シーザー「女の子が困っているところをみるとほおっておけんのだ」(77)

ヴェネチア

シーザー「それをJOJOの野郎・・・・・・スケコマシとは失礼だぜ」

シーザー「困っている人がいたら手助けをする」

シーザー「ひとりさみしそうな女の子がいたら相手をしてあげる」

シーザー「同じことじゃあないか」

シーザー「ああ、あんなところにひとり女の子がつったっているぞ」

シーザー「さっそく話しかけなくちゃあな」

シーザー「なにかお困りかなシニョリーナ」

>>2「・・・え?」

エシディシ

これはスージーQ(エシディシ付き)に言い換えても良いのではないだろうか…

エシディシ「シニョリーナァ? きさま、なにを言っているんだァ?」

シーザー(ずいぶんとデカイ女の子だな。露出も激しい)

シーザー「いや・・・・・・君が不安そうな顔をしていたから、つい声をかけてしまったんだ」

シーザー「なにかオレにできることはないかな?」

エシディシ(・・・こいつ・・・・・・)

エシディシ(たしかシーザーとかいうヤツだよな。イカれてんのか?)

エシディシ(・・・・・・まあいい)

エシディシ(乗ってやるか)

エシディシ「赤石を探しているんだが見当たらなくてな・・・」

エシディシ「どこにあるか知らねえか?」ニヤリ

シーザー「・・・なに!?」ドドド

エシディシ「ククク・・・」ドドド

>>5
おいそういうことはもっとはやく言えよ

ガンバッ(テヘッ

シーザー(赤石・・・? 彼女の指輪かなにかの宝石だろうか)

シーザー(困ったな・・・・・・観光客狙いのスリにやられたとしたらまずいぞ)

シーザー「それは・・・どこかで落としたのかい?」

エシディシ「なに!?」

エシディシ(こ、こいつ・・・あくまでシラをきるつもりか・・・ッ!)

エシディシ「い、いや・・・落としたというか・・・・・・」

シーザー「ちなみに、どんな形をしているんだ?」

エシディシ「・・・・・・」

シーザー「ああ、こいつは失礼! 矢継ぎ早に質問をしてしまって!」

シーザー「きみの大切なものが無くなったんだ・・・・・・落ち込んでいるのも無理ない」

エシディシ「お、おう」

エシディシ(・・・・・・本気で言ってるんだとしたら、ゾッとしないなァ)

シーザー「まあ、取りあえず一緒に探すとしよう。なに、心配いらないよ可愛い人」

シーザー「あ、ちょっとそこの>>10

重ちー

重ちー「おらに言ったのか?」

シーザー「そう、君に言ったんだよ君に」

シーザー「こちらのシニョリーナが宝石をなくして困っているのだ、赤石なんだが知らないか?」

エシディシ「・・・・・・」

重ちー「しにょ・・・?」

重ちー「オラ、よくわかんねーど。赤石なんて見たことないどー」

シーザー「・・・・・・そうか、わかった」

重ちー「あ、でも」

重ちー「なんだか怪しい人は見たど! ポケットに宝石をジャラジャラ詰め込んでるヤツ!」

シーザー「なに!?」

シーザー「それは、どっちに行ったかわかるか!?」ヌッ

重ちー「わっ! 顔を近づけないでほしいんだどー!」

重ちー「・・・ちょうどさっき、アッチの路地裏に行ったど」

エシディシ(な、なにィ~~!?)

シーザー「よし、追いかけるぜッ!」

エシディシ「お、オレも行こう」

シーザー「待て!」

エシディシ「!」ピタッ

シーザー「女の子がついてきちゃあいかん。敵はスリだ。手荒くなるかもしれん。君に被害が及ぶ可能性もある。ああもし、君が傷ついたらと考えるだけで胸が締め付けられそうだ・・・ッ!」

シーザー「君はここで待つんだ、愛しい子猫ちゃん」ウインクッ

エシディシ「こ、こね・・・ッ!」ピシャーーーンッ

エシディシ(は、吐き気がするぜッ! こんな胸糞の悪いのは、じつに1500年ぶりだァァァァッ!!)

エシディシ(さっきから黙ってりゃあ、よくもそんな糞みてえな台詞が吐けるなァ!)

シーザー「そこの君ッ! シニョリーナを頼むぜッ!」

重ちー「エッ! おら!?」

シーザー「そうだ! 何度も言わせるんじゃあないぜ! 任せたぞ!」

ダダダダダダダダッ

エシディシ「行ってしまった・・・」

シーザー「裏路地か・・・」

シーザー「ただでさえ、ヴェネチアの道は入り組んでいるッ! はたして見つかるだろうか」

シーザー「いやいや、困っている女の子のためなら不可能も可能にしなければッ!」

シーザー「オレにはそういう使命があるッ!」

シーザー「魂がそれを感じているッ!」


タタタ・・・

シーザー「・・・・・・おや?」

シーザー「・・・怪しい動きをする男がいるぞ!」

シーザー「あいつだな・・・・・・」

シーザー「・・・きさま」

「ああ?」

シーザー「彼女の赤石を返せーーーッ!!!」シャボンランチャーッ




重ちー「・・・あ! 帰ってきたど!」

エシディシ「ああ」

重ちー「・・・なんか手にしてるど!?」

エシディシ「なに!?」

エシディシ(本当にそのスリが・・・赤石を持ってたっていうのか!?)

シーザー「お待たせ、カワイイ人」ボロッ

重ちー「!!」

重ちー「ぼ、ボロボロだど・・・」

シーザー「君の宝物は、このオレが確かに取り戻したよ」スッ

エシディシ「! こ、これは・・・ッ!」

シーザー「このネックレスで間違いないね?」

エシディシ「・・・・・・」ジロッ

エシディシ「おう、これだ・・・・・・ありがとよ、兄ちゃん」ニヤリ

シーザー「なあに、たいしたことじゃあない」

重ちー「わあー、すげえどー! 本当に取り返してくるなんて」

シーザー「君ィ、男なら女の子に尽くすのは当然だぜ」

重ちー「こんなにボロボロになるまでやるなんてすごいど! 愛を感じるどー!」

シーザー「当たり前さ!」

シーザー「・・・・・・なんてったってオレは、君を一目見ただけで愛すべき人なんだと気づいたのだからね」

エシディシ「オエーッ!」

シーザー「ん? 今変な鳥が鳴いたような・・・」

エシディシ「あ、ありがとよ。赤石も見つかったしオレはもう行くぜ」ソソクサ

シーザー「ママミーア! もう行ってしまうのかい、愛しいひと!」

エシディシ「こ、これから用事があるからなァ~・・・」

シーザー「なに! それじゃあ仕方ない。また会える日を楽しみにしているよ」

エシディシ「あ、ああ。じゃあな」スタスタ

シーザー「チャオ!」



シーザー「・・・大人しくてとっても可愛らしい子だったな」

重ちー(ウ~ン、このお兄さんイカれてるど)




エシディシ(宝石は偽物だったが、ヤツに調子を合わせておいて正解だったな)

エシディシ(あれ以上・・・あの気色悪いのに絡まれるのはゴメンだからなッ!)

シーザー「いいことをするのは本当に気持ちがいいな」


シーザー「おや? 橋の上で寂しそうにしている女の子がいるぞ」

シーザー「・・・・・・こいつはいけない! 声をかけなければ」



シーザー「やあ! 君、どこからきたんだい?」

シーザー「カナル・グランデを背景に写真をとってあげようか?」

>>18「え?」

ホットパンツ

ホットパンツ「君、今・・・オレに対して言ったのか?」

シーザー「そうとも、バンビーナ」

ホットパンツ「バ、バンビ・・・!?」

シーザー「君みたいな可愛い女の子が、こんなところでなにをしているんだい?」

ホットパンツ「な・・・・・・」

ホットパンツ(こ、これだからイタリア男は・・・ッ! 恥じらいもなく他人を誉めちぎりって!)

ホットパンツ(・・・・・・まてよ・・・、こいつ・・・・・・男装に気付いて・・・!?)

ホットパンツ(・・・・・・なんてやつだ)ゴクリ

シーザー「おや? 怯えてるのかい、子リスちゃん」

ホットパンツ「お、怯えているかだと!? そんなわけないだろう」

シーザー「ならいいんだがね。怖がらせてしまったのなら謝るよ」

シーザー「さ、お詫びの印に昼食をご馳走しようじゃあないか」

ホットパンツ「はあ?」

ホットパンツ「結構だ」ツンッ

シーザー「どうしてだい?」

ホットパンツ「見ず知らずの男に奢られる筋合いはない」

ホットパンツ「それに、名前も名乗らん礼儀知らずな男なんぞに興味はないね。とっとと向こうへ行くことだな」

シーザー「・・・・・・」

ホットパンツ(・・・これで懲りてどこかへ行くだろうか?)チラッ

シーザー「ママミーア! 君は頭がいいのだろうね。おまけに育ちもいいときている! 素晴らしい女性だ・・・」

ホットパンツ(逆効果か・・・・・・)

シーザー「君の言う通りだ、オレはシーザー・A・ツェペリ。気軽にシーザーと呼んでくれ」

ホットパンツ「・・・・・・」

シーザー「シニョリーナ、君の名前を聞かせておくれよ」

ホットパンツ「・・・すまないが、人を待ってるんだ」

シーザー「人・・・?」

トタトタトタッ

>>21「あーん! お待たせホットパンツ!」

ブラックモア

ブラックモア「すいませェん・・・そこのサンドウィッチ屋さんすごい人気で混んでて・・・・・・」

ブラックモア「ハッ!」

シーザー「・・・・・・」

ホットパンツ「頼んでいた魚介のサンドウィッチは買えたんだろうな?」

ブラックモア「そ、それよりそこの男は・・・?」

ホットパンツ「どうでもいい! それより買えたのか!? 買えなかったのか!?」

ブラックモア「ウウ・・・・・・」

ブラックモア「か、買え・・・ん・・・た」

ホットパンツ「アア?」

ブラックモア「か、買えませんでしたッ!」

ホットパンツ「この役立たずッ!!!」ドゲシッ

ブラックモア「アアッ!!」

シーザー「!」

シーザー「ちょ、ちょっと君、女の子が男を足蹴にするんじゃあないぜ! 品性が・・・」

ホットパンツ「はあ? 口出しするのはやめてもらおう」

シーザー「い、いやしかし・・・」

ホットパンツ「オレはしつけ中なんでねッ!!」グリグリッ

ブラックモア「アアッ! ブ、ブーツのカカトでグリグリするのはやてめてェン!」ウェーンッ

シーザー「痛がって泣いてるじゃあないか!」

ホットパンツ「痛がってるゥ?」

ホットパンツ「・・・よく見なよ」ゲシゲシッ

シーザー「・・・!」

ブラックモア「す、すいませェん・・・フフフ、ありがとうございまァァァす!!」ウェーンッ

シーザー(し、虐げられて喜んでいる!?)

ホットパンツ「こいつは・・・オレに踏まれて喜ぶ変態なんだ・・・よッ」ガッ

ブラックモア「ウグェェッ!!」

ホットパンツ「ほんと、しつけにならなくて困るわよねェ・・・」グリグリッ

シーザー(・・・・・・なんてことだ!)

ブラックモア「ありがとうございまァす! ありがとうございまァす!」


ザワザワ

「なあに、あれ?」

「イヤーん、SMってやつゥ? こわーい」

「こんなところで・・・?」

「あのハンサムもお仲間なのかしら?」

「やーねェ」



シーザー「ハッ!」

シーザー「シ、シニョリーナ・・・オレはもう行くとするよ」

シーザー「君に彼氏がいるってんなら、邪魔をするのは野暮ってやつだぜ」

シーザー「それじゃあチャオ、彼氏とお幸せに」

ホットパンツ「この役立たずの豚以下野郎がッ!! 養豚場へ送り返すぞ!!」パッシァッ

シーザー(・・・・・・聞こえてないか)

シーザー「フゥー、危うくお仲間と勘違いされるところだったぜ!」

シーザー「賢くて美しい人だったが・・・・・・どうやら寂しそうに見えたのはオレの間違いだったらしいな」

シーザー「あんなにお熱いカップル、久々に見たぜ・・・」

シーザー「まあ、幸せそうだったしよしとしよう」



シーザー「さて、腹も減ってきたことだし、女の子をさそって昼食にしようかな」


シーザー「ねえ君、お腹すいてないかい? いい店を知っているんたが一緒にどうかな」

>>26「・・・? はあ」

リサリサ先生

リサリサ「何を言っているのです、シーザー」

シーザー「せ、先生!!」ズガァァーーーーンッ

シーザー(な、なんてことだ・・・先生をナンパしてしまったぜ・・・ッ!!)

シーザー(恐れ多いことをしちまった! 今すぐ泣いて謝れシーザー・A・ツェペリッ!!)

リサリサ「・・・・・・シーザー?」

シーザー「も、申し訳ありません先生・・・・・・」

シーザー(先生はオレが軽々しく誘っていい方じゃあねえ! もう顔向けできねーぜッ!!!)

リサリサ「・・・・・・」

リサリサ「・・・顔を上げなさい、シーザー」

シーザー「・・・・・・」

リサリサ「・・・・・・昼食ね」

リサリサ「早く案内なさい」

シーザー「え!」バッ

リサリサ「いいお店を知っているのでしょう?」フフフ

シーザー「せ、せんせェ!」

シーザー(ママミーア! やはりリサリサ先生はオレのディーヴァだッ!!)パァァァッ

シーザー「ヴェ、ヴェネチアは先生もお詳しいのではないですか?」

リサリサ「そうですね。ですが、あまり店で食べたりはしないので」

リサリサ「頼みましたよ、シーザー」

シーザー(くぅゥゥゥッ!! 美しいッ!!!!)




ザワザワ カチャカチャ

シーザー「観光客も多いですが、ここの魚介類は最高に美味しいんです」

リサリサ「そう、何がおすすめかしら?」

シーザー「この魚介のスパゲッティなんかどうでしょう? 見た目の割りにサッパリしていて絶品ですよ」

リサリサ「じゃあ、それをいただくわ」

シーザー「はい、先生ッ!」

シーザー(・・・先生とこうしてデートができるなんて感激だぜ)

リサリサ「あら、本当においしいですね」

シーザー「!」

シーザー(よ、よかった! 気に入ってもらえたぜ!)

リサリサ「さすがはシーザーといったところかしら」フフフ

シーザー「そ、そんな・・・めっそうもないです」

シーザー(ああ、幸せだ・・・・・・)

シーザー(この幸せが、もっと長く続けばいいのに)



ロギンズ「おや、シーザー?」

メッシーナ「リサリサさまもいらっしゃる」

シーザー「え」

リサリサ「奇遇ですね」

ロギンズ「テーブルをご一緒してもよろしいですか?」

リサリサ「構いませんよ」

シーザー「・・・・・・チッ」

シーザー(師匠とはいえ、なぜこんなムキムキマッチョを見ながら飯を食わなきゃあいかんのだ)

ガタガタ

ロギンズ「それじゃあ、失礼するよ」

メッシーナ「シーザーよ、もうすこし詰めてくれ」グイグイ

シーザー「わかりましたって」

ロギンズ「ああ、そういえばリサリサ様、スージーQが探していましたよ。なんでも、頼まれていた荷物が届いたとかなんとか・・・」

リサリサ「なんですって!?」ガタンッ

シーザー「・・・?」

リサリサ「シーザー、わたしはこれで失礼しますね」

シーザー「エッ!」

リサリサ「食事はロギンズとメッシーナと一緒にとりなさい」

ロギンズ「ハハハ、タイミングが良かったな」

メッシーナ「ウム、たまには男同士で仲良くしようじゃあないか」

リサリサ「それじゃ」ファサッ

シーザー「せ、せんせェーーーッ!!!!」

ここまで

おっしゃホモスレやんけ!

>>33
ホモスレじゃあない!
失礼なことを言うんじゃあないぜ! このスカタンッ!!

シーザー「まったく、とんだ災難だったぜ」

シーザー「師範代たちはもうついてきてないよな・・・?」キョロ

シーザー「はあ・・・・・・」

シーザー「しかし」

シーザー「短い時間だが先生とデート出来たのはものすごおく幸せだったな」

シーザー「先生もオレの勧めたパスタを喜んでくれたし、まあ有意義な時間を過ごせたんじゃあないか」

シーザー「・・・オレは今日という幸運な日を決して忘れませんよ、先生!」



シーザー「さて、もう少しこの辺をまわってからオレも帰るとするか」

シーザー「おや、あんなところに可愛い女の子がいるぞ? ゴンドラなんか見つめてどうしたんだ・・・?」


シーザー「チャオ! そこの可愛らしいお嬢さん、ゴンドラに乗りたいのかな?」

>>37「・・・あら?」

トリッシュ

トリッシュ「なあに、ナンパ?」

シーザー「ハハハ、失礼。君の美しい横顔に惹かれて、つい声をかけてしまったんだ」

シーザー「不快な思いをさせてしまったかな? もし、そうだというなら赦してほしい」

シーザー「君という人に気軽に声をかけるオレは愚かもしれんが・・・・・・」

シーザー「君のその美しさに寄り付かん男などこの世に存在しないのだからね」ウィンク

トリッシュ「まあ」

トリッシュ「いいわよ、その顔に免じて赦してあげるわ・・・・・・色男さん」フフ

シーザー「ママミーア! 君は天使かなにかかな!?」

シーザー「グラッチェ、シニョリーナ」チュッ

トリッシュ(指先にキス!)

トリッシュ(・・・フフフ、情熱的な男は久しぶりだわ)

トリッシュ(・・・・・・あたしのまわりの男どもは女性の扱いがなってないやつが多いから、少し新鮮かもね)

シーザー「オレはシーザー・A・ツェペリだ」

トリッシュ「よろしくシーザー、わたしはトリッシュよ」

シーザー「トリッシュ・・・・・・可愛らしい名前だ。まさに可憐な君にピッタリ!」

トリッシュ「お上手ね」

トリッシュ「ねえ、シーザー。さっそくだけどゴンドラ、付き合ってもらえるかしら?」

シーザー「そいつは光栄だな。オレでよかったら、いつでも君だけのゴンドリエーレになるよ」

トリッシュ「それはうれしいわね」

トリッシュ「でも、今回はプロの方にお願いするわ。ね、早く列に並びましょう」

シーザー「いいともさ」



シーザー「船頭、2名で頼むぜ」

>>41「了解でーす」

ペリーコロ

ペリーコロ「おや、トリッシュじゃあないか?」

トリッシュ「・・・ペリーコロさん!? ペリーコロさんなの!?」

シーザー「知り合いかい?」

トリッシュ「え、ええ・・・・・・」

ペリーコロ「久しぶりだね、トリッシュ」

トリッシュ「ペリーコロさん・・・」ウルッ

シーザー「!」

シーザー(・・・・・・感動の再会ってヤツなんだろうか?)

「おい、乗るのか乗らねーのか早くしろよ」
「後ろにも待ってる人いるんだけどォ~?」

ペリーコロ「おっと、すみませんね」

ペリーコロ「さあトリッシュ、足元に気を付けて」

シーザー「・・・・・・」

ペリーコロ「そちらさんは?」

シーザー「ハッ!」

シーザー「の、乗りますッ!」ワタワタ

トプン・・・トプン・・・
シィーーーーーン

シーザー(いかん・・・・・・つい勢いで乗ってしまったぞ)

シーザー(はたしてよかったのだろうか・・・)

トリッシュ「・・・・・・」

ペリーコロ「・・・・・・」

トプン・・・トプン・・・

シーザー(・・・知り合いみたいだが、なんだか複雑な関係らしいな)

シーザー(この重苦しい雰囲気をなんとかしてやりたいが・・・)

シーザー(いかんせん、オレにはどうにもし難いな)

ペリーコロ「・・・・・・彼は・・・」

シーザー「えっ」

トリッシュ「シーザーよ」

ペリーコロ「彼氏かな?」

トリッシュ「まさか!」

シーザー「・・・・・・」

シーザー(・・・・・・即答されてしまった)

ペリーコロ「フフフ、それは失礼したね」


トリッシュ「そんなことより、ペリーコロさん・・・ッ!」

トリッシュ「なんで、こんなところで船頭をやってるのよ!」

トリッシュ「いつからなの!? いつからヴェネチアに?!」

トリッシュ「だいたい・・・」

トリッシュ「生きてたなら・・・・・・連絡くらいしてくれてもよかったんじゃあないの!?」ウルウルッ

トリッシュ「あたしや・・・ジョルノたちがどれだけ心配したと思ってるのよ」ポロポロ

シーザー「・・・・・・」

ペリーコロ「・・・・・・すまなかったな、トリッシュ」

ペリーコロ「じゃが、わしにも色々とあってね・・・」

トリッシュ「色々ってなによ! あたしにさえ連絡を取らなかった理由はなに!?」

トリッシュ「あたしにとってあなたは・・・組織の中でも唯一信頼できた人だったのに・・・ッ!」ウッウッ・・・

ペリーコロ「トリッシュ・・・」

シーザー「・・・・・・」

シーザー「トリッシュ。さあ顔をあげてくれよ」

トリッシュ「・・・・・・なによ?」グスグス

シーザー「・・・君は今、混乱しているようだね。深呼吸をして落ち着くんだ」

トリッシュ「・・・・・・いや! ほっといて!」ワァーッ

シーザー「・・・・・・困った人だ」

シーザー「いいかい、トリッシュ・・・君がそんな状態じゃあ、ペリーコロさんが話したくても話せないじゃあないか」

トリッシュ「・・・・・・」グスングスン

シーザー「彼の話をきちんと聞きたいのなら、泣いちゃあいけないぜ」

ブワワワッ

トリッシュ「!」

ペリーコロ「ほう!」

トリッシュ(いつのまにかゴンドラのまわりに、無数のシャボン玉が!)

トリッシュ(周囲の景色と水面を反射して、キラキラ輝いているわ! なんて美しいのかしら)ウットリ

シーザー「そう、君には涙なんか似合わないからね」

ジョセフ「アジャアァーーー!」

スージーQ「どうしたの、JOJO」

ジョセフ「お、スージーQじゃあねえか! リサリサの用事はすんだのか?」

スージーQ「ええとっくにね。リサリサ様ならさっき先に島に戻られたわよ」

ジョセフ「そーかい」

スージーQ「それで、なんで変な声出してたの?」

ジョセフ「・・・・・・それがよォ」

ジョセフ「ホレ、あそこ見てみろよ」

スージーQ「?」

スージーQ「あら、シーザーじゃない」

ジョセフ「あいつまーた、スケコマシてるわけよ。たくっ、クサすぎだぜ! 見てるだけでゾワゾワしちまうよなァ」

スージーQ「シャボン玉浮かせてゴンドラなんて素敵ねェ」ウットリ

ジョセフ「・・・・・・あ、そォ」

ジョセフ「ヘッ! どいつもこいつもアイツにのぼせやがって!」

スージーQ「ま、JOJOったら妬んでるのね」クスクス

ジョセフ「はああン? あーはなりたくないと思ってるだけだぜ」

スージーQ「やだ、少しはシーザーを見習った方がいいと思うわよォ」

ジョセフ「なんだと!?」

スージーQ「シーザーはJOJOとちがって、勝手じゃあないもの」

スージーQ「・・・女の子に対して、ものすごく優しいのよ。気が利くっていうのかしら?」

スージーQ「それに、どんな女の子でもお姫様扱いしてくれるのよね」

スージーQ「あなたにそれが出来るかしらね」ウフフッ

ジョセフ「・・・フーン」

ジョセフ「確かに、オレにはできねー芸当だぜ!」

スージーQ「あら? 素直に認めちゃうの?」

ジョセフ「シーザーの優しさが魅力なら、オレは素直ってトコが売りなんだよ」

スージーQ「それは・・・・・・充分なセールスポイントねッ!」フフッ


ジョセフ(・・・・・・どんな女の子にも、ねェ・・・)ニヤリ

トプン・・・トプン・・・

トリッシュ「・・・そう、そんな理由があったの・・・・・・」

ペリーコロ「・・・・・・ああ」

シーザー「・・・・・・」

ペリーコロ「じゃが、トリッシュ。決して君を・・・君たちのことを蔑ろにしたわけじゃあないんじゃ」

ペリーコロ「・・・・・・ただ、やはり連絡を取ることができなかったのは事実・・・」

ペリーコロ「すまなかったね・・・・・・」

トリッシュ「・・・・・・」

シーザー「・・・トリッシュ」

トリッシュ「大丈夫よ、シーザー。あたしはもう平気」

トリッシュ「・・・・・・ペリーコロさん、取り乱しちゃってごめんなさいね」

ペリーコロ「トリッシュ・・・・・・」

トリッシュ「・・・・・・もう、乗場についちゃうわね」

シーザー「・・・・・・」

トプン・・・トプン・・・トプン・・・

トプントプン・・・
ギィッ

シーザー「オレは先に降りてるよ、トリッシュ」

トリッシュ「ええ」

ペリーコロ「足元に気を付けて」

トリッシュ「ありがとう・・・」

トリッシュ「・・・・・・」

トリッシュ「・・・・・・ジョルノたちには、黙っててあげるワ」

ペリーコロ「!」

トリッシュ「だって、今のボスはジョルノだけど・・・・・・組織の人間にばれちゃあまずいんでしょう?」

トリッシュ「フフ・・・・・・灯台もと暗しってやつなのかしら。こんな近くにいたなんて思ってもみなかったわ・・・」

トリッシュ「・・・・・・だから」

トリッシュ「また来るわね、ゴンドリエーレさん」

ペリーコロ「・・・!!」

ペリーコロ「ああ、待ってるよシニョリーナ」ウルッ

シーザー「お手をどうぞ、お嬢さん」

トリッシュ「どうもありがとう」

シーザー「・・・・・・」チラッ


ペリーコロ「さ、お待たせしましたお客さま。足元に気を付けて・・・」

「キャッ! 揺れるゥ~」

「さ、ぼくがついてるよ。しっかりつかまって」


シーザー「もういいのかい?」

トリッシュ「ええ、充分よ」

シーザー「そうか・・・」

トリッシュ「あんまり長居するのも他のお客さんの迷惑だしね」

トリッシュ「・・・・・・ありがとね、シーザー」

シーザー「・・・・・・いいや」フッ

シーザー「オレはなにもしてないぜ、可愛い小鳥ちゃん」

トリッシュ「フフフ、そーゆーことにしておいてもいいけど」

女(バイト飽きてくるなぁ、金安かったらやめよかな)

男(女も楽しそうだなぁ)
数日後
女「・・・」ピッ
数日後
女「やっと初任給だぁ!!!」

女「いくらかなぁ?いくらかなぁ?」

女「えっ・・・安っ・・・」

女「やっぱやめるか・・・」


女「人間・・・」

「トリッシュ!!」

シーザー「!」

トリッシュ「あら、早いわねフーゴ」

トリッシュ「最短記録更新ってトコかしら?」

フーゴ「探しましたよ、トリッシュ! 買い物の途中で居なくなるのはやめてほしいと、何度も言ってあるでしょうッ!」

トリッシュ「ごめんなさいね、会計が遅いもんだからつい」

フーゴ「そんなんじゃあ、また暫くあなたのケータイに強制的にGPSつけることになりますよッ!!」

トリッシュ「ああもう、こうるさいんだから。どう思う、シーザー」

シーザー「・・・どうって」

フーゴ「この男は?」

トリッシュ「友達よ。最近知り合ったの」

フーゴ「・・・・・・」ジロジロ

シーザー「・・・そんな観察するんじゃあない」

フーゴ「・・・・・・ああ、失礼。トリッシュの相手をさせてしまってすみませんね」

シーザー「いやいや、おかげで楽しい時間を共有できたよ」

トリッシュ「フフフ、そうね。久しぶりのロマンチックなデートだったわ」

フーゴ「・・・? はあ」

フーゴ「・・・・・・まあ、無事だったのならよしとしましょう」

トリッシュ「さ、次はどこ行く?」

フーゴ「帰りますよ」

トリッシュ「はァ?」

フーゴ「あなたが居なくなったんで、ミスタにも連絡してしまいました。じきに、ジョルノまで情報がまわるでしょうね」

トリッシュ「なんで事を大きくしようとするわけェ?」

フーゴ「不可抗力ですッ!!! ・・・さ、早く帰ってジョルノに顔をみてせやってください」

トリッシュ「・・・・・・あなたのせいじゃあないの」ブツブツ

トリッシュ「それじゃあ、また今度ゆっくりデートしましょうね! シーザー!」

シーザー「もちろんだ! 次会える日を心待にしているよッ!!」

トリッシュ「あたしもよ! ・・・チャオッ!」

ここまで

シーザー「トリッシュ・・・」

シーザー「・・・・・・可愛らしい女の子だが、どこか芯の強さを感じる子だったな」

シーザー「なにか・・・・・・彼女を強く成長させるような、辛い経験があったんだろうに」

シーザー「・・・彼女はこれから、もっと素敵な女性になるだろう。そんな気がオレにはするぜ」




シーザー「さて、素敵なデートも終わったことだし、そろそろオレも島に帰るとしよう」

シーザー「エア・サプレーナ島へ戻るクルーザーは・・・・・・確か日没ごろに出すと言っていたかな?」

シーザー「ともかく、船着き場まで行かなくては。置いていかれてしまったら、自力で帰らなきゃあならないしな」

シーザー「万が一ということもあるし、早めに向かうか」



シクシクシクシク・・・

シーザー「おや? どこかで泣いている子がいるぞ」

シーザー「ン? あれは・・・・・・」


>>61「シクシク、シクシク」

徐倫8さい

シーザー(・・・小さい女の子が泣いているぞ。・・・・・・それもも一人で!)

シーザー(近くに親はいないようだし、迷子だろうか)

シーザー「・・・・・・」

シーザー「ママミーア! いったいどうしたってんだ?!」

徐倫「・・・・・・」シクシク

シーザー「君みたいな可愛らしいお嬢さんを泣かせるヤツは誰だい?」

徐倫「・・・・・・」グズグズ

シーザー「・・・・・・」

徐倫「・・・・・・」シクシクシクシク

シーザー「・・・・・・まいったな」

シーザー「なにかお困りのようだけどシニョリーナ、泣いてちゃあわからないぜ」

徐倫「」ピタッ

徐倫「知らないヒトとは口をきくなって言われてるワ」キッ

シーザー「!」

シーザー(驚いた。ずいぶんシッカリした子だな。・・・・・・泣き虫のようだけど)

シーザー「これは失礼。オレはシーザー・A・ツェペリ。君は?」

徐倫「・・・徐倫」

シーザー「ジョリーン! 素敵な響きだ!」

徐倫「・・・・・・そうかしら?」

シーザー「そうともさ。さてジョリーン・・・」

シーザー「自己紹介しあったんだから、これでオレたちは晴れて知り合いだ」

徐倫「!」

シーザー「さあシニョリーナ、どうかこのオレに君の涙の理由を聞かせてはもらえないだろうか」

徐倫「・・・・・・」グスン

徐倫「笑わないと約束できる?」

シーザー「神に誓って」

徐倫「・・・わかったわ。恥ずかしいのだけど・・・・・・」

徐倫「・・・・・・父さんとはぐれてしまったの」ズズッ

シーザー(やはりか・・・)

シーザー「それで・・・ここでずっと泣いていたというのかい?」

徐倫「・・・そうよ」グスッ

シーザー「そうか・・・」

シーザー(異国の地で迷子とは、さぞ心細かっただろう・・・)

シーザー「安心しなジョリーン、君のお父さんはこのシーザーが必ず見つけ出すと約束しよう」

徐倫「・・・あなたが?」

シーザー「ああ、おれはここの地理に明るいからね。心配しなくとも大丈夫」

徐倫「・・・・・・」

徐倫「せっかくだけど・・・」

シーザー「ン?」

徐倫「気持ちだけ受け取っておくわ。あなたにそこまでしてもらう義理はないもの」

シーザー「おっと」

シーザー「そんなにつれないことを言わないでおくれよ」

徐倫「だって・・・親切にされる理由もないし」

シーザー「理由? それならある」

徐倫「・・・なによ」

シーザー「・・・君の泣いている顔がみたくないからさ、お姫さま」

徐倫「!」















「クックックッ・・・」

ヌッシヌッシ

周りの人たち「な、なんだあれは!」「ママミーア!」「いやあああッ!」

「・・・今こそ好機ッ!」

このSSまとめへのコメント

1 :  すみす   2014年04月29日 (火) 22:51:53   ID: gozynNk5

シーザー\(//∇//)\かわい

2 :  SS好きの774さん   2014年06月02日 (月) 22:53:20   ID: 7WLUI7yT

エwwwシwwwディwwwシwww

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