千早「歌詞には、想いが込められているのよ?」春香「はい」 (28)


千早「それを、適当に誤魔化したりなんて…作詞者への冒涜としか思えないわ」

春香「はぁ」

千早「…春香、私は真面目な話をしているのよ」

春香「うん、それは分かっているけど…」

千早「…春香、歌ってみて」


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千早「フランダースの犬の、OPね」

春香「ミルク色の、夜明け♪見えてくる真っ直ぐなm」

千早「違う、もっと前」

春香「えー…」

千早「さあ」

春香「ランランラーランランラーふんふふふんふんふんふんふんふんふんふんふーん」

千早「ストップ」

春香「ええええっ…だってこれは仕方がないよぉ…」


千早「春香、そこの歌詞はね
   LaLaLa LaLaLa Zingen Zingen
   Kleine Vlinders でしょ」

春香「何て言ってるか分からないよぉ!」

千早「ラララ、ラララ、ズィンゲンズィンゲンクライネブリンダース」

春香「じんげんじんげんくらいねぶりんだーす?」

千早「違う、 LaLaLa LaLaLa Zingen Zingen
   Kleine Vlinders よ」

春香「あー」

千早「春香、この歌詞はね、ベルギーを中心にしたオランダ語の一種であるフラマン語で歌われていてね、その意味は歌え歌え、小さな蝶々、って言う意味なの」

春香「へー」


千早「この歌も、まるでその蝶々が舞う様に、軽やかに、可愛らしく歌わなければいけないの、なのに春香はこの歌詞を勝手に鼻歌に変えるだなんて、作詞者を冒とくしているわ、そのリボンは飾りなの?」

春香「リボン関係なくね?て言うかリボンはそもそも飾りじゃね?」

千早「はい、春香、もう一回」

春香「えーやるのー」

千早「軽やかに舞う蝶々の様に歌えるまで!」

春香「えー…ららら、らららじんげんじんげんく」

千早「違う!はい、最初から!」


春香「ららら、ららら、じんげんじん」

千早「駄目!リボンは飾りか!」

春香「だからリボンは飾りじゃね?っていう」

千早「もう一回!」

春香「ららら、ららら、じ」

千早「ふざけるなぁっ!リボンが泣いてるわよ春香!」

春香「泣きたいのは私だよ!」

千早「まだよ、あなたには歌えるはずよ!さあ!」

春香「ら」

千早「馬鹿にするのもいい加減にして頂戴!」

春香「それはこっちの台詞だよぉぉぉぉぉぉっ!」

千早「はい!もう一回!」

春香「 LaLaLa LaLaLa 
Zingen Zingen Kleine Vlinders
LaLaLa LaLaLa Zingen Vlinders LaLa」

P「やった!」

千早「春香!」

春香「どこから出てきたアレ」

千早「やったわね春香!おめでとう…やっぱり、春香ならできるって私信じてた…!」

春香「千早ちゃん…!」




数日後

春香「はぁ…千早ちゃんには参ったなぁ…」

『おいで!ラスカル!』
『キュイッ』

春香「はー、あらいぐまラスカルかぁ、お母さんが第一話でいきなり死んじゃう奴だよねぇ」


春香「ふんふんふんふんふふふふんふんふんふんふんふふふふん♪」


千早「春香!」


春香「げっ、千早ちゃん」


千早「あなたまた歌詞を略したわね!」

春香「えー」

千早「あらいぐまラスカルのOPね」

春香「あー」

千早「Hidy Hidy litle Rascal Like the wind, O little Rascal
   Hidy Hidy my friend Rascal Come with me, O little Rascal
Hidy! Here Rascal♪」

春香「はいでぃはいでぃらすかるらいくざうぃんどおりとるらすかる」

千早「違ーーーーーーーーーーーうっ!リボンが緩んでるんじゃないの!?」

春香「そう言う問題じゃないよぉ」


千早「はいっ!」

春香「はいでぃはいでぃらすk」

千早「歌う気あるのかよ!えええ?!」

春香「そもそも千早ちゃんが何を目指しているのかが分からないよ!」

千早「ほら!」

春香「Hidy Hidy litle Rascal Like the wind, O little Rascal
   Hidy Hidy my friend Rascal Come with me, O little Rascal
Hidy! Here Rascal!♪」

P「やった!」

千早「春香!」

春香「だからなんでここで出てくるの」

千早「春香なら…春香ならきっとやってくれると信じていたわ…!」

春香「千早ちゃん…!」



数日後

春香「はぁ…千早ちゃんには参ったなぁ…」

『クララの馬鹿!もう知らない!』

『ハイジ!待ってハイジ!』

春香「ああ、アルプスの少女ハイジかぁ…」



春香「よーろよーろよっひっひーふふふふーんふふふふふーん」



春香「あ」



千早「春香!」


千早「また!」


千早「歌詞を!」


千早「誤魔化したわね!!!!!!」



春香「っちゃー…また見つかった」

千早「アルプスの少女ハイジね…今、自分が何をしたか分かっているの春香?」

春香「あー」

千早「あなたはスイス国民に謝るべきだわ、まず謝罪をすべきよ」

春香「えー」


千早「ほら!スイスの方角を向いて!チロル地方の皆様に謝罪をするのよ!」

春香「そこまでする必要があるのかなぁ…えー、スイス国民、特にチロル地方にお住いの皆様、私天海春香は、あなた方の誇りであるヨーデルを、勝手に略して歌っていました事をお詫び申し上げます、すいませんでした」

千早「…春香、今回はこの前までみたいな生半可なトレーニングではどうしようもないわ…良い春香、これまで以上に私も厳しく行くわよ!」

春香「そこまでするのぉぉぉぉっ!?」

千早「まずは腹筋よ!腹筋を鍛えるのよ!」

春香「ちょっと待ってえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」


数年後
スイス
ヨーデル世界一決定戦会場

『優勝は…ニホンのアイドル!ハルカ・アマミ!』

P『やった!』

春香『ありがとうございます!ありがとうございます!何でこんな所に居るのか良く分かんないんですけどありがとうございます!』

春香・千早『よーろれいひー』





お蔭でフランダースの犬の歌詞だけはちゃんと歌えそうです、読んで頂いてありがとうございます。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月22日 (土) 00:31:09   ID: OLgvqxRB

歌のチョイスが四十代なんですが?

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