アルミン「ど、どうしたのエレン」

エレン「ちょ、ちょっとこれ見てくれ！」

プルー「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

アルミン「……え？ぬいぐるみ？」

エレン「違えよ！喋ったんだよ！」

アルミン「まっさか」ﾊﾊﾊ

プルー「ププーン」

アルミン「」

プルー「プーン」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

エレン「なあアルミンこいつなんて生き物か知ってるか？」

アルミン「し、知らない知らない！こんな良く分からない生物なんて！」

エレン「……壁の外の生き物とか…」

プルー「プーン？」

アルミン「だとすると、壁の外って凄く不思議な世界だね……」　

エレン「ああ」

プルー「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

エレン「どうするこいつ」

アルミン「えっ、どうするって言っても……」

プルー「」ｽｸｯ

プルー「プーン」ﾃｯﾄﾃｯﾄ

アルミン「ちょ、どこ行くの！？」

エレン「まずい、そっちは教官の居る建物だ！
　　　見つかったらどんな理由であれ俺達怒られるぞ！」

アルミン「確かにそうだ！
　　　　　待ってよ！白いやつ！」

ミカサ「どうしたの、２人して慌てて」

エレン「ミカサ！」

ミカサ「何、この子」

プルー「……プーン」ﾃｯﾄﾃｯﾄ

アルミン「ミカサ！捕まえて！」

ミカサ「え？う、うん」ｷﾞｭｯ

プルー「ププーン！？」

ミカサ（柔らかい）

エレン「ありがとな、ミカサ」

ミカサ「礼には及ばない」ｺｸﾝ

プルー「プーン」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

ミカサ「でもどうしたの？この子」

アルミン「エレンが見つけたんだ」

エレン「そこの木陰で座っていた」

プルー「プーン」

ミカサ「アルミンはなんの生き物か分からかいの？」

アルミン「うん」

エレン「多分壁の外の生き物だと」

プルー「」ﾌﾙﾌﾙ

プルー「」ぐうきゅるるる

エレン「こいつ、腹減ってんのか？」

アルミン「僕何も持ってないや……」

ミカサ「私、棒付きキャンディ持ってる」

アルミン「ナイスタイミング」

ミカサ「食べる？」

プルー「プーン！プーン！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

ミカサ「ふふふ、包み紙取ってあげるから、ちょっと待っててね」

プルー「プーン！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

ミカサ「……」

エレン「どうした？あげないのか？」

ミカサ「昔読んだ本に動物は躾が大切だと書いてあった」

アルミン「まさかミカサ、その子にするの……？」

ミカサ「そのまさか」

エレン「そんなの従う訳ないだろ」

ミカサ「やってみなきゃわからない」

ミカサ「これ欲しい？」

プルー「プーン」ｺｸｺｸ

ミカサ「おすわり」

プルー「ププーン」ｽﾜﾘ

ミカサ「お手」

プルー「プププーン」ｵﾃ

ミカサ「……良く出来ました
　　　　はい、どうぞ」

プルー「プーン！プーン！」

エレン「すげえなこいつ、ミカサの言う事聞きやがった」

プルー「」ﾊﾞﾘﾎﾞﾘ

アルミン「しかも凄い勢いで飴をかんでるよ」

ミカサ「……ねえ二人とも」

エレン「何だ？」

ミカサ「この子、ちゃんと言う事聞いた」

アルミン「そうだね」

ミカサ「おすわりやお手をした
　　　　ので、この子は新種の犬か何かじゃないだろうか」

エレアル「「えっ！？」」

プルー「プーン」ﾊﾞﾘﾎﾞﾘ

いやそのりくつはおかしい

Ⅱ

プルー「プーン」ﾃｯﾄﾃｯﾄ

ミカサ（可愛い）

アルミン「ねえ」

エレン「なんだ」

アルミン「この子結局どうする？」

エレン「どうするっつったって…」

ミカサ「訓練兵団では飼えないだろうか」

エレン「それは無理じゃないか」

ミカサ「どうして？」

プルー「プーン？」

アルミン「だって良く分からない生物だし」

ミカサ「良く分かる、この子は犬」

プルー「プーンプーン」

エレン「どこをどうしたら犬に見えるんだ！」

ミカサ「何故？紛れもなく犬じゃない」

アルミン（どうしたんだろうミカサ）

エレン「こんな犬居てたまるか！」

ミカサ「可愛い、それによく食べる、躾もちゃんとしてある」
　
アルミン「だからってこの子を犬って断言するのも…」

プルー「ププーン？」

ミカサ「よく懐いてしかも躾がきちんとしている犬を飼っていいですか、って教官に訪ねたらきっと首を縦に振ってくれるはず」

エレン「まあ……懐いてるのあるなしだったら懐いてるよなあ……」ﾁﾗ

プルー「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

アルミン「その前に『なんだこの生き物は！』って首を傾けそうだよね」

サシャ「もー！ユミル待ってください！」

ユミル「どこに『待つ』って言われて待つアホがいるんだよ！」

アルミン「あっ、サシャにユミルだ」

ミカサ「一体どうしたんだろう」

エレン「さあ」

ユミル「よう、お三人さん」

アルミン「なんでサシャはユミルを追いかけてるの？」

プルー「ププーン？」

ユミル「色々…な
　　　　ていうかなんだよその白いの」

ミカサ「見てわからないの？」

ユミル「解らないから聞いてるんだが？」

ミカサ「この子は犬」

ユミル「」

プルー「ププーン」

ミカサ「変な背格好なのは、壁の外の生き物だから」

ユミル「そ、そうか……」

ユミル（そんな変なのいたっけな）

サシャ「つっかまえましたー」

ユミル「げっ、お前らのつまらない会話のせいで捕まっちまっただろ」

エレン「嫌立ち止まって聞いたのはお前のほうだからな」

サシャ「何ですかその子」

ミカサ「これは犬」

プルー「プーン」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

アルミン「またこの会話またするのか」

サシャ「へえ！犬なんですか！」

エレン「しかも納得したな」

サシャ「私、昔近所のおじさんが犬を飼ってたんで、私犬の扱いはそこそこ上手いんですよ」

ユミル「それあんまし関係なくね？」

サシャ「撫でていいですか？」

ミカサ「勿論」

サシャ「なんだか生き物とは思えない触り心地ですね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

プルー「プーン」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

エレン「生き物とは思えない触り心地？」

サシャ「なんだか、綿が入ってる触り心地です」

アルミン「やっぱり犬じゃないじゃないか」

ユミル「私にも触らせろよ」

プルー「ププーン」

ユミル「おお、本当にぬいぐるみだ
　　　　顔全体撫でてやる！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

プルー「プーンプーン」ｸﾝｸﾝ
　
ミカサ「何匂いでるんだろう」

プルー「」ﾋﾟﾀｯ

ユミル「一体止まってどうしt」

プルー「」ｶﾞﾘｯ

ユミル「痛ってええ！！」

一同（（ユミルの手を噛んだ！））

ユミル「こら！離せこんにゃろ！！」

プルー「……プーン」

ミカサ「駄目でしょ、噛んじゃ」

ユミル「あー…痛え…」

エレン「でもなんでこいつはユミルの手を噛んだんだ？」

アルミン「さっき匂いでたから、いい香りでもしたんじゃないかな？」

ミカサ「もしかして、さっきのあれ…」

エレン「あれ？」

サシャ「あれって何ですか」

（数十分前）

ユミル「」ﾍｸｼｭｲ

ユミル「確かこの辺りにテッシュが」ｺﾞｿｺﾞｿ

ユミル「…げえ、さっきサシャからパチった飴が溶けてやがる…
　　　　しかも手にくっついた、最悪だ」

ミカサ「どうしたの？」

ユミル「おうミカサ、いいもの上げるわ」

ミカサ「いいもの？」

ユミル「ほい、棒付キャンディ」

ミカサ「…どうも」

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アルミン「成程、その飴の匂いをこの子は嗅ぎ取ったんだね」

エレン「ちゃんと洗えよ、汚い」

ユミル「…ハンカチで吹いたから大丈夫だと思ったんだよ」

サシャ「でもやっぱりユミルが私のキャンディ盗ったんじゃないですか！」

ユミル「でももう持ってねえし」

アルミン「そのキャンディってさ、ミカサがさっき持ってた」

ミカサ「うん、そう」ｺｸﾘ

プルー「プーン」ｺｸﾘ