モバP「仕事貰ってきました」 ちひろ「アイドルのヤンデレ劇場?」 (70)

ちひろ「なんですかこれ?」

モバP(以下P)「アイドルにヤンデレを演じてもらうっていう企画らしいですよ」

ちひろ「ところで…ヤンデレって?」

P「えっとですね…相手の事が好き過ぎて、相手に依存、束縛したりするというもので…精神の病気とも言われてますね」

ちひろ「へぇー…そんなのが流行っているんですか? 聞いた限り怖いイメージしかないんですけど」

P「さぁ…この世の中、何が売れるか分からないですから。企画者もそう言ってました」

ちひろ「そうですね…で、誰が出るんですか?」

P「自分からやりたいって言うやつを出します」

ちひろ「へっ?」

P「うちのプロダクションから誰でも何人でもいいとのことらしいです」

ちひろ「て、適当ですね」

P「それだけうちのプロダクションを贔屓してもらっていると捉えましょう」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397556465

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ーーー


P「と、いうわけで、誰か出たい人ー」

アイドル「…………」シーン

P「あ、あれ? どうした、出たくないのか?」

奈緒「好き好んで、ヤンデレを演じたいと思う奴はいないと思うぞ…」

アイドル「うんうん」

P「え、えぇ…。あれだぞ! 恋人役としてあのイケメン俳優○○が出てくれる予定なんだぞ!? イチャイチャできるぞわーっ羨ましい!」

ちひろ「必死ですね…」

凛「○○…うん。私はいいかな」

P「えっ」

未央「私も今回はパス!」

卯月「プロデューサーさんには悪いけど…私も…」

P「え、えーっ!? ほかのみんなも!?」

アイドル「……」コクリ

P「」

P「な、なぜ……」

アイドル「……」

ちひろ(ホント、この人は鈍感なんだから……そうだっ!)ティン!

ちひろ「すみません、少し電話してきます!」

P「えっ、ど、どこへ? お、おーい…」

凛「……ねぇ、プロデューサー」

P「ん? なに?」

凛「プロデューサーはさぁ…私の、その、ヤンデレ姿…みたいわけ?」

P「ん? …あー、そうだな。見てみたいな」

アイドル「!」

P(今後に生かされるかもだしな)

未央「ねぇねぇ、私はーっ?」

P「ん? もちろん未央のも見たいさ」

未央「そ、そうなんだっ//」

卯月「私! 私はどうなんですか!?」

P「卯月のも見たいぞ」

卯月「……っ//」

P「というより、みーんなのを見てみたいな。ははっ」

アイドル「!!」

アイドル(ど、どうしよ…でも、恋人相手は…違う人…)

ちひろ「プロデューサーさんっ!」ガチャッ

P「あっ、おかえりなさい、ちひろさん。どこに電話を…」

ちひろ「頼み込んでみました! そしたら、了承されました!」

P「え? ん? 何をですか?」

ちひろ「恋人役がプロデューサーさんに、なったんです!」

P「へ? そんなの逆効果じゃ」

アイドル「!!!」ガタッ

P「ヒッ!?」

凛「出る」

未央「私も出るよーっ! 出るしかないでしょーっ!」

卯月「島村卯月、頑張ります!」

P「な、なぜぇ…」

ちひろ「ふふっ♪」

~収録当日~

スタッフ「おっ、来たね!」

P「この度はどうも」

スタッフ「いいのいいの! 今回はこちらのわがままだからね! それに、前に視聴率すごいもん取れちゃったし、そのお礼みたいなもんさ!」

P「ありがとうございます」

スタッフ「それで…なぜ君が恋人役を?」

P「いえ…私にもわからないんですよ。ちひろさんが勝手に。それになぜか、私に決まった瞬間アイドルたちが出演したいと言い出しまして…」

スタッフ「ほほう…なるほどね。まぁ頑張りたまえ。期待してるよ!」バンッ

P「は、はいっ!」

P「さて…流れのおさらいだ。よく聞いとけよ。まずは普通のカップル。ようするに、まだ病んでいない状態で撮影。そして徐々に…ってわけだ。わかったかー?」

アイドル「はいっ!!!」

P「お、おう。やる気よし。では、まず一人目に…」

「はいっ!」

P「おっ、薫がいくのか?」

薫「うんっ! かおる、がんばるよー! せんせぇもがんばろー!」

P「おう、頑張ろうな」

アイドル(まずはどういうものか見ないとね…)

~龍崎薫~

P「薫ー! 今日も可愛いなー!」

薫「えへへぇ」

P(恋人ねぇ…一体何をすればいいのやら…)

P「ほんっと、薫は可愛いなー!」ギュッ

薫「わあっ// びっくりしたよせんせぇ!」

P「あははーっ、ごめんなー」ナデナデ

薫「うん、ゆるしてあげるー!えへへっ」

P(こんなのでいいのか…?)

アイドル「ギリギリ」

薫「あのねあのね、せんせぇ! かおる、おにぎりつくってきたのーっ!」

P「えっ、ほんとか?」

薫「じゃじゃーんっ!」

P(小さくて可愛いおにぎりが!)

P「これ、食べていいのか?」

薫「うんっ! めしあがれーっ!」

P「では、いただきます…うんっ、うまいっ! うまいぞ薫!」

薫「えへへぇ、よかったぁ!」

P(うまい…本当にうまいぞこれ…!)

P(さて、そろそろ病んでもおかしくないぞ…? さぁ、どう出る、薫!)

※全てアドリブです

薫「あのね、せんせぇ! …えっと…その……んー?」

P「…? どうしたんだ薫?」

薫「……あっ! わかった!」

P(な、なんだなんだ?)

薫「せんせぇはかおるのものだから、だれにも渡さないよ!」

P「」ドキュンッ

薫「こ、これでよかったのかなぁ…?」

P「も、もしかして、今、病んだの?」

薫「うんっ! これでよかったんだよね?」

P(もしかして、薫はヤンデレについてそこまで知っていない…? でも)

P「あぁ、よかったぞ!」

P(今のは最高でした)

~龍崎薫 終了~

P「お疲れ、薫」

薫「せんせぇもおつかれー!」

P「ありがと。薫にそう言われると疲れが吹っ飛ぶな」

薫「えへへぇ」

凛「撮影はもう終わったから、惚気なくていいよプロデューサー」

P「いや、ホントのことさ」

P(さて、と…)


P「すいませんスタッフさん。薫はあまりヤンデレのことを知らなくて…いえ、薫のせいじゃないんです。私が事前に聞いとけば…」

スタッフ「いや、あれでいいよ」

P「えっ」

スタッフ「薫ちゃんくらいの歳で、知っている方がおかしいさ。それに、薫ちゃんなりのヤンデレを見せてもらった。眼福眼福」

P「…もしかして、これってあなたの趣味…」

スタッフ「ゴホン! …では、次も頼むよ!」

P(逃げた)

P「さて、次は誰が」

未央「ここは私に任せてよ!」

P「おっ、未央か。…ところでお前、ヤンデレって知ってるか?」

未央「もちのろんだよ! 未央ちゃんが、怖くて可愛い彼女、見せちゃうよ!」

P「よっしゃ。次行きまーす」

未央「ちょっ、スルーは酷いよー!」

P「はーいはい。怖くて可愛い彼女ね。それは期待できるなー」

未央「あー馬鹿にしてるな! くっそぉ、絶対に勝つ!」

P(何にだよ)

~本田未央~

P「やぁ、未央。久しぶり」

未央「久しぶりーっ! いやぁ、本当に久しぶりだねー。何十年ぶり~?」

P「そんなに経ってねぇよ。一週間ぶりだろ」

未央「そっかそっかー。いやぁ、私にとって、あなたと会えない一週間はとても長くて苦しいものだったよー」チラッ

P(帰ったら、トレーナーさんに未央の演技特訓頼もうかな…)

P「あぁ、そうだな。俺も苦しかったよ。会いたかったよ未央ー!」ギュッ

未央「プロデューサー!」ギュッ

P「久しぶりの未央だ~!」

未央「久しぶりのプロデューサーだー! わーいっ!」

P(なんだこれ)

未央「……ん? クンクン………ねぇ、プロデューサー」

P「んー? なんだい?」

未央「この匂い、なに?」

P「えっ」

P(なるほど、そう来たか)

未央「私以外の女の匂い…それも若い…」

P(薫か)

P「こ、これは、仕事先の」

未央「仕事先の、何?」

P「えっと…仲良い、子です…」

未央「……はぁ。ねぇ、プロデューサー。私、付き合うとき言ったよね? 浮気は絶対に許さないって」

P「い、いや! これは浮気じゃないって!」

未央「うるさいうるさい! スーツに他の女の匂い付けてきて浮気じゃない!? ふざけないで!!」

P「っ」

未央「もういい…」

P「えっ?」

未央「もういいよ…疲れてきちゃった…」

P「な、なにが…」

未央「私がなるべくプロデューサーに会おうと、早起きしたりしても他の子といちゃいちゃ。可愛く見せようとお洒落したりしても気付かない。…もう、疲れちゃったよ」

P「な、何を言って…」

未央「そして、そんな私に飽きて他の子と…もう、私なんかいらないよね?」

P「や、やめろ!」

未央「いままでありがとうね、プロデューサー。今までも、そしてこれからも、ずっと、ずっとずっとずっとずっとずっと、愛しています」ダッ

P「み、未央ー!」

~本田未央 終了~

P「なるほど。相手を傷つけるのではなく、相手を愛してやまない自分の中に駆る衝動を抑えようと、自らを殺す、か。なかなかやるな」

未央「バッドエンドになっちゃったけどねー」

P「いや、ありだと思うぞ。…でも、本当にこんなことしたらいけないぞ? お前は自分の体を大事にしろ。テキトーな相手なんて捨てちまえ」

未央「うーん…ちょっとそれは難しいかなー」

P「え、なんで?」

未央「うーん…内緒! でも大丈夫! 未央ちゃんにかかれば、こんなバッドエンドは回避できるのだ!」

P「そ、そうか」

スタッフ「いやー、ヒロインのバッドエンドかー。まことs」

P「言うと思いましたよ! 」

スタッフ「ふっ、さすが僕が見込んだPくんだ」

P「…はぁ。で、未央はどうでした?」

スタッフ「いやいやー、よかったよー。でも、もう少し刺激があっても良かったかなー」

P「そうですか…そう伝えときます」

スタッフ「うん、頼むよ」

P「と、いうわけで。もう少し刺激が欲しいそうだ」

未央「あちゃーっ! 今のじゃダメなのか~」

P「この世界にはいろんな性癖の人がいるから…」

未央「プロデューサーのロリコンとか?」

P「ち、ちゃうわ! …コホン。では、次。そろそろ、どんなものかわかってきたと思うのだが…」

「はいっ」

P「あー、お前か。幸子」

幸子「ちょっ、なんですかその反応! カワイイボクがプロデューサーさんにい、いちゃいちゃしてあげようと言っているんですよ!?」

P「いや、これはヤンデレを主題としているんだが」

幸子「し、知ってますよ! や、ヤンデレですよね、ヤンデレ。ボクはカワイイですから、ヤンデレも簡単に演じちゃいますよ!」

P(大丈夫かよ)

~輿水幸子~

P「やぁ、おまたせ幸子」

幸子「もうっ、遅いですよPさん! カワイイボクと過ごせる時間が短くなっちゃうじゃないですか!」

P「あぁ、わるいわるい」

幸子「それで…今日はどこへ連れて行ってくれるんですか?」

P「そうだなぁ…俺の家とか、どうだ?」ニヤニヤ

幸子「ぴ、Pさんのお家ですか!? こ、このカワイイボクに、な、何をする気なんですか!? 」

P「何もしねぇよ。あー、そこまで嫌がるなら別に」

幸子「仕方ないですねぇ。Pさんのお家に行ってあげますよ!」

P「……へーい」

~部屋のセット~

幸子「ここがPさんのお家ですか」キョロキョロ

P「あぁ」

P(全く違うけどな)

P「あっ、お茶入れるよ」

幸子「あっ、ありがとうございます」

P(しかし、幸子か…こいつが病むって…想像つかん)

P「………おまたせー。はいっ、お茶」

幸子「ありがとうございます!」

P「…ぷは~っ」

幸子「……んっ、美味しいですね」

P「だなー」

P(平和だなぁ)

幸子「……ところで、Pさん。ボク、1つ、Pさんに聞きたいことがあるんです」

P「ん? なんだー? 言ってみ」

幸子「はい…えっと、ですね…Pさんは、ボクを虐めるのが好きなんですか?」

P「ブーッ」

P「は? はぁ!?」

幸子「ちょっ、汚いですよPさん!」ニコニコ

P(何聞いてんの幸子さん! なんで笑顔なの幸子さん!!)

P「お、俺が幸子を虐める? んなアホな」

幸子「な、何言ってるんですか!! スカイダイビングをさせたり、ボクをプレゼントボックスに閉じこめようとしたり!」

P「あ、あぁ…なんだ。すまない」

幸子「ボクは謝って欲しいんじゃありません!」

P「えっ、じゃあ何を?」

幸子「…最近、その、Pさんに虐められるのが…クセに…」

P「……へっ?」

幸子「Pさん…責任とってください! ボクをあんなに弄んだ挙句、ボクをこんな変態にして! 責任とってくださいよ!ねぇ!Pさん!ねぇ!!」

P「ヒェッ……ご、ごめんなさぁぁぁぁあい」

~輿水幸子 終了~

P「ごめんなさい幸子様もうしません私目は深く反省しておりますどうか許してください」

幸子「ふふんっ、ボクの演技力を見ましたか、Pさん!」

P「……へっ? 演技?」

幸子「当たり前じゃないですか! ボクがそんなヘンタイなわけないじゃないですか!」

P「……そ、そうだよな! ハハハッ」

幸子「でも、ちゃんと反省はしてくださいよ!」

P「はい…」

幸子(落ち込んでるPさん…!)ゾクゾク

スタッフ「やぁ、お疲れ様」

P「こ、こわかったぁ…幸子、あんな顔もできるのか…これは大収穫だな…」

スタッフ「いやぁ、彼女もなかなかやるねー! 責任、うん、いい響きだ」

P「実際では遭遇したくありませんけどね」

スタッフ「は、ははっ。君はもう…いや、なんでもない。それでは、次も頼むよ」

P「まだやるんですか…はい」

P「じゃあ次…奈緒、どうだ?」

奈緒「えっ!? な、なんであたしなんだよ!」

P「いやぁ、奈緒ならヤンデレを良く知っていると思ってな」

奈緒「ま、まぁそういうキャラが出るのも見てるけどさ…あたしがやるとなると違うくないか!?」

P「自分のモノにしてみせろ、奈緒!」

奈緒「おい!」

P「じゃあ、次行きまーす」

奈緒「ちょっ、ちょっと待ってよ!」

~神谷奈緒~

P「いやー、奈緒の手料理楽しみだなー」

奈緒「何であたしが…」ブツブツ

P「そういえば、最近仕事多く入れちゃってるけど大丈夫か?」

奈緒「えっ? あぁ、大丈夫」

P「そっか、よかった。そういえば、TPの他二人と出かけることってあるのか?」

奈緒「んー? あるぞ。先週のオフの日もさ、3人ともオフだったから、久しぶりに3人で出かけたよ」

P「そうかそうか」

奈緒(どうせ、Pさん、意図的にそう仕組んだんだろうけど、まぁここは言わないでおこう)

P「そうだ、その日、加蓮は大丈夫だったか?」

奈緒「えっ、加蓮?」

P「あぁ。急に体調崩したりはしなかったか?」

奈緒「…はぁ。なかったなかった。Pさんさぁ、加蓮に過保護すぎない?」

P「いやいや、これでも足りないくらいだぞ。あいつは無理する節があるからな。要注意だ」

奈緒「…そう、だな」

P「あー、それにしても、加蓮は大丈夫か。いやー、最初はちょっとレッスンしただけでぶっ倒れてたからなー。ほんとよかったよかった」

奈緒「うん」

P「最近ではよく笑顔見せてくれてさ、もうあの笑顔の破壊力がすごいんだよ!」

奈緒「…うん」

P「凛もさ、最初は俺に対してすっげぇ素っ気ない感じだったのに、今は結構慕ってくれてるっぽくてさ。たまに擦り寄ってくるのが、犬みたいで可愛いんだよなぁ」

奈緒「…………」

P「…んっ、奈緒ー、そろそろできたかー?」

奈緒「………」カラカラ

P「? 奈緒ー?」

奈緒「んー? もう少しでできるぞ」カラカラ

P「そうかぁー…なぁ、これ、なんの音なんだ?」

奈緒「何って、鍋をかき混ぜてんだよ」

P「いやいや…音違うくない?」

奈緒「……だよ」

P「へっ?」

奈緒「何で加蓮と凛の話ばっかりするんだよ!!!」

P「うわっ!?」

奈緒「加蓮の笑顔がイイだぁ、凛がカワイイだぁ、今、Pさんの目の前にいるのは誰!? あたしだよね!?」

P「は、はい」

奈緒「じゃあ何で二人の話ばっかりするんだよ!! あ、あたしの話もしろよ!!」

P「……すまん。その、なんだ」

奈緒「もういいよ…このまま続けても意味ない。簡単な話なんだ。あの二人を…け、け、消せばいいんだ」

P「ば、馬鹿なこというな奈緒!!」

奈緒「待っててねPさん…あたし、行ってくる!!」

P「奈緒ーっ!」

~神谷奈緒 終了~

P「お疲れ、奈緒。ふむ、から鍋か」

奈緒「簡単そうだったしね。最後の方もほとんどテンプレ」

P「うむ…奈緒」

奈緒「ん? なに?」

P「俺ともっと話しようぜ!」

奈緒「えっ?」

P「さっきは都合上、加蓮と凛の話ばっかりしたけどさ、俺は奈緒のこともすげぇ話したいしさ!」

奈緒「な、何言ってんだよPさんっ!// さ、さっき言ったのは演技で…」

P「わかってるわかってる。俺が話したいだけさ。ちょうど休憩時間だ、奈緒について語るぞ、俺!」

奈緒「なっ!?// じ、自分のことについて語られるって、すげぇ複雑なんだが…// ……それと、わかってないよPさん」

P「え、間違ってたか?」

奈緒「なぁ!? 聞こえ、てた…?// うわあーっ!!!//」ダッ

P「お、おい奈緒!? 奈緒ーっ!!」

P「さぁ、お昼だ。みんなこれ、弁当な」

アイドル「はーいっ!」

P「さて俺も…あっ! 俺の忘れてたぁぁ…」

「あ、あの」

P「ぁぁ…ん? 何だありす」

ありす「私、うっかりしていて自分のお弁当作ってきたんです」

P「あ、ありすが作ったのか…?」

ありす「もちろんです。それで、私には先程もらったお弁当がありますので…私が作ってきたお弁当、Pさんにあげます」

P「えっ」

ありす「ど、どうぞっ//」

P「あ、あぁ…ありが、と…」

ありす「それと、休み明けの収録、私出ます」

P「あぁ。わかった」

ありす「そ、それではっ」ソソクサー

P(いや大丈夫だ。あのありすのことだ、少しは学習して…)パカッ

お弁当『いちごパスタ』

P(…ない。なに? 巴が食べてたの見て、自信ついちゃったわけ? ヒエーッ)

P「い、いただきます……んぐっ!?」チュルルー

P(巴は、よ、よくあんな美味しそうに食べれたな)

P(ぐっ……折角のありすの厚意だ、俺は食すぞ!)チュルルルルー

P(………なんか、少しだけ鉄の味がする気もするが…気のせいだろ)

ありす「…………」ジーッ

~橘ありす~

ありす「Pさん♪」ギュッ

P「うわっ、なんだ、今日はやけに甘えてくるな」

ありす「違います、これは演技ですから。別に甘えてなんかいません」ボソッ

P「あー、はいはい」ボソッ

P「しかし、最近ではありすと呼んでも怒られなくなったなぁ。どうした? 自分の名前の魅力に気づいたのか?」

ありす「いえ、Pさん以外にはまだ抵抗があります」

P「へっ、俺だけだったの? しつこすぎて諦めちゃったとか?」

ありす「違います。Pさんにありすと呼ばれるのは最高に嬉しいことなので許しているだけです」

P(これは…演技? まぁいいか)

P「じゃあ、今後もありすでいいんだな?」

ありす「はいっ♪ むしろ、もっと呼んでください♪」

P「ありす」

ありす「はいっ♪」

ありす「………ふふ//」

P「…あー、可愛いなぁお前は!」ギュッ

ありす「あっ…もっと、強く抱きついてください」

P「え? んー、わかった」ギューッ

ありす「あぁ~っ//」

P(喜んでるの…かな?)

ありす「……Pさん」

P「ん? なんだ?」

ありす「約束…覚えてますか?」

P「約束…?」

ありす「もしかして覚えてないんですか? 忘れたんですか? 嘘ですね? 嘘でなくても思い出してください今すぐに。私と交わした、大事な約束を」

P「え、えっと……あっ」

P(もしかして……)

P「約束…四年後の、あれ?」

ありす「なんだ、覚えてるじゃないですか。もう、Pさんは私を困らせて楽しんでいるんですか?」

P「い、いや、そういうわけじゃ」

ありす「…あれ、本気ですから。Pさんは待ってくれるっていいましたよね? …約束、守ってくれますよね? ね? Pさん、ね? …もし、破るなんてことがあったら…私、悲しくて…どうにかなりそうです」

P「ひゃっ、ひゃい! 絶対に守ります!」

ありす「………はい。ありがとうございますっ♪」

P「あは、あはは…」

~橘ありす 終了~

P(なんかすっげぇ疲れた)

ありす「お疲れ様ですPさん」

P「あ、あぁ。お疲れ、ありす。いやーなかなか、鬼気迫るものがあったよ」

ありす「だって本気ですから」

P「えっ?」

ありす「確認もできましたし…よろしくお願いしますね、Pさんっ//」

P「」

P「すいません、もう…」

スタッフ「あ、あぁ。けっこう撮れたし、そろそろ終えるか」

P「た、助かります……あ~っ、疲れた!」

スタッフ「君もお疲れだね」

P「はい。みんなの演技がすごくて、まるで本当みたいでして」

P(ありすのは本当なんだろうなぁ…ぐっ)

スタッフ「は、ははっ。あ、ありがとね。今回、協力してもらって」

P「いえいえ。こちらこそ」

スタッフ「もし今回の企画がヒットしたら、また呼ばせてもらうよ」

P「えっ」

スタッフ「はははっ!」

P「えぇぇぇぇっ!!!?」

おわり

ヤンデレって難しいですね
というよりもとから結構やんd(ry

読んでくださり、ありがとうございました

以来出してきます

依頼出してきました

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