』―――

―――
――


 ―765プロ―

 P「あれ?鍵が空いてる……もう音無さんがきてるのかな?」

 P「おはようございまーす!」ガチャ

 高木「はい、はい、それではよろしくお願いします」ガチャ

 P「社長、おはようございます」

 高木「おお君か、おはよう、随分と早いね」

 P「ちょっと確認したいことがあって早めに来たんですが……社長こそ随分早いんじゃないですか?」

 高木「いやなに、私も君と同じで確認したいことがあったのだよ」

 P「そういえばさっきの電話は何だったんですか?」

 高木「ちょっと私が独自で進めているプロジェクトがあってね」

 P「……こう言ってはなんですが、あまり良い予感がしないのですが……」

 高木「ふふふ……そろそろ皆にも言っていい頃だろう、ちょっとこれを見てくれないかい」

 P「なんですかこれ?……企画書?……伝説のアイドル日高舞にチャレンジ……」

いきなり誤字・・・始めまして→初めまして

 高木「君は昔アイドルチャレンジという番組があったのを知っているかね?」

 P「はぁ、あまり聞いたことはありますけどあまり詳しくは知らないですね。
   実は昔はあまりテレビを観るほうではなかったもので……」

 高木「そうか、それは日高舞がトップアイドルに君臨していた頃の番組でね、文字通りアイドル達が日高舞に挑戦する
     という内容だったんだ」

 P「それはまた……まあ当時の日高舞といえばもはや伝説ですからね」

 高木「うむ、そしてその番組に出る資格はオーディションに合格した者のみに与えられた。
     アイドルランクなど関係なくね」

 P「ランクに関係なく……」

 高木「もちろん多くのアイドル達がその番組に挑戦した。
    日高舞に勝ってしまえばトップアイドルになったといっても過言ではない時代だったからね」

 P「それで、日高舞に勝てたアイドルはいたんですか?」

 高木「いいやいなかった、誰一人として日高舞には勝てなかったのだよ」

oh……あまり聞いたことはありますけど→聞いたことはありますけど

 P「流石ですね……」

 高木「まあ日高舞が引退してその番組も終わってしまったのだがね。
    なんと今度一夜限りの復活を果たすそうだ」

 P「それがこの企画書ってわけですか」

 高木「うむ、出演者はもちろん当時のアイドル達だ」

 P「しかしなんでまた突然一夜限りの復活だなんて……」

 高木「それがね、日高舞が言い出したらしい、一度限りでいい、番組を復活させろと」

 P「日高舞すげぇな……」

 高木「それでこんな面白い企画はなかなかないと思ってね、是非うちも参加させてもらおうと私のほうでこっそりと
     準備を進めていたんだ」

 P「別にこっそりやらなくても……それよりも参加って、765プロには当時のアイドルなんていませんよ?」

 高木「ふふふ、出演者の欄をよく見てみたまえ」

 P「?えーと……音無……小鳥……え!?」

 高木「そう!何を隠そう音無君は当時のアイドルだったのだよ!」

 P「……なんとなくそうなんじゃないかとは思ってましたけど……これ、音無さんは了承済みなんですか?」

 高木「いや、まだ彼女には話していないが」

 P「ええっ!?じゃあ勝手に決めちゃったんですか!?」

 高木「こんな面白そうな話はないからね!はっはっはっ!」

 P「いやいや!音無さん絶対断りますよこんなの!」

 高木「何故だい?」

 P「何故って……突然のテレビ出演でパフォーマンスをしろなんて誰でも断りますよ普通!」

高木「私はその点は心配してないよ、なにせうちには超敏腕プロデューサーの君がいるんだからね!」

P「えっ」

高木「君が必ず音無君を必ずステージに上げてくれると確信しているよ!」

P「いやいやいやちょっと待って下さい、俺が音無さんに伝えるんですか?」

高木「もちろんだよ、期待しているよ君ィ!」

P「無理ですって!社長から伝えてくだ「おはようございます!」

P「」


高木「おお!音無君おはよう!」

小鳥「あれ?社長もプロデューサーさんも随分早いんですね」

高木「うむ、実は今私達で進めている企画があってねその打ち合わせをしていたんだよ」

P「いやいや!社長が勝手に進めてたんでしょう!」

小鳥「?」

高木「それでは君!早速発表しようではないか!」

P「……はぁ」

小鳥「一体どうしたんですか!プロデューサーさん」

P「いや、えーと……実は音無さんにお話がありまして……その、とても大事な話なんですが……」

小鳥「大事な話……?」

P「ええ、ちょっとその……言いにくいことなんですが」

小鳥「は、はい!」

小鳥「(落ち着くのよ音無小鳥、あのプロデューサーさんの真剣な表情、そして大事な話……これは!)」

P「先に言っておきますけど嫌なら本当断っていただいても構いませんから」

高木「それでは困るよ君ィ……」

P「社長は黙っていてください」

小鳥「(ぷ、プロポーズ!これは絶対にプロポーズだわ!おおお、落ち着くのよ音無小鳥!
    このチャンスは絶対に逃してはダメよ!しっかりお返事するのよ音無小鳥!)」

P「音無さん……」

小鳥「は、はい!(きたきたきたわ!音無小鳥2X歳いかせていただきます!)」

P「実は音無さんにアイドルの仕事のお話がきてるんです」

小鳥「はい!喜んでお受けします!」

P「えっ」

小鳥「えっ」

高木「おお!引き受けてくれるかね!それではよろしく頼むよ!はっはっは!」

P「」

小鳥「」

小鳥「ピヨえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

―――
――

P「あの……げ、元気出してください音無さん」

小鳥「うぅぅ……」

P「その……まさか音無さんがこの仕事を受けるとは思ってませんでしたよ」

小鳥「違うんです……まさかこんなことだとは……うぅぅ……」

P「ま、まぁ何と勘違いしたのかはわかりませんけど……社長はもうその気で準備してたみたいですし……
  断っていたにしろ逃げられなかった気はしますが……」

小鳥「うぅ……社長~……なんであたしなんかを……」

P「しかし音無さん、本当に昔アイドルやってたんですね」

小鳥「短い間だけですけど……有名でもなかったですし……そんなあたしなんかが今更……」

P「や、やると決まってしまった以上、俺も全力でサポートしますから!」

小鳥「うぅ……プロデューサーさぁん……」

P「と、とにかく!本番まではまだ時間もありますし、なんとか……なんとかしましょう!」

小鳥「……本番っていつなんですか?」

P「……三ヵ月後です」

小鳥「結構あるんですね……そんなに時間をかけて準備するなんて……」

P「と、当時の人気番組なのでそれなりのクオリティにするらしくて……」

小鳥「プロデューサーさん……何か隠してませんか?」

P「い、いえ特には……」

小鳥「プロデューサーさん?」

P「……そ、その……この番組生放送らしくて……あと、武道館で行ってその様子を放送するらしい……です」

小鳥「」

見てる人いるかな?少し休憩します。
5時くらいから再開します

いやーぷちますは癒されますね、再開します

P「ああ!音無さんが真っ白に!」

小鳥「……なんで……なんで!なんでなんでなんで!そんなに規模が大きいんですかぁぁぁぁぁぁぁ!!」

P「日高舞の希望らしくて……」

小鳥「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理
    無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理」

P「音無さんが壊れた!?」

小鳥「ピヨおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

P「音無さぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

小鳥「無理です!絶対!無理!そんなのできるわけないじゃないですかぁ!」

P「だ、大丈夫ですよ!一曲だけですし!」

小鳥「そういう問題じゃないんです!生放送、しかも武道館でだなんて!何の罰ゲームですかこれは!!」

P「気持ちは痛いほどわかります!とにかくお、落ち着いて!」

小鳥「ピヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨ……」

P「ああ!音無さん!」

小鳥「あたしなんか……穴掘って……」

P「音無さん本当に落ち着いて!それ雪歩です!」

小鳥「いや、いやよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

P「これが終わったら俺何でもしますから!何でも音無さんの言うことききますから!」

小鳥「!……今何でもって……?」

P「……こんな無茶なことやらせるわけですから、俺でよかったら何でも一つ言うことをききますよ」

小鳥「……」

P「音無さん?」

小鳥「本当ですか……?」

P「え、ええ……俺なんかじゃ大したことはできませんけど」

小鳥「何でもですよね?」

P「はい、俺にできることなら」

小鳥「……がんばってみます」

P「本当ですか!」

小鳥「はい、その代わり……約束ですよ?この番組がおわったらプロデューサーさんは何でも一つ言うことをきいてください」

P「はい!もちろんです!」

小鳥「ふぅ……それじゃあ少しの間プロデュースよろしくお願いしますね」

P「はい!よろしくお願いしますね!」

―――
――

春香「えぇぇぇぇ!?小鳥さんがテレビ出演ですか!?」

千早「それに武道館だなんて……」

貴音「面妖な」

律子「はぁ……社長ったらまた勝手に……」

雪歩「が、がんばってくださぃ!」

亜美「んっふっふ~、これは楽しみですな~」

真美「ちっかり録画して永久保存ですな~」

あずさ「あらあら、なんだかわくわくするわぁ~」

伊織「ちょっと……大丈夫なの?」

真「ダンスレッスンはボクと響に任せてください!」

響「自分完璧だからな!しっかり鍛えてあげるぞ!」

やよい「うっうー!とっても楽しみですー!」

美希「あふぅ……小鳥もキラキラするの?」

P「ああ、それでなんだが本番までお前たちと一緒にレッスンを受けてもらうことになったからな。
 よろしく頼む」

春香「でも、小鳥さんも突然そんなこと言われてよく出る気になりましたね。
    私が小鳥さんの立場だったら断っちゃうかも……」

P「ああ……まぁほぼ無理やり社長が出演を決めてたんだけどな……なんとか本人も出てくれる気になったみたいで
  よかったよ」

律子「それで?小鳥さんがレッスンを受けるのはいいんですけどその間の仕事はどうするんですか?」

P「その辺りは社長がサポートしてくれるらしい、大船に乗ったつもりでいたまえって言ってたよ」

律子「……大丈夫なんですか?」

P「まあ大丈夫だろう……とにかく、番組出演までの間は俺が音無さんのプロデュースを担当する。
  いろいろと大変だが皆も協力してくれ」

一同「はい!」

貴音「して、肝心の小鳥嬢は何処に?」

P「早速レッスンに行ってもらったよ、早く勘を取り戻してもらわないといけないからな」

響「何のレッスンなんだ?」

P「今日はダンスレッスンだ、まずは体を動かしてもらおうと思ってな。
  それに今日は真と響もダンスレッスンだから丁度いい」

響「そうか!よーし!ぴよ子を徹底的に鍛えてやるさー!」

真「そうだね!よーし!燃えてきた!」

P「お、お前ら最初は少しずつだからな……?」

律子「はいはい!そうと決まったら仕事組みはさっさと準備するわよ!」

一同「はーい」

P「悪いな律子、送迎とかはどうしても負担が増えてしまうかもしれん」

律子「それぐらいなら構いませんよ、謝らないでください。プロデューサー殿のせいじゃありませんし」

P「うん、ありがとう」

律子「いーえ!後で社長にく、わ、し、く!話を聞きますから。
    それじゃあいってきますね」

P「おう(社長大丈夫だろうか……)」

パタン

P「さて、響と真は俺と一緒にレッスンだな、それじゃあいくぞ」

響・真「はい!」

―――
――

 ―レッスンスタジオ―

小鳥「」

P「音無さん……?」

響「ぴよ子……?」

真「うわわ!大丈夫ですか!?小鳥さ……ん……?」

P「真……?」

響「ぴ、ぴよ子は大丈夫なの……?」

真「し……死んでる……」

P「音無さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

―――
――

 ―765プロ―

小鳥「ピヨぉ……ピヨぉ……」

P「音無さん、本当に大丈夫ですか?」

小鳥「な、なんとか……」

P「まあまだ初日ですしダンスのほうはゆっくりいきましょう」

小鳥「はいぃ……」

響「ぴよ子の体力がこんなに無いとは思わなかったぞ……」

真「うん、正直ダンスを踊る以前の問題だったね……後半はもう座って見てるだけだったし」

小鳥「だ、だって……運動なんて本当に久しぶりで……」

P「お前らあんまり厳しいこと言うなよ……辛いんだぞ、歳を取るとな……あっ」

小鳥「プロデューサーさん?」

P「す、すみません!そんなつもりで言ったわけじゃ……!」

真「うわぁ……今のは最低ですよプロデューサー」ジトー

響「見損なったぞ」ジトー

P「いや、だからそんなつもりじゃなくてだな……」

小鳥「はぁ……もういいですよ、悪気があったわけじゃないのはわかってますから」

P「本当にすみません……」

小鳥「だからもういいですよ、それに今は怒る元気もないですし……」

P「大丈夫ですか……?明日はビジュアルレッスンですから今日ほど大変ではないはずですけど……」

小鳥「毎日こんなの続いたら本当に死んじゃいますよ……」

響「でもこんな調子で大丈夫なのか?今日のぴよ子を見たらちょっと不安になってきたぞ……」

小鳥「うぅ……がんばります」

真「そうだ!小鳥さん、毎朝ボクと一緒にジョギングしませんか?体力つきますよ!」

響「真のペースだとぴよ子死んじゃうぞ」

真「ぼ、ボクだってペースを合わせるぐらいできるよ!」

P「んージョギングかぁ……それなら音無さん、俺と一緒にやりませんか?
  もちろん最初は軽く歩いてみるだけでもいいですし」

小鳥「え?プロデューサーさんとですか?」

P「ええ、俺も最近は運動不足気味ですしちょうどいいかなって」

響「でもプロデューサー、そんな時間あるの?」

P「うん、なんか思ってたよりも社長が頑張ってくれてるみたいでな、この後やろうと思ってた書類の処理なんかも
  ほとんど終わってるんだよなこれが」

真「へー!社長って仕事できたんだぁ……」

響「意外だぞ……」

P「あのな……お前達は普段社長が仕事してる姿をあんまり見てないからわからないかもしれないけど……
  社長ってかなりできる人なんだぞ?」

響「でもすぐ騙されるよね」

真「うん、そうだね」

P「いい人なんだよ……とにかく、社長がこれだけサポートしてくれるなら俺も余裕ができるから、
  音無さんのジョギングに付き合うこともできるってわけだ。どうしますか音無さん?」

小鳥「(社長……)」

チョコレートコタツの中にこぼしてた……ちょっと片付けるから少し休憩……

よし、続けます

P「?音無さん?」

小鳥「え?は、はい」

P「どうしますか?ジョギングやります?」

小鳥「えーと、はいよろしくお願いします!」

P「よし、それじゃあ朝は事務所に集合しましょう、結構朝早くになりますけど大丈夫ですか?」

小鳥「はい、あたしも社長から今回の番組に集中するように言われてますから」

P「それじゃあ決まりですね、早速明日からでも始めましょう」

小鳥「あ、明日からですか……?」

P「あー……明後日からにしましょうか」

小鳥「はいぃ……よろしくお願いします」

真「いいなぁ小鳥さん、プロデューサーとジョギングができて」

P「真のジョギングにも今度付き合ってやるからさ」

真「本当ですか!へへっ、やっりぃー!」

P「まあ俺の体力がもっとついてからだけどな……」

響「真ばっかりずるいぞ!プロデューサー!今度自分の家族の散歩にも付き合ってよね!」

P「ああ、わかったわかった」ナデナデ

響「うぎゃー!いきなり撫でないでよ!変態プロデューサー!」

P「変態は傷つくぞ……」

真「ははは!響ったら顔真っ赤だよ?」

響「うるさーい!!」

―――
――

小鳥「それじゃあお先に失礼しますね、お疲れ様でした」

P「あ、待って下さい音無さん送りますよ」

小鳥「え?そんな悪いですよ!」

P「そんなにフラフラな人を一人では帰せませんよ……」

小鳥「あ、あはは……でも本当に大丈夫ですから」

P「遠慮しないでください、突然のことで大変だったでしょう?それに……」

小鳥「それに?」

P「今、音無さんの担当プロデューサーは俺ですから、大切なアイドルを放っておく訳にはいきません。
  なんてはは」

小鳥「は、はははははい!」

P「それじゃあいきましょうか」

小鳥「はい!はい!」

美希「むー、ハニーは小鳥を送っていくの?」ギュッ

P「っと、美希離れなさい」

美希「ヤ!美希も送っていってくれなきゃ離さないの!」

律子「こーら!美希!プロデューサーに迷惑かけないの!」

美希「律子……さん、邪魔しないでほしいの。このままじゃ小鳥にハニーがとられちゃうの!」

小鳥「ととととととるなんてそんな」

律子「ワガママ言わないの!」

P「美希もちゃんと送っていってやるから……今は我慢してくれ、な?」

美希「むー……ハニーがそういうなら仕方ないの」

P「よしよし、偉いな美希」ナデナデ

美希「あはっ!ミキいい子にしてまってるの!」

律子「全くもう、この子は……プロデューサー殿もあんまり美希を甘やかさないでくださいよ?」

美希「律子……さんはちょっと厳しすぎるって思うな」

律子「あんたねぇ~……!」

P「ははは、それじゃいってきます」

小鳥「ふふ、律子さんも美希ちゃんもお疲れ様でした」

―――
――

 ―車内―

P「音無さんの家はこっちでよかったですよね?」

小鳥「はい大丈夫です。……ふふっ」

P「どうしたんですか?」

小鳥「いえ、プロデューサーさんは人気者だなぁと思って」

P「ああ、美希のことですか。……懐いてくれるのは確かにうれしいですね。
  もうちょっとアイドルとしての自覚をもってもらいたいところですが……まああれが美希の良さでもあるんですけどね」

小鳥「ふふっ、美希ちゃん本気だと思いますよ?」

P「それはそれで嬉しいような困るような……」

小鳥「ちゃんと向き合ってあげてくださいね?
    それから、あたしが見たところプロデューサーさんに好意を持ってるのは美希ちゃんだけじゃないですよ?」

P「ははっ、それが本当だとしたら俺はファンに殺されちゃいますね」

小鳥「そーですよ、プロデューサーさんは罪作りな人なんですから」

P「まあ自分で言うのもなんですが……アイドル達とはそれなりに信頼関係を築けてる……とは思います」

小鳥「その通りだと思いますよ。みんなプロデューサーさんのことを慕ってますから」

P「……ありがたい話ですね」

小鳥「……ちょっとだけですけど、アイドルの子達を見てると羨ましいなって思っちゃう時があるんです」

P「え?」

小鳥「……あたしがアイドルやってたときは、あんなにキラキラしてませんでしたから」

P「そう……なんですか……?」

小鳥「はい、ダメダメなアイドルだったんですっえへへっ。あ!もう着いちゃいましたね!」

P「え、あ……本当だ」

小鳥「それじゃあプロデューサーさん、送っていただいてありがとうございました!」

P「え、ええ……ゆっくり休んでくださいね?」

小鳥「はい、それじゃあおやすみなさい」ガチャ

P「あ、音無さん!」

小鳥「なんですか?」

P「……アイドルは……楽しくなかったんですか?」

小鳥「……」

P「……」

小鳥「……ふふ、そうですね…・・・そんなことはなかったですよ?」

P「!……明日からもまた頑張りましょうね!」

小鳥「はい!よろしくお願いします!」

―――
――

三点リーダー変換ミスすまぬ

 ―レッスンスタジオ―

P「(今日は音無さんにビジュアルレッスンを受けてもらっている。
  美希、雪歩、貴音も一緒だ)」

美希「小鳥、まだ表情が固いの」

小鳥「そ、そう?」

雪歩「わ、私はだんだんよくなってきてると思いますよ」

貴音「しかし美希の言うとおり、まだまだ鍛錬が必要なようですね」

美希「もう一回やるから良く見ててね?」

小鳥「は、はい」

美希「あはっ☆こんな感じなの」

小鳥「こ、こうかしら……あはっ」

美希「まだ固いの」

雪歩「で、でもさっきよりよくなってるかも……」

貴音「……やはりまだ鍛錬が……」

小鳥「ピヨぉ……」

―――
――

今日は一日暇だからこのまま書けるんだけど今のペースで終わりまで書いてもいいかな?
でもいつ終わるかわからんからゆっくり何日かかけて書いたほうがいいかな?

 ―765プロ―

小鳥「うぅ……」

P「お疲れ様でした、まあまだ本番までは時間がありますから、ゆっくりやっていきましょう」

小鳥「はいぃ……」

P「あはは……それじゃあゆっくり休んでくださいね。
 明日からはジョギングも始まりますから」

小鳥「お手柔らかにお願いしますね……それじゃあお先に失礼します」

P「はい、気をつけて帰ってください」

貴音「お疲れ様でした、小鳥嬢」

パタン

P「さて貴音、少し聞きたいことがあるんだが」

貴音「なんでしょう?」

P「レッスン中の音無さんはどうだった?」

貴音「はて?あなた様もれっすんはご覧になられていたはずですが……」

P「ああ、だけど他の人の意見も聞きたくてさ、美希と雪歩はレッスンの途中で仕事に行かなきゃならなかったし、
  最後まで見てた貴音はどう思ったか聞きたくてな」

書ける時に書けるだけ書いてくれ

貴音「そういうことでしたら……私で良ければお応えしましょう」

P「ありがとう、助かるよ」

貴音「そうですね……はっきりと申し上げるなら、あまり良きものとは思いませんでした」

P「……」

貴音「ですが、これはまだ鍛錬が足りていないだけ……私は心配する必要はないと思っています」

P「どうしてそう思うんだ?」

貴音「ふふ……小鳥嬢は普段からとても魅力的な女性ですから」

P「……うん、そうだな。……ありがとう貴音」

貴音「いえ、あなた様のお役に立てたのなら……ところであなた様?」

P「ん?どうしたんだ?」

貴音「これから何かご予定などはございますか?」

P「今日の仕事はもう終わってるし、特に予定は無いな」

貴音「でしたら今度新たに開店したらぁめん屋があるのですが……」

P「ははっ、そうだなちょうど腹も減ったし一緒にいくか」

貴音「はい、ふふ……お供しますあなた様」ニコッ

P「あ、変装はしてくれよ?貴音は目立つからな」

貴音「ふふ、承知しております」

P「(ビジュアルレッスンの方は心配する必要はないか……あとは明日のボーカルレッスンを見てからだな)」

P「よし、行くか貴音」

貴音「はい、あなた様」

―――
――

>>50
じゃあとりあえず今日一日はずっと書きます

 ―レッスンスタジオ―

P「(今日は千早と春香と一緒にボーカルレッスンだ!
  ちなみに朝のジョギングは5分くらい走ったところで音無さんに限界がきたのでウォーキングになった)」

千早「~~~~♪~~~~♪……ふぅ、どうかしら?」

小鳥「はぁ~……やっぱり千早ちゃんは上手ねぇ」

春香「とってもよかったよ千早ちゃん!」

千早「ふふ、ありがとうございます」

小鳥「つ、次はあたしの番ね!」

春香「頑張ってください小鳥さん!」

小鳥「じゃ、じゃあいきます」

小鳥「スゥ……ハァ……」スッ

小鳥「~~~♪~~~♪~~~♪」

P「(……うん、やっぱり……ボーカルは何の問題もないな)」

千早「(綺麗な声……)」

春香「(え、私この後?)」

小鳥「~~~♪……ふぅ」

千早「……とても素敵でした音無さん」

春香「すっごく良かったですよ!」

小鳥「そ、そうかしら?」

千早「はい、あの……少し歌のことで聞きたいことが……」

小鳥「え?あ、あたしなんかでいいのかしら……?」

春香「(このまま私の番忘れてくれないかなぁ……)」

P「何やってるんだ春香?次は春香だぞ?」

春香「プロデューサーさぁん……」ズーン

―――
――

 ―765プロ―

P「で……何で春香が落ち込んでるんだ?」

春香「うぅ……だって、だってぇ……」

千早「大丈夫よ春香、春香の歌には春香にしかない良さがあるんだから」

春香「千早ちゃん……」

千早「ただ上手いだけではいい歌とは言えないもの……春香の歌はとっても素敵だから」ニコッ

春香「うぅ……千早ちゃぁん!!」ダキッ

千早「ふふ……春香ったら」ナデナデ

小鳥「(ただ上手いだけじゃ……)」

P「どうかしたんですか?音無さん」

小鳥「へっ?あ、いえ何でもないですよ!」

P「そうですか?それなら別にいいんですが……」

小鳥「ちょっとぼーっとしちゃって、えへへ」

P「疲れが溜まってきてるのかもしれないですね。今日から始めておいてなんですが、明日のジョギングは
  お休みしますか?」

小鳥「い、いえ!大丈夫です!」

P「あまり無理はしないでくださいね?きつかったらいつでも言ってください」

小鳥「はい、ありがとうございます」

春香「あ!プロデューサーさん!小鳥さん!
    この後千早ちゃんとご飯食べに行くんですけど良かったら一緒にどうですか?」

P「んー俺は大丈夫だが、音無さんはどうしますか?」

小鳥「ふふっ、あたしも大丈夫ですよ」

春香「やったぁ!それじゃあ早速行きましょう!ファミレスですよ!ファミレス!」

千早「もう、春香あんまりはしゃがないの」

小鳥「ふふ、楽しみねぇ」

P「(ボーカルも問題なし、やっぱり問題はダンスか……まずは体力をつけてもらわなきゃなぁ)」

―――
――

 ~~一ヵ月後~~

 ―公園―

P「……ふぅ、ちょっと休憩しましょう音無さん」

小鳥「は、はい……はぁ……はぁ……」

P「はい、どうぞ音無さん」

小鳥「あ、ありがとうございます」ゴクゴク

P「この一ヶ月で体力もだいぶついたみたいですね」

小鳥「はい、まだちょっと不安ですけど……」

P「そろそろ本格的にダンスのレッスンを始めてもよさそうですね。
  真と響が音無さんに教えたくてうずうずしてるみたいですし」

小鳥「今までは基礎的な筋トレや柔軟ばっかりでしたもんね、それでも充分きつかったですけど……」

P「ははっ、ダンスレッスンが始まったらこんなもんじゃないと思いますよ?」

小鳥「ピヨぉ……」

P「それじゃあそろそろ戻りますか」

小鳥「はいっ」

―――
――

ちと疲れたからシャワーとご飯行って来ます。再開は11時半ぐらいに

あと今更なんだけどたぶんアニマス観てないとよくわからんとことかこの先でてくるかも……先に言っておけばよかった
申し訳ない

あと一応話は最後までできあがってるので途中で消えたりとかはないです。
仕事の休憩中にポチポチとアイフォンのメモ帳に書いてたものをちょいちょい修正しながら書いてます。
なので良かったら最後までお付き合いください

ちなみに処女です。しかも普段から物を書いてるわけでもないですから変なとことか
たくさんあるかもしれないし期待に応えるようなものかもわかりません。
最初にこの辺のことを書いとけばよかったと後悔しております。申し訳ない

少し早いですがぷちます観て元気になったので再開します

 ―レッスンスタジオ―

P「というわけで今日からいよいよダンスのレッスンを始める!頼んだぞ真、響」

真「はい!ぃよーし!やりましょう小鳥さん!」

響「自分と真が教えればどんなダンスもなんくるないさー!」

小鳥「お、お手柔らかに……」

―――
――

真「それでここのステップが……」タタタンッ

響「真、それじゃあちょっと早すぎるぞ」

小鳥「大丈夫よ響ちゃん、真ちゃん続けてくれる?」

真「え?は、はい」

響「本当に大丈夫なのぴよ子?今のとこ結構難しいぞ?」

小鳥「ええ、えーと……こうよね?」タタタンッ

真・響「!!」

真「できてる……」

響「驚いたぞ……」

―――
――

響「プロデューサー!ちょっときてくれ!」タッタッタ

P「どうしたんだ響?喉でも渇いたのか?
  ちゃんと飲み物買ってきたぞ、ほれ」

響「え?ありがとう」ゴクゴク

P「ははっ、あんまりあわてて飲むなよー?」

響「ぷはっ!美味しかったぞプロデューサー!ごちそうさま!
   ……ってうぎゃー!!そうじゃなくて!!」

P「うぉ!急に大声出したらびっくりするだろ?」

響「ぴよ子が!ぴよ子が大変なんだプロデューサー!!」

P「えぇ!?」

―――
――

P「で?何が大変なんだ響?」

響「え?」キョトン

P「いや、え?じゃなくて、音無さんに何も変わったとこなんかないじゃないか!」

響「まあまあ、見ててよプロデューサー、きっとびっくりするぞ!」

P「はぁ、一体なんなんだ……?」

響「ぴよ子ー!準備できてるかー?」

小鳥「え、ええ大丈夫よ!」

響「うん!じゃあ真!」

真「オッケー響!それじゃあいきますよ小鳥さん!」

小鳥「は、はいぃ!」

P「音無さんが何かするのか?」

響「プロデューサーは黙って見てて」

真「それじゃあミュージック……スタート!」

~~~~~♪

小鳥「スゥ……ハァ……」トントン

小鳥「ふっ……」タンタタンッ

小鳥「よっ……と」タンタタンタンタタンタンタンタンッ

P「(!?こ、これは……!踊れてる……どういうことだ……?)」

響「ふっふっふ……驚いてるなプロデューサー!」

P「あ、ああ……これは確かに驚いたな……一体どうやったんだ?」

真「それが……ボク達は普通に教えてただけなんですけど……小鳥さん異常に覚えが早くて」

P「こ、この時間だけで踊れるようになったのか!?」

響「ま!完璧な自分が教えたからな!」

真「正直ボク達も驚きましたよ、そんなに簡単なダンスじゃないはずなのに……」

響「自分完璧だからな!」

真「響……ボク達は普通に教えただけでしょ……」

P「(覚えが早いなんてもんじゃないぞ……音無さんって実はすごいアイドルだったんじゃ……)」

―――
――

 ―765プロ―

P「(音無さんのあの様子なら今から本番で使う曲のレッスンに入ってもよさそうだ。
  しかし俺は音無さんの持ち歌なんて知らないから……)」コンコン

P「社長、少しお話があるのですが」

高木「おお君か、入っても構わないよ」

P「失礼します」ガチャ

高木「何かようかな?」

P「はい、そろそろ番組で使う曲のレッスンに入りたいので音無さんのアイドル時代の曲を知りたいのですが」

高木「おお!もうそこまでレッスンは進んでいるのかね?
    やはり君は優秀だなぁ、はっはっは!」

P「いえ……俺がどうこうというよりも音無さんの実力ですよ。
  本当にアイドル時代は有名じゃなかったんですか?」

高木「ああ……彼女はあまり有名ではなかったね」

P「あれだけの才能がありながらどうして……」

高木「音無君はね、もともとあれほどの才能があったわけではない。
    あれは彼女の努力が生み出したものだ……もちろん最初から光るものはあったがね」

P「……やはり、以前音無さんをプロデュースしていたのは社長なんですね?」

高木「うむ……音無君は私が最後にプロデュースしたアイドルだった。
    ……正確には私一人ではなかったがね」

P「一人じゃなかった?」

高木「彼女のプロデューサーはもう一人いた。……黒井だ」

P「黒井社長が!?」

高木「……音無君はね、技術だけならあの日高舞にも劣らなかったよ。
    ……技術だけならね」

P「社長……その話……」

高木「さて!今日はもう遅い、この話はまた今度にしようじゃないか!」

P「……はい」

高木「さあ、これが音無君の曲だ、受け取りたまえ」

P「曲名は……『空』ですか」

高木「うむ、音無君にぴったりの曲だよ」

P「ありがとうございます社長。……それでは失礼します」

高木「ああ、ちょっといいかな?」

P「はい、何でしょうか?」

高木「先程の話だが……このまま音無君のプロデュースを続けていれば……必ず君に話す時がくるはずだ」

P「……」

高木「その時にまた……聞きにきて欲しい」

P「……はい」

高木「つまらない昔話になるが……付き合ってくれるかい?」

P「……もちろんです」

―――
――

 ―P宅―

P「『空』か……いい曲だな……」

―――
――

 ~~二ヶ月後~~

 ―レッスンスタジオ―

P「うん、いい感じですね音無さん」

小鳥「はい、正直自分でもまたこんなにできるようになるなんて思いませんでした。ふふっ」

美希「ミキもすっごくよくなったって思うな!」

千早「そうですね、もともと歌の方はかなりのレベルでしたけど」

伊織「まあこの伊織ちゃんにはまだまだ及ばないけどね、にひひっ♪」

あずさ「私も音無さんに負けないようにしないといけないわ~」

亜美「亜美に比べたらちょ~っとプリチ→さが足りないけどね!」

真美「真美のセクチ→さにもちょっと足りないけどね!」

律子「あんたたちはうかうかしてると小鳥さんに追い抜かれちゃうわよ?」

亜美「うあうあ~!そんなこと言わないでよりっちゃ~ん!」

真美「真美たちもまだまだこれから成長すんだかんねりっちゃん!」

P「あははっ、今なら現役でアイドル復帰できるんじゃないですか?」

小鳥「それは言い過ぎですよプロデューサーさん、ふふっ」

P「律子、あれ持ってきてもらえるか?」

律子「はい!プロデューサー殿」

小鳥「?プロデューサーさん、あれって何ですか?」

P「ふふふ、見てからのお楽しみですよ」

―――
――

ビフォアアフターとして、特訓前のだらしない体と
現在の引き締まった体の対比が見たい

律子「じゃん!小鳥さんのステージ衣装です!」

小鳥「す、ステージ衣装!?」

P「あははっ、何驚いてるんですか音無さん、ステージに立つんだから当たり前じゃないですか」

亜美「ちょ→イケイケな衣装じゃーん!」

真美「プリチ→でセクチ→ですな~!」

美希「あはっ!ミキ的にもかなりかわいいって思うなっ」

伊織「ちょっと小鳥にはもったいないんじゃないの?にひひっ♪」

あずさ「素敵だわ~」

千早「きっと音無さんに似合うと思います」

小鳥「こ、これをあたしが着るんですか……?」

律子「もちろんそうですよ、小鳥さん」

P「そして今日はここで本番と同じように通してもらいます」

小鳥「えええ!?」

P「今の音無さんなら大丈夫ですよ、それに観客は俺達だけですから気楽にやってみてください」

>>79
俺に画力があれば……!

亜美「んっふっふ~、これは楽しみですな真美殿」

真美「んっふっふ~、そうですな~亜美殿」

律子「あんた達は今から仕事だから移動だけどね」

双子「「えー!?そんなのヒドイよりっちゃ~ん!!」」

律子「前から言ってたでしょーが、今日は亜美と真美は二人で雑誌の撮影だって。
    久しぶりに二人で仕事だーって喜んでたじゃない」

亜美「だって~、ピヨちゃんの晴れ姿も見たいっしょりっちゃ~ん!」

真美「二人でお仕事もちょ→楽しいけどこっちだってちょ→楽しそうじゃ~ん!」

律子「はいはいわがまま言わない!さっさと行くわよ!」

あずさ「あらあら、二人とも頑張ってね~」

律子「……あずささんも今から仕事ですよ?」

あずさ「あ、あらあら~?そうだったかしら~?」

律子「はいはい、あずささんも早くしてください。遅刻しちゃいますから」ズルズル

あずさ「あら~残念ね~……プロデューサーさん、ビデオ撮っておいてくださいね」

律子「行きますよー!あずささーん!」ズルズル

あずさ「は~い!」

双子「「うあうあ~!!引きずらないでよりっちゃ~ん!!」」

律子「それではプロデューサー殿、行ってきます」ズルズル

P「ああ、頑張れよー」

双子「「うあうあ~!!」」

―――
――

P「と、いうわけで音無さんにいは着替えに行ってもらったわけだが……伊織、今日は珍しく
  竜宮小町は別々に仕事なんだな」

伊織「そりゃたまにはこんな日もあるわよ、何よ?文句あるわけ?」

P「いや、別にそういうわけじゃ……」

伊織「このスーパーアイドル伊織ちゃんが見てあげるんだから感謝しなさいよね!」

P「あー……うんまあそうだな」

伊織「ちょっと!何よその言い方!馬鹿にするんじゃないわよ!」ゲシッ

P「あ痛!ちょ!やめろ伊織!蹴るな蹴るな!痛っ!」

美希「ちょっとでこちゃん!ミキのハニーを蹴らないでほしいの!」

伊織「こいつがふざけたことするからよ!つーかでこちゃん言うな!」

美希「でこちゃんはでこちゃんだって思うな」

伊織「あんたねぇ~!」

P「あ~もう!お前ら落ち着け!」

千早「(音無さん早く来ないかしら……あ、高槻さん可愛い……
    カメラ付きの携帯電話にしてよかったわふふっ……)」

―――
――

2時間おきぐらいに休憩します再開は40分ぐらいで

このペースでいけば今日中に問題なく終われそうです

抹茶味のお菓子っておいしいね、ぷちますはたまらないね、再開します

小鳥「……ど、どうでしょう……?」

美希「小鳥すっごくキラキラしてるの!」

千早「素敵です、音無さん」

伊織「ふん、まあまあじゃない」

小鳥「あの……どうですか……?プロデューサーさん」

P「よく似合ってると思いますよ。素敵です」

小鳥「そ、そんな!す、すすす素敵だなんて……!」

美希「むー!ハニー!浮気は許さないの!」

P「いや、素直に感想をだな……」

小鳥「!」

美希「ハニーはミキだけ見てればいいって思うな」

P「それは無理だろ……それに俺は今は音無さんのプロデューサーでもあるんだからな」

小鳥「(素直……素敵……素直……素敵)」

千早「美希、プロデューサーをあまり困らせてはダメよ」

美希「むー、千早さんまでミキの邪魔するの?」

伊織「あんたはちょっとは落ち着きなさいよね」

P「あはは……それじゃあ音無さん早速お願いします」ポンッ

小鳥「ピヨおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

P「えぇぇぇ!?」

―――
――

P「それじゃあ曲流しますねー」

小鳥「……(そっか……あたし本当にステージで歌うんだ……
    なんか……今更になって……実感しちゃったな……)」ザワ…

P「音無さん?」

小鳥「あ……はい?」

P「いきますよ?」

小鳥「は、はい……」

~~~~~♪

小鳥「(…………そうよね……あたし……ステージに……
    じゃあ……失敗しないように……アイドルらしく……)」ドクン…ドクン…ドクン…

小鳥「~~~♪~~~♪」

P「(あれ……?)」

美希「?」

千早「……?」

伊織「……」

―――
――

 ―765プロ―

小鳥「それじゃあプロデューサーさん、美希ちゃん、千早ちゃん、伊織ちゃん、お疲れ様でした」

P「あ……はいお疲れ様でした。音無さん、明日も頑張りましょう」

美希「お疲れ様なのー」

千早「お疲れ様でした音無さん」

伊織「はいお疲れ様」

パタン

P「……お前達にちょっと聞きたいことがあるんだが」

伊織「どーせ今日の小鳥のことでしょ?」

P「ああ……」

美希「曲が始まってからの小鳥、全然キラキラしてなかったの」

伊織「美希の言うとおりね、あれならまだ素人のほうがマシなんじゃないの?」

千早「確かに歌もダンスも何一つミスはありませんでした。
    むしろ全体的に見てもかなり高いレベルだと思います。ですが……」

P「伝わってこない……何も」

千早「……はい」

P「……」

伊織「あれじゃただの人形だわ。……歌も、笑顔も、ダンスも、全部作り物よ」

美希「小鳥すっごくつまんなそうだったの」

千早「昔の自分を見ているようでした……歌の技術だけが大切だと思っていた……あの頃の私を」

伊織「……あんた、今まで何してたのよ?」

P「え?」

伊織「あんたは今小鳥のプロデューサーなんでしょ?今まで何も気づいてなかったわけ?」

P「……様子がおかしいと感じたことは何度かあった……」

伊織「それなのに何もしなかったってわけね」

P「……」

伊織「いい?もう一度言うわよ?あんたは今小鳥のプロデューサーよ」

P「……そうだな」

伊織「わかってるなら今何をしなくちゃいけないかもわかるわよね?
    ……これ以上言わせたら怒るわよ?」

P「ああ……」

伊織「じゃあさっさと動きなさい、今すぐ」

美希「美希はハニーならきっとあっという間に解決しちゃうって思うな」

千早「ふふ……そうね……プロデューサー、私はプロデューサーを信じています」

P「……」

伊織「それじゃ私達はもう帰りましょう。」
    後はこのバカがなんとかするらしいわ」

千早「プロデューサー、お疲れ様でした」

美希「ハニー!また明日なの!」

P「ああ、お疲れ様。……伊織、ありがとな」

伊織「ふん、わかればいいのよわかれば」

パタン

P「さて……」

―――
――

P「社長、お話があるのですが」コンコン

高木「入りたまえ」

P「失礼します」ガチャ

高木「話とは何かな?」

P「音無さんのことです。……以前の話を聞きにきました」

高木「……少し長い話になるがいいかな?」

P「構いません」

高木「うむ、ではまずそこに座るといい」

P「失礼します」

高木「さて……どこから話したものかな……私と黒井が音無君のプロデュースをしていたということは
    もう話したね?」

P「はい」

高木「……実はね、音無君の母親もまたアイドルだったのだよ。
    その彼女をプロデュースしたのも……」

P「社長と……黒井社長ですか?」

高木「うむ……彼女は私達が最初にプロデュースしたアイドルだった。

    情けない話だが当時新米プロデューサーだった私達は二人でようやく一人のアイドルを担当させてもら
    えたのだよ。
    ……まあ君と違って二人とも優秀な方ではなかったからね、はっはっは!」

高木「吉澤君と知り合ったのもこの頃だね、彼もまた駆け出しの記者だった。

    三人でよく夢を語り合ったものだよ、私達がトップアイドルをプロデュースし吉澤君がその記事を書くと。
    ……結局夢は叶わなかったのだがね、私と黒井はトップアイドルをプロデュースできなかった」

P「……」

高木「……音無君の母親だが……彼女は才能のあるアイドルだった。

    しかし残念なことに身体があまり強くはなくてね……加えて担当していたのは新米のダメプロデューサー二人だ。
    結局有名になることはなく引退してしまったよ」

高木「彼女がアイドルを引退してからも私達は友人のような関係で付き合いは続いていた。
    ……そして、音無君が生まれたのだよ」

P「あの……音無さんのお母様は今は……?」

高木「……亡くなっているよ、交通事故でね……まだ音無君が小さい頃だった」

P「……」

高木「……彼女が亡くなる前に私と黒井はある約束をしたんだ」

P「その約束が……」

高木「音無君をトップアイドルにすることだよ。……約束を果たすことは……できなかったがね」

P「……どうして音無さんは……その……」

高木「有名になれなかったか……かい?」

P「はい……これは俺の勝手な意見ですが、音無さんならトップとは言わずともそれなりに有名な
  アイドルになれたと思うんです。ですが……実際は全く無名のまま引退している……」

高木「全て……私の責任だよ」

P「え……?」

高木「……私と黒井が音無君をプロデュースする頃には……私達はもう駆け出しのプロデューサーなんかで

    はなかった、お互いにそれなりにアイドルをプロデュースしてきた実績もあった。
    ……そんな私達が急にスカウトしてきたアイドルを二人でプロデュースするなんて言い出したら……
    君ならどう思うかね?」

P「あまり……良い事とは言えないですね」

高木「そうだ、これは完全に私達の私情だったからね。
    他にもプロデュースを待っているアイドルは居たというのに……」

P「……」

高木「そこで当時私達が居た事務所の社長はある条件を出した」

P「条件……?」

高木「うむ、一年以内に必ず音無君をトップアイドルにするという条件だ」

P「それは……」

高木「私と黒井はその条件のもと音無君のプロデュースを始めた。
    元からトップアイドルに育てあげるつもりだったからね、何の問題もないと……思っていた」

P「……」

高木「だが……私達は焦ってしまったのだよ……もし失敗してしまったら彼女との約束を果たすことができない。
    そのプレッシャーに圧されてしまっていたのだろうね」

高木「私達は音無君に完璧を求めた……ハードなレッスン、ミスは許さなかった」

P「……」

高木「音無君はそれでも耐えてくれていた……苦手としていたダンスもすぐに踊れるようになるまで成長した」

(ここで休憩したいって言ったら怒る?)

ちょっと頭痛が痛いのでここで休憩します。
30分ほど仮眠します

今日中には終わりますので

いや、やっぱなんか寝れそうにないので再開します。
オラに元気をわけてくれ!

P「(それで音無さんはあれ程……)」

高木「しかし私達は気づいていなかったのだよ……音無君の魅力がどんどんなくなっていくことに……」

高木「私が自分の過ちに気づいた時には……既に遅かった……
    ただレベルの高いパフォーマンスをミス無くこなすだけ……それだけのアイドルになってしまっていたよ」

P「……」

高木「……君はそんなアイドルに魅力を感じるかね?」

P「……伊織は今日音無さんのパフォーマンスを観て……人形のようだと言っていました。
  俺も……そう思います」

高木「……はは、人形か……そうかもしれないね……私達は結局音無君のことなど見てはいなかったのだから」

P「……見ていなかった?」

高木「私達は音無君の母親……彼女との約束の為だけに……音無君をプロデュースしていたんだ
    ……音無君をちゃんと見ていなかった……道具のように……利用していたに過ぎなかったのだよ……」

P「社長……」

高木「音無君には……いくら謝っても許されることではない……許してもらうつもりもない……」

P「……音無さんはそんな風に思っていませんよ」

高木「……」

P「以前音無さんに聞いたんです。アイドルは楽しくなかったんですか?って」

P「音無さん言ってましたよ……そんなことはなかったって」

高木「!……そうか……」

P「それにあのBARで歌っていた音無さんはとても楽しそうでした……
  あの場所を用意したのは社長じゃないんですか?」

高木「そうだね……あの場所で音無君に歌うことを勧めたのは私だ。
    ……せめてもの償いだと……好きなように歌える場所をね」

P「音無さんは社長を恨んでなんかいません。
  そもそも音無さんはそんな人じゃない。……それを一番ご存知なのは社長のはずです」

高木「……そうか……そうだね……」

P「だから……あまりご自分を責めないでください……」

高木「…………ありがとう」

―――
――

過去話はまだ続くけどとりあえず一区切りついたので本当に休憩。再開は17時予定です

ぷちます観てたらなんか元気になったので早いですが勢いで再開します。
ぷちますは偉大

P「それじゃあ社長が今回の話を受けたのは……」

高木「もう一度音無君に歌って欲しかったからだ。アイドルの音無小鳥としてね」

P「しかし音無さんに黙ってエントリーするなんてまた大胆なことをしましたね」

高木「いや、エントリーはしていないよ。……日高舞が指定したんだ、音無君をね」

P「え!?あの日高舞がですか?一体どうして……?」

高木「音無君は一度この番組に出たことがあるのだよ。……最後に出演した番組がこれだった」

P「その時に日高舞に目をつけられていたと?」

高木「おそらくそうだろう」

P「しかし音無さんは無名のアイドルだったんでしょう?それなのにどうして……」

高木「……この番組で音無君は初めて自分の意思で歌ったからだ。……私達の指示通りにただ動くだけではなくね」

―――
――

黒井「この番組で日高舞に勝つことができればまだトップを狙える!
    必ず勝つんだ!いいな?ミス無く完璧にできれば負けないはずだ!」

小鳥「は、はい……」

高木「黒井……そんなにプレッシャーを与えるような言い方をするな。
    それそんなやり方では……」

黒井「……お前はこのまま終わってもいいのか高木?彼女との約束はどうなる?」

高木「それは……」

黒井「私はこのまま終わるなんて絶対にごめんだ、この番組で日高舞に勝つことができればまだチャンスがある。
    ……負けるわけにはいかない」

高木「しかし……」

黒井「もういい、少しスタッフの所へ行ってくる」スタスタ

高木「黒井……」

小鳥「あ、あの……」

高木「ああ……すまない、みっともない所を見せてしまったね」

小鳥「いえ……大丈夫です。あの!あたし頑張ります!」

高木「(彼女はこんなやり方を望んでいたのか……?なあ黒井……私達は……)」

???「ちょっといいかしら?」

高木「え?き、君は!!」

小鳥「日高舞さん!?」

舞「舞、でいいわよ小鳥ちゃん」

小鳥「は、はい!舞さん!」

高木「……一体何の用かな?」

舞「あら?あなたが小鳥ちゃんのプロデューサーさん?」

高木「ああ、その通りだよ」

舞「まああなたには興味ないからどーでもいいんだけど」

高木「な……」

舞「私が興味あるのはあなたよ小鳥ちゃん」

小鳥「へ?あ、あたしですか!?」

舞「そう、あなたよ。ねぇ小鳥ちゃん?」

小鳥「は、はい!何でしょう?」

舞「あなた……どうしてあんな風に歌うのかしら?」

小鳥「え?」

高木「……」

舞「リハを観てたけどあなたのパフォーマンスちっとも輝いてないわよ?」

小鳥「え……」

舞「小鳥ちゃんがすぐに答えられないならいいわ。ねぇそこのプロデューサーさん?」

高木「……何かな?」

舞「どうして小鳥ちゃんをあんな風に歌わせるのかしら?」

高木「……歌もダンスもレベルは決して低くないはずだ、ミスもない。
    ……ミスなく完璧にこなしたほうがいいパフォーマンスになる」

舞「ふぅん……つまらないわね、もういいわ、邪魔したわね」

高木「待て!一体何が言いたい?」

舞「私はね、私と競えるようなライバルを探してるの。
   小鳥ちゃんは『もったいない』、そう思っただけよ」スタスタ

小鳥「……い、一体なんだったんでしょう?」

高木「(……『もったいない』……か、やはりこのままでは……)」

小鳥「高木さん?」

高木「ん?おお、すまない何かな?」

小鳥「舞さん、何しに来たんでしょうね?」

高木「私にもわからないよ。……なあ、音無君」

小鳥「は、はい何でしょう?」

高木「……今日は今までのレッスンを全て忘れて自由に歌ってくれないか?
    ダンスも踊らなくても構わない」

小鳥「え、ええ!?でもそんなことしたら……」

高木「構わないよ、私が全て責任を取る」

小鳥「そ、そう言われても……」

高木「なあ音無君。……初めて君がレッスンをした時のことを覚えているかい?」

小鳥「は、はい覚えてますけど……」

高木「あの時はまだ君は普通の女の子だった……だがね、私は君の歌を初めて聞いたとき……
    とても感動したのをよく覚えているよ」

小鳥「え?ありがとうございます……」

高木「あの日から……私と黒井は君をアイドルにしてきた。

    ……しかし、私達が作り出したそのアイドルは……普通の女の子、音無小鳥よりも……
    ずっと輝いてはいなかった」

小鳥「高木さん……?」

高木「だからもう一度見せてくれないか?
    私達が作ったアイドルなどではなく……音無小鳥を」

小鳥「……」

高木「勝敗など関係ない、何も気にしなくていい……今日は自分の好きなように歌いなさい」

小鳥「……いいんですか?お母さんとの約束は……」

高木「君が気にすることではないよ。

    それに……私達は大きな間違いをしていた。
    ……彼女が本当に望んでいたものは音無君がトップになることなどではない……
    そんなことはとっくに分かっていたはずなのに……君にはすまないことをした」

小鳥「……謝らないでください、あたしは別に……」

高木「だからこれはプロデューサーとしてではない、私個人からのお願いだ。
    音無小鳥君、最後に……私に『君の』歌を聴かせてくれないか?」

―――
――

司会「それでは歌っていただきましょう!音無小鳥ちゃんで『空』です!」

小鳥「~~~♪~~~♪」

司会「(あれ?リハの時と違うじゃん、ダンスも踊ってないし大丈夫なのこれ?……でもリハの時より……)」

小鳥「~~~~~♪~~♪」

高木「(……やはり……私達が間違っていたな……)」

黒井「どういうことだ!?何故音無君はあんなことをしている!?あれでは失格ではないか!」

高木「私の指示だ」

黒井「何だと……?どういうつもりだ高木!」ギロッ

高木「なぁ黒井、私達が間違っていたんだよ……音無君の歌を聴いてみろ」

黒井「ッ……!何を言っている!お前……彼女との約束はどうするつもりだ!」

高木「たとえ私達のやり方でトップになったとしても……彼女は喜ばなかったさ。
    ……なあ黒井、本当はもう分かっているんだろう?」

黒井「私は……!私は間違えてなどいない!間違えてなど……!
    今日も音無君が完璧なパフォーマンスをすれば日高舞を破っていたはずなんだ!!」

高木「黒井……」

黒井「お前の……貴様のせいだ高木……!許さんぞ……貴様だけは!
    必ず貴様のほうが間違えていたと……!後悔させてやる……!」

小鳥「~~~♪~~~♪」

舞「(へぇ……)」ニヤリ

―――
――

高木「お疲れ様、音無君」

小鳥「あ、高木さん……あれ?黒井さんは……?」

高木「ああ、黒井は先に帰ってしまったよ……全く、仕方のない奴だ」

小鳥「そうですか……」

高木「素晴らしい歌だったよ」

舞「そうね、驚いたわ」

小鳥「ま、舞さん!?」

高木「……何か用かな?」

舞「小鳥ちゃん、あなたいつまでアイドルを続けるつもりかしら?」

小鳥「!……あたしは……」

高木「音無君はもうすぐ引退だ」

舞「……何ですって?本当なの?」

小鳥「……はい」

舞「そう……それじゃあ私ももういいかしら」ボソッ

小鳥「え?」

舞「何でもないわ、それじゃあね小鳥ちゃん」スタスタ

―――
――

高木「日高舞にとって、音無君はやっと見つけたライバルだったのだろう。
    その後すぐに日高舞の引退が決まった」

P「なるほど……それじゃあ日高舞は……」

高木「ああ、音無君ともう一度ちゃんとした勝負をする為に今回の番組復活を提案したんだろう」

P「……とんだ大物ですね」

高木「全くだよ、しかし彼女には感謝している。

    彼女のおかげで音無君は最後に自由に歌うことができた……
    まあそのせいで黒井とは犬猿の仲になってしまったがね」

P「黒井社長にもそんな過去があったんですね」

高木「根は悪い奴ではないのだよ。……いつもやり方を間違えてしまうんだ、純粋であるが故にね……」

高木「……なあ、君」

P「はい、何ですか?」

高木「音無君を……よろしく頼む」

P「……はい」

高木「うむ、随分遅くなってしまったね。君は今日はもう帰りなさい」

P「そうですね……それじゃ失礼します」

高木「ああ、お疲れ様」

P「社長」ガチャ

高木「うん?何かな?」

P「音無さんは……日高舞にも負けないアイドルですよ。
  それを今回の番組で証明してみせます」

パタン

高木「ふふ……」ガチャ、トゥルルルルルル

高木「ああ、吉澤君かい?」

高木「今から呑みにでも行かないかと思ってね」

高木「いやなに……ちょっとうちの事務所の自慢話をしたくなったのさ」

―――
――

過去話はとりあえず終わりです気に喰わない人はそっと今のうちにブラウザを閉じることをおすすめします
ちょっと休憩します。再開は……19時までには再開します

そろそろ終わりも見えてきたのでなんとか今日中には終われそうです

(ちなみに876組を出す予定はありません )

じゃがりこ買ってきたぷちますも観た。再開します

 ~~翌日~~

 ―公園―

P「このジョギングを始めてからもう随分と経ちますね」

小鳥「ふふっ、最初はすごく大変でした」

P「そうですね、最初は音無さん死にそうになってましたし」

小鳥「し、仕方ないじゃないですか!全然運動なんてしてなかったんですから!」

P「ははっ、わかってますよ」

小鳥「もう、プロデューサーさんからかってるんですか?」

P「いえいえ、そんなことありませんよ」

小鳥「本当は?」

P「ごめんなさい、ちょっとからかってました」

小鳥「やっぱり~!あたしの方が年上なんですからね!」プクー

P「ははは、音無さんを見てるとついついからかいたくなるんですよ」

小鳥「もう、何ですかそれ」ニコッ

P「……音無さん、昨日社長に音無さんのアイドル時代のこと聞きました」

小鳥「え?」

P「それでですね、今日は営業に行こうと思います」

小鳥「ええ!?」

P「というわけで一旦事務所に戻りましょうか。行きますよ音無さん」

小鳥「え?ええ?ち、ちょっと待ってくださいプロデューサーさーん!」

―――
――

 ―とある幼稚園―

小鳥「プロデューサーさん……営業ってここですか?」

P「はい」

小鳥「えーと……何をするんでしょう?」

P「本番の予行演習ですよ」

小鳥「はい?」

P「つまりですね、今日は音無さんにここでライブをしてもらいます。はい、衣装です」

小鳥「え?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

―――
――

P「よーし!みんな集まったかー?」

「「「はーい!」」」

P「今日はこのアイドルのお姉ちゃんがみんなのためにお歌を歌ってくれまーす!」

「「「やったー!」」」

P「はーい!じゃあ早速お姉ちゃんに自己紹介してもらいましょー!
  お姉ちゃんのお名前は何ですかー?」

「「「なんですかー?」」」

小鳥「お、音無小鳥でーす!」

P「みんなー小鳥お姉ちゃんって呼ぶんだぞー!」

「「「ことりおねえちゃーん!」」」

小鳥「はーい!(ふふふ、みんな可愛いわぁ……あたしにもこんな時期が……ってそうじゃなくて!)」

小鳥「プロデューサーさん!何ですかこれ!?」ヒソヒソ

P「何ってライブですよ?音無小鳥単独ライブin幼稚園」ヒソヒソ

小鳥「そういうことじゃなくて!何でこんなことに!」ヒソヒソ

P「ははは、まあまあ」ヒソヒソ

小鳥「ははは、じゃないですよ~」ヒソヒソ

P「ほらほら、みんな待ってますよ?」ヒソヒソ

「「「まだー?」」」

小鳥「ええ?……もう」ヒソヒソ

P「ごめーん!おまたせ!じゃあ早速一曲目いくぞー?」

「「「わぁー!」」」

P「それじゃあいきますよ」

小鳥「やるしかないんですね……」

~~~~♪



小鳥「~~~♪~~~♪」



――――
――

P「みんなー!どうだったー?」

シーン

小鳥「(ど、どうしたのかしら……?)」

「おねえちゃんぜんぜんたのしそうじゃなーい!」

小鳥「……え?」

「ろぼっとみたいだー!」

「おうたはたのしくうたわないとだめなんだよー?」

小鳥「あ……」

「「「そうだそうだー!」」」

P「ごめんなー!お姉ちゃんちょっと調子悪いみたいだ、みんなー!応援してやってくれー!」

「「「おねえちゃんがんばれー!」」」

小鳥「……」

P「音無さん、二曲目いきますよ」

小鳥「え?……はい」

―――
――

P「今度はどうだったー?」

「まだだめー!」

「まだおねえちゃんわらってなーい!」

「おうたはたのしくだよー?」

小鳥「……」

P「ははは!みんなは厳しいなー!じゃあもう一回お姉ちゃんを応援してやってくれー!」

「「「おねえちゃんがんばれー!」」」

P「音無さん、次いきますよ」

小鳥「はい……」

―――
――

P「今度はどうだー?」

「まだー!」

「もうちょっとー!」

「がんばってことりおねえちゃーん!」

小鳥「……」

「あー!おねえちゃんないてるのー?」

小鳥「え……」

「がんばれー!おねえちゃーん!」

「「「がんばれー!」」」

P「みんなー!お姉ちゃんに教えてあげよう!お歌はどうやって歌うんだー?」

「「「たのしくー!」」」

P「……音無さん、目の前にいるのは音無さんの歌を楽しみにしている子達です。

  この子達にはどんな技術も通用しませんよ。けれど……音無さんさえ楽しんでいればどんなパフォーマンス
  でもこの子達は受け入れてくれます。だから自由に歌ってみてください」

小鳥「……はいっ」

P「……よーし!お姉ちゃん調子出てきたみたいだぞー!」

「「「わぁー!」」」

―――
――

P「今のはどうだったー?」

「「「よかったー!」」」

パチパチパチパチ

「おねえちゃんおうたじょうずー!」

「もういっかいうたってー!」

小鳥「うふふ、ありがとう!」

P「ごめんなみんなー!次が最後なんだー!」

「「「えー!」」」

P「でも最後はお姉ちゃんがすっごく上手にお歌を歌ってくれるからなー!」

「「「やったー!」」」

P「よーし!じゃあその前にみんなに聞くぞー?お歌で大切なのはどうやって歌うことだー?」





「「「たのしくー!」」」




―――
――

P「お疲れ様でした、音無さん」

小鳥「もう……突然でびっくりしましたよ」

P「ははっ!でも大成功だったじゃないですか。みんな喜んでくれましたよ」

小鳥「……そうですね」

P「……音無さん、俺社長に話を聞いたって言いましたよね?それでこのライブを考えたって」

小鳥「……はい」

P「……今日のライブはどうでしたか?」

小鳥「楽しかったです……すごく」

P「それは何故ですか?」

小鳥「自由に……楽しんで歌ったから……」

P「音無さん、大切なのはそれです。

  アイドルに……人を楽しませるために必要なのはまず音無さん自身が楽しむことなんです。
  ……わかりますよね?」

小鳥「……あたし、アイドルとして歌おうとするとどうしてもダメなんです。

    ……アイドル活動そのものが楽しくわなかったわけじゃないんです……でも……どうしても失敗しないようにって……
    完璧にやらなきゃって……意識しちゃうんです……アイドルなんだからって……」

P「音無さん……アイドルと自分を別のものとして考えてませんか?」

小鳥「別のもの……?」

P「……今俺がプロデュースしたいのは音無小鳥です。

  俺は音無さんの歌が聴きたい、音無さんのダンスが観たい、音無さんの笑顔が見たい。
  決められた動きをする人形なんか見たくありません」

小鳥「プロデューサーさん……」

P「今日、俺は初めて音無小鳥というアイドルを見ることができました。
  作り物の人形なんかじゃない……本物の輝きを持ったアイドルを」

小鳥「……」

P「今日のライブを観て俺は……どうしてもそのアイドルをプロデュースしたくなりました。
  だから……『音無小鳥というアイドル』を、プロデュースさせてもらえませんか?」

小鳥「……はい。……プロデューサー」

―――
――

 ~~本番一週間前~~

 ―765プロ―

春香「プロデューサーさん!小鳥さん!て、テレビ!テレビ観てください!」

P「どうしたんだ春香?そんなに慌てて」

小鳥「何かあったの春香ちゃん?」

春香「と、とにかく早くこっちに!」

P・小鳥「?」

《いよいよ一週間前に迫った伝説の番組、アイドルチャレンジの復活!
 今回はあの日高舞さんにインタビューしました!》

《何故今回の番組復活を提案されたのですか?》

舞《そうねぇ、小鳥ちゃんと一度しっかりと対戦してみたかったからかしら》

小鳥「え?」

《小鳥ちゃん?一体誰ですかそれは?》

舞《音無小鳥よ、ちょっと昔気になったのよね~》

《音無小鳥……聞いたことのないアイドルですね》

舞《そうでしょうね、彼女無名のアイドルだったもの。でも実力はあったわよ?
  まあ私のほうが上でしょうけど》

《音無小鳥さんは現在何をされているかご存知ですか?》

舞《今はどこかの事務所で事務員をしてるんじゃなかったかしら?
  なんにせよ今回の番組には参加は決定してるわ》

P「ちょ、ちょっとなんだこれ!?」

春香「うわー……小鳥さん一気に有名人に……」

やよい「小鳥さんすごいですー!」

《では最後に一言お願いします》

舞《小鳥ちゃん、あなたとやれるのを楽しみにしてるわ。勝つのは私だけどね》

《以上日高舞さんの独占インタビューでした!いやぁ謎のアイドル音無小鳥さんに期待が高まりますね~》

雪歩「こ、小鳥さん大丈夫ですか?」

小鳥「」

雪歩「固まっちゃってますぅ!」

貴音「面妖な……」

千早「まあ無理もないわね」

春香「プロデューサーさんは意外と落ち着いてるんですね?」

P「ん?ああ……まあ驚いたけどさ、もともと日高舞に負けるつもりはなかったからなぁ」

貴音「ふふ、流石はあなた様ですね」

やよい「うっうー!プロデューサーかっこいいですー!」

千早「それより誰か早く音無さんを起こしてあげたほうがいいんじゃないかしら?」

―――
――

 ~~本番二日前~~

 ―公園―

P「こうして音無さんとジョギングするのも今日で最後ですね」

小鳥「え?明日はやらないんですか?」

P「ええ、明日は本番に向けてゆっくり休んでください」

小鳥「はい……」

P「どうかしたんですか?」

小鳥「いえ、もうちょっとこうしてプロデューサーさんとジョギングを続けたかったなーなんて」

P「はは、そうですね。……まあ時間があるときなら俺でよければいつでも付き合いますよ」

小鳥「ふふ、本当ですか?」

P「ええ、もちろんです」

小鳥「じゃあお願いしちゃおうかしら」

P「……本番は大丈夫そうですか?」

小鳥「わかりません……でも、なんだか自分でも不思議なくらい落ち着いてるんです」

P「それは何よりです」

小鳥「ふふ、プロデューサーさんのおかげなんですよ?」

P「え?俺何かしましたっけ?」

小鳥「……プロデューサーさんと一緒なら、不思議と安心できるんです」ニコッ

P「そ、そうですか」

小鳥「それに……実はちょっとワクワクしてます。大きなステージで歌えるんだって」

P「……俺も楽しみですよ、音無さんがステージに立つのが」

小鳥「……プロデューサーさん、約束覚えてますか?」

P「はい、番組が終わったら何でも言ってください」

小鳥「ふふっ、楽しみにしてますね!」

―――
――

 ~~本番前日~~

 ―765プロ―

律子「いい?あんたたち?明日は一旦事務所に集合してから武道館に向かうわよ」

一同「はーい!」

P「しかし……まさか本当に全員のスケジュールを調整して応援にくるとは……」

律子「なーに言ってるんですかプロデューサー、そんなの当たり前ですよ」

P「いや、大変だっただろ?」

律子「これぐらい朝飯前です!社長も協力してくれましたし。
    それよりプロデューサー、小鳥さんは大丈夫なんですよね?」

P「ああ、期待しておいてくれ」

律子「日高舞に負けたら承知しませんよ?」

P「大丈夫だ、今の音無さんなら誰にも負けないさ」

律子「ふふ、それを聞いて安心しました。明日は楽しみにしてますね!」

―――
――

ふぅ……最後の休憩をとります。これ以降はノンストップでいってみーましょします。
再開は21時半予定で

さて、例のごとく少しはやいですがぷちますのおかげで元気でたので再開します

 ~~当日~~

 ―武道館―

 えぇ!?本当に変更すんの!?嘘だろ!?

 あの人ならやるって言っただろ!

 いいから急いで準備しろー!!

バタバタバタバタ

小鳥「何かあったんですかね?」

P「ちょっと聞いてきますね」タッ

P「すみませーん!何かあったんですか?」

スタッフ「ああ!765プロさんのプロデューサーさんですか?ちょうどよかった!」

P「一体どうしたんですか?」

スタッフ「それが……出演者の順番が急に変更になりまして……」

P「へ?今から変更ですか!?何でまたそんなに突然……」

スタッフ「日高舞さんの要望らしくて……あ、これ変更後の出演リストです!」

P「あ、ああ……ありがとうございます」

スタッフ「では自分はこれで!」タッタッタッ

P「無茶苦茶だな……ん?この順番って……」

―――
――

 ―控え室―

小鳥「えぇぇぇぇ!?あたしがトリですか!?」

P「ええ、しかも日高舞の次になってます……やってくれますね」

小鳥「ど、どどどどうしましょう!?」

P「落ち着いてください音無さん、順番が変わっただけでやることは同じですから」

小鳥「で、でもあの舞さんの次だなんて……」

P「音無さん……俺は音無さんは日高舞にも負けないと思っていますよ」

小鳥「プロデューサーさん……」

舞「あら、言ってくれるじゃない」

P「!?」

小鳥「ままま舞さん!?」

舞「お久しぶりね、小鳥ちゃん。そっちは今のプロデューサーさんかしら?」

小鳥「お、お久しぶりです!」

P「何か用ですか?」

舞「別に、ただ挨拶にきただけよ?」スタスタ

P「え?」

舞「ふーん?」ズイッ、ジー

P「ちょ、日高近っ……」

小鳥「ま、舞さん!?」

舞「ふふ、中々いい男じゃない」スッ

P「……何のつもりですか?」

舞「小鳥ちゃん、ちょっと賭けをしない?」

小鳥「え?賭け……ですか?」

舞「そう、今日の番組で私が勝ったらこのプロデューサーをもらうわ」

小鳥「え、えぇぇ!?」

P「何を勝手に……」

舞「うちの娘が今アイドルやってるのは知ってるわよね?
  あの子にもしっかりしたプロデューサーをつけてあげればもう少しマシになるかと思ってね~」

小鳥「そ、そんなのダメに決まってますよ!!」

P「そうですよ!それにそんなこと簡単にできるわけが……」

舞「あら?私はやると言ったらやるわよ?」

P「……」

舞「それに、そんなにプロデューサーを渡したくないんだったら負けなければいい話じゃない。
  それとも私に勝つ自信がないからビビってるのかしら?ねぇ小鳥ちゃん?」ニヤァ

小鳥「そ、そういうわけじゃ……」

P「……」

舞「それじゃあいいわよ?私が負けたら……まあそんなことないと思うけど、何でも欲しいものをあげるわよ?」

P「……こっちは何もいりませんよ。
  ですが……音無さんが勝った場合は頂点からは降りてもらいます」

舞「あら……言うじゃない」ニヤァ

小鳥「プロデューサーさん……」

P「こちらも負けるつもりはありませんから」

舞「いいわねぇ……ますます欲しくなったわ。
  それじゃあそろそろ失礼しようかしら、小鳥ちゃん、あなたのパフォーマンス楽しみにしてるわよ?」

ガチャ、パタン

P「……なんか、すごい人でしたね」

小鳥「プロデューサーさん……なんであんな賭けを……」

P「言ったでしょう?もとから負けるつもりはありません」

小鳥「でも……もし負けたら……」

P「俺は音無さんを信じてますから、音無さんなら大丈夫です」

小鳥「プロデューサーさん……」

P「ははっ、なんてちょっとプレッシャーになっちゃいますかね?」

小鳥「……いえ、そんなことありませんよ、ふふ」

P「……一緒に日高舞を倒しましょう!音無さん!」

小鳥「はい!プロデューサーさん!」

―――
――

司会「イェーイ!!野郎ども!!盛り上がってるかぁぁぁ?!」

ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!

司会「それじゃあいくぞぉ!!アイドルチャレンジ!!スタートだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!

小鳥「い、いよいよ始まりましたねプロデューサーさん」

P「ええ、しかしすごい盛り上がりですね」

小鳥「当時の人気番組ですから」

P「集まってるアイドルも当時のトップレベルのアイドル達……しかもその頂点にいた日高舞の一夜限り
  の復活……この盛り上がりも当然か」

小鳥「あ、あたし本当にそんな中で歌ってもいいんでしょうか……?」

P「音無さんなら大丈夫ですよ」

小鳥「うぅ~何でプロデューサーさんはそんな風に言い切れるんですかっ」

P「ははっ……この三ヶ月音無さんが頑張ってきたのは知ってますし、それに音無さんは今あの日高舞のおかげで
  有名人ですから、みんな期待してますよ」

小鳥「プロデューサーさんのせいで余計に緊張してきました」

P「え!?す、すみません音無さん!」

小鳥「ダメです許しません!……なのであたしの出番まで手を握っていてください」

P「……え?」

小鳥「……何やってるんですかプロデューサーさん?早くしてください」

P「あ、ああ……はい」ギュッ

小鳥「……ふふ、安心します……」

P「そ、それは良かったです」

―――
――

司会「それでは次はいよいよぉぉ!!伝説のアイドル!!日高舞の登場だぁぁぁぁぁ!!!!」


ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
 ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!

舞「はーい!みんなお待たせー!」

ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
 ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!

司会「それでは早速歌っていただきましょうぉぉぉぉぉぉ!!
    曲はもちろぉぉぉぉぉぉぉん!!!『ALIVE』!!!!」

 ―舞台袖―

小鳥「すごい……」

P「(流石伝説のアイドルだ……今でもその力は健在か……)」

小鳥「ふふ……」

P「音無さん?」

小鳥「プロデューサーさん、今あたしすごくワクワクしてます……
    目の前であんなにすごい人が歌ってて……しかもその人と勝負しなきゃいけないっていうのに……」

P「……」

小鳥「今は……早くあそこで歌いたい……ただそれだけを考えてます。ふふっ」

舞「ありがとー!!」

ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
 ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!

司会「いやー!!いいねぇいいねぇ!!!舞ちゃんさいっこぉぉぉぉぉ!!!
    お前らもそう思うだろー?!」

ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
 ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!

司会「それではぁ!!続いて登場するのはぁ!!なんと!!あの舞ちゃんがライバル視しているアイドルだぁぁ!!!
    登場していただきましょう!!本日最後のアイドル!!音無ぃぃぃぃ!!小鳥ぃぃぃぃぃ!!」

小鳥「それじゃあいってきますプロデューサーさん」

P「……よし!全力であのステージを楽しんでこい!!」バンッ

小鳥「(あ……ふふっ……プロデューサーさんったら……はい……楽しんできますプロデューサー!)」

小鳥「よろしくお願いしまーす!!」

 ―関係者席―

美希「きたきた!小鳥なの!」

真「小鳥さーん!」

響「ぴよ子ー!ファイトだぞー!」

亜美・真美「「ピヨちゃーん!!ちょ→イケてるよ→!!」」

伊織「小鳥ー!いい感じよー!」

律子「小鳥さーん!頑張ってくださーい!」

やよい「うっうー!小鳥さん素敵ですー!」

千早「頑張ってください!音無さん!」

貴音「小鳥嬢、ふぁいと!です!」

雪歩「小鳥さーん!綺麗ですよー!」

あずさ「うふふ、音無さん頑張ってくださ~い!」

春香「小鳥さん!ファイトですよ!ファイト!」

司会「それじゃあ早速歌っていただきましょぉぉぉぉ!!曲はぁぁぁぁ!!!」






  『空』







空になりたい 自由な空へ
翼なくて飛べるから 素敵ね





  空になりたい 好きな空へ
  雲で夢描けるから


……音無さん……気づいてますか?今……みんなあなたの歌に引きこまれてます




始まりはどこになるの?
お終いはどこになるの?
上を見て あなたに聞いてみたら



あら……これはちょっと予想以上かしら?ふふ……




始まりとお終いなんて
繋がって巡るモノ
大事なのはやめない事と
諦めない事


黒井……見ているか?音無君が……あんなにも輝いているぞ……
あれこそが……彼女が望んだものだったのだよ、黒井……




春は花をいっぱい咲かせよう
夏は光いっぱい輝こう
奇跡じゃなくて 運じゃなくて
自分をもっと信じるの


プロデューサーさん……あたし、今すっごく楽しいです……




秋は夜を目一杯乗り越え
冬は雪を目一杯抱きしめ


あなたがいたから……あたしは今こんな風に歌えます……こうやって輝けます




笑っていいよ 泣いていいよ
だって巡ってまた春は来るから


ねぇプロデューサーさん?……あたしはあなたのことが―――




繋ぐレインボー


―――
――

P「終わりましたね……」

小鳥「ええ……終わっちゃいました」

P「……」

小鳥「……」

舞「やっほー、小鳥ちゃん」

P「うわっ!」

小鳥「きゃっ!」

舞「何よ、そんなに驚かなくてもいいじゃない」

P「……日高さんが突然現れるからですよ」

舞「あら?邪魔しちゃった?」

P「……何か用ですか?」

舞「共演者にお疲れ様って言いにきちゃダメかしら?」

小鳥「舞さん……お疲れ様でした」

舞「ふふ……お疲れ様小鳥ちゃん、あなたの歌素晴らしかったわ」

小鳥「……ありがとうございます」

舞「ああ、そうそうそれから……次はこんな風にはいかないわよ?」ニヤァ

小鳥「え?つ、次はって……」

舞「それだけよ、それじゃあ『またね』小鳥ちゃん」ヒラヒラ

―――
――

 ―とある場所―

高木「お前がここにくるとはな、黒井」

黒井「高木か……ふん……ここにきたのはただのきまぐれだ」

高木「この前の音無君のステージを観たのだろう?」

黒井「さぁ、どうだろうな」

高木「素晴らしいステージだっただろう?……どう思った?」

黒井「……音無君ならあれぐらい当然だ」

高木「全く、お前は素直じゃないな……彼女に何を話していたんだ?」

黒井「貴様には関係ない」

高木「……なあ、黒井よ……彼女は今、笑っているかな?」

黒井「……知らん」

高木「……」

黒井「……」

高木「……私達は本当に馬鹿だったな」

黒井「……そうかもしれんな」

高木「……過去の過ちを変えることはできない、だがな黒井……今を変えることはできるぞ」

黒井「……ふん、私は自分を変えるつもりなどない。私は私だ」

高木「そうか……相変わらずだなお前は」

黒井「……だが……高木、今度貴様の事務所の弱小アイドル達とへっぽこプロデューサーと話をさせろ」

高木「?……何故だ?」

黒井「……私は奴らに『やらなければならないこと』があるだろう」

高木「!……ふふ、そうか……わかったよ」

黒井「この私がわざわざ出向いてやるのだ、ありがたく思えよ。
    それから勘違いはするな……これはただの気まぐれだ」

高木「ああ……」

黒井「……貴様には今度高い酒をおごってやる。それで我慢しろ」

高木「ははっ!楽しみにしているよ」

黒井「それではもういく、私は貴様と違って暇ではないからな」

高木「そうか……私は彼女と……少し話をするとしようかな」

黒井「……ふん」スタスタ

―――
――

 ―公園―

小鳥「ふふ、プロデューサーさん、早速付き合ってくれてありがとうございます」

P「いえ、俺もちょうどいい運動になりますから」

小鳥「気持ちいい天気ですね」

P「ええ、本当に」

小鳥「……プロデューサーさん?」

P「なんですか音無さん?」

小鳥「あの約束、早速使っちゃってもいいですか?」

P「ああ……はい、もちろんです」

小鳥「ふふふ……それじゃあ何をしてもらおうかしら~?」

P「あの……あまり無茶なものは……」

小鳥「え~何でもしてくれるって言ったじゃないですか~」

P「う、それは……わ、わかりました。俺も男です!何でもどーんときてください!」

小鳥「ふふふっ、流石プロデューサーさんです。
    ……それじゃあですね……」

P「……」ゴクリ

小鳥「……プロデューサーさんは今度から……」

P「こ、今度から……?」

小鳥「あたしのことを小鳥って呼んでください」

P「……へ?」

小鳥「どうしたんですか?プロデューサーさん?」

P「い、いや……そんなことでいいんですか?」

小鳥「むー、そんなことってなんですか!」

P「もっととんでもないお願いがくるものだと思っていたので……」

小鳥「……だってプロデューサーさんったら、もう知り合って随分経つのにまだ音無さんとしか
    呼んでくれないじゃないですか」

P「それは確かにそうですけど……」

小鳥「あたしもアイドルの子達みたいに呼んでもらいたいなーってずっと思ってたんですよ?」

P「え、そうだったんですか?」

小鳥「はいっ、そうだたんです」ニコッ

P「……わかりました。それじゃあえーと……小鳥さん?」

小鳥「ダメですよ、さん付けもやめてください。
    あとそうですね……敬語もやめちゃいましょうっ」

P「え、えぇ!?でも……」

小鳥「あたしがいいって言ってるんですから気にしないでください」

P「わ、わかりました……いや……わかったよ」

小鳥「ふふ、プロデューサーさん?」

P「ああ……小鳥?」

小鳥「はい!……『Pさん』♪」




―――ふふ……これからはアイドルの子達にも負けませんよ?―――






―――だってあたしも……―――





―――あなたがプロデュースしてくれた―――





―――『アイドル』なんですから―――




                   おしまい

お付き合いありがとうございました!これで一応完結になります!

あ、ID変わってたの気づかなかった

とりあえずなんとか終わらせることはできましたが結局日をまたいでしまってもうしわけないです

今回メインじゃないキャラはそれなりに均等に出したつもりだったんですが改めてみると偏りひどくて申し訳ない

またふと思い立ったら何か書こうかなとは思います。
とりあえず軽く飯食ったらHTML化依頼出そうと思います

小鳥「ええ、えーと……こうよね?」タタタンッ

真・響「!!」

真「できてる……」

響「驚いたぞ……」

―――
――

68: [saga] 2014/04/20(日) 11:21:50.44 ID:PLtayMt8o(55/154) AAS
響「プロデューサー!ちょっときてくれ!」タッタッタ

P「どうしたんだ響?喉でも渇いたのか?
  ちゃんと飲み物買ってきたぞ、ほれ」

響「え?ありがとう」ゴクゴク

P「ははっ、あんまりあわてて飲むなよー?」

響「ぷはっ!美味しかったぞプロデューサー!ごちそうさま!
   ……ってうぎゃー!!そうじゃなくて!!」

P「うぉ!急に大声出したらびっくりするだろ?」

響「ぴよ子が!ぴよ子が大変なんだプロデューサー!!」

P「えぇ!?」

―――
――

69: 2014/04/20(日) 11:23:15.36 ID:eJlIBgDSo(1) AAS
ぴよぴよ可愛いぴよ
70: [saga] 2014/04/20(日) 11:29:13.84 ID:PLtayMt8o(56/154) AAS
P「で?何が大変なんだ響?」

響「え?」キョトン

P「いや、え?じゃなくて、音無さんに何も変わったとこなんかないじゃないか!」


このくだりの響かわいい

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