穂乃果「海未ちゃん、ただいま！」

海未「お帰りなさい、穂乃果」

海未「ご飯ちょうど出来た頃です」ﾁｭｯ

穂乃果「うん！」ﾁｭｯ

穂乃果「えへへ、海未ちゃーん」ｷﾞｭｯ

海未「ちょ、ちょっと…こんなところで！見られてますよ！」

穂乃果「おっと…なかに入ろう」

穂乃果「明日楽しみだね、いっぱい遊ぼうね」

海未「久しぶりですからね」

穂乃果「穂乃果…本当は毎週出掛けたいんだけど…」

海未「私もそうですけど、こうやって穂乃果と毎日ご飯を食べられるならそれで…」

穂乃果「はうっ！」ｽﾞｷｭｰﾝ

穂乃果「ほ、穂乃果も！そう思ってるよ！」

穂乃果「…じゃあさ！毎日幸せだけど、お出かけできる日曜日はもっと幸せだね！」

日曜日

穂乃果「海未ちゃん、ちょっと実家に車とってくるからまっててね」

海未「はい」

一時間後


海未「穂乃果、遅いですね」

海未「早起きしたから、時間には余裕がありますが」

穂乃果「おーい！海未ちゃん！」

海未「穂乃果！もうっ、遅いですよ」

穂乃果「ごめん、ごめん」

海未「なに、してたんですか？」

穂乃果「ちょっとね…ふふっ」

穂乃果「とりあえず早くいこうよ～」ｸﾞｲｯ

海未「ひ、ひっぱらないでください」

ﾌﾟｯﾌﾟｰ

穂乃果「ついたよ！」

海未「うわっ、今日は暖かいですね」

穂乃果「日差しもあるよ、日傘をさそう」

ﾊﾟｻｯ

穂乃果「へへー、こんなに晴れてるのに相合い傘だね」

海未「へんな感じですね」

穂乃果「もっとこっち寄って、穂乃果によりかかって」

海未「はい…」

穂乃果「…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

海未「穂乃果、ドキドキしてますよ」

穂乃果「ええっ！聞こえちゃった！？」

海未「こんなに近づいてるんですもの…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

穂乃果「海未ちゃんだってドキドキしてるよ」

海未「恥ずかしいです…///」ｶｧｧ

穂乃果「海未ちゃん可愛い」

海未「相合い傘なんて幼少の頃からずっとやってましたのにね」

穂乃果「そうだね、へんなの」

穂乃果「うわぁ！桜がもう咲いてるよ！」

海未「とても美しいです…しだれ桜ですね」

穂乃果「さすが海未ちゃん、詳しいね」

海未「穂乃果が知らなさすぎなんですよ」

穂乃果「えへへ、穂乃果は花より団子なんだもん」

海未「うふふっ、まったくもう…」

穂乃果「でも、この桜もすぐに散っちゃうんだね…」

海未「そうですね」

穂乃果「なんだか寂しいね」

海未「でも、だからこそ桜は美しいんだと思いますよ」

海未「何事も終わりがあるから、その輝きが美しいと思える…」

海未「私たちの高校生活もこの桜のように輝いていました」

海未「穂乃果のおかげです」

穂乃果「そんなことないよ」

穂乃果「海未ちゃんや皆のおかげだよ」

穂乃果「穂乃果は言い出しっぺなだけ…作りあげたのは皆だよ」

海未「うわー、大きな池ですね」

穂乃果「あっ、ボートがある！乗ろうよ！」ﾀﾀｯ

海未「あっ、まってください」ﾀﾀｯ

穂乃果「ほらっ！海未ちゃん！」ｸｲｯ

海未「あ、ありがとうございます」ﾄﾝ

ｷﾞｷﾞｷﾞ

海未「ひゃあ！ちょっと怖いです！」

穂乃果「大丈夫だよ、穂乃果につかまって」

海未「は、はい…」ｶﾞｼｯ

穂乃果「漕ぐよー」

ｽｲｽｲ ｸﾞﾗｸﾞﾗ

海未「うわぁ、穂乃果！穂乃果！あそこ見てください！」

海未「桜がたくさん咲いてます！」

穂乃果「おおー！水面に桜が映ってるよ」

海未「はぁ…」ｳｯﾄﾘ

穂乃果「海未ちゃん、うっとりしてる、かわいいよ」

海未「それは、私だって美しいものに心を奪われますよ」

穂乃果「知ってるよ、海未ちゃん綺麗な景色とか好きだもんね」

穂乃果「そんな海未ちゃんを見てると、穂乃果もうっとりしちゃうよ」

穂乃果「だから、ね？」ﾁｭｯ

海未「ほ、穂乃果！…//」

穂乃果「いい思い出になるよ？」

海未「も、もうっ！」

穂乃果「もうお昼だね」

海未「そうですね、昼食はどうしましょう、入り口にあったカフェでとりますか？」

穂乃果「ふっふーん！」ｶﾞｻｶﾞｻ

海未「穂乃果？」

穂乃果「実はね～、お弁当、作ってきたよ！」

海未「へ？」

穂乃果「あれ～？反応うすいなぁ」

海未「いつの間に？」

穂乃果「車とりに行ったとき実家で作ったんだよ！」

海未「なるほど、それであんなに時間がかかって…」

穂乃果「へへーん、凄いでしょ？」

海未「珍しいこともあるんですねぇ」

穂乃果「ああーっ！失礼しちゃうな！」

海未「冗談ですよ、ありがとう、穂乃果」

穂乃果「えへへ、あそこの桜のしたでたべようね！」

海未「お花見ですね」

穂乃果「海未ちゃん、はい、あーんっ♪」

海未「あ、あーん//」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

海未「ん！おいひいれふ！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

穂乃果「本当！？やったー！」

穂乃果「タコさんウインナーと卵焼きも食べてね」

海未「穂乃果の手料理は久しぶりですね」

穂乃果「今日のために少し練習したんだ！」

海未「上達してますよ」

穂乃果「本当？海未ちゃんには敵わないけどね」

海未「そんなことないですよ？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

穂乃果「ふふっ、食べてくれてありがとう、海未ちゃん」

穂乃果「あっ、デザートにリンゴとイチゴがあるからね！」

海未「ふぅ…お腹いっぱいです」

穂乃果「キレイに食べてくれてありがとう」

海未「穂乃果がせっかく作ってくれたんです、残すわけありません！」

穂乃果「ありがと！」ｷﾞｭｯ

海未「あっ…ふふっ」

海未「あそこにたくさん花がありますよ、見に行きましょう」

穂乃果「うん！」

穂乃果「うわぁ…どの花もキレイ…」ｳｯﾄﾘ

海未「そうですね」ｳｯﾄﾘ

海未「春の花は色も綺麗で、癒されますよね」

穂乃果「うん」

穂乃果「この花はなんていうんだろう」

海未「アネモネですよ」

海未「花言葉は、はかない恋」

海未「私たちは愛し合っていますが、未だに私はもっと穂乃果に見つめてほしいと思っています…」

穂乃果「海未ちゃん…穂乃果ももっと海未ちゃんを見つめていたいよ」

海未「…穂乃果！」ｷﾞｭｯ

海未「しばらくこうしていましょ？」

穂乃果「うん…周りもいないしね…」

穂乃果「海未ちゃん、こっち！」

海未「ああっ…桜並木が」

穂乃果「手を繋いで歩こう？」

海未「はい…」

ﾃｸﾃｸ

穂乃果「キレイだね」

海未「はい…」

穂乃果「今日は楽しかったね」

海未「はい、とっても」

穂乃果「楽しい時間ってすぐに終わっちゃうんだね」

海未「そうですね」

海未「でも、まだ少し時間がありますよ」

穂乃果「じゃあ、全力でたのしもうね」

海未「はい！」

ｳｴｰﾝ ｳｴｰﾝ

穂乃果「ん？なんだろう…」


女の子「うえーん！おかーさーん！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ


穂乃果「迷子みたいだね」

海未「そうみたいです」

穂乃果「…」

海未「…」




海未「…」

穂乃果「…」ｳｽﾞｳｽﾞ

海未「…穂乃果、」

海未「穂乃果！…行きたいんでしょう？あの子の所へ」

穂乃果「いいの？もう時間が…」

海未「気にしないで、またくればいいですよ」

穂乃果「…うん！」ﾀﾀｯ

穂乃果「あなた大丈夫！？お母さんとはぐれちゃったの！？…」

海未(穂乃果のそう言うところが好きなんですよ)

穂乃果「じゃあね！ばいばーい！」ﾉｼ

女の子「お姉さんばいばーい！」ﾉｼ

穂乃果「いやー、お母さんが見つかって良かった！」

海未「ふふっ、穂乃果かっこよかったですよ」

海未「ずいぶん暗くなりましたね」

穂乃果「あのさ、海未ちゃん」

穂乃果「もう少しだけ、時間いい？」

海未「え？はい…」

穂乃果「さっきの桜並木に行こう？」

海未「え、ええ…」


桜並木


穂乃果「海未ちゃん…」

海未「うわぁ！桜並木が！」

穂乃果「ライトアップしてるんだって」

海未「…」ﾎﾟｶｰﾝ

穂乃果「海未ちゃんと歩きたいな、この道を」

海未「は、はい」

海未「綺麗です…とっても」

海未「本当に綺麗で、これしか言葉がでて来ません」

穂乃果「あのさ、海未ちゃん！」

穂乃果「これ！」

海未「これは？」

海未「ガーベラの花束？」

穂乃果「うん…」

海未「…綺麗です、ありがとう穂乃果」

ｷﾗｯ

海未「？」

海未「これは？指輪？」

穂乃果「海未ちゃん、遅くなってごめんね」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

穂乃果「私たちの指輪やっと買えたんだ」

海未「…」

海未「…」ﾌﾞﾜｯ

海未「…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

海未「本当に穂乃果は…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

海未「母親のお腹の中からずっと一緒にいるのに…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

海未「いつもこんなに私を驚かせて、心を震わせる…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

海未「穂乃果…」ｷﾞｭｯ

穂乃果「海未ちゃん…好きだよ」

穂乃果「多分生まれるまえから」

穂乃果「そして、死んだあとも」

穂乃果「だから、ずっとそばにいてね」

海未「死ぬまで…いや」

海未「生まれ変わってもずっとそばにいます…」

穂乃果「約束だよ」

おわり