魔王「あはは、こりゃ一本とられたな」


側近「……」

魔王「んで、勇者どれくらいなの？」

側近「さあ？」

魔王「はあ？なんで側近のくせにわからないんだ？」

側近「魔王さまの基準がわかりませんがとりあえず私は知りませんな」

魔王「むう。ならば知ってそうな者はだれだ」

側近「占術師ならわかるかもしれませんな」

魔王「わかった。ちょいと呼んできてくれ」

側近「えー」

魔王「ダメか？」

側近「ダメということはありませんが少々問題がありましてな」

魔王「問題？」


側近「はい。実は占術師の者は魔王城より大分遠くに住んでおりましてな」

魔王「貴様には翼があるではないか」

側近「魔王さまは引きこもりですから知らないかもしれませんが今の季節は冬なのですよ？」

魔王「だから？」

側近「寒い」

魔王「ううむ」

側近「それに占術師のものは少々気難しい人物でして……」

魔王「道理を蹴飛ばし無理を押し通すのが我等のやり方ではないか？」

側近「ドリルアニメでも見たのですか？魔王さまはすぐ影響されますね」

魔王「…///」

側近「はあ」


兵士「申し上げます」

側近「なにようですか？」

兵士「急に来たご無礼を詫びさせろ！」

側近「どうぞ」

兵士「せっぷくう ！！」ｸﾞｻｯ

側近「」

魔王「」

兵士「ぐぎぎぎぎ」ｽﾞﾘｯｽﾞﾘｯ


側近「いや、あの」

兵士「ぬおおおっっっ」ｽﾞﾘｯｽﾞﾘｯ

魔王「なんだこの余興は」

側近「流石おバカさん！余興じゃありません、ガチです」

魔王「」ｳｰｹﾞﾛｹﾞﾛ


兵士「はぁっ！！」ﾊﾞﾀｯ


側近「」ﾄｺﾄｺ

兵士「」

側近「返事がないただのしかばねのようだ」

魔王「うえっ」

側近「ちょっと汚いので近づかないでください」

魔王「とりあえずその者をどうにかしてくれ」

側近「はい」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

兵士A「はい！」

側近「これを」

兵士A「はい！」ﾀｯﾀｯ

魔王「おお！優秀な部下だな。たった一言で全てを理解し行動するとは」

側近「そうですね。魔王さまよりかは優秀だと思います」

魔王「はは。冗談が上手いな、きみは」


側近「冗談だったらいいんですけどね」

魔王「……ところであの兵士はなにようでここにきたのだろうな？」

側近「さあ？」

魔王「案外適当よな君は」

側近「そんなことありませんよ。重要な案件であれば誰か別のものが来ますし」

魔王「そうなのか？」