るちあ「陸の世界……懐かしいなぁ」 (15)

知る人ぞ知る、ある意味で伝説を残した土曜朝アニメ

「マーメイドメロディーぴちぴちピッチ」

の後日譚を勝手に考えて書きました。
知ってる方いましたらどうぞ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1395672620

>>1
伝説って?



ピッチは知っているけど全然覚えていない……
ベッカムくんぽいペンギンがいたのは覚えているが……

ガイトとの戦いに打ち勝ち、ミケルら古代人類の魂を鎮め、
世界に平和を取り戻したあの頃から数年……

当時のマーメイドプリンセス達は、人間の年齢に換算して
名実ともに大人の女性になっていた。


――――――――――

――――――

――


波音「ん~、いい気持ち~!」

るちあ「やっぱり地上の空気はおいしいね~」

リナ「あの頃から、それぞれの国の復興で忙しくて会ってる暇もなかったからな」

波音「るちあはイイわよねー。海斗くんがパンタラッサの血を引いてるから、いつでも会ってイチャイチャできたんでしょ?」

るちあ「そ、そんなことないよ。海斗も今はサーフィン以外にもお仕事が忙しいらしいし……」

波音「それに比べ、私とリナの相手は普通の人間だから……あぁ、早く渚に会いたいなぁ~♪」

リナ「……浜崎……あいつ、相変わらずなのかな……」

るちあ「ま、まあほら、せっかく地上に来たんだから。まずはパールピアリでも行っておこうよ」

るちあ「あれからすぐお姉ちゃ……にこらは地上の観察係として、こっちに戻っていったらしいから」

リナ「そうなのか? にこらさん、案外マキさんと会いたかったからなんじゃ……」

波音「あ、それあるかもね~。あたしたちの恋愛にはウルサイくせに、自分はマキさんにメロメロだったもんね」

るちあ「一応、タキさんとヒッポも行ってるからそういうことはないと思うけど」

リナ「まぁ……細かいことは置いておくとして、ひとまずパールピアリに向かおうか」





― パールピアリ前 ―

るちあ「…………」

波音「…………」

リナ「…………」



波音「……ね、ねえ、るちあ」

るちあ「……な、なに、波音」

波音「……パールピアリって……こんなに大きなビル……だったっけ……?」

リナ「これは、もう……ただのホテルじゃないな。都心のグランドホテル並の……」

>>3

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にこら「あら、るち……えーと、るちあ様! もういらしていたのですね!」

るちあ「堅苦しいのはいいよ、にこら。普通にるちあって呼んで」

にこら「あらそう。それじゃ……るちあ! 久しぶりね!」

るちあ「うん、久しぶり! お姉ちゃん!」

リナ「それにしても、大きくなりましたね……パールピアリ」

にこら「やっぱりそこが目につくわよね~、うふふふふ」

にこら「人間界の監察をするにしても、やっぱりお金が必要でね」

にこら「あなたたちがプリンセスとして頑張ってる間に、私も経営者として頑張ってたってワケなのよ」

波音「それにしても、この大きさは……す、すごいですね」

にこら「このホテルの窓から見渡せる海がウリなのは昔からだけど、そこに付加価値をつけたの」

にこら「国に定期的に連絡を取って、パールピアリ周辺の海辺を国の人に泳いでもらったのね」

にこら「で、人間界で言う【ネッシー】的なウワサをゆっくり周辺に広めていったわけ」

にこら「そしたらもう、そこから売上げウナギ登りよ! 人間ってこういう迷信が好きなのよね~」

リナ「……笑いながら言ってるぞ、この人……」

にこら「今や雑誌にも紹介される程のホテルよ。名前も【グランドホテル・パールピアリ】だから。よろしくね」

にこら「……ま、とりあえずこの話はこの辺にしておくとして」

にこら「あなたたちが地上にやってくることは、先に来たマーメイドプリンセスたちから聞いてるわ」

るちあ「えっ、もう他の人来てるの?」

にこら「あなたたち以外とっくに全員来てるわよ。朝からそれぞれ街に繰り出していったから、あなたたちも追いかけてみたら?」

にこら「あの数年前以来、地上の文化に触れてないでしょうから……街でいろいろ見ておくといいんじゃないかしら」

にこら「例えばほら、これとか」スッ

波音「……何ですか、これ? 手鏡?」

にこら「違うわ、スマートフォンよ」

リナ「スマート……フォン……?」

にこら「言うなれば、今の時代の携帯電話ね。昔あなたたちがいた頃は、まだ二つ折りのやつだったでしょ?」

るちあ「あー、思い出した! あたしがケータイ欲しいって言ってるのに、ケチなお姉ちゃんは持たせてくれなくて……」


リナ「でもこれ、ボタンがありませんけど……」

にこら「これはね、タッチで反応する仕組みなのよ。ほら」

にこら「今時の若いコはみんなこれ持ってるわね。社会問題になるレベルで」

波音「わ~、すご~い! 私も欲しいな~」

にこら「これはあげないわよ。欲しかったら自分のお小遣いで買いなさい」

リナ「いや、私たちはそもそもお金を稼ぐ手段が……まぁいいか」

にこら「とにかく、プリンセスが全員集まってから話すことがあるんだから。早く他の四人を見つけてらっしゃい!」

るちあ「は~い」





― 街中 ―

リナ「まずはかれんから探そうか」

波音「かれんがいそうな場所といったら……」

るちあ「……思い当たるのは、やっぱりあそこだよね」


― もんじゃ焼き屋 ―

店主「へい、らっしゃーい」

るちあ「えーと、どこにいるかな……と」

るちあ「……あっ、いた」

波音「やっぱりここにいたわね」

リナ「案の定というか何というか……」





かれん「あら、あんたたち。揃いも揃ってどうしたの?」

るちあ「お姉ちゃんが、プリンセスを一度全員集めてから話があるんだって。だからすぐパールピアリに戻ってほしいの」

かれん「ああ……今朝出るまえにそんなこと言ってたわね」

かれん「まぁそれは後でもいいじゃない、今のあたしはもんじゃの事しか頭にないから」

波音「ちょっとかれん、あんまり食べ過ぎるとブクブク豚みたいに太っちゃうわよ」

かれん「後でちゃんと運動しますー。それよりほら、あんたたちにまとわりつかれてたら落ち着いてもんじゃも食べられないのよ。あっち行って」

波音「ちょっと、何よその言い方ー!」

リナ「まぁまぁ波音、久々の地上なのはみんな同じなんだ。大目に見てやろう」

リナ「もんじゃもいいけど、食べ終わったらあまりブラブラせずにパールピアリへ戻ってきてくれよ。かれん」

かれん「はいはい、分かったわよ……まったく」

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