僕がプロデューサーになった日 【デレマス】 (61)

エピローグ

僕はこの春、アイドルのプロデューサーになった。

ある出来事がきっかけでね。

夢を見る側だった日々は夢を見せる日々に変わった。

彼女達に夢を見せる日々に。

さぁはじめようか。

まるで魔法使いのように。

この物語を。


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第一章  終わりと出会い突然に

「ん......ふぁ~あ」

そんな言葉と同事に目に光が差し込む。

その眩しさに目を少し閉じてしまう。

今、僕は4月の月曜日の満員電車の中にいる。

気だるそうなサラリーマンと新卒、OLなどですし詰めになった電車の中。

僕はそこで席に座っている。

理由は移動のため......だけではない。

もう一つ理由がある。

それは

(あったあった。今週のジャ○プ)

いきなりエピローグなのか...

>>4

すみません間違えました。
正しくはプロローグです。

僕はこれのためにわざわざ朝早くからこんな満員電車に乗るのだ。

僕のお財布はいつもピンチなのでジャ○プを買うことができないのだ。

拾ったジャ○プを人気なあの海賊の漫画だけ飛ばして30分ほどで読み終える。

読み終えたあとに顔を上げると満員電車は人を減らしていた。

僕の前には新しく女の人が立っていた。

「はぁ~」

(この漫画打ち切りか~。読み切りの頃から好きだったのにな~)

「腐女子が読むからだよな~」

好きな漫画の打ち切りに思わず声が溢れる。

(ジャ○プはやっぱり北○の拳みたいな男臭いのだよなー)

人の少なくなった満員電車の中で今のジャ○プについて考えているとバイト先の最寄りの駅に着くというアナウンスが鳴る。

電車の中に外人さんはいないのに流れる英語のアナウンスを聞いてジャンプを次の僕のような人に託すため席に置いて立ち上がる。

すると前にいる女の人がすぐに座りジャンプを読み始めた。

(だから読むなよ!)

しかも、ネイルをした長い爪が邪魔でページをうまくめくれてない。

(爪切ろよ!)

心の中でツッコミ入れていると電車が駅に止まろうとしていた。

心の中でツッコミ入れていると電車が駅に止まろうとしていた。

出口側のドアに立つと左側には17歳ほどの女の子がいた。

スカートの丈が普通なのが今どきぽっくなくていい。

そう思っているうちに電車が止まる。

(さて、今週も頑張りますか!)

そう思ったときだ。

僕はいきなり左側の女の子に腕を掴まれた。

なんだと思っている暇もなく掴んだ女の子は驚きの言葉を発した。

「この人痴漢です!」

「はぁ!?」

「この人痴漢です!」

その言葉を聞いた瞬間の驚きをどんな言葉で形容しようか。

だし巻き卵だと思って食べたら砂糖で味付けだった卵焼きだったあの感じか。

いや、朝起きて目覚ま時計を見たらもう遅刻寸前だった時のあの感じか。

とにかくあまりに衝撃的すぎる出来事に思考は加速しすぎてショートしてしまった。

(はぁ!? 俺が痴漢!? このババアに!? 地球が64億回滅亡してもありえないよ!?)

とてつもなくわかりづらい例を出してしまったり、一人称も変わってしまうほどの驚き。

そんな言葉を放っしたのは見た目は17歳ほどの人だ。見た目はだ。

見た目とは裏腹にこの人の鞄の中身からは昭和を感じる。

年は......二十代代後半から三十代前半だろう。

「この人痴漢です! 駅員さーん!」

「はっ! いやいや、俺じゃないですよ!」

二回目のその言葉を聞いてやっと自分の意見を口にできた。

「何言ってるんですか! あんなに菜々のお尻を触ってといて......最低ですね!」

ウワー コノヒトイチニンショウガジブンノナマエダヨー ソノトシデソレハチョットキツイヨー

このなな?という人は僕がお尻を触ったことに微塵も疑いがないようだ。

「何か勘違いしているようですね。 僕はついさっきまでジャ○プを読んd」

「うるさいです! あなたが菜々に痴漢したことは確かなんですよ! だってここにあなたしかいないじゃないですか!」

ななという人は目尻に涙を浮かべながら僕に訴えかけてくる。すると、そこに

「何かありましたか」

駅員さんがきた。

「この人奈々に痴漢しました!」

「だからしてn」

「あ~はいはい。 とりあえず、駅員室で話を聞くから」

どうやらこの駅員は聞く耳持たずのようだ。

確かこの場合は連絡先を渡して逃げるんだっけと考えるが、自分は今携帯を使わないのに携帯止められてるいるのでその手は使えない。

バイト先の連絡先は......渡したくない。

だから、ここは

「いやいや僕はしてないです!」

「しました! 絶対しました!」

「じゃあその証拠は?」

「えっ?」

相手に僕がやってないことを証明してもらう。

悪魔の証明は難しい。

しかし、できないわけではない。だってやってないし。

だからこの人に僕がやってないことを証言してもらうのだ。

「だから、僕がやったという証拠です」

「ここにいるのはあなただけじゃないですか! だからあなたですよ!」

ちなみに、ななさんにやってないことを証明してもらうわけではない。

僕が今しているのはこの人にある言葉を言ってもらうための下準備だ。

「それだけで僕のことを犯人と言うんですか」

「な、なんですか! じ、じゃあ、あなたがやってない証拠あるんですか!」

声が震えている。かわいそうだが仕方ない。

「ないですよ」

「へっ?」

「ないですよ」

「いや、ないわけじゃないけど」




キタ

ちなみに証拠は2つある。

ひとつの証明は相手の返答次第で優勢にもなるし劣勢にもなるもの。

もう一つはちょっと公共の場ではやりにくい。というより、ここでは出来ないものだ。

「あるなら説明してよ君」

ほぼ空気になっていた駅員がそんなことを言う。

「電車は少しだけ止めてもらうからさ」

「いいですけど。ななさん? にやってもらう形になるのでななさんが決めてください」

「菜々が? ていうかいつ菜々の名前を知ったんですか!?」

「あなたが自分のことをななって言ってるからです。 それは置いといてやってくれますか?」

名前をを何故知っているのかという質問は軽くあしらい、ななさんに了承をもらおうとする。

すると、

「いいですよ。 菜々だって冤罪なんてあってほしくないですから」

だそうだ。だから、遠慮なく、

「じゃあ、お尻を見せてください」

「はぁ!?」

「はぁ!?」

だろうな。むしろここで普通に見せたら痴女だ。

「な、な、なんでお、お尻を見せなくちゃいけないんですか!あっ、もう捕まるから最後に見ておこうという......」

「違いますよ。 ほら、僕の指見てください」

そういってななさんと駅員さんに指を見せる。

「黒......色?」

「そう。 さっきジャ○プを見てましたからね」

「もし僕がななさんに痴漢をしたとしたらななさんのお尻にはインクがついているはずです」

「だからお尻を見れば......」

「絶対に見せませんよ!」

「だと思ってもう一つ方法がありますよ」

「なら最初からそっちを言ってくださいよ!」

「いや、こっちはだいぶ曖昧になるんでできるなら尻を......」

「で、どういう方法何ですか!」

冗談でもう一度言ってみたがダメなようだ。

「ではななさん。 一回深呼吸してください」

「なんで?」

「あなたに僕が質問するからです。 その時にちゃんとした答えがもらえるよう落ち着いてもらわないと」

「なるほど」

空気駅員、変に相槌うつなよ。

意味がわかるとななさんは深呼吸をしてくれた。

「はい。 しました」

「ご協力ありがとうございます。 では、質問させていただきます」

僕がこれで助かる確率は五分五分。

じゃない。

だってやってないのだから

「どっちの手で触られましたか?」

そう言って僕は両手ををあげる。お手上げみたいな姿になる。

「えっと......多分右手です」

ななさんが不安そうに答える。予想どうりの答えだ。

「はい終了」

「えっ!?」

「これで僕は無罪です」

そう。なぜなら

「僕はあなたの右側にいたからです」

そこから僕は簡単に説明をする。

「右側にいる僕があなたに右手で触るためには体を動かすしかないです」

「しかし、僕は体を動かしてない。 動いてないのはななさんが証明してくれますね」

「は、はい」

「右手で触ったら犯人。 僕は右手では触れない」

「つまり、僕は犯人じゃない」

使い方があっているかわからない三段論法を使い無実を証明する。

「じ、じゃあ誰が犯人なんですか」

「菜々は嘘をついてませんよ」

「うむ。たしかにこれで君がやってないことは証明できたが、これでは真犯人が......」

空気員(めんどいから略した)ちょろいなお前。こんなんでいいんだ。

ていうかもう変にこじらせるなよ。

ななさんの目にはまた涙が浮かんでいた。

............

はぁ。

男は女に泣かれるのは嫌いでも、涙には弱いんだぜ。

「犯人みつけますよ」

「「えっ」」

「ななさんにもう少し質問したら多分見つけられると思うんで」

「本......当ですか?」

「本当かい」

二人が同時に言う。

「ええ。多分」

「なら菜々あなたにお願いします」

そう言われ

「お願いされました」

そう言って僕はななさんに質問を始める。

「ななさん。その人の手の形とか思い出せますか?」

「えっと......触られて少しチクってしたので多分爪が長かったと思います」

「他は?」

「あと......指が細かったと思います。 すいません......それだけしか思い出せません」

「いや、十分です。 ていうかそこまでわかっていて僕を犯人って言ったんですか」

「え?」

「だってそれ完全に女の人の手じゃないですか」

「あっ」

もっと早く気づけよ。

「えっと......そこから考えると」

呆れながらそんな人を探す。

ん?

証言に該当する人が確かに車内にはいた。しかし、

えっ、この人なの

すこし信じられないのでかまをかけてみる。

「あなた何ですか?」

「ち、違います」

先まで座っていた席から声が聞こえる。

「いや、まだ僕あなたのことを犯人って言ってませんけど......」

「あ、いや、その............そうです。 私です」

そう、さっき僕の読んでいたジャ○プを読んでいた人だ。

あなた腐ってたんじゃないの。

いや、腐ってるけどさ。

「つい出来心で......」

僕 「いましたけど。犯人」

ななさん 「どうするんですか」

駅員 「うーん。 警察呼ぼう」

うん、それが一番だよね。

こうして事件は幕を閉じた。

どうやら彼女は入念にななさんのお尻を触ったあとに僕の席の前に来たらしい。

一応、僕も話を警察に聞かれた。30分程だろうか。結構聞かれた。

ななさんにも謝られてこれで一件落着。

じゃない。

この時僕はまだ気づいていない。

バイト先に遅刻の連絡を入れてないことを。

そして、それによって起きる事を。

4月。それは出会いの季節。

みんなワクワクしているだろう。

しかし、僕は1ミリもワクワクしない。

今日はここまでです。
ここまでアイドル(?)が一人しか出てこなくてすいません。
大丈夫です。これからたくさん出します。
>>4さんありがとうございます。
他にも何か誤字脱字があったら、教えてもらえると助かります。
次の投稿は明後日になると思います。

すいません、遅れました。
今から投稿します。
そして、ここから一人称が『俺』にほぼなります。
面倒おかけしてすいません。

「はぁ~」

午後2時。

小さな男の子が砂場で母親と泥だんごを作っていたり、友達と鬼ごっこをしているそんなごくごく普通の公園。

俺はそこで一人ベンチに体を預けようにして座っている。

「ふざけんなハゲおやじ」

吐き捨てるようにそう言うとまた怒りが込み上げてきた。

俺は取り調べが終わると、バイトがあることを思い出して、急いでバイト先へ向かった。

その時の俺の足の速さは、県の陸上大会に出ればトップになる程の速さだったと思う。

汗をダラダラに流し、息をハァハァさせてバイト先に着くも時すでに遅し。

頭を下げる暇もなくクビにされた。

そこまでは納得できる。無連絡で遅刻なんてありえないのだから。

が、

「なんで女子高生はいいんだよぉぉぉぉぉぉ! 」

大声でそう叫んでしまう。

鬼ごっこをしていた子供たちの視線をビシバシ感じるが、怒りの感情のおかげであまり気にならない。

俺がクビにされた直後に女子高生の子も遅刻してきた。

女子高生は今日は学校の創立記念日で休みだったそうなので仕事入れていた。

遅刻の理由は友達と遊んでいたから。

遅刻の理由は違えど同じ遅刻した者同士

(ほら、君もこっちにおいで。 こっちの水はブラックコーヒーなんか比にならないくらい苦いぞ~)

そう心の中で手招きしていたのだが、彼女は特に怒られもせずにバイトを始めたのだ。

訳が分からなかった。

なんで、自分だけがクビにされなくちゃいけないのだ。

同じ遅刻なのに。

理不尽だ。

まぁ、店長も男だしな。

ルックスもイケてるし。

スタイルもいいしな。

そりゃあ、やめさせたくないよね。うん。

......

「でも、あのエロハゲオヤジぃぃぃぃぃ!」

先よりも憎しみを込めたその言葉は、どうやら砂場にいる子供の耳に届いたようで、

「ママ、あのお兄ちゃんなんでこの時間に公園にいるの?」

「見ちゃ駄目」

と聞くだけど心が砕けそうな会話をしている。

(そうだよ。 ママの言うようにこんな人になっちゃ駄目だよ)

そう心でスマイルするが、俺は超能力者じゃないから彼には届かないだろう。

(彼が順風満帆な人生を送ったら、20年後ぐらいにはもう働いているんだろうな)

そう考えると自分は働くには少し早すぎたのかもしれない。

3日前に18歳になった俺にはにはまだ少し早かったのかもしれない。

―二年前―

いつも、いつも言われてきた。

「だから、高校なんては行かねえって言ってんだろ!」

高校に行けと。

「なに言ってんのアンタ! 冗談言うのはやめなさい!」

そんな夢、叶わない。

中二病だなと。

「冗談じゃねえよ!」

いつも、いつも。

そう言われてきた。

だから、こう言ってきた。

「俺は音楽で生きていくんだよ!」

当時15歳。

他のみんなが必死に受験勉強をしている中、俺は夢を追っていた。

―さらに4年前―

俺を変えたのは11月の下旬だったと思う。

そろそろ本格的に寒くなってきたなと感じた記憶があるからだ。

当時11歳。

普通の小学校5年生だった。

友達と毎日バカのように遊ぶ、ただのガキだった。

この頃までは。

金曜の夕飯だった。

うちは夕飯の時にテレビをつける。なぜだか知らんがつける習慣があるのだ。

そして、金曜日は決まってM○テを見るのだ。

俺は嫌いだったが、友達と話すために一応見ていた。

なんで嫌いだったかって?

人数が多いだけで、歌も踊りも顔も三流。

そんなアイドルが好きになれるか。

そうやって音楽に失望しながらテレビを見ていると、次はバンドが出るようだった。

どうやら明日、東京ドームでライブをするから出演とのことらしい。

どうせと呆れながら聴こえた音は

「......ッ!」

ボーカル一人、ギター二人、ベース一人、ドラム一人、マニピュレーター一人。

楽器から出る音は耳を通し心へ、そして火を着けた。

衝撃的だった。

今まで聞いてきたのは何だ。

音楽なんてクソだと思ってたのに。

なんだよ、

超カッケーじゃねーかよ。

「もう七年も前か......」

青い空を見ながら呟く。

それから俺は音楽、特にロックにどっぷりハマった。

寝ても覚めても音楽。

三度の飯より音楽。

恋愛よりも音楽。

世界が変わった。

外国の音楽も聞いた。

ジョン・レノンやローリング・ストーンズ、AC/DC、色々聞いた。

クラスメイトがゲームセンターに行くように、ライブハウスに行った。

幼稚園からの親友二人でバンドも組んだ。

俺はギター兼ボーカル。

毎日が楽しくて仕方なかった。

そして中二の冬、決めたのだ。

音楽で生きると。

頭は悪くなかったと思う。

いつも学年で10番には入ってたし。

だけど、音楽で生きていきたいと思ったから。

馬鹿にされた。

馬鹿に仕返してやったのち、喧嘩した。

口だけは応援をする奴もいた。

そういう奴には「目は口ほどにものを言うね」って言った。

四面楚歌。

俺の座右の名。

母親も、親戚も、クラスメイトも、担任も、ほとんど敵だった。

それでも、一緒に夢を追う親友は自分の味方だったから。

高校なんていかないで夢を追った。

「そして、これか~」

社会はやっぱり厳しかった。

中卒なんかを雇ってくれるバイト先は少なかった。

それでもなんとか就職先を見つけて、一日に8時間、月25日働いた。

二年の間にバイト先もコロコロ変わっていった。

月収は、8時間×時給1000千円×25=20万。

年収は、20万×12=240万円。

貧乏だったが、それでも楽しかった。

しかし、今は

「どうしようかな~」

楽しむ余地なしである。

このあとにライブハウスのバイトもあるのだが......

「今日で閉店なんだよな~」

どうやら俺は今年、厄年のようだ。

季節の変わり目にバイトを変えるという意味のない習慣が仇をなして完全に無職である。

「ニート万歳......てか」

笑えん。

貯金もたいしてないのだ。

どうしたものか。

しかし、そう考えている時間はもうないようだ。

すでに公園の時計は3時を指している。

4時からバイトがあるでもう行かなくては。

(そういえば、今日はあいつのライブだったな)

そんなことを思い出すと、頭の中にあいつの顔が浮かんだ。

(本当にどうするか)

ライブハウスに向かう途中、東京のスクランブル交差点の信号待ちでそんなことを考える。

(いまから探してもすぐに見つかるだろうか)

「はぁ~」

溜息が無意識に口から出てしまう。

そうしてるうちに信号は青、色的には緑になり人が歩き出す。

確か、昔は青の範囲が広くて、今の緑も青色ってなってんだっけ?

俺の生活は赤信号だけどな。

......まったく笑えん。

(そんなバカなことを考えているb)

そこで思考を止める出来事が起こった。

「きゃっ、す、すみません」

「あ、こちらこそすみません」

やっぱり、歩きながら考え事をするもんじゃない。

人とぶつかってしまった。

ぶつかった相手は普通の女子高生だった。

派手なわけでもなく、地味なわけでもない普通の女子高生。

しかし、一つだけ普通じゃないところがあった。

それは、

(良い目をしてるな......)

「?」

「えっと......私になにかご用ですか?」

ぶつかった女子高生は不思議そうに俺に訊いてきた。

「いや、別にないけど?」

ヤバ、今の顔に出てた?

「気のせい......だったかな?」

「すいません、これから養成所に行くところなんです!」

「失礼しますね!」

そう言って彼女は笑顔で去っていった。

(普通に可愛い子だったな......)

そう思いながらまた足を動かす。

(高校......か)

自分の選ばなかった選択。

ちなみに、バンドの仲間は高校に行った。

いや、行かせた。

俺が行かないって言ったら、親友二人もは行かないと言い始めたのだ。

「行かないのは俺だけでいい」

勝った方の言うことを聞くと決め、殴りあった。

で、俺が勝った。

危険なことをさせたくなかったのだ。

じゃあ、母もそういうことなんじゃないのかというと、そうじゃないのだ。

(普通に可愛い子だったな......)

そう思いながらまた足を動かす。

(高校......か)

自分の選ばなかった選択。

ちなみに、バンドの仲間は高校に行った。

いや、行かせた。

俺が行かないって言ったら、親友二人もは行かないと言い始めたのだ。

「行かないのは俺だけでいい」

勝った方の言うことを聞くと決め、殴りあった。

で、俺が勝った。

危険なことをさせたくなかったのだ。

じゃあ、母もそういうことなんじゃないのかというと、そうじゃないのだ。

母は自分のために高校に行けと言っていたのだ。

『私の息子はあの進学校に入学した。』

そう言いたいだけなのだ。

親父は

「自分の人生だ好きにしろ」

って言って、俺が一人で生きるための手続きをしてくれた。

親父には感謝してる。

(今はバンドの人数も6人になって)

(体も成長して......)

ついでのついでだが、俺の容姿はいたって普通だろう。

身長175cm、体重65kg、髪は染めずに黒髪。

ピアスもしてない。

ルックスは人並みだろうだ。

チャラチャラしてない18歳。

普通の18歳だ。

(普通じゃないのは学歴d)

「あ、すみません」

「いや、こちらこそごめん」

また、人にぶつかってしまい、思考が止める。

これまた女子高生だった。

どうやら彼女の方もよそ見をしていてぶつかったようだ。

体がビルの方を向いているからだ。

大方、ビルについてるテレビを見ていながら歩いていたのだろう。

彼女は先ほどの子比べると少し変わっていた。

さっきの子に比べると落ち着いた雰囲気のある子だ。

自分に比べて今時って感じがする。

しかし、耳に着けているピアスからは不良に見える。

(けど、この目は......)

「......ん? なに?」

「え? 何か僕に用でもあるのかい?」

(また、顔に出てかな?)

とっさに嘘つきになって誤魔化す。

「......私は別に用とかないけど」

「私、急いでるから。 もういい?」

「いや、僕は君に用なんてないけどね」

「じゃ......変なの」

彼女は戸惑った顔をしながら去って行った。

(さっきの子はどちらかというとかっこいい......かな)

(不良ぽかったけど、あの目は......)

また考えことをしながら歩き出す。

今日はよく人にぶつかるな。

まあ、考え事をしてるのが悪いのだが。

そういえば今は何時なのだ。

腕にある時計を見るともう15時40分になっている。

このまま行っても遅れない場所にライブハウスはあるのだが、今日は遅刻したせいでクビになったので少し走っていくことに決めた。

しかし、ここは東京のスクランブル交差点。

人が溢れかえっているところだ。

そんなとこで走ったらやっぱりぶつかってしまうのだ。

しかし、今回は彼女の方に非があるだろう。

なぜなら、

「いっけない、遅刻~っ!」

「おおっとぉっ! あぶないあぶない!」

あっちからがぶつかってきたのだ。

「ごめんなさい、ケガとかしてない?」

「いや、大丈夫だよ」

「セーフ!」

「じゃ、またどこかで! ばーい☆」

そういって彼女はウィンクしながらまた走って行った。

(遅刻しないといいなあの子)

(ていうか、あの子は何に遅刻しそうだったんだ?)

この時間に学校はやってないだろうし。

(?)

彼女の服装は、Yシャツを着て、その上にピンクのパーカーを着る、というものだった。

つまり、制服じゃないので友達との遊びやバイトの類に急いでたんだろう。

明るい子だった。

あの子の目からは、「もっと熱くなれよ!」的なものを感じた。

友達もたくさんいるのだろう。

(ていうか、なんで俺はぶつかる人を冷静に分析してるんだ?)

これは、職業病だろう。

......無職だけどな。

そう考えてまた、溜息が出る。

「さて、急ぎますか」

(でも、ほんとに今日は人にぶつかるな)

そして、俺は彼女達にもう一度出会うことをまだ知る由もなかった。

今日はこれでおしまいです。
アイドルを出したいのに出せないッ!
デレマスのSSなのに!
一応、チュートリアルのあの3人は出れたのでよかったと思います......はい。
そして、設定がめんどくさくてすいません。
次は明後日、明々後日には投稿の予定です。(あくまで予定。 信じちゃダメ)
それでは!

追記 

明々後日も無理です。
もしかしたら立て直すかも。

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