モブリット「分隊長がいません」(26)

パラレル、欝注意
>>1はコミック派です
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モブリット「今朝から、分隊長の姿が見えません」

モブリット「書類が溜まっているのに、どこをほっつき歩いているんでしょう」

モブリット「探しに行かないと……」


モブリット「分隊長がどこに行ったか知りませんか?」

調査兵団員「……ハンジ分隊長?」

モブリット「え? はい。ハンジ分隊長を探しています」

調査兵団員「分隊長は……」

モブリット「どこに行かれたか知ってるんですか?」

調査兵団員「……いや、知らないな」

モブリット「そうですか……見付かったら、捕まえておいてもらえますか?」

調査兵団員「ああ」

ペトラ「ハンジさんを探してる?」

モブリット「はい。誰も行方を知らなくて」

モブリット「書類が溜まっているので、早く見付けたいんです」

エルド「そうは言っても……なぁグンタ?」

グンタ「俺に振るな」

モブリット「と言うことは、ここにも来ていないのですね」

ペトラ「うん。役に立てなくてごめんね」

モブリット「もしかしたら、こちらに来ているのではと思ったのですが」

オルオ「ん?ってことは、昨日まではいたのか?」

エルド「おいバカ、止せよ」

モブリット「はい、昨日の夕方にお会いしたのが最後です」

グンタ「……」

ペトラ「見付けたら、知らせるね?」

モブリット「お願いします」

エルヴィン「モブリット、ハンジを探してるそうだな」

モブリット「……申し訳ありません」

エルヴィン「構わない。ハンジはいつもこうだからな」

モブリット「報告書の提出が遅れてしまいます」

エルヴィン「少しくらい、いいさ」

エルヴィン「それに、いざとなったら君が書いてくれても良い」

モブリット「それは、流石に」

エルヴィン「ん? 前にも何度か、こういうことはあっただろう?」

モブリット「気付いておられたんですか」

エルヴィン「筆跡でわかるからな。だから、無理に探さなくてもいい」

エルヴィン「心配いらない。その内戻ってくる」

モブリット「はっ!」


モブリット「……とは言っても」

モブリット「分隊長がいないようでは、示しがつかない」

モブリット「もう少し、探そう……」

エレン「あ……」

モブリット「分隊長を見ませんでしたか?」

モブリット「朝からずっといないんです」

エレン「……ここには、来てないです」

モブリット「そうですか……」

モブリット「昨日はいたのに。たった一晩で、どこに行ったんでしょう」

エレン「昨日……は、見たんですか?」

モブリット「ええ、……昨日の夕方、君に会いに行くと言ったきり……」

モブリット「……そうだ。分隊長に最後に会ったのは君かもしれない」

モブリット「何か変わったことはありませんでしたか?」

エレン「…………」

モブリット「何でもいいんです。今日一日、ずっと探しても見つかりませんでした」

モブリット「どんな手掛かりでもいいんです!」

エレン「お、俺は……何も知らないです」

リヴァイ「そこら辺にしとけ」

モブリット「リヴァイ兵長」

リヴァイ「またクソメガネか」

リヴァイ「エレンに聞いても何も分からねえぞ」

モブリット「そう……ですか」

モブリット「もしかしたらと思ったのですが」

モブリット「本当に、一体どこに……」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「チッ、気色悪い」

モブリット「!?」

リヴァイ「おいモブリット、クソメガネなら」

リヴァイ「エレンの後、巨人どもの様子を見に行ったぞ。『昨日』な」

エレン「兵長!?」

リヴァイ「そこは調べたのか?」

モブリット「そうだった。盲点でした」

モブリット「ありがとうございます!行ってみます!」

モブリット「そうだ、なぜ気付かなかったんでしょう」

モブリット「分隊長はソニーとビーンを可愛がっていました」

モブリット「一人で勝手に研究しているのかも……」

モブリット「……!?」

モブリット「巨人がいない?」

モブリット「おかしい、ここで合っているはず」

モブリット「移動させたなんていう話も聞かないし……」

モブリット「いや」

モブリット「……死んだんだ」

モブリット「ソニーもビーンも死んだ」

モブリット「殺したんだ」

モブリット「殺した。そう、殺した」

モブリット「私が殺した」

モブリット「ブレードで、うなじを切り取って」

モブリット「蒸発するのをちゃんと見た」

モブリット「でも、分隊長はソニーとビーンを大切にしていたのに」

モブリット「どうして、そんな事に」

モブリット「……待てよ」

モブリット「2体が蒸発してる横に、何かあったような」

モブリット「なんだったかな」

モブリット「……そう。人だ」

モブリット「真っ赤で……頭をかじり取られた人が、ごみみたいに転がっていた」

モブリット「かじられる瞬間もちゃんと見ていた」

モブリット「一瞬で、降ってきた巨人の顎にとらえられて」

モブリット「がちん、という音がして」

モブリット「全身が痙攣して、糸が切れたみたいに地面に落ちた」

モブリット「ピンク色の、頭の中身が見えていた」

モブリット「少ししてから、血が流れていった」

モブリット「それは、だれだったか」

モブリット「…………」

モブリット?「モブリット?」

モブリット?「おかしい。モブリットは私だ」

モブリット?「モブリットが頭をかじられたのなら」

モブリット?「いや、私が私を見てたと言うのも」

モブリット?「私がモブリットなのに、それはおかしい」

モブリット?「私はモブリットだ」

モブリット?「私は、私はモブリット。私は」

モブリット?「モブリットだから、分隊長を探さないと」

モブリット?「探して書類を。書類仕事、して頂かないと」

モブリット?「分隊長を探しましょう」

リヴァイ「見付かったか」

モブリット?「見付かりません」

リヴァイ「そうか」

モブリット?「早く探さないと」

リヴァイ「…………」

モブリット?「書類が溜まる一方なんです」

リヴァイ「それなら探さなくて良いだろうが」

モブリット?「……は?」

リヴァイ「エルヴィンはお前がやっていいって言っただろ?」

モブリット?「それはそうですが」

リヴァイ「ならお前がやれ」

モブリット?「……」

リヴァイ「やれ」

モブリット?「……はい」

リヴァイ「見付かったか」

モブリット?「見付かりません」

リヴァイ「そうか」

モブリット?「早く探さないと」

リヴァイ「…………」

モブリット?「書類が溜まる一方なんです」

リヴァイ「それなら探さなくて良いだろうが」

モブリット?「……は?」

リヴァイ「エルヴィンはお前がやっていいって言っただろ?」

モブリット?「それはそうですが」

リヴァイ「ならお前がやれ」

モブリット?「……」

リヴァイ「やれ」

モブリット?「……はい」


モブリット?「押しきられましたが」

モブリット?「凄い量です。書類がデスクに山を作っています」

モブリット?「こんなんじゃ、何がどこにあるのか……」

モブリット?「……いや、わかりますね」

モブリット?「こっちの山は要らないもの、こっちは巨人の監察記録で」

モブリット?「ああ、この辺りが提出する物ですね」

モブリット?「報告書……これは始末書ですね」

モブリット?「ペンもあった。取り掛かりましょう」

モブリット?「おや?」

モブリット?「これは……死亡報告書」

モブリット?「壁外になんて出ていないのに……」

モブリット?「…………」

モブリット?「モブリット・バーナー……850年X月X日……死亡!?」

モブリット?「私?いや、私が死」

モブリット?「んだはずはない、私はここに」

モブリット?「ここにいるんだし」

モブリット?「書類が間違っているんですね」

モブリット?「そう、そうに違いない」

リヴァイ「いや、間違ってねえ」

モブリット?「!」

リヴァイ「気になって来てみたら、またやってやがる」

リヴァイ「いつまでそんな真似を続けるつもりだ」

モブリット?「そんな真似、とは」

リヴァイ「気色悪い真似をいつまで続けるんだって言ってんだ」

モブリット?「なんのことか……」

リヴァイ「……」グイッ

モブリット?「痛っ!な、なにを」

リヴァイ「自分の顔をよく見てみろ」

モブリット?「何を仰るのか」

リヴァイ「鏡は……チッ、無えか。窓でいいな」

モブリット?「兵長、何を……っ、うわ」

リヴァイ「目を開けてよく見ろ」

リヴァイ「自分の顔を見ろ、ハンジ」

ハンジ「私はモブリットです」

リヴァイ「ハンジだ」

ハンジ「モブリットです」

リヴァイ「じゃあこれはどう説明するんだ」

リヴァイ「お前はこの中から必要な書類を見付けられた」

リヴァイ「ペンまで掘り返せた」

リヴァイ「クソメガネ以外には何がどこにあるなんてわかりゃしねえ」

リヴァイ「なのにわかったんだ」

ハンジ「あ、ああ、ぁ」

リヴァイ「現実を受け入れろ」


リヴァイ「お前がハンジ・ゾエだ」

エレン『巨人を捕らえる事ができるなんて……』

ハンジ『ん?座学で習ったよね?』

エレン『習いましたけど。やっぱり、まだ信じられません。あの狂暴な巨人を監視下に置くなんて』

エレン『一体どうやって……』

ハンジ『気になる?気になるよねえ!』

エレン『は、はい』

ハンジ『よーし!百聞はなんとやら!見に行こう!』

エレン『はっ!?い、今からですか?』

ハンジ『もちろん!』

エレン『しかし自分は、リヴァイ兵長の許可がないと』

ハンジ『事後報告でいいってそんなの!ほら、立って立って!』

モブリット『分隊長、あんたなにやってんですか!』

ハンジ『あ、モブリット!今、エレンにソニー達を会わせているところだよ』

モブリット『やめてください!接近は人員を集めてからでないと……』

ハンジ『いいじゃん、善は急げだよ。二人とも夜は大人しいし』

モブリット『だからって全く安全とは……』

ハンジ『もう!いいんだよ、ソニーもこんなに大人しいんだから』ポンポン

モブリット『分隊長、近すぎますって!』

ハンジ『しつこいなぁ、モブリットは』

エレン『!!』

エレン『ハンジさん!』

その時、エレンがどうしてそんな声を出すのかわからなかった。

いつもならすぐに離れたのに、判断が遅れてしまった。
……よりにもよって、人員のいないこのときに。
死ぬのかと思った。
それも仕方ないなと思った。
これで解放されると、安堵すらしたかもしれない。

ハンジ『…………』

ハンジ『…………』

ハンジ『え?』

ハンジ『モブ……』

エレン『うわあああっ!?』

ハンジ『モブリット?』

モブリットが転がっていた。

頭をかじられていた。
私は地面に転がっていて、彼の手に、襟首を捕まれていた。
引きずり戻されて、代わりにモブリット、が

ハンジ『…………』

ハンジ『…………』

ハンジ『え?』

ハンジ『モブ……』

エレン『うわあああっ!?』

ハンジ『モブリット?』

モブリットが転がっていた。

頭をかじられていた。
私は地面に転がっていて、彼の手に、襟首を捕まれていた。
引きずり戻されて、代わりにモブリット、が

ハンジ『あ』

モブリットが、私の代わりに。
安全なはずの壁の中で、……私のせいで。
私が悪いのに。

ハンジ『……うあ』

モブリット。私にずっと従ってくれている大切な部下。
戦場ですらない所で……私が殺した。

私が死ねばよかった。

ハンジ『あああああああああああああああああああああぁぁっ!!!』

だから私は

モブリットになったんだ。

エルヴィン「……何て事をしてくれたんだ」

リヴァイ「…………」

エルヴィン「今度こそ取り返しがつかなくなる所だったんだぞ」

リヴァイ「解ってる」

エルヴィン「……上手く話を合わせてやるようにと、言っただろう」

エルヴィン「リヴァイ、君は私を信頼してくれていると思っていたが」

エルヴィン「無理だったか?」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「どうなっているんだ、あのバカは」

エルヴィン「あれは、ハンジの体……戦闘能力と知識を持ったモブリットだ」

リヴァイ「……あれはモブリットじゃねえ」

エルヴィン「勿論、『ハンジの知っているモブリット』だから、微妙に違う」

エルヴィン「だが、規律に忠実で実直、無茶もしない」

エルヴィン「巨人への興味はハンジより低いが」

エルヴィン「兵士としては、理想的だと思わないか」

リヴァイ「……兵団から外せねえのか」

エルヴィン「ハンジは戦えなくなったわけではない」

エルヴィン「モブリットを演じるようになっただけで、戦闘能力は同じだ」

エルヴィン「調査兵団は人員不足だ。戦える人間を開拓地に放り込むのは、大きな損失だよ」

リヴァイ「…………」

エルヴィン「辛いだろうが、上手くやってくれ」


今日も分隊長が見当たりません。

見かけたような気がしますが、きっと夢でしょう。

訓練にもいないし、分隊の皆も見ていないと言います。

無理に探さなくて良いと言われましたが……

ハンジ「分隊長を見ませんでしたか?」

以上です。投稿ミス多くてごめんね

このSSまとめへのコメント

1 :  森宮野原   2017年01月15日 (日) 10:04:56   ID: im8Tl_Q8

後半の内容が掴めなかった・・・すまない

2 :  呉   2017年01月15日 (日) 10:39:22   ID: im8Tl_Q8

モブリットが死んでたということかなww

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