モバP「夢と現と恋心」 (55)

モバマスSSです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397050697

こんばんは。
副業の関係で二日連続投稿です。

事務所

P「おはようございまーす」

ちひろ「あ、今日も頑張りましょうね」

P「そうですね」

蘭子「闇に飲まれよ!」

P「おー、おはよう蘭子」

蘭子「やみのまっ」

P「はい、やみのま、やみのま」

ちひろ「朝から元気ですねぇ…」

蘭子「ちひろの気力は何者かに奪われたというのか…!」

P「単純に朝だからだと思うぞ」

ちひろ「わ、私ですか? 私は元気ですよっ!」

P「ほら」

蘭子「むぅ…。あ、我が下僕よ。少し頼みが…」

P「どうした?」

蘭子「えっと――」

P「宅急便がこの事務所に蘭子宛に来るから受け取ればいいんだな」

蘭子「よくぞ、我が真言を理解した」

P「普通に喋ったら分かるって。いや、いつも通りの喋り方でも勿論分かるけど」

蘭子「ふふふ…流石だ」

P「ちなみに何を買ったんだ?日用品?」

蘭子「えっと…ひ、秘密!」

ちひろ「流石にデリカシーがないですよプロデューサーさん」

P「そんなつもりで聞いた訳じゃないんですけどね…。ただ、危ないモノだったらマズイなって」

蘭子「だ、大丈夫…そんなものじゃないから」

P「まぁ、蘭子もそういう所はしっかりしてるだろうし」

蘭子「う、うん…!」コクコク

ピンポーン

P「お、来たかな。はーい」

宅急便「どうも、お願いしまーす」

P「はい。これで」

宅急便「どうもです。それでは失礼しまーす」

ちひろ「来ましたか」

P「えぇ、なんでしょうかこれ」

ちひろ「小物っぽいですね。大きさ的に」

P「なんでしょう。香水とかですかね」

ちひろ「あー、そんな感じですかね。なんでしょう、悪魔の香りみたいな?」

P「どんな匂いですかそれ…」

ちひろ「ふ、雰囲気で察して下さいよ」

P「まぁ、言いたいことは分かりますよ」

ガチャ

幸子「おはようございます」

P「お、おはよう」

幸子「えぇ、おはよ――ってなに持ってるんですか?」

P「ん?これは蘭子の荷物だよ」

幸子「何買ったんでしょうね」

P「気になるのか?」

幸子「まぁ、ちょっとは。あとで見せて貰うことにします」

P「そうだな」

幸子「たまにどこで見つけて来たのかってモノを持ってますからね…」

P「それはたまに思う」

卯月「こんにちはー!」

P「おはよう卯月」

卯月「あれ、今日は事務所にいるんですね」

P「まぁな。ちょっと事務仕事を終わらせてるんだ」

卯月「そうなんですね」

P「オーデション用の書類とか、色々作らないと売り込めないしな」

卯月「あ、確かにそうですね」

P「そうそう。例えばこれとかもな」

卯月「あ、凛ちゃんだ」

P「ちょっと今と雰囲気違うから、違う宣材撮ろうかなとか」

卯月「ふーん?って感じでしたもんねー」

P「そうだったな」

卯月「あの時の凛ちゃんクールでしたよね」

P「今もそうだと思うけどな」

卯月「ま、まぁ、そうですけどっ、ちょっと可愛くなりましたよね」

P「そうだな」

卯月「それ、凛ちゃんに言ったら喜びますよ」

P「そうなのか?」

卯月「はいっ」

卯月「暖かいですねー」

P「そうだな。そう言えばレッスンは?」

卯月「まだ余裕があるんでここにいていいですか?」

P「いいよ」

卯月「ありがとうございます」

卯月(何だか眠くなってきちゃったなぁ…)

ワイワイガヤガヤ

卯月「……ん」

卯月(なんだろ…皆来たのかな?)

卯月「あれ…宅急便の箱に何か刺さってる…?」

卯月「あ、消えちゃった」

卯月「なんだったんだろ?」

P「卯月、起きろ」

卯月「ふぁい!?あ、私寝てました?」

P「ファンに見せられないような顔でな」

卯月「うぅ…恥ずかしいなぁ…。それじゃ、行ってきます!」

P「気を付けろよー」

卯月「はいっ!」

卯月(気のせいだったのかな…?)

事務所

ちひろ「お昼ご飯にでもしますか?」

P「そうですね」

ガチャ

文香「あ…どうも」

P「おはよう」

ちひろ「おはようございまーす」

P「今日はレッスンだっけか?」

文香「えっと…たまたま大学が早く終わったので…ここで本でも読もうかと…ダメですか?」

P「別にいいよ」

文香「あ、ありがとうございます」

文香「あ、あのっ!」

P「うん?」

文香「この本を読んだことは…?」

P「学生時代に読んだことなら」

文香「ほ、本当ですか?」

P「嘘を吐いてもしょうがないしな」

ちひろ「意外と多趣味ですよねぇ」

P「まぁ、好奇心は強かったんで」

文香「あ、あの良ければ…」

P「いいけど…ちょっと今はキツいかな」

文香「構いません。終わるまで待ってますから」

P「ならいいけど…」

ちひろ「早く終わらせなきゃですね」

P「えぇ、そうですね」

蘭子「やみのま!」

卯月「ただいま帰りましたー」

幸子「お疲れさまです」

P「お疲れ様」

蘭子「と、届いてる?」ソワソワ

P「あぁ、これな」

蘭子「ほ、褒めて使わす!」

卯月「あ、それってなんなの?」

蘭子「今から開封の儀を行うからしばし待て」

P「蘭子、それは仮眠室の方でやって貰っていいか?」

蘭子「あ、うん…」

卯月「それじゃ、行こ行こー」

幸子「ボクも気になりますね」

文香「…何を買ったんですかね?」

P「気になるなら見てきたらどうだ?」

文香「そうします…」

仮眠室

蘭子「ふふふ…」

卯月「なんだろうなー」

蘭子「これは、ヴァルプルギスの夜に妖精から仕入れたモノよ…」

幸子「ヴァルプルギス?」

文香「古代ケルトで行われた魔女の祭りですね」

卯月「鷺沢さん物知りですねー」

文香「い、いえ、たまたまですから…」

蘭子「ふむ…流石我が陣営が誇る賢者だ」

文香「そ、そうですかね…。あ、妖精の力が強まる時とも言われていますね」

幸子「妖精ですか」

卯月「妖精…」

卯月(さっきのってなんだったんだろうね…)

蘭子「さて、いよいよ開封の儀を決行する時が来た」

幸子「これって香水か何かですか?」

蘭子「いかにも」

卯月「可愛い小瓶に入ってますね」

文香「綺麗…ですね」

幸子「どんな香りなんですか?」

蘭子「ふふふ…それは今から――」キュッ

事務所

P「どうしたんですかね?仮眠室の方が静かですけど」

ちひろ「寝てるんじゃないですか?」

P「そうなんですかね?ちょっと見てきますね」

ちひろ「行ってらっしゃい」

仮眠室

ガチャ

P「皆、どうしたー?」

P「寝てるのか?」

スー

P(四人共寝てるなんて珍しいな)

P「あ、結局香水だったんだな。開けっ放しはあれだから閉めておこう」

幸子「……ん」

P「お、幸子起きたのか」

幸子「…Pさん?」

P「どうした?」

幸子「……何だかまだ頭がボーっとします」

P「寝惚けてるのか?」

幸子「もっと、こっちに来て下さい」

P「お、おう。とりあえずここは出るか」

幸子「そうですね」ギュ

P「熱でもあるのか?」

幸子「熱なんてないですよ」

P「やけに距離が近い気がするが」

幸子「いつものボクですよ?」

事務所

ちひろ「何をしてるんですか…?」

P「…さぁ?」

幸子「ほら、隣に来てください」

P「お、おう」

P(目が座ってる気がするんだよなぁ)

幸子「全くPさんは他の人にうつつを抜かし過ぎなんですよ」

P「何の話だ?」

幸子「分からない時点であれなんですけどね。とりあえず、膝枕でもしてください」

P「あぁ…」

ちひろ(どうしたんでしょうか?)

幸子「ずっと傍にいて下さいよ全く」

P「そういう訳にはいかないだろう」

幸子「分かってますけど…早く起きなきゃいけない時に毎回電話を待ってるボクのことなんて気にかけていないんでしょうね」

P「そんなことはないって」

幸子「本当ですか?」

P「本当だって」

幸子「そんな言葉で嬉しくなっちゃうボクも大概ですね…」ニコニコ

ちひろ(二人して何してるんでしょう…)

ちひろ「仕事してくれないかなぁ…」

P「分かってますって」

幸子「ボ、ボクとは一緒にいてくれないんですか?」ウルッ

P「今こうしているだろ?」

幸子「でも、そっちに行っちゃうじゃないですか…」

幸子「…ボクだって寂しくなる時はあるんですよ?」グスッ

P「分かった。椅子持ってきて隣座っていいから」

幸子「はい♪」ニコ

ちひろ「あ、可愛い」

幸子「お仕事大丈夫ですか?」

P「平気だよ」

幸子「…ボク頑張りますからね」

P「おう。頑張ってくれ」

幸子「へへーん。あー、ちょっと眠くなってきました…」ウトウト

P「大丈夫か?」

幸子「ちょっと寝ますね」

P「おやすみ」

ちひろ「なんだったんですかね?」

P「さぁ…」

幸子「…ん?あ、おはようございます」

P「おはよう。大丈夫か?」

幸子「何がですか?ちょっと夢を見ていた気がします」

P「どんな夢だ?」

幸子「えっと、い、言えません!」カァァ

P「そうか…」

幸子「と、とりあえず、ボクは帰りますね!お疲れ様でした!」バタン

P(夢だと思ってるのかな…)

ちひろ「まだ、三人いますけどどうなんでしょうね…」

P「…さぁ?」

仮眠室
P「誰か起きてるか…?」

卯月「…ん?」

蘭子「んにゃ…?」ポケー

P「お、二人共起きてたのか」

P(文香はまだ、ぐっすり寝てるのか…)

卯月「えへへー」ギュ

蘭子「んー」ギュ

P「蘭子、一体何を買ったんだ…」

蘭子「うふふ。ヴァルプルギスの夜の代物よ」

P「なんだそれ?」

卯月「えっと、ですね、妖精さんの香水です」

P「意味が分からないけど、たまたま通販で買ったものに本当の効果があったって感じなのか」

卯月「そんなことどうでもいいじゃないですかー♪」

蘭子「んー」

卯月「皆に優しいのはいいですけど、たまにはこっちを向いて下さいよー」

蘭子「うん…。私もそう思う」

P「お、おう…?」

蘭子「私と一緒にいなきゃダメなの…!」

P(子供っぽくなるのか…?)

卯月「聞いていいですか?」

P「どうした?」

卯月「さっき、凛ちゃんの話が出てましたけど、私は昔に比べて変わりましたか?」

P「変わったさ」

卯月「どう変わりました?」

P「前よりももっといい表情をするようになったと思う。自分に自信を持ててるって感じだ」

卯月「あー、もうPさんったらー」ギュ

卯月「そんなに私のことをしっかり見ていてくれるんですねー」スリスリ

P「まぁ、俺が担当しているアイドルだし…」

卯月「本当にそれだけですか?」

P「え…」

卯月「本当に、それだけで、そんな細かい所まで見てるんですかぁ? もしかして――」

蘭子「わ、私はどう?」

P「ん?蘭子…?」

蘭子「わ、私は変われた…かな?」

P「変わったさ。友達も出来たし、理解者も出来ただろ?」

蘭子「…うん」

P「だから心配はいらないよ。それより、この状況をどうにか説明して欲しいんだけど…」

蘭子「えっとそれは……」

P「蘭子?」

蘭子「……」スー

卯月「うーん、いい匂い」スー

P「また、さっきと同じか…」

蘭子「…はっ!」

P「目が覚めたか?」

蘭子「わ、我は一体なにを!? これも機関からの攻撃なのか!」

卯月「うーん…あ、おはようございます」

P「二人共元気か?」

卯月「元気ですよー」

蘭子「十全である」

P「そうか。二人共何だか生々しい夢みたいの見なかったか?」

卯月「あ、よく知ってますね…」ポリポリ

蘭子「ま、まさか頭を覗く術を会得したというのか」

P「あれ、現実だからな」

卯月「えっ…」

蘭子「え…えーっ!」

卯月「ど、どういうことですか?私ってば、あー、なんで教えてくれなかったんですか!私でも怒っちゃいますよ」

蘭子「そ、そうだ。どうせ下僕のことだ。我らが乱れる様を見て楽しんでいたのだろう!」

P「いや、別にそんなことはないけど…」

卯月「え、えっと、げ、幻滅しましたよね…?」

P「そんなことはないよ。思ってることを吐き出したみたいだったし。こっちも卯月の気持ちを知れて良かったかな」

卯月「き、気持ち!?そんなこと言ってましたっけ?」

P「まぁ、そこは秘密だな。それより蘭子」

蘭子「な、なに…」

P「何買ったんだ…」

蘭子「ち、違うの!こんなつもりじゃ…」ジワ

P「あ、怒ってないからな。ほら、隣おいで」

蘭子「…うん」

卯月「あ、私も失礼しまーす」

ちひろ(あれ、結局さっきと状況が変わってないですね…)

蘭子「わ、私はただ、魔女の匂いに惹かれて…」

P「なるほど、偶然だな」

P(市販品にこんな効果あるわけないだろうし)

蘭子「皆は平気なの…?」

P「平気だよ。安心してくれ」

蘭子「良かった…」

卯月「私は夢を見ている気分でしたよー。妖精さんに背中を押された気分です」

P「帰れるか?」

卯月「はいっ!まだ日も出てるんで!」

蘭子「や、闇に飲まれよっ!」

ちひろ「お仕事の進捗どうですか?」

P「何とかなると思います」

ちひろ「文香ちゃん起きてきませんね」

P「起こした方がいいですよね」

ちひろ「結果は見えている気がしますけど」

P「分かってます…」

仮眠室

P「起きてるか…?」

文香「…はい」

P「体調はどうだ?」

文香「とりあえず、平気みたいです…」

P(あれ、平気だ…)

P「とりあえず、立てるか?」

文香「ちょっとまだクラクラします」

P「そうか…」

P(平気そうな感じか…?)

文香「……」ジー

P「どうかしたか?」

文香「い、いえ、なんでもありません…」

文香「そ、そう言えば…何か推理小説で面白いものはありませんでしょうか」

P「色々あるとは思うがあんまり持ってないんだよなぁ…」

文香「そう、ですか…」

P「まぁ、今度数冊くらい持ってくるよ」

文香「ありがとうございます」

文香「そう言えば…こんな広告をご存じですか?」

文香(なんだろう…頭がクラクラする)

文香「『私にとって…その本貸して。が精いっぱいの告白です』と言う広告です」

P「初めて聞いたな。いい感じのコピーだと思うぞ」

文香「…Pさん」

P「ん?どうかしたか?」

文香「あの…、宜しければ、今度、本を貸してくれませんか?」

P「……」

文香「だ、ダメですか…?」

P「いや、いいけど」

文香「ありがとうございます…」

P「文香?」

P(寝ちゃったか…)

事務所

ちひろ「平気でしたか?」

P「一応。もうそろそろ起きてくると思いますよ」

ガチャ

文香「あ…」バタン

P「えっと…」

ちひろ「何かしましたか?」

P「俺は何もしてませんよ」

ちひろ「俺は。って辺りが怪しいですが聞かなかったことにしましょう」

P「ありがとうございます」

ガチャ
文香「あ…夢じゃない…」

P「おはよう」

文香「私…寝ていましたか?」

P「あぁ」

文香「そうですか。随分とリアルな夢を見たものですから…」

P「今度本持ってくるな」

文香「えっ…あっ…えっ…」カァァ

P「お茶でも飲むか?」

文香「あ、どうも…ありがとうございます」

P「結局なんだったんだ?」

文香「妖精の媚薬にでも当てられてしまったのかもしれません…」

P「ヴァルプルギスの夜だからな」

文香「まるで、真夏の夜の夢ですね…まったく」

P「ただ、違うのは全員が全員俺を最初に見たことか」

文香「えぇ、そうですね…」

ちひろ「どういうことなんですか?」

P「ご存じじゃありませんか?真夏の夜の夢って」

ちひろ「な、名前程度なら…」

P「えっとですね…」

文香「そういう劇があるんですよ」

ちひろ「そうなんですね」

P「えぇ、冒頭で惚れ薬を浴びた登場人物は目を覚まして初めて見た者に恋をしてしまうんです」

ちひろ「あ、なるほど…それで」

文香「まさか…本当に存在するなんて…」

P「まぁ、たまたまだと思うけどな。そう言えば、その香水はどこに行った?」

文香「さぁ…分からないですね」

ちひろ「プロデューサーさん」

P「はい?なんですか?」

ちひろ「文香ちゃんはどんな風になったんですか?」ワクワク

文香「えっ…」

P「気になりますか?」

ちひろ「はいっ!気になります」

文香「そ、そんな、大したことは…」

P「本を貸してくれって言われただけですよ」

ちひろ「あ、そうなんですか?効き目が薄かったんですかねぇ?」

P「どうなんでしょうね」

ちひろ「なんか、惚れ薬って言うか自分の思ってることをストレートに表現するって感じでしたし、文香ちゃんにちゃんと本を貸してあげて下さいね」

P「勿論です。あ、そろそろ帰るか」

文香「あ、いえ、一人で平気ですけど…」

P「時間も時間だし、送るよ。駅までだけどな」

文香「…はい。それではお願いします」

文香「先程はありがとうございました」

P「何が?」

文香「いえ、えっと、あの時の出来事を話さないで頂いて…」

P「事実を言ったまでだけどな」

文香「でも…前提条件を知らないだけで物事の見方は大分変りますから…」

P「まぁ、確かにそうだな」

文香「しかし…」

P「どうかしたのか?」

文香「いえ、妖精なんているんだなと…」

P「まぁ、実際に妖精かどうかは知らないけどな。でも、そっちの方が浪漫があっていいだろ?」

文香「確かにそうですね…」

P「流石にミステリーの犯人が魔女でしたってのは御免被りたいけどな」

文香「それはそうですね…」クスッ

文香「あの匂いを嗅いでから夢心地でした…」

P「そうだろうなぁ…」

文香「ですから、忘れて…下さい」

P「分かった」

文香「あ、でも、本は貸して下さい…」

P「それは勿論」

文香「ありがとうございます」

文香「もう行っちゃいましたか…」

文香「いつか…」

文香「いつか、ちゃんと、そんなことが言えるくらいの立場になったら」

文香「その時は…しっかりと言いますね」

文香(私の気持ちを…)

事務所

P「ただいま帰りましたー」

P(ちょっと出てるのかな?)

ちひろ「……」スー

P「なんだ寝てるのか…」

P(ちひろさんも疲れてるよな…)

P「お疲れ様です。ちひろさん」

ちひろ「……プロデューサーさん?」ポケー

P「はい。お疲れ様です」

ちひろ「ちょっとこっちに来てください…」

P「どうかしましたか?」

P(寝惚けてるのかな…)

キュ

P「え」

ちひろ「ネクタイがズレてますよ。もう、しっかりしないとダメじゃないですか」

P「あ、はい、すみません…」

ちひろ「まったくしっかりしてくださいね」

P「そうですね」

ちひろ「やっぱり、私がいないとダメなんじゃないですか」

P「ちひろさんにはお世話になりっぱなしです」

ちひろ「そんなことはないですよ…」トン

P「えっ、どうかしましたか?」

ちひろ「これは、罰です」

P「罰?」

P(あ、あの小瓶…ってことは…)

ちひろ「誰にでも優しくて、誰にでも優しくないプロデューサーさんへのささやかな仕返しです。えいっ!」

チュッ

P「え、え…?」

ちひろ「流石にほっぺで勘弁してあげますよ。そうでもしないと皆に悪いですしねー」エヘヘ

ちひろ「……ん?あれ、私寝ちゃってました?」

P「えぇ、ぐっすりと寝てましたよ…」

ちひろ「…そっちに何かあるんですか?」

P「いえ、特には…」

ちひろ「ならこっち見て下さいって」

P「それはちょっと…」

ちひろ「あ、そう言えば、面白い夢を見ま……」

ちひろ「ちょっといいですか?」

P「はい。どうぞ」

ちひろ「私の夢の内容って分かります?」

P「さぁ?」

ちひろ「私に何かされました?」

P「さぁ…?」

ちひろ「その反応…もしかしてっ!」

ちひろ(あれって夢じゃない!?)カァァ

ちひろ「あ、あれはですねっ!その夢だからいっかなーってじゃなくて、違います。操られてましたっ!」アタフタ

P「その小瓶は俺がちゃんと処分しますね」

ちひろ「そ、それはお願いしたいですけどっ!と、とにかく目を合わせて下さいよプロデューサーさんっ!」

終わりです。
見て下さった方ありがとうございました。
正直連投で蘭子の話が続いてしまいすみません。

さて、解説。
今回の参考は『真夏の夜の夢』です。

タイトルだけならば、聞いたことのある方が多いはずです。

真夏の夜の夢と言うのは、ヨーロッパでは夏至の日やヴァルプルギスの夜に、妖精の力が強まり、祝祭が催されるという言い伝えから生まれたものと考えられています。

あらすじだけでも相当な量となるので割愛させて頂きます。

ちなみに、この劇では、今回のようにキューピッドの矢の魔法で作られた薬は、目が覚めて初めて見た者を好きになってしまいます。

おつでした

寝ぼけてキスするちひろさんが可愛かったです(コナミ)
そういえば古典シリーズでちひろさんとPがいつからの知り合いかって話出たことあったっけ?

そう言えば、総選挙期間中ですね。

このシリーズや、野球の方を見て下さってる方はもう私が誰に投票するか分かってると思いますww

余談ですが、twitterなどで検索してみると、SSを書かれている方が多いことに驚きました。

>>46
えっと…、そういう話はないです。

でも、その話を書く予定はあります。

神崎蘭子(14)
http://i.imgur.com/9MiLG6K.jpg
http://i.imgur.com/RPC1Gp6.jpg

輿水幸子(14)
http://i.imgur.com/KR4TXLu.jpg
http://i.imgur.com/KGTX3AH.jpg

島村卯月(17)
http://i.imgur.com/HZR1rfy.jpg
http://i.imgur.com/S5iKWdR.jpg

鷺沢文香(19)
http://i.imgur.com/33oyjax.jpg
http://i.imgur.com/BCeeG1t.jpg

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