ペトラ「幽かな彼女!」(64)

某連ドラからタイトルもらいました。
ペトラが化けて出た話。





ペトラ「あ、兵長。お帰りなさい」







リヴァイ「!?」

ペトラ「あれ、兵長驚いてますか?…ふふふ、兵長の驚いた顔初めて見ました!」

リヴァイ「………ペトラ…?」

ペトラ「…あ、二回目ですかね?そういえばエレンが調理当番のときスープを作ってたはずなのに突然火柱が上がったときにもそんな顔してましたね」

リヴァイ「………その話は今はいい。ペトラ。なんでお前が俺の部屋にいる」

ペトラ「はい!兵長!それを今からご説明します」

リヴァイ「返事だけは、元気だな」

ペトラ「元気なのが、売りでしたから。…なぜ、私がここにいるのかを知りたいんですよね?」

リヴァイ「それ以外に何がある。………お前たちは、死んだはずだろう」

ペトラ「そうです。兵長もご存知の通り私は死んでます。でもそんな私が何故、私がここにいるかと言いますと、ーーーお化けってやつになったからです、兵長」

リヴァイ「もっと具体的に頼む」

ペトラ「うーん、具体的にと言われましても…。私もお化けになりましたとしか言いようがないんです」

リヴァイ「俺は幽霊や物の怪の類いは信じん」

ペトラ「でも現に、今目の前に私が居ますよ?ほら、浮いてるし、若干透けてます」

リヴァイ「だが、足もあるしあの三角のやつしてないだろ」

ペトラ「三角?三角のやつってなんですか?」

リヴァイ「幽霊が頭に付けてるアレだ」

ペトラ「頭に付けてる三角…??すみません、幽霊になったばかりなので三角のアレが分かりません。…勉強不足ですみません」

リヴァイ「いや、謝るようなことではないが。…本当に化けて出てきたのか?」

ペトラ「そうですよ。神のいたずらってやつですかね?よくわからないですけど、化けて出てこられる運命の一枠というやつを、オルオとグンタとエルドとじゃんけんして勝ったので私が化けて出てきました!」

リヴァイ「なんだ、じゃんけんって」

ペトラ「細かいことはいいじゃないですか」

リヴァイ「細かくねぇだろ。なんで化けて出てくるんだよ」

ペトラ「?」

ペトラ「化けて出てくるなんて、そんなの、理由は一つだけじゃないですか」





ペトラ「この世に、未練があるからですよ。兵長」

リヴァイ「未練………」

ペトラ「そうです、兵長。私たち、いつだって死ぬ覚悟は出来てましたけど。いざ、死んでみると未練ばっかりですよ」

リヴァイ「………恨んでるか、お前たちに作戦の全てを伝えなかった俺を」

ペトラ「いいえ、兵長。私たちは兵長のことも団長のことも恨んではいませんよ。少しも」

リヴァイ「………」

ペトラ「本当ですよ?あ、でも仕方のないとこだったとは分かっているんですが、兵長たち私たちの死体壁外に置いて来ちゃったじゃないですか。ちょっとだけ一緒に連れて帰って欲しかったなあ、って思ったり」

リヴァイ「すまない」

ペトラ「謝らないでください。まあ、無理な話なのはわかってるんです。でも、せっかく化けて出たから恨み言のひとつでも言った方が雰囲気でませんか?」

リヴァイ「そんな雰囲気はいらん」

ペトラ「あ、でも。今は私たちの死体、あそこに置いて来てもらって良かったかなって思ってます」

リヴァイ「………何故だ?」

ペトラ「私たちの死体は、いつか腐って、土に還ります。そしてそれを養分に土が肥えますよね」

リヴァイ「………ああ」

ペトラ「…そしたらきっと私、花を咲かせます。それってちょっとだけロマンチックじゃないですか?」

リヴァイ「………そうか?女の考えることは分からん」

ペトラ「女心ってそんなものですよ。分かってもらえなくても、いいんです。私はそうやって考えることでほんの少し救われますから」







コンコン



ハンジ「リヴァイ、居るの?何かぶつぶつ言ってるの聞こえてきたんだけど?」

ペトラ「あ、ハンジ分隊長」

リヴァイ「……独り言じゃねぇよ」

ハンジ「え?だってこの部屋にはリヴァイ以外誰もいないじゃない」

ペトラ「あれ?分隊長私のこと見えてないのかな」

リヴァイ「………ハンジ、お前には見えないのか?」

ハンジ「何が?」

リヴァイ「ペトラ、ここにいるだろ」

ハンジ「………リヴァイ、気持ちはわかるけど………」

リヴァイ「おい、そんな目で俺を見んじゃねぇよ」












ハンジ「………なーーーんて!!!!見えてるよ!目の前に!ペトラ!??マジで!?幽霊!!?」

ペトラ「!」

リヴァイ「黙れ、ハンジ」

ペトラ「ぶ、分隊長」

ハンジ「会いたかったよ!ペトラ!!……うわッ…!」

ペトラ「だ、大丈夫ですか?分隊長。今、私の身体すり抜けて机の角にぶつかりましたよね」

リヴァイ「自業自得だ」

ハンジ「いたた、触れないんだね」

ペトラ「そうみたいですね」

ハンジ「でも、話が出来るだけで嬉しいよ。ペトラ、言い残したことはない?私になにか出来ることはある?」

ペトラ「分隊長ありがとうございます。…でも、大丈夫です。お気持ちだけで嬉しいです」

ハンジ「………そう?…そうだね。何かあったらリヴァイに頼んじゃいな?」

ペトラ「はーい!」

ハンジ「うん、いい返事だ!ハンジさん素直なペトラが大好きだよ~」

ペトラ「私もですよ!…だから無茶な研究しないで下さいね?命あっての、ですよ?」

ハンジ「うん、わかったよ。でもな~、滾っちゃうと見境なくなっちゃうんだよね」

リヴァイ「俺が削いで止めてやろうか?」

ハンジ「そんなのそれこそ息の根止まっちゃうよ!」

ペトラ「あはは、ハンジさんもこっちに来ちゃいますか?ひゅーどろどろ」

ハンジ「………」

リヴァイ「………」

ペトラ「………あ、なんかすみません」

ハンジ「ちょっと…笑えない冗談だったかも。でもペトラらしいといえばペトラらしいかな」

ペトラ「はあ」


ハンジ「…それじゃ、リヴァイもうるさいし、私はここで失礼するよ」

リヴァイ「誰もうるさくしてねぇだろうが」

ハンジ「………ペトラ、またいつか、ね」

ペトラ「はい、ハンジ分隊長。お元気で」








ペトラ「ハンジ分隊長、目の下に隈できてましたね」

ペトラ「………兵長、お手数おかけして申し訳ないのですが、あとで私の部屋にあるハーブティーをハンジ分隊長に渡していただいてもいいでしょうか?机のふたつめの引き出しに入っていますので」

リヴァイ「………わかった」

ペトラ「ありがとうございます、兵長」

リヴァイ「………ところで、お前の未練はなんだ。まだ聞いていなかったな」

ペトラ「私の未練ですか?」















ペトラ「私の未練はあなたです、リヴァイ兵長」

ペトラ「私の気持ち…知ってましたよね…?」

リヴァイ「………知っていた」

ペトラ「ですよね…さっき、じゃんけんで勝ったって言いましたけど、本当は3人に譲って貰ったんです。…化けて出る権利」

リヴァイ「あいつら、お前には甘かったからな」

ペトラ「最期まで、甘えちゃいました。戻ったら、何かお礼しないと」

リヴァイ「スープでも作ってやれ。お前の作るスープはあいつらの大好物だったからな」

ペトラ「兵長も、美味しいと思ってくれてましたか?」

リヴァイ「ああ、他のやつが作るときと同じ材料使ってんのになんでか知んねぇがお前の作るスープは美味かったな」

ペトラ「嬉しいです、兵長」

リヴァイ「………また、食いてえな。お前のスープ」

ペトラ「………ごめんなさい」

リヴァイ「いや、………すまない。忘れてくれ」

ペトラ「いいえ、忘れません。兵長に褒めていただけて、嬉しかったので。冥土の土産にします!」

リヴァイ「じゃあ、土産ついでにあいつらにも伝えてくれ」

ペトラ「はい」

リヴァイ「エルド、グンタ、オルオ…ペトラ。お前たちは俺の、大切な、かけがえのない右腕だったと」

ペトラ「兵長にそんなに言ってもらえるなんて、私たちは幸せものです」

リヴァイ「しかし、俺はお前たちを…」

ペトラ「気にしないで下さい。兵長。兵長のせいじゃないですよ…ただ、私たちが弱かっただけ。私たちの弱さを…全部兵長に背負わせてしまって申し訳ないと思ってるんです」

リヴァイ「いくらでも背負ってやる。お前たちの意志を、俺が」

ペトラ「………生きてて、良かった。あのときああすれば、とかいろんな後悔もありますけど、兵長のお側で生きることが出来たことは私たちの生涯の誇りです」

リヴァイ「ペトラ…」

ペトラ「兵長、私もう行きますね。時間みたいです」

リヴァイ「時間…?何のだ」

ペトラ「私がこの世に留まれる、時間です」

リヴァイ「時間制限があるのか」

ペトラ「そうなんです。ほら、足が消えてきちゃいました」

リヴァイ「そうだな。なんとかならないのか」

ペトラ「なりません。こういう決まりです」

リヴァイ「そうか」

ペトラ「えっと…兵長、私の心臓はもう動かないし、身体にもう血は巡らないし、どんなに悲しくてももう涙を流すことも出来ません。でも」

リヴァイ「………」

ペトラ「私の気持ちはあの頃のままです」

ペトラ「ずっと、ずっと、兵長のことを想っています!私だけじゃなくて、オルオも、エルドも、グンタも!!!本当は…それだけ伝えたくて化けて出てきたんですよ」

ペトラ「今まで!本当に!ありがとうございました!」

リヴァイ「ペトラ」

ペトラ「………兵長、大好きでした」

リヴァイ「………過去形か?」

ペトラ「だって、もう兵長と生きることは出来ないんですもん」

リヴァイ「そうか」

ペトラ「そんな顔しないでください」

リヴァイ「こんなときも、お前は笑うんだな」

ペトラ「本当は…文字通り、この世の終わりのように悲しいですよ?でも、笑うんですーーー人類の未来が明るいことを信じて」

リヴァイ「…お前の笑顔が、好きだった」

ペトラ「…!」

ペトラ「……兵長。…私の心臓もう動いてませんけど、もし生きてたらきっとうるさいくらいにどきどきしたと思います」

リヴァイ「生きてるうちに、言ってやれば良かった」

ペトラ「生きてるうちにそんなこと言われてたら心臓爆発して余計に早死にしちゃうところでしたよ」

リヴァイ「…笑えない冗談だな」

ペトラ「………ふふ、またやっちゃいました。すみません」

ペトラ「………あ、そろそろ本当に時間かもしれません。手も指先が消えてきました」








ペトラ「………」

やばい涙で画面が……






ペトラ「ああ、最後にもう一度兵長に会えて良かった…これでもう思い残すことはありません」

リヴァイ「もう、いくのか」

ペトラ「…さよなら、兵長。長生きして下さいね?」

リヴァイ「それは出来ない約束だ」

ペトラ「………兵長の意地悪」

リヴァイ「知らなかったか?元からこういう性格だ」

ペトラ「…じゃあ、もう一つ別のお願いがあります。これは絶対に約束して下さい」

リヴァイ「なんだ、言ってみろ」








ペトラ「勝って、下さい」

リヴァイ「…それなら、約束しよう。俺は必ず!」

ペトラ「巨人を全滅させる!」

リヴァイ「…おい」

ペトラ「ふふ、すみません。絶対兵長こう言うだろうなぁと思って」

リヴァイ「とっとと、消えろ」

ペトラ「はーい、兵長。言われなくても」

リヴァイ「………そっちで、待っててくれ」

ペトラ「何十年でも、待ちますからね」

リヴァイ「言ってろ。じゃあな、ペトラ」

リヴァイ「ペトラ?」

リヴァイ「消えたか」






ペトラ「いえ、まだ居ます」

リヴァイ「おい!」

ペトラ「ふふふ、兵長ごめんなさい。…消えようと思ったんですけど、まだもういっこだけ未練があって、成仏出来ませんでした」

リヴァイ「なんだ」

ペトラ「えっと、兵長、目を閉じて下さい…………これで、分かりますよね?あの、でも、嫌だったら、逃げて下さい。そのときは大人しく成仏してみますんで」

リヴァイ「………ちっ」

ペトラ「いいんですか?………うわあ、私きっと今顔真っ赤ですよ?…あ、血液通ってないから青白いままですかね?」

リヴァイ「目を閉じてるから見えん」

ペトラ「そうでした!それじゃあ…失礼します、兵長」

こう言う所があるから俺は兵長に死んで欲しくないんだ…
泣けてきた




リヴァイ「もういいか?」




リヴァイ「おい、ペトラ。まだか」




リヴァイ「おい」




リヴァイ「目、開けるぞ」





リヴァイ「ペトラ」









リヴァイ「居ねぇ」

リヴァイ「本当に消えたのか」




リヴァイ「またどこかから出てくるんじゃねぇのか」きょろ

リヴァイ「………」きょろきょろ

リヴァイ「………」




リヴァイ「なあ、ペトラ。本当にしたのか?………感触もなんも残んねぇじゃねぇか」

リヴァイ「………寝る」

リヴァイ「………本当に寝るぞ。姿見せるなら今のうちだ」


リヴァイ「……………」





リヴァイ「………ペトラ」




リヴァイ「エルド、グンタ、オルオ」








リヴァイ「………ゆっくり休め」




終わり

リヴァペトに幸あれ


悲しくなった


綺麗だった。
空白が気になったけど、話しは好き


泣けてくる
こういうss好きだよ



ペトラとリヴァイ班にはもうちょっとでいいから生きてて欲しかったなあ…

夜に見るもんじゃなかった…クソ…涙がとまらん…

いいキャラしてたのにねぇ
とりあえずへーちょーに敵討ちはやって欲しいな

あれだな
へーちょには猿巨人を高笑いしながら惨殺してほしい

おまけ



リヴァイ「おい、ハンジ」

ハンジ「…リヴァイ?なに?」

リヴァイ「…やる、ペトラからお前にだ。ハーブティーだと」

ハンジ「ほんと?…嬉しいなあ。ちょうど何かお茶でも入れようかと思ってたんだよね」

リヴァイ「缶ごとくれてやる」

ハンジ「くれてやるって、リヴァイのじゃないでしょ。…んー、良い香り。…なんのハーブかな?私あんまり詳しくないんだよね」

リヴァイ「俺も知らん」

ハンジ「リヴァイが知ってるとは思ってないよ。…これ淹れるから待ってて、リヴァイも飲むでしょ?」

リヴァイ「…飲む」



リヴァイ「………」

ハンジ「うーん、なんでかな。ペトラが淹れてくれたときと味が違う気がする」

リヴァイ「おおかたお前が適当に淹れたんだろう」

ハンジ「適当じゃないよ?まごころ込めました~」

リヴァイ「それが悪いんじゃねぇか?お前のまごころなんて毒みてぇなもんだろ」

ハンジ「えー、リヴァイ失礼なんですけど。…でも何度で淹れるとか蒸らすとかそういうのわからないからなあ」

リヴァイ「ペトラは茶を淹れるのが上手かった」

ハンジ「そうだね」

リヴァイ「そうだ」

ハンジ「………」

リヴァイ「………」


ハンジ「ペトラたちの部屋…そのままにしてるけどそろそろ遺品整理して、親御さんたちに返してあげないとね………」

リヴァイ「…今やるか」

ハンジ「思い立ったがなんとやらってやつだね。よし、やろうか?」




リヴァイ「まずエルドの部屋からやるか」

ハンジ「うわ、結構生活感に溢れてるね」

リヴァイ「あれだけ整理整頓を心がけろといったんだがな」

ハンジ「汚いわけじゃないんだけど、なんか物がごちゃごちゃしてるね。ベッドメイクだけかな、完璧なのは」

リヴァイ「………」

ハンジ「はい、リヴァイ。親族に渡す物をこの箱に入れて」

ハンジ「エルド、私服もこんなに持ってきてたんだ。なかなか着る機会もなかっただろうに」

リヴァイ「休日には気晴らしによく街に出かけてたみたいだ」

ハンジ「そうだったんだ。…あれ、これって」

リヴァイ「…訓練兵団時代のジャケットまであるじゃねぇか」

ハンジ「わー、なんか寄せ書きみたいにジャケットにいろいろ書き込まれてるね」

リヴァイ「人望のあるやつだったからな。…よくペトラやオルオをからかって怒らせてたが、ふたりともエルドのことを兄のように慕ってた」

ハンジ「エルドって訓練兵団のときから気さくで頼れるお兄さん的存在だったのかな?…これも、箱に入れてあげよう」



リヴァイ「次はグンタの部屋だな」

ハンジ「グンタはやっぱり几帳面だね。ベッドメイクはもちろん、書類も揃えられてるし、机の中も綺麗だ」

リヴァイ「そういや、この城を掃除したときもグンタが大活躍だったな」

ハンジ「ああ、あの時。頼もしかったね~。みんなにテキパキ指示だしてさ」

リヴァイ「それにしても私物らしい私物はあんまりねぇな」

ハンジ「それもグンタらしいや」

リヴァイ「………これはなんだ?」

ハンジ「ん?リヴァイなんか見つけたの?………これは、猫のエサ…?」

リヴァイ「………チッ、通りで城の裏に野良猫が頻繁に出るわけだ」

ハンジ「これ、あとで全部そこに置いてこようか。最後…になるけど」

リヴァイ「………餌がもらえないならもらえないでも、あいつらは生きていけるだろ。それが野良猫だ」






ハンジ「次はオルオのだね」

リヴァイ「…俺の部屋と机や備品の位置が一緒な気がするのは、気のせいか?」

ハンジ「…今、私もリヴァイの部屋に入ったのかと思ったところだよ」

リヴァイ「………」

ハンジ「………」

リヴァイ「………片づけるか…」

ハンジ「でも意外と整理整頓されてるね。ベッドメイクも完璧だーーーって、なんでいちいちこんなにベッドメイクが完璧なの?!」

リヴァイ「これは俺が教えたやり方だ。……シーツのここを引っ張るときれいに張れる」

ハンジ「あ、そうだったんだ…通りでエルドの部屋もグンタの部屋もベッドメイクがきっちりしてると思った」

リヴァイ「講習会をひらいたからな」

ハンジ「え?」

リヴァイ「講習会をひらいた。ここにきた初日に」

ハンジ「あ、そうなんだ…なんか、ここでの生活楽しんでたみたいだね」

リヴァイ「………ベッドメイクくらい自分で出来ねえと俺の班員とは認めない」

ハンジ「それは………みんな必死で練習したんだろうね…」

リヴァイ「無駄口叩いてねぇで、とっとと片づけろ」

ハンジ「…うわ、リヴァイ見て見て」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「棚からスカーフいっぱい出てきたね。ご丁寧に名前の刺繍もされてる。悪趣…」

リヴァイ「俺も刺繍入れてるが?…オルオ、なかなか良い趣味をしている」

ハンジ「………」

リヴァイ「………これ、全部故郷に送ってやる必要あるか?」

ハンジ「…どうだろう」

リヴァイ「スカーフは俺がもらう。使ってやらなきゃただの布だからな」

ハンジ「それがいいんじゃないかな。…リヴァイに使ってもらえるならオルオも嬉しいと思うよ」

リヴァイ「次は机の引き出しか」

ハンジ「あ、このノートはなんだろ。………『実録!リヴァイ兵長名言集 オルオ・ボザド監修』…?」

リヴァイ「それは捨てろ」






リヴァイ「最後にペトラの部屋か」

ハンジ「さっきのハーブティーどこからもらってきたの?」

リヴァイ「机の引き出しだ。女の机にしては物が少なくて探しやすかった」


ハンジ「ふーん、でもペトラも女の子だからクローゼットのほうは私が片づけるよ。下着とか見られたくないだろうし?…リヴァイは見たいかもしれないけど」

リヴァイ「いつ誰がそんなこと言った」

ハンジ「そういえばいつだったか、初めての壁外訓練でペトラとオルオがお漏らししちゃったことがあったじゃない?」

リヴァイ「あったな、そういやそんなことも」

ハンジ「で、なんだかんだあってリヴァイ、ペトラのお漏らしパンツ見ちゃったでしょ?白の地味なやつ」

リヴァイ「覚えてない」

ハンジ「それからペトラ結構すごい下着つけるようになったんだよ。…いつ誰にどこで見られるかわからないって。一回買い出し一緒に行ったときに下着屋さんに寄り道したんだけど、そのときも結構セクシーなの買ってた」

リヴァイ「そんなことを俺に言わなくてもいい。…ペトラの衣服類はお前に任せる」

ハンジ「うん。リヴァイは引き出しのほうをお願い」

リヴァイ「ああ」






リヴァイ「…!」

ハンジ「ん、リヴァイどうしたの?」

リヴァイ「………手紙が出てきた」

ハンジ「お父さんとやり取りしてたってやつ?…消印ずいぶん古いものもたくさんあるね。ペトラが訓練兵団にいた頃のものかな。…大事にされてたんだなあ、ペトラ」

リヴァイ「………」

ハンジ「………これも、返してあげないとね…」

リヴァイ「………あぁ」





ハンジ「これで、全員分だね。一ヶ月暮らしただけあって結構な量だ…明日にでも荷馬車で取りにこさせるよ」

リヴァイ「ああ、頼む」





リヴァイ「部屋がすっきりしちまったな」

ハンジ「寂しいね」




リヴァイ「…俺は巨人を全滅させる」



ハンジ「…いきなりどうしたの、リヴァイ」



リヴァイ「…ペトラと約束した」

ハンジ「そっか、じゃあ私も」


ハンジ「…人類の勝利を約束しよう」


リヴァイ「お前たちはあの世で高みの見物でもしてろ」

ハンジ「だからもうしばらくそっちには行けそうにないかな!」

リヴァイ「………」

ハンジ「………」


ハンジ「聞こえたかな」

リヴァイ「さあな、聞こえても聞こえてなくても関係ないだろ。俺たちのやることはひとつだ」

ハンジ「そうだね」






リヴァイ・ハンジ「ただ、約束を果たすだけ」

おまけ 終わり


行間から哀愁が漂うな°・(ノд`)・°・

乙………
(´;ω;`)

あぁ、なんか涙出てきた



アニメで元気に動く分後々辛くなる…


おまけ来てたのか…切ない


泣けた…

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月23日 (火) 11:54:43   ID: u7HD2vhQ

すごくよかったおおおおおおおあざす!!!!!!!!
またこういうssまってます♪
乙でした(^^ゞ

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