志希「出来たよおおおおおおおおおおお!!! アイドルのみんながあ!! ハイ (13)

テンションになるクスリだよおおおおおおおお!!! やったーーーーー!!」

P「!?」

志希「……えうれか?」

P「え、えうれか?」

志希「えうれかああああああああああえうれかああああああああああああああ!!!バタバタ

P「おい、志希! 志希いいいいいいいいいいいいいい!!!」

P「……階段を転がるように降りて行ってしまった。えっとハイテンションになるクスリだっけ?」

P「あの様子じゃ本人もキマってる感じだよなぁ。しかも事務所前であれって……」

P「ドア開けたくねぇ……」

P「……行くか! よっしゃー!!」

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ガチャ

P「……」ソー

P「電気が消えてるしブラインドも下りてるのか? 部屋が暗いぞ」

P「もしかして誰もいないのか……?」

パッ

P「!? スポットライトが急に……」

雪美「……」

ヘレン「……」

夏樹「……」

音葉「……」

P「なんだ、このライブセットは……?」

夏樹「」デンデデッデデレデンデデッデデレデンデデッデデレデンデデッデデレ

パッ

雪美「ヘエーエ エーエエエー エーエエー ウーウォーオオオォー ララララ ラァーアーアーアー」

「「「うおおおおおおおお!!!」」」

P「明りが点いた! というか周りにみんないたのか!」

雪美「ナァォォォォ オォォォォ サウェェェアァァァァ アァァァァ アァァァァ アァァァァ イェェェェェェェェェゥゥアァ…」

「「「きゃあああああああ!!!」」」

P「テンションたっけぇな! おい!」

雪美「ヘェーラロロォールノォーノナーァオオォー アノノアイノノォオオオォーヤ  ラロラロラロリィラロロー ラロラロラロリィラロ
   ヒィーィジヤロラルリーロロロー」

P「音葉はピアノ、ヘレンさんはドラムかぁ。というかドラム出来たんだね」

夏樹・ヘレン・音葉「」間奏

P「でもこのライブのおかげで大部分のアイドルがここにいるし被害は少なそうだ。
 えーっとこっちの部屋は……」

ガチャッ

きらり「杏ちゃああああああああああん!!!!」ヒュッヒュッ

杏「ヨッ! ホッ!」シュッシュッ

P「杏がきらりの猛攻を全部避けてるだと!?」

杏「よっと。いけぇ! 忍者と侍!」

珠美「珠美! 参る!」

あやめ「ニンッ!」

P「珠美が持ってるのは……竹刀!? まさか!」

珠美「はあああああ!! メエエェェェン!!」

P「きらりいいいいいいいいい!!!」

パシン

きらり「遅いにぃ!」

珠美「素手で……珠美の一撃を止めた……」ガクリ

きらり「この竹刀借りりゅー☆」

あやめ「そこです!」ヒュンヒュン

P「あやめがいつの間にか天井スレスレの空中に!
 持っていた手裏剣を投げたぁ!」

きらり「ふんっ! ふんっ!」バシンバシン

P「それをきらりが竹刀で叩き落とした!」

あやめ「くっ。まだあやめにはこの苦無が!」タッ

P「苦無を両手にあやめが距離を詰めていく!」

きらり「……」スゥ

P「きらりが竹刀を上げた!」

あやめ「忍法! 分身の術」ブーン

P「何ぃ!! あやめが三人に増えたァ!?」

きらり「……」

あやめ「貰った!」

P「三人のあやめが一斉にきらりに襲いかかる!」

きらり「ここだにぃ!」ブォン

あやめ「ヒッ」ピタッ

P「竹刀を寸止めしたァ! 他のあやめが消えていく! 本物を当てたんだ!」

あやめ「な、なぜあやめの分身の術が……」

きらり「んーとね、足音が一個しかなかったのー♪」

あやめ「!! 足音……あの状況でそんな冷静な……」ガクリ

杏「た、助けてプロデューサー! なんでもするから!!」

P「ん? 今何でもって言ったよね?」

杏「言ったよ! 何でもするよ!」

P「きらりに捕まれ」

杏「」

きらり「にょわあああああああああああ!!!」

杏「逃げろおおおおおお!!!」

きらり「甘い!」ヒュン

杏「ヒエッ」ザクッ

P「竹刀が壁に刺さった……」

きらり「にょわ……にょわ……」

杏「あ……あ……」

P「俺はお邪魔だろうし他の部屋に行こう」バタン

雪美「夢はつまり想い出のあとさき」

P「曲が変わってる……。ヘレンさん別の楽器やってるぞ」

P「まぁライブ会場である限りは安全か。えっとこっちの部屋は」ガチャ

楓「三月はひな祭りで酒が飲めるぞー」

「「「酒が飲める、飲めるぞー、酒が飲めるぞー」」」

友紀「四月は花見で酒が飲めるぞー」

「「「酒が飲める、飲めるぞー、酒が飲めるぞー」」」

志乃「五月は子どもの日で酒が飲めるぞ」

「「「酒が飲める、飲めるぞー、酒が飲めるぞー」」」

P「いつも通りじゃないか」

P「絡まれる前に出ていこう」バタン

雪美「ミラクル スタ→トスタ→ スタ→トスタ→」

P「許されるのか?」

P「セーフだよな。よし、次はこっちの部屋だ」ガチャ

凛「あっ」

まゆ「あっ」

P「あっ」

まゆ「Pさん、お待ちしてましたよぉ」

凛「もうどこ行ってたのさ」

P「いや、事務所の惨状を確かめてたんだよ」

まゆ「他の子見ちゃだーめ、ですよ?」

P「誰だお前」

まゆ「いつもラブラブ! あなたの隣! 未来のお嫁さんのまゆでーす!」

P「」

凛「違うでしょ。ちゃんとこっち見てよ」

P「お前も誰だ」

凛「ふーん、アンタが私の旦那さん? まぁ最高かな。私は渋谷凛。一生よろしく」

P「」

まゆ「もうダメですよ! 凛さん! Pさんはまゆの物なんだからぁ」

凛「プロデューサーはいつも私の隣にいるから。ここが指定席」

まゆ「そんなことないもーん。ねーPさーん」

凛「そうだよね。プロデューサー」

P(帰りたい……ん? あの頭は)

P「みく! そこにいるんだろう! みく!」

みく「……」のそ

P「ぎゃあああああ!! なんでお前裸なんだああああああ!!!」

みく「……にゃぁ」

まゆ「みくさんはー先祖返りしましたっ☆」

凛「さっきまで大変だったよ。暴れてて」

P「あっちに転がってる残骸はみくの服なのか……」

まゆ「それでPさーん。そろそろ答えてくれるかなぁ?」

凛「プロデューサーは誰と結婚する? 私?」

まゆ「それともまゆ?」

凛、まゆ「どっち!」

P「こ、答えられるかー!!」ダッ

まゆ「逃げた!?」

凛「ライブで鍛えた体! 舐めないで!」ダッ バン

P「げぇ! 壁蹴って三角飛び!!」

凛「そこっ!」ヒュン

P「あぶな! 蹴りかよ!」

凛「パンツ見た?」

P「見る余裕ないから」

凛「仕方ないなぁ」スゥー

P「たくし上げなくていいから」ガシッ

P「はっ!?」

まゆ「ナイス囮ですよ、凛さーん」

P「俺が凛に視界を釘付けにされている間に足を掴んでくるなんて……!」

まゆ「この人の足を離さない。まゆの魂ごと離してしまう気がするから」

P「こういうときのセリフじゃねーから!」

凛「うへへ……考えただけでヨダレが……」

P「……やれやれ、あの人に貸しを作るのは気が進まないが
 この状況を粛清してくれそうな人もあの人だけか」

まゆ「あっ、ちひろさんなら今日は社外の用事でいませんよ」

P「」

凛「はっきりしないプロデューサーが悪いんだもんね」ヌギヌギ

P「やめろぉ……」ガクリ

まゆ「もう抑える必要はなさそうですねぇ。さぁ楽しみましょう」ヌギヌギ

P「やめてくれぇ」ガクブル

凛、まゆ「レッツ背徳♪」

みく「……」チラッ

みく「……ふにゃぁ」スヤスヤ

数時間後、帰って来たちひろが全てのアイドルを正気に戻した。
話を聞いたところアイドルたちはクスリが効いている間の記憶がないことがわかった。
つまり密室に裸の四人の男女がいたことを覚えているのはプロデューサーと救助しにきた
ちひろだけ。絶体絶命の弱みを握られたプロデューサーの未来は想像に容易い。
ちなみに志希はその後、河川敷の茂みに頭から突っ込んで寝ているのを近所の人が発見した。

以上。
以前書いたこれとの違いがわからない何か
志希『出来たよ! アイドルがはっちゃけるクスリ!』

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