【艦これ】 提督「ねむ…」 (509)

・不定期更新
・地の文あり

いろいろとおかしいかも…

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1395826208

大和「提督しっかりしてくださいよ」

提督「あと一時間待って」

大和「待ちません」

鈴谷「提督と大和さんじゃん。何やってるの?」

提督「立ったまま寝ようとしてるんだ」

鈴谷「…ああそう。頑張ってね」

大和「ほら鈴谷さんが呆れてるじゃないですか。昨日の書類の続きやりますよ」

提督「案ずるな大和。もうそれらはない」

大和「提督流石です!」

提督「いや燃やした。それで焼いた焼芋美味しかったぞ」

大和「……ちょっといいですか?」

大和が微笑む。私も微笑み返す。

提督「嫌だ。焼き芋をお前にもあげなかったのは謝るから許してくれ」

鈴谷「ずるーい。後で鈴谷にもちょうだいね」

縺ゥ繧ゅ〒縺凭

感謝です。

知らん。俺は5など知らんぞ。文字化けしやがって。

提督「ああいいぞ…ぉっ!」

大和「提督。執務室に行きますよ」

提督「鈴谷助けてくれ!」

鈴谷「あっ熊野じゃーん。おーい」

鈴谷が視線を向けた先には誰もいなかった。後で鈴谷を眼科に連れていこうと決意した提督だった。

提督(しかし引きずられると地味にケツが痛い)

提督「大和ケツが痛いんだが…」

大和「大丈夫です。なんとかなります」

提督「そう…(大和が怖い…)」

執務室には先客がいた。普通はいるはずがないんだが。

提督「何やってんだ榛名」

榛名「はいっ!榛名は大丈夫です!」

提督「何が?」

榛名「存在が…でしょうか?」

提督「そうだ。この鎮守府に要らない人なんかいない!」

榛名「提督はやっぱり優しいですね」

提督「はっはっは」

大和「提督?仕事…しましょうね」


どす黒いオーラを放っている大和がいる。榛名に助けを求めようとするがもういなくなっていた。世の中は残酷である。ていうか何故あいつ勝手にここに入っていたんだ。

飯食って来ます

提督(疲れた。もう4時間書類とにらめっこしてんじゃん)

提督「大和。ちょっと休憩しよう」

大和「いいですよ。私は書類もう少しあるので取って来ますね」

赤城「提督!ボーキがなくなりました!」

大和が出ていくと同時に赤城が入ってきた。

提督「そりゃそうだろう。あんだけ食べればなくなるさ」

赤城「どうするんですか!?私たちのご飯は!?」

提督「いや、いざというときの為のボーキがあるから大丈夫。でもそれは制限して出すからな」

赤城「だからそのボーキがなくなったんです!」

提督「?…どこの場所にあったボーキだ?」

赤城「資材倉庫の裏の地面から入る地下の部屋の東側の壁の一部と見せかけた小さいドアを開けた場所です」

提督「チクショォォォ!何でそこに気づくんだよ!」

赤城「一航戦ですから。他の子たちでは見つけられませんね」ドヤッ

提督「そんなサーチがついた一航戦なんて嫌だぁぁ!!」

赤城「まぁとりあえず何とかしてくださいね♪」

提督「待て。飯抜きと加賀にチクられるのとどっちがいい?」

赤城「…加賀さんに言ってもいいですよ」

提督「ほう。生命より食事を選んだか」

赤城「加賀さんもいっしょに食べていましたから」

提督「加賀は何やってるんだよォ!!」

赤城「じゃあよろしくお願いしますね提督」

赤城が出ていく。提督はただその背中を見つめることしかできなかった。今回も提督の完敗だ。

大和「ただいま戻りました。って提督どうしました?」

提督「赤城が…一航戦が…ボーキをすべて食べやがった」

大和「……後で注意しておきます。後これお願いしますね」

提督は焼けたような紙を渡された。

提督「ええと、大和さん?これはいったい?」

大和「昨日の書類ですよ。ちゃんと全部やってくださいね」

提督「またまたご冗談を。こんなの読めるわけが……」

大和「指揮官たるもの仕事に責任を持ってくださいね」

提督「と言われましても流石に読めませんが…」

大和「何か?」

提督「全力で解読させていただきます」

もちろん解読できるわけがなく一日中執務室にこもっていた提督だった。そして夜中には本日二度目の「チクショォォォ!」が鎮守府中に響き渡った。

今日はこれくらいで。
何かおかしな点などありましたらご指摘よろしくお願いします。

投下ー

提督「今日は休むぞ。能代と第六駆逐隊にボーキ取ってくるように、また第一艦隊には出撃の備えはするように言っておいてくれ。何があるか分からんからな」

大和「了解しました。しかし何故能代なのですか?」

提督「ん、くじで決めた」

大和「はぁ、では失礼します」

大和が部屋を出ていく。私も出ていく。久しぶりの休みだ。

提督「さてと何するかな…ってうん?あれは赤城と加賀か?おーいお前らぁ」

赤城「あら提督おはようございます」

加賀「おはようございます」

振り返った二人は首から何かさげていた。

板「私たちはボーキを食べ過ぎました。反省しています」

提督「あっはっはっは!!何してるんだお前らは。はっはっは!」

赤城「昨日大和さんからこれを今日さげて生活するように言われました」

加賀「逆らったらドック行きになりそうだったので致し方なく…」

提督「腹がァ!俺の腹がヤバイ!!おっ鈴谷見てみろォ」

ちょうど歩いていた鈴谷がいた。

鈴谷「どったの提督?ってギャハハハハ!!何やってるのお二方は!?」

提督「大和特製の罰だってよ。笑いすぎて腹痛いぜ!あっはっはっは!!」

鈴谷「ギャハハハハ!!」

赤城「提督ひどいです」

加賀「頭にきました」

提督が二人に引きずられ始めた。

提督「待て!お前ら落ち着け!ちょっ、鈴谷助けてくれ!」

鈴谷「あっ熊野じゃーん。おーい」

提督「だからどこに熊野がいるんだよ!鈴谷逃げるなァァァ!」

加賀「提督。落ち着いてください」

提督「イヤァァァァ!!」

またもや提督の叫び声が鎮守府中に響き渡った。鈴谷はただその光景を見守ることしかできなかった。…まぁ笑ってたけど。


提督「あいつら覚えとけよ。絶対あいつらに見つからないところにボーキ隠してやる」

熊野「あら提督ではありませんか。如何なさりましたか?」

提督「熊野。鈴谷が変なんだが」

熊野「ちょっと提督近いですわ!それと鈴谷が変なのは昔からではなくって?」

提督「いやあいつ見えないのにお前が見えているらしいんだ」

熊野「まぁ。姉からそんなに思われているなんて熊野幸せですわ」

提督「いや違うでしょ。こちらもいろいろと困ってるんだ。何とかしてくれよ」

熊野「うーん、それは難しくことですわ」

提督「頼む!お前しかいないんだ」

熊野「…おや、あれは鈴谷さん?。お待ちになさって!」

勿論どこを見ても鈴谷の姿はなかった。

提督(この二人は早急に対処をしてやらんと…)


提督「腹減ったな。食堂いくか」

時雨「おや提督も食堂に行くのかい?」

提督「そうだよ。時雨もか?」

時雨「うん。ご一緒してもいいかな」

提督「勿論。さて行こうか」

時雨「はい、どうぞ提督」

提督「いただきます~」

提督「って食えるかァァ!鋼材に味付けして出すなよ!」

時雨「違うよ提督。そこは叫ぶんじゃなくてちゃぶ台返しをするところだよ」

提督「ああすまん。よしちゃぶ台を持ってきてもう一回やろう」

時雨「甘いよ。チャレンジは一人一回までだよ」

提督「ちっ」

時雨「そんなことよりはい、ご飯だよ」

提督「サンキュー。いただきます」

時雨「僕も食べるとするよ」

提督は知らない。ご飯の中に粉々に砕かれた鋼材があることを。まぁ大丈夫だろう。

後半はシリアスっぽくいくと思います。
ではおやすみなさい

おつ
提督漢ムス♂化計画か

地の文は提督主体? 私とか書いてると思えば提督はとか書いてあるし少し混乱するかも

だんだんホラーテイストになってきた;ww;

>>23
お、女しか認めないぞ。♂化はイヤァァァ!何の悪夢だ…

>>24
すまん。そこまで考えてなかったorz
地の文は主体関係なくいくつもり。これからは気をつけます。

>>25
なん…だと…


夜ごろには投下できそうです。

朝になる。鎮守府中でモゾモゾと布団から出てくる時間だ。

提督「朝…か。起きねば」

何時ものように起きて、朝食を食べ、執務室に入った。

大和「おはようございます」

提督「おはよう、大和」

仕事を始めて数十分後電話が鳴った。

提督「こんな朝っぱらから誰だよ。また赤城の腹減ったコールだったら霧島のタイキックだな」

???「久しぶりだね。朝からすまないよ真田君」

提督「これは津田大将ですか?お久しぶりです(久しぶりだな…名字を呼ばれたのは)」

津田「何ちょいと急報が入ってね。手短に言うよ」

提督「……!?それはまことですか!?」

津田「うむ、君たちも注意してくれ。忙しいところすまなかったな」

提督「いえこちらこそ。わざわざありがとうございます」

電話が切れ、話し声が止む。それを大和は不安そうに見ていた。

大和「提督如何なる用件で?」

提督「国が一個壊滅状態になった」

大和「何故ですか!?深海棲艦は陸上には来られないはすじゃ…」

提督「ああ、深海棲艦が攻撃していない。詳しく言うと深海棲艦に乗っ取られた人間のクローンが襲った」

大和「クローンがですか?どうしてそんなものが」

提督「ある国ではクローンを作っていた。国際法では禁止だがこのご時世でそんなことは言ってられないんだ。そしてそのクローンの脳をいじって完全に支配した…つもりだった」

提督「深海棲艦の怨念によるものかは知らんが奴らは深海棲艦側へと反逆した。最初は善戦していたが怨みしか持っていない奴らの戦いは危険だ。しかも死への恐怖心などが全てコントロールされてやがる」

提督「あっという間に飲まれたらしい。もうその国は何も残ってないんじゃないかな」

大和「それでそのクローンたちは?」

提督「まだ分からんけど他国には行かないと思う。何処かがちょっかい出さない限りはな」

大和「それは不幸中の幸いでしょうか」

提督「そうだがその国からは物資の支援とかいろいろと貰っていたんだよな。他にも陽動とか」

大和「それは厳しいですね。物資もだし陽動がないと多くの深海棲艦がこちらに向かってくる可能性がでてきます」

提督「面倒になりそうだなぁ」

重苦しい雰囲気が執務室に漂う中ボーキを、取ってきた能代たちが困っていた。

能代「何か入りずらいです…」




想像以上に眠くなった(-_-)zzz
おやすみ

能代「えっと遠征の報告に来ました(な、何とか入れた)」

提督「ご苦労さん。して成果は?」

能代「無事に成功しました。後で資材は倉庫に入れときます」

提督「ふむ。(次は何処に隠すべきか…)うん?暁たちはいつも以上に疲れているようだが」

暁「ちょっと張りきりすぎただけよ!」

電「何時もより多かったのです」

暁・響・雷「!!」

提督「報告書にはいつもと同じ量だが」

響「つ、疲れてたから多く感じたんじゃないかな」

雷「そ、そうよ!響の言う通りだわ!」

電「お姉ちゃんたちも言ってたのです。やっぱり多いと辛いって」

提督「…前回のボーキの遠征の旗艦は誰だ」

大和「ええと、摩耶さんですね」

電「そうなのです!摩耶お姉ちゃんが提督なら数ちょろまかしても気付かねぇだろって言ってたのです」

暁・響・雷(この子秘密だったことをあっさりと暴露した…だと…)

電「摩耶お姉ちゃんが言ったことをやったので電たちは悪くないのです」

提督「……摩耶と霧島を呼べ。暁たちは帰っていいぞ」

大和「摩耶さんはともかく霧島さんは何故ですか?」

提督「お仕置きをする人が必要だろう」

大和「あっ、はい」

大和に呼ばれて摩耶が入ってきた。

提督「さて、摩耶呼ばれた理由は分かっているか?」

摩耶「いや、わかんねぇよ」

提督「前々から気になっていたんだが、ボーキが報告書と数が合わないんだが」

大和・能代(気付いてなかったですよね)

摩耶「えっ。あ、あたしは知らねぇぞ」

提督「そうか。あくまでしらを切るつもりなら仕方がない。入れ!」

霧島がシャドーボクシングをしながら入ってきた。

摩耶「うぉっ!提督!すまん!数をちょろまかしていた!許してくれ!」

提督「報告を偽造することでいざという時に困ることがある。それを分からない君にはお仕置きだね」ニコッ

霧島「さぁお尻をこちらにむけなさい♪」

提督(霧島…生き生きしてるな)

摩耶「やめてくれぇ!」

霧島「ふんっ!」

摩耶「あがっ……」

提督がマイクを持つ。

提督「えー艦娘たちに告ぐ。報告を偽造するものには相応の罰を与える。どんな罰かは執務室に来て確認したまえ」

その後鎮守府中に摩耶の痛みに悶えている姿が広まった。

青葉「青葉、広めちゃいました」

投下が少ないなぁ…すまん。

電マ…

投下ー

摩耶が霧島によるお仕置きの痛みから解放された後電が入ってきた。

電「提督と将棋がしたいのです」

提督「暁たちとはやらないのか?」

電「お姉ちゃんたちは将棋を知らないのです。」

提督「んーいいぞ。ちょっと待ってろ」

電「やったなのです。電の本気を見るのです!」

そして将棋が中盤に差し掛かった。

電「将棋みたいに相手を殺さないで捕虜にする、私たちもそんな風に戦えたらよかったのです」

電は呟く。だが右四間飛車という超攻撃型で駒を切りまくって攻めるているので全く気持ちが込められていないように思える。容赦はしない。それが電の流儀だ。

提督(電ってけっこう黒いかもしれんな)

電「あっ、その銀結局役立たずだったのです。無駄死にだったのです」

提督(うん。電は黒いな)

その後将棋には勝ったが複雑な気分になった提督だった。

提督「ああそうだ電。これ>>40から渡してってさ」

電「中に何が入ってるのですか?」

提督「それは知らんよ。自分の部屋で開けてみなさい」

電「分かったのです!それでは失礼しました」

電が部屋に戻る途中響にあった。

響「おや、電。その箱は何だい?」

電「提督からもらったのです!中は分からないので部屋で開けてみるのです」

響「ほう。私にも見せてくれないかな」

電「勿論なのです。一緒に開けるのです」

響「спасибо」

電「面倒なので日本語で言えなのです!」

響「申し訳ありません」

電「さて部屋に着いたので開けてみるのです」

箱の中からでてきたのは…

電マ「」

響「おぅふッ!」

電「これは何なのです?お姉ちゃん分かりますか?」

響「すまない。提督のところに行ってくる」

響が慌てて出ていった。その背中を見て電が呟いた。

電「使えないのです」

電「仕方ないのでネットで調べてみるのです!」

電「あ、あったの…で…す。やらなければいけないことができたのです!とりあえず兵装は…」

一方響は執務室に到着し、入っていった。

響「大変だよ司令官。血の雨が降る」

提督「どうした響いきなりそんなこと言って」

電マと書いてプラズマと読む?

響「提督が電に渡した箱の中身が電マだった」

提督「戦艦全員を呼べ!何としてでも電を抑えろ!」

電「もう遅いのです」グワシャァ

電が執務室の扉を蹴破って入ってきた。金剛でも壊せなかった扉を。

提督「」

響「」

電「用件は一つ。>>40の居場所を知っていますか?」

提督「い、いや知らん」

チッという舌打ちが聞こえた。その後提督も使えないのです、という声も聞こえた。提督は誰が言ったのかは考えなかった。

>>46 む…分からぬ

電「じゃあ仕方ないのです。電はちょっと休暇を貰うのです」チッ

提督(二度目…ていうかこれ断ったら私は死ぬかもな…)

提督「分かった。十分に休んでくれ。だが法に触れることはしないように」

電「提督はバークリーの認識論を知っていますか?」

提督「たとえどんなことが起こっても、それを知覚する人間がいなかったら、それは存在しないってやつか?」

電「そうなのです。それと同じなのです」

提督「と言うと?」

電「たとえ殺人が起こっても、殺人が起こったこと自体を誰も知らなかったら、それは殺人が起こってないのと同じなのです!」ニコッ

提督(人を殺す気満々じゃん)

響(もう嫌だこの子)

電「それでは行ってくるのです!」

電が出ていった少し後に大和が慌てて入ってきた。

大和「提督!さっきここを出ていった悪鬼羅刹は誰ですか!?」

提督「知らなくてもいいことがあるんだよ」

響「知らないほうが幸せなこともあるんだよ」

大和「??」

提督「頭が痛くなってきた。今日はもう寝よう」

響「奇遇だね。私もそう思っていたところだよ。一緒に寝るかい?」

提督「いや、君の妹に肉塊にされそうだから遠慮しとくよ」

現実は非情だと改めて知った提督と響だった。

電「せっかくカキコしてくださったので出来れば助けたかったのです」ニコッ

電「でも私の純情はもう帰ってこないのです」パァン

提督「ヤバイ凄く眠いな。ちょっと仮眠をとるとしよう」

提督(布団の中に柔らかいものがあるな。抱き枕にしよう)モゾモゾ

瑞鳳(抱きしめられてる!?どうしよぉ…でもいいかもね)///

提督「うーん。もふもふ…」

瑞鳳(何だか私も眠くなってきたな…)zzz

大鳳「失礼します。あれ提督と…瑞鳳さん!?」

大鳳(羨ましい…)ジー

大鳳「私もいいですよね…お邪魔します」モゾモゾ

提督「ううん。腹が減ったな。何か作って食べるとしよう。包丁とまな板は…あれ?まな板がない。どこだ?」

まな板「ホウチョウデキラレルワレワレノウラミヲオモイシレ」ダダダ

提督「うおっ!まな板が襲ってきた!逃げろ!」

まな板「マテェ」

提督「くそッどこまでもついてきやがる。まずい!前に絶壁が!」

絶壁「アキラメロ」

まな板「フフフ」

提督「やめろぉぉぉ!!」

提督「はっ!夢か…」

瑞鳳「提督大丈夫?随分とうなされていたよ」

提督「変な夢を見てな。まな板に追いかけられ絶壁のところで…」

大鳳「…」マナイタ?

瑞鳳「…」ゼッペキ?

提督(もしかして二人と寝てた?そういうことなら…)

大鳳「提督。納得したような顔でこちらを見ないで下さい」

瑞鳳「提督酷い…」

提督「そ、それよりお前ら私の布団に入ってただろ。どうしてだ?」

瑞鳳「提督が布団の中にいた私を抱き枕にしたんでしょ!もう激しかったんだから」

提督(あれ瑞鳳だったんだ。柔らかかったな…ん?激しかった?えっ何が?)

提督「こほん。で大鳳は?」

大鳳「わ、私は瑞鳳さんが襲われないように…」

提督(夢の中では私が襲われていたんだが…)

瑞鳳「またまた羨ましかったんでしょ♪私たちが」

大鳳「…」////

瑞鳳(えっ?図星?耳まで真っ赤にしてる)

RJ『づほ、たいほう、浜風捕まえに行くで、どう考えても納得いかん!』

提督(可愛い)

提督「さて仕事するから用がないなら退出してくれ」

瑞鳳「はーい」

大鳳「ひゃい!」

提督・瑞鳳(可愛い)

廊下にて

大鳳「あの、先程の激しいって何ですか?」

瑞鳳「ああ、あれね。大鳳さんが提督にしてもらいたいことかもよ♪」

大鳳「してもらいたいこと…っ!」

瑞鳳(また顔真っ赤にして…可愛い)

大鳳「わ、私瑞鳳さんに負けませんね!」

瑞鳳「勿論私も負けないからね!」

瑞鳳(あっ提督に責任とってね、って言うの忘れた)

提督(!?一瞬寒気が…)

>>63
瑞鳳・大鳳「イエッサァァァ!!」

潮「…」コソコソ

今回はこれでいったん終了~

寝る前に少しだけ投下

瑞鳳「提督この報告書ですが…」

提督「ああそれはね…」

大和「!?提督が真面目に仕事をしている?」

大和が驚いた。その時二人が執務室に入ってきた。

天竜「提督!俺を戦わせろ!」

竜田「失礼しま~す」

提督「お前なぁ。ただ戦えばいいってもんじゃないんだぞ。資材だって限りがあるしお前らだって危険じゃないか」

天竜「いいじゃねぇか。俺たちは戦ってなんぼだろ」

大和(提督の顔つきが変わった?気のせいでしょうか?)

提督「おい、天竜…」

提督の声を遮って天竜が喋る。

天竜「俺たちは戦うために生まれた[兵器]だろうが」

提督が静かに立ち上がり天竜に向かって歩いた。

大和「提督?」

提督「お前…今、何て言った!?」

大和(提督が…)

瑞鳳(怒るのを…)

竜田(初めて見た…)

天竜(俺なんか変なこと言ったか!?)

これまで決して表さなかった提督の怒りに四人はただ驚いていた。

竜田「提督。天竜ちゃんへのお触りは禁止されています~」

提督「竜田…黙ってろ」

竜田「…分かりました」

提督「お前は兵器として戦っている艦娘たちの悲しみが分かっているのか!確かに国はお前らを兵器として作った。そして他の提督たちにはお前らをぞんざいに扱っている奴もいる」

提督「なぜならお前たちを兵器として…自分たちとは違う何かとして見てるからだ」

提督「そんな艦娘たちは大破しても修理してもらえない。補給がしたくても資材がもらえない。休みたいのに休めない!」

提督「お前にそいつらの悲しみが分かるのか!!私はお前らを人として接している。お前ら全員が私の大切な仲間だからだ!」

提督「一度他の鎮守府に行ってみるか?そこでは…誰も戦いなんて望んでない」

暫くの間執務室は静寂に包まれいた。提督は天竜を見て、他の四人は下を向いていた。

提督「話は以上だ。言いたいことはあるか?」

天竜「…ねぇよ」

提督「なら退出してくれ」

天竜「ああ、分かった」

竜田「失礼しました」

天竜「提督…すまなかった」

そう言い残して二人は執務室を出ていった。また執務室は静寂に包まれた。

瑞鳳「提督…な、何かあったのですか?」

提督「私が初めて行ってみた鎮守府には悪夢があったよ」

大和「その話…聞かせてもらえないでしょうか」

提督「気分を害するだけだぞ」

大和「私は…かまいません」

瑞鳳「お願いします」

次回、提督の過去です。

ありがちな展開だけど気にしな~い
ではおやすみなさい。

Oh…やっちまったすまんorz

以後気をつけるよ

龍、龍、春巻龍「ちょ~」


*回想部分での地の文は提督メインとなります。
*また『提督→私』となります。


~~~~回想~~~~
私は提督に就任することが決まっていた頃先輩から体験と言って、ある鎮守府へと行くことになった。艦娘というものがどういうものか分からなかった私は、期待に胸を膨らませていた。しかしそこは酷かった。廊下には血塗れな娘が何人もいて、誰から見ても皆が疲労困憊なのは明らかだった。

私「この光景は…」

先輩「日々艦娘たちは深海棲艦と戦っている。戦いに犠牲は付き物なんだよ」

私「しかし…被害が大きすぎではないでしょうか」

先輩「もし、艦娘が沈んでも最低限は上から支給される。だからあまり心配はいらないんだ」

私「ですが…彼女らは年端もいかない女子ではないですか」

先輩「違う。彼女らは兵器だ。戦って死ぬ。それが兵器というものだろう。同情は不要だ」

私「……」

それからいろいろと歩いたがどこもかしこも酷かった。怪我をしていない子は、ほとんどいなかった。しかし一人周りの子たちを励ましている子がいて、私はその子が気になって話しかけた 。彼女は先輩の秘書艦だった。

私「君は、どうしてこんな惨状で明るく振る舞えるんだ?」

秘書艦「秘書艦たるもの皆に辛そうな顔は見せられません」

私「…たとえそれが意味がなくとも?」

秘書艦「まったく、酷い言い様ですね。まぁ…意味がないのは分かっていますが、それを理由にやらなかったら何も変わらないじゃないですか」

この鎮守府に来て初めて見た艦娘の笑みだった。何となく私の心が温かくなったような気がした。

私「…君に会えてよかったと思うよ。頑張ってくれ。応援してるから」

秘書艦「ありがとうございます」

この惨状が少しでもよい方向に向かってくれればいいな。

一週間後先輩に呼ばれてまた先輩の鎮守府に行くことになった。正直に言って行きたくなかったが、あの秘書艦には会いたかった。私は鎮守府中を歩き回った。だが彼女の姿はなかった。

私「先輩!あの秘書艦の子は?」

先輩「うん?先週の秘書艦は沈んじゃったよ。元気そうだったけどダメだったなぁ」

腹がたったよ。沈んだこともあるけど先輩が彼女の死に対して何も思っていなかったことに。殴りたかった。でも立場上それはできなかったんだ。そんな自分にも腹がたった。


~~~~回想終了~~~~


*ここから『私→提督』に戻ります 。
*地の文ももとに戻ります。

提督「それから先輩のところには行ってない。惨状は変わっていないだろう。あんなのはもうこりごりだ。だからこそ、私はお前らを大切にしたいんだ」

大和・瑞鳳「………」

提督「この話はもういいよ。瑞鳳、天龍に演習での戦いなら最大限考慮する、と言っておいてくれ」

瑞鳳「分かりました。では私もこれで」

大和「私も少し外の空気を吸って来ます」

瑞鳳と大和が出ていった。一人になった執務室で提督は窓から空を眺めた。いや、眺めたというよりは睨んだといった方が、正しいかもしれない。その目は何を睨む。先輩の残虐さか、自分の無力さか、若しくは艦娘を作った国そのものか。提督の見る空には、何羽か鳥が踊っていた。

ここまでです。おやすみなさい

おひさ。投下します

おひさ。投下します

おひさ。投下します

先程、朝食を食べ終わった提督は執務室に向かう途中に二人の駆逐艦に会った。

提督「何やってんだお前ら」

雪風「しれぇ、おはようございます!」

島風「提督、おはよー」

提督「ああ、おはようさん。んで何やってんだ」

島風「特に何もやってないよ」

雪風「島風ちゃんとおしゃべりしてました」

提督「そうか。では私は執務室に行くとするかな。じゃあな」

雪風「しれぇ!ちょっとしゃがんで下さい」



すまん。何度もやっちまった

提督「?まぁいいが」

提督がしゃがむと同時に雪風が提督の背中に乗っかった。

提督「おいおい、雪風どうしたんだ?」

雪風「しれぇにおんぶをしてもらいたかったのです」

島風「ずっるーい。私もおんぶしてよ」ヨジヨジ

提督「まぁいいけどちょっとだけだぞ」

島風「提督歩くのおっそーい!だけどたっかーい!」

雪風「しれぇの背中は広いです」

鈴谷「おやおや提督じゃん。ついにロリコンに目覚めたの?」

提督「全くお前は…ほれ雪風と島風。あのお姉ちゃんが羨ましがるから降りてくれ」

雪風「えぇー」

島風「オウッ!」

鈴谷「ちょっとそれじゃあ鈴谷がおんぶしてもらいたいみたいに聞こえるじゃん」

提督「またまた恥ずかしがっちゃって」

鈴谷「ふん。鈴谷は肩車派だからね」

提督「何だ肩車してほしいのか。ほれいいぞ」

鈴谷「えっ!?マジでやるつもりなの?いいよ鈴谷は」

提督「高いところが怖いのか。そうだったのか」

鈴谷「ムカッ。ふん、つぶれても知らないんだからね」

提督「そんなに重いのかお前(チョロいな)」

鈴谷「女の子にそういうこと言うとかデリカシー無さすぎだね」

提督「はいはい。さて行くか」

鈴谷「ちょっ、提督動かないでよ」

提督「私はこれから執務室に行かなければならないからな」

鈴谷「と、止まってよ(提督の頭がアソコに…)んッ」

提督「ん?どうした変な声出して」

鈴谷「何でもない」///

提督「顔が赤いな。仕方ない降ろすか」

鈴谷「全く提督ったら(濡れて…ないよね?)」

熊野「あら鈴谷さん。お顔が赤いようで…如何なさりまして?」

鈴谷「ちぃーす熊野。何でもないよ」

熊野「ですが…不安なので私がお持ち帰りさせていただきますわ」

提督(お持ち帰りかよ)

熊野「それでは提督ごきげんよう」

鈴谷「じゃーねー提督。ちゃんと責任とってね」

提督「何の責任をとるんだよ」

鈴谷「…この変態め」

提督「ひどっ」

鈴谷と熊野が去り、また新しく誰かがやって来た。

金剛「Hey!提督!私もおんぶしてほしいデース!」

提督「今度はお前か。まぁおんぶくらいならできるだろ。流石に肩車は無理そうだが。ほれ」

金剛「提督の背中は気持ちいいネ」

提督「そうか?固いだけじゃないか」

金剛「違いマース。提督の背中には色々とつまっているネ」

提督「ふぅん。そんなものかねぇ」

提督は金剛をおんぶしたまま執務室へと歩き出した。それを見ていた艦娘たちがいた。

比叡「ヒェェェ!お姉さまが提督の毒牙に…そしてそのまま寝室でお姉さまの純潔がぁぁ…」

長門「いや比叡提督のアレを見てみろ」

比叡「お姉さまのお尻を触っているのにテントが張っていない…だと…」

長門「そうだ。私は最初から見ていたがおそらく一度も張っていないぞ」

比叡「そうですか…(こいつ…提督のアレばっか見ていたのか!?)」

長門「て言うか提督より金剛の方が変なこと考えてそうだな」

金剛(グヘヘヘ。このまま提督とベットインネ)

提督「~~♪」

比叡「お姉さま…(提督のアレばっか見てたお前も変なこと考えてそうだがな)」

比叡「いや、待ってください!もしかしたら提督はアレの可能性もあります」

長門「いや。それはないだろ」

雪風「アレって何ですか?」

比叡「アレって言うのはね……なんだよ」

長門「雪風に何言ってんだよ」

比叡「ナニですが」

長門「やめい」

雪風「しれぇに聞いてみてきます!」

比・長(あっ…しーらね)

青葉「青葉、聞いちゃいました」

その頃提督たちは…

提督「執務室が遠く感じる」

金剛「そんなこと言っちゃダメネ」

大和「さて、提督今まで何やってたんですか?」

提督(やべっ)

大和「執務室に来ないので探しに来てみたら金剛さんに手を出してるなんて。ほら提督仕事しますよ」

金剛「Noネ!提督と私はこのままベットインネ!」

大和「」

提督「何言ってんだお前は。んなことするわけないだろ」

大和「提督なら朝からでもしそうですね」

提督「私の評価は一体どうなっているのだろう」

金剛「全く提督はいけずデース」

雪風「あっしれぇ!えっと質問していいですか?」

提督「いいぞ。何でもこい」

雪風「しれぇはインポですか?」

提・大・金「」

提督「ゆ、雪風お前は何を言ってるんだ?」

雪風「長門さんと比叡さんが話し合っていました!ところでインポって何ですか?」

金剛「お、女の子がそんな言葉を連呼してはいけないデス…」

大和「提督はインポだったのですか…」

提督「違うわ!大和戻ってこい!」

金剛「長門と比叡には教育が必要なようdeath」

提督「金剛も戻ってこい!語尾が悲惨なことになっているぞ!」

大和「提督がまさか…」

金剛「デース。death.death」

提督(面倒くせぇ)

…………後日…………

大和「て、提督、掲示板にちょっと来てください!」

提督「何だよ全く」

大和「いいから早く!」

提督「はいはい」

大和と提督が掲示板の前にたどり着いた。

提督「馬鹿な…これは…現実なのか」

大和「はい提督…残念ながら…」

提督「何故だ!何故なんだ!誰がこんなことを!」

大和「おそらく青葉でしょう」

提督「あ、やっぱり?青葉を大至急呼べ。この新聞は捨てとこう」

長門(なんだ、このノリは)

大和によばれた青葉が執務室に入ってきた。

青葉「あー、あの新聞ですか?いやぁ驚きですね」

提督「勝手に変なこと書いてんじゃねぇよ!」

青葉「ジャーナリストたるもの常に真実を追い求めなければなりません!」

提督「真実を追い求めて変なこと書くなよ」

青葉「大丈夫です。たとえ勃たなくても皆さんは受け入れてくれます!」

提督「ちゃんと勃つからやめて!変な噂を広げないで!」

青葉「なん…だと…」

提督「ええと誰だっけ、そんなデマ言った奴は。忘れちまった」

青葉「そういうことは秘密にしています」

提督「おや、ここに間宮アイス券10枚あるな」

青葉「長門さんと比叡さんです」

提督「ふむ、後で霧島にお仕置きさせとこう」

青葉「しかし提督のナニは本当に勃つんですかねぇ」

提督「もういいよその事は」

青葉「確かめないことには何とも言えませんからねぇ」ニヤニヤ

提督「じゃあ確かめてみるか?」

青葉「えっ?そ、それは」///

提督(まだまだ甘いな)ニヤニヤ

大和「じゃあ私が代わりに確かめさせていただきます。それとも青葉さんと3Pでも構いませんが…」

提督「えっ?いや、大和冗談だろ?」

大和(甘いですね。まぁ私としては構いませんが)

大和「さぁどうします?提督」

提督「調子のってすいませんでした」

大和(無念)

その頃廊下では…

雪風(結局インポって何だったんでしょう…仕方ないので他の誰かに聞いてみましょう!)

雪風(あ、あれは…)

雪風「電ちゃん。ちょっと聞きたいことがあるけどいいですか?」

電「何でも聞いてくれていいのです!」

雪風「ええとですね…」

その後どうなったかは分からない。だが1つだけ言えることは雪風はちゃんと生きているが、深いトラウマを植え付けられたそうだ。

今回はこれで終わり。腹減ったなぁ

長門「提督失礼するぞ」

提督「どうした?いきなり」

長門「どうやら世間では私がロリコンという風潮が広まっているらしい。どうにかしないといけないな」

提督「えっ?お前ロリコンだろ」

長門「失礼な!」

提督「いや、だってお前駆逐艦といると赤城がボーキ食ってる級に嬉しそうじゃん」

長門「それは小さいから好きという訳ではないんだ」

提督「というと?」

長門「私は発育途中な子たちが精一杯頑張って成長しようとしている姿を応援したいんだ」

提督(ふむ…一見おかしいところが無いように思える。しかし、その理由だとあの空母三人衆も含まれるはず…つまり嘘をついているはずだ)

提督「で、本音は?」

長門「大人を見ているよりも小さい子の方が愛らしいじゃないか」

提督「何言ってんだお前は」

長門「ちっ!致し方ない。提督もこちら側へ来てもらおう!」

提督「断る」

長門「断っても無駄だ。今から私が小さな子の良さをたっぷりと教えてやろう。そもそもロリコンとは…」

提督(仕事飽きたな…)

長門「…であるからして、それは…」

提督(~♪)カキカキ

長門「…して世間ではそう思われているが私はそれより深いところへと…」

>テイトク、ナゼショルイニラクガキヲナサッテイルノデスカ?
>チガウンダヤマト!ゴカイダ!

長門「そして私はついに極地へと…」

>イエ、ココハサンカイデス
>ナン…ダト…

長門「って提督!貴様聞いているのか!」

提督「聞いてないよ」

長門「あっ、そうか……って違う!何故人の話を聞かない!」

提督「誰が好んでロリコンのレクチャーを聞く」

長門「提督ではないか」

提督「違うだろ。ああもう、仕方ない。お前に一週間電といる許可を与えよう」

長門「それは困る」

提督「どうしてだ。電は世間では人気だぞ」

長門「それは表の顔でだろう。確かに電は表の顔でなら私の嫁にしたいが…」

提督「…っ!」

長門「如何せん、裏の顔が怖すぎるのだ。あれは何人か殺ってそうだな。…ん?提督どうした?」

提督「長門…ドンマイ。おい、廊下にいる奴入ってこい!」

電「流石提督なのです。この私の気配に気付くなんて」スッ

長門「」

大和(音もなく入ってきた。この子のスペックは一体…)

提督「一瞬だけ殺気が漏れたからな。やはり電だったか」

長門(陸奥よすまん。先立つ姉を許してくれ)

電「まだまだ私も甘いのです。提督、長門さんと演習がしたいのです」

大和(この子…長門さんを徹底的に痛めつける気なのでしょうか)

提督「許可しよう(却下できるわけがないだろ…)」

電「さぁ長門さん、演習場に行くのです。電の本気をみるのです!」

提督(すまんな…長門。だがこれもロリコンのお前の運命だったんだ)

その後…

提督「おや、あの木の下にいるのは…電!?長門は…十数分しかもたなかったか…」

提督「悪夢でも見てるのかな。寝よう」

大和「さりげなく寝ようとしないでください」

提督「ちぇー」

一方長門はというと…

長門「この連合艦隊旗艦を務めたことのある私がわずか十数分しかもたないとは…」

長門「何なんだよ、あいつ」グスッ

雪風「あっ!長門さんです。こんにちは」

長門「ん?お、おお雪風か」

雪風「どうしたのですか。悲しそうな顔をしていました」

長門「いや、ちょっとな…」

雪風「もしかしてあのお方ですか?」

長門「分かるのか?雪風」

雪風「雪風も…被害を被ったので」

長門「おお、同士よ!」

雪風「はい!長門さん!」

ここに新たに1つの友情が生まれた。いきさつはどうあれちゃんとした友情である。もしかしたら彼女達ならあのお方を越えられるかもしれない。

電「出る杭はぼこぼこにされるのです」ニコッ

これくらいで終了。

これ以上電ネタをやると身の危険を感じてくるぜ…

投下します~

提督「これから第一艦隊の編成を行う。長門、金剛、赤城、愛宕、高雄それと瑞鳳だ」

金剛「ヘイ、提督!瑞鳳の疲労度がMAXデス」

提督「何?瑞鳳大丈夫か?」

瑞鳳「イイカモネ」

提督「うむむ。仕方ない瑞鳳の代わりに大鳳を入れるか」

金剛「ヘイ、提督!大鳳も疲労度がMAXだヨ」

提督「へっ!?じ、じゃあ龍驤入れ!」

金剛「提督、龍驤も…」

提督「」

提督「じゃあ赤城を外して瑞鳳と大鳳でどうだ」

金剛「提督!二人がキラキラし始めたヨ!」

提督「おお!よっしゃ」

愛宕「ところで提督は胸は大きい方と小さいほうどちらが好きなのですか?」

提督・愛宕以外「っ!!」

提督「そうだな。以前は大きい方が好きだったがこの頃は小さいほうがいいな…って何言わせんだよ!」

巨乳's「…」

提督「お前らどうした…ん?瑞鳳たちがよりキラキラしている…そうだ。今の第一艦隊に龍驤を入れたら…」

瑞鳳・大鳳・龍驤「バルス!!」

提督「ギャァァァ!!キラキラしすぎて目がァ!!」

その後提督は鈴谷と熊野と眼科に行った。

提督「昨日は仕事をしたから今日は休んでもいいはずだ」

大和「何を言ってるんですか。まだ書類がいっぱいあるんですよ」

提督「まぁいいじゃん。休憩も必要だ」

大和「毎日コツコツとやらないからそうなるんですよ」

提督「お前は私の母親か」

大和「私は提督のためを思って言ってるんですよ」

提督「じゃあ今日休むか仕事をするかをかけようじゃないか」

大和「何を使って決めるんですか?」

提督「麻雀だ」

大和「麻雀…ですか。いいですけど私はできないので代わりに誰かにやってもらいますけどそれでもいいですか?」

提督「勿論だ」

数十分後大和を含めた五人が入ってきた。

提督「麻雀をするのは誰だ?」

大和「瑞鶴さん、瑞鳳さん、そして雪風さんです」

提督「となると隼鷹は観戦でもするのか?」

隼鷹「そういうわけだぜ」

提督「しかし、大和。幸運艦でかためたな…」

大和「ええ。麻雀は運ゲーじゃないですか」

提督「甘いな。麻雀は運だけじゃないことをみせてやるぜ」

◆一萬→一 1索→1 1筒→?としてください。
◆かっこの中は鳴いた牌です。

東 瑞鳳
南 提督
西 雪風
北 瑞鶴

東一局 ドラ 9索

瑞鳳の親で麻雀が始まり、7巡目に提督が動いた。

瑞鳳(うーん、これは要らないかな)⊃三萬


提督「それはチーだ」 (三 一 二)

瑞鳳(どういう手なのかな?役牌バック?)

提督「これかな」⊃六萬

数巡後…

瑞鶴(やっぱり端がドラだとやりにくいなぁ。もういいか)⊃9索

提督「ポン!」⊃5索 (9 9 9 三 一 二)

雪風(しれぇの捨て牌を見ると真ん中らへんが多いです。東、南も二枚切れなのでチャンタでしょうか)

雪風手牌

五六七八発発発白白白中中中 九

雪風(九萬は切れないのでこっち?)⊃五萬

案の定文字化けしたorz

1筒→1pでお願します

提督「おおっと、それはロンだ」

雪風「えっ!?」

四六七八九1p1p ( 9 9 9 三 一 二 )

提督「一通、ドラ3の満貫だな」

雪風「はいです」⊃8000

隼鷹(へぇ~なかなかやるじゃん、提督)

提督「さて次は私が親だな」

東二局 ドラ 七萬

十三巡目

提督(雪風が音沙汰無しなのは気になるが張ったな。タンヤオドラ1か…三色も見えるしダマだな)⊃二萬

提督手牌
三三五六七4p5p6p24567

瑞鶴(ん…聴牌。リーチかな?)

瑞鶴「リーチ!」

瑞鳳(通って!)⊃2p

提督(ついに来たか…これはツモ切りでいいな)⊃2p

雪風「…」⊃3索

提督(出ちまったか。まぁ上がっとくか)

提督「ロン。3900、瑞鶴のリー棒ももらいだな」

雪風「またやっちゃいました」ニコッ

瑞鶴「…」パタン

一二三七八九2p3p12399

隼鷹(雪風…わざと差し込んだのか?いや…まさかな)

東二局 一本場 ドラ3p

提督「さぁ連荘だ」

9巡目…

瑞鳳「リーチ!」⊃九

提督(まだ三向聴か…怖いし降りるか)⊃九

雪風(安牌…)⊃6p

瑞鶴(一向聴…ここは押そう)⊃三

瑞鳳「一発ツモは…なしかぁ」⊃4p

提督(安牌がないが…三、九が出てるし五萬も3つ見えてるからし通るだろ)⊃六

瑞鳳「あっロン!」パタン

2p2p7p8p9p二三四五七666

提督「リーのみかよ」

瑞鳳「むぅーまだ裏があるよ!裏3くるよー」

提督(5索は私の中で暗刻だからないな)

裏ドラ「5索」コロン

瑞鳳「ほら!裏3で満貫だよ♪」

提督(ありえねぇ……いや、こいつらの運を見くびっていたか)⊃8300

隼鷹(雪風…お前何者だ?)

雪風の手牌
111 333 3p3p6p 七七七六

隼鷹(ツモスーから迷わず降りやがった。普通はできないだろ…)

雪風「…」ニコッ

これで終わり。麻雀の描写って難しいなぁ…

謚穂ク救

東三局 ドラ4p

隼鷹(雪風はまだ動かないのかな)ワクワク

雪風(この配牌ならあがれそうです)

提督(チクショウ、瑞鳳め…)

瑞鳳(~♪)カチャカチャ

大和(麻雀わからないので暇です)

五巡目

雪風「ツモです。700オール」パタン

四五六七八九5p6p7p23北北 4

提督(安い…良かったぁ)

隼鷹(あれれぇ。期待外れだよ)

瑞鶴(これは…まずいよ)

雪風「連荘です!」

提督(雪風はまだ仕上がってないのかな?)

東三局 一本場 ドラ 7索

六巡目

雪風「リーチです!」⊃九

提督(萬子の染め手から溢れたか…)

瑞鶴(あちゃあ、遅かったか…降りだね。まぁ意味ないだろうけど)⊃1p

瑞鳳(ええと、萬子と字牌は出せないので)⊃3p

提督(嫌な予感がする)⊃4

雪風「ツモです!」パタン

貼り付けられなくなったので次回にします。申し訳ない。

一二三四五六七八九東東北北 東

提督「へっ!?」

雪風「リーヅモ一発一通W東混一の8100オールです!」

瑞鶴(あーあ、やっぱりね)

瑞鳳「ふぇぇ」

提督(東北新幹線だと…)

東三局 二本場 ドラ 五萬

十巡目…

提督「リーチ」⊃五萬

雪風(あれ?萬子で染めているのにドラ切りリーチ?うーんでも萬子は出せないよね)⊃5索

提督「引っ掛かったな。ロンだ」パタン

二二三三四四六六七七八八5

雪風(そんな…清一を捨てて私を狙ったのですか)

提督「裏ドラは…六だから倍萬だな」

雪風「はい…」⊃16300

隼鷹(提督もやるね~)

瑞鶴(飛びそうだからちゃんとやろう)

瑞鳳(むぅー本気を出したら負けないよ!)

提督(あがったのに嫌な予感がする…)

瑞鶴「ツモ!8000オール!」

雪風「ロンです。12000は12300!」


瑞鳳「ツモ!4000オール」

瑞鳳「もう一回ツモです!6100オール!」

提督「ロン…3900は4500」

提督(放銃こそしなかったもののツモで削られてく…この親番で何とかしないと)

瑞鶴「ツモです。300,500」

提督(…早すぎだろ…まだ三巡目だぞ…親が流れたか)

提督(仕方ない。これは使いたくなかったんだが仕事をするわけにはいかん!)カチャ

隼鷹(うおっ!提督配牌で聴牌じゃん!)

提督「ふぅ」(決まった私の燕返しが!)

提督「おい大和、しっかり見とけよ!」

大和「はぁ…ちゃんと見てますよ」

雪風「Wリーです」⊃北

提督(Wリーか残念ながら遅いな…)

瑞鶴(…)⊃北

瑞鳳(安牌がないよぉ…)⊃1索

雪風「ロン!」

提督「」

瑞鳳「ひゃい!」

雪風「Wリー一発チートイ赤1の18000です」

提督(私の地和が…)

大和(結局提督は何をしたかったのでしょう?)

雪風「一本場です!…Wリーチ!」

瑞鳳(えぇ。そりゃないよぉ…)

提督(やってられるかァ!これが…私の必殺技であるイッテツバスターだ!)ガシッ

大和「提督?何をなさっているのですか?」

提督(馬鹿な…大和に押さえられてマットをひっくり返せないだと…)

大和「指揮官たるものちゃんと最後までやりますよね」

提督「…勿論だ…」ガクッ

麻雀は結局提督の惨敗に終わった。

大和「さて、約束どおり仕事をしてもらいますよ」

雪風「しれぇ、もう一回麻雀やりましょう!」

瑞鶴「そうだね。やろうよ提督さん」

提督「やりたいらしいがどうする?大和よ」ニヤリ

大和「はぁー、仕方ないですねやってもいいですよ」

提督「いよっしゃあ!」

その後計十回麻雀をやったが提督の戦績は二位が一回、三位が二回、四位が七回だった。

提督「こんな運ゲーなんてもうやらん」

大和「提督明日こそ仕事ですよ」

提督「ああ、明日はやるよ」

大和「いいえ、明日からですよ」

提督「…はい?ちょっと意味が分かりませんが」

大和「ですから四位が七回なのでぴったり一週間仕事をしてもらいますね」

提督「そ、そんなの聞いてないし…」

大和「言ってませんからね」ニコッ

瑞鶴「提督さん頑張ってね~」

提督「そんな…馬鹿な」ガクッ

数日後…

提督「うぉぉ…眠い。ぶっ続けで仕事とかあり得ないだろ。ちょっと横になろう」

大和「失礼します。提督ちゃんとやっていますか?」

提督(寝たふりをしとこう)zzz

大和「あっ!まったくまた寝ています!」

提督(…)zzz

大和(やっぱり寝顔は可愛いですね。いつものぐでーんとした顔とは大違いです)

提督(……)zzz

大和(提督の頬柔らかいですね…)プニプニ

提督「何やってんだお前は」

大和「きゃあ!お、起きてたんですか!」

提督「ああ。で、何やってたんだ?」

大和「いや、特に何も…そ、そうです!提督の為に花を持ってきましたよ」

提督「何の花?」

大和「チューリップですよ」

提督「それって男にあげる花なのか?」

大和「別に提督にあげる訳じゃないですよ。ここに飾るんです」

提督「まぁ邪魔にならなければいいけど。世話はちゃんとしとけよ」

大和「勿論です!」

提督「で、さっきは何をやっていたんだ?」

大和「さ、さあわからないですね。で、ではこれで失礼しますね」

提督「ちっ、逃げられたか。あわよくば手伝ってもらおうとしたんだが……さて寝るか」

無事投下できたよ。次回からは本編に入る予定。

ある画像をもとに構成するのでその画像の見当がついても言わないでくだせぇ。ネタバレ禁止~

ついでに麻雀の描写は文だけだと分かりにくいかなぁって思ったのでこのままにしてみました。

>>1です。
こんばんは。投下します

提督「大和、赤城、鈴谷、大井、北上、雪風の六名で出撃してもらう。ここから十時の方向で深海棲艦を見たという報告があった。よって君たちに撃破してもらいたい」

大和「分かりました」

赤城「補給のボーキよろしくお願いしますね」

提督「はぁ…では行ってこい」

大和「戦艦大和。推して参ります」

六人が執務室から出ていき、提督は椅子に座って一息ついた。

提督(まぁあいつらなら大丈夫だろう。昨日あまり寝られなかったから少し寝よう)

提督がいる舞鶴鎮守府に佐世保鎮守府から一通の電報が届いた。しかし寝ていた提督は気づかなかった。その内容は…


深海棲艦多数東へ行ク。我ラ応戦スルモ敵ワズ撤退セリ。注意サレタシ。

一方…大和たちは

大和「赤城さん。敵の姿を発見出来ましたか?」

赤城「いや、まだ見つかりませんね。引き続き索敵を行います」

北上「ちょっ、大井っち。こんなところでべたべたしてこないでよ」

大井「まだ敵は見えていないのでいいじゃないですか」

雪風「鈴谷さん。大井さんたちは何をしているのですか?」

鈴谷「いいから子供はまだ見てはいけません」

大和「あなた方ここは戦場ですよ!しっかりしてください」

北上が非難の目を大井に向けたその時に赤城が叫んだ。

赤城「敵の姿を確認しました!ここから西にいます!」

大和「数はどれくらいですか」

赤城がええと、と呟いた後赤城の様子が変わった。

大和「赤城さん?どうしました?」

赤城「て、敵の数が…」

鈴谷「何隻いるの?」

赤城「50…いや、100以上です」

大和「えっ本当ですか!?」

鈴谷「く、駆逐艦たちの遠足じゃない?」


赤城「駆逐艦の他にもいます。戦艦はおよそ15隻くらいです。すごいスピードでこちらに向かって来ます!」

大和「総員迎撃の用意を!」

北上「100隻相手じゃ勝ち目がないよ!」

大和「分かっています!迎撃しながら少しずつ撤退します!皆さん急いで迎撃準備を!」

赤城「敵との距離およそ50,000mです!」

大和「距離が20,000mになってから砲撃を開始します!それまでは少しずつ退却をします!」

鈴,北,大,雪「了解!」

戦闘が始まる。6対100以上の戦いが。



少し時間が進んで提督のいる執務室にて

提督「んあ、四時間も寝ちまった。あいつら遅いな…」

提督が椅子から立つと電報が届いていたのに気づき、それを取って呼んだ。読み終えた後、急いで外に出て海を見渡した。水平線に黒い煙が立ち上っている。その数は4本。

少ないけどこれくらいで…

お休みなさい

赤城「距離20,000mになりました!砲撃を開始してください!艦載機の皆さん用意はいい?」

鈴谷「うりゃーっ!」

雪風「雪風は沈みませんっ!」

北上「ギッタギッタにしてあげましょうかね!」

大井「海の藻屑となりなさいな!」

大和「敵艦捕捉、全主砲薙ぎ払え!」

彼女たちは善戦をした。だが敵の数が多すぎて、少しずつ被弾していった。

大和「皆さんの被害は!?」

赤城「北上と大井がほぼ大破、鈴谷が中破、私が小破、雪風が無傷です!」

大和「ここまでですね…撤退を始めます!」

大和が叫んだ。その目には覚悟のようなものが浮かんでいた。

赤城「しかし、敵は数を頼みにどんどん近づいてきています!もし背を向ければ、それこそ全滅の可能性が…」

大和「私が殿となって時間を稼ぎます!その間に皆さんは撤退してください」

赤城「危険です!如何に大和さんと言えども一人で持ちこたえるのは不可能です!」

赤城が反対し、それに続いて皆が反対した。だが大和は意見を変えなかった。変える訳にはいかなかったのだ。

大和「危険なのは百も承知です!ですがこうしなければ全滅は避けられません!さあ急いで!」

大軍相手に殿を務めたら、死ぬであろうことは皆が分かっていた。気がつくと全員が涙を流していた。これから起こることを予想して…

赤城「一航戦赤城、撤退します!」

鈴谷「赤城さん!?…鈴谷も撤退します!」

北上「ごめんなさい…撤退を開始します」

大井「…撤退…します」

四人が撤退し始めたが雪風は動かなかった。

大和「雪風さんも急いで撤退してください!」

雪風「嫌です!雪風も大和さんと残ります!」

大和「いけません!さあ早く!」

雪風「雪風はもう誰かが亡くなるのを見たくないのです!死ぬなら私も一緒に」

大和「ふざけないで!あなた方は提督のいる場所に戻って提督の為に尽くさなければなりません!」

雪風「だったら私よりも大和さんの方が提督の為になります!」

大和「あなたのその装甲で時間は稼げません!被弾する前に撤退してください!」

雪風「で、でも雪風は沈みません!」

大和「この状況で幸、不幸なんて関係ありません!お願いだから…提督の為に撤退してちょうだい…」

それまで怒鳴っていた大和の声がうってかわり優しくなった。それに気づいた雪風も黙った。

大和「雪風、撤退…してくれますか?」

雪風「はい…大和さん。…最後に1ついいですか。私は…強いのでしょうか。誰も守れないのに」

雪風の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。逆に雪風の言葉を聞いた大和は優しく微笑んだ。

大和「雪風さんは強いです。貴方はちゃんとみんなを守れていますよ。だから提督も守ってくださいね…では雪風に第一艦隊旗艦の私から指令を出します」

大和「陽炎型8番艦雪風はこれより私の言葉を提督に届けるために撤退をしてください」

雪風「はい!」

大和は雪風に言葉を告げ、それを聞いた雪風は撤退していった。先に撤退した四人の姿はもう見えなかった。雪風が鎮守府に戻れる可能性は低いだろう。だけど大和は信じている。雪風ならきっと提督に伝えてくれることを。


雪風の背中を見た大和は振り返って深海棲艦の方に目を向けた。

大和「日本海軍最強と言われた私がお相手します!さあ御覚悟を!」

もう砲弾を何発くらっただろう。魚雷を何発当てられただろう。まだ彼女は戦う。その身が動かなくなるまで。そしてついに時間が来た。全身から力が抜け、身体が沈んでいく。もう動けない。




私はもうこれまでかな。気力を振り絞っても身体が動きません。あの子たちは提督のいる所に帰ってくれるといいな…


ねぇ提督。私は夢があったんです。簡単なように思えてとっても難しい夢が。それは提督と夫婦になること。
楽しかった、提督と皆と一緒にいる時間が。
嬉しかった、あの日私たち艦娘を人として見ていてくれたことを知ったとき。


ありがとう。私たちに優しくしてくれて。
ありがとう。楽しい生活を与えてくれて。
ありがとう。私に…恋というものを教えてくれて。
雪風に伝えた提督へのおまじない、気づいてくれるといいなぁ。


提督、本当にありがとう。


さようなら…

ポチャンという音とともに大和の身体が水面から姿を消した。大和の顔は笑っているように見えた。その笑みは何を意味するのだろうか。

一人となっても戦い続け、敵を沈めること多数。これが日本海軍の象徴である海の女王の最期だった。


4月7日 戦艦大和 沈没

大和を調べている時にこんな言葉があった。

乗組員「特攻で死んでいくことを、名誉の戦死と言いましたよね。それを美学だとさえ、当時は思っていたんです。でないと、17歳で特攻にはいけないと思いますよ」

「一億特攻のさきがけとなれ」

このふたつの言葉を見て、涙がでできた。

投下終わりです。


戦争は悲劇しかないんですかね…

書き溜め全て投下しますー

鎮守府で愕然としている提督へ赤城が報告を始めた。

赤城「100隻以上の敵の艦隊による攻撃で持ちこたえることができず、大和さんを殿として撤退しました」

提督「大和と雪風は…」

赤城「分かりません。雪風は大和さんについていったと思われます」

冷静に振る舞っているが所々で嗚咽が漏れていた。赤城の後ろにいる鈴谷、北上、大井たちは何も言わず、ただ涙を流していた。それが提督を余計に悲しませた。

赤城「申し訳ありません。私たちが逃げなければ大和さんたちは助かったかも知れませんのに…」

提督「…仲間を置いて撤退するのも強さだ。もしお前らが残っていたら此処に戻って来なかったかもしれない。ベストな決断だよ、赤城」

提督の言葉を聞き終えた赤城が泣き崩れた。ごめんなさい、と呟きながら。提督は泣くまいと決めていた。提督になった以上覚悟していたことだ。だが失った代償が大きすぎた。溢れそうになる涙を我慢して提督は執務室に入っていった。

大和と雪風が帰らなくなってから数日がたち、提督は執務室から出てこなくなった。そのせいか鎮守府中が静寂に包まれていた。そのなかで一人の艦娘が執務室に入ろうとしていた。入ってはいけないと分かりながらも。

??「提督、失礼します」

提督「誰も入っていいとは言ってない。何のようだ…榛名」

榛名「いつまでこうしているつもりですか」

提督「…こうして、とは」

榛名「ずっと執務室に籠っていることです。皆心配していますよ」

提督「さぁ分からん。死ぬまでかもな」

提督が自嘲を含んだ笑いをした。それを見た榛名の中で何かが切れた。

榛名「いつまで大和さんと雪風さんの死を引きずっているつもりですか!」

提督「彼女たちはまだ死んだとは決まっていない」

榛名「いい加減、彼女たちの死から目を背けないでください!」

提督「黙れ、榛名」

榛名「皆待っています!提督が戻って来ることを!」

提督「黙れと言っているだろうが!!」

榛名「黙りません!!ここで私が黙るわけにはいきません!!」

普段の性格からは考えられないほどの声だった。

榛名「皆、元の生活を望んでいます。そこには提督が不可欠なんです!」

提督「その元の生活とやらに大和と雪風はいないのだろう」

榛名「そうです!だから決めたんです。お二人の為にも頑張ろうって!敵をとってやろうって!それなのにそこに提督がいなければ何の意味もないのです!」

提督「死んだ者に対する典型的な答えだな」

榛名「いい加減にしてください!!!」

そう提督に怒鳴ると同時に榛名の目から涙がこぼれた。

榛名「皆提督のことが大好きなんです!いつも馬鹿やって叱られたりしている提督が!我々がこうして戦っているのも提督の為なんです。この国なんて実際はどうでもいいんです!」

榛名「それなのに…提督がいなかったら私たちは何をすればいいんですか…何を守るために戦えばいいんですか…お願いですから……また一緒にいましょうよ」

怒鳴り声はいつしか泣き声にかわり、その榛名の姿を見て、提督は彼女の元へ近づいた。我に返った榛名は自分がしでかしたことに怯えた。その怯え、震えていた彼女の身体を提督は優しく抱き締めた。

提督「…初めて艦娘を失い、怖くなった。私の采配一つで命が失われたことに。そしてこのまま提督をやっていていいのかわからなくなったんだ。こんな人殺しに誰かがついてきてくれるのかって」

提督「なぁ…私はもう一度提督としていていいのだろうか。皆は私を許してくれるのだろうか」

榛名「勿論です。大和さんも雪風さんもそれを望んでいるはずです。誰も提督に辞めてほしいなんて思っている方なんていませんよ。貴方は…すばらしい提督ですから」

提督「ありがとう…榛名。もう一度頑張ってみるよ」

榛名「はい!私も全力でお手伝いさせていただきます」

提督「外に出てみようかな…海を眺めたい」

榛名「私は少しここの掃除をしますね」

提督「すまんな。では行ってくるよ」

榛名「行ってらっしゃい、提督」

止まっていた時間が少しずつまた動き始めた。

提督(海は危険な物だと忘れていたのはいつ頃からだろうか。彼女たちなら必ず帰ってくると慢心していたのはいつ頃からだろうか。目の前にある海がこんなにも遠く感じるとはな)

提督は海に浮かぶビニール袋を眺めながら考えていた。波がコンクリートの壁にぶつかりその形を崩していく。提督がふと頭を上げると海から何かが立っていた。そう、それは見慣れた一本の黒い煙。

提督「誰かいるか!!」

辺りを見回すとそこには瑞鳳がいた。

提督「瑞鳳!あそこにある煙の正体を見てこい!私は他の奴らを呼んでくる!」

瑞鳳「えっはい!」

命令を受けて艦載機を発艦した瑞鳳の顔は笑みが浮かんでいた。今この状況で笑うのは失礼なことかもしれない。でも瑞鳳は嬉しかった。提督が戻ってきてくれたことに。

すぐに金剛と榛名を連れてきた提督が戻ってきた。

瑞鳳「周囲に深海棲艦の姿はありません!そしてあの艦は…雪風さんと思われます!」

提督「金剛、榛名全速力で連れてこい!」

金剛「了解ネ!」

金剛と榛名に曳航された雪風の意識はほとんどなかったが、何かを呟くように口を少し動かしていた。それは大和さん、と言っているようだった。

提督「急いで雪風をドックに!」

その声とともに雪風は運ばれていった。

瑞鳳「提督は?」

提督「私はここにいるよ。雪風が目を覚まして動けるようになったらここに一人で来るように言ってくれないか」

瑞鳳「わかりました」

提督はまた一人で海を眺めた。先ほどまでは恐れていたこの海に今は感謝をしていた。時間が過ぎていき、後ろから足音が聞こえた。

雪風「しれぇ…」

提督「お帰り…雪風」

後ろにはいつもの姿と変わらぬ雪風がいた。

雪風「陽炎型八番艦雪風…只今帰還しましたっ……」

提督「聞かせてくれないか?戦艦大和の最期の言葉を……」

雪風「大和さんは…皆を幸せにしてくださいね…って言ってました。そして1つの句も残してくれました…」

提督「それは?」

雪風「 あの日より 意に出さずして 沈む身は 敵となりても 類となるまじ…です」

提督「そうか…」

雪風「ごめんなさいしれぇ。私の力がなかったから…大和さんじゃなくて私が沈めばよかったのに!」

提督「そんなこと言わないでくれ。お前だって大切な仲間だよ…ありがとう。帰ってきてくれて…本当にありがとう」

雪風「しれぇ…」

雪風は提督の胸に寄りかかって大粒の涙を流した。提督は雪風を優しく撫でてやった。感謝の気持ちを込めて精一杯に。


鎮守府にある一本の桜の木の花が散り始めた。散る花びらが地面に落ちていく中で一枚の花だけがいつまでも空に浮かんでいた。

雪風の帰投を喜び、雪風を皆と会わせた後提督は誰もいない執務室に入った。

提督「…あの日より
意に出さずして
沈む身は
敵となりても
類となるまじ…か」

提督は大和が残した句が心に引っ掛かっていた。勿論普通に解釈はできるが、それだけではない何かがあるような気がした。

提督「何か他に意味があるんだろ…大和」

提督がずっと考えているうちに、ふと榛名の言葉がよみがえってきた。

提督「皆私のことが大好きか…大和もそう思っていてくれたのかな…」

ポツリと呟いた後提督の中で何かが閃き、もう一度大和の句を見返した。

提督「…そうか…大和。そうだったのか…これは返歌してあげないとな」

提督は無意識に執務室を見渡すと大和が持ってきたチューリップが目に入った。大和たちが出撃してから誰も世話をしなかったその花はまだ生き生きとしていた。

提督「……明々に
凛と咲く花
眼前で
誰が忘れん
大和魂…」

提督「ちょっと古くさい返答だが許してくれ…」

大和はもう提督の前に姿を現すことはないだろう。それは無意識にわかっていた。大和は素晴らしかった。だけど彼女はもういない。

提督(大和…ごめんな…お前が守った皆は私が絶対に幸せにしてやる。だから…今だけは泣かせてくれ…ありがとう大和…こんな私を愛してくれて…)

執務室で一人提督はいつまでも泣いていた。艦娘たちには聞こえないように静かに泣いていたが、それは大泣きだった。その光景をチューリップはずっと見つめているように見えた。

チューリップの花言葉は博愛、思いやり、そして…

永遠の愛

多少おかしくなったけど投下終了です。

これを書きたかったんだ。
http://sp.seiga.nicovideo.jp/seiga/#!/im3465435

おや、何故か貼れなかったorz
すまんが気になった方は探してみてくれ

後、大和の言ったおまじないに提督は気づきました。
そのおまじないは何なのか時間があったら考えてみてください

杜若かな?

投下します。

>>200 おそらくそれで合っていると思います

答えは後に言いたいと思いますー

提督「…朝か…大和よ敵はとってやる」

一晩中寝ずにこれから始まる大戦を考えていた提督は立ち上がった。朝の8時。もう皆起きている時間だと確認してマイクを取った。

ピンポンパンポン

提督「全艦娘に告ぐ。今日の出撃、遠征の予定は全て中止する。昼の12時に食堂に集結せよ。出席しなかった者は厳罰に処す。繰り返す。………」

そして時刻が12時になったことを確認し、提督はゆっくりと食堂に向かった。そこにはちゃんと全員がいた。

提督「急に予定を入れてすまなかったな」

金剛「そんなことはないネー皆提督のためなら大丈夫だヨ!」

提督「ハハッ。さて本題に入ろう。皆も知っている通り、大和が大軍の深海棲艦により轟沈した。そして先程上層部から深海棲艦を撃滅せよ、と通達が来た。よって我らは明後日に出撃をする」

霧島「僅か6隻でですか?」

提督「いいや。艦隊を4つに分ける。そして1つの艦隊に5名で構成する小隊を4つと6人で構成する遊撃隊を1つでつくる。分かりやすくするとこんな感じだ」

〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇

〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇

〇〇〇〇〇〇(遊撃隊)

提督「基本的には複縦陣でいく。遊撃隊は敵の後方で砲撃などと撹乱してもらう。質問はあるか」

霧島「…私たちは6隻でずっとやってきました。それをいきなり26隻で組むのはあまりにも危険なことだと思います」

提督「危険なのは百も承知さ。だがこれしかない」

霧島「じゃあせめて慣れるまで時間をください」

提督「すまん、それは無理だ。上から命令が来てるんだ」

霧島「……」

提督「安ずるな。私も一緒に行って指揮する」

霧島「それはお止めください。今提督を失うわけにはいきません」

提督「じゃあ誰がその初めての陣形を指揮するんだ?」

霧島「それは…私たち一人一人考えて行動します」

提督「無理だな。それこそ危険だ」

霧島「私たちを…信じてくれないのですか」

提督「信じるからこそ一緒に行くんだよ。お前らの代わりだっていないんだ」

霧島「ですが…」

金剛「霧島、もういいネ。提督は私たちがちゃんと守りマス。そして提督も私たちをちゃんと守ってくれマス。そうですよね?」

提督「勿論だ」

霧島「…分かりました。私からはもう何もありません」

提督「じゃあ私から最後に一つ。先程も言ったがこの戦いは非常に危険だ。だから出撃するかしないかは君たちで決めてもらう」

提督「今日中に出撃するかしないかを決めてくれ。私は執務室にいるから出撃したくない者は私のところに来るように」

提督「誰も出撃しないことに責めたりしないからな。皆が行くから私も行くという考えだけは絶対にやめてくれ」

提督「以上!また明日の昼頃集まってもらう。それまで各自自由行動!」

皆が食堂から出ていき提督と瑞鳳が残った。

瑞鳳「提督…多くの人が拒否したらどうするの?」

提督「私はそれでもついてきてくれる者たちと一緒に行くさ」

瑞鳳「そんなぁ…危ないよ」

提督「大丈夫だ。皆必ず集まってくれる。何たって私が率いる艦娘たちだからな!」

瑞鳳「私もそう思います。じゃあまた明日ね」

提督「ああ」

瑞鳳が食堂から去り、提督も執務室に戻った。その日の夜中に二人が提督の元を訪れた。

コンコンというノックと共に二人の艦娘が執務室に入ってきた。

提督「君たち二人は来るんじゃないかって思っていたよ…」

名取「失礼します」

羽黒「し、失礼します」

提督「用件は出撃のこと…でいいのかい?」

名取「はい…そうです」

提督「そう落ち込むな。誰も責めたりしないよ」

羽黒「ち、違うんです」

提督「?違うとは?」

名取「私たちも出撃します。でも…やっぱり不安なんです」

提督「不安なのは皆一緒だ。大丈夫。仲間もいるし私もいるから」

羽黒「ありがとうございます…」

提督「しかし意外だったな。こう言っては失礼だが君たち二人は出撃しないのかと思っていたよ」

名取「恐くないと言えば嘘になります。不安だってあるのですから…」

羽黒「で、でも仲間を見捨てて、その後もし、誰かが亡くなったのに私が気にせずいつも通りに暮らしているということの方がよっぽど恐ろしいです」

提督「皆仲間思いだね。ここに来れて私は幸せ者かもしれないな」

羽黒「それは提督がいい人だから皆楽しく生活できるんです」

提督「ありがとうな。さてもう遅い時間だ。寝た方がいいだろう」

名取「ええと…どっちかって言うとその件で私は来たんですけど…」

提督「どの件?」

名取「わ、私と一緒に寝てくれませんか?」

提督「はい?」

羽黒「じゃ、じゃあ私もお願いします」

提督「ちょ、まてまて。言ってる意味分かっているのか?」

名取「て、提督なら襲ったりしないでしょうから」

提督「そういう意味じゃないんだが…しかし何故だ」

名取「私たちは父親というのが分からないので一緒に男の人と寝てみたいのです」///

提督「…狭いぞ」

名取「構いません」

提督「暑苦しいぞ」

羽黒「だ、大丈夫です」

提督「臭いかもしれんぞ」

名取「提督は臭くなんかないです」///

提督「……はぁー仕方ない。分かったよ、着替えてこい」

名・羽「ありがとうございます!」///

二人が執務室からパタパタと出ていった。

提督(……この年で性犯罪者は勘弁だぞ、私よ…)

数分後寝間着に着替えた二人が入ってきた。

提督「ふぅ。じゃあ明日も早いからさっさと寝るぞ」

名取「は、はい」///

羽黒「よ、よろしくお願いします」///

提督(なんだかなぁ。初夜の夫婦じゃあるまいし)

3人で入ったベットは予想以上に狭かった。

提督「ちゃんと布団かかっているか?」

名取「大丈夫です」

羽黒「あったかい…」

提督「じゃあおやすみね」

名・羽「おやすみなさい」

数分がたち一人の寝息だけが聞こえてきた。

提督「zzz」

名取(…提督あったかいなぁ)///

羽黒(…幸せです…)///

二人とも提督に抱きつきながら夢の世界へと旅立っていった。

今日はこれぐらいでーおやすみなさいー

投下ー


朝になり、提督が目を覚ますと何故か大鳳がいた。本当に何故だろう。

大鳳「て、提督!何をやっていたのですか!」

提督「朝から大声を出さんでくれ。今起きるから」

提督が身体を起こそうとしたが動かなかった。

提督「ありゃ。二人のせいで動けないよ、大鳳」

大鳳「…気づいていないようですけど、私がここに入ったとき提督もしっかりと二人を抱き締めて寝ていましたからね…」

提督「…つい癖で…」アセダラダラ

大鳳「全く私も行けば良かったです」ボソッ

提督「ん?何か言ったか?」

大鳳「何でもないです!いいから早く起きてください!」

提督「おいおい、二人が起きてしまうじゃないか」

大鳳「二人が起きなかったら提督はどうやって起きるつもりですか…」

提督「あっそうか。おい、二人とも起きろ」

名取「うーん、提督ぅこれ以上は入らないよぉ」

羽黒「あっそこはダメですぅ…むにゃむにゃ」

提督「」

大鳳「提督…昨夜はお楽しみだったようですね…」

提督「まて違う!落ち着け!」

大鳳「信じてたのに…もう知りません!」

提督「ちょっ、おい待て!」

提督は部屋を猛ダッシュで出ていった大鳳の背中をただ見ることしかできなかった。

提督「二人とも起きろ!」

名取「あっおはようございます…」

羽黒「おはようございます」///

提督「早速で悪いんだが二人に聞きたいことがある。…どんな夢を見ていた?」

名・羽「……」

名・羽「………」///

提督「おい、待て。黙って頬を赤くしないでくれ」

名取「あの…そろそろ失礼しますね」///

羽黒「ありがとうございました…」///

提督「」

提督(こんな時に大鳳に変な誤解をさせてしまった)

昼になりまた提督は皆がいる食堂に向かった。

提督(朝から変な雰囲気になってしまったからな…気合いを入れ直さないと)

提督は食堂に着き、皆がいる前で昨日と同じように大声を出した。

提督「さて、誰一人として出撃を辞退する人がいなかったことを心から感謝する。これから各艦隊の点呼を始める!呼ばれたものは返事をするように!」

艦娘’s「はい!」

…………………………………

提督「第二艦隊 右翼後方 四番艦 名取」

名取「はい!」
…………………………………

提督「第三艦隊 左翼前方 二番艦 羽黒」

羽黒「は、はい!」

…………………………………

???(まだ私の名前が呼ばれません…ずっと待っているのに呼ばれていくのは他の子たちです…)

最後の第四艦隊の遊撃隊の点呼が始まり、数分後に艦隊の点呼が終わった。

???(結局私は呼ばれませんでした…しれぇ…やっぱり雪風はいらないのでしょうか…)

提督「以上で艦隊の点呼を終える。最後に瑞鳳!お前は私の近くにいて彩雲で命令を皆に伝えてくれ」

瑞鳳「はい!」

雪風(しれぇ…大和さん…)グスッ

提督「そして雪風!お前は私の護衛をしてもらう」

雪風「えっ!?……雪風なんかでいいんですか…雪風は大和さんを守れなかったのに…」

提督「この期に及んで何言ってるんだ、お前は。それともあれは嘘か?雪風は…」

雪風「は、はい!雪風は…沈みません!!」

提督「だろ。私のことも皆のこともその幸運で守ってやれよ」

雪風「はい!」

提督「出撃は明朝6時だ。その時間までにいつものところに絶対に遅れずに集まるように。勿論、全員だぞ」

艦娘’s「はい!」

提督(絶対に負けられない。皆のために…そして大和のためにも…)

明朝6時までの時間がとても遅く感じた。皆周りを鼓舞し、また自分も鼓舞していた。戦いが始まる。

明朝6時全員が集まった。皆の顔は自信に溢れていた。私たちなら絶対に勝てる、と。

提督「これより第一艦隊は出撃する。他の者はいつでも出撃できるように待機せよ」

提督「私から一言。いいかっ!この戦いは全員が力を合わせなければならない。一人で戦ってると思うな。辛くなったら周りを見ろ!必ず誰かが助けてくれる!」

提督「第一艦隊、出撃する!!」

艦娘’s「おーッ!!!」

投下終了ー

そういやなんでアポストロフィ入れてたんだろう。

投下ですー

提督は妖精さん特注の船に乗っているという設定で…

投下ですー

提督は妖精さん特注の船に乗っているという設定で…

またやっちまった。すまん



提督「第一艦隊は敵潜水艦と艦載機の撃滅をやってもらう。そのため輪形陣で戦ってもらう」

赤城「了解!提督、もうすぐで前に戦った場所に到着します」

提督「引き続き敵艦隊の索敵をせよ」

瑞鳳「提督!3時の方向に敵艦隊発見!ここからおよそ40,000mです」

提督「数は?」

瑞鳳「150強です」

提督「ちっ!増えてるな。いいかお前ら!絶対生きて帰るぞ!」

赤城「皆さん輪形陣を組んで下さい!」

提督「お互いに距離をとれ!」

輪形陣を組んだ数分後、敵の砲撃が水面にぶつかった。

瑞鳳「およそ30,000m。敵艦隊砲撃を開始しました!」

提督「できるだけ回避しろ!この距離じゃそう当たらん!」

赤城「敵艦載機発艦しました!これより対空砲による攻撃を始めてください!」

提督「無理に狙うな!撃墜は艦載機に任せろ!対空砲は敵の攻撃を邪魔することを主とせよ!」

撃ち合いが始まり、空は煙で少し黒く染まってきた。駆逐艦や軽巡洋艦は潜水艦を狙い、他の者は艦載機を攻撃した。

戦闘が始まり、1時間後、空では呑気に鳥が列をなして飛んでいた。ところが、いきなりその列が崩れた。下にあるのは小さな島。

提督「…!雪風!双眼鏡をかせ!」

雪風「は、はい!」

提督は雪風からかりた双眼鏡に目をつけて、島を見た。何の変哲もない小さい島だが、その真上では鳥たちが何かを威嚇しているようだった。

提督「瑞鳳!第一遊撃隊と第二遊撃隊を呼べ!」

瑞鳳「第二遊撃隊もですか!?」

提督「そうだ!早くしろ!」

瑞鳳の彩雲が第一、二遊撃隊を呼んだ。旗艦は金剛姉妹である。

提督「お前らには今すぐあの島を攻撃してもらう。だが注意せよ。大きくゆっくりと回って砲撃をしろ」

金剛「あの島?Why?」

提督「おそらくあの島の後ろに深海棲艦が潜んでる。横から奇襲されると非常に危険だ」

比叡「何故そう判断できるのですか?」

提督「それは後で説明する!時間が惜しい。行ってこい!」

遊撃隊が島の後ろに回り、次の瞬間砲撃の音が聞こえた。

瑞鳳「第一、二遊撃隊交戦に入りました!数は7隻。駆逐艦、軽巡洋艦と重巡洋艦です!戦艦級はいません」

提督「分かった。沈めたら一度ここへ呼べ」

瑞鳳「本当にいたんだ…提督どうして分かったんですか」

提督「島の上にいた鳥の列が崩れ、その鳥たちが下を威嚇しているようだったんだ。おそらく深海棲艦の怨念にあてられたのだろう。瑞鳳、前を向け。砲弾が来るぞ!」

瑞鳳「はい!」

数十分後、戦闘を終えた第一、二遊撃隊が提督の元へ戻ってきた。

金剛「提督!敵艦隊を殲滅してきたヨ!」

提督「ご苦労様。引き続き敵艦隊を後方で撹乱してくれ。第二遊撃隊は第二艦隊が来るまで待機。後に補給隊が来る」

金剛「了解ネ!」

比叡「はい!わかりました!」

彼女たちは善戦をするも未だ劣勢であった。小破する者が増え、中破する者も出てきた。

提督「瑞鳳、各自の残りの弾薬は?」

瑞鳳「えっと…4分の1を切りました」

提督「…よし。第二艦隊を呼べ。第一艦隊は帰還させる」

瑞鳳「はい!」

少ないけど今日はこれぐらいでー

投下ですー

第二艦隊が到着すると同時に第一艦隊が帰還し始めた。

伊勢「第二艦隊到着しました!」

提督「ご苦労。第二艦隊は複縦陣を組め。第一艦隊により潜水艦、敵艦載機は半分以上撃滅したがまだ残っている」

提督「君たちには残りの潜水艦、敵艦載機の殲滅と共に敵艦への砲撃もしてもらう!大変だがいけるな?」

日向「勿論。心配はいらない」

提督「うむ!では複縦陣に組め!いくぞ!」

第二艦隊により敵潜水艦は全滅、艦載機も数えるほどにまで減った。優勢に進んでいるかに思われても、一気に引っくり返されることもある。それが戦だ。


瑞鳳は偵察と共に彩雲で隊列を見回した。ふと加賀と瑞鶴の方を見ると足並みがそろっておらず、陣に隙ができていた。それを狙ったのかは分からないが、少し先に全力で突撃する重巡リ級の姿があった。

瑞鳳「3時の方向に重巡リ級の姿があります!このままでは加賀さんと瑞鶴さんが危険です」

提督「ちっ!なにやってるんだあいつらは…日向にあのリ級を沈めるように言え。早急にだ!」

瑞鳳「はい!」

………………………………………

瑞鶴「加賀さん!あそこに重巡リ級が!」

加賀「そんな…まずい。このままでは……」

加賀と瑞鶴が自らが置かれている危険な状況に気づいたときにはもう遅かった。

加賀(今から迎え撃っても…間に合わない!)

加賀が覚悟を決めたその時、一発の砲弾が視界の横から現れ、重巡リ級に命中した。

加賀「…!瑞鶴!相手が被弾して弱っている隙に沈めますよ」

瑞鶴「はい!」

………………………………………

瑞鳳「日向さんの砲撃が重巡リ級に命中!その後加賀さんたちがそれを沈めました」

提督「よしっ!」

提督が安堵したのもつかの間だった。

日向「よし命中したな…グハッ!」

伊勢「日向!?大丈夫…キャッ!!」

瑞鳳「日向さんが被弾!それを見て、心配した伊勢さんも被弾しました!どちらも中破以上の被害です!」

提督「……伊勢、日向、加賀は帰還させよ」

瑞鳳「代わりに誰か呼びますか!?」

提督「そうだな……」

その頃鎮守府では…

山城「姉さま…私たちは出撃できるのでしょうか…」

扶桑「どうしたの山城?いきなりそんなことを言って」

山城「私たちは不幸姉妹やら欠陥戦艦などと言われています。そんな私たちをこの重要な戦いで使ってくれるでしょうか…」

扶桑「大丈夫よ、山城。提督は決してそんなことをしないわ。だから出番が来るまで待ってましょう」

山城「はい…姉さま」

会話が止み、少したって扶桑たちの部屋の外から足音がうるさく聞こえてきた。

吹雪「失礼します!只今第二艦隊の伊勢さん、日向さんが被弾し、加賀さんと帰還しています」

吹雪「よって提督から扶桑さん、山城さんに出撃命令が出ました!大鳳さんと共に出撃してください!」

扶桑「分かりました。戦艦扶桑、出撃いたします」

山城「了解です!扶桑型戦艦山城、出撃します!」

戻って提督たちは…

加賀「納得がいきません。帰還すべきは私ではなくて七面鳥だと思いますが」

提督「この大事な戦闘で足並みを乱すやつは不要だ。早急に帰還せよ」

加賀「聞けません。私の足を引っ張っているのはあの子です。それと何故私とあの子なのですか?あの子は姉と組ませれば良かったじゃないですか」

提督「お前と赤城だと、赤城が気付かずに慢心をしている。瑞鶴と翔鶴だと、翔鶴が謎の被弾をする。それだけだ」

加賀「…私は…仲間を守るためにここで退くわけにはいきません」

提督「…その仲間とやらに瑞鶴たちは入っていないのか?」

加賀「…勿論、入っています。けど、一航戦の誇りが私にもあります。彼女たちに負けるわけにはいかないのです」

提督「…その一航戦の誇りに何の意味がある。仲間を危険にする誇りなんて私はいらない。大和は、仲間を助けて沈んでいったぞ。戦艦大和の誇りと共に…」

提督「赤城も一航戦の誇りを持って翔鶴と善戦してくれた」

提督「過去から逃げるな。前を向け。加賀なら絶対に大丈夫だ」

加賀「…分かりました。帰投します」

提督「戦うことだけが仲間の為とは限らない。道中で伊勢、日向をしっかりと守ってくれ」

提督「できるだろ?加賀」

加賀「はい!」

振り返って見せた加賀の背中は何時もより大きく見えた。

瑞鳳「提督!3名が只今到着しました」

提督「分かった。一度ここに呼べ」

大鳳「私たちは何処に入ればいいのですか?」

提督「大鳳は瑞鶴の前に入れ。扶桑、山城は妙高、足柄の前に入れ。妙高たちは、今一番前で何とか踏ん張っているが危うい。頼んだぞ三人とも」

大鳳「はい!」

扶桑「分かりました」

山城「……」

提督「山城?大丈夫か?」

山城「えっ?あ、はい。大丈夫です…気にしないで下さい」

提督「そうか、じゃあ山城に1つだけ。確かお前は我が鎮守府に初めて来た戦艦だったな。あの時はすごく助かったぞ。この戦いでも頑張ってくれ」

提督「不幸姉妹、欠陥戦艦と言われてることなんか気にすんな。誰が何と言おうとも、私は何時でも胸を張って言えるぞ」

提督「扶桑姉妹は私の誇りだ、と」

山城「…!絶対期待に応えて見せます!」

提督「各自配置につけ!」

扶桑(ありがとうございます、提督。あの子を元気付けてくれて)

提督は思った。誰がこの姉妹の活躍を見て欠陥戦艦と言えるのか。被弾するも気にせず砲撃し、一人の艦娘が危機に陥れば身を盾にして守った。

誰がこの姉妹を不幸姉妹と言えるのか。常々提督は思っていた。彼女たちは確かに運がないかもしれない。だけどそれでも彼女たちは前を向いて毎日歩き、降りかかる不幸には耐え、訪れる幸福にはたとえ小さくとも精一杯噛み締めていた。

他の艦娘たちが小さくて気にしなかった幸福を彼女たちはしっかり感じていた。

提督(我々の回りには幸せが溢れている。その幸せを認識できる人と、できない人がいる。どちらが幸せか言うまでもないのにな)



提督(戦況は…互角?いや、まだ此方が少し不利か。だが敵の数も減ってる。あと…120隻くらいか)

思索をしている提督たちに迫る魔の砲弾。奴がついに本格的に動き出した。

長月「…ッ!ガハッ!」

文月「…いったぁ~い…」グスン

提督「大丈夫か二人とも!くそっ!まさかここまで正確に撃ってくるとは……」

提督「…まずい!」


提督の近くにいた二人が相次いで被弾した。放たれた砲撃は僅か2つ。これが意味することは1つ。

提督「長月、文月、雪風、瑞鳳!!何も考えずに全力で動け!!」

提督が叫び、その意味が分からずに彼女たちは全力で動いた。勿論、提督も雪風と共にその場を離れた。

数秒後、提督が先程いた場所で巨大な水しぶきが上がった。

提督「あそこにいたら…死んでたな」

雪風「しれぇ、どういうことですか?」

提督「おそらく敵艦隊に他とは別格な強さを持っている奴がいる」

瑞鳳「提督大丈夫でしたか!?」

提督「ああ、大丈夫だ」

瑞鳳「それと我が艦隊に甚大な被害が…正確で強い砲撃が我が艦隊を襲っています」

提督「やっぱりな…一時後退をする。全員に伝えよ!」


一時後退をし、中破以上の艦娘を数えたところその数は半分以上だった。

提督「瑞鳳!急いで第三艦隊を呼べ!」

瑞鳳「はい!」

瑞鳳から発艦した彩雲が鎮守府の方向へ飛び去っていった。

瑞鳳「提督、第三艦隊が着くまでどうするのですか?今は扶桑さん姉妹が踏ん張っていますが、敵は少しずつ近づいて来てます」

提督「瑞鳳…敵艦隊に他とは違うオーラを放っている奴がいるはずなんだが…彩雲で調べてみてくれないか?」

瑞鳳「今のこの状況でやるべきことですか?」

提督「ああ、頼む」

瑞鳳「分かりました」

皆が必死に耐えてる中彩雲が帰ってきた。

瑞鳳「異彩なオーラを放っていたのは二人いました。一人は飛行場姫、もう一人はゴスロリ(?)の格好をして、黒っぽかったです。今まで見たことがありません」

提督「了解。ありがとう」

提督(…おかしいとは思っていた。敵艦隊の伏兵や、伊勢、日向の一発で中破…)

提督(…噂には聞いていたがまさかこんなところで出会うとはな…奴を見た者で、今生きている者はいないとまで言わせた…)

提督(離島棲鬼かッ!)

瑞鳳「提督!敵との距離15,000mを切りました!危険です!」

提督「12,000mになったら言え。それと中破以上の艦は下がらせておけ」

瑞鳳は不安そうに提督の顔を見た。だが提督は敢えてそれを無視した。砲弾がまた近くに落ちて、巨大な水しぶきを上げた。

瑞鳳「敵との距離12,000mです。どうするのですか!?撤退することもままなりませんよ!」

提督「雪風!合図を送れ!」

雪風「はい!」

雪風が水面に向けて砲弾ではない何かを放った。瑞鳳は提督たちが何をやっているのか分からず慌てていたが、やがて理解した。敵艦隊に魚雷が命中したのだ。

瑞鳳「潜水艦の子たちへの合図だったのですね」

提督「ああ、彼女たちをここで待機させていた。最後の防衛線として」

瑞鳳「それならいるって先に言ってくださいよ」

提督「言ったらそれで安心して、油断するかもしれないだろ?…そろそろかな」

瑞鳳「?……!第三艦隊が到着しました!」

提督「よし!第二艦隊は直ちに帰還!後で、彩雲で扶桑姉妹によく踏ん張ってくれた、と言っておいてくれ」

瑞鳳「了解です!」

投下終了ですー

我が艦隊に初めて来た戦艦が、書いた通りの山城でした。皆さんは覚えていますかー?

えっ?他の艦種?……誠に申し訳ありませんでした

投下ですー

やっぱ覚えいるんですねぇ

高雄「第三艦隊、只今到着しました」

提督「ご苦労。皆は敵艦隊の足止めを頼む。だが回避を優先しろ。私は策を考える」

提督(…第三艦隊が来たが離島棲姫と戦うには火力が圧倒的に足りない…どうすべきか…)

突如強風が吹き、提督の官帽が飛んだ。

瑞鳳「わわっ。はい、提督」

提督「ナイスキャッチだ瑞鳳」

官帽が水面に落ちる前に瑞鳳が何とか取り、それを渡した。その時、あることが閃いた。

提督「瑞鳳、今官帽はどちらの方向へ飛んだ?」

瑞鳳「ええと、南方です」

提督「いつの間にか風下にいたのか…」

提督(…1つ策がある。だがあまりにも危険だ…どうすべきか…)

瑞鳳「私たちなら大丈夫ですよ」

提督「…何も言ってないが」

瑞鳳「顔に出てますよ。全く何年の付き合いだと思っているのですか」

提督「…君とは約一年かな?」

瑞鳳「意外と短かった…まぁ、そういう訳で私たちは大丈夫です」

提督(…不本意だがやるか…彼女たちを信じて)

提督「瑞鳳。至急金剛、霧島を呼べ。比叡はいい。休ませておけ」

瑞鳳「分かりました」

提督「皆には引き続き、複縦陣で回避に専念させよ」

幸いなことに誰一人として被弾することなく、金剛、霧島が到着した。

提督「これより、移動を始める。敵艦隊左翼側から敵との距離20,000mを保ちながら回り込む。砲撃はするな。移動と回避に専念しろ」

瑞鳳「はい、皆さんに伝えますね」

艦隊は一糸乱れずに移動をした。道中で砲撃をされたが、被害を最小限に抑え、敵艦隊に回り込むことに成功した。

提督「全艦砲撃開始!!」

艦娘たちの砲撃が始まり、敵艦隊の砲撃も強くなった。

提督(まだだ…もう少し…)

やがて砲撃による煙で当たり一面が煙に覆われた。

提督「砲撃中止!おそらく敵艦隊も煙による視界不良で砲撃をしてこないだろう」

提督「今のうちに策を授ける!皆は私の言った通りに動け!」

提督「第三艦隊を3つに分ける!先ず第一小隊は羽黒、島風、暁、響、雷、電とする!」

提督「次に第三小隊は金剛、榛名、霧島、高雄、愛宕だ!そこに私と瑞鳳、雪風も入る!」

提督「第二小隊は今呼ばれなかった者で組んでもらい、全小隊は単縦陣で突撃する」

霧島「まさかとは思いますが捨て艦戦法ではないですよね。そして、いくら提督がいるといえども第三小隊に戦力が偏りすぎだと思います」

提督「霧島は私に何故か厳しいな…まあいいか。確かに第一小隊が危険に思える。それに第一小隊には囮役をしてもらう」

羽黒「…」

提督「だが、一番危険なのは我々第三小隊だ。この作戦の内容今から話すが…」

霧島「拒否権はあるのですか?」

提督「勿論。私は君たちに強要はしたくないからな」

羽黒「わ、私は大丈夫です。提督を信じていますから」

島・暁姉妹「私たちも大丈夫!」

島風「だって提督だもん!…遅いけど」

提督「人間がかなうわけないだろ…まぁそういうわけだよ霧島」

霧島「ふふっ。ただの確認ですよ。御無礼をしてしまい申し訳ありませんでした」

提督「ああ。因みにお前ならどうする?この状況を」

霧島「私なら…全軍を一塊にして中央突破ですね。敵艦隊の中央に隙ができていますから」

提督「そうだな…」

飛行場姫「チュウオウニ、スキガアル。キケン。タイショスベキ」

離島棲姫「シッテル。テキカンタイガチュウオウニキタラ、ワタシガオサエル。ソノアイダニコウゲキセヨ」

飛行場姫「ツマリ、ワナ?」

離島棲姫「ソウダ。ヒッカカレバ、センメツデキル。ジュンビセヨ。チマツリ、ノナ」

少ないけど今回はこれくらいで

次回、乾坤一擲

ミスった。ゴスロリちゃんは「姫」じゃなくて「鬼」だった。すまん。

投下しますー

深海棲艦のカタカナ語を、一応句読点を使って意味をとりやすいようにしてみましたが、読みにくかったらすいません。

提督「以上が作戦の全容だ。各自それぞれの仕事を果たすように。さあ、行くぞ!」

第三s「おーッ!!」

…………………………

飛行場姫「テキノカンタイガ、キタ。ワガカンタイノ、ウヨクダ」

離島棲鬼「……オトリダ。カズガ、スクナスギル」

離島(ヤハリ、ヒッカカラナカッタカ。ウワサドオリノ…オトコダナ)

離島「ゼングン、サヨクホウメンヘ…ホウゲキヨウイ。ウヨクヘハ、イカクデジュウブン」

飛行「リョウカイ」

提督(やはり、囮と気づかれたか。だが、お前に気づけるかッ!!)

提督「第二小隊、行け!」

………………………………

飛行「サスガダナ。ドンピシャダ。マエトハ、クラベラレナイカズダ」

離島「…」

飛行「ゼンモンセイシャ!」

………………………………

吹雪「那智さん!敵艦隊から砲撃が来ました!」

那智「分かってる!撃ち返せ!」

那智(これも計算通りなのか…しかし第三小隊はどうするつもりなんだ)

第一、第二小隊には第三小隊がどのように動くのか知らせていない。提督は彼女たちなら間違いなく反対すると思ったからだ。

提督「さあ、お前ら行くぞ…覚悟を決めろよ」

榛名「はい、行きましょう!」

雪風「皆が無事であるように願って…」

提督「突撃だ!!」

…………………………………

離島(オカシイ。アマリニモ…タンジュンスギル)

飛行「ウテウテ!テキタイショウゴト…シズメテシマエ!」

離島(…ソウイエバ…テキタイショウハ、アノナカ二…イルノカ?)


飛行「ムッ。モウイッタイガ、キタヨウダ。テキトウニ、アシラットケ!」

離島「…オイ、ソノカンタイノヘンセイハ?」

飛行「クチク…イチ、ケイクウボ…イチ、ジュウジュン…ニ、センカン…サン!?」

離島(マサカ、アノナカニ!?)

飛行「バカナ…マッスグコチラニ、ムカッテキテイル」

離島「…ソウイエバ、スキヲ…タイショシタノカ?」

飛行「イヤ、シテナイガ…」

離島(マサカ…イヤ、マテ。サスガニ、ソコマデハ…シナイハズ)

飛行「シンロヘンコウ…シナイゾ」

離島「マズイ!テキハ、チュウオウトッパスルキダ!」

飛行「ナラバ、センメツデキル」

離島「チガウ!ゼングンガイマ、サヨクヲムイテイル!コレデハ、フカノウダ!」

飛行「ゼングン、チュウオウニムカッテクル、アノカンタイヲ、ネラエ!」

離島「ダメダ、マニアワン!!」


瑞鳳「敵はまだこちらを撃ってきません!」

提督「おそらく、第二小隊に気を取られているはずだ 」

瑞鳳「敵との距離3,000m!」

提督「進め!」

そして、第三小隊は敵艦隊の中央に入った。第一、第二小隊を両翼から囮とした後、隙のある中央に突撃。この奇襲は成功した。

雪風「ひゃっ!あんな近くに敵艦が…」

提督「恐れるなとは言わん!目を瞑っててもいい!ただ、進め!我らが母港へ向けて…進め!!」

敵艦隊はまさかの味方の中央からの砲撃に困惑した。しかも、一発が戦艦、重巡の砲撃だ。離島棲鬼による統率は完全になくなった。

離島「クソッ!コノママデ…オワレルカァ!」

離島棲鬼は一人で突撃しようとした。その時彼女は見た。一丸となって進む艦娘たちを。それは、海の全てを従えた竜神のように見えた。

そして、離島棲鬼は初めて恐怖を覚えた。

離島(ア、アシガ…ススマナイ…コレガ、キョウフナノカ…)

第三小隊が中央突破してる頃、第一小隊が敵艦隊の後方にたどり着いた。

羽黒「皆さん!反転し提督の援護に回ります!第三小隊が突破した後は、この海域を2時の方向から抜けます!着いてきて下さい!」

島風「オウッ!」


榛名「提督!敵艦隊がこちらに砲撃を開始してきました!」

提督「被弾は気にするな!私たちは砲撃をしながら突撃するだけだ!」

霧島「右翼からの攻撃が激しくなって来ました!」

提督「やはり立ち直りが早いのは右翼か…右翼を重点的に狙え!」

瑞鳳「……!?右翼の砲撃が…弱まった?」

提督「あれは…第一小隊。どうやら反転して、戻ってきたらしい。このまま抜けるぞ!」

両翼からの援護もあり、被弾するも何とか中央突破できた。突破した前方には先程呼んでおいた、第四艦隊がいた。

長門「第四艦隊、到着したぞ」

提督「ああ、第四艦隊は戦闘用意せよ。第三艦隊は直ちに帰投し、修理せよ」

第三艦隊が帰投しようとしたその時、提督の名前を呼ぶ声が聞こえた。

島風「提督!羽黒さんからの伝言を伝えにきたよ」

島風「私が大破してしまい、戦力的に不安があるので、援軍をくださいだって」

提督「分かった。そうだな…榛名、祥鳳。島風と共に、第一小隊の護衛に向かってくれ」

榛・祥「了解です!」

第三艦隊が見えなくなり、戦闘用意を終えた第四艦隊が残った。

提督「さて、お前らも見ただろ。第三艦隊の被害を。彼女たちはよくやってくれた」

提督「お前らは、我が艦隊の精鋭たちだ。さあ、どんな働きをしてくれる?」

長門「お前に最高の勝利を与えてやる」

木曾「おい」

提督「よし!これより殲滅戦を始める!やるぞ!」

第四s「おおーッ!」

第三艦隊の働きにより、劣勢から優勢へと変わった。第四艦隊も、素晴らしい働きをしたが、飛行場姫と離島棲鬼は一筋縄ではいかなかった。

長門「ちっ!何だあの二体は。沈まないぞ…」

提督「何度でも撃て。必ず終わりが来る」

そしてついに、その時が来た。飛行場姫が沈み始めた。

飛行「マタ、シズムカ…オマエトナラ、カテルト…オモッタガナ…」

飛行「ニゲロ、リトウセイキ。ニゲテ、ワタシノ…カタキヲ…トッテクレ」

離島「…コトワル。シズムトキハ、イッショダ」

飛行「……バカナヤツヨ」

そう言って、飛行場姫は沈んだ。その光景を提督たちはしっかりと見ていた。

離島「マダ、ワカラヌ。テキタイショウノ…クビヲトレバ…ワレラノカチダ!」


長門「なっ!?もう一体がこちらに突っ込んで来るぞ!」

提督「全門斉射!!ここで、沈めよ!」

第四艦隊から放たれた砲弾、魚雷が離島棲鬼に当たり、当たり一面は煙に覆われて見えなくなった。

瑞鳳「目標完全に沈黙…でしょうか」

提督「………」

瑞鳳「出てきません。沈めたと思われます」

提督「……まだだ!!」

そう言った瞬間、離島棲鬼が勢いよく飛び出してきた。

提督「撃て!今度こそ、引導を渡してやれ!」

長門「あれを食らってまだ動けるのか!くそッ、砲撃が間に合わん!」

提督と離島棲鬼の距離が1,000mを切った。提督は何の確証もなく彼女の名前を叫んだ。

彼女は既に砲撃の準備が完了していた。提督の近くにいたから感じたのだ。まだ動ける、と。

提督「雪風!撃てーッ!!」

雪風から砲弾が放たれた。その光景を長門は砲撃の準備もせず見つめていた。

長門(誰だ…雪風の隣で霞んでいるのは)

長門(!…そうか。結局はお前に助けられたのか…大和よ)

雪風の放った砲弾が、離島棲鬼を貫いた。

離島「ガハッ…コレマデカ…」

提督と沈み行く離島棲鬼との距離は、わずか100mもなかった。その距離を提督はゆっくりと詰めていった。

離島「コノキョリデモ…オマエノ、クビヲ…トレナイノカ…ウゴケン……ムネンダ」

提督「……」

離島「スバラシイ…サイハイダッタ…」

提督「……」

離島「…ナマエハ?」

提督「…真田だ」

離島「オマエノモトデ…タタカエル…カンムスタチモ、ウレシイ…ダロウナ」

提督「……」

離島「マケルナヨ…コノ、タタカイヲ…オワラセルタメニ」

離島「タイセツニシロヨ…ナカマタチヲ」

提督「無論だ」

離島棲鬼が初めて笑ったように見えた。すると、離島棲鬼は沈むのではなく、光の粒となり始めた。

提督「総員、敬礼!」

提督は敬礼をした。敵であっても構わない。ただ一人の武人として、見送りたかったのだ。

光の粒が完全に空の中に消えていき、提督は皆のほうへ振り返った。

提督「さあ、帰るか。今夜は宴会だな」

第四s「やったー!!」

瑞鳳「あの…敵の最期は沈むのじゃなくて、消えていきましたよね…」

提督「深海棲艦は負のオーラで構成されていると聞いた。だから、もし満足して沈んだら、どうなるのか気になっていたんだ」

提督「あれが…満足した者の最期かもしれんな」

瑞鳳「そうだといいですね…」

提督「…おい雪風!何をやっている、帰るぞ!」

気がつくと雪風は、先程離島棲鬼が消えていった所にいた。

雪風「しれぇ。これが、あそこに浮かんでいました」

そう言って、渡したのは一枚の写真。そこには二人が写っていた。艦娘の方はぼやけていて分からなかったが、艦型から察するに駆逐艦だろう。

もう一人は、その駆逐艦の提督だろう。その顔はどこか見覚えがあった。

提督(……あの人も、やっていたのか…提督を)

瑞鳳「提督!どうしたの?ほら、皆待ってるよ!」

提督「ああ、帰ろう」

顔をあげると皆がこっちを見ていた。皆の顔を見て、やっと実感できた。勝てた、と。

投下終了ですー

更新が遅くて申し訳ない

投下しますー

投下しますー

榛名「皆さん!提督たちが帰ってきましたよ!」

母港では、第四艦隊と提督たちを皆総出で待っていた。

鈴谷「おおー、皆無事じゃーん。おかえりー!」

提督「ただいま」

鈴谷「いやー大変だったね」

提督「でも、やっと何かに気付けたような気がするよ」

鈴谷「ほほーう。それは?」

提督「絆…かな」

鈴谷「またまた、格好いいこと言っちゃって」

提督「ははっ。さあ、今日は宴会をするぞ。皆用意しろ!」

加賀「さすがに気分が高揚します」

提督「お前らは食い過ぎんなよ」

加賀「頭にきました」

隼鷹「提督!酒は飲んでいいのかい!?」

提督「いいぞ、その代わり駆逐艦とかには絶対に飲ませるなよ」

隼鷹「ほいほーい。飲み明かすぜ!」

しばらくして、宴会の用意が終わり皆が食堂に集まった。

提督「えー、今日は本当にお疲れだった。皆のおかげで誰も沈むことなく、勝つことができた。本当にありがとう!これより宴会を始める!さあ、楽しもう!!」

艦娘s「イエーイ!!」

どんちゃん騒ぎが始まった。それぞれが騒ぎ、飲み食いし、仲間と談話していた。その光景を提督は微笑みながら眺めていた。

瑞鳳「提督、どこ行くの?」

提督「ちょっと、トイレにな」

瑞鳳「いってらっしゃい」

赤城(酒瓶を隠し持ちながら、トイレですか…)

提督が席を立ち、数分後赤城も席を立った。

瑞鳳「あれ?赤城さん、どこ行くんですか?」

赤城「えっ…ああ、お花摘みです」

瑞鳳「はあ、いってらっしゃいです」

瑞鳳(おかしいなー赤城さんって食事中にトイレなんか行くっけ?絶対に食事中には食べ物から目を離さない人だったような気がするけど…)

赤城(あれ、絶対疑っている顔ですね…)

瑞鳳「まあいいか。その分、私たちの食べる量が増えるだけだし」

赤城(ほっ。さて、提督は…おそらくあそこでしょう)


その頃、提督は一人で海を眺めながら、夜空の下で酒を飲んでいた。そこに赤城がやって来た。

赤城「やっぱりここにいましたね」

提督「えっ!?お前何でここにいんの?もう、宴会用の食料食い尽くしたの!?」

赤城「失敬な…私の代わりに加賀さんが食べてますよ」

提督「代わりにって…お前ら、胃袋でも繋がってるのかよ」

赤城「そんなことはいいですよ。それより、私もお供していいですか?」

提督「断る」

赤城「えっ?そこはいいよ、って言う場面でしょう」

提督「お前、私の持ってきた酒を直ぐ飲み尽くすだろ」

赤城「何言ってるんですか、全く」

提督「じゃあそのでかい盃をどっかに置いてこいよ」

赤城「………」

赤城「冗談ですよ。ほら、ちゃんと普通の大きさの盃もありますから」

提督(かなり間が空き、そんな苦渋の決断をしたみたいな顔して冗談ねぇ)

提督「まあ、いいか。絶対そのでかい杯を使うなよ」

赤城「わ、分かってます…よ?」

提督「やっぱどっか行け」

赤城「ごめんなさい、嘘ですから!」

提督「……はあ…」

赤城「そういえば、前から聞きたかったのですけど、何故提督の一人称は“私”なんですか?」

提督「男で“私”は似合わないのか?」

赤城「いや、乱雑な言葉遣いをしときながら一人称だけは私なのが気になりました」

提督「さらっと酷いこと言ったよな」

赤城「そこは今は置いときましょう」

提督「強いて言えば、親の教えかな。私って言っておけば何となく大人に見えるからって理由でだ」

赤城(ずいぶんと適当な親だな)

提督「でも、たまに俺って言ってるときはあるらしい」

赤城「らしい、ですか?」

提督「同僚から言われたけど、記憶にないんだよなぁ。どうやら無意識のうちに言ってるらしい」

赤城「因みにどんな時ですか?」

提督「ぶちギレてるときらしい」

赤城「へぇー。聞いてみたいですね」

提督「まぁその頃は、結構短気だったからな」

赤城「はあ。ところで提督の両親は今何処に?」

提督「……遠いところだよ…」

赤城に尋ねられた提督は、遠い目で夜空を眺めた。それを見て赤城が何かを察した。

赤城「…すいません。嫌なこと聞いてしまって」

提督「ええと、確か青森だったな」

赤城「おい、私の感情を返してくださいよ。ボーキ付きで」

提督「くっ、この強欲空母sめ」

<アタマニキマシタ

<ムッ、テイトクガイナイゾ
<ソウイエバ、モドッテキマセンネ
<アカギサンモイマセンヨ
<アタマニキマシタ

提督「…加賀はどんだけ頭にきてるんだ」

赤城「さぁ…」

提督「さて、皆に何か言われるまえに戻るか」

赤城「そうですね。そう言えば提督。今日の戦闘中に加賀さんに何か言いましたか?」

提督「ん、まぁちょっとな」

赤城「加賀さん、すごく落ち込んでいましたよ」

提督「ああ…言い過ぎたかもしれないな」

赤城「まぁでも加賀さんですから、ボーキあげておけばすぐに気分を良くしますけどね」

提督「そんなこと言ってると加賀が怒るぞ。頭にきましたって」

赤城「ふふっ。そうですね」

加賀「頭にきました」

赤城「」

提督「……」

加賀「提督、ちょっと赤城さんをお借りしますね」

提督「いいぞ」

赤城「えっ!?ちょっ、提督!助けてくださいよ!」

加賀「では、これにて」

提督「お疲れさま。二人とも」

加賀「提督も今日はお疲れさまでした」

赤城「そんなことより助けてくださいよ!可愛い部下の操の危機ですよ!」

提督「大丈夫だ。後でボーキあげるから」

赤城「ボーキなんかで私の心の傷は治りませんよ!あっ、でもくださいねっ!多目に」

提督「うん、大丈夫だな。ボーキに百合の花もつけとくから」

加賀「そろそろいいですか?」

提督「おう、じゃあな二人とも」

<ヤメテ!オネガイ、カガサン!
<…ムラムラシテキマシタ
<イヤァァァ!

提督「全く、うるさい奴等だな。私もさっさと戻るとするか」

赤城と加賀は部屋に、提督は皆がいる食堂へと戻っていった。食堂は夜とは思えないほど騒がしかったが、それもまた良いものだと提督は思った。

提督(やっぱり、明るく過ごすのが一番だな)

鎮守府の夜は、まだまだ明けそうにない。

投下終了ですー。

ビスマルの建造約20連敗中!!(ノ-_-)ノ~┻━┻

これか
いいよなこの人の絵
http://i.imgur.com/zJ3FzvX.jpg
http://i.imgur.com/592arRm.jpg

投下しますー

>>277
そう、それです。不肖ながらもうひとつの絵の方も後に書かせて頂きます。

朝。雀がチュンチュンと鳴き、それを聞いた提督はゆっくりと頭を上げた。

提督「む…いつの間にか寝ていたのか…イテテ、昨夜に酒を飲みすぎたな。頭が痛い…」

フラフラとした足取りで薬を取りに、食堂へ向かった。

提督「うわっ。食堂汚なっ!これは後で、皆で掃除しないとな…っとそれより薬だ」

提督「何処だ……おっ、あった」

提督が薬を飲み、外の空気を吸いに食堂を出ていった。

提督「太陽が眩しいな …」

鈴谷「提督も十分眩しいよ」

提督「おっ、おはよう。意外と早いな」

鈴谷「おはよー。いやー昨日熊野が何か知らんけど襲ってきたから、くすぐってやったらすぐイッ……寝ちゃったんだよ。だから鈴谷も早寝したんだよー」

提督「お前らも大変だったんだな…熊野はまだ寝てるのか?」

鈴谷「んー、さっき見てみたら、まだビクンビ……寝てた」

提督「お前、どんだけ熊野のことくすぐってたんだよ」

鈴谷「…一時間ぐらい?」

提督「長えよ…普通疲れて飽きるだろ」

鈴谷「それがくすぐってるうちにさ、熊野が喘ぎご……変な声を上げたから、面白くなってつい」

提督「ついじゃないだろ…」

鈴谷「いやー、提督にも見せたかったなぁ。熊野が乱れまくった姿。あれ見たら、鈴谷もレズでもいいかなぁって思ったから」

青葉「ありますよ、その映像」

提督「ぬおっ、いつの間に」

鈴谷「本当?熊野に見せるからちょっと貸してよ」

青葉「いやぁ、無料というわけには…」

鈴谷「盗撮だよね、それ」

青葉「あ、はい。いいですよ。喜んでお貸しします」

鈴谷「サンキュー、青葉」

青葉「提督もいります?」

提督「………いや、遠慮しとこう。流石に熊野に悪いから」

青葉「男ならそこは喜んで買わないといけませんねぇ」

提督「熊野のとの仲を壊したくないからな」

青葉「紳士ですねぇ、その性格損しますよ」

提督「うっせ」

鈴谷「じゃあ、鈴谷はこれを熊野に見せてくるねー。あっ、青葉」

青葉「何です?」

鈴谷「その映像、ネットに流したら許さないからね!」

青葉「勿論ですよ!」

鈴谷「今度こそじゃあねー」

提督「程々にしとけよ」

青葉「私が撮ったことは秘密にしといてくださいねー」

提督「それは、無理だろ」

青葉「やっぱりですか」

提督「しかし、そんなの撮ってどうするんだ?」

青葉「ふふふ、色々と使い道があるんですよ」

提督「ふーん、まぁいいか。お前も程々にしとけよ」

青葉「了解です!」

提督「じゃあ、私もそろそろ執務室に戻るとするかな」

青葉「頑張って下さいねー」

提督「おう」

青葉(しかし、提督の自家発電が撮れれば結構な値段で売れると思うんですけど、全くしませんね。どうなっているんでしょうか)

青葉(けど、青葉は諦めません!必ず撮ってみせますよっ!)

青葉が、どうでもいいことをを決意した日だった。

執務室にはカリカリという音だけが響いていた。昨日の戦いで、今日は全員に休暇を出していたため秘書艦はいなかった。たまに外から駆逐艦たちの遊び声だけが聞こえた。

瑞鳳「失礼します」

提督「どうした?」

瑞鳳「ええと…提督の手伝いをしようと思って来ました」

提督「いいよ、今日は全員に休暇を出したんだ。ゆっくりと休んでくれ」

瑞鳳「でも、なんか悪いじゃないですか」

提督「構わんよ。君たちは、休むのも仕事だ」

瑞鳳「むぅ…じゃあここで休んでます」

提督「何故ここなんだ」

瑞鳳「ここが一番休めそうな場所なので」

提督「…はぁ、じゃあ静かにしてくれよ」

瑞鳳「はーい」

提督の止まっていた手がまた動き出した。

提督「……………」カリカリ

瑞鳳「♪」ジー

提督「………」カリカリ

瑞鳳「♪」ジー

提督「…」

瑞鳳「♪」ジー

提督「…集中できないんだが」

瑞鳳「そう言わず、頑張って下さいね」

瑞鳳が悪戯っぽい笑みを浮かべて提督を見た。それを見た提督はやがて諦めた。

提督「やれやれ、じゃあ瑞鳳も手伝ってくれ」

瑞鳳「はーい。何をすればいいですか?」

提督「とりあえずこれとこれと…」

提督と瑞鳳は明るい雰囲気に包まれながら、時間を過ごした。

提督「よしっ。今日はこれで終わりだな」

瑞鳳「お疲れさまー」

提督「瑞鳳もお疲れさま」

瑞鳳「結構時間かかったね」

提督「まあ溜まってたからな。さて、私はこれから外の空気を吸いに行くけどお前はどうする?」

瑞鳳「うーん。一回部屋に戻ろうかな」

提督「おう。んじゃ」

瑞鳳「はーい」

提督と瑞鳳が別れた後、提督は外に出て雪風にあった。

雪風「しれぇ、こんにちは!」

提督「よっ雪風」

雪風「しれぇは何しにここに?」

提督「ちょっと外の空気を吸いに来たんだよ」

雪風「じゃあ、雪風とお話ししてくれませんか?」

提督「ああ、いいぞ」

すぐ近くにあった芝生に二人は腰を降ろして、話し合った。戦いのこと、友達のことなど。やがて二人はある話題にたどり着いた。

雪風「そう言えば、しれぇ…ちょっと聞いてもいいですか?」

提督「ん?いいよ。内容にもよるけど」

雪風「…大和さんのあの言葉です」

提督「…あの言葉とは?」

雪風「大和さんがしれぇ最後に残した句です。どうしても意味がわからないのです」

提督「…まだ覚えているか?」

雪風「はい」

提督「じゃあ、句の頭の部分を言ってごらん」

雪風「ええと…あ……い……し……て………る」

雪風「…!愛してる、ですか」

提督「そうだよ。大和は最後に変なふうに伝えやがって…初めは、分からなかったよ」

雪風「しれぇは何て答えたのですか?」

提督「…秘密」

雪風「教えてくださいよ…」

提督「ゴメンな。でも、やっぱりダメだよ」

雪風「えー、そんなに言うなら我慢します」

提督「そろそろ夕食だよ。中に入ろう」

雪風「分かりました!」

二人は一緒に建物の中に戻っていった。

提督(言っちゃったけど、雪風にならいいだろ?お前の言葉を、命を懸けて伝えてくれたんだから)

提督(なぁ…大和)


一日が過ぎた。また明日からはいつも通りの日常が始まる。出撃もあるだろう。だが提督は別に怖くはなかった。いつも通りの日常が一番幸せなのだから。

投下終了です。


予習だよ!これを分からないと混乱するかも知れないので…

・提督→真田
・大将→津田
・元帥→秋山
・憲兵隊長→唐川

上記の人たちの提督の呼び方は「真田」です。よって、彼らと話しているうちは表記は「真田」となります。呼び方が、提督君だとなんかあれじゃーん?

余談だけど、ロッテの唐川さん頑張ってほしいですー

乙乙

「男くん」だの「DQN女Aさん」だのに見慣れるとあんまり気にならない「提督くん」

おひさです。投下しますー


>>288 なんやて…まぁでもモブAとかも出しますけどね

提督「んじゃ、行ってくるわ。留守番頼んだぞ」

瑞鳳「いってらっしゃい。おみやげよろしくね」

提督は本部から呼ばれ、東京に行くことになった。付いていきたいという者もいたが、どうせ観光がしたいんだろ、ということで提督一人で行くことになった。

大鳳(提督とデートしたかったのに…)

榛名(絶好のチャンスが…)

赤城(東京のいろんなものを食べたかった…)

提督「出撃、遠征はするなよ。大事なことは私に聞け。その他のことは、各自で判断しろよー」

そう言い残して提督は東京へと向かった。


数時間後、真田は海軍省にたどり着いた。

真田「相変わらずここの雰囲気には慣れないな」

真田は建物の中に入り、津田大将のいる場所へ向かった。

真田「失礼します。真田、ただいま到着しました」

津田「おお、よく来たね。久しぶりだな」

真田「お久しぶりです。それで、今回呼ばれた理由をお伺いしたいです」

津田「何だと思う?」

真田「…私には分かりかねます」

真田(相変わらずこの人の表情から何を考えているのかわからないな…)

津田「そう固くなるな。今回の件は先の大戦の褒美だよ」

真田「先の大戦とは?」

津田「おいおいしっかりしてくれよ。150以上の敵艦隊を撃破し、離島棲鬼まで沈めたようじゃないか。これまでで、類を見ない活躍だぞ」

真田「ありがとうございます」

津田「で、その褒美なんだが君は何がいい?」

真田「…無くなった資材の補給ですね」

津田「欲のないやつだな。そういうのじゃなくて金とかあるだろ?」

真田「……じゃあ、私に人事権を一時使用させていただけませんか?」

津田「人事権?海軍に君の親戚がいたという話は聞いたとき無いがな」

真田「違います。私がしたいのは提督の選別です。有益な者と無益な者を分けて、無益な者は処分したいと思います」

津田「ほう…自ら恨まれ役を買うか。…よし!許可しよう」

真田「いいのですか?」

津田「ああ。秋山元帥殿には俺から言っておく。大丈夫だ。あの人は生粋の愛国者だからな。十中八九許可してくれる」

真田「ありがとうございます!それでは、これから各地の提督たちの戦果と損害を比較し、選別をします。大将殿から皆に、最新の報告書を出すように指示してくれませんか?」

津田「うむ、分かった。直ちに急用として、全員に指示しよう。明日になれば届くはずだ」

真田「はっ。それまで、過去の報告書を調べてみます」

津田「無理はするなよ。人手だったらいくらでもだすからな」

真田「是非お願いします。それでは、私はこれにて」

津田「遠慮も情もいらん。存分にやれ」

真田「はい。もとよりそのつもりです」

そう言って提督は部屋から出ていった。

津田(恐らくは解雇されるのはあいつらだろう。解雇されるとなれば言い合いは必須…)

津田(さて、彼の話術も見せてもらおうかな)

津田が部屋で一人でほくそ笑んだ。

約一週間がたち、真田が解雇する者を決め、それを津田が了承した。後は、彼らにそのことを伝えるだけになった。そして伝える日が今日だ。

津田「さて、遂にこの日か」

真田「はい」

津田「そうだ。君に一人紹介しよう。と言ってももう面識はあるかも知れないが。おい、入ってこい!」

唐川「失礼します!」

津田「彼が憲兵隊長の唐川君だ。今日は彼も私たちと一緒にいてもらう」

真田「分かりました。唐川さんお久しぶりです」

唐川「約一年ぶりですかね。最後に会ったのは」

真田「一年前だと…確か私の鎮守府に見回りに来たときでしたね」

唐川「ええ、そうです。今日は頑張って下さいね」

真田「勿論です」

津田「さて、協議まで後30分だ。時間になったら二人ともここに集まれ。それまでは、時間を潰しておけ」

真田「分かりました。では、失礼します」

真田が部屋から出ていくと、偶然あの人に会った。

先輩「おお、真田。久しぶりだな」

真田「…お久しぶりです。先輩」

先輩「聞いたぞ、お前の活躍。俺もお前の先輩として鼻が高いぞ」

真田「…ありがとうございます」

先輩「ところで何故お前はここにいるんだ?俺はこの前海域を制圧したからな。ククク、それの褒美だろう」

真田はその事を知っていた。そして、そのために多くの犠牲を出したことも。

先輩「後30分か。じゃあな、お前も頑張れよ」

真田「……ええ」

先輩が去っていった。その背中を真田はずっと睨んでいた。


時間が来た。津田、真田、唐川と選ばれた3人が部屋に集まった。

先輩(何であいつがあっち側にいるんだよ。気に入らねぇ…)

津田「さて、これから真田君から君たちの処遇について伝えよう」

先輩(はっ?処遇?どういうことだ?)

真田「この度ここに集まられた皆さんは、提督業から外させてもらう」

先輩「何を言ってるんだ?」

真田「お静かに。これまでの貴殿方の出した戦果と損害を比較した結果、貴殿方は日本にとって益なし、と判断されました。よって、直ちに辞めてもらいます」

モブA「へっ?……マジかよ…畜生ッ!」

津田(まず、一人か)

先輩「お前…先輩である俺を切ろうっていうのか!」

真田「無能は要りません」

先輩「てめぇ!先輩である俺の恩を忘れたのかッ!」

真田「お前への恩などあの日から忘れてる」

先輩「あの日?」

真田「初めてお前の鎮守府に行ったときだ」

先輩「はっ。なんだい、俺たちが艦娘たちを無下に扱っていたからそれで逆恨みってか」

先輩「大将殿!個人の逆恨みで、我々の処遇を決めるのはおかしいと思われます!」

津田「とりあえず話し合いを続けろ。私の最終決定はそれからだ」

先輩「何か言ってみたらどうだい?兵器に心でも奪われた真田よ!」

真田「…兵器…か。彼女たちは兵器なのか?」

先輩「何言ってんだ。人間とは思えない力に砲撃もできる。それに何と言っても、艦娘は機械から産まれてきた。紛れもない兵器なんだよ」

真田「我々人間と思いを共有出来てもか?」

先輩「勿論。思いなんてサブだろ」

真田「物と生物の違いは、心があるかだ。人間と他の生物の違いは、人間の形をし、人間の言葉が彼らに通じるかだ」

先輩「お前は、艦娘たちはどちらも出来るから人間だと?」

真田「その通りだ」

先輩「ククク、本当にお前は分からず屋だな。もう一度言う。人間ができるか?艦娘たちがやっていることを」

真田「分からず屋はお前だ。昔、ある提督が艦娘を誤って解体した。その時残ったのは普通の少女だ」

先輩「…」

真田「そして、艦娘たちは大破しても艦娘自身には怪我がない。何故だと思う?」

先輩「…本体が艤装だからか」

真田「そうだ。艦娘自身は、その艤装をつけられる選ばれた[人間]なんだ」


先輩「くっ…だが艤装をつけている艦娘は紛れもなく兵器だ!そしてその兵器を使って俺たちは戦わなければならない!時には非情な決断も戦争には必要だろ!」


真田「お前らがやっているのは非情な決断ではない。無謀な特攻だ!」


先輩「黙れ!兵器は戦うことが仕事だ!艦娘たちもそれを分かっている!その証拠に艦娘たちは、俺の命令に反抗したことがない!」


真田「…艦娘たちがどんなに嫌であっても、我々提督たちに反乱を起こさないか分かるか」


先輩「だから分かっているんだろ、自分がやるべきことを。それとも、もしかしたらプログラミングされてるんじゃないのか」

真田「ふざけるな!!彼女たちは親というものを知らない。そしてそのなかで初めて会う大人が我々提督だ!」


ふと真田に浮かんで来たのは、初めて見た先輩の秘書艦だった子の笑み。込み上げてきたのは、あの時の悔しさ。

真田「彼女たちはどんなに苦しくても、辛くてもいつも我々を信頼してくれてるんだ!!私たちがこの状況を変えてくれると信じて!」

真田「それなのに…お前らはその信頼に応えようとしたことはあるか!!言ってみろ!」

先輩「お、俺たちは多忙な身だ。いちいち一人ずつに構ってられるか」

真田「まだ分からぬか!何も一人に丸一日かけろという訳ではない!たった10分でもいい。その時間を彼女たちと談笑することなどに使ってやれば、何人の艦娘たちの心を救えただろうか!」 真田「兵器だからとかは関係ない!心を持ち、私たちと会話ができる。それだけで仲間として十分なのに!仲間と意志疎通ができない者など辞めちまえ!!」

先輩「くっ………た、大将殿。真田は興奮するあまり錯乱しているようです。これ以上の話し合いは無意味なものと…」

津田「残念。もっと聞きたかったのに。おい、やっぱりお前は解任だ」

先輩「そ、そんな!」

津田「真田を論破すれば考えたが、やっぱり無理だったか」

先輩「クソォォォォ!」

唐川(あと、一人か。だが何故だ?最後の一人は余裕そうだが…)

津田「さて、最後は君か。何か言いたいことは?」

>>297 ミスった。訂正

真田「ふざけるな!!彼女たちは親というものを知らない。そしてそのなかで初めて会う大人が我々提督だ!」


ふと真田に浮かんで来たのは、初めて見た先輩の秘書艦だった子の笑み。込み上げてきたのは、あの時の悔しさ。



真田「彼女たちはどんなに苦しくても、辛くてもいつも我々を信頼してくれてるんだ!!私たちがこの状況を変えてくれると信じて!」


真田「それなのに…お前らはその信頼に応えようとしたことはあるか!!言ってみろ!」


先輩「お、俺たちは多忙な身だ。いちいち一人ずつに構ってられるか」


真田「まだ分からぬか!何も一人に丸一日かけろという訳ではない!たった10分でもいい。その時間を彼女たちと談笑することなどに使ってやれば、何人の艦娘たちの心を救えただろうか!」


真田「兵器だからとかは関係ない!心を持ち、私たちと会話ができる。それだけで仲間として十分なのに!仲間と意志疎通ができない者など辞めちまえ!!」


先輩「くっ………た、大将殿。真田は興奮するあまり錯乱しているようです。これ以上の話し合いは無意味なものと…」


津田「残念。もっと聞きたかったのに。おい、やっぱりお前は解任だ」

先輩「そ、そんな!」

津田「真田を論破すれば考えたが、やっぱり無理だったか」

先輩「クソォォォォ!」

唐川(あと、一人か。だが何故だ?最後の一人は余裕そうだが…)

津田「さて、最後は君か。何か言いたいことは?」

モブB「命令とあらば、従いましょう」

モブB(ふん。提督など、コネでまた戻れるわ)

津田「そう言えば君の親戚には秋山元帥殿がいたな」

モブB「ッ!」

津田「そしてその人から君に手紙が届いている。君に聞かせてあげよう」

津田「此度のこと、実に遺憾である。一度頭を冷し、海軍軍人として恥じぬように己の力で励むべし、だそうだ」

モブB「ちっ!」

津田「ハハハッ。どうせコネでまた戻ろうとでも考えてたんだろ。…甘く見るなよ。能無しのお坊ちゃんよ」

モブB「てめぇ!」


罵倒されたモブBは軍刀に手をかけ、引き抜こうとした。唐川はいきなりの出来事に思考がついていかず、動くことができなかった。

モブB「このクソ野郎がッ!」

間に合わない。そう思った唐川は目をつぶってしまった。しかし、聞こえてきたのは一人の落ち着いた声。

真田「おい、何をしているんだ」

唐川が目を開けると、そこには真田がモブBの喉元に軍刀を当てていた。

唐川(馬鹿な…あの一瞬の出来事に反応したというのか)

真田「動くなよ。死にたくなければな」

モブB「あ……ああ」

津田「おいおい、脅しちゃ話してくれないだろ。刀を引いてくれ」

真田「しかし…」

津田「大丈夫だって、ほら」

そう言って津田が指を指した先には軍刀があり、モブBのちょうど心臓のところに当ててあった。

しかしその刀の先端は折れていた。

真田「…はい」

津田「さて、君はその抜こうとしている刀をどうする」

モブB「ちっ!」カチャ

津田「物分かりが良くて助かるよ。で、他に何か言いたいことは?」

モブB「…」

津田「無いようだね。じゃあこれでおしまいにしよう。各自それぞれの鎮守府で荷物をまとめるんだな」

先輩「真田、覚えてろよ…」

真田「…」

三人が出ていった後、最初に口を開いたのは真田だった。

真田「そう言えば、何故大将殿の軍刀が折れていたのですか?」

津田「…昔ちょっとね」

真田「はぁ…代えたりはしないのですか?」

津田「これは大切な物だから代えたりはしない」

真田「家宝とかですか?」

津田「そうだな…強いて言えば元家宝だ。今は家宝なんかより強い思い出があるからな。この話はもういいだろう」

真田「では、私はこれで失礼します」

津田「ご苦労さん」

真田が出ていくと津田の雰囲気がいきなり変わった。

津田「さて、唐川君。憲兵隊長なんだからしっかりと守ってくれないと」

唐川「申し訳ありませんでした」

津田「まぁそれはいいとして、憲兵たちにはこれから元提督たちの鎮守府に行ってもらう」

唐川「何故ですか?」

津田「 彼らを処分してもらう。彼らは損害を出しすぎた上に、生かしておいても何の益が無いからな」

唐川「…殺すのですか」

津田「そうだ。元帥殿も最初は渋っていたが、許諾してくれた」

唐川「……」

津田「嫌か?」

唐川「命令とあらば殺ります。ですが、正直に言うと嫌です」

津田「ふっ、そう言うと思ったよ。逆に喜んで殺しに行ったら俺が不安になる」

唐川「それでは、殺さなくてもいいのですか?」

津田「彼らを生かすか殺すかはお前に任せる。鎮守府に行って決めてこい」

唐川「はっ!分かりました。直ちに憲兵を集めて各鎮守府に向かわせます」

津田「ああ。では下がれ」

唐川「失礼しました」

津田(どんなにあそこが酷いか分かるか?唐川よ。見てこい、地獄を)

津田は一人目を閉じ、思考の世界へと向かった。

時間が経ち、先輩が鎮守府に着いた。

先輩「てめぇら全員集まれ!」

その怒声を聞いて、艦娘たちは食堂に集まった。

秘書艦「ど、どうしましたか?」

先輩「てめぇらが役に立たないから俺が提督を辞めることになっちまったんだよ!どうしてくれるんだよ、おい!」

秘書艦「わ、私たちは精一杯戦いました…」

先輩「口答えしてんじゃねぇ!こうなったら仕方がないからてめぇらには責任をとってもらう」

秘書艦「責任とは?」

先輩「俺が呼んだ奴は共に、俺の家に行ってもらうんだよ!まずはお前だな」

秘書艦「そんな!私たちは艦娘です。戦うために生まれてきたのに、貴方の家になんて行きたくありません!」

先輩「うるせぇ!言って分からねぇなら、無理にでも従わせるしかねぇな!」

秘書艦「やめてください!」

先輩「ヒャヒャヒャッ!暴れても無駄だ!」

秘書艦「嫌ッ!誰か助けて下さい!」

先輩「無駄無駄。どうせ可愛いのは我が身さ。おら、黙って従え!」

秘書艦「イヤァァァァ!!」

先輩「ヒャヒ「おい」…ん?」

唐川「何やってるんだ」

先輩「ちっ!黙れ!上層部の犬が!」

秘書艦「た、助けて下さい!」

唐川が見たのは一年前に真田のところに行った光景と大違いだった。艦娘全員が震え、元気があるものはいなかった。

先輩「しゃーない。憲兵ども、そこら辺の艦娘にナニしてもいいから、とりあえず黙ってろ」ニヤッ

唐川「…下衆が」

先輩「あん?何か言ったか?」

唐川「下衆が、って言ったんだよ。お前ら!こいつを連れていけ!」

憲兵部下(以下部下)「はっ!」

先輩「待て!いいのか!?こんなチャンス無いぞ!」

唐川「残念ながら我が憲兵隊に貴様のような下衆はいない」

唐川は初めて知った。この鎮守府で起こっていた悲劇を。許せなかった。命の懸けて戦っていた艦娘たちへのこの仕打ちを。

唐川(…迷いは無くなった)

秘書艦「あの…ありがとうございました」

唐川「…すまない…今までこの惨状を気付いてやれなくて」

秘書艦「……」

唐川「絶対に次は優秀な人材を連れてくる…絶対にだ」

秘書艦「お願いします」

そう言った秘書艦の顔は期待に満ちていたようだった。

唐川「行くぞお前ら!」

部下「はっ!」

先輩「離せ、この野郎!」

騒ぐ先輩を無視し、憲兵隊は鎮守府を出ていった。

先輩「おい、こんな山に連れてきてどうするつもりだ?」

唐川「…」

先輩「答えろよ!」

唐川「死にたくないなら黙ってろ」

先輩「ちっ!」

先輩を黙らせ、唐川たちは山の奥深くへと入っていった。

唐川「座れ」

先輩「お、おいまさか殺さないよな」

唐川「座れ」

先輩「……」

唐川「…一つ質問をしたい。どうして真田さんのように艦娘たちに優しくしなかったのだ」

先輩「…俺たちはなめられたらおしまいだ。だから、厳しくしていた」

唐川「嘘を吐くな。正直に答えろ」

先輩「……手柄が欲しかった。ただそれだけだ」

唐川「その理由だけで、多くの艦娘たちを沈めたのか」

先輩「最初沈めた時は後悔した。これは本当だ。努力したさ、沈めないように。けど…俺には無理だった。そして、沈めても次々と配られる艦娘たちを見て俺はおかしくなった。その時からだ、質より量を求めたのは」

唐川「……」

先輩「ククク、まさか後輩の真田に教わるとはな。屈辱だ」

唐川「随分と落ち着いてるな」

先輩「そう見えるか?俺は今猛烈にイライラしているんだがな」

唐川「誰にだ?」

先輩「はっ、真田以外に誰がいるんだ。あいつは許せねぇ」

唐川「そこまでだ」

先輩「へっ、やっぱり殺すのかよ」

唐川「お前を生かしてはおけない。国の為にも」

先輩「ちょっと待ってくれよ。今心から艦娘たちにすまないって心から思ってるんだぜ」

唐川「その思いは遅すぎたな。構えろ」

先輩が何かしているようだったが、唐川は気にしなかった。

先輩「ちょっ、待てってば!やめてくれよ!」

唐川「最期に言いたいことは?」

先輩「殺さないでくれよ!」

唐川「それは聞き入れられないな。撃て」

先輩「や、やめ、グヘッ!!」

部下の放った銃弾が先輩の身体を貫き、先輩はゆっくりと倒れた。

唐川「非常に残念ですよ。今日本海軍は世界の希望です。そのなかでも提督は英雄扱いです。それなのにその英雄がこんな死に方だとは」

唐川は先輩の死体を見て呟き、ふと地面に何か書かれていたのに気づいた。

唐川「おい、誰かこれを読める者はいるか?」

部下「ええと、艦娘たちに謝ってくる。まぁ天国には行けないだろうけどな。ククク、ですね」

唐川「…ちっ…嫌な物を見てしまったようだ。お前ら死体を埋めた後引き上げるぞ」

部下「はっ!」

唐川(怖がってたのは、演技だったのか?まぁいい…絶対に謝りに行けよ)

ボーっとしていた唐川に部下が死体を埋め終わったと報告してきた。

唐川「さて、次に行くか。厄介な仕事を引き受けてしまったものだ」

憲兵たちはその場を後にした。そして、そこには誰もいなくなった。

投下終了です。

先輩は真っ黒にしようと思っていたけど、更正しちゃったようです。

こういった良識派がいても戦争が無くなっていくと
組織ごと腐ったり、去らざるをえなくなるんだろうな。
wktk

久し振りの投下ですー


真田→提督にチェンジ!



やることを終えた提督は鎮守府へ戻った。

赤城「あっ、提督おかえりなさい」

提督「ただいま」

赤城「それでお土産は?」キラキラ

提督「………」

赤城「まさか、忘れてませんよね」キラキラ

提督(キラキラした視線が心に突き刺さる…)

赤城「……忘れたんですか?」

提督「…ああ、すまん」

赤城「そうですよね。どうせ私なんかに買っても直ぐに無くなってしまいますもんね…」フツブツ

提督(良心が痛い…)

提督「…分かったからそう落ち込むな。代わりに一個何でもしてあげるから」

赤城「ん?今何でもするって言いましたよね」ニヤニヤ

提督(…はめられた)

提督「げ、限度があるがな」

赤城「…まぁ私の優しさに免じてボーキにしてあげましょう」

提督「…量は?」

赤城「一ヶ月分」

提督(すまん。空母勢、お前ら出撃なしな)

提督「ちっ、分かった。因みに一ヶ月分ってどれくらいだ?」

提督(配給だと14400だったような気がするからな。致し方ない)

赤城「提督の考えてる10倍くらいですよ」

提督「……10か」

赤城「なわけないでしょ!どうせ14400位って考えていたでしょ」

提督「ハハハ、マサカネ」

赤城「こっち見てください」

提督「ぶっちゃけそれは無理。だったら今から東京行ってお土産買ってくるわ」

赤城「何っ!」

提督「お前、お土産よりボーキ食いたいんじゃないか?」

赤城「ハハハ、マサカネ」

提督「お前もこっち見ろ」

赤城「…分かりました。14400で手を打ちましょう」

提督「ふぅ、まさかこんなことになるとは…」

赤城「あっ、提督。次のお客さんです」

提督「へっ?」

加賀「……」ニヤニヤ

提督(すごい不気味や…)

その後提督は何とかボーキのやりくりをしたらしい。


瑞鳳「あっ、提督!おかえりなさい。お土産は?」

提督(後何回これ繰り返せばいいんだろう…)

提督の財布とメンタルが大破した日になった。

提督「馬鹿か。お前は」

長門「馬鹿はお前だ。何故私がタービンなどをつけなければならないのだ!」

提督「いろいろと作戦があるんだよ」

長門「嫌だ、つけたくない」

提督「…じゃあ他の奴に頼むかー」チラッ

長門「ぐぬぬ……わ、分かった。つけよう」

提督「最初っからそうしとけばいいのに」

長門「ハハ……ハ」

島風(長門さんが死んだ魚の目をして笑ってる…)

提督「よし、準備できたし行くか」

長門「おう!だが第二艦隊も出撃なのか?」

提督「ああ、どうせ資材はあっちが負担するからな」

長門「ならばもっと多くてもいいんじゃないか?」

提督「指示が大変だし、今回は少数精鋭でいく」

長門「精鋭?第二艦隊は軽巡と駆逐艦のみなのにか?」

提督「…電…」ボソッ

長門「………すまなかった」

提督「んじゃ気を取り直して行くぞー」

艦娘s「おー!」

提督「やっぱ遠かったな…」

翔鶴「皆さん補給完了しました」

提督「分かった。そろそろラバウル基地を出て、東へ向かう。話によると、特殊な深海悽艦はいないらしいが一人一人が強いらしい」

翔鶴「気を引き締めていきましょう」

艦娘s「はい!」

提督(セリフ取られた…)

提督「まぁいいか。行くぞ!」

もう直ぐで日が沈む時間だったのを艦娘たちは何も気にしなかった。

提督「どうだ翔鶴、敵艦隊は見えたか?」

翔鶴「いや、まだ見えませんね」

提督「そうか。引き続き索敵を頼む」

長門「おいッ!第二艦隊がいないぞ!!」

提督「……」

翔鶴「……」

長門「早く探さねば危ないぞ!」

提督「…お前、さっき第二艦隊と別動隊にしたのを知らないのか?」

長門「は?」

島風「あーその時なら長門さん確かカモメ見てたよ」

提督「……」

長門「カモメたち可愛かったぞ」

提督「……」

翔鶴「あの…長門さん…やる気あるんですか?」

長門「ハハハ、あるに決まってるじゃないか」

翔鶴「じゃあ何でよそ見していたんですか?」

長門「…可愛かった…から」

翔鶴「……」ニコニコ

提督「翔鶴落ち着け。うん落ち着け」

長門「…?」

翔鶴「……」ニコニコ

長門「…」フルフル

翔鶴「……」ニコニコ

長門「申し訳ありませんでした」

翔鶴「次はないですからね!」プンプン

島風「提督、翔鶴さん怒っていたの?」

提督「無言で笑っているときは怒ってる。前それを知らなくて恐ろしいことになった」

島風「どんな風に?」

提督「何やかんやで気絶したあと、ホモに襲われる夢を見た」

島風「……」

翔鶴「提督、早く行きましょうね」

提督「ああ、そうだな」

島風(翔鶴さんだけは怒らせないようにしよう)

10数分後、敵艦隊が現れた。

翔鶴「提督!敵艦隊が見えました!ここから東に約35,000mです」

提督「総員、構えろ!距離30,000mになったら砲撃を開始しろ!」

長門「遠すぎじゃないか?」

提督「構わん」

翔鶴「距離30,000m!砲撃を開始してください!」

長門「全門斉射!」

長門(タービンがすごく邪魔だ…)

提督「ふむ、敵も砲撃を開始し始めたか。総員回避に専念しろ!」

長門「何がしたいんだ提督は?……ん?おお!タービンをつけると動きやすいな!」

翔鶴「長門さん?」ニコニコ

長門「集中集中!」

提督(…夕焼けがキレイだな。よし、日が落ちるか)

翔鶴「……!提督!日がそろそろ落ちます!夜戦の準備の号令を!」

提督「いや、いらん。総員退却だ」

長門「はっ!?何を言っている!まだ戦い始めて30分も経ってないぞ!それに第二艦隊はどうするつもりだ」

提督「それについては作戦がある。退却するぞ」

長門「…断る」

翔鶴「長門さん?」ニコニコ

長門「こ、断る」

提督「じゃあ長門、お前に選択権を与えよう。皆を危険にさらして戦うか、できるだけ被害を抑えて戦うか」

長門「そりゃ後者だろ」

提督「じゃあ退却だな」

長門「…ああもう!分かった!退却するぞ!」

提督「総員退却!」


提督「暗いから距離と速度に注意しろ!」

翔鶴「提督は何がしたかったのでしょうか?」

長門「さぁ分からんな」

十数分退却し、日が完全に沈んだ。

翔鶴(いつの間にか第二艦隊と別れた所に来ましたね…)

提督「翔鶴。弓を貸せ」

翔鶴「?何故ですか?」

提督「合図をだす」

翔鶴「はぁ…分かりました」

提督は翔鶴の弓をとると弓矢の先端に布をつけて火をつけた。

長門「何しているんだ?」

提督「反転するぞ!砲撃用意!」

そう言って提督は深海悽艦がいるであろう所に矢を放った。すると鋭い音が鳴った。

長門「鏑矢?何の合図だ?」

砲撃の音が南東から聞こえ、深海悽艦のいる場所が急に明るくなった。

長門「な、何が起こった?」

提督「第一艦隊砲撃開始!」

長門「何が起こったか説明しろ」

提督「第二艦隊の伏兵だ。今鏑矢で砲撃開始の合図を送った。さぁ十字放火だ!放て!」

長門「おう!」

翔鶴「成程…だから夜戦に強い軽巡と駆逐艦で第二艦隊を編成したんですね」

提督「ああ、今頃川内が暴れているぞ」

翔鶴「そういうことなら、最初から私たちに教えてくれると嬉しいのですが…」

提督「そうすると退却するときに逃げてるっていう雰囲気がでないだろ。ただでさえ長門がいるのに。ニヤニヤしながら撤退されたらすぐに怪しいと勘づかれる」

翔鶴「そう…ですね」

翔鶴(それにしても夜戦だと暇ですね)

提督「撃てー!!さっさと終わらせて帰るぞ!」

島風「オウッ!」

提督「ふぅ、結構早めに終わったな」

長門「そうだな。大勝利だ」

提督「総員一時ラバウル基地に帰艦し、補給完了後鎮守府に帰るぞ」

翔鶴「提督、川内さん率いる第二艦隊が見えます」

提督「第二艦隊と合流する」

川内「提督ー楽しかったよ!」

提督「よし、んじゃ帰るか」

艦娘s「おー!!」

投下終了ですー


>>307 戦争であれ何であれ、いくら悲劇を生もうと時間が経てば過去のものです。その悲劇を身に染みていなければ、何とかなるだろう、という思いが生まれるのは致し方ないことかもしれません。まぁそこで大切なのは選択を誤らないことですが……

久々に覗いてみれば超展開で呆然…
終幕は近い…のかな?
とりあえず続きが気になるところ

瑞鳳「皆さんお疲れさまでした」

提督「おや、お出迎えか?何かあったのか?」

瑞鳳「はい…ちょうど提督たちが出ていって新しい艦が来たのです」

提督「上からは何も言われていなかったが…まぁいい。で誰なんだ?」

瑞鳳「浜風さんと天津風さん。それと……」

提督「それと?」

瑞鳳「武蔵さんです」

提督「…わざわざ私に寄越すのか…会いに行こう」

瑞鳳「三人は執務室で控えています」

提督「分かった」

瑞鳳「私もついていきますね」

提督「…ああ、行こうか」

ゆっくりとした足取りで二人は執務室に向かった。

瑞鳳「大和さんと武蔵さんは前に特別だって聞きましたが…」

提督「大和、武蔵は一人ずつだ。彼女たちは圧倒的な火力故に、資源などもかさむ。それで、上は量産を諦めた」

瑞鳳「ということは…」

提督「本当に二人といないんだ」

瑞鳳「そう…なんですか」

提督「着いたぞ…入るか」

入ると三人が立っていた。

久々の投下なのです。

>>321
もう少しで終わると思います………多分…

浜風「駆逐艦、浜風です。これより貴艦隊所属となります」

天津風「いい風来てる?次世代型駆逐艦のプロトタイプ、あたし、天津風の出番ね」

武蔵「…大和型二番艦、武蔵だ」

提督「ここの鎮守府を率いる真田だ。よろしく」

浜風「よろしくお願いします」

天津風「よろしくね」

武蔵「……」

提督「挨拶はこれくらいでいいだろう。瑞鳳、三人に鎮守府を案内してくれ」

瑞鳳「はい」

武蔵「私はお前と少し話がしたい」

提督(やはりきたか…)

提督「構わん。瑞鳳、二人を連れていってくれ」

瑞鳳「は、はい」

瑞鳳(大丈夫かな…)

瑞鳳が二人を連れて出ていった後、先に口を開いたのは提督だった。

提督「話とは、大和のことか?」

武蔵「そうだ。お前が唯一沈めた艦娘であり、私の姉である大和のことだ」

提督「すまなかった。本当に申し訳なく思う」

武蔵「大和は私と話すときはいつもお前のことだった。心から慕っていた。それなのに…」

提督「私のミスで沈めてしまった」

武蔵「よく分かっているな。だがお前には分かるまい。姉を沈められた悲しさが」

するといきなりドアが開いた。

瑞鳳「で、ですが我々艦娘はいつも死と隣り合わせじゃありませんか!」

提督「瑞鳳、何故ここにいる」

瑞鳳「他の娘と代わってもらいました」

武蔵「確かに戦いで死ぬのは当然だ。私は沈めたこと自体を許せないというわけではない」

瑞鳳「じゃあ何に…」

武蔵「お前が沈めた唯一の艦娘が大和であることが許せないのだ」

武蔵「何故大和だったのだ…どうしてだ!」

提督「あれは全員が沈んでもおかしくない戦闘だった。そして、他の者の身代わりとなって、大和が…沈んだ」

武蔵「……」

提督「勿論責任は私にある。慢心していたこの私に」

武蔵「その責任はどうやってとる?死して償うか?」

提督「…お前がそれで満足するなら、それもまた…「ふざけないで下さい!」……」

瑞鳳「提督は十分反省しました。そして、大和さんの敵だってとってくれました!武蔵さんだって知っているでしょ!提督のあの戦いを!」

提督「黙れ、瑞鳳。人の死は反省したからといって償えるものではない」

瑞鳳「でも…」

武蔵「じゃあどうやって償う?」

提督「終戦だ。終戦まで待ってくれ。その後は、大和の代わりとしてお前の言ったことの通りにしよう」

武蔵が口を開きかけた瞬間、また執務室のドアが開いた。

赤城「私たちも償いましょう。そもそも大和さんを残して撤退し始めたのは私ですし」

鈴谷「だから提督だけを責めるのは止めてくれないかな」

大和と最後に艦隊を組んだ五人が入ってきた。

雪風「しれぇだけが悪くありません。力不足だった雪風たちのせいでもありますから」

北上「そういうわけだよ、武蔵さん」

大井「全く…これだから提督は」

武蔵「……」

提督「馬鹿共が…」

武蔵「フフフ…ハッハッハッハッ!!」

赤城「武蔵さん?」

武蔵「実に滑稽だ!自己犠牲とはな!!」

提督「……」

武蔵「まさかこの時代にここまでアホな奴がいるとはな!!」

武蔵「……だが悪くない。いや、むしろ…美しい」

武蔵「いいだろう。真田と言ったか、その命預けとく。だが次私たちを裏切ったら絶対に許さん。肝に命じとけ!」

提督「勿論だ」

提督が顔を上げずに言った。すると、机に一粒の涙がこぼれた。

武蔵「その涙は悲しみか?…それとも嬉しさか?」

提督「勿論両方だ」

そう言って、顔を上げた提督の顔は笑っていた。

武蔵(良い人だな…そうだろう?)

武蔵を加えた提督は電光石火で太平洋全域を制圧し、他の者と北海、大西洋をも制圧しそうな勢いだった。そんな中、提督の執務室に一人の艦娘が訪れた。

浜風「あ、あの失礼します」

提督「ん?どうした浜風?」

浜風「ちょっとご相談が…少しよろしいですか?」

提督「いいぞ。で、相談とは?」

浜風「ええと、実は何故か分かりませんが私、龍驤さんや瑞鳳さん、大鳳さんから時々睨まれているような気がするのです」

鈴谷(そりゃそうっしょ。駆逐艦なのにそんなに大きかったらねぇ)

提督「ふむ…何か心当たりは?」

浜風「いや、とくにないとは思うんですが…」

提督「どうしてだろうな」

鈴谷(気づこうよ…提督。その子、年のわりにはおかしいもの持ってるじゃん)

提督「うーんとりあえずその三人に言っとくか?仲良くしろって」

浜風「それは流石に…大丈夫です。自分で言ってみますので」

提督「おお、偉いな」ナデナデ

鈴谷「なっ」

浜風「…」//

鈴谷「て、提督。鈴谷もやってくれると嬉しいなーって、思ったりも…」

瑞鳳「失礼します…って提督!何をして…」

龍驤「何や?瑞鳳、あの子おったか?」

大鳳「失礼しま…す…」

提督「おっ、瑞鳳たちどうした?」

鈴谷(バットタイミング!)

提督「浜風、ここで言ってみろ」

浜風「あ、はい。頑張ります」

鈴谷(嫌な予感が…)

浜風「あの…皆さん…く、駆逐艦どうし仲良くしませんか?」

三人衆「」

鈴谷(この子…鈴谷の予想を遥かに越えていた)

提督「ハハハッ。浜風、三人は駆逐艦じゃなくて空母だよ」

浜風「えっ!?」

三人衆「………」

提督「浜風はおっちょこちょいだな。何で駆逐艦だと思ったんだ」

鈴谷(提督!変なこと聞くな!)

浜風「いや、確かに他の駆逐艦のかたより背は大きいなと思いましたが…」チラッ

三人衆「………」ピキピキ

浜風「……ちっちゃかったので、つい」

鈴谷(正直に言うな!火に油注いでどうするの!?)

提督「ハハハッ」

三人衆「………」ゴゴゴ

提督「確かにこいつらはちっちゃいけどちゃんとした空母なんだよ。その小ささはコンプレックスらしい」

鈴谷(何故提督は平然とそこに爆薬を放り投げるの!!?)

提督「ん?コンプレックス?……」チラッ

浜風「?」

提督「あっ…」

瑞鳳「いいよ提督、続けたら?」

龍驤「浜風、ちとおいたがすぎたようやな」

大鳳「流石に…許せません」

提督「…………」

浜風「えっ?どうしました皆さん?」

三人衆「………」ニコニコ

浜風「ひっ」

提督「鈴谷後は頼んだ。後は私に任せろ」

鈴谷(任せるも何もあんただよ。ここまで悪化させたのは…)

提督「浜風!逃げるぞ!」

浜風「は、はい!」

龍驤「逃がすかっ!」

瑞鳳「提督と手をつなぐなんて…」

大鳳「追いかけましょう!」

鈴谷(提督…ロリコン説濃厚)

五人が出ていった扉を鈴谷は眺めていた。

鈴谷「やれやれ」

提督「浜風!急げ!」

浜風「はい!で、ですが」

提督「ええい、仕方がない!」

浜風「キャッ」

瑞鳳「なっ提督にお姫様抱っこ!?」

大鳳「ま、ますます許せません」

提督「持ってる割には結構軽いな」

浜風「持ってる?何をですか?」

提督「いや、何でもない…」

瑞鳳「くっ、提督に見せびらかして!」

龍驤「何でや!何でうちらには無いんや!」

提督「うおっ!速い!追い付かれる……ん?あれは……」

唐川「勝手に来てしまったですけど大丈夫かな…ん?あれ…真田さん?」

提督「唐川さん!ヘルプ!」

唐川「どうしました?」

提督「私の後ろを見れば分かる」

三人衆「………」

唐川は後ろを見てすぐに察した。

唐川「ああ…お察し申し上げます」

提督「というわけでヘルプ!」

唐川「ええっ!」

提督「おい、そこの三人!この方は憲兵隊長の唐川さんだぞ!いいか、失礼があれば私の首が飛ぶぞ!」

三人衆「くっ」

唐川「すごいですね。効果抜群じゃないですか」

提督「ハハハ……何とか助かった」

浜風「ありがとうございます」

唐川「まぁ鎮守府のチェックも我々の仕事ですからね。ええと、そこの三人。いくら親しみやすいといっても、真田さんは上司なので失礼は無いように。それと艦娘たちは仲良くしてくださいね」

三人衆「はーい」

提督「ふぅ、後は浜風自力で何とかしろよ。大丈夫だ、あいつらはそんなに悪い人じゃないから」

浜風「はい。頑張ります」

唐川「あっ、真田さん。一応私も憲兵なので、艦娘しかも駆逐艦へのお触りを見過ごす訳には…」

提督「えっ?非常事態でもダメなの?」

唐川「はい…まぁセクハラですからね」

浜風「あ、あの提督は私のために頑張って助けてくれたのです。どうか見過ごしてくれませんか?」ムニッ

瑞鳳「なっ!ぐぬぬ、浜風さん胸に提督の腕を…」

大鳳「瑞鳳さん、落ち着いて…」

唐川「真田さん、今のお気持ちを正直に」

提督「私をかばってくれて嬉しいなぁと」

唐川「本当ですか?」

提督「?本当ですが…」

唐川「はぁ…分かりました。今日は見逃しましょう」

唐川(何で何も感じないんだろう)

提督「ありがとう、唐川さん」

唐川「では私はこれで…」

提督「えっ?もう帰るんですか?」

唐川「はい。今日はちょうど近くに来たので寄ってみただけですし、私もまだまだ仕事がありますからね」

提督「分かりました。では」

唐川「さようなら」

龍驤「フフフ、邪魔者はいなくなった。覚悟するんや浜風ェ!」

瑞鳳「もういいよ、龍驤さん。これ以上は浜風さんが可哀想だし」

大鳳「提督も嫌でしょうからね」

龍驤「な、何やて!この裏切り者!」

提督「そう言うことだ。諦めろ龍驤」

龍驤「んなアホな…」ガクッ

提督「一件落着だな」

その頃執務室では……

鈴谷「もうわけわかんなーい!適当でいいやっと」

鈴谷が適当に書類に判子を押し始めた。その中には…

うちの胸を大きくしろ! by龍驤

という書類があったのを鈴谷は知らなかった。そして、提督もそれを勝手に許可されたことになったのを知るはずもなかった。

龍驤(まだや…まだ希望はある。あの申請が通れば…)

天津風「何か嫌な風ね…」

投下終了です。
次回は一気に終戦まで飛びます~


この提督、死ぬまで大和に操を立ててそうだな

投下でやんす

>>335 さあ…それはどうでしょうか…

砲弾が空を舞い、その内の一つが深海棲艦に直撃し、その深海棲艦が沈み始めた。その深海棲艦は最後の一人だった。この地球の中で。

瑞鳳「敵艦、完全に沈黙。沈み始めました」

武蔵「終わったか…」

提督「ああ、終わった。お前らの戦いが」

今ここで艦娘たちの長い戦いが終わった。

提督「さあ、帰ろう。まだまだやるべきことはある」

武蔵「終わったという実感が無いな…」

海も比較的安全になり、各国が深海棲艦の調査をしたところ、残っていたのは一つの艦隊だった。そして、それらを今提督たちは沈めたのだ。

提督「瑞鳳、鎮守府にいる者たちに連絡しろ。終わった、と」

瑞鳳「はい」

ゆっくりと提督たちは鎮守府のもとへ行き始めた。

鎮守府につくと皆が出迎えてくれた。

提督「ただいま」

艦娘s「お帰りなさい!」

皆が笑っていた。中には泣きそうな者もいた。

提督「やっと…この日が来てくれた。長く、辛いときもあった。苦しいときもあった。だがここまでこれた。皆ありがとう」

提督が言い終わると艦娘全員が提督のもとへ寄ってきた。


4月15日 終戦

艦娘たちと会話を終えた後、提督は本部に連絡を入れた。電話越しでも、相手が喜んでいることは容易に想像できた。

全てが終わった。誰もがそう思っていた。だがまだ提督に降りかかる苦悩は終わりではなかった。


連絡を入れた後日、提督のもとに秋山元帥から呼び出しがかかった。

提督「内容は来てから、誰にも見つからずに来い…か。嫌な予感しかしないが、行かないわけにはいかないだろう」

深夜、見送りは武蔵一人だった。勿論他の者が見送りを拒否したのではない。武蔵にしか知らせなかったのだ。

武蔵「用件は一体何なんだ?眠いから早くしてくて」

提督「今から東京に向かう」

武蔵「…他の者には知らせず、何故私だけなのだ?」

提督「お前なら私の言葉をちゃんと聞いてくれると思ってな」

武蔵「何言ってるんだ。私なんかよりお利口さんなのはいっぱいいるぞ」

提督「いいや、お前だけだ。用件は一つ。私が東京から戻ってこなくても幸せに暮らせ」

武蔵「……東京に何しにいくんだ」

提督「さあな、元帥殿から極秘に来いと言われた。穏やかなことではないのは分かるだろう」

武蔵「……残念ながらその命令は承諾できんな。お前には大和の件で償ってもらう」

提督「…」

武蔵「だから絶対に帰ってこい。絶対にだ」

提督「…ああ」

武蔵「瑞鳳たちには無駄だと思うが誤魔化しておこう。時間はあまり稼げないと思うがな」

提督「恩に着る」

武蔵「行ってこい。武運を祈ってる」

提督「おう。行ってくる」

提督の背中は夜の町に吸い込まれ、やがて消えていった。

東京に着いた真田(提督)は直ぐに元帥のもとを訪れた。

真田「真田、到着しました」

秋山「よく来たな。では、早速で済まないが場所を移そうと思う」

真田「分かりました」

軍部を出て車にしばらく揺られ、真田たにはやっと目的地に着いた。そこは山の中の一つの建物だった。

秋山「さあ、着いたぞ。中に入ってくれ」

真田「はい」

秋山「ここでなら誰にも邪魔されずにゆっくりと話し合えるな」

真田「…」

秋山「そう固くなるな。ゆっくりとせい」

真田「分かりました。ですが部屋の外にいる人たちは何ですか?」

秋山「……やはり気がついておったか。入ってこい!」

真田(約10人、そして全員が銃を装備か)

秋山「遠回りにいこうと思ったがそうはいかなかったか。単刀直入に言う。我々と共にこの国を支配する。力を貸してくれ」

真田「元帥殿は生粋の愛国者と聞きましたが…」

秋山「…この国を守るために戦うんだ。口先だけの言葉で選ばれた、政府の者どもには愛想を尽かした」

真田「何故」

秋山「今長かった戦争が終わった。君はこれから艦娘たちがどうなると思う」

真田「全員解体されるのでは?」

秋山「私もそう思っていた。…が政府から命令が来た」

真田「…」

秋山「艦娘全員を差し出せと」

真田「…何故です」

秋山「分からんが予想はつく。艦娘たちにより戦いが変化した。従来の戦艦とは比べられない力、機動力、そして安価さ。燃料費や修理費どれをとっても遥かに優れている」

真田「まさか…」

秋山「そう、おそらく政府は艦娘たちを他国に売るつもりだ」

真田「人身売買は禁止されています」

秋山「否。表向きは兵器だ。何の問題もない」

真田「そんなことしたら戦争の火種となりうるのに…」

秋山「政府が考えることは未来に非ず。今だ。多くの艦娘を売れば国家予算を遥かに越す金が入る。そして、また国は栄えるかも知れぬな」

真田「だからといってあまりにも無責任な…」

秋山「国を栄えさせた者として、歴史に残るだろうな。ククク、素晴らしい名誉だ」

秋山「そしてもう一つ。おそらく全部は売らないだろう。残った者は我々軍部に返される。しかし、返されない者もいるかもしれん」

真田「返されない者?」

秋山「そう。政府の関係者の愛人にでもなるかもな」

真田「馬鹿な!そんな訳が…」

秋山「ないと言えるか?艦娘たちの容姿は素晴らしく優れている。それを政府たちが指をくわえて見ているだけだと言えるか?」

真田「くっ…ですがそれらは全て元帥殿の御想像。確証はありません」

秋山「じゃあ問おう。何故政府は艦娘を我々から奪うのだ?」

真田「私たちが艦娘を使って暴走しないためとかでしょうか」

秋山「軍部に政府の息のかかった者など沢山いる。それに資材は政府経由でギリギリの量で来る。暴走しても息のかかった者に抑えられ、直ぐに資材がなくなって干上がるさ」

真田「じゃあ……」

秋山「無いだろう理由が」

真田「……」

秋山「我々と手を組もうではないか。君の大切にしていた艦娘たちが他国に、政府どもに陵辱されてもいいのか?」

真田「それは嫌です」

秋山「ならば…」

真田「ですが私は反乱を起こす気はありません。元帥殿の言う戦いも結局は艦娘たちを用いて戦うのではありませんか?」

秋山「…そうだ。艦娘たちは暫し我慢してもらう。彼らの幸せのために」

真田「それではやはり私はお断りさせていただきます」

秋山「艦娘たちがどうなってもいいのか!」

真田「勿論戦わない方向で政府の方々には地獄を見てもらいます」

秋山「ぬるいな」

真田「ぬるくて結構です。思えば…艦娘たちには多くの命を奪わせて来ました。ですがそれは、生きるために仕方ないことだと見てみぬ振りをしてきました」

真田「…もう彼女たちには命を奪わせたくはありません。しかもそれが人間であれば尚更です」

秋山「政府を倒せればこの国は思いのままだぞ」

真田「興味ありません。元帥殿もそれはわかっているでしょう」

秋山「ふぅ、交渉は決裂か……」

真田「はい」

秋山「残念だ。出来れば手荒なことはしたくなかったが…構えろ」

周りにいた者たちが銃を構えた。

真田「!口封じですか?」

秋山「いや、君を失うのは惜しい。意地でもはい、と言わせる」

真田(まずいな…)

秋山が手を動かした。すると銃声が一つ鳴り、弾が真田の頬をかすめた。

秋山「外れたのではない。外したのだ。いいか、我々は本気だ。次は君の腕を撃ち抜く。我々もこんなことはしたくない。頼む。はい、と言ってくれ」

真田「嫌です」

銃声がまた鳴った。瞬間、真田は左腕に熱さを覚えた。

真田「グッ…」

秋山「お願いだ。はい、と言ってくれ!」

真田「い、嫌です。彼女たちに…もう…苦しい思いは…させたく…ありません」

また銃声が聞こえ、今度は右足に熱さを覚えた。

真田「ガハッ……」

秋山「まだ言わぬか!」

真田「え…え」

秋山「死ぬぞ」

真田「……」

秋山「ちっ、これ以上撃つと出血死する恐れがでる。殴って痛め付けろ。絶対にはい、と言わせろ」

真田(やっぱ……死ぬ…のかな……済まない)

それから何回も真田は手で銃で殴られた。やがて立つこともままならなくなって、倒れた。

秋山「まだ…言わぬ。何故…」

秋山は焦っていた。政府が艦娘を渡せと言った期日まで後3日もない。

秋山「渡さぬ…渡すわけにはいかぬ!」

真田の体と精神はもうボロボロだった。

真田(…頑張ったよな。もう…諦めようかな)

真田(ちょっと…艦娘たちには…我慢して…もらうだけだ。終われば…また…いつもの生活に……戻れる)

真田(…頑張った。私は…頑張った。こんな風になるまで…耐えたのだから…いいよな……)

ゆっくりと顔を上げた。見えた者は秋山ではなかった。

真田(大…和?ああ…そうか。死ぬのか…私)

真田(喜べ…大和。今逝くから…)

見えるはずのない大和がいた。大和は悲しそうな顔をしていた。

真田(喜べよ…私が…そっちに…逝くんだぞ)

真田(何故…悲しそうな…顔をする…)

真田(大和……)

真田(………)

真田(……)

真田(…)

真田(ちっ、真面目な…秘書艦だ…)

真田(分かったよ……まだ…約束…守ってないから…な)

真田(さあもうひと踏ん張り)

真田(痛い。寒い。辛い。苦しい。……でもここで諦められない)

真田が立ち上がろうとし顔を上げた。



真田(やっと、笑ってくれたね…)

終了です~眠い…

投下しますー

秋山は目の前で起きてることが信じられなかった。多量の血を流しながら立とうとしている真田の姿を。

秋山「な、何故…何故立とうとする!!精根尽き果てても何故諦めぬ!!」

真田「うっせえよ…俺だって…諦めたいさ…苦しみから…逃れたいさ……」

真田「でも…それを…許してくれねぇんだよ…俺の秘書艦が…俺に約束を守れと…」

秋山「約束?その秘書艦との約束か?」

真田「違う……あの日の…絶望の底にいた……俺とのだ!!!!」

真田はふらふらになりながら立ち上がり、軍刀を抜いた。

秋山(ただの優秀な者だと思っていた。ちょっと脅せばどうせ言うことを聞いてくれると思っていた)

秋山(だが…なんだこの身に突き刺さるような覇気は…)

秋山(私のやろうとしていることは間違っているのか…?)

秋山(…いや、だがもう退けぬ。私を信じてついてくる者たちのためにももはや退けぬのだ!)

秋山「最後に聞こう。我々と…」

真田「ない」

秋山「残念だ…」

真田「……」

部下「……元帥殿…真田殿を殺さなければならないのですか?この国の、いや世界の英雄である真田殿を殺さなければならないのですか!」

秋山(…私だって殺したくない。こんな将来が有望な若者を…)

思いとは裏腹に出てくるのは非情の言葉。

秋山「ああ、殺す。生かしておけば…我々に立ち塞がるだろうから」

部下「……」

秋山「さらばだ、真田。お前の活躍は歴史に残るだろう」

真田「……」

銃が構えられ、その銃口は真田の頭を向いていた。秋山の指がゆっくりと動く。気が付くと周りの者たちは頭をあげていなかった。

銃声が一つ響いた。

弾が銃から放たれた。その銃の持ち主は秋山でなく、津田だった。

津田「動くな!!動いたら反逆者として撃つ!」

秋山(我が策、実らずか…)

秋山「銃を下げろ!!」

そういった秋山は心なしか嬉しそうだった。

秋山(良かった…これで真田を殺さずにすむな)

真田「遅い…ですよ」

唐川「真田さん!」

倒れそうになった真田を唐川が支えた。

唐川「大至急救急車を!!急げ!!」

騒然とする部屋で、津田と秋山が向かい合っていた。

津田「終わりです。大人しくしてください」

秋山「ああ。もともと真田が此方に入らぬ時点で、この作戦は無理だろう。私の唯一の失敗は真田を舐めすぎたことだな」

津田「……」

秋山「私が言うのも何だが、真田を絶対に殺すな。あの男はこの国を変えてくれる」

津田「勿論。貴方に言われなくても、絶対に生かします」

秋山「頼む」

真田「ここは、何処だ?」

目を覚ますと、辺り一面は草原だった。

真田「…死んだのか?私は…」

真田は、引き寄せられる方へと歩いていった。歩いていくと川が見えた。

真田「これが、三途の川か?」

大和「ええ、そうです」

川の向こうに大和がいた。

真田「大和!!今…行こう」

大和「…来てはいけません。まだ約束守ってませんよ?」

真田「いや、後は津田さんが何とかしてくれるはずだ」

大和「違います」

真田「?」

大和「貴方の艦娘たちを置いてきてはいけません。彼女たちは皆貴方の帰りを待っています」

真田「……」

大和「彼女たちの幸せは、平和な暮らしをすることではありません。貴方と、楽しく暮らすことです」

真田「だが…」

大和「私なら大丈夫です。貴方が亡くなってまたここに来たときは、絶対お側を離れませんから。それまで待っています」

真田「私は…お前と…」

大和「同情の愛情は要りません。ずっと貴方のことを見てきました。貴方が私に好き、という感情を持っていないのは分かっていました」

真田「……」

大和「貴方はまだまだしたいことが沢山あるのでしょう。まだ世界に未練があるのでしょう」

大和「戻ってください。あの娘たちの為にも、貴方の為にも…」

真田「…どいつもこいつも馬鹿ばっかだ。何が大丈夫だ。身体中震えて、泣きそうじゃないか」

大和「……」

真田「お前の言う通りだ。まだ、私はやりたいことが沢山ある………戻ろう」

大和「ええ、そうしてください」

真田「また会えるよな」

大和「勿論です」

真田「じゃあ涙は不要だ。笑え、大和」

大和「はい!」

そう言って見せた大和は、最高の笑顔をしていた。



真田の姿が遠くなっていく。

大和(いつまでも待ってますから…)

大和(貴方が…恋して、結婚して、笑ってここに来るまで。そして、また会えたときに貴方が見たこと、感じたことを聞かせてください)

大和(精一杯楽しんでくださいね。私はいつも貴方のことを見守っています)

大和(また、会いましょう。真田さん)

声が聞こえる。聞き慣れた男二人の声。徐々に声の数は増えていった。あいつらの声も聞こえてきた。

目の前が光に包まれた。

真田「んん…」

津田「おお、目を覚ました!」

唐川「大丈夫ですか!真田さん!」

目には津田と唐川と何処かの天井が映っていた。

真田「……おはようございます。ここは?」

津田「病院だ。お前が倒れたあとここに運び込まれたのだ」

真田「そうですか」

唐川「あんな怪我だったのに、よく生きてましたね」

真田「死ぬわけにはいきませんでしたから」

津田「丸三日眠っていたのだぞ」

真田「あ、艦娘たちの件は!イテテ」

津田「怪我が酷いんだから落ち着け。政府と話し合った。ちょっと脅してやったらすんなりと引きおったわ」

真田「良かった…」

津田「だが、すでにその話は外国までいってたらしい。今説明に追われている」

真田「はぁ…」

津田「事態が落ち着き次第この事をマスコミにでもばらして、政府たちには責任を取ってもらう」

真田「悪ですね」ニヤッ

津田「ふん、にやけてる奴が何を言う」

唐川「さて、早く怪我を治して艦娘たちの所に戻ってくださいね」

真田「ああ、そういえばあいつらは?」

津田「君の所の艦娘たちか?大変だぞ。電話が一時間に一回は来る」

真田(やっぱり、誤魔化せないか)

真田「それで?」

津田「じきに…分かる、と思いっきり低い声で対処している」ニヤッ

真田「へ?何でそんな風に言うんですか!?もうちょっと言い方があるじゃないですか」

津田「それじゃあつまらんだろ」

唐川「ハハハ…」

真田「まあいいです。後で電話しますから。ご迷惑をおかけしてすみませんでした」

津田「ん?あっ、電話禁止。というか艦娘と連絡とるの禁止」

真田「えっ!?」

津田「いきなり鎮守府に戻った方が素の出迎えが見れるだろ」

真田「ハハハ、じょうだんはよしてくださいよ」

津田「いや、本気だ。案ずるな、彼女たちからの電話にはこちらが精一杯対処させてもらう」

真田「どういう風にですか?」

津田「低い声で、じきに…わかる、とな」

真田「………」

津田「退院まで早くて三日後だ。ゆっくりと休め」

真田「あいつらの件で心が休めそうにないのですが…」

津田「たまには艦娘たちのことは忘れて、リフレッシュだ」

真田「…はぁ、分かりました。彼女たちに会えるように全力で休ませていただきます」

津田「じゃあ、邪魔者はここらで退散しようかな」

唐川「では、さようなら」

真田「わざわざありがとうございました」

二人が出ていって十分後、真田は自分が松葉杖に頼ってなら何とか動けることに気づいた。

真田(やっぱり気になるな。連絡してもばれないだろ)

病室を出て、電話があるところに向かった。

看護婦「おや、どうしましたか?」

真田「いやぁちょっとね」

看護婦「ええと、真田さんですよね」

真田「はい、そうですが」

看護婦「電話などを使うことだけは絶対にやめてくださいね。この病院がつぶれますので」

真田「へっ? 」

看護婦「私もよく分かりませんがそういうことなのでやめてくださいね」

真田「はぁ」

真田(普通ここまでやりますかね……)

渋々と真田は病室に戻り、時間が過ぎるのをじれったく待ち続けた。

投下している最中何度も落ちるので奇声をあげそうになった…


これから 1.艦娘ルート 2.幼馴染みルートのどちらかに入ろうと思います。誰になるかは秘密ですが選んでください、お願します。おおかった方にしますので。


因みに2番完全に俺得ルートでやんす。

投下です~

一つだけ言わせてくれ。

ホモはあかん(迫真)

退院の日が来た。杖はまだ手放せないもののしっかりと歩けるようになっていた。

津田「やっと艦娘たちと会えるな」

真田「ええ、長かったです」

津田「ふふふ、まあいい。ほら軍服だ。前のは血だらけだったからな」

真田「ありがとうございます。……私の財布は有りますか?」

津田「ああ、あるぞ。ほら血はついてないみたいだな」

真田「……津田殿は提督をやっていたことがありますよね」

津田「………何故知っている」

真田「調べればすぐに分かりますが、私が貴方が提督をやっていたことを知ったのはこれが理由です」

そう言って真田は財布から一枚の写真を取り出した。

津田「写真?何の写真だ?」

真田「裏じゃなくて表を見てください」

津田「こ、これは…」

真田「かの離島棲鬼を倒したとき、海に浮いていました。ここに写っているのは津田殿、貴方ですよね」

津田「…そうだ」

真田「優秀な方だったと聞きました。何故辞めたのですか?」

津田「……艦娘を沈めて、怖くなって逃げた。それだけだ」

真田「…」

津田「しかし、深海棲艦の強さは怨みに比例していると聞く。ふっ、俺は相当怨まれていたらしいな」

真田「…それは違うと思います」

真田がゆっくりと言葉を続けた。

真田「例えば、ある提督に持つ感情が10あり、それが10倍の怨みに変わると100です。しかし、感情が10000あり、それが1割になっても1000もあります」

津田「……」

真田「津田殿の艦娘は生きている者にちょっと嫉妬しちゃっただけですよ。決して怨んではいないと思います」

津田「それは、お前の想像だろう」

真田「ええ、そうです。ですが離島棲鬼は消えるときこう言いました。お前の元で戦える艦娘たち[も]幸せだろうな、と」

津田「………」

真田「この[も]は私の艦娘と津田殿、貴方の艦娘のことを指しているのではありませんか?」

津田「……」

真田「勿論これも私の解釈です。真実は分かりません。でも、こう解釈したくはないですか?」

津田「…んなもん知らんわ……けどもう逃げるのは疲れた」

真田「許してくれるはずです。貴方が逃げずに受け入れれば、絶対に許してくれるはずです」

津田「…そうなのか?」

真田「ええ」

津田「……すまない、皆。この俺を…逃げ出した俺を許してくれ…」

やがて、真田のお迎えが来て真田は部屋を出ていったが津田はずっと写真を見詰めていた。

鈴谷「………なにやってるんだよ…あのバカは」

熊野「鈴谷さん。提督は帰ってきますから、そろそろ部屋に戻りましょう?もう夕方ですわ」

鈴谷「もうちょっと…」

熊野「ふぅ、提督一人いないとこんなに寂しいものですわね」

鈴谷「……うん」

鎮守府は静かだった。誰かが喋りかけないと誰も喋らなくなっていた。それほど提督は艦娘たちの心の中を占めていた。

熊野「また明日がありますわ。明日は一緒に待ちましょう」

鈴谷「……うん……ん?ちょっ、熊野!あれ提督じゃない!?」

熊野「…はぁ…あんな杖をついてよぼよぼと歩いている方が提督なわけありませんわ。もうちょっと提督は…」

提督「よっ。鈴谷、熊野」

鈴谷「ほ、ほら!提督だよ!」

熊野「……提督ぅ!」

提督「ちょっ、待て!怪我してるの!だから突っ込んで来るな!」

熊野「知りませんわ!」ダキッ

鈴谷「く、熊野!な、何やってんの!?」

熊野「何って、抱きついているのですわ」

鈴谷「じ、じゃあ、鈴谷も!」ダキッ

提督「痛い!お前ら強すぎ!イテテ!!」

長門「騒がしいな。鈴谷、熊野!御飯だ…ぞ?提督か!」

提督「げぇっ、馬鹿に見つかった!」

長門「貴様の方が馬鹿だろうが!音信不通でどこいってた!!皆提督が帰ってきたぞぉ!!」

長門が叫び、艦娘たちが一斉に飛び出してきた。中には、窓から出てくる者もいた。

提督(ヤバイ。身が持たないぞ。これで怪我が悪化したら洒落にならん)

提督「落ち着け!今怪我してるから!ストップ!!」

すると、艦娘たちは一応止まった。提督の怪我を心配しているようだった。

提督(助かった)

鈴谷(こちらもヤバイ。皆、何故お前らは抱きついているんだオーラ出してる)

熊野(恥ずかしいですわ…)

提督「ふぅ、皆ただいま。色々とあったけど何とか帰ってこれたよ。心配かけてすまなかったな」

大鳳「よかったです。提督が帰ってきてくれて…」

武蔵「だな」

瑞鳳「…よくなんかありません」

瑞鳳が提督の方向へ歩き出した。

瑞鳳「怪我から察するに提督も凄く辛いことがあったのは分かります。…ですが、私たちだって提督がいない日々は耐えがたいほど辛かったです」

提督「…すまん」

瑞鳳「不安でした。夜も眠れませんでした。提督が戻ってこないことを考えると…」

瑞鳳が提督の近くまで来た。そして、瑞鳳は思いっきり提督を殴った。

提督「イテッ!」

艦娘s(グーパン…)

瑞鳳「だから、もう無言でどこにもいかないでください。心配事があったら私たちに相談してください。皆提督の味方ですから」ギュッ

提督「ああ、分かった」

艦娘s(自然に抱きついた…だと!)

瑞鳳の抱きつきを機に艦娘たちが提督の元に全力で駆けつけた。

提督「痛い痛い!!手加減しろ!!ギャァァッ!!」

悲鳴をあげながらも提督は笑っていた。いや、提督も艦娘全員も笑っていた。

今日は少ないけどこれくらいで…

とりあえず艦娘ルートでいきますね~それと、両方書くと内容が被ってくる恐れが…

投下します

本部から司令書が来た。内容は、

終戦ヲ迎エタ。艦娘直チニ解体スベシ。

とあった。そして自筆だろうか、お幸せに、と付け加えてあった。それを見た提督は艦娘たちを食堂に集めた。

提督「これより君たちに最後の命令をする。解体して、普通の人間となって幸せに暮らせ、だ」

瑞鳳「解体…ですか?」

提督「心配するな。解体とは擬装を取るだけだ。痛くもないし、君たちに何の悪影響もない」

鈴谷「解体した後はどうなんのさ」

提督「国から金が出る。学校に行くなり、仕事をするなり自由だ。勿論、暮らす場所も自由だ」

提督「まぁ詳細は後でだ。さぁさっさと終わらせるぞ」

艦娘s「はーい」

解体が始まった。艦娘たちが順に工厰へと向かった。それを見て提督は外に出て海を眺めた。すると、足音が聞こえてきた。

武蔵「……」

提督「武蔵か…どうした?」

武蔵「終戦を迎えたな。覚えているか?あの言葉を」

提督「…ああ」

武蔵「では…」

提督「…すまない。私はまだ生きていたいんだ」

武蔵「今更命乞いか?」

提督「情けないがそうだ」

武蔵「……」

提督「私も逃げていただけだった。恨まれるのが怖かった。だから綺麗事ばかり並べていた。でも、もう逃げたくない。私はまだやりたいことが多くある」

武蔵「……」

提督「十字架を背負ってでも生きていたいんだ。頼む」

武蔵「……変わったな。前の潔さと違って見苦しい」

提督「…ああ分かってる」

武蔵「おいそこの五人出てこい。いるんだろ?」

赤城、鈴谷、雪風、北上、大井が出てきた。

武蔵「揃ったな。大和の代わりに言わせてもらう。なに、単純なことだ」

提督「……」

武蔵「生きろ。楽しく精一杯に。そしてあっちで大和に会ったらあいつが嫌がるほど体験したことなど聞かせてやれ。それだけだ」

提督(……考えることは一緒か…)

提督「…ありがとう」

武蔵「ふん。礼なら大和に言え。あれだけお前のことを尊敬していたんだ。私がお前を死なせたら何されるか分からんからな」

武蔵「さぁそこの五人。戻るぞ」

五人「はーい」

提督はまた一人になった。視界に映るのは一面の海。

提督「終ったよ。この日を君と迎えたかった。聞いているか?大和…」

提督(お前は最高の仲間だった。いつも苦笑いをしながら私を支えてくれた。例えこれが愛情でなくても…やっぱり最後は一緒にいたかったよ……)

提督「ありがとう大和。本当にありがとう」

風が吹き、桜の花びらが一枚提督の視界に入ってきた。ふと、後ろを見ると桜の木が揺れていた。花びらをゆっくりと落としながら。

提督(あの日見た桜は散っていたように見えた。……けど今は違う。桜は舞っているのだ。自分が生きていた証をはっきりと我々に示すように…)

提督は桜の木の下に座り、木の幹に身体を委ねた。空を見上げると、薄桃色に染められていた。花びらが一枚提督の手の上に落ちた。提督はそれを手で包み込み、ゆっくりと瞼を閉じた。




鈴谷「提督、全員終わ…寝てる?」

鈴谷「……」ホッペプニプニ

鈴谷「…そうだ」ニヤッ

鈴谷が提督のそばを一旦離れ、青葉を連れてきた。勿論カメラ付きで

鈴谷「さっ、青葉撮っちゃって」

青葉「了解です!」

青葉(高く売れそうですねぇ…)

シャッター音が鳴る。その音で提督は目を覚ました。

提督「……何やってるんだ。お前ら」

鈴谷「何でシャッター音なんか出してるのさ!」ボソボソ

青葉「いやぁ、どうせ起きないと思いまして。予想外ですねぇ…」ボソボソ

提督「青葉、そのカメラ見せろ」

鈴谷「青葉逃げるよ!」

青葉「了解でっす!」

提督「おい、こら!待て!」

鎮守府に心地好い風が吹く。その風に包まれながら提督はポツリと呟いた。

提督「……覚えてろよ」

因みに、提督の写真は高く出回った。

提督「解体作業ご苦労様。さて、これから皆はどうするんだ?先程言った通りここに残ってもいいし、何処かに引っ越してもいいんだぞ」

艦娘「う~ん」

提督「因みにここにいても、働いてもらうか学校に行ってもらう」

艦娘「えーっ!」

提督「当たり前だろ…」

鈴谷「働くって例えば?」

提督「そりゃ…アルバイトとか?」

鈴谷「無理。鈴谷たち社会の決まりとかよく分からないからね」

提督「マジかよ…」

鈴谷「あのねぇ、鈴谷たちはずっとここで戦ってたんだよ。今更社会にポーイじゃ慣れたとしても、時間がかかるじゃん」

提督「……」

鈴谷「例えば熊野。サラリーマンって知ってる?」

熊野「鈴谷さん。私をなめているのではなくって?」

熊野「サラっとした……リーマンですわ!!」フンス

長門「リーマンって何だ?」ボソボソ

陸奥「知らないわよそんなの」ボソボソ

武蔵「誰だ。あいつに変なこと教えたのは」

衣笠「ああ…それ多分青葉。ほらあそこで腹かかえて笑ってるもん」

青葉「クククククヒッヒッヒッ」プルプル←爆笑中

鈴谷「ね、言ったでしょ」

提督「そんな…馬鹿な…しゃーない、ここにいるなら私の仕事の手伝いとかここの家事だけで勘弁してやる」

鈴谷「イヤッホー!流石提督!鈴谷はここに残るよ」

瑞鳳(然り気無く仕事を手伝わせようとしてる)

熊野「鈴谷さんが残るのなら私も残りますわ」

提督「残るものは挙手!」

提督「えーと………とりあえず出ていくのを希望する者は後で私のところまできてくれ」

武蔵(数えるのが面倒臭くなって辞めたな)

提督「じゃあここに残る者はいつも通りの生活になるな。それじゃ解散!」

艦娘「イエッサー!」

提督「やれやれ、後で津田さんに相談してみるかな…」

鈴谷「ねぇ提督!明日さ鈴谷と…デートしよ!」

瑞鳳「なっ!」

提督「デート?」

鈴谷「そうそう。デートしようよ!」

提督「うーん、まぁいいか。一日くらいなら付き合ってやる」

大鳳「!」

鈴谷「提督争奪戦はもう始まってるんだよ」ボソッ

一部の艦娘「!!」

鈴谷「えへへ、明日が楽しみだなぁ」

瑞鳳「て、提督!明後日一緒にお出かけしようよ」

大鳳「じゃあ私はその次の日で…」

提督「ちょっと待て。お前らは暇かも知れないが、私にはやることがたくさんあるんだぞ」

瑞鳳「いいから。そんぐらいは手伝ってあげるから!」

大鳳「私も精一杯手伝います!」

提督「はぁ…分かったよ。時間ができたら行こうな」

一部の艦娘「はーい!!」

青葉(特ダネが撮れそうですね)ニシシ

武蔵(ストーカーする気満々だな)

提督「ほらほら解散しろ。全く、明日の為に仕事をしないとな」

鈴谷「鈴谷手伝うよ!」

提督「ん…いや、今日は大丈夫だ。次回頼む」

鈴谷「はーい。じゃ、熊野行こっ!」

熊野「鈴谷さん、どこに行きますの?」

鈴谷「んーとりあえず太陽が見える場所!」

熊野「良いですわ」

雷「私たちも着いていきましょ!」

響「いいね。行こう」

提督「じゃ私もこれで失礼するよ」

長門「おう。お疲れさま」

自室に戻った提督は窓から外を見ると、元艦娘たちが楽しく遊んでいるのが見えた。

提督「フフッ、さて電話で津田さんに相談してみるかな」

提督「……………津田さんですか?」

津田「おお、真田か。どうした?」

提督「先程艦娘全員の解体が終わり、これからの彼女たちについて相談しようと…」

津田「相談?んなもんいらんだろ。お前の所にずっといる。はい、終了」

提督「私の所にいるとしても、一応学業とか、仕事とかどうすれば… 」

津田「いや、いらんだろ。世界の為に戦ってくれたんだ。彼女たちの生活費などは国がちゃんと与える。俺たちからすれば、彼女たちはまだいっぱい残ってる人生を楽しんでほしい」

提督「はぁ…分かりました。彼女たちのことについては、彼女たち自身に決めさせることにします」

津田「おう、そうしとけ。そうだ、いつかお前の鎮守府に行ってみようかな」

提督「お待ちしております。それでは私はこれにて…」

津田「ああ、元気にな」

電話を切った。

提督「さて、今日の仕事はこれで終わり。ご飯まで寝ようかな」

青葉「また寝るんですか?」

提督「ぬおっ!部屋に入るときはノックをしろ!!」

青葉「すいません。バットとボールが無かったもので…」

提督「野球のノックは一人でやってろ」

青葉「酷いですねぇ」

提督「さぁ出てけ。私は今から寝るんだからな」

青葉「前から思ってたのですが、何故そんなに寝れるのですか?成長期ですか?」

提督「眠いから寝る。ただそれだけだ」

青葉「答えになってないのですけど…」

提督「気にするな…ふむ」

青葉「?どうしました?」

提督「青葉一緒に寝てみないか?」

青葉「へっ?」

提督「抱き枕にしてみたら気持ち良さそうだな…というわけで、布団の上に来るんだ」

青葉「正気ですか?」

提督「うん」

青葉(そう言って、動揺した私を部屋から追い出そうという魂胆ですね。青葉にはバレバレですよ。ここは敢えて了承してみましょう)

青葉「良いですよ。一緒に寝ましょう」

提督「サンキュー青葉!」

青葉(提督もなかなかやりますね。だけどここで退く青葉じゃありませんよっ!)

青葉は提督の布団の上に横になった。

青葉(フフフ、さぁ提督の次の一手はどうします!)

提督「じゃ、おやすみ」ギュー

青葉(え、ええ?何で?何で青葉そのまま抱きつかれてるのですか!?)

青葉「て、提督何をするんですか!?」

提督「さっき言ったじゃん。抱き枕って。しかしやはり柔らかいな」

青葉「提督、青葉先程走ったせいで汗臭いですから!」

提督「汗臭くないよ?」クンクン

青葉(…何の羞恥プレイですか…これ)///

提督「今度こそおやすみ」

青葉「あ、はい。おやすみなさい」

青葉(って違います!どうするんですか私!)

提督「zzz」ギュー

青葉(寝るのはやっ!)

青葉(……はぁ提督を甘く見てましたね……諦めて一緒に寝ましょう)

青葉「提督、おやすみ…」

瑞鳳「ねぇ青葉さん知らない?」

大鳳「いえ…私は知りませんが…」

榛名「そういえば、さっき提督の部屋に入って行きましたよ」

瑞鳳「なっ!」

大鳳「青葉さんまでも!?」

榛名「どうしたのですか?」

瑞鳳「榛名さん、男の人の部屋に一人で入るってことは……」

榛名「まさか…青葉さんに限ってそんなことはないと思いますが……確認してみますか?」

瑞鳳「…いややめておきましょう。青葉さんですからきっと大丈夫ですよ!」

大鳳「そうですね」

榛名「それでは二人ともこれから用事とかありますか?もしよかったら金剛姉さんたちと共にお茶会をやるのですが……」

瑞鳳「行ってもいいのですか?」

榛名「勿論です。大鳳さんもどうですか?」

大鳳「じゃあ私もご一緒させていただきます」

榛名「はい!それじゃあ行きましょう」

瑞鳳(うーん、心配だなぁ。後で青葉さんに何があったのか聞いてみようっと)

大鳳「瑞鳳さん?どうしました?」

瑞鳳「ううん、何でもないよ」

その頃の青葉は……

青葉「やっぱり恥ずかしいです…」///

提督「zzz」ギュー

照れていた。






後日…

瑞鳳「ねぇそういえば青葉さん?」

青葉「どうしました?何か新しいネタでもありましたか?」

瑞鳳「いや、そうじゃなくて、あのとき提督の部屋で何してたの?」

青葉「え、ええ?て、提督とですか?と、特に何もあ、ありませんでしたけど」///

瑞鳳「…怪しい」

青葉「い、いや本当ですって!」

瑞鳳「……」ジー

青葉「あ、青葉用事思い出したのでこ、これにて失礼しますぅ!」

瑞鳳「あっ、待って!……逃げられた。むむむ、青葉さんをここまで落とすとは…提督一体何したんだろ…」


提督(青葉の次は誰を抱き枕にしてみようかな…)

瑞鳳の心配を他所に提督は安眠ライフを楽しもうとしている。

うへぇ…やっと投下し終わった。強制終了多すぎるんや……

さて、寝よう

投下します。

ラブストーリ書ければいいんですけどね……(白目)

提督「熊野明日旅行に行こうぜ」

熊野「私とですか?他には?」

提督「いや、いない」

熊野「はぁ…要するにデートのお誘いですわね」

提督「デートじゃなくて旅行だよ」

熊野「………」

熊野「まぁ良いですわ。時間もたっぷりありますので」

提督「一泊二日だから準備頼むよ」

熊野「はい?ホテルにでも泊まるのですか?」

提督「うん。ホテルの予約は任せて」

熊野「まぁ……よろしいですわ。では私はこれにて」

提督「他の皆には内緒にしといてくれよ。うるさくなるからな。朝の七時出発予定だ」

熊野「分かりましたわ」

熊野は自室に戻り準備を始めた。

鈴谷「あれー熊野何やってんの」

熊野「え、ええとあれですのよ。非常時の服の準備ですわ!」

鈴谷「一人旅でもすんの?」

熊野「違いますわ。一人じゃなくて…」

鈴谷「誰かと行くの?誰誰?」

熊野「そ、それは秘密ですの」

鈴谷「ええー良いじゃん。教えてよ」

熊野「ダメですわ」

鈴谷「ちえー。じゃあ鈴谷は最上たちのところ行ってくるね」

熊野「行ってらっしゃいませ鈴谷さん」

熊野(……危ないところでしたわ。鈴谷さんにバレると大変なことになるかもしてませんからね…)

鈴谷(んー熊野誰と行くのかなぁ。まさか提督かな?……いや、流石にないか。最上たちなら知ってるかなぁ…)



翌朝七時。

提督「おはよう熊野」

熊野「おはようございます。全く鈴谷さんにバレないようにするのは大変でしたの」

提督「そりゃすまんかった」

熊野「それでは行きましょう!」

提督「おう」

提督(一応喜んでるようでよかった…)


その頃鈴谷起床

鈴谷「ほわーおはよう熊野」

鈴谷「ありゃもういないよ。旅行に出かけたのかな……ん?紙がある…どれどれ」

紙「提督と一泊二日の旅行に行ってきますわ!」

鈴谷「なっ……油断した……ずるい熊野…」グスッ

鈴谷「もういい鈴谷ふて寝するもん」

鈴谷(鈴谷も誘って欲しかったなぁ……)

提督「駅に着いたぞ」

熊野「おおう、これが駅と申すものですか…大きいですわね」

提督「電車に乗り遅れないためにもちょっと急ぐぞ」

熊野「分かりましたわ」

熊野(鈴谷さんいじけてないでしょうか…)

提督「どうしました熊野。ほれ急ぐぞ」ギュッ

熊野「ちょっと提督この熊野の手をどうして握ってるのですか」

提督「はぐれたらダメだろ。ただでさえ混んでるのだからな」

熊野「提督は熊野をお子様と勘違いなさってるのではなくって?」

提督「いいから行くぞ!」

熊野「ああん、そんなに強く引っ張らないでください」

熊野(全くこの人ったら…)


提督「ふぅ何とか間に合ったな」

熊野「提督凄いですわ!景色が直ぐに流れていってしまいますわ」

提督「あんまりうるさくするなよ。迷惑だからな」

熊野「よろしくてよ。それよりいい加減何処に行くのか教えてくれてもよろしくてはなくて?」

提督「……神戸だ」

熊野「神戸と言えば…私の生まれた場所ですわね。でもどうして私を?他の方もいますけど…」

提督「なーんか熊野もの寂しそうにしてたからな。元気出してもらおうと思って」ワッシャワッシャ

熊野「ちょっ、提督!熊野の頭をそんなに乱暴にしないでください」

提督「ははは」

熊野「……ありがとうございます」ボソッ

提督「ん?何か言ったか?」

熊野「い、いえ。何も言ってませんわ」

提督「空耳かな?」

熊野「耳鼻科に行くことをお勧めしますわ」

提督「余計なお世話だ」

熊野「フフフ」

そして、提督と熊野は神戸に到着した。

熊野「人がすごく多いですわ…」

提督「迷子にならないように手でも繋ぐか?なーんてな」

熊野「じゃあお願いしますわ」

提督「いいのか?」

熊野「ええ、よろしくてよ」

提督「それでは……さて、何処にいく?」

熊野「提督におまかせしますわ」

提督「じゃあとりあえず……」

熊野(提督の手温かいですわね…)

楽しい時間はあっという間に過ぎるものであり、日ももう落ちようとしていた。

提督「そろそろホテルに行くか」

熊野「分かりましたわ」

提督「ええと、確かここら辺だったが…」

熊野「提督あれではなくって?」

提督「そうそうあれだ。サンキュー熊野」

熊野「どういたしましてですわ」

提督がチェックインをして、二人はホテルの部屋に向かった。

熊野「なかなか綺麗なところですね。どこかの鎮守府とは大違いですわ」

提督「そう思うなら掃除してくれよ」

熊野「ほら着きましたよ」

提督「部屋の中はどうなってるのかな」

熊野「おお…部屋の中も綺麗ですわね」

提督「そうだな…だが一つ疑問があるのだが…」

熊野「あら、私もですわ。せーので言ってみましょう。せーの」

提督・熊野「どうしてベットが一つしかないんだ(なくって)?」

提督「しかも、一人で使うにはやけに大きいな…」

熊野「提督ちゃんとしたホテルに予約しましたか?」

提督「うん。待ってろ、今ここのホームページ見せてやるから」

提督「ほら、大人気って書いてある」

恋人に大人気!……(中略)…当店は恋人用にベットはシングルベット、部屋も完全防音となっております。ごゆっくりおくつろぎくださいませ。

熊野「提督…ちゃんとこれ全部読みましたか?」

提督「……読んでませんでした」

熊野「しかも一番最初に恋人って書いてあるじゃないですか…」

提督「まぁいいよ。内装は悪くないし、寝るだけだし。さて、どこかに夕ご飯食べに行こう」

熊野「はぁ…よろしくてよ。豪華なのでお願いしますわ」

提督「任せとけって」


熊野「これは…神戸牛ステーキレストランでは…」

提督「ああ、食べたかったんだろ?」

熊野「ええ、嬉しいですわ」

提督「さ、入ろう」

熊野「はい!」



熊野「美味しかったですね」

提督「そうだな。しかし熊野のはしゃぎっぷりはすごかったな。鈴谷に見せてみたかったよ」

熊野「それは…もうとても嬉しかったですから…」///

提督「ははは、後はホテルに戻って寝るだけだな」

熊野「私今日は疲れましたわ」

提督「じゃあさっさと風呂入って寝るとするか」

熊野「ええ」

二人はホテルに戻った。

提督「どっちから入る?」

熊野「では私からでいいでしょうか」

提督「いいよ」

熊野「覗いちゃ嫌よ?」

提督「分かってるって」

数十分後

熊野「提督あがりましたわ。お次どうぞ」

提督「おう…覗いちゃ嫌よ?」

熊野「流石に…それは引きますわ…」

提督「スマン」

そして、二人は残りは寝るだけとなった。

提督「それじゃ寝るか」

熊野「ええ、ですがどうやって寝ましょうか」

提督「半分こでいいんじゃね」

熊野「分かりましたわ」

提督「電気消すよー」

熊野「どんとこいですわ」

提督「おやすみ」

熊野「おやすみなさい」


提督(……寝れん…ベットだしやっぱりちょっと狭いからな)

提督(……!うーん大丈夫だろ)

提督「失礼します」ダキッ

熊野「ひゃっ、な、なな何をなさっているのですか!」

提督「良いじゃん。何か眠れなくてさ」

熊野(まだベットに入って数分しか経っていないのですが……)

熊野「さ、流石にこれは……」

提督「うーんこれなら寝れると思ったんだけどなぁ…ダメ?」

熊野「……分かりましたわ。特別ですよ」

提督「サンキュー!」ギュー

熊野「そ、その代わりえっちなことは嫌よ?」///

提督「おう」

提督「それじゃあ今度こそおやすみ」ギュー

熊野「お、おやすみなさい」

熊野(フフフ、こうやって提督に抱き締められるのも何か安心しますわね)

提督「zzz……ん、朝か」

熊野「zzz」

提督「起きろ熊野。朝だぞ」

熊野「んくぅ…おはようございます……あのー起きたいので離してくれませんか?」

提督「そうだったな」

熊野「それでは私はシャワーを浴びてきますわ」

提督「おう、早めにな」

準備を終え、二人はホテルを出た。

提督「今日は何処にいく?」

熊野「そうねぇ…私お洋服が見たいですわ」

提督「別に今じゃなくてもよくないか?」

熊野「いいんですの!さ、行きましょう提督。ちゃんとお洋服選びを手伝ってくださいね」

提督「おう」



熊野「提督これはどうですか?」

提督「うん、似合ってると思うよ」

熊野「……ちゃんと考えて言ってますか?」

提督「勿論だ」

熊野「……じゃこれは?」

提督「似合わない」

熊野(一応ちゃんと見てはくれているようですね…)

提督(鈴谷たちと出かけたせいでこういうのには慣れたからな)

熊野「じゃあ提督これはどう?」

提督「そうだなぁ……」



熊野「提督このクレープを食べたいですわ」

提督「了解。じゃあ買ってくるよ」

熊野「~~♪」

提督「ほれ買ってきたぞ」

熊野「ご苦労様ですわ。……うん、美味しいですわ!」

提督「そりゃ良かった」

熊野「提督のは何味ですの?」

提督「私は熊野とは違うのだよ。ほらこれ」

熊野「じゃあ提督には私のをちょっとあげますわ。感謝しなさいよ?」

提督「サンキュー熊野」

熊野「は、はい。提督…あ、あーん」///

提督「うん、こっちも美味いな」

熊野「て、提督。私にも提督のをくれませんこと?」

提督「ああいいぞ。ほれ、あーん」

熊野「あ、あーん」///

提督「どう?」

熊野「お、美味しいですわ」///

提督「良かった良かった」

熊野(恥ずかしくてよく味が分からなかったですわ……)///

通行人(隕石落ちて来ねぇかなぁ…)



熊野「鈴谷さんたちにお土産を買わないといけませんわね」

提督「そうだな。じゃああそこのお土産屋に行くか」

熊野「ええ、行きましょう」

熊野「提督これなんてどうかしら」

提督「鈴谷にか…うーんこっちの方がいいんじゃないか?それは男向けじゃない」

熊野「提督にだったのに…」ボソッ

提督「?」

熊野「じゃあこっちにしますわ。鈴谷さんとお揃いですわ」

提督(赤城とかのお土産どうしよう……というか百人以上にお土産を持って帰るのか…)ガクッ

熊野「どうしました?」

提督「いや何でもないよ…」

熊野「それでは私はこれを買ってきますわね」

提督「いってらっしゃい」

提督(宅配してもらうか……金が……)



提督「そろそろ電車が来る時刻だな」

熊野「時間が過ぎるのが早く感じましたわ」

提督「まぁそれほど楽しかったってことだろ。私としては嬉しいことだぞ」

熊野「ええ、とっても楽しかったですわ」

提督「お、電車が来たぞ」

熊野「ありがとうございます」ボソッ

提督「ん、何か言ったか?」

熊野「い、いえ………いや言いましたわ」

熊野「提督、本当にありがとうございました」ニコッ

提督「ああ、付き合ってくれてこちらこそありがとな」

その後、電車の中では肩を寄せあって寝る二人の姿があった。


提督「そろそろ鎮守府に着くからな」

熊野「やっぱり見慣れた場所は落ち着きますわね。提督鎮守府まで手を繋ぎませんか?」

提督「いいぞ」

熊野「私今幸せですわ。戦いもなくなってこうやって日々を過ごせるなんて」

提督「私もだよ」

熊野「ねぇ提督…」

鈴谷「こらーっ!!そこの二人!!」

提督「おっ鈴谷だ。元気そうだな」

鈴谷「ちょっと人が油断した隙にナニやってんのさ!しかも恋人繋ぎなんかして!」

提督「なにって旅こ…」

熊野「デートですわ」

鈴谷「な、な何言ってるの!?そんなの鈴谷許さないんだから!」

熊野「あら、鈴谷さんは私の親ではないのでは?」

鈴谷「………」グスッ

提督「おいおい、鈴谷をそんなにいじめるなよ」

熊野「フフフ冗談ですわ鈴谷さん。はいお土産ですよ」

鈴谷「む……今日はこれに免じて許してあげる…」

熊野「提督にも…はい」

提督「あれ?これ買ったの?鈴谷に渡そうとしてたやつ」

熊野「元々これは提督にあげようと思っていたのですわ。私のもあるからお揃いですわね」

鈴谷「なっ……」

熊野「鈴谷さんのも私とお揃いですわ」

鈴谷「何か釈然としない…」

提督(その割にはちょっと嬉しそうだな)

鈴谷「提督、今度は鈴谷と旅行に行こうね!!」

提督「ああ、いいぞ」

提督(……旅行に行くとお土産地獄なんだがな…)

鈴谷「それと、仕方ないから熊野も連れてってあげる」

熊野「鈴谷さんったら、もう大好きですわ」

鈴谷「えへへ」

熊野「それと提督も大好きですわ」

提督「そうなのか?ありがとな」

鈴谷「ぬぬぬ」

熊野(そういう風には捉えられてないでしょうがまぁいいですわ)

熊野「では提督私はこれにて」

提督「おう、お疲れさま」

鈴谷「話はしっかりと部屋で聞かせてもらうからね熊野!」

今日も鎮守府は笑い声が絶えそうになかった。


瑞鳳「ねぇ…提督。ちょっと話いいかな」

提督「」

瑞鳳「どこ行ってたの?」

提督「く、熊野と神戸まで…あいつちょっと元気無さそうだったから」

瑞鳳「はぁ…いちいち提督の行動に文句はつけませんけど、せめてどっかに泊まるときは連絡ぐらいしてください」

提督「誠に申し訳ありませんでした」

瑞鳳「全く…」

提督「そういえばさ、ホテルに泊まったんだけどね」

瑞鳳「はぁ…」

提督「それがさ何かおかしいなって思ったらラブホテルだったんだよ」

瑞鳳「」

提督「いやぁ熊野に言われるまで分かんなかったわ。アハハハ…ハ?」

瑞鳳「やっぱり…詳しく話を聞かせてもらおうかな」ゴゴゴ

提督「…お、お手柔らかによろしくお願いします」

一方こちらでも…

熊野「鈴谷さん?私たち旅行中に…」

鈴谷「そうやって自慢しようとするんでしょ。でも羨ましいな」

熊野「ラブホテルに泊まりましたの」

鈴谷「ブフッ。な、ナニやってんの!」

熊野「どうやら提督が……」

鈴谷「詳しく話を聞かせてもらいましょうかね」

熊野(あらぁこれは勘違いしてるパターンですわね…)

後に二人の悲鳴が聞こえた。



比叡「ヒェェェェェ」

榛名「何やってるの?」

比叡「いや、何か言わないといけないような気がしましたので……ってやめてください!!憐れんだような視線で私を見ないで!!」

投下終了

熊野「鈴谷さんとデートだと思った!?残念!熊野ちゃんでした!」

鈴谷「え……熊野?」

熊野「」

青葉(面白いもの撮らせていただきました)ニシシ

次回は艦娘たちの部屋を回ることを考えたいますので訪れる艦娘を三人程お願いします。(青葉以外)勿論自分が書きたい艦娘たちも出します。

艦娘だからな!津田じゃないぞ!!

>>415
俺もくじはどこも売り切れてた
オークションなら送料込みで600円以下で欲しいものが確定

あ、外れ商品ならね

>>416
 __,冖__ ,、  __冖__   /  //
 `,-. -、'ヽ' └ァ --'、 〔/ /

 ヽ_'_ノ)_ノ    `r=_ノ    / /.'´ ̄ ̄` ー-
  __,冖__ ,、   ,へ    /   〃" `ヽ、  \
 `,-. -、'ヽ'   く <´   7_// ハ/     \ハヘヘ
 ヽ_'_ノ)_ノ    \>     /l |リ ノ 三三`ヽ}_}ハヽ
   n     「 |      | | ( ○)≡(○)从!」

   ll     || .,ヘ   /  ⊂⊃ 、__,、_, ⊂⊃

. n. n. n  ヽ二ノ__  { |i从/、  |  |  /ノl     ________
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続きマダー?

投下です。一番くじの存在を知らなかった…(震え声)

>>420 投下が遅くてすまんな…


提督と青葉は小声で会話しているという設定でお願いします


青葉「さあ~やって参りました。これから皆さんの寝顔を撮るために皆の部屋に侵入したいと思います。今日の実況は青葉で、解説は提督さんに来てもらいました」

提督「よろしくお願いします」

青葉「それでは提督さん、先ずは誰の部屋から行きましょうか」

提督「そうですね……鈴谷たちの部屋から行ってみましょう」

青葉「了解です」


青葉「今から鈴谷さんたちの部屋に入ってみようと思います」

提督「さて部屋の中は……おお中々きれいですね…」

青葉「熊野さんはきれいにしているとは思っていましたが、鈴谷さんもきれいにしていますね」

提督「いや、意外と熊野も整理整頓が出来ないかもしれないと私は思っていましたが」

青葉「まぁこの話はおいといて、鈴谷さんたちの寝顔を……ブフッ」

提督「どうしました…青葉さ…」

青葉「見ざる!」ボカッ

提督「いてっ…いきなり何ですか…」

青葉「これは男の人に見せてはいけませんね……」

青葉(何で二人とも下着で、しかも熊野さんは寝ながら鈴谷さんの乳吸ってるんですかねぇ……)

青葉(まぁ写真に納めますが)

提督「どうやら写真に納めたようなので次行ってみましょう」

青葉「次は誰に?」

提督「扶桑姉妹の部屋で」

青葉「了解です」

鈴谷「……あんっ…うっ…」

提督「ん?何でしょう…」

青葉「聞かざる!」ボカッ

提督「いてっ…だから何ですか…」

青葉「ダメです。聞いちゃダメです。さっさと部屋から出ましょう」

提督「結局鈴谷たちどんな風に寝てたんですか?」

青葉「言わざる」

提督「………」


青葉「扶桑姉妹の部屋に到着いたしました」

提督「さて部屋の中は……至って普通ですね」

青葉「扶桑さんたちは……おや、寝てますが笑ってるように見えますね」

提督「そうですね…扶桑たちは戦争が終わってから笑顔が増えたような気がします」

青葉「今ある日常の幸せを噛み締めてるのでしょうか」

提督「私としては皆が笑顔になってくれるのはやっぱり嬉しいですね」

青葉「それでは次は誰にします?」

提督「あ、私は今から扶桑たちと寝るので、これで失礼します」

青葉「何馬鹿なこと言ってるんですか…行きますよ」

提督「でも見てくださいよ。この子たちの幸せそうな寝顔、柔らかそうな寝巻き、そして何と言ってももちもちしてそうな肌。これはもう一緒に寝るしかないですね」

青葉「」

提督「というわけで扶桑、山城失礼します」

青葉「ちょっと!まずいですよ。朝起きたときどうやって言い訳するんですか」

提督「大丈夫。扶桑たちなら苦笑いしながら許してくれる」

青葉(何だかんだで扶桑さんは勿論、山城さんも提督に好意持ってますからね…)

青葉「私たちの使命忘れたんですか?後で青葉が一緒に…ね、寝てあげますから行きますよ」///

提督「くっ、タイミングが悪かったですね……いずれ扶桑たちと一緒に寝ようかな」

青葉「」

提督「さて気を取り直して次は摩耶たちの所に行ってみましょう」

青葉「……ソウデスネ……」

提督「お邪魔しまーす」

青葉「先ずは鳥海さんから…」

提督「…普通だな」←既に口調がめんどくて元に戻る

青葉「そうですね。THE・普通って感じですね」

提督「でも眼鏡かけてない姿は余り見たことないな」

青葉「私も何度も盗さ……撮影してますけどずっと眼鏡かけていますからね」

提督「盗撮はアカン」

青葉「すいませんでした」

提督「次は高雄だが…普通なのでパス」

青葉「それ酷すぎじゃないですか…確かに高雄さんは真面目なだけで、特徴も何も無いように思われますが高雄さんにはあの乳があるじゃないですか」

提督(何だろう……青葉が高雄のこと乳だけの女と言ってるようにしか聞こえない…)

青葉「まぁ取り敢えず寝顔は撮っておきましょう」

提督(結局殆どパスするんじゃん…)

青葉「さてお次は愛宕さん」

提督「………服着ていても裸よりエロイことってやっぱあるんだな…」

青葉「そうですね……この身体はいつみても羨ましいです……」

愛宕「う、ううーん……zz」ゴロン

提督「お子様はこれ以上見てはいけません」

青葉「男の人もこれ以上見てはいけませんね」

提督・青葉(エロイ)

提督「最後は摩耶だな」

青葉「摩耶さん意外と可愛いもの好きですからね……ええと確かここに…あった兎耳」

提督「…摩耶…兎耳何で持ってんだ…」

青葉「さてこれを摩耶さんに着けてみましょう」

提督「おおー似合ってるな」

摩耶「うーん……ん?」

青葉「ヤバイです。摩耶さん起きちゃいました」

提督「と、取り敢えず隠れるぞ!」

青葉「了解!」

摩耶「うん?今誰かいたような…って何であたし兎耳着けてんだ?」

提督(まずいな……)

青葉(さあどうします?摩耶さん)

摩耶「…………」

摩耶「摩耶ちゃんだぴょん」

青葉「ブフッ」

提督「ククク」

摩耶「!誰かいるのか!」

青葉(ミスりました…)

提督(やっべ…)

摩耶「………ね、姉ちゃんたちだろ!?起きてんだろ?起きてるよな?お願いだ起きてるって言ってくれ!」

青葉(ありゃりゃ…)

提督(摩耶結構ビビりなんだな…)

摩耶「そうだよな。この部屋に幽霊なんているわけないから姉ちゃんたちだよな……あ、あたしは寝るからな!おやすみ!」

提督(今のうちに部屋から出るぞ…)

青葉(イエス)



青葉「いやぁ危なかったです」

提督「摩耶がビビりで助かったな」

青葉「次は誰にします?」

提督「そうだなぁ……加古たちの所行ってみるか」



提督「青葉型も古鷹型の姉妹だと思っていた時期もありました」

青葉「……いつ気付いたのですか?」

提督「………戦争が終わった後……」

青葉「」

提督「さあ部屋に入るか」

青葉「後で四人でお説教タイムですね」

提督「やめてください。お願いします」


提督「シンプルだな」

青葉「というか皆割と部屋普通なんですね」

提督「青葉の部屋は汚いのにな」

青葉「そうそう、溢れる盗撮した写真とか……って何言わせんですか!」

提督「自分から言ってたじゃん……でも衣笠が呆れてたぞ」

青葉「反省はしてます…」

提督「でも改善はしない、と」

青葉「……この話はおいときましょう」

提督「古鷹ってさぁ…鳳翔さんに次ぐ母性を持つキャラだよな」

青葉「そうですよね。いつも加古さんの面倒とかみてますし」

提督「そして加古は…っと」

青葉「凄く気持ち良さそうに寝てますね」

提督「我が同士よ」

青葉「提督も寝るの好きですからね」

加古「zzz」

提督「………」ナデナデ

青葉「提督!何加古さんのお腹勝手に撫でてるんですか」

提督「お腹が冷えないようにしないと」

加古「……ん……にゃあ……zzz」

提督「………青葉、猫耳持ってこい。加古に絶対に似合う」

青葉「摩耶さんの兎耳しかありません」

提督「くっ…惜しい人材を逃したか」ナデナデ

青葉「んでいつまで加古さんのお腹撫でてるんですか」

提督「……いつまでも?」

青葉「……次行きますよ」

提督「待て!古鷹のお腹も撫でさせたくれ」

青葉「はぁ………」


青葉「次は誰にします?」

提督「金剛の部屋にしよう」

青葉「はーい」



青葉「それではお邪魔しまーす」

提督「右から紅茶セット、紅茶セット、紅茶セット、マイクセット、お姉様セット、紅茶セット………」

提督「………」

青葉「何ですかマイクセットとお姉様セットって………」

提督「気にしたらそこで終わりだ…」

提督「さて………うん皆まともだな」

青葉「二人しか見てないようですが」

提督「何いってるんだ青葉。金剛パート1、パート2それと榛名パート1、パート2の四人ちゃんといるじゃないか」

青葉「………現実は直視してください…」

提督「くっ」

比叡「zzz」←何も言えないこの寝相

提督「おっさんかよ…比叡」

霧島「グゴゴ…zzz」

青葉「いびきうるさいですね…」

提督「何でこの状況で金剛と榛名は寝られるんだ……」

青葉「慣れ…でしょうか」

提督「次行こう……ここにいるといたたまれない…」

青葉「はい…」



青葉「次誰にします…」

提督「蒼龍の所に行ってテンションを上げよう…」

青葉(何で蒼龍さんの所に行くとテンション上がるんですかねぇ…)


提督「失礼するぞ」

青葉「ほのかに漂う百合臭」

提督「黙れ」

青葉「すいませんでした」

提督「おおー普通だ。何故だろう普通がこんなに嬉しく思えるなんて」

青葉「二航戦のお二人さんも結構真面目ですからね」

提督「蒼龍って何だかんだで空母の中で一番胸でかくないか?」

青葉「一理ありますね」

提督「………」

青葉「………」

提督(普通すぎて何話していいのか分からない…)

青葉(どーしよどーしよオーパッキャマラード以下略)

提督「……蒼龍髪おろすと可愛いな」

青葉「…!青葉もおろしたら似合うでしょうか」

提督「…似合うんじゃね」

青葉「イメチェンでもしてみましょうか」

提督「次行こうか」

青葉「了解です」

提督(何か色々とすまん蒼龍)

提督「ヨーロッパの火薬庫と言えば!?」

青葉「バルカン半島!」

提督「では、セリーグの火薬庫と言えば!?」

青葉「ヤクルト!」

提督「ならば(何で知ってんだ)、艦隊の火薬庫と言えば!?」

青葉「陸奥さんの第三砲搭!!」

提督「というわけで失礼するぞ」

青葉(まさかこれやりたいがために来たんですかねぇ…)

提督「うん、予想通りだな」

青葉「長門さんのスペースは駆逐艦の子たちの写真で溢れかえってますし、陸奥さんはよく分からないですけど化粧品みたいなものが色々ありますね」

提督「お前駆逐艦の子たちも盗撮してるのか…」

青葉「いや、彼女たちは写真撮るよーって言うと喜んでくれますから合意の上の撮影です」

提督「ふーんこれも?」

写真「浜風大破!手で抑えても隠せないその胸」

青葉「……ソウデスヨ」

提督「後で浜風に聞いてみるか…」

青葉「申し訳ありません。盗撮しました」

提督「ったく程々にしとけよ……ん?大鳳の写真もあるぞ」

青葉「大鳳さんは合法ロリ枠ですからね…」

提督「ふーん」ピラッ

写真「大鳳大破!お前の胸はどこにある!?」

青葉「すいません」

提督「せめて普通の写真にしろ」

青葉「次は陸奥さんですね」

提督「といっても私は化粧品とか分からないからな…」

青葉「というか皆さん余り化粧とかしてませんよ?」

提督「じゃあ皆すっぴん?」

青葉「そうですよ」

提督「陸奥も皆のようにすっぴんになってもらおうかな……」

青葉「化粧品隠しちゃいます?」

提督「……そうするか」ニヤッ

青葉「…」ニヤッ


数時間後起きてきた陸奥を見て、何だいつもと変わってないじゃん、という提督の発言で隠したのが提督とばれた模様。

提督「次は龍驤の所だな」

青葉「オチしか見えないんですけど」

提督「入ってみなきゃ分からんさ。失礼するぞ」

青葉「案の定ですね」

提督「どんだけ気にしてんだよ……大鳳を見習えばいいのに」

青葉「そう言えば先日龍驤さんが浜風さんを見て嘆いてました。神様は残酷過ぎるんや…って」

提督「まぁあれは仕方ないな。浜風は特別だから…」

青葉「おや、枕の下に何かが……取ってみましょう」

提督「起こすなよ」

青葉「取れました。ええと………ブフッ」

提督「どうした……ブフッ」

写真「龍驤の合成写真(巨乳ver)」

青葉「ヒッヒッヒ」

提督「毎日これの上に寝てるのか……ちゃんといい夢見てるのかね…」

青葉「今とっちゃったから夢の中でもまな板ですね」

提督「ククク、青葉写真戻してやれ」

青葉「了解です」

提督「次で最後にするか」

青葉「誰にします?」

提督「そうだなぁ…」



提督「というわけで鳳翔の所に来ました」

青葉「思わぬ恥態が見れるかもしれませんね」

提督「それではお邪魔しまーす」

青葉「部屋は質素ですね」

提督「んまぁ逆に派手だったら驚くが……うん?鳳翔がいない…」

青葉「そう言えば食堂が電気ついてましたが」

提督「水でも飲みに行ったのかな。しょうがない食堂に行くか」

青葉「了解です」



提督「お、やっぱりいたな。何してんだ?」

青葉「……皆の朝食作ってるようにしか見えませんが………」

提督「…………私たち何してるんだろうな……」

青葉「青葉泣けてきました」

提督「皆に毎日こんな朝早くから作ってるのか…」

青葉「そう言えば青葉たちも誰が朝食作ってるのかなんてこれまで気にしてませんでした……」

提督「……なあ青葉。手伝いに行こう」

青葉「ええ」

鳳翔「あら、提督と青葉さんどうしましたか」

提督「いや、これまで本当に申し訳ありませんでした」

青葉「これからは私たちもお手伝いします」

鳳翔「まぁそうですか。それじゃお願いしますね」ニッコリ

提督「女神や……」

青葉「まさに母親の名を持ちし者ですね……」


鳳翔(提督と青葉さんが手伝ってくれてるおかげて随分と楽になりましたね。おや、このカメラは青葉さんのでしょうか…)

鳳翔「ちょっとぐらいなら見ても良いですよね…」

カメラ「鈴谷たちの姿」ヤァ

鳳翔「」

鳳翔「…フフフ若いですね…提督と青葉さん。ちょっとこっちにいらっしゃい」

青葉「あ、やべ」

提督「青葉……何してんだよ…」

鳳翔「この写真は?」

青葉「…今朝撮らせていただいたものです…」

鳳翔「許可は?」

青葉「…ありません……」

鳳翔「青葉さん。いくら仲が良くても流石にこれはいけないと思いますよ」

青葉「すいません」

鳳翔「これは消させてもらいますよ」

青葉「はい…ご自由にしてください…」

鳳翔「それで…提督?仮にもここの皆をまとめる貴方が何やってるんですか?」

提督「すいません。調子に乗りすぎました」

鳳翔「全く…ちゃんと皆さんに謝るんですよ」

青葉・提督「えっ?」

鳳翔「悪いことしたら謝らないとダメじゃないですか」

青葉「あのぉ、不法侵入がばれたら…」

提督「私たち結構ヤバイんですが…」

鳳翔「自業自得です」

青葉・提督「」

鳳翔「さっこの話はこれぐらいにしましょう。もう少しで準備も終わりますからね」

提督「はい……」

青葉(遺書の準備しないといけませんね…)

提督(……青葉のせいにしとくか…)

青葉(……まぁ提督が庇ってくれますよね…)


朝になって、二人の悲鳴が鎮守府に鳴り響いた。

比叡「ヒェェェェ」

榛名「うるさいです」

比叡「」



因みに週ごとに食事当番が決まり、木曜日の当番は金剛、比叡、長門という三本柱で、周りからは魔の木曜日と恐れられているらしい…

投下終了。せっかく募集したのに内容が薄くてすまん。


イチャラブが全く書けないため、もうすぐで終わりそうな気が……(土下座)

加古頼んだもんやけど、断言できる

>>1は神や

提督が、ラッキースケベに見舞われる一日(ボソッ

投下しますー

>>440 そう言ってもらえると嬉しい

今日の鎮守府の夜は騒がしい。

瑞鳳「お姉ちゃん。それでね提督がね…」ヒック

祥鳳(この子こんなに酒癖悪かったかしら)

瑞鳳「聞いてるのー」

祥鳳「うん。聞いてるよ」

瑞鳳「全く提督ったら…zz」

隼鷹「ギャハハ!おい龍驤!女体盛りやれ!」

龍驤「何でや!!」

隼鷹「盛り付けやすいからな!アハハ!」

龍驤「うちじゃなくて大鳳でええやろ!」

大鳳「~~♪」←元気に食事中

隼鷹「甘いな。貧乳をコンプレックスにしている奴じゃないと面白くないだろ!」

龍驤「何やて!おい大鳳!お前も貧乳がコンプレックスやろ!」

大鳳「~~♪」←全く聞いてない

隼鷹「諦めろ龍驤。お前の胸はそのためにあるんだから」

龍驤「嫌や!!」

提督「うっせぇぞてめえら!!今何時だと思ってんだ!近所迷惑だろうが!」

隼鷹「げっ」

提督「飲むのはいいがもうちょっと静かにしろ」

隼鷹「イエッサー!というわけで龍驤女体盛りの準備しろ」

龍驤「だから嫌や!!」

祥鳳「あの…瑞鳳が寝てるのでもうちょっと静かにしてくれませんか?」

提督「そうだそうだ」

隼鷹「ちえー。というわけで」

龍驤「黙れ」

祥鳳「そうだ提督。今日は瑞鳳と一緒に寝てくれませんか?」

提督「何で?」

祥鳳「ええーと、瑞鳳酒癖が悪くて寝ている間何するか分からないので…」

提督「まぁいいけど」

大鳳「じゃあ私も…」

飛鷹「さあー大鳳さん。もっと飲みましょうねー」

大鳳「えっ?あ、はい…」

祥鳳「というわけでよろしくお願いしますね」

提督「分かった。じゃあ私は出ていくが静かにしろよ」

隼鷹「分かってるって」

大鳳「……」ショボーン

飛鷹「まあ…次があるって」

大鳳「はい…今日はやけ食いします…」



提督「よっこらせっと。瑞鳳なかなか軽いな」

瑞鳳「zzz」

提督「…流石に抱き枕にするのは止めとくか。何されるか分からないからな…」

瑞鳳「zzz」

提督(……かわいいなぁ)

提督「おやすみ瑞鳳」


朝瑞鳳が目を覚ました。

瑞鳳「ううーん、あれ私寝てた?ってここは何処?……何だ提督の部屋か……」

瑞鳳「またこの夢か……この頃よく見るなぁ」ハァ

提督「zzz」

瑞鳳「あ、提督がいる……夢の中だしいいよね…キスしても」

瑞鳳「えへへ提督チューだよ」チュッ

提督「zzz」

瑞鳳「えへへ…痛た…二日酔いかな…」

瑞鳳「あれ……二日酔い?夢の中で?」

瑞鳳「……痛い」ホッペツネ-

瑞鳳「……キャアアア!!これ夢じゃくてもしかして現実!?」

提督「どうした!!敵か!深海棲艦か!プラズマか!!!」ガバッ

瑞鳳「うわっ…あ、提督おはよう」///

提督「おはよう。何だったんだ今のは」

瑞鳳「提督、何で私ここにいるの!?」

提督「とりあえず落ち着け。昨日お前ら酒盛りしてただろ?それでお前が寝ちゃったらしくて、祥鳳が一緒に寝てくれって言ったからだ」

瑞鳳(お姉ちゃん…)

提督「…お前そんなに酒癖が悪いのか?」

瑞鳳「んな!悪くないもん!」

瑞鳳(寝ぼけて、提督にキ、キスしちゃったけど…)

提督「それよりちゃんと部屋片付けておけよ。私は寝るから」

瑞鳳「…もう朝だよ」

提督「いいのいいの。じゃあな瑞鳳」

瑞鳳「……」

瑞鳳「はぁ……じゃあね提督」

提督「おう」




瑞鳳(……はぁ……勇気を出せない自分に嫌になっちゃうよ…)



提督(……多分…そうなんだろうな)

提督「……」

鈴谷「最近提督変なオーラみたいなのだしてない?話しかけずらいっていうか…」

熊野「そうですわね……強いて言うなら話しかけるなオーラですわ」

鈴谷(名前そのままじゃん)

瑞鳳(どうしたのかな提督……)



提督「……武蔵明日ちょっといいか?」

武蔵「む、大丈夫だ」

大鳳(提督…何するんだろう…)


翌朝

武蔵「ボート?海に出るのか?」

提督「…そうだ」

武蔵「じゃあ日焼け止めを塗ってこないとな」

提督「お前は塗らなくても大丈夫だ」

武蔵「まぁいいか」



武蔵「海は広いな…」

提督「ああ……」

ボートに乗って数十分後目的地に到着した。

武蔵「ここ…なのか」

提督「ああ…そうだ」

武蔵「おい提督何やってんだ?」

提督「潜る。心配要らない」

そう言って提督は服を脱いで海の中に入っていった。

武蔵(まぁ確かに心配要らないだろ…酒持ってきて良かったな)



海の中は薄暗かった。潜れば潜るほど暗く、もの淋しい雰囲気に包まれた。息が苦しくなってきたが潜り続けた。だがやがて我慢ができなくなって諦めた。

提督(ここまで…か。また来るよ)

海の中から見る空の明るさに吸い寄せられるように海面へ向かった。

提督「プハー!」

空の眩しさに目を細めながら周りを見渡すと心配そうにこちらを見る武蔵の姿があった。

武蔵「中々浮かび上がって来ないから心配したぞ」

提督「すまんな。何処まで息を我慢できるか挑戦してた」

武蔵「そういうのは風呂の中でやってくれ。こんなところで溺れられたら洒落にならん」

提督「そんときは助けてくれるのか?」

武蔵「さあな」

そう言った武蔵は少し笑っているようだった。

武蔵「酒…飲むか?」

提督「おう」

武蔵「ほら」

提督「サンキュー。杯が3つか…」

武蔵「そうだ。さて、わざわざ私をここまで連れてきた理由を聞かせてもらおうか」

ボートが揺れている。

提督「……好きになった人がいる。それで明日告白するんだ」

武蔵「んで?」

提督「いや、ただそれだけだ。お前らに一応伝えておきたかった」

武蔵「………」

場は沈黙に包まれた。するとボートの揺れが収まったような気がした。いや、収まったのだろう。二人はいつのまにか笑っていた。

武蔵「良かったな。少し荒れていた海が穏やかになったぞ」

提督「ああ、感謝するよ。そろそろ戻ろうかな」

武蔵「一時の別れだ。気にすることはない。また会える」

提督「どうした急に?」

武蔵「いや、気にしないでくれ」

提督「最後にあいつにこれを渡そうかな」

提督は鞄から小さい箱を取り出した。

武蔵「なんだそれは?」

提督「聞いたときあるかな。ケッコンカッコカリの話を」

武蔵「そう言えば誰かがその事について何か言ってたな。指輪を貰ったのは結局誰なんだって」

提督「そう、その指輪だ。まだ誰にも渡していない」

武蔵「それで?」

提督「これをあいつに…いや、大和に渡そうと思う。艦娘として生涯を終えてしまった大和に」

武蔵「……」

提督「大和は私の最高の仲間だった…


武蔵「それは妹として光栄なことだな」

提督「大和。これを受け取ってくれないか。要らなかったら捨てておいて構わないから。いくぞ!!」

提督が指輪を投げた。その指輪はきれいな放物線を描いてぽちゃんという音とともに海の中に沈んでいった。

提督「………」

武蔵「帰ろう…提督よ」

提督「ああ…」



指輪がゆっくりと沈んでいく。暗い海の中をゆっくりと。やがて海の底が見えてきた。何かが海底にあった。その一部には大きい円形の筒があり、その筒の中に指輪が入っていった。


その大きい何かは46cm三連装砲…通例大和砲だった。

次の日の夜に提督は自室に彼女を呼んだ。思いを伝えるために。

コンコンというノックとともに部屋に彼女が入ってきた。

瑞鳳「し、失礼します。あの何の用でしょうか」

提督「そこにすわってくれ」

瑞鳳「あ、はい」

瑞鳳(空気が重苦しいよ……)

提督「何か飲むか?」

瑞鳳「え、あ…いやいいです」

提督「そうか…」

少しの間沈黙が流れる。

瑞鳳(うーどうしたのかなぁ提督…)

提督「瑞鳳」

瑞鳳「ひゃい!」

提督が瑞鳳を真っ直ぐ見つめる。

提督「好きな人ができた」

瑞鳳「え……」

提督「だから言いたいと思うんだ。好きだって…」

瑞鳳「そんな……」

瑞鳳の目から一筋の涙が流れる。泣いちゃダメ…そう思った瑞鳳だったが涙は止まらなかった。

瑞鳳「おめでとう…ございます……提督……なら…その子も…受け入れてくれると思います……どうか……お幸せに……」

嗚咽をこらえながら瑞鳳は途切れ途切れに言葉をしゃべった。

提督「瑞鳳?」

瑞鳳「ごめんなさい……泣いちゃって……笑う…べきですもんね……」

瑞鳳は提督を見て精一杯の笑顔を作った。

瑞鳳(…終わっちゃった……私の初恋…)

瑞鳳「それでは提督…頑張ってくださいね……私は……これで…」

瑞鳳はふらふらとした足取りでドアへと向かった。それを阻止するかのように提督は瑞鳳の手を握った。

瑞鳳「………何ですか……今は……一人にしてくださいよ………離して!」

提督「まだ話は終わってない」

瑞鳳「…これ以上……私を苦しめないで!離して!」

瑞鳳が大声で叫ぶ。提督はその声を遥かに越す声量で叫んだ。

提督「私はお前が好きだ!!」

瑞鳳「うるさい!………って、え?」

提督「だから私は瑞鳳、お前が好きなんだ」

瑞鳳「え…何で私?告白する人がいるんじゃないの?」

提督「それがお前だ。瑞鳳…好きだ」

瑞鳳「ほ、本当?本当に?」

提督「ああ」

瑞鳳「罰ゲームとかじゃなくて?」

提督「しつこい奴だな。これが証拠だ」

そう言うと提督は瑞鳳の唇を奪った。

瑞鳳「ん………」

提督「分かったか?」

瑞鳳「嬉しい……嬉しいよぉ…提督。私も提督が好きだよ…」

提督「ありがとう。じゃあ…」

瑞鳳「うん。私たち恋人だね!」

提督「そうだな」

瑞鳳「でも…私もっと提督と愛を確かめたいな……」

提督「というと?」

瑞鳳「もう、察してよ!」

提督「付き合って初日からするのか?」

瑞鳳「だってぇ…ずっと好きだったんだもん…提督のことが」

提督「この変態さんめ」

瑞鳳「むうう、いいもん変態さんで。だから…しよ?」

提督「分かった。布団に行こうか」

瑞鳳「うん!!」

新たなる世界の時計が今動き出した。

瑞鳳「はーい提督。あーん」

提督「あーん」

瑞鳳「エヘヘ」

鈴谷「………」



瑞鳳「提督お散歩しよ?」

提督「いいぞ」

瑞鳳「手を繋ごうね」

提督「おう」

大鳳「………」

熊野「………」

青葉(はぁ………撮る気にもなりませんね………はぁ…)

夜になり、提督と瑞鳳は一緒に横になっていた。

瑞鳳「で、提督分かった?」

提督「何が?」

瑞鳳「はぁ…皆のことでだよ」

提督「うーん……そう言えば元気なかったな。どうしたんだろう」

瑞鳳「……まぁいいや。でも提督これだけは言っておくよ。もし誰かが提督に告白してきたら、その時は私のことは気にしないでほしいんだ」

提督「どういうことだ?」

瑞鳳「私はね、こうやって提督と一緒にいるのは凄く幸せだよ。でも……他の皆と笑って過ごすのも幸せなんだ」

提督「…」

瑞鳳「だから私は他の子たちと提督が関係を持つことを気にしない、ってことだよ。皆も幸せになってほしい」

提督「……それって浮気し放題ってこと?」

瑞鳳「………」

瑞鳳「まぁそういうことになるね」

提督「分かった」

瑞鳳「うん…」

提督「でも」

そう言うと、提督は瑞鳳を勢いよく抱き寄せた。

提督「私は一番好きな人と付き合ったばかりなのに他の人と関係を持つような節操なしではない」

瑞鳳「提督……」

提督「そして誓おう。他の子たちと関係を持っても、瑞鳳を永遠に、そして一番愛すると」

瑞鳳「ありがとう」///

提督「さて…今夜もするか」

瑞鳳「うん…提督大好きだよ」

提督「…提督、じゃないだろ?」

瑞鳳「あ……うん、そうだね……真田さん大好きだよ」

提督「私もだよ瑞鳳」

投下終了です。

イチャラブがなかったけどやっぱり勝者は瑞鳳でした。


ネタがないので>>442のでも良いのですが調子に乗って、ラッキーじゃないただのスケベになりそう………それでも良いのかな?

442のコメした人です
大和のくだり良かったです、自分感動系好きなので。

ラッキーが抜けたスケベでもいいですが、緋弾のア○アの
キ○ジみたいな感じのラッキースケベ成分も含めれたらお願いします



投下ですー

>>460 ラッキーじゃないの書いてみたけどアカン。うまく書けないんだ……そして>>461はやめてくれよ……悲しくなる…

鈴谷「………」

熊野(鈴谷さんに話しかけずらいですわ………あのときの提督のように…)

鈴谷「……ねぇ熊野…」

熊野「何ですの?」

鈴谷「提督と瑞鳳が付き合ってもうすぐで2ヶ月くらいかな……」

熊野「……そう……ですわね。それがどうかしましたか?」

鈴谷「ん…いや…」

熊野「悩み事なら聞きますわ」

鈴谷「うん、ありがと」

熊野「それで何ですの?」

鈴谷「提督のことなんだけどさ…やっぱり諦められないんだよ…」

熊野「………」

鈴谷「だから…一度提督と話をしたいんだよ…鈴谷は提督のことが……好きだってこと」

熊野「それが瑞鳳さんを裏切ることとなっても?」

鈴谷「……うん。人生は一度きりだから……後悔したくない…」

熊野「……」

鈴谷「ゴメンね。こんな変なこと言って」

熊野「はぁー、やっぱり考えてることは同じですわね。ずっと私もそう思っていましたわ」

鈴谷「え?熊野も?」

熊野「そうですわ」

鈴谷「……じゃあ鈴谷が決心して熊野に言ったの損じゃん!!」

熊野「フフフ」

熊野(…やっと元気な姿を見られたような気がしますの)

鈴谷「…まぁいいや。それで何時にする?」

熊野「善は急げ、ですわ」

瑞鳳「提督!今夜も…しようよ」

提督「やれやれ。どうしてこんなにえっちな子に育ってしまったのか」

瑞鳳「…提督のことが好きなんだから仕方ないでしょ!」

提督「ありがと。じゃあ部屋に行くか」

瑞鳳「うん!」


瑞鳳「えへへ、提督…早く来てよ…」

提督「………」

瑞鳳「どうしたの?」

提督「誰かいるな」

瑞鳳「えっ!?」

提督「怒んないから出てこい」

鈴谷・熊野「……」

提督「お前らか…何のようだ?」

鈴谷「……」

熊野「瑞鳳さん。すみませんがちょっと部屋の外で待っててくれませんか?」

瑞鳳(……)

提督「いや、いい。私たち二人の前で言ってくれないか?」

鈴谷(全部バレてるようだね…)

鈴谷「提督。鈴谷は提督のことが異性として好き……大好きなの」

熊野「私もですわ」

提督「……」チラッ

瑞鳳「提督……私はずっと前から決心はしてた。今度は提督の番だよ」

提督「……」

鈴谷「瑞鳳さんの前でこういうことを言っちゃダメなのは分かってるけど、もう我慢できないよ………本当に心から大好きだから」

熊野「嫌なら嫌と言ってください。お願いします…」

提督「二人とも近くに来い」

鈴谷・熊野「?」

訳が分からないまま近くによった二人を提督は思いっきり抱き締めた。

鈴谷「あっ……」

熊野「提督…」

提督「ありがとう。二人とも」

鈴谷(ずっと提督にこうやって抱き締められたかったんだよ…)

熊野(…暖かいですわ)

提督「私も君たちが好きだよ。流石に瑞鳳よりかって聞かれるとそうじゃないが……」

瑞鳳「……」///

提督「それでも私についてきてくれるのか?」

鈴谷「うん!!鈴谷はオッケーだよ!!」

熊野「勿論ですわ!」

提督「…ありがとう」

鈴谷「それでね、鈴谷…提督とキスしたいな…」

熊野「…わ、私もですわ」

瑞鳳「……」モゾモゾ

提督「いいよ」

鈴谷(…んっ、提督の舌が鈴谷の口の中に入ってきてる……)

熊野(…提督……私今最高に幸せです…)

提督「満足したか?」

鈴谷「…うん」

熊野「…はい…」

瑞鳳「むうう、提督!私のこと忘れないでよね」

鈴谷「…ん?ちょっ、瑞鳳さん!どうして裸なの!?」

熊野「はしたないですわ! 」

瑞鳳「元々提督とえっちするためにここに来たのに、鈴谷さんたちのせいでお預けくらってたんだから!」

鈴谷「え、えっちって……」///

熊野「……」///

瑞鳳「提督…早くしよ?」

提督「ああ…瑞鳳可愛いよ。そのちっちゃい胸も…」

瑞鳳「う、うるさい!気にしてるんだから…あんっ…」

鈴谷(…凄い…提督が瑞鳳さんの胸を…)///

熊野(ううう……直視できませんわ…)///

瑞鳳「二人は…んっ…どうするの?……ひゃん!」

鈴谷「す、鈴谷たちもいいの?」

瑞鳳「遠慮しなくても…いいんだよ……ひゃああ!」

提督「瑞鳳もうイったのか?」

瑞鳳「…うん…」///

熊野(…あんな恥ずかしいことを……私も……)

提督「それで、二人はするのか?」

鈴谷「…うん。鈴谷もしたい…」

熊野「……」コクコク

提督「じゃあ二人とも服を脱いで」

鈴谷(…二人に脱いでるところ見られてる……恥ずかしい…)

熊野(…恥ずかしいですけど……身体が火照って……)

二人は顔を真っ赤にしながら服を脱ぎ、下着だけになった。

提督「瑞鳳にはない胸の大きさだな」

瑞鳳「ぐぬぬ」

鈴谷「ちょっ、余り見ないで…」///

瑞鳳「もう!どうせ提督に全部見られるんだから!」

そう言った瑞鳳は鈴谷を押し倒し、後ろに回った。

瑞鳳「ほら…鈴谷さんのアソコもこんなに期待してる……」

鈴谷「やめっ、す、鈴谷のパンツずらさないで!見えちゃうから!」

瑞鳳「だからどうせ見られるんだよ」

瑞鳳は平然と恥ずかしがる鈴谷のパンツを大きくずらした。

瑞鳳「ほら、ご開帳~」

提督「おおお……」

鈴谷「ダメぇ!恥ずかしいからぁ!!」///

熊野(鈴谷さんがあんなに……)

熊野「て、提督。く、熊野のアソコも見てくださいませ……」///

そう言った熊野は下着も脱いで、産まれたままの姿を晒していた。

提督「おおお……」

瑞鳳「それじゃ提督。皆でしようよ!」

提督「おう!」

夜はまだ来たばっかりだった。

提督の部屋で一人狼狽えている人がいた。

青葉(ど、どうしましょう!面白半分に忍び込んだのは良いですが、こんなことになってしまうなんて……)

青葉(……瑞鳳さんたちが…あんなに…淫らて…あれを見てると青葉の身体が火照ってきてます…)

青葉(本当にどうしましょう……)


青葉が一人悩んでいるなか、三人が疲れてぐったりしてる隙に提督は部屋の隅っこに行った。

瑞鳳(…あれ…あんなところに…大きい段ボールなんてあったっけ……)

鈴谷(お腹…暖かい…)

熊野(…力が…入りませんわぁ…)

提督が段ボールを開けた。

提督「こんばんわ…青葉」

青葉「ひぃっ!」

瑞鳳「あ、青葉さん!?」

鈴谷「えっ!?青葉!?」

熊野「ということは…全部見られていたのですか……」

青葉「す、すみません皆さん!!こんなことになるとは思わなかったんです!!」

提督「あれほどやめろって言ったのに…」

青葉「ごめんなさい!」

提督「どうする?青葉を」

鈴谷「そりゃねぇ…」

熊野「お約束の……」

瑞鳳「お仕置きだね」

青葉「ひぃぃぃぃ!!」

数分後手足を縛られ動けない青葉の姿があった。

青葉「本当にごめんなさい!!許してください……」

瑞鳳「だーめ。はい鈴谷さん」

青葉「ひぇっ…そのハサミをどうするつもりですか!」

鈴谷「青葉動かないでね。怪我しちゃうから」

鈴谷は青葉の服を切り始めた。

青葉「や、やめてください!!」

熊野「お仕置きですから我慢するんですの」

青葉「そんな!熊野さんまで……」

鈴谷「ちょっと動かないで………出来た!!」

青葉もまた下着だけの姿になった。

青葉「あぅぅぅぅ……許してください……」///

鈴谷「まさかこれで終わりと思ってないよね」

青葉「えっ!?これ以上はダメです!!司令官もいるんですから!」

瑞鳳「提督がいるからやるんでしょ?」ボソッ

青葉「ぅぅぅ…」///

提督「?」

瑞鳳「それじゃ青葉さんもご開帳~」

青葉「ひゃぁぁ!」

鈴谷「おおお、青葉のアソコもきれいだね」

熊野「胸も柔らかいですわ」

青葉「弄っちゃダメですぅ!!んぅっ!!」

瑞鳳「青葉さん……そんなに淫れて…提督が見てますよ」ボソッ

青葉「へっ……」

提督「……」ジー

青葉「いやぁぁ……見ないでぇ…」///

鈴谷「青葉びしょ濡れだね……見られてるからかな」

青葉「あうぅぅ………あうぅ…」

瑞鳳「ええと……確かここに……あった!」

提督(何でそんなもんが私の部屋にあるんだ)

鈴谷「おっ、それ青葉の中に入れちゃうの?」

瑞鳳「うん。さっ、青葉さん」

青葉「ダメです!!そんな大きいもの入るわけないじゃないですかぁ!」

瑞鳳「大丈夫。青葉さんびしょ濡れだし………提督のものの方が大きいから…」

青葉「もう許してください……反省してますからぁ……」

瑞鳳「ダメ。いくよ。力抜いてね」

ついに青葉も限界だったのか泣き崩れた。

青葉「そんなぁ…酷いです……青葉の初めては……司令官にあげようと思ったのに………そんな物を入れられるなんて………」グスッ

鈴谷(………)ゾクッ

熊野(………)ゾワッ

瑞鳳(………)ゾワゾワ

青葉「……嫌ですよ……しかも司令官がいるのに………」グスッ

瑞・鈴・熊(可愛い)

瑞鳳「……んもう…」

鈴谷「提督!」

熊野「さっさとやっちゃってください」

提督「ん?いいの?」

瑞鳳「こんな可愛い姿見せられたら許しますよ」

青葉「じゃあ青葉の弄らないでください!……んっ」

提督「良いのか?青葉」

青葉「お願いします司令官
……もう我慢できません……」

提督「分かった」

青葉「大好きです…ふぁぁぁッ……青葉の初めて提督にあげちゃった……」

瑞鳳「……」

青葉「ひゃんっ。瑞鳳さんそこお尻です!」

鈴谷「お仕置きなんだから」

熊野「我慢するのですわ」

青葉「ふ、二つ同時はいけませんっ!ひっ……ら、らめぇぇっっ」

瑞鳳「まだまだだよ青葉さん」

青葉「ぅぅぅ…壊れちゃいますぅ……」

その後存分にハッスルした五人は仲良く眠りに入った。皆の寝顔はとても幸せそうだった。



次の日……

瑞鳳「提督!こんな新聞が…」

提督「まーた青葉か……昨日お仕置きしたのに懲りないやつだ。どれどれ…」

新聞「司令官!側室を作る!!

昨夜私がある情報を元に張り込みをしていたところ、瑞鳳さんに加えて鈴谷さん熊野さん両名とも関係を持つことが判明した。また青葉も監視していたら、司令官にバレてしまいお仕置き(意味深)されてしまった。いきなり三人も側室を加えた司令官。この事で他の者の行動がこれから注目されるだろう。 (文:青葉)」


提督「」

瑞鳳「…何気無く側室に青葉さんも入ってるんですよね…」

提督「……」

提督はマイクを持ち鎮守府中に向けて放送した。


提督「青葉ァ!!出頭しろォォォォ!!」

青葉「青葉だってやられっぱなしじゃありませんよ」



その後呼び出された青葉に向けて、提督は痛恨の一撃を放った。

提督「……青葉…こんな嫌がらせをするってことは私のことが嫌いなんだよな……すまんが昨日のことは忘れて別れよう」

青葉「……え?何言ってるんですか司令官?」

提督「……嫌なのに昨日は無理矢理して本当にすまんな…」

青葉「……え?…」

青葉「……」ジワッ

青葉「…い、嫌ですよぉ……青葉は……青葉は司令官が……大好きなんです……だから…別れるって……言わないでください……」グスッ

提督(可愛い)

瑞鳳(可愛い)

青葉「…あ、謝りますからぁ……青葉のこと……嫌いにならないでください……お願いします……」グスッ


その後滅茶苦茶イチャイチャした。

投下終了です。

皆さん察した通り>>1にエロを求めるのは間違いですよ。まぁ今回はいじめられた青葉を書きたかったわけで……

いじめられる青葉は可愛い(確信)

話は変わりますが、色々と忙しくなってきたので、最後にエピローグとちょい長めの番外編を書いて終わりにしたいと思います。あと少しですがお付き合いしていただければ幸いです。

まずエピローグ投下しますー

今日の鎮守府の一日も変わらない。皆が笑って、喧嘩して、そしてたまに誰かがバカやって提督の怒鳴り声が聞こえる。

提督は一人執務室で書き物をしていた。すると食堂からだろうか、ご飯だよー!、という声が聞こえた。チラッと時計を見るともう午後七時だった。まだ提督は腹が減っていなかったので、書き物を続けたところ、少し時間が経ってドタドタという足音が聞こえ、ドアがいきなり開いた。ノックはない。

瑞鳳「提督!ご飯だって言ってるでしょ!!」

提督「ああ、すまんな。まだ腹減ってなかったから仕事してた」

瑞鳳「仕事?…それ書類じゃなくて手紙じゃん」

提督「まぁ同じようなもんだ」

瑞鳳「違うと思うけど……で誰宛に書いてるの?」

提督「秘密」

瑞鳳「むーもしかして、鎮守府外の愛人とか?」

提督「はぁ……出掛けるときにはいっつも誰かがついてくるのにどうやって愛人なんか作るんだよ」

瑞鳳「そうだよね」

提督「それに……瑞鳳たちより可愛い奴なんて外にはそうそういないぞ」

そう言うと瑞鳳は少し照れたように笑った。

瑞鳳「えへへ、ありがと提督」

提督「それよりこっちの方が心配だよ。いつかお前らが私のところから離れてしまうのかもって想像したらな」

瑞鳳「うーん、確かに提督よりイケメンの人はいっぱいいるけど、明るさ、優しさ、勇気などを加えたらやっぱり提督が一番なんだよ」

提督「ありがと瑞鳳」

ふとドアの方を見ると、提督たちを呼びに来たのか、鈴谷がひょこっと顔を出した。提督と目が合うとニシシと笑った。

鈴谷「お二人さんご飯だよ。全く瑞鳳が呼びに言ったのに何やってんのさ」

提督「分かった分かった。今行く」

鈴谷「冷めないうちに早く早く」

鈴谷に急かされ二人は執務室から出ていった。部屋に残ってるのは一通の手紙。その手紙の内容を読んでみよう。



よう。そっちは元気か?こっちはいつもと変わらず皆元気だ。もう知ってるかも知れないけど、正室と側室合わせて四人も娶っちまったよ。もしかしたらまた増えるかもしれないがな。ははっ。

それにしても変わらないものだよ。鈴谷は皆と騒がしいし、熊野もおしとやかと思えばいきなり奇声をあげるし、それに何と言っても青葉が変なこと記事にしてるから困ってるんだ。お仕置きしてたけど、あいつ喜んでる節があるし。

そうだ、変わったことがひとつあった。瑞鳳が妊娠したんだ。産まれるのはまだ先だが、瑞鳳に似てほしいな。似てくれれば相当可愛い子になるだろうから。そしてそれのせいか鈴谷もこの頃子供が欲しいって煩いんだ。私も一応頑張ってるんだがな…

まぁこんなもんだ。とりあえず言いたかったのは皆元気だってこと。

ありがとな。この幸せを私に与えてくれて。そして見つけさせてくれて。そっちに行ったら、絶対お前を見つけて可愛がってあげるから、もうちょっと待っててくれ。本当にありがとう。


封筒にはきれいに書き綴られた言葉がある。

Dear 大和

これにて本編は終了となります。今までありがとうございました。

次は番外編となります。

慢心はしてなかった。油断もしてなかった。ただ……予想できなかった。


キス島沖を制圧するため、長月を旗艦とし、如月、皐月、菊月、三日月、望月で編制された艦隊で出撃した。途中まで護衛艦をつけ、その護衛艦の偵察機から敵の様子を聞いた。予想の範囲内だった。


暫くして護衛艦と別れ、最新部へと突入した。駆逐艦といえども練度は高く、もうすぐで制圧完了というところまで来た。

そこからだった。悪夢の始まりは。



長月「大破…2、中破…3、小破…1だ」

津田「撤退を開始する!!」

長月「撤退開始!」

奇襲を受けた。しかも、キス島沖にいる戦力と比べ物にならないほどの戦力で、だ。戦艦、重巡、そして飛行場姫までもいた。圧倒的な戦力さに味方は次々と被弾。そして今に至る。

津田「急げ!!絶対に帰るぞ!」

撤退を開始したが、被弾したせいで思うように速度が出ない。津田が焦っていると大破した皐月が減速した。

皐月「ははは……ボクはここまでみたいだね…うまく走れないや…」

長月「何を言っている!急げ!追い付かれるぞ!」

皐月「いいんだ。ボクはここで死ぬよ。だからボクのことは気にせずに行っていいよ…」

長月「馬鹿なことを言うな!!」

皐月「ボクだって死にたくない!!けど、分かっているだろう…このままじゃ皆が死ぬ。勿論司令官もだ…」

津田「………」

津田も分かっていた。そして、心のどこかで皆と死ぬことを受け入れていた。

長月「…………」

皐月「逃げてちょうだい……皆を巻き込みたくない…」

三日月「…私も力が入らなくなってきました…私も皐月ちゃんとここに残って足止めさせていただきます」

もう一人大破した三日月がそう言った。ふと長月は他の者を見ると、皆が覚悟しているような目をしているのが分かった。

長月(……ここまで…か…)

長月「司令官」

津田「何だ…」

嫌な予感がする。

長月「ここは私たちが食い止める。その間に鎮守府に逃げてくれ」

津田にとって一番最悪な状況へとなった。

皐月「そんな!長月ちゃんはまだ小破だ!だから司令官を守ってくれ」

長月「死ぬときは皆一緒だ。私も足止めに加わる。それに、司令官は悪運が強いから私がいなくても死なないだろう」

津田「断る。俺はお前らの提督として、最期までお前らと戦う」

長月「何を言ってる。司令官はまだ死んではいけない。逃げてくれ」

津田「ふざけるな。俺だけおめおめと逃げられん」

長月「…ふざけてるのはどっちだ!!司令官たるもの死んじゃダメだ!!分かっているだろう!もうこの戦いに勝ち目はないことを!」

津田「それでも…俺はお前らを置いて行けん!」

長月「甘ったれるな!!この戦いは惨敗だ!だが司令官が生きていれば完全な敗北ではない!!…生きて私たちの敵をとってくれ…」

津田「それでも俺は…」

長月「貴様!それでも男か!!いいか!貴様がしようとしていることは戦いではない!私たちの死に対する責任感からの逃避だ!!」

津田「……」

長月「恥をかいても!周りから責められても!次の勝利の為に生きろ!!それが……漢だろ!!!」

津田「クソォォォォォ!!」

長月「司令官ならきっと大丈夫だ。何たって…私の司令官だからな」

津田「長月……」

三日月「今までありがとうございました。もっと一緒にいたかったけど、司令官に優しくしてもらった恩義、今返すときです」

津田「三日月……」

望月「ありがとね…本当はね…楽しかったよ……」

津田「望月……」

如月「如月のこと忘れないでね……フフフ、な~んちゃって…」

津田「如月……」

菊月「桜の丘でお前と見た景色は決して忘れないからな…」

津田「菊月……」

皐月「ごめんね。ボクが足引っ張っちゃって……でも、司令官は絶対にボクたちの力で生きて帰らせるから……」

津田「皐月……」

長月「文月にすまないと言っといてくれ。頼む…」

津田「……」

津田「…なんだよ、てめぇらにはまだ沢山働いてもらわなければならないんだよ……だから…死ぬな」

長月「ふん、勿論だ」

津田「……これをやる」

長月「これは…軍刀か?」

津田「そうだ、俺が提督になって親から貰った大切なものだ。これは絶対に返しにこい。生きて、絶対に、だ」

長月「…了解した。さて、もう時間もない。行け、司令官」

津田「また会おう」

涙は皆見せなかった。見せてしまうと本当に会えなくなるような気がしたから。

長月(……さようなら…)

津田の姿も見えなくなり、代わりに深海棲艦が見えた。

長月「三日月!望月!如月!菊月!皐月!」

長月「我ら第一艦隊は司令官の為、敵艦隊の足止めにかかる!!生の望みは捨てよ!!ただ司令官を守る為だけに戦え!!総員死に方用意!!!」

「「「「「おう!!」」」」」

9月15日 2時25分 駆逐艦皐月 轟沈

同 2時49分 駆逐艦三日月 轟沈

同 3時10分 駆逐艦如月 轟沈

同 3時32分 駆逐艦望月 轟沈

同 3時57分 駆逐艦菊月 轟沈



一人一人と海の中に沈んでいき、残るは長月のみとなった。その長月も被弾し、殆ど戦闘能力は失っていた。長月は砲弾を避けながら、ある場所へと向かった。


長月「…ここの島……なら…戦艦たちでも…来れるな…」

そう言って、長月は持っていた軍刀をある島の砂浜に突き刺した。 もう、まともに歩く力も残ってなかった長月はそのまま砂浜の上に横になった。

長月(……私は……文月が…羨ましかった……愛嬌があり…明るい性格……私とは…正反対だ………例えるなら……太陽と月……か…)

長月(……もし私も…文月みたいになれれば……私の世界は……変わっていたのかな……)

長月(……一人の女の子として……可愛らしい服も………来てみたかったな………ふん、もう遅いか……)

長月(……さて……もうひと踏ん張り……司令官の為に……仲間のために………そして……私ではない私の為に……)

気力を振り絞って海に出ると、深海棲艦たちはもう長月は戦えないと予想したのだろうか、かなり近い距離にいた。

長月(……舐められたもんだな……)

最後の大声を出す。

長月「津田司令官率いる第一艦隊旗艦長月だ!!駆逐艦と侮るなよ!!これより突撃する!!!」


突撃する最中、涙が溢れてきた。兵器として最高の扱いをされてきた。悔いはない。けど……やっぱり生きたかった。まだ皆と一緒に笑いたかった。

長月(…さらばだ……私の思い出よ…)

意識が朦朧とする中、太陽だけははっきりと輝いて見えていた。

9月15日 4時29分 駆逐艦長月 轟沈

海の中は想像以上に真っ暗だった。沈み行く途中何処からか声が聞こえた。

………タイカ……

うまく聞こえない。長月は全神経を聴覚へと集中した。

………キテタイカ………

………イキテタイカ………

………マダイキテタイカ………

まだ生きてたいか、そう聞こえた。

長月(……まだ……死にたくは……ない……生きたい……)

すると、心なしか気分が楽になったような気がした。

………イキテタイカ………

長月(………生き……た…………イ……)

津田は全速力で逃げた。長月たちは絶対に生きて帰ってくると信じながら。不幸中の幸いか何とか鎮守府についた。そこには姉妹の帰りを待ちわびているのか、文月の姿があった。

津田「………」

文月「あっ、司令官。お帰りなさいなの。長月ちゃんたちはどこぉ~?」

陸に上がった津田はゆっくりと崩れ落ちた。心配そうな目をしてる文月にはこう答えるしかなかった。

津田「すまない………本当にすまない!」

文月「…?どうしたの~?」

津田「……すまない…」

すまない、としか答えを返さない津田に文月は察した。

文月「……長月ちゃんたちはどこ……答えて司令官!!」

津田「……分からない……生きているかさえも……」

文月「そんな……どうして!!」

津田「全てが予想外だった……俺は…無様に逃げるしかなかった……長月たちを置いて……」

その言葉を言い終えた後、文月の泣き声が漏れ、次第に大きくなってきた。やがて、その泣き声を聞いた艦娘たちが外に出てきた。泣いている文月と、一人だけで帰ってきた津田を見て、全員が察した。

キス島沖で津田が負けたのだと。

津田は直ぐに新たに艦隊を編制してキス島沖に向かわせた。文月を旗艦として、戦艦や正規空母で固めた艦隊を。

時刻は5時になろうとしていた。


海は広い。その中で文月たちは長月たちの姿を求めて叫んだ。

文月「長月ちゃん!!菊月ちゃん!!望月ちゃん!!如月ちゃん!!三日月ちゃん!!皐月ちゃん!!聞こえたら返事をして!!」

無情にも聞こえてくるのは波の音だけだった。周りを見渡すと、ある島で何かが光った。

文月「……あれは……何だろう……」

文月はその島へ向けて、全速力で走った。

文月「……軍刀?…」

周りにいる誰かが、提督の軍刀じゃない?、と声を発した。

文月「……司令官の軍刀……」

持っていた軍刀を抱き寄せてみると、自然と涙が溢れた。

文月「どうしてぇ……涙が溢れてくるの……どうしてぇ……こんなに悲しくなるの……」

周りにいる艦娘たちはただ文月を見守るしかなかった。

日も暮れて文月たちは鎮守府に戻った。そこで待っていた津田に例の軍刀を見せた。

津田「これは……俺の軍刀…」

文月「島の砂浜に刺さってたの……」

津田「長月たちは…いたか?」

その答えには、皆が首を横に振った。

津田「……こんなものが……こんなものがあっても意味ないんだよ!!」

津田は自分の軍刀を地面に向けて切りつけた。キンッと鋭い音か響く。

津田「長月!!俺は言っただろう!!この軍刀を持って絶対に帰ってこいと!!なのに…これだけが帰ってきても何の意味もないんだよ!! 」

何度も何度も地面に切りつけていると、刃がこぼれ、やがて先端が折れた。それと同時に声が聞こえた。

文月「……てよ……やめてよ!!せっかく……せっかく長月ちゃんたちが守った軍刀を…そんな風にしないでよ!!そんなことをする司令官なんか……大っ嫌い!!!」

長月たちが守ったものはボロボロだった。それを見て津田は感じてしまった。長月たちはもう……死んでしまったのだと。

たった一つの敗戦で、鎮守府の士気はガクンと下がった。無理もない。これまで敗戦は殆どなく、ましてや轟沈などは一度も無かったのだから。

この状況をよしとしない艦娘たちは全員を食堂へと集め、次々と津田を慰め始めた。その中で誰かが、提督は悪くないよ。運が悪かっただけだから、と言った。その時津田の中で何かが切れた。

津田「本当はそんなことは分かってる!!でも……俺の中の何処かでその事を認められないんだよ!!」

ここで怒鳴っても何の意味もない。分かっていた津田だかもう止まらなかった。

津田「もしそれを認めてしまったら…長月たちは運が悪かった、という理由だけで死んだことになっちまうじゃねぇか!!そんな理由なんて絶対に俺は認めない!!」

津田「なぁ……誰か言ってくれよ……俺が悪いんだって。そうすれば俺は…俺を責めることができる……いい加減このやり場のない怒りをぶつけたいんだ…」

返事は帰ってこない。皆が津田は悪くないと信じているからだ。

津田「…すまない…怒鳴ってしまって。解散してくれ……今は一人で居たいんだ」

その時に津田が見た艦娘たちの背中はとても遠くにあるように思われた。

月日が経ち、今津田は本部にいた。

秋山「さて、君がここに呼ばれた理由は分かっているな?」

津田「…はい」

長月たちがいなくなってしまってから、津田は艦娘を失う恐怖で出撃が出来なくなっていた。何とか出撃させても、直ぐに撤退命令を出してしまうようになった。その様子は本部に伝えられ、今に至った。

秋山「ここ最近は戦果もないどころか、出撃すら余りさせておらんな。率直に言う。やる気があるのか?」

津田「…やる気は…あります。ですが……出撃させるとどうしても怖くなるんです」

秋山(艦娘を失う恐怖か…提督たるものその恐怖には打ち勝たねばならんというのに……)

秋山「恐怖は和らいでは来てるのか?」

津田「…いえ…」

秋山(津田は、最初の頃は期待の星だったが…致し方あるまい…)

秋山「津田、お主を提督から外す。これからはここ本部で事務作業などをせよ」

津田(やっぱり…か)

そうなることは予想していたが1つだけ気掛かりなことがあった。

津田「分かりました。それで…私のところにいた艦娘たちはどうなるのでしょうか」

秋山「…戦力が不足しているところに補充する」

津田「ということは…皆バラバラになる可能性があると…」

秋山「うむ」

津田「お願いがあります。せめて、姉妹艦は一緒の場所に異動させていただけないでしょうか」

秋山「ならぬ。そうすると戦力が偏る故」

津田「お願いします。彼女たちを引き離すのは余りにも……」

秋山「くどい!!事の発端たるお主が口を出すな!!」

津田「……」

秋山「分かるか。これらは全てお主が原因だ。ならばこの結果からは逃げるな」

津田「……はい」

秋山「お主の残した艦娘たちは何れも練度が高い。できるだけ有能な提督たちに引き渡す」

津田「……ありがとうございます…」

秋山「…それとお主がいた鎮守府には新たな提督を派遣する。新人だが中々優秀らしい」

津田「…はい」

秋山「以上だ。下がれ」

津田「…失礼しました…」

秋山(…有能すぎるとどうしても艦娘たちに感情を入れてしまう…この新人もおそらく同じだろう。津田のようにならなければよいが……)


艦娘たちとの別れの時がきた。しかし、津田は鎮守府には戻らなかった。怖かったのだ。艦娘たちに非難の言葉を浴びせられることを想像すると。

津田(……すまない…皆)

ふと上を見上げると、太陽がただの丸い玉のようにしか見えなかった。

数日後

吹雪「今日は新しい司令官が来る日ですね。もう到着してもよい頃ですが……」

五月雨「何処かで寝てるんじゃないですか?」

漣「そんな五月雨ちゃんみたいにおっちょこちょいじゃないんだから……」

五月雨「そんな!漣ちゃん、それじゃぁ私がおっちょこちょいって言われてるみたいじゃないですか!」

電(実際かなりおっちょこちょいなのです……)

叢雲「そんなことより、今度の司令官はちゃんとしてほしいわね」

吹雪「叢雲ちゃん、そんな言い方は…」

叢雲「でも実際そうじゃないの。いきなり消えるだなんて、敵前逃亡と同じよ」

吹雪「まぁ…そうですが……」

漣「…元ご主人様は優しかったですね。いや、優しすぎたから、ああなってしまったのでしょうね」

五月雨「…まぁ今度も優しい提督が来るといいですね!」

叢雲「そこは私も同意見だわ。それにしても遅いわね……」

吹雪「外行ってみます?」

電「賛成なのです!」

漣「じゃ行ってみましょー」

五月雨「お日様がポカポカして暖かいですね」

叢雲「全く五月雨はいっつも能天気でいいわね」

吹雪「……あれ…誰?」

漣「ん……木の下で何やってるんでしょうか?」

電「まさか……寝てるのです?」

五月雨「ほら!言ったじゃないですか!寝てるかも知れないって!」

叢雲「五月雨うるさい」

五月雨「はい……」

吹雪「…あれが、私たちの提督でしょうか…」

漣「何て言うか……まぁ怖そうな方では無さそうですが……」

叢雲「焦れったいわね。確認してくるわ!」

電「電も行くのです!」

吹雪「私も!」

結局5人揃って近づいてみると、不審者は軍服を着ていた。

吹雪「やっぱり提督のようですね…」

叢雲「こら!そこのあんた!起きなさい!」

電「叢雲ちゃん、失礼はだめなのです!」

叢雲「別にいいじゃない!ほら!起きろ!!」

「ん……おはよう…って誰?君たち」

叢雲「あんたこそ誰よ!!」

「私は、今日からここの鎮守府に着任することになった者だ…と、もしかして君たちは艦娘かい?」

吹雪「そうです!私は吹雪と言います。これからよろしくお願いします」

五月雨「五月雨って言います!よろしくお願いします」

電「電です。どうか、よろしくお願いいたします」

漣「漣です、ご主人様」

叢雲「あんたが司令官か…ま、せいぜい頑張りなさい!」

「こちらこそよろしく。で、君の名前は?」

叢雲「え…あ…む、叢雲よ!」

五月雨「…クスッ」

叢雲「………」ギロッ

五月雨「」

「改めてよろしくな」

吹雪「あのー何でここで寝てたんですか?」

「それ、聞いちゃうの?」

吹雪「いや、気になったので…」

「眠くなったから少しくらいはいいかなーって」

吹雪「」

漣(ご主人様は随分と適当なようですね…)

叢雲「そんなことより名前!」

「ん?」

叢雲「ん?、じゃないわよ!あんたの名前まだ聞かせてもらってないんだけど!」

「おお、すまんすまん」

心地好い風が6人を包み込む。艦娘たちは何となく、この人とならうまくやっていける、そんな気がしてきた。



提督「真田と言う。よろしくな」

番外編も投下終了に伴って、完全に終了となります。長い間ありがとうございました。


番外編は大和と似たようなものになってしまい何かすいませんでした。だが、長月ちゃんを書けたので後悔はしてない。それではまたどこかで~

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月08日 (月) 08:37:03   ID: lJ7Hdx2Z

なんだこの青葉可愛すぎるだろ

2 :  SS好きの774さん   2014年09月17日 (水) 13:30:58   ID: 3SsQrxqp

提督同士の争いはいらんね
それ以外は面白かった

3 :  SS好きの774さん   2014年10月29日 (水) 22:40:44   ID: WvpVYQY0

それも含めて面白かったぜ

4 :  SS好きの774さん   2014年11月08日 (土) 14:00:59   ID: -IXFEqYk

なんだこれ・・・
泣いたわ

5 :  SS好きの774さん   2014年11月09日 (日) 10:48:23   ID: O3MiJkvN

いや泣くだろ(´;ω;`)ブワッ

6 :  SS好きの774さん   2015年08月26日 (水) 02:40:43   ID: cBecgAJc

ワロタのタグがないと思ったら、急にシリアスに。
いい話でした。

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