成宮由愛「目から鼻へ抜ける」 (60)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。

当SSはアイドル名「ことわざ」でタイトルをつけているシリーズです。

今回はPCで読むのを推奨。

以前のお話に戻る場合はSS wikiを通ってください。
http://ss.vip2ch.com/ss/%E3%80%90%E3%83%87%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%80%91%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%8F%E3%81%96%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

前回
村上巴「隣の花は赤い」
村上巴「隣の花は赤い」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1396/13961/1396134464.html)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396648450


─ 前回のお話 ─

・巴がいい子

・Paプロダクションで少々問題起きた


─ 事務所 ─

モバP(以下P)「あ゛ぁ゛ぁ゛・・・・・・」

千川ちひろ「なに朝から唸ってるんですか!不気味ですよ!」

P「いやぁ、気分が優れなくて・・・」

ちひろ「今度は何やったんですか」

P「こないだPaプロで巴が胸打ったじゃないですか」

ちひろ「そうでしたね。病院の診断で打撲と判断されて、しばらくは安静にしていればすぐ治ると言われたじゃないですか」

P「うぉぉぉんっ・・・!!」


ちひろ「むぉ!?いきなり泣き出さないでくださいよ!」

P「俺のせいでぇ!俺のせいでぇぇぇぇ!!!巴ごめんよぉぉぉぉぉぉぉおおお!!!」

ちひろ(いつにもまして尾を引いてる状態なのね・・・)

ちひろ「巴ちゃんなら『Pは悪くない』って言ってくれますよ」

P「ですが、巴の本心はきっと・・・」

村上巴「Pは悪くないぞ」

ちひろ(ねっ)

P「巴!?」


巴「悪いのはあの藪から棒に出たよく分からん男たちじゃ。のぅちひろ?」

ちひろ「そうです!プロデューサーさんは悪くありませんよ!」

P「・・・」ブワッ

巴「大丈夫じゃ、怪我するのも時の運。気にしてはおらん」

P「ごめんな、ごめんな巴・・・」

巴「ほれ、涙を拭いて今日も仕事じゃ」

P「・・・おう!」

ちひろ(巴ちゃんがプロデューサーさんの奥さんになった方が一番幸せになれそう、とは言えない・・・)


P「しかし、気持ちを和らぐ方法ってないですかね?」

ちひろ「どうしたんです急に」

P「やっぱり、俺の心が弱いからこうやってみんなに迷惑かけてしまうと思うんです。少しでも心を強くするにはどうすればいいか、と思いまして」

ちひろ「そうですね~・・・歌を歌うのは結構手っ取り早いですね」

P「歌ですか・・・俺はそこまで歌は得意ではないのですが」

ちひろ「口ずさむだけでもいいんですよ。それに鼻歌とか口笛とかでも」

P「・・・」

ちひろ「何かありません?」

P「う~ん・・・」

P「・・・ウーイーウアッアッー♪」

ちひろ「『Which Doctor』ですね、懐かしい」


P「よく分かりましたね、こんだけのフレーズで・・・」

ちひろ「そうやって頭や口で歌ってれば、嫌なことなんてふっとびますよ」

P「そう・・・なのかもしれませんね」

ちひろ「そうなんです!(力説)」

P「・・・イヤホン買ってこようかな・・・」

ちひろ「ふふふっ、あとで営業行った帰りにでも買いに行くといいんじゃないですか?」

P「そうですね、よし!まずは事務仕事を終わらせてしまいましょう!」




1時間後・・・。



P「バカサバイバー♪生き残れコレ♪バカサバイバー♪Baby♪」

小松伊吹「ねぇねぇ、ちひろさん。今日のPは凄くテンション高くない?」

ちひろ「気持ちの晴れる方法を教えたんです」

伊吹「へぇ~、もしかして歌ってること?」

ちひろ「その通りです。まぁ、邪魔しないであげてくださいね」

伊吹「了解」

P「よーしっ!事務仕事終わったァ!」

ちひろ「早っ!予定だとあと1時間半後に新宿で営業ですね」

P「まだ時間空いてるし、買い物も行ってきまーす!」ガタッ

伊吹「いってらー」


P「♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪」

大和亜季「はて?」

ちひろ「亜季ちゃん、どうかしましたか?」

亜季「P殿がHalo3の『One Final Effort』を歌ってたもんで」

ちひろ「なんですかそれ」

亜季「私が貸したゲームですね。銃で撃つタイプの」

ちひろ「あー、なるほど」

亜季「P殿がテンション高いとこちらも次第と明るくなりますな」

ちひろ(いつもああだと良いんですけどね)



数時間後・・・。


ちひろ(夕方になりました)

ちひろ「よし、事務仕事は一区切りが付いたかな」

イヴ・サンタクロース「おつかれさまですぅ」

ブリッツェン「ヴォー!」

ちひろ「ありがとう、イヴちゃん、ブリッツェン」

イヴ「今日はざんぎょー無しで帰れそうですかぁ?」

ちひろ「そうねぇ、今日中にプロデューサーさんに渡さないといけない資料があるのでそれまでは事務所にいますね」

イヴ「あらら、残念ですぅ」

ちひろ「何かあったのかしら?」

イヴ「雪乃さんと智香ちゃんとご飯食べるんですぅ!ちひろさんも呼びたかったんですよ☆」

ちひろ「そうでしたね、冬限定のユニットの3人ということは打ち上げですね」

イヴ「ですぅ!」

ブリッツェン「ブンモー」


ちひろ「Pさんが早く帰ってきたら、是非一緒に行かせてもらいますね」

イヴ「プロデューサーさんも一緒に来れますか?」

ちひろ「どうでしょう?」

イヴ「むー」

ちひろ「そういえば・・・」

イヴ「?」

ちひろ「イヴちゃんってプロデューサーさんの事好きなの?」

イヴ「当然ですぅ!プロデューサーさんの事は大だぁいだぁぁい好きですよぉ?」

ちひろ(いつオトしたんだ、あの野郎)



ちひろ(しかしよく考えるとプロデューサーさんの事が好きな子って何人いましたっけ・・・?)

ちひろ(私自身が把握しておくと意外と情報が漏れるような事が避けられるかもしれません)

ちひろ(いや、さすがにオンラインストレージに保存するような真似はもうしませんよ!)


ちひろ「えーっと、とりあえず3分割でいいですよね・・・」

イヴ「?」



~ ホワイトボード ~

Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【好き】  【分からない】  【信頼】



ちひろ「こうやってホワイトボードに書いておけば、みんな書いてくれますよね」

イヴ「はーい、書いてきまーす☆」

ちひろ(スケジュール的にも皆、今日は一度事務所に帰ってきますしね)


イヴ「私はPさんの事大好きですよーっと☆」

ブリッツェン「ブモッ」

イヴ「あれれ~?ブリッツェンも書いておいて欲しいの?」

ブリッツェン「モー」

イヴ「【信頼】のところですね、分かりました☆」



Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【好き】  【分からない】  【信頼】
 いぶ           ぶりっつぇん


巴「なんぞこれは」

成宮由愛「『Pさんの事が好きですか』・・・?」

ちひろ「私や社長が社内恋愛とかを把握しておきたいってのがあってね・・・」

巴「なるほど」

由愛「堂々と書くのは・・・恥ずかしいです・・・」

巴「ふむ、ウチはここじゃな」

由愛「私も巴ちゃんと同じところです・・・」

ちひろ(年少組はホント心配いらずというか、なんというか)

ちひろ「巴ちゃん、他の人にも伝えておいてくれますか?」

巴「ふむ、りょーかい」


Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【好き】  【分からない】  【信頼】
 いぶ            ぶりっつぇん
                  巴
                  ゆめ


数分後・・・。

ちひろ(エキサイトダンサーズの皆さんがやってきました)

杉坂海「なにこれ」

ちひろ「みなさんがプロデューサーさんの事を好きかどうか確認するだけですよ?」

海「ついにちひろさんも頭がおかしくなっちゃったか・・・」

ちひろ「ひどい!元はと言えばプロデューサーさんがはっきりしないから!」

伊吹「まぁ、Pが誰かを選ばないのも酷いけどさ」

ちひろ「?」

伊吹「Pが選べないのも酷いよね」

ちひろ「そうですよね・・・、どうしたら全員が納得する形に収まるか」

並木芽衣子「となるとやっぱり一番年上の私がプロデューサーと結婚するのが一番だよね!」

一同「却下」

芽衣子「ひどーい!!満場一致ってどういうことー!?」

ちひろ(芽衣子ちゃんは芽衣子ちゃんで危険な雰囲気するんですよね、これが。海外飛んでいきそう)


ちひろ「余計なことはともかく、書いちゃってください。私や社長が誰がPさんを狙ってるのかだけ分かれば色々サポートとか出来ますから」

芽衣子「えっ!お手伝いしてくれるの?」

ちひろ「どちらかと外部に漏れることを避けられるようにするって感じですかね」

芽衣子「まーそれでもいいや!プロデューサーと一緒にいたいのには変わらないからね!」

伊吹「アタシはこっちかな」

海「・・・・・・」


海(ウチはPさんの事が好きなんだろうか・・・?)

海(今までのことを思い出そう、ウチはたまたま出会ったPさんにスカウトされて、なんだかんだでレッスンで体磨いて・・・)

海(芽衣子さんと伊吹と一緒にユニットで頑張って、事務所が軌道に乗りはじめて・・・)

海(そして・・・あの桃華の島でのアレ・・・)


P『やってほしいなら・・・おいで、海』


海『う、うん・・・////』


海(うがああああああああ!!思い出しただけで恥ずかしいいいいいい!!!)



伊吹「うみー?」

海「へっ!?」

芽衣子「早く書いちゃうといいよ!」

海「えっ、あ、うん」

海(どうなんだろう、わかんない・・・)



Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【好き】  【分からない】  【信頼】
 いぶ     海     ぶりっつぇん

めいこ              巴
                  ゆめ
                  伊吹


ちひろ「ちなみに【分からない】は【嫌い】と書きたくても書けない人向けですね(嘘だけど)」

海「え゛っ」

伊吹「海はPの事嫌いだったかー」

芽衣子「海ちゃんはプロデューサーの事嫌いだったんだねー」

海「へっ、あのっ・・・!」

二人「キスまでしたのに」

ちひろ(Oh...)

海「わーわーわー!!!わぁぁぁぁああああああっ!!!!」

ちひろ「慌てふためく海ちゃんは滅多に見れませんね」

伊吹「そりゃ、いつもは『弟たちがいるんです!かっこいい姉御なんです!』って感じだしねー」

海「─────っ////」

芽衣子「頭から煙噴いてるよ!!!」

伊吹「あちゃー、こりゃ頭冷やしに甘い物でも食べにいきますか!」

芽衣子「海ちゃーん、出発するよー?」

海「─────」



ちひろ(エキサイトダンサーズの皆さんは1人除いて足取り軽く事務所を出て行きました)


ちひろ(しかし海ちゃんもプロデューサーさんを狙っていたとは思わなかった。しかもキスまで・・・要注意ですね)




ちひろ(お次は候補生組が来ました)

西川保奈美「ちひろさんお疲れ様です」

喜多見柚「ド疲れさまー」

藤原肇「お疲れ様です」

ちひろ「お疲れ様です。レッスンはいかがでしたか?」

柚「ちょっとキツすぎたかなー・・・ちゃんと毎日出来ればいいんだけどネー」

ちひろ(柚ちゃんは保護者との裁判の方で忙しく、事務所に来れない時があります。社長曰くあとちょっとらしいですけど)

保奈美「私はばっちりよ。早くLIVEとかやりたいわ」

ちひろ(保奈美ちゃんはレッスンするのが楽しくなってきた様子。元々ストイックな性格もあって、自分を磨くのが苦じゃないみたい)

肇「私は・・・はい、ちゃんとやれました」

ちひろ(肇ちゃんはちょっと判断に困るんですよねー。雪乃さんから聞いた話だと、この子もPさんとキスしたとか)



ちひろ(どの子もしっかりとアイドルの素質があるのは私の目から見てもはっきりしてるんですよねー。機会を私があげたい)


肇「あ・・・そうだ。ちひろさんの分の湯呑みも作りました」

ちひろ「え?本当!?ありがとう」

肇「ふふっ、皆さんともっと仲良くなりたいです。自分が出来る事はしっかり使っていかないと・・・」

ちひろ(肇ちゃんもストイック・・・というか自分に枷を付けるタイプですよね。うちのCool属性はいつ病んでもおかしくないというか)

柚「あ、肇サン。お皿作れる?」

肇「お皿ですか・・・もちろん出来ますが」

柚「じゃあサ、今度おかしパーティしようよ。当然、肇サンのお皿使ってさ」

保奈美「ふふっ、ここの皆パーティするの好きみたいだし、いいんじゃないかしら」

肇「・・・そうですね!はいっ、時間見つけて持ってきます」

ちひろ(柚ちゃんは明るくなりましたよ。まだゴタゴタは続いてるのに、本当にこの子は元気で自分を見失わない子です)


保奈美「あら?このホワイトボードに書いてあるのは?」

ちひろ「あっ、それは私や社長がプロデューサーさんやアイドルの皆さんを守れるように恋愛事情を把握しておきたいというアンケートです」

柚「あー、Pサンすっごい競争率高いもんねー」

ちひろ「もう隠す人も少なくなりましたしね。もういっそ、ホワイトボードで公表できるような子じゃないとプロデューサーさんはゲット出来ないぞー!的な」

肇「・・・・・・」カキカキ

保奈美「肇さん・・・書くのに躊躇が無かったわね」

肇「はい。Pさんは私の手を引いてくれた素敵な方ですから」

保奈美「私はここね」

柚「うーん、アタシはここかなー」


Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【好き】  【分からない】  【信頼】
 いぶ     海     ぶりっつぇん
めいこ     柚       巴
はじめ             ゆめ

                  伊吹
                 保奈美


ちひろ「柚ちゃんはそこなんですね」

柚「分からない、というよりは信頼に入れられない、って感じカナー?」

ちひろ「というと?」

柚「Pサンってさ、かっこいいよね」

ちひろ「え゛」

保奈美「え゛」

肇「ええ、かっこいいです」

ちひろ「え゛」

保奈美「え゛」

柚「繰り返してるとPサン泣くよー」

ちひろ「いやだって、いつも『俺のせいDAAAAAA』とか叫んでる人ですよ?」

柚「うん、知ってる」


ちひろ「でもどうして」

柚「こないださ、保護者二人とアタシと社長サン、あと弁護士の方の5人で会談する事になったんだけど、社長サンが来れなくてね」

ちひろ「そういえばそんな事があったような」

柚「それでさ、Pサンが今やってた仕事を蹴ってアタシの所に来てくれたんだ」

ちひろ(確かに一度ありました。仕事先からあの人どうしたんだ!!って怒鳴られました。私が)

柚「それでPサンが『お前を1人になんて出来ない』って一緒に会談の場にいてくれたんだ」

柚「Pサンの目は違ったヨ、眼力だけで人を殺せるような勢い」

柚「その迫力に弁護士の人も息を飲むレベルでさ、その会談は大成功」

ちひろ「それと、なぜ【信頼】に繋がらないんですか?」

柚「アタシがPサンに抱いてるのは【信頼】なんかじゃ足りない【親愛】なんだよねー、もうアタシの第2の家族。人をおもちゃにするような保護者じゃなくてさ」

柚「だから入れる場所が【分からない】、無いんだもん」

ちひろ(柚ちゃんは自分がちゃんとありますね、ルールを無視したりするのはともかく)


ちひろ「なるほど・・・」

保奈美「普段のPさんから考えられないわ・・・」

肇「Pさんなら納得です」

ちひろ「肇ちゃんはPさんの事を理解している感じですね」

肇「はい、私はこの事務所で一番新人ですが、Pさんの事はよく見てきたと思ってます」

肇「あの人は仲間に起きる事は全て自分の事でもあると思ってます、ネガティブになりがちですけどそれは皆を一番に考えてるから」

肇「初めて出会った私にさえ、全力を尽くそうとしている人です。私はそれに応えたい、そばにいたい」

ちひろ「・・・・・・」

肇「どうかしましたか?」

ちひろ(よくよく考えればネガティブをネガティブに捉えていたのは私の方かもしれませんね)

ちひろ「いえ、プロデューサーさんをかっこいいと言うだけの事はあるなーと」

肇「ふふっ」

保奈美「私には分からないわよ・・・」

柚「そのうち分かるヨ」




ちひろ(候補生の3人は帰っていきました。そういえば、候補生はまだもう1人いたはずなのですが・・・)



大原みちる「フゴフゴ、フゴフゴフゴ(朋さんダメですってー)」

藤居朋「いいじゃない、少しくらい」

ちひろ(この二人は・・・)

みちる「ゴクン、そういうもんですかね」

ちひろ(Pさんの従妹で現○○プロの4人の候補生の1人のみちるちゃんと・・・)

朋「そうよ。小さなところからコツコツとやるべきよ」

ちひろ(同じくPさんの従妹の朋ちゃん。この二人は親戚同士でしたね)

みちる「あっ、聞いてくださいちひろさん!」

ちひろ「どうしたの?」

みちる「朋さんと相談してたんですけど、みんなでパン作ってウチのベーカリーで出さないかって話だったんですよ」

朋「ミッチー・・・みちるはテレビが関係ないからPに絶対拒否されるって言ってるのよ」

ちひろ「確かにプロデューサーさんなら拒否しそうですね。大原ベーカリーの方にも迷惑がかかってしまう可能性もあるわけですし」

みちる「そうですよね!」

朋「むぅ」

ちひろ「でも、他の局と同じことやってたら勝てないのは確かです。一応相談してみては?」

朋「そうね。今日のアタシの運気の上がる行動は大胆さだったもの、ガツガツ聞いてみるわ」

みちる「Pさんの気分次第ですかね」


ちひろ「あと、朋ちゃんもみちるちゃんもアレ書いておいてくれない?」

みちる「えーっと、なになに?『アナタはPさんの事が好きですか?』・・・」

朋「聞くまでもないわね」

ちひろ「ですよねー」

みちる「朋さん、あたしが書いておきますよ?」

朋「あ、お願い。あと・・・雪乃さんと響子ちゃんと音葉ちゃんの名前もそこに書いといて」

みちる「えっ、勝手に書いていいんですか?」

朋「ダイジョーブよ、どうせいつも競い合ってる仲だもの。これでPの事好きじゃなかったらアタシたちの事も裏切ることになるもの」

みちる「あ、なるほど。智香さんはいいのですか?」

朋「智香ちゃんねー、あの子は加減が分からないのよねぇ・・・アタシたちが分からないなら触れておかないのが正解よ」

みちる「触らぬ神になんとやらー」


Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【好き】  【分からない】  【信頼】
 いぶ     海     ぶりっつぇん
めいこ     柚       巴
はじめ             ゆめ
みちる             伊吹
 とも             保奈美
ゆきの
きょうこ
おとは



ちひろ(あの後、二人は『・・・に行くわよー!!』と事務所を出ていきました。どこに行くんでしょうか)

ちひろ(しかし、【好き】に当たる人は平仮名で書くルールでも出来たのでしょうか・・・?)

ちひろ(あっ、そうだ。私の名前も【信頼】の所に書いておきましょう、プロデューサーさんの心のオアシスになるならそれはそれで)



ちひろ(また誰か来たみたいですね)


亜季「今日も1日頑張った!今日の戦果は上々です!」

若林智香「私もバッチグーです!」

ちひろ「ふふっ、ここのところ二人とも物凄い売り上げを残しています。この調子で頑張ってね」

亜季「もちろんですとも!」

智香「フレー!フレー!あ☆き☆さ☆ん!!」

亜季「はっはっはっ、智香殿の頑張りも期待してるであります」

ちひろ(特に亜季さんの伸びがかなり良いんですよね。美女なんですけど、最近にない肉感的な美女というのもあり、男の趣味でもあるミリタリーに理解あって『男性が彼女で欲しい女性アイドル』で上位にいます)

ちひろ(それになんでも今ブームのゲームが軍艦を育てるゲームらしく、亜季さんもこないだコスプレしたとか・・・大和って苗字もありますしね)

智香「アタシは常に全力で応援していますよ!応援した分だけ私も輝きます!」

ちひろ(智香ちゃんは・・・心配要りませんね。元気中の元気ですし)


智香「ところでちひろさん、ホワイトボードのこれは?」

ちひろ「誰がプロデューサーさんの事が好きか、事務所側で理解しているのが大事だと思いましてね。署名できる人はどんどん署名して欲しいんです」

亜季「・・・・・・」

智香「えーっと、アタシはここでーす!」

亜季「私は・・・うーん」

智香「どうしたんですか☆」

亜季「信頼・・・に入れていいものか、と」

ちひろ「亜季ちゃんは悩むことあるんですか?」

亜季「ええ、P殿には感謝しているであります。この業界に来て今までの何十倍充実した時間を味わっているであります」

亜季「皆とこう楽しんで仕事できているのはP殿のおかげ、それを信頼の一言で片付けていいのかと」

亜季「・・・・・・身体見られたこともあるし(ボソッ)」

ちひろ「亜季、今何か・・・?」

亜季「いえ、なんでもありません!」

ちひろ「柚ちゃんは親愛だーって言って【分からない】に入れていましたけど」

亜季「なるほど。なら私は敬愛だーって言って【分からない】に入れておきましょう」

ちひろ「【分からない】より【その他】の方が良かったかもしれませんね」


Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【好き】  【その他】    【信頼】
 いぶ     海     ぶりっつぇん
めいこ     柚       巴
はじめ     亜季     ゆめ
みちる             伊吹
 とも             保奈美
ゆきの             ちひろ
きょうこ
おとは
ともか


ちひろ(亜季ちゃんは今日は泊り込みでレッスンらしいので、レッスン場へ。智香ちゃんはおそらくイヴちゃんの所へ)

ちひろ(あと二人ですか・・・)

?「ちひろさん、巴さんに呼ばれて来ましたわ」

ちひろ「丁度良かった、あと桃華ちゃんと美玲ちゃんだけだったんですよ」

早坂美玲「なになに、『あなたはPさんの事が好きですか?』・・・・・・へぇ・・・」

櫻井桃華「こう見てもPちゃまは人気者ですわね」

ちひろ「もう見慣れた光景というか、なんというか」

桃華「確かにPちゃまは素敵な方ですわ。私がCuプロにいた時も敵事務所だとしても私の事を支えてくれましたわ」

桃華「『敵であっても女性が悲しんでいる事には見過ごせない』そんなスタイルのPちゃまだからこそ、私もこの事務所に移り共に戦う事を決めたというもの」

桃華「誰かが好きになっても不思議ではないですわ」カキカキ


ちひろ「そういえば、なんで『Pちゃま』なんですか?」

桃華「Cuプロでこっそり私のお付として彼を入れるため偽装したのです。その時の名残ですわ」

ちひろ(なるほど、別にプロデューサーさんに対して恋慕の情を抱いているというわけではないのですね)

美玲「そーいやこの書いてあるのはずっと残しておくのか?」

ちひろ「美玲ちゃん書いたら、そうですね・・・響子ちゃんと音葉ちゃんと雪乃さんが勝手に書かれたのでそれをチェックしたら消しますね」

美玲「あの三人か・・・聞かなくてもよさそうな気がするぞ」

ちひろ「まぁ一応です」

美玲「・・・プロデューサーは見ないのか?」

ちひろ「それまでには消すと思います」

美玲「・・・よし、ウチもここだっ!」

ちひろ(美玲ちゃんもそこですか、年少組はホント気が楽になります・・・)



ちひろ(二人は日が暮れてきたのでまっすぐ帰るそうです・・・)


ちひろ「これで一通り集まりましたね、やはりモテモテというか、女たらしというか」

ちひろ「ほとんど女しかいない会社で優しくしすぎなんですよ、あの人」

ちひろ「そのくせ胃は弱い、意志は弱い、絶賛ヘタレ」

ちひろ「いつか刺されるんじゃないですかね」

ちひろ「私がグチグチ言ってもしょうがないですね。お茶でも飲んで、一息つけよっと」


ダッダッダッ...!!

美玲「・・・・・・」

美玲「・・・」チラッチラッ

美玲「誰もいないなッ・・・!?」

美玲「・・・」

美玲「う~ん・・・」

美玲「え~っと・・・」

美玲「これで・・・うん・・・よし・・・」

ダッダッダッ...!!



ちひろ(なんという事でしょう。私が給水室でお茶を入れていたら、美玲ちゃんが顔を真っ赤にして走り去っていきました)

ちひろ(何をやって・・・あっ、なるほどねぇ・・・正直になれない美玲ちゃんらしいというか)


Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【好き】   【その他】    【信頼】
 いぶ 美玲  海     ぶりっつぇん
めいこ     柚        巴
はじめ     亜季      ゆめ
みちる              伊吹
とも               保奈美
ゆきの             ちひろ

きょうこ              桃華
おとは            
ともか



ちひろ(この場合、よく分かりませんね。彼女は気になってるって感じなのでしょうか)

ちひろ「さて、Pさんも帰ってきませんし、私の仕事もほとんど終わってしまいましたし・・・」

ちひろ「アイスでも買ってこよっと」

スタスタスタ...



数分後・・・。


ちひろ「たまに雪見大福って食べたくなるよねー、2つも買ってきちゃった♪」

ワイワイガヤガヤ・・・。

ちひろ(おや、あれは・・・)コソコソ


五十嵐響子「いや、多分ここはこうするべきなんです!」カキカキ

相原雪乃「いえ、そこはこうするべきですわ!」カキカキ

梅木音葉「・・・・・・」

響子「でもでも、それだとこれの方がいいです!!」カキカキ

雪乃「はたしてそうでしょうか?それなら私はこちらの方がいいですわ」カキカキ

響子「ぐぅぅ・・・あっ、でもそれだとこれには勝てませんよ!」カキカキ

雪乃「む、確かに・・・」

響子「ふふふっ、やっぱこれには勝てないんですよ!!」


音葉「・・・皆の旋律を合わせるとこれがよろしいかと」カキカキ

雪乃「あっ・・・」
響子「あっ・・・」

音葉「いかがでしょうか?」

響子「納得しましたよ!これです!」

雪乃「音葉ちゃんの感性は一級品ですわ、私もこれにはしっくり来ました!」

響子「これが私たちのゴールですね・・・!」

音葉「あの人の波長と鼓動は私の世界そのものです・・・譲れません」

雪乃「当然、私も負ける気なんてさらさらありませんわ」

響子「私もですっ!!簡単には下がる気なんてありません!」



ちひろ(あの3人の修羅場かと思って一瞬ヒヤっとした!仲は良いみたいですけどねぇ・・・恋は人を狂わせますからねぇ)

ちひろ(さて、あの3人は何を書いて・・・)



ちひろ「アカン」



ちひろ「これ、どうやってメモりましょうか・・・」



ちひろ「う~ん・・・」

ちひろ「うぅぅぅぅぅぅん・・・・・・」




2時間後・・・。




ちひろ「・・・んはっ!!?寝ちゃってた!?」

由愛「ちひろさん、お疲れでしたか・・・?」

ちひろ「ご、ごめんなさい!もうお外もまっくら・・・由愛ちゃんは帰らなかったのですか?」

由愛「私は・・・お父さんが迎えに来るので・・・待ってます」

ちひろ「分かりました・・・ってあぁ!!」

由愛「?」

ちひろ「由愛ちゃん・・・このホワイトボード、見ちゃったよね・・・」

由愛「・・・はい」

ちひろ「Oh...」

由愛「美玲ちゃんも・・・Pさんの事が・・・」

ちひろ「す、すごいよねー(棒)」



ガチャ!


P「Rise and we'll be together now♪You can love me So let's together now♪」

ちひろ「あ゛」

P「ちひろさん、ただいまー♪」

ちひろ「おかえりなさい」

P「ゆーめ♪ただいまー♪」

由愛「お帰りなさい・・・」

P「さーて・・・あっ」

ちひろ「アカン」


Q.あなたはPさんの事が好きですか?
【一緒の墓に】【その他】    【信頼】
 いぶ 美玲  海     ぶりっつぇん
めいこ      柚        巴
はじめ      亜季      ゆめ
みちる               伊吹
 とも               保奈美

ゆきの               ちひろ
きょうこ               桃華
おとは            
ともか



P「        」

ちひろ「あの~・・・プロデューサーさん?」

P「        」

由愛「・・・Pさん?」


P「は~しる町を見下ろして~♪」

ちひろ「プロデューサーさん!?どこへ!?」

P「のんびり雲がお~よいでく・・・♪」

由愛「あっ、Pさん・・・」

ちひろ「ものすんごい死んだ顔で踊りながら帰ってしまいました」

由愛「目から鼻へ抜けるように・・・帰っちゃいましたね」


─ △△号道路 ─


P「だからっお家へ~かえろ~う♪」


P「今日は♪お~う~ち~へ~♪」ドダダダダッ


「見てお母さん!すっごい速さで走ってる人がいるよー!」

「ダメ!見ちゃダメです!!」


─ P宅 ─


P「かえろう♪」


みちる「子作りしますか?」


P「全☆然」




終わり

以上です。読んでくれた方はありがとうございます。

「目から鼻へ抜ける」とは非常に利口で賢いさまのたとえ。または、物事の判断がすばやいこと。
今回は後者です。

お話としては今までのまとめみたいな感じで書きました。

さて、次回は

・西島櫂「恋は思案の外」

その次の回に

・早坂美玲「能ある鷹は爪を隠す」
・榊原里美「危ない橋を渡る」

のどちらかを予定しています。


ではまた。

チラ裏

前回のアンケートありがとうございました。
可能な限り、名前が出てきた子は出そうと思います。

お話中の曲をYoutubeで探してきました。
直リンにはしてません、手付けや専ブラでつないでください。

「Which Doctor」/Cartoon
ttp://www.youtube.com/watch?v=b5lvIHX5dpc

「バカサバイバー」/ウルフルズ
ttp://www.youtube.com/watch?v=oXkBaeuDwdk

「One Final Effort」/Halo3
ttp://www.youtube.com/watch?v=HIDR5ZBQBfo

「Rise」/SingLikeTalking
ttp://www.youtube.com/watch?v=0fjfIzqiPCE

「おウチにかえろう」/真田広之(和イスキー膳CM用ソング)
ttp://www.youtube.com/watch?v=qTFDjLf0G4o

最後の曲は斉藤和義の「歩いて帰ろう」だと思ったんだが違うのか

美玲の反応が可愛い
いつか刺されるってPは実際刺されてるだろ

個人的には刺されすぎかなーって思って見てた
こうなってくるとそういう芸風と思った方が早そう

読んでくれてありがとうございます。

>>56
CM用にアレンジされたヤツですね、動画サイト等で「膳」と調べれば話題になった事は確認できると思います。

>>57 >>58
超人PがSS界にはいっぱいいるのでここのPは頑丈ってことで・・・(震え声)

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