戸愚呂弟「浦飯!膣内(なか)で出すぞ!」(46)

戸愚呂弟「ぬぅッ……!とんでもない締め付けだねェ……」パンッパンッ

幽助「ぐああッ…ち、ちきしょォ……!」

戸愚呂「ぅおお……イ、イくぞ浦飯…」

戸愚呂「るあああああああーーーーーーっ!!!!!」

……………………

戸愚呂「なんでこんなことになったんだろうねェ」

戸愚呂「俺は暗黒武術会で浦飯と戦い、そして敗れた……」

戸愚呂「力を使い果たし、死んだ俺はもっとも過酷な地獄、冥獄界に行く道を選んだ…」

戸愚呂「冥獄界であらゆる苦痛を一万年受け、それを一万回繰り返す。そうする覚悟もあった……」

戸愚呂「なのに、どうして俺は……」

桑原「ちきしょォ……イ、イくんならさっさとイきやがれッ……!!」

戸愚呂「どうしてホモセックスに励んでいるのかねェ」パンッパンッ

~冥獄界の門をくぐってすぐのこと~

戸愚呂「ここが冥獄界……見たところ何もない、ただの真っ白な部屋に思えるんだが……」

コエンマ「そうだ。ここでおまえは、想像を絶するほどの地獄を味わうことになる…」

戸愚呂「コエンマか……ここのシステムを詳しく教えてくれるということかな?まぁ説明されるまでもないが…」

コエンマ「いや……確かにわしは冥獄界についておまえに言っておかねばならんことがいくつかあるが…」

コエンマ「まず最初にこれだけは言おう」

コエンマ「おまえはここで一万回セックスしなければならない」

戸愚呂「…………は?」

戸愚呂「ちょっと待ってくれ。俺はセックスしにここへ来たんじゃない。あらゆる苦痛を受けるために……」

コエンマ「ああ、それがかつての冥獄界だった。今でも表向きは霊界もそう扱っている」

戸愚呂「……どういうことなんだね?冥獄界の仕組みが完全に変わっちまったのか?」

コエンマ「早く言えばそうなるな」

戸愚呂「なんでそんな……」

コエンマ「いや、最近の話になるんだがな。人間や妖怪にとって冥獄界の地獄はそこらの地獄と大して変わらない…」

コエンマ「つまりは生ぬるいんじゃないかという意見が上層部から出たのだ」

戸愚呂「あんたの上層部って言うと……」

コエンマ「そう、わしの父、閻魔大王だ」

コエンマ「閻魔大王が言うには、冥獄界は確かにかける時間は最たるものだ」

コエンマ「しかし、内容は単純に針の山に落としたり、火あぶりにしたり、血の池を泳がせたり……」

コエンマ「その程度なら地獄を探すまでもなくいくらでもある……」

戸愚呂「いやそれでも十分キツいんだが…」

コエンマ「さらに言えば、冥獄界にまで堕ちる奴は、そこまでされる覚悟のある者だ」

コエンマ「想像を絶するような苦しみなどなく、ただ耐え抜くだけの地獄になってしまう」

戸愚呂「…あァ、それは言えてるかもしれないね」

コエンマ「だったら、中身そのものをがらりと変えてしまった方が堕ちた者たちにとってより地獄と言えるんじゃないか、とな」

戸愚呂「それがどうしてセックスにつながるんだ……」

コエンマ「そうすることを覚悟しては来なかっただろう?」

戸愚呂「…………」

戸愚呂「…まァ、一万回セックスしなけりゃならんというのは納得しよう」

コエンマ「思ったより理解が早くて助かる」

戸愚呂「だが、相手はどうなるんだ?単なる射精ではなくセックスということは、相手が必要だろう?」

コエンマ「そう、本題はここからなんだ……」

戸愚呂「?」

コエンマ「おまえがセックスする相手は……」

コエンマ「おまえがこれまで知り合ってきた者たちから選ばれる」

戸愚呂「なっ……!?」

戸愚呂「し、知り合い……!?」

コエンマ「まぁ、そのほとんどはただの幻影だ。本人を連れてくるわけにはいくまい」

戸愚呂「確かに…。………ほとんど?」

コエンマ「そう、"今生きている者"は幻影として現れるんだが……」

戸愚呂「………」

コエンマ「地獄に堕ちたおまえの知り合いは本人の魂を連れてきてセックスさせる」

戸愚呂「………うわぁ」

コエンマ「そしてセックスするのはおまえの知り合いの中でも特に印象強かったほんの数名だ」

戸愚呂「一万人とやるわけではないのか」

コエンマ「うむ。だから同じ相手と何回、何十回、何百回とセックスすることになるのはザラだ」

戸愚呂「……なるほど。確かにこれは恐ろしい地獄だねェ……。しかし……」

コエンマ「ああ、言うまでもないが、大半は男とやることになるだろう」

戸愚呂「そこはみなまで言われたくなかったねェ……。だが……」

コエンマ「うん?」

戸愚呂「男とやるんじゃあ、肝心のモノが勃たないと思うんだよ」

コエンマ「心配するな、ここに入った時点でおまえのはギンギンだぞ」

戸愚呂「そんなバカな……うおっ!!?」ギンッギンッ

戸愚呂「なんてこった……」ギンッギンッ

コエンマ「あとおまえは多分想定してなかったと思うんだが、おまえばかりが攻めとは限らんぞ?」

戸愚呂「えっ」

コエンマ「男同士なんだ、それくらいは当たり前だろうが」

戸愚呂「俺が受けだと……」

コエンマ「あとイってもすぐにまたギンギンになるから、おまえが早漏なら案外早く終わるかもしれんぞ」

戸愚呂「言っておくがねェ、これでも長くもつ方なんですよ」

コエンマ「それは辛いことになりそうだな…じゃあそろそろわしは行くぞ」

戸愚呂「ああ…あんたが去ってからスタート、というわけだね」

コエンマ「その通りだ。全く、おまえが冥獄界なんて選ばなければこんな説明もせずに済んだのに」

戸愚呂「説明しなきゃよかったんじゃあないかね」

コエンマ「ふん、ただの親心、というやつだよ。じゃあ……達者でな」

戸愚呂「そんな深刻そうな顔をしなくても……まぁ、地獄なんだから達者も何もないだろうよ」

ギィィィ……バタン

戸愚呂「……さてと、まず最初はだれが相手になるのかねェ……」

幽助「…………」

戸愚呂「浦飯か……まさか最初の相手がおまえとはねェ。当然幻影なわけだが、まァお手柔らかに…」

幽助「なにシケたツラしてんだよ!!早くそいつを俺にブチ込みやがれッ!!!」

戸愚呂「!?」

幽助「おらどうしたんだよ!!?さっさとしねェか!風邪引いちまうだろうが!!」クイッ

戸愚呂「う、浦飯が……俺に尻を突き出して振っている……」

戸愚呂(こ……これは辛い!!)ギンッギンッ

幽助「早くしろよ!!それとも俺にヤられてェのか!!」クイッ

戸愚呂「だ、だが……なんだこの湧き上がってくるはずのない感情は……」

幽助「じらすなよ……おい……!」フリフリ

戸愚呂「絶対にこんなことしたくない……したくないはずなのに……」

幽助「早く……」フリフリ

戸愚呂「…………うおおおおおおお!!!」

ずぷっ……

戸愚呂「…………………………」

幽助「早かったな」

戸愚呂「生きてた頃はしばらくなんにもしてなかったからねェ、幻影に言っても仕方ないが…」

幽助「ケッ」

シュウウウウウウウウ……

戸愚呂「消えたか……これであと9999回…先が思いやられ……うおおっ!?」

ギンッギンッ

戸愚呂「もうギンギンに……まだ2分も経っていないというのに……!」

飛影「何をしている」

戸愚呂「……二人目は飛影か……」

飛影「さっさと尻をこっちに向けろ」

戸愚呂「……しかも今度は受けとは……」

飛影「見えるか!?貴様のモノとは一味違う魔界の淫棒が!!」

ズップズップ

戸愚呂「見えっ……ないねェ……後ろからっ…つ……突かれちゃあッ……!」

飛影「邪王炎殺・黒龍波ァァアーーーーーーー!!!!!」

ドピュッ

戸愚呂「うぅッ………!」ドピュ

飛影「ふん、今回はこれくらいで満足しておいてやるか」

シュウウウウウウウ……

戸愚呂「……本人絶対にそんなこと言わないよねェ………」

戸愚呂(こうして、見知った者たち(ほとんど幻影だが)とのセックスが始まったのだが……)

獄門鬼「ああッ……も、もう許して下さい戸愚呂様ぁ……」

戸愚呂(特に印象強かった者から、ということは……)パンッパンッ

獄門鬼「ぐぅぅンッ…で、出そうですか…?私も……も、もう、う、うぁあ……」

戸愚呂(いずれ来るのかねェ……幻海も……)パンパンパンパン

ドピュッ

獄門鬼「ああああああああああううぅんッ!!す、素晴らしかったです戸愚呂様ァ……」

シュウウウウウウウウウ……

戸愚呂「これで500回目…で、あいつ誰だったかねェ……」

戸愚呂「……中々地獄に行った連中が来ないなあと思っていたら……」

鴉「クククク…………」

戸愚呂「こいつか……」

鴉「冥獄界に堕ちたとは聞いていたが、まさかこんなシステムになっていたとはな……」

戸愚呂「なんで楽しそうなんだね」

鴉「そりゃあなんたって、ようやく貴様の肉体美を肌で味わえるのだから、楽しくないはずはない」

戸愚呂「ずっと楽しみにしてたような言い方はやめてもらいたいねェ」

鴉「では……来るがいい」

戸愚呂「……ハァ」

ずぷっ

戸愚呂「ううううぅぅおおおおおっ!!!」ドピュッ

鴉「んんっ!!!」

戸愚呂「……ふぅ。ところで、ここでのことは地獄の罰の一環として扱われるんだろう?」

鴉「ああ」

戸愚呂「……ひょっとしてだが、また来るのかね?」

鴉「いや、それはない。一度ここに来るだけで10年分は罪が軽くなるし、二度目はないと言われた」

戸愚呂「そうか……」

鴉「だから、二回戦といこう」

戸愚呂「……は?」

鴉「二度とここへは来られないんだ。だから今のうちに堪能しておくのさ」

戸愚呂「ちょっと待て待て。本物に来られただけでもかなりダメージあるのに、どうして二回戦に持ち込まれなきゃならないんだ」

鴉「そうは言うがな戸愚呂、私と複数回セックスすればそれだけ他の者とする回数が減るんだぞ?」

戸愚呂「……まァそうなんだが……」

鴉「それに、そっちの方はもうギンギンじゃないか。早く鎮めてやらなくては」

戸愚呂「いやこれは冥獄界のシステム上仕方なく……」

鴉「今度は私が攻めよう。さあ尻を向けろ」

戸愚呂「…………おまえにとってここは天国なんだろうねェ」

鴉「……ふぅっ」

戸愚呂「……満足したかね」

鴉「うむ、上々だ。では私は地獄に戻るかな」

戸愚呂「随分と長居したねェ………ま、元気でやりなよ」

鴉「貴様の方もな。死んでいる身だから互いに元気もなにもないが」

バタンッ

戸愚呂「…………まさか早くも7000回切るとは」

戸愚呂(その後も俺のセックス地獄は続いた)パンッパンッ

戸愚呂兄「こォォォの兄をォォーーーー!!!」ドピュッ

戸愚呂(時に幻影で良かったと心から思える相手と)パンッパンッ

垂金「フヒヒヒ破滅じゃ破滅じゃああああああああああ」ドピュッ

戸愚呂(時に出会った中で最も醜いと思った相手と)パンッパンッ

魅由鬼「戸愚呂様そんなッ……女だと思ってそんなに優しくッ…されちゃあ……」ドピュッ

戸愚呂(時にオカマの部下と)パンッパンッ

幽助「や…やろォ……何回俺をブチ犯しゃあ気が済むんだよぉッ……!」ドピュッ

戸愚呂(だが……)パンッパンッ

桑原「姉貴にもイジくられたことのねェケツをこんなにされてよォ……」ドピュッ

戸愚呂(一向に……)パンッパンッ

戸愚呂兄「こォォォォォォの兄をォォォォォォォォォーーーーーーーーー!!!!」ドピュッ

戸愚呂(幻海が来ない)

左京「ふむ……既に5000を超える回数をこなしているのに幻海とセックスできてないと」パンッパンッ

戸愚呂「ええ………」

左京「しかし当然じゃないのか?仮にも最も過酷な地獄である冥獄界で、かつて愛……」パンッパンッ

戸愚呂「おほんっ」

左京「ん……いや、何であろうと女性とセックスする、というわけにはいかないだろう」パンッパンッ

戸愚呂「しかしコエンマはヤるのは大半は男だと言ってました。女としないとは言ってなかったですよ」

左京「じゃあ単純にアレだ。君のクジ運が悪いのさ」ドピュッ

戸愚呂「うぅッ…く……!そういうことなんですかねェ……」

左京「さてそれじゃあまた地獄に戻るか。元気でな戸愚呂」

バタンッ

戸愚呂「………なんで変にこなれてたのかねェ」

戸愚呂(その後もまた6000回、7000回とセックスを続けた)パンッパンッ

武威「ま……またしても俺は戸愚呂に屈服させられるのかぁッ……!」ドピュッ

戸愚呂(8000、9000と次第に終わりが見えてきた)パンッパンッ

戸愚呂兄「こォォォォォォの兄をォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ」ドピュッ

戸愚呂(現実世界で換算してどれだけの時間になるのかはわからない)パンッパンッ

蔵馬「くぅっ……こいつとなんて……絶対誰も望んでない……」ドピュッ

戸愚呂(俺にはとてつもなく長く、苦しい時間だったし、振り返ってみてもやはり長い)パンッパンッ

戸愚呂兄「こォォォォォォォォォの兄をォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーッ」ドピュッ

戸愚呂(だが俺は、このセックス地獄に希望を見ながら付き合い続けた)パンッパンッ

ヘレン「ギィィィィィガアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」ドピュッ

戸愚呂(幻海と会う、ただそれだけを願ってセックスし続けた)パンッパンッ

戸愚呂兄「こォォォォォォォォォォォの兄をォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーッ」ドピュッ

戸愚呂(だが一向にあいつと出会うことはなく、どころか一度も女とする機会がなかった)パンッパンッ

飛影「ぐっ…き、貴様が攻めというのもまた……悪くは………」ドピュッ

戸愚呂(もしかしたら俺は女と知り合ったことなんてあいつくらいしかないんじゃないかと思うほどだ)パンッパンッ

戸愚呂兄「こォォォォォォォォォォォォォォォォの」ドピュッ

戸愚呂(そんなことばかり考えている内に、とうとう最後の一回になった)

戸愚呂「最後の一回か………」

戸愚呂「これが終われば俺の魂は完全な無へと還る……なんて感傷に浸るヒマさえないな」ギンッギンッ

戸愚呂「やれやれ……早くこれを治めて成仏したいよ」

戸愚呂「さて……相手は誰になるのかね……確率が一番高いのはやはり兄者の幻影なんだが……」

ギィ……

戸愚呂「門が開いた……?はて、地獄に行った知り合いとはもう全員やったはずなんだが……」

幻海「………しばらく見ない間に、随分だらしのない顔になったじゃないか」

戸愚呂「…………………!!」

戸愚呂「幻海……お前……どうして……」

幻海「どうしてってそりゃああんた、寿命だよ。仕方ないじゃないか」

戸愚呂「い、いや……だがおまえが幻影でなく本物が来るというのは……まさか……」

幻海「あたしが地獄行きなわけないだろ。自分で希望したのさ」

戸愚呂「…………なんで……」

幻海「……まァ、あんたとは長い付き合いだったし、最期の最期くらい地獄に花咲かせてやったっていいじゃないか」

戸愚呂「……………フッ」

幻海「さあ何してんだい。始めるよ」

戸愚呂「………いやァ」

幻海「なんだい」

戸愚呂「………若返らないのかね?」

幻海「…………………」

戸愚呂「……………………悪い」

幻海「ふざけてるんだったら帰るよあたしゃ。あんたの兄貴の幻影に代わってもらってもいいんだからね」

戸愚呂「悪かったよ本当に。いや嬉しいよ、あんたが来てくれたってだけでも凄く……嬉しい」

幻海「…………」

戸愚呂「そのありのままのあんたを……愛していいかね?」

幻海「……キザったらしい台詞を吐くようになったねェ。下手糞だったら承知しないよ」

戸愚呂「心配ご無用。既に一万回も経験があるんでねェ」

幻海「…………」

戸愚呂「…………ぬっ」

ズプッ

幻海「っていきなり挿れるなボケ!!!!!」

一眠りしてから続き書きます

戸愚呂「いやあ悪い悪い」

幻海「悪い悪いじゃないよ!あんた一万回もヤっててそのザマなのかい」

戸愚呂「………全部ホモセックスだったからねェ」

幻海「……それにしても順序ってものがあるだろう。ホラ、最初からやり直し」

戸愚呂「ああ………それじゃあ…………」

戸愚呂「……………」

幻海「……………」

戸愚呂「…………どうやるんだっけ………?」

幻海「…………ハァ」

戸愚呂(それから俺は幻海にリードしてもらいながらセックスした)パンッパンッ

戸愚呂(それだけでも十分情けない話ではあるのだが、幻海とこんな形でもセックスできるのが嬉しくてしょうがなかった)パンッパンッ

戸愚呂(だが…………)パンッパンッ

トピュッ

幻海「早かったね」

戸愚呂「死にたい」

幻海「あんたいくらなんでもこれはあんまりだろう。せっかく来てやったのに」

戸愚呂「………弁解の余地もない」

幻海「下手糞な上に早いってあんた………」

戸愚呂「わかってるからそう何度も言わないでくれないかねェ……これでも本当に傷ついてるんだから」

幻海「……まぁ、最期の最期まであたしを待ち望んでたが故に起こった悲劇、とでも解釈しといてやるよ」スッ

戸愚呂「……もう行くのか」

幻海「終わったんだからここに居ても仕方ないだろ。あんたもそろそろ完全な『無』になる頃だろうし」

戸愚呂「あァ……そのハズだね………」

幻海「……正直、最後に顔合わすのがこういう形ってのはあんまり納得いってないんだけど……」

戸愚呂「……………」

幻海「まあ、『無』になっちまったら転生もできないし、どんな形であれ、会っといてよかったよ」

戸愚呂「……………あんたには、世話ばかりかけちまったな………」

幻海「………じゃあね」

バタン

戸愚呂「さァて、いよいよ俺も消滅する時が来たってわけか……」

戸愚呂「それが一万のセックスの果てにってのがやっぱりイマイチ引っかかるが……」

戸愚呂「……まぁ、やってきたことに後悔はしてないよ………」

ガクンッ

戸愚呂「!!?な………なんだこの感覚は………!」

戸愚呂(ぜ……全身の力が抜ける……なんだこの……圧倒的な虚無感は………!!?)

コエンマ『ついに一万回のセックスをやり遂げたようだな………』

戸愚呂(コエンマ……テレパシーか何かで語りかけているのか………)

コエンマ『ふむ……返事する気力も起こらんだろうが、言っておく。それがこの冥獄界、最期の試練』

コエンマ『セックス一万回分の……究極の賢者タイムだ』

戸愚呂(け………賢者タイム………?)

コエンマ『おかしいとは思わなかったか?射精した後の虚無感があまりにも短すぎることに』

コエンマ『すぐギンギンになっていたことに違和感を感じなかったか?』

戸愚呂(いや、それは違和感アリアリだったが)

コエンマ『そう、射精後の虚無感は決して失われていたわけではない』

コエンマ『一万回のセックスを終えた後、こうして凝縮されておまえの身に降りかかるのだ……』

コエンマ『そして望まぬホモセックスばかりやってきたおまえの虚無感は、本来射精後に来るそれとはケタが違う』

コエンマ『ましてや一万回もそうしてきたのだ。一万回に及ぶ後悔の念や虚無感には、誰も耐えることはできない』

コエンマ『今から数分もしない内に、魂は壊死する』

コエンマ『これが、冥獄界が最後に待ち受ける完全な「無」』

コエンマ『閻魔大王がセックスというある種の「業」を許したのは、この残酷な結末があったからだ』

戸愚呂(………………)

コエンマ『……既に何かを感じることも考えることもできんか……』

コエンマ『…………この辛い光景をもう見ておれんというのが正直なところだが、せめてわしだけは見届けよう』

戸愚呂(…………………)

戸愚呂(…………後悔………………?)

コエンマ『ま……まだ意識があるのか……?もう魂のほとんどが壊れているのに………!?』

戸愚呂(……確かに凄まじい虚無感だ。俺という存在が消えつつあるのがよくわかる………)

戸愚呂(だが………後悔だと?俺は何を後悔しているんだ?ホモセックスに励んだことか?)

戸愚呂(幻海を満足させるどころか、呆れさせてしまったことか……?)

戸愚呂(……………)


戸愚呂「……………くだらないねェ」

戸愚呂「俺はこれまでやってきたことに、何一つ後悔なんてない」

戸愚呂「浦飯たちとのホモセックスだって、自分で決めた道なんだ」

戸愚呂「幻海とのことだって、俺は恥だとも思わない」

戸愚呂「それをたかが一万回の賢者タイムごときが…………」

戸愚呂「後悔なんてさせるんじゃないよ」

パアアアアアアアアアァァァァァ………!!!

コエンマ『な、何だ!?魂が輝きを………!!』

戸愚呂「………………!」

コエンマ『す、凄い……なんてヤツだ!究極の賢者タイムを乗り越えて………』

コエンマ『聖光気を身に纏うなんて!!!』

戸愚呂「これが……聖光気……幻海が修得できなかった理由が、わかる気がする………」

コエンマ『………もはや、霊界ではおまえを裁くことができんらしいな』

戸愚呂「あァ……最も過酷な地獄を乗り越え、その上霊界が干渉できない聖なる気を纏ってしまったらねェ」

コエンマ『どうする?このままここに留まりはしないだろう?転生でもするか?それとも………』

戸愚呂「………できれば罰は受け続けていたいんだが………そうだな、聖光気を身につけた記念として、一つ望みを聞いてほしい」

コエンマ『なんだ………?』

……………………………

……………………

……………

幻海「………で、ここに来たってわけかい」

戸愚呂「………………」

幻海「やれやれ、しかも聖光気を身に着けたことを自慢しに来たのかと思いきや………」

戸愚呂「だって、あのままじゃあ男として示しが………」

幻海「わかった、わかったよ。どうせ前とそう変わらないんだろうけど、まぁ、付き合ってやろうじゃないか」

戸愚呂「………本当、あんたには世話ばかりかけちまうな……」

幻海「本当に………馬鹿なんだから、全く………」




ずぷっ

幻海「だからいきなり挿れるなボケ!!!!!!!!」


おわり

というわけで短いですが、ここまでお付き合いいただいてありがとうございました。
戸愚呂弟で何か書きたいなーと思って書いてみたらどうしてこうなった

また何か戸愚呂弟主役で書くと思います。今度は結構長くなりそうなのでその時はよろしくお願いします

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom