ハルヒ「ただの人間には興味ありません」八幡「……は?」 (230)


ハルヒx俺ガイル

※キャラ崩壊有り



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397739458


入学式


忘れもしない


俺はこの日、今までの人生でもっとも衝撃を受けたと言っても過言ではないほどの衝撃を受けた


ハルヒ「東中出身。涼宮ハルヒ」

ハルヒ「この中に宇宙人、未来人、異世界人が居たら私の所に来なさい。以上」


八幡「……は?」


八幡(何だあいつ。新手の厨二か?)


ハルヒ「……」ガタッ


八幡(……見た目は可愛いのに)


そう。始まりはその程度だったのだ


数日後

八幡(触らぬ神に祟りなし。涼宮とは関わるつもりもなかったのだが……)

ハルヒ「ねぇ。あんた」

八幡(滅茶苦茶話しかけられてるよ……はぁ……)

八幡「何だ」

ハルヒ「あんた、昼休みいっつも一人よね」

八幡(おい、何か人を貶し始めたぞこいつ。なんなの?別に一人だっていいじゃない)

八幡「それが?」

ハルヒ「あんたの名前八幡だっけ?」

八幡「そうだが?」

ハルヒ「……あんた実は神様とかっていう裏設定ないの?いつも一人なのは正体がバレないようにするカモフラージュね」

八幡(重症だ……L3ぐらいは行っているだろこれ。隔離はよ。)

八幡「俺はただのボッチだ。神でもなんでもない。この名前は親父が面白半分につけただけだ」

ハルヒ「……へー。ボッチキャラね」

八幡「キャラってなんだよ……キャラ付けでボッチしてる訳じゃないんだぞ。そこら辺のファッションボッチと同じにするな」

八幡(ボッチ党解散しても俺はボッチ党員のままなんだよ)

ハルヒ「……あんた、面白いわね」

八幡「お前の頭の中程じゃないがな」

ハルヒ「……なんですって!?」

八幡(あ、地雷か)

八幡「ぁー……いや、ほら、お前は普通が嫌いなんだろ?普通じゃないって意味だ」

ハルヒ「バカにしてるわね?」

八幡「してません」

ハルヒ「……ふんっ」プイッ

八幡(めんどくせぇ……)


結衣「ヒッキーって涼宮さんと仲良いんだ?」

八幡「はぁ?どこがだよ……てか、すまん。誰?ヒッキーって俺か?」

結衣「同じクラスの由比ヶ浜結衣だよ!?忘れちゃったの!?」

八幡「ああ。すまん。自己紹介の時寝てたからな」

八幡(涼宮の挨拶がインパクト強すぎて他が印象に残らなかっただけだが)

朝倉「あ、それ私も知りたいなぁ」

八幡「……えーっと……」

朝倉「あら。私のことも覚えてないんだ?」

結衣「委員長の朝倉さんだよ?」

八幡「……はぁ。どうも」

八幡(……この手のタイプは苦手だ。何時もニコニコして女の子を演じて油断を誘う……悪女タイプ。幾度となく騙された俺が保証しよう)

朝倉「どうやったら涼宮さんと仲良くなれたの?」

八幡「仲良くしたつもりはないんだが……」

朝倉「ふーん。不思議ねぇ」

結衣「……あ、そうだ。ヒッキー部活は決めたの?」

八幡「帰宅部。てかヒッキーは止めろ」

朝倉「あはは。ヒッキー」

八幡「おい」

八幡(なにこれ。虐めですかそうですか)

涼宮ハルヒの奇行は数知れずたびたび行われていた

一つ

休み時間事にどっかに消える

一つ

体育の着替え。男子がいても着替える

一つ

すべての部活に仮入部したらしい

一つ

髪型が毎日変わる

俺が思うに曜日が進むにつれて髪の結び目が増えている

……誰でもわかるかそんなの

さて、そんな風に涼宮の奇行が校内に広間っていった頃に事は起きた

ハルヒ「あ」

八幡「げ」

八幡(ついていない。何故下校時刻にこいつと出会うかね)

ハルヒ「なによその反応」

八幡「なんでもない」

八幡(目が怖いんだよ。それは俺もか……?主に腐ってる的意味で)

ハルヒ「ふんっ」

八幡「……今日はポニーか」

ハルヒ「何かいった?」

八幡「いや。何でも。……その毎日変える髪型は宇宙人対策でもしているのかと思ってな」

ハルヒ「……いつ気づいたの?」

八幡(え。まじかよ。痛すぎるぞ幾らなんでも。俺の黒歴史ノートより酷い)

八幡「……まぁ最近な」

ハルヒ「……そっ」

ハルヒ「私曜日によって感じるものって違うと思うのよね」

八幡「は?」

八幡(やっぱこいつとは関わり合わない方がいいんじゃないのか。いや、そうにちがいない)


ハルヒ「色にすると月曜日が黄色。火曜は赤で水曜が青で木曜日が緑」


八幡「?」

ハルヒ「金曜が金色で土曜は茶色日曜は白よね」

八幡「……それ殆ど漢字そのままじゃないか?」

ハルヒ「……そういえばそうね」

八幡「……?何だ?」


ハルヒ「私……あんたとどっかで会ったことある?ずっと前に」

八幡「ない」

ハルヒ「……そっ」



材木座「八幡よ」


八幡「何だ?」


材木座「最近よくあの涼宮氏と話しておるな」


八幡「そんなことはないぞ。変な言いがかりはやめろ」


材木座「しかし、お主も物好きよの……」

八幡「そういうのじゃないからな」

それから暫くして


八幡(席替えか……これでやっと静かに過ごせるな)


八幡(席替えというと、やっぱ端の席がいいな。俺の隣になってしまった女子は何故か嬉しくて泣いてしまうみたいだしな……ははは)


八幡「……窓際後ろから二番目か」


八幡(さらば涼宮。もう二度と喋ることもないだろう)




八幡(……偶然だよな?)


ハルヒ「……」


八幡(えー……嘘だろ?)


葉山「よろしくね。比企谷くん」


八幡「えーっと……」


葉山「葉山。葉山隼人。よろしく」


八幡「……あ、ああ」


八幡(よりによって隣がこいつか……女子グループから絶大な人気を誇るサッカー部の葉山隼人)


八幡「……」


八幡(後ろは電波で横はリア充……せめてもの救いは前の人が普通の人であったことか)


GW明け


ハルヒ「……おはよ」


八幡「……ああ。おはよ」


八幡「……」


八幡(さて、気まずい。基本俺から話すことなんてないんだが)


八幡「……結局部活には入らなかったんだな」


ハルヒ「どの部活も平凡なのよ」


八幡(そりゃここは何処にでもある平凡な進学校だからな)


ハルヒ「……高校に入れば少しは変わると思ったのに……本当にありふれた日常ばかり……」


八幡(それはそうだろ……なんたって高校は中学の延長線上なんだからな。ただ中学生の年が増えただけの場所だ)


八幡「……変わらないさ」


ハルヒ「……」


八幡「……そうそう周りの環境が変わるなんて事はないだろ……世の中にはそういうのを変えたくて発明とかしている奴が居るわけだ」


ハルヒ「知ってるわよ……そんなの」プイッ


何でこんなことを言ってしまったんだろうか


その事を俺はほんの20分で後悔することになった




バンッ!


ハルヒ「……そうよ!」グイッ

八幡「……ぐぇ」

八幡「ちょっと……涼宮……首」

ハルヒ「思い付いたのよ!」

八幡「その前に謝れちくしょう。何だよ」

ハルヒ「無いんだったら作ればいいのよ!」

八幡「何が言いたいか何となくわかるが、今は授業中だ」

ハルヒ「……む」

八幡(はぁ……静かに高校生活を送りたいってのに)

……この授業が終わった後俺は涼宮にネクタイを引っ張られていた



廊下

八幡「涼宮。ネクタイを引っ張るな。自分で歩ける。しかも滅茶苦茶目立ってるから」


ハルヒ「あんた遅いのよ!歩くのが」


八幡「だからってネクタイを引っ張るな。苦しいんだぞ」


ハルヒ「全速前進よ!時は戻らないのよ」タタタッ


八幡「わかったからせめて走るのをやめ……」



雪乃「……」



ハルヒ「協力しなさい」


八幡「断る」


八幡(用件を言われる前に断れば大概は諦める。ソースは俺)


ハルヒ「私は部員を確保するわ。あんたは書類ね」


八幡「おい。聞け」


ハルヒ「言っておくけど。逃げたら許さないからね!」タタタッ


八幡「おい。こら」


八幡「……マジかよ」


八幡(絶対に帰ってやる)

とりあえずここまでです


ゆっくりやっていく


お疲れ様でした

これどっちの世界基準なんだろう


次の日


ハルヒ「先に行ってて!」タタタッ


八幡「……さて、帰るか」


八幡(付き合ってられん。俺は帰る)


葉山「……帰るのかい?」


八幡「……?ああ。まぁ」


葉山「涼宮さんと何か約束をしてたんじゃないのかい?」


八幡「別に約束をしたわけじゃない。むしろ脅迫だあれは」


葉山「……涼宮さんの言うことには従った方がいい。特に君は」


八幡「……はぁ?」


廊下

八幡(何だったんだ?何故俺が涼宮の言うことを聞かなくちゃいけないのか)



長門「……」



八幡「あー……と……長門さん?だったか」



長門「部室」



八幡「?」



長門「来て」



八幡「……まさか涼宮が何かやったのか?」



長門「……」テクテク



八幡「あ。おい」




八幡「……仕方ないか」




文芸部室


八幡(……誰もいない。何故呼ばれた)


八幡「……もしかして嫌になったか?」


長門「違う」



八幡「じゃあ俺は何で呼ばれた」



長門「命令」


八幡「……命令?」


八幡(涼宮か?)


長門「……」ペラッ


八幡「……本が好きなのか」


長門「割りと」


八幡「ハイペリオンか。確か続編もあったな」


長門「……」ジー


八幡「どうした?」


バンッ

ハルヒ「やー!ごめんごめん。捕まえるのに手間取っちゃって!」


八幡「扉壊れるぞ……」




ハルヒ「よっと」ガチャ


「な。何で私連れてこられたんですか?ここどこですかー!」


ハルヒ「黙りなさい」


「ひっ」


ハルヒ「紹介するわ。朝比奈みくるちゃんよ」


八幡「……」


ハルヒ「……」

八幡(え。それだけ?)

長門「……」ペラッ


八幡「何処から拉致したんだ」


ハルヒ「違うわよ。二年の教室でぼんやりとしてたから捕まえたの」


八幡「それを拉致と言うんだ」


ハルヒ「いいじゃない。変わらないわよ」


八幡「……何でこの人なわけよ」


ハルヒ「可愛いから」


八幡「……は?」




ハルヒ「私って萌えって重要だと思うのよ」


八幡「ラノベの世界ではな」


ハルヒ「そう!おかしな事が起こる世界にはこういうロリで巨乳の子が一人は居るじゃない?」


八幡「ラノベだからな」


ハルヒ「だから連れてきたの」


八幡(ああ。やっぱこいつ真性のアホだ)



ハルヒ「みくるちゃん。何か他に部活してる?」


みくる「あ。はい。書道部に」


ハルヒ「あ。じゃあそこ辞めて。我が部の活動の邪魔だから」


八幡「おい。いくらなんでも」


みくる「……」チラッ


八幡(長門をみてる?)


みくる「……そっか。わかりました」


八幡(はぁ?何がわかったんだ今ので)


八幡(これはもっとしっかりと説明した方がいいな)


八幡「えーっと朝比奈先輩」


みくる「はい?」


八幡「貴女が入部させられそうな部活は文芸部ではないですよ」


みくる「はい?」


八幡「涼宮がこれから作る活動内容未定で名称不明の同好会ですよ?本当にいいんですか?」


みくる「?」


ハルヒ「名前ならあるわ」


八幡「は?」


ハルヒ「……」ニヤリ



八幡(さて、その肝心の部活の名前だが……)


ハルヒ「SOS団!」


八幡「……は?」


ちなみに意味は

S世界を
O大いに盛り上げる
S涼宮ハルヒの団


八幡(……だ。そうだ。お前これで申請通ると本気で思ってるのか?大丈夫かおい)


八幡「そもそも団じゃなくて同窓会じゃないのか」


ハルヒ「いいじゃない。別に」


八幡「もう勝手にしろ……」


こうして、SOS団なる部活が結成されたのだ


八幡(ちゃんと逃げれるのかなぁ……俺)


ハルヒはこれで一話終了だったかな

今日はここまでです

思ったより反響があって嬉しい

お疲れ様でした

>>20

そこら辺も適当に考察しながら楽しんでくれたら嬉しい



ハルヒ「やっぱり謎の転校生は欠かせないわよね」


八幡「何をいってるんだ……」


ハルヒ「転校生よ。謎の転校生」


八幡「そんなもん。謎でもなんでもないだろ」


ハルヒ「いいえ!学園ストーリーには転校生が来るものなのよ!」


八幡「……そうですか」


今思うと、これがネタ振りだったのだろうか



ハルヒ「来たわよ!」



八幡「何が」ペラッ



ハルヒ「転校生よ!謎の転校生!」




八幡「あのな、普通に親の転勤とかそんなもんじゃないのか。そんなの謎でもなんでもないぞ」


八幡「それに、もし何か不幸があっての転校だったらどうする」


ハルヒ「行ってくる!」



八幡「聞いちゃいないよ……まぁいいや」ペラッ




放課後


校門


八幡「……さーて、帰るか」ガチャ



八幡(……手紙?)



八幡「……」



八幡(誰かの罰ゲームか?差出人は……朝比奈先輩?)


部室で待ってます


八幡(……と言われてもな)


八幡(行くしかないか……しかし何でわざわざ手紙?)


八幡(俺が帰るのを見越してたとか?……まさかな)





八幡(こうも部室までの足取りが重いと憂鬱になるな。帰ってアニメ見たい)



雪乃「……」テクテク



八幡「……」



雪乃「……」



八幡「……?」



八幡(何か見られた?……つい他人の目線とか感じとるのはボッチの癖だな)



八幡「……ま。いいか」テクテク




雪乃「……相変わらず腐った目ね」




ガチャ

八幡「どうも」


みくる「こんにちは。えっと」


八幡「……ああ。比企谷です」


みくる「うん。よろしくね。比企谷くん」


八幡「……はい。所で、あの手紙は何だったんですか?」


みくる「手紙?」


八幡「……え?」


バンッ!


ハルヒ「へいお待ち!」


八幡(誰も待っていない。本当に扉を破壊する気かこいつは)




ハルヒ「本日9組にやって来た。即戦力の転校生。その名も!」


古泉「古泉一樹です。よろしく」


八幡(こりゃまた裏のありそうなイケメンだな。イケメンには裏がある。俺調べ)

ハルヒ「そいつは比企谷!んでその子がみくるちゃん。眼鏡かけてるのは長門さん」


ハルヒ「皆仲良くしましょう!」


古泉「入るのは構いませんが一体何をする部なのでしょうか?」


八幡「わからん。そこの涼宮に聞いてくれ」


ハルヒ「……発表するわ」




ハルヒ「我がSOS団の目的……それは」




ハルヒ「宇宙人や未来人。超能力を見つけ出して一緒に遊ぶことよ!」



その時俺は、何だか懐かしい気分に浸っていた


ああ。そういえば昔は俺もそういうのを探してたな……一人で


とか、ノスタルジックな考えをしていたのだが


八幡(つうか自己紹介の時のあれ。本気なのかよ)


八幡「あのな、涼宮」


古泉「……なるほど。流石は涼宮さんだ」


八幡(何を納得してるんだ……)


古泉「わかりました。入団します」


八幡(何がわかったんだ。少しは反論をしなさい。じゃないと俺も無理矢理入れられちゃうだろ?)


ハルヒ「よーし!これで部員も揃ったし。SOS団。ついにベールを脱ぐときがやって来たわよ!」



八幡(一生ベールを着ていてほしかった。心からそう思うよ)




そのベールを脱いだSOS団は早速やらかした


創立のビラをバニーガールの姿をして配ったりしていた


八幡(ちなみに俺は一切関わっていない。帰ろうと校門に行ったらビラ配ってた涼宮に首捕まれただけだ。その後涼宮が教師に首捕まれてた)



更に数日後パソコンが部室に設置された


訳がわからん


ハルヒ「この情報化社会にパソコンも無いだなんて許されないわ」



だ。そうだ。スマホで充分だろ


そう宣言した涼宮は部室から飛び出しものの一時間もかからない内にパソコンを持ってきた


コンピ研から拝借したらしいが……


八幡(絶対強奪してきただろ……)


どうやったかは恐いから気かないでおいた。触らぬ神に祟り無しだ


巻き沿いはごめんだ




ハルヒ「ねぇ」


八幡「……何だ?」


ハルヒ「ホームページ作ってよ」


八幡「何の」


ハルヒ「SOS団の」


八幡「……え?俺が?」




昼休み


まぁサイトぐらいは作った事があるから慣れたものだった


主に中二時代に……忘れよう。あれは思い出したら駄目だ


枕に顔を埋めて叫ぶ羽目になる



八幡「……と言っても。何を書けばいいんだ」



長門「……」



八幡「……ふー」ギシッ


八幡(何も喋らないのに同じ空間にいるのって気まずいよね)


長門「……これ」


八幡(……こいつから喋りかけるとは……初めてじゃないか?)


八幡「本?」


長門「貸すから」


八幡「はぁ……どうも?」


長門「……」テクテク


八幡「……読んだことあるんだけどなぁ」


八幡(まぁ久しぶりに読むのもありか)


とりあえずここまで


ガイル勢空気ですまん


お疲れ様でした


安定の誤字率
酷すぎ笑えない

同窓会→同好会
巻き沿い→巻き添え

探せば切り無さそうだから脳内変換頼みます



放課後

ハルヒ「行くわよ!」グイッ

八幡「ちょっ。だから……」

ハルヒ「あんたはすぐに逃げるから私が直々に連れていってあげてるの。感謝しなさい」

八幡「わかったから。逃げないから。ネクタイを……首が」

ハルヒ「しょうがないわね」パッ

八幡「ぷはっ……死ぬかと思った」

ハルヒ「ほら。行くわよ」

八幡「……はいはい」

ハルヒ「……ネクタイみっともないわよ」

八幡「誰のせいだ……誰の」

ハルヒ「……仕方ないわね」スッ

ハルヒ「……よし。これでよし」

八幡「……やけに馴れてるな」

ハルヒ「……そう言えばなんでだろ?ま、いいわ」テクテク



ハルヒ「今週末に不思議探索を行います」

八幡「……不思議……探索?」


ハルヒ「そう。世の中の不思議は探さなければ見つかりません」


ハルヒ「だから、探しに行くのよ!」



八幡(探してほいほい見つかったらそれは不思議とは言えないんじゃないのか……)



八幡「小町ー風呂空いたぞー」


小町「ほいほーい」



八幡(今日も疲れた……)ボスッ



八幡「……そういや。長門に……」ゴソゴソ


八幡「懐かしいなぁ」パラパラッ



八幡「やべ……栞が挟んであったのか……悪いことしたな」スッ


午後7時

光陽園駅前公園にて待つ



八幡「……ご、午後7時って……」バッ


PM0915


小町「お兄ちゃんどうしたの?」


八幡「駅前に行ってくる」バタバタ


小町「……?」



八幡「……わ……るい」ハァハァ

長門「……」

八幡「ちょっと……ま……ゲホゲホ」





八幡「悪い。待たせた」

長門「別に」

八幡「ずっと待ってたのか?」

長門「……」コクッ

八幡「……来るかもわからないのに……」

八幡(出会って間もないのにここまで待たれるとは……)

長門「……」スッ


八幡「どうした?」


長門「来て」

八幡(何処に行くんだ?こんな時間から)



八幡(……どうしてこうなった)


八幡「えーっと……長門さん?」


長門「飲んで」


八幡「……これもう五杯目……」




八幡「……で、何故俺はお前の家に呼ばれたんだ?」


長門「……涼宮ハルヒのこと」


八幡「……?」


八幡(何故涼宮?)


長門「そして、私のこと。貴方に教えておく」


八幡「一体何を?」


長門「……上手く言語化できない」


八幡(言語化?)


長門「情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない」


長門「でも。聞いて」




長門「涼宮ハルヒと私は普通の人間じゃない」


八幡(まぁ確かに二人とも変人だな)


長門「そうじゃない」


八幡「え。俺今口に出てた?」


長門「……私や涼宮ハルヒは貴方達のような大多数の人間とは違う」


長門「この銀河を統括する。情報統合思念体によって作られた、体有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース」


長門「それが私」


八幡「はい?何だって?」


長門「通俗的用語を使用すると宇宙人に該当する存在」


八幡「……宇宙人?」





とりあえずここまで


お疲れ様でした



八幡「……なるほど。と言うわけ無いだろ?さっぱり話が掴めないんだが……」


八幡「えーっと。お前が宇宙人で涼宮が何かよくわからない凄い能力を持っている?」


長門「そう。涼宮ハルヒは願望を実現する能力がある。彼女の観察が私がここにいる理由」



八幡「ありえないだろ」


八幡(どこの世界の話だよ)


長門「信じて」


八幡「と、言われてもな……」


八幡(ただの与太話と切り捨ててもいいけど……俺が狙われるとか言うしなぁ)


八幡「まぁ、とりあえず保留でいいか?全部さ。すぐに信じるのは無理だ」



長門「……」コクッ


八幡「お前以外にも、何だっけ。インターフェース?はいるんだよな?」


長門「そう。複数いる。常に彼女を観察している」



八幡(と、なるとだ、俺のクラスにもそんなとんでも宇宙人がいるわけか。よかったな。涼宮。夢が叶ってるぞ)



八幡「まぁ。今日はこれで」



長門「……」コクッ



正直俺は信じてはいなかった


そういう存在はあったらいいなと思ってはいるし。憧れだってある


けど、俺の目の前にそんな事態が起こるなんて思ってもいなかったんだ



八幡「そういや……明日謎の探索があるんだっけ」


八幡(涼宮も長門も俺から見れば少しズレてる女の子だ。今はそれでいいだろ)



八幡(せっかくの休日に何をしようとしてるんだ……俺は)


八幡「よう」


ハルヒ「遅い!罰金!」


八幡「そんな金はない」


ハルヒ「何よあんた。女の子待たせておいて甲斐性ないわね!」


八幡「時間には遅れてないだろ……」


ハルヒ「団長より遅かったら遅刻なのよ!」


八幡「何処のブラック会社だよ……」





涼宮の提案は二手に別れて不思議を探すと言う合理性も具体性も全くないものだった



ハルヒ「赤は二本よ!」


八幡「赤」


古泉「無印ですね」


ハルヒ「……むむ」


みくる「赤です」


長門「……」


八幡(朝比奈先輩か……何しゃべればいいんだよ……)


ハルヒ「むー!」




ハルヒ「いい!?マジデートじゃないからね!遊んでたら殺すわよ!」


八幡「わかってるって……つうかそんな殺すとか大声で叫ぶな……頼むから」


ハルヒ「ふん!」



八幡「どうします?」


みくる「どうしましょうか?」




休憩


お疲れ様でした



みくる「私……男の人とこうして歩くのって初めてなんです」


八幡「……そ、そうですか」


八幡(そんなこと言われてもどう反応していいかわからないんですけど)


みくる「比企谷くん」


八幡「はい?」



みくる「お話があります」


八幡(何だかとってもデジャブです)



みくる「……」


八幡「……」


みくる「……比企谷くん」


八幡「……はい」


みくる「信じてもらえないかもしれませんが、私はこの時間平面上の人間ではありません」


八幡「……と、言いますと?」


みくる「私はこの時間よりも、もっと未来から来ました」


八幡「……未来人ですか」


みくる「……はい」


八幡(これは一体何の冗談なんだ……)


八幡(涼宮が仕掛けたドッキリなのか?むしろそうであってほしい)




八幡「……三年前ですか」



八幡(長門も三年前について言っていたな。情報爆発だったか?)


みくる「そう。詳しいことはまだわかりません。ですが大きな時空断層がてきたのは確か」


みくる「そして、その中心に涼宮さんがいたの」


八幡「……三年前から時を遡れないんですよね?」


みくる「はい」


八幡「それの何がダメなんですか?」


みくる「……禁則事項です」


八幡「じゃあ、貴女達が未来人だとして、その目的はなんですか?わざわざこの時代にいる理由は?」


みくる「……禁則事項です」


八幡(これで何をどう信じろと……)


八幡「まぁ、とにかく話はわかりました……信じるかどうかは兎も角……」


みくる「はい。ありがとうございます」





ハルヒ「ちゃんと見つけたんでしょうね!?」


八幡「……お前こそ見つけたのか?」


ハルヒ「簡単に尻尾を掴めたら苦労しないわよ!」


八幡「……その言葉をそのまま返す」


ハルヒ「……もう一度班を分けるわよ!」




八幡(そして長門か)


長門「……」


ハルヒ「今度こそ見つけるのよ!わかった!?」


八幡「わかったから……お前もちゃんと探せよ」


ハルヒ「うっさい!」


八幡(どうしろと……)



八幡「……前の話さ」


長門「なに?」


八幡「……三年前に情報爆発が起きたんだよな?」


長門「そう」



八幡「涼宮に願望を実現する能力があるんだよな?」



長門「そう。彼女が願ったことが現実になる」



八幡「……本当なら恐ろしい話だ」



長門「本当」




八幡「……とりあえず行くか」




図書館


八幡(やっぱここだよな。ここなら長門も俺も暇潰しできる)



八幡「……さて、俺も」



八幡(ああ。これでいいか)スッ



雪乃「……」スッ



八幡「あ、す、すいません」



雪乃「……」ジー


八幡「えと、何ですか?」


八幡(この制服うちと同じ学校か?)


雪乃「……やっぱりそうなのね」


八幡「は?」


雪乃「……」テクテク


八幡「……どっかで会ったような?」






八幡「……」ペラッ


八幡(……あ。思い出した。廊下ですれ違ったな)


八幡「……でも何だったんだ?」


八幡(やっぱりそうなのね?……何の事だ?)


ブーブー


八幡「……」ビクッ


八幡「……涼宮?」ピッ


ハルヒ「遅い!今何時だと思ってるのよ!」



八幡「やべっ」





長門を連れ出すのが本当に大変だった


何を言っても反応しないし、動こうとしないし


図書カードを作って本を借りてやっと動いてくれた



そして全速力で帰ったんだが……



ハルヒ「遅い!罰金!」


と、涼宮に一蹴され飲み物を奢らされた



理不尽すぎる。俺のなけなしの金が……



小町「何をへこたれてるの?」


八幡「……なぁ小町」


小町「何?」


八幡「お前宇宙人とか未来人とか信じる?」


小町「……え?」


八幡「小町?」


小町「……」


八幡(おい……まさか?何で黙ってるんだよ)


小町「……高校に入って痛いのは卒業したと思ったのに」シクシク


八幡「聞いただけだろうが……」




とりあえずここまでです


お疲れ様でした



古泉「こんにちは」


八幡(まぁ、この流れなら間違いなくこうだよな)


八幡「……お前も涼宮絡みか?」


古泉「はい。涼宮さん絡みです」ニコリ


八幡(すげー胡散臭い笑顔だな)




中庭


八幡「んで、お前はどっちだ?」


古泉「どっちとは?」


八幡「超能力者か。異世界人かのどっちかだろ?」


古泉「……フフッ」


八幡「何だよ?」


古泉「失礼。いえ。余りにも率直に来るので少し驚いています。僕が関係者じゃなかったら、どうするおつもりだったんですか?」



八幡「……」



古泉「……すいません。話を戻します」


古泉「お察しのように、超能力者ですよ。そう呼んだ方がいいでしょう」


八幡「……出来れば違って、俺の頭がおかしいで済みたかったんだがな」


古泉「どうやら既にお二人とはコンタクトを取られようですね」


八幡「まぁ」


古泉「なら話は速いですね」




古泉「三年前」


八幡「また三年前か……」


古泉「はい。僕達は三年前に突如能力が目覚めました」


八幡「中学生の憧れだな」


古泉「……そんなにいいものではありませんよ」


八幡「……?」


古泉「いえ。そして、我々は誰に能力を与えられたのか、どのように使うかを知っていたのです」


八幡「……知っていた?」


古泉「はい。何故と言われてもわかるからとしか言いようがありませんがね」


八幡「……」


八幡(話がややこしいな)


八幡「とりあえずさ」


古泉「何でしょう?」


八幡「三年前とかそういうのはいいからさ、実際に能力を見せてくれないか?」


八幡「そうしてくれないと信じることも出来ない。悪いが俺はまだお前らの話を信じていないんだ」


古泉「それは当然でしょうね」


古泉「ですが、今はまだ、見せれません。能力には制限があるので」


八幡「……」


古泉「……必ずお見せしますよ……恐らく我々だけでなく、朝比奈みくるも、長門有希も」


八幡「……そうか」


教室

八幡(……しかし、涼宮大人気だな)


ハルヒ「……」ムスー


八幡(進化の可能性や時空の歪み、はては神扱いだ……)


ハルヒ「あんた、何処行ってたのよ。いっつも一人で食べてる場所にも居なかったし」


八幡「……は?」


八幡(探してたのか?でもいつも通り俺中庭にいたんだぞ?どういうことだ?)


八幡「中庭見たのか?」


ハルヒ「当然見たわよ。でも居なかったじゃない」


八幡「……そ、そうか。悪かったな」


ハルヒ「あんた放課後食堂で奢りだからね!」




体育


八幡「なぁ。材木座」


材木座「む。何だ?」


八幡「お前って普通の人間だよな?」


材木座「……ふ。我の本当の姿は剣豪将軍……今のこの姿は仮の姿よ」


八幡(こいつはイタイだけなのかそれとも本当になのかわからん)


材木座「はぁぁぁぁぁ!クラッシャーー!」スカッ


八幡(いや。無いな。うん。ない)



葉山「ごめん。比企谷くん。ボール拾ってもらえないかな?」


八幡「……ほら」


葉山「うん。ありがとう」ニコッ


八幡「……」ペコッ


八幡(つーか、何簡単に話を信じようとしてるんだ俺は……証拠が出るまでは全部保留だ)


材木座「八幡よ。この技名かっこよくないか?」


八幡「いいから、テニスしろ」



放課後

食堂


ハルヒ「……イライラするわ」


八幡「何で」


八幡(人に奢らせておいてイライラするってなんだよ……こっちのがイライラMAXだよ…こっちのが)


ハルヒ「ロリ巨乳も無口少女も謎の転校生も入れたのに何も起こらないんだもの」


八幡「そう簡単に起こらないから不思議なんだろ……」


ハルヒ「わかってるわよ。そんなこと」イライラ


八幡(……これが本当にあいつらの言う神なのか?……ないない)


ハルヒ「今日は前回の不思議探索の反省会ね」


八幡「……」


次の日


八幡(……さて、これどうしよう)カサッ


八幡(放課後待ってます……ねぇ)


八幡「……よう」


ハルヒ「……おはよ」ガタッ


八幡(ありゃー。ご機嫌斜めだな。こりゃ喋らない方がいいな)




放課後


八幡「涼宮。俺少し部活遅れる」


ハルヒ「はぁ!?何で!」


八幡「……教師の呼び出しだ」


ハルヒ「そんなの無視よ!」


八幡「無茶言うな」


ハルヒ「……終わったらすぐ来るのよ!?来なかったら承知しないからね!」


八幡「わかってるって」


ハルヒ「ふん!」


八幡(……さて、次は自称異世界人かな?)





八幡(手紙には時間指定は無かったが……)


八幡「……」ガラガラ


朝倉「……こんにちは」


八幡「お前か」


朝倉「そう。意外だった?」


八幡「……」


朝倉「入ったら?」


八幡「……」ガラガラ




一旦終了


お疲れ様でした


朝倉「ねぇ」


八幡「……何だ?」


八幡(放課後。呼び出し。手紙………罰ゲーム告白ですね。わかります)


朝倉「人はやらなくて後悔するより、やって後悔した方がいいっていうじゃない?」


八幡「まぁそうだな」


朝倉「これっとどう思う?」


八幡「やって後悔するならやらない。後悔するならやらなくていいだろ」


八幡「つーか、本当にやりたいなら後悔とか一々考えないだろ」


朝倉「え?」


八幡「そのままだ」


朝倉「……へぇ。貴方って面白いわね」


八幡「何が」



朝倉「私は、色んな人のデータを取ったけど、どのデータにも該当しないわ」



八幡「……何を言っているんだ。お前は」



朝倉「……私はね、何も変わらない観察対象に飽き飽きしてるの」


八幡「……?」


朝倉「だから」スッ



朝倉「あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見る」フワッ




八幡「ちょ……」



八幡(え?なんだこれ?なんだこれ?)



朝倉「あら、避けないでくれないかしら?」



八幡「避けるに決まってるだろ?つか、いきなりなんだ?」ジリジリ



八幡(もう少しでドアだ……)



朝倉「ふふっ……無駄よ?」



八幡「……は?」



ドアが……ない



八幡「はは……ははは。夢か」



朝倉「あら?そんなことないわよ?」シュ


八幡「っ」


朝倉「ほらっ……痛いでしょ?」




八幡(おいおい。マジで何が起こってる……涼宮?俺を殺す?何故?)



朝倉「ふふふ。何処まで持つかしら?」



八幡(うわー。教室がなくなったよー。ナンダコレー)



朝倉「もう諦めたら?」



八幡「そうしたいが、小町が待ってるんでね」



朝倉「あら。妹思いなのね」



八幡(何で知ってるんだよとか突っ込む余裕もないぞ。ちくしょう)



朝倉「ほら。死になさい」スッ


ズドッ!


朝倉「……外した?」


八幡(あ、あぶねぇ……)




朝倉「……運が良いわね……でも、これで終わりよ」ピッ


八幡(身体が……動かないんですけど……)


朝倉「さようなら」





ズドドドド




八幡(……は、外れた?)



朝倉「……嘘」





朝倉「貴方……何者なの?本当に人間?」


八幡(何か知らんが生き残ったぞ。でも動けねーし、詰んでる、詰んでるよ)


八幡(次攻撃されたら死ぬ。絶対死ぬよ。虚勢を張れ。時間を稼げ)


八幡「……さ、さぁな。案外人間じゃないかもな」



朝倉「……」シュ


八幡「ちょ」


ガンッ!


朝倉「……また外した」


朝倉(バリア?いえ、そんなものは張られていない。何故?)


朝倉「まぁいいわ」テクテク



朝倉「直接刺せば……問題ないもの」スッ



八幡(ああ……今度こそ死んだ……ごめん小町。お兄ちゃん先に死ぬわ)


朝倉「さようなら」




ザクッ!


八幡(はい死んだー)


八幡(……あれ?)


八幡「痛く……ない?」キョロキョロ


八幡(身体が動く?)


朝倉「……残念」


長門「……」


八幡「……長門」




ザクッ!


八幡(はい死んだー)


八幡(……あれ?)


八幡「痛く……ない?」キョロキョロ


八幡(身体が動く?)


朝倉「……残念」


長門「……」


八幡「……長門」




八幡(ああ。悪夢だ。夢なら覚めろ)



目の前で謎の戦いを繰り広げる長門


何か光ってるとかしか感想がでない


これがヤムチャ視点か……


もう、宇宙人も超能力も未来人も否定できんぞこれ


朝倉「ふふふ」シュ


長門「……」ブンッ



八幡「ぐぇ」



八幡(何で俺が蹴られるの?長門さんどうして?)



長門「動かないで」



朝倉「ふふっ……死になさい」ブンッ


八幡「長……」


長門「……大丈夫」


八幡(何処がだよ。すっげぇ刺さってるよ。どうなってんだよそれ)




長門「終わった」



朝倉「貴女の三年余りの人生が?」



長門「……情報結合解除」



朝倉「……嘘」



朝倉「……そうか。最初から」



長門「……」



朝倉「……あーあ。結局こうなるのね」サラサラ



長門「貴女は優秀だった」



朝倉「……さようなら。長門さん」



長門「……」




長門「終わった」



朝倉「貴女の三年余りの人生が?」



長門「……情報結合解除」



朝倉「……嘘」



朝倉「……そうか。最初から」



長門「……」



朝倉「……あーあ。結局こうなるのね」サラサラ



長門「貴女は優秀だった」



朝倉「……さようなら。長門さん」



長門「……」




八幡「……終わったのか」


長門「……」ドサッ


八幡「長門!大丈夫か。今すぐ救急車……いや、救急車でいいのか?」


長門「肉体的損傷は問題ない」


長門「まずはこの空間を修正する」


八幡「……教室に……なってく」


八幡(マジで規格外過ぎるぞ……なんなんよ一体)


長門「……」


八幡「……どうした?」


雪乃「……情けない顔ね」


八幡「……お前は」



連投申し訳ない


>>107

朝倉「これってどう思う?」

ですね。誤字です


今日はこれで多分終わりです


お疲れ様でした




長門「……」


八幡「……誰なんだ?お前は?」


八幡(朝倉の増援か?それとも別の何かなのか?)


雪乃「……そうね。初めましてなのよね。……J組の雪ノ下雪乃よ」


八幡「……国際教養科か」


雪乃「そうよ」


長門「……下がって」


八幡「長門?」


雪乃「……大丈夫よ。彼には何もしないわ」


長門「……」


雪乃「……私も彼に死なれると困るのよ。本当に遺憾だけどね」


八幡(何だ?一体何を話しているんだ?)


雪乃「……帰るわ」


雪乃「比企谷くん」


八幡「……な、何だよ?」



雪乃「軽率な行動は身を滅ぼすわよ。死にたくなければ気を付けなさい」


八幡「……」


雪乃「……」テクテク


八幡「……何だったんだ。あいつ」



長門「……わからない」



八幡「宇宙パワーとかでも?」



長門「情報を解析できなかった」



八幡「……宇宙人とか?」



長門「不明」


八幡「……そっか」



八幡「長門」


長門「何?」


八幡「その……助けてくれてありがとう」


長門「構わない」



八幡「……宇宙人ってのは他にもいるのか?」


長門「わりと」


八幡「まじか……また襲われるのか……」



長門「大丈夫」



長門「私がさせない」



八幡「……」



長門「?」



八幡「ああ。いや、何でもない……嬉しいけど無茶はしないでくれよ」



長門「……」コクッ


八幡(怪我も教室も元通り……か。本当にもう夢じゃすまなくなったな……)




八幡(朝倉は転校したことになっていた)


八幡(……まぁ平然と目の前にたたれても困る……もう頭が一杯一杯だ)


八幡(これからどうするんだよ俺)


ハルヒ「ねぇ……」


八幡「何だよ?」


ハルヒ「これって事件よね!」


八幡「……」


八幡(どうする?本当の事を言ってみるか?いや待て、長門は俺の言うことをこいつは信じないと言った)


八幡(古泉は涼宮が能力を自覚すると世界が崩壊するとも言っていた……安い世界だな。ちくしょう)


八幡「……ただの親の転勤とかじゃないか?」


ハルヒ「でも急によ?友達にも先生にも言わないなんて変じゃない」


八幡「……例えば夜逃げとか」


ハルヒ「それこそ事件の匂いね」


八幡(しまった……)


ハルヒ「これは放課後調査をする必要があるわね」




昼休み


八幡「……」モグモグ


雪乃「呆れたわ」


八幡「んんっ!ゲホゲホッ」


雪乃「何よ?人を幽霊みたいに」


八幡「お、お前……何で」


雪乃「それは此方の台詞よ」


八幡「……?」


雪乃「こんな人気のない場所で一人でお昼なんて、貴方本気で死にたいの?」


八幡「……はは。まさか」


雪乃「昨日の朝倉さんみたいなのが来ても知らないわよ」


八幡「……それは」


雪乃「……まぁいいわ」




雪乃「今日は貴方に話があるのよ」


八幡「……」


八幡(……またこのパターンかよ。こいつは敵なのか味方なのか)


雪乃「貴方の団長にこれを渡しておいて頂戴」ピラッ


八幡「……なんだこれ」


八幡「奉……仕部……?」


雪乃「……貴方たちSOS団の隣の教室で今日から始めるわ。挨拶のようなものね」


八幡「俺は涼宮のマネージャーじゃないぞ」


雪乃「こちらにも都合があるのよ。それじゃあね」


八幡「俺の都合は無視か。つかお前は一体何が目的なんだよ」



雪乃「……」


八幡「……」


雪乃「貴方は何も感じないの?」


八幡「は?」


雪乃「……いえ。何でもないわ」


雪乃「私の目的は……」


雪乃「……世界を作り直すのよ」






八幡「……訳がわからない」




ここまでです


やっとゆきのん出せたよ……


お疲れ様でした


八幡「……何なんだよ。世界とか神とか」


結衣「何が?」


八幡「……え?」


結衣「やっはろー。ヒッキーブツブツ喋ってたら怖いよ?」


八幡「……すまん。誰?」


結衣「同じクラスの由比ヶ浜結衣だよ!?てか前もこの流れだったからね!?」


八幡「あー。ほら、俺人の名前覚えるの苦手で」


結衣「知ってるけどさぁ……」


八幡「で、何?」



結衣「むしろこっちが聞きたいよ?ブツブツ喋って歩いてるんだもん。気になるじゃん?」



八幡「……何でもないぞ。ちょっと考え事だ」



結衣「ふーん?」



八幡「それじゃあな。俺は教室に戻る」



結衣「うん。またね。ヒッキー」



八幡(……口に出してたのか……いかんな)



放課後


ハルヒ「さぁいくわよ!」


八幡「辞めとこうぜ。何の特にもならないぞ」


ハルヒ「あんたに拒否権はない!」


八幡「人権は誰にでもあるぞ」



まぁ、そんな抵抗をものともせず、俺は涼宮に連れ去られてしまった



このタイミングで襲われたらどうするんだよ……



いや、そもそも宇宙人も未来人も超能力者も涼宮が能力を自覚するのはよくないとしていた


なら、逆説的に涼宮の近くにいる間は安全なのか?



八幡「ここだったのか……朝倉の家」


ハルヒ「ええ。流石にオートロックの番号はわからないわね」


八幡「諦めて帰ろうぜ」



ハルヒ「まぁ待ちなさい。ここは持久戦よ」





ハルヒ「ほら、入れたでしょ?」



八幡「無理矢理だがな」


ハルヒ「入れればいいのよ……ここね」


八幡「鍵しまってるだろ」


ハルヒ「……管理人さんの所に行きましょう」


八幡「何をしに」


ハルヒ「いいから」




さて、涼宮は管理人のところに来ていくつか質問をしていた


何時から入居していたかとか両親とか、移住先とか


……そりゃ文字通り消えてしまったからわからんよな


それを知ってるのは俺だけだけどさ……


疑問に思うとすれば宇宙人ってのはどうやってこの高いマンションを買ったんだ?


やっぱ便利宇宙パワーなのか?


今度長門に聞いてみるか


ハルヒ「ご丁寧にありがとうございました」ペコッ


八幡(こいつもこんな対応出来るんだな……少しでも日常生活に分ければいいのに)


管理人「少年」



八幡「?」



管理人「あの子から離れるんじゃないぞ?」



八幡「……?」




八幡「これからどうするんだ?」


ハルヒ「別に……」


八幡(ノープランか……)


八幡「……帰らないのか?」


ハルヒ「……」


八幡「……」



ハルヒ「……あんた、自分が地球上でどれだけちっぽけな存在か。自覚したことある?」




とりあえずここまで

休みだから多分またこれる

お疲れ様でした



八幡「……」


ハルヒ「私はある……忘れもしない」


ハルヒ「小学生の六年生の時、家族みんなで野球を見に行ったの」


八幡(何が言いたいんだ?)


ハルヒ「野球には興味なかったけど、球場について驚いた」


ハルヒ「見渡す限り人だらけなの」


ハルヒ「野球場の向こうにいる米粒みたいな人間がびっしり動いているの」


ハルヒ「日本の人間が残らずこの空間に集まっているんじゃないかと思った……」


ハルヒ「親父にその球場にいる人数を聞いたら、満員だから五万人ぐらいだろうって答えた」


ハルヒ「試合が終わってから家に帰って電卓で計算してみた、そして愕然としたわ」


ハルヒ「日本の人口のたった2000分の1」


ハルヒ「その時私は自分がどれだけちっぽけな存在か自覚したわ」


ハルヒ「私はそれまで自分は地球上で誰よりも楽しい人生を送っていると思ってた」


ハルヒ「でもそれはごく普通の当たり前のことでしかなくて……世の中には私より楽しいことを経験してる人がいる」


ハルヒ「……それが私じゃないのは何故?」



ハルヒ「中学に上がるまで私はずっとそんなことを考えていたわ」



八幡「……」




ハルヒ「そして思い付いたの。面白いことは待っててもやってこないって」



ハルヒ「中学に上がったら私なりに色々とやったつもり」



ハルヒ「けど、結局何も起きずそのまま……気がついたら私は高校生になってた」



ハルヒ「……少しは何かが変わると思ってた」



この時俺達の後ろで電車が通ったおかげで、ここで何か突っ込むべきか、それても適当に誤魔化すべきか考える時間を得た



八幡「……」



だが、結局俺は何も答えなかった



適当な慰めや、誤魔化しなどこいつは求めていないし、するべきではないはずだ


今の俺にこいつに何かを言う資格なんてないのだ


あらゆることから避け続けた俺には……


ハルヒ「帰る」



八幡「……はぁ」



八幡(俺もそっちからのがいいんだが……)


涼宮がこっちくんなオーラ出しまくってるから遠回りでもして帰ろう




まさか涼宮が自分の事を話すとは思わなかった



普段の言動は無茶苦茶だし、性格も反対、絶対にわかるところなんてないと思っていたんだが



俺は涼宮の話を聞いて少しだけその考えに共感したのかもしれない



八幡「ちっぽけな存在……ね」



古泉「こんにちは」



八幡「……古泉」



古泉「いつぞやの約束を果たそうかと思いまして」


古泉「少しばかり、お時間を頂いてもよらしいでしょうか?」


八幡「……涼宮絡みか」


古泉「涼宮さん絡みで」



八幡「……えらく良いタイミングでタクシーが来たもんだな」



古泉「この間、超能力の証拠を見せろと言われましたので、丁度いいタイミングが発生したので」


八幡(無視かよ……どうせこのタクシーも機関とやらの関係なんだろうな)


八幡「まだ涼宮が神だって思ってるのか?」


古泉「……人間原理という言葉をご存知ですか?」


八幡「少しならな」


古泉「流石ですね。その原理の延長線ですよ」


八幡「はぁ?」


古泉「覚えていますか?世界は涼宮さんによって作らたのかもしれないと僕が言ったことを」


八幡「そりゃあな」


古泉「彼女には願望を実現する能力がある」



古泉「彼女は宇宙人がいたほしいと願った、だから長門有希がいる。同様に未来人もいてほしいと願った。だから朝日奈みくるがここにいる」


古泉「そして僕も……彼女に願われたからここにいるのです」




八幡「だったら俺はなんでここにいるんだよ。普通の人間だぞ」


古泉「それもまた、彼女が願ったからでしょう」


八幡「……おちょくってんのか」


古泉「そんなことはありませんよ。貴方がここにいるのには必ず理由があるのです」


八幡「……」


古泉「さて、ここからが本題です」


古泉「彼女はこの世界が自分にとってつまらないものと思っています」


八幡「……そうだな」



古泉「これはちょっとした恐怖です」


古泉「何故かわかりますか?」


八幡「……世界を創造できるなら破壊もできる……ってか?」


古泉「その通りです」




八幡「それならもう何度も作り直されてるな。この世界は」



古泉「可能性は否定できません。この世界はもしかしたら何度も作り直された世界かもしれませんからね」



八幡(作り直す……)




雪乃【この世界を作り直すのよ】




古泉「どうかされましたか?」


八幡「……いや」




八幡「なら、涼宮に超能力者の存在を打ち明けたらどうだ?そうすりゃ世界を滅ぼすとか思わないだろ」



古泉「それはそれで困るんですよ」


古泉「涼宮さんが超能力が当たり前と思ってしまうと、本当に全世界の人間がそうなってしまうかもしれません」



古泉「物理法則が乱れます」



八幡(もう既に乱れまくってるだろ)



八幡「なら、どうして超能力を願ったのにあいつはその存在を見つけれていない?おかしいだろ」



八幡「あいつの目的は超能力者や未来人、宇宙人、異世界人と遊ぶことだろ?」



古泉「僕達の存在を望む願望と、そんなのがいるはずがないと言う常識論が彼女の中でせめぎあっているのですよ」


古泉「彼女は願望と共に普通の常識をちゃんともっています」


八幡「……」


八幡(まぁ確かに管理人との対話は常識的な対応だったが)




古泉「つまり僕達は、彼女に僕達の存在を気づかれず、常識を持ったまま天寿をまっとうしてもらいたいのですよ」



八幡「……」



古泉「さて、ここですね」



古泉「ここまで来て何ですが……今ならまだ引き返せますよ」



八幡「……」



古泉「……愚問でしたね。それでは少しの間、目を閉じていてください」



八幡「……」スッ




ここまでです

お疲れ様でした




八幡「これは……」


古泉「灰色の世界……ここは涼宮さんの精神が影響する世界です」


八幡「……なんつー世界だ」



古泉「……何だか、嬉しそうですね?」



八幡「え?あー……どうだろうな」



古泉「……始まりましたね」



八幡「何……だ、あれ」



古泉「……青い巨人。僕達は神人と呼んでいます」



八幡「はは……ますます厨二だな」



古泉「そうかもしれませんね。もっとも、仮想世界とは違いますが」


八幡「町が無茶苦茶にされてるんだが?」


古泉「はい。涼宮さんはストレスが溜まった際に、こうして神人を暴れさせてストレス発散をしているのです」


八幡「ある意味合理的か」


古泉「そうですね。現実世界でやられるわけにはいけませんからね」


古泉「さて……」ブゥン


八幡「うおっ。オーラ?バリア?」


古泉「僕も向かいます」シュッ



八幡「……まじで二次元始まったよ」



八幡「いや、三次元が始まったのか?」



八幡「……」



葉山「凄いと思うかい?」



八幡「……葉山」

―――


葉山「や。比企谷くん」


八幡「……お前も超能力者ってわけか」



葉山「……まぁ、そんな所だね」



八幡「お前は行かないのか?」



葉山「僕は彼等とは違う所属だからね」



八幡「所属?」



葉山「気にしなくていいよ」



八幡「で、俺に何か用か?」



葉山「ただの顔合わせだよ」



八幡「顔合わせ?」



葉山「君は……この世界が好きかい?」


八幡「……どういう意味だ?」



葉山「そのままの意味さ……宇宙人や未来人、超能力者……はたや神がいるこの世界が好きかい?」



八幡「……」



葉山「……答えはまた今度聞かせて貰うよ……どうやら終わったみたいだしね」


八幡「……」


葉山「それじゃあね。比企谷くん」


八幡「……」


古泉「お待たせしました」




八幡「終わったのか?」


古泉「はい。もうすぐちょっとしたものが見れますよ」


八幡「?」


古泉「世界の崩壊ですよ」



八幡「は?」





八幡(……死ぬかと思った。ホラーかよ……)



古泉「どうでしたか?中々壮大だったでしょう」



八幡「気が狂いそうになった」



古泉「それは失礼しました」




八幡「……なぁ」



古泉「何か?」



八幡「あの空間に入れるのは超能力者だけなんだよな?」



古泉「はい。あの空間に一般人が迷い混むのはまぁ滅多にありません」



八幡(と言うことは葉山は超能力者で確定か)



古泉「……何か気になることでも?」



八幡「……お前ら機関ってのは何種類もあるのか?」



古泉「……そうですね。僕達の所属している機関以外にも多くの組織が涼宮さんを監視しています」



八幡「……そいつらが涼宮の能力を狙っている可能性は?」



古泉「ありますね」



古泉「むしろ、強硬派は多く存在しています。今は我々が牽制をしていますが……貴方が朝倉さんに襲われたのも強硬派の一部の策略ですしね」



八幡「……そうか」



八幡(全世界をどうこうできちまう能力ね……そりゃ血眼になって欲しがるわ)



古泉「安心してください。貴方や涼宮さんの安全は我々機関が保証します」



八幡(いや、俺もう既に襲われたし)




古泉「遅くまで連れ回してすいません。それでは」



八幡「ああ。またな」






八幡「……世界ねぇ」カサッ



八幡「……奉仕部……か」




ここまでです

お疲れ様でした



さて、雪ノ下に貰った紙には奉仕部とかかれたビラだった訳だが……


なんだこれ。奉仕部?エロい奉仕してくれんのかなぁ


いや、たとえそうなっても俺は逃げるけど……後々金を請求される可能性あるし


俺に支払い能力無いし、作る気もないし



普通に生徒の悩み相談とか書いてあるし



それはさておき、これを涼宮に渡して良いのかどうか……


あの涼宮が変な部活の存在を知る


八幡「……あんまり良い予感はしないな」




次の日


八幡「……よう」



ハルヒ「……」



八幡(挨拶もなしかよ。え?聞こえてるよね?)



ハルヒ「……」


八幡(ああ、もう……どうしてこいつは何時も何時もこんなにイライラしているのか……そのうち禿げるぞ?)


八幡「……涼宮」



ハルヒ「……何」



八幡「お前に渡してくれだとさ」



ハルヒ「は?なにそれラブレター?私はそんなことも自分で出来ない男はお断りよ」



八幡「違う」



ハルヒ「じゃあなんなのよ……奉仕部?」



八幡「お隣に部活を作ったんだとよ。その挨拶代わりだそうだ」



ハルヒ「……ふふ」



八幡「……」



八幡(あーあ。やっぱこうなるよな……)


ハルヒ「我がSOS団に果たし状だなんて……面白いじゃない!」



八幡「……とりあえず授業受けてからな」



八幡(イライラして塞ぎ困れるよりはこっちのが良いな。ほら、古泉もバイト減るし?こいつも禿げたら可哀想だしな)


昼休み



ハルヒ「行くわよ!」グイッ



八幡「は?ちょ。まっ」



ハルヒ「さー!待ってなさい謎のライバル!」



八幡(謎のライバルってなんだよ!あれか奉仕部のことなのか?つか昼休みに部室にいるわけが)




ハルヒ「たのもー!」バンッ!



雪乃「……」パタンッ



ハルヒ「あんたがここの部長?」



雪乃「ええ。そうよ。……ようこそ。奉仕部へ」


ハルヒ「……」ニヤリ





ここまでです


GW返上だよちくしょー!


お疲れ様でした


ハルヒ「私達はSOS団。そしてその団長の涼宮ハルヒ」


雪乃「知っているわ。有名だもの」


ハルヒ「あらそう?……私も貴女を知ってるわ。国際教養科でトップの成績を取っている秀才。雪ノ下雪乃さんよね」


雪乃「……ええ」


ハルヒ「そんな貴女がこんな訳のわからない部活を作るなんて、何があったの?」


八幡(SOS団だって十分訳のわからない部活だ。こっちは)


雪乃「……そうね。強いて言うならこの世界を人ごと変えるためよ」


ハルヒ「……へぇ」ニヤ


八幡(……おいおい。そんなこと涼宮に話したら……)


ハルヒ「決めたわ!」


八幡「……何を」


ハルヒ「親睦会を開くわよ!」


八幡「……はい?」




ハルヒ「やっほー!皆ーいるー?」


みくる「こんにちは。涼宮さん。比企谷くん」


古泉「おや?お客様ですか?」


ハルヒ「そうよ!今日からお隣で部活を開いた雪ノ下雪乃さんよ!」


雪乃「……こんにちは」


長門「……」ジー


長門が俺に視線を向けてくる


何と言うか、普段は無表情すぎて何が言いたいのかわからないが、今回はわかるぞ……


何故こいつがここに?だろ


宇宙人パワーにテレパシーとかがあるかはわからないが、俺は心でわからないと答えた


長門「……」コクッ


八幡(まさか……通じたのか?)


おいおい。これ普段から考えが筒抜けってことか?


……今度長門に確認しとこう


古泉「それで、雪ノ下さんは何故こちらに?」


ハルヒ「良いとこに目をつけたわね!古泉くん」


良いところも何も、お前以外全員疑問に思ってるだろ……


ハルヒ「私はね。謎は謎を呼ぶと思うのよ」


古泉「と、申しますと?」


ハルヒ「例えば大きな事故が起きた時、それが起きる前には小さな事故や不具合が沢山生じているの」


ハルヒ「それに本人が気づいてなくてもね。その小さな不具合が重なりあって大きな事故となるの」


古泉「確かにそのような話を聞いたことがありますね」


ハルヒ「そう。つまり、それは謎にも適用されると思うのよ」


古泉「なるほど……つまり謎は謎を呼ぶ……ですね?」


ハルヒ「そうよ!私達は不思議を探す部を作った……そうしたら今度は隣に新しい部ができた……これにはきっと何かがあるのよ!」


みくる「あ、あのぅ。私には何がなにやら」


八幡(まぁ、涼宮の話は常識の外にあるしな……今回はまだ理解できる範囲だが)


古泉「……」


八幡「……」


古泉は何かを考えているようだ


まぁ雪ノ下の素性を探っているんだろうが


ハルヒ「それじゃあ雪ノ下さん。たっぷり質問させてもらうわよー」


雪乃「どうぞ」


ハルヒ「まずは、奉仕部の活動内容かしら」


雪乃「ビラに書いてある通りよ」


ハルヒ「生徒の悩み相談?」


雪乃「ええ。正確には依頼者の自己改革を促し自立させることよ」


ハルヒ「それだけ?」


雪乃「ええ」


ハルヒ「んー……でもそれってボランティア部とかでもいいんじゃない?」


雪乃「ボランティアはただ手助けするだけよ。私はあくまで解答に辿り着く手助けをするだけ。全てを救うなんてことはしないわ」


ハルヒ「……ふーん。じゃあ部員構成は?」


雪乃「三人よ」


ハルヒ「あれ?それだと部として認められないんじゃない?」


雪乃「本来はそうね」


ハルヒ「と言うことは何かしたのね?どうやったの?」


雪乃「秘密よ」


ハルヒ「む。簡単には手の内を明かさないわけね。まぁいいわ」


ハルヒ「じゃあ次の質問よ。何故奉仕部を作ったの?」

雪乃「……私はこの世界を人ごと変えたいのよ」

ハルヒ「その人ごとって?」

雪乃「そのままの意味よ。この欺瞞に満ち溢れた世界を変えたいの」

ハルヒ「……」


八幡(欺瞞ね)


確かにこの世は腐ってる


腐ってる俺が言うんだから間違いない


表面上は仲良く取り繕って裏では……何てことは当たり前だし、嘘をついた者が得をし、そうでない者は損をする


嘘、欺瞞、偽り、嘲笑、軽蔑、憎しみ、そんなもんばっかりがこの世界にはこびりついてる


だから世界を変える?


涼宮の力を使ってか?


……それこそ欺瞞じゃないのか


……と普段なら思うはずなんだが、何故かあまりそう思わない。……感情論なんて俺らしくもない



ハルヒ「それで奉仕部を?」


雪乃「ええ」


ハルヒ「……面白いじゃない!」


ハルヒ「そう!人は何かを望むとき自ら動かなければいけないものなのよ!」


ハルヒ「だから雪ノ下さんの行動は正しいと思うわ」


雪乃「……」


ハルヒ「SOS団は貴女を大いに支援するわ!」


八幡「……」


八幡「……あの後すっかり御機嫌だったな」


古泉「そうですね。最近閉鎖空間が大量に発生していたので有り難くはありますが」


八幡「が?」


古泉「……失礼。彼女の存在は少々危険であると思いまして」


八幡「……」


古泉「彼女については現在機関が全力で探っていますが……はたしてどうなるか」


こいつらの前だとプライバシーもへったくれもないな


八幡「やっぱあいつも裏に何かがあるわけか」


古泉「恐らくは……」


八幡(めんどくさい事になりそうだ)



更新停滞申し訳ありません

月末からは少しは早くなりますのでお許しください

それではお疲れ様でした

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月18日 (金) 01:11:17   ID: VC3u15Kr

面白いッ!
更新ガンバ

2 :  SS好きの774さん   2014年04月18日 (金) 10:34:12   ID: ZWAUPm9B

またお前かww

期待する

3 :  SS好きの774さん   2014年04月27日 (日) 17:12:28   ID: lt2y4UG5

期待

4 :  正義のおっ   2014年05月23日 (金) 16:46:00   ID: WL7rA3nP

期待

5 :  SS好きの774さん   2014年11月25日 (火) 17:31:43   ID: SB2_oPZU

キョンの性格混ざってるっぽい八幡だと思ったけど
入学時に事故がなくて人との関わりを諦めてなければこんなもんなのかな

つか、超面白いのに完結しないとかホントSSはクソ(´・ω・`)

6 :  SS好きの774さん   2016年08月17日 (水) 18:02:40   ID: 3QMteYse

キャラ崩壊

7 :  SS好きの774さん   2018年07月09日 (月) 22:15:45   ID: 3RLx7-nw

更新頑張ってくれー!頼む!

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