志希「怪談レストラン…?」 (66)

モバP「レストラン?こんな山奥に?不自然だろ。」

志希「確かにね~、でもお腹へってるし何かイイ匂いもするし、はいろーよ♪」

モバP「でも、名前も変だしやっぱり…」

志希「じゃあ、先はいってるねー♪」カランカラン

モバP「おい、待てよ!」カランカラン


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おばけギャルソン「いーらっしゃいませ、怪談レストランにようこそ。」

モバP「だ、誰ですか?」

おばけギャルソン「これは失礼いたしました。私、当レストランの支配人お化けギャルソンと申します。」

志希「へ~、何か不思議な匂いがするね!」

おばけギャルソン「匂い?そうですねぇ、私は人間ではありませんから。」

モバP「人間じゃない?」

お化けギャルソン「それはともかく、お食事の準備はすでに完了しております。さ、こちらへ…」

志希「ホント?もうあたしお腹ぺこぺこ~♪」

お化けギャルソン「ささ、お二人ともこちらのお席へ。」

モバP「あ、ありがとうございます。」

お化けギャルソン「本日は新装開店の特別な日!スペシャルなコースをご用意させていただきました。」

志希「にゃはは、もう美味しそうな匂いが漂ってる♪早く食べたーい♪」
お化けギャルソン「それでは早速…。前菜は、新鮮な野菜と名も知れぬきのこを和えた絶品サラダ。『森の少女』。どうぞ、ご賞味ください……。」

「森の少女」

 昔、ある所にサチコという名の少女が暮らしていた。早くに家族を亡くしたサチコは森で摘み取った薬草や山菜を町で

売って生計を立てていたが、彼女が健やかに暮らすことが出来るほどの収入を得ることは出来ていなかった。しかし、まだ

小さい彼女には大人のような労働をこなすことは出来なかった。

そんなある日、彼女が森で山菜を探していると1人の少女が声をかけて来た。

「フヒ…お、お嬢ちゃん、いつも、一人で山菜を摘んでるね…大変じゃないの…?」

「カワイイボクにとってこんなの楽勝ですよ!って言いたいんですけどね」

「や、やっぱり大変なんだ…、それじゃあ、わ、私が助けてあげる」

 そう言うと、少女はどこからか沢山のきのこと野菜を取り出した。

「こ、このキノコは、高く売れるよ…、野菜は、とても美味しい…、フヒ」

「こんなにもらって良いんですか?」

「もちろん。これから、10日間、ま、毎日持って行ってあげる」

「本当ですか?ありがとうございます!」

「フヒ…ただし、10日目に、君の、い、命をもらうよ…フヒ」

「え?」

「もし嫌だったら、私の、名前を、知れば、い、良い…無理だと思うけどね…」

 少女は次の瞬間居なくなっていた。後にはサチコと山盛りのきのこや野菜が残されていた。

次の日から、朝日が昇る前にきのこと野菜がサチコの元に届けられた。

おかげでサチコの生活は豊かになったが、

代わりに命を貰うという約束がサチコを苦しめていた。

9日間頭を振り絞って考えたが少女の名前は思い浮かばなかった。

そして、10日目の朝、途方に暮れたサチコは森の奥を歩いていた。するとどこからか声が聞こえてきたのだ。

サチコは木の陰に隠れながらそっと様子を伺った。

そこでは、少女がゾンビに話しかけていた。

「よ、夜にはショウコちゃんが、命を持ってくるよ…、そ、そしたら、皆で、映画を見なが食べようね…」

(ひ、ゾンビ!じゃなくて、ショウコ、きっとあれが彼女の名前ですね!)

サチコは少女の名前を知れたことで喜び、スキップしながら家に帰った。

そして、その日の夜、サチコの家の前に禍々しい気配がした。

「約束通り命を貰いに来たぜぇ、ヒャッハー!」
 
少女はサチコの家に押し入ろうとした。しかし、サチコはそれを止めて言った。

「あなたは、名前が分かればボクの命を取らないと言いましたね!」

「ああ、だが分からなかっただろう?」

「いいえ、ボクにはあなたの名前が分かります。ズバリ、コウメですね!」

「フヒヒヒフハッハッハッ!!!残念、ハズレだぜぇ!」

「おかしいですね、じゃあミズキ!ナナ!シン!」

 サチコは滅茶苦茶な名前を叫び、その度に少女は首を振り、遂に襲い掛かってきた。

「ゴートゥーヘーーールッ!!!」

「もしかして、ショウコ、ですか?」

「な、に…」

 サチコが名前を言い当てた途端、ショウコは歩みを止めその場に崩れ落ちた。

「なぜぇ、そのなまえをぉぉーーー!!!」

 ショウコは叫ぶと瞬間移動し逃げてしまった。そして、ショウコが消えた跡にはきのこの形の金塊が残されていた……。

 その後サチコは、ショウコの残した金ときのこで大儲けし、幸せに暮らしたということだ。

お化けギャルソン「『森の少女』いかがでしたか?今回は上手く行きましたが、こうはいかないことも多いもの…、悪魔の囁きにはご用心を。」

志希「何これ、すごくおいしーい!!」

モバP「本当だ、こんな上手いサラダ食べたこと無い。」

お化けギャルソン「そうでしょうとも、当店の凄腕シェフ、一つ目シェフの一品ですから。」

お化けギャルソン「さて、そろそろメインディッシュの用意が出来てきたようです。」

モバP「これはまた、美味しそうな匂いだ。」

志希「ハスハス…唐辛子?ブラックペッパー?香辛料だとは思うんだけど、知らない匂いだ♪」

お化けギャルソン「鋭いですね、確かにこれは香辛料です!おばけの世界にしかない秘伝のスパイス。

使い方によって味が大きく変わります…」

志希「へ~それじゃ、あたしも知らないね!」

お化けギャルソン「それでは、お待ちかね本日のメインディッシュ!秘伝のお化けスパイスを使った超高級肉料理、

いろんな恐怖が一杯!選んで楽しめる呪いの肉団子。『ガチャガチャ』どうぞ、お楽しみください…」

「ガチャガチャ」

チヒロは、ガチャガチャが大好きだった。正確に言うとガチャガチャで手に入るアイドルのフィギュアが大好きなのだ

が、お金を入れてハンドルを回すときの、ガチャ!ガチャ!という音も好きだった。
 
チヒロは、新発売のガチャガチャを回すために、行き付けのショップへ足を運んだ。両替した100円玉を持ちチヒロは目当

ての機械の前に立った。

ガチャガチャは何が出るか分からない。だから何回も回す羽目になることが多いのだ。

もちろん、要らない物が出てきてもお金は返ってこない。

「じゃあ、回しましょう!」
 
一回目、目当てのアイドルのフィギュアではなかった。チヒロは表情を曇らせる。

「これは、要らないんですよねぇ…」
 
二回目、同じキャラが出てくる。チヒロが舌打ちをした。

「一回分、無駄になりましたね。」

チヒロはわき目も振らずにハンドルを回し続けた。十回、回したところで集まったのは五種類。

「十回で5種類ですか、まあ悪くは無いですが欲しいフィギュアはまだでませんね。次行きますか!」

 十一回目、再びはじめのフィギュアがダブってしまう。だが、チヒロは全種類集めるまで止めるつもりは無かった。

「やっと、6種類目。」

 十九回目にやっと、6種類目が出てきた。だが、チヒロが本当に欲しいフィギュアはまだ出てこない。

二十回目、カプセルの中には6種類目のフィギュアが入っていた。

「ずっと出なかったのに、ここでダブりますか!?」

 チヒロは頭を抱えた。そして、そこで機械からカプセルが無くなってしまったのだ。

「品切れですか?まだ全部揃ってないのに。もうっ!」

 怒りが頂点に達したチヒロは機械を蹴っ飛ばした。

「お客さん、何やってるんですか!」

「やばいっ!」

店員に見つかったチヒロは一目散に逃げ出した。

「はぁ、はぁ…。思わず蹴飛ばしちゃいましたけど、ちゃんと全種類いれておかない店が悪いんですよ、私は悪くありません。こっちは大損したんですから。」

 チヒロは自分の行動を正当化しようと必死だった。

「このまま帰るのも癪ですね。よし、次の店に行きましょう。」

 チヒロは別の見せに移動し、残りの1種類をゲットしてホクホク顔で帰宅したのだった。

その日の夜。ぐっすり眠っていたチヒロは、ガチャガチャガチャ!という大きな音と振動で目を覚ました。

「ん、何です、地震ですか?……あれっ?」

 電気が消えて真っ暗な部屋の中。チヒロは自分がベッドの上ではなく、ひんやりとした固い床に横たわっている事に気づいた。

「何時の間にベッドから落ちたんでしょう?そんなに大きな地震だったんですかね?」

 起き上がろうとするチヒロ。しかし、体が思うように動かない。

手を伸ばしてみると、すぐ目の前に壁のようなものがあるのが分かった。

「え?私は一体どんな体勢で寝てるの?」

 暗闇に目が慣れてくる。目を凝らして見ると、自分が丸くて狭い部屋の中に居ることが分かった。

「え?どこなんです、一体…」

 よく調べようとしたその時、ガチャガチャガチャ!という大きな音がしたかと思うと、

部屋全体がグルグルと回転を始めた。

「うわあああっ!地震だぁぁっ!」

 天地をひっくり返したような揺れと回転でチヒロはゴロゴロと転がった。

「た、助けてぇぇ!」


 チヒロが悲鳴を上げる。数秒後、揺れがピタリと止まる。

「う、ううっ…。地球の最後かと思いましたよ…」

 光が差してくる、その景色を見たチヒロは全てを理解した。

「こ、ここはガチャガチャのカプセルの中!」

 ありえない答えだった。だが、それ以外に答えが無かった。上半分が透明で、下半分が赤い、球状の小さな部屋。

それは自分が毎日見ているガチャガチャのカプセルそのものだった。

「きゃあっ!」

 突然、巨大な手が目の前に現れ、チヒロの入ったカプセルが持ち上げられる。

「て、手!きょ、巨人なの?」

 持ち上げなれた先にはカプセルを覗き込む、巨大なチヒロ自身の顔があった。

「ええっ?私?嘘でしょ?」

「またこれですか?こんなのいらないんですよね!」

 巨大なチヒロがカプセルを振り上げ、地面に叩きつける。

「きゃあ!や、やめて!」


ベシャッッ!

「きゃああっ!」

 カプセルもろとも地面に叩きつけられ、ものすごい激痛が全身を貫く。

 チヒロの目の前は真っ暗になった。

「う、ううっ…あ、あれ?夢…?夢だったの?」

しばらくして、真っ暗だった部屋の中に光が差し込んできた。

 上半分が透明で下半分が赤い球状の小さな部屋。

「これって、さっきの夢と同じ…」

突然巨大な手が目の前に現れ、チヒロの入ったカプセルが持ち上げられる。

持ち上げられた先には、カプセルを覗き込む、巨大なチヒロの顔があった。

「またこれですか?こんなのいらないんですよね!」

 巨大なチヒロがカプセルを振り上げ、地面に叩きつける。

「きゃあああ!ま、またあ!?」


ベシャッッ!

カプセルもろとも地面に叩きつけられ、ものすごい激痛が全身を貫く。

 チヒロの目の前は真っ暗になった。

 しばらくして、真っ暗だった部屋の中に光が差し込んできた。

 上半分が透明で、下半分が赤い、球状の小さな部屋。

「そ、そんな…もう、やめて…」

「またこれですか?こんなのいらないんですよね!」

巨大なチヒロがカプセルを振り上げ、地面に叩きつける。


ベシャッッ!

カプセルもろとも地面に叩きつけられ、ものすごい激痛が全身を貫く。

チヒロの目の前は真っ暗になった。

しばらくして、真っ暗だった部屋の中に光が差し込んで……。

「もうやめてええええ」

お化けギャルソン「『ガチャガチャ』いかがでしたか?運の悪いのを、ガチャガチャのせいにするから…。

でも、ガチャガチャが大好きな彼女のことですからね。ちょっとすれば、

きっとたのしくて、しかたなくなるでしょう!」

志希「すごーい、何時までも口の中に旨味があって、口の中でナンかが分泌されてる♪」

モバP「美味しかった。もう満腹だよ。」

お化けギャルソン「ご満足いただけたようで何よりでございます。」

モバP「でも刺激が強かったから何か甘いものも食べたいな。」

お化けギャルソン「オホホホ、それでは最後は甘いデザートで締めと致しましょう。」

お化けギャルソン「明日も食べちゃう気がする!ゾクッと冷たく甘―いトマトのゼリー。『予知夢』

どうぞ、お召し上がりください……」

「予知夢」

リカは中学一年生、美人の姉とママ、大好きなパパとの四人暮らし。クラスでも人気者で楽しい毎日を送っていた。

そんなある日のこと。リカは夢を見た。

 ママが、財布を失くして困っている。散々探したけど見つからず、晩御飯の準備を始めたとき、

その財布は冷蔵庫から見つかった。野菜と一緒に野菜室に入れてしまったようだ。

そそっかしいママがおかしくて笑ったところで、リカは目が覚めた。

次の日、リカが学校から帰ってくると、ママが家中をひっくり返して何かを探しているようだ。

「ああ、リカおかえり。お母さん、お財布どこかにやっちゃったのよ。どうしよう?

お父さんに買ってもらったばかりの財布だったのに…」

 リカは夢のことを思い出し、まさかねと思いながら、冷蔵庫の野菜室を開けた。

野菜室にはトマトやプチトマトが入っていたが、それらの下からひんやりとした財布が出てきた。

「よかった。リカありがとう!」

ママがお礼を言った時、お姉ちゃんが台所に入って来た。

「やっぱりリカが見つけてくれたんだ!リカが解決してくれるって信じたよ★」

 リカはお姉ちゃんに似ている。いや、似たいと思っている。何しろ美人でカッコいい自慢の姉だ。

同じ雑誌を読んで、同じ服を着て少しでも姉に近づこうとしていた。

それから一週間ほどしたとき、リカはまたリアルな夢を見た。

 テレビでは天気予報をやっていて、生真面目そうなアナウンサーが、注意を呼びかけている。

どうやら、超大型台風が発生したようだ。台風はそのまま日本を直撃し、全国的に洪水や暴風の被害で大変なことになる。

リカの住んでいるあたりは雨より風邪がひどく、家の庭も滅茶苦茶で、姉が大切にしていたバラの木は散々な目にあった、

と言う夢だ。

生々しい夢だったので、リカは姉に一応言おうかと思ったが、やっぱりやめた。

「ん?リカなにか言いたい事があるんじゃないの?リカのことは何でも分かるからね★」

 結局リカは、姉に話さずに学校に行った。すると、二時間目ごろになって、空が急に曇りだし、学校が終わる頃には、

空は真っ暗になっていた。リカは急いで家に帰った。

「大変だよ、リカ!日本のそばで急に台風が出来たんだって!!バラの木に支えをしなきゃ!」

結局リカの夢の通りになった。今までに無い超大型台風だったらしい。姉はバラの木に出来るだけのことをしたのだが、

台風が強すぎて意味が無かった。バラの木は、見るも無残に枝が折れて散々だった。

「ああ、リカ…、手伝ってくれてありがと★リカは本当にやさしい子…」

 リカはちょっと後ろめたかった。あの時言っていれば、もっと別の方法でバラは助かったかもしれない。

それからも、リカはちょくちょくリアルな夢を見た。夕ご飯のおかずから消えた眼鏡の場所まで、

そのほとんどがくだらないことだった。


 くだらないとは思ったが、その全てが当たっていた。


 そして、段々とほうっておけない夢ばかりになってきた。人が病気になったり、怪我をする夢を見始めたのだ。

人が怪我をすることを知っていて、伝えないのはさすがに耐えられなかった。

ドアをノックしながら、姉が入って来た。

「ねえリカ。何か困ってるんじゃない?お姉ちゃんに何でも相談しなよ!

リカのことを一番知ってるのはお姉ちゃんなんだから★」

 姉は、温かいココアを机の上において出て行った。リカはココアを飲んでいると、いつの間にか眠ってしまった。

気がつくと、リカは歩道に立っていた。道路には荷物を積んだトラックが走ってくる。積荷は今にも落ちそうだ。

目の前をパパがジョギングしている。トラックがパパの隣を通り過ぎる。止めてあった紐が外れて荷物が崩れ、

パパの上になだれ落ちてきた。地面には赤い液体が飛び散る。

 リカは飛び起きた。顔は涙でぐしゃぐしゃだった。よりによってパパが死んでしまうなんて…。

お願いだから間違っていて欲しい。そう願いリカは時計を見た。朝の五時。

パパがジョギングに出かけて十分も経っている。

リカは全力で走った。もうすぐパパに追いつく、その時大きな地響きと共に、

ガラガラと何かが崩れるような音が聞こえた。角を曲がると、

リカの目の前には夢で見たあの光景が飛び込んできた。地面は真っ赤に染まっている。

 リカは、パパが居たであろうと頃にゆっくりと近づく。目に見えるものが、右に左に揺れて見えた。

足が地面を上手くつかめない。崩れ落ちたダンボールがぐらぐら揺れる。

「いててて。」

 全身真っ赤なパパが、むくっと起き上がった。

「あれ、リカ。なにしてるんだ?」

 パパは、大きな怪我は無いようだ。ダンボールの側面を見る。そこには大きな文字で『ケチャップ』と書かれていた。

 リカは自分の早とちりに呆れたが、うれしくて笑みを浮かべた。

「パパが無事で、良かった☆」

「いててて。」

 全身真っ赤なパパが、むくっと起き上がった。

「あれ、リカ。なにしてるんだ?」

 パパは、大きな怪我は無いようだ。ダンボールの側面を見る。そこには大きな文字で『ケチャップ』と書かれていた。

 リカは自分の早とちりに呆れたが、うれしくて笑みを浮かべた。

「パパが無事で、良かった☆」


パパは近くの公園良いって顔を洗っている。リカは、おちた父親のタオルを拾いに道路に飛び出す。

 次の瞬間、リカの目の前にトラックが飛び込んできた。リカは腰に衝撃を感じた。地面と空が交互にぐるぐると回る。

でも痛みはあまり感じなかった。 

目を開けると、リカの上には、姉が覆いかぶさるように倒れていた。

車に轢かれそうになったリカを命がけで救ったのは姉だった。

次の日、リカは、花を持って病室を訪ねた。

「あ、リカ。バラ持ってきてくれたの?ありがとう★」

 姉は軽い打撲だけで、元気そうだった。姉は、どうしてあの時、あの場所に居たのかを話してくれた。

 姉も中学生のときに予知夢をよく見ていたそうだ。リカと同じ悩みを抱えていたが、

夢のおかげで大切な人を助けることが出来たそうだ。

 最近はその力も弱まってあまり見なくなったらしい。だけどリカが困ったときだけは、

いつもはっきりと夢を見たそうだ。

 思い返せばいつもそうだ。風邪でうなされた時、怖くてトイレにも行けなかった時、

いつも姉がそばに居て助けてくれた。

「だから言ったでしょ?リカの事なら何でも分かるよって★」

 リカは自分も姉の事が分かるような気がして、とても嬉しかった☆

おばけギャルソン「『予知夢』お楽しみいただけましたか?すごいお姉さんです!尊敬しちゃいます。

予知夢も凄いですが、体をはって守ってくれたことがスゴ過ぎる!姉妹の愛ですね」

志希「にゃはは、お腹一杯大満足だよ~♪」

モバP「俺もだ、こんな美味しい料理は久しぶりに食べたよ。」

おばけギャルソン「喜んでいただけると、私共も幸せです。」

志希「そういえば、プロデューサーお金持ってるの?」

モバP「え、やばいっ!」

おばけギャルソン「おや、お金をお持ちでない?そうすると、代金は貴方さまのお命ということに…」

モバP「い、命?」

おばけギャルソン「オホホホ、冗談でございます。本日は新装開店のサービスですから。

しかし、何か事情がおありですか?」

モバP「実はこの一之瀬志希はアイドルで、彼女のロケが終わった後、2人で山越えをしようとして、

車はエンスト、道も分からず…」

志希「遭難しちゃったのだ♪」

おばけギャルソン「そーなんですか!……それでは、これを差し上げましょう。」

モバP「飴玉?」

おばけギャルソン「はい、お土産でございます。これを舐めればきっとお友達が追いかけてきてくれますよ。」

志希「ホント?」

おばけギャルソン「もちろんです。ではどうぞ、後から追いかけてくるほのかな甘さの飴玉『アンズチャン』」

「アンズチャン」

ある少女が居た。彼女は『アンズチャン』というとても可愛い人形を持っていた。

幼い頃はいつも一緒に遊んでいたが、成長するに従って人形遊びにも飽きてきた。

そして、大学生になり引越しをするとき、アンズチャンをゴミ捨て場に捨てて来てしまったのだ……。


ピロロロ ピロロロ


一人暮らしにも慣れてきた頃、彼女の携帯電話に着信があった。

「アンズね、今ごみ集積場に居るよ…」

「え?何、なんなの!?」

 それから1時間後


 ピロロロ ピロロロ


 再び着信があった。

「アンズね、今集積所の入り口に居るよ…、歩くの面倒くさい…」

「だれ、だれなの?まさかあなたアンズチャンなの!?」

相手は答えずに電話は切れてしまう。

それから1時間後


 ピロロロ ピロロロ


 再び着信があった。

「アンズね、駅に向かってるよ…」

「まだ向かってるところなの!?遅くない!?」

そしてまた1時間後


 ピロロロ ピロロロ


 再び着信があった。

「アンズね、今「ニョワー」」

「何?何が起こってるの!!?」

 それから、少女のものとに不審な電話は掛かって来なかった……。

杏「あ、プロデューサーこんなところに居たの?」

モバP「杏お前いつからここに!」

杏「杏はずっとここに居たよ、そっちが勝手に出てきんじゃん。」

モバP「え?」

幸子「あ、プロデューサーさん見つけましたよ!まったく、カワイイボクに歩き回らせるなんて!」

美嘉「志希ちゃんも一緒にいる、良かったー。ちひろさん、2人とも見つけたよ!」

莉嘉「Pくん、見つかってよかった☆」

モバP「お、おう、俺たちも見つけて貰えて良かったよ。」

ちひろ「2人とも、今までどこに居たんですか?」

志希「えと、怪談レストランって所♪」

ちひろ「怪談レストラン?そんなレストランあるわけ無いですよ」

小梅「でも…こ、ここに沢山の、お、おばけの気配がする…」

モバP「じゃあ、俺たちが居たのは本当におばけのレストラン…?」

輝子「い、命をとられなくて、良かった…フヒ」

志希「にゃはは、開店サービスじゃなかったらやばかったね♪」

モバP「そ、そうだな…」

ちひろ「さて、それじゃあ帰りますか!皆車に乗ってください。」

志希「はーい」

ちひろ「プローデューサーさん、心配させた罰として、山を降りたら『人間のレストラン』で奢ってくださいね。」

モバP「でも、俺今財布持ってないんですけど…」

ちひろ「私が持ってるから大丈夫ですよ!」

モバP「あ、はい」

志希「じゃあ、かえろー♪」

おばけギャルソン「開店サービスでなくとも、命まではとりませんがね」ウフフフ

おばけギャルソン「さて、怪談レストランは24時間、あなたの心のお傍でいつでも開店しております」

おばけギャルソン「またのご来店、従業員一同お待ち申し上げております……。」ウフフフフフフフフフ

これで終わりです。
最近劇場版怪談レストランのDVDを観たので衝動的に書きなぐってみました。志希にゃんだいすきです!

怪談レストランは児童書原作で、アニメ、ドラマ映画、ゲームと幅広く展開しているので是非観て見てください!

ありがとうございました。

モバマスはモバゲーで好評配信中の大人気ゲームです。

CDや漫画などにも展開しているので是非買ってみてください!

今回登場した志希にゃんなど可愛いキャラが沢山いますよ!

一ノ瀬志希(18)
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輿水幸子(14)
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星輝子(15)
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白坂小梅(13)
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城ヶ崎莉嘉(12)
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城ヶ崎美嘉(17)
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双葉杏(17)
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