千川ちひろ「もしもファミリア?」 (149)


ちひろ「……ってなんですかそれ?」

モバP「ほら、うちのアイドル同士って、大所帯の割には血の繋がりがあるのが美嘉と莉嘉だけじゃないですか」

ちひろ「そうですね」

P「まぁアイドル以外ならトレーナーさん姉妹がいますけど」

ちひろ「もう少しいてもおかしくない程の人数ではあると思いますね」

P「ですから、『もしもアイドル同士が姉妹や母子だったら』というのをなんとなーく考えてみたんです」

ちひろ「なるほどなるほど」

P「もしかしたらその内そういう設定のユニットでも作れるかもなぁなんて思いつつ……まぁ早い話が妄想ですね」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1395580855


ちひろ「へぇ……なんだか興味がありますね。よかったら私に聞かせてくれませんか?」

P「もちろんですよ。ただ、年齢やその他の色々な部分で現実的に考えるとおかしい部分もあるかもしれませんが……」

ちひろ「大丈夫です。妄想とはそういう部分も含めて嗜むものですから」

P「さすがちひろさんだ。助かります!」

ちひろ「それほどでも……ありますよ!」

P「というわけでこれが考えを纏めた紙です」

ちひろ「ふむふむ」ペラッ

P「それじゃあよろしくお願いしますね」

ちひろ「はーい!」



―――
――


CASE1 財前時子(21)/小関麗奈(13)

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時子「――さぁ麗奈。今日の定例報告をして御覧なさい」

麗奈「今日はついに学年全体をこのレイナサマの忠実なコマにしてやったわ!」

時子「そう……とても優秀よ麗奈。流石はこの時子様の妹ね……クク」

麗奈「そういう姉貴はどうだったのよ」

時子「私? 私は学校の全員を豚にしてあげたわ」


麗奈「ッ!?」


麗奈「……そう。く、悔しいけど姉貴にはまだまだ敵わないわね」

時子「それは違うわ麗奈」

麗奈「……えっ?」

時子「麗奈……貴方と私では躾の方法も、培った年季も違う」

時子「貴方は下僕で私は豚。方法が異なるのだから結果も異なって当然でしょう?」

時子「貴女は貴女でとても優秀なのだからしゃんと胸を張りなさい。この時子様の妹がそんなしょぼくれた顔をするのは許さないわ」


麗奈「姉貴……」グシュッ

時子「あら、感動して泣いているのかしら」

麗奈「な、泣いてなんかないわよッ! これはさっき飲んだスタドリが目から出ただけなんだから!」

時子「……他人の涙は大好きだけどこういう涙は少し戸惑うわね」

麗奈「だから泣いてないって言ってんでしょッ!」

時子「こちらに来なさい麗奈。優しいお姉様が鼻垂れで泣き虫のどうしようもない妹を慰めてあげる」

麗奈「……はぁー」

時子「溜息なんてついてどうしたのかしら」

麗奈「ぶっちゃけると涙だったけどもう引っ込んだわ……我が姉貴ながらいい性格してるわ、ホント」

時子「ククク……嗚呼、可笑し♪」


麗奈「ね、今度姉貴の躾の技術をアタシに教えなさいよ。方法は違っても心構えとかは参考になることもあるでしょ」

時子「そうね。私もいつまでこのままでいられるか分からないもの。教えられる内に貴女に教えておきましょうか」

麗奈「……姉貴、それどういう意味?」

時子「どういうって……そのままの意味」

時子「私も人である以上、いつかは今と同じような力を出せなくなる時が必ず来る」

麗奈「……」

時子「だから、全盛期の今の間に全ての技術を貴女に伝えてお」



麗奈「――フンッ!!」バシッ


時子「……麗奈?」

麗奈「らしくないわね姉貴……すでに老化が始まっているんじゃない?」

時子「……麗奈、何が始まっているって?」

麗奈「うっ……ら、らしくないって言ってんのよッ!」

麗奈「例え衰えていくのが人の運命だとしても、そんな弱音を言う姉貴なんて見たくないわ!」

麗奈「このレイナサマの姉なら、運命さえ躾けてみせるくらい言ってのけなさいよッ!」



時子「……」


時子「……クククッ」



麗奈「な、何か文句ある!?」

時子「まさかこの私が説教され、あまつさえ平手をかまされるなんて……我が妹の成長に感動よ」

時子「目を覚ましてくれたお礼に最高の技術を伝承するわ――時子様直々の、手加減なしの地獄の特訓で」


麗奈「あっ……ちょっとは手を抜いてくれても」

時子「大丈夫、でしょう?」ニコッ

麗奈「も、もちろん大丈夫に決まっているでしょッ!!」

時子「クク……やはり貴女は優秀よ麗奈。いずれ私達姉妹で世界を支配する時も近いわ」

麗奈「それじゃあその瞬間に向けて、今から特訓するわよ姉貴ッ!」

時子「えぇ」



麗奈「フッフッフッ……」

時子「クックックッ……」



「「アーッハッハッハッ!!!」」



麗奈「……ゲホゴホッ!!」

―――


CASE2 荒木比奈(20)/藤本里奈(18)

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里奈「たっだいまー☆」


ガチャッ


比奈「おかえりっス、里奈。今日も学校は楽しかったスか?」

里奈「もち! でも全力で楽しみすぎて疲れちゃって……比奈姉、部屋まで連れてってちょ」ダランッ

比奈「ちょっ、急に寄りかかられたら重いっス……」

里奈「女子に向かって重いとか! おこぷん!」グデーン

比奈「そ、それは私が悪かったでス。でもやっぱりちょっと離れて欲しい……」

里奈「はーい」

比奈「さ、部屋に行くっスよ。そろそろ里奈が帰ってくる頃と思ってお菓子も用意してありまスから」

里奈「あとーんす☆ 比奈姉大好きー!」タタタッ

比奈「まったく現金な妹っスねぇ……ふふっ」


・・・

比奈「うーん……どうにも良いアイデアが浮かばない」

里奈「……」ペラッ

比奈「仕方ない。少し休憩して気分転換しまスか」

里奈「……あ、比奈姉漫画書き終わったん?」

比奈「いや、ちょっと休憩っス」

里奈「そか」ペラッ

比奈「里奈はまたその漫画読んでるんスか。ホントに好きっスねぇ」

里奈「アタシこの島村耕作なーんかシリーズ好きなんだ。会社の難しいこととかは正直わかんないけど」

比奈「それ、今度新シリーズはじまるっスよ」

里奈「え、マジで?」

比奈「アイドル島村卯月ってタイトルで娘編っス」

里奈「へぇー」


里奈「あ! でもそれより一番好きなのは比奈姉の漫画だし☆」

比奈「おっと、嬉しいこと言ってくれるじゃないでスか」

里奈「比奈姉の漫画はおバカなアタシにも分かりやすい内容だし、かっこいい絵もかわいい絵も魅力的でマジ大好きー♪」ギュー

比奈「ふふん、もっと褒めてもいいんスよ♪ ほらほらもっとお菓子も食べて!」

里奈「もっとって言っても、もうないけど比奈姉」

比奈「それじゃあ取って来るとして……里奈、いくつくらい欲しいっスか?」

里奈「このお菓子ちょー甘くて美味しかったから、アタシあと3個くらい食べたい!」

比奈「甘いの3個欲しいんスか? 3個……イヤしんぼめっス!!」

里奈「いやいくつ欲しいか聞いたの比奈姉じゃん!」


・・・・・

里奈「ふぅ、おいしかったーん♪」

比奈「ちょ、ちょっと食べ過ぎた……けぷっ」

里奈「比奈姉はこのあとどうするの?」

比奈「漫画の続きを書きたいけど、どうにもアイデアが浮かばないんスよねぇ」

里奈「んじゃさ、一緒に昼寝……いや夕寝しない? 一度頭からっぽにしてスッキリしたらアイデアも浮かぶかもしれないし!」

比奈「んー、それもそうっスね」

里奈「とりまこっち来るしー☆」チョイチョイ

比奈「それじゃあちょっと横に失礼を」

里奈「うぃー」


比奈「……こうして姉妹で川の字になるのもたまにはいいっスねぇ。一人足りないけど」

里奈「……zzz」

比奈「早いっスね!?」

里奈「むにゃ……もうお菓子食べれないしー」

比奈「うわー、こんな漫画みたいな寝言初めてみた」

里奈「うぇへへー……」

比奈「幸せそうに眠って……仕方ない、ベッドに移してあげまスか♪」



里奈「むにゃむにゃー……」

比奈「……あっ、漫画みたいな寝言ってベタすぎるからこそ一周して使ってみるのもアリかもしれないっスね」

―――


CASE3 愛野渚(18)/龍崎薫(9)

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コンコン


薫「なぎさお姉ちゃん? まだおきてるー?」

渚「ん、起きてるから入っていいよー」


ガチャッ


薫「おねーちゃん、こんばんはっ♪」

渚「よく来たねー薫! でもこんな時間に私の部屋に来てどうしたの?」

薫「かおる、お姉ちゃんにお願いがあってきたの」

渚「OK!」

薫「えーっ!? かおるまだ何もいってないよー?」

渚「かわいい妹のお願いならなんで聞いちゃうってッ!」

薫「ありがとうなぎさおねーちゃん!」


渚「それで、私にお願いって?」

薫「あのね、あしたがっこうでお歌のじかんがあるの!」

渚「音楽の授業かァ。懐かしいねー」

薫「かおる、じょうずにうたってせんせぇにほめてもらいたい!」

薫「だからなぎさおねえちゃんにお歌がじょうずになるこ……こ……え~っと」

渚「コツ?」

薫「コツをききにきましたっ!」

渚「そっかそっか。薫は向上心があって偉いなァ」

薫「こうじょーしん?」

渚「お勉強をちゃんと頑張る偉い子ってことねッ」

薫「かおるえらい? えへへー♪」


渚「そんな偉い薫をお姉ちゃんがなでなでしてあげようッ! さぁ飛び込んでこーい!」

薫「はーーい!!」ボフッ

渚「まぁ私も特別な技術を知ってる訳じゃないけど……一つだけ言えるのは前をしっかり見て胸を張るってこと!」

渚「歌じゃないけどバスケの試合の応援とかでもそう! 相手に届けるぞーって気持ちが大切だからねッ!」

薫「とどけるきもち……うんっ! かおる、がんばりますっ!」

渚「よォーし偉いなァ薫! わしゃわしゃー♪」ナデナデ

薫「あははっ、なぎさおねーちゃんくすぐったーい♪」

渚「それにしても、私に聞きにくるまでして真剣に取り組むなんて薫は歌が本当に好きなんだね」

薫「うんっ、かおるお歌だいすきー! なぎさおねーちゃんはお歌はすき?」

渚「もちろん私も! 歌はいいね。歌は心を潤してくれるからねッ!」


・・・

薫「ふぁあっ……」

渚「眠くなっちゃったか。薫、お布団にいく?」

薫「うぅん……お姉ちゃんとねるー……」

渚「そっか。じゃあ私の膝においで」


もぞもぞ


薫「なぎさお姉ちゃん、お歌うたってー……?」

渚「よーし、明日の薫の為に実演指導をしてあげよう」

渚「ねんねんころりよーおころりよー」ポンポン

薫「むにゅ……」

渚「薫は良い子だねんねしなー」



薫「すぅー……」

渚「おやすみ、薫。明日は上手に歌えるといいねッ♪」

―――


CASE4 西島櫂(19)/脇山珠美(16)/本田未央(15)

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未央「櫂ねぇのその水着、凄いセクシーで似合ってるね!」

櫂「皆で行く海楽しみだからねー。張り切って新調しちゃったよ」

未央「これは未央ちゃんも負けてられませんなぁ……さて」

珠美「むっ……なんですか未央」

未央「……珠ねぇもその、せ、せくしーだね!」

珠美「なんですかその微妙な間と棒読みは! 哀れみか、哀れみですか! ムキー!!」テローン

櫂「はいはい落ち着いて珠。どうどうどう!」

珠美「止めないでください櫂姉さん! 珠美は未央を成敗してやらないといけないんです!」

櫂「妹に対して成敗とか言わないの。こんなお調子者の未央だけどちゃんと珠のこと頼っているんだからさっ」

珠美「えっ?」


櫂「未央が言ってたんだ。『もし性質の悪いナンパな人たちに絡まれても珠ねえなら剣の腕で追い払ってくれるね!』ってさ」

未央「ちょ、ちょっと櫂ねぇ!? 本人の前でそういうこと言うのナシじゃないかな!」

珠美「未央……」

未央「あ、あははー」

珠美「……仕方ない、先程の失礼は不問にしましょう」

珠美「だって、珠美は未央の頼れるお姉さんですから!」

未央「……!!」

未央「こ、こんな寛大な姉に対して私はなんてことを……珠ねぇー!!」ガバッ

珠美「わぷっ!?」

未央「からかっちゃってごめんね珠ねぇ! 本当はすっごく頼りにしてるから!」

珠美「み、未央。気持ちは嬉しいのですがくるしっ」

未央「ちっちゃいけどかわいくて強い! むはー! 珠ねぇたまりませんなぁ!」ナデナデ

櫂「うんうんっ、仲良きことは美しいねっ♪」

珠美「未央、もしかしてあまり反省をしてな……櫂姉さん満足気にしてないで助けてください!」


・・・

櫂「それにしても未央……ずいぶんと多そうな荷物だけど何持ってくの?」

未央「これ? これね、バナナボート!」

珠美「わざわざバナナボートなんて買ったのですか?」

未央「買ったんじゃないよー。海に行くってこと同級生のフェイフェイに話したら、妹のナターリアちゃんから借りてきてくれたんだ!」

櫂「良い友だちをもったね未央。そういう縁は大切にするんだよ?」

未央「アイアイサー! ところで私の話はともかく、櫂ねぇと珠ねぇはどんな物持ってくの?」

珠美「珠美はスイカを持って行こうと思います。海と言えばやはりスイカ割りですから!」

未央「あの竹刀で割るの?」

珠美「竹刀は剣士の命、遊びには使いません! ちゃんと別の物を持ってゆきます!」

未央「おぉっ、なんだかかっこいいセリフだ……櫂ねぇは?」


櫂「私は特にないかなぁ。久しぶりに、何も考えず思いっきり泳ぎたい気分だしさっ」

珠美「櫂姉さんの泳ぎはとても流麗で美しいので楽しみです!」

未央「『群青のドルフィン』と呼ばれた櫂ねぇの泳ぎが炸裂だね!」

櫂「ふ、二人とも何そのノリ? まぁでも、泳ぐのは久しぶりだから前日はしっかりと寝て休んでおかないといけないかな」

珠美「しっかりとした休息は大切ですからね」

櫂「そうそう。もしも泳いでる時に急にすい」

未央「睡魔がきたら大変だからね! なんちゃって!」



櫂「……」

珠美「……」

未央「……睡魔だけにすいません。なんちゃって」



櫂「……睡魔がきたら大変だからねっ!」

珠美「押し切った!?」

櫂「姉の渾身のボケを潰すなんて未央はいけない子だなーっ!」

未央「いひゃいひゃい! ひゃいねーぐいぐいしないでー!」



珠美(櫂姉さん……そのクオリティで渾身の出来だったのですか……)

―――


CASE5 安部菜々(永遠の17歳)/吉岡沙紀(17)/結城晴(12)

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晴「なぁ沙紀姉ちゃん。ちょっといいかな」

沙紀「んー? どうしたっすか晴?」

晴「オレってさ、格好いい服装と……か、かわいい服装のどっちを着ればいいんだ?」

沙紀「……本当に、急にどうしたっすか?」

晴「今日学校の男子と女子で揉め事があったらしいんだ。オレにどっちの服装が似合うかって……オレの知らない間に」

沙紀「……あー」

晴「あーって何だよ!」

沙紀「あ、あははー。いやいや気にしない気にしない」

晴「気になるって……まぁそれで、オレは当然格好いい方が好きなんだけどさ。サッカーもやりやすいし」

沙紀「でも、周りで言い争いまでされたら何だか自分の思いもわからなくなってくる……って所っすか?」

晴「な、なんで分かったんだ!?」

沙紀「アーティストは感性豊かっすから。それに、妹の考えてることくらい何でもお見通しっすよ!」

晴「姉ちゃんかっけぇ……!」キラキラ


沙紀「本題の話だけど……晴は今いくつっすか?」

晴「いくつって……12だけど、それが何の関係が」

沙紀「慌てない慌てない。そう、12歳。まだまだ子ども盛りっす」

晴「……」

沙紀「晴というアートはまだまだ創作途中。それなのに一つの色しかないって決めるにはまだ早いんじゃないっすか?」

晴「じゃあ、オレはかわいい服を着たほうがいいのか?」

沙紀「格好いい服が好きな部分を無理に変える必要はない……変えるのは心の持ち様ってことっすよ」

晴「心の持ち様を変える?」

沙紀「……かわいい服装すらもクールに着こなしたら、それこそ最高に格好いいと思わないっすか?」

晴「……!」

沙紀「要は、どんな服装でも自分らしく堂々としていればいいんすよ」

沙紀「だって晴は、最高にイケてるアタシの自慢の妹っすから!」

晴「ね、姉ちゃん……!」


菜々「――沙紀ちゃんの言う通り!」ピョーン

晴「うわっ……母さん!? どこから!?」

沙紀「きゅ、急に部屋に入らないでノックくらいしてほしいっす……」

菜々「個人的にはかわいい姿の晴ちゃんが大好きだけど、格好いい姿の晴ちゃんもだーい好きだよ! キャハッ☆」ムギュー

晴「母さん……暑苦しいって……」

菜々「どんな姿でも晴ちゃんは晴ちゃんだから……信念を曲げない生き方をすればそれが一番格好いいってお母さん思います!」

沙紀(菜々母さんが言うと何故だか妙に説得力のある言葉っすねぇ)

菜々「もちろん沙紀ちゃんも同じですよぉ! とっても格好良くてとってもかわいい……菜々の自慢の娘!」ムギュー

沙紀「どーもっ。菜々母さんこそ相変わらずとってもかわいいっすよー」

晴「マジで相変わらずだからな……この前沙紀姉ちゃん産んだ時のアルバム見たけど、今と比べて全然顔変わってねぇし」


菜々「さぁ二人とも! 家族の愛がまた深まった所で恒例のアレいきますよぉ!」



晴「……ホント、母さん見てたら自分を信じることの大切さが伝わってくるぜ」

沙紀「アタシたちは良い母親に恵まれたっすねぇ♪」

晴「姉ちゃん。オレ、今度似たようなことがあったら周りの奴らにビシッと言ってみるから」

晴「どんな服でもオレらしく着こなしてみるから持ってきてみろ……ってさ」

沙紀「その意気っすよ晴! でもまだかわいい方は慣れてないっすから……母さんのしたためてるフリフリ服で練習する?」

晴「……もうちょっと軽めのところからにならねぇ?」

沙紀「あっはっは! まぁこれから徐々にっすよ、徐々に!」



菜々「二人とも早くー!」

沙紀「ほら、母さんが呼んでるからアタシたちも行くっすよ」

晴「……ん」

菜々「それじゃあ今日も皆の健康を祈って……ウーッサミーン!!」

沙紀「ウーッサミーン!」

晴「ウ、ウサミーン」

菜々「晴ちゃん声小さいですよぉ! もっと元気に……ウーッサミーーン!!」


晴「ウ、ウーッサミーーン!!」

―――

書き溜め分終了なのでまた後日に
ヤマもオチもないけどもうちょっとだけゆったりと続けていきます

年齢に関しては妄想時空ということで許してくださいなんでもしますから!


CASE6 片桐早苗(28)/衛藤美紗希(22)

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早苗「うぇぇ……やば、今日はちょっと飲み過ぎたわ……」

美紗希「大丈夫ですかぁ、早苗叔母さん? はい、お水ですよぉ」

早苗「んぐっ……あ゛ー! ちょっとだけ生きかえったわ。ありがと美紗希ちゃん」

美紗希「どぉいたしまして♪」

早苗「にしても、改めて言われるとあたしも叔母さんかぁ……美紗希ちゃんと6つしか離れてないのに!」

美紗希「お母ちゃんと早苗お……早苗さん自体が結構年離れてるからねぇ」

早苗「気を使ってくれてありがと」

美紗希「いえいえぇ」

早苗「……ま、だからあたしのとって美紗希ちゃんは姪というより妹って感じだわ」

美紗希「あたしにとっても、すごぉく頼りになる自慢のお姉ちゃんって感じですよぉ」

早苗「頼りに……なに?」

美紗希「頼りになるぅ!」

早苗「もっと!」

美紗希「とってもかわいくてとぉっても強い、素敵なお姉ちゃん♪」

早苗「ふふふ……悪くない気分ね! さぁ、もっとよ美紗希ちゃん、もっと褒め称えて!」


・・・

早苗「う゛ぇー……はしゃぎすぎてまた気持ち悪くなったわ……」

美紗希「本当に大丈夫ですかぁ……はい、お水」

早苗「あ、ありがと……ぷはっ」

美紗希「そういえば早苗さん、来た時にはもうベロンベロンだったけど今日は一体どうしたんですかぁ?」

早苗「酔ってたのはただ来る前に飲んでただけなんだけど……今日は元々美紗希ちゃん家に来るつもりだったのよ」

美紗希「もともと?」

早苗「そそ。まぁ結果的にお水もらうのが目的になっちゃったけど」

早苗「……というのも、先日姉さんから電話があってねー。一人で暮らす美紗希が心配だから様子見に行ってくれないかーって」

美紗希「えっ?」

早苗「それも今回だけじゃなく頻繁にね。まぁ、あたしも美紗希ちゃんに会いたいから言われなくても来るつもりだったんだけど」


美紗希「……そう、だったんですかぁ」

早苗「姉さん心配性だからねぇ。その優しさが良いところなんだけど」

美紗希「お母ちゃん……」

早苗「……ってあたし、姉さんに口止めされてたのにベラベラ喋っちゃったわ。ごめん美紗希ちゃん、忘れて!」

美紗希「……」

早苗「美紗希ちゃん?」





美紗希「うえぇっ……ひぐっ……!」


早苗「ちょ、ちょっと美紗希ちゃん!? 大丈夫!?」

美紗希「だ、大丈夫ですよぉ……」

美紗希「ただ……おかっ、お母ちゃんに心配かけて、あたしはまだまだ子どもなんだなって気持ちとぉ……でも嬉しい気持ちで、なんだかつまっちゃって……」

早苗「……母親ってのは子どもがどれだけ大きくなっても心配しちゃうものなのよ。ほら、鼻かんで鼻」

美紗希「ふぁあい」チーン

早苗「こりゃ姉さんの心配はまだまだ続きそうだわ……ところで美紗希ちゃん」

美紗希「なんですかぁ?」

早苗「美紗希ちゃん……いま好きな男の子はいる?」

美紗希「えぇっ? きゅ、急にどぉしたんですかぁ?」

早苗「いや、身近に信頼できて守ってくれるような人がいたら姉さんの心配も減るかなぁと……って誰が近所の世話やきおばさんか!」

美紗希「誰も言ってないですよぉ!」

早苗「いたとしてもあたしの厳重な審査を受けてもらうけどね! で、どうなの?」


美紗希「えっとぉ……いますよぉ、気になる人」

早苗「だれだれ!? あたしの知ってる人?」

美紗希「早苗さんは知らない人ですけどぉ、近くに住むPさんって人」

早苗「……久しぶりの恋バナになんだかワクワクしてきたわ! 続けて!」

美紗希「芸能関係のお仕事をしてるでぇ、いつも会うときの笑顔が素敵だなぁ……って」

早苗「よし、明日さっそく視察しに行くわ!」

美紗希「気が早いですよぉ! まだちょっぴり気になるくらいなんですからぁ!」

早苗「むぅ……でもまぁ、その人になるかはともかくいい巡り合いがあるといいわね」

美紗希「そうですねぇ」

早苗「あたしもそろそろそういうの真剣に考えないといけないかなぁ……そのPくんとやらに粉かけてみようかしら」

美紗希「ダメですぅ! 早苗さんならいくらでも良い人が見つかりますよぉ。だってとぉーってもかわいいんだからぁ♪」

早苗「そ、そう? よーしじゃあこれからの良い出会いを願ってもう一杯やっちゃうわよ!」



美紗希「……出会い、かぁ」

美紗希「あたしもいつか、お母ちゃんみたいなお母さんになりたいなぁ……うふふっ♪」

―――


CASE7 服部瞳子(25)/松原早耶(18)/佐久間まゆ(16)

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――まゆはお姉ちゃんっ子とよく言われます


まゆ「うふっ……お姉ちゃん♪」ギュー

早耶「あらぁ……まゆちゃん、どうしたの?」

まゆ「お姉ちゃん、何をしてるんですか?」

早耶「お姉ちゃんは今、ブログの更新をしていますよぉ」

まゆ「あっ……ここ、この前お洋服を買いに出かけた時の」

早耶「うふふっ、この時は楽しかったねぇ!」

まゆ「はい♪」

早耶「そんなに喜んでもらえたら早耶も嬉しいですよぉ♪ また行こうねまゆちゃん!」

まゆ「それじゃあお姉ちゃん。早速明日行きませんか?」

早耶「えっ、明日? うーん……でもつい先日買ったばかりだからぁ」

まゆ「お姉ちゃん……まゆとお買い物行くの、ダメですかぁ……?」マユーン↓…

早耶「!? えっ、だっ、大丈夫だよぉまゆちゃん! ねっ? お姉ちゃんと行こうねぇ!」

まゆ「……うふふっ! まゆ、お姉ちゃんとお出かけ用にお揃いのマフラーも編んだんですよぉ!」ペカー

早耶(お、お財布のお金まだ大丈夫かなぁ……?)



――まゆはお母さんっ子ともよく言われます」


まゆ「うふっ……お母さん♪」ギュー

瞳子「あら……まゆ、どうしたの?」

まゆ「お母さん、何をしてるんですか?」

瞳子「今日のお夕飯はどうしようか考えていて……まゆは何が食べたいかしら?」

まゆ「お母さんの作るものはなんでも美味しいからなんでもいいですよ♪」

瞳子「なんでもって作る側からすると割と困る言葉だけど……でも褒められたのは素直に嬉しいわね。ありがとう」

まゆ「ところでお母さん。お料理をするなら私も一緒に作っていいですかぁ?」

瞳子「それは構わないけど、どうして?」



まゆ「今日、お隣の美優さんに言われたんです。最近のまゆちゃんは目元がどんどんお母さんに似てきたねって」

まゆ「だから、もっともっとお母さんみたいになれるようにもっともっとお料理も頑張りたいんです」



瞳子「美優がそんな事を……そうね、今でも料理が上手なまゆがもっと上手になったら私も大助かり。一緒に頑張りましょうか……ふふっ」

まゆ「……はぁい♪」ダキッ

瞳子「それじゃあ早速準備に行きましょう」

まゆ「はぁい」

瞳子「……」

まゆ「♪」

瞳子「……ねぇ、まゆ。抱きつかれたままだと動けないわ」

まゆ「うふっ」

瞳子「……仕方ない。このまま行きましょう」

まゆ「うふふー」ズルズルズル


・・・

早耶「ただいまぁ」

瞳子「あら、おかえりなさい早耶。買い物は楽しかった?」

早耶「とぉーっても! まぁ、ちょっとお財布が寂しくなっちゃったけど……」

瞳子「ところで、まゆはどうしたのかしら?」

早耶「まゆちゃんなら先にお部屋にあがって眠っちゃったぁ。今日一日すごぉくはしゃいでいたからねぇ」

瞳子「ふふっ、早耶もお疲れ様……それにしても、まゆは本当に早耶に懐いているわね」

早耶「早耶にはお母さんの方によく懐いてるように見えるなぁ」

瞳子「……まぁ、年頃の娘なのにあれだけ懐いてくれるのは嬉しいわね」

早耶「まゆちゃん、ちょぉっと甘えんぼさんだけどとってもいい子だからねぇ」

瞳子「早耶も、とてもいい娘よ。反抗期もなく育って妹ともちゃんと仲良くして……いつも助かっているわ」ナデナデ

早耶「うふふっ、褒められちゃったぁ♪」

瞳子「さ、帰ってきて疲れたでしょう。飲み物でもどう?」

早耶「ありがとお母さん! いただきまぁす」ゴクゴクッ

瞳子「慌てて飲むと危ないわよ」

早耶「喉乾いちゃって……あぁっ!?」

瞳子「きゅ、急に大きな声を出してどうしたの?」



早耶「えっとぉ、さっき早耶とお母さんのどっちによく懐いてるかって言ったけど、肝心な人を忘れてたなぁって……」


・・・・・・・

父P「ただいまー」

早耶「お父さんお帰りなさぁい!」

まゆ「お帰りなさいお父さぁん♪」

父P「ただいま早耶! ただいままゆ!」

瞳子「お帰りなさい、貴方」

父P「ただいま。という訳で……はい、ただいまのチュー」

瞳子「こ、こんな所で出来るわけないでしょう……///」

父P「つれないなぁ……よっこいしょっと」

早耶「ねぇお父さん。今度のお休みにどこかに出かけよぉ?」スッ

まゆ「あっ」

父P「そうだな。最近は家族サービスもあまりしてなかったし、パーッと出かけるか!」

瞳子「それじゃあ、丹精を込めて準備をしないといけないわね」スッ

まゆ「あっ」

父P「よしっ、次の休みを楽しみにしながら明日からもまた頑張ろう!」


まゆ「むぅ……」

まゆ「……」

まゆ「……!」


スタスタ

チョコンッ


まゆ「……うふっ♪」

父P「あー……まゆ? どうして急に膝に座りだしてどうしたのかな?」

まゆ「だって、お姉ちゃんもお母さんもソファでお父さんの隣に座ってまゆの座る場所がないから……まゆの席はお父さんの膝しかないんですよぉ」

父P「うーんそうかー。それじゃあ仕方ないなー」

早耶「……」

瞳子「……」

早耶「……お父さん、早耶も座っていいですかぁ?」

父P「早耶もか? じゃあちょっとまゆ交代を……」

瞳子「わ、私も……」

父P「瞳子さんも!? 三人とも急にどうしたんだ!?」

まゆ「二人ともダメですよぉ……今まゆが座ってるんですからぁー!」




――まゆはお父さんっ子だと、一番よく言われます

―――


CASE8 日下部若葉(20)/江上椿(19)/村松さくら(15)/遊佐こずえ(11)

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椿「――若葉姉さん。急に皆を集めて一体どうしたんですか?」

さくら「な、なんだかいつものお姉ちゃんとは違う真剣な表情……!」

こずえ「おねえちゃん……だいじょうぶー……?」


若葉「……うん、大丈夫」

若葉「今日皆を集めたのは、聞いてもらいたいことがあったの」

若葉「実はお姉ちゃん……お姉ちゃん……アイドルにスカウトされちゃいました~!」



椿「えっ……?」

さくら「アイ……」



「「アイドル!?」」




こずえ「ふわぁー……おねえちゃん、あいどるー……?」


椿「アイドルって……急にまた、何があったんですか?」

若葉「実は今日、お出かけをしている時に急に話かけてきたピンク色のスーツを着た男の人がいて……」

若葉「『ティンと来た! 君のような唯一無二の逸材を探していたんだ』って言われちゃって……!」

さくら「でもでもっ、最近は危ない人も多いからもしかしてお姉ちゃんを騙そうとする悪い人なんじゃ!?」

若葉「心配してくれてありがとうさくらちゃん。でも、実際にプロダクションを見せてもらってアイドル達も見てきたんですよ~。ほらこれ」

椿「CGプロ……これって、十時愛梨ちゃんや神崎蘭子ちゃんで有名なあの……!」

こずえ「おねえちゃんすごいのぉー……」

さくら「お姉ちゃんがアイドルなんて、なんだか夢みたいでぇす!」

椿「でも今回は安全な人で良かったけど……若葉姉さん、知らない人に迂闊についていかないように気をつけてくださいね?」

若葉「うぅっ……椿ちゃんごめんなさい~……」

椿「……いえ、私の方こそお小言でごめんなさい。こんなにめでたい時に無粋でしたね……おめでとう若葉姉さん!」

さくら「ほらほら、若葉お姉ちゃんも椿お姉ちゃんもこっちにきてくださぁい!」

こずえ「おいわいのじゅんび、するー……」



椿「……二人も呼んでることですし、行きましょうか?」

若葉「はぁ~い♪」


翌日


さくら「椿お姉ちゃん。急に皆を集めだしてどうしたの?」


椿「わ、私……」

椿「私も……ア、アイドルにスカウト……されちゃいました」


若葉「えっ」

さくら「えっ」



「「えぇ~~!!?」」



こずえ「ふわぁー……つばきおねえちゃんもー……?」


若葉「い、一体何があったんですか~?」

椿「実は今日、お出かけしている時に姉さんと同じくピンク色のスーツを着た男の人に声をかけられて……」

椿「『君のその気取らない美しさにティンときた!』って言われて、スカウトされちゃいました……!」

さくら「あれ、ピンクのスーツって……もしかして」

椿「うん……昨日の若葉姉さんと同じでCGプロの人」

さくら「お姉ちゃんが二人もアイドルになるなんて……すごぉい! おめでとう!」ギュッ

椿「何だか私自身も実感がわかないけれど……ありがとう、さくら」

こずえ「わかばおねえちゃんもつばきおねちゃんもいっしょー……なかよしさんだねー……?」

若葉「みんなみんな、仲良しさんですよ~。私と椿ちゃんだけじゃなくて、さくらちゃんもこずえちゃんもみーんな!」

こずえ「……えへへー」

さくら「お姉ちゃん二人が続いたから、もしかしたらわたしもスカウトされるかなぁっ?」

椿「ふふっ……さくらはとってもかわいいから、きっとスカウトさんのファインダーに映るはず」


翌日


こずえ「さくらおねえちゃん……どうしたのー……?」


さくら「えっと、えっと……」

さくら「実はわたしも今日……スカウトされちゃいましたぁ!」



椿「スカウト……」

若葉「された……」



「「本当に!?」



こずえ「ふわぁー……にどあることはさんどあるのー……」


椿「えっと、もしかして……」

さくら「ピンクのスーツを着た男の人が、『君のぷにぷにのほっぺにティンときた! ぜひ世に広めるべきだ!』って……」

さくら「それにそれに! アコちゃんとイズミンも一緒にいた別の人にスカウトされちゃった!」

若葉「お友達の二人まで……なんだかここ数日間の出来事が凄すぎて、頭の中で整理ができなくなってきました~……」

椿「わ、私も同じく……」

こずえ「つばきおねえちゃん……あたま、だいじょうぶー……? いたいのとんでけー……とべよー……」ナデナデ

さくら「お姉ちゃん達だけじゃなくて、アコちゃんイズミンともアイドルができるなんて……これからすっごく楽しくなりそうでぇす♪」

椿「何だか色々と混乱してきましたけど……でも、今はひとまずさくらのお祝いをしましょうか」

若葉「そうですね~。それにしても椿ちゃん……この流れってもしかして」

椿「はい」チラッ



こずえ「……おねえちゃん、こずえがどうかしたのー……?」


翌日



こずえ「こずえ……すかうとされちゃったー……」



「「やっぱり」」


椿「予想はしていましたが本当に当たるとは……」

さくら「こずえはどんな風にスカウトされたんですかぁ?」

こずえ「『きみのしんぴのかがやきは、このせかいをすくうきぼうになる』っていわれたのー……」

若葉「な、何だか全く別の所にスカウトされたような口説き文句ですね~」

椿「でも貰った名刺は私たちと同じCGプロの物ですから、同じ所ですね」

さくら「これで姉妹揃ってアイドルですねぇ! わぁい♪」

こずえ「ふわぁー……♪ さくらおねえちゃん、たかいたかいー……」

椿「私たちをスカウトしたプロデューサーさんは、私たちが姉妹だということを知っているんでしょうか?」

若葉「どうですかね~。でも、せっかくなら皆で活動したいですね~」

さくら「アコちゃんイズミンとも一緒がいいけど、お姉ちゃんたちとも一緒がいいなぁ!」

こずえ「ふわぁー……みんなまとめて、あいどるだねー……」




後に、事実を知ったPが「ウッド・シスターズ」というユニット名を提案するが
こずえに「せんす……もっとでろよー……」と一蹴されたのはまた別のお話

―――

書き溜め分終わりということで、多分また同じくらいの間隔で


CASE9 高峯のあ(24)/星輝子(15)

http://i.imgur.com/LNuQhQj.jpg
http://i.imgur.com/Cq47Qqw.jpg


私の名はのあ

趣味は天体観測。つまり……星を眺めること

そんな私にはもう一つの趣味がある

それは――



輝子「フフ……親友、今日も元気にしていたか……?」

のあ「……」ジー

輝子「そうかそうか……私が居なくて寂しかったか……フフ」

のあ「…………」ジー

輝子「そ、それじゃあ今夜は私の話をずっと聞いてもらおう……今夜は眠らせないぞ……な、なんちゃって……フヒヒッ」

のあ「………………」ジー


輝子「……お、お姉ちゃん。ずっとそこにいるなら、は、入ってくればいい……」


ガチャッ


のあ「……お邪魔するわ」




それは――輝子(いもうと)を眺めること


のあ「……輝子」

輝子「な、なに……?」

のあ「初代ポケットモンスターでは……限られた音源内で鳴き声を表現せざるを得なかった為に、ミュウツーとパラセクトは似通った鳴き声になったそうよ……」

輝子「フヒッ、し、知ってる……」

のあ「そう……」

輝子「……」

のあ「…………」

輝子「お、お姉ちゃん」

のあ「……何かしら」

輝子「す、座って……今日も一緒に親友、見る……?」



のあ「…………」

のあ「えぇ」


輝子「フフ、キノコーキノコー……」ツンツン

のあ「…………輝子は、相変わらずキノコが好きな様ね」

輝子「フヒッ……だって、親友……だから」




のあ「……」

のあ(少し…………妬けるわ)ズキッ




輝子「で、でも親友と同じくらいお姉ちゃんも好き……だよ」

のあ「――――えっ?」


輝子「わ、私は、こんなだけど……いつも優しくしてくれるし……し、親友の話する時も、よく聞いてくれる」

輝子「あ、あんまり多くはいないけど、友達にも言われる……しょーちゃんのお姉ちゃんはとっても美人さんって」

のあ「……」

輝子「だ、だからお姉ちゃんは、優しくて美人で強い……自慢のお姉ちゃん……フフ」

輝子「親友もお姉ちゃんも、どっちも大好きで……だ、大好き同士に囲まれているから、私はとっても幸せ……フヒッ」




のあ「……」

のあ「……輝子」

輝子「な、何?」

のあ「私にも触れさせてもらえるかしら……貴女の親友に」

輝子「う、うん」

のあ「……感謝するわ」


・・・・・・

のあ「……」ツンツン

のあ(私は――愚かね)

のあ(輝子の親友の貴方に対して……醜い心を向けてしまった)

のあ(貴方は、こんな私を赦してくれるかしら……?)

キノコ(― ― ――)

のあ(……!)

キノコ(―― ― ―)

のあ(――そう)

のあ(ありがとう……貴方が輝子の親友で、良かった)




のあ「……輝子」

輝子「な、なに……?」

のあ「貴女は……とても素晴らしい親友を持っているようね……その絆、大切にしなさい」ナデナデ

輝子「フ、フヒ……ず、ずっと大切にしてるから、大丈夫」

のあ「…………そう」フッ

輝子「……あっ」

のあ「……どうしたの?」

輝子「そ、外……流れ星」


・・・

輝子「クシュンッ」

のあ「…………輝子、私の上着を」

輝子「あ、ありがと……クシュッ」

のあ「……」

輝子「フヒッ……ほ、星、きれい」

のあ「……えぇ」

輝子「……」

のあ「…………輝子」

輝子「な、なに?」

のあ「貴女の親友……これからは、私にも世話をさせてもらえる……?」

輝子「お、お姉ちゃんなら、きっと親友も喜ぶ……フフ」




私の名はのあ

趣味は星を眺めることと、妹を眺めること

そして、新たにできた趣味がもう一つ

それは――



のあ「…………ありがとう」



それは――妹の親友を、育てること

―――


CASE10 松本沙理奈(22)/新田美波(19)/佐々木千枝(11)

http://i.imgur.com/1uBD4RV.jpg
http://i.imgur.com/uJkIfGx.jpg
http://i.imgur.com/TH8AuN4.jpg

今更だけどレスにあった組み合わせいくつか参考にさせてもらってます


「――ちゃん! 沙理奈――ちゃん!」


沙理奈「んー……?」


美波「――沙理奈お姉ちゃん! いい加減に起きてください!」



沙理奈「ふぇ……みなみ、どしたのー?」

美波「もうっ、どしたのーじゃないですっ。今日は何をするの日なのか分かってますか?」

沙理奈「えー……」キョロキョロ

沙理奈「……あはっ、なんだっけ☆」

美波「……はぁー」

沙理奈「そ、そんなに深々とした溜息つかなくてもいいじゃない!」

美波「……今日から始まる新居での生活、まずは朝から家の整理をしようって言ったのはお姉ちゃんでしょう?」

沙理奈「あー……そうだったわね」

美波「それなのにずっと寝ちゃってて……見てください、千枝はもう一人でちゃーんと始めてますよ?」


千枝「よいしょっ……よいしょっ」

沙理奈「関心関心! 千枝は働き者でお利口さんのいい子ね~♪」ナデナデ

千枝「えへへっ……お姉ちゃんくすぐったい~♪」

美波「そうですよ。ちゃんと約束通りに起きて行動して……沙理奈お姉ちゃんよりずっとしっかりしていますっ」ナデナデ

千枝「み、美波お姉ちゃんも~?」グリングリン

沙理奈「ほーう……姉に対してなかなか言うじゃない美波」

美波「ふふっ♪」



沙理奈「そーんなナ・マ・イ・キな事を言っちゃう子には――こうだっ!」モミッ

美波「えっ……きゃああっ!?」

千枝「わっ……!」

沙理奈「ホラホラ~? 今謝ったら許してあげないでもないわよーん?」モミモミ

美波「お、お姉ちゃっ……やめっ、んんっ……!」

千枝(わ、わー……///)




沙理奈「さぁさぁ! いい加減に観念しないともーっとハードにいぃ!」

美波「お、お姉ちゃんの――バカァッ!」



バシィッー~ン





・・・

沙理奈「いやー……ちょっと調子に乗りすぎたわ」ヒリヒリ

美波「……のりすぎですっ!」

千枝(お、大人ってすごいなぁ……///)

沙理奈「千枝、なんだか顔が赤いけど大丈夫?」

千枝「う、ううん! なんでもないから大丈夫っ!」

沙理奈「それならいいけど……ところで美波」

美波「何ですか?」




沙理奈「……さっきは悪かったわ。朝のことと、後まぁついでに胸のことも」

沙理奈「いつも家の事を考えていてくれて、こーんな私を支えてくれる美波に……感謝してるから」

美波「……きゅ、急にかしこまってどうしたんですかお姉ちゃん!?」


沙理奈「ホラ、今日の事は確かにアタシが悪かったし、ちゃんと謝っとかないと女が廃るでしょ?」

美波「……私もごめんなさい。お姉ちゃんだって色々な用意で疲れているはずなのに、お小言を言っちゃって」

沙理奈「あぁもう、そんなにしゅんとしないでってば」

沙理奈「……まっ、家も新しくなってこれから心機一転の生活が始まることだし、今後もバンバン頼りにさせてもらうから!」

美波「お姉ちゃん……はいっ♪」

沙理奈「ホント、頼りにしてるんだから。ねぇ、千枝! 美波にはいつも助かってるわよねー?」

千枝「うんっ! 美波お姉ちゃん、自分の勉強も忙しいのにいつも千枝に勉強を教えてくれて……」

沙理奈「うんうん」

千枝「沙理奈お姉ちゃんもこの前せくしーなハーモニカの吹き方を教えてくれて……二人ともすっごく頼りになるお姉ちゃんですっ」

沙理奈「あっそれは言っちゃダメッ」

美波「沙理奈お姉ちゃん……千枝になんてことを教えているんですか……!」


沙理奈「……そうそう! 今日はこの前留守だったお隣さんにも挨拶しないといけないわねっ!」

美波「なんて露骨な話題そらし……」

沙理奈「じ、実際に大切でしょー?」

美波「まぁ、それはそうですけど……」

沙理奈「それと別のご近所さんから聞いたんだけど、お隣もウチと同じ三姉妹らしいわよ」

美波「えっ、お隣も?」

沙理奈「おまけに三人とも、アタシ達それぞれと大体同年代だってさ」

千枝「そうなんだ……千枝、その子とお友達になれるかなぁ?」

沙理奈「千枝なら誰とでもぜーったい仲良くなれるって保証する! だってアタシの妹だから!」ナデナデ

千枝「え、えへへー♪」グリングリン

美波「それじゃあ、落ち着いたら後で挨拶しにいきましょうか」

沙理奈「どんな人達か楽しみねぇ~」



美波「――でもその前に、お姉ちゃんは寝ていた分の作業をしっかりとしてくださいね?」

沙理奈「……はぁーい」

―――


CASE11 黒川千秋(20)/水野翠(18)/佐城雪美(10)

http://i.imgur.com/UAc5knr.jpg
http://i.imgur.com/WIPWC2h.jpg
http://i.imgur.com/eKuoBtI.jpg


翠「――お隣の皆さん、とても素敵な方々でしたね」

千秋「それにしても、私たちと同じ三姉妹ということには驚いたわね」

翠「これも何かの縁、でしょうか。もっと仲を深めていきたいです」

千秋「翠と彼女は特に仲良くなれそうだと思うわ」

翠「美波さんのことですか? そうですね、年も近いですしお互いに運動もしていますから、これから色々なお話をしたいですね」

千秋「大丈夫よ。真心を込めて人と接する翠ならきっとすぐに打ち解けられるわ」

翠「そういう千秋姉さんも沙理奈さんと仲良くなれそうだと思いますよ?」

千秋「えっ?」

翠「沙理奈さん、千秋姉さんにとっては年上のお姉さんになりますから」

翠「いつもはしっかり者の姉さんですけど、たまには妹の様に誰かに甘えてみるのもどうですか?」

千秋「……」



雪美「……」ジー



千秋「……あら、そんな所から覗いてどうしたの雪美?」

雪美「……何の……お話……?」

翠「お隣の皆さんのお話をしていたんですよ。ほら、雪美もこちらへどうぞ」

雪美「…………うん」



トコトコ

ピトッ



雪美「…………とうちゃく」


翠「あら……ふふっ。千秋姉さんの後ろにピッタリとくっついて、何だか隠れんぼをしているみたいですね」

雪美「……もっと隠れなきゃ」スッ

千秋「……雪美、実は本物の鬼は翠じゃなくて私よ。早く逃げないと捕まえてしまうわ」

雪美「……!」



トコトコ

ピトッ



雪美「翠お姉ちゃん……助けて……?」

翠「大丈夫ですよ雪美。鬼さんはお姉ちゃんの弓でやっつけちゃいますから」

千秋「そう……いい度胸ね。かかってきなさい」ファサッ


―――
――


・・・


雪美「……すぅ」

翠「遊び疲れて眠ってしまいましたね」

千秋「何だか柄にもなく、久しぶりに童心に帰って遊んだ気がするわ」

翠「姉さん、クールに見えて結構熱い人だって私知っていますから。とても楽しそうでしたよ?」

千秋「そ、そう言うことを面と向かって改めて言われると照れるからやめなさい……///」



雪美「んぅ……お姉ちゃん」

千秋「あら……ごめんなさい雪美。起こしてしまった?」

雪美「……大丈夫」

翠「一度起きちゃいましたけど……そろそろ夜も遅いですからもう寝ましょう。雪美は明日、約束もしているんですよね?」

雪美「うん……千枝と遊ぶ、約束した……」


翠「早速仲良くなれたみたいで良かったです。それじゃあ今日はぐっすりと眠って明日に備えましょう?」

雪美「…………うん」

翠「明日、楽しみですね♪」

雪美「うん……楽しみ……♪」

翠「それじゃあ姉さん。お休みなさい」

雪美「……おやすみ」

千秋「えぇ、お休みなさい」





千秋「約束……ね。私も明日、沙理奈さんをどこかに誘ってみようかしら」

千秋「たまには誰かに甘えるのも悪くない……か。ふふっ」

―――


CASE12 ヘレン(24)/大和亜季(21)/氏家むつみ(13)

http://i.imgur.com/J7I5TAG.jpg
http://i.imgur.com/UOV9OXw.jpg
http://i.imgur.com/gg3usUP.jpg



むつみ「……」ドキドキ


ピンポーン


むつみ「……帰って、来た!」



タッタッタ

ガチャッ



亜季「無事、我が家に帰還であります! いやー、今回も困難な任務でしたな姉上!」

ヘレン「私の辞書に困難という文字はないわ。けれど……帰ってくると癒やされるというのは確かね」

ヘレン「なぜなら、この家が私の『世界』の原点なのだから」

むつみ「お帰りなさい! ヘレンお姉さん、亜季お姉さん!」




末妹むつみ――冒険を夢見る少女


次姉亜季――世界を股にかける軍人


長姉ヘレン――職業・世界冒険家


むつみ「今回は一体どんな所を旅してきたんですか?」

ヘレン「そうね。それじゃあ早速、今回私と亜季が訪れたミスタルシアという地での冒険の話を始めましょうか」

亜季「ミスタルシア……猛者揃いの地でありましたな、姉上!」

むつみ「早く、早く!」ワクワク




―――
――



ヘレン「――そして、現地で知り合ったファイターという男と共に悪を打ち滅ぼし、私たちの冒険は終わりを告げたわ」

むつみ「……!」キラキラ

亜季「おっと、そういえば忘れていました。むつみ、これを」ゴソッ

むつみ「これは?」

亜季「これは現地に伝わるハンサという聖鳥を模して造られた安全のお守りであります」

むつみ「わぁっ……ありがとうございます亜季お姉さん!」

亜季「むつみにはいつも留守を任せて迷惑かけ通しですからね」

むつみ「でも、安全のお守りならお姉さんたちが持っていたほうがいいんじゃ?」

ヘレン「フッ……それには及ばないわ」

亜季「そうです! 姉上が前を攻め私が後ろから攻める……我らは常勝無敗無敵のコンビでありますから!」

ヘレン「つまり、そういうこと」



むつみ(お姉さんたち……格好いい!)

むつみ(私も……私もお姉さんたちの様になりたい……一緒に冒険したいっ!)

むつみ(――よしっ、ここは勇気を出して……!)


むつみ「あの……実は一つ、お願いしたいことがあるんです!」

亜季「お願い、でありますか?」

ヘレン「何でも言ってみなさい」

むつみ「……次の冒険の旅に、私も連れて行ってください!」

ヘレン「……ッ!?」

むつみ「ダメ……ですか?」

ヘレン「……」




ヘレン「えぇ、ダメよむつみ――貴女にはまだこの世界(ステージ)は早すぎる」

むつみ「えっ……」


亜季「あ、姉上。少しくらい話を聞いてあげても」

ヘレン「亜季、今は私とむつみの一対一の対話の時間よ」

亜季「むぅっ……失礼」


むつみ「……」

むつみ「……わ、私もお姉さんたちの妹です……勉強も重ねてきました」

むつみ「いっぱい訓練もしてきました……絶対に足手まといにはならないはずです!!」カッ!


ブオオオォォォ!!!



亜季(……なんという気迫! むつみ、いつの間にこれほどの力を……!?)





ヘレン「……」


ヘレン「……覇ッ!」


フォンッ


むつみ「きゃああぁぁ!」

亜季「おっと……大丈夫でありますか、むつみ?」

むつみ「あ、ありがとうございます亜季お姉さん」

亜季「まったく二人とも室内で気を開放するなんて……片付けが大変だというのに」

むつみ「それにしても私の気迫がこうも簡単に……これが、ヘレンお姉さんの『世界』レベル……」



ヘレン「……今のは『世界』レベルではなくて、『都内』レベルよ」

むつみ「……!?」


むつみ(わ、私の本気の力は……お姉さんの大きく抑えた力にも及ばないのですか……)

ヘレン「むつみ、貴女はまだ若い。今はまだこの地で様々な事を学びなさい……勉学を、幸せを、友情を、挫折を、愛を」

むつみ「……」

ヘレン「そして貪欲なナレッジモンスターになりなさい。世界の扉を開く鍵とは、己の世界を知り得た先で手に入るわ」

むつみ「己の、世界……」


prrr


ヘレン「ヘレンよ」

ヘレン「……えぇ、そう。わかったわ」ピッ

亜季「姉上、どうしたのですか?」

ヘレン「あの男からの連絡よ。新たな冒険の地を発見したから私たちに招集を……つまり、そういうこと」

亜季「つい先日にも行ったばかりなのにもう……あの方は相変わらずの冒険野郎でありますな」


亜季「という訳でむつみ。久々の帰宅というのに申し訳ないのですが……」

むつみ「……いいえ。気にしないでください」

むつみ「本当はちょっぴり寂しいですけど……私は冒険をしているお姉さん達が一番大好きですから!」

ヘレン「この埋め合わせはいつか必ずするわ」

むつみ「楽しみにしています。いってらっしゃい!」

亜季「それじゃあ姉上……」

ヘレン「えぇ」



むつみ「……」

むつみ「……私!」

ヘレン「……?」

むつみ「私、いつかお姉さんたちの隣に立ってみせます……必ず!」


ヘレン「……」フッ

ヘレン「その時はこの両の手を広げて歓迎するわ……Welcome to 『The World』」


キイィッ

バタンッ



むつみ「必ず……強くなってみせます!」



・・・・・・


カツカツ


ヘレン「……くっ」ヨロッ

亜季「だ、大丈夫ですか姉上!?」

ヘレン「フフ……まさかむつみが、この私に一撃を与える程の成長を遂げているとはね」

ヘレン「妹の思わぬ成長への嬉しさで、胸も心も……ダンサブル」

亜季「私も驚きました……年頃の子の成長とは目覚ましいものでありますな」

ヘレン「亜季、今日から私たちも今まで以上の鍛錬を行うわ。いつまでも、彼女の憧れの世界の体現者でいられる為に」

亜季「……了解であります!」

―――


CASE13 楊菲菲(15)/ナターリア(14)

http://i.imgur.com/nQPmR3x.jpg
http://i.imgur.com/Sk286R3.jpg


菲菲「夕ご飯を作るヨ!」

ナターリア「ナターリア、お腹すいタ! 今日のご飯はなにかナ?」

菲菲「今日はチャーハンを作るヨ!」

ナターリア「バナナ! バナナは入ル!?」

菲菲「チャーハンにバナナは合わないと思うヨ……」

ナターリア「おやつには入るナ?」

菲菲「夕ご飯は遠足じゃないし、それにその問題は永遠の謎だネー」

ナターリア「謎なのカ……バナナは奥が深いナ」

菲菲「バナナは奥が深いネー」



ナターリア「……アッ」グゥー

ナターリア「ふぇーふぇー……ナターリア、もうお腹ペコペコだナ……」

菲菲「今から大急ぎで作るヨー! 待ってるデスヨ!」


菲菲「お待たせだヨー!」

ナターリア「いただきマス!!」バクバクッ

菲菲「ナターリア、お行儀がわるいネー」

ナターリア「……腹が減ってはイクサはできナイ!」

菲菲「何と戦ってるのカナー……ほら、ほっぺたにご飯粒がついてるデスヨ?」ヒョイッ

ナターリア「ンッ……ありがとウ!」

菲菲「ご飯、美味しいかナ?」

ナターリア「ウンッ、おいしい! やっぱり、ふぇーふぇーの作る料理を……最高だナ!」

菲菲「ふふっ……そう言ってもらえたら作った甲斐もあるヨー!」


ナターリア「ごちそうさまでしタ!」ゴロンッ

菲菲「ナターリア、食べてすぐに寝たら太っちゃうヨ?」

ナターリア「寝ながら動けば問題なイ!」ゴロゴロー

菲菲「そんな風に転がってたら危ないヨー!」

ナターリア「問題ナイヨー!」ゴロゴロゴロ

菲菲「……あっ、危ない!?」



ドガッ

ナターリア「イタッ!?」


ポロッ


ナターリア「ニ゛ャ゛ッ!?」ゴチンッ

菲菲「だから危ないって言ったヨー……ナターリア、大丈夫デスカ?」



ナターリア「イタタ……なにか、頭にぶつかっタ……?」


ヒョイッ


ナターリア「これハ……」

菲菲「あっ……」




ナターリア「…………パパの、写真立てダ」


菲菲「ナターリア……」

ナターリア「……」

菲菲「……」

ナターリア「……パパが死んじゃって、もうすぐ二年なんダナ」

菲菲「……」





菲菲「……いやパパまだ死んでないヨー!?」


ナターリア「ジョーダン! じょーだん!」

菲菲「縁起でもないことを言っちゃダメだヨー……」

ナターリア「ふぇーふぇー、ごめんナ!」

菲菲「謝るならふぇいふぇいじゃなくてパパに、だヨー?」

ナターリア「パパ、ゴメンなサイ!」ペコッ

菲菲「よしっ、これでパパも許してくれたネー!」

ナターリア「そうだナー」

菲菲「……」

ナターリア「……」

菲菲「……パパ、次はいつ帰ってくるんだろうネ」

ナターリア「……ウン」





――ふぇいふぇい達のパパは、世界中を旅する冒険家

   ふぇいふぇいのママとナターリアのママとは、それぞれ違う国で出会ってそれぞれと結ばれたネ

   だから、ふぇいふぇいとナターリアは本当の姉妹じゃないんだヨ


菲菲「……やっぱり、パパとあまり会えなくて寂しいデスカ?」

ナターリア「……さみしくナイって言ったらウソになるケド、ナターリアにはふぇーふぇーがいるから平気ダヨ!」

菲菲「ナターリア……」

ナターリア「それに、ふぇーふぇーだってさみしいヨネ?」

菲菲「えっ……?」

ナターリア「ナターリア、知ってるんダ。ふぇーふぇーがたまにパパの写真を見て泣いてるコト」

菲菲「み、見てたのかナ!?」

ナターリア「……ふぇーふぇーはナターリアより年上のおねえチャンだけど、でもだからって、泣くことをガマンすることはないんダ」

ナターリア「泣きたい時にはいつでもナターリアの胸をかすからネ!」

菲菲「ナターリア……」

菲菲「……ううん。ふぇいふぇいもナターリアがいるから平気だヨ!」

ナターリア「そっカ……ヨシ! それじゃあご飯の片付けダナ!」

菲菲「……うんっ! 明日も学校があるし、お布団の準備もするデスヨ!」

ナターリア「今日はナターリアが、ふぇーふぇーの頭をヨシヨシしながら寝てあげるからナ!」

菲菲「ふぇ、ふぇいふぇいそこまで寂しがり屋じゃないヨー!」





ナターリア「ふぇーふぇー! 次にパパが帰ってきた時は、思いっきりワガママ言っちゃオウ!」

菲菲「そうだネー! パパにうんと、家族サービスをしてもらうヨ!」

―――

ちょっとネタ切れ感が酷すぎるけどまた一旦終了
あと一投下くらいで終わると思うので、また

しばらく書くことができなくなりそうなので
急で切りの悪い所になるけど最後の部分だけ投下して終わります

という訳で残り数レスだけど再投下



―――
――



P「――とまぁ、こんな感じですね」

ちひろ「家族、姉妹……かぁ」

P「ちひろさんにご兄妹は?」

ちひろ「私は一人っ子ですね」

P「そうなんですか。でもちひろさん美人ですから、もしこんな姉や妹がいたら自慢になりそうですね」

ちひろ「あら……ふふ、プロデューサーさんってばお上手ですね♪」

P「いえいえ。本当のことを言ったまでですから」

ちひろ「それならプロデューサーさん。ちょっと私の事をお姉ちゃんって呼んでみてもらえますか?」

P「えっ!?」

ちひろ「そんなに驚かなくてもいいじゃないですかぁー……一度呼ばれる気分を味わってみたいんですよ、ねっ?」

P「そういうことでしたら……コホンッ」



ガチャッ


城ヶ崎美嘉「ふぅ……今日もオシゴト大変だったぁ~」

http://i.imgur.com/lMF8i5C.jpg


城ヶ崎莉嘉「Pくん! ちひろさん! たっだいまー☆」

http://i.imgur.com/2Ph7MC6.jpg)





P「……ちひろお姉ちゃんっ!」

ちひろ「ふふっ、Pったらどうしたの?」







美嘉「………………えっ?」

P「ん?」

ちひろ「あら?」


美嘉「えっ……えっ? プロデューサーとちひろさんって……そうだったの!?」

P「あぁいや、これはちょっと話の冗談で」

莉嘉「Pくんは弟くんだったの!? だったらアタシもお姉ちゃんの妹だから年下同士一緒だねっ☆」

P「よしっ、じゃあ俺と莉嘉で弟妹コンビ結成だっ……ってだからそうじゃなくてだな」

美嘉「今まで言わなかったってことは何か理由があったんだよね……大丈夫! アタシたち口は堅いから!」

P「だから違うって……ちひろさんも何か言ってやってくださいよ」




ちひろ「……そう。今まで皆には隠していましたけど、実は私とプロデューサーさんは幼い頃に生き別れた姉弟だったんです!!」


「「ええぇーーー!!?」」


P「話をややこしくするような事言わないでくださいよちひろさん!」


おわり


最後に全く広がらなかったネタだけおまけ



クラスメイトA「りんりーん」

凛「なに?」

http://i.imgur.com/TBzSwPF.jpg



クラスメイトB「らんらーん」

蘭子「何事だっ!?(どうしたんですか?)」

http://i.imgur.com/sdE3FZg.jpg




A・B「双生児ー!」



凛「……うん、そうだけど?」

とりあえず好きなアイドルたちを少しでも出せたことは満足
色々と拙い内容だったけど読んでくれた人あざます

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