ウルージ「『レインベース』へ向かう以外になかろう」 (1000)

ビビ「……え…!」

ドルトン「レインベースへ……?」

ウルージ「トト殿には申し訳ありませんがな…」

ドルトン「!! ……まさか!」

モーガン「………………」

ウルージ「モーガン、お主も私と同じ考えですな」

モーガン「まァな…」

ビビ「……!」


ウルージ「クロコダイルに会いにいきますぞ」どん!


ビビ「!!」

ドルトン「…! しかし……! 先に反乱軍を止めねば…!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1395764174

とりあえず今回はここまで


前スレ
ウルージ「お主に勝てる」どん!! - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1384536679/)

前々スレ
ウルージ「青海に降りて、はや7年」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377101757/)


前スレは埋めちゃっていいですよ。

ウルージ「クロコダイルが倒れないかぎり反乱軍の説得は不可能ですぞ」

ビビ「何故そう言い切れるの…!?」

モーガン「…………よく考えてみろ」

モーガン「B•Wが反乱軍側と国王軍側に工作員を送り込んでいないと思うか…?」

モーガン「お前が止めに行けばそりゃァ反乱軍に動揺が生まれるのは確かだ」

モーガン「だがな…それも一瞬だ、その場の怒号にかき消されてそれ以上お前の声は届かない」

モーガン「そこから先を聞かせたきゃァB•Wの工作員自体を止めなきゃァいけねェ…」

モーガン「そのためにクロコダイルが倒れたという事実が必要だってことだ」

ドルトン「………!」

ウルージ「うむ、そういうことですぞ」

ビビ「……でも、このままじゃ…!」

ウルージ「ビビ殿」

ビビ「……! 何…? ウルージさん……?」

ウルージ「よもや、誰も死ななければいいとは思っていまいな?」

ビビ「………そんな…!」

ウルージ「どうなのだ」

ビビ「それは…」

ビビ「………………!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ウルージ「ビビ殿はひとりではありませんからな」

ウルージ「もう少し私達に頼ってもいいんですぞ!」

ウルージ「いや、頼るべきですな!! ついでに信頼もしてもらいたい」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ビビ「……思ってないわ」ぐっ…

ビビ「……………」

ビビ「ウルージさん…!」

ビビ「行きましょう!! 『レインベース』へ!」

ウルージ「うむ!」

モーガン「悩むことでもねェものを…」

モーガン「クロコダイルをぶっ飛ばしゃァすむ話だからな」

ドルトン「…………」

ウルージ「納得できませんかな?」

ドルトン「いや…! クロコダイルを叩きに行くことには賛成だが…」

ドルトン「……ビビ王女はつらい決断をされたと…」

ビビ「…………ドルトンさん」

ビビ「私は大丈夫…! クロコダイルを倒せば無意味な戦いも…全部終わるから!」

<アルバーナ宮殿>








カルー「…………!」チューッ!!! ゴクゴクゴク…!!


ペル「国王様これは…!!!」ガサ…

コブラ「うむ………………間違いなくビビの筆跡だ…!!」

コブラ「こいつは少々ショックが強すぎるな…」

コブラ「政府側の人間だと油断していた…クロコダイルがまさかこの国を乗っ取ろうとしていたとは…!!!」

ペル「イガラムさんとは途中で別れたと書かれているが…」

チャカ「心配はいらないだろう……そうやすやすとやられる人ではない…!」

チャカ「…お前も懸命に戦ったと書いてあるぞ…カルー、よくやってくれたな」

カルー「グエ」

コブラ「チャカ」

チャカ「!」

コブラ「“敵”は知れた、ただちに兵に遠征の準備を!!」

コブラ「ビビとイガラムの覚悟を無駄にはさせん!!!」


コブラ「討って出るぞ!!! クロコダイルの居る『レインベース』へ!!!」どん!!

区切りがいいので今回はここまで

ビビさんはイガラムさんが生きていると信じて疑わないので
手紙の内容が若干変化しています。

<カトレア>







ギン「……だめだ」

ギン「…今日ももうすぐ終わるってのに一向にクロの居場所が掴めない……」

ギン「それにしても……」


わいわい…! がやがや…!


ギン「……昨日より人が増えちゃいないか?」

ギン「もう日も落ちたっていうのに…」






クロ「(あと5時間で今日も終わる…)」

クロ「……特にこれといった動きは無いな」

クロ「……………」

クロ「(ただ…全体がにわかに動き始めた……目立たない程度に)」

クロ「……(早ければ今日にも動き出すと思ったんだがな)」

クロ「…………明日以降か」

<レインベース>






ウルージ「水が飲める!」

ウルージ「この国に来てからというもの、水のありがたみに気づかされてばかりですぞ!!」

モーガン「水をよこせ、樽で10だ」

ウルージ「まるで強盗ですな………っ!!?」


スモーカー「……………」

たしぎ「………あ!!」


ウルージ「モーガン! 逃げますぞ…!」

モーガン「あァ? 逃げるだァ…?」

ウルージ「…!! 先にクロコダイルであろうがっ!!!」がしっ!

モーガン「……!? てめっ…!!」ズザザザッ…!!!









ビビ「………大丈夫かしら…」

ドルトン「……あの2人のことかい?」

ビビ「ええ……」

ビビ「ドルトンさんも気づいてると思うけど…」

ドルトン「…海兵のことだな……確かに先ほどからここらを見て回っているな」

ビビ「私たちを探しているのかも…」

ドルトン「『ナノハナ』で会った海兵だとしたら十分にあり得る話だ」

ドルトン「もしかしたら先回りして待っていたのかもしれない」

マツゲ「……………!」

マツゲ「ヴォ…!?」

ドルトン「ん?」

ビビ「どうしたの? マツゲ君」




ウルージ「お主ら!! 行きますぞ!!」だだだっ!!

モーガン「いい加減に離しやがれ…!!」ズザザザッ…!!




ドルトン「……!!!!」

ビビ「…!!? 行くってどこへ…!? それに……!!!」



スモーカー「いつまでも逃げ切れると思うな!!!」




ドルトン「…! あの時の海兵!!」


ウルージ「どこに? 決まっていますぞ!!」ス…!




「レインディナーズ」ど ん !




ビビ「…!!!」



海兵達「今度こそとっ捕まえろ!!!」



ドルトン「……くっ!! 海兵が迫ってきている…!!」

ドルトン「マツゲ君! 君とはここでお別れだ…!! 達者で!」

マツゲ「……ヴォ!」

ドルトン「ビビ王女! 乗りたまえ!!」グググ…

ビビ「え…! ドルトンさん…!?」

ドルトン「さあ、早く!!」

ビビ「え、ええ!!」ばっ!



ウルージ「なんとかなりそうですな…!」

ウルージ「モーガン、お主はあちらからあの建物を目指しなされ!」

モーガン「やっと離しやがったか…!」

ウルージ「私はこちらから目指すのでな!」

ウルージ「集合はあの建物ですぞ!!」

モーガン「クロコダイルと先に当たるのはおれだな」だっ!



ビビ「わかったわ! ウルージさん!!」

ドルトン「…………」ドドドッ…!

今回はここまで

書いてて楽しくなってきました。



ウルージ「さて……」くる…!


スモーカー「…………!」


ウルージ「そこをどいていただけますかな」ザ…


スモーカー「……………正面から来る気か…」

スモーカー「いい度胸だ……!!!」

スモーカー「“ホワイト•バイン”!!!」バイン!!!


ウルージ「……!」ガシッ!!

ウルージ「あァ~~……ぬん!」モコッ!!

スモーカー「…!!?」ボウンッ!!

ウルージ「へへへ…!」だっ!

スモーカー「くっ…!」だっ!





ミリオンズ1「ビビ王女に間違いねェ!! さっさと殺すぞ!!」


ビビ「………!」

ドルトン「このまま振り切る!」ドドッ!



ミリオンズ2「よーし、狙い撃て!!!」ガチャ!


ドルトン「…! 待ち伏せか…!!」

ビビ「ドルトンさん! そのまま突っ切って!!」

ドルトン「!!!」

ドルトン「………承知した!!」ドドドッ…!!!


ミリオンズ3「そのまま向かって来る気か!?」

ミリオンズ4「かまわん! 蜂の巣だ!!」ガチャ!


ビビ「孔雀一連…!!」ヂャラ…

ビビ「“スラッシャー”!!!」ヒュッ!!


ズパッ…!!!


ミリオンズ「「!!?」」ドパッ!




たしぎ「モーガン!!!」


モーガン「あァ?」


たしぎ「ここは……通しません!!」ス…


モーガン「……………」

モーガン「邪魔だ」ブォッ!


ギンッ…!


たしぎ「…!!」ビリビリ…!


モーガン「…………!」

モーガン「フン…少しはマシになったみてェだが」

モーガン「まだ早ェ」フォッ!

たしぎ「……!!」キィンッ…!


カラカラカラ……!


モーガン「出直してこい」


たしぎ「…………くっ!」

たしぎ「(二度も……敗れるなんて………圧倒的力の差…)」

たしぎ「…………」ぐっ…

たしぎ「(今度会った時には必ず……!)」







クロコダイル「ビビと……海賊どもが………この町に!!?」


ミス•オールサンデー「ええ…今ミリオンズから連絡が」


クロコダイル「クハハハ……ハハハハハ!!! マヌケな鼠どもを迎えてやれ…!!!」


ミス•オールサンデー「はい」






ドルトン「乗り込むぞ!!」

ビビ「ええ!!」


ばんっ!!


スタッフ「お待ちしておりました!!」

スタッフ「どうぞこちらへ!! VIPルームでございます!!」


ビビ「!」

ドルトン「……!!」



ウルージ「ドルトン殿! ビビ殿!」


ビビ「! ウルージさん!」

ウルージ「……! これは…!」


モーガン「かかってこいてこったろう……生意気な野郎だ」


ビビ「!!」

ドルトン「モーガン君!」


スモーカー「追いつめたぞ怪僧!!!」


ウルージ「……! ケムリの人…!!」

ウルージ「迷っている場合ではない!! 行こう……!!」


スモーカー「…!! VIP待遇だと!?」

スモーカー「……あいつらクロコダイルとどんなつながりが……!!!」

スモーカー「次第によっちゃ、まとめて死刑台送りだ…!!!」



ウルージ「ん?」



「 ←VIP 海賊→ 」



ウルージ「左ですな!」


ガコン!!


ウルージ「……!!!」

ウルージ「ぐわァっ!!!」ヒュウウ……


ビビ「!!」

ドルトン「ウルージ君!!!」

モーガン「バカが…! 右だ…!!」

スモーカー「待ちやがれ!!」


ガコン!!!


ビビ「え…」

モーガン「………!!」

ドルトン「どちらも罠か……!!」

スモーカー「…………やられたな」

スモーカー「よく考えりゃ、素直に案内してくれるわきゃねェ」



ヒュウウウゥゥ……



今回はここまで

ウルージさんが左に行くと即決した理由は、
どちらに行っても結局はクロコダイルの所に
行き着くのではないかと考えたからです。

おつ
激流葬「ギャラクシー・デストロイヤー、お前の効果は素晴らしかった!!」
モラルタ「魔法罠のチェーンを封じるハーピイの羽根箒も!!」
神智「並みのモンスターでは対処できないステータスも!!」
奈落「だが!!しかし!!まるで全然!!」
強脱「俺達に勝つには程遠いんだよねぇ!!」

ウルージさん⇒船長(ルフィ)
モーガン⇒戦闘員(ゾロ)
クロ⇒航海士・船医・コック(サンジ・ナミ)
ギン⇒戦闘員(サンジ)
モーム⇒移動要員・マスコット(メリー・チョッパー)
ドルトン⇒陸上移動(チョッパー)
こんな感じか?









ウルージ「……クロコダイルがいませんな…」

ビビ「…………」

ドルトン「檻に入るなど久しぶりだな…」がしっ!

ドルトン「…………!」ふら…!

ドルトン「…この檻は……!」ばっ!

モーガン「…………」

モーガン「…こいつが“海楼石”ってやつか?」

スモーカー「……でなきゃ、おれはとっくにここを出てる…」

スモーカー「お前らを全員二度と海に出られねェ体にしてからな…」

モーガン「…………あァ?」ス……

ウルージ「! やめなされお主ら!! ここで争っている場合ではなかろう!!」


クロコダイル「その通りさやめたまえ」


一同「!!!」

クロコダイル「共に死にゆく者同士……仲良くやればいいじゃねェか……!!」


ビビ「…………!」ぐ…

ビビ「クロコダイル!!!」ガシャッ!


クロコダイル「…やァ…ようこそアラバスタの王女ビビ…いや…ミス•ウェンズデー」

クロコダイル「共にこのくだらねェ国が滅んでゆく様を見ようじゃねェか…!!」


ビビ「…………………!!!」


クロコダイル「あと一時間もすればパーティーが始まる…」

クロコダイル「なァ…ミス•ウェンズデーよ」

クロコダイル「国王がダンスパウダーの件を自分の仕業だと認めて…」

クロコダイル「口封じの為に『ナノハナ』の町を焼き払うと言ったらどうなると思う…?」


ビビ「…………!! ………父は…脅されたって民を裏切ったりはしない!!」


クロコダイル「………そうだろうな……だが…何も本物を用意するこたァねェ」


ビビ「…!?」

ドルトン「何を言っているんだ……!?」


クロコダイル「運良く、我が社には変装を得意とする能力者がいてね」

クロコダイル「“Mr.2”ってんだが……ミス•ウェンズデー、お前は知らなかったな」

クロコダイル「奴の“マネマネの実”の能力を」



ビビ「…!!」

ウルージ「マネマネ……?」

スモーカー「…………」


クロコダイル「右手で顔にさえ触れれば誰のマネでもできる能力だ」

クロコダイル「この意味は解るな……?」


ビビ「……!!! ……まさか父を…!!?」ガシャッ!!


クロコダイル「クハハハハ!! 落ち着きたまえ…まだ殺しちゃいねェさ!」

クロコダイル「奴にはぜひとも案内して欲しいところがあってな」


ビビ「……!? ……案内…? とにかく父は無事なのね…!?」


クロコダイル「まァ、じきに作戦も始まる……」

クロコダイル「王の登場の後には町に武器商船を突っ込ませる予定だ」

クロコダイル「大量の武器を手に入れた反乱軍は当然『アルバーナ』へ向かう」

クロコダイル「そうなりゃ国も終わりだ30万で70万は止められん」

クロコダイル「王の心配をしている場合か…?」

クロコダイル「この王国が死んでからの自分の身の振り方でも考えるんだな…!!!」

クロコダイル「クハハハハハハ!!!」



ビビ「……クロコダイル……!!!!」

ビビ「お前さえこの国に来なければアラバスタはずっと平和でいられたんだ!!!!」ガシャンッ!!!

ビビ「…………ッ!! …こんな檻なんて…!!」ガシャッ! ガシャンッ!!

ビビ「くそっ……!! くそォ……」ポロ…ポロ…


クロコダイル「ククク……クハッ!」

クロコダイル「クハハハハハハ……! ハッハッハッハッハ…!!!」


ビビ「……………ヒック……ぐずっ…」ポロ…ポロ…

モーガン「……………どけ」

ビビ「……………!」

モーガン「……………」ス…


クロコダイル「……その檻を壊す気か…?」

クロコダイル「やめておけ、鉄以上の強度を…………」



グシャァッ……!!!!



一同「……!!!!」

クロコダイル「………………」



モーガン「鉄以上の強度がどうした…」

モーガン「おれが斬りてェのは“その先”だ」ド ン !

今回はここまで


区切りがよかったので



スモーカー「(こいつ……! “海楼石”の檻を…)」


モーガン「クロコダイル」ザ…


クロコダイル「…………」


モーガン「貴様を斬る」


クロコダイル「…………」ピク…

クロコダイル「………自惚れるなよ……小物が」


モーガン「随分と上からだな…気に食わねェ……」

モーガン「死刑だ」


クロコダイル「ミイラになるか…?」サラ…


ボウンッ!!


クロコダイル「……!」ギィンッ…!


スモーカー「目の前に悪党がいるってのに……捕らえねェ手はねェな」


クロコダイル「貴様ら……!!」ピキッ…!



モーガン「白猟…こいつの次はてめェだ」

スモーカー「……上等だ」


クロコダイル「…………随分と下に見られたモンだな」

クロコダイル「おれを倒す気らしいが……本気か?」


スモーガン「「あァ」」ど ん !


クロコダイル「…………こいつは格の違いを思い知らせてやらなきゃいけねェらしい…」


モーガン「ウルージ!!」


ウルージ「……! わかっていますぞ! お主の言いたいことは…!」


モーガン「……そうか、なら行け…!」


ウルージ「ドルトン殿! ビビ殿! 『アルバーナ』へ向かいますぞ!!」

ドルトン「……!!」

ビビ「!? …でも…! クロコダイルが!!」

ウルージ「今回のことで確信したが…」

ウルージ「クロコダイルならモーガンがメチャクチャにやってくれますぞ…!!」


モーガン「…………」


ウルージ「クロコダイルさえ倒れればあとはこちらのもの!!」

ウルージ「ケムリの人もいますのでな!」


スモーカー「…………」


ウルージ「クロコダイル陥落の情報もすぐに広まりますぞ!!」

ドルトン「その通りだ…! 作戦開始も一時間後と言っていた!!」

ドルトン「もしかしたら反乱軍と国王軍が衝突する前に止められるかもしれない!!」

ビビ「……!!!!」

ウルージ「さあ! 行こう……!!」だっ!

ウルージ「モーガン! ケムリの人を頼みますぞ!!」


スモーカー「……! ……なめやがって…」

モーガン「…………フン…」



クロコダイル「…………追わなくていいのか? 白猟のスモーカー…」


スモーカー「…ああ今は見逃してやる……それよりお前こそ追わなくていいのか?」


クロコダイル「……どの道エージェントは『アルバーナ』に集結予定…」

クロコダイル「すでにミス•オールサンデーが向かっているところだ」


モーガン「………………」ス…


クロコダイル「………………」

クロコダイル「そっちの……モーガンとか言ったか?」

クロコダイル「焦るな…今相手をしてやる……二人まとめてな……!」クルッ…


サラサラ……


モーガン「…………」

スモーカー「…………砂時計……3分ってとこか…?」


クロコダイル「そうだ…それ以上相手にする気はねェ……」


モーガン「つくづく偉そうな野郎だ……」


クロコダイル「まァ……せいぜい3分逃げ回っていろ……見逃してやらんこともない」

クロコダイル「もっとも……逃げられればの話だがな……!!」ブオォッ……!







ウルージ「『アルバーナ』へはここから東で間違いないですな?」

ビビ「ええ!!」

ビビ「(まだ間に合うかもしれない……!)」

ビビ「急ぎましょう!!」

ドルトン「絶対に奴の思い通りにはさせん…!!!」ドドドッ…!!



マツゲ「ヴォーーッ!!!」

ハサミ「………………」ガカカカカカ…!!! キキィッ!!



ドルトン「……!!? マツゲ君…!?」

ウルージ「それに……カニ…!!!?」

ビビ「これは…!! “ヒッコシクラブ”!!!」

ビビ「すごい……!! ほとんど幻のカニなのに!!」


マツゲ「ヴォ」


ドルトン「! 乗れと言っているのか!?」

ウルージ「こやつ…相当な速さですぞ…!!」

ビビ「すごいっ!! すごいわ!! マツゲ君!!!」


マツゲ「ヴォ~!」

今回はここまで

マツゲは義理堅いやつなんです…
実際に助けたのはモーガンだけど









クロコダイル「“砂漠の宝刀”…!!」ザウッ!!


モーガン「……!」ばっ…!



ズ バ ン !!!



モーガン「…………!」ザッ…

スモーカー「……! (……地面が真っ二つだと…!! どんな切れ味してやがる…)」


クロコダイル「……いい見極めだ…受けてりゃ“痛ェ”じゃ済まなかったぜ…」


モーガン「…………ほざけっ!!」だっ!


スパッ…!!


クロコダイル「…………檻を壊したくらいでいい気になるなよ…」サラ……

モーガン「…………!!」


スモーカー「“ホワイト•ブロー”!!!」ボフン!!


クロコダイル「……!!」



ガギィン……!!!



クロコダイル「……!! “海楼石”か…!!」


スモーカー「……チッ…!」

クロコダイル「厄介なモンを持ってやがる……」

クロコダイル「まァ……圧倒的戦力差に変わりはねェが……」

クロコダイル「先に消して置くに越したことはない…」サラ…


スモーカー「…………!」


モーガン「………よそ見をするんじゃァねェ!」ブォ!!

クロコダイル「………………」スパァッ!!

クロコダイル「……学習しねェ野郎だ…」サラ…サラ…

クロコダイル「悪いのはこの腕か……?」ガシッ…!

モーガン「…………!」

クロコダイル「………二度と使い物にならねェようにしてやる!!」ギュッ…!!

モーガン「………!! …ぐあっ…!!!」シワ…


ボフン…!!


クロコダイル「……! …チッ…!」ギィンッ…!!


スモーカー「…………」

モーガン「……!」ゴロゴロ… バッ…!

モーガン「…………礼は言わねェ…」

スモーカー「……海賊に礼を言われる筋合いはねェ…」



クロコダイル「…………よほど先に死にてェらしいな…スモーカー…」

クロコダイル「…………」ブォ…!!

スモーカー「…………!!」



ガギィン…!!! コッ…コッ…!!



スモーカー「…………!!!」


クロコダイル「あの十手がなけりゃてめェはおれに対抗する手段がなくなる」

クロコダイル「もがくことも出来ずに死ぬがいい……!!」


ボフッ!!!


クロコダイル「……………」サラ…

クロコダイル「片腕でまだ足掻くか…」


モーガン「……ハァ……ハァ……」


クロコダイル「まだ理解してねェようだな」

クロコダイル「スモーカー…てめェは理解しているな…“自然系”がなんたるかを」

スモーカー「…………」

クロコダイル「まァいい…説明してやろうじゃねェか…」

クロコダイル「おれは砂そのものだ……貴様らでは触れることすらかなわん」

クロコダイル「流れ落ちる水を掴むことができるか? 揺らめく炎を斬ることができるか?」

クロコダイル「…いくつか手段はあるが…基本的には“自然”に逆らうことはできねェ」

クロコダイル「少なくとも今の貴様らではな…」

クロコダイル「おれは“砂”で“自然”だ…………少しは理解したか?」


モーガン「…………」ス…


クロコダイル「…! ……これだけ言ってもわからねェとはな…………ッ!!?」ドグッ…!!!


ドシャアッ……!!!


スモーカー「…………!!?」


クロコダイル「!!!? ……(なんだ…!? 何がっ…!!)」ムクッ…


モーガン「…………」


クロコダイル「……!! (……まさか…この男…!!)」


モーガン「おれに殴られて…てめェは吹っ飛んだわけだが……」

モーガン「これはどう説明してくれるんだ…?」ど ん !!

今回はここまで

また夜に来ます



スモーカー「…………」

スモーカー「…………(間違いねェ…今のは“覇気”だ…)」

スモーカー「(この短時間で成長しやがった……!!)」

スモーカー「(怪僧ウルージとその一味……)」

スモーカー「(…………一筋縄じゃいかねェ海賊団になってきたな…)」


モーガン「どうした…もう終わりか?」


クロコダイル「……………………」サラ…

クロコダイル「まさか貴様のような男が“偉大なる航路”前半の“楽園”に居ようとはな……」ガチャ…


カラン… カラン…!


クロコダイル「……遊びは終わりだ」ポタ… ジュウ……!


モーガン「…………!」

スモーカー「…………毒針か…」

クロコダイル「この短時間で“覇気”を会得したことはほめてやろう…」

クロコダイル「だが」

クロコダイル「…おれの前ではいかなる力も無力」サラ…

クロコダイル「結局のところ圧倒的な力の差は前と変わりがねェ…」サラサラ……


スモーカー「…………!?」

モーガン「……あァ? …黒い砂……?」


クロコダイル「“砂漠の宝刀”!!!」ザウッ…!!!


モーガン「……こいつはっ…!!!」バッ!!

スモーカー「…………!!!」ボウッ!!



ズ バ ン ッ ……………!!!!



モーガン「…………!」ザ…

スモーカー「…………(さっきよりも深く…!)」ツー…


ピシッ…!! ビューッ…!!!


スモーカー「!! 水が…!!」



クロコダイル「……やりすぎたか…? まァいい……」ガシッ…!

スモーカー「……しまっ…!!!!」

クロコダイル「あとでたっぷりと飲むがいいさ…!!」ゴキュ…ゴキュ…

スモーカー「………き……さ…ま……!!」シワ…シワ…

クロコダイル「…………フン」パッ…

スモーカー「」トサ…


モーガン「……」ダッ!!


クロコダイル「…てめェはこっちで相手をしてやる…」シュウウ…

クロコダイル「…………」ゴクン…ゴクン…

クロコダイル「“干割”!!!」バリッ…!!


バリッ…!! バリ…バリッ…!!!


モーガン「…………!!」グラ…



ド シ ュ ッ ……!!!!

モーガン「…………!!」ドク…ドク…

モーガン「…………ガハッ…!!!」ビシャッ…!!!

クロコダイル「お前の敗けだ…」ブン…!!


モーガン「…………!」ドシャッ…!!

モーガン「…………て……めェ……!」ドク…ドク…


クロコダイル「……! まだ息があるのか? しぶてェ野郎だ」

クロコダイル「じきに毒がまわる」

クロコダイル「さっきので死ねていれば楽に死ねたのにな…」


モーガン「……クロコ…ダイ……ル……!!!」ズル…ズル…


クロコダイル「来い」パチン…!


パカッ…!!


バナナワニ「グルルルル!!!」ザバッ…!!



クロコダイル「なお、この部屋は一時間かけて自動的に消滅する……」

クロコダイル「いや……水も至る所から漏れだしていることだ…」

クロコダイル「一時間もかからねェかもな」


モーガン「……ゼェ……ゼェ…」ドク…ドク…

スモーカー「」


クロコダイル「聞こえちゃいねェか……」

クロコダイル「…………」くる…

クロコダイル「もし目が覚めたらこいつらと遊んどいてくれたまえ」


バナナワニ達「グルルルル!!!」ザバッ…! ザバッ…!


クロコダイル「……じゃあな」

クロコダイル「くだらねェ時間を過ごした…」ザッ…ザッ…




スモーカー「」ド ン !


モーガン「」ド ド ン !



今回はここまで

バナナワニ登場









パチャ… バシャ…


バナナワニ1「グルルルル……!」


スモーカー「」


バナナワニ1「!」

バナナワニ1「グルルル!!」バシャ…バシャ…!


スモーカー「……」

スモーカー「…………」パチ…


バナナワニ1「グルルルァッ!!!」ガバァッ…!!



ド ギ ャ ッ !!



バナナワニ1「!!?」ドシャァッ!!!


スモーカー「…………ワニか…正直今は見たくねェ気分だ…」

スモーカー「……(……体が水に触れたおかげで幾分動けるようにはなったが…)」

スモーカー「水に浸かりながらってのはどうもな」



バナナワニ達「グルルルル……グラァッ!!!」バシャシャ……!!!


スモーカー「…………」モク…

スモーカー「“ホワイト•アウト”!!!」ボウッ…!!



ボウンッ!!!



バナナワニ達「!!!?」ギュギュッ…!!!


スモーカー「いつまでも拘束できるわけじゃねェからな……」

スモーカー「締め落とす…!!!」ボフッ!!


バナナワニ達「………!!!」ギュッ…!!

バナナワニ達「………」ブクブク…

バナナワニ3「ウ……ウエッ…!!」ゲポッ…!!


ドルドルボール「……」ザパァッ…!!


スモーカー「……?」



ドルドルボール「“ドルドルボール”…解除……!!」ピシッ…!!

Mr.3「オオ…!! み…水!! 水だガネ奇跡だガネ…」ゴク! ゴク!!


スモーカー「……? てめェは……」


Mr.3「…………ん?」じー…


スモーカー「?」


Mr.3「!! “白猟”のスモーカー…!!!」

Mr.3「“キャンドル壁”!!!」ドルルン…!!


スモーカー「…!!!」


Mr.3「逃げるが勝ちだガネ!! 私は勝てない戦いをするようなバカではないのだガネ!!」バシャ…!!


スモーカー「…………」

スモーカー「おれを見て逃げるってこたァ……“敵”で間違いねェんだな…?」


Mr.3「フハハハハッ!! ここまで来てみるがいいガネ!!」


モク……


Mr.3「!」


ガンッ!!!


Mr.3「!!?」ドサッ…

スモーカー「大人しくしてろ」ガチャ…



Mr.3「」チーン

スモーカー「…………」


ザババババ……!!


スモーカー「……早いとこ、ここを出ねェとな」バシャバシャ…

モーガン「」

スモーカー「…………」ガシッ…!

モーガン「」ブラーン…

スモーカー「水が腰まできてやがる…」バシャ!

スモーカー「…………」カツ…カツ…

スモーカー「…………」ぐ…

スモーカー「……? 鍵か?」ぐ…

スモーカー「……ん…ああ…内開きか」がし…


チョロ…チョロ…


スモーカー「………水…?」

スモーカー「!! まさか……!」コンコン…!!


コォン… コォン……


スモーカー「!!!」

スモーカー「…………やられたな…」

スモーカー「おれにトドメを刺さねェ理由はそれか……!!」

スモーカー「……地下と地上を繋ぐ通路を外しやがった…!!!」ドガッ…!!

スモーカー「わざわざ水圧に耐えられる扉までつけやがって……」

スモーカー「おれに開けさせようってのか!?」

スモーカー「とことん嫌な野郎だ……!!!」


ザババババ……


スモーカー「下の通路は使えねェな……」

スモーカー「………………」スパー…

スモーカー「まいったぜ…」

スモーカー「…………」

スモーカー「いっそ扉を開けちまうか…?」


ピシ……!!


スモーカー「!?」


ドドオオォッ…!!!


スモーカー「クソ!!」

モーガン「……」


オオオォォ……










ドルトン「何っ…!? “ハサミ”君では河を渡れない!!?」

ビビ「“ヒッコシクラブ”は砂漠の生き物だから…!! 水は苦手なのよっ!!」

ドルトン「……!」

ウルージ「…!! サンドラ河が見えて来ましたぞ!!」

ドルトン「…………くっ…!!」

ウルージ「安心しなされ」

ドルトン「何を言って…………!?」

ウルージ「私たちにはまだ仲間がいますぞ」



モーム「モォオオッ!!!!」

クンフージュゴン達「クオッ!!!」


ビビ「!! モーム君…!? ……とクンフージュゴン!!?」

ドルトン「………!! …忘れていた…」

ウルージ「ふふ!!」

ドルトン「…………そうだったな…まだ仲間がいた……」

ウルージ「忘れたらモームに怒られますぞ!」

ドルトン「すまなかった」フ…


モーム「モオッ!!」

クンフージュゴン達「クオ!!」

今回はここまで

Mr.3の能力で脱出することも考えたのですが、
一階部分がネズミ返しのようになっているので引っかかるのでは? と思い
ボツになりました

<首都『アルバーナ』>








兵士達「国王様を探せーーーっ!!!」



兵士「チャカ様!! 国王様が…!!!」バン!!

チャカ「おられたか!!?」

兵士「ハァ…それが…そういう情報ではあるのですが…」

チャカ「……?」

<『カトレア』>





クロ「…………(…ついに動いたか)」

クロ「国王みずから現れるとは……何がしてェんだか…わざわざ煽りにきたのか?」

クロ「(脅されてやってるのかもしれないが……はたして本物か?)」

クロ「(……裏でB•Wが糸を引いている以上、偽物の可能性はある…)」

クロ「(国民に広く顔を知られている国王に化けられる奴がいるとは思えないが…)」

クロ「(“マネ”を出来る能力に心当たりがないわけでもない)」

クロ「(…………ただ、あの“図鑑”をどこまで信用していいものかはわからないがな)」


クロ「…………」クイッ…

クロ「この目で確かめりゃわかる話か…」スク…





ギン「国王が『ナノハナ』に!?」

町人「ああ! ……しかし、国王様が来るなんて…一体…」

ギン「……まいったな」ポリポリ…

ギン「これじゃあクロを見つける前に何か起こりそうだ……」

ギン「………(当然、クロも『ナノハナ』に向かうだろうな)」

ギン「……行くか…!!」

<レインベース前>






ペル「何っ…!? では何処に…!!」ガシッ…!!

スタッフ「…! で、ですからクロコダイルオーナーはただ『出かけてくる』とだけ……」

ペル「……………くっ! ………すまなかった…」

スタッフ「い、いえ」

ペル「しかし、一体何処へ…」

ペル「…………!」

ペル「まさか……アルバーナへ…!?」

ペル「……急がねば…!!」


ザバッ…!!!


ペル「…!」

今回はここまで

ペルさんの任務は偵察なんですけどね…
クロコダイルとやる気満々ですね。

×<レインベース前>
○<レインディナーズ前>

間違ってしまった…

<『ナノハナ』>





コブラ「…………」


コーザ「何のマネだ…貴様…」


カッパ「!!!」

町人「コーザさん!!」


コブラ「…………」

コブラ「謝りに来たのだ」

コーザ「フザけるな…!! 黙れ!!! …なんて侮辱だ…!!!」

コブラ「ダンスパウダーでこの国を枯れさせてるいるのは私だ」

コーザ「黙れと言ってるんだ!!!」だっ!!

国王軍「!!」バッ!

コーザ「くそったれ!!!」ガシィン!!

コブラ「……」

コーザ「枯れた町に倒れた奴らがどんな気持ちで死んだかを知ってるのか!!?」

コーザ「お前に恨みや怒りをもってたわけじゃない…!!!」

コーザ「どいつもこいつも最期までお前を信じて死んだんだ!!!」

コーザ「『国王のせいじゃない』『あの人は立派な人さ』………!!!」

コブラ「……」

コーザ「ウソでもせめて“無実”だとお前が言わなきゃ……!!」


コーザ「彼らの気持ちはどうなるんだ!!!!」



ドゥン……!!!



コーザ「!!!」


町娘「キャーー!!!」

町人「コーザ!!!」


コーザ「…………!」ドサ…


反乱軍「!!?」



コブラ?「そろそろ時~~間! だ~~わねェいっ!!!」にっ



コーザ「国が…本当はみんなが…その答えを知りたがったから……!!!」

コーザ「おれ達は戦ってたんじゃないのか!!!!」


町人「巨大船が港に突っ込むぞーーっ!!!」


コーザ「少なくとも……おれはそうさ…」



ド ゴ ォ ッ ……!!!!



町人達「!!!?」

町人「倒れるぞ!!! 港から離れろ!!!」


うわああ!! キャーー!!



ミス•ダブルフィンガー「最終作戦にしては…骨のない仕事だったわ」ふー…

Mr.1「今までに一度でも骨のある仕事があったか?」



コブラ?「がーっはっはっは!! さーーっ火を放って退却よう!!!」

国王軍?「はっ!」

コブラ?「ぷーーやっパこれがなきゃ落ち着かなーいわねい」カポ!



反乱軍3「コーザさん!!! しっかり!!!」

反乱軍1「コーザ!!!」

反乱軍2「『国王軍』が消えたぞ!!!」



Mr.2「がーーっはっはっはっはっはっは!!!」

Mr.2「どーーうだったかしら!! あちしのキングっプリは!!!」どたどた!!

部下達「最高ーーっス♪ Mr.2•ボン•クレー様!!!」ばたばた!!


カッパ「…………………何だ?」

カッパ「…国王が………“大おかま”になった…」

カッパ「………!!! あの国王は…!!! ニセ物だったんだ!!!」

カッパ「……!! 大変だ……!!」ざっ…!!

カッパ「みんなダマされてるんだ…!! 早く伝えなきゃ…!!」だだっ!!


ドン!!


カッパ「うっ!」ドッ…


ミス•ダブルフィンガー「いけないボウヤね………何を知ってしまったのかしら」

Mr.1「…あのオカマ野郎くだらねェミスしやがって…!!」ゴキ…

カッパ「……………………!! 誰だ…!」

Mr.1「黙っててくれっつっても…無駄だろうな……」




ギン「くそっ…!! いきなり船が突っ込んできやがった……!」

ギン「すごい大混乱だぞ……!!」だだだっ…!


カッパ「うわあああァア!!!」ドシュッ!!!


ギン「…!? ……何だ?」ざっ…!

ギン「……!!」


カッパ「……ガ……ガフッ!!」ビクン…!!

Mr.1「……まだ息があったか……」ス……

カッパ「…………ウグッ…!」


ギィンッ!!!


Mr.1「!」


ギン「大丈夫かボウズ!!」ガシッ!

カッパ「……………!」

ギン「ちょっとまってろ!」ビリ…!

カッパ「…………ウッ…!」ギュッ!

ギン「これで少しは血が止まるハズだ」


Mr.1「…………」

Mr.1「てめェは……確かリストに載っていたな…」

ギン「……リスト? ってことは…あんたB•Wの社員かい?」

Mr.1「ああ」

ギン「もしかしてオフィサーエージェントだったりするのか?」

Mr.1「その通りだ」

ギン「……へェ…」ペロ…

Mr.1「……!」ぞわっ!

Mr.1「ミス•ダブルフィンガー」

ミス•ダブルフィンガー「『コイツはおれが消す』……って言いたいんでしょう?」

ミス•ダブルフィンガー「お好きにどうぞ、じゃあ私は先に行っているわよ」クネ…クネ…


ギン「…………」

ギン「ボウズ……少し待てるか?」

カッパ「…………!」

ギン「あいつを倒したらすぐに医者に診せてやるからな……」ス…

カッパ「…………!!」コクッ…


Mr.1「…………」ゴオオォオ……


ギン「相手に不足はなさそうだ…」

今回はここまで

ギン vs ダズ







Mr.2「がーーっはっはっはっはっはっ!! “あやふや”ね!!」

Mr.2「あちしの好きな言葉は“あやふや”!!」

Mr.2「も~~う! 男なんだか女なんだかわからないあちしがおかまである様に!!!」

Mr.2「“タコパフェ”の生タコがフニャフニャである様に!!」

Mr.2「この国の王は、もう王なのかどうなのかこれで“あやふや”!!! 作戦成功ねいっ!!!」


Mr.2「“バンチ”はどこなの!?」


しー…ん…


Mr.2「ちょーっと! あんた達ィ!! 返事くらいちゃんと………」バッ!



部下達「「」」ド ン !



Mr.2「!!!?」



スタスタ…


Mr.2「……!」

Mr.2「……あんたねい…あちしの部下を斬った奴は…!!」


クロ「…………」クイッ…

クロ「それがどうした」


Mr.2「……!! ナメてんじゃねェぞクラァ!!!!」

Mr.2「オカマ拳法“白鳥アラベスク”!!!」ビュヒュヒュッ!!!!

クロ「……!」フッ……!

Mr.2「!」


クロ「……」ヒュッ!


Mr.2「!! …アン!!」ギンッ!!

クロ「…! ……チッ…」フッ…


ヒュッ…!


Mr.2「ドゥ!!!」ギンッ!!

クロ「……!!」ザ…


Mr.2「オラァ!!!」ビュァッ!!!

クロ「!」



ド ウ ッ !!!





クロ「……!!!」ガシャァッ…!!!



Mr.2「ハァ…ハァ…」


クロ「…………」ガラ…ガラ…

クロ「(おれの速さにここまで正確についてくるとは……)」

クロ「…………」ムク…


Mr.2「……! あんた速いだけじゃなくて、タフでもあるのねい…!」

Mr.2「しょーじき驚いたわよう!」

Mr.2「…けど来る日も来る日もレッスンレッスン!!!」

Mr.2「磨き上げたオカマ拳法の前では無意味よう!!」

Mr.2「あちしがみるにアンタの武器は速さのみ…!!」

Mr.2「それについてこれるあちしに勝~~てるワケ! な~~いわよ~~うっ!!」


クロ「…………」

クロ「…………ついてこれても…」フッ…!


ヒュッ!!


Mr.2「!!」ガギン!!

クロ「防ぐので手一杯なら…」ヒュ!

Mr.2「ヌ!!」バッ!


クロ「…………」ブオッ!!!


Mr.2「!!!」ガギィッ……!!!!

Mr.2「………!!!」ガシャァッ!!!


クロ「お前の方こそ勝ち目がねェんじゃねェか…?」ド ン !


Mr.2「…………!」ガラ…ガラ…

Mr.2「……ハァ…ジョ~~ダンじゃなーーいわよーーう!!!」ザ…

Mr.2「あちしがアンタの速さを上回ればいいだけ!! 本気よ!!!」

Mr.2「こっから本気!!!」


クロ「いいだろう……やってみろ」スタスタ…



Mr.2「かかってこいやっ!!!!」ど ん !



クロ「…………」フッ…!


Mr.2「んーーーー……!」


Mr.2「オラァッ!!!!」ブアッ!!!



ガ キ ィ ン ……!!!!



クロ「…………」ビリ…ビリ…

Mr.2「…………!」ビリ…ビリ…



ガシャアン!!!!




クロ「……」ガラ…ガラ…


Mr.2「…………ゼェ…」ガラ…

Mr.2「ま~~だまだ…! おーーそいわよーーう!!!」ムク…


クロ「(……まだ遅い……)」

クロ「久しく忘れていた感覚だ……」

クロ「……まだ速くなれる………そのことに喜びを感じるなんてな…」

今回はここまで

アラバスタでみんな一皮剥けます。
モーム? モームはどうだろう……









ヒュオオオオ……



ペル「…………」バサッ…!

モーガン「……! …ガフッ!!」ビシャッ…

ペル「!」

ペル「やはり君はレインベースで待っていた方がいい!」

ペル「そんな体ではとてもクロコダイルには……!!」

モーガン「黙れ…!! 黙ってアルバーナまで連れて行け……」

ペル「……! …………」



~~~~~~~~~~<30分程前>~~~~~~~~~~



ザバッ…!!!


ペル「…!」


モーガン「…ハァ……ハァ……」ザバァッ…

スモーカー「…ゲホッ…!」ドッ…

Mr.3「」ドサ…

モーガン「クロコダイル……!!」ググ…

ペル「!!!」

ペル「…君達…もしや…!! クロコダイルにやられたのか!!?」

モーガン「ゲホッ……!!」ビチャッ…!

ペル「………!」ギリッ…

ペル「クロコダイルッ…!!!!」ワナワナ…


ガシッ…!


モーガン「連れて行け…!!」グ…

ペル「!?」

モーガン「クロコダイルの野郎を殺す……!!!」

モーガン「アルバーナへ連れていきやがれっ!!!!」

ペル「! …しかし……!!」


スモーカー「……待て!」


ペル「!」

スモーカー「モーガン……何故おれを助けた?」

モーガン「……あァ? 知るか」

スモーカー「…!!」

モーガン「あいつにでも聞け」

スモーカー「あいつ……?」

スモーカー「……!!」ハッ…!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ウルージ「モーガン! ケムリの人を頼みますぞ!!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


スモーカー「……怪僧…!」グ…

スモーカー「…………」

スモーカー「そこの…スマネェがそいつをアルバーナまで連れてっちゃくれねェか…」

モーガン「……あァ?」

ペル「……!!」

スモーカー「頼んだぞ…」ザ…

ペル「…!! オイ君っ…!」

ペル「……行ってしまった…」

ペル「………………」チラ…

モーガン「…………」


ペル「…………本気なのか…?」

モーガン「ああ」ゴオ…!

ペル「…………!」

ペル「(この気迫…! 国王に匹敵するかもしれない…!!)」

ペル「…………」バサッ…!

モーガン「……!」

ペル「アルバーナまで連れて行こう……だが、無理はさせない」

ペル「君を危険な状態だと判断すればすぐにここへ引き返す」

ペル「いいか…?」

モーガン「……フン…! さっさと連れて行け」ガシッ

ペル「…………行くぞ!」バサッ!!!



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





バサッ……バサッ……


ペル「(……無理はさせられないが…)」

ペル「(連れて行くと言ったのは私だ……彼をアルバーナへ連れて行こう…!!)」

ペル「…………」バサッバサッ!!

モーガン「…………」

モーガン「そうだ……それでいい」







<『レインベース』>



スモーカー「…………」ヂャラ…

Mr.3「」


たしぎ「スモーカーさん!!」


スモーカー「たしぎ」

たしぎ「は、はい!」

スモーカー「全員連れて『アルバーナ』へ向かえ」

たしぎ「『アルバーナ』へ!? 私が………!?」

たしぎ「“怪僧の一味”を追うんですね!? それとも…国王軍に加勢を…!?」

スモーカー「任せる」

たしぎ「え!?」

スモーカー「そこで何をするかはお前が決めろ!!」

たしぎ「そんな! 一体どういうことですか!?」

スモーカー「お前の正義に従えばそれでいい…どうなろうと責任はおれが取ってやる」

たしぎ「スモーカーさんは何処へ!?」

スモーカー「急用ができた、一旦おれは海へ出る…いつでも交信態勢を整えておけ」

スモーカー「それと……本部に連絡を、現在アラバスタ王国周辺にいる軍の船を全てこの国に集めろと」

たしぎ「…!!!」

海兵「援軍を呼ぶのですか!?」

海兵「…ですが…あんな少数海賊相手のために上が船を動かしてくれるかどうか」

スモーカー「おれがいつ上の意見を聞いたんだ!!?」ギロッ…

海兵「あ…いえ…はい…!! す…すぐにっ!!!」

スモーカー「たしぎ」

たしぎ「はいっ」

スモーカー「この国のたどる結末をしっかり見ておけ」

たしぎ「!?」

スモーカー「滅ぶにせよ生き残るにせよ」

スモーカー「時代の節目にゃこういう事態が必ず起こる…!!!」ブロロロ…

たしぎ「(…………………?)」

今回はここまで

Mr.3はスモーカーに連れていかれました。







ガキンッ…! ギンッ!!


Mr.1「……」ボッ!

ギン「…………」ヒュッ…


ピッ……!


ギン「……!」ツー…

ギン「…………」ペロ…

ギン「いい切れ味だ…!」ブンッ!!

Mr.1「!」


メキッ……!!


Mr.1「…………!!」ズザザッ…!

Mr.1「……!」ズキッ…!

Mr.1「……(コイツ……! おれの体にダメージを……!?)」

ギン「…………」ぐるんぐるん…!

ギン「……」だっ…!!


Mr.1「…………」ス…

Mr.1「“斬人”!!!!」ガキン!!



ガ ギ ィ ン ……!!!



ギン「……!!!」

ギン「…………硬いな」


Mr.1「…………」

Mr.1「久々に骨のありそうな奴だ…」

Mr.1「こころしてかからなきゃならんらしい」


ギン「さっきまでは小手調べだったてことか……」

ギン「……じゃあ、ここからが本番ってことでいいのか?」


Mr.1「ああ…そうだ……試すようなマネをして悪かったな…」ビキビキ…






ミス•ダブルフィンガー「…………」



Mr.2の部下達「」どーん!



ミス•ダブルフィンガー「……これは…どういうことなの……?」


部下「………ウッ…!」ピク…


ミス•ダブルフィンガー「!」

ミス•ダブルフィンガー「一体何があったの!?」

部下「リ…リストに載っていた…メガネをかけた執事風の男に……」

部下「Mr.2•ボン•クレー様は今そいつと……」ガク…

ミス•ダブルフィンガー「…! …………」

ミス•ダブルフィンガー「(……この『ナノハナ』にはさっきの男と、執事風の男…)」

ミス•ダブルフィンガー「(そして『レインベース』では斧手の男を葬ったと言っていた…)」

ミス•ダブルフィンガー「(怪僧、ビビ、そして新たにリストに追加された“動物系”の能力者は…)」

ミス•ダブルフィンガー「(『アルバーナ』へ向かってる…)」

ミス•ダブルフィンガー「一味が全員出揃ったわけね…」

ミス•ダブルフィンガー「Mr.1とMr.2が負けるとも思わないし」

ミス•ダブルフィンガー「私がいてもかえって邪魔になるだけね」

ミス•ダブルフィンガー「私は先にアルバーナへ行って」

ミス•ダブルフィンガー「王女を亡きものにしてきましょう」クネ…クネ…






ガキィン…!!!


Mr.2「……!!」ガシャァッ!!!


クロ「……!!」ガシャアン!!!



Mr.2「ハァ……ハァ……」ガラ…


クロ「…………」ムク…


Mr.2「…! しつこいわねいっ!! だいたいなんであちし達のジャマをすんのよう!!」


クロ「……お前のような厄介な能力者をアルバーナへ行かせるワケにはいかねェんだよ」

クロ「後々面倒なことになるのは見えてる……」


Mr.2「!? あちしをアルバーナへ行かせないためェ……?」

Mr.2「………ん? そういえばアンタどこかで……」

Mr.2「!!! あァーーっ!!? アンタはリストに載ってた“執事”みたいな奴ねい!!」

Mr.2「あちし気づかなかった!!!」ドビーン!!


クロ「知らねェでおれと戦ってたのか…」


Mr.2「がーーっはっはっは! スワンスワン!!」

Mr.2「でもこれであちしのジャマをする理由がわかったわ!!!」

Mr.2「そ•れ•に!! リストに載ってるとあれば絶対に消さなきゃいわねい!!」

Mr.2「やーーーったる! わーーよう!!」


Mr.2「見せてあげるわオカマ拳法その…主役技!!」スワン!!

Mr.2「これだけは言わして貰うけど…あんたから見て右がオスで左がメスよう」


クロ「…………」クイ…

今回はここまで

ボンちゃん、知らないで戦ってたんだね…



Mr.2「無視!!? ……あ!! まさかビビってるのーーう!!?」


クロ「…………(あの靴……)」


Mr.2「図星ねいっ!!」ビシッ!

Mr.2「でも正解よ~う!! ビビッて正解!!」

Mr.2「た•だ•し、当たったら“ビビる”じゃすまないけどねい…」にや…


クロ「…………!?」ゾクッ…!


Mr.2「オカマ拳法!! “爆撃白鳥”!!!!」ヒュオッ!!!



ド キ ュ ン !!!



クロ「!!!」


Mr.2「しなる首に!! 鋼のクチバシ!!」スポッ!


クロ「……………!! (穴のまわりにヒビが見当たらねェ…)」

クロ「(やはり、あの靴はただのふざけた靴ではなかったか……!)」


Mr.2「一点に凝縮された本物のパワーってヤツはムダな破壊をしないものよう!?」


クロ「……まるでライフルだな」


Mr.2「そうねい!! た~~~だし!! 少々、弾は大型だけどねい!!!」

Mr.2「風穴開けたるわァ!!!!」ドキュッ!!

クロ「……」フッ…!!

クロ「リーチが伸びた分、返りが遅ェな」

Mr.2「!!? あ…! あちしの足に乗ってる!!?」

クロ「…………」ヒュッ!!

Mr.2「……ブフッ!」ガンッ!!

Mr.2「……!」ドサッ!!


クロ「…………」スタッ…

クロ「貴様のケリ…殺傷能力は相当のモンだが大したことはない……」

クロ「速さに対応出来ないと見える…おれが相手では致命的だな」

クロ「これでカタをつけてやる……」ダラン…


Mr.2「……! ……ビビッてたクセして随分と余裕ねい!!」


クロ「“杓死”!!!!」ゴオッ!!



しー…ん



Mr.2「………?」



ゴオッ……!


Mr.2「……!!!」

Mr.2「……ッ…クラァッ!!!」ヒュン!!!


ドキュッ……!!!


クロ「…!!?」ミシッ……!!



ガシャアンッ!!!!



クロ「……ゲホッ…!」ガラ…


Mr.2「ハァ…ハァ…あちしのケリはただ返りが遅いだけ!!」

Mr.2「一撃目が当たればどうってことなーいのよーーう!!!」


クロ「……こいつも合わせてきやがるとは……」クイッ…

クロ「面白い…」ダラン…


Mr.2「まだやるってェの!!? あちしは戦いの中で成長してるのよう!?」

Mr.2「もうその技は効かないって、わーーからないのう!!?」


クロ「“杓死”!!!!」ゴオッ…!!



しーー…ん


Mr.2「…………!」ピク…!

Mr.2「そこねいっ!! アン!!!」ビュオッ!!


スカッ…!!


Mr.2「……!!!」


ヒュッ…!


Mr.2「…………!」スパッ…!

Mr.2「!! ……ドゥ!!!」ビュッ!!


クロ「…………!!」ドキュッ…!!

クロ「…………!」ググッ…!!

Mr.2「!」


クロ「…………!」ビュオッ…!!!


ズシャッ!!!


Mr.2「!!!!」

Mr.2「…………!」ガクンッ…!


クロ「…………」スタ…

クロ「成長しているのはおれも同じだ」クイ…



Mr.2「………ハァ…ハァ…」ググ…


クロ「…!」

クロ「…………まだ倒れねェか……!!」


Mr.2「まだまだァ…!!!!」ザ…!


クロ「…………!」ポタ…ポタ…

クロ「……(…これ以上の出血はまずいな…)」

クロ「……これが最後だ」ダラン…

クロ「“杓死”!!!!」ゴオッ…!!!!



しーー…ん



Mr.2「………………」ス…




クロ「…………」ゴオッ…!!!



Mr.2「“爆弾白鳥アラベスク”!!!!」ダッ…!!!




カ ッ ……!!!!




クロ「…………」スタッ……



Mr.2「…………」スタッ……



ブ シ ッ ……!!!



Mr.2「……!!!」ガクッ…!!



クロ「……………」



Mr.2「…………ゲフッ…!!!」ドサッ…!!!



クロ「……!」ガクッ…

クロ「…………ぐ…!」

クロ「ゴホッ……!!」ビシャッ…

クロ「…………ハァ……ハァ…」ムク…


Mr.2「」


クロ「……」

クロ「ここまで粘りやがるとは……」

クロ「正直期待はしていなかったんだがな…」

クロ「…………」


クロ「予想以上の進歩だ……感謝する」ザ…


Mr.2「」

今回はここまで

クロ vs ボン 終了










Mr.1「“掌握斬”」ギラ…!!

ギン「!」


ガキュッ!!


ギン「どこもかしこも刃物かよ…!!」ブォン…!!

Mr.1「!」


ドゴォン……!!


ギン「(……それにコイツ…)」


Mr.1「…………」ムク…

Mr.1「ずいぶんと重い一撃だな……骨がイっちまったかと思ったぜ…」


ギン「(……段々硬くなってやがる)……無傷そのもののくせによく言うよ」



Mr.1「お前とここで出会えたのがよかったのかもな…」


ギン「よしてくれよ、こっちは相手を強くしちまって気が気じゃないんだぜ?」


Mr.1「悪いな、自分が“強くなった”って感覚が久しぶりでな…つい」

Mr.1「さて…鉄“より”硬度が増したんだ……切れ味はどの程度上がったんだろうな」ス…


ギン「…………!」ザ…


Mr.1「“滅裂斬”!!!」ギラッ!!!


ギン「!」



ズ パ ッ !!!



ギン「…………!」バッ…!

ギン「!!!」



シュウウゥゥ……



ギン「…………」

ギン「地面が……!!」

ギン「(深すぎる……! 一体どこまで抉れたんだ……!!?)」

Mr.1「こいつはなかなかだな」

Mr.1「今ならなんでも斬れそうだ」

Mr.1「“発泡雛菊斬”!!!!」ギラッ!!!

ギン「!!!」



ギガガァァッ!!!!



ギン「…………!」ビリビリ……

ギン「…!!?」



ズ パ ァ ッ !!!!



ギン「…………ッ!!!」ドガシャァッ…!!!


Mr.1「…………」


ガラ…ガラ…


ギン「」



Mr.1「…………」

Mr.1「…………フン」くるっ…!

Mr.1「…………礼を言う」ザッ… ザッ…

今回はここまで

ボンちゃんもクロもダズも、
みんな成長してるんだなあ…

Mr.1「…………」ザッ…

Mr.1「さて……」ギラッ…


カッパ「…………!」カタカタ…


Mr.1「…………」ザッ… ザッ…


カッパ「……!!!」


Mr.1「…………!」ピクッ!

Mr.1「…!?」バッ…!



ギン「…………」ガラ…



Mr.1「…!!!」


ギン「『なんでも斬れそう』ってのは思い込みだな……」


ギン「まず、おれを斬れてない」ど ん !!


Mr.1「……!」


ギン「な?」


Mr.1「そんなに斬られるのがお望みなら…」ギラッ…!!

Mr.1「細切れにしてやるよ!!!」

Mr.1「“微塵斬”!!!」シャッ…!!!


ギン「!!!」



ズ パ ッ !!!!



ギン「…………おれの異名は知ってる?」グオッ!!

Mr.1「…!!!」


ギギィンッ……!!!!


Mr.1「!」

ギン「知らねェよな……」ス…

Mr.1「……!!!」


ドゴォッ…!!!


Mr.1「……………!!?」メリッ……!!

ギン「“鬼人”って言うんだ…覚えておいてくれよ」


ガシャァンッ!!!!


Mr.1「…………クッ…!!」ガラ…ガラ…

Mr.1「…………(コイツ…)」

Mr.1「(紙一重で斬撃を流してやがるな……)」

Mr.1「…………やめだ」


ギン「……! 諦めてくれるのか……?」


Mr.1「いや、斬れねェなら斬るのをやめる」

Mr.1「抉っちまおう」ギュル…

Mr.1「“螺旋抜斬”」ギャイイィ…!!!


ギン「!!!!」


Mr.1「…………」ギャイィィイッ!!!



ギャイイィ…!!!



ビ カ ッ !!!



ギン「火花…!!!」ギギギギィッ!!!



ギィ……ンッ…!!!



ギン「…!!?」


Mr.1「憶えておくぜ……」

Mr.1「“鬼人”」ギャイイィ!!!




ギ ガ ガ ガ ガ ガ ァ ッ !!!!



ギン「…………!!!」ズババババッ…!!!

ギン「……カハッ…!!」ブシュウッ!!!


Mr.1「…………」ギャイイィ!!!


ギン「……!!!!」ズババババッ……!!!


ギン「(首領……みんな……)」

ギン「(ウルージさん……!!)」ググッ!!


ギャイイィ……! ……ピタッ…


Mr.1「……!!!」

Mr.1「……! (動かねェ……!!)」ギギ……


ギン「…………」ポタ…ポタ…

ギン「おれには先がある……先に進むためにウルージさんについて来たんだ…」

ギン「この先の海でおれを待つ“仲間”がいる……」

ギン「おれを信じて頼ってくれる“仲間”もいる…」

ギン「負けられないんだ…!!!!」


Mr.1「…!!!」



ギン「おれはあんたを倒して先へ進む!!」ぐ…


Mr.1「……! てめェにゃ先なんざねェ!!」

Mr.1「ここで死んで行け!!!!」ギャイイィ!!!



ド ゴ ォ ン ッ …………!!!!



Mr.1「!!!!」メキッ…メキメキ…!!!


ギン「…ハァ……ハァ…」ザ…


Mr.1「……!!!」ドザッ…!!!


ギン「…………」

ギン「……ありがとう…これで先に進めそうだ」


Mr.1「……フン」

Mr.1「確かに…強くしちまった相手に礼を言われるのは……」

Mr.1「いい気分じゃねェ……な…」ドサ…


ギン「…………」ザッ…

今回はここまで

ギンさん…

<首都『アルバーナ』>






チャカ「バカを言え!!! コブラ様がそんなことをなさるはずがあるまい!!!」

チャカ「何かの間違いだ!!!」

兵士「ですが!!! 国王様は現に“王の間”から消えていて…!!!」

兵士「移動時間の計算も合います!!! もはや何の言い訳も立ちません!!!」

チャカ「……………!!!」

兵士「今や『ナノハナ』の一件は全土に広がり、各地支部の反乱軍も王への怒声をあげています!!」

兵士「それどころか今まで何とか国王を信じていた民達までもが…」

兵士「王を疑い武器を取り始めました…!!! 反乱の火は膨れ上がるばかり…!!!」

兵士「今までの様な“鎮圧”では効かぬ数の暴動…!!!」

兵士「国中が怒り…!!! この『アルバーナ』を目指しているのです!!!」

兵士「もう止まりません!!!!」

兵士「チャカ様!!! どうか御判断を!!! 我々はあなたに従います!!!」

チャカ「…………!」

チャカ「(何という事態だ………!!! これでは昨日の国王の言葉さえ霞んでくる…!!!)」

チャカ「(私は一体何を信じればいいのだ…………!!! 何を疑えばいいのだ…!!!)」

チャカ「…………」バン!!

チャカ「かくなれば我らの本分を全うするまでだ!!! 私達はアラバスタ護衛隊!!!」

チャカ「国王不在にして滅びる国などあってはならぬ!!」

チャカ「目に見える真実を守れ!!! この国を守るのだ!!!」

チャカ「反乱軍を迎え撃つ!!! 全面衝突だ!!!」


国王軍「「ウオオオオオーー!!!」」

<『ナノハナ』>





ギン「医者を探さねェと…!」

カッパ「…ハァ……ハァ…」


しー…ん…


ギン「……どこも、もぬけの殻だ…」

ギン「みんな『アルバーナ』へ向かったのか……」

ギン「まずいな……クロに会えたら何とかなるんだが…」


クロ「…………」スタスタ…


ギン「……!!! いたっ!!!!」


クロ「……!? …ギン……?」

ギン「よかったー…! クロ! このボウズを診てやってくれよ!!」

カッパ「…ハァ……ハァ…」

クロ「……あ?」









ギン「……え!!? あの国王は偽物だったのか!!?」

クロ「ああそうだ」

カッパ「スー…スー…」zzz…

クロ「…………」

クロ「このガキはB•Wのエージェントに殺されかけていたんだろう?」

ギン「ああ、そこを助けたんだ」

クロ「恐らくこのガキは“目撃者”だ、だから消そうとしたんだろう」

ギン「“目撃者”?」

クロ「ニセの国王の正体を知っているということだ」

ギン「…! でも、あんただって知ってるんだろ?」

クロ「まあ、実際倒したが…」

クロ「おれが目撃したのと、このガキが目撃したのとでは大きく意味が違ってくる」

ギン「……?」

クロ「おれ達はあくまで部外者だ何を言っても信じちゃくれねェだろうな」

クロ「こいつはガキだが…この国の人間だ、ある程度話は聞いて貰えるだろう」

ギン「……!! じゃあ今ならまだ反乱を止められるんじゃ…!?」

クロ「それは無理だ」

クロ「今、この段階ではもう止まらない」

ギン「……!?」

クロ「もっと前に偽物を斬っていれば止まる、止まらねェにしても」

クロ「ある程度時間を稼げていたかもな……」

クロ「『カトレア』で事が起こると読んでいたんだがな……」

クロ「読みがハズレたにしてもあの国王を斬っておくべきだった…」

ギン「………………」

ギン「斬れなかったんだろ…? 偽物だって確証がなかったから…」

クロ「…………」

ギン「本物だったら、王女さんが悲しむもんな」

クロ「………………」クイ…

ギン「まあ、それにしても……止まらないんだったらどうするんだ…?」

クロ「ギン」

ギン「ん?」

クロ「王女は何のためにいる」

ギン「……!」

クロ「いいか、この反乱を止める鍵は間違いなくあいつだ」

クロ「だが、王女が説得をするだけじゃダメなんだ」

ギン「……クロコダイルか?」

クロ「そうだ、奴が倒れないかぎり根本的な解決にはつながらない」

クロ「B•Wが倒れてからじゃないと説得は効果を上げられないんだ」

ギン「でも、この『ナノハナ』の件はどうするんだ?」

ギン「いくら王女さんでも国王の潔白を証明することは難しいんじゃないか?」

クロ「そのためのこのガキだ」

ギン「!」

クロ「王女の言葉にこいつの言葉をのせる」

クロ「こいつも反乱を止めるために必要なピースだ」

クロ「『アルバーナ』へ向かうぞ」





イガラム「…………」ザ…

今回はここまで

イガラムさん生きてた!










バシャバシャ…!



モーム「モー」モグモグ…

サンドラマレナマズ「」


ビビ「………………」

ビビ「おいしいのかしら……?」


クンフージュゴン達「クオッ!!」モグモグッ!


ウルージ「クンフージュゴン達も食べていますな」

マツゲ「ヴォ」

ドルトン「……! 君も食べたいのか?」

マツゲ「ヴォ」




モーム「!」

モーム「モォ!!」


ドルトン「!!」

ビビ「対岸に着いたのね!!」

ウルージ「さすがモームですな! 早い!!」


モーム「モォ…!」テレッ!

クンフージュゴン達「クオッ!」


ウルージ「おーおー、お主達もよくやってくれましたぞ!!」


クンフージュゴン達「クオッス!!!」ビシィッ!!










ビビ「ありがとう!!」



モーム「モウッ!!」バシャバシャ!

クンフージュゴン達「クオー!」



ウルージ「ここからは歩くしかありませんな」

ドルトン「そうでもないぞ」

ウルージ「…?」

ドルトン「乗りたまえ、ウルージ君」グググ…

ウルージ「……!! しかしそれではドルトン殿が…!!」

ドルトン「気にする事はない、軽いものさ」

ウルージ「ドルトン殿……! それでは、お言葉に甘えて……」

ビビ「待って…!! あれを見て…!!」

ウルージ「ん?」




ドドドドドッ……!!



ドルトン「……!! あれは…!?」



超カルガモ部隊「…………」ドドドドドッ…!!



ウルージ「…!! カルー!!!」

ビビ「それに……!! 『超カルガモ部隊』!!! 迎えに来てくれたのね!!?」


カルー「クエ~~~ッ!!!」

超カルガモ部隊「…………」バシッ!!

今回はここまで

ドルトンさんは毛皮に覆われているので、
ウルージさんを背負っていたら、さぞ暑かったことでしょう…

超カルガモ部隊が来てよかった…!!

<『アルバーナ』西門>








ミス•メリークリスマス「じゃあMr.1とMr.2はそいつらと先にやってるわけかい!?」

ミス•ダブルフィンガー「ええ…といっても、一時間…二時間前の話だから」

ミス•ダブルフィンガー「もうとっくに終わって、こっちに向かってる頃だと思うわ」

ミス•ダブルフィンガー「私達は私達の仕事をしましょう」

ミス•メリークリスマス「言われなくてもわかってるよ!! この“バッ”!!」

ミス•メリークリスマス「要はビビを消せばいいんだろ!!?」






<『アルバーナ』東門>





コブラ「(……………………!!)」











ドドドドドッ…!!!



ドルトン「…………速い…!」

ドルトン「私まで乗せてもらっていいのだろうか……一応、走れるのだが…」

ストンプ「クエ」


ビビ「『気にするな』って言ってるみたいよ!」

カルー「クエー!」

ビビ「それに……」


マツゲ「ヴォ」

バーボンJr.「クエ!」


ビビ「マツゲくんも乗ってることだし」


ドルトン「そうか……」

ドルトン「では、アルバーナまでよろしく頼もう!」

ストンプ「クエ!」




ズザザザザザザッ…!!!!



ウルージ「お、お主ら!! 無理しなさんなよ!!」


ケンタロウス「グエッ!!!」

ヒコイチ「クエッ!!」

カウボーイ「クエー!!!」

イワンX「クエ!」


ウルージ「…………」

ウルージ「私の方こそ乗っていてよいのだろうか…」



ビビ「……! ウルージさん……重そうね…」


ドルトン「4匹がかりとはな……」

今回はここまで

ウルージさんはソリで移動してます。

<『アルバーナ』西門>









ミス•メリークリスマス「オイオイオイオイオイっ!!」

ミス•メリークリスマス「それ大丈夫かい!? やれ大丈夫かい!?」

ミス•メリークリスマス「本当に来るんだろうね!? 王女と海賊共は」

ミス•メリークリスマス「これじゃ先に反乱軍が到着しちまうよっ!!」


ミス•ダブルフィンガー「…それは大丈夫よ」

ミス•ダブルフィンガー「私はバンチで飛ばして来たから早く着いたけれど」

ミス•ダブルフィンガー「反乱軍は『アルバーナ』に向かう前に装備を整えなきゃならないもの」

ミス•ダブルフィンガー「反乱軍がここに到着するまであと一時間はかかるわ」

Mr.4「きぃ~~~~~~~…」

ミス•メリークリスマス「だとしても遅すぎやしないかい!?」

ミス•メリークリスマス「反乱を止める気あんのかい!? まったくっ!!!」

ミス•ダブルフィンガー「焦らなくても、順調にこっちに向かってるとすれば」

ミス•ダブルフィンガー「そろそろ来るはずよ」

Mr.4「てぇ~~~~…」

ミス•メリークリスマス「そろそろっていつだい!? あっ腰痛っ!!!」

ミス•メリークリスマス「腰ィ!! 腰にきたっ!! Mr.4! マッサージを!!」

ミス•メリークリスマス「……オイっMr.4!?」

ミス•メリークリスマス「……! Mr.4、おめーさっきから何見て…………!!?」

Mr.4「るぅ~~~~…」



超カルガモ部隊「…………」ドドドドッ…!!!



ミス•メリークリスマス「何ィ!!?」

Mr.4「ぞぉ~~~~………」

ミス•メリークリスマス「さっさと言わねェかい!! この…!! ウスノロダルマ!!!」



イワンX「…………」ドドドドッ!!

カウボーイ「…………」ドドドドッ!!

ヒコイチ「…………」ドドドドッ!!

ケンタロウス「…………」ドドドドッ!!


ストンプ「…………」ドドドドッ!!

バーボンJr.「…………」ドドドドッ!!



ミス•メリークリスマス「…………報告にあった通りピッタリ3人だね」

ミス•ダブルフィンガー「マントを羽織ってはいるけど……」

ミス•ダブルフィンガー「どれが王女か体格でバレバレね」

ミス•メリークリスマス「やっちまいな!! Mr.4!!!」

Mr.4「…………」ズムッ!!


てんっ…てんっ!


ドルトン「!」

ドルトン「近づくな!!!」



ボウン!!



バーボンJr.「……」ドドド!


ミス•メリークリスマス「……!!」

ミス•メリークリスマス「ビビが西門へ入る……!!!」

ミス•ダブルフィンガー「王女は私に任せて…!!」

ミス•ダブルフィンガー「(何か気にかかることもあるしね…)」

ミス•メリークリスマス「なら、残りの2人はあたしらが片づけるよ!!」

ミス•メリークリスマス「行くよMr.4!!!」

Mr.4「うぅ~~~~~んん~~~~~~~~……」



ウルージ「来ましたな……この辺でよかろう」

ドルトン「ああ」

ウルージ「ここまでよく運んでくれましたぞ」

ドルトン「ここからは私たちが頑張らなくてはな」

ドルトン「ありがとう」

ストンプ「クエ!」

ウルージ「さぞ疲れがたまっていることだろう……お主らは下がっていなされ」

イワンX達「「クエ~~~~~!!!」」ビシィッ!!



Mr.4「…………!」

ミス•メリークリスマス「…! 止まった…!」

ミス•メリークリスマス「ここでやろうってのかい!?」


ウルージ「そうだが、不満でもおありかな?」


ミス•メリークリスマス「何言ってんだい!? この“バッ”!!!」

ミス•メリークリスマス「Mr.4!! 思い知らせてやんなっ!!!」

Mr.4「…………」ズムッ!!

ドルトン「………」オッ…!!



カキン…!!   ボウンッ…!!



Mr.4「……!」

ミス•メリークリスマス「!」


ドルトン「……君たちの実力はこんなものではないのだろう?」

ドルトン「いや……こんなものでは困るのだ」


ドルトン「本気でかかってきたまえ」ド ン !!


今回はここまで

ドルトンさんの出番









しーー…ん


カルー「…………」ザッ…

ビビ「……………………」

ビビ「(ありがとうみんな…!!)」

ビビ「………急がなきゃ…あと一時間もすれば反乱軍が来ちゃう…」

カルー「クエー! クルル…」

ビビ「行くわよ、カルー!!!」

カルー「クエッ!!!」








ミス•メリークリスマス「……本気を出せ!? 面白いこと言うじゃねーか!!」

ミス•メリークリスマス「いいかいおめーら! もうこの場から逃げられやしねーんだ!!」

ミス•メリークリスマス「アタシらのテリトリーに入っちまったんだからね!!」

ミス•メリークリスマス「後悔しても遅いよ!!」

ミス•メリークリスマス「楽しんでいきな、テリトリーの名は…」

ミス•メリークリスマス「“モグラ塚4番街”!!!」グググ…


ウルージ「!」

ドルトン「……! “動物系”!?」


ミス•メリークリスマス「そうさ! あたしは“モグモグの実”のモグラ人間なんだよ!!」ボコッ!!


ドルトン「! 潜った…!!」

ウルージ「…………! 穴の中から3つの声……?」

ドルトン「…3つ? ……もう1人いるということか!?」


ラッスー「…………」ひょこっ!!

ラッスー「BOW!!」ボウン!!


ドルトン「あれは…!!」

ウルージ「犬…!? 大砲ではなかったのか!?」


Mr.4「フォ……!」カキンッ!!


ウルージ「……!! 打ち返した…!!」


ギュオッ!!


ドルトン「!」


ウルージ「狙いはドルトン殿か…!!」


ドルトン「…………」ググ…

ドルトン「……!」バッ…!!



ボ ウ ン !!!



ドルトン「…………」ザッ…!


Mr.4「フォーー…」

ラッスー「…………」ずず…

ミス•メリークリスマス「ほう……おめーが報告にあった動物系の能力者かい」



ドルトン「ああ、そうだ」


ミス•メリークリスマス「じゃあそっちのおめーが“怪僧”ってことだね」


ウルージ「いかにも」

ウルージ「ところでその犬……能力者…ということでよろしいのですかな?」


ミス•メリークリスマス「! よくわかったもんだね」

ミス•メリークリスマス「まあこの場合、能力者というよりも能力“銃”なんだがね」


ドルトン「銃!!?」

ドルトン「確かに“偉大なる航路”の新技術で“物”にも悪魔の実を食べさせられると聞いたが…」

ドルトン「ただの噂だと思っていた…」


ミス•メリークリスマス「実際に動いてんだ!! もう、疑う余地もねーだろ!!!」

ミス•メリークリスマス「まったく!! ウダウダと!!」

ミス•メリークリスマス「時間がもったいねーよ!! この“バッ”!!!」

ミス•メリークリスマス「本気がお望みなんだろっ!?」

ミス•メリークリスマス「見せてやるよ…“モグラ塚4番街”の恐ろしさを…!!!」









ドシュ…!!!



マツゲ「…………!!」ドサッ…!!

バーボンJr.「クエッ…………!!」ドッ…!!


ミス•ダブルフィンガー「フフフ……やっぱり…」

ミス•ダブルフィンガー「おかしいと思ったのよね、首も長いし…手足も妙に長い」

ミス•ダブルフィンガー「さすがにラクダっていうのは驚いたけど」

ミス•ダブルフィンガー「じゃあね」くる…!


マツゲ「」

バーボンJr.「」


ミス•ダブルフィンガー「それにしても……おもしろい作戦…」クネ…クネ…

ミス•ダブルフィンガー「考えたのは王女かしら?」クネ…クネ…



ミス•ダブルフィンガー「本人に聞けばわかる話よね」フフ…

今回はここまで

ミス•ダブルフィンガーにバレた











ビビ「…………兵士以外はみんな避難したみたいね…」

カルー「クエ」

ビビ「反乱軍がアルバーナに到着するまで時間があるとは言えないけど…」

ビビ「先に国王軍を説得して無意味な衝突を避けることはできる…!!」

ビビ「そのためにはまずチャカに会わなくちゃ!!」

カルー「クエー!!」



ミス•ダブルフィンガー「ねえ」


ビビ「……!!」

カルー「クエ!?」



ドシュッ…!!!



カルー「!!!?」ドサッ…!!


ビビ「…!!」ザッ…!

ビビ「カルー!!!」



ミス•ダブルフィンガー「そんなに急いで、どこに行くつもり?」クネッ…!


ビビ「……!!」キッ…!


ミス•ダブルフィンガー「……! 睨まないで、可愛いお顔が台無しよ?」

ビビ「…………」チラ…


カルー「」


ビビ「(……カルー)」

ビビ「…………!」ハッ!

ビビ「…………マツゲ君達はどうしたの…?」


ミス•ダブルフィンガー「…? マツゲ……? ……!! あのラクダ君のことね」

ミス•ダブルフィンガー「私がここにいるのよ? それで理解できないかしら?」


ビビ「………! ……この!!」ダッ!!

ビビ「“孔雀”!!!」ジャラ!!

ビビ「“一連スラッシャー”!!!!」ヴオッ!!


ミス•ダブルフィンガー「…………」パンッ…!


ビビ「…!!」


ミス•ダブルフィンガー「そんなおもちゃじゃ通用しないわよ」

ミス•ダブルフィンガー「“ダブルスティンガー”」ギラッ…!

ビビ「……!! …針!?」

ビビ「(悪魔の実の能力者だったのね……あれでカルーを……!)」


ミス•ダブルフィンガー「殺す前に聞いておきたいことがあるんだけど…」

ミス•ダブルフィンガー「マントを羽織る作戦を考えたのはあなた?」


ビビ「…………」ジリ…

ビビ「……いいえ」


ミス•ダブルフィンガー「……そう、ありがとう」

ミス•ダブルフィンガー「聞きたいことはこれだけだから」

ミス•ダブルフィンガー「もう消えていいわよ」ギラッ…!

ビビ「……!」バッ!!


ズドドドドドドッ!!!


ビビ「……!!」ゴロゴロ!! バッ!!

ビビ「ハァ……ハァ……」タラ…


ミス•ダブルフィンガー「…………」

ミス•ダブルフィンガー「しぶといコね……」



ビビ「…………!」ズダッ!!

ビビ「“孔雀一連スラッシャー”」ジャッ!!


ミス•ダブルフィンガー「…………!」

ミス•ダブルフィンガー「…………通用しないと…」スカ…!


ビビ「…………!」

ビビ「“逆流”!!!」ビュオッ!!


パキンッ!!


ビビ「!!!」


ミス•ダブルフィンガー「言っているでしょう」


ビビ「……………………」

ビビ「(まるで歯が立たない……)」ギリ…


ミス•ダブルフィンガー「もう気が済んだ?」

ミス•ダブルフィンガー「あなたのお遊びにこれ以上付き合うつもりはないわ……」ギラッ!!

ミス•ダブルフィンガー「ハチの巣におなりなさい……」


ビビ「………………」ゴソ…

ビビ「………一撃にかけるしかない…!」

今回はここまで

ビビ回












ラッスー「BOW!!」ボウン!!


ドルトン「……! ウルージ君!!」

ウルージ「よし! 来ましたな!! 任せなされ!!」ス…


クンッ……!!


ウルージ「!!」

ドルトン「カーブ!!?」


Mr.4「…………」ニョキッ!


カキィン!!


ドルトン「……!!」ドッ…!


ウルージ「!! ドルトン殿!!」



ド オ ォ ン !!!



ウルージ「!!!」


ドルトン「…………!」ドサッ…!!



ウルージ「……!! ドルト………ッ!!?」ガッ!

ミス•メリークリスマス「行かしゃしねーよ」ガシッ!!

ウルージ「………!! (新しい穴を……!!)」

ミス•メリークリスマス「“モグラ塚ハイウェ~~~イ”っ!!!」ボココ…!

ウルージ「……!!?」ボコココココココッ!!!

ミス•メリークリスマス「Mr.4!! 構えな! “4tバット”!!!」


Mr.4「! フォーーー!!」トン…


ミス•メリークリスマス「行くよ! “モグラ塚”……!!!」ボココッ!!


Mr.4「フォー」ゴゴォ…


ウルージ「……!!!」


ミス•メリークリスマス「“4番交差点”!!!!」



バ キ ィ ン …………!!!!



ウルージ「…………!!!!」メキキ…!!



ドガァアァ……ン!!!



ウルージ「」パラ… パラ…



ドルトン「…………くっ…!!」むくっ…

ドルトン「…………!!?」


ウルージ「」ド ン !


ドルトン「ウルージ君……!!!?」


ミス•メリークリスマス「心配するこたァねーよ」


ドルトン「!」


ミス•メリークリスマス「おめーもすぐにあいつと同じ所に送ってやるからよ!!」

ミス•メリークリスマス「Mr.4!! ラッスー!! “四百本猛打ノック”!!!」


Mr.4「フォーー!!」


ラッスー「BOW!! BOW!! BOW、BOW!!!」ボボボォン!!!


ドルトン「……! ……数が多い……!!!」


Mr.4「フォーーーーー!!!」ヒュッ!!


カキン!! キン!! キキン!! キン!!


ドルトン「…………!」



ヒ ュ ド ド ド ド ド ド ド ド ォ ン !!!!



ミス•メリークリスマス「…………」

ミス•メリークリスマス「散々でけェ口叩いてたクセに大したことねェ奴らだったね…!!」

Mr.4「フォーー」

ミス•メリークリスマス「本気を出して損したよっ!!! ったく!!」

区切りがいいので今回はここまで

1日遅れてしまいました……すいません…



ウルージ「…………」ムク…


ミス•メリークリスマス「!!!」

Mr.4「……!!!」


ウルージ「ずいぶん痛めつけてくれなさったな……」モコ…モコ…


ミス•メリークリスマス「な……!!! バカな……!!!!」

Mr.4「フォーー…」



ウルージ「さっきまでの私とは思いなさんな!!」ど ん !!



ミス•メリークリスマス「お…! おめー1人で何ができんだよ!!!」

ミス•メリークリスマス「デカくなった所で状況は変わんねェんだよ! “バッ”!!」

ミス•メリークリスマス「現におめーの仲間はあの通り……」


ウルージ「あの通り……? はて…どの通りですかな」


ミス•メリークリスマス「…!!! あいつが消えた…!!!」

Mr.4「…!!」

ミス•メリークリスマス「一体どこに…………!!?」ガシッ…!!


ドルトン「穴の中は涼しくて快適だな」


ミス•メリークリスマス「……!!! おめー…!! アタシが掘った穴を使って……!!!」



ウルージ「ドルトン殿そやつをそのまま連れてきてくだされ!!」


ドルトン「……こうか?」ドドドッ…!!

ミス•メリークリスマス「!! 放しな!! この“バッ”!!!」ズザザザ…!!!


ウルージ「バッチリですぞ!!」

ウルージ「ふむ……さて」

ウルージ「モグラの人!!」


ミス•メリークリスマス「!」


ウルージ「あの技…“モグラ塚4番交差点”でしたかな?」

ウルージ「いい技ですな!!」ゴト……


ミス•メリークリスマス「!!!」

ミス•メリークリスマス「おめーまさか……!!!!」


ウルージ「…………」ス……


ミス•メリークリスマス「待っ……!!!!」


ウルージ「フン!!!!」ブンッ!!!



バ ギ ィ ィ ン ッ !!!!



ミス•メリークリスマス「!!!!」



ボ ゴ ォ ォ ン !!!!



ドルトン「…………」

ドルトン「ホームランだな」

ウルージ「ですな!」



ミス•メリークリスマス「」ガラ…ガラ…




Mr.4「フォー…!?」


ドルトン「こっちだ!!」ダッ!!


Mr.4「フォー…」


ラッスー「バウ?」


ドルトン「フィドル“突撃”!!!」ゴォッ!!!



ガ ゴ ゴ ォ ン !!!



Mr.4「!!!!」ボスッ!!


ラッスー「!!!」ボスッ!!



ドルトン「…………」ザ…!



ラッスー「」ド ン !!

Mr.4「」ド ド ン !!




ウルージ「(やはり強い……!!)」

ウルージ「(あの犬はともかく…バットの人は決して弱いわけではない)」

ウルージ「(むしろパワーが余計にある分モグラの人よりも手強い…)」

ウルージ「(それを一蹴……!)」

ウルージ「(正面からドルトン殿に向かっていって)」

ウルージ「(勝てる者など数える程しかいないのではないか?)」


ドルトン「ウルージ君」


ウルージ「おーおー、ドルトン殿やりましたな!!」

ドルトン「ああ! ウルージ君、きみのおかげだ」

ウルージ「!」

ドルトン「私一人では、決して勝つことはできなかった…」

ドルトン「……信頼できる仲間とは、いいものだな…!!」

ウルージ「へへへ……! 照れますな…!!」

ドルトン「フフ…!」

今回はここまで

ドルトンさんの同僚は信頼できない人ばっかりだから……

ドルトン「………しかし」

ウルージ「?」

ドルトン「こういった話はアラバスタを救ってからにすべきだったな……」

ウルージ「そう気を張りなさんな」

ウルージ「ひとつひとつ喜びを噛み締めることも大切ですぞ」

ドルトン「……ウルージ君」

ドルトン「…………そうだな!!」

ドルトン「君達といると色々な事に気づかされてばかりだ……ありがとう」ニコッ…

ウルージ「ふふ!」

ドルトン「…………」

ドルトン「ところで……ビビ王女は無事だろうか…」

ウルージ「……うむ」

ウルージ「ビビ殿はビビ殿で修羅場をくぐってきておりますからな」

ウルージ「滅多なことではやられませんぞ」

ドルトン「それはわかるのだが…もし作戦がバレていて…」

ドルトン「ビビ王女とオフィサーエージェントが鉢合わせることになったら」

ドルトン「はたして1対1で勝てるかどうか……」

ウルージ「ドルトン殿……ビビ殿が女人だから心配なのですな…?」

ドルトン「……!」

ウルージ「男として女人を気遣うことは当然だが…」

ウルージ「ビビ殿は度胸と根性に関しては頭ひとつ飛び抜けていますからな…!!」

ウルージ「心配は無用ですぞ!」

ドルトン「! ……しかし!!」

ウルージ「安心しなされ! ビビ殿には“ある物”をもたせておきましたからな」

ドルトン「!」

ウルージ「あれは度胸がなければ使えまい」

ウルージ「なにせ、一発限りの私の“因果晒し”が込められていますからな!!」









ミス•ダブルフィンガー「“シー•アーチン”……!!!」ギュルッ!!


ビビ「! (来る…!!)」ジャラ…


ミス•ダブルフィンガー「“スティンガー”!!!!」ギュルルルッ!!!


ビビ「……!」バッ!



ド オ ォ ン !!!




シュウウゥ……



ビビ「…………!」


ミス•ダブルフィンガー「…………」パラ…パラ…

ミスダブルフィンガー「“ソーイングスティンガー”!!」ギラッ!


ガガガガガガガッ!!


ビビ「…………!!」バッ!

ビビ「……あっ!!!」ドテッ!!

ミスダブルフィンガー「“スティンガーステップ”!!!」オォッ!

ビビ「!!」ゴロンッ!!


ドスス……!!


ビビ「ハァ…ハァ…! (危なかった…)」



ミス•ダブルフィンガー「逃げ回ってるだけじゃ、意味がないんじゃなくて?」

ミス•ダブルフィンガー「フフ…」ブス…

ミス•ダブルフィンガー「“トゲトゲ針治療”!!!」バリバリ…!!!

ミス•ダブルフィンガー「終わりにしましょう!!」ムキッ…!!

ビビ「…………!」

ミス•ダブルフィンガー「“スティンガーフレイル”!!!」グオッ!!


バギィッ…!!!


ビビ「……! ただ逃げ回ってるわけじゃ……!!!」バッ!!


ミス•ダブルフィンガー「……!!」

ビビ「ないのよっ!!!!」グイッ…!!



ビィンッ…!!



ミス•ダブルフィンガー「……! これは……!!!」ギュウッ…!


ビビ「これでもまだ“おもちゃ”だと言える…?」ジャラ…



ミス•ダブルフィンガー「……!」

ミス•ダブルフィンガー「……これで勝ったつもり?」


ビビ「いいえ」ザ…


ミス•ダブルフィンガー「!」

ビビ「これは身動きを取れないようにするために仕掛けたの……」

ビビ「この一撃をあなたに確実に当てるために!!!」ゴソッ!!

ミス•ダブルフィンガー「……! …………」

ミス•ダブルフィンガー「貝……?」


ビビ「“衝撃”!!!!」カチッ!


ミス•ダブルフィンガー「……!」



ド ガ ァ ア ン ッ !!!!



ミス•ダブルフィンガー「!!!!」ボゴォン!!


ビビ「きゃあ!」ドッ…!

ビビ「…………凄い衝撃」ムク…

ビビ「ミス•ダブルフィンガーは……?」

ビビ「……!!!」


ミス•ダブルフィンガー「」ド ン !


ビビ「! ……よし!!」

ビビ「やった……! ウルージさん!!」グッ!

今回はここまで

レスを貰えるだけでありがたいので
気を使わなくてもいいですよ。
励みになりますので…

久々の訂正


×ビビ「ミスダブル•フィンガーは……?」

○ビビ「……! 敵は……!?」


そういえばビビって、ミス•ダブルフィンガー見たことないんだった……
おまけに名前も知らんかった…










ズズ……ズ……


ビビ「よいしょ……!!」ス…

カルー「クエ……」トサ…

ビビ「カルー、ここから絶対に動いちゃ駄目よ」

カルー「クエ……!?」

ビビ「あなたは脚をケガしているのよ! いい?」

カルー「クエ……!」

ビビ「じゃあ、待っててねカルー」

カルー「クエー……」

ビビ「(ごめんねカルー……!)」ダッ…!

ビビ「(絶対に平和を取り戻してみせるから……!!)」









ツメゲリ部隊「」ド ン !


チャカ「“鳴牙”!!!」ゴォ!!



ドズ……!!



クロコダイル「…………」

チャカ「…………ッ……!!!!」ズブズブ……


コブラ「……く……………!!!」



クロコダイル「弱ェってのは…」ポタ…ポタ…


チャカ「」ツツー…


クロコダイル「罪なもんだ…」









タタタ…!!


ビビ「……! (宮殿で何かが起こってる……!!)」

ビビ「通して…!!」たっ!

兵士1「……!?」


ビビ「(一体何が起こって……!)」パサッ…


兵士2「……!!!」

兵士3「ビ……!? ビビ様!!?」

兵士4「ビビ様!? ビビ様が……!?」


どよどよ…… 


ビビ「……!」グ…!

ビビ「……開かない…!!」ググ……!

兵士5「!!! ビビ様!! いま近づいては………!!!」




バ ン !!


ビビ「!」


兵士達「……!!!」


ビビ「……!!」ドサッ…!



コブラ「ビビ……!」


ビビ「パパ!!!」


チャカ「」


ビビ「……!! チャカ!!!」



サラ…サラ……



ビビ「…!」



クロコダイル「感動のご対面だ……さぞ嬉しいことだろう」サラ…

クロコダイル「…なァ……ミス•ウェンズデー」



ビビ「クロコダイル!!!!」ゾクッ…!



今回はここまで

ツメゲリ部隊……










ウルージ「………………」

ドルトン「………………」ス…


マツゲ「」

バーボンJr.「」


ドルトン「……かろうじで息があるようだ」

ウルージ「…………お主ら…よく頑張りましたな…」

ドルトン「本来であればすぐにでも医者にみせたいところだが……」

ウルージ「肝心の医者は街の外に非難してしまっていますな」



兵士「貴様ら! 何をしている!!」ザ…!



ドルトン「!」

ウルージ「! おーおー、いいところに来てくれましたぞ!!」

ウルージ「こやつらを連れて行ってはくれませんかな、怪我をしているのだ」

ウルージ「そちらには軍医もいるであろう?」

ドルトン「町医者がいないのだ……どうか頼む!!」


兵士「駄目だ!!!」


ウルージ「!!!」

ドルトン「……!! 何を言って…!!?」


兵士「!! 貴様……“怪僧”だな!!」


ウルージ「!」


兵士?「貴様らを殺せば昇格は間違いない……」

兵士?「おれ達も晴れてナンバーエージェントの仲間入りだァっ!!!!」

ビリオンズ「「オオオッ!!!」」


ウルージ「……!! こやつら全員、B•Wの社員であったか…!!!」

ドルトン「ざっと10人はいるな……」

ドルトン「ビビ王女がアルバーナに入ったのを嗅ぎつけて探し回っていたのか……!!」



ビリオンズ1「そうだ…!! そこで貴様らとばったりあったというわけだ!!!」

ビリオンズ「「その首を置いていけェ!!!」」ババッ!!


ドルトン「…………!」









チーン…


ビリオンズ「」ゴチャ…


ドルトン「…………」

ドルトン「…………わからんな」

ドルトン「何故B•Wがまだ動いているんだ……」

ドルトン「ボスの正体が末端には知らされていないとしても」

ドルトン「クロコダイルが陥落すれば機能しなくなると思うのだが……」

ウルージ「…………………」

ウルージ「…………クロコダイルが倒れていない可能性がありますな…」

ドルトン「!!!! ……それは……!! では、モーガン君は……!!?」

ウルージ「…………」

ウルージ「……ただでやられる男ではない」

ウルージ「ではないが……」

ウルージ「…………」

ドルトン「…………!」

ウルージ「(モーガン……! 無事でいなされよ……!!)」グ……

ドルトン「…………」

ドルトン「……大丈夫だ…きっと生きている…!!」

ドルトン「入って日の浅い私が言うのもなんだが…」

ウルージ「……ドルトン殿…!」

ウルージ「……かたじけない……!!」

ウルージ「船長である私が疑ってはいけんな!!」

ウルージ「ただ単にクロコダイル陥落の情報が伝わっていない可能性もありますしな!」

ドルトン「ああ!」

ウルージ「ドルトン殿! こやつらを安全なところに運びますぞ!!」


マツゲ「」

バーボンJr.「」


ウルージ「フン!」グン!

マツゲ「」ボフッ!

ドルトン「よし、載せたぞ」

バーボンJr.「」モフッ!

今回はここまで

ドルトンさんは毛並みがよさそう






ザワ…ザワ…


兵士「マズいぞ!! ビビ様が危ないっ!!!」

兵士「門が開いているうちに……!!?」


ゴ オ ッ ……!!


兵士「また手が…!!!」

兵士達「「うわあああ!!!」」ドドオオオ…!!


ミス•オールサンデー「フフフ……」


ビビ「…………なんで」グ……


クロコダイル「…………」


ビビ「なんであんたがここにいるのよ!!! モーガンさんはどこ!!?」


クロコダイル「奴なら死んだが?」


ビビ「うそよ!!!」

ビビ「モーガンさんは殺したって死ぬような人じゃないもの!!!」

ビビ「あんたなんかに殺せる筈がないっ!!!!」


クロコダイル「何を期待してるんだか知らねェが……紛れもない事実だ」

クロコダイル「それに…そんなこたァどうだっていい話じゃねェか」

クロコダイル「特に死にゆくお前ら王族にはな」


ビビ「……!」


クロコダイル「ミス•ウェンズデー」

クロコダイル「そういやお前にはこの国が滅んだあとの身の振り方でも考えろと言ったが…」

クロコダイル「おれはお前ら親子を助ける気はない……考えるだけ無駄になったな」


ビビ「…………」ギリ…



クロコダイル「だがコブラよ……お前はまだやらなければならないことがあるな?」


ビビ「?」


コブラ「…………」

コブラ「……わかっている……」


クロコダイル「そうだ…それでいい! 約束は守ってもらわなければ意味がない…」


コブラ「(…………ここまでか…)」

コブラ「逃げなさい!!! ビビ!!!! ここから逃げるんだ!!!!」


ビビ「!! パパ!!?」


クロコダイル「…………」


ミス•オールサンデー「急にどうしたの? 見苦しいわよ」ス…

コブラ「ウ……!!!」ガシッ!!


クロコダイル「……コブラ王はよほど目の前で娘が殺されるのを見たくねェらしいな……」

クロコダイル「どれ、殺してやろう」サラ…

クロコダイル「…………」ゴオッ!!


ビビ「…………!!」


コブラ「ビビ……!!!」



ガ キ ィ ン ………!!!!



クロコダイル「……!!?」


ミス•オールサンデー「!!!」

コブラ「!!?」


ビビ「…………!!」ジワ…


クロコダイル「てめェ…………!!!!」


ビビ「モーガンさん!!!!」



モーガン「…………」ス…

モーガン「死刑だ」ド ン !



クロコダイル「その体でどうやってあの地下から…!!!」ビキキ……!!

今回はここまで

モーガンさんは毒ガス経験があるので
毒につよいのだろうか?










マツゲ「」

バーボンJr.「」


ドルトン「ここならいいだろう」

ウルージ「うむ、安全ですな」



ビリ…ビリ…!!



ドルトン「!」

ウルージ「この振動……!!」



ビリ…ビリ…!!



ウルージ「来ましたな…反乱軍!!」






ビリ…ビリ……!!



クロコダイル「……………」

クロコダイル「来たようだな……」


モーガン「…………」

モーガン「行け」

ビビ「!!」

モーガン「…………」ツー……

ビビ「……!! モーガンさん血が……!!」

モーガン「ビビ」

ビビ「!」

モーガン「てめェにしかできねェことがある……行け」

ビビ「……!!!」

ペル「ビビ様!!」

ビビ「! ペル!!」

モーガン「止めてこい」

ビビ「! ……はいっ!!!」

ビビ「行きましょう!! ペル!!」

ペル「はっ!!」バサッ!!



クロコダイル「…………ニコ•ロビン」

クロコダイル「先に行っていろ…」


コブラ「(ニコ•ロビン……!!?)」

ロビン「はい」



モーガン「……ゴホッ…!」ビシャッ…!!


クロコダイル「!」

クロコダイル「クハハハ!! こりゃケッサクだ!!! とんだ死にかけが来たもんだ!!!」

クロコダイル「今頃になって毒が回ってきたのか?」


モーガン「……黙れ!!」

モーガン「誰に口を聞いてやがる……!!!」


クロコダイル「……フン」

クロコダイル「威勢だけはあるようだが……それもいつまで続くか」ザ…

クロコダイル「見ものだな」ゴクン… ゴクン…



モーガン「!」


クロコダイル「“干割”!!!」バリッ!!


バリ!! バリバリ…!!


モーガン「……チッ!」バッ!


クロコダイル「こいつは前にも見せたな…」

クロコダイル「砂の能力の真髄は乾きにある……」

クロコダイル「この先を見せてやる」

クロコダイル「この右手は全てに“乾き”を与える手だ!!! 底なしにな…!!!」

クロコダイル「木も…石も…土も!!」


モーガン「…………」



ボフッ…! ザザザ……!!


モーガン「……!!」


クロコダイル「地表は全て砂に還る!!!!」



ゴゴゴゴゴゴ……!!!



クロコダイル「“浸食輪廻”!!!」ゴ ウ ン !!!












ロビン「“三十輪咲き”!!!」ブワッ…!!


たしぎ「え……!!」


ロビン「“ストラングル”!!!」



海兵達「「ぐあァァああ!!!」」ボキボキ!!!



たしぎ「!!!?」

たしぎ「………能力者………!!!」


ロビン「急いでるって言ったでしょう? 私を怒らせないで!!!」ブワッ!


たしぎ「…………!!」ギラッ!!








ヒュオオオ…!!



ビビ「(反乱軍がすぐそこまで……!!)」

ペル「…………」バサッ!!



ウルージ「ん? ……! ビビ殿!?」

ドルトン「…………!!」


ドドドドドド……!!!


国王軍「「ビビ様に続けェ!!!!」」ドドド!!!


ウルージ「!」

ドルトン「衝突は間近か……!!」


ビビ「! ……ウルージさん!! ドルトンさん!!」


ウルージ「! ビビ殿!!」


ビビ「宮殿に急いで!! ……モーガンさんがっ!!!」


ウルージ「…!!!」

ドルトン「何っ!!?」

今回はここまで

色々と動き出した










ザザザザザ……



クロコダイル「………………」

クロコダイル「……干からびたか……」



ボフッ…!!



モーガン「…………」ヒュッ!


クロコダイル「!! な……!?」



ズ バ ッ !!!



クロコダイル「…………クッ!!」ドザザ!!

クロコダイル「…………(この男……躊躇することなく前へ……!!)」ポタタ……



モーガン「…………!!」シワ…!!

モーガン「ぐあっ…………!!」ガクン…!!


クロコダイル「……………」

クロコダイル「流石のお前でも乾きには耐えられねェか」ポロ……

クロコダイル「……!」


サクッ……!


クロコダイル「毒針が……!」

クロコダイル「………………」

クロコダイル「てめェ…最初からこれが狙いか?」

クロコダイル「それほど毒が嫌いとはな……」



モーガン「…………嫌いなワケじゃァねェ…」


クロコダイル「……?」


モーガン「……あいつは小細工に弱い……」


クロコダイル「…………あいつ? 何を訳のわからんことを…」

クロコダイル「死の間際のうわごとか……?」ザ…


モーガン「…………」

クロコダイル「動くこともできねェとは…」ガッ…!

モーガン「……」シワ…シワ…

クロコダイル「またお前の敗けだったな……」

モーガン「」シワ…

クロコダイル「モーガン……」



モーガン「」ドシャッ……!!


クロコダイル「…………」

クロコダイル「このまま西の葬祭殿へ向かってもいいが……」

クロコダイル「あの地下から脱出したお前を放っておくわけにはいかん……」

クロコダイル「ここでお前には永遠に眠ってもらう…」ス…

クロコダイル「“砂漠の向日葵”」ゴオッ!!


ベ コ ン …!!


モーガン「」ザザザ……



クロコダイル「ここにも水脈はある…流砂はできるさ」

クロコダイル「アラバスタの砂になれ」サラ…

今回はここまで

アラバスタ編も終盤










ドドドッ…!!!


ドルトン「……! 王宮が見えてきたぞ!!」ドドド!

ウルージ「…………(モーガン……)」

ウルージ「…………」

ウルージ「急ぎますぞ!! ドルトン殿!!」

ドルトン「ああ!!!」ドドドッ!!!



ドガガッ!!!


ドルトン「…………この階段を抜ければ…!!」ドガガ!!

ウルージ「…………!!」



ザザザザァッ………!!!



ドルトン「!!? ……これは……!!」

ウルージ「…………流砂!?」


ボフ……!


ドルトン「! 手だ…!!」

ウルージ「手ですと!? ……まさか…!!」

ドルトン「あそこだ!!」

ウルージ「声が……!! モーガン……!!!」ザボッ!!


モーガン「」ガッ!


ウルージ「フン!!!」ボフッ!!

モーガン「…………」ドッ…!

ウルージ「モーガン!!」

ドルトン「モーガン君…!!」

モーガン「…………クロコ…ダイ…ル」

ウルージ「!」

ウルージ「モーガン! 私たちがわかりますかな!?」

モーガン「…………」ガシッ!!

ウルージ「!!」ガッ!

モーガン「西の葬祭殿だ……」

ウルージ「西の葬祭殿!?」

ドルトン「そこにクロコダイルがいるということか……!?」

モーガン「……」ドサッ…!

ドルトン「!!」

ウルージ「! モーガン…!!!」

モーガン「」

ウルージ「…………!!」

ドルトン「モーガン君……!」

ウルージ「…………」スクッ…!

ウルージ「ドルトン殿」

ドルトン「!」

ウルージ「モーガンを頼みますぞ……」

ドルトン「……!」

ドルトン「……任せてくれ…!!」

ドルトン「ウルージ君」

ドルトン「必ず勝つんだ…!!!」

ウルージ「…………!」

ウルージ「うむ!!」


ウルージ「待っていなされ!! クロコダイル……!!」ど ん !!

今回はここまで

昨日は来れなくて、すいません…

明日の夜11時過ぎに来ます。

<王宮の西…葬祭殿>








ロビン「………………」

コブラ「望む事は…記されていたか」

ロビン「(…………)」





クロコダイル「…………」カツ…カツ…

クロコダイル「!」

クロコダイル「成程…隠し階段…」










チャキ…


たしぎ「ハァ…ハァ…」

たしぎ「!」


ウルージ「…………」


たしぎ「…怪僧…!!!」よろっ…


ウルージ「葬祭殿はどこにありますかな」


たしぎ「……!!」

たしぎ「(…………)」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



コツ…コツ…


たしぎ「……!!」


クロコダイル「…!」

クロコダイル「……てめェがここにいるってこたァ……」

クロコダイル「ケムリ野郎も生きのびやがったか……」

クロコダイル「だが、まあ……」

クロコダイル「ここにいねェところを見ると…逃げ出したか?」

たしぎ「………!!!」ギリ…

クロコダイル「……『違う』と言いたげだな」

クロコダイル「まあいいさ…奴が来る頃には手遅れだ」

クロコダイル「負け犬は正義を語れねェ…!!!」

クロコダイル「ここはそういう海だぜ…!!!」

クロコダイル「てめェらは基地へ帰ってせいぜい正義の話し合いでもやってろ…!!!」

クロコダイル「クハハハハハハ…!!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



たしぎ「…………」

たしぎ「ひとつだけ聞いてもいいですか……?」

ウルージ「……なんですかな?」

たしぎ「何をするために葬祭殿へ…?」

ウルージ「……!」

たしぎ「……教えてください」

ウルージ「…………」

ウルージ「それはもちろん……」


ウルージ「クロコダイルをぶっ飛ばすためですぞ!!!」ど ん !!!


たしぎ「…………!」

たしぎ「そう……ですか」


ウルージ「葬祭殿の場所を教えていただけますかな」


たしぎ「…………」ス…

たしぎ「向こうに見えるあの建物です……あれが、葬祭殿……」


ウルージ「!! かたじけない…!! 恩にきりますぞ!!!」ずだっ!!



たしぎ「……」

たしぎ「…………!!!」ヨロ…

たしぎ「(何が“正義”…!!!)」ゴンッ!!

たしぎ「…………」ギュッ…

たしぎ「(何が……「海軍本部」…!!!)」ポタ…

たしぎ「(私は……!)」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



クロコダイル「…………」ギロッ…



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



たしぎ「…………!!」ぞくっ…!!

たしぎ「(心が……折れてしまった………)」

たしぎ「何も……言い返せなかった…」カラン…

たしぎ「…………」ギュウ…!

今回はここまで

次回あたりで、
ウルージさん vs クロコダイル
かなあ…










コツ…コツ…



クロコダイル「…さすがは国家機密だ」


コブラ「!」

ロビン「…………」


クロコダイル「知らなきゃ…見つからねェなァこりゃ…」

クロコダイル「…こいつが“歴史の本文”か、ニコ•ロビン」

ロビン「……………早かったのね」

コブラ「…………」

クロコダイル「…………奇妙というか何というか…」

クロコダイル「解読はできたのか」

ロビン「……ええ」


クロコダイル「さァ…読んでみせろ……“歴史の本文”とやらを…!!」






ウルージ「…………」


しー…ん


ウルージ「…………」

ウルージ「いませんな……」

ウルージ「葬祭殿はここで間違いないはずなのだが……」

ウルージ「…………!」ピクッ…!

ウルージ「かすかに“声”が……!! それも複数…!!」

ウルージ「一体どこから……」

ウルージ「…………ん!?」

ウルージ「下……?」






クロコダイル「……ニコ•ロビン…今、何と言ったんだ……?」

ロビン「ここには……歴史しか記されていないわ」

クロコダイル「…………」

ロビン「“プルトン”なんて言葉は一言も出てこなかった…」

クロコダイル「………………………」

クロコダイル「……そうか…………残念だ」

ロビン「!?」

クロコダイル「お前は優秀なパートナーだったが…」


クロコダイル「ここで殺すとしよう」ゴオォォ…


ロビン「!!!? な………………!?」


コブラ「…………………!?」



クロコダイル「…………」コツ…コツ…


ロビン「…………!」

ロビン「ふふ…! ばかね…4年も手を組んでいたのよ!?」チャプ…

ロビン「あなたがこういう行動に出る事くらいわかってたわ!!」ヒュッ!!


クロコダイル「…………」ス…

クロコダイル「無駄だ……」パシッ…!


ロビン「!」


クロコダイル「別におれはお前を責めるつもりはない」パリィン…!

クロコダイル「全てを許す気でいるんだ……」ゴクン…


ロビン「…………!?」



クロコダイル「ただそりゃァ……」サラ…

クロコダイル「お前が死んだ後の話だがな…!!!」ゴオッ!!


ロビン「!!?」


クロコダイル「…………」ザッ…!!


ロビン「……!? 後ろ……!!!」

クロコダイル「…………」グオッ…!!



ド ゴ ォ ン !!!!



クロコダイル「!」

ロビン「…!?」


コブラ「!!?」



ウルージ「やっと着きましたぞ…実に深かった!!」ど ん !!!



ロビン「怪僧……!!?」

クロコダイル「…………」



コブラ「!!? 信じられん…!! この地下深かくまで地上から……!!」

コブラ「彼は一体……」


ウルージ「久しぶりですな……クロコダイル」


クロコダイル「ああ……」

クロコダイル「カタキでもとりにきたのか……? 怪僧ウルージ」


ウルージ「カタキ……? モーガンなら生きていますぞ」


クロコダイル「!? …なにっ!?」


ウルージ「ふふ……!! 私がとりに来たのはカタキなどではない……」


クロコダイル「!?」



ウルージ「お主の首を採りにきたのだ…!!! クロコダイル!!!!」ド ン !!!!



クロコダイル「…………!」


ロビン「…………」

コブラ「…………!!」

今回はここまで

アラバスタ最終決戦

コブラ「クロコダイルの首を採りにきただと!!?」

コブラ「(そんなことが可能なのか……!?)」


ウルージ「お主ら、逃げなされ」


コブラ「……!」

ロビン「!!」

ロビン「……私を見逃すと言うの?」


ウルージ「見逃すもなにも、敵の敵は味方…お主と戦う理由がありませんぞ」


ロビン「……! でも私は……!!」

ウルージ「イガラム殿のことなら気にすることもなかろう」

ウルージ「少なくともお主にやられるような男ではない、これは断言できますぞ」


ロビン「…………!」

コブラ「イガラム……」

コブラ「……では君がビビをアラバスタに?」


ウルージ「ん? お主はもしやビビ殿の……」


コブラ「父だ」


ウルージ「……!! そうであったか…!!」



クロコダイル「“砂漠の宝刀”!!」サラ……


ウルージ「……!!」ばっ!


ザウッ…!!!


ウルージ「……!」ザ…!


シュウウゥ……


ウルージ「これは……(“武装色”の覇気……!!)」

ウルージ「話は後ですぞ!! とにかく逃げなされ!!!」


クロコダイル「させると思うか……?」サラ…


ロビン「……!」

コブラ「…!!」



ド ゴ ッ !!!



クロコダイル「……!!?」ガシャァッ……!!!!


ウルージ「私を倒さぬかぎりあの2人を追うことはかないませんぞ」


クロコダイル「……!」ガラ…


ウルージ「さ、急ぎなされ」


コブラ「……礼を言う」


ウルージ「ふふ!」



クロコダイル「…………」ムク…

クロコダイル「モーガンといい…貴様といい……」

クロコダイル「本気でおれに勝てると……そう思っているのか?」ゴオッ…!


ウルージ「……!」ビリ…!!

ウルージ「……思っていますぞ」


クロコダイル「………………」

クロコダイル「いいだろう……そんなバカげた思いを二度と抱けねェように…」

クロコダイル「お前を敵と認め…」

クロコダイル「“七武海”のレベルを見せてやる……!!」


ウルージ「…………(七武海……)」

ウルージ「ならばこちらも……」

ウルージ「全身全霊を持って相手をする以外になかろう!!!!」モコ…!! モコォッ!!!

ウルージ「私はあれから強くなった!!!」

ウルージ「相手が七武海だとて敗けはせん!!!!」


クロコダイル「大した自信じゃねェか……!!!」

クロコダイル「だがなァ……!」サラッ…!


ウルージ「……!」


クロコダイル「七武海と貴様らごときいち海賊共じゃあ……」ザッ!


ウルージ「(……速い…!!)」



ド ギ ャ ッ !!!



ウルージ「!!!」ドガシャァ…!!!!!



クロコダイル「海賊としての格が違うんだよブタ野郎」ド ン !!



ウルージ「…………!!」ガラ…ガラ…

今回はここまで

七武海強ぇ…



クロコダイル「この程度で死んじゃいねェだろう……」

クロコダイル「立て」


ウルージ「…………」ガラ…

ウルージ「……さすが七武海」ムク

ウルージ「ミホーク殿との戦いを思い出しますぞ」

ウルージ「ただ…もう敗けるつもりはありませんがな」


クロコダイル「……てめェ、ミホークに敗けたのか?」


ウルージ「うむ」


クロコダイル「クハハハ!! それでおれに挑んでくるとはな……!!」

クロコダイル「言っておくが…あいつを倒せねェようじゃ…」

クロコダイル「おれを倒すことはできねェぞ!!!」サラ…!

クロコダイル「“砂嵐”……」ヒュルル…!


ウルージ「……!」


クロコダイル「『重』!!!!」ゴオッ!!



ゴオオッ!!!



ウルージ「!」ズシッ…!!



ビキキ……!



ウルージ「……!!」ドゴォッ!!!


クロコダイル「潰れろ……!!!」



バ ゴ ォ ッ …!!!





ガラ…ガラ…!!



クロコダイル「…………」

クロコダイル「これでわかっただろう?」

クロコダイル「おれに挑むことの愚かさを…!」



しー…ん



クロコダイル「…………」

クロコダイル「潰れたか……」

クロコダイル「部下も部下なら船長も船長だな」

クロコダイル「結局、威勢だけの連中だったぜ……」ザ……

今回はここまで

ウルージさん…!



ガラ……



クロコダイル「…………」ピタ…


ウルージ「威勢だけとは言ってくれますな…」ガラ…ガラ…


クロコダイル「…………しぶてェ野郎だ」

クロコダイル「事実を言ったまでだ……違うか?」


ウルージ「その傷とその鉤爪」


クロコダイル「!」


ウルージ「モーガンにやられましたな」


クロコダイル「…………」

クロコダイル「おれにかすり傷をつけた程度で威勢だけじゃねェと?」


ウルージ「傷は確かに浅いですな……」

ウルージ「だが」

ウルージ「その鉤爪は致命的ではありませんかな」



クロコダイル「致命的?」


ウルージ「毒針か何かが仕組んであったのであろう?」


クロコダイル「…! ……ほう…」


ウルージ「私はこういった小細工が苦手でしてな」

ウルージ「それを知っていてモーガンが折っておいてくれたのであろう」


クロコダイル「…………!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



モーガン「……あいつは小細工に弱い……」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


クロコダイル「…………毒針がなけりゃ、おれに勝てると言いてェのか?」



ウルージ「毒針の有無でそこまでは言わんが…」

ウルージ「最初の一撃、毒針が付いていればあそこで私が死ぬことも考えられましたぞ」


クロコダイル「確かにな……だが、それがどうした」

クロコダイル「てめェは一体、何が言いてェんだ…」


ウルージ「『あの一撃で仕留められなかったことを後悔しなされ』」

ウルージ「…と、言っているのですぞ…!」


クロコダイル「…………フン」

クロコダイル「さっきから手も足も出ねェてめェが言えたセリフじゃねェな」

クロコダイル「後悔するのはてめェの方じゃねェか?」

クロコダイル「『あの一撃で死ねていればよかった』…と!!」サラ…

今回はここまで

昨日来れなかったので、明日は長めに書きます。

クロコダイル「“砂漠の宝刀”!!!」

ウルージ「!」バッ!



ザ ウ ッ ……!!!



ウルージ「………!」ゴロゴロ… バッ!

クロコダイル「…………」ゴォッ!!

ウルージ「……!!」

クロコダイル「……」ジャキッ!!

ウルージ「! 短剣!?」



ガ イ ィ ン ……!!!



クロコダイル「…………」

クロコダイル「……毒針よりは劣るが」ズボッ…!

クロコダイル「てめェを貫く手段はいくらでもあるんだぜ……」ギロ…!


ウルージ「…………そのようですな」

ウルージ「しかし、これは珍しい物を見た…」

ウルージ「仕込みの下にさらに仕込みとは…」

ウルージ「その短剣の下にも何か仕込んでいるのですかな?」



クロコダイル「……気になるか…?」


ウルージ「……!」

ウルージ「……もちろんですぞ」ジリ…


クロコダイル「なら……」ぐ…

クロコダイル「その目でよく見てみろ!!!」グオッ!!


ウルージ「……!!!」バッ!!


スカッ!!


ウルージ「……!」

ウルージ「……恐ろしいリーチですな…」


クロコダイル「…………」

クロコダイル「避けたと思っているんだろうが……」

クロコダイル「“伸びた”ら“戻る”という先入観は捨てたほうが身のためだぞ」グン…!!


ウルージ「……!!」


ギュオ…!!


ウルージ「!!!」ズバッ…!!

ウルージ「どうっ…!!!」ドサァ…!!!



クロコダイル「おれの体は変幻自在……砂だからな」

クロコダイル「とりあえず、くだらねェ質問でくだらねェ時間かせぎをするのは無駄だ」


ウルージ「……!!」


クロコダイル「おれに勝てるような策は見つかったか?」ゴォッ!


ウルージ「!」

クロコダイル「“三日月形砂丘”!!!」ザン!!

ウルージ「!!!?」シワッ!!!

ウルージ「!! ……腕が…!!」

クロコダイル「…………」ス…

ウルージ「!!!」


ガ ギ ィ ン !!!


ウルージ「…………!」ゴロゴロ…!

ウルージ「ハァ…ハァ……!! まいった…何て強さ…!!」バッ!


クロコダイル「ちょこまかと…」


ウルージ「全てお見通しとは……」


クロコダイル「意味のわからねェ質問をすりゃ、誰でもあやしいと思う」


ウルージ「……言われてみれば…」



クロコダイル「……アホかてめェは」


ウルージ「やっている時は意外と気づかないものですぞ」


クロコダイル「…………状況がわかってねェのか?」

クロコダイル「お前は右腕が使えねェんだぞ」


ウルージ「…! 右腕なら……」ぐぐ…

ウルージ「フン!!」モコッ!!


クロコダイル「…………!」


ウルージ「この通りですぞ」ムキ…!

ウルージ「これでもまだ何かあると?」


クロコダイル「…………」

クロコダイル「くだらん」

クロコダイル「今度は全身に乾きを与えてやる…」ス…

クロコダイル「…………」ゴクン… ゴクン…


ウルージ「……?」


クロコダイル「“干割”!!!」シワ…


バ ガ ン …!!!



ウルージ「…!!!」


クロコダイル「まだだ…!! “乾け”!!!!」ビリ…ビリ…


クロコダイル「“浸食輪廻”!!!!」ゴウン!!!



ボフッ!!


ウルージ「…!! 砂に変わってゆく……!!」

ウルージ「(王宮の中庭はこれで……)」

ウルージ「……!」シワ…!

ウルージ「……乾きなどに敗けるわけにはいかん!!!」


クロコダイル「何をほざいてやがる…!」サラ…!

ウルージ「!」

クロコダイル「大人しく、生きるのを諦めろ!!」グオッ!



ド ズ ッ !!!



ウルージ「…………!!!」ブシッ!

クロコダイル「骨も残さん……!」ガッ!

ウルージ「!!!」ガシッ…!

クロコダイル「永遠の“乾き”を……!!!」ゴクン…

ウルージ「…………ぐ…!!!」シワッ…

ウルージ「…………!!」ぐぐ…

クロコダイル「……!」

ウルージ「“因果”……!!!」ムキッ!!

クロコダイル「! ……(こいつ…!!)」バッ!

クロコダイル「…! “砂漠の”……!!」

クロコダイル「“宝刀”!!!!」ザウッ!!


ウルージ「“晒し”!!!!」ブォン!!!



バ ゴ ォ ア ァ ッ !!!!



クロコダイル「……!!」


ウルージ「ハァ…ハァ…」

ウルージ「ずいぶん痛めつけてくれなさったな…」


ウルージ「勝負はこれからですぞクロコダイル!!!」ど ん !!

今回はここまで

あと二回くらいで、VSクロコダイルも終わり



クロコダイル「…………」

クロコダイル「……勝負はこれから?」

クロコダイル「おれにはもう勝負がついたように見えるんだが…」


ウルージ「…………」ポタ…ポタ…


クロコダイル「この聖殿も…じき崩壊する」

クロコダイル「その傷で地上に出ることはできんだろう」


ウルージ「……」

ウルージ「それはここが崩壊した時の話であろう?」

ウルージ「その前にお主を倒せば何も問題はありませんな」


クロコダイル「……!」ピク…

クロコダイル「怪僧ウルージ……」

クロコダイル「減らず口を叩けねェようにしてやる!!」ビキキ…!


ゴオッ!!




ウルージ「!」


ビシュッ!!


ウルージ「…………!」ピッ…!

ウルージ「……フン!」ブン!!


ゴッ!!


クロコダイル「……!!!」ドゴッ!!!

クロコダイル「……!!」ズザザッ!!!


ウルージ「“因果”……!!」ダッ…!


クロコダイル「! …………」ス…


ウルージ「……! (右腕……)」

ウルージ「(……関係ありませんぞ!!!)」キッ!


クロコダイル「…!!!」


ウルージ「“晒し”!!!!」ブォン!!!



ガッ…!!!


ウルージ「…………!!」ググ…

クロコダイル「馬鹿が……!!!」ギュウ…!!!

ウルージ「!!」シワ…

クロコダイル「枯れろ…!!!」

ウルージ「…………!!」

ウルージ「……ぬうっ!!!」グォンッ!!!

クロコダイル「!!?」グオッ!



ガ シ ャ ア ッ ……!!!



ウルージ「ハァ……ハァ……」


クロコダイル「…………」ガラ…ガラ…

クロコダイル「……“砂漠の宝刀”!!!」ザウッ!!


ウルージ「!」


ズ パ ッ !!!


ウルージ「……!!」チッ……!!

ウルージ「…………!」ツー……


クロコダイル「…………」ゴオッ!!



ウルージ「…! (また接近戦……)」

ウルージ「……望むところ…………ッ!!?」

ウルージ「左腕が無い…!!!」


ズ ブ ッ !!!


ウルージ「うわァっ!!!」ブシャッ…!!!


クロコダイル「…………怪僧ウルージ」

クロコダイル「随分と手こずらせてくれたな……」ググ…


ウルージ「……!!!!」ズブ…ズブッ!!!!


クロコダイル「これで貴様も納得だろう?」

クロコダイル「お前の敗けだ…」


ウルージ「…………」ポタ…ポタタ…

ウルージ「……敗けるわけには……!!」ガッ!

クロコダイル「!!?」ガシッ!!


ミシッ……!!!


クロコダイル「……ぐあっ…!!!」ブン!!


ウルージ「……!!!」ドシャッ!!!


クロコダイル「……てめェ…」


ウルージ「いかんのだ……!!! たとえ何があろうと!!!」ポタタ…


クロコダイル「…………!」

クロコダイル「何故だ……何故そこまで必死になる!?」

クロコダイル「この国はてめェにとって祖国でも特別な地でも何でもねェ……!!!」

クロコダイル「てめェが命を懸ける理由なんざねェだろう!?」


ウルージ「…………」

ウルージ「確かに……この国は私の祖国などではないが…」

ウルージ「この国を祖国とし……この国を形作る民を救いたいと…」

ウルージ「必死になっている“仲間”がいるのだ……!!」


ウルージ「命を懸けるに十分な理由であろうが!!!」ど ん !!!

今回はここまで

ウルージさんが穴だらけに…



クロコダイル「…………」

クロコダイル「仲間だ何だのと…くだらねェ!!!」ブオッ!


ウルージ「……!」


ガギィン…!!!


ウルージ「……」バッ…!


クロコダイル「…………」ズボッ…!

クロコダイル「理想ばかり掲げて一人じゃ何もできねェような馬鹿……」

クロコダイル「それこそどっかの王女の様な奴を……」


ウルージ「……!」ピク…


クロコダイル「見捨てりゃすむ話じゃねェか…!!!」


ウルージ「……見捨てる!? 馬鹿を言いなさんな!!」

ウルージ「苦しんでいる仲間を見捨てることなどできるわけがなかろう!!!」


クロコダイル「……その“仲間”が……王女がてめェに何をしてくれたって言うんだ!?」ゴォッ!!


ギギィン…!!! ガラ…ガラ…


ウルージ「…………!」ゴロゴロ…!


クロコダイル「何も見返りをもらっちゃいねェんだろう!?」

クロコダイル「結局…!! 弱ェやつには何もできねェのさ!!」ザッ…!!




バ キ ィ ィ ン ……!!!!



クロコダイル「!!!」

ウルージ「それは違いますぞ」

クロコダイル「……!! ……何を…!!」

ウルージ「ビビ殿は…!!」グ…

クロコダイル「!」

ウルージ「弱くなどはない!!!」ブン!!!



ゴ キ ャ ッ !!!



クロコダイル「……ク……ハ!!!!」ドガァッ…!!!


ウルージ「…………」

ウルージ「ただ…人にはそれぞれ、出来ることと出来ないことの違いがある…」


クロコダイル「…………グ!!」ガラ…ガラ…


ウルージ「私は反乱を止めることは出来ませんがな、ビビ殿にはそれが出来る…!!」


クロコダイル「…………!」


ウルージ「逆にビビ殿ではお主を倒すことは出来んが……」


ウルージ「私には出来る!!!」


クロコダイル「……! まだ言いやがるか!!」ビキィッ……!!!



ウルージ「自分に出来ることを精一杯やることで、」

ウルージ「支え合うことができるのが“仲間”ですぞ…!!!」


クロコダイル「……黙れ!!」

クロコダイル「そんなにつまらねェ繋がりが大事か……!?」

クロコダイル「他人への陳腐な思いやりがてめェを殺すんだ…!!!」ザラ…!!!


ド ゴ ォ ッ !!!!


クロコダイル「!!!!」ズム…!!


ボ ゴ ォ ン ……!!!!


クロコダイル「…………!」ガラ…ガラ…

クロコダイル「(瀕死のこいつのどこにこんな力が……!!)」


ウルージ「なんとでも言いなされ」


クロコダイル「……!」


ウルージ「お主の言葉が私の心に届くことはありませんのでな」

ウルージ「これで決着をつけますぞ…クロコダイル…!」

ウルージ「“因果”!!!!」ズダッ!!


クロコダイル「……!」

クロコダイル「“砂漠の”………!!!!」ザラッ…!!!



ウルージ「“晒し”!!!!!」ゴオォッ!!!!



クロコダイル「“金剛宝刀”!!!!!」ザザウッ!!!!



グオオオオォ……!!!!




ボ ゴ オ ォ ォ オ ォ ン ッ !!!!!




今回はここまで

どっちが勝ったのか…

明日の夜11時過ぎに来ます。






ビビ「…………」



ドドドドッ……!!!



ビビ「(……来た!)」

ビビ「用意はいい?」

ペル「いつでも」




コーザ「…………」ドドドッ!!

反乱軍「「ウオオオオオッ!!!!」」ドドドドッ!!!!



ビビ「挙げて!!」

ペル「! 挙げろ!!」バッ!

国王軍「「ハッ!!!」」バザッ!!!



コーザ「……!!!」

コーザ「……止まれ!!!」ザッ…!

反乱軍「え…!?」

反乱軍「…………!!?」

反乱軍「「白旗!!!?」」




ビビ「私たちは降伏します!!」



コーザ「!!? ビビ!?」


どよっ…!!


反乱軍1「ビ……ビビだ…!!」

反乱軍2「い…今なんて?」

反乱軍3「降伏するって言わなかったか!?」



ビビ「もう…戦わなくていいんです……!!」


反乱軍「「…………!」」

コーザ「…………」



国王軍?「…………」

国王軍?「へへへ……」ガチャ…

チャカ「……何をしている…」ガシッ…!

国王軍?「……!! チャカ様!? こ…これは…その……」

チャカ「…………」

チャカ「連れていけ」

国王軍1、2「「ハッ!!」」

国王軍3「チャカ様…!! あまり無理をなされては……!!!」

チャカ「……大丈夫だ」

チャカ「それより……」

チャカ「武器を捨てよ!!! 国王軍!!!」


国王軍「「…!!! チャカ様!!!」」

ビビ「チャカ……」

ペル「…!!」


チャカ「我々にもはや戦意は無い!!!」



反乱軍「「!!!」」

コーザ「(チャカ……)」

コーザ「(何だあの傷は……王宮で何が……)」

反乱軍4「……国王軍に戦意がなくても…おれ達には戦う理由がある!!!」

反乱軍「「!!!」」

反乱軍5「そうだ!!! おれ達は“国王”のナノハナ襲撃をこの目で見たんだ!!!」

反乱軍6「今までにあった国王軍の乱行もそうだ!!!」

反乱軍7「この反乱で倒れたものが納得するものか!!!」

コーザ「待て!!!」

反乱軍「「!!?」」

反乱軍8「コーザさん…?」

コーザ「ビビ」


ビビ「!」


コーザ「王宮で何があった……?」


ビビ「……! それは……」



イガラム「それはこの子が説明してくれよう」

カッパ「…………」



反乱軍「「!!!」」バッ!

コーザ「!!!」



ペル「イ…イガラムさん!!!」

国王軍「「隊長殿!!!」」

ビビ「イガラム…!!!」

チャカ「…イガラムさん!!! やはり生きておられたか!!!」



イガラム「おい…話せるか?」

カッパ「うん」



反乱軍9「あれはナノハナの…」

反乱軍10「そうだ、反乱軍に志願していた子だ…」



カッパ「みんな聞いて!! おれ…見たんだよ…!!!」

カッパ「ナノハナを襲った『国王軍』は…みんなニセ者だったんだ!!!」

反乱軍「「!!?」」


カッパ「国王だって…ニセ者さ!! …誰かのワナだったんだよ!!!」


ギン「そのボウズの言ってる通りだ」

クロ「…この戦いは始めから仕組まれていた」クイッ…


一同「「!?」」


ビビ「……!!! クロさん…!!! ギンさん…!!!」



イガラム「この国に起きた事の全てを…私から説明しよう…………」


コーザ「……」

コーザ「全員、武器を捨てろ…!!」

反乱軍「「…………」」カラン…


カラン… ガララン…!










バ ゴ ォ ッ !!!



クロコダイル「…………!!!」ドサッ…!!!


ウルージ「ハァ……ハァ……」

ウルージ「お主の負けですな……クロコダイル…」


クロコダイル「…………」



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ッ ………!!!



ウルージ「!」

クロコダイル「…………クッ!!」

クロコダイル「ハハハ…! お前は何もわかっちゃいない……」


ウルージ「……!」


クロコダイル「最後まで残った奴が“勝者”なのさ……」


ウルージ「…………」

ウルージ「ならば、私が勝者ですな」


クロコダイル「……クハハハ…! そう思いたきゃ思えばいい…」

クロコダイル「最後に笑うのはおれ一人……だ…」ガク…


ウルージ「…………」


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ッ ……!!!!


ウルージ「…いかんな、聖殿が崩れてしまう…」

ウルージ「急ごう…!」

今回はここまで

コーザの洞察力

○コーザ「一体何があった…何があってこうなってる…?」
×コーザ「王宮で何があった……?」

やってしまった…カッパが王宮の事情を知ってるわけがない…








ギン「王女さん」


ビビ「…! ギンさん!!」

ギン「空を飛べる能力者がいるって聞いたんだが…」

ビビ「え、ええ…ここにいるペルがそうだけど」

ペル「私だが…どうかしたのか?」

ギン「よかった!! 実は……」








ウルージ「……空が曇ってきましたな……」

ウルージ「……ん?」


コブラ「…………」


ウルージ「おーおー…お主、待っていなさったのか」

クロコダイル「」


コブラ「…………」

コブラ「勝ったのだな…」

ウルージ「…………うむ!!」

コブラ「…………」ぐ…

コブラ「ありがとう……!!!」

ウルージ「ふふ! 礼を言われるのは二回目ですな」

コブラ「それほど君たちには感謝しているのだ…!!」

コブラ「……無事でよかった」

ウルージ「私は頑丈ですからな心配いりませんぞ!」

コブラ「……! そうか…」

コブラ「しかし…あのモーガンという者は無事なのだろうか…」

ウルージ「……! ……あやつなら生きていますぞ、クロコダイルに会う前に会いましたからな」

コブラ「…………そうか!! よかった…!」



たしぎ「…………」たったった…!

たしぎ「!!」


ウルージ「! いいところに来ましたな」

ウルージ「こやつを運んではくれませんかな?」

ウルージ「本当の意味で反乱を止めるにはこやつが必要であろう」

ウルージ「私は海賊ですからな、表舞台に立つわけにはいきませんぞ」

クロコダイル「」



たしぎ「……!!」

たしぎ「(あのクロコダイルを本当に倒してしまうなんて……)」

たしぎ「…………」








Mr.7ペア「」チー…ン



クロ「…………」


カチ…カチ…


ペル「……これがその爆弾とやらか」

クロ「ああ…猶予はあと30分弱だ」

ペル「問題ない、それだけあれば十分被害の及ばない場所まで運べる」

ペル「…………しかし」

ペル「なぜわかったんだ? 爆弾が仕掛けてあると」

クロ「クロコダイルは用意周到な男だ…」

クロ「そのクロコダイルが失敗を考えていないわけがない」

ペル「……なるほど」

ペル「クロコダイルにとってこれは最後の策だったわけか……」

クロ「そういうことだ…早く行かないと、時間がくるぞ」

ペル「…そうだな」ググ…

ペル「では行ってくる…!!」バサッ!!









反乱軍11「……だったら! クロコダイルさんが…全ての元凶だと…!!」

反乱軍11「何て事だ…信じられない…!!」

反乱軍12「……だいたいそのクロコダイルさんは今どこに…」


海軍「…………」ザッザッザッザッ…!!


反乱軍「「海軍っ!!!」」


反乱軍13「…………!」

反乱軍13「お……おいっ!! あの捕まってる人ってもしかして……!!!」


クロコダイル「」


ざわっ……!!!


反乱軍14「ク…クロコダイルさんだ…!!!」

反乱軍15「じゃあ……クロコダイルさんが元凶だっていうのは……」

反乱軍15「本当だったんだ……!!!」

コーザ「…………」

コーザ「おれ達は……」ぐ…

反乱軍「…………」


ビビ「リーダー…」

ビビ「(……みんなにかける言葉が見つからない…)」


ポン…


ビビ「…!」


コブラ「悔やむ事も当然……やりきれぬ思いも当然」


反乱軍「! 国王…!!!」

国王軍「国王様!!!」

コーザ「国王…」


コブラ「……だがこれは前進である!!」


反乱軍「…………」


コブラ「過去を無きものなど、誰にもできはしない!!!」


コブラ「…………この動乱の上に立ち!!!」


コブラ「生きてみせよ!!!!」



イガラム「…………」


反乱軍「「!!!!」」


チャカ「(敵わぬ…)」ポロッ…




コブラ「アラバスタ王国よ!!!!」ド ン !!




ドルトン「…………」

ドルトン「あれが……王の姿…」

モーガン「…………」









ポッ…ポ…!


ウルージ「……!」ピチョンッ…!


ポツ…ポツポツ……!!


ウルージ「ふふ…」

ウルージ「雨…ですな」



ザァアアアアッ……!!!

今回はここまで

戦争が勃発する前に全て終わったので、
犠牲者はツメゲリ部隊のみ







ザァアアアア……!!



ヒナ「スモーカー君!! この雨は一体何なの!? あなたまさか……」

ヒナ「“ダンスパウダー”を使ったんじゃないでしょうね!!?」

スモーカー「…………バカヤロウ、罪の分別くらいわきまえてる」

スモーカー「アラバスタの王がこの粉に手を出さねェ事で守り抜いた条理を、」

スモーカー「おれが今破ってどうする」

ヒナ「…それは失礼、ヒナ反省…カワイイ事言うのね“白猟”ともあろう男が」

ヒナ「昔より少しは丸くなったのかしら?」

スモーカー「余計なお世話だ」

ヒナ「……それにしてもずいぶんじゃない? このわたくしの精鋭部隊を…」キリッ!!

ヒナ「たかが船探しに使うなんて……ひどく心外よ? ヒナ心外」キリリ!!

スモーカー「同期のよしみだそう言うな」

ヒナ「いつもそれ…たしぎの苦労をお察しするわ」

スモーカー「フン…それよりお前この『人工降雨船』を本部へ運べ」

ヒナ「なぜ?」

スモーカー「それと、これからたしぎが連行してくるクロコダイルも一緒にだ」

ヒナ「いい加減になさい、あなた何を勝手な事言ってるの」


キィ…ン!!


スモーカー「……」パンッ!

ヒナ「表」

スモーカー「お前の敗けだ」

ヒナ「あなたって本っ当に勝手、入隊当時から何も変わらないのね、ヒナ失望」

スモーカー「ああ結構だ自覚してる」






ザッ… ザッ…



ビビ「リーダー」

ビビ「あのね…トトおじさんが……ユバがね…………」

コーザ「ビビ」

ビビ「!」

コーザ「……ユバはどうか知らねェが何が起きてもあのガンコ親父はくたばりゃしねェさ」

ビビ「リーダー…」

コーザ「これからすぐに“ユバ”へ向かうつもりだ…報告は入れる、心配するな」

ビビ「うん…!」





ザァアアアアアア…!!!



クンフージュゴン達「「クオッ! クオッ!!」」バシャッ!!!

モーム「モォオオオオッ!!!」バシャシャッ!!!



トト「見ろコーザ」

トト「雨は降った…」

トト「……たった3年………たったこれだけの事…………」



サァアアァアァァァ……



トト「なァ……雨よ…」





ヒュオオオォォ…!


ペル「アラバスタ王国の喜びを表すかのような雨だ!!」

ペル「早くアルバーナへ戻り、この喜びを分かち合いたい」

ペル「なによりアラバスタを救ってくれた彼らに感謝しなければ!!」

今回はここまで

懸賞金の話は次回あたりで









そよそよ……



ウルージ「カルーもすっかり元気になりましたな!」

カルー「クエ」

ウルージ「マツゲや超カルガモ部隊の面々も回復したとか」

ウルージ「ふふ! いいことが続きますな」

ビビ「ええ! ……本当に」にこっ!









モーガン「…………」バゴォッ…!!

モーガン「……………………」

モーガン「……フン!」ボゴォン…!!









パラ…パラ…


クロ「……」ペラ…

コブラ「欲しい本があれば好きなだけ持っていきなさい」

コブラ「私は全て読んだから、全部持っていっても構わん」

クロ「いや、それには及ばない」パタン…!

コブラ「?」

クロ「今、全て読み終えたところだ」

コブラ「! ……なんと!!」






チャカ「存ぜぬと言っているのが聞こえんのか……帰れ!!!」

海兵「ウソをつくとこの国の為にならんぞ!!! 海賊の隠匿は重罪だ!!!」

ペル「海賊など知らぬ!!」

ギン「お疲れ様」

ペル「! ああ、お帰り」

チャカ「要るものはあったかね?」

ドルトン「この通り、全てそろったよ」

チャカ「そうか! それはよかった!」ニッ!

海兵「…………」

ペル「海賊がここにいる証拠でもあるというのか!!?」

海兵「いや……それは……」






<大浴場>





カポーーー…ン



ウルージ「おーおー…」

ウルージ「これはすごい……!!」

コブラ「宮殿自慢の大浴場だよ、本来雨期にしか使わんのだがね」

ギン「広い風呂だ…!」

ドルトン「……(ドラムに…公共施設として大浴場を作るのもいいかもしれない)」

モーガン「……なかなかじゃァねェか」

クロ「……成金趣味のお前にはぴったりだな」

モーガン「あァ…?」ビキッ…!

ギン「……! また……」

ドルトン「クロ君も煽らなければいいと思うのだが…」

ウルージ「まったく…お主らは…! ここでは喧嘩しなさんなよ」ペタペタ…

コブラ「ふ…」にっ!




チー…ン


クロ「」プカ…

モーガン「」プカ…


コブラ「ありがとう」


ウルージ「ん…? こやつらがこの浴場を破壊しそうな勢いだったのでな、」

ウルージ「当然のことをしたまでですぞ」


コブラ「そっちじゃなくて……」


ウルージ「?」


コブラ「国をだよ」

コブラ「……」ベタッ…


ギン「……!!」

ドルトン「コブラ王…!!」

ウルージ「…………」

イガラム「これは大事件ですぞ、コブラ様………!!」

イガラム「王が人に頭を下げてはなりません………!!!」

コブラ「イガラムよ……権威とは衣の上から着るものだ…だがここは風呂場」

コブラ「裸の王などいるものか…私は一人の父として…この土地に住む民として…」

コブラ「心より礼を言いたい」


コブラ「どうもありがとう」


ウルージ「へへへ…」


ドルトン「…………」

ドルトン「(はたして私はコブラ王のような王になれるだろうか……)」

ドルトン「(…………いや)」

ドルトン「(……弱気ではいけんな…!)」

ドルトン「(コブラ王の“ような”ではなく、コブラ王を“越える”王にならなくては…!!)」ぐ…!






ペル「どうしましょうイガラムさん…………!!」

チャカ「すぐに彼らに伝えねば…!!」

イガラム「ああ勿論だ! しかし…これは大変な事になってきた…!!」

イガラム「無事にこの島を出られるとよいのだが…何という手回しの早さ…!!!」パサ…




『“鬼人”ギン…懸賞金3300万ベリー』ド ン !



『“百計のクロ”…懸賞金4600万ベリー』ド ン !!



『“斧手のモーガン”…懸賞金7000万ベリー』ド ン !!!



『“怪僧”ウルージ…懸賞金1億800万ベリー』ド ド ン !!!!




イガラム「この額ならば『海軍本部』の“将官”クラスが動き出す…!!」

イガラム「……もう後には退けんぞ…! ウルージ君…!!!」


イガラム「君達は……“七武海”の一角を落としたのだ!!!」

今回はここまで

ギンさんはダズを倒したのでこのくらいに





ダダダダダダッ!!!


イガラム「ハァ…! ハァ…!」ダダダダ!!

イガラム「大変ですぞ!!!」ばんっ!!

イガラム「!?」

イガラム「……!? ビビ様…!!」


ビビ「………」


イガラム「彼らは……!? ウルージ君達は…どこへ…!!?」


ビビ「なあに? イガラム…そんなに慌てて…」

ビビ「海よ? ウルージさんにはやることがあるもの」

<港町『ナノハナ』>



海兵「……ヒナ嬢」

海兵「2人が敵船を落として帰ってきた模様です」

ヒナ「ずいぶん遅いじゃない一体何をやってたのかしら……不満よ、ヒナ不満」

ヒナ「船の配備は終わったの?」

海兵「ハッ!! 万全であります」バシッ!

海兵「アラバスタ王国にある港は全て…援軍含む30隻の船により完全に封鎖いたしました!!!」

海兵「ですが一つだけ……気になる事が…………」

ヒナ「なに?」

海兵「エルマルで確認されていたハズの…“怪僧の一味”の船ですが…」

ヒナ「?」

海兵「ありません」

ヒナ「…まさかもうこの国を出たと……」

海兵「……いえ!! サンドラ河下流も完全に包囲しておりますのでそれはないと…」

ヒナ「だったら探しなさい!! 沿岸をすみずみまで!!!」

ヒナ「まったく…」


フルボディ「ヒナ嬢~~遅くなりました~~~っ!!」

ジャンゴ「なぜ遅くなったかを聞いて下サイ」


ヒナ「なぜ遅くなったの?」



フルジャンゴ「「お花を摘んでいましたあなたの為に…」」フラワァッ……!!



ヒナ「いらないわ、すぐに配置につきなさい“怪僧”を落とします」


フルジャンゴ「「……か…!! “怪僧”ォ!!?」」






ドドッドドッドドッ…!!



モーガン「……本当に居やがるんだろうな…?」

ドルトン「……私もそれが少し気にかかる」

ドルトン「もしかしたらすでに海軍によって捕らえられている可能性もあるのではないか…?」

ギン「エサに釣られて……っていうのは確かにあるかもな」

クロ「………」

クロ「侮りすぎだ」クイッ…

クロ「普段の振る舞いを見る限りは、ただのアホに見えるが…」

クロ「元はアーロンの下で猛威を振るった海獣だ」

クロ「そうやすやすと捕まりはしない」

ウルージ「そうですぞ、あやつも馬鹿ではない」

ウルージ「仲間を疑うのはよくありませんな」

ギン「…!」

ドルトン「! ……そうだな…」

モーガン「…………」

ウルージ「今はただ信じて進みますぞ」






イガラム「カルー!! カルーはおるか!?」

カルー「クエ~?」

ビビ「ムダよイガラム」

イガラム「なぜです! せめて自分達の立場を教えてやらねば…!!」

ビビ「カルガモ部隊に送らせてるから…いくらカルーでも追いつけないわ」

ビビ「みんなの事なら平気よ、さァ出てって」

イガラム「しかし………!!」

ビビ「私眠るから、明日は早いんでしょう!?」

イガラム「ア……ああ…そうです…そうでした、明日は国中にあなたの声をお聞かせせねば」


ビビ「わかってる……おいでカルー、一緒に寝よ」

カルー「クエ」

今回はここまで

アラバスタでのモームの活躍はここから

明日の夜11時過ぎに来ます。

明日から一週間の間は毎日更新できると思います。









カチ…コチ… カチ…コチ…



イガラム「(…………)」

イガラム「(…………おかしい…………)」

イガラム「(絶対におかしい………!! あっさりしすぎている……!!)」



カチ…コチ… カチ…コチ…



イガラム「(…………)」

イガラム「(……)」



カチ…コチ… カチ…コチ…



イガラム「…………んがー…」zzz…









モーム「モオオオオッ!!!」

クンフージュゴン達「「クオ!!」」



ウルージ「おーおー! モーム!!」

ウルージ「ずっとここで待っていなさったのか?」


モーム「モモウ、モーモオモモウ」


ドルトン「…………ふむ…」

ドルトン「私たちを送ったあと、エルマルに戻ったらしいが」

ドルトン「下流を海軍が包囲していたのを見てここまで上ってきたようだ」


モーム「モウ!」


ギン「クロの言ってた事が当たってたな」

モーガン「……フン」

クロ「……そんなのはいい、さっさと荷物を積むぞ」

ウルージ「うむ、そうですな」

ウルージ「お主ら、気をつけて帰りなされよ!!」


超カルガモ部隊「「クエ~~~~ッ!!」」


ドルトン「コブラ王やイガラム殿によろしく伝えてくれ!!」

ギン「元気でな!!」

モーム「モオ~~ッ!!」

ウルージ「ふふ…!!」








ドスン……!


ウルージ「これで最後ですな」

ドルトン「ああ、クンフージュゴン達が手伝ってくれたおかげでだいぶ早く終わった!」

ドルトン「ありがとう」


クンフージュゴン達「「クオッ!!!」」



モーガン「…………」

モーガン「これでもうこの国に用はなくなったわけだな」

クロ「ああ、そうだ」

ギン「おいおい! まだ終わってないだろ!?」

ドルトン「海軍の包囲をどう抜けるか……か」

ウルージ「それはモームに任せておけば大丈夫ですぞ!」


モーム「モオッ!!!」ド ン !


ウルージ「大事なのは“約束”のことですぞ」

一同「…………!」

ギン「…………来るだろうか」

ドルトン「難しいかもしれんな……」

クロ「…………」

モーガン「…………」


モーム「モォォ……」

今回はここまで

モームが書けて嬉しい







ダダダダッ!!


海兵「ヒナ嬢っ!! やつらの船ですっ!!! サンドラ河上流よりっ!!!」


ヒナ「戦闘準備」キュッ…








チュン…チュン…



イガラム「……………」ガバッ…!!

イガラム「やはり気にかかる……!!」ガタッ!!

イガラム「ビビ様!!」ダッ!


ダダダダッ!!


イガラム「ハァ…ハァ…!」ダダダダッ!!

イガラム「ビビ様ァっ!!!」バン!!

イガラム「…………!」


ビビ「……あらイガラムおはよう、どうしたの汗だくよ?」

テラコッタ「コラコラッ!! アンタ何勝手に入って来てんだい!!」

テラコッタ「ビビ様は今、お召し替え中だよっ!!」



イガラム「………………は…はへ? あァ……いえその……お……お早うございます」


ビビ「うん…何か用?」


イガラム「……いえ」


テラコッタ「出てきなっつってんだろアンタァ!!!」ブン! ブン!


イガラム「……………!!」ガンッ! ゴンッ!!


バタン…


イガラム「………イタタ…………思い過ごしか………」


チャカ「イガラムさん…」

ペル「……」


イガラム「! チャカとペルか…」

ペル「港で戦いが始まったと報告が…」

イガラム「………そうか」

チャカ「………こうなってしまってはもはや我々が手を出すわけには…」






ガギィッ…!!


モーム「モオオオッ!!!」ガキンッ…!!



海兵「……ヒナ嬢っ! ……だめです…!! 敵船に損傷を与えられません…!!」

海兵「的が小さいこともさることながら……あの“海獣”がいてはどうにも……!!」

ヒナ「わたくしの部下なら弱音を吐かずに戦いなさい」

ヒナ「四方から一斉に黒ヤリを打ち込みます、用意させて」

海兵「…! はっ!!」ビシッ!



フルボディ「黒檻部隊名物『黒ヤリの陣』にここまで耐えるとは……………だが!!」

フルボディ「次の一斉投射で終わりだ!! なァ兄弟!」

ジャンゴ「…………」ダラ…

フルボディ「……兄弟…?」

ジャンゴ「あ……あァ…」

フルボディ「どうしちまったんだお前……それにその汗……」

ジャンゴ「……ただ、いざ目の前にいるとなるとな……」

フルボディ「怪僧がか…?」

ジャンゴ「いや…」

フルボディ「…………」

フルボディ「おれもお前もパワーアップしてんだ……それに…」

フルボディ「なんてったって、こっちにはヒナ嬢がいるんだぜ!? 敗けやしねェよ!」

ジャンゴ「!!! 確かにそうだ!! おれ達にはヒナ嬢がついてる!!」



ガチャン……



ウルージ「……何かしかけて来ますな…」

ギン「どうする」

モーガン「突っ込みゃァいいじゃァねェか」

ギン「…!!」

ドルトン「!!」

モーガン「機動力はこっちのが上だ…ぐずぐずしてると四方からヤリを打ち込まれるぞ」

クロ「モームどこでもいい、突っ込め」

ドルトン「!!」

ギン「クロ…!?」

ウルージ「これしか手はありませんな」

クロ「モーガン……てめェにしてはいいことを言ったな」

モーガン「あァ…?」


ガクンッ!


一同「!!」


モーム「モオオオオオオオッ!!!」ザババババッ!!



ウルージ「いつにない速さだ……!!」

ドルトン「頼もしい限り…!」


モーム「モオオオオオッ……!!!」ザバババババッ!!!



フルボディ「!!?」

ジャンゴ「!? こっちに来る!!?」



ヒナ「!!! ……2人共打ちなさい!!!」



ジャンゴ「!」

フルボディ「……打てェ!!!」バシュッ!!!


ギィン!! ゴォン!!



モーム「モオウッ!!!」ザババババッ!!!



フルボディ「……!! はじかれたっ……!!」

ジャンゴ「うおおおおおおお……!?」



バ ゴ ォ ッ ……!!!!


今回はここまで

モームって強い




ブクブク……



ウルージ「ふふ! 南の一角が落ちましたな……あとは約束に間に合うかどうか…!」

ギン「約束の時間は確か…」

クロ「“東の港”に12時」

ドルトン「ここから出て回り込んではとても間に合わんな」

ウルージ「……ならば他の船も沈める以外になかろう!」

モーガン「戦闘か…」ス…

ウルージ「モーガン、私たちの出る幕はないかもしれませんぞ?」

モーガン「あァ…?」

クロ「陣形が乱れている今が好機…」

ウルージ「なにせ…」

クロ「モーム突撃だ…!!」



モーム「モオオオォオォッ!!!!」ザバババババァッ!!!!



ウルージ「今日のモームは一味違いますからな!!」



海兵「……!! ヒナ嬢!! 奴らがこちらに……!!!」

ヒナ「……くっ!!!」









わいわい… がやがや…



コブラ「…………」

コブラ「入るぞビビ…」


ビビ「ええどうぞ」


ガチャ…


コブラ「話しとは………! おお!! …………なんと…驚いた」

イガラム「これは……往年の王妃様と見紛いましたぞ…ビビ様」

コブラ「うむ、まったくだ………」


ビビ「座って……パパ…いえ……」

ビビ「お父様…イガラム……大切な話があるの…」


コブラ「!」

イガラム「!」









ザバァッ…!!



海兵「ヒナ嬢っ!」ガバァッ!

ヒナ「……! …ゲホッ! ゲホッ!!」ザバッ!

海兵「大丈夫ですか!? ヒナ嬢!!」

ヒナ「“怪僧”は…!?」

海兵「……我々の部隊の船をことごとく沈め、逃げて行きました……」

ヒナ「……!! 残っている船はもうないの!?」

海兵「……残念ながら…」

ヒナ「…………!!!」

ヒナ「(……あれほどの海獣を手懐けていたなんて…)」

ヒナ「……ヒナ不覚…!!」ギリッ…

今回はここまで

破戒僧海賊団がどんどん化物の巣窟に…











わあああああああ……!!



市民1「見ろ!! ビビ様だ!!!」



ビビ「…………」



市民2「ビビ様だ!!!」

市民3「王女様ァ~~!!」

市民4「大きくなられた!!」



わあああああああ……!!


ああああぁぁ……!





ビビ「…………」

ビビ「少しだけ…冒険をしました」





<『ナノハナ』>


がやがや…!


ナノハナ市民1「おい!! 王女の話が始まったぞ!!!」

ナノハナ市民2「まってたよ!!」

ナノハナ市民3「本当にご無事だったのねえ! よかったわ!!」





<『レインベース』>


わいわい…!


レインベース市民1「アルバーナの式典が始まった!!」

レインベース市民2「予定より2時間遅れだ、何があったんだ?」





<『ユバ』>



トト「コーザ!! こらコーザ!! 来い! 始まったぞ!! ビビちゃんのスピーチが!!」

コーザ「拡声器の音量は最大なんだ、町中に聞こえてるよ」






コブラ「さて…騒ぎにならねばよいが…」ズズ…





ビビ「……それは、暗い海を渡る“絶望”を探す旅でした…」

ビビ「国を離れて見る海はとても大きく…そこにあるのは信じ難く力強い島々」

ビビ「見た事もない生物…夢とたがわぬ風景…波の奏でる音楽は…」


国民達「…………」


ビビ「時に静かに小さな流れを包み込む様に優しく流れ」

ビビ「時に激しく弱い気持ちを引き裂く様に笑います」

ビビ「……暗い暗い嵐の中で一隻の小さな舟に会いました」

ビビ「…船は私の背中を押してこう言います…『お前にはあの光が見えないのか?』」

ビビ「闇にあって決して進路を失わないその不思議な舟は、踊る様に大きな波を越えて行きます」


コブラ「…………」ス…


ビビ「海に逆らわず、しかし船首はまっすぐに…たとえ逆風だろうとも」

ビビ「……そして指を差します『みろ光があった』……」

ビビ「…………歴史はやがてこれを幻と呼ぶけれど…私にはそれだけが真実」


市民5「何の話だ?」

市民6「人知れず戦った海軍の話さ」


ビビ「そして……」

ビビ「!」

<東の港『タマリスク』>





ザザーー…ン



ギン「……間違いなく王女さんの声だ…」

クロ「12時を回った、出るか?」

ウルージ「う~…む……」

ドルトン「待ってくれ!!」

ドルトン「……ビビ王女は必ず来る…!!」

ギン「……!!」

クロ「…………」

ウルージ「……!」

モーガン「……」

モーガン「何の根拠があって言ってやがる…」

ドルトン「……! …根拠はない……根拠はないが……」

ドルトン「私には…ビビ王女の気持ちが分かるのだ…」

ウルージ「…………」

ドルトン「私が君達について来たのは、ただ強くなる為だけではない…」

ドルトン「君達には、返せぬほどの恩があるのだ…」

クロ「…………」クイ…

モーガン「……」

ギン「ドルトンさん……」

ドルトン「返せぬとわかっていても、少しでも…自分にできることは何でも…!」

ドルトン「返したいと思う……それが“恩”というものだろう…?」

ウルージ「…………」

ウルージ「ドルトン殿はそれはビビ殿も同じだと言いたいのですな」

ドルトン「そうだ、私もビビ王女もウルージ君達の力になりたいと思っている…!」

ウルージ「…………」

ウルージ「分かりましたぞ…!」

ギン「……!」

ドルトン「…! それでは…!」

ウルージ「うむ! 幸い海軍の追っ手はモームが全て沈めましたのでな」

ウルージ「次の追っ手が来るまで時間がありますぞ!」


モーム「モ!!」


ウルージ「ここでビビ殿が来るまで待ちましょうぞ!!!」

ウルージ「異存はありませんな!?」

ギン「もちろん…!!」

クロ「別にないが…」

モーガン「…勝手にしろ」

ドルトン「ありがとう…! みんな…!」

ウルージ「ふふ…!!」


モーム「モウッ!!」

今回はここまで

危険な目にあってはいけないとのウルージさんの配慮から、
クンフージュゴンとは早々に別れました。

<『アルバーナ』>





わー! わー!



市民7「一体どうなってるんだ!!!」


ビビ?「……」


市民8「顔を見せろニセ王女!!! …いや! イガラム隊長!!!」

市民9「本物のビビ様はどこだ!!!」


イガラム「……」


市民10「王女はどこからスピーチをしてるんだ!!!」ブーブー!


イガラム「ビビ様なら…今……」







ビビ「みんなァ!!!」



破戒僧海賊団「「!!!!」」


ウルージ「ビビ殿!!!!」

ギン「!! カルーも一緒だ!!」

ドルトン「やはり来た!!!」

モーガン「…………」


モーム「モオオッ!!!」


カルー「クエエ!!!」


クロ「早く乗れ、追っ手がくるかもしれん」

ウルージ「まあ、待ちなされ」

クロ「……?」


ビビ「……カルー、受話器」

カルー「クエェ」ガチャ…

ビビ「…………」

ビビ「私は……この国を出ます…!!」


国民「「!!!?」」

市民11「お……おれの耳がおかしくなったのか……?」

市民11「今…国を出るって…」

市民12「どういうことなの……!?」


ビビ「まだ、やり残した事があるんです」

ビビ「今、アラバスタと同じように救いを待つ国があります…」


国民「!?」


ビビ「私に何ができるかわからないけど…黙って見ていられません!!!」

ビビ「救いたいんです……!」


市民13「……しかし…わしらはどうすれば…」

市民14「王女がまたいなくなるんじゃどうしようも……」


ビビ「私は戻って来ます」


国民「!!!」

ビビ「立派になって…必ず…!!」


国民「…………」


ビビ「この国を…」


ビビ「愛しているから!!!!」



国民「「…………!!!!」」



わああああああああっ…!!!



市民15「おお! 聞いたか! この国を愛していると…!!」

市民16「何かは知らんが必ず戻ってくるとおっしゃられた…!!」

市民17「立派になって戻ってくるともおっしゃられたぞ!!」

市民18「こうしちゃいられねェ!! その時までにしっかり国を立て直さなきゃな!!」



わああああああああっ……!!!


今回はここまで

スピーチの内容は色々考えていたのですが、
ストレートな内容の方が回りくどくなくていいと思いましたので、
いささかド直球な内容になっています。










ザザーー…ン



たしぎ「…………スモーカーさん…」

スモーカー「………」

スモーカー「…よォ、お嬢さん足はもういいのか」

たしぎ「や…やめて下さい、そんな言い方」アセアセ…

スモーカー「…………」コポコポ… カチャ…

たしぎ「………どうも…」

たしぎ「…………」

たしぎ「…手配書を見ました…」

スモーカー「あいつらにゃ当然の数字だ…………こいつを見てみろ」パサッ…

たしぎ「? …………!?」



『“暴れ海牛”モーム…懸賞金1200万ベリー』ド ン !



たしぎ「これって……!?」

スモーカー「“ペット”ですらこの額だ…こいつが何をしたか知ってるか?」

たしぎ「確か黒檻部隊の船を全滅させたとか……」

スモーカー「…それだけじゃねェ、その後に怪僧を追った部隊の船は、」

スモーカー「ことごとくこいつに沈められたらしい」

たしぎ「!!!」

たしぎ「…………それも全滅…ですか?」

スモーカー「ああ」

スモーカー「何もこいつ一匹の力だけじゃねェとは思うがな…」

スモーカー「怪僧の舟には、なぜか“東の海”で名を馳せた奴らが集まっている」

スモーカー「…“鬼人”が怪僧の下にいるのも謎だ」

スモーカー「元はクリークの忠実なる右腕だったはずなんだがな…」スパー…

たしぎ「……その“鬼人”ですが…今回何をしたんですか?」

たしぎ「3300万ベリーというのはあまりにも……」


スモーカー「『ナノハナ』でダズ•ボーネスを打ち取った」

たしぎ「!」

たしぎ「ダズ…!? “殺し屋”…ですか!?」

スモーカー「“西の海”でそういう異名をとった賞金稼ぎだが…“Mr.1”と名乗ってた」

たしぎ「…………納得しました」

たしぎ「…………」ス…

たしぎ「……しかし、一番の謎はやはり…」

スモーカー「……」

スモーカー「…………こいつだ」パサ…

スモーカー「“百計”のクロ」

たしぎ「死んだと思われていたのが何故生きて…?」

スモーカー「…当時、こいつを捕らえて処刑したのは、このモーガンだ」パサ…

たしぎ「……!!」

スモーカー「こいつらはこの時からつるんでいた可能性が高い…!」

たしぎ「……! モーガン……!! 許せない…………!!」ギリ…

スモーカー「…………」

スモーカー「だがまあ…問題なのはそこじゃない」

たしぎ「…えっ!?」

スモーカー「一番問題なのは、このクロを怪僧が完全に手懐けていることだ!」

たしぎ「!! …でも…! あの“百計”のクロですよ!?」

たしぎ「もしかしたら怪僧を騙しているのかも…」

スモーカー「いや、それはない!」

たしぎ「!」

スモーカー「騙しているんだとしたら、裏切れるタイミングはたくさんあったはずだ」

スモーカー「それにもかかわらず、まだ怪僧の下にいるってこたァつまり…」

スモーカー「そういうことだ……わかるな?」

たしぎ「…………!」

たしぎ「…………」

たしぎ「(怪僧……)」ぐ…

たしぎ「(怪僧ウルージはあのモーガンでさえ配下に置いている…)」

たしぎ「(私が手も足も出なかったモーガンを……)」ぎゅっ…!

スモーカー「…………」

スモーカー「たしぎ」

たしぎ「!! は! はいっ!!」

スモーカー「仕切り直しだ……!!」

たしぎ「…!」

たしぎ「はいっ!!!」

今回はここまで

トータルバウンティー…2億6900万ベリー(計算があっていれば)

<『元ドラム王国』>





バタバタバタ!!


チョッパー「ドクトリーヌ!!!」

ドクトリーヌ「何だいチョッパー!? 騒がしいね」

チョッパー「これ見てよ!!」パサッ!

ドクトリーヌ「! …おやおや、怪僧の小僧達だね……」ペラ…

ドクトリーヌ「……(ドルトンはさすがにないか……あったらあったで大問題だがね)」ペラ…

ドクトリーヌ「…!!」

ドクトリーヌ「(“暴れ海牛”モーム……の後ろの舟に乗ってるのは……!)」

ドクトリーヌ「……ヒッヒッヒッヒッ!」

チョッパー「?」

ドクトリーヌ「うまくやってるようじゃないかい、ドルトン!」

<『バラティエ』>




ザザーー…ン


ゼフ「…………」ペラ…

サンジ「何をやらかしたんだか…すげー額になってるな」

ゼフ「サンジお前、七武海の一人……クロコダイルが落とされたのを知ってるか?」

サンジ「!? 七武海が!? 誰に……!!?」

ゼフ「表向きは海軍がクロコダイルの悪事を暴き、捕らえたことになっちゃいるが…」

ゼフ「どうやら実際に倒したのは、この“怪僧”だって話しがある」

サンジ「……!! あいつが…!!」

ゼフ「そのほうが、この懸賞金のあがり方にも納得できるってもんだ」

サンジ「……(“鷹の目”と同じ“七武海”を倒しやがったか!)」ニィ…!


パティ「サンジ~~!!」ドタドタ!!

カルネ「こいつを見ろ! こいつを!!」バタバタ!!


サンジ「あァ?」

パティ「懸賞金を掛けられたのはあいつだけじゃねェみてェだ!!」

パティ「他の奴にも掛かってる!!」

カルネ「あの“したっぱ”にも掛かってんだ!!」パサ!

サンジ「え!!? …………!!!」ペラ…

パティ「あいつやるぜ!!」

カルネ「3300万ベリーだってよ!!」

サンジ「…………ギン!!!」

ゼフ「ふ……」ニッ…!

<シロップ村>





たまねぎ「すごいなー…1億800万だって!!」

にんじん「やっぱりあの人達すごい人達だったんだな~!!」

ピーマン「キャプテンもいつかこうなるんでしょ!?」

カヤ「…………」

ウソップ「お…おうっ!! 当たり前だ!!」

ウソップ「このキャプテン•ウソップに不可能はないっ!!!」どどん!!

ウソップ「しっかし……この分だとクロも結構馴染んでるみたいだな」

ウソップ「よかったな! カヤ!」

カヤ「……」

ウソップ「カヤ?」

カヤ「え、ええ! 本当!」

たまねぎ「……どうしたのカヤさん?」

にんじん「さっきから上の空みたいだけど…」

ピーマン「どこか具合でも悪いの?」

カヤ「! ……だ、大丈夫! 心配しないで!! ……あ、もうこんな時間! 帰らなきゃ!」

ウソップ「(………カヤ)」

たピに「………………」

たまねぎ「カヤさん大丈夫かな…」

ピーマン「心配だよな」

にんじん「うん、心配だ」

ウソップ「…………」

ウソップ「……お前達に大事な話しがある」

たピに「「え…!?」」

<『偉大なる航路…どこかの海』>





ザザァアア……


ロビン「…………」ペラ…

ロビン「(私も…もう少し生きてみようかしら)」





<『東の海…とある酒場』>





ゾロ「……ん?」

ゾロ「こいつは……」ペラ…

店主「知らねェのかい兄ちゃん? 破戒僧海賊団を」

ゾロ「ああ」

店主「何でもその海賊は極悪非道の限りを尽くしてるらしいぜ」

ゾロ「へェ…あいつがね……」

ゾロ「(何で海賊なんざやってんだか…)」

ゾロ「(まあ一番驚いたのは、モーガンを引き入れてたことだけどな…)」

ゾロ「しかし…1億800万に7000万か…」

ゾロ「入っちまうか…? “偉大なる航路”に」

<『ココヤシ村』>





ノジコ「ゲンさーん!」

ゲンゾウ「何だまた持って来たのか? ちゃんと店で買うというのに!!」

ノジコ「ほい、みかん」どさっ!

ナミ「まー受け取ってよ!! ゲンさんは私とノジコの父親ってことになってんだから!!」

ゲンゾウ「! ナミも来ていたのか、ちょうどよかった! これを…」パサ…

ナミ「? …………!!!」ペラ…

ノジコ「!! ちょっと……! これ本当!?」

ゲンゾウ「ああ、『海軍本部』から送られてきたものだ」

ナミ「つまり紛れもない本物ってことね…」

ノジコ「どんな悪い事をしたんだか…」

ナミ「……!! ノジコ! そんなんじゃないわよっ!!」

ノジコ「ははっ!! 冗談冗談!!」

ノジコ「あいつらに限ってそんなことするわけないもんね!!」クス…!

ナミ「もうっ……!!」

ノジコ「……でもまさか…あの“海獣”を連れってっちゃってたとはね~」

ナミ「うん、おまけに1200万だし…」

ナミ「モーム自身悪いやつじゃないから、そういうところがあいつらとあってたのかも」

<『東の海…どこかの海』>





ザザーー…ン 


クー… クー…



??「すげーなー!!!」ペラ…

??「この海にはこんな奴らがうようよいるのか!!」

??「しししっ!! なんだかわくわくしてきたぞ!!」

??「よーし……! おれも負けてらんねェ!!」

??「見てろよ!!」




ルフィ「海賊王に…!! おれはなる!!!!」ど ん !!!





今回はここまで

ドルトンさんの後頭部に1200万ベリーが
掛かっているとかいないとか。









ザザーー…ン



ギン「……それにしても」

ギン「王女さんのスピーチよかったな~…!」

ドルトン「まったくだ、さすがビビ王女と言うべきか…」

ビビ「…!! よしてよ2人とも…!」テレ…

カルー「クエ!」

ビビ「それに今は“王女”じゃないわ、ギンさん、ドルトンさん」

ギン「!」

ドルトン「…!」

ギン「すまない……えー…と……ビビ…ちゃん」

ドルトン「うむ、すまなかったビビ君」

ビビ「ふふ…!」

ビビ「クロさんもね」

クロ「…………」クイッ…

クロ「わかっている……ビビ…………これでいいだろう…?」

ビビ「ええ!!」クスッ!

ウルージ「ふふ!!」


モーガン「がーっ……」zzz…

モーム「モオオ」



コツン……


モーガン「……あァ…?」ムク…

モーム「モ……?」コンッ…!


パラ…パラ…


クロ「……!」

ドルトン「雨……?」

ギン「……いや…雨……じゃないな…」


ゴ オ オ ……


ビビ「……!?」

ビビ「あれは一体何…!!?」

カルー「クエエッ!!?」

ウルージ「……!! これは…!!」



一同「「船ェっ!!!?」」



ダ ッ パ ァ ァ ン ッ …………!!!!





ザザァァ……



ビビ「…………船が……何で空から?」

ドルトン「これは驚いたな……」

ギン「上には何もないよな……?」

ウルージ「…………」

モーガン「どうした」

カルー「クエェ?」

ウルージ「間違いない……これは“雲流し”…!」

モーガン「……あァ?」

クロ「おい」

ウルージ「!」

クロ「よろこべ、目的地はすぐ上だ」

ギン「……え!?」

ビビ「クロさん…! どういうこと!?」

クロ「“記録指針”を見ろ」ビー…ン!

ウルージ「!!」

ドルトン「“記録指針”が上を向いている……!」

ビビ「じゃあ、この“記録指針”が指している方向に“空島”が……!!」


モーム「……!!」

モーム「モオウッ!!」


ギン「! どうしたモーム?」

ドルトン「何か見つけたようだ」

モーガン「…! 地図か?」


モーム「モ」ス…

ビビ「モーガンさんの言ったとおり、どこかの地図みたい……」ペラ…

ウルージ「……少し見せていただけますかな…」

ビビ「ウルージさん! …ええ、どうぞ」ス…

ウルージ「…………!! “スカイピア”の地図だ…!!」

ビビ「“スカイピア”…?」

ドルトン「“空島”のことだろうか?」

ウルージ「うむ…“空島”の一つ……というよりも一地域…ですかな」

ギン「!!」

モーガン「“空島”は一つじゃァねェのか?」

ウルージ「この他にもたくさんありますぞ」

ウルージ「空にもこの青海と同じように海があり島があるんですぞ」

クロ「! ……海!?」

ビビ「海って……この海の事!?」

ウルージ「空の海は白いが、そこ以外はほとんどこの海と変わりませんな」

ギン「空の上に海か……凄い話だ…」

ドルトン「にわかには信じ難いが……ウルージ君は“空島”出身だしな…」


モーム「モオッ!!」ワクワク!

カルー「クエッ!」ワクワク!



モーガン「……空に海があるのはわかったが…」

モーガン「どうやって“空島”に行くつもりだ」

モーガン「もちろん考えてはいるんだろう?」


ウルージ「…………うむ」

ウルージ「いくつかのルートを考えてましたがな」

ウルージ「“突き上げる海流”で行こうと思いますぞ」


ビビ「えっ!!?」

ドルトン「あの海流で…!!? 正気か!? ウルージ君!?」

ギン「! 何なんだ…? その“突き上げる海流”ってのは?」

クロ「一言で言うなら災害だ……その海流に巻き込まれれば船は空高く突き上げられ……」

クロ「そのまま海へたたきつけられる」

ギン「……!!!」


モーガン「…………」

ビビ「ウルージさん…! 他のルートじゃいけないの!?」

ドルトン「ああそうだ! いくつかのルートも考えたと言っていたな、ウルージ君は」

ギン「ウルージさん…! どうなんだい…?」

ウルージ「…………」

ウルージ「他はダメですぞ」


ドルトン「……!?」

ビビ「!?」

クロ「何か理由でもあるのか…?」


ウルージ「必ず誰かが欠けてしまうため……」

ウルージ「全員で行けるのは“突き上げる海流”のみ!」


ギン「……! 必ず欠ける…!?」

ドルトン「どういうことだ……?」


ウルージ「10人で行って10人で着くことはないということですぞ」


一同「…………」


クロ「とりあえず……“突き上げる海流”で行くとして…」

クロ「具体的にはどういう方法でその海流に乗って行くんだ?」


ウルージ「!」

ウルージ「それは…………」

ウルージ「………それは……!」タラッ…

ウルージ「わかりませんぞ……!!」ダラダラッ!


ギン「……!」

ドルトン「な……!」


一同「「何ィーーっ!!!?」」ドビーン!!!


今回はここまで

ウルージさんにもわからないことはあります

明日の夜11時頃に来ます。







ザザーー…ン



ドルトン「……しかしそうなると誰かに話を聞いてみなければ…」

モーガン「そもそも人のいる場所に行けねェだろ」

ビビ「……あ! そうか! “空島”に“記録”を書き換えられちゃってるから…」

カルー「クエ…?」

ギン「進路を失っちまったか……?」

ウルージ「う~む…………!」

ウルージ「『モックタウン』に行ければいいんですがな…」

ギン「……『モックタウン』?」

ウルージ「私が青海に降りてから初めて立ち寄った“ジャヤ”という島にある町ですぞ」

ウルージ「大半の人は私が空島出身だと言うのを信じてくれませんでしたがな」

ビビ「……ということは…空島の存在も当然、信じていないということか」

ビビ「でも、それじゃ空島についての情報は集められないんじゃないかしら…」

ウルージ「いや、わかりませんぞ…とにかくたくさんの人が集まる場所なのでな」

ウルージ「空島の行き方について知っている者がいても不思議ではありませんぞ」

ウルージ「“ジャヤ”の“永久指針”さえあれば何とかなるのだが……」

クロ「……“ジャヤ”の“永久指針”ならここにあるが」ス…

×ビビ「……ということは…空島の存在も当然、信じていないということか」

○ドルトン「……ということは…空島の存在も当然、信じていないということか」


ビビがシブくなっちゃた…



一同「「!?」」



ウルージ「……なぜ…お主が持っているのだ…?」

クロ「モームが地図の他に色々と拾ってきたんだ」

クロ「その中にこいつがあった」


モーム「モー!」


ビビ「モーム君が…!」

ウルージ「よくやってくれましたぞ! モーム!!」


モーム「モオウ…!!」テレッ!


ガシャ…


ドルトン「……ん? 何だこれは…」ガシャ…

ウルージ「! ……それは…!」

ウルージ「“ウェイバー”では…!?」ザッ!

ビビ「“ウェイバー”?」

ウルージ「おーおー! よくぞ聞いてくれましたな!!」

ウルージ「ズバリ! “貝”で動く舟ですぞ…!」ウキウキ!

ビビ「“貝”で…!!」

ギン「(ウルージさん、いつになくウキウキしてるな…)」

ウルージ「いやー…! 実に懐かしい…!!」

ウルージ「“貝”が動力なので、帆もいらないんですぞ!」

ドルトン「……! それは凄い…!!」

ビビ「! へェー…! 乗ってみたい!! ね、カルー!」

カルー「クエッ!!」


クロ「おれにはとても使えるようには見えねェが…」

ビビ「!」

カルー「クエ!?」ガーン…!

ウルージ「まあ、確かにこのままでは使いものになりませんな」

ウルージ「幸い“貝”が無事なので、あとは船体を修理するだけ使えるようになりますぞ」

ドルトン「“貝”は殻さえ壊れていなければ使えるのだな…」

ウルージ「元々死骸を使っていますからな…ドルトン殿の言ったとおり、」

ウルージ「殻自体が壊れていなければ半永久的に機能しますぞ」

モーガン「ウルージ…くだらねェ話をしてねェで、さっさと“ジャヤ”へ進めろ」

ウルージ「! おーおー、これはすまなかった! …つい」

ウルージ「さて……」

ウルージ「さっそく“ジャヤ”へ行こう…!」

ウルージ「モーム!」


モーム「モオ!」


ウルージ「頼みますぞ!」


モーム「モオオッ!」


ドルトン「……『モックタウン』とやらで情報が集まるといいが…」

ギン「まあ、まずは行ってみてだな」

今回はここまで

ウェイバーで熱くなるウルージさん

<『モックタウン』>






わいわい! がやがや!



モーム「モオ!」

ギン「ここが『モックタウン』か!」

ビビ「リゾートみたいなところね!」

カルー「クエッ!」

モーガン「…………」

モーガン「出入りしてやがるのは海賊しかいねェみてェだな…」

クロ「たしかに…海賊船しか並んでいないな」

ドルトン「! …本当だ…!」

ウルージ「治安は相当悪いですぞ」



どこかの海賊「殺しだァ!!!」



ウルージ「ふふ…! 言ったそばからですな」

ビビ「何なのこの町…!」

カルー「クエェ…」ガクガク…

ウルージ「“記録”の関係で、この島に長居することもできませんのでな」

ウルージ「さっそく、情報収集に行ってきますぞ」

ドルトン「私もついていこう」

モーガン「酒はあんのか?」

ウルージ「もちろん!」

ウルージ「では、この3人で行ってきますぞ」

ギン「ああ、じゃあおれ達は船で待ってるよ」

ビビ「(私もついていきたかったけど……)」チラッ…

カルー「クエェー……」ブルブル…

ビビ「(カルーがこれじゃあね……)」

モーム「モ」

ビビ「……あれ? そういえば、クロさんは…?」

ギン「! …言われてみれば…」

ギン「いないな……」






そよそよ……


ザザー……ン




モーガン「…まともな所に来たな」

ドルトン「ここは静かな場所だ…まさにリゾートといったところか」

ウルージ「この町で情報を集めるならばこういった場所が一番であろう?」

ドルトン「そうだな…酒場などでは、まともに情報を集められる雰囲気ではなかったからな…」

モーガン「おれは酒が飲めりゃァよかったんだが」

ウルージ「それは後ですぞ」

今回はここまで

ホテルの従業員の人って、名前あるんだろうか…

スペクトル「お!! お…お客様っ!!」フェイント!


ウルージ「んん?」


スペクトル「お客様困ります!! 勝手に入って頂いては…」フェイント! フェイント!

スペクトル「と…当『トロピカルホテル』只今」フェイント!

スペクトル「ベラミー御一行様の貸し切りとなっておりますので」フェイント!

スペクトル「ベ…ベラ…ベラミー様に見つかっては大変な事になりますので…」フェイント!

スペクトル「どうかすぐにお引き取りを……!!」フェイント! フェイント!! フェイント!!!


モーガン「ベラミー? 誰だそいつァ……」

ドルトン「ベラミー……」

ドルトン「(聞いたことがあるような名だ……)」


サーキース「オイ、どうした」


スペクトル「ヒエ~~~~~!!!!」ビクッ…!!

サーキース「どこの馬の骨だ…そこの小汚ねェ奴らは…」


スペクトル「サ…サーキース様! お帰りなさいませ! …いえ…これは…その……」フェイント! フェイント!


リリー「言い訳はいいから早く追い出して! いくら払ってココ貸し切りにしたと思ってんの!?」


ウルージ「貸し切りとは…! 贅沢なことをしていますな」


サーキース「フン…………それにしても貧相なナリだな…ダセェったらありゃしねェ」

サーキース「ホラ、これもってとっとと消えな」ポイッ…


チャリン… チャリン…!  パサッ…


ウルージ「!」


サーキース「それで服ぐらいは買えるだろう?」


ドルトン「……!」


リリー「サーキース! こいつらに似合う服なんてあるワケないじゃない」

サーキース「ハハ……! 言えてるなァ~!!」


モーガン「…………」

ウルージ「……」

ウルージ「行きますぞ」くるっ…

ドルトン「……ああ」


サーキース「! オイオイ! 拾っていかないのか? ハハハ…ハハハハハッ!!!」

リリー「アハハハ! ダッサーイ! 何あれ!?」

サーキース「図体だけデカくて、言い返すこともできねェなんてな…へへへ……」

リリー「本当ね!」


リヴァーズ「サーキース! リリー! あんまりからかってやるなよ」


サーキース「ん? 何だそこにいたのか」


リヴァーズ「あいつらもあいつらなりに…一生懸命ここまで旅して来たんだぜ、ホラ」ピラ…

ミュレ「そりゃアンタやベラミーに比べりゃゴミだけど」

リヴァーズ「“並”のレベルじゃよく頑張ってる方だ……!!」

サーキース「……へェ“1千80万”か…それなりだな」

サーキース「こいつをベラミーに見せてみよう」ぴら…

<酒場>





がやがや…


店主「……この『モックタウン』は……海賊達が落としてく金で成り立つ町だ」

店主「海賊達は稼いだ金を湯水の様に使ってってくれるからな」

店主「ケンカや殺しは“日常”だが無法者達も町の人間には滅多に手を出さねェ」

ウルージ「お金があっても接待するものがいなければ始まりませんからな」

店主「そうだ」

モーガン「…………」ゴク…ゴク…!!


ガンッ…!!


ドルトン「!」

モーガン「注げ」サ…

店主「お!」

店主「ホラよ」キュポッ! トクトクトク……

モーガン「…………」ゴク…

ウルージ「ふふ! 相変わらずな態度ですな」



ギィ……



客達「…………!!?」どよよ…!


ドルトン「……?」


客達「「ベ…!!! ベラミーだァ!!!」」



ベラミー「“怪僧”ウルージって海賊はここにいるか?」ゴゴゴゴ……


今回はここまで

ベラミー登場

ウルージ「…………」

モーガン「ベラミー…………ホテルを貸し切ってた野郎の名前じゃァねェか」

ドルトン「それが一体なんの用でウルージ君を……」


ウルージ「“怪僧”ウルージは私だが」


ベラミー「…! そうか……お前が…」

ベラミー「…………」カツ… カツ…

ウルージ「…………」

ベラミー「おれに一番高ェ酒だ、それとこいつにも好きなモンを」

店主「………ああ」



ドサ…ドサ…!!



客1「!?」

客2「………何だ? あのナイフは…」


サーキース「…………」グルン…グルン…!


客3「…アイツだろ“ビッグナイフサーキース”ってのは」


サーキース「席くらいすぐに空けろ…気の利かねェ奴らだ」



ドルトン「見ろ、さっきの奴らだ」

モーガン「……あァ」グビッ…!

店主「ホラ、おまちどう」コト… コト


ミュレ「ベラミーもモノ好き…」

サーキース「全くだ…」


ベラミー「まァ飲め」

ウルージ「おーおーこれはかたじけない…!」ぐび…

ベラミー「…………」ス…


ドルトン「!?」

モーガン「…ウルージ!!!」


ウルージ「ん?」



バ キ ィ ッ !!!



ウルージ「……!!」


客4「うわっ!!! やりやがった!!!」


サーキース「プハハハハハハハハ!!! どうかしてるぜベラミーの奴ァ!!」

リヴァーズ「ハハハハハハ!!」


ピタ…


ベラミー「?」


モーガン「……」スゥ…

ドルトン「……」ス…


ベラミー「何のマネだ!? 下っ端共」

モーガン「あァ? 口のききかたには気をつけろ……」

ドルトン「…………」ゴゴゴ…


ウルージ「…待ちなされ、お主ら」ムク…

ベラミー「! 立ち上がるのかハハッハァ!!」


ウルージ「つかぬことを聞くが…」

ベラミー「?」

ウルージ「“突き上げる海流”に乗って空島へ行く方法を知りませんかな」

ベラミー「…!!!」



客達「「!!?」」


リリー「ウソでしょ………?」

エディ「何言った今…あいつ」


ウルージ「…………」



客達「「ぎゃあっはっはっはっはっはっは!!!」」どっ!!!



ドルトン「…………!」

モーガン「…………」

ウルージ「……やはりこうなるか……」


客5「……“空島”だと………!!!」ぷぷっ…!!

客6「うわっはっはっは!!! 勘弁してくれ!!!」


ベラミー「ハハッハハハハッハハハハハ…!!」

ベラミー「オイオイ…まいったぜ…お前らどこのイモ野郎だよ……」

ベラミー「“突き上げる海流”で空島へ行く方法だァ…!?」

ウルージ「……」

ベラミー「呆れたぜ…お前をテストして“新時代”への船員に加えてやろうと思ったのに…」

ベラミー「とんだ妄想野郎だ……」

ベラミー「いいか…!? 海賊が夢を見る時代はもう終わったんだ!!!」

ベラミー「黄金郷!? エメラルドの都!? 大秘宝『ワンピース』!!?」

ベラミー「“夢の宝”に目がくらんだアホ共は足元の利益に気づかねェ…!!」

ウルージ「…………」

ベラミー「ありもしねェ幻想に振り回されて死んでいく!! 死んだバカはこう言われるのさ」

ベラミー「『あいつは夢に生きて幸せだった』!!!」

モーガン「……」

ベラミー「ハハッハ…!!! 負け犬の戯言だ!!!」

ベラミー「そういう夢追いのバカを見てるとおれァ…」ス…

ベラミー「ムシズが走るんだ!!!」ブオッ……!!



パシッ……!



ベラミー「!?」


ドルトン「もういい…」ぐぐ……


バリィン…!!!


ドルトン「それ以上しゃべらないでもらおう…」

ドルトン「…でないと恥をかくことになるぞ」

ドルトン「ウルージ君、モーガン君…ここにいても無駄だ帰ろう」

モーガン「…………」スク…

ウルージ「そうですな」


ベラミー「!? おれに恥をかくだの言ったクセに逃げるのか? 腰抜けどもが!!」

サーキース「ハッハッハッハ…おいベラミーこいつらに恥をかかせてやったらどうだ?」


客7「おいおい…もう終わりかよ」

客8「面白くもねェ…」


サーキース「客も退屈してるようだしここらで『ショー』を観せてやろう!!」

ベラミー「ハハ…そりゃお安い御用だ……!!!」



ドルトン「…………」コツ…コツ…


ロス「…………」ズイ…

ドルトン「……どきたまえ」

リヴァーズ「…まあ待てよ、『ショー』はこれから始まるんだぜ?」

リヴァーズ「ゆっくりしていけよ」

ドルトン「…………」

ドルトン「……どけと言っているのが…」


ドルトン「わからないのかっ!!!」ゴオォッ!!


リヴァーズ「!!」

リヴァーズ「…………が…!?」ガクン…!


サーキース「!?」


客2「…………!!」バタンッ!!

客1「おい! どうしたんだ!?」

客3「ウ……!?」ドサッ…!!


ドサ…ドサ……


ベラミー「…!?」

店主「客が次々に……どうなってんだこりゃ……」


ドルトン「…………」コツ…コツ…

モーガン「…………」

ウルージ「(これは……)」



サーキース「ま…待て!!」ガタッ!!

サーキース「一体何をしやがった…!!!」


ドルトン「まだ何か用か…?」ギロ…


サーキース「……!!!」ビクッ!


ギィ……



サーキース「…………」

客達「…………」

ベラミー「…………何をしたかは知らねェが…結局逃げていきやがったな」

サーキース「……!! そ…そうだ! その通りだ!!」

ベラミー「臆病者にはかわりがねェ」

ベラミー「シラケちまったぜ…酒だ」

店主「! あ、ああ…」

今回はここまで

寝過ごしたらこんな時間に…
申し訳ない…







ザザー…ン



ビビ「すー…すー…」zzz…

カルー「クエ……」zzz…

ギン「…! あ!」

ギン「ウルージさん!!」


ウルージ「おーおーギン殿! ただいま戻りましたぞ!」


ビビ「……? ウルージさん?」ムクッ…

カルー「クエ…」ふぁあ…


ギン「どうだった? 空島のことについては?」

ドルトン「……それは…」

モーガン「…………」

ウルージ「ダメでしたぞ」

ドルトン「……ウルージ君…」

ギン「! ……そうか」

モーガン「それより……あの野郎はどうした」

ビビ「クロさんの事?」

ウルージ「そういえば見当たりませんな」


クロ「揃いも揃って辛気くさいツラしやがって……」


ウルージ「!!」

ギン「クロ!」

ビビ「今ちょうどクロさんの話をしていたところなのよ」

ドルトン「クロ君、いままで一体どこに行っていたんだい?」


クロ「その様子だと何も手掛かりを得られなかったようだな」


ドルトン「……ああ」

クロ「安心しろ」ス…


ビビ「……地図?」

モーガン「ここの地図か…?」

ドルトン「では君は我々とは別に情報収集をしてきていたのか」

クロ「…そうだ」クイッ…

ドルトン「…! すまない…私が不甲斐ないばかりに…」

ウルージ「お主のせいではありませんぞ…これは船長である私の責任ですぞ」

クロ「気にするな…元々お前には期待していない」

ウルージ「……おーおー…これは手厳しい…」

モーガン「それで…この×印は何を示してやがるんだ」

ギン「たしかにそれはおれも気になってた」

クロ「その印か…」

クロ「そこにジャヤのはみ出し者が住んでるらしい」

ビビ「はみ出し者?」

カルー「クエ?」

クロ「夢を語ってこの町を追われた男だって話だ」

ドルトン「夢……」

ウルージ「…! その夢というのはもしや…!!」


クロ「…………そう」

クロ「空島だ」クイッ…

今回はここまで

ピーカの声は安田大サーカスのクロちゃんになるのかなあ…









わいわい…! がやがや…!




客9「いやしかし驚いたぜ………!!」

客10「そんなに速ェのか…?」

客9「速ェなんてモンじゃねェ!!」

客9「まばたきするかしないかの間に酒場にいた連中が全員のされちまったのよ!!」

客10「ギャハハハ!!」

客9「笑い事じゃねェんだっての!!」

客11「……だがその野郎はクリケットのジジイに何の用があるんだ?」

客12「あの辺りの海は“大猿兄弟”のナワバリだぞ」ヘラヘラ!


ベラミー「…………」グイッ…

サーキース「…………」

客12「それにあのジジイに関わると…アホがうつるぜ!?」

客11「ぷははは!! そりゃ大変だ!!」


ベラミー「……」


客9「そいつの狙いは間違いなく“金塊”だな」

客11「“金塊”?」


ベラミー「……」ピクッ…


客9「あァ、最近見つかったらしいんだ」

客11「へェ…どこで?」


ベラミー「おいお前ら」


客達「う!!?」


ベラミー「“金塊”が何だって?」


ベラミー「そのクリケットって男…是非おれも会いてェな…」

ベラミー「詳しく聞かせろよ………ハハッハァ!!!」ド ン !!










ザザー……ン




モーム「モオオ!」

ドルトン「! どうやらついたようだ!」

ギン「……!?」

ビビ「こんな立派な家に住んでるの……?」

カルー「クエ……」

モーガン「……立派ではねェな」

ビビ「え!?」

クロ「ああ」

ウルージ「これは珍しい物を見た……ギン殿、ビビ殿、よくみてみなされ」

ギン「……! ああ…! なるほど…」

ギン「ベニヤ板だ」

ビビ「! ホントだ…!!」

ビビ「ずいぶん見栄っ張りな人なのね…そのクリケットって人は」

ドルトン「会ってみなければわからないがね」

ウルージ「ふふ、あがらせてもらいますぞ…!」

今回はここまで

最近短いので、明日は長めに

○客9「あいつの狙いは…」
×客9「そいつの狙いは…」

やってしまった…









ベラミー「ハハッハハ!! ハハッハァ!!」

ベラミー「あの『モンブラン•ノーランド』の子孫が『モンブラン•クリケット』!?」

ベラミー「ハハッハハ………!! …こりゃますます面白ェ事になってきた……!!!」

サーキース「おれ達ァ全員“北の海”の出だからな、よく言われたぜ…」

サーキース「ウソばかりついてるとノーランドみてェに死刑になるぞってな!!」

サーキース「まさかこの“ジャヤ”があの童話の舞台だったとはな!!」

ロス「そして『うそつきノーランド』の子孫が先祖の汚名を晴らすために」

ロス「400年たった今、この島で黄金探しをしてるってわけか…!!」

ベラミー「ハッ…アハハハ!! 何て面白ェ一族なんだ!!! ハハッハハハ!!!」

ベラミー「金粉の一粒でも持って帰りゃあ…」

ベラミー「400年前の汚名が今さら晴れるとでも思ってんのか!?」

ベラミー「ハハッハハハ!! めでてェ頭の持ち主らしい!!!」








しー…ん



ウルージ「留守のようですな……」



ブクブク……



ウルージ「……! “声”…! 誰かくる!!」



ザバァッ……!


クリケット「てめェら誰だ!!!」


ギン「!!」


ビュオッ…!!


ギン「……!!」ガギィン……!!



ビビ「…!!?」

ドルトン「ギン君!!!」



クリケット「狙いは“金”だな…死ぬがいい」


ギン「…! 待てっ! おれ達は別に……!!」



ギギィン……!!



ギン「……話を…!!」ググ…

クリケット「…………」ガチャ…

ギン「!?」


ドゥン!! ドゥン!!


ギン「うわっ…!!!」サッ!!



モーガン「…………何をやってやがるあいつは…」ス…

モーガン「あの野郎はハナッから話を聞く気がねェんだ」

モーガン「手加減する必要もねェだろう……!!」ダッ…!


クロ「……あ?」

ウルージ「…! 待ちなされモーガン!!」



ボトッ…


モーガン「! …あァ?」ザッ…!

ギン「! おいあんた…!?」


クリケット「ハ…ハァ…ッ…ッ!!!」


ビビ「おじさん…!?」

カルー「クエェーッ…!!」

ドルトン「急にどうしたというんだ…!?」


ウルージ「とにかく! 家の中に運びますぞ!!」

ドルトン「! ……ああ! そうしよう! …様子が変だった…!」

ドルトン「もしかすると命に関わる病に冒されているのかもしれない…!!」

クロ「……ドルトン、お前の言った通りだ」

ドルトン「!」

クロ「ビビ、タオルを冷やしてもってこい」

ビビ「!! ……はいっ!」たっ!

クロ「ギン、窓は全開だ」

ギン「ああ、わかった!」バン…!








クリケット「…………」


ウルージ「……なんと……潜水病であったか…」

モーガン「……それで」

モーガン「こいつがクリケットって野郎なのか…?」

クロ「恐らくな」

ギン「……じゃあこの人が起きないことには話が進まないな」

ビビ「………」

ビビ「大丈夫かしら…この人」

ドルトン「うむ……心配だ…」

ウルージ「そうですな……」

ウルージ「起きるまで気長に待ちましょうぞ」



モーム「スー…スー…」zzz…





大猿兄弟「「おやっさァん!!! 大丈夫かァ!!!?」」ばばーん!!



モーム「モ!!?」ビクゥッ!!!


破壊僧海賊団「!!」


大猿兄弟「??」


ビビ「……いったい何!?」

カルー「クエエエエッ!!!」

モーガン「…………」

クロ「…………」

ギン「……猿…?」

ドルトン「猿……だな…」


ショウジョウ「おめェら一体何者だァ!!」

マシラ「おやっさんに何をしたァ!!!」


ウルージ「おーおー、今この方を看病しているところですぞ」


大猿兄弟「「いい~~~奴らだなあ」」グスッ…


ビビ「意外とあっさり信じてくれるのね…」

カルー「クエ…」

モーガン「……(脳みそも…)」

クロ「……(猿だな…)」

今回はここまで

モームが起きた









ウルージ「お主らもここに住んでいなさるのか?」

マシラ「まァこのおやっさんの家が『猿山連合軍』の本拠地ではあるんだが…」

マシラ「たいがいはてめェらの船で寝泊まりだ」

ショウジョウ「おれ達にこの家は小さすぎるからな! ウォッホッホッホ!!」


ビビ「ウルージさん! 気がついたわ!!」ガチャッ!


大猿兄弟「「!」」

ウルージ「! 起きなさったか」


クリケット「…………」

クリケット「迷惑かけたな、おめェらをいつもの金塊狙いのアホ共だと思った」

ウルージ「気にしなさんな、いきなり訪ねた私達にも非がありますからな」

クリケット「……」

クリケット「…それで…おれに聞きてェ事があるらしいじゃねェか」

クリケット「一体何を聞きてェんだ?」

ウルージ「“突き上げる海流”に乗って空島に行く方法が知りたいのですぞ!」

クリケット「…! “突き上げる海流”で空島へ……?」

クリケット「…………」

クリケット「…その方法はどこで聞いた?」

ウルージ「空島ですぞ」

クリケット「!!? 空島で!?」

大猿兄弟「「???」」

ウルージ「青海に降りたはいいものの帰り方がわからなくて…」

クリケット「ウワッハッハッハッハッハッハッハ!!!」

クリケット「空島で聞いたか!? ウワッハッハッハッハ!!」

ウルージ「! ……信じていませんな」

クリケット「……いいや、信じてるぜ」

ウルージ「……!」

クリケット「“突き上げる海流”で空島に行こうなんざ考える奴は」

クリケット「相当な命知らずか“行き方”を知ってる奴だけだ」

クリケット「お前は口振りからして後者だろうな」

ウルージ「…………」

クリケット「…………しかし…空島は本当にあったか…」

マシラ「おやっさん……!!」

ショウジョウ「やっぱりノーランドの話は本当だったんだ…!!」

ギン「なあ…空島があんたの追ってる夢じゃなかったのか?」

ギン「その割にはあんまり嬉しそうじゃないが…」

クリケット「……夢? …ああ……夢とは違うが…」

クリケット「おれの“決闘”に決着をつける要素にはなるかもしれねェな」

ドルトン「?」

ウルージ「……決闘?」

クリケット「…………」

クリケット「『うそつきノーランド』…そういう昔話がある」

モーガン「『うそつきノーランド』? 聞いたこともねェタイトルだ」

クロ「“北の海”じゃ知らない奴のいない童話だ」

ビビ「私は読んだことがあるわ…たしか……」










ビビ「……って話よ」


ドルトン「…………ふむ」

ギン「ようするに…ウソをつくとこうなるっていう教訓めいた話ってことか…」

ウルージ「……しかしこの話、お主の決闘とどういった繋がりがあるのですかな?」

クリケット「…………」

クリケット「その話の舞台になったのはこの“ジャヤ”だ」

ウルージ「!」

ビビ「…!!」

クリケット「そしておれは…『うそつきノーランド』の子孫」

ビビ「子孫!?」

クリケット「子孫といっても、奴は遠い先祖さ…」

クリケット「奴の血なんざおれには蚊程も通っちゃいねェだろうに…」

クロ「…………」

クロ「お前…さっき“金塊”がどうのとか言ってたが…それは自分で見つけたものか?」

マシラ「おうよ!!」

ショウジョウ「おれ達とおやっさんで見つけた物だ」

クリケット「……それがどうかしたか」

クロ「……なら、お前は先祖の汚名を返上するために黄金郷を探しているということか」

クリケット「バカ言うんじゃねェ!!!」ドゥン!!

クロ「…!!」フッ…!

ビビ「…! クロさん!!」

クリケット「ノーランドは確かに類い希なる正直者だった…!!」

クリケット「だがな! それがおれに関係あるか!!!!」

クリケット「そんなバカ野郎の血を引いてるってだけで! 見ず知らずの他人から…!!」

クリケット「罵声を浴びるガキの気持ちがお前らにわかるか!!?」

クリケット「おれはそうやって育ってきたんだ!!!」

ウルージ「…………」

クリケット「だが…そうさ、この400年の間には一族の名誉の為にと」

クリケット「この海へ乗り出した者も数知れねェ…その全員が消息不明になったがな」

モーガン「くだらねェ」

クリケット「ああくだらねェ、おれもそう思ったさ…だから家を出て海賊になった」

ギン「……あんた海賊だったのか…」

クリケット「別になりたかったわけじゃねェ、ノーランドの呪縛から逃げ出したかったんだ」

クリケット「……しかし10年前…………」

クリケット「冒険の末、おれの船はなんとこの島に行き着いちまった」

クリケット「くしくもモンブラン家をノーランドを最も嫌い続けたこのおれだけが行き着いた」

クリケット「絵本の通り黄金郷などかけらも見当たらねェこの島の岬に立つと」

クリケット「これも運命と考えちまう……もう逃げ場はねェ………」

クロ「…………」

クリケット「あるのならそれもよし…ねェのならそれもよし」

クリケット「別に黄金を見つけて奴の無実を証明したいわけじゃねェ」

ドルトン「…………」


クリケット「おれの人生を狂わせた男との…」



クリケット「これは決闘なのさ」



今回はここまで

昨日は来れなくてすいません…

明日の夜9時過ぎに来ます。

<夜>






ザザー…ン



エディ「随分夜が深けちまったが…見えたぜベラミー」

ベラミー「上陸の準備だ」

ベラミー「夢追いのバカに“金塊”なんざもったいねェ……」









ウルージ「…………」ガサ…

ウルージ「……いませんな…」

ビビ「ええ…」

カルー「クエー…」

ウルージ「しかし…方角を知る為にサウスバードが必要になるとは…」

ビビ「仕方ないわ、“偉大なる航路”だもの」

ビビ「……それにクロさんが気づいてくれなかったら」

ビビ「私たち、空島に行けずに途方に暮れるところだったのよ」

ウルージ「そうですな」



~~~~~~~~~~< 少し前 >~~~~~~~~~



ウルージ「まさかすぐ明日に行けるとは思っていませんでしたぞ!」

クロ「…………」

クロ「この岬から南にいったところに“突き上げる海流”が発生するんだったな」

クリケット「ああ、そうだ」

クロ「なら、その鳥……サウスバードは用意してあるのか?」

マシラ「あ……」

ショウジョウ「………!!」



猿山連合軍「「しまったァ!!!!」」


クロ「………………」

ウルージ「!?」

ギン「どうしたんだ!?」

クリケット「こりゃまずい!! おいお前ら南の森へ行って、この鳥を捕まえてこい!!」


モーガン「あァ?」

ビビ「?」

ドルトン「どういうことだろうか…?」

クロ「外海に出て南を目指すために必要な鳥だ」

クロ「探しに行くぞ…」



クリケット「もう時間がない……いいな、夜明けまでにサウスバードを一羽」

クリケット「必ず捕まえてこい!!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ギン「……いない…」

ギン「モーガン、そっちにいたかー?」

モーガン「…いや、いねェな」

ギン「……そうか…」

ギン「これじゃ、見つけるまえに夜が明けちまうよ」







オオオ……



ショウジョウ「オウオウ…ニーチャンニーチャン、おれ達を怒らせるなよ」

モーム「モーッ!!!」

マシラ「夜分にいきなり来て黄金よこせはねェだろチビ共……ウッキッキ! 帰んな!!!」


ベラミー「ハハッハハ!! おめェら用心棒か…………そういやいたなァ海賊クリケット」

ベラミー「あんたらモンブラン家の感動話を…町で聞いてね……泣けたよクリケット」


クリケット「フン」


ベラミー「他人が苦労の末手に入れた宝ってのはまた…格別の味がするもんだ」バサッ…

ベラミー「………人がおれを何て呼ぶか教えてやろうか…」


ベラミー「“ハイエナ”だ!! ハハッハハ!!!」


今回はここまで

ベラミーが輝いてる…











オケラ軍団「」チーン…


ドルトン「……少しかわいそうな事をしてしまったか……」

クロ「突っかかってくる方が悪い」

クロ「それにコイツを捕まえるためだ、しかたのない事だと言えるだろう」

サウスバード「ジョ~!」ジタバタ!






ウルージ「こちらから鳴き声が聞こえていますな!」ガササ…!

ビビ「鳴き声が近づいてきてるわ!」

カルー「クエー!」



ギン「さっきからこっちの方で鳴いてるんだ!」ガサッ!

モーガン「あァ? そいつァ本当なんだろうな…?」

ギン「ああ! 間違いない!!」



ガサッ!!!





ドルトン「!?」

クロ「…………!!」


ギン「え?」

モーガン「あァ?」

ビビ「あれ?」

カルー「クエ!?」

ウルージ「おーおー…」

ウルージ「“声”が集まって来ていると思ったが、お主らであったか!」


サウスバード「ジョ~~!」バタバタ!!


ビビ「!」

ギン「サウスバード!!」

ウルージ「……聞こえていた鳴き声は」

ウルージ「すでにお主らが捕えたサウスバードの鳴き声だったんですな」


クロ「……お前らコイツの鳴き声で集まったのか」

ドルトン「まあ、よかったじゃないか探す手間が省けたんだ」


ウルージ「そうですな!」

ウルージ「さっそくクリケット殿のもとへ戻りましょうぞ!」









クリケット「…………」ボロ…



一同「「!!!?」」


ウルージ「クリケット殿…!!!」


マシラ「」

ショウジョウ「」


ウルージ「マシラ殿…!! ショウジョウ殿!!!」ダッ!!


ビビ「……ひどい…!!」

カルー「クエェ…!!」

ギン「何てありさまだ……一体誰が…」


ドルトン「…!! モーム君!!」


モーム「……モ…」



クリケット「すまん………ゲホッ!!」


ウルージ「!」


クリケット「おれ達がついていながら……! パーツをつくることはまだできるが…」

クリケット「あいつが……お前の仲間が…」


モーム「……! モ…モオオオ!!」バシャバシャ!!


ビビ「モーム君…!! 暴れたら傷が…!!」

カルー「クエ…クエェ!!!」

ドルトン「…………そうか」

ギン「……! モームは何て!?」

ドルトン「『飛べる』と…そう言っている…!!」


クリケット「!!!」

ウルージ「……モーム……!!」

クリケット「…………すまん……! パーツは朝までにきっちり仕上げる…!」



クロ「ウルージ」


ウルージ「……!」


クロ「金塊が奪われている」


一同「「!!!」」


クリケット「……ああ…………ああ…いいんだ…そんなのはよ」

クリケット「忘れろ、これは…それよりお前ら…」


モーガン「おい…ウルージ、ドルトン」クイッ

ウルージ「!」

ドルトン「……そのマークは…」


ウルージ「……」ザッ…

ドルトン「ウルージ君、私に乗っていきたまえ」

ウルージ「! …かたじけない!」


ビビ「…! ウルージさんどこへ!?」

クリケット「……!! オイ! 待て! 余計なマネすんじゃねェぞ!!」

クリケット「相手が誰だかわかってんのか!!?」


ウルージ「ベラミーとやらであろう?」


クリケット「! わかってんだったら今すぐ……!?」ス…

ギン「ウルージさんなら大丈夫だ」

クリケット「!!」

ギン「それに……ああなったらもう誰にも止められないよ」

クリケット「…………」




ウルージ「心配しなさんな…すぐ戻りますぞ」モコ…モコ…



今回はここまで

パーツっていうのは、
モームに取り付ける羽とかのこと

因果晒し30回位叩きこもうぜ









ドドドッ! ドドドッ!



ドルトン「…………」ドドドッ…!!

ウルージ「……」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



クリケット「これで全部だ」

ビビ「まあ…! とっても綺麗……!!」

クロ「…サウスバードか?」

クリケット「オウ、よくわかったな」

ウルージ「しかし…10年間潜り続けてこれだけの金を……」

ギン「そりゃあ…体も壊すハズさ」

クリケット「ハハハ…!! 10年潜ってこれだけだ! 割に合わんかもな!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ドルトン「……!」

ドルトン「ウルージ君」

ウルージ「!」

ドルトン「見えてきたぞ……モックタウンが…!!」

ウルージ「…………うむ…!!」







ギャハハハ……!!



サーキース「あァ、あの時の大猿達にゃ笑ったよ!!」

サーキース「あの図体で血まみれの顔に涙とハナ水たれ流して」

サーキース「『おやっさ~~ん』だ!! ハハハハ!!!」

サーキース「そんなに大事ならしっかり守ってやれってんだ! ハハハ!! そうだろ!?」

リリー「アハハハハ! ダッサ~~イ!!」

エディ「フフ…そう言ってやるなよ、相手がお前やベラミーじゃしょうがねェ」

ロス「何たってウチの船長は懸賞金5千500万ベリーの大型ルーキーだ」


酒飲み「大変だァ~~~!!」バン!!


客達「!?」

客13「オイ! 何だこんな夜中に!!」

酒飲み「昼間…!! この店にいた奴らはすぐ……あ!!」

酒飲み「ベラミー!! あんたまだここにいたのか!!?」


ベラミー「?」


酒飲み「すぐ逃げた方がいいぜ…!! アンタ殺されるぞ!! 一番危ねェ!!」


ベラミー「……? ……何の話だよ…おれが? 誰に殺されるって!?」







パリン……



客達「………………」



しー…ん



客14「い……」

客14「1億越え……!!?」タラ…

客15「7千万……!!?」ごくり…

酒飲み「そうさ!! 昼間のあいつら2人共…アンタより懸賞金が上なんだよベラミー!!!」

酒飲み「それにまだ他にも懸賞金つきの仲間がいるみてェで……!!」

酒飲み「総合懸賞金が…!! 2億6900万ベリーもあるんだ…!!!」


客達「「………!!!? ……!!!」」

ベラミー「……」


客16「に……にに……2億……!!!?」ガタガタ…

客14「ヤ、ヤベェ奴らを笑っちまったァ……」ガクガク…

客9「お…おい……! ちょっと手配書を見せてみろ!!」バッ!

客9「……!!!」

客9「……こいつは…! おれが昼間に言ってた奴だ……!!」

客10「!? 昼間言ってた奴って……あの、とにかく速ェって奴か……?」

客9「あいつが…昼間の奴らの一味だったなんて……!!」ブルブル…

客9「こうしちゃいられねェ…!! おれは逃げるぜ!!!」ダッ!!

客10「あ!! オイ!!」



客14「…………」

客15「やっぱりヤベェみてェだぞ……」

客12「そ…そうだ!! 昼間のあいつ!!」

客16「……?」

客12「ほら! 客を次々に気絶させたあいつ!! あいつの懸賞金は!!?」

酒飲み「! え~と………あれ? ないな……特に懸賞金は掛かってねェみてェだ」

客12「え…!?」

酒飲み「……懸賞金が掛かってない奴ですらあんな力を持ってるんだ…」


客達「…………!!!」ゾッ…!


酒飲み「これでわかったろう!? ベラミー! アンタじゃ殺されるのがオチだ!!」

酒飲み「だから今のうちに…………」


ベラミー「ハハッハハ…ハハッハハハッハッハッハ!!! オイオイオイオイ!!!」


客達「!?」



ベラミー「………バカ共が…こんな紙キレに怯えやがって…!!」

ベラミー「……過去にこんな海賊がいたのを知ってるか?」

ベラミー「てめェの手配書をてめェで偽装して、ハッタリだけで名を上げた海賊」

ベラミー「相手はその額を見て縮み上がり何もせずただ降伏するってわけさ」

ベラミー「戦えば本来勝てるものを…今のお前らの様にだ!!」


客達「!」


ベラミー「だいたい億越えをしてるってのに新聞でも名を聞かねェ」

ベラミー「おまけに反撃をする根性すらねェ」

ベラミー「客を気絶させた野郎だってそうさ、ああいう能力を持ってるだけだ…!!」

ベラミー「ここは“偉大なる航路”だぜ? 悪魔の実の能力者なんざゴマンといる!」


客17「…………たしかに…ベラミーの言う通りかもな…」

客17「“億”なんて額になる奴は相当ヤベェ事件にかかわってるハズだってのに」

客17「新聞沙汰にすらなっちゃいねェってのがオカシイぜ!!」

客18「違ェねェ、“怪僧”なんて聞いた事ねェや…」


客14「何だ…そうか」

客15「まったく!! 脅かしやがって!!」

客16「ぎゃはははははは!!!」



ギィ…


客達「……!!」

ベラミー「!」


ウルージ「…………」

ドルトン「…………」


客15「! …あいつらまさか仕返しにきたのか?」

客14「あの懸賞金はハッタリだったんだろ? なら心配ねェだろ」

客16「そうだな…今となっちゃあベラミーが敗けるとも思えねェ」


ウルージ「ベラミー……表へ出なされ」


ベラミー「ご指名とは」スク…


ギィ…




ザッ……


ベラミー「………今、お前の噂をしてたトコさ…おれに用か?」


ウルージ「そうですな……金塊を返して貰いに来たと言いたいところだが…」

ウルージ「私も今や海賊」

ウルージ「海賊らしくお主の金塊を奪いに来たとでも言っておきましょうかな」


ベラミー「奪いに来た? ハハッハハハッハハハハ!!!」

ベラミー「昼間、反撃すらしてこなかった腰抜けが!!!」

ベラミー「おれから金塊を奪うだって!?」


ウルージ「昼までの私とは思いなさんな…」モコ…モコ…



客達「!!?」

客12「で……でかくなった……」



ベラミー「ハハッハ!! そうか…一体何が違うんだ!?」

ベラミー「デカくなって強くなったつもりかァ!!!」ボゴォン!!



客16「!!」

客18「くずれた!!!」



ウルージ「……」ヒュウウ…


ベラミー「一瞬で片付けてやるよ」ダン!!


ウルージ「…………」












ド  ゴ  ォ  ン  !!!!










ベラミー「!!!?」ベゴォッ…!!





オ オ ォ オ オ ォ オ ォ ………






ウルージ「……」ド  ン  !!!





今回はここまで


ウルージさんはドルトンさんに乗る前にしぼんだ

バネバネ能力発動、突撃!

ウルージさんにぶん殴られる

吹っ飛んで壁にぶつかる

バネでウルージさんの方に跳ね返る

もう一回殴る

跳ね返(ry

殴(ry

で、永久ループ完成やな



オォオオォォ……



ベラミー「」



客達「………………」

客達「…………え……?」



ウルージ「…………」ポタ…ポタ…



サーキース「……ハ!! ……オイ…冗談よせよ…ベラミー…!?」


ベラミー「」しーん…


サーキース「なァ……!! からかってんだろ!!? ……何とか言えよ!!!」


ベラミー「」しー…ん…


ベラミー海賊団「……………………!!」

サーキース「おいベラミー!! バカなマネはよしてくれ!!」

サーキース「さァ……!! 立ち上がって…ホラ! いつもの“ショー”見せてくれよ!!!」

サーキース「……!! ベラミー!!! お前は5千500万の“大型ルーキー”だぜ!!?」



ドルトン「現実を見たまえ」ザッ…


サーキース「…!!!」


ドルトン「本当はわかっているのだろう?」


ベラミー海賊団「…………!! …………」


ドルトン「ウルージ君、これを」ガシャ…

ウルージ「! おーおーこれはまさしくクリケット殿の金塊…よくやってくれましたぞ!」


リヴァーズ「……!!」

ロス「あいつら…! おれ達の金塊を……!!」


ウルージ「もうこの町に用はありませんな、戻りますぞ」ザッ…

ドルトン「ああ、すぐ戻ると言ったからにはもう帰らなくてはな」


サーキース「……! 待てっ!! まだおれがいるだろう!!?」

リヴァーズ「やめろ!! サーキース!!」


ウルージ「……ん?」

ドルトン「…………」サッ…

ウルージ「!」

ドルトン「ウルージ君…ここは私が」



サーキース「!! …………このっ…!! ナメやがって……!!」ピキッ…!



客14「……今度はサーキースがやるみたいだぜ…」

客12「ベラミーがやられたのはまぐれかもしれねェ…サーキースならもしかしたら…」

客15「そ…そうだな、まだ本物と決まったわけじゃ…」


サーキース「懸賞金も掛からねェような雑魚が…!!」だっ!!


ドルトン「…………」ス…


サーキース「おれと戦えるワケがねェってのが…わからねェのかっ!!?」グルン…!




ズ パ ッ !!!!



サーキース「!!!? ……!?」ドパッ…!!



ドルトン「……懸賞金が何になる」

ドルトン「自分のその目で見極めたまえ…相手の強さも…………真実も」


サーキース「」ゴト…


ドルトン「…………」




客達「……………………!」タラ…


酒飲み「…………見ろ! 言わんこっちゃねェ……」ガタガタ…



オォオオォオォォ………



サーキース「」ド ン !!


ベラミー「」ド ド ン !!



客達「…………あ………う…」ジリ…

客達「「うわあああ!!! やっぱり本物なんだあああ!!!」」ドタドタ!!

客達「「ベラミーとサーキースがやられたあァ~~っ……!!!」」バタバタ!!



うわあああああぁぁ……!!

あああぁぁぁ…………

………………

今回はここまで

ベラミーとサーキースはけっこう好き

<朝>








ウルージ「ついにこの時が来ましたな」

モーム「モー!!」

ウルージ「感謝しますぞクリケット殿」

クリケット「礼ならあいつらに言え」

ウルージ「うむ! お主ら、感謝しますぞ!!」


マシラ「! 礼なんていい! むしろお礼をするのはコッチの方だからな!!」

マシラ「おやっさんとおれ達で集めた金塊を取り返してくれただけでも嬉しいんだ」

ショウジョウ「そういうこった、とにかく礼を言うぜ、ありがとうよ!」


ウルージ「! ……へへへ」

ウルージ「では出発しますかな、先導頼みますぞ! マシラ殿! ショウジョウ殿!」


マシラ「ほいきた!!」

ショウジョウ「まかせろ!!」

○マシラ「! 礼なんていい! むしろ礼を言うのはコッチの方だからな!!」

×マシラ「! 礼なんていい! むしろお礼をするのはコッチの方だからな!!」


ニュアンスがちょっと変だったので



クリケット「…………」

クリケット「(…………)」ポン…



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




ガシャン…!


ウルージ「捕られた金塊はこれで全部ですかな?」

クリケット「…………」

クリケット「ああ」

ウルージ「ふふ…!」

クリケット「パーツは猿山連合軍総出で修理してる…」

クリケット「朝までには間に合うから心配はするな」

ウルージ「おーおーそれはそれは…かたじけない」

ウルージ「…………」

ウルージ「……クリケット殿」

クリケット「……?」

ウルージ「“黄金郷”はきっとありますぞ!」

クリケット「……!!」

ウルージ「見つかるといいですな!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



クリケット「…………」ギュッ…

クリケット「猿山連合軍!!!」



ショウジョウ海賊団「「ウォ~ホ~!!!」」

マシラ海賊団「「アイアイサ~~!!!」」



クリケット「ヘマやらかすんじゃねェぞ!!!」

クリケット「例え何が起きようと!!! こいつらの為に全力を尽くせ!!!」



猿山連合軍「「ウオオオオオ!!!」」



ウルージ「ふふ! ……行こう…!」

クロ「モーム」

モーム「モ!」

モーガン「……」


クリケット「ウルージ!! おれァここでお別れだ!!」

クリケット「金を……ありがとうよ………!!」


ウルージ「うむ!」

ウルージ「何から何まで世話になりましたな! クリケット殿!!」

ビビ「色々ありがとうございましたクリケットさん!!」

今回はここまで

フライングモーム








ザザー……ン



マシラ「ウッキッキ~~~~~……」ぼけー…


ウルージ「実にいい天気ですな」

ギン「ああ…眠たくなってくるよ……」ふぁ…

モーガン「がーっ…」zzz…

モーム「モ~~~~……」ウトウト…


ショウジョウ「ウォ~…ホ~~~~~……」どべー…


ドルトン「……本当に大丈夫だろうか…」

クロ「……さァな」

カルー「クエ~~…」zzz…

モーム「モ……」カクッ…

ビビ「!!! モーム君は寝ちゃダメよ!!」アセアセ!

モーム「!! モッ!!」ブンブン!

ビビ「ごめんね、モーム君…空島に着くまでの辛抱だから…」



ギン「…………なあ…ウルージさん」

ウルージ「んん?」

ギン「向こうの方…やけに暗くないか?」

ウルージ「……! 確かに……! あれはもしや……」



マシラ部下「…………!!」

マシラ部下「ボス!!! マズイッす!!!」

マシラ「……!!」

マシラ「どうしたァ!!!」

マシラ部下「南西より!!! “夜”が来てます!!! “積帝雲”です!!!」



ウルージ「!!!」

クロ「! 来たか……寝ている奴を叩き起こせ」

ビビ「カルー! 起きないと振り落とされるかもしれないわ!!」

カルー「……クエ……?」ムク…

ギン「モーガン、そろそろだぞ」ポン…

モーガン「………………あァ?」パチッ…

ドルトン「モーム君…大丈夫か?」

モーム「モー! モー!」コクコク!



ショウジョウ「ウータンダイバーズ!!! すぐに海へ入れ!!! 海流を探る!!!」

ウータンダイバーズ「「ウォ~~ホ~~!!!」」ドボボボン!!


ウォー…ホォー…!!!


ウータンダイバーズ4「反射音確認!!」ザバッ!!

ウータンダイバーズ4「12時の方角!! 大型の海流を発見!!」


ウータンダイバーズ21「10時の方角に海流に逆らう波を確認!!!」ザバッ!!

ウータンダイバーズ21「巨大な渦潮ではないかと!!!」


マシラ「! それだ!!! 船を10時の方角に向けろ!!!」

マシラ「爆発の兆候だ!!! 渦潮をとらえろ!! 退くなよ!!!」



ザバァアアアッ!!!



ウルージ「うわァァっ!!!」

ビビ「!」

ドルトン「急に波が高く…!?」

ギン「海流に近づいてるからか……!?」



ガッシィン!!!


モーム「!! モ!?」グイイッ!!


マシラ「渦の軌道に連れて行く!!!」


クロ「……おれ達はそこで何をすればいい…?」


マシラ「流れに乗れ!!! 逆らわずに中心まで行きゃなる様になる!!!」



ド ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ オ オ ォ ォ …………!!!!



ドルトン「……!!!」

ビビ「この大渦の流れに……!?」

カルー「ク…クエェ~……」ジリ…

ギン「こんなの初めて見たよ……流石“偉大なる航路”だ……!!」

モーム「モ、モ……」ごくり…

モーガン「なかなか面白ェじゃァねェか」

ウルージ「……ふむ(……渦にはいい思い出がありませんな…)」

ウルージ「しかし…あの渦がなければこの面子で旅をすることもなかったのも事実…」

ウルージ「この大渦も私の道しるべになってくれることだろう…」

ウルージ「……行きますぞ…! 空島へ!!!」



大猿兄弟「じゃあおめェら!!! あとは自力で何とか頑張れよォ!!!」


ウルージ「おーおー! 送っていただいて助かりましたぞ!!」


どっぷり…


ビビ「!!?」

ギン「…!! “夜”になった…!!!」

クロ「“積帝雲”の……空島の真下に来たということだ…」クイッ…

モーム「モオオッ…!!?」ゴオオォォ……

ドルトン「渦に飲まれる…!!」



ザプッ…



モーガン「…………」

モーガン「あァ?」

ウルージ「渦が……!?」

ギン「消えた!?」

ビビ「ど…どういうこと…!?」

ドルトン「違う……! これは……!!」

カルー「……クエ?」


クロ「…………そう」

クロ「嵐の前の静けさだ……構えておけ、振り落とされるぞ」


ゴゴゴゴ……


モーム「! ……モ?」











ズ   ド   ォ   ン  …………!!!!









オ ォ オ オ ォ オ ォ ォ ォ ……………

ォ ォ ォ ォ ォ ………

…………………

今回はここまで

いよいよ空島










ド カ ァ ン !!



モーム「…………!!! モォッ…!!!!」バフッ!!!

ビビ「…ケホッ! ケホッ!」

クロ「ハァ…ハァ……ゴホッ…!」

ギン「息が……ゲホッ! ……溺れるかと……」

モーガン「……ハァ……ハァ…」

ドルトン「ゴホ!!! ……ハァ…」

カルー「ク……エ……」ピクピク…

ウルージ「ゼェ………ゼェ…」



ビビ「! 見て!! 真っ白よ!!」

ドルトン「……! 見渡す限りの白だ…」

ギン「雲の上ってことでいいんだよな……?」

モーガン「……ならここに空島がありやがるのか…?」

クロ「その割には殺風景だ」

クロ「それに“記録指針”がまだ上を指してる」

ウルージ「ここは“白海”、島もいくつかあるが私達が目指す空島は」

ウルージ「この上の海、“白々海”にありますぞ」

ギン「更にこの上があるのか…」

今回はここまで

短くて申し訳ない…



ザザザァアアッ!!!


ウルージ「…!」ピクッ…!

モーム「!! ……モォウッ!!!」

ギン「…?」


ゲリラ「排除する」バシュッ!!


ビビ「……!? えっ…!?」

カルー「クエッ!?」

モーガン「……あァ?」

クロ「…………」クイッ…

ドルトン「…………」ザッ…


ウルージ「……“シャンディア”…!!!」



ゲリラ「……!」ピクッ…

ゲリラ「お前……“空の者”か……?  フン! 好都合だ…」ガチャッ!!


ウルージ「…!!」


ゲリラ「“青海人”もろとも消え去れ…!!!」



空の騎士「待てェ!!!」ゴォ!!


ゲリラ「!!」



ギィィ…ン!!



ゲリラ「……!!」ボフン…!!



ギン「…! ………何だ…?」

ドルトン「今度は一体…」

モーガン「………誰だてめェは」



空の騎士「ウ~ム、我輩…」

ピエール「ピエーー!!」


空の騎士「“空の騎士”!!!」ど ん !!




ゲリラ「…………」ザザァ……



空の騎士「…………」

空の騎士「去ったか…」



ビビ「さっきのは何だったの…………それに“シャンディア”っていうのも…」

ウルージ「うむ…スカイピア出身ではない故…私も詳しくは知らぬが…」

ウルージ「“神”と“神の島”を巡って対立している勢力だというのを聞いた事がありますぞ」

ウルージ「見境なく青海からくる者を襲っているとも聞いたが、ここまでとは……」


空の騎士「…! お主、空の者か!?」


ウルージ「うむ、先程は危ないところを……恩にきりますぞ」


空の騎士「……礼には及ばん…それより、何故青海の者とここまで戻って来たのだ…?」

ウルージ「…………それをここで話すことはできませんな」

ウルージ「ただこれだけは言って置くが、略奪などが目的では決してありませんぞ」


空の騎士「…………そうか…」

空の騎士「……ときにお主ら、どうやってここまで来た? やはりハイウエストの頂からか?」


ドルトン「……ハイウエストの頂…?」

ギン「いや、おれ達は“突き上げる海流”に乗って来たんだ」


空の騎士「……何と!! あのバケモノ海流に乗ってここへ!!?」


ウルージ「他のルートでは全員でここまで来ることが出来ませんからな」


空の騎士「……生半可なものではないのだな……お主の目的は」


ウルージ「もしや……すでに察しているのではありませんかな…?」


空の騎士「………………」

空の騎士「(我輩の考えが合っていれば……それは、あまりにも無謀な事だと思うが)」

空の騎士「(……何故かこの者達を止めることが出来ん…)」



カラン…!!


空の騎士「お主らに必要かどうかわからぬが……ワンホイッスル、プレゼントしよう」


ビビ「……!? この笛は……?」


空の騎士「我輩の助けが必要な時はその笛を吹くといい」

空の騎士「さすれば我輩、天よりおぬしらを助けに参上する!!!」


モーガン「使わねェなそりゃァ…」


空の騎士「使わぬのであればそれもよし」

空の騎士「ちなみにワンホイッスルとはその笛を一度吹き鳴らす事」

空の騎士「本来はそれで空の通貨500万エクストル頂戴するが」

空の騎士「“突き上げる海流”で来たとあらば、エクストルという通貨も持っていないであろう?」


クロ「……つまり、初回だけサービスでワンホイッスルをくれるという事か」


空の騎士「そのようなものだ」

空の騎士「その笛でいつでも我輩を呼ぶがよい!!!」バサ…!!

空の騎士「ピエール!」

ピエール「ピエ~~~~!!!」グゴゴ…


ウルージ「!!」


空の騎士「言い忘れたが、我が相棒ピエール」

空の騎士「鳥にして“ウマウマ”の実の能力を持つ!!」

ピエール「…………」ゴゴゴ…


ドルトン「……これは…!」


空の騎士「つまり翼を持った馬になる……即ち…」

ピエール「ブルル…」バサッ…!!


ビビ「もしかして……!!」



空の騎士「そう!!! ペガサス!!!」

ピエール「ピエ~~~~!!!」バァ…ン!!



クロ「」

ドルトン「う…う……ん?」

ギン「ペガ…サス…………?」

モーガン「わざわざ馬になる必要があったのか…?」

ビビ「モーガンさんそれを言っちゃったら…」

カルー「クエー…!!」キラキラ…!

ウルージ「……カルーは憧れているようですな」



空の騎士「勇者達に幸運あれ!!!」バッサ! バッサ!



モーム「モー…」

ギン「遠目で見るとペガサスに見えないこともない……のか?」

ドルトン「すまないギン君、私に聞かれても答える事が出来ないんだが…」

ウルージ「まあ、とりあえず進みますぞ」

ビビ「この笛も大切にしなくちゃね」

今回はここまで

クロ絶句


そして、昨日は来れなくてすいませんでした…










ドドドドドド……



ウルージ「何事もなく“天国の門”にたどり着きましたな」

ギン「シャンディア…だったか? あれから襲ってこなかったしな」

ビビ「この門をくぐればスカイピアへ着くのね」



ガチャ…


ドルトン「…ん?」



アマゾン「観光かい? それとも…戦争かい?」カシャッ!! カシャッ!!

アマゾン「どっちでも構わない、上層に行くんなら…」

アマゾン「入国料一人10億エクストルおいていきなさい、それが『法律』」


ギン「…! 人だ」

ドルトン「10億エクストル…何ベリーだ…?」

ウルージ「1ベリーが1万エクストルですからな……うーむ…」

クロ「10万ベリーだ、6人と2匹なら80万ベリーになる」

ウルージ「払えませんな…」

モーガン「払う必要もねェだろ…」ス…

モーガン「力づくでいきゃァいい」


アマゾン「好きにするといいよ」


モーガン「……あァ?」



アマゾン「あたしは門番でもなければ衛兵でもない、お前達の意志を…聞くだけだ」ゴゴゴ…


ビビ「それってつまりお金を払わなくてもここを通っていいってこと…?」


アマゾン「そういうことだよ…で、通るのかい?」


ウルージ「通りますぞ」


アマゾン「そうかい7人でいいんだね」



ガシィッ…!!



モーム「!!? モ!?」

特急エビ「…………」ガシ…


アマゾン「“白海”名物『特急エビ』…………」

アマゾン「…………」ニヤ…

今回はここまで

アマゾン

明日の夜11時過ぎに来ます。



ザザザザザザッ!!


ギン「…! コイツで滝を昇るのか!?」

ビビ「って言うより…! もう昇ってるわ!!」


モーム「モオ!? モオオ!!」ジタバタ!!


ウルージ「落ち着きなされお主ら」


ドルトン「!! しかしウルージ君……」

ウルージ「特急エビはただの移動手段で害はありませんぞ」


モーガン「…! あァ……?」ムク…

モーガン「……あれが入口か?」

クロ「そうこうしているうちに着いたな」


ザッパァァッ!!!




ザバッ……!!



ドルトン「……………!!」

クロ「…………」クイッ…

ギン「……! 島だ!!!」

モーム「モオオ……」

ウルージ「ふふ…!」

ビビ「…………すごい…」

ビビ「空の上にこんなに大きな島が……」

ドルトン「これが…“スカイピア”か…」

ウルージ「今見えているのはエンジェル島ですな、スカイピアの一部ですぞ」

ビビ「…!! 一部…?」

ウルージ「といっても、実際に人が住んでいるのはこの島だけですがな」

ウルージ「この島に隣接した形で“神の島”が存在しているのですぞ」

クロ「さっきからそうだが……」

クロ「その“アッパーヤード”ってのはなんなんだ…?」

ウルージ「アッパーヤードと言うのは神の住む聖域のことで…」

ウルージ「何人も立ち入ることが許されない土地となっていますぞ」

ウルージ「……今はもっと厳しいかもしれませんな…見ることすら許されなくなっているやも…」

ギン「なあ、その神っていうのはもしかして…」

ウルージ「うむ……エネルのことですぞ」

ドルトン「神と言うくらいだこのスカイピアを治めているのだろう…」

ドルトン「……厄介な事になったな」

ウルージ「…それはわかっていた事ですぞ」

ビビ「でもウルージさん、さっき名前を言っちゃったけど大丈夫なの?」

ビビ「それが本当ならこのスカイピアには監視の目もあるんじゃ…」

カルー「クエェ……」

モーガン「何を臆病になってやがる」

ビビ「…! だって…さっきあの“空の騎士”って人にあったときも…」

ビビ「名前だけは伏せてたのに……」

モーガン「あァ…? これから殺しに行くんだ、問題ねェだろう」

クロ「……それに…今さら手遅れというのもあるがな」

ビビ「……手遅れ…?」

ウルージ「……おそらく、『不法入国者』扱いであろうな」

ギン「……えっ!?」

ビビ「! ……一体どうして…!?」

ドルトン「…………!」

ドルトン「『天国の門』での事か……!!」

クロ「そうだ」

ギン「天国の門でのことってのは、金を払わなかったことを言ってるのか…?」

ビビ「……! でも通っていいって……!!」

ウルージ「裁きを下すためであろう」

ビビ「!」

クロ「……罪が軽くなる可能性もあるが…金が払えねェなら同じことだ」

ギン「………………」

モーガン「迎えはいつ来る…?」

ウルージ「まだであろうな」

ウルージ「先に“ホワイトベレー”というスカイピア警察部隊が来るであろう」

ドルトン「ではそれまでどうする…?」

ウルージ「エンジェル島に上陸して待つのがよかろう」

ウルージ「皆、疲れがたまっているはずですからな」

ギン「勝てる戦も疲れてちゃァなあ…」

ウルージ「そういうことですぞ」

今回はここまで

説明回

今日の夜11時過ぎに来ます。




ザザザァ………



モーム「モ゛モ゛……!!」ガジガジ!!

ビビ「……? モーム君、何を食べているの?」

カルー「クエ?」

ウルージ「! それはコナッシュですな!」

ギン「……コナッシュ?」

ウルージ「上の皮は硬いですからな………ほれ、このように裏から…」ベリッ!!

ウルージ「これでよし! 飲みなされモーム」サッ…

モーム「モオー」ゴクゴク…

モーム「……! モ…」

モーム「モオオオオオオッ!!!」ゴクゴクゴク…!!!

ウルージ「ふふ!!!」



フタタタ…



モーガン「…………あァ?」

スー「スー!! スー!!」フタタ…

ドルトン「………………」

ドルトン「きつねか……?」


ポロロロロロロン……♪…


クロ「…………」

クロ「誰だ」


コニス「………」ニコッ

コニス「へそ!!」


ウルージ「おーおー、へそ!!」



コニス「! …あら? スカイピアの方ですか?」


ウルージ「スカイピア出身ではありませんが、空の出身ではありますぞ」


コニス「……では何故、青海の方々と……?」


ウルージ「こちらにも色々と事情がありましてな」


コニス「……そうですか」



ザザザザザザッ!!!


ドルトン「! 海から何か来る……!!」


コニス「あ、父です」



パガヤ「コニスさんへそ!!!」ザザザザ…!!

今回はここまで

次回あたりでホワイトベレー蹴散らして
次の展開にいけたらなあ…と思ってます

パガヤ「はい、すいません止まりますよ」ザッ!


ウルージ「ウェイバーの扱いが上手ですな」

ウルージ「ん?……………ウェイバー…」

ウルージ「! ……そういえば、あのウェイバーのことをすっかり忘れていましたぞ!!」


パガヤ「おや? あなたは空の方ですか?」

ウルージ「うむ!」

パガヤ「では、そちらの方々は……」

コニス「青海からその方といらしたそうですよ」

パガヤ「! そうですか」

ウルージ「して、お主の名前は?」

パガヤ「あ! 私としたことが…申し遅れましたが、私の名はパガヤですいません」


ビビ「え!? いやそんな! 全然謝ることなんかじゃ……!!」

ギン「謝ることじゃないというより…謝るところじゃないんだよな…」

ギン「それになんだかこっちが申し訳なくなってくるよ」



パガヤ「! ……謝るところを間違えてすいません」


ビビ「!!」

ギン「あ……!! いやいやいや!! こっちこそ!!」


クロ「……何をやってるんだ…あいつらは」

モーガン「…………アホか…」


パガヤ「……そういえば、先ほど“あのウェイバー”と言っていましたが…」

パガヤ「何かあったのですか? よければ私に見せてもらっても?」

コニス「あ、父は“貝船”のエンジニアなんです」


ウルージ「!! それは真か!?」


パガヤ「はい、エンジニアですいません」


ウルージ「それはよかった! 古いウェイバーなのだが見ていただけますかな」

ドルトン「ウルージ君、持ってきたぞ」グッ…



パガヤ「……! これが…本当に古い物ですね…」


ウルージ「うむ、今修理していただかなくてもよいですぞ」

ウルージ「別段、急ぐわけでもないのでな」


パガヤ「そうなんですか?」

パガヤ「それなら家にいらっしゃいませんか?」

パガヤ「ちょうど“スカイロブスター”など捕れましてね」

パガヤ「“空の幸”をごちそうしましょう」


ウルージ「!! “スカイロブスター”を!?」ごくり…

クロ「オイ…ウルージ」ヒソ…

ウルージ「ん?」

クロ「これは罠だ」ヒソ…

ウルージ「それなら好都合であろう、この者たちに迷惑がかかりませんからな」ヒソヒソ…

ウルージ「…それよりどうしたのだ? 臆するなどお主らしくもない」ヒソ…

クロ「…………」

クロ「……嫌な予感がする…」

ウルージ「嫌な予感……?」ヒソ…

ウルージ「ホワイトベレーが来ることですかな? ……いやそれは私達にとっては…」

クロ「違う……もっと大きな罠だ」

ウルージ「……!!」


パガヤ「あのー……」


クロ「……!!」

ウルージ「!! んん!?」


パガヤ「“スカイロブスター”はあまりお好きでは……」


ウルージ「……あ、いや!! ごちそうしていただくのですからな」

ウルージ「喜んでお主らの家に招待されますぞ!」


パガヤ「!」

パガヤ「よかった…!! “スカイロブスター”が気に入らないのかと…」

ウルージ「!! 誠に申し訳なかった……!」

今回はここまで

スカイロブスターはうまそう




マッキンリー「そこの不審な一団待て!!!」


ウルージ「!」


ホワイトベレー「…………」ズリズリズリ…

マッキンリー「全隊! 止まれ~~~~~!!!」ピタッ!

ホワイトベレー「……」ピタッ!


マッキンリー「へそ!!!」ズビッ!


コニス「へそ!!」

パガヤ「どうもへそ!!」


ビビ「この人達がホワイトベレー……」


マッキンリー「あなた達ですね!!? “青海”からやって来られた」

マッキンリー「不法入国者7名というのは!!!」



ウルージ「いかにも」


パガヤ「…………!」

コニス「…………! (…やっぱり……)」

コニス「(…………でもそんなに悪い人達にはとても…)」


マッキンリー「…………ご協力感謝いたします」コソ…

パガヤ「………………!!」


ギン「それで…おれ達はこれからどうなるんだ?」


マッキンリー「そうあせる事もありません、“不法入国”これは『天の裁き』における」

マッキンリー「第11級犯罪でしかありません罰を受け入れれば」

マッキンリー「あなた方はその場で安全な観光客となれます」


ドルトン「罰というのは一体?」


マッキンリー「簡単な事です、入国料を10倍払ってくださいまし」



クロ「……無理だと言ったら…」


マッキンリー「……では大人しくご同行願えますか?」


モーガン「神の所へか?」


マッキンリー「ゴット•エネルの……? ……いえ、牢へです」


ビビ「……! 牢!?」

カルー「クエッ!?」


マッキンリー「はい、牢で数ヶ月の間過ごしていただきます」


ウルージ「……うーむ…アテが外れましたな……」

ウルージ「とりあえず捕まるわけにはいかなくなりましたのでな」ス…


マッキンリー「…………!」


ウルージ「暴れさせてもらいますぞ…!」ど ん !!


今回はここまで

2日程来れなくてすいません…



マッキンリー「……そうですか……では仕方ありません…」


クロ「…………」ス…

モーガン「…………」


マッキンリー「……捕らえよ!!!」

ホワイトベレー「「ハッ!!!」」ギリリ…


コニス「…………!!」

コニス「……に…逃げて下さい!! 敵いません!!!」

パガヤ「……!」


マッキンリー「…よしなさいお嬢さん…それは犯罪者をかばう言動に聞こえますよ」ギロリ…


ウルージ「…………」


マッキンリー「撃て!!!」

ホワイトベレー「“雲の矢”!!!」ビビンッ…!



ドドドドウッ!!!


ギン「……! 雲?」


ホワイトベレー「…………」ボシュ…!


クロ「…………!」


ビビ「雲の上を伝って……!!」

ドルトン「! ウェイバーと同じような原理か」


ウルージ「……フン!!」ブオッ!!


ホワイトベレー1「!? ぐあっ…!!」ガン!!!


マッキンリー「!」


ザシュッ……!!


ホワイトベレー2「……!!?」ブシッ!


クロ「…………」クイッ…

ホワイトベレー3「コイツ……!!」チャッ!


ドズッ…!!


ホワイトベレー3「……!! ……かっ…!!!」ドシャッ…!!


モーガン「…………」


マッキンリー「…………!!!」ジリ…

ホワイトベレー4「…!! 隊長!!!」

マッキンリー「!」


ウルージ「“因果”……!」ダッ!


マッキンリー「…………なっ…!!?」


ウルージ「“晒し”!!」ゴオッ!!



ド ゴ ッ !!!



マッキンリー「……~~~~っ!!!!」メキッ…!!

マッキンリー「……!!!」ドサッ…!!


ウルージ「……これで隊長は抑えましたな…では、残党を…」


ホワイトベレー「」ちー…ん


ウルージ「!」


ギン「こっちも終わったよ」パンパン…

ドルトン「結構な人数だったな」


ウルージ「おーおー、さすがですな!」



パガヤ「…………」

コニス「…………」

スー「スー……!」

パガヤ「……あのホワイトベレーを」

コニス「やっつけちゃった………!!」

コニス「青海の人はここでは運動能力が落ちるハズなのに…」



マッキンリー「ハ…ハハハ……バカ者共め……」



ビビ「!」


マッキンリー「我々の言う事を大人しく聞いていればよかったものを…」

マッキンリー「我々ホワイトベレー部隊はこの神の国の最も優しい法の番人だ」


ギン「…………」

ドルトン「…………」


マッキンリー「彼らはこう…甘くはないぞ……!!」


モーガン「…………」

クロ「…………」


マッキンリー「これでもはや第2級犯罪者! 泣こうがわめこうが…………」


ウルージ「……………」

モーム「……モ?」

カルー「クエェ……」


マッキンリー「“神の島”の神官達の手によって…お前達は裁かれるのだ!!!!」

マッキンリー「へそ!!!!」ド ン !!

今回はここまで


話が進んだ!

<パガヤの家>







ギン「いやー、うまかった!」

ビビ「ええ、本当に美味しかったわ!」

ウルージ「ふふ! スカイロブスター、大変美味しくいただきましたぞ」


パガヤ「そう言ってもらえると嬉しいですね」ニコッ


ドルトン「……それで、一体これからどうするんだ? ウルージ君」

ウルージ「うむ…そうですな…」

ウルージ「神官が来る前にこの家を出なくては迷惑がかかってしまうのでな……」

ギン「じゃあ舟で待機ってことになるのか?」

クロ「……いや、それだと神が出てこない可能性がある」

ウルージ「神官を全員倒しても出てこないかもしれませんな」

モーガン「ごちゃごちゃと……」

モーガン「こっちから打って出りゃァすむ話だ」

ビビ「…えっ!?」

クロ「…………」

クロ「まあ、お前にしては悪くない発想だ」

ビビ「!」

ドルトン「敵地に乗り込むのはいささか不安だが、黙って待っているよりはいい」

ギン「そうだな」

ウルージ「ビビ殿もそれでいいですな?」

ビビ「! …ええ!」

ウルージ「決まりですな!」


ウルージ「……ということで、私はウェイバーを置いてきますからな」

ウルージ「お主らは待っていてくだされ」

ビビ「じゃあ私たちはモーム君にスカイロブスターを持っていきましょう!」

カルー「クエ!!」

今回はここまで

二手に別れるのはマズいと思うんだ!


明日は長めに書きます









モシャモシャ…!


ビビ「ふふ! おいしい?」

モーム「モォ~!」モグモグ!


ウルージ「このウェイバー…」

ウルージ「まるで新品のようですな!!」

カルー「クエー!」

ウルージ「お主も練習すれば乗れるようになりますぞ」

カルー「! クエ?」



ザザザ……



ウルージ「…!」ピクッ…

ウルージ「……ん?」








モーガン「………………」

モーガン「遅ェ」

ドルトン「…………確かにウェイバーを置いてくるのと」

ドルトン「モーム君に食事を持っていくだけにしては時間がかかっているな…」


ギン「……!!」

ギン「モームの様子がおかしい!! 何かに掴まれているみたいだ!!!」


モーガン「……!」

ドルトン「!! 何っ!?」ガタッ…!!

クロ「…………来たか…こっちから仕掛ける前に」

ギン「!」

ドルトン「という事はあれが神官の…!!」

クロ「そうだ…モームを掴んでいるやつに見覚えはないか?」

ドルトン「…! あのエビは……!! 特急エビか!?」



ザザザザ…!!!


ギン「! 動いた!! あのまま神官のところに連れていくつもりだ…!!」


パガヤ「いえ……あれは“超特急エビ”…!!」

パガヤ「超特急エビは神の使い…運ぶ物はいつでも“神”の供えもの…」


ドルトン「…神!?」

モーガン「向こうが当たりだったか…」

ギン「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」

ギン「ウルージさん達は一体どこに…!!」

クロ「…………」


パガヤ「行き先は『神の島』の北東……『生け贄の祭壇です』」


ギン「生け贄!!?」

ドルトン「では…! ウルージ君達が神の生け贄に!!?」



パガヤ「お待ちください!! しかし…!! すいません! 違うのです!!!」


モーガン「あァ?」


パガヤ「『生け贄』とは言うものの私はこれは聞き及んだまでの話なのですが…」

パガヤ「『天の裁き』において、罪人の受ける罰は2つ…」

パガヤ「『生け贄』そして『試練』」

パガヤ「…そう聞いたことがあります」


クロ「なるほど……つまり、あいつらは『生け贄』という名の“人質”で」

クロ「実際に裁かれているのはおれ達ということだな」


パガヤ「そうです」


ギン「裁かれているのはおれ達っていうのは……?」

モーガン「……これからその『試練』とやらがありやがるんだろ」

ギン「ああ…なるほどね」

ドルトン「…だが…その『試練』というのはどういったものなんだ?」

パガヤ「具体的に説明することはできませんが…………地図でもあれば…」


クロ「これだ」ガサ…


パガヤ「これも随分古いものですね………しかし島の外形は正しいようで…」

パガヤ「ここが現在地です、“生け贄の祭壇”はそこから左上『北東』に位置しています」

パガヤ「そこへ行き着く方法は一つだけ…この島から出るミルキーロードを通り」

パガヤ「そのまま“貝船”を使い神官達のいる森を横切らなければなりません」


ドルトン「……ふむ…そこまでの道のりが『試練』というわけだな」

ギン「でも、島の外側から船で回り込めばすむ話じゃないか?」

ドルトン「それならわざわざ島の真ん中を通る必要もないな」


パガヤ「いえ……付近に上陸する事はできても、“祭壇”へ歩いて行き着く事はできません」

パガヤ「この昔の地図と今の“神の島”の大きな違いは島中にはりめぐるミルキーロード」

パガヤ「大小含め数百本にも及ぶミルキーロードが流れていると聞きます」


モーガン「どこから上陸しようがすぐに川に行く手を阻まれるってわけか」

モーガン「正面から行って神官をぶっ殺すだけなら簡単なことだな」



パガヤ「いけません油断されては!!」

パガヤ「神官達4人の強さはおそらくあなた方の想像を超えるものです」

パガヤ「その上何より“神の島”には……」


パガヤ「“ゴッド•エネル”がいらっしゃる」


ギン「……それなら願ったり叶ったりだ」


パガヤ「……!!」


モーガン「神官ごとき雑魚の首で満足できると思うか……?」

ドルトン「そうだな、我々のそもそもの目的は神官ではないしな」


パガヤ「…………!!! ……では…あなた方は……!!!」



クロ「もちろん神とやらの首を取りに行く」クイッ…


今回はここまで

ゴットエネルは懐が深いね







ざわざわ… こそこそ…



ギン「…………避けられてるな」

ドルトン「……私達が犯罪者だと知れ渡っているのだろう」


モーガン「……あァ? なんだこいつァ…」

クロ「何か宗教的な像のようだな…」

コニス「それは“ヴァース”、空に住む人々の“憧れ”そのものです」

ギン「憧れね…」

クロ「…………」

コニス「フフッ……ええ青海の人達には理解し難いものですね…きっと」

コニス「あ……こっちです船着き場は……」


スカイピア住人達「………………」


マッキンリー「………」ズリ…ズリ…

マッキンリー「…………」ニヤリ…

<船着き場>





コニス「“カラス丸”です」ばん!



モーガン「……」

ギン「…………カラスだ」

クロ「…………」

ドルトン「大丈夫なのだろうか…」


コニス「少し前までウェイバーに乗れなかった私が使ってたもので」

コニス「ウェイバーと違ってスピードは出ませんけど、風貝2コ搭載しています」

コニス「どうぞ使って下さい!」


クロ「…………」クイッ…

クロ「まあいい…これで行くぞ」



コニス「出口は2番ゲートです」

コニス「“神の島”へつながる巨大なミルキーロードへ出られるので」

コニス「…そこを通るだけです…」


ドルトン「…そうか! 助かった、ここまでの案内ありがとう!」

ギン「でもよかったのか? 船まで貸してくれて…おれ達と共犯になっちゃうんじゃないか?」

クロ「…………」

モーガン「……」


コニス「……!! ……いえ、そんな………大丈夫です…」


ドルトン「…………心なしか顔色がよくないように見えるが……」

ドルトン「気分が優れないのであれば早く家に帰って休んだ方がいい」

ギン「そうそう、あとはおれ達だけで先に進めるからさ!」


コニス「…………いえ!!」


コニス「私…………!!」

コニス「違いますよ…!」


ギン「……?」



スカイピア住人達「まさか……!!」どよっ…


マッキンリー「余計な事を言うなよ………!!」



コニス「変ですよね…………」


ドルトン「………!」


コニス「『試練』のルート丁寧に説明したり……ここへ自ら案内したり…」

コニス「まるでここへあなた達を誘導したみたい…」


モーガン「…………」


スカイピア住人達「あなた!! おやめなさい!! バカな事口にするもんじゃない!!!」


クロ「……」


コニス「逃げてくれませんか…?」


ドルトン「!」

ギン「……!」

モーガン「…………」


コニス「“超特急エビ”呼んだの…! 私なんですよね…!!!!」ポロ…ポロ…



ドルトン「!?」


マッキンリー「!!! バカ女め………!! 死にたいのか…!!? それが義務だ!!」


コニス「犯罪者を確認したら裁きの地へ誘導しないと…」

コニス「私達…! 殺されてしまうから!!!」


ギン「…………!!」


スカイピア住人達「やめたまえ君!!! 自分が何を言ってるかわかってるのか!!?」


コニス「これが“国民の義務”なんですよね…!!! ごめんなさい!!!」ポロ…ポロ…


ギン「……でもそれをおれ達に言っちまったら…狙われるのは………!!!」


スカイピア住人達「ダメだもう…手遅れだ!!! その子に近寄ってはいけない!!!」

スカイピア住人達「“裁き”が来るぞ!!!」



コオオオォオ……



ドルトン「……!!」




ズ  ン  ……!!!



スカイピア住人達「……………」



オオオォォオオォ…………



ドルトン「…………!! …これは何が……!!!」

ギン「……!!」

ドルトン「……!! コニス君は……!?」


ザッ……!


クロ「…………」クイッ…

コニス「ケホッ……!」


ギン「!!」


クロ「……まったく…余計な事を言う奴だ…」

コニス「……ごめんなさい…」

クロ「最初からわかっていた事だ……」

コニス「……!!! ………………」


モーガン「来るだけムダだったな、“空の騎士”」

空の騎士「ウ~ム、そうでもないぞ」

空の騎士「その娘を我輩に預けよ、みすみすエネルには狙わせぬ故」


ドルトン「ここから先に連れて行くわけにもいかない…」

ドルトン「しかし…あなたに任せても大丈夫なのか?」

クロ「こいつに預ける意外ない、任せてもいいだろう」

コニス「…………」

空の騎士「うむ、任せよ!」

空の騎士「して…お主らはこの国の本心を知った…“神”の力もな」

空の騎士「これよりいかに動く」


モーガン「愚問だな…神官を皆殺しにして神の首を取るだけだ」


空の騎士「そうか…幸運あれ」バサッ…!!



クロ「乗れ、行くぞ」

ドルトン「待ってくれないかクロ君」

クロ「……?」

ドルトン「ふと思ったのだが神官を全員倒すのであれば船を分けた方がよくはないか?」

ギン「!」

モーガン「…………」

ドルトン「神官は全員で4人、そして我々も4人…」

ドルトン「神官がひとつの場所に固まっているとは考えにくい」

ドルトン「おそらくは神官一人一人がなんらかの『試練』を持っていると思うのだが…」

ドルトン「どうだろう? こちらの方が早く進める」


クロ「…………」

ギン「……それだ…! それがいい!」

モーガン「……………てめェにしては面白ェ事を考えやがる」

クロ「……いいだろう…それで行くぞ」


ドルトン「…! ありがとう!」

今回はここまで

誰と誰があたるのか…







バッサ…! バッサ…!



コニス「…………」

コニス「彼らは……?」

空の騎士「行くべき進路をとった…おぬしのせいではない」

コニス「…………」

コニス「……私…あなたが誰だか知ってます」

空の騎士「我輩は“空の騎士”である」

コニス「いいえ…みんな知っています…」ぎゅっ…

空の騎士「……」

コニス「帰って来てください…!!!」


コニス「“神様”」







ザババッ…!!!



モーム「モ゛~~ッ!!!!」ガブッ!!!

空サメ「!!!!」ドフッ!!


ウルージ「……キリがありませんな…」

カルー「クエ…」

ビビ「ええ、祭壇の上にいた方がいいかも…」


モーム「モオ」ペタペタ…


ビビ「少し急な階段だけど頑張って! モーム君」

ウルージ「…………」

ウルージ「あのつるが使えそうですな」

ビビ「……え!?」

ビビ「まさか……! ウルージさんどこかへ行くつもりなの!?」

ウルージ「……ヘタに動かぬ方がいいのは分かっているが…」

ウルージ「この島にはエネルがいる」

ウルージ「これは奴に灸を据えるまたとない機会かもしれんのだ」

ビビ「…………! ウルージさん……」

ビビ「……それなら…私も行くわ」

ウルージ「……!!」

カルー「クエ!?」

モーム「モ?」

ビビ「ウルージさん……一人で行ったら絶対に無茶をするでしょ?」

ウルージ「………!」

ウルージ「ビビ殿が私を止めてくださるという事ですな…!」

ビビ「うん…! ウルージさんは故郷のことがあるもの」

ビビ「いくらウルージさんでも冷静でいられなくなる時があるかもしれない」

ビビ「そうなったら…私が必ず止めるわ」

ウルージ「…………ふふ!」

ウルージ「その時は頼みましたぞ! ビビ殿!!」






ギィン……!!



モーガン「………これで終わりか?」

ギン「みたいだな」

ギン「……しかしゴンドラが4隻も並んでるとちょっと動きづらいな…」

ドルトン「すまない……無理を言ってしまって」

ドルトン「これで川が一本道で『試練』を一つずつこなさなければいけないようだったら…」

ギン「あ…いや! 動きづらいと言っただけで……それに」

ギン「おれ達もその案に賛成したわけだし、もしそうなっててもだれも文句は言わないよ」


クロ「!」

モーガン「…………!」

クロ「そんな心配はする必要がなくなったみたいだぞ」


ドルトン「!!」

ギン「……!!」

×ギン「ゴンドラが4隻~…」

○ギン「ゴンドラが4艘~…」


ゴンドラって多分、1そう2そうって数えますよね…?
ところで“そう”っていう漢字はこれであっているんだろうか…



ギン「『沼』…『鉄』…『紐』…『玉』…」

ドルトン「……『試練』か…!!」


モーガン「…………」スィー…


ギン「あ!! おれも『鉄』にしようと思ってたのに…!!」


モーガン「あァ? おれは偉い…おれには先に選ぶ権利がある」


ドルトン「まあ…偉いかどうかは抜きにしても、モーガン君の言ったとおり」

ドルトン「選んだもの勝ち……そう、早いもの勝ちだ」

ギン「くそ~…じゃあおれは『沼』にするよ」

ドルトン「クロ君は…?」

クロ「おれはどっちでもいい…お前こそどっちがいいんだ」

ドルトン「……そうだな……では私は『紐』へ行かせてもらおう」

ドルトン「必然的に『玉』になるが…本当にいいのか?」

クロ「……くどいな…どちらでもいいと言ったはずだ」

クロ「それに…実際に神官をこの目で見てみなければ実力はわからない」

クロ「何かを表したものだと思うが『試練』の名前に惑わされるなよ」

ドルトン「……ああ!」

今回はここまで

ちなみにカラス丸にはクロが乗ってます


ビルカがウルージさんの故郷ってこのssで明言されてたっけ?

>>922
特に明言はしてないです
ビビの言葉は空全体の事を指してます









ズズズ……



ギン「……ずいぶん減速したな」

ギン「これが“沼の試練”ってやつか?」


ゲダツ「…………」

ゲダツ「(このような生ぬるいものではない…)」

ゲダツ「(はりめぐるは“沼雲”!! 一度その“沼”に捕まれば)」

ゲダツ「(もはや自力では脱出不可能!!)」

ゲダツ「(ここは生存率50%…)」


ギン「…………神官が見当たらないな」キョロキョロ…

ギン「…………ん?」


ゲダツ「(“沼の試練”!!!)」ズブブ…


ギン「…………」

ギン「……もしかして……あんたが神官か?」


ゲダツ「(沼雲仕様“雲貝”!!!)」ボオオォンッ!!!


ギン「……!! …飛んだ…!!」


ゲダツ「…………」スタッ…!!

ゲダツ「(いかにもそうだ!!! へそ!!! おれの名は“空番長”ゲダツ!!!)」

ゲダツ「(全能なる、神•エネルに仕える神官!!!)」

ギン「…………」

ギン「言いたいことがあるなら、言ってくれると助かるんだが…」

ゲダツ「!!!」うっかり!!!








ザザザザ…



ドルトン「……ここが“紐の試練”…」

ドルトン「(……紐のかけらもないな…)」


フザ「クカカ…」


ドルトン「…!!」バッ!


シュラ「よくここを選んだな」


ドルトン「……神官…!!」


シュラ「おれの名はシュラ、全能なる神•エネルに仕える4神官の1人」

シュラ「ここは生存率3%」


ドルトン「!」


シュラ「……摩訶不思議“紐の試練”……!!」

フザ「ク~カカ」ボウッ!








サトリ「ほっほほう!! へそ!!!」

サトリ「よくぞ我が“玉の試練”を選んでくれた! ほっほほう!!」


クロ「…………」

クロ「貴様が神官と見ていいんだな?」


サトリ「ほう!! ほほ~~う!! いかにも!! おれの名はサトリ!!!」

サトリ「全能なる神•エネルに仕える神官!!」

サトリ「この『迷いの森』のヴァースを掌っている!!」


クロ「迷いの森……」

サトリ「そう、この森の事だ……」ス……

クロ「…!?」

サトリ「アイイイイイ!!!」ブオッ!


ボウン!!!


クロ「……!!!」ズシャッ…!!


サトリ「そして迷うのはお前の船!!」ガチャン!!


クロ「…………」ムク…


サトリ「ほうっ!!! ここは“迷いの森”! 生存率10%!!」

サトリ「“玉の試練”!!!」








サァァ……



モーガン「…………」



しーー…ん



モーガン「………………」

モーガン「……あァ?」

モーガン「(ドクロ……)」

モーガン「…………」

モーガン「誰も居やがらねェのか…? この草原には」


スィーー……





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ビビ「……いいカルー? モーム君と一緒に舟を守るのよ」

カルー「クエ!」

ウルージ「笛はここに置いていきますからな、何かあれば吹きなされ」

カルー「クエッ!!」

ウルージ「舟を頼みましたぞ……モーム! カルー!」


カルー「クエ!!!」

モーム「モウッ!!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



カルー「クエエー……」



オーム「哀しいな……」


モーム「!!」

カルー「……!!?」


オーム「ここにいれば救いの道はあったというのに……」

オーム「まあいい……この場にいるお前達だけでも救ってやろう」スウ……


カルー「クエェ!!!」ピィイイイイイイイッ!!!!


今回はここまで

ピィイイイイイイイッ!!!!






ザザザザ……



サトリ「ほほうっ!! さァさァ早くしないと船はどんどん迷いの森へ!!」


クロ「…………」

クロ「(……この得体の知れねェ玉…何があるかわからないが…)」

クロ「(…………船を見失うわけにはいかない)」

クロ「…………」グッ……


サトリ「! ほう! お前、速さに自信があるらしいな…!!」


クロ「……!!」


サトリ「いくら速くてもおれには……」

クロ「……」フッ!

サトリ「……!? …な!!」

クロ「…………」ブオッ!!

サトリ「……くっ…!!」ガシッ…!!

クロ「!!」

サトリ「アイイイイイイイイ!!!」ボウン!!!


クロ「……!!!」ドガァッ…!!!


サトリ「ハァ……ハァ……」

サトリ「…いかん…おれもまだ修行が足りない…!!」

サトリ「……油断のできん相手だ…!!」

サトリ「常に精神を整え“心網”を研ぎ澄まさねば…!!」



クロ「…………」ガラ…

クロ「……貴様…考えが読めるらしいな…」


サトリ「いかにもそうだ! しかしそれがわかったところで次はないぞ!!」

サトリ「もう油断はしてやらねェ…」

サトリ「ほっほほ~う!!」ポーン!!


クロ「……!」サッ!


……ボン! ジャキッ!!!


クロ「! (……刃物…!!)」ザッ…!


サトリ「ほっほほう! 何が出るかはお楽しみ! その雲の名は『びっくり雲』」


クロ「…………」フッ!


サトリ「ほうっ!!」ポーン!


クロ「!」



ドオォン!!


クロ「…………ゲホッ…!!」ドサッ…!!


サトリ「ほーうほうほう!! お前の速さはもうわかった!!」



クロ「…………」ムク…

クロ「(……船はまだ見えるな……船のコースを先回りして、そこでコイツを……)」


ゴオッ!!


クロ「!?」

サトリ「アイイイイイイイイイ!!!!」ブオッ!!!



ド ゴ ォ ッ !!!



クロ「…………ッ!!!」ドッ!! ザザザッ…!!!



サトリ「ほっほほーう! ほほう! そう簡単にさせると思うか?」

サトリ「おれに勝たなければ当然先には進めないからな」


クロ「…………」ザ…

クロ「…………」

クロ「(……心を読む力……厄介だ)」

クロ「(……おれの意志が介在しない技……)」

クロ「(……“杓死”…は駄目だ…あの無数の玉が邪魔をする…)」



サトリ「万策つきたか? ほっほほーう!! ほほーう!!」

サトリ「何をしようがお前では神官のおれに敵うわけなどないのだ!!」

サトリ「いい加減安らげ!!!」グイッ…!!



クロ「…………!」



サトリ「びっくり“玉鬘”」ビュッ!!

サトリ「“玉ドラゴン”!!!」グオオオオッ!!!


クロ「……チッ! ……これも玉か…!!」フッ…!!


サトリ「逃げても無駄だぞ! おれにはお前の居場所がまるわかりだ!!」グオンッ!!


クロ「……! (……今はコイツより船を…)」


サトリ「ほっほほう!! さーあ、どれが“火炎玉”かな?? お楽しみっ!!!」

サトリ「“火薬”入りのびっくり雲と“刃物”入りのびっくり雲でできた『玉ドラゴン』!!」

サトリ「体のどこかの“火炎”玉に触れたが最後!!!」

サトリ「爆発が爆発を呼び巨体はたちまち大爆発を引き起こす!!!」



クロ「! (あそこか…!!)」

クロ「(それなら、むこうに行けば先回りになる)」


サトリ「よそ見をしている場合か!! 言ったはずだぞ!!」

サトリ「おれに勝たなければ当然先には進めないと!!」グイイイッ!!!


クロ「……お前の相手をしている暇はない」


サトリ「ほうっ!! 生意気な!!!」グオオオオ!!!


クロ「無駄だ…そいつの弱点は割れている」フッ!


サトリ「……何っ!!」



スパッ……!!



サトリ「……!!! …紐をっ!?」



ゴゴゴオ………



ズ ド ォ ……ン !!!!



クロ「…………」スタッ…!!


サトリ「玉ドラゴンが……!!!」



クロ「…………フン」クイッ…












ドルトン「…………一つ聞く」


シュラ「……ん?」


ドルトン「ウルージ君達は無事か…?」


シュラ「…………生贄の事か?」

シュラ「それならば、おれは知らん」

シュラ「まァ…奴らは“犠牲”の名の下に罪を償う必要があるがな」


ドルトン「…………」


シュラ「お前はお前の心配をしろ」トン…!

シュラ「我ら4神官の険しき試練…」

フザ「クカカ!」ギュオオオッ!!!


ドルトン「…………」グググ…


シュラ「1つとて優しいものはない!!」ゴオッ!




ギィィ…ン!!!



シュラ「!」


ドルトン「…そうか」

ドルトン「ならばこのまま船を止めずに進むしかないな」


シュラ「……ホウ…“動物系”か」

シュラ「急ぐ必要もなし…」

シュラ「どの道死ぬんだ、ゆっくりしていくといい!」ギュオ!!


ドルトン「……!!」サッ…!!



ドズッ! ……ボウッ!!



ドルトン「……!! 木が燃えた…!?」


シュラ「受けずに避けたか…」ズボッ…!

シュラ「“野生”の勘というやつか?」



ドルトン「……(燃える槍か…!)」

ドルトン「(……あたれば致命傷は免れんな…)」


シュラ「まァ……なんだっていい」

シュラ「もっと派手に動いてくれなくちゃァ困るんだ」

シュラ「せいぜい逃げ回ってくれたまえ」ギュオオッ!


ドルトン「……!」ブオッ!!


フザ「クカカ…!」


ドルトン「……!! いないっ…!?」


シュラ「…………」ビュオッ!

ドルトン「……!!」バッ!


ギィン…!!


シュラ「……いい反応だ…もっとも…」

ドルトン「…………くっ…!」ジュウゥ……

シュラ「少しかすれたみたいだが」

シュラ「フザ」


フザ「ク~カカ! クカカカカカ!!」……ボッ…!


ドルトン「……!!」バッ!!



ゴオオォォオッ!!!



ドルトン「…………!」ゴロゴロ…バッ!


シュラ「……そろそろだな」


ドルトン「……? …………!!」ググ…

ドルトン「…………!?」ピタッ…!


シュラ「動けまい…」


ドルトン「……何をした!!!」ギシ…!!



シュラ「ここの試練の名を思いだしてみろ」


ドルトン「………………!!!」

ドルトン「“紐”か!?」


シュラ「そうとも…我がエリアには目に見えぬ程細く…触れても気づかぬ程軽く…」

シュラ「だが束になれば大の男をも動けぬ程縛り付ける強靭な“紐雲”」

シュラ「さっきは派手に転がってくれたからな…」

シュラ「今までやんわりと体中についていた紐雲が絡まったんだろう」

シュラ「カハハハハハ…!!!」

フザ「クカカ…!!」バサッ…


ドルトン「…………オオッ!!!」ギシシ…!!


シュラ「カハハ!! ムダだ!!」

シュラ「犠牲も無しに生きる事はできん…!!」

シュラ「誰かが生きると言う事は…誰かが死ぬと言う事…!!」

フザ「クカカカカカ…!!!」ギュオオオッ!!


ドルトン「………オオオッ…!!!」ギギ…ギシ…


メキ……




シュラ「それがこの世の“真理”!!!」オオッ!!!



ドルトン「……ここに来たのは自分の意志…!」ギシ…!

ドルトン「弱い自分と決別するためについて来たのではないか…!!」ギシシ…!!



メキ… パキ…パキ…



シュラ「…………ん?」


ドルトン「ここで変われなくてどうする!!」ギシシッ…!!!

ドルトン「……ッオオオ!!!!」グオオッ!!!



メキ…メキ…!! バ キ ィ ッ !!!!



フザ「……!! クカカカカカ!!!」

シュラ「…!? ……コイツ…!!」

シュラ「樹木ごと紐雲を!!?」



ド ズ ゥ ゥ ゥ ………… ン ………!!!



プツ…!! プツンッ!!


ドルトン「ハァ……ハァ………」

ドルトン「紐は取れたようだな……」ド ン !!

今回はここまで

ゾオンって筋力がすごいらしい

×シュラ「だが束に~……“紐雲”」

○シュラ「だが束に~……“紐雲”がはりめぐらされている」


会話が変なところで途切れてました…










ゲダツ「…………フン!」ボオオッ!!

ギン「!」


ゲダツ「青海人一人、手間取る事もない!!!」ボウッ!


ギン「しゃべったと思ったらいきなり戦闘か…!」


ゲダツ「“沼雲バーガー”!!!」ビュン!

ゲダツ「重量は“雲”、性質は“沼”!!!」


ギン「……こんなの振り払えば…」ビュン!


ゲダツ「触れて助かる道はなし!!!」


ギン「…………!」ボフッ!

ギン「……! (振り払えない…!? 沼ってこういうことか…!!)」

ギン「……くっ!!」バッ!


ボフッ……!


ギン「…………」

ギン「……(危なかった…あのまま突っ立てたら間違いなく窒息死だ)」

ゲダツ「“ジェット”」ス…

ギン「!?」

ゲダツ「“パンチ”!!!!」ヒュッ…!



ド ゴ ォ ッ !!!



ギン「…………カハッ…!!!」メキ…



ゲダツ「…………」シュウ……

ゲダツ「絶滅種“噴風貝”!!! これにより加速する拳は相手に敗北すら知らせない……!」



ガラ…ガラ……




ギン「…………」

ギン「(……“沼雲”を避けた先にあいつが立ってた……)」

ギン「(まるでおれがそこに避けるのがわかってたみたいに…)」

ギン「……これが神官」

ギン「…………」ペロ…


ガラ……


ゲダツ「…!」


ギン「…………」グオッ!

ゲダツ「“ジェットパンチ”!!!」ヒュッ!!


スカッ!!


ゲダツ「!!」


ギン「……」ブォン!!!



ド フ ッ !!!



ゲダツ「……!!!」ミシッ…!!



ド ゴ ォ ン ……!!



ゲダツ「…………」ガラ…ガラ…


ギン「……ワリィが」ザッ…!

ゲダツ「!」


ギン「アンタじゃおれには勝てねェよ」ドン!


ゲダツ「……! ほざけ…!!!」ボオオッ!!!


ギン「…!」


ゲダツ「“ジェット”……」スッ!


ギン「(……来る!!)」ス…


ギュンッ!!!


ギン「……なっ!!」

ギン「(おれを飛び越えて後ろに……!?)」バッ!


ゲダツ「“パンチ”!!!」ヒュッ!!


ドッ!!!


ギン「……ッ!!! (逆さの体制で……!!)」メキ…!



ゴ オ ォ ン …!!!!



ゲダツ「……安い挑発に乗る気はない」シュウウ…



ギン「…………ゲホッ…!」

ギン「……(冷静だったな……挑発に乗ったように見えたのはフェイクか…)」ガラ…

ギン「……まあ…あれは挑発じゃないんだけどな」ムク…


ゲダツ「……往生際の悪い…………!!!」

ゲダツ「……挑発でないならば一体何だと言うんだ…!?」



ギン「“確信”」ド ン !!



ゲダツ「……」ピキッ…!

ゲダツ「…よかろう…!!! “沼の試練”らしく…」

ゲダツ「おれの最大の一撃をもって沈めてやろう…!!!!」ボオッ!!!


ギン「………………」グ…


ゲダツ「“ジェット”」オオ…!!


ギン「…………」スウ…




ゲダツ「“パンチ”!!!!」ビュッ!!!



ギイィン……!!



ギン「…………言っただろ」

ゲダツ「……!? (おれの拳が“流された”…!!?)」

ギン「…………」ブオッ…!!!

ゲダツ「!」



ボ ゴ ォ ッ ……!!!!



ゲダツ「…………!!!!」バフッ!!!



ギン「……アンタじゃ勝てないって」ド ン !



ゲダツ「」ズブ…ズブ…


今回はここまで

ジェットパンチ2回くらっただけで見切れるってすごい

明日の夜11時過ぎに来ます。
次スレは次回かその次が終わってから建てます。










ザシュッ……!!



カルー「クエッ……!!!」ドシャッ……!!


オーム「…………」コツ…コツ…


モーム「モオオオッ!!!!」ドドォッ!!!


オーム「ホーリー」


ホーリー「ワン!!!」ブン!!


モーム「……!!!」



ド ゴ ッ !!!



モーム「………!?」バシャァッ!!!



オーム「…………」ザッ…

オーム「神に祈るんだな」ス…

カルー「……クエ…」ポタ…ポタ…

オーム「…………」ヒュオッ…!!





ガ ギ ィ ン ……!!!



オーム「!!!」


空の騎士「少々待たせた」



モーム「!!」

カルー「…! クエ~~ッ!!!」ブワッ!



オーム「ガンフォール…!!!」


空の騎士「なかなかの相手だ不足ない、少し手荒に行こうぞピエール」

ピエール「ピエ~~~~!!!」バサッ!!


オーム「槍を振る事もままならぬ老いぼれが……!!」

オーム「ホーリー! お前は牛と鳥を」

ホーリー「ワン!!」


空の騎士「吠えておれ!!!」ギュオオッ!!!


オーム「懲りぬ男よ……!!!」



ギ キ ィ ン ………!!!!











ウルージ「…………」

ウルージ「…………これは…」


ビビ「ウルージさん! 何か見えた?」


ウルージ「これは大変なことかもしれませんぞ!!」スタッ…!

ビビ「大変なこと…!? 何が大変なの……?」

ウルージ「見てもらう方が早いですな」

ウルージ「この先ですぞ、ついてきなされ」

ビビ「ええ…」



ガササ……



ウルージ「! ありましたぞ!!」

ビビ「…! ……!!!?」

ビビ「……これって…!!?」

ウルージ「うむ」

ウルージ「間違いなく“あの”家のもう半分ですな」

ビビ「……そんな……!」

ビビ「じゃあここは…“ジャヤ”なの……」

今回はここまで

久々のウルージさん

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月11日 (土) 03:59:06   ID: GSEYiUSs

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