春香「え?千早ちゃんの>>7が>>2?」【安価は命より重い】 (89)

春香「え?千早ちゃんの>>7>>2?」

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できた

薫製

春香「え?千早ちゃんの燻製ができた?」

P「待て、春香!」

春香「?」

P「見ちゃ駄目だ!」

春香「?プロデュ―――――」

プシュウウウウウウ

春香(大きなオーブンだなあ)

春香(どうやって事務所の中に入ったんだろ?)

春香(何故だが、私は)

春香(妙にゆっくりと、そんなことを考えてました)

燻製と化した千早「」

P「春香ぁ!」

春香「・・・・・・・・!」

P「目を開くなよ!?絶対に開くんじゃないぞ!」

P「小鳥さん、救急車を、」

P「いいえ、警察を!」




春香(・・・・なに、あれ?)

雪歩「」バタ

真「雪歩、しっかり!」

亜美「なななんあなななななちちはやおおお姉ちゃんがあああああぁぁぁぁ・・」ジョワ・・・

やよい「どうしたんですか?千早さんが、どうかしちゃったんですか!?」

伊織「やよい・・・!こっちへ行きましょう、ね・・・?」ブルブル

貴音「!!」クチモトヲオサエテハシル






春香「・・・・・・・、」

>>72は適当にやるからレスは消費してていいよ

春香(プロデューサーさんに目を押さえられちゃってます、天海春香です)

春香(でも、一瞬見えた光景は、)

春香(まるで目の前で見てるみたいに、目蓋に焼き付いてる)

春香(オーブンの中に横たわってた、人間みたいな、)

春香(ううん、人間だった)

春香(水分という水分一滴まで無くなった、ミイラ)

春香(燻製と化した、千早ちゃんだった)

春香(ただでさえ細かった身体今では小突けば折れてしまいそう)

春香(身体中の肉が、薄っぺらく、骨に張り付いちゃってる)

春香(長くてまっすぐで、とてもきれいだった髪)

春香(ちりちりになって、ぼろぼろ)

春香(燻製って煙だけど、この熱じゃ無理もないよね)

春香(・・・苦しそうな顔)

春香(きっと、生きたまま放り込まれたんだろうなあ)

春香(・・・・ふしぎだなあ)

春香(燻製って60分で終わるけど)

春香(人間大のサイズができるとは思えないよ?)

春香(それにあんなオーブン、どこで売ってるんだろう?)





春香(・・・・そして何より)

春香(私、何でこんなに冷静なんだろう?)

春香(・・・・・・うそつきだね、私)

春香(わかってるよ、でも・・・)

春香(あんまり、納得はしたくないかなあ)

春香(オーブンから溢れ出た煙)

春香(その中に混じった、燻製と化した千早ちゃんの香り)





春香(・・・・・・いいにおいだなあ)

しばらくして

事務所の外




春香「・・・・・・、」




あずさ「・・・律子さん、春香ちゃん」

律子「何ですか?あずささん」

あずさ「ただ、泣いちゃったりもせず、ああやってぼーっとしてるんです・・・」

律子「そっとしておいてあげましょう」

律子「私たちにできることといえば、そのくらいです」

律子「・・・・なにより、私も、ちょっと・・・」

あずさ「・・・・そう、ですね」



春香(ああー・・・・・、)

美希「春香、様子が変なの・・・」

響「・・・きっと、嗚咽をこらえてるんだぞ」

響「千早が・・その・・死んじゃったんだ・・・!」

響「一番悲しいのは、親友の春香に決まってるさー!」




春香(深呼吸って、こんなに気持ちが良いんだね)

春香(吸って、吐くたびに、胸の中がいっぱいになっちゃう)

春香(みんな、なんとも思わないのかなあ?)

春香(スモークチップのさわやかな香りに)

春香(肉のうまみをそのままにおいにしたみたいな、重い香り)

春香(でも、脂ぎったりとかは全然なくて、)

春香(本当に、おいしさみたいなのだけが詰まってるかんじ)

春香(なんて、いうか・・・)





春香(・・・・・おいしそうなにおいだなあ・・・!)







P「とりあえず、今日と明日は、仕事はみんなキャンセルした」

P「・・・みんな、それぞれ、ゆっくり休んでくれ・・・」

P「明日から警察が入るみたいだから、荷物は持って帰れよ」

P「・・・・・、」





春香「・・・・あの、プロデューサーさん」

P「どうした、春香」

春香「・・・その、あの、」

春香「警察の人が入るのって、明日からですよね」

P「ああ・・・そうだ」

春香「・・・今日、事務所に泊まらせていただけませんか?」

P「!!」

春香「私だって知ってます、本当は駄目だって」

春香「犯人が誰なのか、探す邪魔にもなっちゃうって」

春香「でも・・・・」

春香「でも、千早ちゃんの側にいてあげたいんです!」

春香「たとえ、変わり果ててしまっても・・・」

春香「千早ちゃんは私の友達ですから!」

P「春香・・・・」

P「・・・・・・」

P「・・・・ほら、これだ」

春香「え?これって、事務所の鍵ですよね?」

P「俺はうっかり鍵を落としてしまった」

P「春香はそれを偶然に拾ってくれた」

P「そういうことにしよう、な?」

春香「・・・プロデューサーさん!」



春香(計  画  通  り)

春香(だ…駄目だ、まだ笑うな…こらえるんだ…し…しかし…)

春香(ふふふ、ちょろいなあ)

春香(さて、いろいろ準備しなきゃ!)





貴音「・・・・・・、」



春香(こんにちわー)

春香(今日はいっぱい買ってきちゃいましたよー)

春香(だって・・・・)

春香(一つの食べ方じゃ飽きちゃう・・・でしょう?)

あれ、今日ピーになったところあった?

というより常日頃からやれってことかありがとう

春香(まあちょっとくらいたべっちゃっても、千早ちゃんなら許してくれるよね)

春香(だって私たち・・友達だもんげ!)

春香(マゼランの航海で生きてた人はみんな友達を食べたって言うし)

春香(江戸時代の飢饉でもご近所さん同士食べあったって言うし)

春香(千早ちゃんは食べちゃいたいほど可愛いしね!)

春香(ギリシャ神話だとザクロ味って言うし)

春香(最近の研究だと染色体異常おこすらしいけど・・・)

春香(どんな味かなあ!)

春香(・・・良かった!)

春香(オーブンがしまってて、千早ちゃんが中だ!)

春香(風味も香りも逃げてないよ、これなら!)


ガチャリ


春香(ああ、やっぱりいい香り!)

春香(やわらかくて、包まれてるみたい)

春香(スモークチップはリンゴかな?鶏肉だとか、白身魚に使うらしいけど)

春香(確かに、千早ちゃんもあんまり油がなさそうだしね!)

春香(じゃあ最初は、小指あたりを・・・)ポキ

春香(それじゃ、いただきまーす!)

・・・・・・

春香(・・・・・・、)

春香(やっぱりおいしい!)

春香(でも、ちょっとこれじゃ物足りないなあ)

春香(だいぶ長くやっちゃってたみたい)

春香(一般的な燻製って言うよりは、干物に近いかな)

春香(身は締まってるから、しゃぶっただけですごいよ)

春香(熱い肉の汁が、口の中いっぱいに広がってくるよ)

春香(でも、身が固い上に、千早ちゃんは痩せ型だからなぁ・・・)

春香(骨も抜いてないし、これじゃあ・・・)

春香(とりあえず、一番肉付きの良さそうな、むn・・・じゃない太ももを見てみよう)

春香(・・・・・んん?)

春香(ちょっと揉むとわかるけど、完全に全部硬いわけじゃないみたい)

春香(切って見ようか)

春香(じゃーん、ホームセンターで売ってた斧でーす!)

春香(間接ごと切っちゃえば、後が楽だもんげ!)

春香(コツは斧を担ぐように振り上げた後、スナップをきかせて斧の重さで断つことだよぉ)

春香(えい!)

春香(・・・・!)

春香(うーん、骨が崩れてたせいで、間違えちゃったなあ)

春香(私ってドジだなあ!)

春香(でも、この硬さはこれだね!)

春香(じゃーん、料理用のかんなだよ!)

春香(鰹節とかはこれで削るんだ!)

春香(うんうん、ちょうどいい感じに薄く削れたね)

春香(どれどれ、味も見てみようねー)パク

春香(・・・・・・)



春香(・・・・)

春香(ううっ・・・)

春香(肉の味がギンギンに染みてやがるっ・・・!)

春香(あ、ありがてぇっ・・・)

春香(涙が出るっ・・)ボロボロ

春香(犯罪的だ・・・うますぎる・・・!)

春香(ただひたすら真っ直ぐなおいしさ、肉の味!)

春香(焼きたてのベーコンを、何枚も何枚も固めたみたいな、そんなおいしさ!)

春香(噛めば噛むほど味が出てくる・・・!)

春香(そう、辛いこといっぱい乗り越えて、それでも歌ってきた・・・まるで千早ちゃんの味!)

春香(すごいよこの燻製!さすが私の千早ちゃん!)

春香(千早ちゃんの燻製は革命〔レボリューション〕だよ!)





貴音「・・・・そうですか」

貴音「それは真、良きことです」

春香「!?」

春香(なああああああなんで貴音さんがここここに?)

春香「ちちちちちち違うよべべべつに千早ちゃんを食べてなんかないよちょっと死姦的ななにかだからけしてやましくは」

貴音「・・・・春香」



貴音「塩胡椒で揉んでみなさい」

春香「!!??」

春香(どういうことなの?どういうことなの!?)

貴音「さあ、早く」

春香「は、はい・・・」パク

春香「・・・・・、」




春香「美味すぎる!」

貴音「でしょう?」

春香「シンプルかつ大胆な味付け、なんてすごい・・・!」

春香「・・・でも、なんで貴音さんが?」

貴音「・・・・・・簡単な話です」




貴音「千早をそうしたのは、私・・・」

貴音「いえ、私たちだからです」

春香「!!」

春香「・・・どうして?」

春香「どうして、こんなことを・・・?」

貴音「・・・・知ってましたか?」

貴音「半年もまえから、千早の仕事が減っていったのを」

春香「え!?うそでしょ!?」

春香「だって、CDの売り上げも、ソロライブも、私よりずっとすごかったよ!?」

貴音「仕事がなかったのではありません」

貴音「仕事を断っていたのです」





貴音「末期のがんだと知らされてから・・・」

春香「聞いてないよ・・・そんなの、これっぽっちも聞いてないよ・・・」

貴音「私も、聞いたのはつい数ヶ月前です」

貴音「・・・・千早は、真剣に思いつめてました」

貴音「自分が死んでしまったら、春香はきっと立ち直れないだろうと」

貴音「春香は、親友だからと」

貴音「そして何より、『一緒に』トップアイドルを目指すこと、果たせそうにないことを」

春香「・・・・だったら」

春香「だったら、言ってよぉ」

春香「親友なら、言ってよぉ・・・千早ちゃん・・・」ボロボロ

貴音「親友だからこそ、ですよ、春香」

春香「・・・・?」

貴音「千早は考えていました」

貴音「どうすれば、自分が死ぬことで春香に与えられるショックをやわらげられるか」

貴音「どうすれば、死んでしまっても、あなたと共にいられるか」

春香「その方法が・・・・?」

貴音「ええ」

貴音「燻製になることだったのです」

貴音「千早は、だから私に相談したのでしょう」

貴音「・・・・千早を殺すに等しい行為には、事務所の皆はやさしすぎる」

貴音「私と千早はずっと研究に研究を重ねたのです」

貴音「春香、あなたが心奪われ、悲しみを心の奥底へ追いやれるだけの燻製を求めて」

貴音「千早が、永遠にあなたと共にあるための燻製を、作るために」」

春香「・・・・・・・・、」

春香「千早、ちゃん・・・・・、」

貴音「私の話は終わりです」

貴音「千早の魂が残した、究極の燻製を、どうか味わいなさい・・・・」





春香「・・・・・そんなの、」

春香「・・・・・そんなの、駄目だよ!」

貴音「!?」

春香「千早ちゃんの気持ちはうれしい、でも・・・・」

春香「私一人じゃ違うんだよ!」

春香「千早ちゃんだって、トップアイドルにならなきゃ!」

貴音「・・・気持ちはわかります」

貴音「ですが、千早は、もう・・・」

春香「まだここにいるよ」

春香「千早ちゃんは」



燻製と化した千早「」



貴音「・・・・いいえ、それは千早ではありません」

貴音「歌も、踊りも、表情も、失ってしまったのですから・・・」

春香「あるよ!」

春香「千早ちゃんだけの、とっておきが!」



貴音「・・・・・!!」

春香「千早ちゃんの残してくれた、この味が!」

貴音「・・・・・・、」

春香「アイドルって・・・みんなを、笑顔にできる存在だよね?」

春香「だったら、千早ちゃんはまだなれるよ!」

春香「いいや、私がしてみせるよ!」

春香「トップアイドルに!」

貴音「・・・・・あなたは」

貴音「この千早を、誰からも愛される存在にしようというのですね」

春香「うん!」

春香「だって・・・、」

春香「私たち、友達だもんげ!」

春香(大丈夫だよ、千早ちゃん)

春香(千早ちゃんの夢は、きっと私が叶える)

春香(千早ちゃんが望んだように、私、泣かない)

春香(だから・・・・、)

春香(だから、見守ってほしいな)





燻製と化した千早「」

終わりです
いろいろコメントしてくれたり読んでくれてありがとう
>>72が鉄壁でよかったです
また近いうちにやりたい

言い忘れてた
少々狂気じみていたので不快感を覚えた人がいたらすみません


少々……だと?(゚A゚;)ゴクリ


少々……だと?(゚A゚;)ゴクリ

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