ボッチ男「俺の高校生活」(80)

4月なので

男「明日から高校生!」

男「中学時代は友達がいなかったけど、高校になったらできるはず!」

男「頑張るぜえええええええええ!」

妹「うっさい兄貴! 明日から学校でしょ! 早く寝な!」

男「さーせん!」

~入学式~

男「よろしく!」

友「おう、よろしくな!」

男「……えっとその、部活はいるの?」

友「お、おう。ボクシングやろうと思ってる」

男「……そうなんだ! 俺は帰宅部だな! え、あ、その文化部も運動部も向いていないと思って」

友「そうなんだ。……えっと、緊張しなくていいよ?」

男「……え? あ、うん、ごめん」シュン…

友(会話のテンポ悪っ……。なんか合わなさそう)

男(ぎこちなかったけど話せたぞ!)

~入学3日目~

友→同級生A「おはよう」

男「お、おはよう」

男(なんかぎこちないな。話すのやめたほうが相手にもよさそうだ)


~入学5日目~

同級生A「ワイワイノワイワイノ」

男「……勉強しよ」ボソッ

男(……俺には友達づきあいに向いてないんだ。一人の方が楽なんだ)


~入学10日目~

カリカリカリカリカリカリカリカリ……

男 チラッ    クラスメイト ワイワイガヤガヤ

男(……周りを見るな、目の前の問題に集中しろ)

男(周りを見てもいいことはない……今だって、胸が痛んでいるんだろ)

男(7a+14ab+.......数学は素晴らしい。全てを忘れて没頭できる。ハハッ)

~4月中盤~

 朝

クラスメイト「ワイワイガヤガヤ」

男(朝の教室はいづらいな……。)

 昼休み

クラスメイト「ワイワイガヤガヤ」

男(まわりがリア充でつらい。一人で食べるのも慣れてしまった)パクパクパクパク

男(ごちそうさま)

クラスメイト「ワイワイ!オマエオモシレー!」

男(俺は勉強に集中する俺は勉強する俺は勉強に集中する俺は勉強する俺は勉強に集中する俺は勉強する俺は勉強に集中する俺は勉強する俺は勉強に集中する俺は勉強する)カリカリカリカリカリカリカリカリ

クラスメイト(なんで昼休みなのにずっと勉強してるんだろう?)

 放課後

男(早く帰ろ)

クラスメイト「ヨヨイノヨイ! カラオケイコウゼー! アレ オトコハー? 10ビョウデカエッター ハエー」

男(聞こえてるよ)

~6月~

 朝

キーンコーンカーンコーン

男「すいません、セーフですか?」

先生「今日も遅刻ギリギリだぞ男。はやくくるようにしろよー」

男「気を付けます」

 昼休み

男「……」モグモグモグモグ ゴチソウサマ

クラスメイト(5分経ってない。早いなー)

男「」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

クラスメイト(休み時間ずっと勉強しているけど飽きないのかな)

 放課後

キーンコーンカー ガラッ

クラスメイト(2秒で帰った!)

~7月、文化祭~

男(なんで登校日扱いなんだよ……、朝の準備と放課後の片づけ以外にやることはないじゃないか)

クラスメイト「キャハハハハハハハハハ」  男「……。」 クラスメイト「キャハハハハハハ」

男(……いつもより辛い。イベントなんて全部なくなればいいのに)

男(人のいないところ、人のいないところはどこだ……)



男(……特別授業教室棟のトイレ)

男(誰も来ない)

男「文化祭の日になって初めて安心したよ」

男(なんて独り言をつぶやいても何も変わらない)

男(あれ、涙がこぼれる)

男(やばい、ぐちゃぐちゃだ)

男(……放課後の片づけまで落ち着かないとやばいな)

男(うう……惨めだァ‥…)

~文化祭の日の夜~

男(最悪の文化祭だった。これが3年間も続くのか)

男(……中学の時と何にも変わらないじゃないか)

男(そうだ、中学1年の時も同じことを考えたんだ)

男(あの時はその悔しさをバネに友達を作ろうと頑張ったっけな)

男(そんで、その後2週間ぐらいして……)

[ーー「お前、なんでいるの? 気持ち悪いんだけど」]

男(そうだ。こっぴどく突き放されたんだ)

男(そりゃそうだよな。面白くない奴が寂しさを紛らわすためにグループに入ろうとしてたんだから、そういわれるよ)

男(……俺みたいなやつが友達を作ろうとしてはいけないんだ)

男(だから、今日のだって当たり前なんだ。だから耐えないと……)

~翌日~

クラスメイト ワイノワイノキャッキャ! 

男「……。」(なんだ? 今日はやけに周りの声が耳に付く)

ワイワイガヤガヤ

男「……。」(気にするな、数学の勉強に、数式に集中するんだ)

キャッキャウフフ

男「……。」(落ち着け落ち着け悲しむな。悲しそうにしたらみんな困るだろ)

ア ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ !!!

男「……!」



男(トイレに逃げ込むなんて情けない)

~終業式~

先生「ハメを外し過ぎないように、学生らしく勤勉に暮らすこと。それでは良い夏休みを」

男(明日から夏休みか。)

男(やっとだ。やっと学校から解放される)

ウミイコウゼー カネナイヨー ジュクトカマジダリイ ツキアッテクダサイ ゴメンコミケアルカラ

男(……明日から、延々と暇なのか。やだなァ……)

男(そういえば、中学の時は一人旅をしようとしたっけ)

男(一人旅はよかったな。結局何も変わらなかったけど)

男(今年は何をやろう)


~始業式~

男(勉強してゲームして終わった)

男(登校日以外、外に出なかったな)

男「……。」

キャハハハハハハ

男「――!」ゾクッ

男(もしかして、俺が笑われているんじゃないか?)

男(……いや、そんなことはない。周りは俺に興味がないんだ)

男(俺なんかを笑うような物好きはいない)

男(そうだ。それが当たり前のことなんだ)



男(当たり前だってわかっているのに、なんでこんなに胸が苦しいんだ)

男(……勉強しよ)


男(新学期になったところで何もかわらないさ)

~10月~

駅の通行人「キャハハハハハハハハハ」

男(談笑してるだけだ、俺のことなんか誰も興味はないんだ)

キャハハハハハハハ

男(……違うってわかっているのに)

キ ャ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ

男(なんでこんなに胸が苦しいんだよ)

~体育祭~

同級生A「クラス全員、一致団結して頑張ろうぜ!」

オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!

同級生A「男も体育祭に乗り気でいてくれて助かったよ」

男「せっかくの体育祭なんだから頑張らないとね!」

男(空気を読んで、周りの雰囲気を壊さないようにするんだ)

男(作り笑いでもなんでもいいから、楽しい雰囲気を壊すな)

男(体育祭が嫌だなんて絶対に悟られるな……!)

同級生A「男が笑ってるとこ初めて見た気がするよ」

男「そうかな、えへへ」

男(体育祭は無事に終わって家に帰ってこれた……けど)

男「やっぱり虚しいな」グズッ

男「……あれ?」

男「なんで涙が出ているんだ? 何も悲しいことはないじゃないか」

男「おかしいな! アハッ ハハハ ハハハハハハハ!」

男「滑稽で笑ってんのに涙がとまんねーや!」

男「ひゃひゃyはyはyはyはやひゃはやはやはや」

男「やっべー、泣きやまねーとグズッ、まじやっべーな」

男「ふあはyはうやはyはyはやはひゃはややはや」

男「あははっ、やっと泣き止んだ!」グズッ

男「ほんと、俺はばかなんじゃないのか?」

男「悲しむ理由なんてないのに!」

男「悲しんだところでどうにもならないのに!」

男「俺には悲しむ資格なんてないのに!」

男「そうだよ、俺はいてもいなくても一緒なんだ!」

男「あははあはははははあははははあはは!」

男「あれ? じゃあ、俺はいなくなってもいいんじゃね!」

男「そうだ! そうだよ! あははあははは!」

妹「兄貴、うっさい! 何時だと思ってる」

男「あ、ごめん」

妹「ん……? まあ、静かにしてろよ」バタン

男「……」

男「フヒッ」

 朝

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 授業の合間

男「……」カリカリカリアkリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 昼休み

男「……」モグモグモグモグモグモグゴクリ ゴチソーサマ

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 放課後

男(自習室いくか)

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 家

男「ただいまー」

母「おかえりー、今日は学校どうだったー?」

男「そこそこかな」

 朝

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 授業の合間

男「……」カリカリカリアkリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 昼休み

男「……」モグモグモグモグモグモグゴクリ ゴチソーサマ

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ ハハッ 

クラスメイト「!?」

 放課後

男(自習室で勉強なう)

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 家

男「ただいまー、ゲームするぜー」

母「おかえりー、たまには家で勉強しなさいよ」

男「成績は維持できてるんだからいいじゃん」ケラケラ

 朝

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 授業の合間

男「……」カリカリカリアkリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 昼休み

男「……」モグモグモグモグモグモグゴクリ ゴチソーサマ

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 放課後

男(自習室いくか)

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

 家

男「ただいまー」

妹「おかえりー、あれ? 兄貴痩せてる?」

男「お前太ったー?」

妹「死ね」

 朝

男「……」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

(同じ繰り返しに付き中略)

 家

男「ただいまー」

シーン

男「今日は誰もいないのか―。ん……? なんだこのメモ」

[冷蔵庫にオムライスあるので食べてね]

男「……うわー、一人とかさみしー。ゲームしとこ」

~11月、三者面談~

先生「普段、あまり人と話している様子がないんで心配なんですが」

母「え? そうなんですか? 基本的に家では明るい子なんですけど」

男「仲の悪い人もいないですし、世間話程度なら基本的にしてますよ」

先生「そうか? いじめとかじゃないのか?」

男「いじめってw そんなこと絶対ないですってww」

母「本当に?」

男「ホント、ホント」

先生「まあ、悩みを相談できる人ぐらいは作っておけよ」

男「今のところ、悲しいとも寂しいとも感じていないから大丈夫ですよ」ニコリ

先生「それで、志望校だけどK大だっけ?」

男「はい」

母「え? あんたそんな難しいところで大丈夫なの? 家では一切勉強してないけど」

男「テスト前にはけっこうしてるじゃんww」

先生「家でも勉強しておくように。……そうか、K大か。超難関校だけど頑張れよ」

男「はい」

先生「ところで、男の将来の夢は?」

男「具体的な職業とかはないんですけど、一人でも生きられるようになることですね」

先生「自立したいってことか?」

男「そんなところですね」

先生「まー頑張れよ-」

それ以降もずっと、勉強漬けになった

カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

母「受験発表だね」

男「うんw ちゃっちゃと受かってくるわwwwww」

母「いってらっしゃい」

男「うんww行ってくるwwww」ガチャ

バタン

男「……」

男(結局、3年間も家族を裏切り続けたのか)ハァ

男(……かといって、今更「3年間ぼっちでした」なんて言えない)

男(……本当は家で笑っている資格さえないのにな フヒッ)

 合格発表の会場

男の受験番号はそこにあった。合格していた。






男「……」


男「フヒッ!」

男「やってやったぞ! やったんだぞ! ざまーみろ! あひゃはやははやはやはやはやはyははyはyはyはやひゃh!」

男「?這うyは矢不あはyは矢はyは矢はyは矢yは矢はyはやひゃははあひゃはやひゃはyhyはyはやひゃひゃはyはyはyはやひゃはyはyはyはやhyっははやはやはyはやひゃひゃひゃはyはyはyははやひゃはyはyはyはやひゃはyはyはyはやひゃ」



男「あーあ、むなしーなー」

大学編

男「男「明日から大学生!」

男「高校時代は友達がいなかったけど、大学になったらできるはず!」

男「頑張るぜえええええええええ!」

妹「うっさい兄貴! 明日から下宿先に行くんでしょ! 早く寝な!」

男「さーせん!」


男(……同じような事を高校入学前にもやったわけだけど)

男(正直、これ以上同じような生活を続ければ壊れてしまう。だから、)

男「友達いっぱいつくるぞおおおおおおおおおおおおおおお!」

妹「蹴られたいか?」

男「まじ勘弁してください」


~新入生交流パーティー~

参加者「男さんも同じところ出身なんだ」

男「そうそう。辛子饅頭うまいよねー」

男(高校の時の俺とは違うのだよ!)

男(なんせ、大学はラストチャンスなのだからな!)

男(こういう行事に積極的に参加して、友達をつくるんだ!)

参加者「へぇー、男さんって塾行ってなかったんだー」

男「そうそう。その変わり、勉強時間が多かったから全然遊べなかったけどね」

参加者「家で勉強してたら家族うるさくね? 絡んできたりとか」

男「わかるわかる。やれ振られただなんだの話聞かされるんだよね」

参加者「そうそう、身内のコイバナとか聞きたくねーよな」

男「フられ話ならともかく、のろ気とか聞きたくねーよ!」

参加者「わかるわかるww」


男(俺普通に会話できてる!)

男「たくさんアドレス交換できた!」

男「しかも、何人かとは話をできたし結構いい感じなんじゃね?」

男「この調子で頑張るぞ」

参加者 → 男友


男「自炊かー」

男「……まあ、お腹すいてないし食べなくてもいいか」

男「そういえば、昨日も何も食ってねーやー」

男「俺ってすごくね? フヒッ」

授業の教室

先生「ここが、こうであるからして、つまり……」

男(いい大学行ってても、やってることは高校とあんまり変わんねーんだなー)

男(違うのは男友たちと一緒に授業を受けていることかな)

……ハハ

男「……?」ドクンドクン

キャハハハハハアハハハハハハハ キャハハハ

男「……!」ビクッ

キャハハハアハハアハハアハハハハハハ!!!

男(ト……トイレ!)ドクンドクンドクン

友「どうした? 顔色悪いけど」ボソッ

男「わりぃ、ちょっとトイレ行ってくる」

男(なんでなんだ。人の笑い声なんて怖がる理由ないだろ?)

男「ウプッ……オエエエエエエエエエエ」

男(授業……戻らないと……)

男「……。」


男「自主休講してしまった……。いいよね、大学生だし」アハハ

 健康診断

男「そういえば、去年はストレス太りで体重がやばかったな」

男「今年はどうだろうか……」



男「1月で体重15kgも痩せてた! 一人暮らしやべえwww」

友「いや、もうちょっと食べたほうがよくない? その痩せ方はやばいから」

友B「入学当初と比べたら別人じゃね?」

男「んー、まあ筋肉も必要だよね。肉食べるかー」

友「そういえば、部活に入ろうと思ってるんだけど」

男「俺も!」

友B「サークルじゃなくて体育会? まあ頑張れ。特に男」

男「俺を名指しとかひでーなーw まー頑張る―」

ウプッ オエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ


男(やべえ、食べても笑い声を聞いただけで戻してしまう)

男「もしかして、トラウマになってるのか?」

男「……はは、トラウマになるような悲しいことなんて今までなかったんだ」

男「新生活で疲れているだけだよ、きっと」

先輩「今日から君たちは部活の一員だ」

先輩「ってことで走ってこーい」

………



友「ゼェゼェ」

男「ヒュー……ヒュー……」

先輩「男、大丈夫か?」

男「大丈夫です、最後まではしれます!」

先輩「そうか、がんばれよ!」

男(苦しい……食わないと力が出ないのはわかってるけど、最近は食べることすらままならない)

先輩「男は?」

友「体調不良で今朝から休んでます」

先輩「そうか。それじゃ、今日も元気に走ってこい」

友「ウッス!」


男(全身筋肉痛で起き上がれない)

男(さらに体重が5kg落ちた……)

男(……動く気力もねえ)

男「おはよう」

友「おはよう。っていうか、久しぶりだな。体調は大丈夫か?」

男「今日はいいよ。部活のことは、ごめんな」

友「いいって、いいって。謝ることでもないし」

男「先輩には申し訳ないことしたなー」

友「男がやめるって聞いて、先輩も残念そうにしてたぞ。『根性ある奴が入ると思ったのに』っってさ」

男「……そっか」

友「授業はちゃんと来いよ?」

……キャハハアハハハハアハハ

男「……努力する」

友「そ、そうか」

ジリリリリリリリリリリ カチャン

男「ムニャムニャ……」

男「今日も学校か……」

男「顔洗ってー」バシャッ バシャッ ツメタイ……

男「朝飯うめー」モグモグ

男「今日の服はこれでいいか」キリッ

男「……よし、出るか」ガチャッ

……キャハハアハハハハハハ!

男「……!?」

 ドクン    ドクン    ドクン

男「なんで、動悸が……あれ?」フラッ

男(フラフラする……! 気持ち悪……)

オエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ ビチャッ

友「今日も来ないのか……」

 LINE

友⇒男、今日も授業来ていないけど大丈夫か?

 男⇒ちょっと体調が悪かった
 
友⇒見舞いいる?
 
 男⇒大丈夫だよー。心配ありがとう

男(今日は教室までこれた……!)


友B「それでさー、Cがよー鼻水ダラダラ垂らしてんの!」

友「wwwwww」

男(楽しそー……だなー……!?)

ドクン ドクン ドクン ドクン

友「アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

男「~~~?!」フラッ

ドクン ドクン ドクン ドクン ドクン……



 LINE

友⇒今日も来なかったよなー。生きてるかー?

友⇒生きてたら返事くれー

友⇒おーい?

男「……なにもやるきしない」

男「がっこう、いかなくていいや」

男「……おなかすいた、あたまいたい」

男「……そとでたくない」

男「……たべなくてもいいか」

男「なんでこんなことになったんだろ」

男「……わかんない」

男「でも きっとだれもわるくないんだ」

男「わるいとしたら おれなんだ……」

男「ははは、ないてるや。 あはあははあはははは」

男「ゼェゼェ…… わらうのつかれる」

男「のどかわいた」

男「……みずなんてのむひつようないか」

男「あたまいたい。おきあがれない。ちからでない」

男「まあいいか……」

「………さん………早く…… あれ?…・…さん……うしたの……きゅうしゃ!……」

ピーポーピーポー

お父さん お母さん 妹 ごめん。
無理して頑張ってみたけど、無理だったよ。


大学編 完

…………。

男(……あれ?)

男(ここは、病院?)

妹「……! 起きたよ!」

母「よかった……! 本当によかった」

男(あれ……? なんで俺病院にいるの?)

男(……確か、昨日は頭が痛くってずっと寝てたんだっけ)

男(なんで病院にワープしてんの?)

妹「このバカ……何死にかけてんだ」

母「家賃の請求に大家さんが来てなかったら、どうなっていたことか……!」

男(あはは……そうか、俺は死にかけたのか)

父「何自殺しかけてんだ……!」

男(あ、父さん久しぶり)


復活編 続く?

復活編は、明日か明後日の晩に

父「さーて、今日から退院して家に帰ってきたわけだが」

男「」ダラダラ

父「何か言いたいことはあるかね?」

男「申し訳ありませんでした」

父「何が?」

男「えっと、学校行けなくて申し訳ありませんでした」

父「惜しい」

男「……それから学費を無駄にしてしまって申し訳ありませんでした」

父「私が責めているのはそういうことじゃないんだよ」

男「……」

父「はぁ……なんでわからないのか」

父「お前は学校へ行こうと努力したのか?」

男「ご飯食べようと頑張ったし、気持ち悪いのを我慢したけどダメだった」

父「……ハァ。バカかお前」

父「なんで一人で頑張ったんだ。相談しろよ」

男「だって新しくできた友達に相談できるほど仲良くなかったから、だから

父「違う。そこじゃない」

父「なんで家族に相談しなかったんだ」

男「……そこは自分で頑張らないと

父「馬鹿やろうだなお前」

男「うう……」

父「はぁ……結果論から言うけどな

  お前はそこまでダメになっちゃったんだろ?」

男「……」グサッ

父「相談してちょっと醜態をさらすか、相談しないで最悪死ぬかなんて、比べるまでもないだろうが」

男「……」

父「お前を独り暮らしさせたのはだな、お前を信頼してのことなんだぞ?」

男「……!」

父「ちょっとぐらいはこっちを頼れ、馬鹿者」

男「……」

父「わかったか」

男「バカバカ言いすぎだと思います」

父「……ほほう、いい根性してるじゃないか」

男「痛い…‥」ボロボロ

父「我慢しろ。それで、これからどうするんだ?」

男「とりあえずカウンセリングに」

父「病院行け」

男「いやだって」

父「だってもクソも無いわ。学校行こうとしただけで吐いてるんだろ? カウンセリングでどうにかなるレベルじゃない」

男「でも薬に頼るのはちょっと」

父「……はぁ。これは会社の話なんだけどな。 精神病む奴なんて珍しくないぞ?」

男「……話には聞くけど、精神病んだら終わりなんじゃないの?」

父「そんなスペランカー方式だったら会社つぶれるわ」

父「会社の近くを通るだけで吐くやつ、突然泣き出して発狂する奴……いろんなやつがいる」

父「そいつらもきっちり病院に通って、薬の助けを借りながら頑張って戻ってくる。戻ってこれない奴の方が珍しいぞ?」

男「マジで?」

父「マジマジ。だから、薬に頼ることは何も恥ずかしくないんだ。

  ダメな奴だから薬を使うんじゃない。頑張るために薬に頼るんだ」

男「頑張るために……」

父「本当にダメなやつってのはな。ダメなままで諦める奴なんだよ。諦めないために薬に頼ってでも前に進む。そういう奴の方が結果的には早く治るんだ」

男「……わかった」

父「それとな」

男「?」

父「実家に戻れ」

男「んな! 今11月だよ!?」

父「今のお前には無理だ」

男「」

父「お前の体、見てみろ。アバラが浮いてるだろ」

男「……これってヤバイの?」

父「俺の体見てみろ」ダルン

男「……また太った?」

父「死ね」 妹「死ね」

男「ちょっ……! 妹、どこから湧いてきた」

[盗み聞きしていた妹、父に諭され退場]

父「ごほん。お前、脂肪がなくなっただけじゃなくて筋肉もなくなってるぞ?」

男「……ああ」

男(確かに立つだけでフラつくけど……、でも父さんの体を見せる必要なかったんじゃね?)

父「寝てない、食べてない、飲んでないで体力つくわけないだろ。そりゃ吐くわ」

男「いや、でも無理すれば試験に間に合うかもしれない」

父「無理だな。今お前を戻しても絶対無理だ。あきらめろ。とりあえず、実家でゆっくりしなさい」

男「……居心地悪い」

父「もっかい病院行くのか?」

男「いや、それは

父「もう一回、母や妹を病院に行かせるのか?」

男「……ごめんなさい」

父「とにかく、半年もひきこもってたんだ。ちょっとぐらいは親の言うことを聞いてくれ」

男(一言多い気がするけど反論できない)

父「とにかく、家に戻れ。そんで夏の間だけでもいいから何かしとけ。バイトなり教習所なりいくらでもあるだろ?」

男「……わかった」

父「よろしい」ニカッ



妹「説教終わった?」ニヤニヤ

男「おう」

妹「……来年から同級生だな、アニキ」ニヤニヤ

男「」

妹「まー、せいぜい後輩にならんように頑張っとけよ」プイッ

男「……頑張ります、妹様」

母「ごはんできたよ!」

男「……多くない?」

母「食べてほしいな」ニコニコ

男「多いよ」

母「食べてほしいな」ニコニコ

男「多いって」

母「食べてほしいな」ニコニコ

妹「アニキ、うっさい。早く食え」

男「…‥食べます」

病院

医者「――なるほどね。話はわかりました。ちょっとお母さん外してくれるかな?」

母「はい。わかりました」


医者「さて、男さんはかなり正直に答えてくれてたけど、これからちょっと踏みこんだことを聞くよ」

男「はい」

医者「自分がいなくなったほうが社会がうまくまわるって思ってたりする?」

男「!!!」ドクン

[キャハハハアハハアハハハハアハハ]

男「……はい」

医者(……やっぱりか)

医者「男さんは過剰適応の傾向があるみたいです」

母「過剰適応……?」

医者「簡単に言えば、相手にとって不快になることを言えない状態ですね。

   自分の発言によって相手が嫌な気持ちになると思った場合、なんにも言えなくなるんです。たとえ、それで自分がひどいめにあったとしてもです」

男「……!」

医者「それによってストレスがかかりすぎて、ストレスの受け皿からあふれだしてしまったんですね。こういうのを適応障害って言います」

男「……はい」

医者「そして、抑うつ状態、つまりは気分の激しい落ち込みが起こって拒食になってしまった、という感じです」

母「はぁ……なるほど」

男「……お薬で治るのでしょうか?」

医者「あなたたち次第ですね。

   ストレスの受け皿の話をしましたよね? そのストレスの受け皿っていうのは、友達や家族の支えによって大きくなるんです。

   家族や友達の中での所属意識、つまりは安心感があればストレスがかかっても耐えられるようになるんですよ」

男「……はあ」

医者「独り暮らしですよね? でしたら、できるだけ信頼できる友達を作ってくださいね。友達ができるまでの間はカウンセラーさんにも頼ってください」

男「……はい」

医者「それまでは、しっかり家族で支えてやってくださいね」

医者「それではお薬出しておきますね」

医者「……見たところ、今の時点で結構回復しているみたいですね」

医者「では、寝る前のお薬と不安症状がでたときの薬を出しておきますね」

医者「……あんまり大きい声では言えないんですけどね、いつも飲む薬の方にはお酒飲んでも影響の出にくい薬を選んでおきました」

医者「人付き合いで少しぐらいなら飲んでも大丈夫ですよ」

男「あ、下戸なんで大丈夫です」

医者「そうですか。それではお大事に」シュン

男(なんで落ち込んでいるんだろう)

母「頑張れそう?」

男「頑張るしかないでしょ」

母「そう。それじゃ、じゃんじゃん食べて頑張ってね」

男「そんなことしたらまた太っちゃうよ」

母「太りなさい」

男「ひどくない?」

母「また、痩せこけた姿を見せるのね?」ヨヨヨ……

男「それとこれとは話が別……ああ、もう!」

妹「よーアニキ、聞いてほしいことがあるんだけど」

男「ん?」

妹「この前、彼氏がさ―――」

男(のろ気かよ! 聞かなきゃよかった)

妹「―――もう、かっこよくてさ!」

男(あー、でもこうやって話してくれるだけでもありがたいかも)

妹「アニキとは大違いだね」

男「」イラッ

男(やっぱりムカつく)

父「調子は?」

男「すこぶるいいよ。最近9kg増えて、やっと標準体重だよ」

父「…‥どれだけ痩せてたんだ」

男「あー、でも腹がたるんできたかも」チラッ

父「ふふん、父さんも痩せたんだぞ」ダルン

男「違いがわからない。というか、太ったんじゃね?」

妹「死ね」 父「死ね」

男「だから妹はどこから湧いてくるんだ!?」

男「……。」

男(体の調子がすこぶるいい)

男(語学の勉強もできるし、元気になったのがわかる)

男(……やっぱり、家族のおかげか)

男(一生返せない借りを作っちゃったな……)

男「……本当に頑張らないと。今度は頑張れるんだから」

男「頑張るぜえええええええええ!」

妹「うっさい兄貴!」

男「さーせん!」

~4月~


友B「でさー、あの曲めっちゃいいんだぜ?」

友「わかるわかる。あれすっごいノリいいよな」

友「……あれ?」


友「男、久しぶりじゃん!」

今度こそ、おしまい

この物語は自分の体験をもとにしていますが、自伝ではありません。
男という人間が自分よりもマシに見えるように補正を加えてあります。

周りの人たちもいい人ばっかりじゃないです。
先生の中には、「君って勉強以外にとりえないでしょ? だから、もっとクラスに馴染みなよ」とか平気で言うひとがいました。
ちなみに、こうほざいた先生は二人いたのですが、その人たちはたしか結婚していた気がします。
事実は小説よりも奇なりってやつですね。

それでは、余計なことを言う前に退散します。

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