安斎都「これは事件です!」 (111)

皆さんこんにちは、安斎都です。
このCGプロダクションで、探偵アイドル目指して日々頑張ってます。

今私がいるのは都内にある事務所。あまり大きいとは言えない規模ですが、ここはとても落ち着けるので好きです。

都「...お?、成程、そんなトリックが...」ペラッ

杏「ふわぁ...」

晶葉「...?おかしいな...これで直った筈なんだが」ガチャガチャ

麗奈「ちょっと、もっと丁寧に扱いなさいよ。私のバズーカなのよ」

晶葉「...その言葉、そのまま君に返そうじゃないか。もっと丁寧に扱いたまえ。私が作ったバズーカなんだぞ」カチャカチャ

麗奈「ぐ...」

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杏「あ、そーそープロデューサー」

モバP「んー?」カタカタ

杏「ほら、お仕事の楽屋で貰ったの。コレあげる」

モバP「何それ。レーズンブッセ?あぁお菓子か」

杏「杏は飴以外には興味無いんだよ?」

モバP「嘘つけ。レーズン嫌いなだけだろ」

杏「...なんかぐにゅぐにゅするじゃん」

モバP「それが美味しいのに...まぁありがたく頂くよ」

まゆ「Pさぁん。コーヒーがはいりましたよぉ?」

モバP「おぉ、ありがとうまゆ。新しいポットで入れたのか?」

まゆ「はい。昨日Pさんと一緒に買いに行きましたからぁ...うふふ...あ、お砂糖とミルクは?」コポポ...

モバP「自分で入れるよ。杏にお菓子貰ったし」

モバP「まゆの淹れるコーヒーは美味しいからな~」カチャカチャ

モバP「ん...?」カチャ

モバP「な...なんだこれ...!?」

杏「どしたのプロデューサー...うわっ」

都「コーヒーに...」

晶葉「白い...塊がワラワラと...」

麗奈「何よこれ気持ち悪いわね...」

モバP「まゆの淹れるコーヒーは美味しいからな~」カチャカチャ

モバP「ん...?」カチャ

モバP「な...なんだこれ...!?」

杏「どしたのプロデューサー...うわっ」

都「コーヒーに...」

晶葉「白い...塊がワラワラと...」

麗奈「何よこれ気持ち悪いわね...」

モバP「まゆの淹れるコーヒーは美味しいからな~」カチャカチャ

モバP「ん...?」カチャ

モバP「な...なんだこれ...!?」

杏「どしたのプロデューサー...うわっ」

都「コーヒーに...」

晶葉「白い...塊がワラワラと...」

麗奈「何よこれ気持ち悪いわね...」

まゆ「麗奈ちゃぁん...?」

麗奈「ひっ!ななななな何よ!怖い顔して!」

まゆ「昨日...麗奈ちゃんがポット割っちゃって...Pさんが怪我しそうになったの...もう忘れたのかしらぁ...?」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

麗奈「へっ!?私知らないわよ!今日は何もしてないわ!」

まゆ「本当かしらぁ...?」

麗奈「ホントよ!そう言うアンタこそ、Pにクスリでももろうとしたんじゃないの!?」

まゆ「あらぁ?私そんな事しないわよぉ...?...こんなに人がいる時には」

麗奈「...え?」

モバP「こ、こらこら止めるんだ二人共。何かの手違いだろう」

杏「何をどう間違ったらコーヒーが分離するのかな」モラモラ

杏「うわぁ気持ち悪い」

都「これは事件です!」

モバP「なんでちょっと嬉しそうなんだよお前」


???

都「まゆさん、コーヒーを淹れる手順等は、昨日までと同じですか?」

まゆ「えぇ、多分同じですぅ...」

都「では、昨日と違う所に秘密が隠されている筈...」

麗奈「昨日と違う...そう言えば、今日に限って杏がプロデューサーにお菓子あげてたわよね」

杏「え??杏も疑われちゃうの?めんどくさいなぁ...第一、まだプロデューサーはお菓子に手ぇ付けて無いじゃ...」

モバP「ん?」モグモグ

杏「なんでこの状況でブッセ食べてんの!?」

モバP「いや、美味しそうだったから...」モグモグ

杏「余計ややこしくなったし...」

都「杏さんは、このコーヒーのモラモラに心当たりは無いんですね?」

杏「もちろんだよ。杏そういうのサッパリ分かんないし。薬物反応ならむしろ晶葉の出番じゃないの?」

晶葉「私か?いやまぁ、分からないでも無いが、私の得意分野は化学より科学なのでな、コーヒーの分離なんかは一ノ瀬君の領分だろう」

モバP「志希か...今はレッスン中だな」

麗奈「じゃあ一度は事務所に来たって事?」

モバP「あぁ、そうなる」

都「またしても参考人が増えてしまいました...」

晶葉「なんなら今聞いてみようか」プルルル...

~~~

晶葉「うん。そうか、分かった。突然すまなかった。では」ピッ

まゆ「どうでしたぁ?」

晶葉「心当たりは無いそうだ」

杏「そっかぁ」

晶葉「あと『コーヒーに牛乳を入れてから分離して固体が発生したなら、牛乳が酸化した可能性が高い』とも言っていた」

モバP「牛乳が酸化...ヨーグルトって事か?」

晶葉「いや...ヨーグルトという訳では無いんだが...」

麗奈「牛乳腐ってたんじゃないの?」

まゆ「いえ、冷蔵庫にちゃんと入れてましたよぉ...?」

都「見に行きましょうか」

~給湯室~

まゆ「...ちゃんと冷えてますよねぇ」

都「賞味期限もまだ10日程ある...」トクトク
まゆ「とろみも無いですし...腐ってる様には見えませんけどぉ」

都「...」ゴクゴク

まゆ「都さん!?」

都「...んむ。腐ってませんね。美味しいです」

まゆ「危ないですよぉ...」


晶葉「コーヒー粉もあと一年以上の余裕がある」

杏「元々常温で保管する物だし、コーヒー粉が腐ってるってのも考えにくいんじゃない?」

都「そうですね...コーヒーメーカーはどこに?」

まゆ「そこですぅ」

都「ふむ...フィルターも買い置きの物。あ、ポットだけ綺麗ですね。そう言えば新しいとか言ってましたか」

まゆ「はい。あ、でもぉ、ちゃんと使う前に熱湯とポット用の洗剤で洗いましたよぉ?」

都「そもそも、何故新しいポットを?」

麗奈「私の所為よ...」

都「?」

麗奈「そこの棚に隠れてね、Pを驚かしてやろうと思ったの。そしたらPが驚いて持ってたポットを落としちゃってね...」

杏「ガラス製だもんねー。そりゃ割れちゃうよ」

まゆ「その後Pさんと私で新しいのを買いに行ったんですぅ。メーカーも調べてあったので同じ物を手に入れたんですけど...」

都「新しいポット......まさかっ」ガチャ

麗奈「どうしたのよいきなり棚開けて?」

都「…ふっふっふ...皆さん、謎が解けましたよ!!」

~~~

モバP「...それで、この白いモラモラは一体誰の仕業なんだ?」

杏「まだ持ってたんだ...捨てなよ気持ち悪い」

都「私は勿体ぶる探偵は嫌いなので率直に言います」スッ


都「犯人は...あなたです!」ビシッ


まゆ「...あらぁ?」

まゆ「都さん...私が犯人ってどういう事ですかぁ...?」

都「いえ、まゆさん自身に悪意は無いので犯人とは言えませんね」

晶葉「じゃあ何で犯人呼ばわりなんだ」

都「言ってみたかっただけです」キリッ

モバP「...それで、どういう事か説明してくれ」

都「はい!」キリッ


都「この事件の鍵となるのは『昨日と違う事』、『牛乳の酸化』、そして『新しいポット』です」

麗奈「確かにポットは昨日と違う物だけど...」

都「ポット自体は問題ではありません...まゆさん」

まゆ「はい?」

都「まゆさんは、新しいポットを使う前に、このポット用洗剤でポットを洗いましたね?」スッ

まゆ「はい。その洗剤を使いましたけど...」

杏「さっき棚漁ってたのはそれ探してたんだね」

晶葉「...まさか!」



都「そう。このポット用洗浄剤...成分の七割が『スルファミン酸』!!」


モバP「成程!そういう事か!」

都「ポットの洗浄剤が流し切れずにポット内に付着、すると淹れたコーヒーにスルファミン酸が混入する...」

杏「そこに牛乳を入れたらナントカ酸と牛乳が反応して...」

麗奈「このモラモラが生まれたという訳ね...」

都「もう一度、ポットをよく濯いでからコーヒーを作ってみて下さい。きっといつも通りの美味しいコーヒーが出来ますよ」

まゆ「そんな...私...」

都「まゆさんは悪くありません。ちょっとしたミスですよ」

まゆ「私、Pさんを危険に...それに、麗奈ちゃんを疑って...」

麗奈「そうよ!よくもこの麗奈サマを犯人扱いしてくれたわね!」

モバP「まぁまぁ」

麗奈「...そう言えば、このコーヒーに混ざってるのは洗剤で、飲んでも死ぬ訳じゃないわよね」

杏「駄目でしょそれは」

麗奈「罰ゲームよ!」

まゆ「ごめんなさぁいぃ...!」

晶葉「...止めなくて良いのか、アレ」

都「これにて一件落着です!」

モバP「聞いてねぇし」

おしまい

眠れなかったら後で続き書くます

モバP「フンフンフフーン♪フンフフーン♪」モグモグ

モバP「フレデリカー」ポリポリ

♪メデメデメデ!メ!メメメメデ!

モバP「お?はいもしもし」モグモグ

モバP「おー時子。仕事終わった?」モグモグ

モバP「ははは、怒鳴るなよ。あ、ちょっと待ってろ」

モバP「都ー、TV付けて見ろ。〇チャンネルで」

都「へ?何ですか?」ピッ

都「おや?」ピッピッ

都「ちひろさ~ん。リモコンの電池が切れてます」

ちひろ「あら、分かりました。え~と」ガサガサ

都「先週時計の電池を変えてたじゃないですか。多分その時違うデスクに入れたんじゃないですか?」

ちひろ「あ、そうでしたね」

都「時計に一番近いデスクの右の引き出し...」

ガタタッ

都「おや...?」

ちひろ「?どうしました?都ちゃん」

都「.........いえ何も。ほら、ありましたよ電池」

ちひろ「わぁ!さすが都ちゃんですね!」

都「いえそれほどでも♪えいっ」ピッ

TV『〇〇キッチン~♪』

TV『このコーナーは様々なゲストをお呼びし、ゲスト本人の料理を食べさせてもらうという他力本願なコーナーです!』

都(大丈夫ですかこの番組)

都「Pさん、この番組がどうしたんですか?」

P「はいはい。分かったって。え?あぁ、今見てるよ」モグモグ

都「あ、まだ電話中でしたか。お料理番組なら響子ちゃんかな」

TV『それではゲストに登場して頂きましょう!特技に豚を料理する事、と公式で表記する程の料理人アイドル!』

時子『...ごきげんよう。財前時子よ』

都「!?」

TV『財前さん、豚の料理がお得意とか?』

時子『...えぇまぁ』ギロッ

都(絶対無理してる...)

モバP「分かったよ。おう、じゃあまた明日な。は~い」ピッ

都「...Pさん、これはどういう事でしょう?」

時子『油は少なめに...』ジュージュー

モバP「いやだって、せっかくの特技を活かす機会が無かったからさ~」ポリポリ

都「『豚の料理』って絶対そういう意味じゃ無いと思いますけど...」

モバP「時子本人からも今電話があってさ、その事を怒ってたよ。でも何だかんだ言って仕事はこなしてくれるからな!」モグモグ

都「Pさんさっきから何食べてるんですか?」

モバP「これか?これは響子が作ってくれたクッキーなんだ、け...ど......」

都「どうしました?」

モバP「...俺は...」


モバP「都!俺はとんでもない事をしてしまったかも知れん!!!」

都「...はい?」

モバP「...クッキーの皿の横に、こんな物が...」プルプル

都「メモですか?」



『響子さんへ。先週はどうもありがとう。助かりました。良かったらこれ食べて下さい。練習の成果です』


モバP「...このクッキー、響子の物だったのかも知れん...」プルプル

都「よく分かりませんね。響子さんから頂いたのでは?」

モバP「俺にも分からん!」

都「つまりこれは...事件ですね!」

モバP「だから何で嬉しそうなんだお前」

~~~

都「まず今朝の事を振り返りましょう」

都「Pさんは今朝から何をしましたか?」

モバP「今日は昼からしか仕事入ってなかったから、十時過ぎに響子のラジオ収録のスタジオに寄ってから事務所に来て、仕事してたら時子から電話があって...」

都「そのラジオ収録の合間に響子さんと話を?」

モバP「あぁ、休憩の時に顔見せに行ったんだ」

都「その時にクッキーの話をした、と」

モバP「あぁ、デスクに置いといたから食べてくれって......いや待て、このメモがあると言うことは『クッキーを作ったから食べてください』じゃなくて『私のクッキーがあるから食べないで下さい』だったのかも...!」

都「Pさん!記憶の混乱は推理の邪魔になります!自分の記憶だけを頼りに、事実だけを話して下さい!」

モバP「あ、あぁ、スマン。『クッキーを焼いてPさんのデスクに置いておいたから、おやつに食べてください』と、そう言っていた...と思う」

都「分かりました。では、ちひろさん」

ちひろ「はい?」

都「ちひろさんはいつ頃から事務所に?」

ちひろ「七時半ぐらいですね」

都「お疲れ様です」

ちひろ「いえいえ」

都「それで、朝から今までの事務所の様子を教えて貰えますか?覚えてる限りで構いません」

ちひろ「そうですね...今日はPさんと都ちゃんと響子ちゃんしか出入りして無いと思うので、特には...」

都「響子ちゃんがこのクッキーを置いていった事は?」

ちひろ「すみません。その時は席を外していたので、帰ってきたらお皿が置いてあった事しか覚えてないです」

都「その時にメモは?」

ちひろ「そこまでは見て無かったので...」

都「...このメモの存在だけが謎ですね...」

モバP「これさえ無ければ響子からの差し入れってだけで丸く納まるんだけどなぁ...」

都「これさえなければ...う~ん?」

ちひろ「...どう考えてもおかしいですよね。響子ちゃんがプロデューサーにあげたクッキーなのに、メモには響子ちゃん宛て...」

都「...」

『響子さんへ。先週はどうもありがとう。助かりました。良かったらこれ食べて下さい。練習の成果です』

都「...変ですね」

モバP「だよなぁ」

都「いえ、このメモ...さっき書かれた物じゃないです」

モバP「へ?」

都「四つ折りにした皺がありますよね」

モバP「あぁ」

都「でもその二本の皺の内、縦の皺の方が断然強く刻まれてます」

ちひろ「...どういう事ですか?」

都「恐らく、四つ折りで渡されたこのメモを...」チラッ

都「誰かが二つ折りで保管していたんでしょう」

モバP「...?何でテレビの方を?」

ちひろ「あ、着けっぱなしでしたね。消しましょう」ピッ

都「いえ、そんな事を言いたかった訳では...」

都「このメモを書いたのは響子ちゃんではありません」

モバP「そりゃそうだろうな」

都「文面からは特に情報は得られなさそうです。字の綺麗な右利きの人、という事しか」

モバP「右利き?そんな事も分かるのか」

都「まぁ一応、何の情報にもなりませんが......あ!」

ちひろ「どうしました?」

都「左利きの人を参考人から除外してたんです」トン、トン

モバP(ドヤ顔でこめかみをつつく仕草、ウザ可愛い)

都「そしたら重要な人物の事を思い出しました...恐らく、この事件の全貌も見えました」

~~~

都「何とも奇妙な事件ですね...」

モバP「都、犯人は誰なんだ?」

都「犯人?何の犯人ですか?」

モバP「そりゃもちろんこのメモの犯人だよ」

都「ふふふ、そこが面白いんですよPさん」

モバP「はぁ?」

都「この事件、『メモを書いた犯人』、『メモを置いた犯人』、『メモを保管した犯人』、『メモが出来るきっかけを作った犯人』...四人の犯人がいるんです」

ちひろ「共犯?大事件じゃないですか!」

モバP「この事務所内で、しかも今日来た人間が犯人だとすると、俺とちひろさん、響子とお前だけで四人揃っちまうぞ」

都「いえ、犯人の内の一人、『メモを書いた犯人』は今日事務所に来ていません。それに、Pさんとちひろさんは一人見逃してますよ」

モバP「?」

ちひろ「?」

都「今日事務所に来たのは四人ではありません...」

モバP「えっ?」

都「四人の犯人の内の一人...『メモを置いた犯人』は...」スッ


都「あなたです!乃々ちゃん!!」ビシッ


ガタタッ

森久保乃々「あぅぅ...」ヒョコッ

モバP「乃々!?」

モバP「乃々!お前なんでここに!?」

乃々「もりくぼがいたら駄目ですか...?じゃあ帰って良いですか...?」

都「待って下さい乃々ちゃん。このメモをデスクに置いたのはあなたですね?」

乃々「え、はい、置きましたけど...もりくぼ何か悪い事しましたか...?」

都「いえ、予想が...いや、推理が当たって良かったです」

モバP「どういう事か説明してくれ。さっぱりだ」

都「はい」

都「まずこのメモについて、私が何を言ったか覚えていますか?」

モバP「折れ線がどうのって...書かれてからしばらく二つ折りで保管されてたとか?」

ちひろ「あと書いた人は右利きだとか」

都「そうです」ウンウン

都「最初はメモを書いた人間と、メモをここに置いた人間は同一人物だと思っていました」

乃々「もりくぼ、そんなの書いてないですけど...」

都「そうでしょうね。乃々ちゃんは左利きですし」

モバP「あ、そうか」

都「乃々ちゃんの隠れていたデスク...あの時計に一番近いデスクですが」

乃々「やっぱりあの時に見付かってたんですね...」

都「あそこからだと事務所を行き交う人間は殆ど見えない...」

乃々「はい...」

都「乃々ちゃんのデスクのお隣、つまりPさんのデスクに誰かが何かを置き、そして出ていったのは分かりましたか?」

乃々「はい...…」

都「そして、去り際にその人間がこのメモを落としたので、乃々ちゃんはメモをPさんのデスクの上に置いたんですね?」

乃々「はい…あぅ、あの、何で分かるんですか…?」

都「推理です」キリッ

モバP「都、俺には全然話が見えて来ないんだが」

都「今から説明しますよ…簡単に言うと、四人の犯人の一人、『メモを保管していた犯人』は五十嵐響子ちゃんです」

モバP「あのメモが書かれてから今日までの間、メモは響子が持っていたんだな?」

都「はい。先週から今日まで丁度一週間持っていた事になります」

ちひろ「なんで一週間?」

都「その説明には『このメモを書いた犯人』と『メモが出来るきっかけを作った犯人』を暴く必要がありますね」

モバP「それは誰なんだ?」


都「あなたですよ。Pさん」

モバP「俺!?いや、書いてねぇよ!?」

都「そっちじゃありません。Pさんは『メモが出来るきっかけを作った犯人』です」

モバP「きっかけ…?俺、何かしたか?」

都「…」ピッ

TV『完成ですね?』

時子『はい、オリーブ入りイタリアン生姜焼きです』

モバP「…?」

都「これ、収録は一週間前でしたよね」

モバP「あ、あぁ」

都「時子さんにこの仕事を持ってきた所為で、このメモは生まれたのです」

ちひろ「…なるほど」

モバP「え?全然分からないんだけど」

おおう、凄く推理してる、ちょっと感動した

凄くどうでもいい事っぽいけど

都「ですから…Pさんがお料理の仕事なんか持ってくるから、時子さん、響子ちゃんにお料理教わったんでしょう」

モバP「いやしかし、特技に料理って…」

都「そういう意味ではありません!」


都「番組の為に響子ちゃんから料理を教わり、練習の成果、つまり料理と共にこのメモを渡したんでしょう」

ちひろ「そのメモを今日何かの拍子に落として」

乃々「それをもりくぼが拾って置いたんですか…?」

モバP「なんで落としたんだろう…」

都「さぁ?知りませんよ」

モバP「適当だな…」

都「推理は適当じゃないですよ。二人にも聞いてみましょう」

~翌日~

響子「あ!そのお手紙!お財布に入れてたのに無くしちゃったんですよ~」

時子「…何故ずっと持ってるのか分からないわね…」

響子「え?だって嬉しいじゃないですか~」

ちひろ「まさか言ってた事全部合ってたなんて…」

都「当然です!探偵アイドルですから!」

モバP「じゃあ俺が食べたのは響子からの差し入れで間違い無いんだな。良かった良かった」

ちひろ「それにしても時子ちゃんが丁寧にお手紙をねぇ?」

都「ふふ、イメージと違っていたので推理が難しかったです!」

時子「…何か、文句でもあるのかしら?」ギロッ

都「いえなにも」

モバP「真面目で優しい財前時子...次はこれもアリだな...」


時子「ヒトが虫と大きく違う事は...一度の失敗から多くを学べる事よ......」

モバP「...」ガタガタ

時子「貴方にはそれが出来ないのかしらぁ...!?」

モバP「すんませんっしたぁ!!」


響子「それにしても本当にすごい推理ですねぇ」

都「ふふ、半分以上当てずっぽうですけどね」

ちひろ「良いんですか?」

都「良いんです」ウンウン


都「記憶と経験から導き出した『ただの想像』が真実と合致していた時...人はそれを『名推理』と呼ぶんです!」ドヤァ


モバP(名探偵アイドル...これは大アリだよな...)

時子「何を見ているのかしら...私の特技の本当の意味、その身に教えてあげても良いのよ?」

モバP「御勘弁を!」

おしまい

>>40
事務所内から死人だの犯罪者だの出す訳にいかないから、普通の推理モノ書くよりよっぽど難しいって今更気付いたよ

都「フンフンフフーン♪」ペラッ

渋谷凛「...都ってよく事務所にいるよね」

都「へ?えぇまぁ、そうですね」

凛「なんか理由とかあるの?」

片桐早苗「寮の部屋が汚いとか~?」

都「な!違いますよ!事務所は落ち着きますし、それに...」


市原仁奈「大変でごぜーますー!!!」バーン


都「...事件の香りがしますので」

凛「どうしたの仁奈ちゃん?」

仁奈「事務所の前でオジサンがコレを持ってウロウロしてたんでごぜーます」ガサッ

早苗「おっ、お花~?キレイじゃん。ねぇ都ちゃーん、って、アレ?」

凛「いない...」

都「はぁ...はぁ...もどりました...」ガチャ

凛「いつの間に外出てたの?」

都「事務所の前に不審な人物がいないか確認しに行ったんです...そしたらこの人が...」

モバP「誰が不審な人物だ!」

仁奈「Pはオジサンでも不審じゃないです!安心のオジサンでごぜーます!!」

モバP「.........」

凛「仁奈ちゃん?プロデューサーは今一番オジサンとか言われるの傷付く年齢だから、やめてあげてね...?」

仁奈「分かりやがりました!」

凛「偉いね」ナデナデ

モバP「ん?早苗さん、その花どうしたんですか?」

早苗「事務所の前で不審者が持ってたんだって~」

仁奈「白くていっぱいお花が付いてるでごぜーます」

凛「...ストック、だね」

都「ストック?」

凛「この花の名前」

モバP「おぉ、流石は花屋の娘」

凛「ふふ、まぁね」

都「仁奈ちゃん。その男性はどうやって仁奈ちゃんにこのお花を?」

仁奈「事務所に向かって歩きやがってたら、オジサンが仁奈に気付いて逃げてったんでごぜーます」

モバP「花だけ置いてか...何とも奥ゆかしい不審者だな」

都「不審者扱いは良くないですよ...早苗さんのファンかも知れないじゃないですか」

早苗「え、私?...凛ちゃん、このストックはあなたに似合うわ」ガサッ

凛「...仁奈ちゃん、お花あげる」ガサッ

仁奈「いいにおいでごぜーます!」

モバP「押し付けあうなよ」

都「仁奈ちゃん。その男性はどうやって仁奈ちゃんにこのお花を?」

仁奈「事務所に向かって歩きやがってたら、オジサンが仁奈に気付いて逃げてったんでごぜーます」

モバP「花だけ置いてか...何とも奥ゆかしい不審者だな」

都「不審者扱いは良くないですよ...早苗さんのファンかも知れないじゃないですか」

早苗「え、私?...凛ちゃん、このストックはあなたに似合うわ」ガサッ

凛「...仁奈ちゃん、お花あげる」ガサッ

仁奈「いいにおいでごぜーます!」

モバP「押し付けあうなよ」

モバP「確かにただのファンというのも考えられるけど...用心に越した事は無いな」ヒョイッ

仁奈「あーお花が奪われたでごぜーます」

モバP「今後見掛ける事があれば正しいファンプレゼントの方法とか伝えるか...あ、皆は見掛けても声とか掛けるなよ?」

凛「うん。わかった」

都「...ック...ス...」ブツブツ

カランカラン

鷺沢文香「あ...都さん...こんにちは...」

都「こんにちは文香さん。今日はお店番ですか?」

文香「はい...お仕事は入ってないので...本をお探しですか...?推理小説は向こうの...」

都「あぁいえ、今日は推理小説を見に来た訳では無いんです」

文香「...?」

都「うん。これ大きくて良いですね。これ下さい」

文香「...毎度ありがとう...ございます...?」

~翌日~

都「...」ペラッ

文香「...」ペラッ

白菊ほたる「...」ウトウト

早苗「あら、都ちゃん今日は推理小説じゃないのね」

都「えぇ、ちょっと気になる事があって」ジーッ

早苗「でっかい本抱え込んで可愛いわね~」

ちひろ「ただいま戻りました~」ガチャ

早苗「お帰りなさ~...あれ?」

都「!」ガタッ

文香「...?」

ほたる「うっ...?ごめんなさい...?」ウトウト

都「失礼します!」ダッ!!!

ちひろ「きゃっ!都ちゃん!?」

バタン!タタタタタッ!

早苗「またダッシュで出てったね~。何か気になるのかな?」

ちひろ「そう言えば昨日不審者が出たとか...」ガサッ

早苗「...」

ちひろ「あれ?どうしました?」

早苗「ちひろさん、その手に持ったお花...」

ちひろ「これですか?」

ほたる「スズラン...っ!」

早苗「うわビックリした!」

ほたる「あっ...ごめんなさい...」

ちひろ「あ、これスズランなんですか?」

都「ぜぇ...今日は...はぁ...スズラン、でしたか...」ガチャ

早苗「あ、お帰り。どうだった?」

都「それらしい人は見当たりませんでしたよ...」

文香「...昨日の...そういう事ですか...」

都「はい。そんな感じです」

早苗「?」

ちひろ「スズランって事は、これはほたるちゃんへの贈り物でしょうか?」

ほたる「えっ?そんな、申し訳無いです...」

都「...」

早苗「?どうしたの都ちゃん」

都「いえ別に...明日は外で張り込みですかね...」

ちひろ「どうしてその花の男性に拘わるんですか?」

都「ん~...気になるから。それだけです」

~翌日~

都「...さて、そろそろですね」

凛「どうしたの?」

都「ちょっと下まで」

モバP「...まさかお前、花の男を捕まえようとか考えてないだろうな」

凛「あぁ、そっか。一昨日はこれぐらいの時間に来たもんね」

ちひろ「昨日もお昼過ぎでしたよ」

都「捕まえようだなんて、そんな物騒な物じゃないですよ」

モバP「それ以前に、怪しい男が彷徨いてるって時に外をフラつく事が問題だ。やめなさい」

都「大丈夫ですよ...今日は多分」

凛「やけに自身ありげだね...プロデューサー、ほっといてあげたら?」

モバP「...いや、俺も着いていく」

都「構いませんよ」

~~~

モバP「...」

都「...」

モバP「...」

都「…」

モバP「…アレは?」

都「あの方は違います。向こうのコンビニの向かいの美容院で働いてるコウタさんです」

モバP「…なんでそんなの分かんの」

都「この辺を良く出歩いてる人は大体覚えてますよ」

モバP「……あの人は?」

都「…見覚えはありませんが、多分花の男性ではありません。女性と待ち合わせしてますから」

モバP「マジで?…あ、女の人来た」

都「アイドル事務所にお花を届け続ける不審者が彼女連れ、というのは考えにくいでしょう」

モバP「確かになぁ」

都「…」

モバP「……」

都「………」

モバP「…来ないな」

都「現れませんね。」

日常の謎か。個人的には本格にもこだわってほしいけど

>>60
普段はマジモンの推理の方が好きなんだけどね


~翌日~

仁奈「くぅ…すぅ…」

ほたる「ふふ…」ナデナデ

都「…行ってきま~す」

モバP「おい都、また張り込みか?」

都「え?あぁ、違いますよ。ボイスレッスンの時間なんで。それに、今日は花の男性は来ません」

モバP「へぇ、もう何か分かったのか?」

都「最初から分かってましたよ」

モバP「さすがは探偵だな~」

都「…いえ、今回は推理でも何でも無いですけど」

モバP「へ?」

都「…」ガチャ パタン

モバP「……?」

~更に翌日~

都「…」コソコソ

モバP「(ホントに今日は来るんだろうな?)」ヒソヒソ

都「(私の考えが合っていれば)」ヒソヒソ

モバP「あっ」

都「(Pさん声が大きいです!)」

モバP「(スマン。ほらアレ)」

都「(…来ましたね)」


男「…」キョロキョロ


モバP「(今日も花持ってるな…黄色い花…あれ何だ?)」

都「(さぁ?凛ちゃんにでも聞いて下さい…行きますよ)」

モバP「(え、行くの?)」

男「…」ウロウロ

都「…失礼、そこの人」

男「うわ!?えっと…」

モバP「あのですね、所属アイドルへのプレゼントは嬉しい限りなのですが、事務所への贈り物は…」

男「す、すまない!申し訳ない!!」バサッ ダッ

都「Pさん、追って下さい!」

モバP「え!?お、おう!」ダッ

都「…」ガサッ

二次創作だから登場人物の心情描写はまだ考えるの楽な方かな
それよりもひたすらにネタが無いッス


ガチャ

早苗「あ、またお花?」

都「凛ちゃん、これマリーゴールドですよね?」

凛「ん?あぁうん、そうだね…」

早苗「どしたの凛ちゃん?」

凛「いや、花言葉ってあるじゃないですか…」

都「!」

凛「最初のストックは『思いやり』とか、あと白なら『ひそやかな愛』なんですけど、マリーゴールドの花言葉のは『嫉妬』とか『悲しみ』なんですよね…」

早苗「え…?」

凛「あ…ゴメンなさい、演技でも無い事言って」

都「そ、そうですよ!花言葉なんてたくさん意味ありますし!」

早苗「え、そんな、気にしてないよ別に!大袈裟だなもう!」

凛「良かった…じゃあ、私帰るね」

都「お疲れ様です」

早苗「…ふぅ」

都「…」ペラッ ペラッ

都「…」ジーッ

早苗「…」

都「…『信頼』『勇気』」

早苗「え?どうしたの急に」

都「マリーゴールドの他の花言葉です。『生命の輝き』……そして、『変わらぬ愛』」

早苗「…なんでそれを、一生懸命私に教えてくれるのかなー?」

都「なんでだと思います?」

早苗「…まさか、全部気付いてたり?」

都「最初から」コクコク

早苗「…マジかー……」

都「ちなみにスズランも『変わらぬ愛』の意味を持ってますよ。『幸福が訪れる』が有名ですけど」

早苗「…」

都「あとストックですが、こちらは恐らく花言葉より誕生花を引用したんでしょうね」

早苗「…」

都「ストックを誕生花に持つ誕生日は1月25日、2月24日、12月21日…最後に3月7日…あなたの誕生日ですよ、早苗さん」

早苗「…はぁ~…降参。もう分かったからやめて、恥ずかしいから」

都「身長は180前半、細身ながら筋肉質、硬い黒髪を短く刈り込んでて、足の速い男性でした」

早苗「ホントにやめて!もう!」

都「…昔の恋人ですか?」

早苗「ん~?いや、そんなモンじゃないよ。ただ高校の時に私が好きで、多分向こうも私の事が好きで、でも二人共それについては何も言わないで、卒業してサヨウナラ。そんな感じ」

都「会うおつもりは?」

早苗「…迷ってるんだよね。今更会ってどうなるって話だし。別に私はもう好きじゃないし」

都「…向こうはまだ想ってるようですけどね。『早苗さんが事務所にいる日に限って』お花を届けるくらいには」

早苗「…キザったらしくて古臭いんだよね~…昔から」

都「彼は答えを待ってます…結果がどうであれ」

早苗「だろうね…いや~ホント恥ずかしいなぁこうゆーの」

都「…」

早苗「…しゃーない!会ってやるか!」

都「…はい」ニコッ


モバP「スマン都!逃げられた!あの不審者足速すぎ!!」バーン


早苗「...」

都「...」

モバP「え、何」

都「...Pさん、タイミングとかテンションとか言葉選びとか、色々最悪です」

モバP「なんで...?」

~翌日~

早苗「 」

男「 」

早苗「 」




仁菜「何て言ってるか聞こえねーです」

モバP「あれはな仁菜、『早苗さん、長く会わない内にお美しくなった...』『うっせぇシメるぞ』って言ってるんだぞ」

仁菜「ホントでごぜーますか!」

凛「アテレコ酷すぎだよ。本人に聞かれたらどうするの?」

都「今日はヒヤシンスですか」

ほたる「あの...皆さん覗き見は...」

都「良いんですほたるちゃん。早苗さんの所為で最近Pさんがピリピリしてましたし」

凛「そうだよ。ちょっと飲み物買いに行くのにも護衛で付いてきそうだったよ?」

モバP「だってさぁ」

仁菜「あ!終わったようでごぜーますよ!」

早苗「あんまり見ないで欲しかったんだけど」ガチャ

凛「あ、バレてた」

都「何をお話してたんですか?」

早苗「え~、言うの?」

仁菜「...」ワクワク

早苗「...気持ちは嬉しいけど、もう貴方の事は好きになりません。って言ったよ。そしたら未だに特別な人間だと希望を持ってたけど、これからは貴女のファンとして花を送ります、だって」

ほたる「好きに、ならない...?」

早苗「まぁね」

モバP「そりゃそうですよ。アイドルなんだから恋愛沙汰なんか...って痛!なんで!?ギブギブ!!」ギリギリギリ

早苗「ちょ~っと黙ってて!」

仁菜「早苗おねーさまが真っ赤でごぜーます!」

凛「プロデューサーは真っ青だけどね」

なぜ急に仁奈を仁菜と書き出したんだ…

~後日~

都「その事があって以来、お花にも詳しくなったんですよ~」

文香「良いですね...素敵、です」

都「文香さんのでっかい植物百科のおかげです!」

文香「お役に立てて...良かったです...」


モバP「ぐあ~疲れた~」ガチャ

文香「あ...お疲れ様です...」

都「コンサートどうでした?」

モバP「ん?おぉ、そりゃもう大成功よ」

都「良かったですね!」

早苗「ぐあ~疲れた~」ガチャ

文香「ふふ...お疲れ様です」

都「早苗さんライブお疲れ様でした!」

早苗「いやー楽しませてもらったよ~...あ、そうそう」

文香「...?」

早苗「今日もさ、プレゼントの中にお花があったんだけど、都ちゃん、これ分かる?」

文香「綺麗ですね...花びらが大きくて...」

モバP「元気な感じがしますね。早苗さんっぽいというか」

都「フリージアです!」

早苗「フリージア?」

都「はい!」


都「花言葉は『親愛』『あこがれ』そして『声援』です!」

おしまい

>>83ごめんなさいごめんなさい脳内変換お願いしますごめんなさい

あぁやってしまった
その場のノリで書いてるから入れたかったネタをいっぱい忘れてる

次のネタ思い付いたら今度は書きだめさせて頂きます...







~ちょっと入れたかった小ネタのようなもの~

都「...」ペラッ

文香「...都さん、難しいの読んでますね...」

都「え、そうですか?確かに読み応えはありますけど」

文香「それ...何度か和訳されてるシリーズの初作で...かなり古い作品なので、読み仮名も無いんです...」

都「へ?あぁ、成程。確かにありませんね」

仁奈「都おねーさんは難しい本も読めて恰好いいでごぜーます」

モバP「仁奈も読んでみたらどうだ?」

仁奈「頑張ってみやがるです!」

都「はいどうぞ」

仁奈「...茶色いソト...をハネ...った男は...マッチャ?テンに入ると...」

モバP「...?...?」

都「(茶色い外套を羽織った男が喫茶店に入ったそうですよ)」

仁奈「…ますたーらしき、スキスキジジイにコーヒーを頼んだ…」

モバP「スキスキジジイ!?」

都「好々爺、ですね、多分」

文香「…っ…」プルプル

都「あ!文香さんがツボってる!」

渋谷凛(15)
http://i.imgur.com/5TL4Wko.jpg
http://i.imgur.com/beyGOj7.jpg

片桐早苗(28)
http://i.imgur.com/x1AM1BI.jpg
http://i.imgur.com/OY80kLX.jpg

市原仁奈(9)
http://i.imgur.com/iGPpW23.jpg
http://i.imgur.com/PjQQcBc.jpg

鷺沢文香(19)
http://i.imgur.com/33oyjax.jpg
http://i.imgur.com/BCeeG1t.jpg

白菊ほたる(13)
http://i.imgur.com/P4jPkzU.jpg
http://i.imgur.com/1BMdrIh.jpg

都「おはようございま~す」ガチャ

モバP「おぉ、都か!丁度良い所に来た!」

都「?なんです?」

モバP「昨日さ、ロケ地までお前を車まで送ってったじゃん?」

都「そうですね。乗馬楽しかったです」

モバP「昨日暑かったからさ、待ってる間車に逃げてたんだけど」スッ

都「Pさん?そのお財布は?」

モバP「これが問題なんだよ。車ん中掃除してたら出てきてさ。都のか?」

都「いえ違います」

モバP「だよなぁ。なんかデザイン大人っぽいし」

都「ちょ、それはどういう意味ですか!」

モバP「それでな、コレが誰の財布か調べて欲しいんだけど」

都「成程…」カチャッ

モバP「…躊躇無く開けたな…」

都「手掛かりが必要なので…時にPさん」

モバP「ん?」

都「コレが明らかに無かった時期、つまり昨日以前に車を掃除した日はいつですか?あとその期間内に車に乗った人も教えて下さい」

モバP「スマン。まともに車内片付けたのなんか去年の話だ。その間なら車に乗ってないアイドルの方が人数少ない」

都「役に立ちませんね…」ジャラジャラ

モバP「…えーと、五百、六百、六百二十と…」

都「634円。持ち主は金欠ですかね?」

都「おや、これは?」

モバP「なんだろう、チャーム?純銀かな?」

都「あ、ロケットですね。Pさん、開けて見て下さい」

モバP「こんなの開けて良いのかな…」カパッ

都「だから手掛かりだから仕方無いですって。何か入ってます?」

モバP「インコの写真だな」

都「おや、写真でしたか。分厚いチャームだから時計でも入ってるのかと思いましたけど」

モバP「持ち主のペットかな…」

都「ペット探しでは無く飼い主探しですね?」

モバP「他には?」

都「んー、あ、名刺!」

モバP「お!誰のだ?」

都「…Pさんのです」

モバP「意味ねー…」

都「あとレシートが一枚ですね。1ヶ月前に…」

モバP「ん?どうした?」

都「…いえ、何でも無いです」

モバP「え?それ手掛かりじゃん。俺にも教えてくれよ」

都「!いえ!そーゆー訳には!」

モバP「気になるじゃんか!」ピラッ

都「あ!」

モバP「何だ服屋か。二千五百円の…………………………し、下着」

都「………」

モバP「…いや、何と言うか、スマン」

都「…いえ、私では無く持ち主に申し訳無いと言うか…」

モバP「…出来れば本人には、黙っててくれ」

都「はい…」

モバP「えー…とにかく、買い物の内容は置いといて」

都「はい。1ヶ月前のレシートがここにあるということは」

モバP「持ち主は少なくとも1ヶ月以内に車に乗っている!」

都「その通り!Pさん冴えてますね!」

モバP「当たり前だ!」ドヤァ

都「さすが私の助手です。それで?」

モバP「ん?それで、って?」

都「いやだから、1ヶ月以内に車に乗ったアイドルは誰ですか?」

モバP「…いや、そんなの覚えてないけど」

都「この役立たず!」

モバP「酷くね!?」

都「全く全く…あ、もうこんな時間ですね」

モバP「お、そうだな。都はレッスンか」

都「はい。行ってきます」

モバP「あ、この財布どうしたら良い?」

都「んー、そうですね」ガサッ

都「…」キュキュキュッ


都「コレ、事務所の見えやすい所に貼っておいて下さい」

『事務所用の車内にて財布を発見しました。心当たりのある方はモバPまで』

モバP「…ちょっと追加させてくれ」キュキュッ

『事務所の車内にて財布を発見しました。心当たりのある方はモバPまで
(中身は一度見ました。ゴメンなさいm(_ _)m)』

都「…どんだけ気にしてるんですか」

モバP「いや~…はっはっは」

~~~

未央「じゃあね都ちゃん!」

都「はい、お疲れ様でした」

未央「~♪あっ!プロデューサー!お疲れ様でした~!」ガチャ

モバP「おう、気を付けて帰れよ」

未央「はいは~い!」

モバP「…都」

都「?どうしました?」

モバP「こないだの財布の件なんだが…」

都「え、まさかまだ持ち主見付かってないんですか?もう2週間ですよ?」

モバP「そうなんだよ。直接アイドルに聞いても見たんだが皆知らないって」

都「もしかして事務所の人間じゃないとか?」

モバP「いや、あの車に事務所外の人間は1回も乗ってない。それにスカウト用の名刺持ってたし」

都「変ですね…ちゃんと調べてみましょうか」

都「輝子さんは何か知ってます?」

星輝子「フヒ…さ、財布…?身に覚えが無い…」ヌッ

モバP「輝子いつからいたんだ」

輝子「え…最初からいましたけど…フ、フヒ…」

都「もうPさん!そんな言い方酷いじゃ無いですか!」

モバP「そ、そうだな!すまん輝子!」

輝子「べ、別に…気にしてない…」

都「ふーむ…実物あった方が良いですかね?Pさん。あのお財布出して下さい」

モバP「ん?あぁ、デスクの中だわ」

~~~

都「瑞樹さん!車に誰かのお財布が落ちてたんですけど」

川島瑞樹「あら?前から事務所に張り紙してあったわよね。私のじゃ無いわよ?」

都「持ち主に心当たりも?」

瑞樹「ええ。わからないわ」

都「了解でーす…」

~~~

赤西瑛梨華「お財布?ん~っSHI・RA・NA・I☆」

都「そうですか…」

瑛梨華「ゴメンねっ!また何かあったら言ってね!」

都「はい。ありがとうございます…」

~~~

都「あのフレデリカさん。こないだ車に財布が…」

宮本フレデリカ「ん~?サイフ?あっ、アタシ、こないだおニューのおサイフ買ったの~!見る?」ガサゴソ

都「おや、ピンクのコーチですか。可愛いですね…ってそうじゃなくて」

フレデリカ「前のおサイフとか知らな~い。ゴメンねぇ?」

都「いえ、大丈夫です…」

~~~

小早川紗枝「財布どすか?」

都「はい。持ち主を探してるんです」

沙枝「残念やけど、ウチやありませんよ」

都「そうですか…」

沙枝「それにしても。何で都はん、そないに必死になって持ち主探しとるんどす?」

都「それは、私が探偵だからです!それでは!」テテテッ

沙枝「…えらい格好宜しいわ…」

~~~

都「おかしい…」

モバP「どうだった?」

都「こんなに何十人と聞き込んでも犯人が現れないのはおかしいです!」

モバP「犯人って…」

都「誰かがわざと持ち主である事を隠しているとしか思えません!」

モバP「そんな事する理由が分からないな」

都「そこなんですよ…」

モバP「ま、まぁそんなに本気で落ち込むなよ」

都「私に解けない謎などあってはならないのです…」

モバP「じゃ、じゃあ俺、加奈を迎えに行ってくるから。しばらく一人だけど大丈夫か?」

都「はい…Pさんが帰ってくるまでに謎を解いてあげますよ…」ドヨーン

モバP「そんな重くならないでくれよ…じゃあな」ガチャ

都「これだけ大袈裟に聞き回って誰も名乗りでないのは不思議です…」カチャッ

都「誰かが隠している…でも何故?」

都「小さくてお洒落な財布、小銭、名刺、そしてペンダント…」カパッ

都「犯人はインコを飼っている…?」

都「…あれ?」

都「これは…!」

モバP「ただいま戻りました~」ガチャ

都「はーっはっはっはっは!!!!」

モバP「!?どうした都!?」

都「有言実行!!Pさんが帰ってくるまでに犯人を掴みましたよ!!!」

モバP「おおそうか!それは誰なんだ?」

都「…」

モバP「ん?どしたん?」

都「…いえ、Pさんには秘密です」

モバP「何で!?」

都「何でも」ガチャ パタン

~女子寮~

都「…」ピンポーン

「は~い」

都(正直、確たる証拠はありません)

都(小銭、少量のお金。つまりこの財布にお金を入れておく必要の無かった人物)

ガチャ

「あれ?どうしたの都ちゃん?」

都(レシート、高い下着を買った領収書。それを1ヶ月財布に入れっぱなしにするのは『お洒落』で『適当』な人物…!)



都「犯人はあなたです。フレデリカさん」



~~~

フレデリカ「どうしてバレちゃったのかな~?」

都「今話した通りです。財布なんて大事な物を取りに来なかったのも、フレデリカさんが既に新しい財布を持っていたからですよね?」

フレデリカ「うんうん、そうそうっ。あ、でも、もういらな~いってした訳じゃないよ?」

都「取りに来られなかった理由も知っていますよ」


都「このペンダント。小さめの懐中時計でも入りそうなサイズなのに中には写真一枚。おかしいと思っていたんですよ」カチャッ

都「写真は二重構造。『フェイク』のインコの写真の下には…」

フレデリカ「そう。プロデューサーの写真~」

都「ご安心を。Pさんにコレは伝えてません」

フレデリカ「良かった~。『中身を見た』って書いてたから、もしかしたらって思って言い出せ無かったの~!恥ずかしいよねっ」

都「あ、でも下着のレシートは見られましたけどね」ニヤッ

フレデリカ「あ、パンツ?あっ、丁度今履いてるよ~?見る?」

都「...いえ結構。ホントに適当な人ですね」

フレデリカ「えへへ~」

都「褒めてません!」

おしまい

ちなみに、一つの話に一人ずつ、自分の趣味だけで登場させてるアイドルがいます。さてそれは誰でしょう?

また思い付いたら書くのでそれまで出して欲しいアイドルとか自由に書いててくれたら嬉しいです

本田未央(15)
http://i.imgur.com/h6RlWPR.jpg
http://i.imgur.com/dQhUJZt.jpg

星輝子(15)
http://i.imgur.com/u52ykSk.jpg
http://i.imgur.com/mrGmI6D.jpg

川島瑞樹(28)
http://i.imgur.com/xgLrKuB.jpg
http://i.imgur.com/RfYQWky.jpg

赤西瑛梨華(16)
http://i.imgur.com/BEG87hs.jpg
http://i.imgur.com/nq7Cub6.jpg

宮本フレデリカ(19)
http://i.imgur.com/AWBY9g4.jpg
http://i.imgur.com/yxumaNz.jpg

小早川紗枝(15)
http://i.imgur.com/mlzbUzt.jpg
http://i.imgur.com/xiixgu9.jpg

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