海未「大丈夫ですか？私達も手伝いますよ」


ことり「ううん、大丈夫だよ」


ことり「穂乃果ちゃんと一緒にお昼食べてきて」


海未「ですが……」


ことり「い、いいから！ことりは大丈夫だって！」

海未「はぁ、そこまで言うのでしたら……」


穂乃果「それじゃ行こう！こっちだよ！」ｸﾞｲ


海未「え、ちょ、ちょっと急に引っ張らないでください！」


穂乃果「なに言ってるの！お昼休みは限られてるんだよ！？」


穂乃果「ほらほらこっちこっちー！」




ことり「穂乃果ちゃん頑張ってねー」ﾉｼ

海未「ちょっと穂乃果、どこまで連れていくのですか」ﾃｸﾃｸ


穂乃果「もうすぐだからさ！」ﾃｸﾃｸ


海未「私教室にお弁当が―――」


穂乃果「ついたよ！」


ｶﾞﾁｬ


海未「屋上…？」


穂乃果「風が気持ちいいねー！」


海未「もう冬ですが」

穂乃果「そしてー！」


穂乃果「ここにお弁当があります！」


穂乃果「穂乃果が朝から頑張って作りました！」


海未「穂乃果人の話を―――」


穂乃果「海未ちゃんの為に！」


海未「っ！？」ｶｱｧ


海未「なっ、なんですか！///」

穂乃果「ほらほら、食べて食べて」ﾊﾟｶｯ


海未「い、いえ。私お弁当持ってきてますし…」


穂乃果「じゃあじゃあ、この玉子焼きだけでもいいからさ！」


穂乃果「あーんっ」


海未「ほ、穂乃果………」ｶｱｧ


穂乃果「恥ずかしがらなくても誰も見てないし大丈夫だよー？」

穂乃果「それに食べてくれないと、いつまで経っても終わらないよー？」


海未「ひ、一口だけ…ですよ？」ﾓｼﾞﾓｼﾞ


穂乃果「うんうん、一口だけ！」


海未「……」ﾊﾟｸｯ


穂乃果「どうかな？」


海未「お、美味しいと………思いますよ///」

穂乃果「やったー！」


海未「もういいですよね？私は一度教室に―――」


穂乃果「じゃあ次はから揚げ食べて！」


穂乃果「はい、あーんっ」


海未「さ、さっき一口って言ったじゃないですか！」


穂乃果「ほらほら、あーんっ。だよ？」ｸﾞｲ

――――――――――――


穂乃果「綺麗に食べてくれたね！」


海未「………」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


海未「……穂乃果が無理やり食べさせたじゃないですか」


穂乃果「うれしいなー」ｱﾊﾊ


穂乃果「海未ちゃんだーい好き！明日も作ってくるね！」


海未「な、なんてことを軽々しく……！」ｶｱｧ


穂乃果「むふふ。……あ、そうだ」

穂乃果「実はね………さっきからあっちで穂乃果達を見てる人がいるよ」


海未「なっ！？///」ｱｾｱｾ


穂乃果「嘘だよー」


海未「ほ、穂乃果ぁ！」


穂乃果「むふふ。やっぱり」


海未「……？」


穂乃果「恥ずかしがってる海未ちゃんかわいいー！」


海未「も、もうっ！知りません！///」ﾌﾟｲ

――――――――――――


穂乃果「練習終わったぁー………！」ｸﾞﾃﾞｰ


海未「だらしないですよ穂乃果」


穂乃果「疲れたよぉー………」


ことり「お疲れ様穂乃果ちゃん」


海未「まったく……。それでは、私はお先に失礼しますね」


穂乃果「海未ちゃん帰るなら私も帰るね！」ｼｬｷﾝ


海未「……切り替え早いですね」


ことり「あはは……」

ことり「あ、そうだ。海未ちゃんと穂乃果ちゃんにお願いがあるんだけどいいかな？」


海未「ことりがお願いなんて珍しいですね。なんですか？」


穂乃果「もしかして次のライブに関係あるの？」


ことり「ううん、違うよ」


ことり「ちょっと前にね、駅前に新しいクレープのお店できたんだ」


ことり「それでね。ふたりにはそのお店に行ってきてほしいの」


海未「はぁ、ことり達も一緒に来ればいいじゃありませんか」

凛「クレープ？凜も食べ―――」ｶﾞﾊﾞｯ


ことり「ことり達は……ほら！忙しくて！」


凛「ん～」ﾓｺﾞﾓｺﾞ


海未「……怪しいですよ。何を企んでいるんですか」


ことり「べっ、別に……なにもないよ？」


ことり「なんか美味しいみたいだし！」


ことり「そ、それにほら！開店記念セール今日までみたいだから…ね！？」ｱｾｱｾ


ことり「穂乃果ちゃんも行ってみたいよね！？」ﾁﾗｯ

穂乃果「え？…………う、うんそうだね、行こうよ海未ちゃん！」ｸﾞｲ


海未「ほ、穂乃果！まだことりと話が――――」


ｶﾞﾁｬ


ことり「ふぅ………」


ことり「もう、前もって話してたのに凛ちゃんはー」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ


凛「ご、ごめんなさい。つい……」


ことり「ふふっ、時間おいて一緒にいこっか？」

海未「まったく、ことり達は何を企んでいるのでしょか」ﾃｸﾃｸ


穂乃果「さぁ、別にいいじゃない。それより楽しみだねクレープ」ﾃｸﾃｸ


海未「一昨日も食べませんでしたか？」


穂乃果「……そうだっけ？」


海未「そうですよ、ことりと3人で買って食べたじゃないですか」


穂乃果「あー、そうだったね！あの時はマンゴー生クリームとモンブランにしたから」


穂乃果「今日は何にしようかなー？」


海未「太りますよ？」

穂乃果「う゛っ………！」


海未「……最近太ってきたんですね」


穂乃果「で、でも……ちゃんと練習で汗流してるし…」


海未「そして今日またクレープで糖分補給するんですか？」


穂乃果「あ……明日頑張れば…」


海未「油断してるとあっという間ですよ？」


穂乃果「…………は、はんぶんこにしよっか？」


海未「…………我慢するという選択肢はないのですね」

穂乃果「海未ちゃんどれにするー？」


海未「私はどれでも構いませんよ」


穂乃果「苺はほしいなー………あっ、このハムチーズってのも美味しいそう！」


海未「……カロリーの事はもう忘れたのですか？」


穂乃果「ああっ！？」


海未「忘れてたのですね……」


穂乃果「う、海未ちゃんどうしよー……」


海未「ヘルシーなのを選んだらいいんじゃないですか」

海未「店員に聞いてみたのですが」


海未「どれもカロリー高いらしいので、比較的に低めの物にしましたよ」


穂乃果「それじゃあ食べよっか！」


海未「明日から練習メニューに走り込み1セット追加ですね」


穂乃果「海未ちゃん今言わなくても……」


海未「あ、ごめんなさい」

穂乃果「もう……それじゃあ穂乃果のお願い聞いてくれたら許してあげる！」


穂乃果「穂乃果に食べさせて！」ｱｰﾝ


海未「……自分で食べてください」


穂乃果「はーやーくー」


海未「はいはい、これでいいんですよね」


穂乃果「んぐ」ﾊﾟｸｯ


穂乃果「もぐもぐ………美味しい！ここのクレープすっごく美味しいよ！」

穂乃果「次は穂乃果が食べさせる番だからね！」


穂乃果「ほらほら、海未ちゃん早く！」ｸﾞｲ


海未「もう、急かさないでくださいよ」


海未「それでは…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


海未「確かに美味しいです。甘すぎず…繊細な味で―――」


穂乃果「間接キスだね」ﾎﾞｿｯ


海未「んぐっ……！？」


海未「けほっ……けほっ…！ほ、ほのかっ！？」ｶｱｧ


海未「な、なんですかいきなり！？///」

穂乃果「むふふ、なんだろうねー？」ﾊﾟｸｯ


穂乃果「う～ん、美味しーい」


穂乃果「ほら海未ちゃんも」ｸﾞｲ


海未「わっ、なっ、わ、私は結構です！///」


穂乃果「ええっ！？まだたくさん残ってるよー！」


海未「穂乃果が全部食べてください！」ﾌﾟｲ


穂乃果「太っちゃうよ～…！」


海未「知りませんっ！勝手に太っていればいいんです！」


穂乃果「う、海未ちゃ～ん……」

海未「まったく穂乃果は……！」


穂乃果「お、美味しいけど、複雑な気分……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


穂乃果「ごっくん…………ああっ！」


穂乃果「海未ちゃん海未ちゃん！」ｸﾞｲｸﾞｲ


海未「な、なんですか今度は！」


穂乃果「あれ！あのクマさん可愛い！」


海未「クレーンゲーム……ですか」

穂乃果「よーし、チャレンジ！」ﾁｬﾘﾝ


海未「無駄遣いになりますよ？」


穂乃果「やってみないとわからないよ！」


ｳｨｰﾝ


ﾎﾟﾛｯ


穂乃果「ああー！」

穂乃果「ぐぬぬ………」ﾁｬﾘﾝ


ｳｨｰﾝ


ﾎﾟﾛｯ


穂乃果「うう………」ﾁｬﾘﾝ


海未「そろそろ止めたほうが…」

穂乃果「次は……次はいけそうな気がするんだ…！」


ｳｨｰﾝ


ﾎﾟﾛｯ


穂乃果「小銭がもうないや…………両替しよう」


海未「もう終わりにしましょう」


穂乃果「でも……あのクマ……」


海未「はぁ……仕方のないですね」ﾁｬﾘﾝ

穂乃果「海未ちゃん得意だっけ？」


海未「いえ、これが人生4回目ですが」


ｳｨｰﾝ


ﾎﾟﾛｯ


穂乃果「ああっ！惜しい！」


海未「こ、これは……手強いですね」ﾁｬﾘﾝ

――――――――――――


穂乃果「も、もう止めようよ……」


海未「駄目です！次こそ行けそうなんです！」ﾁｬﾘﾝ


穂乃果「で、でも……」


ﾎﾟﾛｯ


海未「ああっ！？あと少し…！あと少しなんです！」


海未「小銭がありません……穂乃果、両替お願いします！」


穂乃果「う、海未ちゃ……」


海未「お願いします！」

―――――――――――


海未「結局、見かねた店員が取らせてくれました」


穂乃果「わーい」ｷﾞｭｰ


海未「本当は私自身の力で取ってあげたかったんですが……」


穂乃果「いいよいいよー」


穂乃果「それよりごめんね。穂乃果がクレーンゲーム見つけたばかりに……」


海未「気にしないでください。そのぬいぐるみ、大事にしてあげてくださいね」


穂乃果「うん！海未ちゃん大好き！」

海未「か、帰りますよ！もうすぐ日が落ちます///」ｶｱｧ


穂乃果「うん！」


海未「………あ、そうでした」


穂乃果「どうしたの？」


海未「少し書店に寄ってもよろしいですか？」


穂乃果「うん、いいよ。穂乃果も欲しい本あるんだ」


海未「………そうですか？」

海未「着きましたよ」


穂乃果「…………ここ？」


海未「はいそうですが」


穂乃果「なんか古い本しかないんだけど…」


海未「古書店ですから」


穂乃果「それじゃ新刊漫画は………」


海未「ここにはないですね」

穂乃果「えー、つまんないよー」


海未「古書は良いものですよ。穂乃果も読んでみてください」


穂乃果「うーん…………それじゃ」ﾍﾟﾗｯ


穂乃果「………うっ、頭がっ！」


海未「……絵がないと駄目なんですか」


穂乃果「ほ、穂乃果はお店の前のベンチで待ってるから」


海未「冷えますよ」


穂乃果「大丈夫大丈夫。すぐ終わらせてね！」ﾀｯ

――――――――――――


海未「穂乃果を待たせてはいけないと思い、10分でお買い物を済ませました」


海未「さて、穂乃果は………いました」ｽﾀｽﾀ


海未「お待たせしました穂乃果」


穂乃果「…………」


海未「穂乃果………？」


穂乃果「すぅ………すぅ……」ｽﾔｽﾔ


海未「ね、寝てます……！」

海未「ほら、起きてください。風邪ひきますよ」ﾕｻﾕｻ


穂乃果「う～ん………うへへぇ……‥」ﾑﾆｬﾑﾆｬ


海未「まったく起きません」


海未「困りました」


穂乃果「すぅ………すぅ……」


海未「……まったく、仕方のないですね」

海未「穂乃果が起きるまで待ちましょう」


海未「少し冷えますが、こうして寄り添って………」


海未「マフラーで私と穂乃果を巻けば……」


海未「ふふっ。体が密着してとても暖かいです」


穂乃果「すぅ………すぅ……」ｽﾔｽﾔ


海未「なんだか……私も眠たく……」


海未「すぅ………」ｽﾔｽﾔ

――――――――――――


ことり「んで、そのまま寝ちゃって風邪ひいたの？」


海未「けほっ……けほっ………はい」


ことり「なんだか海未ちゃんらしくないね」


海未「本当に不覚です……！」


穂乃果「けほっ…‥はーい、海未ちゃん。おうどん出来たよー」

海未「どうして穂乃果もお見舞いに来ているのですか」


海未「あなたも風邪ひいているんですよね？」


穂乃果「うぇへへ…。気にしない気にしない」


海未「ことりもことりです。どうして穂乃果を連れてきたのですか」


ことり「え～、だって。穂乃果ちゃんの風邪の特効薬は海未ちゃんだから」

海未「意味がわかりま……けほっ、けほっ」


穂乃果「ほらほら、無理しちゃだめだよー？」


穂乃果「ほら、おうどん食べてー、お薬呑んでー」


穂乃果「おっと、その前に」ｺﾞｿｺﾞｿ


海未「ほ、穂乃果！？」


穂乃果「お邪魔しまーす」

海未「ど、どうして穂乃果が私の布団に入いるのですか！？」


穂乃果「だってー、穂乃果も病人なんだよー？」


海未「知っています！知っていますが……！」


ことり「それじゃことりは帰るね」


海未「ちょ、ちょっと待ってください、ことり！」


海未「穂乃果を連れて帰って……けほっ、けほっ」

穂乃果「けほっ……海未ちゃん温かいねぇ……」ｷﾞｭ


海未「ほ、穂乃果！？」ｶｱｧ


ことり「お大事にねー」ﾉｼ


海未「こ、ことり待ちなさっ――――」


穂乃果「けほっ……うぇへへ……一緒におうどん食べようねー」


穂乃果「よっと………ふー、ふー。はいあーんっ。だよー？」ｸﾞｲ


海未「も、もう………駄目です///」


海未「熱やら穂乃果やらで頭がクラクラして…」


海未「だ、誰でもいいのでなんとかしてくだ……さ…い…」


ﾊﾞﾀﾝ





おわり

最後まで読んでいただきありがとうございました。

前回　希「我が家のお猫様」
を書かせてもらった者です。

アニメ二期のEDジャケットに希と三毛猫の姿があってなんだか嬉しかったです。

次回はのぞりんっぽいものを予定しています。

おまけ



ことり「はい凛ちゃん。チョコホイップだよ」


凛「ありがとう、ことりちゃん」


ことり「ことりは抹茶小豆だよー」


凛「おおー。おいしそうだにゃー」


ことり「ふふっ、どうぞ」


凛「わーい。もぐもぐ………とっても美味しいにゃー」


ことり「それじゃあことりも、凛ちゃんのもーらい」ﾊﾟｸｯ


ことり「うーん………甘くておいしーい」


凛「ほっぺについてるにゃー」ﾍﾟﾛｯ


ことり「ひゃ……凛ちゃんありがと♪」ｲﾁｬｲﾁｬ


凛「なんだか幸せだにゃー」ｲﾁｬｲﾁｬ


おわり

>>42
三毛猫見てＳＳ書いたんじゃなくて三毛猫が出てきたは不思議な偶然なのか？