ミカサ「進撃の会長」(25)

ザワザワ

部下a「会長…荷台が通りません…」グググ

会長「諦めんな!押せぇ!!」

部下a「しかし…あまり強く押しすぎたら…」

部下b「邪魔だ兵士!」ドンッ

兵士a「くっ…」ドサッ

住民「おい、あんた達!今がどういう状況がわかってんのか!」

会長「分かってるからこういう状況になってんだろうがッ!!」

会長「助かりたかったらてめーらも手伝え!!」

フザケンナー!!
ジュウミンノヒナンガサキダ!!
モタモタシテランネーンダヨ!!

住民「何やってんだ兵士!こいつ等を取り押さえろ!」グイッ

兵士b「い…いや…しかし…」

会長「やってみろ下っ端ぁ…俺はここの商会のボスだぞ…」

会長「てめーらが糞に変えた飯は誰の金で賄ってると思ってんだ…!!」

会長「お前等も押せ!!この積み荷にはお前等のチンケな人生じゃ一生かかっても稼げねー代物だ!!」

ワーワー

母「大丈夫…パパが大砲で巨人をやっつけてくれるからね…」ギュッ

少女「………おかーさん…あれ…」

…ズシン

母「え?」

ズンズンズンズンズンズン

母「ひっ…」

ギャアアアァァァァァ!!!!
キョジンダ!!
ニダイヲオセー!!!!

部下a「会長…巨人が…」

会長「構うな、兵士に任せろ」

会長「俺たちが手を下すまでもない」

部下a「分かりました…」

ほう

ズンズンズンズンズンズン

プシュゥゥゥゥ!!!!

精鋭a「速い!?精鋭の私達が追い付けないなんて!!」ゴオォォォォ

精鋭b「このままじゃ住民に突っ込んじまうぞ!」

シュン!!!!

精鋭a「え?」

ミカサ「はっ!」ズバッ

巨人「」グラッ

ズズーン

ザワザワ

会長「……ほぅ」

部下a「あの兵士…中々やりますね…」

ミカサ「!?」

ミカサ「何を…しているの…?」

会長「…」

部下a「会長?」

会長「クックックッ…」

会長「いけねぇ…昔の血が騒ぎ出しちまってな…」ニヤリ

部下a「…」

部下a「会長も同じでしたか…」ニヤリ

期待

住民「おお!あんた!こいつ等を取り押さえてくれ!」

住民「こいつ等の荷台が邪魔で避難が出来ないんだ!」

ミカサ「…」

ミカサ「今、仲間が死んでいる…」

ミカサ「住民の避難が完了しないから…巨人と戦って死んでいる…」

会長「当然だ、住民の命や財産を守るために心臓を捧げるのがお前等の務めだろうが!」

会長「タダ飯食らいが100年振りに役に立ったからって、いい気になってんじゃねえ!」

ミカサ「…」バッ

スタッ

ミカサ「人が人の為に死ぬのが当然だと思っているのなら、きっと理解してもらえるだろう…」ザッザッ

会長「下がっていろお前等」スッ

部下b「いえ、会長、ここは私に任せてください」

部下b「会長が戦うまでもない相手ですから」

会長「…」

会長「クックックッ…殺さねぇようにな…」

部下b「分かってますよ」ニヤリ


ミカサ「時に、1人の尊い命が、多くの命を救う事もあること…」ザッザッ

部下b「…」

ヒュン

ミカサ「!?」

ガシィッ!!

ミカサ「ゔっ!?」グッ

部下b「悪いね、会長の命は渡せないよ」グググ

ミカサ「(速い…見えなかった…)」グググ

ミカサ「(く…苦しい…)」グググ

会長「腕は衰えてねぇようだな、キッチリ絞まってやがる」

部下a「えぇ、彼のスピードを目で追えるのは私と会長ぐらい」

部下a「超高速で背後に回ってからのスリーパーホールド」

部下a「彼の得意技でしたね…」

ミカサ「ゔぅ…」グググ

会長「…」

部下a「…」

ミカサ「ぐっ…はな……せ…」グググ

会長「…」

部下a「…」

ミカサ「…………ッ!!?」グググ

部下a「会長…」

会長「……なんだ…?」

部下a「私達のやっている事は正しい事なのでしょうか…?」

会長「…」

会長「…………ふっ…」

会長「おい、もう離してやれ」

部下b「はい」パッ

ミカサ「くっ…」ドサッ

ミカサ「ゲホッ…ゲホッ…」

会長「荷台を引け、住民を避難させろ」

住民「「「えっ!?」」」

部下a「いいんですか?」

会長「構わねぇから早く引け」

ゴロゴロ

住民「や…やった!」

ワーワー
ゾロゾロ

最初からそうしろよ

無意味過ぎだろ

期待!会長が良い奴に見えてきた

くっせぇwww

会長「悪かったなぁ…若い兵士よ…」

ミカサ「ぐっ…」ギロリ

会長「だが、お前のお陰で目が覚めた」

会長「今の俺には自分の利益だけしか頭になかったようだ」

部下a「会長…」

部下a「(貴方は『あの事件』以後…人が変わってしまった…)」

部下a「(仲間の為なら自分の命を投げ捨てる事さえ躊躇わない気概を持っていた…)」

会長「さっきの発言は本当にすまなかった…」

会長「俺達が住民の避難を妨げていた所為で…」

会長「多くの兵士が死んでしまったな…」

会長「俺が殺してしまったん
だ…」

部下a「…」

部下b「…」

ミカサ「…」

会長「せめてもの罪滅ぼしとして」

会長「俺達が巨人と戦おう」

ミカサ「え?」

部下a「それが1番の償いですね…」

会長「あぁ…だが、巨人を全滅させたトコで償われるとは思っちゃ

ミカサ「待ってください、無茶です」

会長「あん?」

ミカサ「武器も立体起動装置もないのに、と言うよりも貴方達は避難民なんです…」

会長「何を言ってやがる、お前は1人の尊い命で多くの命が助かるなら本望なんだろ?」

部下a「会長、俺達と言いましたよね」ザッ

部下b「『1人』ではありませんよ?」ザッ

会長「フッ…悪かったな…」ニヤッ

会長「若い兵士よ、生き残っている兵士は必ず俺達が救ってやる、約束だ」

会長「そして、俺が、巨人を一匹残らず駆逐してやる…」

ミカサ「ん?」

会長「命に変えてでもな」グッ

部下a「(あぁ…心の底から尊敬していた…あの時の会長が…)」

部下b「(今…戻って来た…)」

ミカサ「…」

ミカサ「(くさい…)」

精鋭達「「(恥ずかしい…)」」

会長「さあ行くぞ!!」ドンッ!!!!!

部下ab「「ハッ!!」」ドンッ!!!!!

ミカサ「走った!?」

ドドドドドド…

精鋭a「速い…もう見えなくなった…」

精鋭b「武器は要らないのか?」

なんかワロタ

ミカサ「貴方達、止めなくてもよかったの?」

他の部下「えぇ…止める必要はありません…」

部下「会長もaさんもbさんも強いですから」

精鋭a「だからって…」

部下「大丈夫ですよ、会長は『ウォールマリアの怪鳥』と呼ばれた男ですから」

精鋭b「は?」

部下「aさんにもbさんにも異名はあります」

部下「とにかく、あの3人を信じましょう!」

部下a「巨人と戦なんて久々ですね会長」ドドドドド

会長「クックックッ…昔の血が騒ぐぜ」ドドドドド

部下b「どうします?バラバラに別れて戦いますか?」ドドドドド

会長「そうだなぁ…隕石で一掃してやってもいいんだが…」ドドドドド

部下a「ダメですよ…この星が滅んでしまいます」ドドドドド

会長「冗談だ、冗談ww」ドドドドド

会長「バラバラに別れて戦うに決まってんだろ、巨人ごとき1人で充分だからな」ドドドドド

部下b「フッ…愚問でしたね…」ドドドドド

会長「よし、ここで散るぞ、俺は空から巨人を探す」バサァ

部下a「了解」ドドドドド

部下b「ご武運を祈ります」ドドドドド

溢れる中学生臭

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