まどか「聖剣伝説?」ほむら「2よ。」 (388)

まどか☆マギカと聖剣伝説のクロスssです。

2が舞台の設定となっています。
RPGを取り上げているのでたぶん長めの展開になると予想するので
それでもいいという方は是非見てやってください。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1375345136


プロローグ

~見滝原市~

ワルプルギスの夜「「ウフフフフ!」」

マミ「きゃあっ!」

さやか「マミさん!この…なんて強さだよ!?」

杏子「魔法少女4人がかりでも駄目だってのかよ…チクショウ!」

ほむら「せっかくここまで誰も魔女化せずにやってこれたというのに…
この時間軸でも駄目だというの…なら…」

ほむらが盾の砂時計を回そうとしたその時…

まどか「ひどい…あんまりだよ、こんなのってないよ…」

QB「諦めたらそれまでだ」
「でも、君なら運命を変えられる」
「避けようのない滅びも、嘆きも、全て君が覆せばいい」
「そのための力が、君には備わっているんだから」

ほむら「!?」

避難所にいたはずのまどかがQBに連れられて、この場にやって来てしまったのだ。
急ぎまどかとQBの契約を取りやめようとしたほむらだが…




ド ド ド ド ド ド ド ド ド



突然大地を揺るがす大地震が発生した。

さやか「何なのこの揺れは!?」

マミ「震度6?いえ…7はあるわよ!?」

杏子「何だ…あの黒いのは?」

杏子が見たモノ、それはワルプルギスの夜の頭上にある黒くて…まるでブラックホールみたいな空間であった。

さやか「う…うわぁ!引きずり込まれる!?」

マミ「美樹さん!」

杏子「さやか…ダ…ダメだ…あたしらも…うわぁ!?」

まどか「さやかちゃん!マミさん!杏子ちゃん!…みんな飲み込まれちゃった…
どうしよう…」

さやか、マミ、杏子が次々と黒い空間に飲み込まれていき、ついにまどかとほむらにもその危険が迫っていた。
そしてまどかも…


シュゥゥゥゥゥゥ



まどか「キャァァァァ!?」

ほむら「このままじゃまどかまで…こうなったら!」

ガシッ

まどか「ほむらちゃん!?」

ほむら「まどか…この手を絶対に離さないで!」

ほむらは闇に飲み込まれるまどかの手を固く握り絶対に離さずにいたが、
しかしほむらとまどかも一緒に黒い空間に引きずり込まれその場にはQBと廃墟のみが残った。

QB「まどか…それにみんな…一体何処へ消えたんだ?」

はるか昔、マナの力を使った文明が地上に栄えていた。

やがて人々は、マナの力を戦争に利用するようになり、

マナの要塞と呼ばれる巨大な船を生んだ。

あまりに強大なその力は、神々の怒りにふれ、 神獣が地上へとつかわされた。

要塞と神獣の激しい戦いは、世界を炎と毒で包み、 地上からマナが失われていった。

その時、聖剣を携えた勇者によって、要塞は落とされ、神獣も人々の前から姿を消した。

戦争によって文明は失われたが、世界には再び平和が戻った。

時は流れ、歴史は繰り返す……



第1章[旅立ちの章]


~聖剣の森~

ここは聖剣の森、その滝壺の橋に三人の少年がいた。
そのうちの二人はいじめっ子のボブとネス、そして二人から遅れていじめられっ子の少年が橋の真ん中にいた。

ボブ「こののクズ!ボヤボヤしてたら、見つかって、村長にまた怒られるぞ!」

????「うぅ…だってここ高いし…」

ネス「いいから早く来いよ!置いてくぞ…」


ドッガーン


ボブ&ネス「あべしっ!?」

????「うわぁぁぁぁぁぁ!?」

ヒュルヒュルヒュル

ボブ「今…何が起きた…?」

ネス「さぁ?ところであいつは…?」

二人が少年が居た場所に目を移すとそこには橋の残骸しかなかった。
少年は先ほどぶつかってきた何かに落とされ滝壺へと落下してしまったのだ。

ボブ「俺…知~らねっと…」

ネス「お…俺も!」

二人は恐くなり少年を放って村に戻って行った。

さてその頃滝壺では…

ほむら「まどか…大丈夫だった?」

まどか「う、うん…ほむらちゃんこそ大丈夫?」

ほむら「私は平気よ、けどマミやさやか、それに杏子が見当たらないわね?」

まどか「やっぱりあの黒い空間に引きずり込まれた時はぐれちゃったんだね…」

ほむら「それは兎も角あなた契約は…」

まどか「まだだよ。契約する前だったから。」

ほむら「そう…よかったわ、まどか…お願いだからQBとは絶対に契約しないで!」

まどか「以前にも言ってたけど何でほむらちゃんは私を魔法少女にさせようとしないの?」

ほむら「それは…」

ランディ「ブクブク…」

まどか「…って私たちの下敷きになってる人がいる!?
あの…大丈夫ですか!!?」

????「親方…空から女の子が降ってきた…」ガクッ

まどか「しっかりしてーーーーーー!?」

その後まどかとほむらが少年を介抱しなんとか意識を取り戻した。

????「ふぅ…死ぬかと思ったよ。」

まどか「本当にゴメンなさい…ところで私は鹿目まどか、こっちは暁美ほむらちゃん、
え~とあなたは?」

ランディ「僕はランディ、助けてくれてありがとう(?)でいいのかな…
キミたちは何で空から降ってきたの?」

ほむら「私たちに関わらない方が身のためよ、それでここは何処なの?」

ランディ「ここ?そうだここは聖剣の森だ!?
いけない!このままじゃ村の大人たちに怒られちゃうよ…」

ほむら「聖剣の森?聞いた事ないわね。」

ランディ「何でも昔勇者様が聖なる剣を封印した場所って村長が言ってたけど…
僕も詳しい事は知らないんだ…余所者だし…」

ほむら「?」

まどか「あのさぁ…聖剣ってもしかしてアレの事?」

まどかが指を刺した場所には小河の岩に突き刺さった剣があった。

ランディ「これが聖剣?」

ほむら「けどこれは…ボロボロね、錆びついてるわ。」

まどか「きっと長い間こんなところに放置してたからだろうね。」

??「抜け…」

ランディ「今誰か何か言わなかった?」

ほむら「いいえ、何も言ってないわ。」

??「剣を抜け…」

ランディ「やっぱり…剣を抜けって言ってる。フンッ!」

ランディは剣を抜こうとしたが剣は一向に引き抜けなかった。

ガクッ

ランディ「駄目だ、きつくて抜け出せないや…」

まどか「なら私たちも手伝うよ、さっきぶつかっちゃったお詫びもしたいしね。」

ほむら「しょうがないわね、行くわよ!」

ランディ、まどか、ほむら「ん~~~~えい!…(ズボッ)抜けた!?」



パァァァァァァ



その時辺りが光に包まれ一人の騎士風の男が現れた。

??「ランディよ…剣をたのんだぞ…」シュンッ

そう言い残し男は消え去ってしまった。

まどか「今のまさか…幽霊?」

ランディ「…とりあえず村に帰ろうか…」

ほむら「賛成ね、こんなところに長居は無用だわ。」

まどかとランディが立ち上がり出発しようとしたがどういうわけか
ほむらだけその場に蹲ってたままだった。

まどか「ほむらちゃん…もしかして腰抜いちゃった…」

ほむら「…」

結局まどかにおんぶされたほむらと聖剣を持ったランディでポトス村を目指す一向であったがその道中…

まどか「あはっ!あの子可愛い♪」

ほむら「そうね、耳をピョコピョコさせてるわ。」

ランディ「やばいラビだ!そいつに近付いたら駄目だ!?」

まどか「え?こんなに可愛いのにどうして…」

ランディ「こいつらはモンスターなんだよ!
どうしてだ…いつもは森の中で大人しくしてるはずなのに…ひょっとして僕らが森にいるから…」

ほむら「なんにせよ敵なのね、なら(ガサゴソ)…?」

まどか「ほむらちゃんどうしたの?」

ほむら「いえ…なんでもないわ…」

ランディ「まどかちゃんは下がってて、こうなったら…」ガチガチブルブル

まどか「震えてる…ランディくん、ここはやめて他の道を行こうよ。
モンスターが相手じゃ最悪死んじゃうよ!」

ランディ「ダメだ…村に続く道はここしかない…
それに僕が死んだって…誰も悲しまないよ…」ダッ

ランディは先ほど抜いたボロの聖剣でラビに立ち向かった、まどかとほむらも
あんなガチガチに震えてるランディじゃ駄目だと思ったがその予想は大きく覆された。

ランディ「でやぁ!」

ズバッ

ランディはまるで訓練された剣士の如く剣を使いこなし襲ってくるモンスターたちを
一掃していったのだ。

まどか「スゴい…あれって剣の力なのかな…」

ほむら「いえ…あれは恐らく本人の才能かも…」

~ポトス村~

ランディ「ふぅ、ようやく着いた。二人とも大丈夫かい?」

まどか「うん、ありがとうねランディくん!ほむらちゃんももう歩けるみたいだね。」

ほむら「ええ、ランディ、一応お礼を言っておくわ。それにしても…」

ほむらはポトス村を見渡したが、そこは小さな森の農村部であり自分たちがいた世界とは、
大きくかけ離れていたのに驚いた。

ほむら「ここは私たちがいた世界じゃない、一体どういう事なのかしら?」

まどか「もしかしてあの空間のせいで異世界に来ちゃったとか?」

ほむら「ワルプルギスの夜だけでも大変だというのに…これじゃ先が思いやられるわ…」

ランディ「とりあえず僕の…いや…村長の家に連れてくね。何かわかるかもしれないし。」

村長の家に向かった3人だがその村長の家の前では村長の他に先ほどのいじめっ子の
ボブとネスが待ち構えていた。

村長「おぉ、無事だったかランディ!して…そのお嬢さんたちは?」

ランディ「あの彼女たちは…」

ランディが村長にまどかとほむらの事を話す前にボブがいきなり突っかかってきた。

ボブ「こ…こいつが悪いんだよ村長!こいつが行けって言うから!」

ネス「そうだよ、余所者のくせに…」

まどか「な…何なのこれ…どうしてランディくんが怒られて…」

ランディ「仕方ないよ…僕は余所者だから…」

ほむら「…」

その時村長はランディが持ってる剣に注目した。

村長「ムッ!その剣はまさか聖剣!?」

ボブ「どうしたの村長?」

村長「あぁ…なんという事だ!!聖剣が抜かれてしまった!
誰にも抜けないと思っていたが…」

まどか「あの…どういう事なんですか?」

村長「昔からの言い伝えじゃ、聖剣が抜かれる時、この村に災厄が降りかかると…」

ボブ「馬鹿野郎!なんてことをしてくれたんだ!
だからモンスターが暴れ出したんだな!!」

ボブはランディを激しく攻め立てランディを村の広場まで突き飛ばした。

ランディ「うわぁ!」

ボブ「この余所者が!とんだ疫病神だぜ!」

まどか「やめて!ランディくんが悪いわけじゃ…」

急いでまどかが二人の仲裁に入ったが…



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ



ほむら「何よこの地震は!?」

???「いかん!早くその場から離れろ!」

突然パブから出てきた男が注意を促したがもう遅かった。
突然地面に大穴が空きまどかとランディ、ついでにボブが穴の中に引きずり込まれた。

ほむら「まどかぁぁぁぁぁぁ!?」

???「この地割れ…まさか…」

一方穴に落ちたランディたちは…

ランディ「まどかちゃん…大丈夫?」

まどか「う、うん…けどあれ…」

[マンティスアント]出現

マンティスアント「キシャァ!」

ボブ「うわっ化け物だぁ!お、お前剣持ってるんだろ!なんとかしろよ!!」ガタガタ

そう言ったきりボブは穴倉の隅っこで震えていた。

まどか「なんて勝手な事を…」

ランディ「まどかも下がってて、来る!」

マンティスアント「シャァ!」

ランディ「喰らえ!」

ガキィン

ランディは聖剣を使いマンティスアントを斬った、しかしマンティスは自身の鎌で聖剣の斬撃を防いだ。
そしてランディに向かい攻撃を放った。

マンティスアント「ハァッ!」

ランディ「ぐはぁ!」

マンティスアントがランディにアシッドブレスを放ちランディは意識が朦朧とした。

ランディ自身もうダメかと思ったその時…

???「おーい!落ち着いて敵の動きを見るんだ!隙をつけ!」

ほむら「ランディ!これを受け取りなさい!」

ランディ「天使の聖杯か、これで戦える!!」

マンティスアント「シャァァァァ!」

ランディ「でやぁ!」

ランディとマンティスアントが激しい攻防を繰り広げる中、まどかはランディの戦いを見守っていた。

まどか「ランディくん…」

ボブ「あぁ、もう…早く終わってくれ…ランディを殺したきゃ好きにすればいいのに…」

まどか「何でそんな事言うの!ランディくんは一人で立ち向かっているんだよ!?」

ボブ「あいつは元々余所者で孤児なんだ…そんなヤツが聖剣抜いてあんな化け物呼んで…
全部あいつの所為じゃねーか!自業自得だろ!!」

まどか「この!」


バキッ


ボブ「ごへ!」

まどかは思わずボブを殴った、そうでもしなければ気が収まらなかった。

まどか「それでも…彼は私たちを守ってくれてる!
ガタガタ震えてるあなたや私よりもよっぽど立派だよ!!」

ボブ「…」

その頃ランディとマンティスアントの戦いもようやく決着が訪れようとしていた。

ランディ「ハァハァ、次にあいつがジャンプした時がチャンスだ!」

マンティスアント「キィィィ!」

シュバッ

ランディ「今だ!!!!」

ドバッ

マンティスアント「ギャァァァァァァ!?」

ランディはマンティスアントがジャンプした瞬間着地地点を予測しヤツが
着地したところの背後より渾身の一撃で斬撃を放ったのだ。


ドガァァァァァン


ランディ「やった、倒せた…」

???「よくやったぞ、待ってろ、今引っ張り上げてやろう。」

こうしてマンティスアントは倒されランディたちは地上に出る事に成功した。

ボブ「…くっ…」ダッ

まどか「行っちゃった…」

ほむら「あんなの放っておきなさい、それより一体…」

???「どうやらその剣は本物の聖剣らしいな、大変な事になってしまった。」

ランディ「えーっ!ど、どうしよう…」

???「世界に危険が迫った時に勇者によって引き抜かれるはずの伝説の剣だ。」

ほむら「勇者…ランディが?」

ほむらは疑う目でランディを見つめるが…

ランディ「そんな目で見ないでくれよ、これは何かの間違いだって事くらい僕にもわかってるから…」

まどか「大丈夫だよ、ランディくんは勇者だよ!
だってここまで私たちを守ってくれたじゃない!!」

???「ごほん、話を続けてもいいかな。恐らく聖剣に何かが起こったのだろう。
水の神殿のルサ・ルカさまに聞いてみるといいだろう、200年もこの地を見守り続けているお方だ。
何かいい知恵があるかもしれん。」

ほむら「水の神殿…ルサ・ルカ?」

ジェマ「では私は用があるので先に行く、私の名はジェマ。神殿で待っているぞ!」

そう言い残しジェマはポトス村から去って行った。

ほむら「水の神殿ね、私たちも行きましょう。」

まどか「そうだね、急ごうランディくん!」

ランディ「けどキミたちを連れて行くには危ないよ…それに村は今、出入り禁止だし…」

村長「その心配はいらんよ、ランディ。」

その時村長とそれに村の大人たちがぞろぞろと集まってきた。

まどか「どうしたんだろ?」

ほむら「嫌な予感しかしないわね…」

ほむらの言う通りであった。
彼らは別に先ほどのランディの戦いを称賛しに来たわけではなかったのだから…

村長「おお、ランディ!困った事をしてくれた。
その聖剣は村の守り神、突然モンスターが現れ出したのもその剣が抜かれたからかもしれぬ。」

村人A「そうに決まっておる、このままランディが村に居れば、またモンスターが来るぞえ!」

村人B「出て行け!」

村人C「そうだ!出て行け!!」

村人D「出て行け!出て行け!!」

まどか「酷い…あんまりだよ!」

ほむら「仕方ないわ、災厄が起きたのは事実だもの。」

村長「…残念だが仕方ない、ランディよ、この村から出て行ってもらう事にするよ。」

ランディ「はい、わかりました…」

まどか「そんな…ランディくんは村を守ったんですよ!…それなのに…」

ほむら「くだらない言い伝えなんかを鵜呑みにして、愚かな連中ね。」

村人A「黙れ!余所者のお前らに何がわかる!?」

村人B「パンドーラ王国だって自分とこで精一杯なんだ!この村を守ってくれるわけが…」

まどか「寄って集ってたった一人の子供を追い出して勝手な事言わないでください!
もういい…ランディくん、ほむらちゃん…早く行こう…」

ほむら「まどか…」

ランディ「まどか…ありがとう…僕のために怒ってくれて…」

そして3人はポトス村を離れようとしたが出て行く直前で村長がある話をした。

村長「…ランディよ、お前はもう覚えてないかもしれんが…
お前はまだ幼かった頃、母親と共にどこからかやってきた。
だがお前の母親はすぐに行方不明になってしまった…
私は身寄りのないお前を引き取り今日まで育ててきたが…お別れだ。」

ランディ「村長…」

村長「きっといつか母親に会えるよう祈っているよ、……達者でな。」

そして3人はゲートを通り村から出た、悲しい出発だった。

まどか「まるでRPGのゲームみたいだね、けどこんな悲しい出発酷過ぎるよ…」グスッ

ランディ「いいさ、僕は元々余所者だし…このまま村に居たらみんなに迷惑が掛かる…」

まどか「それでも…」

??「待てよーーー!」

誰かがランディたちの足を止めた、誰かと思い声の方向を向くと…

ランディ「ボブ?どうしてここに?」

ボブ「いいかランディ!絶対に死ぬんじゃねえぞ!あと…あと…さっきはありがとな…」

それだけ言ってボブは村に戻って行った。

ランディ「ボブ…」

まどか「ランディくんは少なくてもあの子たちの命を守ったんだよ!だから胸を張って!」

ランディ「あぁ、ありがとうまどか。」

ほむら「それでどうやって水の神殿へ行く気?また森の中を抜けてくつもりなの?」

まどか「またモンスターに会うのは嫌だなぁ…」

ほむら「出来れば私も…今のうちに言っておかなきゃならないけど私の武器は
あの異空間に引き込まれた時全部失ってしまったらしいの…
だから今の私は正直戦力にならないと思ってちょうだい。」

まどか「だからモンスターが現れた時戦えなかったんだね…」

ランディ「それなら…」

~大砲屋~

大砲屋「いらっしゃい、水の神殿へ行くんだろ。
ジェマさんから話は聞いている。お前さんたちの分も料金は頂いてるよ、さっさと乗りな!」

まどか「大砲屋さんって何だろ?面白そうだね♪」

ランディ「僕はコレ…あんまり好きじゃないんだけどな…」

ほむら「早くつけるなら何でもいいわ、さっさと乗りましょう。」

大砲屋「そうこなくっちゃ!さあ中に入っておくれ。」

大砲屋の指示により3人は大砲の中に押し込められ、そして…




ドッカーン



まどほむ「「キャァァァァァァァ!?」」


ヒュルヒュルヒュル


ドサッ

~神殿前広場~

ランディ「う…うぅ…だから僕は好きじゃないと言ったのに…二人とも大丈夫?」

ほむら「なんて交通手段よ…」

まどか「あんな大砲で吹っ飛ばされて…私たちよく生きていられたね…」

ランディ「どうやらここは水の神殿の付近らしいけど…」

?????「キミたち、大丈夫か?」

ランディ「は、ハイ!大丈夫ですけど…」

まどか「あの…あなたたたちは?」

ランディたちに声を掛けたのは騎士の風貌をした兵士たちだった。

ほむら(さっきのポトス村といいこの連中といいどうやらここは中世のヨーロッパみたいな時代ね。)

ディラック「我々はパンドーラ王国の魔女討伐対、私は隊長のディラックだ。」

ランディ「魔女討伐隊…それじゃいよいよ…」

ディラック「あぁ、我々は妖魔の森に住む魔女を退治しに行くんだ。」

兵士「ディラック隊長、出発準備が出来ました!」

ディラック「それでは出発!」


シュバッ


ディラック率いる討伐隊は神殿付近にあるゲートを使い、妖魔に向かった。
気になったまどかたちだったが今はジェマの言う通り神殿へ急いだ。

とりあえずここまで

まどかキャラの基本設定として現在まどほむ以外は全員離れ離れの状態
まどかは未契約、ほむらは盾に収納してた武器を全部失ってしまった
謂わばレベル1の状態です。

懐かしいww GB版の初代が好きだったなww

内容微妙だな
これからに期待

~水の神殿~

入口まで行くとそこには既に先ほどポトス村で別れたジェマが待ち構えていた。

ジェマ「待っていたぞランディ、それにまどかとほむらよ。
さぁ行こうか!」

そして3人は神殿の奥へと進むがそこに200年も生きているというルサ・ルカらしき人物はおらず、代わりに一人の少女がいただけであった。

ランディ「ルサ・ルカさまいないね。」

まどか「ねぇあなた、ルカさまを知ってる?」

少女「……」

ジェマ「これ、失礼な!ルカさまお久しぶりでございます。」

ルサ・ルカ「ふぉふぉふぉ、よく来たな。」

まどほむランディ「えー?じゃこの子が200歳のおばあちゃん!?」

驚く3人を横目にジェマはルサ・ルカと話を進めていた。

ジェマ「ルカさま、魔物たちが村々を襲い始めております。
先ほどもこの少年の村に…」

ルサ・ルカ「ふん、知っておるわ!
水の流れを通して世界中の事がわかるのじゃ!その二人の事もな…」

まどか「もしかして…」

ルサ・ルカ「おぬしらはこの世界の人間ではないのだろう、
異世界より迷い込みし者たちよ…」

ほむら「事情を知っているなら話が早いわ、教えて、私たちはどうすれば帰れるの?」

まどか「ちょっと待ってほむらちゃん!
その前にたぶん私たちと一緒にやってきた他の子たちの事もわかりますか!?」

ジェマ「待て待て、まずは暴れてるモンスターたちの事が先決だ!」

まどか、ほむら、ジェマがまずは自分の言い分をと激しく口論になってしまった。
見かねたルサ・ルカが思わず…


ルサ・ルカ「「ええぃ!黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」」


と叫んでしまった。

一喝でとりあえずその場は静まりルサ・ルカはこの現象はマナの減少によるモノと
聖剣が抜かれた影響だと判断し、聖剣の力を封じている邪悪なモンスターたちを討ち
鍛え直せば錆びれた聖剣が力を回復し進化するだろうと告げた。

そしてルサ・ルカはもうひとつの危機をジェマに伝えた。

ルサ・ルカ「ジェマよ、帝国の動きに気を付けるのじゃ。
帝国はマナの要塞を狙っておる!」

ランディ「マナの要塞ってあの世界を滅ぼしたっていうおとぎ話の?」

ジェマ「おとぎ話ではない、帝国は本当にマナの要塞を蘇らそうとしている。」

ルサ・ルカ「帝国は各地の神殿のあるマナの封印を解こうとしているらしい。」

ジェマ「パンドーラ王国でも不穏な動きがあるらしいですな、
それと帝国に何か関係が?」

ルサ・ルカ「わからぬ、ジェマよ。
国王に会い帝国に用心するよう伝えてくるのじゃ。」

ジェマ「ははっ、わかりました、それではさっそく。」

ルサ・ルカより伝言を承ったジェマはさっそくパンドーラ王国へ向かおうとするが
別れ際、ランディに向かいガイアのへそと呼ばれる洞窟へ向かい
鍛冶屋のドワーフに会い聖剣を鍛え直すようにと告げ去って行った。

そして残された3人はルサ・ルカに聖剣の事、マナの要塞の事、離れ離れになった
仲間の事、そして元の世界に帰れる方法を聞いていた。

まどか「それじゃさやかちゃんたちは…」

ルサ・ルカ「すまん、どうやら皆、今は水の無い場所におるらしい、
だが一人だけ…さやかという子だけなら感じるが…この近くにおるらしいな。」

まどか「それだけ聞ければ充分です。」

ルサ・ルカ「それとお主らの帰る方法だが…すまぬわしにはわからぬ。
だがあの御方なら知っておるかもしれん…」

ほむら「あの御方?」

ルサ・ルカ「世界一の高山に住んでおられるという賢者ジャッハ、その御方なら
お主らが元の世界へ帰る方法を知っておるかもしれん…」

ほむら「まったく当てのない話ね。
それにしてもマナの要塞、聖剣、この世界ではそんな事が…」

まどか「けどこの世界は平和なんですね。」

ランディ「そうだね、僕が聖剣を抜くまでは…」

ルサ・ルカ「気に病むでない、元々聖剣の力は弱まっていたのだ。
その聖剣が最後の力を振り絞りお前を…いやお前たちを選んだのだ。」

ほむら「ちょっと待ちなさい!今『お前たち』と言ったわよね…
それってまさか私たちも入っているの?」

ルサ・ルカ「そうじゃ、お前たちは3人一緒に聖剣を引き抜いた。
つまり3人とも聖剣の勇者たる資格があるのじゃ。
お前たち3人が一緒にこの困難に当らねばならぬのだ。」

ほむら「冗談じゃないわ、元の世界に帰らなきゃいけないってのに
そんな余所の世界の事情に手なんか貸せる余裕はないのよ!?」

ほむらは真っ向からルサ・ルカの意見に反対したがまどかは違った。

まどか「わかりました、私たちがこの世界を救います!」

ほむら「まどか…あなたは…!?」

まどか「だってランディくん一人にだけ任せておけないし…私たちも協力しよ!」

ランディ「まどか…ほむら、ゴメン…関係ないキミたちを巻き込んでしまって…」

ルサ・ルカ「では3人とも祭壇へ、聖剣とマナの種を共鳴させるのじゃ。
これは聖剣に選ばれた勇者であるお前たち3人にしか出来んのだ。」

ルサ・ルカの言う通りマナの種と共鳴させたまどかたち、そこでほむらはある事に気付いた。

ほむら「グリーフシードが浄化されている…!?」

まどか「本当だ!でもどうして…?」

ルサ・ルカ「恐らくマナの種による影響じゃな、
共鳴させた事でお主のそのグリーフシードとやらが浄化できたのじゃろう。」

ほむら「どうやらこれでこの世界でも魔力は使えるようね。」

ルサ・ルカ「それとこれを持って行け、手持無沙汰ではつらかろう。」

そう言ってルサ・ルカはほむらにある物を渡した、それは…

ほむら「これは槍?出来れば重火器の方が良いんだけどこの際贅沢は言えないわね。」

まどか「まるで杏子ちゃんみたいだね!あの…私には…」

ルサ・ルカ「…」

まどか「無いんですね…」

ルサ・ルカ「すまん、ここは神殿でな、武器なんて本来なら置いてないのじゃ…」

ほむら「心配要らない、まどかは私が守る。
何処の世界に行こうとそれだけは絶対に変わらない!」

ランディ「ぼ…僕もキミたちを守るよ。何があっても必ず…」

まどか「ふたりとも…」

ルサ・ルカ「話は済んだようじゃな、ではまずジェマの言うようにパンドーラ王国へ向かえ。
しかしあの国は今危険じゃから注意するんじゃぞ!」

ルサ・ルカやジェマの言うパンドーラ王国を目指すまどかたち、だがほむらは
ルサ・ルカとの別れ際にある事に気が付いた。

ほむら「あの指輪…まさかソウルジェム…?」

こうして水の神殿からパンドーラ王国を目指す3人であったがその道中に思わぬ邪魔が…

ゴブリンA「オマエラウマソウ、クワセロ!」

ゴブリンB「カワイイオトコ、オレスキ!オンナハコロス!」

ランディ「ゴブリンだ!二人とも逃げて!?」

ランディはなんとかまどかとほむらを逃がすがその所為で自分が捕まってしまった。

ゴブリンA「ニゲラレタ。」

ゴブリンB「ドウデモイイ、カワイイオトコ、オレタチツレカエルダケ。」

残されたまどかとほむらは隠れて一部始終を見ていた。
そして二人はゴブリンの後をつけランディが捕らわれているゴブリンの村までやってきた。
ゴブリンの村の広場では火を灯した大窯の中に熱湯がグツグツ煮えられており、
その中にはランディともうひとり顔は見えないが簀巻きにされた人間の姿があった…


まどか「ど…どうしよう…ランディくん食べられちゃうよ…」

ほむら「とは言っても…私たちの武器は現状この槍一本だけ、
時を止めてランディを助けるにしてもこれじゃかなり厳しいわね。」

まどか「そんな…」

その時まどかたちの背後から急に声がした。

???「ちょっとちょっと、アンタたち、何してんのよ?」

まどか「ヒッ、誰!?」

ほむら「この!」ジャキッ

まどか「待ってほむらちゃん、その人は…」

ほむらは背後にいた者に槍を向けるがそれは先ほどのゴブリンではなく人間だった。
しかも年齢はまどかたちと同い年の少女であった。

???「危ないじゃないの!?危うく殺されるところだったわ…」

ほむら「急に後ろから声を掛けてくるからよ、あなたは誰なの?」

???「私の事はどうでもいいわ、それよりあそこに捕らわれている人たちを、
助けたいからあなたたち協力してくれる?」

まどか「でもどうやって?」

???「こうするのよ!」ドンッ

まどほむ「「キャァッ!?」」

少女に押された二人はゴブリンの村に出てきてしまい…

ゴブリン「……」

ほむら「あの…その…」

まどか「えへへ…」

ゴブリン「テキダー!?ブッコロセー!!」

まどか「きゃぁぁぁぁ!?」

ほむら「まどか捕まって、逃げるわよ!」

???「さてと、この隙に…」



グツグツ



ランディ「…ブクブク…」


簀巻きの中の人「…私って本当バカ…ブクブク…」


???「…二人とも茹蛸になってるけど…生きてるよね?」

まどかとほむらがゴブリンに追われている隙に少女はランディともうひとりの生贄を救出する事に成功した。

まどか「ハァハァ…なんとか逃げ切れた…」

ほむら「あなたねぇ…やるならやるでちゃんと言いなさいよ!」

???「ごめんね、急いで助けたかったら形振り構ってられなくてさ。
けど…」チラリ

ランディ「?」

???「知り合いが捕らわれてるのかと思って助けたけどゴメン人違いだったわ。
それじゃ私急ぐからもう行くね、アンタたちも早くここから立ち去った方が良いわよ!」

そう言って少女は早々といなくなってしまった。

ランディ「ゴメンよ、僕の所為でキミたちにまで迷惑かけて…」

まどか「そんな事ないよ!ランディくんのおかげで私たち助かったわけだし。」

ほむら「ところでこの簀巻きの中の人、いい加減出してあげないと死ぬわね。」

まどか「あぁ、そうだった!あの…大丈夫ですか!?」

恐る恐る簀巻きを解くとそこには…

ほむら「え?」

まどか「あ?」

ランディ「女の子?」

茹でさやか「どうも……さやかちゃん……でーす……」

まどか「さやかちゃんだー!?けど随分グニャグニャに…」

ほむら「美樹さやか…あなたという人は…こんな簀巻きにされて茹蛸にされてどこまで愚かなの?」

………

>ほむら「グリーフシードが浄化されている…!?」

ソウルジェムじゃね?

茹蛸状態のさやかを見かねた3人は一度水の神殿まで戻りルサ・ルカにさやかを回復させてもらっていた。


~水の神殿~


パァァァァ

ルサ・ルカ「ふぅ終わったぞ…それにしてもまさか出発早々、
こんな短時間で戻ってくるとは思わんかったが…」

まどか「えへへ…」

ほむら「ほら…もう回復は済んだでしょ、さっさと起きなさい!」

さやか「よっしゃー!愛の戦士さやかちゃん復活ー!!ルサ・ルカさんありがとね☆」


キラリーン

美樹さやかが仲間になった。


まどか「でもさやかちゃんは何で大窯で茹でられてたの?」

さやか「確か変な空間に飲み込まれて落っこちて気絶してそれっきりかな…
そんでここどこ?ランディっていったっけ?アンタ何者!?」

まどか「さやかちゃん…つまりこの世界の事何も知らないんだね…」

ほむら「見事に何の情報も持っていない、とんだ役立たずだわ…」

まどか「と…とにかくもう一度パンドーラ王国目指そ!今度は大丈夫だから!」

そしてさやかが合流しパンドーラ王国へ向かった一行であったが…

>>63
本当ですた…

>ほむら「グリーフシードが浄化されている…!?」×

>ほむら「ソウルジェムが浄化されている…!?」〇
に訂正

~パンドーラ王国~

門番「お前たちの事はジェマ殿から話を聞いている、通行許可は出すが…
しかしこの国の人間とはあまり話さない方が良いぞ。」

まどか「さっきのポトス村よりも人はいるけど何か不気味だね。」

ほむら「そうね、生気を感じられないわ。まるで魂を抜き取られた感じ…」

さやか「そんじゃコミュ障の転校生に代わり一丁さやかちゃんが話してきてあげましょー!」

ほむら「誰がコミュ障よ…」

さやか「すいまっせーん!そこの人ちょっといいですか?」

国民「……」

さやか「あの…聞きたいんですけど?」

国民「……」

さやか「ちょっとシカトしないでよ!」

国民「……」

まどか「行っちゃった、しかも何も喋ろうともしないなんて…」

ほむら「美樹さやかがうざいだけ…ってわけでもなさそうね。」

さやか「なんだとゴラー!?」

ランディ「仕方ないよ、この国は今…魔女エリニースの呪いにかけらているんだから…」

まどか「魔女エリニース?そういえば水の神殿に行く時に兵隊さんがそんな事を言ってたね。」

ランディ「僕も噂でしか聞いた事ないけど、魔女エリニースがこの国に呪いをかけて
人々の魂を抜き取っているらしいんだ。
それで王国はもう何人も兵隊を出してるけど…誰も帰ってこないらしい…」

まどか「そんな…酷い…」

ほむら「今の私たちにはどうする事も出来ない話よ、それよりもお城を目指しましょう。」

~パンドーラ城~

兵士に案内され王の広間へ向かおうとしていたがその途中にある一室から大声が聞こえてきた。

???「パパのバカ!自分の事は自分で決めるわ!?」

まどか「あなたはさっきの…」

ほむら「さっきはよくもやってくれたわね。」

???「アンタたちはさっきの…マヌケな連中!?
ちょうどいいわ、私と一緒にこれから来なさい!助けてあげたでしょ!」

ほむら「美樹さやかはともかく私たちがマヌケなわけが…ていうか勝手に話を決めないでちょうだい!」

まどか「大体あなたは誰なの?」

プリム「あ、そっか、まだ自己紹介まだだったね。
私はプリム、これからヨロシクね!!」

まどか「は、ハイ、こちらこそ!」

ほむら「そうじゃなくて…」

ジェマ「お前たち何を騒いでおるか!」

ランディ「ジェマ!」

ジェマ「どうやら魔女エリニースが何のためかわからぬが、
街の人々の生気を抜いてるようだ。
しかも生気を抜かれた人間は街外れにある古代遺跡に出入りしてるそうな、
私はこれより遺跡に潜入しようと思う、お前たちはガイアのへそへ急げ。」

ジェマはランディたちにガイアのヘソへ向かうように言い残し古代遺跡へ向かった。
残ったランディたちはパンドーラ国王に会うが王は国の状態で頭がいっぱいのありさまだった。

パンドーラ国王「困った事じゃ、いつ帝国が動き出すかわからぬのに、
民も兵士も抜け殻のようじゃ…
エルマンの勧めで魔女の討伐隊を派遣したが…全滅してしまったようじゃ…」

プリム「なんですって!?じゃぁディラックが魔女の下へ向かったのは
パパが仕組んだ事だったのね!
ディラックから私を引き離そうとしたんだ!許せない!」

兵士「無礼者!」

エルマン「これプリムやめんか!?大人しく見合いを受けるのじゃ!」

プリム「ふん、なにさ!行こうみんな!」

ほむら「冗談じゃないわ。」



カチッ



…………


プリム「あれ?私今みんなと一緒に行こうと部屋を飛び出したのに…パパに捕まってる…!?」

エルマン「捕まえたぞプリム!さぁ見合いをするのじゃ!」

プリム「嫌だ!離して!私はディラックを助けに行くんだ!!」

まどか「今のほむらちゃんの仕業だね、けどどうして…?」

ほむら「どう見てもお見合いとやらが嫌で家出する我が儘娘でしょ。
そんなのに付き合ってる暇はないわ。」ファサッ

さやか「けどあの子…恋人がいるみたいだけど…」

ほむら「つまらない事に関わってる暇は無いわ、私たちはマミや杏子を
探さなきゃいけないし、何よりこの世界の平和とやらを守らなきゃいけないみたいのよ。
まったくくだらない…」

さやか「うりゃ!」

ズバッ

エルマン「ぎゃあ!?」

さやか「ほら早く逃げるよ!」

プリム「う…うん!パパゴメン許して!」

エルマン「待つんじゃプリムー!」

兵士「この狼藉者め!捕まえろ!」

ほむら「あぁ…この騒ぎで兵士がぞろぞろと…」

まどか「どうしよう…」

ランディ「こうなったら一気に切り抜けよう!」

ほむら「仕方ないわ…全員私の手に捕まって…」


カチッ


ほむらは時を止め兵士たちの追撃をかわし、そのままパンドーラ王国を後にした。

さやか「いやー助かったわ、ありがとうね転校生♪」

ほむら「うらぁ!」ボカッ

さやか「ぐへっ!?」

まどか「あぁ!ほむらちゃんがさやかちゃんの頬にパンチを…」

ランディ「痛そう…」

さやか「ちょっと!人がお礼言ってるのに何でグーで殴るのよ!?」

ほむら「何でですって?これで私たちはお尋ね者よ!
ただでさえ見知らぬ異世界に来て大変だっていうのに…
これ以上揉め事起こしてどうするのよ!このトラブルメーカー!?」

さやか「だって仕方ないじゃん、この子が大変そうだったし…
それに恋人が危険とあっちゃ放っておけないでしょ…」

プリム「さやか…」

まどか「さやかちゃん…上条くんの事を重ねちゃったんだね…」

ほむら「まぁもう済んだことをこれ以上問い詰めても仕方ないわ、
けどここまで休み無しだったから何処かで休憩を取れないかしら?」

プリム「それならいいとこ知ってるわよ。」

3ならやったことあるし!支援

~キッポ村~

ほむら「パンドーラ王国はあんな荒れ様だったのにここはそうでもないのね。」

プリム「今のところ狙われているのは人の多いパンドーラだけみたい
他のポトス村やキッポ村は平気みたいだし。」

ランディ「ポトス村か…」

まどか「ランディくん…」

プリム「?」

さやか「そんな事よりさ、早く宿屋へ行こうよ!私もう疲れちゃったよ!」

プリム「その前に寄って行きたいところがあるんだけどいいかな…」

コンコン

プリム「失礼しま~す。」

大砲屋「なんじゃねキミたちは?」

まどか「あーっ!さっきの大砲屋さんだ!?」

ほむら「あなた…さっきはよくも私たちをあんな目に合わせてくれたわね!
おかげでこっちは死ぬところだったわ!」

大砲屋「ハァ?ワシはキミたちに会うのは初めてじゃが…
あぁなるほど、ひょっとしてワシの兄弟に会ったわけかい!
ワシの兄弟は世界中におるでこれからもよろしくなぁ!」

奥さん「ゴメンなさいね、うちの旦那兄弟が多くて時々私でも
誰が誰だかわからなくなるのよ。」

ランディ「お嫁さん居たんだ…」

まどか「しかも美人の奥さんだよ…」

ほむら「意外とリア充なのね…」

プリム「ゴメンみんな!こっちじゃなくて隣の家だった!?」

~ディラックの両親の家~

ディラック母「息子のディラックは忙しいとかでちっとも帰ってこない。
こんなに近いというのにのお…」

ディラック父「隣の王国は大変だっていうねぇ、この村は至ってのんびりしたもんじゃよ。」

プリム「……」

その夜宿屋にて―――

ほむら「結局ディラックの事、ご両親に何も話せなかったわね。」

プリム「言えるわけないじゃん…」

まどか「けど大事な一人息子さんなんだね、ご両親に大切に育ててもらったのがよくわかるよ。」

プリム「でしょ!ディラックのご両親はいい人たちだしそれにディラックもいい人なのよ!
私はディラックを助けるためならなんだってするわ!」

さやか「プリム!私もアンタの恋路応援しちゃうよ!」

プリム「ありがとさやか!けどディラックに惚れちゃ駄目だよwww」

さやか「安心なさい!さやかちゃんには既に意中の相手がいますからね!」

女子たちが会話に盛り上がってる頃、ランディは一人宿屋から出て夜空を眺めていた。

ランディ「両親か…」

まどか「ランディくん…大丈夫?」

ランディ「まどか…どうしてここに?他の子たちと話してたんじゃないのかい?」

まどか「ランディくんが出て行ったから気になって、どうしたのかなと思ったんだ。」

ランディ「心配かけてゴメンよ、けど大丈夫だよ。」

まどか「嘘だよ!ランディくん嘘ついてる!?
ポトス村の事やそれに…
さっきのディラックさんのご両親の話を聞いて何か想ってたんでしょ!」

ランディ「……村長から僕は母親に捨てられた子供だと聞かされてさ…
村の人たちからも…それに生まれた頃に母親からも捨てられてたなんて…
僕はひょっとして要らない人間なんじゃないかって思ったんだ…
それにジェマやルサ・ルカさまが僕が聖剣の勇者だというけど、
それってつまり僕が死んでもいい人間だから選ばれたんじゃないかなって…」

まどか「そんな事無いよ!あなたはこの世界に来た見知らぬ私たちを、必死で守ってくれた…
私はその事に今でも感謝しているんだよ!
だからお願い、簡単に死ぬだなんて言わないで…」

まどかは涙ぐんでランディに想いを伝えた、それを影で見守る者も…

ほむら「まどか、あなたはやはり優しすぎる。
その優しさが世界を滅ぼすかもしれないのに…」

さやプリ「zzz♪」

翌日一行はガイアのヘソまで来たがそこで意見が真っ二つに対立していた。

まずはプリム、彼女はこのまま妖魔の森へ行き魔女エリニースを倒すと言う。

プリム「魔女エリニースを倒せばパンドーラ王国は元通り平和になって
捕らわれてるディラックだって戻ってくる!何がいけないのよ!?」

対してほむらの意見、彼女はジェマの言う通りこのままガイアのヘソへ行き
鍛冶師に聖剣を研いでもらうと言うのだ。

ほむら「無理矢理付いてきたあなたの都合なんてどうでもいいわ。
私たちはこのままドワーフの鍛冶師のところへ行き聖剣を鍛えてもらうのよ。」

プリム「そんなボロい剣なんてどうでもいい!エリニースを倒せば全部元通り解決よ!」

ほむら「甘いわね、今まで何人の兵士が行っても帰ってこれなかったところでしょ。
今の私たちが行ったところでどうする事もできない、どうしても行きたいというなら
せめて装備を充実させてから行くべきだわ。」

さやか「私はプリムの意見に賛成だな、エリニースを倒しちゃえば全部解決するんでしょ。
だったら早くエリニースを倒しに行こうよ。」

まどか「私はそのどうしよ…プリムちゃんの言ってる事も正しいし、
けどほむらちゃんの言う事も理に適ってるし…」

プリム「ランディ!あなたはどうなの!?私たち?それともほむら?
どっちが正しいと思う!?」

ランディ「ぼ…僕はほむらの意見に賛同するよ。
正直今の僕らの装備じゃ魔女エリニースに勝てる見込みが無い…
けどドワーフの鍛冶師に聖剣を鍛えてもらえばなんとか戦えるんじゃないかと思うんだ。」

プリム「何よそのひ弱な意見は!男ならもっと強気で行きなさいよ!」

さやか「きっとこいつ自分が孤児だからディラックさんに嫉妬してんだよ!」

プリム「え?」

まどか「さやかちゃん!?」

さやか「私昨日聞いちゃったんだよね、自分は母親に捨てられたとか
死んでもいい人間だとか、それってつまりディラックさんに対する嫉妬じゃん!
女々しいよそういうの!」

ほむら「美樹さやか…さすがに人には言って良い事と悪い事があるわよ…」

さやか「だからさっさと魔女エリニースを倒しに…」




ドガッ



さやかは鉄拳を喰らいその場でダウンしてしまった、驚いて誰が殴ったか確かめてみると…

さやか「ゲフッ…まどか…アンタ何で…」

まどか「さやかちゃん…謝って…」

さやか「ちょっと…待ってよまどか…殴ったアンタが謝るならわかるけど何で私が…」








まどか「「ランディくんに謝ってと言ってるの!!!!!」」







さやか「…え…?」

ほむら「あぁ…まどか…」

プリム「…」

ランディ「…」

とりあえずここまで
さやかちゃんはこの手を役をやらせると輝くのは気のせいでしょうか?


流れ的にはプリムと別行動のルートかな?

まどかがグーパンなんかするか?
どうもキャラ崩壊してるな

ほほう懐かしいな。バグに泣かされたっけ。

しかし序盤でパーティがこんな人数膨れてたらコマンドリングがえらい忙しいことになりそうwwww

このまどか何かとすぐ殴り過ぎだろwww

まどか「殴ってゴメンね、けど今のは間違いなくさやかちゃんが悪いよ。
親がいない事を勝手に言い触らしてランディくんを傷つけて…いくらさやかちゃんでも許さない!!」

さやか「う…うるさいよ!私は…プリムやディラックさんを想って…」

プリム「ありがとうさやか、けど今のはいくらなんでも言い過ぎだよ…」

さやか「なにさ…みんなして私を悪者扱いして!?
もういいよ、私だけで魔女を退治しに行ってやる!!」ダッ

プリム「待ってさやか…」

さやか「ついてこないで!!」

結局さやかはひとりで魔女エリニースを退治しに妖魔の森へ向かった。

ランディ「ゴメンよまどか、僕の所為でキミとさやかが喧嘩してしまうなんて…」

まどか「ランディくんは気にしないで、今のはどう考えてもさやかちゃんが悪いから。」

プリム「あの…追いかけなくて大丈夫なの?」

ほむら「放っておきなさい、返って逆効果よ。
今までのループの経験上、ああなると美樹さやかは何を言っても聞く耳持たないわ。
頭を冷やすまでひとりにさせましょう。
それよりもプリム、あなたはこれからどうする気?
ひとりで魔女エリニースを倒しに行くなんてあまりお勧め出来ないけど…」

プリム「さやかがあんな状態じゃ私だけで行ったところで仕方ないわ。
しょうがないからアンタたちと一緒に行ってやるわよ…
けど魔女退治もやってもらうからね!!」

ほむら「任せなさい、魔女退治は魔法少女の本職なんだから。」

プリム「魔法少女?」

さやかと別れた一行はそのままガイアのヘソの洞窟へ行き道中苦戦しながら、
ようやくドワーフの村へ辿り着いた。

~ドワーフの村~

ランディ「ここがドワーフの村か。」

まどか「みんな私よりも小さいんだね…」

プリム「それで鍛冶屋って何処にいるのよ?」

ほむら「村人に聞いたけどあの村外れの洞窟に住んでるらしいわよ。」

~鍛冶屋の家~

ランディ「この剣なんですけど…」

ワッツ「お、ちょっとその剣見せて!
どひゃー、こりゃあ酷い!放っておくと折れちゃうぞ!
俺の名はワッツ、名鍛冶屋だ!どうだ、100ルクで直すぞ!」

まどか「どうしようか?」

プリム「何よ、100ルクくらいさっさと出しなさいよ。」

ほむら「まさか有料だとは思わなかったわ…
ルサ・ルカにジェマ…こういう事はちゃんと言っておきなさいよ!」

ぶつくさ文句を言いつつほむらは100ルク支払い、ワッツは聖剣を研ぎ始めた。



トンカントンカン


ジュー


ワッツ「ホレ、鍛え直したよ!こんな名刀見た事もねえ!
錆びつかせておくには勿体ねえ、見てるだけでウズウズするぜ。
いつかは俺もそんな剣を作ってみてえもんだ!」

ランディ「ありがとうございます、さっきとは手触りが全然違う…
まるで剣が生き返ったかのようだ。」

まどか「よかったねランディくん!」

その時ワッツのハンマーが光を発した。

ワッツ「おろっ!?ど、どうした事だ?俺のハンマーが光り出したぞ!
え~それが聖剣!?こりゃあたまげた!聖剣の力がハンマーにも宿りやがったのかも!?
よし、試しに斧でも作ってみるか!後でまた来てくれよ!」

ほむら「斧ねぇ…そんな物より銃器がほしいのだけれど…」

まどか「ほむらちゃん贅沢言っちゃ駄目だって!」

ランディ「それよりもワッツが斧を作るまで時間があるけど、宿屋で休もうか?」

ワッツ「なら見世物小屋さ、行ってみるといいぞ。
なんでも変な人間が妖精の子供を見世物にしてるっちゅう話だかんな!」

プリム「見世物小屋か、面白そうだし行ってみようよ!」

まどか「そうだね、ここまで大変だったから息抜きにいいかも。」

~見世物小屋~

長老「ハイ、いらっしゃい。ドワーフ村の名物の見世物小屋へ!
50ルクで見られるよ!」

プリム「ほむら!お金、お金!」

ほむら「普通は誘った方が払うものだけど…」

まどか「しょうがないよ、プリムちゃんは無一文で家出しちゃったからね…」

ほむら「まったく剣の研ぎ代やらその他装備品の購入で我が家の台所は火の車なのよ。
少しは自重しなさい。」

プリム「そんなケチ臭い事言ってるから駄目なのよ!
もっと明るくなろうよほむら!」

ほむら「ムッ!ならこのショーが面白かったら笑ってあげるわ。
さぁ50ルク払ったんだしさっさと始めなさい。」

さっそくショーを見るが舞台からはフードを被った人間が出てきた。

フードの人「さぁみなさん!ショーの始まりだぁ!」

ほむら「ドワーフの村に人間?珍しいわね。」

ランディ「きっとあの人がワッツの言ってた人の事かも。」

フードの人「まずは世にも奇妙なラビ男!」

まどか「あぁ!舞台から何か出てくるよ!いきなりラビ男登場だよ!」


ラビ「ピヨピヨ」

男「…」


ほむら「気のせいかしら…私には男とラビしか見えないのだけれど…」

ランディ「奇遇だね、僕もだよ…」

まどか「酷い…こんなのってあんまりだよ!?」

プリム「金返せこらー!!」

フードの人「ラビと男でラビ男!!」

全員「ブー!ブー!」

フードの人「え?バカにすんな?さすがはお客さん眼が肥えてるねぇ!
それでは正真正銘なんとも珍しい妖精の子供だぁ!!」

ランディ「妖精の子供…本当にいるんだ…」

まどか「妖精の子供ってそんなに珍しいの?」

プリム「当然でしょ!確か何処かにある妖精の森って場所にしかいないって聞いたけど…
けどそれがどうしてドワーフの村にいるのよ!?」

妖精「シクシク、あぁ優しいお兄様、お姉さま。僕を助けてくださいませ…」

フードの人「さぁ大変だ、お立合い!聞くも涙!語るも涙!涙!涙!の悲し~いお話!!
この子には返さなければならないお金が50000ルク!
こうして働き少しずつ返しているわけだ!さぁ心優しいお客さん!
100ルクだけでもいいから助けてあげてちょうだいな!」

ほむら「……どう見ても詐欺臭い…」

プリム「クスン…久しぶりに感動したわ…」

ランディ「あぁ、まったくだよ…」

まどか「うぅ…ヒック、グッスン、100ルクと言わず私たちの有り金全部持っていって!」ジャラッ

ほむら「ちょっとまどか!?」

妖精「げっへっへ!サンキュー!もーらいっと!なんだよさっさと帰んな!」

フードの人「バカッ!最後にドジ踏むんじゃねぇ、さぁショーはこれで終わりだ!
妖精の子供に盛大な拍手!!」

パチパチパチパチ

>>95
ちなみにまどかはプリムの装備品であるナックルでさやかちゃんをぶん殴っています

プリム「いやぁー!久しぶりに感動させてもらったわ!」

まどか「うん、あの妖精の子幸せになれるといいね!」

ランディ「あの…ほむら…どうかしたの?」

ほむら「どうもこうもコレで私たち一文無しよ、この先どうする気よ?」

プリム「お金なんてどうせモンスター倒せば稼げるわけだし気にしない!気にしない!」

ほむら「それにさっきのフードの人…アレはひょっとしたら…行くわよ!」

まどか「ちょっとほむらちゃん、何で見世物小屋の裏部屋に行くの!?」

~長老の家~

まどか「ダメだよほむらちゃん、勝手に人の家に上がりこんじゃ…」

ほむら「シッ、話し声が聞こえるわ。」

妖精「へへん、どうだい!オイラの演技力!あいつら結構涙ぐんでたぜ!!」

フードの人「な~に、あたしの話し方がうまかったんだよ!
それにしてもボロい商売だぜまったく♪」

ほむら「やっぱりそういうカラクリだったのね。」

妖精「どひぃっ!今の聞いてた!?」

長老「許してくだされ、この子は本当に妖精の子供なんじゃ!
妖精の森に住んでたらしいのじゃが、洪水に飲まれてここまで流されてきたらしいのじゃ。」

フードの人「そういうわけだから勘弁してやってくれよ、なっ、頼むよ!」

ほむら「謝る時はちゃんとフードを取りなさい、佐倉杏子!」

まどか「えぇ!この人杏子ちゃんなの!?」

杏子「なんだ…バレてたのか、いつから気付いてた?」

ほむら「最初からよ、あなたみたいな声の人他にいるもんですか。」

杏子「チッ、魔法力をケチって安い変装したのが仇になったわけか。
そんでアンタらは何をしにここに来た?
どう見てもあたしを探しに来たってわけじゃなさそうだし…」

そしてほむらは杏子にこれまでの事を全部説明した。

杏子「なるほど、聖剣にマナの力ねぇ…おまけにさやかのバカと喧嘩別れ…
正直関わりたくねぇ事ばかりだな。」

ほむら「それには同意するわ、けど冒険を続ければ元の世界に帰れる方法が見つかるかもしれない。」

まどか「だからお願い、杏子ちゃんも一緒に行こう!」

杏子「冗談じゃないね、あたしは面倒事に関わるのは御免だよ。
それに元の世界に戻ってもあたしには何もないし…」

まどか「杏子ちゃん…」






ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ





その時突然ドワーフの村を激しい地震が襲った。

ランディ「地震!?」

プリム「どういう事よ!」

全員で外に出てみるとそこには…

[パド&ブラッドローバー]出現

まどか「モンスター!?…でもでかい…ポトス村の穴倉にいたヤツよりも…」

ほむら「まどかはこの家に隠れていて、行くわよ!ランディ、プリム!」

ランディ、プリム「「おー!」」

ランディ「研いだばかりの聖剣の切れ味を試してやる!」

パド&ブラッドローバー「ガァァッ!!」



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ



プリム「地面から岩が出てきた!?」

ほむら「これじゃ敵に近付けないわ…」

パド&ブラッドローバー「……」


ド ド ド ド ド


ほむら「今度は地中に潜った?」

プリム「逃げたの?」

ランディ「いや…違う!プリム、ヤツはキミの後ろだ!」

プリム「え?」

ランディ「危ない!」

パド&ブラッドローバー「キシャァ!」

ほむら「アレはカボチャ?」

ドカーン

ランディ「うわぁ!?」

プリム「ランディ!大丈夫なの…」

ランディ「あぁ…平気だ。」

プリム「嘘つきなさい、腕が火傷してるじゃないの…」

ほむら「こうなれば時を止めて…」

シュルシュルシュル  ギュッ

ほむら「キャァァァ!?」

まどか「あぁ…ほむらちゃんが緑の触手に捕まった…」

長老「いかん、このままじゃあの者たちヤラられてしまうぞ!」

まどか「お願い杏子ちゃん、力を貸して!」

杏子「嫌だね、あたしはもう面倒事には関わりたくない…」

妖精「杏子姉ちゃん!」

杏子「なんだよチビ…どうかしたか?」

妖精「あいつら杏子姉ちゃんの仲間なんだろ…なら助けに行ってやりなよ。」

杏子「だからアタシは…」

妖精「杏子姉ちゃんは…ひとりで流されてきたオイラを助けてくれたじゃんか!
今ここで仲間見捨てたら一生後悔すんぞ!!!!」

杏子「チッ、ガキが…
一度助けたらすぐ調子に乗りやがる、どうせ元の世界に戻ってもしょうがねえから、
ここで詐欺師でもやって残りの余生過ごそうかと思ったのにさ…」

まどか「余生って…私たちまだ10代だよ杏子ちゃん…」

杏子「たく…後で50000ルク…ツケでもいいから払えよな。」シュバッ

まどか「ありがとう杏子ちゃん!」

ほむら「くっ…動けない…」


シュバッ ュバッ


杏子「ほらよ、これで動けるだろ。」

ほむら「杏子…」

杏子「金髪!まんまるドロップくれてやる、それでそのツンツン頭の野郎を回復させろ!」

プリム「金髪じゃない!プリムだよ!」

ランディ「ツンツンって…僕はランディだよ…」

杏子「いいから早くしろ!さっきからこいつを見てたが、
こいつは触手の攻撃を行う別のヤツがいてカボチャの追跡爆弾があるらしいぜ。
だったらあたしが囮になるから、アンタらはその隙にあのデカブツを一斉に倒しな!」

ほむら「わかったわ!」

パド&ブラッドローバー「クアァ!」ポィッ

杏子「へっ、カボチャを発射させたか!食い物粗末にしやがって…
あとで八つ裂きにしてやらぁ!」

ほむら「さすがね杏子、こんな狭い地下でもあれほど素早く戦えるなんて。」

プリム「敵は杏子に気を取られてるわ、今がチャンスよ!」

ランディ「みんな行くぞ!ダァァァァ!!」


ドスッ!


杏子「それと…これで止めだ!!」

ランディの剣、ほむらの槍、プリムのナックルが同時にパド&ブラッドローバーに命中し、
最後に杏子の槍が止めを刺した。
さすがのパド&ブラッドローバーもこれには耐えきれず…


パド&ブラッドローバー「グギャァァァァァァ!?」


ドオオオオオオオン

ランディ「爆散した!」

ほむら「やった、倒せたわ!」

プリム「危ないところだったわね、助けてくれてありがとう杏子!」

杏子「へん、礼なんかいらねえよ。
それよりも50000ルク払ってくれるんだろうな、まどか。」

まどか「それなんだけどさ…杏子ちゃん…正直さっきお金を全部あの妖精ちゃんに
渡したから私たち無一文なんだよね。」

杏子「だからツケでもいいから…」

まどか「だからさ、私たちに付いてきてくれたら50000ルクくらい
すぐに払えるから一緒に来てくれないかな?」

杏子「まどか…アンタ…この世界に来てから妙に逞しくなったな…
まぁいいや、どうせここにも飽きてきたしいいぜ、付き合ってやる!」

まどか「杏子ちゃん!」

ほむら「維持張らずに最初から素直にそう言えば良いのよ。」

ランディ「改めてよろしく杏子。」

プリム「私たちこれから仲間ね!」

杏子「それとチビ、お前も来い!」

妖精「何でオイラまで!?」

杏子「お前故郷に帰らなきゃいけないんだろ。
なら一緒に冒険してりゃそのうち帰れるかもしれねえだろうが。」

妖精「でも…オイラ戦いなんて無理だよ。」

杏子「男だろ、情けねぇ事言ってんじゃねえ!」

妖精「オイラは男でも女でもないんだけど…」

杏子「は?」

プリム「確か妖精って男女両方の性別を持ってるって聞いた事あるような…」

まどか「それってつまりふた○り?」

ほむら「まどか!そんなはしたない言葉使っちゃダメ!?」

まどか「そういえばこの子の名前は何ていうの?」

杏子「さあな、こいつ記憶喪失らしくて自分の名前も生まれ故郷も何も覚えてないらしいぜ。」

まどか「名前が無いんじゃ不便だよね、それじゃお姉さんが名前を付けてあげる!
そうだ、ポポイってどうかな!」

ポポイ「ポポイ…オイラは今日からポポイだ!よろしくな兄ちゃん、姉ちゃんたち!」

ランディ「あぁこちらこそよろしく!」

ほむら「ハァ、また厄介ごとが増えたわ…」

長老「どうやら旅に出発するようじゃのう、ならばこれを授けよう。」

まどか「これは弓矢?」

長老「非力なアンタでもこういう飛び道具くらいなら使えると思うてな。
それとワッツからこの斧をお前さんたちに渡したいとな。」

ほむら「頑丈そうな斧だわ、これならどんな硬い岩でも簡単に粉砕できそう。」

まどか「ありがとう長老さん、それじゃ行ってきます!」

長老「待て、その前に…」スッ

ほむら「その差し出した手は何?」

長老「代金じゃ、斧と弓矢、合わせて200ルクかのぅ。」

ほむら「…」

こうして杏子とポポイを仲間に加えた一行は一路魔女エリニースが住む妖魔の森へ向かった。

さやかはテレビ版でも熱くなりがちだが、良くも悪くも思春期の少女。失言には気付くとは思うけど、この世界だと魔物が装備品や金(多分懸賞金)、道具を持っていたりはしないのかな。
ゲームでは弾数無制限だったけど、敵に当ったブーメランや投槍の回収や矢の補充、魔物の死骸からアイテムを漁る杏子とか。戦いの後、勿体ないからと使った道具の回収をする杏子が浮かんだ。ほむらは武器が普通に変える世界で自営業者や軍関係者にやったお買い物はしないだろう。

~妖魔の森~

ほむら「不気味なところね。」

ポポイ「ここはドワーフのヤツらだって近づかないおっかない場所だぜ。
何でこんなとこに好き好んで来るんだよ?」

プリム「事情はさっき説明したでしょ!」

杏子「そんで先走って行っちまったさやかのバカは何処にいるんだ?」

ランディ「もしかしたら魔女に捕らわれているかも…」

まどか「そんな不吉な事を言わないで!」


――――
―――
――

~エリニース城~

一行は妖魔の森を抜けその奥地にあるエリニース城へとたどり着いた。
迷路のような城内を探索する牢屋を発見した。
そこにはまどかたちが水の神殿へ行く時に見かけたパンドーラ王国の兵士たちが捕らわれていた。

まどか「この人たちはあの時の兵隊さんだよ!」

ランディ「待っててください、今すぐに出してあげますからね!」



ガコンッ



牢屋の扉を開いたが兵士たちの様子はどこかおかしかった。

杏子「何だこいつら?様子がおかしいぜ。」

ポポイ「まるで魂を抜き取られたみたいに生気が感じられないよ…」

まどか「パンドーラの人たちと同じだ…」

プリム「ディラック!ディラックは何処へ行ったの!?
ねぇアンタディラックは?魔女は何処なの!?」

まどか「プリムちゃん…乱暴しちゃダメだよ!」

兵士「魔女は……上の階…に……」

ほむら「ダメね、これ以上は答えられないようだわ。」

プリム「最上階に魔女が…きっとディラックもそこへ…行くわよ!」

そして数々のトラップを潜り抜け、ようやくエリニース城の最上階に辿り着いた。

しかし既に遅かった…

ほむら「あなたが魔女エリニースね、退治させてもらうわよ!」

エリニース「ふん、もう遅いわ。
さぁお前たちはタナトスさまの下へ送ってやるわ!」

プリム「あれは…ディラック!?
アンタ…ディラックに何をしたの!?」

エリニース「カッカッカ!あの男だけ何故かこのワシの術が掛からんので
苦労したわい。
タナトス様の命令でパンドーラの古代遺跡に送ってやったのよ。」

ほむら「タナトス?」

エリニース「王国を内部から潰そうとしているヴァンドール帝国の魔法騎士さまさ!」

プリム「許せない!」

まどか「さやかちゃんは…さやかちゃんはどうしたの?」

エリニース「さやか?そりゃもしかしてあそこに転がってる小娘の事かい?」

まどか「え?」

ランディ「さやか!?」

エリニースが指を刺した先にはさやかが寝転がっていた、しかしどう見ても様子がおかしかった。

まどか「さやかちゃん、無事だったんだね!よかった…
あれ?さやかちゃんどうして起きないの?ねぇ、返事してよ!」

プリム「ちょっと…これ…」

杏子「おいまどか、ちょっと貸せ。こいつ…死んでるじゃねーか!?」

プリム「アンタ…さやかを殺したの!?」

エリニース「ワシは何もしちゃいないよ、あの娘は最初から死んでたんだよ!」

ほむら「…」

プリム「つまんない嘘を…」

ランディ「お前だけは許さない!」

エリニース「ふん、これ以上喋る事はない。
お前たちは私の可愛いタイガーキメラちゃんの餌になってもらおうかのう!」




ガコンッ



その時すぐ前にある門が開きそこから恐ろしいモンスターが出現した。

[タイガーキメラ]出現

タイガーキメラ「ガァァァァァァ!」

まどか「と…トラ!?」

ほむら「まどかは下がってて。
あんなヤツに襲われたら生身のあなたじゃひとたまりもないわ!」

タイガーキメラ「ガァァァァァァ!」

ゴロゴロゴロゴロ

杏子「あいつ身体を丸めて回転攻撃しやがった!?」

ポポイ「うわぁー!」

プリム「キャァァ!」

ランディ「みんな大丈夫か!?」

ほむら「ようやく攻撃が止んだようね、今度はこっちから行かせてもらうわ…
ってあいつ台の上に移動してる!?」

杏子「汚ねぇ野郎だ!降りてきて戦え!」

タイガキメラー「ゴオオオオ!」

ポポイ「熱ちちちち!」

まどか「ポポイちゃん大丈夫!?」

プリム「プイプイ草を使って!」

ポポイ「ふぅ…助かった…」

杏子「あの野郎…火を放ちやがるとは…」

ほむら「攻守ともに完璧な戦いね、正直お手上げしたい気分よ…」

とりあえずここまで

最初にプレイした時タイガーキメラを倒せなくて何度か挫折しましたわ…
このステージで挫折したプレイヤーさんかなり多そう…

タイガーキメラ先生は聖剣2最強ボスだからな

どっかでやってた奴のパートスレかと思ったら違った
紛らわしいスレタイだな

ランディ「弱気になっちゃダメだ!
こいつの回転攻撃は端っこまでは届かない、みんな端っこに移動するんだ!」

ほむら「わかったわ、それで回転攻撃をやり過ごしましょう。」


ゴロゴロゴロゴロ


杏子「攻撃が止まった?」

ランディ「今だ!」

ズバッ

ドバッ

ドスッ

ボコォ

それぞれの攻撃をお見舞いしタイガーキメラは瀕死に…
たまらず台の上に逃げてしまった。

杏子「クソッ!あそこじゃ攻撃が届かねえ…」

まどか「任せて!」

ドシュッ

タイガーキメラ「ギャァァァァ!?」

ほむら「まどか…あなた…」

まどか「この弓矢があれば私だって戦えるんだから!」

ランディ「助かったよまどか。」

プリム「やるじゃんまどか!」

ポポイ「まどか姉ちゃんスゲーな、一撃で倒すんだもんよ!」

まどか「私の力だけじゃないよ、みんながあのモンスターを弱らせたおかげだから…」

杏子「それよりさやかは…」

プリム「ダメ…息をしてないわ、天使の聖杯を使っても息を吹き返さないしどうしたら…」

まどか「そんな…さやかちゃん!目を開けてよ…返事をしてよ!
あんな喧嘩別れしたまま死なないでよ!?」

ランディ「まどか…」

ほむら「大丈夫よまどか、ひとつ心当たりがあるわ。」

~エリニース城内~

魔女エリニースの部屋―――

エリニース「ヒィッ!」

杏子「見つけたぞ糞婆!よくもさやかを殺したな!」ジャキッ

ほむら「槍を引込めなさい杏子、エリニース、あなたはさっき
『お前たちはタナトスさまの下へ送ってやるわ』と言ったわね。
それはつまり…あなた、さやかのソウルジェムをタナトスとかいう男のところへ
送ったのね。」

エリニース「あぁそうじゃ…あの娘を調べたら人間の魂をエネルギー体の宝石にして
死体を動かしてたから…珍しくてな…
その事をタナトスさまに報告したらとても興味をお持ちになって、それで身体はいいから
あの宝石だけをとりあえず送って差し上げたのさ。」

杏子「なぁ…この婆が何を言ってるか全然わかんねぇんだが…
これじゃまるでさやかがゾンビみたいじゃねえか!?」

まどか「そうだよ、魂を宝石にしたってそれじゃソウルジェムが魔法少女の魂みたいじゃ…」

ほむら「そうよ、これこそがQBが私たちに隠し続けた魔法少女の真実…
だからこそ、まどか…あなたに魔法少女になんかなってほしくないのよ。」

まどか「そんな…酷過ぎる…」

杏子「ふざけんな!テメェどうしてそんな大事な事を隠してやがった!?」

ほむら「言ったところで誰も信じやしないからよ…」

杏子「クッ…」

ランディ「あの…話を戻すけどつまりさやかはまだ生きてるって事なのかい?」

ほむら「そういう事よ、今の美樹さやかの身体はソウルジェムの有効範囲である
100m以上離れてしまって肉体から魂が抜け落ちてしまった状態…
だからソウルジェムを取り戻せば必然的に甦るはず。」

まどか「じゃぁさっそくさやかちゃんの魂を探しに古代遺跡に…」


ランディ…ほむら…まどか…聞こえるか?


ランディ「これは…何だ?頭の中から直接声が?」

ほむら「これはテレパシーだわ。」

まどか「この声…ルサ・ルカさま!?」

水の神殿に来ておくれ、水の精霊ウンディーネの様子がおかしいのじゃ…

まどか「けど私たちさやかちゃんのソウルジェムを取り戻さないと…」

ほむら「いいえ、水の神殿に行きましょう。」

杏子「何言ってんだ!さやかの事は放っておく気か!?」

ほむら「このまま美樹さやかの死体を担いで戦う気?
それよりも水の神殿に行って保護してもらいましょう。」

まどか「そうだね、さやかちゃんの身体をこのまま連れ回す事は出来ないしね…」

杏子「じゃぁ残る問題は…」



ギロッ


エリニース「も、もうワシは悪さなんかせんわぃ!
タナトスとも縁を切る、魔力も使わん!だから頼む…命ばかりは…!?」

プリム「アンタの所為でディラックとさやかが…この!」

エリニース「ギャァァ!?」

ボカッ

ほむら「プリム…殺したの?」

プリム「いえ…殴っただけ…パンドーラに連れて行きましょう。
いくらタナトスの命令とはいえこいつが今まで人の精気を吸い取ってたわけだし
裁判にかけるべきよ!」

そして一行は助けたパンドーラの兵士たちと捕えたエリニースを、
キッポ村の人たちに引き渡し一路水の神殿へと急いだ。

~水の神殿~

ルサ・ルカ「なるほど、この娘の身体を保たせてほしいとな。
うむ…承った、ここは水の神殿じゃ、マナの力が宿る聖なる水にこの娘の身体を
浸せば肉体が朽ちる事は無かろう。
どうでもよいがこの娘は、ここに来るたびに面倒な事態を起しておるのは気のせいかのう?」

まどか「よかった、これで一安心だね。」

杏子「だがグズグズしていられねえ、こうしてる間にもさやかのソウルジェムが…」

ランディ「それで何で僕たちを呼んだのですか?」

ルサ・ルカ「うむ、水の精霊ウンディーネの洞窟の結界が弱まって
中にモンスターが侵入したようなのじゃ。
ウンディーネの身に何かあっては大変じゃ、様子を見に行っておくれ。」

杏子「悪いがあたしたちは先を…」

まどか「わかりました、行こうみんな!」

ランディ「ああ!」

杏子「おいお前ら!?」

ほむら「ルサ・ルカにさやかの身体を預かってもらってるのよ、
このくらいの頼み引き受けなさい。」

杏子「わかったよ、そんじゃさっさと行こうぜ!」

~精霊ウンディーネの洞窟~

ルサ・ルカの言う通り洞窟内は既にモンスターで溢れていた。
しかし…

杏子「パックンとかげ…瞬殺だったな、こんなヤツよりも
エリニースのところにいたタイガーキメラの方がよっぽど手強かったぜ…」

プリム「ここまで戦ってきた私たちの敵じゃなかったわ。」

ウンディンーネ「ありがとう、私は水の精霊ウンディーネ。
あなた方に力を貸しましょう。」


パァァァァ

ウンディーネ「私たち精霊の魔力は呼び出した者によって2通りの魔法に変化します。
プリムは回復と防御の…ポポイと杏子は水と氷の力で敵を攻撃する事が出来ます。」

プリム「私たちも魔法が使えるようになったんだ!」

ポポイ「よっしゃー!これで百人力だぜ!!」

杏子「あたしは元々魔法が使えるんだけど…
まぁ強くなれるってんなら損な話じゃないよな。」


………

まどほむランディ「あの…」

ウンディーネ「ゴメンなさい、聖剣を抜いたあなた方は私たち精霊の魔法を
使う事は出来ないのです…」

まどか「うぅ…私…異世界でも魔法が使えないなんて…」

ウンディーネ「け…けどプリムのアイスセイバーを武器に掛けて
敵を凍らせたり出来るから…そんなに落ち込まないで…ねっねっ!
ホラ、これスピアも上げるから!」

まどか「うぅ…グスン…はい、わかりました。」

ほむら「それじゃ一応報告しに水の神殿へ戻りましょうか。」

~水の神殿~

ルサ・ルカ「そうか、ウンディーネの力を得たか。
ならば地底神殿に向かうのじゃ、マナの種を共鳴させよ。」

ランディ「けど…」

杏子「ちょっと待てよ!あたしらは一刻も早くさやかのソウルジェムをだな…」

ルサ・ルカ「言っておくがヴァンドール帝国の騎士タナトスは今のお前たちでは到底敵わん。
そこで地底神殿にいる精霊ノームを仲間に加えるのじゃ、そうすれば更なる力が得られるだろう。」

杏子「何か担がされてる気がするんだけど…」

ほむら「ブツクサ文句言っても始まらないわ、さっさと地底神殿に行きましょう。」

タイトルで2スレ目なのかと思った

まどか「焦らないで杏子ちゃん…チャンスはきっと来るから!」

ほむら「そうね、美樹さやかの二の舞だけは踏まないで。」

杏子「…」

ランディ「大丈夫だよ、僕たちも協力するから、必ずさやかを救い出そう。」

文句を言う杏子を引っ張り、
ドワーフの村を経由しパド&ブラッドローバー戦の影響で出現した地底神殿への
入り口までやってきた。

~地底神殿~

様々なトラップを潜り抜けた一行はマナの種を祀る祭壇までやってきたがその扉付近で
精霊ノームとばったり遭遇してしまった。

ノーム「オウオウ!オメエラ!
誰に断わって勝手に入ってきやがったんだ!
ここはノームさまの縄張りだ!とっとと、出て行きやがれ!」

ポポイ「うるせいやい!そっちこそ出て行きやがれ!」

ノーム「にゃにおう!この…」

ほむら「ハァ…面倒くさい。」


カチッ


………

ほむら「それで…マナの種はここにあるわけね。」

ノーム「バ…バカな!あっしが亀甲縛りに…!?
このお嬢ちゃん出来る…」

まどか「ほむらちゃん…時間停止するならせめてボス戦でやってよ…」





ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ




ランディ「この感じは…まさか…?」

ノーム「やべぇ!ヤツが来る…悪い事は言わねえ!早く逃げな!!」

[ファイアギガース]出現

ファイアギガース「ガァァァァ!」

ゴオオオオ

ポポイ「熱ちちちち!」

ほむら「こいつ…見るからに火を使うモンスターね。」

ランディ「なら…ポポイ、プリム、杏子!さっき手に入れたウンディーネの力を使うんだ!」

プリム「けど初めて使うから詠唱に時間が…」

ほむら「その時間は私たちが稼ぐ、早く!」

ポポイ「……よっしゃ、行くぜフリーズ!」

プリム「……アイスセイバー!みんなこれで戦って!」

ズバッ

ファイアギガース「グァァァ!?」

杏子「スゲェな!水の力でパワーアップしているじゃねえか!」

ほむら「このまま押していくわよ!」

ランディ「うおおおおおお!」

ファイアギガース「ウギャァァァァァ!?」

ドオオオオオオオン

まどか「やった、倒せたよ!」

ほむら「ルサ・ルカの言う通りこれからの戦いに精霊の力は必要不可欠のようね。
理解したかしら杏子?」

杏子「ふん、それよりもさっさとやる事やってさやかのソウルジェム探しに行こうぜ。」

ランディ「あぁ!」



パァァァァァ



ほむら「どうやら聖剣とマナの種が無事共鳴したらしいわね。」

杏子「スゲぇ、ソウルジェムまで浄化されてる!
これならこの世界でグリーフシードはいらねえな。」

ポポイ「う…うぅ…頭が痛い…ぐあぁ!?」

まどか「ポポイちゃん!しっかりして!?どういう事なの?」

ノーム「ははぁん、こいつは妖精なのか。妖精はマナの種の影響をモロに受けちまう
体質なんだ。
子供だからちょっと刺激が強すぎたんだろ、少し寝かしておきゃすぐ治るよ。」

プリム「ノーム…今まで隠れてたのね。」

ノーム「いやぁ助かったよ!あっしはいつもあいつに虐められてたから。
普段虐められてる憂さ晴らしについあんたらにつらく当たっちまった…
許しておくんなまし。」

ほむら「許してほしければ私たちについていきなさい、さもないと…」

ノーム「さもないと…」ゴクリッ

ほむら「さっきあなたを恰好縛りにした画像をこの神殿内に貼り付けるわよ。」

ノーム「ヒィィィィ!?わかりました付いていきます!だからご勘弁を!!」


キラリーン
精霊ノームが仲間になった

まどか「それでポポイちゃんはどうしようか?」

杏子「しょうがねぇ、ドワーフの村に連れてくか…」

ポポイ「ぐーぐー…あ、おはよう…。ふわぁぁぁぁ」

ランディ「ポポイ…大丈夫なのか?」

ポポイ「フッフッフ、オイラはついに記憶を取り戻したんだぜ!
オイラんちは上の大地の森の中にあるのだ!」

杏子「上の大地?」

ほむら「一体何処にあるのよ?」

プリム「確か…水の神殿を更に奥に進んだところにあるって聞いた事があるわ。
まさかそんなところからやってきたなんて…」

ランディ「水の神殿よりも更に奥だなんて…大砲屋の範囲を超えてるよ。」

まどか「つまりどういう事?」

ランディ「今のままじゃ行けないって事だね。」

ポポイ「えー!」

ほむら「とりあえず暫くの間は私たちにくっ付いてなさい、そのうち
帰れる方法が見つかるでしょう。」

ポポイ「しょうがねーな、もう暫く付き合ってやんよ!」

杏子「調子に乗んな」ポカッ

ポポイ「痛っ!?」

精霊ノームを味方にして一行はその足ですぐにパンドーラ王国へ向かった。

~パンドーラ王国~

ポポイ「でっけぇ街だな!オイラこんなとこ初めて来たよ!」

杏子「あぁ、さすがにドワーフの村とは規模が違うな。それにしても…」

まどほむランプリ「コソコソ…」

杏子「お前ら何でコソコソしてんだ?」

ほむら「美樹さやかのバカがここで騒動を起こして私たちも巻き添えを喰ったのよ。」

プリム「私も…パパには会いたくないし…」

ランディ「それにしても…」

国民A「……」

国民B「……」

まどか「魔女エリニースは倒したはずなのに何でパンドーラの人たちは元に戻らないの?」

杏子「やっぱりタナトスってヤツを倒さなきゃダメらしいな。」

ランディ「古代遺跡…そこにヤツが…」

プリム「ディラック待ってて…」

ほむら「それに美樹さやかのソウルジェムも…」

杏子「さやか待ってろよ!」

???「アハハハハ、あら?プリムじゃないの久しぶりね!」

プリム「パメラこそ!久しぶりじゃないの、元気だった?」

まどか「その子…プリムちゃんの知り合い?」

プリム「うん、友達だよ。けど街中で大笑いして何かあったの?」

パメラ「そう!今日はとってもいい事があったの、なんと私これから生贄になるんですって♪」

プリム「生贄!?ちょっとあなた何を言ってるの!!」

パメラ「ら~らららら~♪」

プリム「パメラ待ちなさい!?」

杏子「あいつ…まるで…」

ほむら「えぇ、まるで魔女の口づけで操られてるみたいだわ。」

ランディ「兎に角後をつけてみよう!」

~古代遺跡~

ランディ「不気味な感じだ…妖魔の森の時よりも邪悪な気配を感じる…」

ポポイ「何だよ…あの仮面付けたヤツら…気味が悪いぜ…」

ほむら「あの門番が邪魔で入れやしないわ、どうすれば…」

門番「……」スッ

パメラ「ご苦労様♪」

ポポイ「あー、あいつらあの姉ちゃんだけ通しやがった!」

パメラ「それじゃ私これから生贄になってくるから、いいでしょう。アハハ!」

ギィー、バタン

ランディ「扉が閉められた…」

プリム「パメラー!?アンタたちそこをどきなさい!!」

門番「……」

ドンッ

プリム「キャッ!?こいつらダメ…強引に通してくれやしない…」

ランディ「これじゃ中に入る事すらできない…」

ほむら「仕方ないわね、全員私に捕まって、強行突入よ!」

カチッ

………

まどか「そっか、時を止めちゃえば!」

ほむら「さぁみんな行くわよ!」

………

門番「?」

~古代遺跡内部~

ランディ「何だ、ここは!?モンスターだらけじゃないか!」

ほむら「どうやらここは既にタナトスの支配下らしいわね。」

プリム「急ぎましょう!この奥にさやかとパメラ…それにディラックがいるはず!!」

ランディたちは数々のモンスターやトラップを潜り抜けついに遺跡の中心部までやってきた。

プリム「誰もいない…?」

ほむら「いえ、一人だけいるわ!あの壇上よ!」

ランディ「仮面の男…まさかヤツがタナトス!?」

タナトス「クックック、いかにも。お前たちの事は知っているぞ。
あのエリニースが負けるとはただ者ではなさそうだ……。」

杏子「テメェ!さやかのソウルジェムはどうした!?」

プリム「パメラやディラックもよ!」

まどか「それに王国の人も元に戻して!」

タナトス「ハッハッハ、随分威勢のいいお嬢さんたちだ。
ではご期待に応えて」パチンッ

ディラック「…」

パメラ「…」

プリム「ディラック!パメラ!私だよプリムだよ!
…ねぇ、どうしたの?何で返事をしてくれないの!?」

タナトス「無駄だ、私が彼らの生気を抜き取ったのだ。
しかこのしディラックという男は随分しぶとい、この私に手を焼かせるとは…
ひょっとするとこの男は…」

杏子「さやかは…さやかのソウルジェムはどうした!?」

タナトス「ソウルジェムとはこの石の事かね?
この石はかつて失われた文明により精製された物によく似ているのだが…」

ほむら「?」

タナトス「お前らも中々面白そうだ…そうだ、生気を抜き取ってやるとしようか!」





バタンッ





ランディ「床が落ちた!?」

まどか「キャァァァァ!」

~古代遺跡地下~

ドサッ

タナトス『ハッハッハ…その部屋で生気を吸い取ってやる。
ジタバタせずに大人しくしてろ!』

杏子「クソッタレ!汚ねえぞ!出てきやがれ!」

ポポイ「ねえ…オイラの気のせいじゃないなら壁が迫って来てるんだけど!?」

[ルームガーター&ガーターズアイ]出現

まどか「壁がモンスター!?」

ほむら「こんな狭い場所じゃ不利よ、一旦外に逃げましょう!」

プリム「ダメ…出口なんかないわ、おまけに反対側を見てよ…」

杏子「刺々しい針かよ…なるほど前門の虎、後門の狼って事か…」

ピシュン

ほむら「ビームを撃ってきたわ!?」

ポポイ「痛っ!こうなりゃ魔法で…」

杏子「いいや…そんなモン必要ねぇ…」

プリム「そうよ、時間なんか掛けてられない…急いでみんなを助けなきゃ!」

ランディ「わかった…まどか、ほむら、ポポイは弓矢やブーメランで敵の注意を引き付けて。
僕が中央の目を倒す、プリムと杏子は左右の目を頼む!」

ところで鞭忘れてるよね

プリム「まかせて!」

杏子「さあ行くぜ!」

まどか「これで!」ピシュン

ほむら「喰らいなさい!」ブン

ポポイ「行っけぇ!」ピシッ

ルームガーター&ガーターズアイ「!」

ランディ「ヤツが怯んだ!今がチャンスだ!!」

杏子「うらぁ!」


ドスッ

プリム「ハッ!」

ドカッ

ランディ「おおお!」

ズバッ

ルームガーター&ガーターズアイ「オオオオオオオオ!?」


ドガァァァァァン

ランディ「よし、倒したぞ!」

ほむら「急いでさっきの場所に戻りましょう!」

~再び古代遺跡内部~

プリム「タナトス!さっきはよくも!」

タナトス「ほほう、なるほど。その剣…聖剣の勇者だったのか!
これは面白い。しかしこの程度で勇者とは…」

ズバッ

ランディ「油断したな、さやかのソウルジェム返してもらったぞ!」

ポポイ「やったー!ランディの兄ちゃんが一撃喰らわしたぞ!」

タナトス「くっ…貴様!まぁいい、今回は私の負けを認めてやろう。
だがこいつらは貰って行く!」シュンッ

プリム「あ、待ちなさい!ディラック!パメラ!!」


…ハハハハ…また会おう!…


ほむら「消えてしまったわ。」

まどか「一体何処へ消えたんだろ?」

杏子「まぁこの近くにはもういないってのは確かだろうな。」

―「う…うぅ…ここはどこだ?」

―「俺は今まで何を…」

まどか「見て!さっきまで仮面を付けてた人たちが正気に戻ってる!」

ほむら「どうやらさっきのモンスターを倒したことでこの国に掛かってた呪いが解けたようね。」

ランディ「あれ?あそこで横たわっているのは…ジェマだ!ジェマ大丈夫!?」

ジェマ「う…ランディか…隙をつかれてしまった、スマン。」

まどか「ジェマさん…何処に行ったかと思ったら敵に捕まってたんだね。」

ほむら「このおじさん…案外役に立たないわね。」

ジェマ「うぉっほん!タナトスは帝国皇帝直属の四天王のひとり。
ヤツが直に来るとは……
しかし何故このような手の込んだ事をするのだろうか?
いつもの帝国のやり方とちがうようだが…」

ランディ「それってどういう事?」

ジェマ「帝国の狙いはマナ神殿の種の封印を解く事にあるはず。
タナトスの狙いは一体…」

プリム「ねぇねぇ!そんな事よりさお城に寄って行こうよ!
今回の件で王様からきっとご褒美とか貰えるはずだよ♪」

杏子「恋人とダチが連れ去られたってのに無神経だな…」

プリム「だって気にしてても仕方ないしそれはそれ、これはこれで割り切らなきゃ!」

ほむら「プリム…あなた逞しいというかなんというか…」

ポポイ「豪華なメシとか食わせてくれるならオイラ行くー♪」

ジェマ「そうだな、この事を一応パンドーラ国王に伝えねばならん。
お前たちも付いてきなさい。」

ドガァァァ(セレクト)ァァン

~パンドーラ城~

王に一部始終を報告しランディたち一行は英雄として称えられた。
ちなみに先日さやかが起こした騒動もこの件で不問とされた。

そしてさやかのソウルジェムを身体に戻すため水の神殿へ出発しようとしたがそこへ
水の神殿より使いが…

ルサ・ルカの使い「大変です、水の神殿に保管されてるマナの種が何者かに盗まれました!」

ジェマ「なんだと!?」

ランディ「まさかタナトスが!」

ほむら「次から次へと面倒事が…」

ジェマ「恐らく犯人は次に地底神殿のマナの種を狙ってくるはず、急がねば!」

杏子「ちくしょう!さやかのソウルジェムを取り返したばっかりなのによ…」

ほむら「水の神殿のマナの種が失われたとなればさやかの身体にも異変が起こるに違いないわ。
まどか、プリム、悪いけどあなたたちはこれから水の神殿に行ってさやかの
ソウルジェムを身体にもどして。
私とランディ、ポポイ、杏子はジェマと一緒に地底神殿に向かいましょう。」

まどか「わかった、まかせて!」

プリム「そっちも頑張ってね!」

~ドワーフの村~

長老「いよぅポポイ、久しぶりじゃのう。
いやぁたまげたよ!こんな大穴が空いちまって、なんだべか?」

ジェマ「待たせたな、地底神殿のマナの種は無事だったぞ。
どうやら犯人はこの下にいるらしい。」

ほむら「さっさと終わらせましょう、行くわよ。」シュバッ

杏子「待てよ、ほむら!」ダッ

ポポイ「そんじゃ爺ちゃんまたな!」ダッ

ランディ「それじゃ行ってきます!」バッ

ジェマ「頼んだぞみんな!」

長老「アンタは行かんのかい?」

ジェマ「……私はここで地底神殿のマナの種を見張らないといけないので…」

長老「アンタ本当に役立たずじゃのう…」

~地底戦車内部~

侵入したランディたちは3人組の盗賊を発見する。

ほむら「あなたたちがマナの種を盗んだ犯人ね。」

ポポイ「さっさとマナの種を返せよ!」

手下A「何だお前らは?どこから入った!?」

手下B「よくもこの地底要塞の秘密を見つけたな、生かして帰さんぞ!」

スコーピオン「ようこそガキンチョのみなさん!
我々は世界征服を企む悪のスコーピオン団さ!」

ほむら「まるで昭和のアニメに出て来そうな悪役ね、ほらさっさと種を返しなさい。
今なら命だけは助けてあげるわよ。」

スコーピオン「お黙り!水の種子は我々が頂いた。
種子から莫大なエネルギーを取り出して、
スーパースペシャルデラックスゴージャスロボ…」

ほむら「長いわ…」

杏子「ネーミングセンスが小学生以下だぜ…」

スコーピオン「その名も無敵のガーディアン『いちろう君』がここに、誕生するのさ!」

ほむら「あれだけ引っ張っといて『いちろう』って…」

杏子「ネーミングセンス最低じゃねーか…」

ポポイ「オイラだってそんな名前付けないぜ…」

俺の記憶が正しければ2は魔法強かった気がするんだが
3だと魔法やクラス2以降の技にカウンター撃たれたりして対策されてたけど

魔法連発でダメージカンストしたな
大魔法になったら時止まるから逆に使いづらくなったが

武器の攻撃がボスとかに通らないから、魔法で弱点ついて倒した記憶がある。
久しぶりにやろっかな。

スコーピオン「さぁいちろうくんの始動だ!お前たちやっちまいな!」

手下「「アイアイサー!」」

[ガーディアン]出現

スコーピオン「ほーっほほほ!さあ!あの世へ行っちゃいな!」

ロボ「ぱぎー!」ブンブンブン

ランディ「うわぁ!」

杏子「ぎゃぁ!」

ポンッ


ポンッ


ポポイ「大変だ…二人がモーグリになっちまった!?」

スコーピオン「ほーっほほほ!このいちろうくんのハンマーの攻撃に当ったら誰でも
モーグリになっちまうのさ!」

モーグリー[ランディ](そんな…こいつらマヌケかと思ったら地味にスゴい…)

モーグリー[杏子](チィッ!これじゃ攻撃も出来ねえしおまけに話す事も出来ねえのかよ!?)

ポポイ「どうしよ…どうしよ…オイラモーグリーになるのなんて嫌だよ…」

ほむら「……相手は機械…なら…
ポポイ、あのロボットにフリーズの魔法を掛けなさい。」

ポポイ「おっしゃわかった、まかせろ!……フリーズ!」

ドシャンッ

ロボ「ぴきー!」

スコーピオン「ふんバカめ!水の魔法なんかでこのいちろうくんがどうにかなるわけが…」

手下A「あの…スコーピオンさま…いちろうくんが動かなくなってるんですけど…」

スコーピオン「なんですって!?」

ほむら「機械って案外壊れやすいものなのよ、覚えておきなさい…ハッ!」


ボカーン


ポポイ「スゲーよ、ほむら姉ちゃん!斧で一撃粉砕しやがった!」

ランディ「よかった、元に戻れた!」

杏子「テメェら…よくもやってくれたな、こんなくだらねえ目に合わせやがって…
生かして帰さねえぞ!!」

スコーピオン「そんな…私たちのいちろうくんを斧で一撃で粉砕したなんて…」

手下A「諦めちゃいけませんぜ、まだあの御方が残っていますぜ!」

手下B「あの御人ならこんなヤツら」

スコーピオン「そうだわ…こちらにはまだ切り札があったわ!
先生お願いします!!」

ランディ「何だろう?急に派手な壇上が出てきたけど…」

♪♪~♪

ポポイ「何か変な音楽掛かり始めたし…」

サールティー ロイヤーリー タマリーエ パースティアラーヤー レースティングァー
(ホァ)グーリーーターリーィヤ ピーラーリーフー サーファリーハー
(ュイ)ヤーソーリーィヤ (ィル)ゼェーイ ファーリーヤー

ほむら「この聞き覚えのあるBGMは…」

杏子「間違いなくあいつじゃねぇか!?」

スコーピオン「フフフ、我がスコーピオン団の用心棒であられる巴マミ先生だ!
先生、やっちゃってください!」

マミ「オッケー、今日という今日は速攻で片づけ…ってあれ?」

ほむら「……」

杏子「……」

マミ「…うえーん!あ’’げみざぁぁぁん!ざぐらざぁぁぁぁん!」

杏子「うぜー!超うぜー!離れろマミ!?」

ほむら「ちょっと…巴マミ…抱き着くのはともかく大泣きするのはやめなさい…
あと鼻水出てるわよ…」

マミ「だって…だって…この世界に来てからひとりぼっちになっちゃうし…
頼れる人は誰もいなくて…そしたらこの人たちが親切にもお友達になってくれるって…グスンチーン

スコーピオン「ちょっと先生!何してるんですか?早くそいつらブッ倒してくださいよ!?」

マミ「え~と事態が把握できないんだけど…」

スコーピオン「水の神殿からマナの種子を鮮やかに盗み取った巴先生ならこんな連中楽勝ですって!
さぁやっちゃって!!」

ほむら「まさかあなた…ろくに事情も知らずにこの連中に加担してるの?」

マミ「だってあの人たちが親切にしてくれたから…」

ほむら(こんな事だからこの女QBに騙されるのよ…)

杏子「しゃーねーな、一から説明すっけどよ…」

(説明終了)

マミ「なるほどよくわかったわ、スコーピオン団!あなたたちの悪事はこれまでよ!
観念なさい!!」

スコーピオン「あの女裏切りやがった!?チクショウ覚えてろー!!」

ほむら「捨て台詞まで昭和のアニメだったわね。」

杏子「あいつら結局なんだったんだ?まぁいいや、さっさと神殿に戻ろうぜ。」

ランディ「そうだ…初めましてマミ、僕はランディ、それとこっちがポポイこれからよろしくね。」

ポポイ「よろしくな、おっぱいのでっかいお姉ちゃん!」

マミ「えぇ、ランディくん、こちらこそよろしく。それとポポイくん!
年上のお姉さんにそんな失礼な事言っちゃ駄目よ!」

杏子「なぁほむら、さっきは説明省いたけどマミにソウルジェムの事話さなくていいのか?」

ほむら「むしろ話さない方が良いわ、さっきの見たでしょ。
彼女はあなたが思ってるほどメンタルが弱いの、それがあんな真実を知ってみなさい。
発狂してあなたも巻き添え喰って殺されるわよ…」

杏子「なるほど、言えてらぁ。」

マミ「それでこれからどうするの?」

ほむら「とりあえず水の神殿へ戻りましょう、まどかやプリムと合流しなきゃ。」

長老「お~い、お前さんたち無事じゃったか。」

ポポイ「爺ちゃんどうしたんだ?」

長老「いやジェマ殿が帝国がパンドーラに攻め入ってきたとか言ってな、
慌てていなくなっちまったんで伝えに来たんじゃよ。」

ほむら「なんですって!?」

ランディ「水の神殿が心配だ、急ごう!」

マミさんは生きる事が願いだから
・見ず知らずの世界に飛ばされ保護者(スコーピオン団)に入る
・魔法少女が魔女になる前に[ピーーー]事を生きる目標にする
と願いと行動は矛盾していない。
スコーピオン団がギャグ調の非情に徹しきれない悪党ではなく、真性の悪党で身の危険がある相手なら倒していると思う。

~水の神殿~

水の神殿内部には既に帝国のモンスターが建物内に侵入していた。

ランディとほむらたちは急ぎルサ・ルカと先ほど別れたまどかたちを探しに
祭壇前までやってくるがそこには帝国の兵士たちに捕まったルサ・ルカの姿があった。

ルサ・ルカ「逃げるんじゃランディ!ほむら!こやつらにマナの種子を渡してはならん!」

ランディ「ルカさま!ルカさまを離せ!!」

ほむら「まどか!まどかはどうしたの!?」

ポポイ「ついでにプリムの姉ちゃんもだ!」

??????「まどかとプリムいうのはこの二人の事かな?」

ランディとほむらの叫び声に反応し祭壇の奥から三人の人影が現れた。
その内の二人はまどかとプリム…

まどか「ゴメンみんな…捕まっちゃって…」

プリム「この!離しなさいよ!」

そしてもう一人が…

ほむら「よくもまどかを酷い目に合わせてくれたわね…覚悟なさい!」

ランディ「お前は一体誰だ!」

ゲシュタール「フッフッフ、ご苦労だったな諸君。
私はヴァンドール帝国の騎士ゲシュタールだ!
さぁ、ルサ・ルカを助けたければこちらにマナの種子を寄こせ!」

ゲシュタール「やめるんじゃ!逃げるんじゃ!」

まどか「そうだよみんな!渡しちゃダメ!」

プリム「どうせこいつら全員皆殺しにする気なんだから!」

ゲシュタール「この…黙れ!」


バシッ


まどプリルカ「「キャァッ!?」」

ゲシュタールは軽い魔法攻撃で三人を痛めつけた、ランディたちや
ほむらのような魔法少女ならそれほどでもないが非戦闘員の彼女たちには、
それなりのダメージになった。

ほむら「まどか!!」

ランディ「プリム!ルカさま!?」

ゲシュタール「私としても女性にこんな仕打ちをするのは心苦しいのだよ。
さぁ、早くこちらに種子を渡してもらおうか。」

ほむら「あいつ…紳士ぶってるけど無抵抗な女の子を痛めつけるなんて性格は相当なゲスだわ…」

ポポイ「どうすんだよ…早く種子を出さないと…あいつ本当に姉ちゃんたち殺す気だよ!」

ランディ「わかってる…迷っていられない!」

ほむら「こちらの返事は既に決まっているわ。」

ゲシュタール「よろしい、返事を聞かせてもらおうか!」







ほむら「返事は……NOよ!!!!」






ゲシュタール「やめるんじゃ!逃げるんじゃ!」
ゲシュタール分裂している・・・それとも不完全に操られている?

>>206
間違えました
ゲシュタール「やめるんじゃ!逃げるんじゃ!」 ×

ルサ・ルカ「やめるんじゃ!逃げるんじゃ!」 〇

ゲシュタール「な…バカな事を!?いいだろうルサ・ルカたちを殺せ!!」

兵士「ハッ!命令だ死ね!!」


ドスッ


まどか「キャァッ!」ドサッ


ズバッ


ルサ・ルカ「グハァッ!」バタッ


ドバッ


プリム「ディラックー!」ドタッ

ランディ「まどか!ルカさま!プリム!」

ポポイ「あぁ…姉ちゃんたちが…死んじまった…」

ほむら「……」

兵士「ゲシュタールさま、人質たちの処刑完了しました!」

ゲシュタール「まったく…仲間を見殺しにするとは…
見下げ果てたヤツラめ!こうなればマナの種子は実力で奪い取るまでだ!!
やれジャバウォッック!!」

ゲシュタールの命令でジャバウォックが現れランディたちに襲い掛かってきた。

ジャバウォック「ギュギャァァ!」

ランディ「モンスターが!」

ほむら「行くわよ、みんな!」

ポポイ「よっしゃぃ!」

ランディたちはジャバウォックに立ち向かおうとする。
その光景を眺めるゲシュタールだが…

ゲシュタール「フン、お前たちも仲良く先ほど私が見殺した仲間の下へ行くがいい!」


??「…誰を殺したって?」


ゲシュタール「誰だ!?」

ゲシュタールは背後から聞き覚えの無い声を聴き思わず後ろを振り向いたが
そこには兵士たちしかいなかった。

ゲシュタール「おかしいな、誰かの声が聞こえたのだが…」

兵士「気のせいではないでしょうか?」

そんなやり取りをしている間にランディたちはジャバウォックに勝利し、
再びゲシュタールと対峙した。

ゲシュタール「ジャバウォックに勝ったか、それでは貴様らの持つマナの種子を…」

ポポイ「プッ…ププ…」

ランディ「ダメだろポポイ…笑っちゃ!」

ポポイ「だってよぉ…兄ちゃん…こいつさぁ…」

ほむら「ていうかもういいんじゃないかしら。」

ゲシュタール「な…何だ!貴様ら!何が可笑しい!?」

??「そりゃ可笑しいだろうさ、この場で知らねえのはお前だけなんだからよ!」

兵士「一体どうなされたのですか?」

ゲシュタール「どうしただと?先ほどから妙な声が聞こえているだろ!」

兵士「いえ、私たちは何も聞こえませんが…」

ゲシュタール「……ええい!もういい!さっさとマナの種子を寄こすのだ!」

ポポイ「バッカじゃねえの!何でお前に種子を渡さなきゃいけねえんだよ!」

ランディ「そうだよねぇ、もう人質はいないのに…」

ゲシュタール「グッ…!」



ほむら「そもそも……人質は死んですらいないわよ。」



ゲシュタール「なっ!?」

兵士「そういうこった、ゲシュタールさんよぉ。」

ゲシュタール「何だと…貴様…何者だ!?」ズバッ

ゲシュタールは妙な事を言った兵士の一人を剣で斬った。
しかしその手応えはない、何故なら斬ったのは幻であったのだから。
そしてその幻を操っていた者が姿を現す、その正体は…

杏子「へっ!何が帝国の騎士だ、こんな幻術も見抜けないなんてとんだマヌケじゃねーか!」

ゲシュタール「お前は一体…それに幻術だと!?」

杏子「あぁそうさ、お前が最初に斬ったまどかたちもあたしが魔法で作った幻だよ。」

それを聞いたゲシュタールは急ぎ先ほどのまどかたちを見たがそこにはまどかたちの
遺体どころか斬った時の血だまりすらなかった。

ゲシュタール「まさか私は騙されたというのか…なら本物は何処に!?」

プリム「私たちはここよ!」

地下に繋がる階段からプリムを始めルサ・ルカとまどかがさやかの身体を担いで姿を現した。

ゲシュタール「貴様ら…それでは騙されていたのは私の方だったのか!?
おのれ…聖剣の勇者ども!許さんぞ!!」


兵士「無駄な抵抗はやめなさい!」ジャキッ


ゲシュタールがランディたちに斬りかかろうとしたがその場にいたもう一人の兵士が、
ゲシュタールにマスケットの銃を突きつけ動きを牽制した。

ゲシュタール「貴様も帝国の兵士ではないな!何者だ!?」



マミ「覚えておきなさい、ヴァンドール帝国の悪い騎士さん。
私の名は巴マミ!正義の魔法少女よ!!」



まどか「マミさん!よかった、無事だったんだね!」

マミ「えぇ、お久しぶりね鹿目さん!」

再会を喜び合うまどかとマミの二人だがそんな二人に割って入って
ゲシュタールがこの状況について問い質した。

ゲシュタール「ぐっ!これはどういう事だ!?」

マミ「暁美さんたちがこの神殿に入る前に私と佐倉さんが先に裏から侵入したのよ。」

杏子「地下に閉じ込められていたまどかたちを救出してあたしの幻惑魔法で、
偽のまどかたちをアンタの前に連行したってわけだ。」

マミ「その時に私と佐倉さんも帝国の兵士に変装して暁美さんたちがここに来るのを
待っていたという訳よ。」

ゲシュタール「そ…それじゃ…帝国の兵士たちは…」

マミ「みんなやっつけたわ。」

杏子「もうお前意外残ってねーぞ。」



ゲシュタール「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」



ほむら「どうやら形勢逆転のようね、ゲシュタール。いいえこれからはゲスタールとでも
呼びましょうか。」

ランディ「観念しろ、もう逃げ場は無いぞ!」

ポポイ「へへっ!姉ちゃんたちスゲぇな!今までどんな修羅場潜ってきたんだよ?」

ほむら「さぁ…もう忘れてしまったわ。」

全員に囲まれ八方塞のゲシュタールにまどかと杏子はある事を尋ねていた。

まどか「ゲスタールさん、私たちから奪ったさやかちゃんのソウルジェムはどうしたの?
答えて!」

杏子「そうだ、あたしもこの神殿内を隈なく探したがさやかのソウルジェムは見つかんなかったぞ!
お前が隠し持ってるんじゃねえのか?」

マミ「美樹さんのソウルジェム?そういえば美樹さんずっと寝てるけど、どうかしたの?」

ほむら「マミ…お願いだから今は黙ってなさい。」

ゲシュタール「ソウルジェム?あぁ、あの宝石の事か。あれなら…」



????「私が持っているよ!」



まどか「そんな!」

杏子「テメェは!」

プリム「何でアンタがここにいるのよ!タナトス!?」

そう…全員の前に姿を現したのは…
パンドーラ国の人々から魂を抜き取り古代遺跡でランディやほむらたちと戦った
帝国の騎士タナトスであったのだ。

ゲシュタール「タ…タナトス…」

タナトス「情けないなゲシュタール、同じ皇帝直属四天王のひとりとして恥ずかしく思うぞ、ハッ!」

マミ「キャァッ!?」

まどか「マミさん!」

タナトスはゲシュタールを牽制していたマミを吹き飛ばしゲシュタールに近付いてきた。

ゲシュタール「だ…黙れ!こんな子供たちに負けた兵士たちが悪いのだ。断じて私の所為ではない!」

タナトス「ではお前に汚名返上の機会を与えてやろう、この石にお前の邪悪なパワーを与えるのだ。」

ゲシュタール「事情はよくわからんがいいだろう、ぬんっ!」

ゲシュタールは自分の邪悪な力をさやかのソウルジェムに注ぎ込みさやかのソウルジェム
が急激に濁り始めた。

マミ「美樹さんのソウルジェムが濁り出したわ!」

杏子「お前ら…さやかのソウルジェムに何してんだよ!」

ほむら「美樹さやかのソウルジェムを…タナトス!あなたはソウルジェムの事を…」

タナトス「フフフ、古代遺跡ではしてやられたから
その時の借りを返そうと思ってな、さぁ…目覚めろオクタヴィア!!」

ゲシュタールの邪悪なパワーを吸ったさやかのソウルジェムは魔女化し
魔女オクタヴィアが出現した。




オクタヴィア「グ……グ……ウォァアアアアアアアア!!!!」




杏子「ど…どういう事だよおい…ソウルジェムが濁って魔女が生まれただと…」

マミ「これじゃまるで…ソウルジェムが魔女の卵じゃない!?」

タナトス「何だ貴様ら?まさか自分たちが何者かすら知らずに戦っていたのか?
おめでたい連中だな。」

まどか「嘘…これがさやかちゃんなの…」

ランディ「そんな…」

プリム「さやかが…」

ポポイ「な…何だよ!オイラちっともわかんねえよ!?」

ほむら「タナトス!!」ブンッ

ソウルジェムが魔女になる元だという事を知り落胆する杏子とマミ…
そして動揺するまどか、ランディ、プリム、ポポイ…
しかしそんな中、ほむらはお構い無しにタナトスに斬りかかろうとした。

タナトス「他の連中と違いこの同様の無さ、どうやらお前は知っていたようだな。」

ほむら「よくもやってくれたわねタナトス、どう落とし前を付けてくれるのかしら?」

タナトス「フフフ、さぁね。ここで仲間を殺すのも良し、殺されるのも良し。
どちらの結果になろうと私の思い通りに事は運ぶだろう。
さぁ、戻るぞゲシュタール。」シュンッ

タナトスは瞬間移動し水の神殿から姿を消した。
しかしゲシュタールは…

ゲシュタール「ハァハァ…タナトス…ヤツめ…自分でパワーを放出しなかったのは
体力の消耗が激しいからか…これでは戦えん…おのれ!覚えておけ!!」シュンッ

そう捨て台詞を残しゲシュタールも姿を消し、残ったのは魔女オクタヴィアのみであった。

邪念が消えて綺麗なゲシュタールになるわけではなかった。
魔女化は魂の変質だから一度なったら戻れない。
3週目はほむらを拘束、時間を与えると厄介なベテランの杏子を瞬殺していたけど、この週のほむらは手の内を明かしていない。
病ミさんの判断は手の内が分からないほむらのジェムを撃ち抜き、杏子を拘束の流れになりそう。

マミ発狂はほむらにとっても印象深い出来事だったろうから
先にほむらが先手を打つんじゃね

オクタヴィア「ガァァァァ!!」


杏子「なぁほむら…こいつはあのさやかなのか?」

ほむら「そうよ、これが魔法少女の正体…
ソウルジェムが握りきると私たち魔法少女は魔女になってしまう…」

まどか「そんな…これがさやかちゃんなんて…」



マミ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」



神殿内にマミの悲鳴が響いた、マミはマスケット銃を取り出し銃口を
オクタヴィアと化したさやかに向けて撃とうとした。

マミ「ソウルジェムが魔女を産むなら…みんな死ぬしかないじゃない!?」

ほむら「マミの発狂…結局何も変わらないのね…」

まどか「マミさんやめて!さやかちゃんを撃たないで!!」

まどかはオクタヴィアの盾になるようにしてマミの射撃を妨害する。

マミ「鹿目さん…どきなさい、今すぐに!」

ほむら「そうよまどか!もう美樹さやかは…」

ほむら(それに今の巴マミは発狂していて、まどかでさえいざとなれば殺す気でいる…
そうなる前に私がマミを!)



ダンッ



マミは威嚇射撃のつもりでまどかの足元を撃った、だがまどかは臆せずに
マミの説得を続ける。

まどか「お願いです、さやかちゃんを殺さないで!」

マミ「ダメよ…だって美樹さんはもう元には…
私だって好きでこんな事やりたいわけじゃないのよ!?」

杏子「マミ…」

そんな事情を聞いてもまどかはどかなかった、

まどか「マミさん…聞いてください。
私この世界に来てからさやかちゃんと喧嘩別れしちゃったんです、その後さやかちゃんと
再会したらさやかちゃんは…
だから私もう一度さやかちゃんと仲直りしたいんです!このままさやかちゃんを失いたくない!!」

マミ「鹿目さん…」

その言葉を聞いたランディもまたまどかと一緒にさやかの前に立った。

ランディ「マミ…まどかとさやかが喧嘩した原因は僕の所為なんだ。
だから撃つならまどかやさやかじゃなく僕を撃ってからにしてくれ!」

プリム「いいえ、仲違いした根本の原因は私にあるわ。
やるなら私からにしなさい!」

まどか「ランディくん!プリムちゃん!」

ランディとプリムがまどかと一緒にさやかを庇おうとした、その光景を見たマミは
最早銃口を降ろすしかなかった


マミ「鹿目さん…あなた卑怯よ、あなたたちを撃てるわけないじゃない…
うえ゛ぇぇぇぇぇん!!」


これまで正義の魔法少女としてやってきたマミにただの人間を撃てるわけがなかった。
マミはその場で泣き崩れてしまった。

杏子「マミ、アンタは間違っちゃいないよ。けどさぁいくら魔女とはいえ
仲間を倒すわけにはいかねえだろ。」

ポポイ「そうだよ、もしかしたら何か方法があるかもしれねえじゃん!」

マミ「さ…佐倉さん…ポポイくん…」

マミの発狂も収まり平静を取り戻したパーティーだが、
魔女が元に戻ったなどという前例などあり得ないと知るほむらは一人泥を被ろうとしていた。

ほむら「ごめんなさい、まどか…いくらあなたたちが美樹さやかを元に戻したくても…
そんな方法はないのよ、こうなれば私が時を止めて…」

ルサ・ルカ「待つのじゃ…」ガッ

ほむらは時を止めて、誰も知らないうちにオクタヴィアを葬ろうとしたがそれを
ルサ・ルカに止められた。

ほむら「ルサ・ルカ!離しなさい、今なら誰にも気づかれずにさやかを…」

ルサ・ルカ「あの娘の魂を元に戻す方法があると言ったらどうする?」

ほむら「バカな事言わないで!そんな方法があるわけ…」

ルサ・ルカ「あるのじゃ!…と言ってもこの方法が必ずしも成功するとは限らんがな。」

ほむら「成功するかもわからないだなんて…そんな半端な策に命を懸ける気は…」

慎重派のほむらはルサ・ルカの案を蹴ろうとした。
当然である、いくらマミの発狂が収まったとはいえ未だに状況は変わらず仕舞い…
これ以上のリスクは避けたかった、が…

まどか「さやかちゃんが助かるんですか!」

ランディ「ルカさま教えてください!」

プリム「早く!」

話を聞きつけたまどかとランディ、プリムが反対するほむらを押しのけ
ルサ・ルカに詰め寄ってきた。

ルサ・ルカ「慌てるでないわ!
よいか、お主たちが持ち帰ったマナの種子を祭壇に戻して聖剣と共鳴させるのじゃ!
さすれば聖なるマナの力の浄化によりあのさやかという娘のソウルジェムも元に戻るかもしれん!」

まどか「そういえば以前マナの種子と共鳴した時もほむらちゃんや杏子ちゃんの
ソウルジェムが浄化されてたよね、これなら上手くいくかも!」


ポポイ「なぁ…姉ちゃん…それたぶんダメっぽいよ…」

まどか「ポポイちゃん…どうして?」

杏子「だってよぉ…さやかのヤツがいるの…その祭壇の前なんだぞ!」




オクタヴィア「ガアアアア!!!!」




ほむら「私たちがせっかく助けてあげようと四苦八苦してるのに
どうして足を引っ張ってくれるのかしらね…これだから美樹さやかっ嫌いなのよ!」

まどか「ほむらちゃんそんな事言っちゃダメだよ!」

ランディ「まぁほむらの気持ちもわからなくはないけど…」

プリム「けど聖剣を共鳴させるにはランディ、まどか、ほむらの3人が
一緒に祭壇に行かなきゃいけないのよね。」

マミ「つまり残った私と佐倉さん、それにプリムさんとポポイくんで美樹さんを
足止めしなきゃいけないわけね…」

ポポイ「嘘だろ…だってあいつさっきのジャバウォックよりも強そうじゃんかよ…」

杏子「泣き言を言うんじゃねえっての!まどか、ほむら、ランディ!
あたしらがさやかを食い止める、だから頼んだぞ!」

まどか「わかった、任せて!」

ランディ「さやかは僕たちが必ず元に戻す!」

ほむら「こうなれば当たって砕けろだわ、ルサ・ルカ…あなたの案を信じるわ!」

ルサ・ルカ「頼んだぞ、聖剣の勇者たちよ!」


こうして魔女オクタヴィアと化したさやかを救うべく7人の聖剣の勇者たちが
今動き出した!

マミ「まずは美樹さんを祭壇から離さなきゃいけないわ!」

プリム「けどどうやってさやかを動かす気?正直今のさやかは…」


マミ「大丈夫まかせて!レガーレ・ヴァスタアリア!!」



シュルシュルシュル



マミはリボンでオクタヴィアの身体を拘束そのままオクタヴィアを引っ張り祭壇から
引き離そうとした。

ポポイ「よっしゃー!これで…」

マミ「ダ…ダメ…美樹さんの方が力があり過ぎる…」

そう、単純な腕力なら魔女と化したさやかの方がマミよりも明らかに分があった。
次第に押されていくマミ…



オクタヴィア「ガァァァァ!!」



マミ「も…もう…ダメ…私の力じゃ無理よ…」


    ガッ   ググッ


オクタヴィア「!?」

その時オクタヴィアを引っ張るマミの力が強くなった、マミは驚き周りを見ると…

杏子「諦めるんじゃねえマミ!お前だけに任せておけるかってんだ!」

マミ「さ…佐倉さん…」

プリム「そうね、さやかは私のお友達だし…」

ポポイ「オイラ…正直さやかって姉ちゃんとは話した事ねえけどさ…
人が死んじまうのは嫌だかんな!」

マミ「プリムさんにポポイくんまで!」

杏子、プリム、ポポイがマミに加勢しオクタヴィアを引っ張り上げていた。
しかしそれでもオクタヴィアを祭壇から遠ざけるにはまだ足りなかった…

杏子「クソッ!あと少しなのによ!」

プリム「どうしたら…」

ランディ「こうなったら僕たちが…」

ほむら「ダメよランディ!私たちは祭壇の前にマナの種子を納めなければいけないのだから…」

まどか「みんな…お願い!頑張って!」



ガッ  ググッ


オクタヴィア「!」

ポポイ「オイラたちの方が押し始めてるぞ!」

マミ「一体どうして…」

プリム「何が…」

杏子「ア…アンタは!?」

ルサ・ルカ「こりゃ!お前たちしっかりせんか!」




「「ルサ・ルカさま!?」」




オクタヴィア「グガァァァァl!?」


   ズルズルズル   ドッバーン


そう、なんと加勢してくれたのはルサ・ルカであった、彼女の助力でオクタヴィアを
祭壇前の広場に引っ張り込む事に成功した。

ルサ・ルカ「今じゃ、祭壇への階段を閉じるのじゃ!」


ガッシャーン


祭壇と広場を繋ぐ階段は閉じられ、更に…

杏子「縛鎖結界!!」

杏子の魔法により階段のスイッチ前に結界が敷かれた。
これによりオクタヴィアは広場に閉じ込める事に成功した。

マミ「さぁ、鹿目さん!暁美さん!ランディくん!急いで!!」

ほむら「わかったわ!」

その隙にランディ、まどか、ほむらの3人は祭壇前に行きマナの種子を祭壇に戻していた。
だが…


  バシィッ       


     ビシィッ


オクタヴィアは杏子の結界に攻撃を繰り返しこの結界を破ろうとしていた。

杏子「チクショウ!これじゃ結界がもたないぞ!」

マミ「拘束も限界だわ、これ以上は…」

プリム「くぅっ!せめてランディたちが祭壇にマナの種子を戻すまでは!」

ポポイ「オイラたちがここを死守すんだい!」

ルサ・ルカ「ランディ!まだなのか!?」

その頃祭壇ではようやくマナの種子を祭壇に戻すことが出来た。

まどか「やった、これでもう大丈夫だね!」

ほむら「えぇ、あとは…」

ランディ「ルサ・ルカさま!こっちは大丈夫です!」

杏子「ふぅ、これでなんとかなりそうだな…」

マミ「佐倉さん!?」

杏子「へ?」



ガッシャーン



この時杏子は油断して連鎖結界の力を弱めてしまった。
その隙を突かれオクタヴィアは結界を破壊して祭壇に戻ろうする!

杏子「し…しまった!あたしとした事が!?」

ポポイ「ダメだ、もう間に合わない!」


プリム「まどか!ほむら!ランディー!!」


オクタヴィア「ウガァァァァ!!!!」


マミ「あぁ…3人のところへ魔女が襲い掛かるわ…」

ルサ・ルカ「全員案ずるでない、我らが聖剣の勇者たちを信じるのじゃ!」

ルサ・ルカの言葉通りであった、ランディ、まどか、ほむらの3人は既に
マナの共鳴を始めていたのだ。




パァァァァァァァァ




オクタヴィア「グギャァァァァァァァ!?」



オクタヴィアの全身にマナの聖なる光が浴びせられた。
しかしそれはオクタヴィアを苦しませる光ではなかった、むしろ暖かく優しい
そして懐かしい光がオクタヴィアの全身を包み消滅した…

ランディ「共鳴が…終わった。」

ほむら「魔女は…美樹さやかのソウルジェムはどうなったの?」

まどか「さやかちゃん!マミさん、杏子ちゃん、さやかちゃんはどうなったの?」

マミ「おかしいわね、あの魔女の消滅した後にはソウルジェムどころか
グリーフシードすらないわよ?」

プリム「ま…まさかさっきの光でソウルジェムごと消えちゃったんじゃ…」

プリムのそんな言葉を聞きそれを鵜呑みにした杏子は思わずルサ・ルカの
胸ぐらを掴み壁に叩きつけた。

杏子「おいアンタ!さやかを…これでさやかを助けられるって言ったじゃねえか!
それなのに…それなのに…」

ルサ・ルカ「すまぬ、わしとてどうなるかわからんかったのじゃ…
まさかソウルジェムごと消失するとは…」

杏子「『すまぬ』だぁ!ふざけんじゃねえぞ!
こちとらアンタの策を信じたのに…信じたのに…」

まどか「杏子ちゃん!お願いだから落ち着いて!」

ほむら「そうよ、元々美樹さやかはどうにもならなかったのよ…」

マミ「私たちもいずれ美樹さんと同じように…なってしまうのね。」

ランディ「杏子、ルカさまは悪くないよ、離してあげて。」

さやか「そうだよ杏子、人に当るのは良くないよ!」

杏子「あぁ…そうだな、すまなかったルサ・ルカ。」

ルサ・ルカ「いや…よいのじゃ、わしが至らぬばかりにこのような結果になってしもうて…」

プリム「悪いのはルカさまじゃない、あのタナトスのヤツよ!
ディラックを攫って…今度は…今度は…さやかを…」

マミ「えぇ、タナトス!絶対に許さないわ!!」

ほむら「そうね、タナトスを倒すまで私たちも元の世界に帰るわけにはいかないわ。」

まどか「うん!」

さやか「よくわかんないけどさやかちゃんも頑張るよ!」

ランディ「よし!みんな!帝国を倒すために頑張ろう!!」



「「おぉー!!」」



ポポイ「……ちょっといいかな…」

杏子「何だよポポイ?人が盛り上がってる時に水を刺すんじゃねえよ。」

さやか「そうだよおチビちゃん、こういう時はね流れに逆らわず盛り上がるのが
一番なんだからね!」

ポポイ「とりあえずみんな…冷静になれよ。」

ほむら「おかしな事を言うわねポポイ、私はいつだって冷静よ。」ファサッ

まどか「私だって冷静だよ!」

マミ「えぇ、私も…さっきは恥ずかしながら取り乱してしまったけどもう大丈夫よ。」

杏子「すまなかったな、ルサ・ルカ。だがこの怒りはタナトスの野郎にぶつけてやらぁ!」

プリム「そうね、私にはディラックを救う使命があるんだから!
こんなとこでへこたれるわけにはいかないわ!!」

ルサ・ルカ「うむ、皆その怒りを帝国にぶつけるため闘志が漲っておるわい!」

ランディ「この聖剣に誓う、僕らはさやかの意志を継ぎ必ず帝国を…そしてタナトスを倒す!」

さやか「そうだよ!さやかちゃんも張り切っちゃうよ!!」

プリム「えぇ!頑張りましょうさやか!」

まどか「そうだよさやかちゃん!」

マミ「一緒に頑張りましょう、美樹さん!」

ほむら「美樹さやか…あなたには大して期待してないけど、足は引っ張らないでね。」

さやか「なんだとこんにゃろー!」



ランポポルカ杏「「……」」

まどか「みんなどうかしたの?」

ランディ「いや…その…」

ポポイ「な、おかしいだろ…」

ルサ・ルカ「これはつまり成功したというわけか?」

杏子「何がどうなってやがんだ…オイッ!?」

さやか「何だぃみんな?気合が足りないぞ!大きな声出して元気よく行こー♪」









「「何で生きてんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」








この後、まどかたちも冷静になりさやかが生き返った事をようやく気付いた。
何故さやかのソウルジェムが無かったかというと、単純にマナの共鳴の光で
ソウルジェムが弾け飛びさやかの身体の方へ戻っていっただけの事であった。

さやか「いやぁみなさん、ご心配かけて申し訳ありませんでした!」

ほむら「勝手にいなくなって、ソウルジェムを奪われた挙句、魔女化して…」

杏子「おまけにこんな悪戯なんかしやがって!人がどれだけ心配したと思ってんだ!!」

さやかはみんなの前で土下座させられ怒られている最中であった。
ちなみに反省する事前にさやかにも一応魔女化の事実を伝えておいた。

さやか「だ…だって、自分が生き返ったなんてちっとも気付かなくてさ…
起きたらみんな集まって泣いてるし…杏子は怒ってるしわけわかんない状況だから
流れに乗ってみようかなって…」

ほむら「全部あなたが原因なのよ美樹さやか!!」

まどか「もうさやかちゃんはこれからひとりで行動するの禁止だからね!!」

さやか「ハイ…反省しています、そ…それとランディ…」

ランディ「な…なんだい?」

さやか「ゴメン…言い過ぎたわ、謝る…」

ランディ「さやか…」

さやか「あの時はそのカッとなって…アンタに悪口言ってさ…
まどかの言う通りだよ、私って本当バカ…」

まどか「さやかちゃん…」

ランディ「いいさ、さやかはプリムのためにたったひとりで魔女エリニースの下へ行ったんだ。
そんなキミをこれ以上責める事なんて出来やしないよ。」

さやか「…ありがと…」

ほむら「さて、それでルサ・ルカ。私たちはこれからどうすればいいのかしら?」

ジェマ「それは私から説明しよう。」

ランディ「ジェマ!」

パンドーラ王国で帝国の兵士を迎え撃っていたジェマがここに来て
やっとランディたちと合流し水の神殿へやって来た。

ジェマ「遅くなってすまんな、パンドーラに押し寄せた敵が手強くて…
って何だこの冷ややかな視線は!?」

ほむら「今更来られても…」

まどか「ジェマさんってもしかして敵がいなくなったタイミング見計らって来てるんじゃないかな?」

プリム「あり得るわねそれ!」

ポポイ「オイラでさえ戦ってたのによ!」

杏子「本当使えねえな、このおっさん!」

ランディ「み…みんな、ダメだよそんな事言っちゃ!」

ジェマ「な…なんたる無礼な!ルサ・ルカさま、この小童どもになんとか
言ってやってくだされ!!」

さすがにジェマも怒り、ルサ・ルカに態度を改めさせようとしたが、
そのルサ・ルカも…

ルサ・ルカ「わしですら戦っておったのに…お主とはまったく…」

最早この場でジェマの味方をするのはランディのみであった。

ジェマ「う…うぅ…シクシク…」

さやか「あーぁ、ジェマさん泣いちゃってるよ。」

杏子「さすがに親父と同じくらいのおっさんがマジ泣きしてる光景は
ちょっと引くな。」

マミ「ねぇみんな、ジェマさんも大変だったわけだし許してあげましょうよ。」

ほむら「わかったわよ、それでジェマ、私たちはこれからどうすればいいのかしら?」

ジェマ「グッスン、う…うむ!ポトス村の大砲屋に話をしておいた。
彼に頼めば上の大地へと飛ばしてくれるだろう。
上の大地には風の神殿がある、そこにあるマナの種子と聖剣を共鳴させるのだ!」

ポポイ「上の大地ってそれじゃ!」

ランディ「よかったなポポイ!お前これで帰れるんだぞ!」

ポポイ「やったー♪」

ジェマ「では私は本国に戻り、帝国の動きを食い止められるように動こうと思う。
それではさらばだ。」サッ

ルサ・ルカ「行ってしもうたか、相変わらず忙しい男よ。」

杏子「じゃぁあたしらも上の大地とやらに行こうぜ。
ポポイを故郷に送り届けなきゃいけねえしな。」

ポポイ「へへっ!短い付き合いだったけど姉ちゃんたちと一緒に居られて
楽しかったよ!」

プリム「気が早いんだから、もうお別れになった気でいるわ。」

まどか「ポポイちゃんとお別れか、なんだか寂しいな…」

さやか「私なんか出会ったばっかりなんだけど。」

マミ「そうよね、せっかく出会えたのに残念だわ。」

ポポイ「まぁオイラの嫁になるってんなら考えてやってもいいけどな!」

杏子「調子に乗るんじゃねえ!」ボコッ

ポポイ「痛てっ!殴る事ねえだろ!」

ランディ「それじゃみんな、上の大地に出発しよう。」



「「うん!」」



ランディたちは急ぎ大砲屋に向かおうとした。
しかしほむらだけは違った…

ルサ・ルカ「お主は皆と一緒に行かんのか?」

ほむら「勿論行くわ、ただしあなたが私の質問に答えたらだけど…」

ルサ・ルカ「質問じゃと?」

ほむら「そもそも人間が200年も生きれるわけがない、そしてさっきの戦闘での力…
ルサ・ルカ、あなたは魔法少女なのでしょう。
その指輪のソウルジェムが何よりの証拠よ!さぁ、答えて!」

ルサ・ルカ「……」

ほむらはルサ・ルカを問い質していた、しかしルサ・ルカはほむらが望む答えを
言わなかった。

ルサ・ルカ「残念ながらわしの口からは言えぬ、じゃが…もし…それでも…
お主が答えを求めるのなら前にも言ったように賢者ジャッハを尋ねよ。
さすればお主の求める答えは見つかるだろう、わしに言えるのはそれだけじゃ…」

それだけ言ってルサ・ルカは沈黙した、これ以上彼女を問い詰めても
何も答えない答えやしないと思い、ほむらは水の神殿を後にしてまどかたちの下へ急いだ…


そして冒険の舞台は上の大地へと移る、ランディ、プリム、ポポイ、
それに異世界からやってきたまどか、ほむら、さやか、マミ、杏子、それぞれ目的は違うが
冒険を共にする彼らは、これから待ち受ける更なる過酷な運命がある事をまだ知らない…


第2章[悲境の章]へ続く。

とりあえずここまで

長々と更新しましたが、まだ続きます。

おつー

乙!
これだと、さやかはただの人間に戻っていそう。
戻って来たと思ったら戦力外で、どこまで足を引っ張れば気が済むのとほむほむは切れるかも。
ルサ・ルカは普通に考えれば名前の世襲。聖剣の世界軸で考えれば指輪に知識、経験を封じて然るべく人格の人物に引継がせる限定的な伝承法。妖精、魔物化と人間を辞めている。マナの種に残った思念体と魔法少女に限る必要はない。
名前の世襲はほむほむの出席日数的に知らない可能性も高い。


第2章[悲境の章]


~妖精の森~


上の大地へとやってきた聖剣の勇者+魔法少女たちは、まずポポイの故郷を探すために
四季の森を探索し(その間モーグリ達の村の奪還等色々あったが)
ようやくポポイの故郷妖精の森へ辿り着いた。

だが…

まどか「ここがポポイちゃんの生まれ育った場所なんだね。」

ポポイ「あぁ、村のみんなもいいヤツらばっかりなんだぜ!お~い、帰って来たぞ!」


「………」


ランディ「人の気配が無いね…」

ほむら「それどころか村全体がまるで何かに襲われたかのように荒らされているわ。」

マミ「これってまさか…」

ポポイ「…!どうしたんだ!?村がメチャクチャだよう!?」



「「「クエー!!」」」



さやか「何よ今の声は!?」

プリム「明らかに人間の声なんかじゃなかったわ…まさかモンスター?」

ほむら「村の奥から聞こえてきたわ、行ってみましょう!」

一行は妖精の森の奥へと進んだ、するとそこには…



[アックスビーク]出現



杏子「なんてバカでけぇ鳥だ!」

ランディ「まさかこいつが…」

ほむら「間違いなく村を襲った張本人ね!」

ポポイ「そんな…お前!オイラの仲間たちをどうした!?」


アックスビーク「ケェー!」ドカッ


ポポイ「ゲホッ!」ドサッ

ポポイはアックスビークに自分の仲間がどうなったか聞き出そうとしたが
逆に蹴られて岩に叩きつけられてしまった。

杏子「ポポイ!チクショウ…これでも喰らえ!」

さやか「だぁー!」

ランディ「うおお!」

怒った杏子、さやか、ランディが斬りかかろうとしたがアックスビークはその長足を生かしたジャンプで余裕で躱していた。

マミ「これじゃ接近戦でヤツを倒す事は出来ないわ。」

ほむら「かと言ってマミの銃や弓矢で撃ちこもうとしてもあの長身には当たりそうもないし…」

プリム「どうしたらいいのよ…」

長身で攻撃が届かずおまけにジャンプ力もあるので接近戦を仕掛ければ
すぐに攻撃を躱され正直お手上げであった、しかしそこに先ほど負傷したポポイが
思わぬ助け船を出した。

ポポイ「ゲホッ、ゲホッ、みんな…オイラの言う事…聞いてくれよ。」

まどか「ポポイちゃん、まだ回復出来てないんだから喋っちゃダメだよ!」


ポポイ「オイラの事はいいから…それよりも高台が二つあるだろ…
そこに登ればあのモンスターと同じくらいの高さになれるはずだよ…」


ほむら「高台?」

そう、ポポイの言う通りここには二つの高台が備わっていたのだ。

ランディ「確かにあの高台に登ればあいつに剣を当てられるかも!」

ほむら「丁度二つあるし二手に別れましょう。
私とランディとプリムが右、マミ、さやか、杏子は左を担当して。
これなら何処からこようが対応出来るわ!」

まどか「ほむらちゃん…あ…あの私は?」

ほむら「まどかはポポイの手当てを、ポポイの傷じゃ戦闘は無理だわ。」

ポポイ「そんな…オイラだって戦え…ゲホッ!」

ポポイは粋がってみせたが先ほどアックスビークにやられた傷はかなり深かった。
しかしポポイは仲間をやられて黙って見ていたくはなかった。

ポポイ「お願いだよ…あいつはオイラの村を…」

杏子「黙ってそこで見てろよ、そんな傷で来られても迷惑だ。」

ほむら「そうよ、怪我人は大人しくしてなさい。」


ポポイにきつく言うと全員が高台に登りアックスビークの攻撃に備えた。

ポポイ「チクショウ…オイラが…オイラがやらなきゃいけないのに…」

まどか「大丈夫だよ、ポポイちゃん…みんなポポイちゃんの事わかっているから…」


ポポイ「え?」


アックスビーク「クエー!」バサッ

それぞれの高台に襲ってきた、しかし高さを得た彼らはもうアックスビークの攻撃は
脅威ではなかった。

プリム「喰らえ投げ槍!」


ドスッ


ほむら「ムチなんてどうかしら?」


バシッ


ランディ「ポポイの仲間の敵だ!喰らえぇ!!」


ズバッ


アックスビーク「ゲェェ!?」

アックスビークはたまらず別の高台を狙おうとした、だがそれは大きな間違いだった。

さやか「よくもチビの仲間を!スパークエッジ!!」


ドバッ


マミ「次は私ね…ティロ・フィ…」

杏子「待ってくれマミ、止めはあたしに任せてくれないか?」

マミ「佐倉さん…?」

杏子「あたしがポポイをここまで連れてきたのに…それなのにこの様だ…
だからあいつはあたしが倒す!!」


マミ「わかったわ、レガーレ・ヴァスタアリア!この拘束絶対に破れないわよ!」


アックスビーク「グッ…クェェ!?」

杏子「ちゃんと捕まえといてくれよ、さてご対面だなおい!」

アックスビーク「グッ…クェ!」

杏子「この村襲って…ポポイの仲間ヤッて満足か?
テメェがどんな目的でこの村を襲ったかなんか知ったこっちゃねぇ…
だがなぁ…家族殺されて残ったヤツがどんな想いをするか知ってるか!」

アックスビーク「?」

杏子「ハハハ、わかんねえか?そうだよなぁ…
だが…やった事の報いは受けろ!ロッソ・ファンタズマ!!!!」


ドスッ

  ドスッ

    ドスッ

      ドスッ


アックスビーク「グエェェェェェェェ!?」

ロッソ・ファンタズマによる無数の杏子の分身がアックスビークを襲った。
放たれた杏子の分身は瞬く間にアックスビークを瀕死に負わせる…

アックスビーク「グゥゥ…ゲェェ!!」バッ


杏子「あの野郎まだ動けたのか!?」

ランディ「一体何処へ向かう気だ!」

アックスビークは最後の力を振り絞り一矢報いようとした、その矛先は…

まどか「こっちに向かってくる!この…」ピシュンッ


そう、深手を負ったポポイとその手当てをしていたまどかを狙っていたのだ。
まどかはアックスビークを近づかせないように弓矢で応戦しているが効果は薄かった。

まどか「あぁ…こっちへ…」

ポポイ「もっとだ、もっと近づいてこい…」

ランディ「ポポイ!まどか!」

ほむら「ダメ…私たちじゃ間に合わない…まどか逃げてー!?」

ほむらはなんとかまどかだけでも逃げてほしいと叫んだが…

まどか「ダメ…ポポイちゃんを放って逃げられないよ…」

と拒んでしまう。

ポポイ「大丈夫だよ、姉ちゃん…こいつはオイラが倒す…」

アックスビーク「ゲェェェェェ!!」

マミ「鹿目さんたちを襲い掛かろうとしているわ!」

さやか「まどか!」

杏子「ポポイ!」


まどかとポポイに襲い掛かるアックスビーク、だがこれこそ罠だった。
ポポイは渾身の力を振り絞り立ち上がった。

ポポイ「今だ!アースクエイク!」


ドガンッ!


アックスビーク「ゴゲェ!?」ドサッ

ポポイはアックスビークが襲い掛かるのを予想してカウンター攻撃の
タイミングを見計らい動けなくても大丈夫な魔法攻撃の準備をしていたのだ。
これによりアックスビークは撃破した。

杏子「ポポイ!何でこんな無茶しやがった!?」

ポポイ「へへっ、だってオイラの仲間の敵なんだぜ…オイラが敵取らなくてどうすんだよ?」

杏子「だからってなぁ…」

プリム「死んだらどうする気よ!」

ポポイ「それでもいいさ…仲間の敵を取れるならな…」

仲間の敵は自分で取りたい、そんな気持ちは家族を失った杏子にはわからなくはなかった。
だがそんなポポイを叱った者たちがいた…

ランディ「バカヤロウ!」

ポポイ「兄ちゃん?」

ランディ「お前が死んだらなぁ…僕たちは…悲しいんだぞ!」

まどか「そうだよ…だから…だから…こんな無茶はもう二度としないで…」

ポポイ「わかったよ…ゴメン…」

モンスターを倒し一段落した一行は森の更に奥にある建物を目にする。

ほむら「さっきの村と違い随分と立派な建物ね、何かしら?」

ポポイ「あれが…ジェマのおっさんが言ってた風の神殿だよ。」

ほむら「あれが…」

ランディ「風の神殿…」

一行は風の神殿に入る、そこには水の神殿や土の神殿と同じ祭壇があり
マナの種子が置いてあった。

ランディ「マナの種子だ!よかった、まだ無事だったんだね。」

ほむら「さぁ、早く聖剣と共鳴させましょう。」


パァァァァァ


さやか「うわっ!さっきの戦闘で濁ったソウルジェムがピカピカになってるよ!」

マミ「私たちの濁りも浄化出来るなんてマナの力ってスゴいのね。」

プリム「風の神殿のマナの種子とも共鳴させたし次は何処に行こうか?」

ここでの目的も果たしたが次なる目的地をどうすればいいかわからない一行、そんな時だった。


―「う…うぅ…」


杏子「ちょっと待て…誰かの声が聞こえてこないか?」

ランディ「祭壇の奥に人が倒れているぞ、あの…しっかりしてください!」

―「うぅ…」

まどか「お爺さん!しっかりして!」

さやか「このお爺ちゃんなんだろ?」

マミ「もしかしてこのお爺さん…」

プリム「妖精の生き残りなんじゃ…」

ポポイ「じっちゃん!じっちゃんじゃないか!おい…しっかりしてくれよ!」

じっちゃん「おお……その声はもしかして…おチビかいっ!?」

祭壇の奥で倒れていたのはなんとポポイの祖父であった。
だがどこか様子がおかしかった。

ポポイ「どうしたの!?目が見えないの?」

じっちゃん「うぅ…帝国の人間たちが風の封印を解きにきたのじゃが…
わしだけ神殿に居たので目をやられるだけですんだのじゃが…他の者たちは…」

ポポイ「嘘だっ!きっとみんなどこかで生きているはずだよっ!」

じっちゃん「うむ…そうじゃろ…うぐっ!ゲホッ…ゲホッ…」

ポポイ「じっちゃん!?」

ランディ「大丈夫ですか!」

じっちゃん「ハァハァ…よく聞いてくれ、おチビよ。我ら妖精はマナと共にあるのじゃ。
人間たちはマナの種子を解き、古の悪魔を再び甦らせようとしている…」

ランディ「古の悪魔…」

まどか「それってまさか…」

ほむら「えぇ、ルサ・ルカが言っていた神獣の事ね。」

じっちゃん「マナが消えた時、我ら妖精も消えてしまうのだ。悲しい事じゃ…」

さやか「え~と…つまりどういう事なの?」

事情がさっぱり理解できないさやかにランディとほむらが答える。

ランディ「マナの要塞が復活して神獣が現れれば、この世界からマナの力は失われる。」

ほむら「つまりマナの要塞の復活を企む帝国の野望を阻止しないと、
ポポイたち妖精はこの世界から消えてしまうのよ。」

まどか「そんな…あんまりだよ、こんなのってないよ!」

マミ「なんて事なの…」

杏子「こうしちゃいられねえ!一刻も早く帝国に乗り込んでヤツらの陰謀を阻止してやるぜ!!」

プリム「それにディラックも助け出さなきゃね!」


ポポイ「オイラも…オイラも戦うよ!」

杏子「お前…何言ってんだよ?やっと生まれ故郷に帰ってこれたんだぞ!」

さやか「そうだよ、アンタはお爺ちゃんと一緒にいなって!」


ポポイ「オイラは村のみんなが帰ってこれるようにマナを守らなきゃいけないんだ!
だから…これはオイラの戦いでもあるんだ!」


ランディ「ポポイ…」

じっちゃん「わかった、そこまで言うならお前たちに風の精霊魔法を授けよう。
出でよ、風の精霊ジンよ!!」


シュンッ


ジン「お呼びでしょうか、ご主人様?」

じっちゃん「うむ、今からこの子らがお前のご主人様じゃ、頼んだぞ。」

ジン「畏まりました、みなさま今後ともよろしく。」

ほむら「随分と素直な妖精ね、ノームとは大違いだわ。」

じっちゃん「さて、お主たちはこれより先の洞窟にあるマタンゴ王国に向かうのじゃ。」

プリム「マタンゴ王国って確かキノコ人間たちが住んでる場所だって聞いた事あるけど…」

じっちゃん「マタンゴ王国の北に竜の洞窟という伝説の白竜の住処がある。
マナを守るためにもヤツの力が必要じゃ。」

ほむら「白竜?」

杏子「竜が味方になってくれるのかよ!」

さやか「すっごいじゃん!早く行こうよ!」

ランディ「けど…」

まどか「ポポイちゃん…大丈夫?」

じっちゃん「さぁ行け、わしの事は心配いらぬ。神殿の中にいれば安全じゃ…」

ポポイ「じっちゃん…きっと…きっと戻ってくるからな!!」

こうして一行は決意を新たに、四季の森を抜け大森林へ、そしてマタンゴ王国へ向かった。

まだ見ぬ白竜を求めて―――

こりゃまた良い意味で懐かしさ溢れるスレを。
しかし何だろう、別にまどか達世界中旅して戦う作品でもないのに何故かこういう
世界で戦ってるのに違和感を感じないのは

~マタンゴ王国~


ウジャウジャ


まどか「キャァッ!モンスター!?」

ほむら「くっ!こんなにモンスターだらけの場所だなんて…」

マミ「先手必勝よ、ティロ・フィナ…」

マタンゴ市民A「ちょ…危ないわ!」

マタンゴ市民B「私らは温厚なマタンゴなのよ、外の野蛮なマイコニドと一緒にしないで!」

プリム「あ、あれ?」

ポポイ「驚くなよ姉ちゃんたち。ここの連中はあんな外見してるけど
大人しいヤツらしかいないんだよ。」

さやか「何だ、驚かせてくれちゃってさ…」

杏子「そういうさやかが一番ビビッてたじゃねーか。」

さやか「なんだとコラー!」

ランディ「あそこに大きなお城が見えるけど…部外者の僕らには入れそうもないね。」


ランディたちの目前にマタンゴたちのお城があったが城門には守衛がおり
勝手には入れない状況だった、しかしそんなランディの心配を余所に
城の守衛たちがいきなりランディたちの下へ訪ねてきた。

守衛「聖剣の勇者様たち御一行様ですね、お待ちしておりました。
マッシュ城の主、そしてマタンゴ王国の王であるトリフォーさまがお待ちかねです。」

ランディ「トリフォー?」

そしてランディたちは城の中へと招かれマタンゴ王国の王、トリフォーと会う事になった。

~マッシュ城~


トリフォー「遂に来たか!聖剣の勇者たちよ!待ってたぜ!」

ランディ「え?」

まどか「待ってたってどういう意味だろ?」

プリム「まるで私たちが来るのを待ってたみたいの口ぶりだわ。」

ポポイ「じっちゃんが前もって連絡しておいてくれた…わけじゃないよな?」

トリフォー「フッフ、とぼけたってダメさ!この国にはちゃーんと伝説があるんだからな!
いいか……」


白き神の使いに災いある時

聖剣たずさえし 人の子の勇者 あらわれ、国を救わん……


トリフォー「な!?お前らの事だろう!まぁまぁそうテレるな!
ちゃんとわかってたんだからさ!ちょうど昨日国の者が北の洞窟で、
白い竜が大蛇と戦っているのを見たんだ!まさに予言は大当たりだ!
さぁさぁ、北の洞窟へ向かってくれ!!」

さやか「私ら勇者だってよ!しかも伝説だってさ、ヤバイ!舞い上がっちゃいますよ私♪」

マミ「聖剣の勇者…良い響きだわ、さぁ行きましょうみんな…ってあれ?」

ほむら「…」

杏子「…」

ポポイ「怪しい…」

プリム「なんだか取ってつけたような予言だわ。」

ランディ「それで王様、神殿は?」

トリフォー「し…神殿?え~と、神殿はな…」

大臣「とりあえずウチの伝説ではまず洞窟に行けとの事です、さっさと行ってください!」

まどか「おまけに急かしてる…」

杏子「ウチの伝説って何だよそれ?」

ほむら「まぁどうせ、白い竜には会わなきゃいけないわけだから行くけど…」

さやか「任せて王様!この聖剣の勇者さやかちゃんが大蛇の一匹や二匹、
あっという間に退治しちゃうんだから☆」

トリフォー「おぅ!頼んだぜ!それと俺の事は王様じゃなく気軽にトリフォーと呼んでくれよ♪」

それから数時間後…


~竜の穴~


[グレートボア] 出現


グレートボア「シャァァァァァ!」


さやか「ピクピク…私って本当バカ…」

さやかはいつものように調子に乗り単身グレートボアに挑んだが
如何せん相手の力量を見誤りボロ負けしてしまった。

杏子「おいさやか!しっかりしやがれ!?」

ほむら「自分から安請け合いしておいてこの様とか…いい加減成長しなさいよ!」

マミ「それにしても…」

チビまどか『コンナノッテアンマリダヨ!』

チビプリム『ドウナッテンノヨコレ!?』

ランディ「どうやらあの大蛇の攻撃でこんな小さくなってしまうようだ、迂闊に近づけないな!」

チビまどか「ホムラチャン…」

ほむら「よしよし、手乗りまどか可愛いわ♡」

チビプリム『チョット!ワタシノシンパイシナサイヨ!』

マミ「ほらほら、プリムさん。怒らない、怒らない。」

チビプリム『コドモアツカイスルナー!?』

ポポイ「ここはオイラにまかせろ!頼むぜ、新しい精霊ジン!
エアブラスト、それにサンダーボルトだ!!」


シュバッ シュバッ シュバッ


ピシャーン ゴロゴロ

グレートボア「ギシャァァァァ!?」

ランディ「効いてる!この隙に…行くぞ!クサナギの剣!!」


ズバッ


マミ「黄金の美脚!」


ドゴッ


杏子「疾風迅雷!」


ドシュッ


ほむら「止めよ、鉄のブーメラン!」シュバッ


ズバシュッ


グレートボア「ギシャァァァァ!?」


ドオオオオオオオン

ランディ「特殊技はきつかったけどそれ以外は大した事なかったね。」

ほむら「こいつ…戦ってわかったけど既に誰かと戦った後で相当疲労していたみたいね。」

プリム「戦っていた相手ってもしかして…」

さやか「いやぁ、あいつ口ほどにもなかったねぇ♪」


まどほむマミ杏「「………」」


ランプリポポ「「………」」


さやか「あれ?」

まどか「さやかちゃんのおバカな発言はとりあえず放置して、白竜を探さなくっちゃ!」

一行は先ほどグレートボアが出現した穴を見つけそこを調べてみた、するとそこには…


―「「フォゥゥ!」」


ポポイ「こいつが白竜…じっちゃんの言ってた通りだ。」

まどか「この子が伝説の…」

ほむら「どうやらそのようね、けどこの子はまだ子供よ。親はどうしたのかしら?」

ランディ「そういえばさっきのモンスター…僕たちと戦う前からかなりダメージを負ってたけどまさか…」

マミ「どうやらそのようね、こっちに来て。さっき見つけたけど…この子の親の亡骸よ…」

杏子「酷えな、きっとこいつを守ろうとして死んじまったんだな。」

プリム「このままここにいたらさっきのヤツみたいなのがこの子を狙ってやってくるよ!
そうしたらこの子死んじゃうよ…ここから連れ出さないと!」

ほむら「連れ出すとしてもこの子をどうするというのよ?
まさかこのまま冒険に連れて行くと言うなら正直賛同できないわね。」

まどか「そんな…どうして!」

杏子「よく見てみろ、こいつはまだ生まれたばかりの赤ん坊だぞ!
それにいくらガキでもそれでもあたしらよりも図体でかいし逆に危険だろ!」

マミ「そうね、可哀想だけど暁美さんや佐倉さんの言う通りだわ。
私もこの子を連れて行く事に賛同は出来ない、リスクが大き過ぎるわ…」

まどか「マミさんまで…それじゃこの子はどうすれば…」

ランディ「落ち着いてまどか、ひとりだけなんとかしてくれそうなのがいるじゃないか!」

まどか「?」

さやか「そんな人いたっけ?」

ポポイ「なるほどあいつか!」

~マッシュ城~


ランディ「…という訳でこの子を預かってほしいんですけど。」

トリフォー「そうか…間に合わなかったか…うっし!俺が面倒みてやろう!!」

さやか「さっすがトリフォー!話が早くて助かる~♪」

大臣「ト、トリフォーさま!?」

トリフォー「うるせえ!もう決めちまったぜ!いいな!!」

ほむら「ありがとうトリフォー、正直助かったわ。」

トリフォー「良いって事よ、お前さんたち訳ありなんだろ。
むしろ俺の方こそ引き留めて悪かったな、ところでこいつの名前どうすっかな?」

まどか「そうだね、可愛いのがいいな。」

杏子「こいつ白いからシロでいいんじゃねーか?」

マミ「佐倉さん…犬じゃないんだから…」

ポポイ「フラミー…」

ランディ「ポポイ?」

ポポイ「こいつの名前フラミーでいいんじゃないかなって思ってさ。」

プリム「フラミー、良い名前だね!」

まどか「うん!なんか可愛らしいし、けど何でフラミーって名前にしたの?」

ポポイ「オイラたち妖精の間じゃこいつらの事を翼あるものの父『フラミー』
と呼ぶって前にじっちゃんが言ってたからそれでさ…」

さやか「それじゃフラミーちゃんの名前も決まった事ですしさっさと次の神殿目指しましょう!
…けどどうすれば…」

トリフォー「それならお前たちが大森林を通ってきた道中に大砲屋があってな、
そいつが『カッカラ砂漠』まで飛ばしてくれるらしいぜ、確かあそこには
『火の神殿』があるって噂だぞ!」

ほむら「『カッカラ砂漠』に『火の神殿』、どうやら次の目的地は決まったわね!」

杏子「よっしゃー!出発だ!!」

こうして一行は大森林にある大砲屋を目指そうとした。
そんな道中、まどかはほむらにひとつある疑問を尋ねてみる事があった。

まどか「ねぇほむらちゃん。今回の事だけど、どうして引き受けたの?
今までのほむらちゃんだったら無駄だとか言って嫌がってたはずなのに…」

ほむら「訳をね…聞いてしまったのよ。」

まどか「訳って?」

ほむら「実はあの竜の穴に向かう前に…トリフォーに問い質したのよ。」


(回想)

ジャキンッ

大臣「き…貴様!?無礼だぞ!王に向かって武器を向けるとは…」

ほむら「無礼なのはどちらかしら?私たちに真相を隠して敵地に向かわせるのだから。」

トリフォー「何が望みでぃ?金が欲しいってならくれてやるが?」

ほむら「私が聞きたいのはそんな事じゃない、何で嘘をついてまで私たちに
大蛇を狩らせるのかその訳を教えなさい!」

トリフォー「わかった、そうだよな…お前らは命を懸けて戦うんだ。
嘘をついた事は詫びる、すまなかった…」

大臣「あぁ…一国の王が頭を下げるなんて…」

ほむら「それで一体どういう事なのかしら?」

トリフォー「親父がな…まぁつまり先代の王様なんだが…それがよ…
大蛇に殺されちまったんだよ、敵を討ってやりたいやりたいんだが俺たちはご覧の通り…
ヤツと戦えやしない、だから噂に聞く聖剣の勇者なら敵を討ってくれると思ってさ。


――――――――

――――――

――――

ほむら「…だそうよ、まったく最初から本当の事を話せばいいものを…」

まどか「そんな経緯があったんだ、トリフォーさん…あんなに陽気に見えて
色々と抱えていたんだね。」

ほむら「人なんてそんなモノよ、誰だって事情を抱えて生きているのだから。
それにそれは私たちだって同じはずよ、いずれは元の世界に帰らなきゃいけないのだから。」

まどか「そ、そうだね!私たちも元の世界に帰ってやらなきゃいけない事が沢山あるわけだし!」

プリム「ちょっとまどか、ほむら!早くしなさいよ!置いてっちゃうわよ。」

マミ「また大砲…私これ苦手なんだけど…」

杏子「そうか?慣れると案外楽しいと思うぜ!」

まどか「行こうほむらちゃん!」

ほむら「えぇ、次なら目的地は『カッカラ砂漠』よ!」



ドッカーン!!



こうして一行は妖精の森、マタンゴ王国を後にして次なる目的地『カッカラ砂漠』を目指した。
しかし次なる目的地は彼らの予想を超える程の過酷な場所であった。

魔法少女はともかくまどかは[ピーーー]るな

2の砂漠って色々ファンタジー心くすぐる物一杯有って面白かったな。

~カッカラ砂漠~


サンドシップ号船内の機関室


ここでランディ、ほむら、さやかの三人が働いていた。

兵士A「オラー!働け!休んでいる暇は無いんだぞ!」

ランディ「…」

ほむら「……」

さやか「………」

兵士B「コラ!そこの新入り三人!手が止まっているぞ、もっとキビキビ動かんか!!」

さやか「くぅぅぅぅぅ!もうイヤ!!こんなとこ出て行って…」

ほむら「落ち着きなさい、さやか!」ドゴッ

さやか「グフッ、ちょっと転校生…腹パンはやめようよ…私…女の子なんだからさ…」

ほむら「あら奇遇ね、私も女の子なのよ。」ファサッ

ランディ「二人とも落ち着いて、ここで目立つ訳にはいかないんだから…」

何故彼らがこのような目に合ったのかというとそれは今から数時間ほど前…

(回想)


大砲屋によりカッカラ砂漠までやって来たまでは良かったが、名前の通りここには
一滴の水も無く、灼熱の太陽が容赦なく一行を照り付けていた。


ジリジリ ムシムシ


ランディ「ハァ…ハァ…」

まどか「ぜぇ…ぜぇ…」

ほむら「…」

さやプリポポ「「暑い…暑い…熱い!!!!」」

杏子「おい…それ以上黙らねえとその口縫い合わすぞ!」

マミ「けど…本当に熱いわ、早く町を探さないと本当に干からびてしまうわよ…」

ほむら「甘かったわ、こんな灼熱地獄なら…さっきのマタンゴ王国で飲み水を確保しておくべきだったわ…」

ランディ「今更そんな後悔しても始まらないよ、けど本当にどうしたら…」

さやか「ねぇ…私の気のせいかな?あそこに大きな湖があるんだけど…」

ほむら「それは蜃気楼よ。」

杏子「お前…さっきもそう言ってたよな、もう10回以上聞いたぞ…」



もう…ダ…ダメ…だ、一行が絶体絶命のピンチに見舞われたその時、
ポポイがあるモノを発見する。


ポポイ「アハハ、オイラも相当やべえな。こんな砂漠のド真ん中で船が動いてる
幻を見ちまってんだぜ…」

さやか「ハハ、おチビちゃん…つまんない冗談は言わない方がお利口だよ…」

ほむら「ちょっと待って!私にも見えるわ!」

杏子「あぁ、あたしもだ!」

ランディ「僕もだ!けど何で砂漠に船が?」

プリム「あれはもしかして…」

一行が砂漠を渡る船に近付いてみるとプリムがある事に気が付いた。

プリム「この国旗…やっぱりだ!」

さやか「なんらの…プリム何か知ってるわけぇ?」

まどか「さやかちゃんたら…もう呂律が回らなくなってる…」

プリム「この国旗はタスマニカ共和国のモノだよ!」

ランディ「タスマニカ共和国ってあのジェマがいる…?」

プリム「そうよ!以前パパから聞いたけどタスマニカ共和国が砂漠を渡れる大型偵察艇の
巨大戦艦を建造してるって言ってたけど完成したんだ!!」

まどか「良かった、ジェマさんのとこなら私たちの事歓迎してくれるかもしれないよ!」

ほむら「そうね、私たち一応『聖剣の勇者』なんですものね。」

杏子「とにかくなんでもいいからよぉ…」

マミ「お水を貰いに行きましょう…」

ポポイ「オイラも喉がカラカラ…」

さやか「うおおお!水寄こせぇぇぇぇ!!」

こうして一行はタスマニカ共和国の巨大戦艦サンドシップに助けを求めた。

しかし…

まどかマギカって前クロノトリガーとのクロスありましたけど、ほむらがロボと一緒に300
年前に残るなどRPG と意外と相性いいですよね
もしマリオRPGなど他クロスもあったら面白そうですよね。

~サンドシップ号船内~


モリエール「ほう、助けてほしいと?」

この男の名はモリエール中佐、この艦の副艦長だが部下からの人望は0と
タスマニカ共和国でも悪評の絶えない男である。
そんな彼がまどかやランディたちを歓迎するわけがなかった。

モリエール「いいだろう、助けてやろう!そこの男と青髪と黒髪の娘たちは機関室で働け!
ガキとピンク髪と赤髪は厨房だ!
そして残ったパツキンの二人は…私の肩を揉むのだ!」


――――――――

――――――

――――

さやか「そんな訳でこうして船内で働いているわけだけどさ、もう嫌だ!ここ油臭いし!


ほむら「くっ!まったく水を飲んでる間に武器やソウルジェムを取られるなんて…
不幸中の幸いなのはこの戦艦が100m以内の大きさだからとりあえずは魂と肉体が
定着してるからいいけど…」

ランディ「なんとかしなきゃいけないけど…兵士の監視は厳しいしな。」

兵士(ジロリッ!)

―「そこの子供たち…とりあえずは従っておいた方が身のためだよ。」

さやか「あ、商人さんだ!ねぇねぇまんまるドロップでもぱっくんチョコでも
なんでもいいから食べ物頂戴よ、お腹ペコペコでさぁ…」

アムール3世「誰が商人じゃ!ワシはカッカラ王国の王、アムール3世じゃぞ!!」

さやか「えぇっ!?王様だったの??」

ほむら「どう見ても商人だわ…」

ランディ「けどその王様が何で戦艦の中で作業なんかしてるんですか?」

アムール3世「それは話せば長くなるのじゃが…」

セルゲイ「それから先は俺から説明しよう!俺の名前はセルゲイ、これでも海賊さ!
ここで作業してる連中の大半が訳ありの連中なんだが…まあこのおっさんもその内の
ひとりなのさ。」

ランディ「訳ありって一体何が…」

セルゲイ「なんでもこのおっさん、火の神殿に行こうとしてカッカラ砂漠で
ぶっ倒れていたらしいんだよ。
そこを拾われたらしいんだが何でそんなとこに行こうとしたのか全然言わないんだよ…」

ほむら「火の神殿ですって?そこは私たちの目的地よ!」

アムール3世「何のために行くかは知らんがやめておけ。
もうあそこには何もありはせんよ…モンスターの巣と化してしもうた…」

ランディ「なっ!どういう事ですか!?」

アムール3世「実は最近カッカラ王国の水が干上がってしまってな…
何かおかしいと思い火の神殿に行ってみたところなんと火の神殿にあるマナの種子が
盗まれてしまったのじゃよ。
おまけに精霊サラマンダーまでいなくなってしまった…」

ほむら「そんな…マナの種子が無ければ聖剣を共鳴させる事が出来ないわ。
一体誰が盗んだというの?」

アムール3世「さあな…見当も付かんよ…」

セルゲイ「おっさんはもうこの国を諦めてカッカラ王国の住民全員を
『氷の国』にある『南国村』に移住させようっていうんだよ」

さやか「そこまで深刻だなんて…」

ほむら「それにしてもおかしな話ね、その氷の国って聞いた限りじゃ極寒の地な感じなのに
何で南国村なんて場所があるのかしら?」

セルゲイ「わからん、だが楽園のような場所で金持ち連中が移住してるって噂は聞いてるがな。」

ほむら「…」

さやか「なんだよ…ここまで来たのにくたびれ損じゃん…」

ランディ「けど今はまどかたちと合流しなきゃ!そのためにもまずはここから出なきゃ
いけないんだけど…」

セルゲイ「なら俺に任せろ!これも何かの縁だ、協力するぜ!」

ランディ「ありがとう、けどどうする気なんですか?」

セルゲイ「まあ見てなって、おおーい!火事だ!火が出てるぞ!!」

兵士A「フンッ!くだらん嘘を付くな、さっさと持ち場につけ!」

セルゲイ「あ…あれ?いつもならうまくいくのに…」

さやか「どうすんだよ!二度目は通じないよ?」

ほむら「任せなさい、こんな事もあろうかとポケットに手榴弾を一個残してあるのよ。
これで本当に火事を起こせばここから出られるわ。」

ランディ「その前に何でそんな物騒なモノを持って…」

ほむら「いいからさっさとやるわよ!」


ブンッ



ボッ  ゴオオオオオオオオ



セルゲイ「た…大変だ!今度は本当に火事だぞ!?」

アムール3世「ひぃぃっ!急いで消さんとこの艦は沈んじまう!!」

兵士A「なんてこった!こりゃ酷い…」

兵士B「俺らだけではどうしようもない、応援を呼びに行こう!」ダッ

セルゲイ「……どうやら見張りのヤツラいなくなったようだな!
さあ早いところ行きな!仲間が待っているんだろ!」

ランディ「ありがとう!二人も早く脱出して!」

こうしてランディ、ほむら、さやかの三人は機関室を脱出して残りのメンバーの
探索を開始した。

さやか「まずはまどかたちを見つけなくっちゃ!」

ほむら「確かまどかと杏子、ポポイは調理室へ連れて行かれたはずよ。
まずはそこから当たりましょう。」

はよ

終わっちゃったか

~調理室~


ここで扱き使われているはずのまどか、杏子、ポポイの三人を救出しに来たが…

ほむら「まどかー!!」

ランディ「まどか!杏子!ポポイ!大丈夫かい?」

さやか「杏子も平気なの!?」

しかしランディたちの心配も虚しく…

杏子「ガツガツムシャムシャ!!」

ポポイ「カツガツムシャムシャ!!」

ランディ「あれ?」

ほむら「扱き使われてるどころか…貪り食ってるわ…」

さやか「これ…どういう事なの!?」

まどか「あ、ランディくん!それにほむらちゃんにさやかちゃんも!無事だったんだね!」

そこでランディたちが目撃したのは調理室で暴飲暴食を繰り返す杏子とポポイ、そんな二人を見つめるまどかの姿があった。

料理人「おいアンタら!こいつらの知り合いか?なら早く引き取ってくれ!
まったく新人が来たので仕事をさせてみたら赤毛のポニーテールとチビは食い荒らすだけだし
そこのピンクもろくに包丁も握れないときたもんだ…」

まどか「えへへ…お料理はいつもパパに任せっきりだから包丁なんて握った事もなくて…」

ほむら「まどかはそんな事気にしなくていいの、包丁なんて危ないんだから!」

ランディ「そういう過保護なのはよくないと思うんだけど…」

料理人「とにかくさっさと連れて行ってくれ!?」

一戦交える覚悟で厨房に入ったのにまさか追い出される形でまどかたちを救出(?)できた

そして一行は次にモリエールの部屋で肩揉みをしているはずのマミとプリムの救出に来ていた。

~モリエールの部屋~


ポポイ「大変だ!調理場に鼠が出たよ!食べ物が無くなっちゃうぞ!」

兵士C「何!それは大変だ!?」

兵士D「こんな戦艦で唯一の楽しみなんてメシの時間しかないのに…」ダダッ

ポポイ「へへっ♪食い意地の張った兵士たちだよな。」

杏子「ちなみにこの船の食糧はあたしらで食い尽くしたけどな!」

ランディ「…」

モリエールの部屋の扉の前にいた門番たちを遠ざけさせていよいよ部屋の中に入ろうとしていた。

ほむら「この部屋ね!さぁ行くわよ!」

杏子「どうでもいいがよ、何であの二人だけ肩揉みだったんだ?」

ポポイ「オイラたちなんて厨房でメッチャ扱き使われてたぜ!」

まどか「暴飲暴食を繰り返してただけじゃ…」

さやか「まったくお子ちゃまですなぁ、それはあれだよ、男のロマンみたいな?」



杏子、ポポイ「「男のロマン?」」


ほむら「男は金髪と巨乳が大好きなのよ、ねぇランディ?」

ランディ「い…いや!僕は…」

さやか「うわぁ…ランディもそういうの好きなんだ…男の子だねぇ。」

まどか「ランディくん…不潔…」

ランディ「ちょっ…まどか!?さやか!?」

ほむら(これでラン×まどのフラグは消滅したわ。)

杏子「よし!中に入るぞ!」

杏子の号令の下モリエールの部屋に入った一行、そこで見たモノは…

プリム「うらぁっ!おらぁっ!!」

モリエール「グフッ!ガハッ!?」


一同「「へ?」」


そこで全員が見た光景はプリムにフルボッコにされている哀れなモリエールの姿であった。

マミ「あら?鹿目さんたちも無事だったのね、ほら!私たちの武器や装備、
それに暁美さん、美樹さん、佐倉さんのソウルジェムも取り返しておいたわよ!」

さやか「よっしゃー!これで戦える!」

杏子「それは…ともかく…」

まどか「この状況は何ですか?」

マミ「え~と…これはね…」

プリム「この七光り野郎が私に肩を揉めって言うから頭に来てスラムパンチお見舞いしてたのよ!」

マミ「どうやらプリムさん、グローブを隠し持っていたらしくてそれでこうやって痴漢撃退したの♪」

モリエール「ゲフッ!?」

ランディ「女の子って…」

ポポイ「逞しいなぁ…」

装備を取り戻し全員が合流しこれで一段落と思った最中にある人物が部屋の中に入ってきた。

メレリア「こりゃー!騒がしいぞ!何をしておる!?」

杏子「あん?何だこの爺さん?」

ほむら「随分偉そうな格好してるけどこの船の艦長かしら?」

プリム「この人って確か…メレリア提督!タスマニカ共和国でも英雄と称えられている騎士よ!!」

モリエール「グフッ…そうさ…お爺ちゃんは偉いんだぞ!だからお前ら僕に謝れ!」

メレリア「こりゃモリエール!騎士たる者、女子供に手を上げてはならんぞ!」

モリエール「お爺ちゃん…だってこいつら生意気なんだモン!」

杏子「騎士様が『モン』って…」

ほむら「ジェマといいこの世界にはろくな騎士がいないようね。」

メレリア「ジェマだと?お前たち何故ジェマの事を…」

メレリアがジェマの事を尋ねようとしたその時であった。




ド ド ド ド ド ド



突然サンドシップ号が大きく揺れ始めた、慌てて外に出てみるとそこにいたのは…



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ



メレリア「なっ!あれは…」

モリエール「うわぁぁぁ…ありゃ帝国の連中だ!?」

ほむら「なんですって!?」

ヴァンドール帝国の巨大戦艦がサンドシップ号に砲撃戦を仕掛けていたのだ。



ドガーン!  ドガーン!


ドガーン!  ドガーン!


兵士D「うわぁぁぁぁ!?」

兵士E「助けてくれぇぇぇ!!」

メレリア「くっ!怯むね、総員戦闘配備!ヤツらを蹴散らせ!!」

直ちに船員たちに戦闘準備を促すメレリア、だが…

兵士F「やなこった!」

兵士G「逃げろ逃げろ!モリエールのために命なんか張れるか!?」

メレリア「なっ!?」

モリエール「ひぃぃぃ!もうダメだ降伏しよう!?」

無理もなかった、このサンドシップ号の船員たちはメレリア以外実戦経験が無い素人集団だった。
結局ろくに応戦も出来ず帝国の兵士たちがサンドシップ号内に乗り込んできた。
その中にはかつてランディやほむらたちと戦ったあの男の姿もあった…

ゲシュタール「タスマニカ共和国の兵士諸君、降伏したまえ!そうすれば命だけは助けてやろう!!」

ポポイ「あいつはゲスタール!?」

メレリア「ふざけるな!我が国の兵士は一兵たりとも降伏なんぞするものか!」

一人意気込むメレリアであったがそんな意気込みも虚しく…

モリエール「よかった!命だけは助かる!」

メレリア「…」

メレリア以外の兵士は既に戦意喪失の状態であった、勿論自身の孫であるモリエール自身も…

ほむら「こうなってくるとあのお爺さん哀れだわ…」

ランディ「まさかタスマニカの兵士がこんなに腐ってたなんて…」

プリム「これならウチのパンドーラの方がはるかにマシだわ…」

そんな中ゲシュタールはサンドシップ号に乗船してたランディとほむらに目を付けた。

ゲシュタール「おや?こんなところで諸君に会えるとは思わなかったな。
あの水の神殿での決着を今こそここで晴らしてやろう!!」

こうして船から降りてランディ、ほむら、プリムの三人とゲシュタールが決闘を行う事になった。

ゲシュタール「行くぞ!フンッ!」

ランディ「ゲシュタールの姿が変わっていく…」

ほむら「あの姿は!?」


[マシンライダー]出現


ゲシュタール「フフフ、これこそ私の真の姿!マシンライダーだ!!」

マシンライダーに変化したゲシュタールはそのまま突進を仕掛けランディたちに襲い掛かった。

ゲシュタール「さあいくぞ!!」

ランディ「くっ!」

~帝国軍巨大戦艦~


その頃帝国の巨大戦艦内部に残りのまどか、マミ、さやか、杏子、ポポイの三人が潜入していた。

帝国兵士A「ぐわっ!?」

兵士B「うわっ!?」

マミ「帝国の兵士はこれで全部やっつけたわね。」

さやか「へっへ~ん!楽勝楽勝♪」

まどか「それじゃ早くこの船の動力機関を…」

ポポイ「よっしゃ!こんなとこオイラの魔法で一撃だい!」

―「そうは……させない!」

まどか「な…なに!?」

場所は代わり砂漠…


ゲシュタール「人数が少ないがどうせ卑怯な貴様らの事だ、自分たちを囮にして
他の仲間が我らの戦艦を襲おうとしているのだろう!」

ほむら「あら、一応学習能力があるのね。」

プリム「けどもう遅いわ!今頃さやかやポポイたちがアンタたちの船を襲っている頃なんだから!」

ゲシュタール「フフフ、本当にそう思っているのか?」

ランディ「何だと!?」

ゲシュタール「あの船にもう一人いるのだよ!私と同じくヴァンドール帝国が誇る四天王がな!」

再び戦艦内


ガギィンッ!


杏子「うわっ!?」

ポポイ「杏子姉ちゃん!この…」

さやか「何だよこいつ…強すぎる!」

マミ「あなたは一体何者なの?」

ファウナッハ「私はヴァンドール帝国が誇る四天王のひとりファウナッハ!」

まどか「そんな…お…女の人!?」

ファウナッハ「フンッ!四天王のひとりが女なのがそんなに意外か?」

杏子「そうでもねえさ、あたしらだって女だしな…
おいお前ら、こいつはあたしが倒すからその隙に…動力炉を叩け!」

さやか「けどアンタ一人じゃ…」

杏子「いいから早くしろ!この船をぶっ壊しちまえば敵は何も出来ないはずだ!」

マミ「佐倉さんの言う通りだわ、今のうちに…」

ファウナッハ「甘い!」


ドガッ!


ドシュッ!


マミ「キャァッ!?」

さやか「ふぎゃっ!?」

まどか「マミさん!さやかちゃん!そんな…魔法少女が三人掛かりで戦っているのに
それを一遍に相手をするなんて…」

ファウナッハ「お前たち小娘の相手くらいまとめて出来なくては四天王の名折れだからな。」

ポポイ「ヘンッ!オイラがいる事を忘れるなよ!サンダーボルト!!」


ピシャーンッ!!


まどか「やった!ポポイちゃんの雷撃がまともに当った!これなら…」

ファウナッハ「これで本気か?静電気かと思ったぞ、フンッ!!」

ポポイ「グェッ!そんな…オイラのサンダーボルトを逆に弾き返すなんて…」

ファウナッハ「フンッ!聖剣の勇者とやらも口ほどにもないようだな!」

まどか「あ…あぁ…」

皇帝直属の四天王のひとりファウナッハの力は絶大だった。
彼女は瞬く間にマミ、さやか、杏子、ポポイと実力のある物を容易く倒していった。
そして外でゲシュタールと戦うほむら、ランディ、プリムも苦戦を強いられ状況は圧倒的不利であった…

その頃サンドシップ号の船室では…

アムール3世「何だ?外が騒がしいな?」

セルゲイ「さっきの砲撃といいまさか敵襲か?」

船内での異様な雰囲気を感じ取った二人は外に出てみるとそこにはヴァンドール兵士たちに
拘束されたサンドシップ号の船員たちの姿があった。
勿論その中にはあのモリエールやメレリアの捕えられた姿も…

セルゲイ「フンッ!普段あれだけ踏ん反り返っていざとなるとこの様とは…
騎士様の名が聞いて呆れるぜ!」

アムール3世「状況を察するにどうやら彼らはヴァンドール帝国の連中に捕えられたようじゃのう。
なんとか助け出してやらんと…」

セルゲイ「おいおい…おっさん正気か?こいつらの所為で俺たちは捕まっちまったんだぜ!
さっきのガキ共ならともかくこいつらを助ける義理がどこにあるんだ?」

アムール3世「だが彼らを助けねば帝国はワシらのカッカラ王国を襲うじゃろう。
そうなってはもう移住どころの話ではないのだ…」

セルゲイ「なるほど、確かに…帝国の連中が世界征服を侵攻したら俺だってどうなる事やら…
しょうがねえ、助けてやっか!」

帝国兵士C「うん?今何か声が聞こえたような…」

セルゲイ「オラァッ!!」

アムール3世「ハァァッ!!」


ボコッ  ドガッ  バギッ


セルゲイとアムール3世は抜きんでた体術を駆使して瞬く間に帝国の兵士たちを倒し
おまけにサンドシップ号の船員たちを救出する事に成功する。

メレリア「いやはや助かった、恩に着るぞ。」

セルゲイ「そんな事はどうでもいい、あのランディやほむらとかいうガキたちはどうした?」

メレリア「子供だと?そうだ!彼らはあの帝国の騎士ゲシュタールと戦っているのだ!」

メレリアの言う通り砂漠ではランディたちとゲシュタールの攻防が繰り広げられている最中であった。
しかし戦況はランディたちに圧倒的不利な状況で敗北の色が濃厚になっていた。

セルゲイ「クソッ!これじゃあいつら負けちまうぞ!こっちもなんとか援護してやらんと!」

メレリア「いかん!あんな膠着した状態でこの船の装備で下手に援護を行えば彼らも
巻き添えを喰ってしまうぞ!
それに…先ほど帝国の連中がこの船の武装解除をしておって装備が…」

アムール3世「それならあっちの方を攻撃してはどうだろうか?」

セルゲイ「あっちだと?」

アムール3世が指さしたのは帝国の巨大戦艦の方であった。

モリエール「バカが!さっきの話を聞いてなかったのか?
この船はさっき武装解除させられたと言ったばかりだろ!!」

セルゲイ「だが動かす事は出来るはずだよな、それなら…
おいみんな、是非とも聞いてほしい事があるんだが…」

それからセルゲイはサンドシップ号の船員たちにある作戦を提案する、その作戦とは…

モリエール「なん…だと…そんな作戦バカげている!失敗したら…」

セルゲイ「あぁ、確かに死んじまう。だがそれはこの状況が長引けばどの道同じ事だ。」

メレリア「面白、やってみようじゃないか!」

モリエール「そんな…お爺さま!?この船は本国の王から賜った大事な船なのですよ!
それをあのような素性もわからぬ子供たちを助けるために使うというのですか!?」

メレリア「バカモン!あの子らは騎士でもないのに帝国の四天王と戦っておるのだぞ!
まったく…お前にもあれほどの意気込みがあれば…」

モリエール「うぅ…」

セルゲイ「腹は決まったようだな、さぁ行こうか!!」

~砂漠~


ランディ「うわっ!?」

プリム「キャァッ!?」

ゲシュタール「どうした貴様ら?俺の力はまだこんなモノではないのだぞ!」

ほむら「クッ…さすがは四天王と言ったところかしら…」

ほむら(杏子たちが巨大戦艦に侵入したはずなのに…巨大戦艦は静かなまま何も起きていない…
考えたくはないけどまさか…)

ゲシュタール「どうやら我が戦艦に侵入したお前たちの仲間もヤラれたようだな。
まったく無様だ…さてそれではそろそろ止めを刺してやろうか。」

その時であった、停止していたはずのサンドシップ号が突如動き出して帝国の巨大戦艦に体当たりしてきた!



ドドォォォォォォォォォォン!!



これには敵船艦内にいるまどかたちやファウナッハもたまらずに転げ落ちた。

まどか「キャァッ!?」

ファウナッハ「サンドシップ号が体当たりだと?ゲシュタールのバカめ…
船員どもをちゃんと拘束してなかったようだな!」

さやか「隙あり!」

ファウナッハ「ムッ!?」

さやか「スクワルタトーレ!」

杏子「ロッソ・ファンタズマ!」

マミ「無限の魔弾!」

ポポイ「アースクエイク!」

一瞬の隙をついて魔法少女たちの必殺技とポポイの魔法が炸裂する、これにはさすがにひとたまりも無い
ファウナッハであったが…



シュゥゥゥゥゥ


ファウナッハ「やってくれたな…」


まどか「嘘…あれだけの攻撃でまだ平気でいられるなんて…」


―『ワァァァァァァ!!』


メレリア「我に続け!全軍突撃だ!!」

セルゲイ「おいさやか!大丈夫か?」

さやか「セルゲイ!」

ファウナッハ「チッ、タスマニカの連中が攻めてきたか…
まあいいか…今日の所はこれで引き上げてやる、お前たちには利用価値があるのでまだ生かしておいてやる」シュンッ

マミ「いなくなった…」

さやか「よかった、やっと引いてくれたよ…」

ポポイ「へへっ!オイラたちに恐れをなして逃げやがったな!」

杏子「いいや、あいつは恐らくまだ実力を隠していたはずだ。
あたしらはそんな手加減された状態で軽くあしらわれたんだ…チクショウ!」

~砂漠~


同じくこの状況に戸惑うゲシュタールもまたランディたちの猛攻により立場を逆転されてしまっていた。

ゲシュタール「お…おのれ!皇帝より与えられし戦艦が…」

ほむら「このまま一気に行くわよ!」カシャッ

ほむらの魔法により、時が制止した。この機にランディたちはゲシュタールに必殺技を放った!

プリム「サハギンのモリ!」


ドシュッ


ランディ「オリハルコンの剣!」


ドバッ


ほむら「止めは私ね!ブローバー!」


ブンッ


其々の武器を喰らいマシンに損傷を与えた3人、時間停止が解除され
ゲシュタールが気付いた時には既にマシンのエンジンから煙が出ていた。

ゲシュタール「な…!?これでは戦えん…覚えていろ!!」シュンッ

こうしてゲシュタールもこの場から去り一時の平和が訪れた。

帝国の巨大戦艦に体当たりした事によりサンドシップ号は失われてしまったが
幸いにも墜落された付近がカッカラ王国のすぐそばであったため、
先ほどみたく砂漠の中を彷徨う事態になる事だけは避けられた…

~カッカラ王国~


そこには墜落したサンドシップ号から避難したメレリアやモリエールを始めとする船員たちに
セルゲイ、それにこの国の長であるアムール3世の姿があった。

メレリア「まさかキミたちが聖剣の勇者だったとはな、いやはやジェマのヤツから
話は聞いていたがこんな幼子たちが世界の命運を背負わされているとは…
我が孫よりも幼いというのにしっかりした子供たちだ。」

ランディ「ハハ…」

セルゲイ「まったくだぜ、あの帝国の四天王を二人も蹴散らすとは大したモンだ!」

さやか「いやぁ~、それほどでも~♪」

ポポイ「オイラたちの実力なら当然だっての!」

マミ「あなたたちったら…調子に乗っちゃダメよ。」

杏子「そうだ、ヤツらは手加減してくれただけだ。本気で仕掛けられてたらどうなってたか…」

マミ「それにしても私たちに利用価値があるとか言ってたけどどういう事なのかしら?」

杏子「さあな、帝国も一枚岩じゃないって意味じゃねえか?」

プリム「そういえばモリエールの姿が見えないけど?」

メレリア「あの馬鹿者はまた二等兵からやり直しだ!
そう告げたらさすがにしょげてのぅ、暫くは立ち直れんだろう。」

モリエール「…」

ランディ「さすがにちょっと可哀想な気がするけど…」

ほむら「自業自得よ、あいつの所為でとんだ足止めを喰ったわ、それにしても…」

まどか「この国…」

そう、ほむらとまどかが指摘する通りカッカラ砂漠で唯一人が住む場所であるカッカラ王国であるが
その場所に唯一存在するオアシスには水が干上がってしまい最早人が住める場所ではなくなってしまった…

まどか「酷い…こんなのあんまりだよ!?」

メレリア「確かに…これもマナの減少の所為か?」

アムール3世「恐らくそうだろう、そして火の神殿にあるマナの種子の紛失…
マナの種子が戻ってこない限りワシらはこの土地に住めん…」

まどか「そんな…」

ほむら「王さま安心して、たぶん何とかなると思うから。
みんな、さっそくのところ悪いけどこれから氷の国へ行くわよ。」

プリム「何か心当たりでもあるの?」

ほむら「私の勘に間違いが無ければ恐らく…この国にも大砲屋があるはずよ。
それで早く行きましょう!」


「「おぉー!!」」


こうして一行の次の目的地は極寒の地、氷の国を目指す事になった。

しかし別れ際、メレリアはふとある疑問がよぎった。


ドッカーン!!


メレリア「さて彼らは大砲で無事(?)氷の国に旅立ったようだな。
我らは迎えの救援が来るまでしばらくここに滞在する事になるが…」

セルゲイ「メレリアの爺さん、何か不思議そうな顔してるがどうかしたのかい?」

メレリア「あのランディという少年…雰囲気が昔の友人に似ていてな。
15年前の大戦で我が国の英雄となりそのまま行方知れずとなった伝説の騎士セリンに…」

とりあえずここまで

>>326-327

一応不定期で細々とやっていますんで…


砂漠も終わってとうとう氷の国か

~氷の国~


アムール3世からの情報を手掛かりに氷の国に辿り着いた一行は、さっそく南国村を目指していたが…

さやか「今度は寒いぃぃぃぃぃぃ!?」

ポポイ「ガチガチ…ブルブル…」

ランディ「この寒さは…四季の森にあった冬なんて比じゃないよ…」

ほむら「このパーティーの殆どが薄着だから防寒対策なんかしてなかったわね、迂闊だったわ…」

マミ「トドの村からすぐにろくな準備もせずに来ちゃったから…」

まどか「これじゃ南国村に着く前に全員凍死しちゃうかも…」

全員が凍死を危惧したその時、ある一軒の家を発見した。

プリム「ねぇ!家だよ!あの中に入ろう!」

さやか「プリムに賛成!全員あの家の中に駆け込め!」

まどか「そ…そんな…ダメだよ!全員で行ったら家の人の迷惑になるんじゃ…」


ダダダダッ


ほむら「そんな事御構い無しで全員入って行ったわ。」

ランディ「まぁ…このままじゃ僕たちも危ないし早く行こう!」


~民家~


民家に入った一行は暖炉に集まり身体を暖めていた。

プリム「カッカラ砂漠じゃ見るのも吐き気がする火だったけど…」

マミ「今じゃ私たちの命綱だわ。」

さやか「ハァ~、生き返るわ…」

ほむら「既に死んでるけど…」

まどか「ほむらちゃん、そんな事言っちゃダメだよ!」

ランディ「それにしても暖炉の火は付いているけど家の人が誰もいないだなんて…」


ランディがそう思った時、家の奥から物音がした、気になって調べてみるとそこにいたのは…

杏子「誰だ!」

トナカイ「ひぃっ!何もしないから槍なんか向けないで!?」

ポポイ「ト…トナカイが喋った!?」

杏子「よっしゃ!丁度いいや、腹ごしらえにこいつ捌いて喰っちまおうぜ!」

トナカイ「いやぁぁぁぁ!!私なんか食べても美味しくないですから!!!!?」

まどか「落ち着いて、食べたりなんかしないから!」

恐がるトナカイをようやく落ち着かせてまどかたちは何故この家に人がいないのか
トナカイに尋ねてみた。

トナカイ「ハイ…実は…私のご主人様は氷の宮殿クリスタルパレスに向かったきり
帰って来なくなったのです。」

ランディ「クリスタルパレス?」

トナカイ「この氷の国のどこかにあると言われている宮殿です、ですが…
長い事無人の状態が続き大勢の魔物が住みついてしまったという噂があり…私は不安で不安で…」

ほむら「あなたのご主人様はクリスタルパレスに行って何をする気なの?」

トナカイ「さぁ?私もご主人様のする事は知らないので…」

まどか「けど…雪国のトナカイさん…そのご主人ってなるともしかして…」

ランディ「まどか…誰か思い当たる人がいるの?」

さやか「あぁ!なるほど!うん…確かにあの人が連想出来るよね!」


ほむ杏「「?」」


マミ「あなたたち…女の子のくせにそういうところ疎いのね…」

プリム「あぁ、あの人か…でもアレの正体って大抵が父親じゃ…」

ポポイ「そういう事言うなよ、夢無くすだろ?」

ランディ「あの人…僕のとこには一度も来なかったな…幼馴染のボブが
お前は捨て子だからって…」

さやか「ちょ…ランディ…それは悲しすぎるわ…」

まどか「ランディくん…それ以上話さなくていいよ…」

マミ「あの真っ赤な服のお爺さんの話をしただけでいきなりパーティーの雰囲気がお通夜状態になってしまったわ…」

プリム「そ…それよりも暖も取れた事だし早く出発しないと!」

まどか「そうだね!一刻も早くマナの種子を見つけないとカッカラ王国の人たち大変だし!」

トナカイ「でしたら私からお渡ししたい物が、あなた方の服装はどうも雪国を舐めきっているので…」

ほむら「一言多いトナカイだわ…」

こうしてトナカイから話を聞き、おまけに防寒着まで借りて再び南国村を目指す一行であった。

それからすぐに南国村に向かう一行であったが森の中で以前ドワーフ村に出現した
同じタイプのモンスターであるオチューフェイスを倒し南国村に到着した。
その村は極寒の地だというのに村一帯だけ南国のような気候に包まれており
まさに南国村と呼ぶにふさわしい場所であった。


さやか「暖か~い♪」

プリム「本当に!まさに南国だわ!」

ほむら「…」

ランディ「浮かない顔だね、どうしたの?」

ほむら「どう考えてもおかしいわ、ここ以外はどこも氷の世界よ。
なのにここ一帯だけこの暖かさなのは理屈に合わないわ…」

マミ「確かに…もしかしてこれもマナの影響なのかしら?」

ほむら「その可能性は高いわね、あら…アレは何かしら?」

ほむらは村の中心部に大きなストーブを発見する、そこにいた守番から火の番を押し付けられてしまった。

守番「あれ?お前らどこかで見たような…」

マミ「私もあなたの事をどこかで見たような?」

守番「まぁいいや、ちょっとこのストーブ見ててくれないか?
時々叩くだけで燃料要らずさ、じゃ…よろしくー!!」ダッ

まどか「行っちゃった…」

ほむら「燃料要らずのストーブ…怪しいわね、覗いてみましょうか。」

さやか「面白そう!乗った~!」

ランディ「ちょって待ってくれよ、守番の人が見ててくれって…」

ランディが言い掛けた時、どこかから叩く音が聞こえてきた。


ドンドン


プリム「何この音?」

ポポイ「このストーブから音が聞こえるぜ!」


ドンドン  ドンドン

杏子「とにかくストーブの中開けてみようぜ!」


ガチャッ


杏子がストーブを開けるとそこにいたのは…

サラマンダー「ぷはぁっ!た…助かった!ありがとう、俺は火の精霊サラマンダーだ!」

杏子「サ…サラマンダー!?」

ほむら「火の妖精ね!あなたが何でここに?」

サラマンダー「そいつは俺を閉じ込めたヤツらに聞いてくるよ!」

そう言いながらサラマンダーがある方向に指を差した、そこにいた者たちこそサラマンダーを
利用した張本人たちだった。

ランディ「そんなお前たちは!?」

ほむら「何でここにいるのよ!」

マミ「スコーピオン団!?」

そう、この火の精霊サラマンダーをストーブに閉じ込めこの南国村を作ったのは
かつて水の神殿からマナの種子を盗んだスコーピオン団であった!

スコーピオン「なんてこった!またお前たちかい!?このドジ!気が付かなかったのかい!?」

手下A「ふが…すいません…」

マミ「あの守番…どこかで見た事あるかと思ったらスコーピオン団の手下だったのね。」

サラマンダー「もうこの一帯を暖かくする必要もないよな、悪いが魔法は解除するぜ!」

その言葉通り村を覆っていた暖かさは消え去り代わりに雪や氷に覆われてしまい
あっという間に氷の銀世界になってしまった。

そしてこの村に移り住んだ住人達も…

住民A「ひぃぃっ!何だこの寒さは!?」

住民B「何が南国村だ!こんな場所早く逃げよう!」

そして住民たちも騙された事を知りそそくさとこの場を去ってしまった…

スコーピオン「きーっ!本当にもうっ!せっかくの金儲けが!みんな逃げちまったよ!」

杏子「まったく精霊使ってインチキ商売とはな…」

ポポイ「聞いて呆れるぜ!」

ほむら(ドワーフ村でインチキ商売していた二人がよく言うわ…)

まどか「けどここにサラマンダーがいたって事は…」

ランディ「お前たちが火の神殿にあったマナの種子を盗んだんだな!さあ返してもらおうか!!」

火の神殿にあったマナの種子を盗んだのがスコーピオン団だと確信するランディたちであったが…

スコーピオン「マナの種子?知るもんか!もうマナの種子はこりごりだよ!」

マミ「じゃああなたたちはマナの種子を盗んでいないの?」

ほむら「なるほど、マナの種子の制御は無理でも精霊なら何とかなると思って
サラマンダーを捕まえた訳ね、あなたたちにしては考えた作戦だけど…」

スコーピオン「黙らっしゃい!!」

プリム「けどそれじゃマナの種子はどこに?」

スコーピオン「そんな事知るか!」

手下A「そういえば火の神殿でサラマンダーを捕まえた時変な爺さんがいたような…」

スコーピオン「コラ!何を親切に教えてるんだい!…もう覚えてらっしゃい!!」

こうしてスコーピオン団はいなくなり残ったのは南国村と呼ばれ…雪と氷に覆われた村の廃墟のみになった。

ポポイ「オイラたち以外誰もいなくなっちまったな。」

さやか「本当…けどこんな場所じゃカッカラ王国の人たちを移住するのは…」

ほむら「ここだって人の住めるような場所じゃないわ。
寒さで凍え死ぬか、それとも砂漠で干からびて死ぬか、正直ろくな選択肢じゃないわね…」

サラマンダー「まぁとにかく助けてくれてありがとな!
俺はアンタたちに力を貸すぜ、精々使って暴れてくれよ!!」


精霊サラマンダーが仲間になった。


杏子「なぁサラマンダー、お前何かわからないのか?」

杏子はダメ元でサラマンダーからマナの種子のありかを聞き出す、意外にもサラマンダーはそれに答えてくれるが…

サラマンダー「あぁ…感じる…感じるぜ!マナの種子があるのはあそこだぁぁぁぁぁ!!!!」

サラマンダーが指差す方向、そこは村からもよく見える雪と氷で覆われた宮殿であった。

さやか「あれって宮殿?」

ランディ「まさかあの宮殿は…」

ほむら「間違いないわ、あの宮殿は…トナカイが言ってたクリスタルパレス!!」

こうして一行はマナの種子があると思われるクリスタルパレスへと向かった、だが一行は気付かなかった。
自分たちの背後を何者かが付けていた事に…


ガサガサッ


―「クリスタルパレス、あそこにマナの種子が…ゲシュタールやファウナッハの二の舞は踏みたくないモノだな。」

ニキータセーブでマナの聖剣

>>381
バグ技はいけないな

保守

保守

保守

保守

保守

三ヶ月前か…

保守

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom