蛇崩「え?劣等生に告白したい!?」 (133)

蛇崩「……で、何なのよあたし達四天王全員をこんなところに呼び出して」

犬牟田「いくら生命繊維の脅威が去ったからといって僕達にはまだやることが山程あるんだけどね」カタカタ

蟇郡「……」

猿投山「まあいいじゃないか。こいつが自分の仕事を投げ出してまでこの俺達に頼み事をしにくるなんて」

猿投山「俺はそれがなんなのか、純粋に興味あるぜ」

蟇郡「本日の自分の仕事は全て終わらせてきた」

猿投山「……あっそ」

猿投山「全く、庇い甲斐の無い奴だ」

猿投山「……まあそれはいい、それで用件って?」

蟇郡「……はくしたいのだ」

蛇崩「え? 何?聞こえないわよ。声を出すならお腹から出しなさい」

蟇郡「満艦飾マコに!!!告白したいのだぁ!!!!」


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犬牟田「……は?」

猿投山「……へ?」

蛇崩「……ほ?」

全員「……」

蛇崩「……はぁぁぁぁぁああぁぁ!?」

蛇崩「全員集めて何を言い出すかと思ったら」

蛇崩「あの劣等生に告白したいですってぇ!?」

蟇郡「うむ」カァッ

犬牟田「……ちょっと待ってくれ。百歩譲って君が彼女に勝手に告白するのは良いとしよう」

蟇郡「……彼女」ボソッ

犬牟田「……」ブルッ

犬牟田「……勝手に告白するのは良いとしよう。何故それをわざわざ俺達に言う必要が?」

猿投山「……」プルプル

猿投山「……決まっているだろう!!この俺達にそれを手伝って欲しいんだ!この俺達に!!いいねぇ熱いじゃねぇか!」

猿投山「な、そうだろう?」

蟇郡「……ああ」カァ

犬牟田「……何故わざわざそんなことを僕達が。理解に苦しむね」カタカタ

蛇崩「全くね…… と言いたいところだけど」

犬牟田「え?」

蛇崩「ついにあの劣等生とこいつがくっ付くなんて」

蛇崩「こんな面白そうなことなんてないじゃ無い」

蛇崩「うふふ、最近仕事ばっかでうんざりしてたし。あたしも乗るわ」

犬牟田「おいおい」


猿投山「……ふふ、俺達はあの戦いを共にくぐり抜け抜けて来た仲だ」

猿投山「それに四天王のよしみってのもあるしな、俺もこいつを応援するぜ!」

犬牟田「……」

犬牟田「……やれやれ。こんな馬鹿げたことは今回だけだからね」カタカタ

蟇郡「……感謝する」

犬牟田「やめてくれ、気持ち悪い」

蛇崩「ふふ、ほーんとあたし達に感謝だなんてらしくなくて気持ち悪いわね」

蟇郡「……」

猿投山「おいおい、やめてやれよ。……ぷぷっ」

蟇郡「……」ミキッ

猿投山「さて、とりあえずどういう作戦で満艦飾を攻略するか、だな」

犬牟田「ああ」カタカタ

蛇崩「そうね」

犬牟田「俺達にこんなことを頼みに来るくらいだ。案は何も持って来てないんだろう?」

蟇郡「……ああ、この蟇郡苛。何分こう言うことは初めてでな」

蟇郡「どうすればいいのか皆目見当も付かん」

犬牟田「やっぱりね」

蛇崩「ま、こう言うことって生徒手帳には書いてないしねぇ」

蟇郡「……」ピキッ

蛇崩「あ、風紀的に男女交際はどうなのかしら?風紀部委員長殿?ぷぷっ」

蟇郡「……大丈夫だ」ピキピキ

蟇郡「学則を隈なく調べたが男女交際の禁止は載っていなかった」

蛇崩「あーら、そうだったの。良かったわねぇ蟇ちゃん」

蟇郡「……」ミキッ

犬牟田「ストップ、ストップだよ。ここで暴れたら俺達手伝わないよ?」

蟇郡「……うむ」スゥ

猿投山「うーん、しかし女なんていつも勝手に向こうから勝手に寄って来るしなぁ」

猿投山「こういうことを考えたこともないから中々」

蛇崩「確かに掃いて捨てるほど群がってくるからそう言う気持ちはわからないわねぇ」

犬牟田「ま、俺も(二次元の)女の子達にはモテモテ出しねぇ」

蟇郡「……」ミキミキッ

蟇郡「……俺にも我慢の限界ってものが」

蛇崩「あーら、もう縛りの装はないってのによく今まで我慢なんか出来てたわね」

蛇崩「それとも我慢は元々の性癖だったのかしら?」プスプス

蟇郡「……貴様ら「ま、まぁまずは日取りでも決めようか!」」

猿投山「いつ決行するかって決めといた方が何事も準備も出来るしな。兵站も、心も」

猿投山「だからそれまでは心を落ち着けて、な?」

蟇郡「…………うむ、もっともだ」

猿投山「ふぅ、やれやれ」

蟇郡「で、いつがいいと思う」

犬牟田「うーん、特に何かの記念日が近いと言うわけでもないしね」カタカタ

犬牟田「それに何より今はみんな忙しい」

犬牟田「特に彼女は復興の炊き出しやら両親の病院の手伝いやら諸々の応援やらで大忙しだ」

猿投山「うーむ」

蛇崩「あっ、あの日なんてどうかしら?」

猿投山「あの日?」

蛇崩「ほら、劣等生と纏流子がデートするって言ってた日があるじゃない」

蛇崩「その日ならあの劣等生も時間があるってことでしょ」

猿投山「ああ、皐月様も参加するって言う……」

蛇崩「……」キッ

猿投山「……おっと」

蛇崩「…………なんで皐月ちゃんがこのあたしとじゃなく纏流……転校生と劣等生なんかとデートすんのよ」ブツブツ

蛇崩「と言うかデートって何よ、姉妹でしょ。デートって言葉は相応しくないだろうがあのビッチが……」ブツブツ

猿投山「……」

犬牟田「……でもまあその日がいい、と言うよりその日しかないだろうね」

犬牟田「多分満艦飾君もようやく出来たフリーの日だろうし」

犬牟田「その日を逃したら次いつチャンスがあるかわからないからね」

犬牟田「ま、纏とのデートを少し邪魔することになっちゃうけど、皐月様が参加する時点でデートと言うより気軽な遊び的なものでしょ」

蛇崩「うん、そうよね」

犬牟田「……」

犬牟田「……だからタイミングを見て行けば告白分の時間くらいは問題ないはず」

蛇崩「なんならずっと告白タイムに充ててもいいと思うけどね」

猿投山「……よしっ、なら決行日は決まりだな!」

猿投山「あとは……何が必要だ?」

蛇崩「そうねぇ、何かプレゼントがあるといいかも」

猿投山「プレゼントか。蟇郡、何か当てはあるのか?」

蟇郡「むう……この蟇郡苛、女子にそう言ったことをした経験がなく何を贈れば満艦飾が喜ぶのかも皆目「はいはい、二回目二回目」」

犬牟田「と言うかそうだろうと思ってたし。でもまあ安心していいよ」

犬牟田「俺のパソコンには出会った人物のあらゆるデータをインプットしてある」

犬牟田「当然満艦飾君のものもね」

蟇郡「おお!」

猿投山「それで、一体何をプレゼントすればいいんだ!?」

犬牟田「俺のデータによると……」カタカタ

犬牟田「出た……彼女の好きなもの、欲しいものは食べ物と出ているね」

犬牟田「これはつまり食べ物で釣れば9割釣り上げられる。色気より食い気と言う奴だね」

蟇郡「おお!」

猿投山「なるほど!」

蛇崩「……」

蛇崩「……はぁ~、ないわぁ」

犬牟田「何!?」

蛇崩「どこの世界に食べ物貰って告白をOKする女子が居るってのよ」

犬牟田「……」ピシッ

猿投山「むぅ、確かに。単なるプレゼントとしてならともかく"異性から"のプレゼントとして食い物を貰って喜ぶ女なんているのだろうか」

犬牟田「……ぐっ」

蛇崩「そうよ、現実の女の子はもっとロマンチックな告白を求めているの」

蛇崩「パソコンの中の二次元の女の子しか相手に出来いないワンちゃんにはちょーっとわからなかったのかもね」

犬牟田「……」ピキピキ

猿投山「ストップ、ストップな」

犬牟田「……ふぅー」

犬牟田「…………けどそれなら一体彼女は何なら喜ぶって言うんだい?」

蛇崩「……お花よ」

猿投山「花?」

蛇崩「そ、花。 女の子はお花を渡されながらされるような告白に夢を持ってるの」

犬牟田「……なるほど」カタカタ

蛇崩「花より団子って言葉もあるけど……さすがに告白って言うシチュエーションならあの劣等生でも団子より花になるでしょ」

蛇崩「プレゼントと言えば他にもアクセサリーとかでもいいんだけどね」

蛇崩「ま、告白するのにあんま高価なものを渡すってのは露骨過ぎるし、何よりあの劣等生にはちょっとお洒落過ぎるし」

蛇崩「それに告白に大事なのは何より気持ちでしょ」

蛇崩「プレゼントはあった方が嬉しいけどあくまで添え物」

蛇崩「あんまりプレゼントが目立つ方がかえって逆効果」

蛇崩「告白を素敵なものにする引き立て役になるくらいが丁度いいのよ」

犬牟田「なるほど確かにそうだね」

蛇崩「ま、後々綺麗な思い出になるのは確かね……食べ物よりは」

犬牟田「……」ミキッ

猿投山「……ふーむ、しかし意外と乙女なんだな。蛇のお嬢様は」

蛇崩「なっ何ようるっさいわね! 文句あんの!?」

猿投山「いやいや滅相もございません」ニタニタ

蛇崩「こんの……!」ガシッ

蟇郡「……」

蟇郡「感動した!!」

蛇崩「……へ?」ピクッ

蟇郡「素晴らしく参考になったぞ蛇崩乃音!!」

蟇郡「やはり貴様らに頼って正解だったわ!当日はとっておきの花を用意しよう!!」

蛇崩「……あー。っそ、はいはい光栄ですこと」スッ

猿投山「どうした蛇崩、赤くなって」ニヤニヤ

蛇崩「ぶっ[ピーーー]わよお猿さん……」

蛇崩「……さーて後決めとくのは当日着て行く服装くらいかしらね」

猿投山「告白の文言とかはいいのか?」

蛇崩「それをあたし達に頼るようじゃ終わりよ」

犬牟田「確かにそうだね、一番大事なところで一番気持ちがこもる部分だからこそそこは本人が考えないと」カタカタ

犬牟田「ま、俺達が手伝うべきはお膳立てと戦場へのエスコートまでってことだね」

猿投山「告白まで全部俺達の指示通りじゃ蟇郡の告白に思いは籠らないものになるってことか」

猿投山「……そうだな、蟇郡も俺達に頼むくらいだ。満艦飾への熱く滾る思いもあるだろうし」

猿投山「うむ、そこは自分でしっかりキメろよ?蟇郡」

蟇郡「……ああ、了解した」ギュッ

猿投山「さーてと、じゃあ当日の服装か」

蛇崩「これはかなり大事よ」

蛇崩「告白してくる相手がダサかったら熱い気持ちも熱い告白もぜーんぶ興醒めになっちゃうもの」

蛇崩「ちゃんとバシッと決めてかないと」

猿投山「そういうものか」

犬牟田「確かに彼女本人も纏をデートに誘う時に女の子はオシャレが云々と言っていたから、そう言うところも大事である可能性は非常に高いね」カタカタ

蛇崩「でしょでしょ」

蛇崩「うーん、じゃあ何系の服にしましょうか」

蛇崩「軽過ぎず、かと言ってカチカチ過ぎないのがいいんだけど」

蛇崩「こいつ体がでっかいからねー。似合うのも限られてくるし」

猿投山「要するにカジュアルな感じか」

猿投山「ならアメカジ系なんかがいいんじゃないか?俺も良く着てるが筋肉ある奴には合うぞ」

犬牟田「まあ無難なところだね」

蛇崩「そもそも着られるものもそんなにないし、そのの中で少し真面目っぽいのにすれば大丈夫そうね」

蟇郡「……全然違う、全くわかってない」ボソッ

猿投山「ん?どうした蟇郡」

蟇郡「貴様らは全くわかっていないと言っておるのだ!!」

猿投山「おいおい、なら何が良いって言うんだ」

蟇郡「男児たるもの告白にはタキシードと決まっている!それも白のだ!」

全員「「……」」

犬牟田「いやいや、いやいやいやいや」

蛇崩「こいつあたし達に相談しに来て本当に正解だったわね」

猿投山「全くだ、こいつ1人が考えたプランでやってたらどうなっていたか」

蛇崩「いい?はっきり言うわよ?告白の装いにタキシードは無いわ」

猿投山「そうだぞ」

犬牟田「うん」

蛇崩「悪いことは言わないからもっとラフなものにしときなさい」

蟇郡「うるさい!誰が何と言おうと白タキシードだけは譲れんのだぁ!!」

犬牟田「ここまで手伝ってきたのに何て言い様なんだろう」カタカタ

蟇郡「それはすまん」

蛇崩「……あんたそれにそんなにこだわるってことはそれなりの理由があるんでしょうね」

蟇郡「うむ、もちろんだ」

蟇郡「白タキシードは誠意が、伝わるだろう?」

犬牟田「……」

猿投山「……」

蛇崩「……もういいわ、服はアンタの好きにしなさい」

蛇崩「けどそれで失敗してもあんた後悔すんじゃないわよ」

蟇郡「後悔などするものか、白タキシードに嘘偽り無し!」

犬牟田「……はぁ、何言ってるかわかんないしもういいや」

犬牟田「まあけど、これで大体プランは組めたかな」

猿投山「そうだな、告白内容は自分でやってもらうし俺達で考えるのはこんなところだろう」

蟇郡「……色々と助かった」

犬牟田「……ま、あと必要な当日までの根回しとか準備とか諸々は俺達がやっとくよ」

猿投山「お前は心を落ち着けて告白する時のことを考えていてくれればいい」

蛇崩「そうよ、当日までせいぜい悶え苦しんでるがいいわ」

蟇郡「……すまん、恩に着る」

猿投山「はは、どうした、らしくないぞ?」

猿投山「……それじゃあエックスデーにまた、な?」

蟇郡「ああ、俺はこれから白タキシードを見てくる」スタッ

蛇崩「……本当ぶれないわね」

犬牟田「と言うかそもそもの勝率がちゃんとあると思って告白するのかな」

蛇崩「ま、それは大丈夫でしょ」

猿投山「はは、確かに。心配するだけ無駄だな」

犬牟田「……ふ。ま、そうだね。じゃ俺達もエックスデーに、各々やるべきことは後でメールしとくよ」

蛇崩「ええ」

猿投山「了解、それじゃまたな」

ようやく告白編に行ける
続きは多分明日書けるとおもう

遅れてごめん
予想以上に長くなって時間がかかってしまった
今から投下してく

蛇崩「さーてエックスデー当日になったわけだけど」

猿投山「まだ待ち合わせ予定場所には纏しか来てないな」

蛇崩「そうみたいね、皐月ちゃんもこのまま来なければいいのに」

猿投山「……しかしそれにしてもよく待ち合わせ場所と時間がわかったな」

犬牟田「ま、それくらいは鬼龍院家の旧パラサイトシステムを転用すれば余裕でしょ」カタカタ

蟇郡「……」

蛇崩「……いつもならこんなプライバシーを侵すようなことしてたら『風紀的に~!』とか言って怒り出しそうなのにガッチガチで聞こえて無いわね」

猿投山「くく、まだお姫様当人も来てないのにな」

犬牟田「やれやれ先が思いやられるね…………と噂をすれば」

蟇郡「!!!」

マコ『おっ、そこにおわすはりゅーこちゃん!!』

マコ『りゅーこちゃん!! りゅーこちゃん!!』

マコ『りゅーっこちゃーん!!!』ダキッ

流子『おっマコ! って苦しい苦しい!』

マコ『りゅーこちゃんだ生りゅーこちゃんだ! えへへ、会いたかったよー!』

流子『へへ……私も』

流子『それにしても久しぶりだな。元気だったか?』

マコ『元気元気! 満艦飾家は元気が売りだよ!!』

マコ『流子ちゃんと会えなくてすっごく寂しかったけどあたしは元気だったよ!』

流子『マコは相変わらずだな……へへ、なんかほっとする』

マコ『なに相変わらずって! 乙女三日会わざれば刮目してみよって言うでしょ!! すっごく成長したんだから!』

流子『えー何も変わってないぞー?』

キャイキャイ

蟇郡「可憐だ……」

蛇崩「……やれやれ、盲目過ぎて言葉も出てこないわよ」

犬牟田「本当、先が思いやられるね」

猿投山「くくっ、このくらいの方が面白いじゃないか」

猿投山「……っと、さっそく移動するみたいだな」

猿投山「みんな慎重に静かにな!」

蛇崩「あんたが一番うるさいのよ」

犬牟田「はいはい、さっさと行くよ」コソコソ

流子『しかし本当に来んのかあいつは?』テクテク

マコ『くーるよ♪ くるくる♪ だってりゅーこちゃんとデート出来るんだよ?』テクテク

マコ『こんな時に来ないお姉ちゃんがいるはず無いよ』

流子『デートて……あいつとは別に』

マコ『まあいーからいーから。さーさ歩いて歩いて。この坂の上で待ってるはずだよ!』

流子『わーかったから押すなって……』

マコ『えへへー、りゅーこちゃんとデート♪ りゅーこちゃんとデート♪』

流子『……まったく』テクテク


マコ『……んっ、あれっ?坂の上の、あの人かな?』

流子『んー、あ、それっぽい……な……?』

流子『!?』

マコ『!?』

猿投山「ヒュー」

犬牟田「これはこれは」

蛇崩「皐月ちゃん!?」

蟇郡「!?」

流子『へへ、おいおいマコ』

マコ『うんうんりゅーこちゃんこれは……』


皐月『……』フワッ

皐月『……久し振り、だな。2人共』

マコ『おっお久しぶりです!皐月様!』

マコ『……と言うか』

マコ『か、か、か、かみ!!』

マコ『髪髪髪!! 髪!! 切っちゃったんですか皐月様!?』

皐月『うむ、色々と気分を一新するためにな…………その、似合ってないか……?』

マコ『いえいえいえいえ! すーっごく! すーっごく可愛いです!』

皐月『そ、そうか……』

マコ『うわー、本当に短い。うわっサラッサラ』サワッ

皐月『お、おいっ……』

マコ『前の清楚な皐月様もいいけど、今の大人っぽい皐月様も素敵です!!』

マコ『ねっ、りゅーこちゃんもそう思うよね?』

皐月『……』オズ

流子『……へっ、まあ絵に描いたようような優等生じゃあなくなったな』

流子『その…………自然な女の子になった』

皐月『……』

皐月『……ふふ、ありがとう。流子』

流子『……へっ』



猿投山「ショートの皐月様もお美しい」

犬牟田「全くその通りだね」カタカタ

蛇崩「なんであの姿で最初に会うがあたしじゃないのよ……」

蛇崩「でも皐月ちゃん、やっぱり綺麗……」

蟇郡「皐月様……!」

マコ『あっ! 記念撮影しよーよ記念撮影!!』

皐月『何っ!?』

流子『おっいいなー』

マコ『ハイッりゅーこちゃんー皐月様ーチーズっ!!』パシャ

皐月『ち、ちーずっ?』

流子『いえいっ!!』

流子『おっ、よく撮れてんじゃん!!』

マコ『でしょでしょ!!次は3人!3人で撮ろ!ね?皐月ちゃん?』

皐月『う、うむ』

マコ『ハイッこんなこともあろうかと三脚~!』ポンッ

流子『一体どこから……』

マコ『はいはい、皐月ちゃんは真ん中ね』

マコ『……ほいっとみんなーそろそろシャッター切れるよ! あと5秒くらい!』

マコ『皐月ちゃんほらほら恥ずかしがってないで笑って笑って!』

流子『あはは、いえーいっ』

皐月『む……』


パシャ

マコ『あー、写ってる写ってる』

マコ『ふふ、皐月ちゃん顔真っ赤。可愛いー!』

流子『どれどれ、あ、本当だ。顔真っ赤でしかもガチガチに固まってやがる』クスクス

皐月『り、流子! からかうな!』

流子『お? 照れてんのかー? ほらこの顔とか見てみろよー』

マコ『本当すっごく可愛いー!』クスクス

皐月『おっ、おいっ!』

猿投山「……あの写真はその鬼龍院システムとやらを使えば入手可能なのか?」

犬牟田「まああれデジカメだし出来なくもないかな」カタカタ

犬牟田「と言うかもう既にたった今俺は手に入れたけど」カタカタ

猿投山「何っ!? 1万! いや2万出す!! どうか皐月様の奴を譲ってくれ!」

犬牟田「うーん、まあいいよ」

蟇郡「……犬牟田ぁ!!!」

犬牟田「あっやっぱり流石にこれはアウトだったかな」

蟇郡「…………俺も満艦飾と皐月様が写ってる奴、全部だ」

犬牟田「オッケー」カタカタ

蛇崩「……乙女の敵ね、あんた達。 というかそれ普通に犯罪よ?」

蛇崩「ワンちゃん、私も皐月様が写ってるの」

犬牟田「……やれやれ」

犬牟田「あ、こんなことをしてる間に移動するみたいだね」

ちょっとご飯食べてくる

皐月『買い食いなどはした無くはないか。 満艦飾』

マコ『いいんだよ、買い食い食べ歩きがデートの醍醐味なんだから!!』

皐月『……む、そういうものか』

マコ『そういうものだよ! ……あ、皐月ちゃんこのそのアイス美味しそう!! 一口ちょーだい!!』アーン

皐月『おっ、おい』

マコ『おーいーしー!!! りゅーこちゃんも食べてみなよ!!』

流子『あ、あたしはいいよ……』

マコ『そう?美味しいのに…… あっりゅーこちゃんのも美味しそう!!』アーン

流子『あっマコ』

マコ『あーおーいーしーいー!! 皐月ちゃんもほら!!』

皐月『う、うむ』アーン

流子『お、おいっ』

皐月『……』ムグムグ

皐月『……うむ、美味しいな流子』

流子『……』

流子『……そ、そか』カァ

マコ『あー、りゅーこちゃんは私とのデートなのにー!』

マコ『ほらっ2人共私のクレープも!! ほらっ』ムギュ

流子『わかった、わかったから……!』

皐月『ふふ、有難く頂こう』

猿投山「……なんか俺も食べたくなってきたな」

犬牟田「……」

蛇崩「……」

蟇郡「……」

蛇崩「結構いけるわね」ペロペロ

犬牟田「しかし中々良いタイミングが来ないね」ペロペロ

猿投山「ふ、急いてはことを仕損じる。焦るな焦るな機は必ず来る」ペロペロ

蟇郡「やはり満艦飾の選ぶクレープは美味いな」バクバク

蛇崩「……」ペロペロ

猿投山「……」ペロペロ

猿投山「あっ……と言うかまずいぞ、アイス買ってる内に見失った」

蟇郡「何っ!!」

蛇崩「何やってんのよこの馬鹿共!」

犬牟田「全員で買いに行かずに誰か1人が買ってくれば良かったんだけどね」

猿投山「このメンツじゃ誰も買ってくる役を買って出ないからなぁ」

犬牟田「……あーあまーたそういうこと言う」

蛇崩「……北関東のボケ猿が」

蛇崩「と言うかメガネ君もメガネ君よ」

蛇崩「何でそのパソコンがあるのに見失うのよ、そのメガネは飾り?」

犬牟田「…………俺も頭に来ることはある」

猿投山「おいおい落ち着けって………まだ遠くまでは行ってないはず」

蟇郡「う、うむ、今は何よりも早く見つけねば」

犬牟田「ま、けど場所くらい纏の携帯のGPS調べればすぐわかるよ」

蛇崩「……本当スレスレね。と言うかアウトよアウト」

猿投山「まあまあ、背に腹は代えられん」

犬牟田「……どれどれ、あ、出たよ」カタカタ

犬牟田「やっぱり近かったみたいだね。そこの突き当たり、角の服屋に居る」カタカタ

猿投山「よし、急ぐぞ」タッ

マコ『皐月ちゃん!! そのミニスカートすっごく可愛い!! 可愛い!! 可愛い!!』

皐月『……そ、そうか、今までお洒落などと言うものが目的の装いをしてこなかったからな。……少しムズムズする』カァ

マコ『えへへ、ダメだよ女の子なんだから!』

マコ『これからはみんなでもっといっぱい一緒にオシャレしようね!』

皐月『う、うm『あっこの帽子も皐月ちゃんに似合いそう!! と言うか似合うよ似合う! ほら似合った!』ギュッ

皐月『こ、こら……』

マコ『ショートだからかな、このふわふわの可愛い帽子がすっごく似合う!!』

流子『うんうん、悪くないぞ』

皐月『そ、そうか』

マコ『ほらほら、流子ちゃんもボケっと見てないで!』

マコ『自分の為に可愛い可愛いすっごく可愛い服をいっぱい買うって言ってたじゃん!』

流子『……ああ、そうだったな』

流子『よーっし、私も今日はフワフワで女の子らしい服いっぱい買うぞー!!』

マコ『おー!!!』

猿投山「……しかし」

犬牟田「うん、本当。普通に仲良いね。皐月様と纏」

蛇崩「……」ギロッ

犬牟田「……まるで本当の姉妹みたいだ。ま、姉妹なんだけど」

猿投山「けど確かにもっとギクシャクするかと思っていたが」

蛇崩「……まあそうね」

蟇郡「満艦飾のおかげだ、あいつの纏う空気がそうさせているのだろう」

猿投山「……へぇ」

犬牟田「なるほどね」

蟇郡「な、なんだ貴様らニヤニヤして」

蛇崩「あーお腹いっぱいごちそう様ごちそう様」

蛇崩「さて、と。 あらかた買い物も終わったみたいだしそろそろ、かしらね」

猿投山「そうだな、まったりとした空気が流れている。これなら今入っていっても邪魔と言う感じにはならんだろう」

犬牟田「良い買い物も出来たようだしお腹も膨れてる。 気分は最高、あらゆることが良いものとして受け入れられるシチュエーションだね」

犬牟田「あとは良い告白場所さえあれば……」

猿投山「おっ、今降りてるあの階段の下の広場なんかどうだ?」

猿投山「噴水もあって雰囲気もいい、まさにそういうのにうってつけだろう」

蛇崩「あら、お猿さんにしては良いとこに目を付けたわね」

猿投山「ふふ、そうか? ……よし善は急げ先回り先回りっと、ほら行くぞ!!」

蟇郡「……あ、ああ」グッ

猿投山「……よし、今ならいけるな。タイミングもシチュエーションもばっちりだ」

蟇郡「……う、うむ」ガチガチ

猿投山「……」

猿投山「蟇郡、気合い入れていけよ」バシッ

蛇崩「ま、せいぜい頑張んなさい。 もしダメだったら思いっきり笑ってあげるから」

犬牟田「もう俺はやることやったし特に言うこともないけど…… ま、今思ってることを真っ直ぐ伝えてきたらいいんじゃないかな」

蟇郡「貴様ら……」スゥ

「……ありがとう」ダッ

蟇郡「ま、満艦飾マコ!!!」

マコ「ほぇっ!?」

流子「ん?」

蟇郡「き、貴様に話がある!!!!」

マコ「えっと……が、蟇郡先輩!?」

蟇郡「う、うむ」

皐月「いきなりどうした蟇郡、それにその格好は何だ」

流子「白タキシード……一瞬誰かわかんなかった」

蟇郡「さ、皐月様!こ、これはその……」

蟇郡「……今日は皐月様の邪魔をするつもりでここに来た訳ではありません!」

蟇郡「しかし! ほんの少しの時間だけ満艦飾と話す時間を拝領頂きたいと思い、ここに参りました!!」

皐月「満艦飾と? 別に構わない、と言うより私に許可を得るようなことでも無いと思うが……」

蟇郡「……」ホッ

蟇郡「それでは気を取り直してもう一度!!!」キリッ

蟇郡「満艦飾マコ!! 貴様に! 大切な話がある!!!」

マコ「えっ、えっ、えっ、本当にあたしに!?」

♪ハーレルヤ

『どうしよどうしよ蟇郡先輩があたしに大切な話があるんだって!!
大切な話って!? 何!? 何!? 何!? もしかしてまた怒られるの!?
えーっと最近はそんなに怒られるようなことしてないはずなのに~!何!?何で怒られるの!?
あ、もしかしてこの前生徒手帳をヤミ市で売っぱらったから? それとも炊き出し用に学校で育ててた豚と鶏を勝手に解体してみんなで食べちゃったこと?
それともそれとも急患の人を運ぶ時に蟇郡先輩の車を勝手に無免許で運転して車をぶっ壊しちゃったこと!? 他にもあれとそれとこれとどれがあったような……!
うわーんどれがどれでどうやって怒られるのかわからないよ!!父ちゃん、母ちゃん!助けてマコ大ピンチだよ~!!』

???「……心配するな!!」バッ

マコ「うわっ誰!?」

薔薇蔵「大丈夫だマコ! 思う通りに行動しろ! そんなことでこの兄ちゃんは怒らないはずだ!」

マコ「父ちゃん!?」

好代「そうよ、蟇郡さんはいい人よ」

マコ「母ちゃん!?」

又郎「そうだぜ姉ちゃん!!」

ガッツ「ガッツガッツ!!」

マコ「又郎!? ガッツまで!!」

マコ「みんな、何でここに!?」

薔薇蔵「そりゃマコの人生の檜舞台だ、来ないわけにはいくめぇ!!」

好代「そうよ女の子の大一番、しっかりと見物しなきゃ! きゃー、なんだか母ちゃんも昔を思い出すわねぇ」

薔薇蔵「やめろよ母ちゃん……照れるだろ……」

好代「だって父ちゃん……」イチャイチャ



マコ「檜舞台!?大一番!?」

マコ「父ちゃん達が何言ってるか全然わかんないよー! と言うか何でみんな蟇郡先輩の肩持つの!?」

マコ「そしてその父ちゃん達の後ろのすっごい量のコロッケの山は何!?」

薔薇蔵「え?……あー、そのこれはちょっとな」

好代「蟇郡さんから満艦飾家へ、ジャガイモやら小麦粉やら卵やら油やら豚やら牛やら何だか良くわからないものやらしめて4t程ね」

マコ「えー!?」

蛇崩「あんたいつの間に」

蟇郡「し、知らんぞそんなもの!!」

犬牟田「うん、蟇郡は知らない。俺達がやっといた」

蛇崩「なんでまたあんなもの」

犬牟田「いわゆる賄賂だね」

蛇崩「……あー、なるほどね」

犬牟田「将を射るにはまず馬から、でしょ」

猿投山「根回しはスムーズに的確に、万全の用意を持ってやれることはどんな手でも使う」

犬牟田「それこそ卑怯奸物と罵られようとね」

猿投山「はは、皐月様の教え通りにな」

皐月「……ふ」

猿投山「それら引っくるめて俺がちゃんとのし付けて届けといた。『蟇郡苛より』ってな」

犬牟田「ま、効果は覿面。満艦飾家からの蟇郡への印象は最高だ」

薔薇蔵「そうだぞ! 蟇郡さんは最高だぞ!」バクバク

好代「うん、しかも全部高いやつみたいだったから母ちゃん張り切っちゃった」バクバク

又郎「家だけじゃ食い切れなかったからいつでも食いたい時に食えるように持ち運んでるんだ、うめーうめー!」バクバク

ガッツ「ガッツガッツ!」バクバク

マコ「ずるいよ私も食べる!!」バクバク

犬牟田「ま、本人も賄賂に引っかかってるみたいだけど……と言うか話聞いて無いし」

猿投山「やっぱりプレゼントも食い物だった方が……」

蛇崩「うーん、強くは否定出来ないわね……」

蟇郡「貴様ら何から何まで……しかし賄賂……ううむ」

蟇郡「……いや、皐月様の教え通りであるならばそれは正しい!!」

蛇崩「あ、考えるのをやめたわね」

蟇郡「そして満艦飾マコ! 今日は説教をしに来たのではない!!」

マコ「えっ、そうなの!? 良かったぁ」

蟇郡「まあ、生徒手帳や飼育していた動物の件は後できっちり追及するが……」

マコ「えーっ!!そんなぁ……」

マコ「……あれ? でもじゃあ何何? 何を言いに来たんですか!?」

蟇郡「黙って聞けぇい!!」

マコ「はっ、はいっ!!」

蟇郡「そ、それでは言うぞっ!」

マコ「はっ、はいっ!!」

蟇郡「……」

蟇郡「……」

マコ「……?」

蟇郡「……」モジ

蛇崩「はよせい」

蟇郡「……満艦飾」

マコ「はい」

蟇郡「俺は今迄皐月様をお護りすることに全てを捧げてきた」

蟇郡「無論そのことに後悔は無いしこれからもそうするつもりだ」

マコ「……」

蟇郡「しかし今になって皐月様とは違う、俺の全てを賭して守りたくなる女性に出会ったのだ」

蟇郡「放っておけなくて、その爛漫な笑顔を守りたくなるような女性に」

マコ「……」

蟇郡「満艦飾、お前だ」

蟇郡「これから俺に」

蟇郡「お前を、お前の側で守らせてくれ」

蟇郡「だから……その、その……俺と!その!」




蟇郡「交際してくれ!満艦飾マコ!!!」スッ

マコ「え」

マコ「え」

マコ「えーっ!?」

♪ハーレルヤ

マコ「せ、せ、せせせせせんぱいがあたしに!? 告白!?
何かにつけあたしのことを目の敵にしてた が、が、が、蟇郡先輩が!?
こ、これはドッキリ、ドッキリなのね!?
今貰ったこのお花も可愛くて……うわっ良い匂い!
いや違くて違くて! すっごい嬉しいけどやっぱりこれって絶対ドッキリに決まってる!
満艦飾マコ、今人生最大のドッキリを受けてま「満艦飾」」

マコ「は、はいっ」

蟇郡「これはドッキリなどのような不埒千万なものでは無い」

蟇郡「俺の、俺の中の一番素直な気持ちだ」

マコ「は、はい……」

蟇郡「あと目の敵にもして居ない」

マコ「え、はい……」

蟇郡「……」

マコ「……」

蟇郡「……そ、それで、その、返事は……?」

マコ「……えっと」カァッ

蟇郡「……」ゴクッ

マコ「……お、お友達からー!!!!」

蟇郡「……っ!」

蟇郡「ま、満艦飾……それはつまり!」

マコ「そ、その、蟇郡先輩はかっこいいし優しいしタキシードは似合うしいつも私のこと守ってくれてたし先輩があの日死んじゃったかと思った時は今までなったことのないくらい悲しい気持ちになったけど!」

マコ「私まだお付き合いおかそういうの良くわかりません!!」ブブー

マコ「だから!お友達から!」

マコ「どうぞよろしくお願いします!!」

蟇郡「……」

マコ「せ、せんぱい?」

蟇郡「ま、満艦飾! 」

マコ「は、はいっ」

蟇郡「俺は今! 猛烈に感動している!!!」

蟇郡「人生で一番幸福な気分だ!」

蟇郡「うおおおおおおお!!!!!」

マコ「え、えへへ、せんぱいったら」カァ

蛇崩「あらら、友達からなんて劣等生らしい答えね」

猿投山「はは、まあこのくらいからの方があの2人には丁度いいんじゃないか? 行き着く答えは決まってそうだしな」

犬牟田「うん、もうこれ友達からって言うか結論出てるでしょ」

皐月「ふ、蟇郡も成長したな」

蛇崩「あ、皐月ちゃん。そ、そうだ、こ、今度あたしとも、その……デ、デー「あ、皐月様」」

犬牟田「蟇郡は満艦飾とああいう関係にはなりましたけど、変わらず皐月様に忠誠を誓うそうです」


~~~~~~~~~~~~~~~~~

『何? もし告白が上手くいったら皐月様と満艦飾のどちらをまもるか、だと?』

『ふん、くだらん』

『そんなものは決まっている』

『守りたい者と護るべき者、どちらも命を賭けて"まもる"』

~~~~~~~~~~~~~~~~~


猿投山「くく、そういうことらしいです」

皐月「ふ、欲張りな奴だ」

皐月「だが構わん。今の奴ならそれも成し遂げられるだろう」

皐月「有難く護って貰うとしよう、満艦飾の次に、な」

猿投山「……はは。流石です」

犬牟田「ふふ」

蛇崩「あんた達…… せっかくいいところだったのにぃ……! 何ちょっと良い雰囲気になってんのよ……!」

マコ「えへへ、先輩タキシード姿も素敵です」

蟇郡「そ、そうか」

マコ「はい!さっきもこれのおかげで先輩の真摯で紳士なところがビシビシ伝わって来ました!」

蟇郡「うむ、やはり白タキシードで正解だったな」

蟇郡「これは仕立て屋に良いのが無くて伊織に手製で縫って貰った奴でな」

蟇郡「良かったら今度一緒に満艦飾のドレスでm「ちょっと待った」」

蟇郡「!!」

蟇郡「何だ纏」

流子「ちょっと待ったって言ってんだよ」

蟇郡「……どうした何か問題でもあるのか」

流子「ああ、何か問題があるねぇ」

流子「いいか?耳の穴よくかっぽじってよーく聞け」

蟇郡「……」

流子「お前に!!マコはやらん!!!」


全員「…………」


蛇崩「……は?」

犬牟田「うーん、ここで纏の満艦飾大好き病が出たか」

猿投山「まさか、満艦飾攻略の一番の障壁が纏とはな」

皐月「ある意味満艦飾の一番の保護者は流子だからな」

マコ「りゅーこちゃん!?そんな「それでも」」

流子「それでもどうしてもってんなら一発」

流子「あたしの拳を一発耐えてみな」

蟇郡「何!?」

マコ「りゅーこちゃん! そんなの!」

猿投山「纏のパンチを耐える……だと?」

犬牟田「確かに現在ほぼ全ての生命繊維は消滅した」

犬牟田「エネルギー源である人間との融合をそれぞれ一担解除したから、ね」

犬牟田「しかし纏の中の生命繊維は纏自身がエネルギー源だから当然消滅してなどいない」

猿投山「それどころか以前俺達が皐月様を庇った時より遥かに纏の生命繊維……いや、纏流子はパワーアップしてるんだぞ?」

猿投山「いくら鮮血を着て居ないとは言え生身の人間に耐えられる筈がな「構わん」」

猿投山「え?」

蟇郡「構わんと言ったのだ。満艦飾と交際するための試練だと思えばこのくらい」

流子「……上等ぉ!良く言った」

流子「言っとくけど今度こそ手加減はしねぇからな?」

蟇郡「当たり前だ、貴様の拳などでは全力だろうと膝すら着かんわ」

蟇郡「さぁ、やれ」

流子「……ふぅー」

流子「よし、行くぞ。歯ぁ食いしばれ」

蟇郡「……」グッ

流子「…………おらぁあ!」バギッ

蟇郡「……ぐっ、ぉおぉおぉおおおおおおお!!!!」メキメキメキッ

蟇郡「おおおおおお!!!!!」メキメキメキッ

蟇郡「おおおお……お…………!!」メキメキッ

蟇郡「……」

蟇郡「……」

蟇郡「……」

マコ「先輩!!」

流子「……おい、生きてるか?」

蟇郡「…………皐月様を護り、満艦飾と通じあうことの出来た…………我が人生に一片の悔い、なし」フッ

蟇郡「……」

流子「……おいおい、仁王立ちで気絶するやつがあるか」

猿投山「うおぉぉ! やったぜ! これで晴れて保護者公認だ! どっちのもな!!」

蛇崩「あーっはっはっは! 最っ高! スカッとするわぁ! 本当におめでとうって感じよね!! あっはっはっは!!」

犬牟田「大丈夫だ、生きてる。……辛うじてね。本当に辛うじて」

皐月「ふふ……蟇郡め……」

マコ「……せ、せんぱぁーい!!!」ダッ




おわり

ようやく終われた
参考にするためキルラキルもう一回観ながら書いてたらすっごい時間掛かってしまった遅れてごめんこ
けどやっぱりキルラキルは熱くてすごくいいね

それと支援ありがとう感想貰えたら嬉しいです
それじゃあ

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