真姫「私の愛した一輪の花よ」 (25)

前作

花陽「μ'sのメンバーに抱かれました」
花陽「μ'sのメンバーに抱かれました」 - SSまとめ速報
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新しいカプを開拓していたら、真姫ちゃんバースデーが来てしまった。
まきぱなスピリチュアル書くよ。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397832373

真姫「今日は私の誕生日よ!」

真姫「朝から早速、ファンの子たちにプレゼントをいっぱいもらったわ」

真姫「友達やμ’sのみんなもおめでとうメールをくれたし」

真姫「とってもハッピーよ!」

真姫「…」

真姫「とってもハッピー」

真姫「なんだけど…」

真姫「…」

真姫「μ’sのみんなからって言ったけど、一人だけメールをくれなかった子がいるのよ」

真姫「あ、別に怒ってる訳じゃないわ!」アセ

真姫「あのね、出来ればその…」

真姫「一番"おめでとう"って言って欲しかったっていうか…」

真姫「…」

真姫「大切な日に」

真姫「側にいて欲しかった子だから…」

凛「ねぇ、真姫ちゃん」

真姫「ウ゛ェッ!?」

凛「さっきから誰と喋ってるの?」

真姫「な、なんでもないわ!」アタフタ

真姫「あと、メールありがとう///」

凛「えへへー、どういたしまして」テレテレ

真姫「校門の前で穂乃果、海未、ことりたちがいたから、メールのお礼を言ったわ」

真姫「生徒会の挨拶運動だって」

真姫「穂乃果がちゃんと早起き出来るなんて、明日にでも雨が降るんじゃないかしら?」

真姫「で、様子を見に来てた絵里と希と、なぜか一緒にいたにこちゃんにもお礼を言ったわ」

真姫「嬉しかったもの、心からのお礼よ」

真姫「ふぅ」

真姫「でも、一人だけ会えてないメンバーがいるのよ」

真姫「メールも来ないし」

真姫「…」

真姫「ふふふ」

真姫「私に連絡ひとつよこさないなんて、いい度胸してるじゃない」

真姫「ううう…」

真姫「そんなんじゃなくて」

真姫「ちょっと寂しいわ…」

真姫「出来ることなら」

真姫「好きな人と一緒に、大切な時間を過ごしたい」

ーーー
ーー

真姫「…あれ?」

真姫「どこよここ!?」

私は学校の教室で、自分の席に座っていたはずだった。
しかし、目の前に広がっているのは、石で出来た暗い廊下だった。
ネズミ色の石を積み上げて作られた壁は、中世の城を連想させる。
窓が無く、暗闇がどこまでも続いている。
※「Music S.T.A.R.T!!」のOVAの冒頭を思い浮かべて下さい。

ボッ

真姫「何!?」

そのとき、ぼんやりと灯りがついた。
見上げてみると、私の頭の少し上くらいの高さに松明が取り付けられていた。
そのとき…

ドドドド

真姫「!?」

後ろから迫って来たのは、黒いマントに身を包んだ集団。
顔が見えず、男か女かどうかすらも分からない。
でも、捕まったら危ないってことは本能的に察した。

私は走った。
振り返らず、ただ前へ走った。
もし捕まったら、命は無いかもしれない。
そう思うと、勝手に足が動いた。
しばらく走ると廊下を抜け、広い部屋に出た。
天井が高く、廊下に比べてずいぶんと明るく感じる。

真姫「はぁ…はぁ…」

追手は来ない。
少し安心した次の瞬間…

ガシャーン

真姫「な、何これ!?」

上から黒い鉄格子が降りてきて、私は閉じ込められた。
すると待っていたかのように、黒マントの集団が檻を取り囲んだ。

真姫「ひっ」

もう逃げ場はない。
私は袋の鼠。
取り囲んだ黒マントの集団は、ジリジリと私に詰め寄ってくる。

真姫「誰か…」

真姫「誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

花陽「真姫ちゃんから離れて!」

真姫「!」

花陽「真姫ちゃん、助けに来たよ」

真姫「花陽…」

真姫「危ない!」

黒マントの集団は、一斉に花陽の方へ向かって行った。

花陽「大丈夫、希ちゃんが持たせてくれたこのカードがあれば」バッ

\パァァァァァッ/

辺りは光に包まれ、黒マントの集団はどこかへ消えてしまった。
カードからの光は消え、花陽は私の方へ駆け寄ってきた。
私は鉄格子越しに花陽に抱きついた。

花陽「真姫ちゃん!」

真姫「花陽!」ダキッ

花陽「もう大丈夫だよ」

真姫「うぅ、怖かった…」グスッ

花陽「大丈夫、大丈夫だから、ね」ナデナデ

~~


真姫「で、私はここから出ないといけないのよね」

花陽「うん」

花陽「こんな重い物、手で動かすのは難しいよね」

真姫「うーん…」

花陽「あ、なんかここにスイッチがあるよ」

真姫「これを動かすものかしら?」

花陽「押してみよう」ガチャン

\バンッ/

真姫「な!?」

花陽「え!?」

花陽がスイッチを押した次の瞬間、私が立っていた床が落ちた。
私は、足元に広がった暗闇へと真っ逆さまへ落ちていった。

真姫「きゃあああああああああ!!」ヒュー

花陽「真姫ちゃーん!」

真姫「花陽ーー!!」

花陽「真姫ちゃーーん!!」

ーーー
ーー

マキチャーン!マキチャーン!
オキテー!

真姫「うーん…」

凛「やっと起きた」

凛「もうホームルーム始まっちゃうよ」

真姫「あれ、教室…」

キーンコーンカーンコーン

凛「あ、ほら」

凛「早く起きないと、先生に怒られちゃうよ」タッタッ

真姫「…」

真姫「夢?」

花陽「間に合ったぁ!」ガラッ

凛「かよちん遅いにゃー」

先生「あら、小泉さんが駆け込みなんて珍しいわね」

花陽「ね、寝坊してしまいました…」

凛「珍しいね、なんかあったの?」

花陽「え!」

花陽「その…」

先生「まあ、間に合ったのだからいいわよ」

先生「早く席について」

花陽「はい、すみません…」

先生「星空さんもちょっかいかけちゃダメよ」

凛「はーい」

真姫「…」ジー

花陽「…!」

花陽「」ニコッ

真姫「///」ドキッ

花陽は私と目が合うと、笑顔で小さく手を振ってくれた。

真姫「マジ天使…」

真姫(授業が全く頭に入って来ないわ)

真姫(花陽の様子はいつもと変わらない)

真姫(さっきは、わざわざ私の方へ手を振ってくれたわ)

花陽「…」カリカリ

真姫(私程じゃないけど、花陽も十分成績がいいのよね)

真姫(机に向かって、真面目に勉強してる姿も可愛いわ)

真姫(あの斜め後ろから見た姿がいいわよね)

真姫(背中のラインとか、胸とか太ももとか)ジロジロ

真姫(やっば、マジで可愛い!)

真姫(萌え過ぎて鼻血出そう…)ハァハァ

花陽(なんか真姫ちゃんがすごい目でこっちを見てる…)

花陽(ダメダメ、授業に集中しないと!)

真姫「はぁ…はぁ…」ジロジロ

花陽(やっぱり気になって集中出来ないよぉ!)シクシク

ーーー
ーー


真姫「あれ、ここは!?」

目の前に広がっているのは広大な平原だった。
緑豊かで、少し離れたところにはきれいな川が流れている。
天気は雲一つない快晴で、芝生の上に横になったら眠ってしまいそう。
そんなことじゃなくて

アルパカ1「メェー!ブルルル」

真姫「きゃっ!ちょっと、やめなさいよ!」

アルパカが暴れだす。
私は引っ張られたり舐められたりでもうめちゃくちゃよ。

真姫「や、やめて!」

真姫「引っ張らないで!」

アルパカ「メェー!」グイー

アルパカが私の髪の毛を引っ張る。
痛い、ひどいわ!

真姫「誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

花陽「真姫ちゃーん!」

真姫「花陽!」

アルパカ使い花陽が現れた

真姫「何その格好…」

花陽「今日の私はアルパカ使いなんだよ」

真姫「ああ、そう…」

アルパカ「メェー」グイグイ

真姫「痛っ!やめてってば!」

花陽「こら、やめなさい!」

アルパカ「」ピタッ

花陽「よしよーし、いい子だねー」ナデナデ

花陽「真姫ちゃん、大丈夫?」

真姫「大丈夫じゃないわ…」

花陽「もう、真姫ちゃんにひどいことしたらダメだよ」メッ

アルパカ「メェー」

花陽「分かればよろしい」

ドドドド

真姫「何の音?」

花陽「あ、あれは!?」

アルパカの群れ「メェー!!」

向こうからアルパカの群れがものすごい速さで走ってきた。
私と花陽はたちまち群れに飲まれ、引き離されてしまった。

真姫「きゃー!」

花陽「いやー!」

アルパカの群れ「メェー!」ドドド

花陽「ま、真姫ちゃーん!」

真姫「花陽ーー!!」

花陽「真姫ちゃーーん!!」

ーーー
ーー

マキチャーン!オーイ!

真姫「…あれ?」ムクッ

穂乃果「やっと起きたー!」

凛「授業中も寝てたんだよー」

希「珍しいな」

希「さては、誕生日だからって浮かれて夜更かししてたんやね」ニヤッ

真姫「別にそんなことは…」

真姫「で、要件は?」

希「放課後真姫ちゃんの誕生日パーティーをやろうってみんなで決めたんよ」

穂乃果「いい?チャイムが鳴ったら部室にダッシュだよ!」

凛「凛が一番のりで部室に行くにゃー!」

真姫「ありがとう、期待してるわね」

希「感動のあまり泣いちゃうかもしれんよ」

真姫「へぇ、楽しみね」

真姫「…」

真姫(さっきから気になってたけど)

真姫(教室の中に花陽の姿が見当たらない)

真姫(どこへ行ったのかしら?)

希「花陽ちゃんならアルパカ小屋へ行ったよ」

真姫「ウ゛ェッ!?」ビクッ

真姫「な、なんで…」

希「『花陽はどこへ行ったのかしら?』って顔に書いてあったよ」

真姫「っ…」カァァ

希「青春やね」

真姫「もう!///」プイッ

真姫「はぁ…」

真姫「アルパカ小屋まで行っても、入れ違いで会えなかったし」

真姫「花陽が教室に戻って来たのは始業ギリギリ」

真姫「まだ一言も口を利いてないわ」

真姫「…寂しいわね」

花陽「…」ジー

花陽「…」

凛「かよちんどうしたの?」

花陽「あ、ううん」

花陽「なんでもないよ///」

凛「?」

ーーー
ーー


…チャン
マキチャンアサダヨー

真姫「んん…」

花陽「真姫ちゃん、朝だよー」ユサユサ

真姫「もう朝?」

真姫「いけない、起きないと…」

真姫「ウ゛ェッ!?」

花陽「?」

真姫「花陽…あなた…」

花陽「どうかしたの?」

真姫(待って、落ち着くのよ私!)

真姫(ここは私の寝室で合ってるわよね)

真姫(花陽が一緒に私のベッドで寝てる…のはまぁいいとして)

真姫(部屋のあちこちに無造作に脱ぎ散らかされた衣類)

真姫(間違いなく私達のよね)

真姫(そしてなぜか私達は服を着ていない)

真姫(そして身体に残る快感のあとの脱力感)

真姫(これは間違いなく…)チラッ

花陽「え?」

真姫(ヤってしまった、もとい)

真姫(やってしまったわ)ズーン

花陽「真姫ちゃん」

真姫「なぁに?」

花陽「昨夜は、その…」モジモジ

真姫「」ギクッ

花陽「素敵な夜だったね」ポッ

真姫「あー!」

花陽「真姫ちゃんにはね、私の初めてをいっぱいあげたんだよ」

花陽「真姫ちゃんは私の初恋の人で、初めて付き合った人だし」

花陽「ファーストキスの相手もでしょ」

花陽「それに…」

花陽「私を…初めて女の子にしてくれたのが真姫ちゃんだから///」

真姫(もうこれは取り返しがつかないわね)

花陽「だから、私決めたの」

花陽「ずっと真姫ちゃんと一緒に…ん」

チュッ

花陽「ぷはっ」

真姫「それ以上言わなくても、もう分かってるから」

真姫「あなたはずっと私と一緒にいるのよ」キリッ

花陽「!!!」ズキューン

花陽「真姫ちゃーん!大好きぃぃぃ!!」ギュー

真姫「よしよし」ナデナデ

真姫(もうどうにでもなればいいわ)

花陽「まきちゃーん」スリスリ

真姫「はなよー」

花陽「まきちゃんまきちゃんまきちゃーん」

真姫「幸せ」

ーーー
ーー

マキチャーン!
マキチャンオキテー!

真姫「はっ!?」ガバッ

花陽「やっと起きた」

真姫「花陽…」

真姫「あれ、ここは!?」キョロキョロ

花陽「教室だよぉ」

花陽「もう、ホームルームの間もずっと寝てたんだもん、心配したんだからね」

真姫「そうだったの、ごめんなさい」

真姫「…」

花陽「どうしたの?」

真姫「うーん…」

花陽「な、何かな?」アセ

真姫「これって現実よね?」

花陽「…え?」

真姫「なんでもないわ」

真姫「さ、行きましょ」

花陽「あ、真姫ちゃん待って!」

真姫「?」

花陽「お誕生日おめでとう」

真姫「!」

花陽「遅くなってごめんね」

花陽「本当は昨日の夜メールを送ろうと思ってたんだけど」

花陽「なんて送ろうか考えてるうちに寝ちゃったの」

花陽「それで寝坊までして、なかなか言い出せずにこんな時間になっちゃったから」シュン

真姫「いいのよ、そんなこと」

真姫「私はあなたに祝ってもらえるだけで十分嬉しいから」

真姫「ありがとう」ニコッ

花陽「!?」カァァ

花陽「あ、ううん、そんな///」

花陽「わ、私も、真姫ちゃんが喜んでくれたら、その、嬉しい」モジモジ

真姫「もう、どうしちゃったのよ」フフッ

真姫「本当に可愛いんだから」ナデナデ

花陽「もう、からかわないでよぉ///」ムスー

真姫「」ギュー

花陽「ふぇっ!?」

真姫「本当に、可愛いわね」

真姫「だから、好き」

花陽「へ、ま、真姫ちゃん!?///」

真姫「私ね、誕生日になってみんなからおめでとうって言ってもらえたのが嬉しくて」

真姫「でも、花陽にだけ会えなくて寂しかったんだから」ギュッ

花陽「え、えっ、ちょっと///」

真姫「私は、あなたのことが好き」

真姫「今この場でだけじゃなくて、ずっとあなたに側にいてほしいの」

花陽「真姫ちゃん…」

花陽「わ、私も、真姫ちゃんのことが好き!」

花陽「だから、側にいるよ」

真姫「!?」

花陽「嬉しい」

花陽「私、真姫ちゃんに好きって言ってもらえて嬉しいよ」

真姫「私も嬉しいわ」

真姫「ありがとう」ギュッ

花陽「ううん、私の方こそ」

花陽「ありがとう」ギュッ

花陽「じゃーん!」バッ

真姫「これは?」

花陽「プレゼントだよ、今日は誕生日でしょ」

真姫「そういえば…」

花陽「もう、真姫ちゃんったら」ウフフ

真姫「ありがとう、開けてみてもいいかしら?」

花陽「もちろんだよ」

ガサガサッ

真姫「…帽子?」

花陽「うん、練習のときは真姫ちゃんって」

花陽「よく帽子かぶってるから、どうかなって思って」モジモジ

真姫「…」

花陽「もしかして、気に入らなかった?」オソルオソル

真姫「そんな訳無いでしょ」

真姫「恋人からもらう初めての誕生日プレゼントなんだから」

真姫「嬉しいに決まってるじゃない!」キュッ

真姫「どう、似合うかしら?」

花陽「うん、とっても!」

真姫「これから使わせてもらうわね」

真姫「…本当にありがとう」

花陽「ううん、そんな」

花陽「でも、気に入ってもらえて良かった」

真姫「ふふっ」

\ピリリリリ…/

真姫「ん?希から電話だわ」

花陽「私も、海未ちゃんから電話が」

ピッ

真姫「もしもし?」

希『今日は部室に来ないん?』

真姫「え?」

希『誕生日パーティー』

真姫「!?」

真姫「ごめん!忘れてた!」

真姫「花陽とすぐに行くから!」

希『はいはい、気をつけてな』

ピッ

真姫「花陽、急いで部室よ!」

ピッ

花陽「うん!」

ガチャッ

真姫「お待たせ!」ゼェゼェ

花陽「遅れてごめんなさい」ゼェゼェ

穂乃果「もー!チャイムが鳴ったらすぐにって言ったのにー!」

絵里「二人とも、廊下は走っちゃダメじゃない」

花陽「わ、ごめんなさい!」

凛「凛も走ってきちゃったにゃ」

穂乃果「私も」

海未「全く…」

ことり「まあまあ」

希「じゃあ、主役が来たことやし始めよ!」

にこ「まずはプレゼントタイムよ!」

真姫「みんなも用意してくれてたのね」ジーン

ことり「みんなも?」

花陽「あ」

にこ「花陽!あんたフライングしたわね!」

花陽「ご、ごめんなさい!」

絵里「こらにこ、花陽を責めてはだめよ」

海未「花陽は何をプレゼントしたのですか?」

花陽「帽子です」

真姫「これよ」スッ

穂乃果「わぁーカッコいい!」

ことり「真姫ちゃんに似合いそうだね!」

真姫「と」

全員「と?」

真姫「花陽」グイッ

花陽「///」

全員「…」

穂乃果「…え?」

全員「えぇーーー!!?」

希「あらあら」

花陽「真姫ちゃん、みんなの前で言わなくても///」

真姫「いいじゃない、減るものじゃないでしょ」

真姫(私ね、正夢ってあると信じてるわ)



END

以上になります。
お粗末様でした!
近々、さらに新作投稿予定です。

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