佳織「鶴賀の平凡な日常?」 智美「ワハハ」 (42)

鶴賀高校麻雀部部室


佳織「……」ペラッ

智美「退屈だなー」グデー

佳織「……」ペラッ

智美「あぁー、退屈だなー、なぁ佳織?」グデー

佳織「……智美ちゃん、その言葉今日で何度目?」アキレ

智美「さぁなー、数えてないからわからないぞー……それにしても退屈だなー」グデー

佳織「退屈なら部室に置いてある漫画読んだら? 面白いよ?」

智美「その漫画は私が持ち込んだやつだし、この3年間で飽きるほど読み返したぞ」ワハハ

佳織「それじゃあ麻雀打つしかないけど……今日他の皆さんは?」

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智美「ゆみちんは受験に大切な講習があるとかで塾に行った」

佳織「……暇を持て余してる同じ受験生さんは行かなくていいの?」

智美「ワハハ、私が塾に行ってもどうせ寝てしまうだけだからなー、ゆみちんに後で内容を教わるからいいんだ」

佳織「(加治木先輩大変だなー)」

智美「モモは『勉強している先輩を見守るっす!』と言って塾に忍び込みに行ったよ」

佳織「見つかったら怒られるんじゃあ」ハラハラ

智美「ステルスがあるから平気平気」ワハハ

智美「むっきーは常備しているプロ麻雀せんべいが切れたとかで、買い出しに行ったよ」

佳織「だから睦月さん校門に向かって全力疾走してたのかぁ」ウムァーッテ

智美「これじゃあ面子が足りなくて三麻も出来ないんだよなぁ」ワハハ

佳織「それなら仕方ないね、皆さんが帰ってくるまでは麻雀も何も出来ないよ」

智美「あぁー誰か遊びに来たり、何か起こったりしないかなー」ブツブツ

佳織「(智美ちゃんがそんな事考えたら、大抵ろくな目に合わないんだよね)」


コンッコンッ


衣「遊びに来たぞー! 智美ー!」ガラッ

一「駄目だよ、衣! いきなり開けるなんて失礼だよ」

智美「おぉー!? 龍門渕の衣と国広さんじゃないかー」ワハハ

佳織「どうされたんですか? 急に来られて」

衣「智美ー!」トテトテ

一「合同合宿の時に衣がそちらの蒲原さんと仲良くなって以来、ずーっと『智美に会いたい、智美に会いたい』って言うからさ仕方なく連れて来たんだ」

衣「衣はそんな子供みたいに駄々をこねてない! 智美が会いたいだろうと思って来ただけだ!」プンプン

智美「ワハハー、確かに会いたかったから来てくれて嬉しいぞー」ナデナデ

衣「! そうだろう! そうだろう!」ドヤァ

佳織「あははは」

衣「ムッ?! お前は確か次鋒戦で智紀を苦しめた……」

佳織「せ、妹尾佳織といいます!」ビクッ

衣「ふむ佳織というのか……お前は近い将来、衣や咲と同じ境地に辿り着く力を感じるぞ」

佳織「力ですかー?」ポワポワ

衣「うむ! 精進を怠るなよ!」キリッ

佳織「お世辞でも嬉しいですー! 頑張ります」ポワポワ

一「(衣が言うんだから、本当なんだろうなー)」

智美「(凄いとは思ってたけど、そこまでなのかー佳織は)」ワハハ

智美「ちょうど4人集まったし麻雀しないかー?」ワハハ

衣「トーカたち以外と打つのは久しいぞー!」ワクワク

一「僕もいいですよ」

佳織「お、お手柔らかにお願いしますぅ」ドキドキ

衣「卓もピカピカの新台だー!」

智美「ワハハ、いいだろうー」

衣「最初は衣からだー! サイコロ回れー」ポチッ

雀卓「……」シーン

衣「ん?」ポチッ

雀卓「……」シーン

一「動かないね」

佳織「どうしたんでしょう?」

智美「故障したかなー?でも新品なのになー?」ワハハ

衣「むむむっ……さっさと動けー!」ポチポチポチポチ

一「そんな強く押したら余計壊れちゃうよ衣!」

衣「これでどうだー!」ポチポチポチポチポチポチポチポチポチッ

雀卓「……ガガッ」

佳織「あっ」

雀卓「ガガガガッガガッメガンガガッガガガガッガガ」ブルブル

一「これってマズイんじゃあ……」

智美「ワ、ワハハ」アセ

雀卓「ドゴォーーーーーーーーーーン!」ヒバシラー

一「じゃ、雀卓が燃えたー?!」

智美「佳織が懸賞で当てたジュースくん雀卓がー!!」

衣「う、うわぁぁーー!」ガクガク

佳織「み、水ー! いや、消化器ー!」

ハヤクケシテー ワーワー キャー
コロモノウサミミニヒガー
ウエカラミズガー

雀卓「……」ボロッ

佳織「な、何とか消火出来たね」ハァハァ

一「被害も最小限で済んだね」ハァハァ

衣「衣、何か悪い事したかな?」ブルブル

一「いや、これは衣のせいじゃないよ(何か見えない力が働いている気がする……)」

智美「しかし危なかったなー、最悪死ぬ所だったぞ」

衣「?!」

一「あっ蒲原さん!」

衣「死ぬ……死?………ととさま? かかさま? 2人とも死んだ? いない?………衣を置いて行かないでー!」ポロポロ

智美「ど、どうした衣?!」

佳織「な、泣かないで衣さん」アワワワ

一「衣のトラウマスイッチが発動してしまった!」

衣「ワーン! 皆いなくなるー! トーカー! トーカどこー?」ポロポロ

一「皆いなくならないよ! 大丈夫だから! 透華のいる家に帰ろう? ね? 衣」ヨシヨシ

衣「……うん、トーカの所に帰る」グスグス

一「じゃあ蒲原さん妹尾さん、悪いけど僕たち帰るね?」

佳織「はい、お気を付けて」

智美「じゃあな衣……今度はちゃんと遊ぼうな?」

衣「うん……またな智美、佳織」トボトボ

ガラガラッ

智美「すごい事が起きてしまったなー」

佳織「本当にね、後片付けどうしよう?……って全部綺麗になってる?!」

ハギヨシ「失礼ながら私が処理をさせていただきました」

佳織「わっ!」

智美「龍門渕の執事さんか?」

ハギヨシ「お部屋の方は元通りになりましたが、雀卓は今すぐは用意出来ないので……後日同じ物をお届けしたいと思います」

佳織「そこまでしてもらわなくても……」

智美「そうだぞ、衣が悪い訳じゃないんだから」

ハギヨシ「いえいえ、衣様の友人ならば龍門渕に仕える者として当然の義務でございます」

ハギヨシ「これからも衣様と仲良くしていただけると嬉しいのですが」ニコッ

智美「衣は友達だからな! 当然だぞ、な? 佳織」ワハハ

佳織「うん!」ニコッ

ハギヨシ「ありがとうございます、では失礼致します」シュッ

佳織「消えた……」

智美「いつでもそばにいるんだろうなぁ、あの執事さん」ワハハ

佳織「消火してる時も突然上から水が降ってきてたもんね」

佳織「部屋も何もなかったみたいに綺麗」ホエー

智美「しかしまた暇になってしまったなぁ」ワハハ

佳織「まだ何か起きて欲しいの? 智美ちゃんは」

コンコンッ

智美「お? またお客さんか? どうぞー」

華菜「お邪魔するし!」ニャー

星夏「失礼しまーす」

智美「華菜に星夏ちゃんじゃないかー! どうしたんだ突然?」ワハハ

華菜「退屈で退屈で仕方なかったから、ここなら何か面白いことが起きると思って来たんだし!」

佳織「(智美ちゃんと思考レベルが一緒……)」

星夏「(4時間もかけて暇を潰しに来たって何なんですかね?)」

智美「星夏ちゃんは?」

星夏「私は池田先輩の付き添いと……あと津山さんにこのカードを渡したくて!」

佳織「カード?」

星夏「麻雀界の女松岡修造こと栗巣陵プロの限定レアカードです!」フンス

池田「麻雀せんべい大人買いしたらたまたま2枚当たったみたいだし」

星夏「凄いでしょう、フフフ」ドヤァ

池田「別に褒めてないからな? 文堂」

智美「そのカードは、むっきー持ってないはずだからきっと喜ぶぞぉ」

佳織「後で渡しとくね」

星夏「はい! お願いします!」

華菜「ところで雀卓ないのか?」

智美「あぁ、1台は修理に出しててもう1台はちょっとな……」

佳織「うん、ちょっとね……」

華菜・星夏「?」

華菜「あっ! プロジェクター! 買ったのか?」

智美「県大会の活躍で部費が下りてなー、スクリーンはあったから思い切って買ったんだよ」ワハハ

星夏「これで映画見たら迫力ありそうですねー」

佳織「凄い迫力だよー」ウフフ

華菜「丁度良かったし!これを一緒に見ないか?」サッ


佳織「極秘DVD・絶対に見るな?」

智美「どうしたんだ? このDVD」

華菜「コーチ室にあったんだし!」

星夏「まさか勝手に持ってきたんですか?! マズイですよ先輩!」

華菜「案ずるな文堂、今日コーチは学校を留守にしてるはずだからコッソリ返せば大丈夫だし!」

星夏「でもぉ」ハラハラ

智美「まあまあ、今見て返しに行けば大丈夫だって」ワハハ

華菜「そーそー! きっとコーチが集めた全国の麻雀部の情報をまとめた凄いDVDのはずだし!」ワクワク

佳織「絶対に見るなって書いてあるけど……」

華菜「見るなと言われたら見たくなるのが華菜ちゃんだし」ニシシ

星夏「うぅーっ」ドキドキ

智美「じゃあ再生するぞー」ワハハ

佳織「はじまるみたい」

星夏「ん? ホテルの部屋?」


ドア『ガチャ』

?『あっ、こんにちはー!』

久保『君が藤田さんの言ってたAKOちゃん?』

AKO『そうでーす! 奈良のAKOちゃん16歳でーす!』キラッ

久保『金さえ払えば、どんなプレイでもいいんだよな?』

AKO『まぁ金額次第だけど、大体オッケーかな?』

久保『じゃあ早速これに着替えてくれ』

AKO『(風越の)制服?』

久保『今から君の名前は池田華菜だ』


華菜「」

久保『この台本通りに頼む』

AKO『ふんふむ……うん、覚えた!』パサッ

久保『物覚えがいいな……では早速始めよう』

AKO『ニャー!』バチーン

久保『あう! や、やめてくれ華菜! 隣の部屋には緋菜たちがいるんだぞ!』

AKO『ベッドの上では華菜様だろうがー!』バチーン

久保『うっ! か、華菜様』ゾクッ

AKO『部員のみんなに見せてやりたいし! 部活では鬼のようなコーチが夜はまるで子猫ちゃんだし!』ゲシゲシ

久保『うぐぅ! そ、それだけは勘弁して下さい、華菜様ァ!』ゾクゾク

AKO『だったら気合い入れて足を舐めるし!』ホラァ

久保『ひゃい、華菜様』ペロペロ

智美「」

佳織「」

星夏「」

華菜「」

智美「か、華菜」

華菜「」

華菜「」

プルルルルルルル!

華菜「!」ビクゥ

星夏「で、電話ですよ先輩」

華菜「う、うん」ハァハァ

ピッ

華菜「も、もしもし」

久保『おい池田ァ!』

華菜「コ、コーチ!?」ドキーン

智美・佳織・星夏「!?」

華菜「コ、コーチどうしたんだし? 今日は用事があったんじゃあ………」ドキドキ

久保『……用事は予定より早く済んでなぁ、風越に戻ってきたんだよ』

華菜「そ、そうだったんですかぁ?! アハハハッ!」プルプル

久保『ところでお前、今どこにいる?』

華菜「つ、鶴賀に来ています……文堂と一緒に」

星夏「(名前を出さないでください先輩!)」

久保『何でそんな所に……まぁいい、お前私の部屋に入ったか?』

華菜「?!」ドキドキーン

華菜「は、入ったような入らなかったような……」

久保『どっちだよ……で問題は入ったかどうかじゃなくてな、私の私物が無くなってる事なんだよ』

華菜「し、私物というと財布とかパソコンとかかなぁ?! わ、私は知りませんよぉ?」プルプル

久保『DVD』

華菜「」ガクガクガクガクガクガク

華菜「デ、ディーブイディー」ガクガク

久保『あぁ、あれは私のプライベートに関わる大事な物なんだ……誰にも見られたくない』

華菜「も、もし見られたら?」ドキドキ

久保『……そいつは二度と太陽を拝めなくなるだろうな』

華菜「」チョロロ

久保『で、お前は知らないのか? DVD』

華菜「し、し、しらにゃいで」ハァハァ

久保『本当か?……華菜様?』ボソッ

華菜「うわぁぁーーーー!?」ガクガクガクガクガクガクガクガクガクガク

久保『やはりお前だったか……電話じゃなんだから直接会って話そう』

華菜「うー、うー」ブルブル

久保『さっきはあんな脅し文句を言ったが話せば分かるさ、なあ池田?』

華菜「うー、うー」ガクガクブルブル

久保『今からそっちに行くから絶対に動くなよ?』

ピッ
ツーツーツーツー

華菜「」

智美「華菜?」

星夏「せ、先輩? コーチは何て?」

華菜「うわぁぁーーーーーーーーーーーー!」ダッ

佳織「池田さん!?」

智美「どうした華菜ァ?!」

華菜「逃げるんだし! 妹たちを連れて少しでも遠くに行かないとぉ!!」ダッ

星夏「ま、待ってくださぁーい! 池田先輩!」ダッ

クボコーチコワイシー
センパーイ

佳織「……行っちゃった」

智美「行っちゃったなぁ」

佳織「池田さんたち大丈夫かなぁ?……あと私たちも」

智美「なーに、久保さんも大人だからなー、案外笑って許してくれるさぁ」ワハハ

佳織「(そんな笑って許すレベルじゃないと思うけど)」

智美「このDVDは風越に送っておこう」


カナサマーモットフンデー
コウカーコウガイイノカー

佳織「今日は色んな事が起きて疲れたよ、本当に」フー

智美「本当になぁ」ワハハ

智美「でも」

佳織「ん?」

智美「また暇になっちゃったなぁー」ワハハ

佳織「もういい加減にして!」



おわり

読んでいただきありがとうございました

どうせなら清澄勢も出したかったけど何も浮かばなかったのです すいません

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