モバP「テラピーとセラピーの違いって?」美優「…えっと」 (222)

モバマスの三船さんSS

短いのですぐに終わります

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ー事務所ー



P「ああ。だからさ、マタンゴはいいんだよ。あれは一回でいいんだ」

奏「そう…。確かに連続で観ても飽きてしまうものね」

P「…まぁ、…そうだな。
それより今度映画観にいこうぜ」

P( 連続じゃなくても観たくないってのは…いや、云えないな )

P「それで、飯でも食ってさ。映画の話はその時に頼むよ」

奏「わかった。ふふっ…楽しみにしてるから」

P「ああ。そのときは俺も楽しみにしとくよ」

奏「ん。私は帰るけど…Pさんは帰らないの?」

P「ん…そうだな。大人組は仁奈や輝子の送迎だし、ちひろさんに留守番頼まれちゃったからな。
珈琲でも飲みながら休んでから帰るよ」

奏「ん…。じゃあ、帰るわ…。ゆっくり休まないと」

P「ああ。それじゃあな」

ガチャ…バタン…

P「ふぅわぁ…帰んないで仮眠室で寝てこうかな…。デッキもあるから奏の云ってた映画も観れるし」

ガチャ…バタン

P「ん…?なんか、忘れも…美優さんでしたか。おはようございます」

美優「はい。おはようございます。なにか…お疲れですか?」

P「いえ…少々夜更かししてしまって」

美優「ダメですよ?ただでさえ働き詰めなんですから」

P「はい。今日は帰って寝だめしてくるつもりですよ」

P( 映画は観るけどな )

P「でも、美優さんも今日はオフじゃなかったでしたっけ?」

美優「ええ…。午後から留美さんたちと買い物に行くんですけど。家にいると落ち着かなくて」

P「そうですか…。ありますよね。早起きして準備して、後は出発ってなると時間までがじれったいこと」

美優「はい。Pさんもありますか?早すぎても遅すぎても、なんだか疲れちゃって…」

P「それで、時間までここで?」

美優「来れば誰かしらいるかな…と。Pさんはお時間ありますか?」

P「ええ…大丈夫ですよ。そうだ、珈琲淹れてきますけど、美優さんは紅茶ですか?」

美優「あ、お願いします」

P「はいはいーっと。じゃあ、ゆっくりソファででも寛いでてください」

P(…美優さんも最近は笑い方が自然になったなぁ…。俺も最初は三船さんとしか呼べない雰囲気だったし…)

P「仕事が楽しいんなら嬉しいなぁ…」

美優「……」パラッ…パラッ…

P( 美優さんはソファに座って雑誌を読んでいる。微かに光が差していて…綺麗だ)

コトッ、カチャ、

P「どうぞ。砂糖とかはお好みで」

美優「…あ、ああ…。ありがとうございます」

P「いえいえ…。美優さんのためですからね。むしろ、いつでもやりたいくらいですよ」

美優「…んもう…。それ皆に云ってるんじゃないですか?」

P「さぁ…?ただ…」

美優「ただ?」

P「美優さんに傅くのも悪くないかな、て」

P( 蔑まれるような関係ではなく…。憐れまれるような…。うん、そんな主従関係も悪くないかも)

P「なにを、読んでたんです?」

美優「ああ、アロマの勉強をしようと思って…。まずは検定でも受けてみようかと」

P「アロマ…ですか?たしか美優さんの趣味ってアロマでしたっけ?」

美優「はい。今まではちょっとしたものにしか触れてなかったんですけど、自分でもしっかりしたものをつくってみたくて」

P「ははぁ…。それで勉強を?」

美優「つくるの自体は器具や環境さえあればそんなに難しくないんですけど…。危険物を扱ったりしますし、医療用だと資格が必要なんですよ」

P「迷ったんですけどね。なんかサッカーの好みで決めちゃいました」

美優「サッカー…ですか。Pさん好きなんですか?」

P「ええ、まぁ。部活自体は中学生の時しかやりませんでしたけどね。…それで、結局セラピーとテラピーって同じって認識でも?」

美優「いえ…。大雑把にはフランス式が医療用特化。イギリス式が嗜好用かなって。線引きが難しいんですけど…日本では概ねイギリス式が主流ですかね?」

P「確かに、あまり医療用のアロマとかは聞きませんね」

美優「はい…。えっと…Pさんに問題です。アロマとセラピーの意味をどうぞ」

P「えっと…アロマが香りとか芳香とかで、セラピーは療法とか治療法みたいな感じでしたっけ?」

美優「正解ですっ…。ふふっ…まだまだ衰えてませんね」

P「いやぁ…ちょっと考えちゃいましたけどね」

美優「そうですか?…それでですねアロマもテラピーも語源はフランス語なんです。…それから二十世紀の科学者でガットフォセという人が二つを合わせてアロマテラピーという造語をつくったみたいですね」

P「そうだったんですか…。で、それがイギリスに渡って、そちらの発音だとアロマセラピーになる、と」

美優「はい。どちらも意味は正確には芳香療法…。時代が下ってガットフォセの弟子がイギリスに美容利用を伝えたのが、日本にきたみたいですね」

P「美容利用をしよう…」

美優「はい…?」

P「いや、なんでもないです。
で、美優さんが勉強してるってのは?」

美優「私が勉強しているのは、イギリス式…だと思います。アロマセラピストって聞いたことありません?」

P「あ、それならありますよ。いやぁ…美優さん自身が癒し効果を持ってるから、もしセラピストにならなくても十分ですけどね!」

美優「なっ、なっ…」カアア…

美優「そ、そんなことっ…。私なんてそんな…」

P( なんも云わない方がいいな。なにも云わずに赤くなってわたわたする美優さんかわいい )

P「あ、紅茶なくなってますね。器下げてきます」




ーー

ーーー



美優「あの、ありがとうございます。淹れてもらったんだから、私が下げようと思ったのに…」

P「構いませんよ。いつか美優さんが淹れてくれるの待ってますから」

美優「わかりました。とびきり美味しいの淹れますからね」

P「はい、楽しみにしてますよ」

美優「はい…。で、勉強してたんですけど、いくつかつくってみたんです。どうですか…?」

P「おお…!是非是非。どんなのがあるんです?」

美優「はい…。まずはこれなんですけど」

ーローズマリーー

P ( 美優さんはいくつかの小瓶を取り出した。それぞれに色違いのリボンが結ばれている。それで、種類を見分けているのだろう)

P「ローズマリーですか?結構メジャーなやつですよね。薄い紫っぽい花が咲く」

美優「はい…。昔からヨーロッパでは特別な香りとして重宝されていたそうです。ローズマリーの香りは血行をよくしたり発汗作用があるんです。Pさんお疲れのようなので、これがいいかなって…」

P「ははははは…。いや、まぁそうですね…。今日だけだと思いますけど…」

美優「今日…どうかしたんですか?」

P「いえ…奏と映画観たんですけどね。…マタンゴって知ってますか?」

美優「マタンゴ…?」

P「いや…やっぱいいです。まぁ、兎に角疲れは今日で癒してきますよ。…それよりも、ローズマリーいいですね。それを肌に塗るんですか?」

美優「そうですね…。私はボディミストみたいに使ったりもしますけど…。やっぱりディフューザーで部屋に香りを変えたり、掃除機に吸い込ませて嫌な匂いを減らしたりする方が多いです」

P「掃除機…ですか?」

美優「なかなか効果があるんですよ…?…それから、この液体は精油といって有効成分が凝縮されていて濃すぎるので、肌が弱いとダメージを受けちゃうんです。だから、いきなりトリートメントに使うのはおすすめできません」

P「あ、じゃあ俺は今すぐ肌に塗ったりしない方が?」

美優「そうかもしれませんね。私も初めは、脂性肌と乾燥肌を予想してパッチテストをしたりしましたから…」

美優「でも、アロマは塗るだけじゃありませんよ?たとえばですねーーー

ちがってたらごめん。
>>7>>8の間抜けてない?



美優「ーーー…って感じで色んな使い方があるんです」

P「ふむ…いやぁ、凄いじゃないですか美優さん」

美優「いえ。一応勉強してますから…」

美優「あと私が今持ってきてるのは、こんなのなんですけど…」

ーイランイランー

P「む、知らない名前です…。これは、どんな効果が?」

美優「これはタガログ語で、花の中の花…と云われるほど甘い香りがするんです。
主にリラックス効果があって、イライラを抑えたりできるんですけど、どんな肌にも優しくて、調子までよくしてくれるんです」

P「おお…。じゃあ、香りをみてもいいですか?」

美優「ええ、どうぞ」

キュッキュッ

P「あぁー…これは、いいですね…。強すぎないのに甘さが強いってのがよくわかる。不思議な匂いですね」

美優「はい…私もお気に入りです」

P「ふむ…。あ、これお返ししますね」

美優「…それにしても、Pさんとこんなに長い時間お喋りしたの久しぶりですね」

P「そうでしたっけ…?最近忙しかったですからね」

美優「自分を大切にしてくださいね?みんな心配してるんですから」

P「…美優さんもですか?」

美優「はい、あたりまえですっ」

P「ははは…。嬉しいですよ。じゃあ、今度アロマつくってくれませんか?美優さんがつくったアロマなら、効果以上に癒されそうです」

美優「ふふっ…頑張っちゃいますね。…今つくってるラベンダーのやつとか」

P「別に今すぐじゃなくてもいいですけどね。美優さんを優先してくださいよ?」

美優「そうですけど…。私がつくってきたいんです…。それから、いつかはオレンジとかも…」

P「ま、期待してますよ」

>>13
ありがとうございます
気づかなかったです

間に、




P「へぇ…なんか手軽につくってもわもわさせてるものかと思ってました」

美優「ふふっ…もわもわ…?それってお香とかじゃないですか?アロマはディフューザーを使ったり、トリートメントとして使うとか、入浴時に垂らすのが多いですよ」

P「そうなんだ…。そういえばアロマテラピーとアロマセラピーの違いってなんなんです?なんの気なしに見てるとどっちも同じくらい見かけるんですが」

美優「うーんと…。厳密には違うんですけど、日本では同じものとして使われてますね」

P「間違ってるかもしれないんですけど、もしかしてテラピーとセラピーって実は言語が違うだけだったり?」

美優「よくわかりましたね。そうです。セラピーが英語でテラピーはフランス語の発音に近いみたいです」

P「はえー…。フランス語ですか。学生の時は第二外語がドイツ語だったんで、違うかなーと思ったんですけどね」

美優「ドイツ語ですか?じゃあ、最近流行ったあの曲の歌詞もすぐわかったり?」

P「ああ…。巨人を駆逐するやつの…。まぁ、わかりますよ。あれって、大したことない自分がわかるくらいには簡単なのですけど」

美優「そうなんです?私は第二外語はフランス語をとったので…」




ーー

ーーー



ちひろ( 事務所に帰ってきたのに一顧だにされない…。挨拶もしたんだけどなぁ…)

ちひろ ( まぁ、休憩スペースは少し奥にありますもんね…ええ… )

ちひろ( ただ、プロデューサーさんは、美優さんのことわかってるのかなぁ… )

ちひろ( ラベンダーの花言葉は、
『 あなたを待っています 』
『 私に答えてください 』… )

ちひろ( …で、いつかはって云ってるオレンジは…『 花嫁の喜び 』)

ちひろ( そのまんまじゃない…。私もオレンジ渡したいくらいなんだけど…)

ちひろ ( それにしても、プロデューサーさんいつか刺されるんじゃあ… )

ちひろ「 私もオレンジ味のドリンクでもつくろうかなぁ…」



おしまい

以上です

間違いをしていただいた方ありがとうございました

…あと、あまりにも短いので、あと一人くらい趣味関係で書いてみます
そんなに長さもないと思いますけど

ああ、もう…
>>18は間違いを指摘して~です
ありえねぇ…

できたらアイドルの指名お願いします
↓のアイドル書きます

輝子のキノコ栽培

>>20
輝子のキノコ栽培
把握しました

ただ、専門的すぎるので時間かかります
済みません
( まぁ、礼子さんとかウサミンよりは…うん )

>>20
輝子のキノコ栽培
把握しました

ただ、専門的すぎるので時間かかります
済みません
( まぁ、礼子さんとかウサミンよりは…うん )

やっと終わった…
短いのに三船さん書いた時の三倍くらいかかった…

次から






P「キノコって簡単に栽培できるのか?」輝子「…えっと」






P「なぁ、輝子。ふと思ったんだが輝子ってキノコ普通に食べるよな?」

輝子「わ、私たちアイドルは、プ、プロデューサーに育てられるで、でしょ…?そして、ステージでか、輝く…。…キノコもそれは…同じ」

P「そっか。適材適所…とは違うかな。なにものにも本分があるってことか」

輝子「そ、そう…。それとも、プロデューサーはわ、私を捨てる…?」

P「いいや?そんなことないよ。俺も輝子も、…あとキノコも親友だからな。親友は親友を捨てない」

輝子「よ、よかった。これからも、よ、よろしくね…!」

P「ああ。できるならばいつまでもな!」

輝子「……」

P「……」

輝子「…そ、そうだね…フヒッ」

P「…まぁ、いいや。綺麗にしめて終われそうだったが、まったく目的を果たしていない」

輝子「も、目的?」

P「ああ。輝子はキノコを食べる。そして、事務所…というか俺のデスクの下で栽培している」

輝子「う、うん…。親友はい、いつでも一緒にいるものだから…」

P「そうだな。で、そいつらも成長していくわけだ。だけど俺はそいつらを食べるとこも、調理するところも見たことがない。だから、疑問に思ったわけだ。あいつらってどこに消えてんだ、と」

輝子「そ、そっか…。いつもプロデューサーがい、いないときに連れ帰ってるから…。いつもは帰ってからた、食べるけど…、今度い、一緒に食べる…?」

P「そうなのか。…是非食べたいな。一応は家を貸してるようなものだからな。親近感が湧くし」

輝子「し、親友だしね…。わ、わかった。次に食べ頃になったらい、一緒に食べよう」

P「おう。…いや、それはいいんだがよくないんだ」

輝子「…?」

P「キノコがしっかり消費されてるのはわかった。で、ききたいのはどんなキノコがつくられてんのかってことなんだ」

輝子「ど、どんな?」

P「ああ。キノコってデリケートなものだろ?果たして机の下とか殆ど常温みたいなとこで、栽培できんのかな、と」

輝子「あ、ああ。そういうこと。で、できるよ…。マツタケとか…トリュフみたいに…根性菌類はで、できないけど」

P「こ、こんせいきんるい?」

輝子「マツタケはあ、赤松の根元にしか、は生えないって…き、きいたことない?」

P「ああ、確かに。それで?」

輝子「フ、フヒ…根性菌類ってのは共生というか、寄生、寄生すりやものがないと栽培できないから。そ、外とか広くないと、できない」

P「なるほどな。確かにトリュフとかはハウスや納屋って感じじゃない」

輝子「で…大雑把に原木栽培…堆肥栽培、苗床栽培…林地栽培がある」

P「ほう…。輝子がここでやってんのは菌床栽培か?」

輝子「そ、そう…。これがだ、誰でも手軽。プロデューサーも…やる?」

P「まぁ、時間とスペースがあればな。今は輝子たちと仕事する方が楽しいから」

輝子「フ、フヒ…。じゃ、じゃあ代わりにここにふ、増やしておくね」

P「お、おう…。さすがに座れるようにしといてくれよ?…それじゃあ、輝子が今栽培してんのはなんていうキノコなんだ?」

輝子「し、しいたけとかエリンギとか」

P「全部食べられるやつなんだな」

輝子「う、うん。じゃないと間違って食べる子がい、いるから…」

P「食べる…?ああ…ヒョウくんとかか」

P「瓶がたくさんならんでるけど、鉢とかではやんないのか?」

輝子「ビ、瓶で栽培するのは簡単だから」

P「そうなのか?」

輝子「う、うん。瓶におが粉と糠と種菌をいれておけばす、すぐ」

輝子「あとは、圧力鍋で殺菌したり、一ヶ月ちょっと、20℃くらいの場所で培養したあと、15℃くらいの場所で一ヶ月くらいまてば、は、発生処理っていうんだけど…た、食べ頃」

P「ほえー。ほんとに簡単だな。じゃあ、ここにあるやつは発生処理終わったあとか」

輝子「う、うん。そしたら、ゴートゥヘーーールッ!!! フヒヒヒヒフハハッアッハッハ!!! 祭りが始まごっ!!!」ゴツッ

P「あーあ…。机の下で急に立ち上がるなっての。コブできてんじゃん」




ーー

ーーー



ちひろ( プロデューサーさんが下向いてボソボソ呟いてると思ったら、輝子ちゃんがいたのね )

ちひろ( 輝子ちゃん知ってれば微笑ましい光景なんだけど…。成人男性が机の下に話かける。そして中にいるのは年端もいかない少女… )

ちひろ( うん。犯罪ね )





おしまい

以上です

指名してくれた方済みません
遅れまくった上に、なんかキャラが違う…
とりあえずキノコ栽培は奥が深い

これ続けてくと、一々スレ立てしてたら迷惑だと思うのでここでいくつか書いてもいいでしょうか?
明日になると思いますが↓のアイドル書きます

ナターリアで

>>33
ナターリア把握しました

ベリーダンス…?
いや、キノコ栽培よりは楽だと思いますけども

今日の夜またお願いします



次からナターリア編です


ー事務所ー


P「なぁ、ナターリア」

ナタ「ウン?」

P「色んなことをすっ飛ばして訊くけど、どうしてベリーダンスが好きなんだ?」

P「リオ出身なんだからサンバって印象なんだが」

P( まぁ、千葉出身だからTDL行ったことあるわけじゃないみたいなもんかな )

ナタ「サンバは好きだよ?でも、サンバは趣味ってより自分自身だからネ!」

P「ああ。空気みたいななくてはならないけど、身近すぎて趣味にはならない、と」

ナタ「ウン!ナターリアもパパもママも親戚中みーんな参加してるヨ!」

P「そっか。じゃあ、今年とかは参加しなくていいのか?毎年出てたんだろ?」

ナタ「む、出たいケド…。今はアイドルが楽しいから大丈夫!パパやママもナターリアのこと楽しみにしてるし、ネ」


P「嬉しいこと云うな…。あ、でさ結局ナターリアはどうしてベリーダンスが趣味なんだ?触れる機会自体なさそうだけど」

ナタ「うんとネ、ノヴェーラってわかカ?」

P「ん、ブラジルで一般的なドラマだっけ?」

ナタ「ソウ!よく知ってるナ!」

P( ナターリアと話を合わせるために調べといてよかった…。まぁ、さすがに観たことはないんだが )

ナタ「たくさんの人がノヴェーラ観るんダけど、ほとんどのキャラクターは白人とかお金持ちばかり…。だからノヴェーラが嫌いな人もいる」

ナタ「だけど、テレビ局の人も考えた。続けてたら観る人いなくなっちゃう。それでつくった。イスラム教徒の家族が主人公のやつ」

P「ああ、それにベリーダンスが?」

ナタ「ウン!ノヴェーラは週6でやるんだけど、半年も観てればいつの間にかナターリアも家族みたいに思ってたんダ」

P「それで、自然とベリーダンスを…。なるほどな」


ナタ「しかも、ナターリアの家の近くに中東のおねーさんが住んでて教えてもらったんダ!」

P「ほう。よく住んでたな。珍しい」

ナタ「ン?珍しくないよ?ブラジルには30万人くらいいるんだっテ。おねーさんが云ってた」

P( うーん…。ブラジルの総人口は大体2億を割るくらいだったはず。…多いか?まぁ、ナターリアの近くには割といたんだろうか )

ナタ「プロデューサーはベリーダンスやらないのカ?楽しいゾ!」

P「いや、俺は男だし…」

ナタ「ン?男もするゾ?おねーさんの弟も踊ってたシ」

P「は…?マジで?いやー…でもいいよ。ナターリアも俺の身体なんて見てもつまんないだろ」

P( おそらく男性用衣装もあるんだろうが、ヒラヒラの衣装を着る自分を想像してしまった…。うえぇ…)

ナタ「そんなことないケド…。じゃあ、ナターリアのダンス見ないカ?」


P「お、見せてくれるのか?衣装も見たいしなー」

ナタ「そうカ!じゃあ、今から行くゾ!早く行くゾ!」

P「今からか…。まぁ、オフで暇だからいいけどさ。ま、レッスンルーム空いてるかな」

P「よし、じゃあナターリア降りてくれ。さすがに抱っこしてはいけない」

ナターリア「ははは、当たり前ダ!…よいしょっト。じゃあ、寮で衣装持ってくるナ!レッスンルームで待ち合わせ!」

P「おう。気を付けてけよ。俺は足痺れたから後から行くよ」

ガチャ、バタン

P「ふぃー…すぐには立てないな。ナターリアが重いわけじゃないけど、珈琲飲んでたらいきなり座ってきたからな」

ちひろ「…あの、プロデューサーさん?」

P「あ、ちひろさんいたんですか?」

ちひろ「いたんですかって…。ずっといましたよ。それよりナターリアちゃんに変なことしないでくださいよ?」

P「なんでですか…。しませんよ。じゃ、俺はナターリアとレッスンルーム行ってきますんで、仕事頑張ってくださいね」

ガチャ、バタン…


ちひろ「……」

ちひろ( さっきまでプロデューサーさんが一人でソファに座ってたと思ったら、ナターリアちゃんが飛びついて膝に座った )

ちひろ( まぁ、よしとしましょう。ナターリアちゃんならスキンシップのつもりでしょうし)

ちひろ( ただ、プロデューサーさんおかしいでしょ…。あんな色んなとこがやばい子を膝に乗せて動じないとか…)

ちひろ( あれってまんま対面座…いや、やめましょう… )

ちひろ「…ん?でもすぐ立てなかったのって痺れたからんじゃなくて…」




ーー

ーーー

ーレッスンルームー



ナタ「何色がイイ?青でも赤でも緑でもなんでもあるゾ!」

P「うーん…。なんかそれっぽいの見たいからなー。紫とかないのか?」

ナタ「紫!あるある!ちょっと待っててヨ!着替えてくるネ!」

P( テンション高いなー…。まぁ、趣味だからこんなもんか。…っと、椅子を持ってきてっと。CDいれといてやるか)


P「……お?」

ガチャ

ナタ「…プロデューサー?そこのラジカセにCDいれてくれるカ?一番の曲だゾ!」

P「おう。もういれてあるからな。すぐはいるけど大丈夫か?」

ナタ「ウン!いつでも!」

P( ドアから頭だけだしてるナターリアかわいいな。…スイッチっと)


~♪

P( おお!ラテン系のいかにも…なリズムだな )

バンッ!

P( 勢いよくドアが開いた。出てきたナターリアは薄紫のヴェールで身体全体を覆っている )

ナタ「…ッ…!」

P( 最初はゆっくり、そして徐々に早くなる腰の動き。なんていうか…エロい )

ナタ「~アン♪」バッ

P「おお…!」

P ( ナターリアがヴェールを投げた。その下は僅かばかりの薄布だけ。上半身を捻れてクロスする紫の布には金の縁取りがついてる )

ナタ「…チュッ」パチッ

P「うおっ…!」

P( ナターリアやべぇ…。この子やばいよ。投げキスとウィンクとか死にそう。同時に腰の動きが最高潮に )

ナタ「…Ah…!」ババッ

~♪ーーー


P「おおー!すげーよナターリア。初めて見たけど俺圧倒されちゃった」

ナタ「…はぁ…はぁ…ソウ?楽しんでくれたなら嬉しいナ!」

P( 最中には谷間寄せたり、しなつくっててやばかったけど…。終わった後の汗まみれで、息の荒いナターリアもエロいな )

P「…で、それは非常にいいんだけどさ。どうしてまた俺に座ってるんだ?」

ナタ「ン?疲れたかラ?」

P「いや、ライヴとかのときはもっと辛いだろ…。ほら、降りてくれよ」

ナタ「どうして?アタシは気にしないヨ?事務所でもココが硬くなってたの知ってるし」

P「……」

P( …ばれてたのか。いや、仕方なくね?84-55-86だよ?ぷるんぷるんのぷりっぷりだよ?は?当たり前じゃね?つまり俺は悪くない!!! )

P「あ、ああ…。いやだってナターリア滅茶苦茶エロ…いや、ヤバイし。だから…降りて?」

ナタ「エロいカ?ナターリアエロい?」


P「ナターリア…。女の子がエロいエロい連呼するんじゃありません」

ナタ「ン…?」

P「や、やめろ!マジでこれ以上はヤバイから!」

P( 椅子に座る俺の膝…というか太腿に絡みついたナターリアが、腰をグラインドさせる。背中の方に足を絡めてるからもろ対面座…いやいやいや )

P( 挑発的な視線の流し目。もう、マジでヤバイんだけど。ゴールしてもいいのかな。ナターリアの実家ってコーヒー農場だっけ…。パパさんは優しいのかなぁ… )

ナタ「 ン?どうナノ?プロデューサーはナターリアのことどう思ってる、ノ!」グイッ

P「ッ…!」

P( おう…。今のはやばかったやばかった。ベリーダンスとサンバで鍛えた腰の動きか…。勝てるかこんなもん )

P「…エロかったです、はい。…負けたよナターリア。だからもうやめて?な?じゃないと俺の尊厳が」

ナタ「ンー。じゃあ、折角だからゴホービが欲しいナー。ダンスもみせたし最近ナターリア頑張ってるシ!」

P( お、おおう…。何なんだよこのエロさは…。14歳じゃねーだろ絶対 。おねだりとかどこで覚えたんだちくしょう)


P「…なんだ?新しい衣装でも買いに行くか?」

ナタ「ンー。それもイイけど、次のオフにリオについてきて欲しいナ。パパとママもプロデューサーに会いたいってサ」

P( やばくね…?あれ、俺の未来は農場主で子沢山なの?…ん?それ幸せじゃね? )

P「ええーっと。それはちょーっと難しーーー

ナタ「ン?」

P「ごめんごめんマジで謝るから腰クイってするのやめて!行く行く!どこでも行くから!」

ナタ「そっカ」ニコッ

P( あ、天使だ。つーか、きづいたら首に手回されてるし腰はもうゼロ距離っつーか溶け合ってるしめっちゃいい匂いするし顔近ッ胸も擦り合わされてるしああもうクラクラしてきた )

P「で、でも行くだけだよ?よ?」

ナタ「ふぅーン。ま、いいケド。でも知ってるカ?ブラジルではパパたちがいれば16でケッコンできるし…」

P「お、おう…し…?」






ナタ「赤ちゃんができれば、ナターリアでもできるんだ、ゾ!」グイッ



P( んッ…………あ、色々終わった… )





おしまい


あれ…?ナターリアと学ぶ楽しいベリーダンスのつもりだったんですけど…

えっと、次は↓のアイドル書きます
深夜か明日かにはたぶん

( あとダチャーンとかロックな人は自分の知識を大きくオーバーする上に、様々な人がいると思うんで勘弁してください。済みません )

あと、男性のベリーダンサーは普通にかっこよかったです

沙紀

>>56
沙紀さん把握しました

グラフィティアートっすか
今日中に努力します

ああっ…昨日中に終わらなかった…

次から






沙紀「アタシたちは結局無法者なんすか?」P「…えっと」





ー事務所ー



沙紀「…っす。こんちわー…」

P「おう、こんちわー。どうした元気ないじゃないか」

沙紀「まぁ、アタシにも色々とあるんすよ…」

P「ん?身体の調子悪いとかか?今日のレッスンは休みにするか?」

沙紀「いや、その必要はないっす。それよりも聞いてほしいことがあるっす」

P「おう、いいぞ。そこのソファ座っとけ。お茶いれてくる。冷たいのでいいか?」

沙紀「どうもっす。なんでもいいっすよ」

P「わかった。じゃ、いれてくるわ」




ーー

ーーー

カチャ

P「はいよ、麦茶しかなかったけど」

沙紀「ありがとうございます…。あ、時間は大丈夫なんすか?まだ、午後の仕事が残ってるんじゃあ…」

P「いや、大丈夫だよ。今日中に終わらせなきゃいけないのは、もう終わらせたから」

沙紀「プロデューサーってほんと仕事ばかっすね…」

P「そんなことはないと思うんだが…。それで、なんだ?体調じゃないとすると。ううん…まったくわからん」

沙紀「まぁ、プロデューサーにはあんま予想できないかもしれないっすね」

P「俺にはわからない?」

沙紀「っす。プロデューサーは絵でも彫刻でもなんでもいいっすけど、アート一般に興味はあるっすか?」

P「アートか…。見るのは割と好きな方だが、自分でつくるとなるとからっきしだな」

沙紀「ですよね…」

P「いや、でもまるっきり関係ないわけじゃないぞ。沙紀たちはものじゃあないが、俺と沙紀たちがつくる共同制作品って見方もできるからな、アイドル活動ってのは」


沙紀「ああー、そうっすね。じゃあ、話やすいかも。アタシこう見えて高校には真面目に通ってるんすよ」

P「知ってる。そこら辺真面目じゃないやつはアイドルになんてなってほしくないからな」

沙紀「はい。まぁ、それでですね。今日高校で美術の授業があったんす。それでその美術の先生ってセンスもあるし、優しいんで人気があるんす」

P「おう、それでそれで?」

沙紀「今はポスターカラーの授業なんすけどね、授業の最後にこう云ってたっす、

『 みんなは、しっかり決められたキャンバスに気持ちをぶつけてくださいねー。逸脱して評価されるのはキャンバスじゃなくて絵の内容ですから』



P「あー…。それで、自分のしていることが悪いことなんじゃないかと」

沙紀「まぁ、そういうことなんすけど、それだけじゃないっす。あの先生に云われたことはショックでしたけど、云われ慣れてることですから」

沙紀「それに対してですね、クラスのみんなが同調してたっす。中にはあからさまに貶してる人とかもいたり」

P「そっか。でも沙紀は云われ慣れてるって云ったじゃないか。嫌なことではあるかもしれないけど、先生のことて一緒くたにして流せないのか?」


沙紀「うーん…。できなくはないんすけど、ね。アタシが云いたいのはアタシがグラフィティを続けることによって、グラフィティ自体を貶めることになるんじゃないかと」

P「どういうことだ?沙紀は自分の作品に自信が持てないってことか?」

沙紀「いや、これでも自分の作品には自信を持ってるっす。ただ、グラフィティって世間での印象は最悪の部類じゃないっすか」

P「…まぁ、そうだな。渋谷の宮下公園近くみたいに、許可されて描かれたやつもあるのにな」

沙紀「はい…。そーいうのは世界各地にあってリーガル・グラフィティって呼ばれてるっす」

P「つまり、合法グラフィティか」

沙紀「アタシも一匹狼でクルー…あ、クルーってのは一緒にグラフィティ活動をするチームみたいなもんっす。…クルーもいないし絵画とかでいうサインであるタグって呼ばれてるやつも描いてない」

沙紀「でもアーティストって自負はしてるっすから、関係ない人にも貶されたくはないっす。どれだけ描くのが楽しくても、誰かに見てもらえなければそれはアートじゃないっすから」

沙紀「だけど、世間や高校のみんなはアタシも宮下公園のグラフィティも、そこらの橋桁も一緒くたっす」

沙紀「それなら、一人でもグラフィティをやめた方が、今残る一流のグラフィティの価値は残るかなって」

P「つまり沙紀は自分の好きなグラフィティの価値を下げたくないから、自分がやめようって迷ってるのか」


沙紀「っす…。世間の印象ってのはばかにならないっすから」

P「んー…。それについて俺は何も云えないよ。グラフィティについては素人だし。たださ、沙紀がやめる必要はないさ」

P「貶す人はいるだろう。世間だって冷たい。だけど、中には評価してくれる人もいるわけだろ?例えば俺は素人だけど沙紀の描くグラフィティ好きだぜ?」

P「沙紀、わざわざ冷たい方を見るな。せめて寒くても暖かい方を向け。アーティストの手が悴んでちゃ、アートがつくれないだろ?」

沙紀「ふふっ…。なんすかプロデューサー。いきなり、くっさいこと云って」

P「詩的だと云ってくれよ…。つまりだな。評価してくれる人たちを見ろよってことだ。わざわざ冷たい人たちを見る必要はない」

P「アイドル活動だって同じだ。みんながみんなファンになったり、CDを買ってくれるわけじゃない」

P「それでも、俺たちは進むしかない。そうしないとファンは増えないんだからな。グラフィティだってもしかしたら評価する人が増えるかもしれない」

P「だから、やめるなんて云うな。俺はアイドルとしての沙紀もグラフィティ・アーティストとしての沙紀も好きだよ」


沙紀「……」

P「沙紀?…こんな根性論は嫌だったか?」

沙紀「…いや、すっごいためになったっすよ、プロデューサー。アタシ忘れてたかもしれないっす」

沙紀「根性論?上等っすよ。むしろアーティストは感性勝負っす」

沙紀「アートは感性が育つんすからね!感性こそ至上っすよ!」

P「おう、立ち直ったか?ま、グラフィティ、また見せてくれよ」

沙紀「はい!あ、プロデューサーありがてうございましたっす。プロデューサーって仕事だけじゃないんすね」

P「…ああ。わかってくれたようで嬉しいよ。でさ、さっきの話と思いっきり矛盾するんだがいいか?」

沙紀「なんすか?」


P「俺にグラフィティのこと教えてくれよ。いくらなんでも素人じゃあ、評価するっていっても限界がある。だから、少しでも俺も理解した方がいいかなって」

沙紀「おお!いいっすねプロデューサー。アタシ張り切っちゃいますよ!じゃあ、レッスンが終わったら寮から道具持ってくるっす」

P「わかった。…じゃあ、俺は明日の仕事までしとこうかな。よし、行ってこい。勉強もアートもいいが俺はアイドル吉岡沙紀にも期待してるからな」

沙紀「はいっす!じゃあ、行ってきます!」

ガチャ、バタン

P「気をつけろよー。…っと、じゃあ仕事、仕事っと」

ちひろ「…プロデューサーさん」

P「お、ちひろさん仕事終わりました?さっきまで残業だーって云ってたじゃないですか」

ちひろ「終わってません。プロデューサーさん終わってるんだったら、手伝ってください」

P「嫌です。自分の分は自分でやらないと」

ちひろ「仕事人間め…。どうして私より多い仕事がおやつどきには既に終わってるんですか」

P「さぁ…?ほら、ちひろさんも頑張って」


ちひろ「はぁ…。仕方ないですね。でも、本当に辛い時は助けてくださいよ?」

P「わかってますよ。俺もちひろさんには助けられてますからね」

ちひろ「…それにしてもプロデューサーさんかっこよかったですよ。沙紀ちゃんすっごい元気になってたじゃないですか」

P「いやぁ…俺は力を貸しただけですよ。沙紀なら自分でも立ち直れたはずです」

ちひろ「そうですかね…?」

ちひろ( 思わず感動しちゃったんだけど、秘密にしないと )

ちひろ( 冷たい方を見るな。せめて寒くても暖かい方を向け、か。聞きようによっては俺について来いって云ってるようにも…)

ちひろ( 珍しく健全な内容だったわね。アロマといいキノコといい、不健全だったから新鮮だわ)

ちひろ( でもここからベリーダンスみたいになるのがプロデューサーさんなのよね)

ちひろ( ま、関係ないんですけど、ね )




ーー

ーーー

ー沙紀のレッスン終了後ー



P「っと、またしても例のソファが舞台なんだが。またかよ。…いやキノコと映画は別だから五分の三か。いや、多いな…」

沙紀「ん?なんすかプロデューサー」

P「いや、独り言だよ。それより、沙紀。グラフィティ、おしえてくれよ」

沙紀「っす。ってもまぁ独学の部分もあるんで、正確なのは期待しないでほしいっすけどね。ま、ぼちぼちいくっす」

P「いいんだよそんなの。云っちまえば沙紀がいるから、知りたいんだしな」

沙紀「まったく…。調子いいこと云っちゃって。ま、いいっす。まずはグラフィティの基礎の前に、簡単に歴史を知ってもらいたいっす」

沙紀「ホントはヴァンダリズムとかダダイスムみたいな運動とかも知らなくちゃいけないんすけど、めんどくさいでやめましょう。グラフィティに直接関係があるわけでもないっす」

沙紀「で、プロデューサー、グラフィティが大体いつ頃にどこで始まってわかるっすか?」


P「む、戦後のアメリカとかじゃないか?スプレーとかが昔からあったとは思えないんだが」

沙紀「大体あってるっす。正確にはわかってませんが、1970年代のニューヨークが始まりの地とされてるっす」

沙紀「ニューヨークにはグラフィティのためだけに法的に区画された、5POINTSって場所があるんすが、ここは始まりの地ニューヨークだからこそって感じっすね」

P「へぇ…。じゃあ、沙紀もいつかはその5POINTSってとこでグラフィティをしてみたい?」

沙紀「もちろんっす。まっとうなライターはあそこを聖地と思ってるっす」

P「ライター?」

沙紀「ああ、グラフィティ・アーティストのことっすね。ペインターとも云うっすけ」

沙紀「…話が逸れたっすけど、ニューヨークで始まったグラフィティはその後キース・へリングやミシェル・バスキルの手で完成されて世に出たんすね」

沙紀「まぁ、二人とも現在の主流とは違いますし、本職はライターじゃかったんすけど」

P「そっか。それで沙紀はどこで知ったんだ?」

沙紀「つまらない話っす。ちいさい頃に不良に憧れるじゃないっすか。で、それがなくなっても当時のアタシにとっての不良の証だったグラフィティは残ったってことっす」

P「つまらなくはないんじゃないか?俺は沙紀のことが知れて嬉しいよ」



沙紀「ま、そんなものはいいっす。次は大雑把っすけど、グラフィティの種類っす」

沙紀「まず大きくわけてキャラとか動物を描いたものをキャラクター。対して文字を描いたものをレターっていうっす。まぁ、そのまんまっすから簡単っすね」

P「ふむ。沙紀がさっき云ってたタグだっけ?サインはレターなのか?」

沙紀「そうっすね。タグはタグとして扱われることもあるっすけど、アタシはレターだと思ってるっす」

P「そうか。続けて」

沙紀「っす。で、あとは使う色が問題になってくるっす。単色から三色くらいまでがスローアップで、それ以上の数色を使えばブロックバスタ。自由に沢山の色を使うのはピースって呼ばれるっす」

沙紀「これで終わりっすかね。あとはトレインボムとかあるっすけど、趣旨に合わないんで割愛っと。できれば自分で調べてほしいっす」

P「ふーん。そんなに難しいわけじゃないんだな。派閥とかがもっとめんどくさいのかと思ったよ」

沙紀「まぁ、いい意味で統率が取れてないっすから」



P「で、いよいよツールだな」

沙紀「っす。基本はこの二つだけでグラフィティがつくられてると思ってるもらって結構。フェルトペンとスプレーっす」

P「まぁ、そうだよな。絵を描く以上いきなり変なものは出てこないか」

沙紀「まぁ、専用マスクとか吸引機もあるんすけどね…。っとここで覚えておかなきゃならないのは、スプレーにつけるノズルがいくつかあることっすね」

沙紀「同じノズルだとグラデーションをつけたり、細かいとこは描けないっすから。あと、詰まりの原因にもなったり」

P「おう。で、今回は何をするんだ?色々持ってきてるみたいだが」

沙紀「うーんと、ステッカーかTシャツか迷ったんすけど、Tシャツにしたっす。こっちの方が大きいからプロデューサーでもなんとかなるかと」

P「Tシャツかー。グラフィティってのは壁だけじゃないんだな」

沙紀「あったりまえっすよー。じゃないとアタシも本物の犯罪者っす。アタシのモットーは自分に厳しく、他人には感動を。っすからね」



P「ん?かっこいーじゃん。よし、俺もかっこいーの描いちゃうぞー」

沙紀「細いノズル使うっすけど…、色は白でも?Tシャツは黒っすから」

P「そうだな。それがいい。目立つぐらい描いちゃうから」

沙紀「ここに試し描きしてみてほしいっす。いきなり、直にはさすがに無理っすから」

P「おう、新聞紙か。よっし、それ」

シャーーー、シャ、シャーー

P「おお!すげーぞ、沙紀!シャーって、シャーってなってる!」

沙紀「ふふっ、当たり前じゃないっすかプロデューサー。じゃないと描けないんすから。あっ、もう少し弱くして、離してやってみると…」



P「こうか?ん、なかなかいいんじゃないか?立体感とかは無理だが文字を描くだけならいけそうだ」

沙紀「いや、驚いたっす。プロデューサーなかなかセンスあるっすね」

P「まぁ、みんなの衣装をデザインしたりするからな。割と得意かもしれん」

沙紀「さっきはからっきしとか云ってた癖に…。じゃあ、Tシャツに描いてみましょうか?一応はねたりはみ出したりしないように新聞で枠をつくってみたっす」

P「わかった。これは背中側だな?」

シャーーー、シャー、シャ、シャーー、シャ

沙紀「なになに…、SAKI・LOVE?ちょ、やめてほしいっす!パワハラっすか
!セクハラっすか!」

P「まぁまぁ。文句は終わってだな…」

沙紀「もう…!プロデューサーはそういうところがーーー




ーー

ーーー



ちひろ( それから二人はしばらくワイワイとやっておりました。書類に埋れた私を放置して )

ちひろ( 確かに健全なまま終わったんですけど、納得がいきません。なんですか、あのピンクな雰囲気)

ちひろ( 佐藤吐きそうです。プロデューサーさんのグラフィティに文句を云ってた沙紀ちゃんも、なんだかんだプロデューサーさんが描いたTシャツは持って帰りましたし )

ちひろ( 普通なら自分の名前が入ったTシャツなんていらないのに! )

ちひろ( …プロデューサーさんはプロデューサーさんで、沙紀ちゃんにTシャツをもらってました )

ちひろ( なんて描いてあるのか訊いてもおしえてくれませんでしたが、私は知っています )

ちひろ( 黒地のTシャツに描かれた “ 沙紀 ”とプロデューサーさんの名前。それを囲う綺麗なハートのことを )


ちひろ「…珈琲飲もうっと。もちろんブラックで、ね」




おしまい


ようやく終わったっす
でも、遅刻したのはごめんなさいっす

今までで一番 ” 楽しく学ぶ ”に近かった気がするっす

次は明日か明後日の夜っす
↓のアイドルっす

しゅーこ


>>76
しゅーこさん把握しました

しおみーってそんなに方言って程じゃなかったですよね?

ありがとうございました
今日か明日の夜に、
またお願いします


すみません…
いや、しゅがーさん吐けるんなら吐いてみたいですけど
佐藤→砂糖
です。すみません

次からしおみー






P「周子は和菓子のことどれだけ知ってるんだ?」周子「…えっと」








ー事務所ー



P「おーい、周子いるかー?」

周子「はいはーい。貴方のシューコはここにいますよー」

P「おう、済まないが応接室来てくれないか。次の仕事の説明がしたいんだが」

周子「んー、いいよー。丁度みんな仕事行っちゃったから暇してたんだよねー」

P「じゃあ、俺はお茶とお茶請けでも持ってくから先に行っててくれ」

周子「はいよー。あ、八ツ橋とかないん?」

P「あるぞー。たまたま周子のご実家から送られてきたのがあるからな」

周子「ほんと?あたし知らなかったんだけど」

P「今日の朝送られてきたからな。寮の方に届いてるんじゃないか?」

周子「そっかな。まぁ、いいや。じゃあ、行ってるねー」

P「おう、すぐ行く」

P( さてっと。お茶請け準備準備… )




ーー

ーーー



ー応接室ー


P「ほいよ。お茶は普通の緑茶だが許してくれ」

周子「んー。問題なっしーんぐ。早くシューコに貢ぐのだー」

P「貢ぐって…。もとは周子の実家から送られてきたものなんだが…」

周子「いーのいーの。そこらへんはシューコ気にしないし」

P「お、おう…。まぁ、周子がいいならいいか」

周子「そーだよー。…んむ…んむ。いやーん、我ながらおいしー」

P「まぁ、確かにな。俺もいただくよ。…ん、美味しいな。年取るとスナック系の味はクるものがあるからな。その点和菓子は優しい」

周子「Pさんそんな年ってわけじゃないじゃん?まぁ、和菓子が優しいってのは賛成だけど。やっぱ日本というか京都にしかない味だよねー」

P「周子もいずれわかるさ。…小さい頃は逆だったんだけどな。どっちかっていうと、餡子とかは嫌いな部類だった」

周子「そうなん?あたしはちいさい頃から身近にあったしなー。昔から和菓子一筋だよ。今でもカスタードとかの融合体?みたいのは苦手だし」



P「前にも邪道って云ってたしな。別に不味くはないと思うけど」

周子「そりゃそーだよ。ウチでも職人さんとかが考えて、みんなに食べてもらいたくてつくってるんだから」

周子「だからこれはシューコの問題。単に和菓子の範囲だって認められないだけだから」

P「そっか。周子も色々考えるんだな」

周子「Pさん失礼だなー。シューコ頭は悪くないんだぞー」

P「いや、知ってるけどさ。周子ってのらりくらりって感じだから悩みとか、無さそうなイメージだから」

周子「イメージって…。まぁ、悩みとかは実際あんまりないんだけどね」

P「っと…。次の仕事の話しないと。…和菓子贔屓な周子にぴったりな仕事だ。ゴールデンのご当地紹介番組で各地の出身者が地元を回るテレビの仕事だぞ」

周子「ふーん。で、和菓子コーナーがある、と。いーじゃーん、仕事で里帰りして和菓子まで食べられるなんて」

P「和菓子だけじゃなくて、着物着たりうどん食べたりするけどな」

周子「そっかー。でも前の仕事以来帰ってないから久しぶりかなー。なんかあたしも年取っちゃったみたい」

P「…それあんまり外で云うなよ?ただでさえ…うん」


周子「それぐらいわかってるって。あたしそーいうのは敏感だから」

P「うん、信頼してるよ。でさ…相談があるんだけど…」

周子「どしたん?」

P「…周子の趣味にさ、和菓子ってのを追加してほしいんだけど」

周子「…は?」

P「いや、あのな?俺は反対したんだよ。でもさディレクターとかが、周子のイメージに合うのが欲しいって…」

周子「まずさ、趣味が和菓子ってなに?和菓子作りでもなく、食べるでもなく “ 和菓子 ”って」

P「いやぁ…とりあえずそう設定しといて、番組の最初に趣味を紹介しつつって体を取りたいんだってさ」

周子「ねぇ…それってやら」

P「おおっと。それ以上は、な?」



周子「もう…趣味の話ならダーツと献血ならよかったのに」

P「いや、ダーツは兎も角献血ってどんな仕事になるんだよ…」

周子「あたしが献血してるのを映して、みんな行きましょう!みたいな?」

P「いや、増えそうではあるけども…。今のところはそんな仕事はないな。うん、ないぞ」

P ( ていうか、周子の白肌から採血されてる画か…。なんか健全なはずなのに放送禁止になりそうだな。うん…赤と白のいいコントラスト )

周子「でもさー。ダーツはあるんじゃないの?テレビじゃなくても雑誌とかのコラムとかさー」

P「ああー…。あったんだけどさ千奈美に回しちゃった」

周子「はあー?なんでさ。シューコもダーツバーとか行きたーい」

P「いや仕事だからダーツとかするわけじゃないぞ?千奈美だって事務所でインタビュー受けて、コラム書いただけだからな」

周子「むぅ…」

P「…周子が成人したら連れてってやるからさ。な?」

周子「もう…約束だからね?仕方ないなー」

P「ああ、俺も練習しときたいからな…。で、和菓子についてなんだけど」


周子「いいんだけどさー、それってどっちかっていうとシューコより紗枝ちゃんとかの仕事じゃない?あたしそんなに京言葉とか出てこないよ?」

P「ああ、それはいいんだ。ゴールデンだから標準語の方がよかったしな。それに、紗枝は他の仕事があってさ」

周子「そっか。で?あたしは趣味を和菓子にすればいいの?」

P「それと、和菓子について少し知っていてもらいたいんだ。周子は和菓子の始まりとかわかるか?」

周子「…えっと」

P「…その様子じゃあそんなに期待できないみたいだな。和菓子好きなのに」

周子「いや、だってさ。食べるのは好きだけども!そんな和菓子の歴史なんて知るわけないじゃん」

P「っと云うと思って調べてきました和菓子の歴史!これであなたも和菓子マスターに!題してPと学ぶ和菓子の全て!」

周子「……」ジト-

P「…済まん。でも、そんな目をするなよ」



周子「Pさんって時々アホになるよね」

P「まぁ、仕方ない。人間そんなもんだ。っとそんなに難しいことをするわけじゃない」

P「あくまでこれはゴールデン番組でちょろっと紹介するくらいだからな。予備知識もそんなに多くなくていい」

周子「そうなん?ま、いいや。やるからにはしっかりやるのがあたしだし。Pさんの和菓子講座期待してるよ」

P「む、そんな大したものじゃないんだがな。…さっきもきいたけど、周子は和菓子の始まりっていつ頃か知ってるか?」

周子「んー、お公家さんとかへの献上品だったんでしょ?じゃあ、少し後だと見積もって大体平安末期くらい?」

P「平安末期っていうと十二世紀末くらいか。残念だがはずれだ。日本最古の加工食品とされる餅がつくられたのは、大体平安以前から初期らしい」

P「餅といっても現在のような米が原料のものではなく、栃の実などの木の実をすり潰して丸めたものらしいがな」

P「それが、十世紀に入ると「持ち飯」と「毛知比」と呼ばれる米が原料の餅がつくられ始める」

P「まだまだ米が貴重だったから朝廷などでしか食べられなかったみたいだが」

周子「ふーん。でも餅って和菓子ぃーって感じじゃないよね?シューコ餅も好きだけど、やっぱり和菓子っていったらあまーいイメージなんだけど」



P「そうか?それなら、米を発芽させた「米もやし」を使ってでんぷんを糖に変える「飴」があるな。これでできた水飴は日本書紀にも纏められてるから七世紀末には既にできてたはずだ」

周子「それならいいね。甘味って感じがするし、餅より古そうじゃん?」

P「うん。だけど記述がないだけで餅の方が製法が単純だからな。稲作の始まりにも諸説あって飴がいつ始まったかも断定はできていないんだ」

周子「そっか。でもこっからは大分今の和菓子っぽくなるんじゃないん?」

P「いや、もう一つこの時代に特筆すべき菓子があるんだ。甘葛だ」

周子「あまづら?」

P「おう。これは枕草子にも出てくる。氷にかけて食べるシロップだな。かき氷は千年以上も歴史があるらしい」

周子「かき氷なんて最近のだと思ってた。…で、何が大事なん?」

P「ああ、甘葛はツタを煮詰めたものだが、この頃に砂糖が一緒に大陸から入ってきたものなんだ」

周子「あ、砂糖が入ってくるから和菓子が発展し始めるってこと?」

P「そうだ。砂糖の存在は和菓子には欠かせないものだからな」


P「で、それからは大陸から唐菓子が、南蛮からも南蛮菓子が流入して江戸や明治に開花する和菓子に大きな影響を与えるってわけだ」

周子「ほーん。和菓子もなかなか波乱万丈っていうか、長い時間を渡ってきたんね」

P「っと、こんなもんだな。あとは茶によって添える菓子が違うから発展した菓子が違うとかあるが、それは周子の方が詳しいだろ?」

周子「ん、そこらへんは大丈夫だよ」

P「よし、じゃあ収録は来週だから。楽しみにしてるぞ?」

周子「はいよー。まっかせなさーい。…それより、今からご飯食べにいこ?奏とかも帰ってくる頃だし」

P「そうだな。何が食べたい?」

周子「シューコはなんでもいいけど、奏とか実はーーー




ーー

ーーー


ー収録が終わってー


P「いやー。よかったよ周子。ディレクターとかにも、いい印象だったみたいだし」

周子「あたしは、おうどんとかが美味しかったから満足だけどねー。今度はダーツとか献血の仕事いれてね?」

P「おう、任せとけ」

…コトッ

紗枝「ひやこいお茶いかがどす?二人ともきばってはるんやから」

P「お、さんきゅな紗枝」ズズ-

周子「ありがと、紗枝ちゃん。紗枝ちゃんも今日仕事だったんじゃないの?」

P「…あ、やべ」

周子「ん?どしたん?」

紗枝「そうどすなぁ。献血ん仕事なんて珍しくて緊張しましたわぁ。あないな、仕事もおますんどすなぁ」

周子「…は?」

P「…俺は仕事があるから。じゃあな!」

周子「ちょっとPさーん?嘘ついてんじゃーん!」

紗枝「…?」





おしまい


うーん…和菓子のことは書けたような書けてないような…

今日はもう来れないと思います
明日の夜までに↓のアイドル書きます
( >>55プラス派閥とかがありそうな趣味のアイドルは許してください )

ありがとうございました


>>98
雫把握しました

明日お願いします



そういえば雫の趣味二つありますけど、どっちでもいいですよね?
しおみーなんて二つあるにもかかわらず、それ以外のやつでしたし

( 献血かダーツ期待してた方済みませんでした )


しおみーの件ありがとうございます
そう云っていただけると楽になります

次から








雫「おっぱい、あったかいですよー?」P「…えっと」






P「…えっと…。ああ…その、俺…で、いいのか?」

雫「はいー。Pさんがいいんですー」

P「おう…。わかった。でも、少し怖いな」

雫「初めてなんですか?うんとですねー。優しい気持ちがあれば大丈夫ですよー」

P「そうか…よいしょっと。こんなに近付くの初めてだから緊張するよ雫」

雫「そうですか?お仕事の時にもあった気がしてましたー」

P「いや、あの時はこんなんじゃなかったな」

雫「…それでですねー、優しい気持ちは大事ですけどー、思い切って強く握るのがいいんですー」

P「おう、俺も覚悟決めないとな…。おっ!結構暖かいんだな」

雫「ん、そうですね。もぉーっと強くても大丈夫ですよー?」

P「そうか?…それにしてもまさか雫の家にきてこんなことになるなんてなーーー




ーー

ーーー

及川家

P「まさか牛の乳搾りを体験できるなんてなー。貴重な体験だったよ」

雫「はい。私も牛さんもPさんがきてくれて嬉しいですー」

「ほんじゃ、Pくん。俺たちは準備できたから」

P「ありがとうございました。はい。今後とも及川をよろしくお願いします」

雫「よろしくお願いしますー」

「いやいや。僕らも美味しい牛肉とか頂いちゃって。雫ちゃんのことも楽しみにしてますから。それじゃ」

P「はい、ありがとうございました、…っと。それじゃあ、俺たちも中に入ろうか。まだまだ肌寒いしな」

雫「そうですねー。お母さんにホットミルク出してもらいましょー」

P ( 今日は雫の実家である、おいかわ牧場での仕事だ。今日は牧場の牛や牛乳の貯蔵タンクを撮影した)

P( 雫がそれに後からナレーションをいれる予定だ。…それにしても販促用のポスターはやばかった )

P ( 選んだ自分が云うのもなんだが、破壊力がありすぎる。名実共に牛娘である )

P ( あれが昼のワイドショーで茶の間に流れるのか…)

雫「Pさーん?お家に入らないんですかー?)

P「ああ、済まんな。ボーッとしてた」



P「でも、ありがとな。泊めてくれるなんて、突然で悪かっただろ?」

雫「いえー。お母さんもお父さんもPさんにはお世話になってるからって云ってましたから」

雫「私もPさんにはゆっくり休んでもらいたいですしー」

P「それでも、な。ご両親にもお礼云っといてくれ」

雫「気にしないと思いますけどねー。…私はホットミルク持ってきますねー」

P「おう」

P( 本来なら今日は撮影後、岩手市内のホテルに宿泊するつもりだったのだが、手違いで予約が取れていなかったらしく俺は行き先をなくした )

P( そこで助け舟を出してくれたのが、雫とご両親であった。アイドルの家に宿泊するのは抵抗があったが… )

P( 雫たちが強く勧めてくれた上に、ちひろさんがついでに有給を消化してくださいと提案してきたので乗ったのだ )



P「でも、なんでちひろさん意味わかんないこと連呼してたんだろ」

ちひろ『プロデューサーさん…負けないでくださいね』

P「なにに負けるってんだ?訊いてもおしえてくれなかったし」

コトッ

雫「ホットミルクですよー。熱いから火傷しないように気を付けてくださいねー」

P「おう、さんきゅな。俺猫舌だから少し覚ましとこっかな」

雫「そうでしたっけ?私はちいさい頃から飲んでたから気にならないんですけどー」

P「そっか。…雫のちいさい頃ってどうだったんだ?前にあまり遊べなかったとは聞いたが」

雫「そうですねー。牛さんたちのお世話をしなきゃなりませんでしたし、ここら辺はお隣さんでもすっごく遠いですからねー」

P「そんなちいさい頃から仕事の手伝いをするとか、雫は偉いな。俺がちいさい頃なんて一日中遊びまくってたよ」

雫「でも、その代わり学校のお泊まり会とか夏祭りはすっごく楽しいんですよー。普段は遊べない遠くの友達も来たりして」

P「それは、田舎の良さかな。おっ、もう飲んでも大丈夫かな?
ズズッ…おお…!やっぱり美味いなー」

雫「ふふっ、ありがとうございますー。牛さんたちも喜びます」



P「うーん。これを雫は毎日飲んでたのか…。うん、なるほど」ジ-ッ

P( 居間のコタツの対面に座ってるんだが…。雫がUネックを着ている上に、それが卓に載っている。…やべぇ )

雫「?…それでですねー、今年の夏祭りにはPさんにも来てもらいたいなーって」

P「ん?いいぞ。雫の楽しみにしてた祭りなんてすっごい行ってみたいからな」

P( ちひろさんはなぜか止めてきたが…。別に遊び惚けたりしないっつーの )

P「その祭りを特集するのもいいかもな。アイドルの郷土紹介みたいな」

雫「いいですねー。周子ちゃんたちがやってたやつですよね?」

P「そうだな。あ、周子で思い出したけど、次の仕事は周子や清良と献血の仕事だぞ」

雫「献血…ですかー?」

P「ああ、献血促進のポスターを撮ったり、実際に雫たちが献血のデモンストレーションを映した映像が全国の小中学校の保体の授業で使われるんだってさ」

P ( 前回周子に献血の仕事はないって嘘ついたからな…。今回の仕事で許してくれるといいが )


雫「なんだか恥ずかしいですー。もしかしてここの学校でも使われるんでしょうか?」

P「使われるんじゃないか?まぁ、俺もどんな映像になるかわからんがな」

雫「あ、お祭りには来てくださいねー?お父さんたちも露店をだしたり、御近所さんたちも沢山くるんですよー?」

P「雫が雫になった環境勢揃いみたいなもんか」

雫「みんな家族みたいなものですからねー、Pさんにも紹介したいですー」

P「おう、楽しみにしとくよ。
…でさ、まぁ関係ない話なんだけど」

雫「はい?」

P「いや、さ。雫のプロフィールの趣味ってち、乳搾りとトラクターの運転ってなってるだろ?それってどういうことかなって」

雫「…えっと」


P「ほら、珍しい趣味じゃん?それに雫がトラクター運転してるイメージって…いや、割とイメージ通りかな?」

雫「うーん…。珍しいですかねー?牛さんに触ってると癒されますし、牛さんの為に干草とかを運ぶのは楽しいんですよー」

P「珍しいんじゃないか?一家に一頭牛がいるわけじゃないしな…」

P「あとさ、雫ってまだ十六歳だろ?」

P ( 色々信じられないけどな…ほら、母性とか )

P「運転していいのかなーって」

雫「あー、そういうことですかー。牧場は私有地扱いになりますからねー。免許がなきても大丈夫なんですー」

P「そっか。そういえば高校時代に金持ちの友達が云ってたな。免許なんかなくても庭で運転してるぜ、って。あれはトラクターとかにも適用されるんだな」

雫「はいー。五歳くらいにはお父さんに抱っこされて乗ってましたからー。操作方法は自然に覚えちゃってましたー」


P「そんなもんか。トラクターはわかったんだけど、乳搾りってそんなにするもんなの?」

P「さっき撮影に行ったときは触らせてもらったけど、普段はあの…なんていうかな搾乳機?を使ってるんじゃないか?」

雫「うーんとですねー。確かに乳搾りは大好きなんですけどー」

P ( 乳搾りが大好き?俺も大好き! )

雫「除角とか削蹄って書くよりはわかりやすいかなーって思ったんですー」

P「じょかく?さくてい?」

雫「除角っていうのは角を除くって書くんですけどー、牛さんが攻撃的にならないようにしたり、怪我をしにくいように角をとっちゃうことでー」

雫「削蹄っていうのは蹄を削るって書くんですけど、読んで字のごとく蹄を削ることですー」

P「除角はわかったけど、どうして蹄を削るんだ?牛舎の中にいるんだから、あんまり歩かないだろ?それなら削らなくてもいいと思うんだが」

雫「いえ、逆なんですー。牛さんは本来たくさん歩いて蹄がすり減るから怪我をしないんです」

雫「でも、牛舎にいる牛さんは蹄が伸びすぎると逆に力が入りにくくなったりしちゃうんですよー」

P「へえ…。で?それでどうして趣味の欄は牛の世話とかにしなかったんだ?」



雫「えっとですねー。私にとって牛さんのお世話は生活の一部なんですー。呼吸が趣味な人はいませんよね?」

P「そっか。だから中でも特に好きな乳搾りにしたんだな?」

雫「はいー。やっぱり牛さんの暖かさがわかるのって嬉しいんですよー?なんだかお母さんに抱かれてるみたいで幸せな気持ちになりますしー」

P「じゃあ、俺も牛さんに感謝しないとなー。牛さんたちのおかげで雫が雫になったわけだし」

雫「そうかもしれませんねー。それにそれだけじゃないんですよ?趣味を乳搾りにした理由」

P「ん?なんだ?」

雫「男の人が喜ぶかなーって思ったんですー」

P「…え?」

雫「だからー」ズイッ

P( おおう…。卓の対面から雫が乗り出してきて…。Uネックやべぇ…。谷間とか谷間とかあと水色のなんかとか )

雫「Pさんも好きですよねー?私のおっぱい。牛さんのおっぱいもいいですけどーーー

P( 俺は理解した。ちひろさんが負けないでと云っていた理由を。ついでに雫のご両親がなぜか居間に近寄らなかった理由も今気づいた )





ーー

ーーー

ー事務所ー


ガチャ

ちひろ「はい。こちらCGプロ。あ、プロデューサーさんですか?どうしたんです?」

ちひろ「は?まだ有給は残っているか?そりゃ、プロデューサーさん全然休まないからまだまだ残ってますけど…」

ちひろ「え?明日も有給?いや、いいですけど。ちょ、もう切るからって。あの、どうして急にーーー」

ガチャ

ちひろ「……」

ちひろ「まさか、ね…」

ちひろ( あれだけ誘惑とか外堀に警戒しとけって云ったんだから大丈夫よね )

ちひろ ( 雫ちゃんあれで意外と押しが強かったり、牛さんなのに肉食気味だったりするけど大丈夫よね )

ちひろ ( 田舎特有の結婚、後継ぎ感とか考えなくてもいいわよね?ね? )

ちひろ「…プロデューサーさん帰ってくるかなぁ…」



おしまい



以上です
雫ちゃんかわいいからいいんですけど
乳搾りとトラクターの運転って…
ちょっと>>1には掘り下げる能力がありませんでした

明日は終日来れません
明後日↓のアイドル書きます

ありがとうございました


>>122
光把握しました

>>1は特撮などに明るくない上に、よそ様ではかなりマニアックなエピソードが出ているため、見劣りするかもしれません

特撮に深く切り込んだものが読みたい方は、ご自分でお願いします
>>1も勉強させていただきます


いえ、なるべく指名していただいた以上は試行錯誤してみます
意見ありがとうございます

次から








光「アタシは…また救えないのか?」P「…えっと」







光「負けた…。アタシは…。ヒーローが負けてしまったら人々はどうすればいいんだ」

P「うーん…。俺は負けたわけじゃないと思うんだけどなぁ」

P( 光は先頃アイドルチームとしてクイズ番組に出演した。そこでアイドルチームはそれなりに笑い有り、ファインプレー有りで番組は楽しいものとなった)

P( その中で光は特に特撮や懐メロの部分で活躍した。しかし、特撮コーナーで問題が発生した )

P( 特撮は特撮でもローカルヒーローの出題があったのである。それに光は自信を持って答えられなかった )

P( さらに同じくマニアであるオールドチームの、大御所が答えまくったのが光には堪えたらしい )

P「いや、でも光よくやったじゃん?確かにあの人には負けたけどさぁ…。あれは年の功っていうかなんていうか」

光「それじゃ、ダメなんだ。アタシはどんな人でも救えるヒーローに…アイドルになりたい!」

P「目標は高い方がいいけどな…。それで?これからどうするんだ光。」

光「そうだな…。確かに負けは負けなのも確かだ。だけど…ヒーローは同じ相手に二度負けない!」

P「つまり?」

光「ローカルヒーローについて学ぶんだ!全国のヒーローたちのことも知らないとな!任せたぞ、P!」


ー翌日・事務所ー


P「…と、いうことで急遽調べてきました、はい。題して日本全国ローカルヒーローの全て!これであなたも地域に根差したヒーローに!」ババ-ン

光「…なぁ、P」

P「やめてくれ光…。周子ならともかく光にまでそんな目で見られたら俺死んじゃうよ。済まなかったから、な?」

光「まぁ、アタシでもそれはどうかと思う…。で、ちゃんと調べてきたんだろうな?」

P「おう、もちろんだ。仕事なんて速攻終わらせて、このフリップまで用意したんだからな。期待してくれ」

光「あ、ああ…。いや、嬉しいんだが、Pはそれでいいのか?ちひろさんがこっち睨んでるんだが」


ーデスクー


ちひろ「……」ジ-ッ



P「へーきへーき。仕事はちゃんとやったし、今回は最初からちひろさんの分も半分肩代わりしたからな!」

ちひろ「…そんな余裕あるんなら、残りの分も手伝ってほしいなー」

光「…って云ってるけど」

P「ちひろさんも後少しなんだから頑張ってくださーい」

ちひろ「…なんであなたが仕事だけはできるんですかね…。理不尽です」

光「まぁ、確かにな…。アタシもそう思う」

P「仕方ないなー。じゃあ、今日の飲みは俺の奢りでいいですから。それまでに終わらせてくださいねー」

ちひろ「はぁ…。まったく…。仕方ありませんねー…」

P「っと…。仕切り直してっと。始めようか、光。まずはローカルヒーローの始まりについてだが…」

P「ローカルヒーローの元祖は宮城のレインボー・アタックエースと云われている。なぜ宮城から始まったかわかるか?」

光「うーん…。石ノ森先生の出身だからか?」

P「ああ、そうだ。当時宮城近辺の経済の中核にいた、エンドーチェーンというスーパーが石ノ森先生に縁を感じてローカルヒーローをつくったのが始まりなんだ」

P「レインボー・アタックエースは東北放送のローカル番組としても放送されていたらしい」


光「そうなのか。レインボー・アタックエース、みてみたいな」

P「エンドーチェーンの経営が苦しくなったときに、フィルムが散逸したらしいからなぁ…。観るのは難しいかもしれん」

光「そうか…。まぁ、くよくよしていても仕方ない。アタシがレインボー・アタックエースの分まで頑張ればいいんだしな!」

P「おう、その意気だぞ光。ん、基礎はこんなもんでいいか。町おこしや企業の広告塔として沢山のローカルヒーローが生まれたんだがーーー」

P「まぁ、その辺はいいと思う。これからはいくつか有名なローカルヒーローを紹介していこうと思う」

光「よし!ここからが本番だな!」

P「ああ。で、まずはこのローカルヒーローだ」

ー琉神マブヤーー

P「マブヤーは沖縄のご当地ヒーローだ。存在自体は那覇空港などにもポスターがあったことがあるから、知っている人もいるかもしれないな」

光「おおっ!珍しいデザインだな。ご当地らしくシーサーなのか?」

P「ああ、マブヤーのデザインはシーサーだと思う。…違ったらごめんなさい」

P「琉神マブヤーは公式によると沖縄県民の認知度は98%を誇るヒーローらしい」

P「現在はキャラクターショーに始まり映画・漫画・絵本にまで展開されているメジャーコンテンツだ」

光「98%…。アタシもまだまだだな…。だけどいつかはマブヤーも追い越してみせる」

P「そうだな。期待してるぞ。マブヤーは沖縄の歴史や郷土を大切にした方向性がウケたみたいだ。つまり、ご当地キャラのお手本みたいなもんだな」


P「…次はこれだーーー」

ー東北合神ミライガーー

光「合神?合体モノか!」

P「そうだ。ミライガーは震災後に被災地の子供たちにエールを送るというテーマでつくられた、東北六県にまたがるローカルヒーローだな」

P「もともと各県にいたローカルヒーローを合体させたようなデザインで、必殺技は県民940万人の力を結集した『一致団結・東北六剣』」

光「東北の人たちには頑張ってもらわなきゃならないからな…。ヒーローの存在は大きいよな!」

光「なぁ、P。アタシも東北の方で仕事はないのか?ミライガーたちとアタシも被災した人たちの力になりたいんだ!」

P「光は偉いなぁ。うん。探しとくよ」

P「ミライガーに付け加えとくが、ミライガーのテーマソングを担当しているのは、スーパー戦隊シリーズでお馴染みの渡辺宙明と、水木一郎だ」

P「実に熱い」


P「次はこれーーー

ー葬祭戦師オガムンダーー

光「…なんだP。このスーツ姿の覆面は」

P「ん?オガムンダーだけど。キャッチコピーは、
『命はひとつ。日本の葬儀を守る愛の戦師』だ」

光「そ、そうなのか。しかし…オガムンダーはどこのご当地ヒーローなんだ?」

P「東京だな。「葬儀には何を着ていけばいいの?」「挨拶はなんと言えばいいの?」「香典はいくら包むの?」などの葬祭についての説明を行う人々のヒーローだ」

P「ライブエンターテイメントとしてこれらをわかりやすく、解説してくれる」

光「やっぱりそれってただの葬儀屋じゃ…」

P「光。大人にはな暗黙の了解ってもんがあるんだ。ヒーローもそれは同じだ」

光「わかったよP。アタシも最強のヒーローを目指してるからな」

P「おう。『誰でもいつか必ず“ 死 ”は訪れる。チビッコよ悔いのない人生を!』だからな。光も好きに生きればいいさ」


光「……」

P「ちなみにオガムンダーが属する第一特殊師団は108人が在籍している」


P「…最後はこのヒーローたちだな」

ーレジェンドオブホクトー
ー京都古都戦隊ー

光「どうして“ たち ”なんだ?繋がりでもあるのか?」

P「いや、繋がりは特にない。たださっきも云ったが、ローカルヒーローが目指すべきことはなんだ?」

光「地域密着?」

P「そうだ。その点ホクトたちは素晴らしい。双方の元ネタは京都らしいものなんだ」

P「かたや酒呑童子が登場する、安寿と厨子王がモティーフのホクト。古都戦隊なんてそのまんまだからな」

光「そうか…!ローカルヒーローたちにも各々守るべきものがあるんだな!少し自信をなくしてたけど、思い出したよ!」

P「ヒーローとはいっても限界はある。光も無理をせずにヒーローを目指すんだぞ?最強と完璧はイコールじゃない」

光「ああ…!Pはそれをおしえるためにオガムンダーたちを紹介してくれたんだな!アタシが間違ってた」

光「カタチは違えどヒーローはヒーローなんだな。うおおおおおおっ!力が湧いてきたっ!」

光「誰かを助けにいきたい!P!ありがとな!」

ガチャ、バタン



P「お、おう…。困ってる人を探すヒーローか…。いや、カタチは違ってもヒーローはヒーローだもんな」

ちひろ「…プロデューサーさん。光ちゃんに適当なこと云ってません?」

P「あ、仕事終わってたんですか?」

ちひろ「はい、なんとか。…最後の方に京都を選らんだ理由で地域がどったらって云ってましたけど、単に次の光ちゃんの仕事が京都だからなんじゃないですか?」

P「まぁ、違うとはいいませんけどね。でも、嘘ではありませんよ?地元を愛する気持ちは大切なものですし、光はヒーローを目指すあまり無茶をしがちですから」

ちひろ「そうですか…。じゃあ、プロデューサーさん?仕事おわったんで飲みに行きましょうよ。愚痴、聞いてもらいますからね?」

P「うへぇ…。お手柔らかにお願いしますよ?」

ちひろ「どうですかね…ふふっ」


ガチャ、バタン、カチッ




ーー

ーーー



ーPのデスクー


南条光 ~今月の予定~


x日…京都にてご当地キャラとのトークショー

y日…クイズ番組での再戦。アイドルチーム

z日…宮城にてオリジナル復興応援ソングのゲスト収録








o日…都内にて子供が学ぶ冠婚葬祭、『子供と葬儀』出演。主催側からゲスト有り



おしまい



済みません、逃げました
特撮の道は深すぎて>>1には荷が重かったです…

よければ、↓のアイドルを今夜か明日書きます

ちゃんみお


>>139
ちゃんみお把握しました

ありがとうございました


ちゃんみお編

次から








未央「ねぇ、買い物行かない?」P「…えっと」







P「どうしたんだ急に?」

未央「忘れたとは云わせないよ!アイドルチームが優勝したら、ゴホービに買い物に付き合ってくれるって約束したじゃん!」

P「ああ、あれな。…まさか未央が常識問題で活躍するなんてなぁ」

未央「ちょ。私はどう考えても常識人でしょ。ニートとか忍者よりは少なくともさー」

P「そうかもしれんが…。未央はあいつらより常識人、って言葉が嬉しいか?」

未央「…確かに。いやいやいや、でもね?光ちゃんと楓さんの二人がいるなら、常識枠は私だよね?まさか、楓さんとか云わないよね?」

P「まぁな。二人とも専門分野以外は割とだんまりだったからな」

未央「でしょ?じゃないとちゃんみお消えちゃうよー。二人とも濃すぎだもん」

P「おい、自虐はやめとけよ?
…そうだな。少し待ってくれないか?もう少しで今日の仕事終わるから、ちひろさんが帰ってきたら行こうか」

未央「えっ?今から行くの?もう、午後だし私これから仕事あるんだけど」

P「あれ?そうだったか…。じゃあ、次の日曜はどうだ?」

未央「うん。私も大丈夫だよ!じゃあ、私は仕事に行ってくるから、プロデューサーも仕事頑張ってね!」

ガチャ、バタン

P「さぁて、さっさと仕事終わらせて未央の現場行くか。最近はNGの付き添いなかったからなー」




ーー

ーーー


ーあるカフェー



未央「んー!ショッピングの合間の甘味は効きますなー」

P「…合間?まだ回るのか?朝からずっと回ってる気がするんだが」

未央「プロデューサーは女の子のことをわかってないなー。余計なことは云わないからこれだけ聞いて」

未央「プロデューサーが好きなのは仕事。すっごい楽しくて時間忘れるでしょ?女の子にとってショッピングはそういうものなの」

P「おお…。わかりやすいな。滅茶苦茶しっくりきた」

未央「まったく、プロデューサーはワーカホリックの極みだね…。しぶりんとかが怖くなるんだから、程々にね?」

P「怖く…?いや、まぁいいや。…そうだな。倒れて仕事ができなくなったら嫌だしな」

未央「…やれやれ。プロデューサーはダメなやつだなぁ…。あ、それ一口ちょーだい!」

P「ん?ああ、いいぞ。ほら」

P「心外だけどなぁ。割と趣味というかみんなと遊んだりしてるんだが」



未央「一日なーんにもしない日も必要だと思うけどねー。付き合ってもらってる私が云うのもなんだけど、さ」

未央「アイドルだからって我儘聞いてばっかじゃダメだよ?」

P「ははは。まぁ、考えとくよ。ただ俺は我儘だとは思ってないぜ?」

未央「そこがプロデューサーのイイトコ、か」

P「未央がそう思っていてくれるだけで嬉しいよ。…そういやさ、今日って朝から昼までと、休憩タイムの今まで殆ど買ってないけどこんなもんなの?」

P「付き合ってってくらいだから、沢山持たされたりするのかと」

未央「んー。別にそこまで欲しいものがあるわけじゃないしね。私はプロデューサーと買い物に来たかったわけで…」

P「そっか。未央は趣味がショッピングっていう位だから、買いまくる感じなのかと思ってたよ」


未央「私的には、さ。ショッピングはもちろん欲しいものを手に入れた時の嬉しさも楽しみの一つだとは思うよ?」

未央「でも、ショッピングの楽しみってそれだけじゃないんじゃない?」

未央「家族とか友達とか…大事な人と“ アレはいいね ”とか、“ これってセンスわるーい ”とか云い合うのって楽しいと思うんだ」

P「うん、そうだな。俺も未央とショッピングするのは楽しいよ」

未央「ふふっ、ありがと。やっぱりね、買い終わるまでが買い物じゃないんだよ。買い始める前から買い物は始まっているのだ!」

P( 真面目なことを云うのが恥ずかしくなったのか、未央は茶化して話を終わらせてしまった。しかし、偽らざる未央の本音が聞けたのはまったく嬉しいことだと思う )

P( あと、わざと茶化したけど頬の赤らみ隠せてない未央かわいい )

P「じゃあさ、俺は未央にとって大事ってことでいいんだよな?」

未央「ッ…!あったりまえじゃん!…女の子は大事でもない男と一日中ショッピングなんていかないよ」

未央「…少なくとも私は、ね」ボソッ


P( 普段から周囲を引っ掻き回しながらも、引っ張っていく未央だが… )

P( 実は自分に自信がなく内心では必死に着いていこうと努力していることを俺は知っている )

P( これは同期やユニット内で売れたのが一番遅かったのも理由の一つだ )

P( その点は本当に申し訳ないと思う。ひとえに俺の責任だ )

P( だが最近はようやく以前の安定性を取り戻してきている。彼女の周囲のおかげだろう )

P( もし、その中に俺が入っているなら……そんなに嬉しいことはない )

P「そっかー。ちゃんみおの大事な人で俺うれしーなー」

未央「もうっ!やめやめ。こんな話やめよーよ!これ以上からかうならショッピングに来たこと“ 色んな人に ”云いふらすよ?」

P「」

P「済まなかった。なぁ、このパフェ食べないか?実は俺このでっかいの食べたいと思ってたんだよなー」

P( 洒落にならない。俺の休日も財布も有限である )

未央「中々の賄賂…。プロデューサーお主も悪よのぉ」

P「まったく…。すみませーん。このパフェお願いできますか?はい、はい、お願いしまーす」


P「っでもさ、実際なんも買わないのはどうなの?ウィンドウショッピングばっか続けるのも、さ」

未央「どうして?私は楽しいけど」

P「俺も楽しいよ?だけど一応ゴホービだからさ。甲斐性ってわけじゃないけど、なんかないのかなってさ」

未央「ほーん。プロデューサーがそんなこと云うなんてねー。これはみんなに云うべきですかねー」

P「…勘弁してくれよ?」

未央「ふふっ、わかってるよ。だけど、そっかー。…うん、じゃあここ出たらお願いしよっかな」

P「そっか。それなりに用意してきたからなー。ワーカホリックの武器である使われない貯金が火を吹くぜー」

未央「ほんとに火を吹かないようにね?」

P「なんで?そんなに買うの?」

未央「それも面白いけど…。もうすぐわかるよ」

P「…?」


「お待たせしました。こちら“ カップルパフェ ”になりまーす」

P「」

P( …なんでこのウェイトレス笑ってんだよ。何が楽しいんだよ畜生 )

P「なぁ…これ知ってたのか?」

未央「もっちろーん。プロデューサーだってメニュー見て頼んだんだから知ってると思ってたなー」

P「あの…一人で食べてくれたりは?」

未央「私一人で食べられると思う?」

パフェ < ド-ン

P「…腹括るか」

未央「ちなみにこれを食べる時には二人で食べさせ合いながら、写真を撮ってもらえちゃいまーす」

P「まじかよ…なぁ、ちゃんと変装できてるよな?」

未央「どっかなー。たぶんできてるんじゃない?ま、ばれたらばれたでなんとかなるよ!」

P「…最悪失職なんだが…」

「お写真撮りますよー。はい、食べさせあってくださーい」

P( 未央が自分を取り戻したことは素直に嬉しい。ただーーー )

P「取り戻すっての越えてね?」





ーー

ーーー


ーある日、事務所ー


未央「いやー。まさかこんな写真撮れるなんてねー」

未央( 私も出遅れてはないってことですかねー?油断はできないけど )

未央( 春物のワンピも買ってもらっちゃったし?しかもーーー )

未央( パフェの写真、携帯で撮ってもらった他にデジカメでも撮ってもらったもんねー。これはプロデューサーにも渡さないと )

未央( 一応用心して封筒に入れてプロデューサーのデスクに置いとこうっと )

未央「よし。本田未央は仕事に行ってきまーっす」

ガチャ、バタン

ちひろ「…あれ?私寝てた?…いつの間にか未央ちゃんはいなくなってるし。仕事ですかね」

ガチャ、バタン

凛「…誰かいるかな…。あ、ちひろさんこんにちは」

ちひろ「こんにちは凛ちゃん。…あれ?この前の歌鈴ちゃんたちのNG集の写真がない」

凛「なにそれ?趣味悪くない?人の見られたくないとこ集めるとか」

ちひろ「ああ、別に変なつもりはないんですよ。ただ、歌鈴ちゃん自信が気にしててですね」

ちひろ「時々プロデューサーさんと写真や映像を見て改善点を探してるんですよ」

凛「ふーん。そっか…。改善点、ね」




ちひろ「それで、昨日使った分は早目に処理しておかないといけないんですけど、さっきプロデューサーさんに頼まれたんですよね」

ちひろ「ゴミ箱に適当に突っ込んどくわけにはいきませんから」

凛「そっか。もしかしてこれ?プロデューサーのデスクに封筒あるけど」

ちひろ「あ、それですそれです。…え?二つ?おかしいなー歌鈴ちゃん最近調子が良くなってきたって喜んでたのに。二つもあるわけ…」

凛「中見ればいいじゃん。違う方も大したものじゃないでしょ。えーっと、まずは薄い方かな……
え?」

ちひろ「どうしました?」

凛「……はい、これ」ピラッ

ちひろ「……」

ちひろ( プロデューサーさん…。馬鹿なんですか?なんでピンポイントで地雷踏み抜くんですか?ほんと、ねぇ? )

ちひろ「…これは」

凛「……うん、私。未央はこれから仕事だっけ?…ん?私は今日はレッスンだけだよ。うん…あとで、卯月と三人でなんか食べにいこ」

凛「え?機嫌?むしろいいけど。あ、仕事頑張ってね。うん、またね」ピッ

凛「ちひろさん」

ちひろ「…は、はい」

凛「私レッスン行ってくるね?」

ガチャ、バタン




ーー

ーーー


ーテレビ曲ー

未央「…ねぇ、プロデューサー?」

P「ん?どうした未央」

未央「ごめん」

P「なんだ?体調でもわるいのか?それは別に謝ることじゃ」

未央「プロデューサー本当に火を吹いちゃう」

P「…?」

未央「あの写真ばれたかも」

P「…あの写真といいますと?」

未央「…カップルパフェ」

P「」

P( 誰にだろ…。大丈夫な人だといいなぁ…あはははは… )



おしまい


以上です
なんだか趣味が全然関係ない話に…

明日の夜までに↓のアイドル書きます
お願いします

こずえ


>>157
こずえ把握しました

ありがとうございました


こずえ編

次から







こずえ「しゅみってなぁに?」P「…えっと」






ー事務所ー

P「みんな所属当時から成長したなー。プロフィールも更新しないと。…いや、逆サバ読みした方がいいのかな」

ちひろ「その方がいいかもしれませんね。いっそのこと『ひ・み・つ』とかでいいんじゃ」

P「その手もありますけど、一度公開しているものですからね…。いきなり非公開にしたらむしろ、ね」

ちひろ「そうですね…。でも何人か『?』って子いません?スリーサイズとか身長じゃなくてですね」

P「たとえば?」

ちひろ「趣味:パーティーに行くこと、な人とか」

P「…子?」

ちひろ「…告げ口してほしいんですか?」

P「やめてください。ただでさえあの人たちには圧され気味なんですから…。でも、いいんじゃないですか?イメージには合ってますし」



ちひろ「まぁ、そうですね。じゃあ、趣味:歌を口ずさむこと、な子とか」

P「まぁ、そうですね。仕事で歌うことも多いんだから、今度きいてみますよ。ただーーー」

ちひろ「ただ?」

P「これも彼女のイメージ通りかなって。雪降る街、点滅する街灯、白い吐息。そこに少し頬を上気させて歌を口ずさむ彼女」

ちひろ「いいですね。それなら直さない方がいいかも」

P「むしろですね、俺がなんとかしないとって思ったのはこずえですよ」

ちひろ「こずえちゃんですか?あの子の趣味ってなんでしたっけ?」

P「しゅみってなぁに?」

ちひろ「…プロデューサーさん。鼻声で気持ち悪いんですけど。それ、こずえちゃんのつもりですか?」

P「なかなか辛辣ですね…。いや、でもこずえの趣味の欄って本当にこう書いてるんですよ」

ちひろ「それは…。でもそれこそイメージ通りじゃありません?」

P「はい。俺もそう思います。ただやっぱり気になるじゃないですか。で、この前きいてみたんですよ。本当に趣味ないの?って」

ちひろ「はぁ、それで?」

P「それがですねーーー」




ーー

ーーー

ーある日、事務所ー



P「おーい、こずえー」

こずえ「んー…ぷろでゅーさー…なにー…?」

P「おう、ここ座るな。ちょっと訊きたいことがあってさ」

こずえ「ききたいことぉー…?…こずえ…ひざ…のるぅー…」

P「ん?いいぞ、ほら」

P( こずえを膝枕、か。割と洒落にならないレベルで犯罪ちっく )

P「…そうなんだよ。こずえたちのプロフィールにさ、趣味の欄ったあるじゃん」

こずえ「…ふぁー…しゅみー…?しゅみってなぁに…?」

P「趣味が何か、か。なんなんだろうな。たとえば…いつもこずえがしてるようなこととか。あとは、好きなこと?」

こずえ「いつも…してるー…こずえ…いつもおひるね…してるー…」

P「んー、いつもおねむな感じだしな。趣味:昼寝ってのもいいかもしれん。…でもなー…うん。他になんかないか?」



こずえ「んー…ぷろでゅーさー…」

P「ん?何だこずえ?」

こずえ「だからー…こずえのすきなものー…ぷろでゅーさー」

P「お、おう…。ありがとな、こずえ。ただ、趣味にはなー」

こずえ「えー…じゃあ…しゅみー…わからないー…」

P「…そうか。まぁ、予想してたよ。そこでーーー」

こずえ「…?」

P「これであなたも趣味がわかる!多様な趣味を知って新たな趣味を始めよう。題して、
~ CGプロの色んな趣味集めました!ヴァージョン1~」

こずえ「…?」

P「……」

こずえ「んー…なにー?」

P「…貶されるのも辛いけど、理解すらされないってことがあるんだな…」

P「まぁ、いいや。このフリップには俺が最近触れた幾つかの趣味が纏められている。それを見てこずえに自分でも楽しいことを見つけてもらおうと思う」

こずえ「ふわぁー…ねむいー…」

P「いや、この後すぐ仕事だし。あと、すぐ終わるから頼むよ」


P「まずは、こちらの方」

三船美優:アロマテラピー

こずえ「みゆー…?みゆもー…ひざのせてくれるー…」

P「いいなぁ、美優さんの膝。っと、まぁ今はいいや。アロマテラピーよくない?リラックス効果とかあるからお昼寝もさらに快適になるぞ」

こずえ「でもー…いまもじゅうぶん…しあわせだよー…?」

P「む、そうか。美優さんによるとアロマについて考えてるときも楽しくなるそうだ」

P「俺も美優さんなこと考えてると楽しいですよ!」

こずえ「…ぷろでゅーさー?」


P「ん、んん。そんじゃ、次の方」

星輝子:キノコ栽培

こずえ「…ひゃっはー…?」

P「いや、輝子も常にヒャッハーしてるわけじゃないって。しかも、それだとキノコの影響でなってるみたいだろ…」

こずえ「こずえもー…ひゃっはー…したほうが、いいー…?」

P「しなくていいが…いいが…。それはそれでいいかもな」

こずえ「ひゃっはー…ごーとぅーへーるぅ…こずえもとめてたのー…どーるぅ…ひとがた…ぺでぃおふぃりあー…」

P「」

P( かわいい。いや、かわいいけども… )

P「…ペディオフィリアはやめとけ。人形嗜好症とかこずえ見てたら洒落にならないから」

こずえ「おにんぎょう…かわいいよー…?…こずえ…かわいいの…すきー…」

P「みんながみんなこずえと同じならいいんだがな…。ちなみに、輝子によるとキノコさえいればあとは何もいらない。趣味ではなく人生。…だそうだ」


P「…最後はこの方」

本田未央:ショッピング

こずえ「…こせいがな」

P「やめろ。…こずえにすら云われるなんてどんだけだよ未央…。なぁ、こずえ。そういう風潮に乗っかるのはやめとけ、な?」

こずえ「うんー…わかったー…。みおー…ごめんねー…」

P「…未央によるとショッピングは大事な人との大切なひととき、だそうだ。こずえも今度買い物行ってみないか?」

こずえ「いくー…おはなとかー…かわいいもの…かうー…」

P「うん。休み合わせないとなー。んー…来週かなー」

P( こずえって何買うんだろう…。こずえが荷物持つ図とか想像できねぇ… )

P「あー…。で、どうだ?趣味ってどんなものかわかったか?」

こずえ「たぶんー…?…でも、すきなものってなぁに?」

P「」

P「…なんだろうな。俺も自信なくなってきたよ」





ーー

ーーー


P「って感じでですね、なんか俺も趣味ってなにか分からなくなりました、はい」

ちひろ「…こずえちゃんってなんなんでしょうね」

P「……」

ちひろ「……」

P「…まぁ、いいでしょ。あれでアイドルの仕事は楽しんでるみたいですし、みんなとも仲良くやってるみたいですからね」

ちひろ「そうですね。私たちが余計なこと云わない方が」

P「ええ。俺もそう思います」

ちひろ「ただ、ですね。プロデューサーさん?」

P「はい?」

ちひろ「趣味の話をしてる時にですね。ずっとこずえちゃんに膝枕してたんですよね?」

P「ええ、まぁ」

ちひろ( ペディオフィリアってよりピグマリオン・コンプレックスの心配があるんですけど )

ちひろ( そもそもアイドルを自分で形作っていくわけですからね。もろ偏愛というか調教…はさすがにないかな )

ちひろ「ほんとに…やめてくださいね?」

P「…?」




おしまい



裏ボスと云われるだけあって掴めない…
趣味の欄もちょっと…

明日の夜までに↓のアイドル書きます
ありがとうございました

飛鳥


>>172
飛鳥把握しました

明日お願いします


遅れました

次から







飛鳥「キミはボクのこと…どれだけ知ってるんだい?」P「…えっと」









ー事務所ー


P「おう、飛鳥。何やってんだ?」

飛鳥「ん?ああ、キミか。なに、少しだけ手が空いてね。自分の想念を描き出してみていたのさ」

P( 飛鳥の趣味の一つは、“ 漫画を描くこと ”だったな、確か )

P「…何描いてるんだ?それ」

P( おそらくその辺にあった使わない書類の裏に描いたんだろうが…。全くわからん )

飛鳥「これかい?これがなにを表しているのかは、ボクにもわからない。いつか何事かが決した暁には分かるかもしれないけど、ね」

飛鳥「まぁ、でもおおよそは分かるよ。昨日の仕事は可もなく不可もなく。世界への抵抗を示す程ではなかったからね」

飛鳥「次回への無意識下での意欲がイメージされてるんじゃないかな」

P( 云われてみれば、まぁ。音符っぽいのは昨日がライヴだったからかな。抽象化されててわかりにくいけど )

P「そっか。まぁ、俺は悪くないと思ったぞ。向上心は素晴らしいことだけどな」



飛鳥「ありがとう。ただ、これはボクがボクであるために必要なことだからね。非日常は待っているだけではなかなかやってこない」

P「俺は割と非日常が茶飯事だけどなぁ」

飛鳥「キミは特殊なんじゃないかな。それはキミの周囲が特殊というのもあるし…」

飛鳥「キミは台風の目なんだよ。自ら動かなくても自然と非日常が降りかかる者もいるにはいるさ」

P「そうかもな。飛鳥だって俺やファンにとっては、台風だ」

飛鳥「ああ。ボクらは台風。遠巻きにしていても存在を知られる存在。…もし消え去っても大気に溶け込むような、ファンの心に残り続ける在り方を目指したいね」

P「おう。俺もうまくサポートできればいいと思ってるよ」

飛鳥「フッ…期待しているよ。…ところで何か用があったんじゃないのかい?」

P「いや、特に用はないんだが…。仕事が一段落したから誰かいないかなーっと思ってさ」

飛鳥「そうか。しかしそれならば…しばらくは?」

P「まぁ、暇かな。仕事も今日の分は終わってるんだよな。さっきまでやってたのは、次回のライヴ案だしな」


飛鳥「へぇ…。じゃあ、ボクが何か提起しても構わないかい?」

P「いいぞ。飛鳥と落ち着いて話すのも久し振りだしな」

飛鳥「ああ…。キミはボクのこと…どれだけ知ってるんだい?」

P「…えっと」

飛鳥「ボクが、聞いたところによると最近キミは、何人かと趣味について語っているというじゃないか」

飛鳥「趣味とはすなわちその者を形作る一つ。趣味を知るとはその者を知るに同じ」

飛鳥「だからキミはボクのことわどれだけ知っているのかと、ね」

P「んー…。額面通りのことしか知らないぞ?どれも俺にはあまり縁のないものだしな」

飛鳥「確かに。勤め人であるキミがエクステに凝ったりしているわけにはいかないね」

P「ああ。この業界は比較的緩いんだけど、こんな風潮だからこそ自分を見失わないようにしないと、さ」

飛鳥「しかし、なにも加えるだけがそれではないさ。切り揃えたり、あえて外してみたり…。勤め人にもできることはあるはずだよ」



P「でもなぁ…。朝とかそんなに時間ないからな。どうしても型通りに甘んじちゃうんだよ」

飛鳥「日常ではなく非日常のときだけ自分を変えてみるのもいいんじゃないかい?」

飛鳥「いや…普段の自分からの脱却自体が非日常そのものであるかもしれないね」

P「ふーん…。じゃあ、俺が少しだけ変化を付けてみるとしたら、飛鳥ならどうする?」

飛鳥「そうだね…。キミはあまり髪を立てたりはしていないね。それは仕方のないことかもしれないが…」

飛鳥「少々つまらないよ」

P「別に面白い髪型をするわけにもいかないしな…」

飛鳥「ボクならば、そうだね。ウェーヴツイストというのかな。トップにヴォリュームを持たせて、どちらかのサイドに流してみたらどう?」

P「んー…、難しそうだな。できるなら朝の忙しい時間に俺でもできる感じがいいんだが」



飛鳥「む、そんなに難しいアレンジではないと思うけどね…。じゃあ、軽くモヒカン風味にしてみるとか」

P「モヒカン?ヒャッハーでトゲトゲ?」

飛鳥「いや、したいなら止めないけど…。ソフトモヒカンショートっていうらしい」

飛鳥「頭の真ん中の線にヴォリュームを入れて、サイドは短めカット。前髪を長めにしとけばフォーマルでもカジュアルでもいけるはずさ」

P「ほう。俺でもできるかな?」

飛鳥「ああ、できるだろう。そんなに時間も取らない。…なんなら今やろうか?」

P「飛鳥がやってくれるのか?」

飛鳥「やろう。っとワックスとかはあるから大丈夫だ」

P( なんで男性用持ってるんだろう。…しかも俺が普段使ってるのと同じなんだけど )



飛鳥「座ったままでいいから、少し頭を下げてくれるかい?どうせなら襟足も弄ってみたいんだ」

P「はいよ。んん…。くすぐったいな」

飛鳥「済まない。あまり他人の髪になんて触れないからね。っと…なかなかいい髪質じゃないか」

P「まぁな。アイドルのプロデューサーがボッサボサじゃ、締まらないだろ?」

飛鳥「その割には朝に時間がないだの、普段触らないだの云ってるじゃないか」

P「ああ。まぁ、勘弁してくれよ。最低限はしてるってことで」

P「…それより、飛鳥」

飛鳥「ん?なんだい?」

P「漫画とヘアアレンジの他にもう一つ趣味があっただろ?」

飛鳥「ラジオかい?まぁ、あれはそれこそボクが『痛いヤツ』たる由縁というか…」

飛鳥「最初は“ それっぽい ”と思って聴いていただけなんだ。でもね?」

P「ん?」

飛鳥「深夜に掠れて鳴るラジオ。部屋の電気を消した状態で、目を瞑り鼻唄をハミングするボク」

飛鳥「なかなか…絵にならないかい?」

P「おお…!なかなかいいじゃん。…いや話をずらすなよ。…最初はそんな感じでも最近はそんなでもないんだろ?ファックスとかメール送ったりするのか?」



飛鳥「いや、そんな経験はないよ。漫画だって他人に見せたことはないんだからね」

P「そうなのか。でも勝手なことを云うけどさ、他人に見せた方がいいんじゃないか?」

飛鳥「それはまたどうして?」

P「ラジオの投稿は違うかもしれないけど、漫画とかはさ誰かに見られてこそ存在できるんじゃないかなって」

飛鳥「……」

P「アイドルもそうだろう?俺だけのアイドルでいてくれればいい、なんて云えば聞こえはいいかもしれない」

P「でもな?それは所詮まやかしだと思うんだよ。“ アイドル ”というモノを背負う以上は求められるものを提供すべきだ」

P「漫画だってそうだ。漫画を名乗るなら誰かを楽しませるべきだと思う」

P「料理も誰かが食べるという観測をしなければただの炭素の塊だしーーー

飛鳥「世界はボクら自身が主観で観測しなければ存在しない?」



P「…そうだ」

飛鳥「世界五分前仮説だね。ハーバード・ラッセル」

P「……」

飛鳥「やや耳の痛い話はあったけれど…でもあえてボクはそれに意を唱える」

P「…どんな?」

飛鳥「漫画も料理も世界も…そしてボクも。全てボクが観察している。ボクが観測した時点でそれは名を持つはずさ」

P「…それは生み出した者だからじゃないのか。例えば飛鳥が一人で自宅でダンスをしたとして、飛鳥をアイドルと呼べるのか?」

飛鳥「呼べるに決まっているだろう。君はアイドルがアイドルになる前に自分のことを、何者だと思っているというんだい?」

飛鳥「これから自分は多くの人々を惹きつける存在になるんだ。…そのときからボクらはボクら自身にとってのアイドルなんだよ」

P「…そうだな。いや、若いのに飛鳥は凄いなぁ」

飛鳥「…まったく…。乗せられたから口走ったけれどね…。いくらボクでも恥ずかしいものは恥ずかしいんだよ?」

P「でも、嘘じゃないだろ?」

飛鳥「そりゃ、ね。たださ…」

P「ん?なんだ?」

飛鳥「そのニヤニヤした表情…やめてくれるかい?セットした髪をくしゃくしゃにされたくはないだろう?」




ーー

ーーー



里美「ほわぁ…次のコーナーはぁ、リスナーさんが身近な人への不満をぶちまける、『さとみんにおしえて!ストレス解消法』ですぅ」

里美「さっそく一つ目は~、メールの方ですねぇ~。R N.ニノさんから」

里美「『 里美さんこんばんは。いつも楽しく聴いています』ありがとうございますぅ」

里美「『はじめての投稿に緊張しています。…自分は少々特殊な仕事をしているのですが、同僚が少々めんどくさいです』」

里美「『この前なんて嫌だというのに、延々と自分の中二発言を弄られました。もしこれを聴いているなら直してほしいです』」

里美「『里美さんなら、こういった場合どうしますか?ストレス解消法と一緒におしえてください』」

里美「うーん…私の近くにもなかなかしつこいというかぁ…露出の多い衣装とか~、ワンサイズちいさい服を推してくる人がいるんですけどぉ」

里美「いっそのこと従ってぇ…自分のお願いを聞かせちゃってはいかがですかぁ?そうすればぁ、自然とストレスも~、解消できると思いますぅ」

ーーー

P「…これからは開き直って中二におねだりしてくる姿が見れるのかーーー」

P「……アリだな!」




おしまい


迷走しました
趣味ではなく駄弁ってるだけに…

明日の夜までに↓のアイドル書きます
お願いします

くるみ


>>188
くるみ
把握しました

ありがとうございました


今日もお願いします

次から







くるみ「ふぇぇん…くるみの趣味ってダメなんですかぁ…?P「…えっと」








ー事務所ー


P「…えっと…なんだって?」

くるみ「ぷろでゅーしゃー…くるみの趣味ってダメなのぉ?」グスッ

P( まったく要領を得ない…。くるみは何が云いたいんだ? )

P「あー…くるみ?落ち着いて、順を追って話してくれないか?趣味がなんだって?」

くるみ「グスッ…なんの取り柄もなくて馬鹿でごめんなさぃ…」

P「なにがなにやら…。くるみ、とりあえずトイレでも行って顔拭いてこい。これからレッスンだろ?」

くるみ「…グスッ…はいぃ…すみません~…」

P( この状況見られたらヤバイよなぁ。スーツのリーマンとアレがアレな泣いてる少女だもん… )

「プロデューサー?」

P「うおっ…?」

飛鳥「何を飛び上がっているんだい?折角彼女の話を説明しようと思ったんだが」




P「いや、てっきり犯罪者の誹りを受けるのかと…」

飛鳥「この事務所の人間に限ればキミと彼女がいて、彼女が泣いていてもそんな風に思わないと思うけどね」

飛鳥「っと…。彼女が泣いている理由を説明しよう」

P「ああ、頼むよ」

飛鳥「そもそもだね、彼女はさっきまでボクとレッスンまで暇を潰していたんだ」

飛鳥「それで話題がお互いの趣味の話になったのさ」

飛鳥「それで最初はボクが彼女のヘアアレンジをアドバイスしたり、半身浴の正しいやり方をおしえてもらったりしていたんだ」

P「ああ、くるみの趣味って風呂に入ることだったな」




飛鳥「そうだね。ボクはさっき初めて知ったんだけど…。もう一つの趣味、知ってるかい?」

P「わかるぞ。ポケットティッシュ収集だろ?」

飛鳥「…訊いたボクが云うのもなんだけど、よく覚えてるね。即答だし」

P「当たり前だろ?アイドルのことは表面上なら大体わかるぞ。血液型もスリーサイズも出身地もな」

飛鳥「彼女のスリーサイズもかい?」

P「ああ、わかる」

飛鳥「わかっているから、公表していない、と?」

P「そうだ、それにーーー」

くるみ「くるみがお願いしたんですぅ…。みんなに知られると学校で男子にいじられちゃうんだもん…」

P「お、戻ってきたのか、くるみ」

P( あれはマジでビビるレベルだからな。13歳でアレはヤバイ。しかもこの性格とか男子はな… )

飛鳥「落ち着いたみたいだから、そろそろボクはレッスンに行くよ。…事情は彼女にきいてくれ」

P「おう、しっかりやってこいよー」

くるみ「いってらっしゃあぁい…」

飛鳥「ああ、楽しかったよ。また、ね」


ガチャ、バタン




P「あー…くるみ落ち着いたか?」

くるみ「はいぃ…さっきはごめんなさい。くるみはばかで間抜けだから…」

P「いや、そんなことないぞ?それに、そう思うならこれからゆっくり直していけばいいさ。で、どうしたって?趣味がどうたら」

くるみ「くるみの趣味はわかりますか、ぷろでゅーしゃー…?」

P「ああ。風呂に入ることと、ポケットティッシュ収集だろ?」

くるみ「さすがくるみのぷろでゅーしゃー…。ポケットティッシュを集めるのってダメぇ?」

P「いや、だめじゃないが」

P( …ようは他より珍しく、ともすれば変だと思われるような趣味に自信がない、と )

P( 飛鳥と比べればそりゃな。色んな意味でセンスが問われる趣味ばっかだし、攻める趣味だからな )

P( 受け身の入浴と収集系が趣味じゃあ、くるみがこうなるのも、うん )



P「まぁ、でも珍しい趣味なのは確かだからな。よければ俺におしえてくれるか?ポケットティッシュについて」

くるみ「うん…。ぷろでゅーしゃーなら笑わないもんね…?」

P「ああ、笑わないよ。…っと紅茶でもいれてくるから、そっちのソファでも座っててくれ」

くるみ「うん!」

P( いやー、笑えるんだけどなぁ…。こればっかりは性格だから気長に待つしかないか )

P( 普段からあーいう笑い方できればいじられたりしないと思うんだが… )

カチャ、カチャ

P「よし、っと」




ーー

ーーー


P「ほい、佐藤は自分で入れてくれ」

カチャ、コトッ

P「ズズッ…うん、まぁまぁかな。雪乃にはまだ勝てないが」

くるみ「うん…紅茶おいしいよぉ?」

P「ありがとな。…よし、ティッシュのことおしえてくれ」

くるみ「ズズッ…ぷろでゅーしゃーはポケットティッシュには大体二つあるの知ってる?」

P「んー、わかんないな。あんまり注意してみないし」

くるみ「ポケットティッシュにはぁ…大きさが違うのが二種類あるの」

くるみ「一つはスタンダードなやつでぇ…レギュラーサイズっていうの。これは縦79mm、横110mm」

P「お?おう…」

くるみ「もう一つは四角いやつ。スクエアっていうの。ただ少しだけ点対称じゃなくて、縦104mm、横110mm」

P( ティッシュの大きさについて語るときが、今までで一二を争うハキハキレベルなんだけど… )



P「へ、へぇ…。そうなのか。くるみはどっちが好きとかあるのか?」

くるみ「どっちも好きだけどぉ…スクエアぁ…?」

P「どうしてだ?やっぱり珍しいからか?」

くるみ「うんん…。親近感が湧くからぁ…」

P「親近感?」

くるみ「数も少ないしぃ…なのにあってもポケットに入りにくかったり…存在意義がわかんかいからぁ…?」

P( お、おう…。割とヘヴィじゃねーか… )

P「あー、でもさ。存在しているからにはなんか理由があるはずだよ」

P「くるみだってファンや俺が必要としてるんだからな。意味のないことなんてないんだよ」



くるみ「ほんとに?ほんとにくるみいてもいいの?」

P「ああ、当たり前じゃないか。…それに、ほら。これは趣味についてもいえるんじゃないか?」

くるみ「?」

P「確かにティッシュ集めって珍しいけど、意味のないことや低く見られるようなことなんてないんだ」

P「『それは個性だから』みたいななんでもとりあえず肯定する考えは嫌いだけどさ」

P( それは結局は個人を見ていないってことだからな )

P「俺は俺という個人の好みでくるみが好きだし、必要だよ。つまらない一般論じゃなくね」

くるみ「じゃあ、ティッシュ集めもくるみの意思でいいのぉ…?」

P「ああ、そうだ。それに珍しい趣味ってかっこいいじゃん?」

くるみ「…ありがと、ぷろでゅーしゃー」

P「…よし、気分も上々だな。…じゃあレッスン行くぞ。今日は俺もついてく」

くるみ「…うん!くるみがんばりゅ、うう…頑張るから!ぷろでゅーしゃーしっかりくるみを見ててね?」





ーー

ーーー


P「よかったぞくるみ。久し振りにレッスン見たけど、大分上手くなったじゃないか」

くるみ「ありがと…。ふふっ…ぷろでゅーしゃーのおかげだよ?」

P「それだけじゃないだろ?」

くるみ「?」

ガチャ

パ-ン パ-ン

「くるみちゃん、お誕生日おめでとう!!」

P「な?事務所のみんながいるから今のくるみがある。そして、くるみがいるから今の事務所があるんだ」

P「…おめでとうくるみ。そして、これからもよろしく」

くるみ「グズッ…ふぇぇ…はい…ありがとうみんな…」

くるみ「それと……よろしくね!プロデューサー!」



おしまい



うーん…
指名してくれた方は、
申し訳ありませんでした…
趣味について切り込めないし…中途半端
折角誕生日だったのに


明日は来れません
↓のアイドルを明後日の夜までに書きます
お願いします

kaede


ああ…またやってしまった…
佐藤は→砂糖です
しゅがーさんには本当に申し訳ない
もうやりません…たぶん

>>206
楓さん把握しました

ありがとうございました

細かいことだけど長方形は点対称だろう


>>210
そうですね…
まったく意味のわからない間違いを…

次から








モバ「温泉なんて行きません」楓「…えっと」










ーー

ーーー


ー事務所ー


楓「温泉に行きませんって、駄洒落ですか?」

P「はぁ…?駄洒落云うのなんてこの事務所じゃ、楓さんと美羽くらいですが」

楓「でも、温泉、行きません…」

P「いや、それは単に事実を口にしただけでですね…。
大体いくら俺でもそんなくだらないこと云いませんよ」

楓「はぁ、そうですか」

P「そうです。
楓さんにはそれなりにオフも入れてるはずなんですが。
一人で行けばいいじゃないですか」

楓「私に一人で行けと?」

P「行かないんですか?先月嬉々として事務所に地酒持ってきて、
なし崩しに酒盛り始めたじゃないですか。
あの酒は誰がどこで買ってきたんでしたっけ?」

楓「…今はプロデューサーと行きたいんですー」

P「いや…うん。俺も行きたくないわけじゃないんですよ?
ただ、そんな時間がないだけでですね」


楓「何人かの子とは色々行ったりしてるみたいですけど?」

P「あー…それはたまたまというか、仕事のついでとかですからね。
別に意図したわけじゃありません」

楓「じゃあ、私のお仕事にも着いてきてくださいよー。温泉行きませんかー?」

P「だから、行きませんって。…よしっと。今日の仕事は終わり!」

楓「じゃあ、温せ」

P「行きません」

楓「むぅ…」

P「いや、むぅじゃなくて」

楓「むぅーっ」

P( …かわいい二十五歳だな。…いやいやいや )

P「話くらいは聞きますから。俺も楓さんの趣味とか興味ありますし」

楓「わーい」

P( やれやれ… )


P「っしょっと」

P( 最近このソファあたりに常駐してる気がするな。いや、仕事はしてるはずなんだが )

P「楓さんってプロフィールには、
温泉めぐりしか趣味がないですけどどうしてです?
お酒関係があってもいいと思うんですが」

楓「うーん、やっぱりバランスというか雰囲気って大事だと思うんです」

楓「お酒ももちろん好きですけど、私にとっては温泉とお酒の組み合わせが最高なんです」

楓「だから普段のお酒はそれの延長線上みたいな。機会は多いけれどお酒が第一じゃありませんから」

P「だから趣味の欄は温泉だけ、と。…楓さんも色々考えてるんですね」

楓「プロデューサー酷い…。私だっておバカさんじゃありませんよ?」

P「いや、失礼。別に楓さんを貶めるつもりはないですがね。
割とその日暮らしみたいな感じかな、と」

楓「プロデューサーには云われたくないです。
次の日のこと考えて生きてますか?」

P「もちろんですが。どうしてです?」

楓「だって、今日で死ぬみたいな勢いでお仕事してるじゃないですか。
いつも定時前に終わらせるくらい激しいのに、
それからは誰かと遊んでますし」

P「いや、単に仕事ばかりが嫌だからですよ。苦手なものは最初に食べて、
美味しい物は最後に楽しむタチでして」



P「それより趣味の話ですよ、趣味。
楓さんって割と日帰りで帰ってきたりするじゃないですか。
温泉めぐりって何泊もするもんだと思ってたんですけど」

楓「うーん、割と泊まったりしてきますけどね」

楓「ただ、プロデューサー?雑誌の温泉ランキング見てください。
ほら、これ」スッ

P「どれどれ…。うん…ランキングですね」

楓「何か気付きません?」

P「いや、特には。
強いていえばランキングだけあって、
どれも知った名前ですね。
俺のイメージする温泉めぐりとは違います」

楓「プロデューサーの考える温泉めぐりは、
秘湯って感じなんですね?」

P「ええ、まぁ」

楓「知った名前ばかりってのは割と核心を突いてるんです。
どれも昔から湯治で有名な場所ですし、
大体は都内や関西の大都市から行けるでしょう?」

P「ええ、箱根や群馬なんかは設備も訪問者数も凄いですし」


楓「はい。温泉めぐりって近場が伝統なんです。
言葉だって温泉めぐりと秘湯めぐりがありますよね」

P「つまり、一つの湯治場に行って細かい違いを湯で楽しむのが温泉めぐり?」

楓「そうです。だから何泊もしなくてもいいんです」

楓「時々は珍しいところにも行きますけどね。
ようは普通と珍奇の兼ね合いですかね」

P「ははぁ…。でもそれじゃあ何回か行ったら飽きません?都内から行ける場所なんてたかが知れてるんじゃ」

楓「プロデューサーは同じ本は一度しか読まないタイプですか?」

P「うーん…考えてみれば確かにそうですね。
映画とかも二度は見ませんね」

楓「そういう人もいますけど、
温泉でも本や映画でも小さな違いを楽しむ人もいるんですよ?」

P「なるほど…。でも楓さん?」

楓「はい?」

P「お酒がなくても行きますか?」

楓「…もちろんです」


P「…まぁ、その間は気にしないことにしますけど。…楓さん喜んでください」

楓「はぁ」

P「次の仕事は群馬です」

楓「ってことは?」

P「温泉入れますし、お酒もありますよ」

楓「プロデューサーも着いてくるんです?」

P「最初は着いていく気なかったんですけどね。まぁ、有給はまだ残ってるはずですから」

楓「わーい、わーい」

P「わーいって気に入ったんですか?まったく…」

楓「ふふっ…そうですね。
あ、私お酒持ってるんです。
お祝いに飲みませんか?」

P「やれやれ…どうせ飲むつもりだったんでしょうが…」

P( ま、楽しいからいっか )

ちひろ ( なら仕事手伝ってほしいんですけどっ!けどっ! )



おしまい



楓さん指定していただいた方済みませんでした…
なんか趣味も掘り下げられない上に、
駄弁ってるわけでもない…

それと、これから忙しくなる時期ですし、
うまくキャラを書ききれないのでこれは終わりにします
これまでキャラ指定したり読んでくれた方ありがとうございました

また余裕ができたら似たようなのをしっかり書きたいと思います
その時見かけたらお願いします

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