ことり「ライアーゲーム?」 (37)

手紙「おめでとうございます!あなたは見事10万分の1の確率をくぐり抜けライアーゲームにエントリーされました」

ことり「手紙と箱が届いたけど…なんだろこれ?ライアーゲーム?」

ことり「何が入ってるんだろう?」ベリベリ

ことり「こ、これは?」

箱の中は大量の札束

ことり「いち、にい…………じゅう、にじゅう…………」

ことり「100個………」

ことり「一億円!?」

手紙「ライアーゲームにご参加いただきありがとうございます。この箱を開封したことであなたは正式にエントリーされました。取り消しはできません」

ことり「な、何これ……そうだ、お母さんに言わないと」

ことり「お母さーーん!」

ガラーン…

ことり「あ、あれ?今日は家にいるはずなのに…」

ガタン!

ことり「ひっ!?」

ことり「また、手紙が…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396070003

ペラッ

『ルールについてご説明します。
 と言っても難しいルールはありません。ただ対戦相手から「マネー」を取り合うだけのゲームです。
 いかなる手段を使っても構いません。対戦相手からより多くのマネーを奪ってください。
 対戦は一対一、今日から30日間が期限です。
 終了時点でより多くのマネーを手にした方の勝利となります。
 終了時にお渡しした一億円は回収いたしますが、
 勝者のマネーから一億を引いた余剰金…つまり相手から奪った金額がそのまま獲得賞金となります。
 逆に敗者の一億に足りないマネー…これは借金をしてでも弁償して頂きます。
 対戦相手の情報は、別紙に記載しております。   ライアーゲーム事務局』

ことり「何これ…何これぇ…?」

ことり「このお金…本物だし…」

ことり「それに…このゲーム…って…」

ことり「負ければ最大で一億円の借金を背負うってこと…?」

ことり「ど、どうしよう…どうしよう…」

ペラッ

ことり「あっ紙が…」

ことり「そうだ、対戦相手って…」



『対戦相手名 矢澤にこ』


にこ「もしもし、ことり!?見た?ライアーゲーム!」

ことり「う、うん…びっくりしちゃって」

にこ「にこもよ…一体何なのよアレは」

ことり「で、でも対戦相手がにこちゃんで安心したよ」

にこ「そうよね…見知らぬ男とかが相手だったらと思うと…ぞっとするわ」

ことり「うん…」

にこ「それにしてもこのライアーゲーム事務局っての…参加者に借金を背負わせるのが目的なんでしょうけど」

にこ「とんだおマヌケね…知り合い同士のにこたちを選ぶなんて」

ことり「ほんと、良かった…」

にこ「それじゃあ、さっそく取り掛かりましょうか」

ことり「えっ、何を?」

にこ「決まってるじゃない、マネーを安全な場所に移すのよ」

ことり「えっ?家じゃダメなの?」

にこ「いい?考えてもみなさい、マネーがいつまで経っても移動しない…そんな事になれば」

にこ「にこ達が知り合いで奪い合いが発生しない…その事に事務局は必ず気づく」

にこ「そうするとどうなると思う?」

ことり「えっと、うーん?」

にこ「事務局の介入よ」

ことり「えっ?」

にこ「元々こんな意味不明の事をしてくる連中よ…家に侵入してマネーを奪う、それくらいの事はしてくるわ」

にこ「そしてお互いが盗んだと思わせて疑心暗鬼を誘う…そしたらもう泥沼よ」

ことり「な、なるほど…考えもしなかったよ。にこちゃんすごい」

にこ「そうと決まれば事務局に感づかれる前にやってしまいましょう、銀行の貸し金庫なら安全だわ」

にこ「手続きが面倒だからね、にこがことりの分もまとめて預けるわ」

ことり「うん…にこちゃんがいて本当に良かった…ありがとうね」

にこ「いいって事よ」

にこ(ことり、ごめん…ごめんなさい……)

ことり「ふー、お金はにこちゃんに預けたしとりあえず安心、かな」

ガチャッ

理事長「ただいま」

ことり「あ、お母さん、お帰りなさい。どこ行ってたの?」

理事長「ごめんなさいね、学院の方でトラブルがあって急に呼び出されちゃって。大したことはなかったけど」

ことり「…」

理事長「…?どうかしたの?ことり」

ことり「う、ううん、何でもない」

理事長「そう…?」

………

(回想)

にこ「それと、この事は誰にも言わずに二人だけの秘密にしましょう。家族にも、もちろんμ'sのメンバーにも」

ことり「えっ、どうして?」

にこ「余計な心配を掛けたくないこと、それと事務局の正体も分からないし、大ごとにしたくないの」

にこ「話を聞いた人が何かされるかもしれないし…」

ことり「そ、そうだね…」

にこ「警察に届けるのも得策じゃないわ。警察にマネーを渡すと、もうにこ達の元には返ってこない」

にこ「となるとマネーを返却できなくて借金を背負うなんて事になりかねないわ」

ことり「うぅ…」

にこ「大丈夫よ、銀行なら100パーセント安心だし、1ヶ月後には何事もなく元通りよ。安心しなさい」

ことり「うん…ありがとう、にこちゃん」

………

翌日 学校

ことり(ふぅ…よく考えたら家にあんなお金置いといたら気が気じゃなくて勉強や練習どころじゃないよね)

ことり(夜も眠れないだろうし)

ことり(銀行なら絶対に安全…よかった、ありがとうにこちゃん)

穂乃果「おーい!ことりちゃん練習行くよー!」

ことり「うん、今行くねー」

ことりの家

ことり「あ、また手紙だ…今度は何だろう…」

『ライアーゲーム途中経過

  矢澤にこ プラス1億円
  南ことり マイナス1億円

  ゲーム終了まで残り28日

              ライアーゲーム事務局』

ことり「えっ…?」

にこ「ああ、ウチにもきたわよその手紙」

ことり「やっぱりそうなんだ」

にこ「多分事務局のヤツら、にこ達が結託してることに気づいたんでしょうね。だからこうやって揺さぶりをかけてきたってワケ」

ことり「あ、なるほど…」

にこ「前も言ったけど、にこ達を疑心暗鬼にするのが事務局の狙いなわけだから、騙されちゃダメよ」

ことり「う、うん」

さらに翌日 部室の前

『………それがさーびっくりよね』

ことり(中で誰か電話してる…この声は、にこちゃん?)

にこ「そうなのよ、1億よ?そんなの初めて見たからびっくりしちゃった」

ことり(えっ?ライアーゲームの話?)

にこ「まぁあなたにとっちゃ珍しくもないんでしょうけど。え?そんな事ない?ゴメンゴメン」

ことり(にこちゃん…誰にも話さない約束なのに…どうして…?)

にこ「そう、それでその相手がなんとことりでさ」

ことり(………)

にこ「うん、ホントいい子よね。素直で、優しくて」



にこ「簡単に騙されちゃう」


ことり(え…………?)

にこ「騙されたとも知らずに、にこに感謝してるのよ。可哀想だけどホントお人好しよね」

ことり(…!!)

カタッ…ダッ

にこ「……ん?」

にこ「ん、ああいや、何でもないわ」

……

ことり(そんな…にこちゃん、にこちゃんが…)タタタッ

ことりの部屋

パタン

ことり「あれ…?どうやって、帰って、きたんだっけ………?」

ことり「にこ、ちゃん……?なんで………どうして…?」

パラリ

『ライアーゲーム途中経過

  矢澤にこ プラス1億円
  南ことり マイナス1億円

  ゲーム終了まで残り27日

  これは騙し合いのゲームです

              ライアーゲーム事務局』

ことり「あ」

ことり「あああああああああああ!!!」

翌日 学校(残り26日)

絵里「あれ?今日はことり休みなの?」

海未「はい、どうも体調不良らしくて」

穂乃果「昨日も急に帰っちゃったしねぇ」

絵里「そう…大したことなければいいけど」

にこ「…」

さらに翌日(残り25日)

絵里「え?今日も来てない?」

穂乃果「うん…ことりちゃんのお母さんと話したんだけど、部屋から出てこないんだって」

希「何かあったんかなぁ…心配やね」

海未「はい、なので今日は練習を切り上げて穂乃果とお見舞いに行こうかと」

凛「えっ?じゃあ途中でパフェ食べたり~」

花陽「凛ちゃん?」ジロッ

凛「にゃあぁ…」

絵里「そうね…どうも様子が変みたいだし、みんなで押しかけるより幼馴染二人に任せたほうがよさそうね。お願いしていいかしら?」

海未「はい」

穂乃果「まかせといて!」

にこ「…」

ことりの部屋

ことり「うぅ…ぐすっ、ヒック」

ことり「どうして…どうして…」

ことり「…………………」

ことり「…………………」

ことり「………取り返さなきゃ」

ことり「でも…どうやって」


ピンポーン

ピンポーン

穂乃果「あれぇ?出ないなぁ」

海未「ことりのお母さん…理事長はまだ学校でしょうけど、少なくともことりは居るはずなんですが」

穂乃果「おーい!ことりちゃーん!!」ドンドン

海未「こ、こら!近所迷惑ですよ!」

穂乃果「昨日から電話も出てくれないしなぁ…」


ドンドン コトリチャーン!!

ことり「…?」

ことり「穂乃果…ちゃん?」

ここまで
導入から序盤原作なぞりまくってますが
勝負はオリジナル展開を入れていこうと思ってるのでよろしくお願いします

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