兄「頼めば何でもしてくれる妹」(409)

兄「最近になって気付いたけど、妹が俺の頼み事を断った試しがないんだよな……」

兄「どれぐらいのお願い事まできいてくれるか、一週間の間、試してみよう」

兄「一日目は>>2を頼んでみるか」

オムライスを作ってもらう

兄「おーい、妹」

妹「ん? 何、お兄ちゃん?」

兄「俺さー、ちょっと腹減ったんよ。何か作ってくんない?」

妹「……そうなの? でも、もうすぐしたらお夕飯だよ。ちょっとだけ我慢したら?」

兄「いや、我慢とかムリムリ。腹減って死にそうだもん。だから、今、食いたい。作ってよ」

妹「……ん、もう……仕方ないなあ。わかったから。でも、簡単なものだけだよ。あと、少ししか作らないからね」

兄「あー、うん。そんでいいわ。頼んだ」

妹「うーんと……何作ろうかな……」トコトコ

妹「冷蔵庫には……どれどれ」ガチャッ

妹「……うどんに野菜……あと豚肉……」

妹「お兄ちゃん、焼きうどんでいい?」


兄「え? やだ」

妹「何で? 私の作る焼きうどん、美味しいよ?」

兄「いや、だって今、そんな気分じゃねーし。何か、飯食った! って感じのがいい」

妹「じゃあどんなのよ?」

兄「あ、オムライス食いてーわ。オムライス作って」

妹「オムライスって……ご飯炊かないとダメじゃん」

兄「炊いてよ。今、俺、オムライスしか食いたくないから」

妹「えー……」

妹「だってオムライスって……結構めんどくさいんだよ」

兄「いや、俺はもうオムライスしか食わん。だから、オムライス作って」

妹「……わかった。じゃあご飯炊くから、一時間ぐらい待っててよ」

兄「えー……一時間も?」

妹「だって、今から炊くんだもん。しょうがないでしょ」

兄「そんな待てねーよ。俺、待ってる間に腹減って死ぬって。ムリムリ」

妹「ごめん。でも、待って。急いで炊くから。三十分ぐらい待って。それだけでいいから」

兄「ヤダ、待てない。今すぐ食いたい。頼むって。出来るだけ早く作ってくんない? な、お願いだから」

妹「んー……」

妹「……じゃあ、ちょっとコンビニまで行ってパックのご飯買ってくるから。それなら、多分作るまでそんなにかかんないはず」

兄「ホントか!? 悪いな、妹。サンキュー♪」

妹「ん……まあ、喜んでくれるんなら……別にいいけど……」

兄「あー、もう、感謝感激雨あられだぜ。じゃ、俺、待ってるから。急いで作ってくれよ」

妹「うん……。待ってて」トタタタ……


ガチャッ、バタン


兄「さてと……。俺はゲームでもして、暇を潰すか……」トコトコ

【数分後】


ガチャッ

妹「ただいまー」

\ おう、お帰りー /

妹「ついでにウィンナーとキムチ買ってきたよー。お兄ちゃん、好きだったでしょ?」

\ あー、うん。ちょいピリ辛になってうまいんだよなー。でかしたぞ、妹ー /

妹「まあ、それぐらい覚えてるからさ」エヘン

妹「じゃあ、今から急いで作るから、もうちょい待ってね」

\ おーう。あ、それと今、ボスだから、もう話しかけんな、死んでまう /

妹「あ、うん……。ごめん」


妹「……えと……早く作らないと」トタタタ

【調理後。兄の部屋】


コンコン

妹「お兄ちゃん、オムライス出来たよー」

兄「お、サンキュー。ああ、でも、悪いけど、ちょっとそれこっち持ってきて。今、いいところで手が話せないから」ピコピコ

妹「あ……うん……。えと……じゃあ、お盆に乗せてこっちに持ってくるね」

兄「おう。頼んだ」ピコピコ

妹「うん」トタタタ

コンコン

妹「お兄ちゃん、持ってきたよー」

兄「あ、うん、ありがとな。こっちまで運んで」ピコピコ

妹「じゃあ、開けるね」

兄「おう」ピコピコ


ガチャッ


妹「はい、お兄ちゃん。特製オムライス。ついでにお茶も一緒に持ってきたよ」

兄「サンキュー、サンキュー。マジ、気のきく出来た妹だわ、お前」ピコピコ

妹「でしょー♪」ニコッ

【数分後】


兄「あー、もう、クソッ! もう一回だ!」ピコピコ


妹「…………」


兄「このボスだけ強さおかしいんだよな、全くよお!」ピコピコ


妹「……お兄ちゃん、早く食べないと冷めちゃうよ」ボソッ……


兄「あー、もう、今はムリ! 後な、後! こいつ倒してから! お前だって、見てりゃわかんだろ、そんぐらい!」ピコピコ


妹「……ごめん」ボソッ

【更に数分後】


兄「あー、もう! これで何回コンテニューしてんだっつーの!」ピコピコ

妹「…………」


兄「クソッ! またかよ! おい、ちょっと妹。お前もクリアすんの手伝ってくれ。ほい、これ、2コン」ポイッ

妹「え? 手伝う? いやでも私、このゲームした事ないし……」

兄「いいから、俺の言う通りにキャラ動かしてくれりゃそれでいいから」

妹「え、でも……」

兄「じゃ、早速始めるぞ。このボタンが攻撃で、これが防御な。最初は隅の方にじっとしてればいいから。とにかく死なないでくれればそれでいい。わかったな?」

妹「え、ちょっと待って、どれが攻撃でど」


GAME START!


妹「」

【更に数分後】


兄「あー、もう。へったくそだな、お前……。やる気失せたわ、もう」

妹「ご、ごめん……」シュン

兄「結局、クリア出来なかったし。あーあ、マジ最悪だっつーの」

妹「うぅ……」シュン

兄「オムライスも、もう冷めてるしさあ……。ちょ、お前のせいだから、これ、電子レンジで温めてきて」

妹「あ、うん。すぐ行く……!」タタタタッ

兄「全くよお……」ハァ……

妹ちゃんかわいそう…

【更に数分後】


兄「」パクッ、モグモグ


妹「……えと……お兄ちゃん、美味しい?」ドキドキ


兄「ん、まあまあ」モグモグ


妹「……」ホッ……


兄「ごちそう様っと。ん、作ってくれてありがとな、妹」

妹「あ、ううん! 大丈夫!」

兄「じゃ、このお皿。台所に持ってって洗っておいて。頼んだ」

妹「うん!」

兄「サンキュ、サンキュ。悪いな。感謝するわ」

妹「ううん♪ 別にいいよ」トタタタ

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ーーーーーーーーー
ーーーーー


兄「とまあ、こんな感じだったな、昨日は」

女「……あのさあ、一つだけいい?」

兄「何?」

女「……ひょっとしていつも妹ちゃんに対してそんな態度とってるの?」

兄「え? そりゃそうだけど。だって妹だし」

女「妹だしって……」

兄「兄弟なんてそんなものだって。妹だってその事に対して何も言わないし、それが普通でしょ。ま、一人っ子の女さんにはわかんないかもしんないけどさ」

女「そういう問題じゃないと思うんだけど……」

兄「で、まあ、物は試しって事で今日もお願いしてみようかと思うんだけど」

女「……何かもうあまり聞きたくない」

兄「何で?」

女「」ハァ……

兄「?」

女「わかった。とりあえず聞いてあげる。で、今日は何をお願いするつもりなの?」

兄「今日は>>18をお願いする予定かな」

ひざに乗ってもらう

腹をわって話してもらう

女「え?」

兄「ん?」

女「……意外だわ」

兄「なにそれ。一体どんなお願いをすると思ってたの」

女「ああ、うん……。いやね、普通にまた何か頼み事をするんじゃないかと思ってたから」

兄「それは昨日お願いしたから、今日はちょっと趣向を変えて」

女「うん……。そうね。それはいいと思う。妹ちゃんにとっても兄君にとっても」

兄「でしょ? 妹も思春期真っ只中だから。普段は言いにくい事とかもあるかもしれないし」

女「そうだね、うん。かなりあると思うよ。私の勘だけど」

兄「そう?」

女「うん。だから、そのお願いは是非ともやりなよ。忘れないようにね」

兄「ん。そうするよ」

【家】


兄「ただいまー。おーい、妹。帰ってるかー?」

妹「うん。帰ってるよ。お帰り」トタタタ

兄「実はさ、今日もお前にお願いがあるんだけど」

妹「お願い? 何?」

兄「今日一日は、お互い腹を割って話さないか」

妹「は?」

兄「お前もさ、一つか二つぐらいは、何かこう俺に言えない様な、ぐっと腹に抱えてる事とかあるだろ? それを今日は話し合おうと思ってな」

妹「……意味わかんないんだけど」

兄「まあ、そう言うなって。とにかく今日一日はお互い腹を割って話そうぜ。頼むわ」

妹「……なんだかよくわかんないけど……でも、お兄ちゃんがそう言うなら……。私は別にいいけど……」

兄「うんうん。ものわかりが良くて助かるぜ」

兄「じゃあそうだな……。妹、お前さ、何か俺に言いたい事とかある?」

妹「言いたい事?」

兄「うん。普段言いにくい様な事とかな。今日はちょっと話してみ」

妹「うーん……」

兄「…………」

妹「急に言われても思いつかないんだけど……」

兄「まあ、そっかもな」

妹「……何か思いついたら言うね」

兄「おう。頼んだ」

妹「ところで、お兄ちゃんは何かないの? 私に言いたい事とか」

兄「俺? なんもねーよ。お前には言いたい事を全部言ってるし」

妹「隠し事とかもしてない?」

兄「何も。隠す様な事もねーし」

妹「ふーん……」

妹「そっか……// そうなんだ」

兄「なんだよ、お前、気持ちわリーな。何一人でにやついてんの?」

妹「え? う、ううん。にやついてなんかないし!」

兄「変な妹だな、おい」

妹「変じゃないってば!」

【一時間後】


コンコン

妹「お兄ちゃん、入っていいー?」

兄「ん、いいぞー」カタカタ

妹「あれ、パソコン? 何してるの?」

兄「ネットサーフィン」

妹「お兄ちゃん、それもう死語だから。ドヤ顔して言うと恥かくよ……」

兄「マジで!?」

妹「マジで」コクン

兄「で、お前は何しに来たの?」

妹「んー……別に何となく。お兄ちゃん、何してるのかなって」

兄「あ、そう」

妹「……勝手に本棚の漫画、読んでいい?」

兄「いいぞ。ただ、後できっちり戻しとけよ」

妹「わかってる。ついでにベッドも借りるからね。寝転んで読むから」

兄「えー……」

妹「じゃあ床で読む」

兄「そうだな。そうしろ」

妹「お兄ちゃんのケチー」

兄「ケチで結構。お前にベッドは使わせたくないし」

妹「んー……ベッドが良かったのに」

兄「漫画読ませてやってるだけ、感謝しろ」

妹「ちぇー……。はーい……」

妹「あ、それでさ、お兄ちゃん」

兄「ん? なんだー?」

妹「あれからさ、ちょっと考えたんだけど」

兄「おーう」

妹「お兄ちゃんに言いたい事とか特にないから」

兄「そーか」

妹「うん」

兄「つまんねーやつだな、全く」

妹「んな事言われても……ないものはないんだし」

兄「まあ、いっか。俺も特にない訳だし」

妹「だよね」

兄「あ、じゃあ、ついでにもう一個頼むわ」

妹「何?」

兄「膝の上に乗って」

妹「へ?」

妹「膝の上って……何で?」

兄「すげー、何となく。女の子に膝の上に乗られた事とかないから、どんな感じかなってふと思って」

妹「いや、でも、お兄ちゃん。流石にそれは……。私たちもう高校生と中学生だし。ね?」

兄「いや、でもさ。例えば俺に彼女が出来たとするじゃん?」

妹「彼女……。出来たの?」

兄「ん。いや、全く。例えばの話だし」

妹「だよね。お兄ちゃん、モテないし」

兄「不思議な事にな」

妹「ううん、当たり前だから。お兄ちゃん、大して顔よくないし、性格もいいって訳じゃないんだから」

兄「んな事ねーよ。俺の周りには恋に臆病な女の子が多いだけだっつーの」

妹「まあ、好きに言ってればいいんだけど」

兄「で、話を戻すけど、もしも彼女が出来た時、やっぱり色々と触れあう訳ですよ。ボデータッチをする訳ですよ」

妹「……まあ、そうなんだろうけどさ」

兄「お前もさ、彼氏とか出来たら、色々と触られる訳ですよ。胸とか尻とか揉まれる訳ですよ」

妹「」フッ

妹「それはないかな」

兄「触らせない女はモテないと思うけどな」

妹「そんなモテ方したくない」

兄「まだまだお子ちゃまですなあ」

妹「なに言ってんの、もう」

兄「とにかくまあ、そういった時に備えてちょっとお前で予行演習しようと思って」

妹「そんなんヤダ」

兄「そこを何とか。頼むわ」

妹「……ヤダ」

兄「これだけ頼んでも?」

妹「……うん。ヤダ……」

兄「あっそ。ならいいわ」

妹「え……」

兄「嫌なんだろ? だったらもういいって。別にそこまで無理にとは言ってないし」

妹「う、うん……。そうなんだけど……」

兄「さーてと、ネット見るのも飽きたし、俺はもう夕飯までちょっと寝るわ。電気消すから、お前、自分の部屋に戻って」トコトコ

妹「え、ちょ、ちょっと待ってよ。お兄ちゃん」

兄「ほいっと」パシッ


フッ……

フワッ

【暗闇の中】


兄「」ゴロン

妹「ちょっと、お兄ちゃん。まだ私、漫画読んでたのに……」

兄「知らねーよ、んなもん。ここは俺の部屋なんだから、お前の都合に合わせる必要なんかねーし。いいからさっさと出てけって。邪魔だから」

妹「あ……。う……」シュン

兄「あと、漫画は持ってくなよ。持ち出し禁止だからな。ほら、早くしろよ。目障りだし、耳障りだから」

妹「あ、ご、ごめん、お兄ちゃん。怒らないでよ」オロオロ

兄「うっさい。いいから出てけってもう。邪魔、邪魔」

妹「うぅ……」

妹「あ、あの、お兄ちゃん。わかったから」

兄「は? わかったって何だよ?」

妹「ひ、膝の上に乗るから。だから……怒らないで。ね……?」

兄「……乗るから、とか言われてもさあ。何それって感じなんだけど」

妹「お、お兄ちゃんの膝の上に乗せて。ね、乗せて、お願い。だから、お兄ちゃん、許して」ユサユサ

兄「触んな」

妹「」ビクッ

兄「」ムクッ……

兄「……しゃあねーな。きちんと乗れよ。俺がいいって言うまで動くなよ」

妹「う、うん! すぐ乗るから待ってて!」パアッ

妹「……その、ちょっと重いかもしれないけど……」

兄「いいから早くしろって」

妹「ご、ごめん!」ビクッ

妹「」ソーッ

妹「」チョコン


兄「ふーん……」
妹「……//」ドキドキ

兄「あ、もういいわ。重いからどいて」

妹「え? う、うん……」ソッ

兄「……ま、こんなもんかあ。所詮、妹だしな。ついでに言えば色気もないガキンチョだし」

妹「……そう……だよね。……ごめんね、お兄ちゃん」シュン……

兄「はいはい。わかったから。とりあえず部屋から出てってくれ。俺、もうマジでちょっとだけ寝るから」

妹「あ、あの……お兄ちゃん……。まだ……怒ってる……?」ビクビク

兄「別に……。もう怒ってねーよ。ああ、それと一応ありがとな。いい経験になったわ」

妹「それ……ホント……?」オズオズ

兄「お前に嘘ついた事なんか一回もねーだろが」

妹「あ……」

妹「……うん//」ニコッ……

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ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーー


兄「みたいな感じだったかな、昨日は」

女「おおう……」ズンッ……

兄「特に言いたい事とかなかったみたいだし、女さんの勘は外れたね」

女「何でだ、妹ちゃん……。おかしいでしょ、あなた……」ボソッ

兄「?」

兄「いや、だからどこの家でも妹だとか弟の扱いなんてそんなもんだってば。一人っ子の女さんにはわからないかもしれないけど」

女「私がおかしいの? ううん、違うわよね!?」

兄「ま、カルチャーショックってのはあるかもしんないけどさあ……」

女「だから、そういう問題じゃないと思うんだけど。ていうか、兄君、あなた妹相手に何してるの?」

兄「ああ、別に単なる実験だから。どこまで頼めばしてくれるかを確かめる為の。特にそれ以外の意味はないし」

女「最低の自己中ね……」ボソッ

兄「ん? 何か言った?」

女「何も……」

兄「で、今日もまた試そうかと思って。三日目は>>37を頼むつもりなんだけどね」

ksk

爆発

再安価↓1

デート

女「ああ、うん……それならまだ……」

兄「あれ? 妹相手にデートはおかしいとかそんなツッコミは?」

女「なんかそんな話を越えてるから、それはもういいわ」

兄「そう?」

女「ええ、そう。そんな事より兄君」

兄「何?」

女「デートって言ったらデートよ。恋人とする様な感じでしなさいよ」

兄「そりゃもう。わかってるって。きちんとそうするから」

女「だったらもういい。後はもう、好きにすれば」プンッ

兄「何を怒って……あっ(察し)」

女「いや、それ、多分違うから」

【家】


コンコン

兄「妹ー、入るぞー」

妹「あっ、ちょ、ちょっとだけ待ってて!」アセアセ


バタバタ、ドタバタ


妹「お待たせー。いいよー」

兄「ほーい」


ガチャッ

妹「えっと……何か用?」

兄「あー、うん。お前、今度の日曜日空いてる?」

妹「今度の日曜日は……友達と遊びに行く約束してるけど……」

兄「あ、じゃあ、それキャンセルしといて。その日は俺とデートしようぜ」

妹「ふぇっ!?」

つづく

>>37
http://www.imgur.com/rt9RGYW.jpg

むしろ兄を爆発させたい

胸糞だった

もっと愛でてあげて

兄がゴミクズだが妹が良い、続けなさい

妹「デートってお兄ちゃん……。私たち兄妹なんだけど……」

兄「細かい事は言うなっつーの。兄と妹でどっか遊びに行くのぐらい普通だろ」

妹「いやまあ、そうだけどさあ……」

兄「とにかく行くぞ。どこ行きたい?」

妹「その前にお兄ちゃん、別の日に出来ない? さっきも言ったけどその日は友達とカラオケに行く予」

兄「あ、俺、水族館行きたいわ。水族館にしよ。いいよな、それで?」

妹「……お兄ちゃん、別の日にならないかな……?」

兄「いやだ。俺は日曜日が都合がいい。だから、日曜日な。いいだろ?」

妹「……でも、友達との約束のが先だったし……。断らなきゃいけないし……」

兄「頼むわ。俺は日曜日がいいんだよ。だから断ってくれ」

妹「ぅ……。わかった。断っとく……」

【日曜日】


兄「うん。絶好の水族館日和! 楽しみだな!」

妹「そうだね。水族館なんて私も久しぶりだし、ちょっとドキドキする」

兄「よし、なら行くぞ! まずは電車だ!」

妹「うん!」


兄「あ、そうだ。お前、ちょっと手を出せ」

妹「手? こう?」スッ

兄「おう。ほれ」ギュッ

妹「ちょっ///」カアッ

妹「お兄ちゃん、手を繋ぐとか、マジ恥ずかしいんだけど///」カアッ

兄「そうか? 俺はそうでもないけど」

妹「いやいやいや、私は恥ずかしいから! ちょっと、離して///」ブンブン

兄「こんな道の真ん中で暴れるなっつーの! 今日はデートなんだから、手ぐらい繋ぐもんだろが」

妹「そうかもしんないけど、私は妹だし、お兄ちゃんはお兄ちゃんだし。兄妹で手とかはやっぱり恥ずかしいから!///」ブンブン

兄「だから、暴れんなっつーの! 頼むわ、今日は手を繋ぎたい気分なんだから! 大人しく繋がれてくれ! な?」

妹「で、でも///」カアッ

兄「頼むって。それにぱっと見、兄妹なんてわかんねーっつーの。他の人から見たら単なるカップル同士なんだから、そんな気にする事じゃねーって」

妹「だ、だけど……/// うぅ……///」

兄「な、お願いだって。今日一日はデート気分を味わいたいんだわ。だから、手を繋ぐ事ぐらい、別にいいだろ?」

妹「///」


妹「お、お兄ちゃんがそうしたいって言うなら……///」ボソッ

兄「おう。そうか、センキュー! じゃあ、このまま駅まで行くぞ!」

妹「…///」コクッ


兄「丘を越ーえー、ゆこうよーっ、てな! 口笛ー、吹きつーつー♪」スタスタ

妹「……空は澄ーみー、青ー空ー♪///」ボソッ

兄「牧ー場を越ーえてー! ヒャホッイ♪」

妹「……歌おー♪ 歌おー♪///」ボソッ

兄「共に手ーを取りー、ランラララララララ♪」スタスタ

妹「…///」トコトコ

【駅】


妹「」トトトッ

妹「はい。お兄ちゃん♪ 切符買ってきたよ」

兄「おう、ご苦労。じゃあ行くか」

妹「うん♪」

兄「おっと、そうだ。手を出せ」

妹「うん……//」ソッ

兄「ほいなっと」ギュッ

妹「///」

兄「よし、行くぞ。乗る電車はどれだ?」

妹「あっちだよ、少し先に行くからついてきて//」

兄「そうだな。頼むわ」トコトコ

【駅のホーム】


妹「電車が来るまであと10分ぐらいあるね」

兄「10分かあ……だりーなあ。つか、歌ったせいで喉も乾いたし……」

妹「あ、なら私、自販機で飲み物買ってくるね。お兄ちゃん、何がいい?」

兄「コーラ。ペプシの方な」

妹「うん。じゃあ、買ってくるからちょっと待ってて」

兄「おう。ダッシュな、急げよ」

妹「わかってる♪」タタタタッ

【水族館】


兄「おーし、着いたぞー!!」

妹「着いたよー!」


兄「じゃあ、早速見て回るか!」

妹「うん♪」

兄「じゃあ、早速、入場券買ってきてくれ」

妹「わかった。待っててね♪」トトトトッ


兄「急げよー! アシカとペンギンは待ってくんねーからなー!」

妹「うーん♪」トトトトッ

【数分後】


妹「お待たせー、お兄ちゃん。買ってきたよー」トトトトッ

兄「うーん……」

妹「?」

兄「おい、妹」

妹「……え。……ど、どうしたの、お兄ちゃん、急に? 私、ひょっとしてそんなに買ってくるの遅かった……?」アセアセ

兄「いや、その前に重大な事に気が付いた」

妹「……?」

兄「腹が減ってる。だから、先に飯を食いたい。水族館はその後にしようぜ」

妹「あ……うん。わかった。えっと……じゃあコンビニに行って何か買ってくる?」

兄「バカか、お前。何言ってんだ。デートっつったら小洒落た店でイタ飯でも食うのがデートだろが。だから、近くにいい店ないか携帯で探してくれ。頼んだ」

妹「わ、わかった。待ってて」アセアセ

【レストラン】


妹「……ここで良かった、お兄ちゃん?」ドキドキ

兄「おう。バッチリだわ。流石、俺の妹。俺の好みをよくわかってる」

妹「ま、ね//」エヘッ

兄「ここなら、水族館からも近いし、いい感じだよな。かなり使えそうだわ、ここ」

妹「雰囲気はいいよね。後は料理が美味しければいいんだけど……」

兄「こればっかりは、食ってみないとわからんからなあ……。お、きたきた」

兄「いただきまーす!」

妹「いただきます」


兄「」パクッ、モグモグ……

妹「」パクッ、モグモグ……


兄「ん……まあ、こんなもんかな。悪くはないわ」

妹「んー……だね。特別美味しいって訳じゃないけど、それなりに美味しい。いいんじゃない?」

兄「だな。よしっ、ここちょっと覚えとこ」

妹「また来る時に使うの?」

兄「ん。まあな。デートの時以外、こんな店入らないだろうから。多分、ツレと行くような時は、すぐ近くにあった中華料理の店に入るだろうし」

妹「私は別に、ラーメンとかでも良かったのに。お兄ちゃん、そっちの方が好きでしょ?」

兄「バカ野郎。今日はデートだって言っただろ。ラーメンじゃ幻滅されちまうかもしんねーだろが」

妹「お兄ちゃん相手に幻滅する訳ないじゃん。そっちこそ何言ってんの」クスッ

兄「ん? ああ、それ勘違い。別にお前の話はしてないから」

妹「え?」

兄「今日はデートの予行演習だから。その内、女さんでも誘おうかなと思って」

妹「……は? え、ちょっと何言ってんの、意味わかんないんだけど?」

兄「だーかーらー、女さんを誘ってデートにでも行こうかなって話。お前も女さん知ってるだろ? いっこ先輩の」

妹「……あの、髪の長い美人さんだよね? 知ってるよ。でも何でデートとかそんな話……」

妹「お兄ちゃん……。私……何にも聞いてないよ……?」

兄「だって、別にお前に言う必要なんかないじゃん。何でいちいち俺がお前に報告しなきゃいけないんだよ? そうだろ?」

妹「…………」

ちょっと兄のタマ奪ってくる

兄「向こうもなんか、俺に気がありそうなんだよねー。だから、丁度いいかなって」

妹「…………」

兄「だけど、初デートとかで恥かきたくないじゃん? だから、その代わりにお前を誘った訳。練習役な」

妹「……そう、なんだ」

兄「お前にとっても練習になるし、別にいいじゃん? 男にデートに誘われた時、役に立つだろ?」

妹「…………」

兄「ま、お前、結構可愛い方だし、誘ってくる男なんてその内うじゃうじゃ出てくるわ。……俺と違ってな。羨ましい限りだねー、本当。神様も不公平だよなー、同じ兄妹だってのに」

妹「……私、男の子から誘われてもどうせ断るだけだし」

兄「んな事、言ってるの今だけだっつーの。純粋な年頃なんでちゅねー、妹ちゃんは」

妹「……知らない」ボソッ

【食事後】


兄「ふー、食った食った。満足満足」

妹「…………」モソモソ……

兄「おーい、お前いつまで食ってんの? 早く食べ終えろって」

妹「……うん。ごめん……何か食べる気なくしちゃったから……」モソモソ……

兄「」ハァ……

兄「たったそれだけで腹ふくれたのか? 普段、家でもっと食ってるだろ」

妹「……だよね」モソモソ

兄「つーか、あんま遅いと先に行くぞ、俺。早くしろって」

妹「……!?」

妹「あ、ま、待って! すぐに食べるから」ムグムグ

兄「残すなよ、勿体ないから」

妹「うん。大丈夫! だからもうちょっとだけ待って。置いてかないで!」ムグムグ、ムグムグ

兄「あと五分以内な」

妹「う、うん!」アセアセ

【水族館】


兄「さーて、さて、まずはペンギン見るぞー!」

妹「……うん」

兄「つーか、お前、飯食ってから元気無さすぎ。普通、逆だろ?」

妹「……あ、えと、ちょっと……疲れちゃった?」

兄「まだなんもしてねーっつーの」

妹「だよね……」

兄「まあ、疲れたんならそっちの休憩コーナーで休んでたらどうだ? その間、俺、一人で見てるから」

妹「え? あ、ううん。私も一緒に見る」

兄「疲れてるんじゃねーの?」

妹「何か元気になってきたから平気」

兄「意味わかんね」

妹「……あはは…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーー


兄「とまあ、昨日はそんな感じで」

女「……言う言葉がないね」ハァ……

兄「?」

女「ちなみにその後は……仲良く水族館を見て回ったの?」

兄「ああ、そりゃもう。最初、なんかノリ悪かったんだけど、その事を注意したらすぐに直ったんで。我が妹ながら、出来のいい妹だなと」

女「ちょっと良すぎだよね……。うん。色んな意味で……」

兄「ああいう妹を持つと兄は苦労するんすけどねえ……」シミジミ

女「それ、本気で言ってる? マジで?」

兄「で、まあ、今日も例の如く、どこまで頼みをきいてくれるのか試そうかと」

女「むしろ、それ、私も知りたい。妹ちゃん、どこまで甘いの、こいつに?」

兄「こいつ?」

女「…………」

兄「あれ? 今……」

女「で……四回目の今日は何を頼むつもりなの?」

兄「……ああ、えっと……今日は>>66で」

かそう

一緒にお風呂

女「はあ!?」

兄「おおう……」

女「兄君、ちょっといい? ロリコンの上、シスコンなの、君? 犯罪だよ、それ」

兄「いや、流石にこれは俺もないかなと……」タジタジ

女「どーだか……」ジトーッ

兄「いや、そうじゃなくて」

女「うん?」

兄「流石にこれはお願いをきいてくれないだろうと」

女「…………」

兄「そうしたら、この実験も終わる訳だし。でしょ?」

女「……まあ、普通に考えればそうなんだけど……」

女「うーん……」

女「じゃあ、先に一つ聞くけどさ、兄君」

兄「何?」

女「もしも妹ちゃんが、いいよ、って言った場合、君、本当に一緒に入る気?」

兄「……うーん」

女「悩むのか」

兄「でもまあ、相手、妹だし。欲情はしないと思うんだけど」

女「そりゃそうだろうけど……で、入る気?」

兄「流石にそれは恥ずいかなあ、俺が……?」

女「……不安だ。そのお願いやめといたら」

兄「考えとく」

女「前言撤回。やめときな。絶対に」

【自宅】


兄「おーい、妹ー」

\ ん? なーにー、お兄ちゃん? /

兄「今日、一緒に風呂に入らねーか?」


ガタッ、ガタタタッ!!


兄「?」

\ なななななにを言い出すの、急に! /

兄「いや、今日、親父もお袋もいねーじゃん? だから」

\ だからって、おおお風呂はまずいでしょ! /

兄「頼むって。なあ、お願いだからさ」

\ でででででも! /

【部屋から出てくる妹】


ガチャッ……

妹「……//」

妹「全く、急に何を言い出すの……。びっくりして読んでた本を落としちゃったじゃない……//」

兄「いや、ほら、俺もう高校生だろ? そんでお前、中学生じゃん?」

妹「だから、まずいんでしょうが……」

兄「違う違う。高校生って事は、そろそろ俺も童貞を卒業していい頃だと」

妹「何言い出すの、急に、もう!///」

兄「いいから、黙って聞け。つまりだ」

妹「……うん。てか、やっぱり童貞だったんだね、お兄ちゃん//」

兄「Oh……」

兄「それはまあ……彼女ずっといないし……」シュン

妹「何となく察してはいたけども」

兄「追い込むな。お前だって、ずっと彼氏とかいねーじゃねーか!」

妹「私は……別に彼氏とか欲しいなんて思ってないし」

妹「それに、お兄ちゃんみたいにモテてない訳じゃないし。ただ単にフッてるだけで」

兄「……さふですか(小声)」

妹「うん、まあ、ドンマイだね、お兄ちゃん♪ それに彼女なんかいなくても平気だって♪」

兄「なんでお前はそんな人の不幸が嬉しそうなんだ……クソッ」ケッ

妹「べっつにー」ニコニコ

兄「……んまあ、ともかくそういう訳で」

妹「何がそういう訳なのかまるでわかんないね」

兄「あれじゃん? その内、彼女とか出来たら、絶対にセックスとかするじゃん?」

妹「はう///」カアッ

兄「んで、そん時、恥とかかきたくない訳よ、俺は。童貞だとか相手に思われたくない訳ですよ。相手が処女じゃなかったら尚更だろ?」

妹「あ、あのお兄ちゃん……表現はもう少しオブラートに包も……///」

兄「だから、その時に備えて、女の裸を見ておきたいと」

妹「ふあっ///」カァッ

兄「つー事で風呂に一緒に入るぞ、妹」

妹「いやいやいやいやいや、ムリムリムリムリ///」

つづく

>>65
http://www.imgur.com/5bDdR6C.jpg

おつ

兄、糞だな

仮装かwww

兄「なあ、頼むわ。こんな事、お前にしか頼めないんだって。俺と一緒に風呂に入ろうぜ」

妹「い、いくらお兄ちゃんの頼みでも……そんな///」

妹「は、恥ずかしいし……///」

兄「あー、なら俺は下にバスタオル巻くから。そうすりゃ見えないだろ?」

妹「違う違う違う。ううん、そっちもだけど、私の裸を見られるのも恥ずかしいから!///」

兄「どうしても駄目か?」

妹「あ……う……」コクッ……

兄「そっか……」ハァ……

妹「ご、ごめんね、お兄ちゃん……」

兄「あーあ……。きっとこれで俺は恥をかくんだろうな、お前のせいでさ」

妹「ごめんね、ごめんね」

兄「初セックスの時、童貞野郎とか思われて、それで相手には鼻で笑われて、その後手酷くフラれるんだろうな、きっとさあ」

妹「……う…………」

兄「でもって、その事をクラスの女子たちに噂されて、陰でバカにされて、そのままずっと惨めな高校生活を送るんだろうな、お前のせいでさ」

妹「ご、ごめん……でも……」オロオロ

兄「あんだよ? 何か言いたい事あるのかよ?」

妹「その……初めてとかでそこまでバカにされないと思うんだけど……」ゴニョゴニョ

兄「あ? じゃあ、もしそうなったらお前責任とれんの? 俺がずっと陰でバカにされて、クラスとかでハブられたりとかしたら、お前がそれを何とかしてくれるってのか? おい!?」

妹「ご、ごめんなさい!」ビクッ!!

兄「責任とれねーくせに、適当な事言うんじゃねーよ、クソが!」

妹「ごめん、ごめんね、お兄ちゃん。許して」ビクビク

兄「別にどうだっていいけどよ。それでもお前は一緒に風呂に入ってくんねーんだろ? 最低なやつだよな、ホント」

妹「だ、だって……その……裸は……」

兄「お前のそのわがままのせいで、俺がクラスでイジメにあうかもしんねーってのによ。冷たいやつだよ、ホント。見損なったわ」

妹「あ……やあ……」グスッ

兄「もういいわ。お前の顔なんかもう見たくもないから、とりあえず家から出てってくれ。夕飯まで帰ってくるなよ」クルッ

妹「ご、ごめん、お兄ちゃん、待って……」ギュッ

兄「服掴むな! 伸びるだろ! 離せ!」

妹「やだやだやだ。待って……許して……お兄ちゃん」グスッ、ヒック……

妹「お、お願い……」メソメソ……

妹「い、一緒に……お風呂入るからあ……」メソメソ……

兄「……つーか、もう今更だし」

妹「ごめんなさい、ごめんなさい、許して下さい、お兄ちゃん」メソメソ……

兄「」ハァ……

兄「んじゃ、風呂沸かしてこい。一緒に入ってやるから」

妹「う、うん……!」ゴシゴシ

【風呂場】


兄「」フーッ……

兄「ああ、いい湯だわ、これ……♪」


『お兄ちゃん、お湯加減、いい?』


兄「おう。丁度いいぞ、じゃあ、お前も入ってこいよ」


『……あの、お兄ちゃん。やっぱり、バスタオル巻いてじゃ……ダメ……?』オドオド


兄「張ったおすぞ。いいから早くしろ」


『……わかった。……今、入る』シュン

ガララッ……


妹「ぅぅ////」トコトコ……

兄「手で隠すなよ。見えねーだろが」

妹「////」ソッ……

兄「へえ……」ジロジロ

妹「…////」

妹「シャワー……使うね////」ボソッ

兄「おう」


ジャバー……

妹「/////」

兄「」ジーッ


妹「お、お兄ちゃん……見すぎ……////」ボソッ

兄「いや、発育したなと思ってな」

妹「ぅぅ////」カァッ

兄「俺が体を洗ってやろっか?」

妹「じ、自分で洗うから////」ゴシゴシ

兄「遠慮しなくていいのにな」

妹「遠慮じゃなくて////」ゴシゴシ

兄「にしても、泡まみれってのもエロいよな、うん」

妹「ぁぁぅぅ////」カァッ

妹「…////」ゴシゴシ、ゴシゴシ


ジャバー……

妹「…////」


兄「洗い終わったかー?」

妹「うん…////」


兄「じゃあ、ちょっとそこ座って、足を広げてみ」

妹「ふぇっ!?////」

妹「ちょっと待って、何で!?////」アセアセ

兄「いや、だって、そうしないとよく見えないじゃん? 確認の為だっつーの。当たり前だろ?」

妹「で、でも、そんな……恥ずかしいから!////」

兄「いーから見せろっての。そのちっぱいもしっかりと見せてんだし、今更、恥ずかしがっても仕方ねーだろ」

妹「あぅっ!////」サッ

兄「隠すなよ。ほら、早く足広げろ」

妹「だ、だって……////」ブルブル

兄「あー、いいや、もう。めんどくさい」ザバッ

妹「うにゃっ!//// お、お兄ちゃん、前、隠してよ////」

兄「あー、うっせーうっせー。兄妹なんだし、何かもう今更だし。これでおあいこって事で」ガシッ

妹「え、ちょっ!? 足、離して!」

兄「ほい。ご開帳ーってな」グググッ

妹「やあっ!!////」パカッ……

胸糞

兄「あー……なるほどね、これが女のマンゴープリンってか?」

妹「やあっ!!/// やだっ!!////」ジタバタ

兄「暴れんな!!」

妹「ひっ!」ビクッ!!

兄「あー、にしても、こう……アレなのね……。ちょいとグロい感じなのね……うん……」

妹「ゃぁ…////」グスッ

兄「おーい、妹ー」

妹「な、なに?////」グスッ

兄「触ってもいいよな?」

妹「ダ! ダメダメダメダメダメダメダメダメ!////」

兄「まあ、嫌よ嫌よも好きよの内って言うし」サワッ

妹「ぃっ!////」ビクッ!!

兄「おー、なんかぷにぷにしてる」サワサワ

妹「ダメダメダメダメ! お兄ちゃん、ダメだってばあ!////」ジタバタ

兄「ついでに胸も揉んどくか。今日の記念に」モミモミ

妹「やぁっ! ダメ! やめてっ!////」ジタバタ

兄「だから暴れんなっつーのっ!! 鬱陶しい!!」

妹「!」ビクッ!!

兄「ああ、うん。こんな感じか……。女の体って。なるほど、なるほど」モミモミ、サワサワ

妹「うぅ……////」メソメソ

兄「ふんふん……。乳首とかつねるとどうなん?」グリッ

妹「い、痛いっ!////」ビクッ!!

兄「あー……でも気持ちいいとか、そんなんは?」ギュリッ

妹「痛い痛いっ! お兄ちゃん、やめて!////」

兄「そっか……つまんねーな。あー、そうそう、尻の穴とかはどうなん?」サワサワ

妹「やだやだやだやめてやめて!////」ビクッ!!

兄「指とか入るかな?」ズズッ

妹「ひぃっ!?////」ビクッ!!

ワロタ

【さんざん弄くった後】


兄「ま、流石に指突っ込んで処女膜破るのは、俺も心が痛むし……」

妹「ぅっ……ぅぅ……」グスッ、ヒック……

兄「今回はこれぐらいで終わりにしとくか」

妹「ぅぅ……ぅっ……」メソメソ……


兄「妹ー、ありがとなー、これで多分初エッチの時に恥かかなくて済むわ」

妹「ぁぅ……ぅぅ……」ヒック、グスッ……

兄「おいおい、いつまで泣いてんだよ。つーか、お前もそろそろ湯船につかれって。風邪引くぞ」

妹「……で、でも……」グスッ、メソメソ……

兄「あー、もう、しゃーねーなあ」ザバッ

妹「……?」グスッ

兄「よっこいしょっと」グイッ

妹「え……?」

兄「ほれ。抱っこ。つーか、お前を抱っこするの久しぶりだよな」

妹「…………ぅん…///」グスッ……

兄「じゃあ、湯船の中、入るぞ」

妹「…///」コクッ


ジャボッ……

兄「よしよし」ナデナデ

妹「ぁっ……////」

兄「お前もたまには役に立つよな。誉めてつかわすぞ」

妹「……ホント……?///」

兄「おう。だからまた機会があったら頼むな。その内またわかんねー事出てくるかもしんないからよ」

妹「……また……触るの……?」

兄「別にいいだろ? 今日あんだけ触ったんだし、一回も二回も一緒だっつーの」

妹「…………」

兄「あんだよ? 何か文句でもあんのか?」

妹「あ、そ、そうじゃなくて……」

兄「じゃあなんだっつーの」

妹「あ、あの……私……お兄ちゃんの役に立ってる……?」

兄「ああ、立ってる。立ってる。ついでに俺の下半身も立ってるし」

妹「ぁぅ……////」カァッ

兄「つー訳で、機会があればまた一緒に風呂に入るぞ。いいだろ?」

妹「…………」

兄「おい」

妹「……優しく触るのなら……いいけど……」ボソッ

兄「は? 俺がどう触ろうと勝手だろ? そうでなきゃ試しになんねーだろが。アホか、お前」

妹「ご、ごめん……」シュン

兄「あーあ、もう。めんどくさいな、お前」

妹「……あの……気をつけるから……怒らないで。ね?」

兄「ほいほい」

妹「……なら、いいや。……お母さん達には……ううん。誰にも内緒にしといてよ? それだけは約束してね、お兄ちゃん……」

兄「あー、わかった。わかった。はいはい」

ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーー


兄「て、事で、昨日は結局、一緒に風呂には入ってくれなかったなあ、残念」

女「良かった……。妹ちゃんはまだまともだったか。こいつの毒牙にかからずに済んだのね」

兄「こいつ?」

女「…………」

兄「あれ? 今、こいつって……」

女「それで、これで兄君の訳のわからない実験も終わりだよね?」

兄「え? あ、まあ……そうなるかな……」

女「」フーッ……

兄「という事で、女さん」

女「何?」

兄「俺とデートしない?」

女「」ハッ……

女「悪いけどお断り。死ね」

兄「あれ? 今、スゲー酷い事を言われた気が……」

女「…………」

兄「あの……女さん、水族館とか俺と行くと楽しいんじゃないかと……」

女「じゃあね、兄君、バイバイ。また明日、部活で」

兄「あれ? 今、バイバイって……。まだ方角一緒なのに……」

女「」スタスタ、スタスタ

兄「…………」

兄「スゴい競歩で去っていかれた……」

兄「何があかんかったんやろ……」


兄「…………」


兄「」ケッ

兄「つーか、あんなブス、こっちから願い下げだっつーの。ああ、ヤダヤダ。お高くとまりやがってよお」ペッ

兄「あーあ、どっかにいい女転がってないかなあ……」


???「あ、あの!」


兄「?」

美少女「ご、ごめんなさい、急に話しかけて」

兄「……てか、どこのどちら様?」

美少女「わ、私……一年下の……美少女って言います」

兄「ああ、そう。で?」

美少女「こ、これ、受け取って下さい!///」サッ

兄「手紙……?」

美少女「あの、後で読んでもらえれば!///」

兄「…………」

美少女「じゃあ、あの……し、失礼します!///」トタタタッ


兄「……ほっほーう」ニマリ

【自宅】


ガチャッ

兄「おーい、妹ー!」ダダダダッ

妹「あ、お帰り。お兄ちゃん。どうしたの?」

兄「見よ、これを!」ジャーン

妹「……手紙?」

兄「おうさ。しかもただの手紙じゃねえ! ラブレターだ!」

妹「……ああ。うーん……。喜んでるところ悪いけど、それ、どうせイタズラだよ、きっと」

兄「な、訳ねーだろ! な、訳ねーだろ! 直にもらったんだぞ、直に!」

妹「じゃあ罰ゲームだね。写メとか撮られてなかった? 大丈夫?」

兄「だ・か・ら!! 違うっつーの!!」

妹「違うって言われてもさあ……。お兄ちゃんが誰かにラブレターをもらうなんて信じられないから」

兄「信じろっつーの!!」

妹「で、何て書いてあったの? 一応、気になるから見せて」

兄「おうよ。ほら、見てみろ。文章だとか便箋だとか、心がこもってるだろうがよ!」

妹「ふんふん……ふんふん……ほっほーう」

兄「どーよ?」

妹「百パー、罰ゲームだね。御愁傷様」

兄「おおい!!」

妹「だってさあ……こんなテンプレートなラブレターなんかないってば。ありきたりの言葉を寄せ集めたらこうなりましたーみたいな文章でしょ?」

兄「違ーし! 恋するとみんな似たような気持ちになるんだっての!」

妹「それにさあ……普通、一目惚れなんかそうしないって。するにしても、なんかカッコいい人にする訳であって、お兄ちゃんじゃちょっと無理があるよね?」

兄「兄を見くびりすぎだ、お前!」

妹「いや、でもマジだし。しかも便箋も、近所の本屋でで398っで売ってた物だし」

兄「恋心を値段で計んな!」

妹「あのねえ、お兄ちゃん。私は意地悪でこんな事を言ってる訳じゃないよ。お兄ちゃんが心配だから、忠告してあげてるんだからね。これが罰ゲームだったとしたら、恥かくのはお兄ちゃんなんだよ!」

兄「うぐっ!!」

>>103
訂正

妹「いや、でもマジだし。しかも便箋も、近所の本屋で10枚398で売ってた物だし」

妹「とにかく」

兄「……おう」

妹「返事は慎重に返しなよ、お兄ちゃん。軽はずみな事言うと、後で後悔するかもしんないからね。いい?」

兄「わかったよ……くそっ」チッ

妹「間違ってもすぐにオーケーとか出しちゃダメだよ。いきなり付き合って下さいとか、もういかにも罰ゲーム的なノリなんだから」

兄「……おうよ。そうする……」

兄「」ハァ……

兄「」トコトコ……


妹「…………」

【兄の部屋】


兄「まあ、とりあえずこの手紙は机の奥にでもしまいこむとして……」

ゴソゴソ


兄「つーか……テンション駄々下がりだっつーの……」

兄「…………」


兄「ちょいと気晴らしに、妹で遊ぶかあ……」

兄「実験もまだ続いてるしな……」


兄「さて、今日は何をお願いするか……」


>>108

st

フェラしてもらう

兄「んー……そうだな。何かムラムラしてきたし、ダメ元でフェラーリでも頼んでみるか」

兄「」トコトコ


ガチャッ


兄「おーい、妹ー、ちょっと俺の部屋まで来てくれるかー」


\ わかったー。ちょっと待ってー /

妹「」トコトコ……

ガチャッ


妹「なーに、お兄ちゃん? さっきのラブレター関係?」

兄「いいや、全く。なんつーか、ムラムラしてきたから、お前、フェラしてくんない?」

妹「ふいいっ!?////」

妹「お、お兄ちゃん、何か最近ちょっと……あの……////」

兄「何だ?」

妹「えっと……何かそのエッチい事が多いって言うか……/// そーゆーの良くないと思うんだけどー……」

兄「んなもん気にすんなって。つーか、昨日、俺、お前の体を触ってやっただろ? だからそのお返しをしろよ」

妹「触ってやったって……////」カァッ

兄「とにかく頼むわ。さくっと舐めてさくっと気持ちよくさせてくれ。もう裸まで見てる訳だし、今更躊躇する事もないだろ?」

妹「うぅ……////」

兄「な、頼む。お願い。すっきりさせてくれ」

妹「……変態兄貴……////」ボソッ

兄「俺が変態ならお前も変態だっつーの。ほら、早く」

妹「……一回だけ……だよ?///」

兄「お、マジで! 言ってみるもんだな! じゃあ、宜しく」

妹「……あまり……気持ちよくなくても怒らないでよ……?////」ソッ……

兄「ああ、わかってる、わかってる」

妹「……あと、私、こんなのするの初めてだから……///」

兄「おーけー、おーけー」

妹「……お兄ちゃんだから……するんだよ……////」ボソッ

兄「ああ、うん、わかったから、わかったから。どうでもいいから早くしろって」

妹「うん……////」コクッ

妹「///」レロッ……

兄「おおふっ」ビクッ

妹「///」ペロペロ……

兄「おう、うまいうまい。気持ちいいぞ」

妹「本当……?///」

兄「ああ、うん。マジで」

妹「良かった……////」ニコッ


妹「んっ……///」レロレロ……チュパッ

妹「////」ペロペロ、ペロペロ


兄「ふぅ……」

兄「よーし、じゃあそろそろくわえてくれ」

妹「んっ…///」パクッ……

兄「おうふ。すげー包まれてる感が」

妹「…////」

兄「ああ、うん。とりあえずそのまま吸ってみ? 歯は立てんなよ」

妹「ん…///」チュルッ……ジュルッ

兄「やべ、気持ちいい」ブルッ

兄「で、そのまま口をすぼめながら、顔を前後に動かして……」

妹「ん、ん……////」ジュボ、ジュボ

兄「ふぅ……。で、舌も使って喉の上に擦り付ける感じ?」

妹「ん、く……////」ジュルッ、ジュボッ

兄「おおふ……」ブルッ


妹「……///」チュパッ……

妹「気持ちいいの、お兄ちゃん……?///」

兄「あ、バカ、やめんな。今いい感じなんだから、ほれ」グイッ

妹「んっ!」

兄「しっかり動かせよ。手、抜くなよ。あと、絶対歯を立てんなよ」

妹「ん……んっ…////」ジュボ、ジュボ

兄「ふぅ……。あー、やべーわ、これ……」

【十数分後】


兄「おおう……そろそろ出そうだわ」

妹「…////」ジュボ、ジュボ

兄「スパート駆けろ、妹」

妹「んっ…////」ジュボジュボ、ジュボジュボ

兄「ああ……んー……」

妹「ん、ん////」ジュボジュボ、ジュボジュボ

兄「よしっ! 出すぞ!!」ドピュッ!!

妹「んぐっ!?///」ゴフッ


兄「ふぅ……。あ、そのまま吸いとって、最後まで」

妹「んっ……///」チュルッ、ジュルッ……

妹「んー……//」

兄「?」

妹「おにひちゃん。口の中のこへ……出ふからティッシュ取っへ//」

兄「ああ、精液か。飲めよ、そんぐらい」

妹「……飲ふの……?//」

兄「うん。飲んで。そっちのが興奮するし」

妹「……んー……//」

妹「…///」ゴクッ……

妹「……飲んだよ……ほら……」アーン

兄「おう、良くできました。偉いな」ナデナデ

妹「……えへへ//」ニコッ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー


兄「みたいな事が昨日あってさ」

友「それ、何のギャルゲ?」

兄「いや、かなりマジな話」

友「妄想もいい加減にしとけよ、お前。帰り際に美少女からラブレターとか現実には有り得ないからな」

兄「嫉妬乙」

友「うぜえ」

友「そんな事より、妹ちゃんの話はどうなったんだよ。どこまでお願いきいてくれるか試してたんだろ?」

兄「ああ、うん。今回で五回目になるのかな。これまでの事を考えると、本当に何でもしてくれそうな気がする」

友「てか、今まで何してもらったんだ?」

兄「何かパシリみたいな事とエロい事」

友「それ、何のエロゲ?」

兄「いや、マジだし。詳しくは流石に言わねーけど、ホントにマジだし」

友「だから現実を見ろっての。そんな事してくれる妹なんか二次元の世界にしかいないから」

兄「嫉妬乙」

友「マジでうぜえ」

友「で、一応聞いてやるけど、今日は何を頼むつもりなんだ?」

兄「そうだなあ……。今日は>>122かな」

思いっきりラブラブかな

一日中ラブラブしようかな

つづく

http://www.imgur.com/OsyrUF8.jpg

おつ

胸糞悪いけど妹が可愛すぎるよぉ

胸糞だけど、なんでか興奮する

友「…………」

兄「ん? どうした?」

友「ラブラブって……お前、妹だろ? シスコン? 人としてやべーんじゃねーの?」

兄「別に頼み事だからいいだろ? どこまできいてくれるかの確認だし」

友「いや、そりゃそうだけどさ……」

兄「つーか、このお願い事をきいてくれる様ならマジでアイツ、ブラコンかもな。キモいわー、ちょいと引くわー」

友「…………」

兄「ああ、でも、それはそれで便利っつーか、都合がいいか。俺、色々と楽チンできそうだし、なんか楽しめそうだし」

友「……お前、性格悪いよな、ホント。なんつーか、その中でも小物感が漂う悪さっていうか……」

兄「いや、でもブラコンの妹とか気持ち悪いだけじゃん? 俺、妹の事、別に好きじゃねーし」

友「だったらそんな頼み事すんなよ……おい……」

【自宅】


兄「ただいまー」トコトコ

妹「あっ、お兄ちゃん、お帰り。冷蔵庫にプリンあるよ」

兄「おっ、マジで?」

妹「うん。お母さんが買ってきてくれたみたい。お兄ちゃん、プリン好きだったよね? 良かったら私の分も食べていいから」

兄「ひゃほっい! サンキュー、サンキュー。ありがとなー♪」

妹「ううん。別に大した事じゃないし」ニコッ

兄「うめー♪」モグモグ

妹「」ジーッ


兄「……つーか、何、見てんの? やっぱプリン惜しくなったんか?」

妹「あ、ううん。そうじゃなくて……」

妹「美味しそうに食べるなーって」

兄「だってうめーし」モグモグ

妹「うん」

兄「なんつーの? プリンを考えたやつって天才だと思うんよ、俺。このぷよぷよとした食感に、滑らかな舌触り。それがカルメラと絶妙に絡み合って、まるで味のカンタービレ」

妹「ほう」

兄「こんな美味い物を思いつくって発想が素晴らしいよな。すげーわ、マジで。尊敬に値するって」

妹「そうか」

兄「そう」モグモグ

妹「ふむ」ジーッ

妹「ところでさ……」

兄「ん? 何だ?」

妹「例の、美少女……だっけ? あれ、どーするつもりなの、お兄ちゃん?」

兄「ああ、あれか……。どーしよーかなー……」

妹「うん。メールアドレス……書いてあったけど、あれメールしたの?」

兄「いや、ちょっと考え直したからな。送って妙な事になっても怖えーし、そのまま放置した」

妹「賢い賢い」

兄「バカにすんなっつーの」

妹「バカになんかしてないってば」

兄「まあ、あれだ。イタズラとかだったら、このままで終わるだろ」

妹「うん」

兄「罰ゲームか本気だったら、もっかいぐらい来そうだけどな」

妹「その時……どうするの?」

兄「とりあえず様子見。美少女ちゃんのクラスとか電話番号とかプライベートな事を聞いて」

妹「…………」

兄「その後、こっちからデートに誘ってみると」

妹「うん……」

兄「そん時の反応で本当か嘘か決めるわ」

妹「ふーん……」

兄「それよりさ、妹」

妹「ん? 何?」

兄「今日も母さんたち帰って来るの遅いんだろ?」

妹「ああ、うん。そうだね」

兄「それなら今日一日は俺とラブラブ過ごそうぜい」ドヤァ

妹「……ふい?」

兄「いや、だから、俺とラブラブ過ごそうぜい」ドヤァ

妹「……どしたの、お兄ちゃん? 頭でも打った?」

兄「おおふ……」

妹「ていうか、お兄ちゃん。最近言う事、変だよ。どしたの、ホントに?」

兄「いや、だから俺とラブラブ……」

妹「お兄ちゃん!」

兄「ふぁい……」

妹「ど・う・し・た・の?」ズイッ

兄「……何でもないでふ。ただ、お前とちょっとイチャつきたいなあと」

妹「はあ?」

兄「あ、いや、ほら。美少女ちゃんが本気だった時に備えてイチャつきの予行演習を……」

妹「……それ、嘘だよね。イチャつくのに予行演習なんかいらないし」

兄「Oh……」

妹「お兄ちゃん、本当に、ど・う・し・た・の? 話によっては怒るよ、私も」ズズイッ

兄「マジか……おい……」

はよ

妹「で、どーなの? 何で急にそんな事言い出したの?」

兄「いや、あの、お前アレじゃん? 昨日、フェラしてくれたじゃん?」

妹「あぅ…////」カァッ

兄「だから、今日もそんな感じで気持ちよくしてくんねーかなーと……」

妹「……何それ…///」ボソッ

兄「で、まあ、昨日の今日でそれを直接言うのもアレだし……。って事でちょいとオブラートに包みやして、ラブラブと……」

妹「……バカ兄貴……///」

兄「すまんすまん。ちょいと調子こきやした。気ーつけますんで。じゃ、あっしはこれで。へへっ」スタコラサッサ


妹「……まったくもう……///」

【兄の部屋】


兄「ふーっ……危ねー、危ねー」

兄「どこまでしてくれるか試してるとか言ったら、流石にもう頼み事きいてくんねーだろうからな……」

兄「しかし、乗りきったぜ! 今の俺は輝いている!」キラン

兄「にしても、結構イケそうだと思ったラブラブがまさかあかんとはな……」

兄「どうもうちの妹はよくわかんねーぜ……」

兄「つっても、このまま何もしないってのは何かシャクだしな……」

兄「んー…………」

兄「ラブラブの代わりにキスでも頼んでみるか……?」

兄「いや、だけど、それ頼むと俺のファーストキスが妹になっちまう。それは流石に避けたいわ」

兄「どうしようかな……んー……」

コンコン……


兄「おろ?」

兄「どーしたー? 入ってきていーぞー」


ガチャッ


妹「……//」トコトコ

兄「どしたん? また漫画読みにきたんか?」

妹「ん……そうじゃないけど……//」モジモジ

兄「?」

妹「……お兄ちゃん、その……気持ちよくして……欲しいんだよね……?//」

兄「ん? ああ、まあ、そりゃな」

妹「……じゃあ、してあげるから……///」ゴニョゴニョ

兄「は?」

妹「うん……//」ニジッ

妹「耳とか…舐めればいい……?///」

兄「はいいっ!?」

妹「んっ…///」ペロッ、ハムッ

兄「おおふ……。ヤベッ。ぞくぞくするわ、これ」ビクッ

妹「ふふっ…///」チュルッ、クチュクチュ

兄「ふおおっ」ゾクッ


妹「…///」ペロペロ、レロレロ

兄「んんん……」

妹「……どう? 気持ち…いい?///」

兄「んー、いいぞー。続けろー」

妹「うん…♪///」


妹「…////」ペロペロ、クチュクチュ

兄「ふぅ……。いいわー……」

妹「///」ハムッ……ペロッ

兄「んー……」


妹「///」チュルッ……レロレロ

兄「つーかさー……妹ー。おうふ」ビクッ


妹「…?///」ペロペロ……

兄「何でお前、いきなり俺の耳とか舐めてんの? そんなエロいやつなん、お前?」

妹「……////」ペロペロ……

兄「そんなんでよく人の事、変態とか言えたな。お前の方がよっぽど変態じゃん? この前のでド淫乱に目覚めたんか?」

妹「……///」ハムッ

兄「んんっ」ビクッ

妹「……そろそろ、下も舐めるから///」ボソッ

兄「お、マジで! ちょい待て、今、ズボン脱ぐから」サッ

妹「……お兄ちゃん……でも、その前に……///」ゴニョゴニョ

兄「ん? ほれ、いいぞ、妹。スタンバイオーケーだから」ボロンッ

妹「あ、あの////」カァッ

兄「つーか、早くしろって。焦らすなよ」グイッ

妹「あ、ま、待って! そ、そうじゃなくてその前に……///」

兄「その前に? ああ、ティッシュの用意か? いらねーだろ、お前が綺麗にすればいい訳だし」

妹「ち、違う……。えっと……キス……////」ドキドキ

兄「キス?」

妹「うん……。しても…いい……?///」ジッ

兄「ヤダ」

妹「あうっ」ガーン

兄「だってお前妹じゃん。俺の初キスが妹とか、マジで泣くレベルだから」

妹「あ、あの、でも、わ、私も気持ちよくなりたいし……だからキス……」

兄「だったら、俺が胸でも揉んでやるっつーの。ほら、脱げ」

妹「ち、違う! そういうんじゃなくて! キスだけでいいんだってば! 一回チュッってするだけでもいいから!」

兄「はあ? アホか、お前。そんなんより、胸揉まれた方が気持ちいいに決まってんだろ。ていうか、早くくわえろって。萎えてくんだろが」グイッ

妹「ま、待って! やっ! あ、んぐっ!?」ズボッ

兄「ふぅ……あー、やっぱいいわー、フェラとかヤベーわ。一人でする百倍気持ちいいし」グイッ、グイッ

妹「ふぐっ!! んぐっ!!」ズボズボ、ズボズボ


兄「つーか……イマラチオってのも結構興奮するなあ……。楽しいわ、これ」

妹「んぐっ!! いぐっ!!」ズボズボ


妹「がふっ!!」ゲホッ

妹「」ハァハァ、ハァハァ……


兄「あー、そうだ。悪い、悪い、胸揉まなきゃいけなかったな。脱がすぞー」

妹「ま、待って!」ゲホッ

妹「本当に、揉まなくていいから!」ゴホッ

兄「遠慮なんかすんなっつーの、ド変態妹ちゃん。しっかり感じさせてやるっての」ヌガシッ

妹「……う///」

兄「おーし。どれどれっと」モミモミ

妹「や、やだ……やめてよ。本当に私はいいから……」サッ

兄「逃げんなっつーの。それと、お前は俺のをくわえてろよ。ほら」グイッ

妹「うぐっ!」ズボッ


兄「じゃあ、そのまま離すなよ。今からブラも脱がすから。くわえとけよ、いいな」

妹「…………」

兄「つーか、動けっての。気持ちよくなんねーだろ」

妹「……」ジュボ……ジュボ……

兄「んん……いい感じだな。さてと、ブラのホックはっと」ゴソゴソ

兄「よく片手でブラのホックが外せるようになったら一人前とかいうけども……」ゴソゴソ

兄「意外と外せれねーな……うん……」ゴソゴソ


プチッ

ファサ……


兄「取れたっと。で、乳首ちゃんとご対面」

妹「……」ジュボ……ジュボ……

兄「お前、結構乱暴にされるの好きだったよな」グニッ、モミモミ

妹「んー……」ジュボ……ジュボ……

【十数分後】


兄「」ハァハァ

妹「」ジュポジュポ、ジュポジュポ


兄「あ、出るっ!」ドピュッ

妹「んっ……!」ビクッ


兄「ふぅ……あー……」

妹「ん……」ジュル……チュパッ


兄「おーし。妹、口開いてみ」

妹「……」アーン


兄「ん。飲んでいいぞ」

妹「……んん」ゴクッ……

兄「あー、気持ちよかった……。あ、もう帰っていいぞ、お前」

妹「……バカ」スクッ、タタタタッ


バタンッ!!


兄「……なにキレてんの、アイツ?」

兄「意味わかんね……」

兄「あ、アイツの事、そういやイカせてなかったか……。しまったな……」

兄「まー、今度でいいかあ……めんどくせーしさあ……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーー


兄「つー訳で、妹とラブラブは断られたわ」

友「当たり前だな。てか、お前の妄想話もいい加減飽きたわ」

兄「嫉妬乙」

友「次言ったらマジで殴るから」

兄「まー、初めてだな、断られたのは。まさかこんな事態が起こるとは予想だにしなかったわ」

友「はいはい、もうどうでもいいわ」

兄「でまあ、これに懲りず、あと二回だけお願い事をしようと思うんだけど」

友「好きにすりゃいいだろ。どうせ全部お前の作り話だし」

兄「お前、そんな事ばかり言ってるとマジで友達なくすぞ」

友「つーか、マジで友達やめるぞ、お前」

兄「って事で、今度はお前が考えてくんね?」

友「何で俺が考えるんだよ」

兄「いやさ。俺に対しての願い事はもう限界が見えたからさ。だから、今度は他人に対してのお願い事はどこまできいてくれるかなと」

友「つまり、何か。妹ちゃんが俺に何かしてくれるってのか?」

兄「イエッサー。まあ、俺とお前、一応ツレだし? うちの妹で良ければ何かに使ってやってもいいかなと」

友「うぜえ」

兄「俺が頼めば多分ほとんどの事はきいてくれるはずだから。好きな事を頼んでいいぞ」

友「」ハァ……

友「じゃあ、>>154で」

加速

絶縁

兄とね

兄「は??」

友「いや、だから、お前と妹ちゃんが絶縁するようにって」

兄「いやいやいや、うちの妹は結構いい子だぜ。それはいくらなんでもやり過ぎだわ」

友「うん。素晴らしく逆なんだけど、まあもういいや。とにかく一回そう言ってみ。俺からのお願いってのは言わなくていいから」

兄「んー……。つーか、何かお前の為のお願いじゃなくなったけど、それで本当にいいん? ひょっとしたら、妹、手コキぐらいならしてくれるかもしんないけど、そんでも後悔しねえ?」

友「いいよ。つーか、お前……」ハァ……

友「悪いけど、俺、これから寄るとこあるから一人で帰るわ。……すっかり言い忘れてたけどさ」

兄「ああ、そう? 何か用事でもあんの?」

友「ま、そんなとこ」

兄「それならしゃーないな。わかったわ、了解」

友「おうよ。そうしてくれ。じゃあな」スタスタ

兄「おう、またなー」

友「…………」スタスタ

【自宅】


兄「ただいまんぼうー」トコトコ


妹「…………」


兄「おーい、妹ー。ただいまんぼうー」


妹「……お帰り」ブスッ


兄「つーか、お前、何キレてんの? 昨日の事なら謝っただろーがよー」

妹「…………」

兄「」ハァ……

兄「うぜえ」ボソッ


妹「!」ビクッ……

兄「もういいわ。そういう態度とるなら、お前とはもう縁切るから。これからは赤の他人な。無関係。覚えとけよ。これから口もきかねーから」

妹「ダ、ダメ!!」ビクッ

兄「…………」

妹「お、お兄ちゃん、ごめん。私が悪かったから……。だから、許して……」

兄「…………」

妹「あ、あの、また口でする? 一生懸命するよ。頑張るから。ね……?」

兄「…………」

妹「胸とかも好きなだけ揉んでいいから……。嫌がったりしないから……」

兄「…………」

妹「お兄ちゃん……返事してよ……」グスッ……

兄「…………」

妹「許して……。ごめん……ごめんなさい……」グスッ、メソメソ

兄「…………」

【兄の部屋】


兄「あー、マジめんどくせー。つか、うぜー。たかだかそんだけで泣き出すなっつーの。ガキか」

兄「昔っからアイツああだもんな。いっつも俺の後ろをうろちょろついてまわってよお」

兄「んで、ちょっと俺が怒るとすぐに泣き出すし」

兄「全然変わってねーじゃん。なんなんだかねー、あれ」

兄「淋しがりにも程があるだろ、ホント迷惑だわ」

コンコン……


兄「あー、またかよ……」ボソッ

兄「シカトシカト。とりあえず今日一日はシカト」ボソッ


『ごめんなさい……お兄ちゃん……』メソメソ

『お風呂沸かしたから……一緒に入って下さい……』メソメソ

『口でもさせて下さい……』メソメソ

『何でもするから……』メソメソ

『だから、許して下さい……』メソメソ

『口をきいて下さい……』メソメソ


兄「…………」

兄死ね

【一時間後】


『許して……下さい……』グスッ、ヒック……

『お兄ちゃん……ごめんなさい……』メソメソ……


兄(つーか、マジでうぜえ!!)

兄(いつまでドアの前で泣いてんだよ、こいつ!!)

兄(……ていうか、昔からこんなんだったか……?)

兄(ここまでしつこくなかったような……)

兄(あー、違うか……。その前に毎回俺が折れてたんか……)

兄(こんだけシカトしたの、初めてかもしんねーわ……)

兄(めんどくせーな……)チッ

ガチャッ


兄「うるせー、泣くな」

妹「お、お兄…ちゃん……!」ゴシゴシ


兄「ドアの前で泣かれると迷惑だわ。泣くなら部屋で泣け」

妹「……ゆ、許して……くれ…る……?」ゴシゴシ

兄「許すも許さないも、俺はお前のそういう態度が嫌いなんだよ。まず、そっから直せ」

妹「そ、そし…たら……ま…た口きいて…くれる……?」グシュッ……

兄「考えてやる。だから、とりあえず俺の部屋の前から移動しろ」

妹「…う…ん…。お、お兄ち…ゃん……ごめんな…さい……」グスッ……ゴシゴシ

兄「」ハァ……


バタンッ!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーー


兄「て事で、結局、あの後も妹ぐずっててうざかったんだよなあ……」

兄「おかんには、俺が泣かしたー的な感じで怒られたしよー」

兄「妹も俺も二人して違うっつてんのに、何で聞く耳もたねーかね、うちの親は」ハァ……

兄「つーか、今日は話し相手が誰もいねーんですよ、これが」

兄「余は退屈じゃ」

兄「女さんも友も、最近忙しいとかで、帰りが合わねーしよー」

兄「参った参ったマツケンサンバだわ、全く」


???「あ、あの!」


兄「ん?」クルッ

美少女「ご、ごめんなさい……突然……」

兄「ああ、君、確かこの前の……」

美少女「はい、美少女です」

兄「つーか、今日は何のご用で……」

美少女「あ、あの……メール……来なかったから……」ボソッ

美少女「ご、ごめんなさい……その……だから……」モジモジ

兄「あー、うん。……色々悩んでたんだよね……どうしようかなって。ろくに知りもしないのに、いきなり付き合うとか……まあ、そこら辺はわかるでしょ?」

美少女「あ、えと……その……じゃあ……」オロオロ

兄「とりあえず先に質問いい?」

美少女「あ、はい……!」パアッ

兄「まず、えっと……クラスは? 同じ高校なんだよね?」

美少女「はい。一個下の一年C組です」

兄「家はこの近所なん?」

美少女「……あ、えと……ちょっと離れてて……。○○マンションに住んでます……」

兄「ふーん……」

美少女「……」ドキドキ

兄「……ま、付き合う付き合わないかはとりあえず置いとくとして、一度デートに行ってみない?」

美少女「デート! はいっ!」

兄「じゃあ、今度の日曜日にでも。お昼食べた後ぐらいからがいいな。午後二時とか」

美少女「日曜の午後二時ですね。空けときます♪」

兄「ああ、あと、電話番号の交換いい?」

美少女「はい、もちろんです。どうぞ♪」サッ

兄「ん。じゃあ、一旦これで。俺んち、もうすぐそこだし」

美少女「あ……はい……」シュン

兄「じゃあ、また今度なー」

美少女「はい! お気をつけてー!」ヒラヒラ

兄(……いや、意味わかんねーし。絶対、天然だろ、こいつ)トコトコ


兄(……にしても、電話番号とか家もあっさり教えるのか……。まあ、罰ゲームかどうかはどうせ今度のデートでわかるだろうからいいけど……)

兄(あー……そういや、今日、妹どうしよう。一応今回で最後にしようかと思ってるけどなー……)

兄(最後の頼み事は何にするか……んー……)


>>169

3P

デートに着いてきてもらう

家から出てけ

つづく

>>168
http://www.imgur.com/2MzwQyF.jpg

【自宅】


ガチャッ

兄「ただいまーぼー」


ダダダダッ

妹「お、お帰り、お兄ちゃん……! あの……良かったら、鞄、持つよ……」


兄「…………」

妹「あ、えと……プリンも買ってきたんだよ。食べる……?」


兄「」ハァ……

妹「」ビクッ

兄「プリン程度で許してもらおうとか、なめてんの、お前?」

妹「ち、違うよ……! そういうんじゃなくて……えと……」オロオロ

兄「まあ、いいや。とりあえずプリン持ってこい」

妹「う、うん!」パアッ

妹「待ってて」トタタタッ


兄「……めんどくせーな、ホント……」

兄「」パクッ、モグモグ

妹「……美味しい……?」

兄「ん。うめーわ」

妹「良かった……」ホッ


兄「で、妹」

妹「う、うん! 何?」

兄「お前、今度の日曜日、空けとけ」

妹「……また……どこか行くの……?」

兄「例の美少女が今日俺に会いに来たから、デートする事になったんよ」

妹「え…………」

兄「んで、美少女の告白がイタズラか本気かそん時に確かめたいから、お前は隠れて美少女を観察してろ。で、それを後で俺に報告しろよ。わかったか?」

妹「…………うん。わかった」コクッ

兄「ま、それがちゃんと出来たら、また普通に話してやるわ」

妹「ホントに!」パアッ

兄「おー、マジで。ただし、きちんと出来たらだかんな」

妹「うん! 大丈夫! 任せて!」

兄「ん」モグモグ


兄「ああ、そうだ。ついでに今日も口で頼むわ」

妹「あ、うん! えっと……今?//」

兄「そうだな。今」モグモグ

妹「…///」コクッ


妹「脱がすね……//」ソッ

兄「おー。しっかり舐めろよー」

妹「うん……。頑張る……//」ニジッ……

【デート当日】


美少女「んーと……そろそろかな……?」キョロキョロ


兄「」テクテク

美少女「あ、来た!」

兄「おーす。おまっとー」トコトコ

美少女「いえ、大丈夫です。ちっとも待ってないですから」ニコッ

兄「あっそ。なら、早速駅まで行くか」

美少女「あ、はい!」



妹「」コソコソ、ジーッ

妹(あの人が美少女さんかあ……)

妹(……悔しいけど可愛い。ムカつくー……)

妹(……まあ、いいんだけどさ。どうせ今日一日の我慢だし)

妹(例え本気だったとしても、イタズラって言うつもりだし……)

妹(お兄ちゃんは絶対に誰にも渡さないから……!)


兄「」ペチャクチャ

美少女「」コクコク


妹(……ていうか、ちょっと離れすぎかな。会話聞こえないじゃん。なに話してるか気になるのにー……)

妹(いいや。どうせ、向こうは私の事を知らないんだし、もっと近くに行こ)トタタッ

美少女「あ、はい。そんな感じなんですよー」

兄「ふーん……」

美少女「」チラッ

兄「時間? 駅までそんなかかんねーし、平気だって」

美少女「あ、はい……」

兄「それよりさあ、少し気になったんだけど。手紙に書いてあった一目惚れとかってあれマジ?」

美少女「ああ、あれですか……」チラッ

兄(また時間?)

兄「さっきから腕時計、気にしすぎじゃね?」

美少女「ええ……。ごめんなさい。ちょっと調整を」

兄「調整?」

美少女「はい。あ、それと……一目惚れの事なんですけど……。そうね、もういいかな」チラッ

兄「……うん」

美少女「あれ……嘘です」ニッコリ

兄「は?」

美少女「信じる信じないはそっちの勝手なんですけど、私、実は死神なんですよ」ニコッ

兄「……電波さん……ですか?」

美少女「まあ、そこら辺はいいです。だから、ちょっとした予言をしますね」

兄「…………」

美少女「あなた、今日死にますから」

兄「……アホか、お前。つーか、マジでそういう事言ったらあかんやろ……」

美少女「運命っていうのとはまた違うんですよね。死神に目をつけられた可哀想な人ってのが正しいのかな?」

兄「男だったら一発殴ってるぞ、お前」ハァ……

美少女「簡単に言うと、人が死ぬ運命ってのは決まってないけど、『誰か』が死ぬ場所、死ぬ時間ってのは決まっているんです。例えば、何時何分発の飛行機の中、何時何分何秒の工事現場の真下。極端な事を言えば、何月何日の大地震」

美少女「ほとんどの場合は、たまたまそこにいた人って事になるんですけど、ごくたまにあなたみたいな人もいるの。死神に連れて来られた可哀想な人。午後二時の約束をずらして、午後三時二八分十二秒に、ここの歩道のマンホール上に連れて来られた人」

兄「あ?」

美少女「居眠り運転のね。車が突っ込んでくるの。あと九秒で。それによって『誰か二人が死ななきゃいけない』様になっているの。もちろん、運転手は眠ってるからブレーキもかけない。時速七十三キロで突っ込んできて、轢いた人を撥ね飛ばしてそこの壁に激突。……運転手は即死。轢かれた側は辛うじて意識を残しているものの、救急車で病院に搬送されるまでの間に死亡。そういう運命」

兄「…………」

美少女「運が悪かったね」ニコッ

兄「おい、ちょっと…………」

ブロロッ!!


兄「車!?」

美少女「ん……まあ、自業自得かもね」

美少女「あなたが、もう少しいい男だったらそんな気にはならなかったんだけど。でも、何か残念な感じだしね」

美少女「バイバイ」


兄「助け……っ!!!」


美少女「死んだらまた会おうね♪」クルッ、スタスタ

ブロロッ!!!


兄「ひっ! 死ぬっ……!! 助け……」


ダダダッ!!


妹「避けてっ!! お兄ちゃん!!」グイッ!!

兄「いも……う……」


妹「!!!」


ガンッ!! バキッ!! グシャッ!!


妹「きゃああっっっ!!!」ドカッ……グルン……

妹「がっ……!!!」ドサッ……


兄「妹っっっっ!!!!」

妹「あ……がっ……!」ゲホッ!! ガフッ!!

兄「おい! 妹! しっかりしろ、おい!!」


妹「お……お兄……ちゃん……」ゲホッ!!

兄「いい! 喋んな! 血がっ……!!」


妹「ケガ……なか……った……?」ゲホッ!!

兄「…………!!」

兄「だ、大丈夫だ……! 俺は何にも……!! だからもう喋んなって……!!」

妹「よ……かっ……た……」ニコッ……


妹「……」ガクッ……

妹「」


兄「おい! 妹!! おい!!」

兄「目を開けろ! おい! ふざけんなっ!! おい!!」グシュッ

兄「妹っっっっ!!!!」ポロポロ……

そこから先の事はあまり覚えてない。

断片的に覚えている事と言えば、救急車の中で段々冷たくなっていく妹の手をぎゅっと握りしめていた事。

ピーッというフラット音が耳障りで仕方なかった事。

救急車から降りた時、足がふらついて真っ直ぐ立てれず、何度か地面に倒れ込んだ事。

連絡を受けて病院に駆けつけた父さんが泣きそうな顔をしていた事。

母さんはむせび泣いていた事。

医者が「お気の毒ですが……」と言った事。

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!

俺は信じねえ! 絶対に信じねえ!! な訳ねーだろがよ! おい!! こら!! ふざけんなっっ!! なに適当な事を抜かしてんだよ、ごらぁっ!!

気がつくと、俺は親父によって羽交い締めにされていた。

滲んだ視界の中、医者がよろけながら乱れた白衣を直しているのが見えた。

俺はそいつに向かってまだ何かを叫んでいた。

何を叫んでいたのかなんてわからねえ。言葉にすらなってなかった気がする。

口からは唾が飛びまくって、鼻水だらだら垂らして、目からも何か変なの垂らして。

自分ですら、何が言いたかったのかもわかんねえ。

だって妹が死ぬなんて、あり得ねえんだから!

あいつはまだ生きてるっ! だから助けろっ!!

助けろっ!! ヤブ医者!! てめえが死ねっ!!


父さんに殴られた。母さんはまだむせび泣いていた。

何で俺が殴られなきゃなんねえんだよっ!! 殴らなきゃいけねえのは、あのヤブ医者だろうがよおっ!!!

父さんは黙って医者に頭を下げた。医者は逃げるように去っていきやがった。ちくしょう! ちくしょう!!

それからしばらくして、別の医者が最期に一目とか言いに来た。

何が最期だっ!

そう思ったが不思議と声にならなかった。足が勝手に震えだす。唇も。指も。

父さんに掴まる様にして歩き、俺は「妹」と対面した。

白いシーツをめくると、そこに「妹」はいた。

眠ってるだけだ。そう思った。

涙が勝手にこぼれた。

何でか知らないが、後から後からこぼれてきて止まらない。おかしい。おかしい。何で……。

何で……っ!

気がつくと子供の様に俺は泣いていた。ベッドにすがりついて、子供の様に。

そういや昔、あいつもこうして泣いてたっけ。俺が風邪引いて高熱出して唸ってた時だ。うつるから向こうに行けつっても全く聞かずに、やだやだとか抜かして泣いてたっけ。

何で俺が泣いてんだよ……。起きろよ……おい。頼むから起きてくれよ……! 頼むから……。

頼むから……。起きてくれよ……。お願いだから……。

今まで何でも言う事きいてくれたじゃねーかよ、おい……。起きてくれよ……。頼むよ、妹…………。

頑なに拒み続けたけど、あれから俺は結局その部屋から連れ出された。

父さんの運転する車で家に帰ると、俺はすぐにベッドの中に転がり込んだ。

朝、起きて目覚めたら、何もかもが元に戻っているような気がした。

「お兄ちゃん、朝だよ。起きて」

そんな事、あるはずがなかった。

妹は家中探したけど、とごにもいない。

飯も食わず、親にも何も言わず、俺はまた布団に転がり込んだ。

父さんも母さんも何も言わなかった。

学校に行けとも、一言も。

布団に潜り込んでまた寝てたら、妹がどこからか現れる様な気がした。

「お兄ちゃん、早く起きないと遅刻するよ。ほら、起きて起きて。布団とっちゃうよ!」

幻聴だ。本物じゃない。

何故かそれだけがはっきりわかって、俺はシーツにくるまりながら声を殺して泣いた。

バッドエンドかいな

俺が妹の死を実感したのは、葬式の時だった。

どこから引っ張り出したのか、笑っている妹の写真。遺影。

鼻を鳴らして涙をハンカチで拭いている妹のクラスメイト。

それらを見て実感した。

妹はここにはいない。

もういない。

どこにもいない。

死んだ。

俺の代わりに。

バカな妹だと本気で思った。

お前が死ぬ必要ゼロだったじゃねーかよ。

俺が死んでりゃ良かったんだ。何でお前が勝手に死んでんだよ。

何で最期に……。

笑って死んでんだよ……。

恨めよ……。幽霊として出て来いよ……。それで俺を祟り殺せよ……。

喜んで死んでやるから……。

そんな事を思った。

もう手遅れのくせして。

【???】


妹「……///」

美少女「……うーん」

妹「な、何か照れるね、これ///」エヘッ

美少女「……ああ、そう」フゥ……

妹「お兄ちゃん、やっぱり優しい///」ドキドキ

美少女「優しい? えー……」

妹「だって聞いてたでしょ? 私の代わりに死ねば良かったとか///」テレッ

妹「これもう、相思相愛だよね/// ヤバい、顔がニヤけるー///」

美少女「……あなた、何かおかしい」フゥ

美少女「だってさあ、あなた結構酷い事されてたでしょ? それはいいの?」

妹「んー……。うん、いい」コクッ

美少女「……多分、あなたのお兄さん、そこまであなたの事を大切に思ってないよ。今はたまたま感傷的になってるだけで。それに口だけだよ、きっとあれも」

妹「」フッ……

妹「それはないから。お兄ちゃんの事、わかってない証拠」

美少女「どっちが?」

妹「もちろんそっちが。例えば、もしもあの状況が私とお兄ちゃんとで逆だったら、間違いなくお兄ちゃん、私を助けるから」

美少女「どーだかなあ……怪しいと思うけど」

妹「」フッ

妹「私の貞操を賭けてもいいぐらいそこは自信あるかな。伊達に十何年も一緒にいる訳じゃないから」

美少女「……ああ、そう」ハァ……

つづく

http://www.imgur.com/T6d0D91.jpg

ほう…

美少女「ところでさあ、あなた」

妹「?」

美少女「死んじゃってる……訳だけど……。それに後悔とかないの?」

妹「……うーん」

妹「お兄ちゃんにもう会えない……ってのはやっぱ辛いけど……」

妹「……でも、お兄ちゃんが死ぬよりはいいから……」

妹「だからあまり後悔はないかなあ」

美少女「呆れた……」

美少女「なんでそこまで、あのろくでもない兄が好きなの?」

妹「ろくでもなくなんかないから!」プンッ

美少女「はいはい。それは訂正するわよ。……で、どうしてなの?」

妹「……さあ?」

美少女「あのねえ……」

妹「だって、お兄ちゃんはお兄ちゃんだし……」

妹「小さい時からずっと一緒だし……」

妹「お兄ちゃん、いっつもあんな感じだけど……」

妹「でも、それが当たり前みたいになってるし……」

妹「お兄ちゃんが喜んでくれると私も嬉しいから……」

妹「だから、お兄ちゃんの頼み事とかきくの好きだし……」

妹「最近は何かエッチなお願い事ばっかだったけど……///」

妹「でも、お兄ちゃん喜んでくれてるから、それでもいいかなって……//」

妹「私が一番嫌なのは……お兄ちゃんから嫌われる事だもん」

妹「だって、お兄ちゃんが好きだもん」

妹「理由なんか特にないかもしんない。ただ、どうしようもなく好き……// それだけだと思う」

妹「お兄ちゃんがさあ、あんな性格と顔なら多分彼女とか出来ないだろうし、出来てもすぐに別れるだろうから、丁度いいかなって思ってたし」

妹「一生結婚しなければ、二人でずーっと一緒にいられるかなーって……」

妹「そう思って期待してたんだけどなあ……」ボソッ

妹「」シュン……

美少女「あっそ……」


美少女「まあ、いいや。もう」ハァ……

美少女「明日になったら、あなたの魂も天国へ持ってくから」

美少女「それまでがここにいられる時間ね。何も出来ないけど下界を見る事ぐらいは出来るから、好きに使って」

妹「うん……」

妹「ここでお兄ちゃん、見てる……。最後の瞬間まで……」

美少女「」ハァ……

【数日後】


兄「」トボトボ……


兄「家にさあ……」

兄「帰っても何もする事ねーっつーの……」

兄「……つかもう」

兄「……色々思い出して辛いわ……」


???「こんにちは。お久しぶり」


兄「!?」クルッ

兄「お前っ……!!」

美少女「こんなところで大声出さないでよ」

兄「ふざけんなっ!! こらぁ!!」ダダッ!!

美少女「はい。ストップ」パチンッ

兄「っ!?」ググッ

美少女「ちょっと動きを止めさせてもらったから。悪いけどそのままで聞いてもらうわね」

兄「ぎ……ぐっ……!!」グググッ

美少女「特別にチャンスをあげる。妹ちゃん、あのままはちょっと可哀想だから」

兄「!?」

【美少女、改め、死神】


死神「あなたが望むなら、今から時間を少し巻き戻してあげる」

死神「妹ちゃんが亡くなる前の日まで」

死神「つまり、あなたが妹ちゃんに『デートについて来い』って言わなければ、妹ちゃんが死ぬ事はなくなる」

死神「ただし、その代償としてあなたの命をもらう」

死神「最初の予定通り、あなたが車に轢かれて死ぬ事になるから」

死神「それが嫌なら、この話はもうなし。あなたが生きて、妹ちゃんは死んだまま。話を受けるなら、あなたが死んで妹ちゃんは生きる事になる。絶対にどちらかの二択だから」

死神「どうする? 生きる? それとも死ぬ?」


>>203

死ぬ

シヌ

死神「ああ、そう……」

死神「先に行っとくけど、もう後から変更はきかないから」

死神「それでも構わないのね?」



死神「そう……。じゃあ、そうしなさい。後悔のないようにね」

死神「ああ、それと……」

死神「……あなたの事、ほんの少しだけ見直したから」

死神「ほんの少しだけね……」


フッ……

【過去移動。最後のお願いの日へと】


シュン……


兄「え? え??」

兄「さっきまでいた場所じゃない……よな? ここ……?」

兄「おい、これ、マジで!? マジで戻ったの!?」

兄「携帯携帯! 日付確認して!!」サッ

兄「おっひょーっ!!! マジだっ!!! 戻ってやがる!!!」

兄「じゃあ、今、家には妹が……!?」

兄「うおおおおおっ!!!」ズダダダダッ

【自宅】


ガチャッ、バタッ、ドガッ!!


兄「いっもうとーぃっ!!!」ズダダダダッ

兄「うおーい、妹ーっ!! いるかーっ!?」


妹「お……お兄ちゃん。と、どうしたの……?」ビクビク

兄「妹っっっっ!!!」ズダダダダッ

妹「ご、ごめん……。あの、私、また何か怒らす様な事したの……?」ビクビク

兄「いがった!! いたよ、マジでいたよ! 妹ぃっ!!」ダキッ!!

妹「ふぇあっ!?///」カァッ

妹「おおおおおお兄ちゃん!////」パニック

兄「妹っー! ごめんなっ、ごめんなっ!」グシュッ、メソメソ

妹「…お兄ちゃん……??///」

兄「ごめん、ごめんなっ……」メソメソ

妹「……泣いてる……の?」

兄「」エグッ、ヒック

妹「…………お兄ちゃん……?」

兄「」グシュッ、メソメソ

妹「……どうしたの……?? ねえ、お兄ちゃん……?」

兄「」ヒック、メソメソ

妹「…………」

【しばらく後】


妹「お兄ちゃん……泣かないで……」ナデナデ

兄「」グシュッ

妹「何があったか知らないけど……元気出して……」ギューッ……

兄「ごめん……ごめんな……」メソメソ

妹「何を謝ってるのかわかんないよ、お兄ちゃん……。私なら大丈夫だから。ね? 泣きやんで……」ナデナデ

兄「……ごめん…………」ヒック

妹「お兄ちゃん……。大丈夫だよ。安心してよ……ね?」ギュッ……

兄「……」グシュッ

妹「……あ、じゃあ、お兄ちゃん。何かして欲しい事ない? 何でもしてあげるよ。だからもう泣きやんで……ね?」ナデナデ

兄「」グスッ、ヒック……


>>210

本当のことを話す

ひたすら妹を愛でる

妹への頼み事で
再安価↓1

子作り

>>212
http://www.imgur.com/kfIy2Ou.jpg

再再安価↓1

妹に一番得意な料理を作ってもらって一緒に食べる

妹「……お兄ちゃん。何かない……? 言って」

兄「」グスッ、ゴシゴシ

兄「じゃあ……お前が作る飯が食いたい……」グシュッ

妹「ご飯?」

兄「ああ、で、一緒に食おうぜ」

妹「お兄ちゃんと?」

兄「」コクッ

妹「わかった。任せて」ニコッ

兄「母さんには、夕飯いらないって連絡しとくから……」

妹「おお……。がっつり食べる気だね、お兄ちゃん」

兄「嫌か?」

妹「ううん♪ 腕によりをふるっちゃうよー」

兄「そっか……」ニコッ……

妹「うん♪」ニコッ

妹「ちなみにお兄ちゃん、何が食べたい?」

兄「……いや、お前が作るものなら何でも」

妹「おおう// 珍しい」

兄「……今日ぐらいはな」

妹「?」

兄「いや……ええと……。何か得意料理とかあるか?」

妹「あるよー。パスタ全般は得意。うーんと……じゃあ、ちょっと豪華にシーフードパスタとかいってみる?」

兄「おお! 美味そうだな」

妹「もち。ヤバウマだよ」エヘン

兄「マジで!?」

妹「マジで♪」

妹「じゃあ、お兄ちゃん。今から買い物に行ってくるから待っててね」

兄「いや、待て。俺も一緒に行くわ」

妹「へ?」

兄「ダメか?」

妹「ううん。ダメって事はないけど……何か買うものあったら私が代わりに買ってくるよ?」

兄「いや、買うものは何もない」

妹「そうなの? だったらお兄ちゃんは家でテレビでも見ながら待っててくれればいいのに。買い物に来てもつまんないでしょ?」

兄「違う、そうじゃない。今日はお前とずっと一緒にいたいんだよ、俺は」

妹「はふっ……//」ドキッ

兄「一人にしたら……だって……。このまま帰ってこないんじゃないかって不安になるだろうがよ…………」

妹「……ちょっと心配し過ぎ、お兄ちゃん。私は絶対に戻ってくるからさ」

兄「ダメだ、とにかく俺も一緒に行くから」

妹「ん……わかった。じゃあ、一緒に行こっか。お兄ちゃん♪」ニコッ

【外】


兄「おい、妹。手を出せ」

妹「手?」

兄「そう。ほら、お手」スッ

妹「わう」ポンッ

兄「よし」ギュッ

妹「はうっ///」ドキッ

兄「よし。じゃあ、行くぞ」

妹「いやいやいやいや、お兄ちゃん。流石にご近所で手を繋ぐのは恥ずいっていうか……うん……//」

兄「うっさい。絶対に離さないから。お前もしっかり握ってろよ」

妹「いや、でもさ……// あれだよ、私たち兄妹なんだし……流石にね?//」

兄「やだ。離さねーから」

妹「……わがまま兄貴///」ボソッ

兄「わがままで結構結構コケコッコー。それよりお前、車に気をつけろよ。ちゃんと前とか横とか後ろとか気にして歩けよ」

妹「小学生じゃないんだからさあ……//」

妹「もう……///」

このあとが分かってるぶん結構つらい

つづく

http://www.imgur.com/YAiwn8d.gif

おつ

【スーパー】


妹「エビを買うよ」ヒョイ

兄「おおさ」

妹「アサリもいこうか」ヒョイ

兄「ほいな」

妹「ついでについでにベーコンなんかも入れちゃって」ヒョイ

兄「どっこいさ」

妹「玉ねぎ、アスパラもいっちゃうよー」ヒョイ、ヒョイ

兄「おおともさ」

妹「……さっきから何の掛け声?」

兄「いや、何となく」

妹「にしてもさあ、お兄ちゃん」

兄「ん?」

妹「こうやって二人で買い物するのって、超久しぶりだよね?」

兄「……そういやそうだな」

妹「前に行ったのっていつだったっけ?」

兄「お前が中学に上がってちょっとしてからじゃなかったか? 母さんに頼まれて仕方なく二人でトイレットペーパーを」

妹「ああ、お一人様1パック限りだからって。あの時以来なんだ」

兄「だな。その後は何もなかったはずだわ」

妹「……いっつも思うんだけど、よく覚えてるよね、お兄ちゃん。そういうの」

兄「お前と違って記憶力が優秀だから」

妹「学校の成績、そんな良くなかったよね?」

兄「本気出せば百点ぐらいいつでも取れるし」

妹「本気出しなよ」

兄「出す気が起きねーもん」

妹「うーむ……」

兄「つか、買う物はこれで全部か?」

妹「ん。こんなものかな。あとは家にあるはずだから」

兄「うし。なら買うぞ。やれ買うぞ。そら買うぞ」

妹「大事な事なので三回言いました」

兄「いいから買うぞ」

妹「りょーかいだよー♪」

【帰り道】


妹「」トコトコ

兄「」テクテク


妹「……ね、お兄ちゃん」

兄「んー……何だ?」

妹「一つ聞いていい?」

兄「いーぞー」

妹「さっきさ……」

兄「うん」

妹「何で……泣いてたの……?」

兄「…………」

兄「……ちょっとな」

妹「」ジッ……

兄「うん……」

兄「……悪い夢を見たんだよ」

妹「夢? どこで? 学校で??」

兄「寝てたんだよ、授業中」

妹「はあ……へえ……」

兄「で、その夢の中でお前がいなくなっちまったんだよ」

妹「へ? 私が?」

兄「そう。マジでスゲー怖い夢だったんだよ。現実とホント変わんねーぐらいに……」

兄「だから、お前がどっかいったんじゃないかって思って…………つーか、もう忘れろ。一生の恥だわ、あれ」

妹「おお……。ひょっとして、お兄ちゃん、ツンデレってる?」

兄「うっさい。マジで忘れろ。あんな事はなかった。俺は泣いてなんかいねえ」

妹「いやー、そう言われてもねえ。っていうか、録音しときゃ良かった。うー……」

兄「二度と言わねーかんな」

妹「ケチー」

兄「でも……。妹、お前が無事で良かったわ。ホント」

妹「ふぃっ///」ドキッ

妹「いやいやいやいやお兄ちゃん// 今の言葉もう一回」サッ

兄「アホか、ボケ。何、携帯取り出して録音の準備してんだ。誰が言うか、ダボが」

妹「おおう……。暴言の嵐が……」

兄「それより早く帰ってメシを食わせろ。余は空腹じゃ」

妹「あ、うん。帰ったらすぐ作るよ。期待してなよー」

兄「おうよ」


妹「」トコトコ

兄「」テクテク


妹「……ね、お兄ちゃん」

兄「?」

妹「…その……///」

兄「おう」

妹「やっぱ…何でもない……///」プイッ

兄「……そっか」

【自宅】


妹「玉ねぎ~♪」トントントントントン

兄「おおふ……」グシュッ

妹「お兄ちゃん、たかが玉ねぎで涙を流さないでよ……。さっきの涙が安く思えちゃうじゃんかー……」

兄「いや、泣いてなんかねーし。これ、汗だし」ゴシゴシ

妹「はいはい。わかったから。ていうか、お兄ちゃんは向こうでテレビでも見てゆっくりしてくれてればいいのに」

兄「んー……何かお前の側にいないと不安だし」

妹「じゃあもう、いっその事、抱きしめてればいいよ」フッ

兄「おう」ギュッ

妹「ひゃいっ!!////」カァッ

妹「おおおおおおおお兄ちゃん!////」ブンッ

兄「うおいっ!! 包丁が!!」ヒュンッ

妹「いいいいきなりそんな事したら危ないでひょっ!////」ブンッブンッ

兄「お前の方がよっぽど危ねーよ!! 殺す気か!! 凶器を振り回すな!!」

妹「お、お兄ちゃんが悪いんだからね!/// 急に驚かしちゃ、ダ、ダメだから!///」ドキドキ

兄「わかった。悪かった。だから落ち着け!」

妹「…もう…びっくりしたあ……///」ハァハァ……ドキドキ……

兄「俺のがびっくりしたわ……死ぬかと思ったぞ、マジで」ドキドキ……

妹「とにかく、お料理中は危険ですから……//」ドキドキ

兄「お、おう……」

妹「お兄ちゃんはそっちで座ってて……ね?//」

兄「お、おうさ……」


妹「ふぅ……///」

兄「……はあ」トコトコ

つづく

http://www.imgur.com/FGLGVD8.jpg

この豊富な画像どこから出てくるのやら

画像消えるの早すぎないか

【夕食】


兄「」モグモグ、パクパク

妹「どう、お兄ちゃん? 美味しい?」

兄「おう。マジでうめーわ。ありがとな」モグモグ

妹「へっへー♪ でしょー?」ニコッ

兄「お代わりある?」ムグムグ

妹「もっちろーん。一杯食べてね、お兄ちゃん♪」

【夕食後】


兄「おうふ……。食い過ぎたわ……少し」ゲフッ

妹「だから、二回目のお代わりの時に言ったじゃん。もうちょっと少な目にした方がいいんじゃないって」

兄「いや、でも、食えると思ったし……」ウップ

妹「まあ、実際、食べきってるけども」

兄「食べたかったしさあ……」ゲフッ

妹「子供ですか、お兄ちゃんは」

兄「いいじゃんかよ、別に」

妹「いいけども」

妹「とりあえず、リビングで休んでたら。私、その間にお風呂わかしとくね」

兄「……じゃあ、俺も行く」

妹「どこに?」

兄「風呂場」

妹「お風呂わかすだけだよ?」

兄「だって、いねーと不安だし」

妹「子供ですか、お兄ちゃんは」

兄「うるせー、バカヤロウ。とにかく、一緒に行く」

妹「ん……もう。じゃあ、後回しにするから。しばらく休んでて」

兄「おう」

妹「……ホント、わがままなお兄ちゃんだよね。全く」

兄「うっせー。何か文句あんのかよ」

妹「ある訳ないし」キッパリ

兄「お、おう」

この幸せも一時だけか…

切なすぎワロエナイ…

【リビング】


妹「何かテレビつけるー?」

兄「んー……いい」

妹「じゃ、何かゲームでもする?」

兄「それもパスかなー」

妹「なら、何するの?」

兄「何かボーッとしてる」

妹「ほう」

兄「で、お前の顔でも見てる」

妹「何で///」カァッ

兄「いや、何となく」

妹「意味わかんないし…//」フイッ

兄「だってなあ……見とかないと後悔しそうだしな」

妹「…?//」

兄「お、そうだ。あれ、あったよな。あれ見ようぜ」ゴソゴソ

妹「??」

兄「確かこの奥らへんに……」ガサゴソ

妹「何、探してるの?」

兄「お、あった!」ジャーン

妹「……アルバム?」

兄「見ようぜ、見ようぜい」ペラペラ

妹「あんま気が進まないなあ……」

兄「懐かしいなあ……。これ、お前が幼稚園の時のな」

妹「……こんなの私じゃないもん」プイッ

兄「この頃はあれだ。お前、マジでアンパンマンを信じてたよな」

妹「いやいやいやいやいや、やめようよ、お兄ちゃん、その話はさ」

兄「で、アンパンマンが近所のモールに来るってイベントがあって、行きたい行きたいってすげー母さんにねだって」

妹「絶対、その話出すもん。だからアルバムとか嫌なの」

兄「行ってみて、着ぐるみのアンパンマンを見て、大泣きして帰ってきたんだよな」

妹「知らない知らない。そんなの私じゃないもん。覚えてないもん!」

兄「この小学校の時もなあ……。色々あったよな」ペラッ

妹「ないー! ないもん!」

【時間経過】


兄「おっと、もうこんな時間か……」

妹「あうぅ……」

兄「よしっ。腹もいい具合に楽になってきたし、風呂わかすぞ、妹」

妹「うー……」

兄「睨むなってーの。あれもこれも、全部お前がしてきた事だろーが」

妹「そうかもしんないけど、でも、もう時効だもん。なのに、いちいち掘り返して。……お兄ちゃんのイジワル」

兄「ま、そう言うなっつーの。懐かしくて、俺は満足出来たし」

妹「私は?」

兄「良き思い出が出来たなと」

妹「出来てないってばー!」

【時間経過。風呂場】


妹「わきましたね」

兄「わきましたなあ」


妹「…………」

兄「…………」


妹「……お兄ちゃん。えと……ひょっとしてお風呂も…一緒?//」

兄「んー……」

妹「…///」ドキドキ

兄「いや、流石にいいわ。先にお前入れよ。後から俺入るから」

妹「……そうですか」

兄「おう」

【風呂後】


兄「ふいー。風呂はやっぱいいよなあ。ババンガバンバンバン♪ っとくらあ」ホカホカ

妹「んー……だねー」

兄「そういえば、母さんたちまだ帰ってきてないんだな」

妹「うん。ついさっき電話があって、二人とも今日は帰りが0時を越えると思うって」

兄「そっかー……。ま、明日会うからいいか……」

妹「? 何か言っておかなきゃいけない事でもあったの?」

兄「ああ、うん……まあ、そんなとこか」

妹「ふーん……」

妹「ところでさ、お兄ちゃん」

兄「何だ?」

妹「えっと……その……//」フイッ

妹「あの……// 今日は……口でしなくてもいいの…///」ボソッ

兄「ん? ああ……」

妹「したいんなら……してあげるから…///」ボソッ

兄「んー……」

妹「別に…嫌じゃないから……お兄ちゃんなら…///」ドキドキ

兄「んー……それなら……あ、いや、今日はやっぱいいわ。何もしなくていいから」

妹「そう……? 本当にいいの?」ジッ

兄「んー……。いや、いい。大丈夫」

妹「……そう。わかった」

兄「あ、それなら代わりにさ。一つ頼んでいいか」

妹「うん、いいよ。なに?」

兄「>>249を」




多分、妹への頼み事はこれで最後
エロなしでよろ

添い寝

>>248(抱き合いながら)

妹「え……///」

妹「えっと……あの……アレですか、お兄ちゃん。口だけじゃもう物足りないの…///」

兄「は?」

妹「いや、でも、あのね……えと……/// 私、初めてだし……準備とか用意とかあるし……それに兄妹だし……/// えと…言いたい事わかるよね?///」

兄「いや、昔よく寝てたじゃねーか。一緒に」

妹「へ?」

兄「俺が寝てる間にお前がどっかにいなくなったりしないか不安なんだよ。ひょっとしたらこっちのが夢かもしんねーだろ? だから今日はお前、俺の部屋で寝ろ」

妹「……えと、寝る以外には他に何かする?」

兄「何もしねーよ。一緒に寝るだけだっつーの」

妹「……うーん。それなら……」

妹「って、あれ…?/// それも結構まずいんじゃ……///」

兄「頼むわ、今日だけだから。な?」

妹「う……ん/// でも、今日だけだよ?///」

兄「おう。わかってる」

兄「あ、でも、流石に母さんとか父さんに見つかると何か言われそうだよな」

妹「うん、まあ…。きっとそうだろうね//」

妹「ていうか、最近はバレたらまずい事だらけなんだけど…//」

兄「あー、うん、わりい」

妹「いや、別に怒ってないし// ていうか、別に嫌じゃないし//」フイッ

兄「ん……。ちょい、お前、こっち来い。つかすぐ側まで来い」

妹「? 何で?」

兄「いいから来い」

妹「あ、うん……」トコトコ

兄「よしよし」ナデナデ

妹「いや、だから子供じゃないし///」カァッ

兄「うむうむ」ナデナデ

妹「もう…////」フイッ

兄「んじゃまあ、母さんたちが帰ってきて、眠ってからだな。そんぐらいにお前が俺の部屋に来いよ」

妹「うん」

兄「もし来なかったら、俺がお前の部屋に行くから」

妹「大丈夫。絶対に行くから」

兄「ああ、頼むわ」

妹「うん…♪」

兄「よし。じゃ、俺、一旦部屋に戻って軽く用意しとくから」

妹「私は枕だけ持ってけばいいよね?」

兄「おう。そんでいいぞ」

つづく

>>248
http://www.imgur.com/04DPUw1.jpg

画像が逸脱してるわ~www

しえん

【兄の部屋】


兄「さてと……」

兄「……あいつが来る前に手紙書いとかねーとな……つーか遺書か……」

兄「つっても、なに書けばいいのかねぇ……」

兄「いざ、こういう風になってみるとなあ……」

兄「なーんも思いつかねーし……」

兄「……つまんねー人生送ってたんだなー……俺」

兄「最後に残したい言葉とか何もねーわ……」

兄「…………」ハァ……

兄「……事故には気ーつけろよ、と」カキカキ

兄「……病気にも気を付けろよ、と」カキカキ

兄「……長生きしろよ、と」カキカキ

兄「…………」

兄「……元気でやってけよ、妹」ボソッ

【深夜】


コンコン……

兄「お、いいぞ。空いてるから」ボソボソ

ガチャッ

妹「来たよ、お兄ちゃん//」ピョコン

兄「おしおし、じゃあベッドの中に入れ」

妹「うん///」ドキドキ


妹「お邪魔します//」モゾモゾ

兄「おう。近う寄れ」

妹「こんな感じ?//」モゾ……

兄「んで、逆向け。背中こっちに向けて」

妹「うん//」クルン

兄「おし」ハグ

妹「はぅ////」ビクッ

妹「へ、変なとこ、触らないでよ…////」ドキドキ

兄「わかってるつーの。ちょいと抱き枕にするだけだ。お前も安心して寝ろ」

妹「ね、寝れる訳ないし……///」

兄「じゃ、起きてろ」

妹「わかった…///」コクッ

兄「俺は寝るぞ」

妹「うん……。寝て……///」

兄「おう」

妹「…///」ドキドキ

【しばらくして】


兄「……」ギュッ

妹「…////」ドキドキ


兄「なあ、妹ー……」

妹「な、何? お兄ちゃん///」

兄「あったけーな、お前」

妹「た、体温高い方だから…///」

兄「ん……だな」

妹「…///」コクッ

【またしばらくして】


兄「なあ、妹ー」ギュッ……

妹「な、なに?///」ドキドキ

兄「明日の三時頃にさ、俺、用事があって出掛けなきゃいけねーからさ……」

妹「う、うん…///」

兄「お前、家で留守番してろ。俺のゲーム貸してやるから、それの練習しとけ」

妹「あ……えっと……前に二人でしたあのゲーム?」

兄「おう。きちんと練習しとけよ」

妹「う、うん……。わかった。頑張る」

兄「だから、家から出るなよ。いいな? 俺、家の鍵持ってかずに出るからよ」

妹「いいけど……いつ頃、帰ってくるの?」

兄「…………」

妹「?」

兄「いいから、明日は一日中家にいろよ。わかったな?」

妹「あ、うん……。わかった……」コクッ

兄「じゃあもう、俺、本格的に寝るわ」

妹「あ、うん……。お休み」

兄「おうよ」ナデナデ

妹「あう…///」ドキドキ


妹「…///」ドキドキ

兄「……ん」ギュッ……

妹「…/////」ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ

【しばらくして】


妹「……ね、お兄ちゃん。もう寝ちゃった…///」

兄「……んー、まだ」

妹「……寝れそう…?///」

兄「多分なー……お前、いるし。安心して寝れるわ……」

妹「そっか…///」ドキドキ

兄「おうよ……」

【またしばらくして】


妹「……ね、お兄ちゃん…///」

兄「なんだー……?」

妹「あのさ…///」ドキドキ

兄「うん」

妹「お休みのチューとか……してもいい…?///」ドキドキ

兄「…………は?」

妹「あ、あの、違うの。おでこの方にだよ。口にはしないから。ほら、洋画とかでそういうのよくあるから、ちょっと憧れみたいなのがあって……だから……ね?///」

兄「…………」

妹「えと……嫌ならいいから。い、言ってみただけだし……///」

兄「ちょい妹、こっち向け」

妹「う、うん……///」クルン

兄「」チュッ……
妹「んっ////」キュンッ

兄「じゃ、俺はもう寝るから…///」クルン

妹「おおおおお兄ちゃん。あの、今、口に……////」アセアセ

兄「うっせー。寝るから。黙れ。喋るな///」

妹「あ、で、でも…///」アセアセ

兄「寝るから。黙れ///」プイッ

妹「あう…///」ドキドキ


兄「……キスぐらいでガタガタ抜かすな///」ボソッ

妹「そうだね。ごめんね、お兄ちゃん……///」ドキドキ

兄「うっせー///」

妹「だね。もう喋らないから……♪///」ギュッ

兄「やめろ、触んな、暑苦しい。邪魔だっつーの///」

妹「ごめんなさい、お兄ちゃん。許して♪///」ギューッ

兄「……もう寝るっつーの。喋んな///」

妹「うん…♪///」ギューッ

【翌朝】


妹「」クークー……

兄「おい、起きろ、妹。そろそろ母さん達が起き出すぞ」ユサユサ

妹「やー……」ムニャムニャ

兄「やー、じゃねえよ。起きろってーの。ベッドから叩き落とすぞ」ユサユサ

妹「うー……」ムクッ、ゴシゴシ

兄「おら、さっさと自分の部屋に行け」

妹「……お兄ちゃんがおはようのキスしてくれたら行く……///」ツイッ

兄「調子に乗んな。ほら、出てけっつーの」パシッ

妹「あうっ……」グスン


妹「お兄ちゃんのバカー……」トコトコ

兄「バカはお前だ、アホー」

妹「ふーんだ……」トコトコ、ガチャッ、バタン……

【午前中】


兄「うりゃ、七連鎖!」ピコピコ

妹「あー、もう! お兄ちゃん、それきっついってば!」ピコピコ

兄「勝負の世界は非情なのだ。続けて四連鎖!」ピコピコ

妹「あっ、あっ、ヤバイヤバ……あーあ」

ピロリロリー……


GAME OVER

兄「んー……どーする? もっかいするか?」

妹「そりゃもう。リベンジ希望で。ていっ」ピロリーン


兄「だからハンデつけるって言ってんのに」カチカチ

妹「やだ。ハンデつけられて勝っても嬉しくないもん」ピコピコ

兄「」ハッ

妹「鼻で笑わないでよ!」

兄「兄を超える妹など存在しないのだあ! 五連鎖!」ドヤッ

妹「ここにいるもん! 今回は勝てるよ、これ! お返しの七連鎖だよ!」ピコピコ

兄「甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘いっ! 怒濤の十一連鎖だっ!」ピコピコ

妹「ばたんきゅー……って、もう! そんなのなしだよ! ずっこいよ! うー!」

兄「ずっこいて、何もズルしてねーだろが、おい」

妹「でもでもすっこいの! うー、悔しいー! もう一回、お兄ちゃん!」

兄「おうよ。何回でも相手になってやんよ、雑魚が!」ドヤッ

【お昼】


兄「うーし、出来たぞー、妹。皿出せ、皿ー」

妹「はーい♪」トタトタ、カチャッ、カチャッ

兄「そりゃ。兄貴特製、適当な皿うどん」ザザッ

妹「おお。意外に美味しそう。ていうか、めっちゃいい匂い」

兄「あったりめーよ。焼きうどんだけは得意なんだ、俺は。夜中に腹減った時に一人で時々作ってたからな。バカうめーから食ってみろっつーの」

妹「うん。頂く。すごい感謝して頂くから」

兄「おうよ。神と崇めて奉れ」

妹「いや、そこまでは流石に」

妹「ほう」モグモグ

兄「ほうじゃなくて、どうなんだよ、こら。うめーだろ」

妹「うん。美味しい♪」パクパク

兄「だろ」ドヤッ

妹「ああ、うん……。ドヤ顔はしなくていいから、お兄ちゃん」

兄「してねーし。する訳ねーし」

妹「はいはい」モグモグ

【午後】


兄「じゃーまあ、出かけてくっから、しっかり留守番してろよ」

妹「うん。わかった」

兄「おう」


兄「」トコトコ

兄「」ピタッ

兄「…………」

妹「?」


兄「」クルッ

兄「おい、妹」

妹「なに、お兄ちゃん?」

兄「……何でもない。じゃあな」ガチャッ、バタン……

妹「……??」

家を出ると、すぐに俺は声をかけられた。

美少女……もとい死神だ。

「偉いね」

死神はそう言った。「逃げなかったんだ」と。

「逃げたら……俺じゃなくてあいつが死ぬんだろ?」

「そうだね」と死神。「もう決まってしまった事を無理矢理変えているんだから。そうなるのが当然でしょ?」

「……だよな」

「さ、行きましょう」

そう言って死神は先に歩き出した。「時間もあまりないから」

逃げられるもんなら、マジで逃げたい。そう思う。

後を追いかける足は震えっぱなしで、地面を歩いているような感覚はまるでしなかった。

宙をさ迷っているような、そんな感覚。気がつけば俺は涙をぽろぽろと流していた。情けない事にも。情けない事にも。

「ぶっちゃけさ……」

かすれた声を出しながら、俺は歩いた。

後から後から溢れてくる涙を服の袖で拭いながら。

「死にたくねえよ……」

出来る事ならどうにか生きたい。気持ちが定まっていたと思っていたけど、そうじゃなかった。現実から目を逸らしていただけだ。死にたくねえ……! いやだ!

「でしょうね」

死神は淡々と答えた。「死にたいと思って死ぬ人間なんて、まずいないから」と。

「他殺や事故死は当然としても、自殺でさえそうなの」死神はこちらを振り返り「みんな『死ぬしかない』とそう思うところまで追い詰められて死ぬの。例外なく、そう」

「そこを何とかさ……どうにかなんねえかな……」

恥も外聞もなく、俺はそう尋ねた。

滲んだ視界の中で、死神は微かに笑った様にも見えた。

「ならない」

「どうにかして……俺も妹も生きられる様に……」

「諦めて。世の中は何でも貴方の都合のいいようには回らないから。貴方は運が悪かった。ただ、それだけ」

その後も俺は未練たらしくずっと死神にお願いし続けた。

ごね得、なんて言葉があるぐらいだ。どうにかなるかもしんない。つーかどうにかしてくれよ、何とか。頼むから……。お願いだから……。

「着いたわ」

気がつくと、俺はまた『あの』歩道にいた。マンホールの真上。そして、そこから一歩も動けない状態になっていた。

「何か言い残す事はある?」と死神。まるで学校の先生の様に。「あれば聞くけど」

「助けては……くれないんだよな……? 無理なんだよな……?」

「貴方が車に轢かれるまであと十二秒ね」

妹は俺の代わりに死んだ。俺を助けて死んだ。俺に怪我がなかった事を知ると、「よかった」と言って微笑んで死んでいった。

俺は泣きながら死んでいくんだと思う。惨めなぐらいに情けなく。

「妹に……ありがとなって……。ごめんなって……」

「……伝えておくわ」

その次の瞬間、俺は突っ込んできた車に撥ね飛ばされた。結局、後悔しか残らなかった。でも、これしか方法がなかった。

妹は多分また泣くんだろうな。最後まで俺に泣かされっぱなしだな、あいつ……。

そんな事を思った。

そして、俺の意識はそこで飛んだ。多分、二度と帰れない場所へと……。

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【自宅】


妹「ふぅ……」ピコピコ

妹「やっぱ難しいよね、このゲーム。お兄ちゃん、よくこんなの出来るよね」ピコピコ

妹「あ、死んだ……」チュドーン


妹「んー……もう飽きてきちゃったんだけど……」コロン

妹「でも、お兄ちゃんからの頼まれ事だもんなあ……」ゴロゴロ

妹「私が上手くなったら、お兄ちゃんも喜んでくれるだろうし……」ゴロゴロ

妹「うん。だよね。もうちょい頑張ってみよ」ムクッ

つづく

http://www.imgur.com/qu2LcXG.jpg

画像ワロタwww

なんか泣けてきた

期待

つづきはよ

まだ?

あげ

ツヅキマダー?
てことで支援

早く書いてくださいお願い致します

支援

もう古くなったが……いつ書くの?………………今でしょ!?…失礼しましたぁ!

支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援!!!!

プルルルル……

プルルルル……


妹「あ、電話」

妹「誰からだろ? ひょっとしてお兄ちゃん?」ヒョイ

妹「お母さん? 何だろ?」

妹「もしもし」


妹「あ、うん。今、家」

妹「うん。どうしたの? ……何?」


妹「……は?」


妹「そ、それで! お兄ちゃんは!? 今、病院!?」

妹「は……?」

妹「え…………」ガクガク

妹「嘘……だよね……?」ブルブル

車に轢かれて、お兄ちゃんが意識不明の重体


嘘だ……


嘘……


嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!


お兄ちゃん!!


お兄ちゃん!!!!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー



その日から一週間が経った。

俺はその時の様子を全く知らないが、後から死神に聞いたところ、妹は半狂乱状態だったそうだ。

とにもかくにもタクシーで病院へと辿り着いた妹は、待合室で涙ぐんでいた母親と合流し、そして、俺が亡くなった事をその場で教えられた。

「……は?」

妹は拒否したらしい。俺が既に『死んで』いる事を。

「んな訳ないじゃん。だってお兄ちゃんだよ。今日、ついさっきまで普通に話してたんだよ。ちょっと出かけてくるからって家から軽く出てって、それで帰ってこないなんておかしいよね? いるんだよね、どこかに? だってお兄ちゃんが死ぬ訳ないもん。お昼に焼きうどん私に作ってくれたんだもん。ゲームの練習しとけって言って、だから私やってだもん。帰ったら一緒にやるつもりだったんだよ。ご飯も作るつもりだったんだよ。おかしいよね? いなきゃ変だよね? だから、どこにいるのお兄ちゃんは? どこ!? どこに隠したの!? お兄ちゃんは!? お兄ちゃんはどこ!? お兄ちゃんは!?」

妹は病院の至るところを走り回って俺を捜し、病室を片端から開けて回ったらしい。立ち入り禁止のところにまで入ろうとしたもんだから、それを止める為だけに看護師が五人も駆り出されたそうだ。

わりーな、妹……。

でも、俺、もう死んでるから。

どうしようもねーんだよ……。

どうしようもさあ……。

なあ……。


横の死神に目を向けると、死神は「どうだろうね」と興味なさげに呟いた。

「また妹ちゃんに頼んでみる? 俺の代わりに死んでくれって。あの子なら喜んでそうしてくれそうだけどね」


やめてくれ。

もうこれでいいってーの。

もういいから。

これでいいから。

「あ、そう」

また興味なさげな返事。

「でも、どうだろうね。あの子にとってはそっちの方が幸せだったんじゃないの?」


死んで幸せなんて事あるかよ……。

生きてりゃ何かいい事もあるだろ……。死んだら何もいい事なんかねー……。

死んだ俺が言うんだから、間違いねーよ……。


「ふうん」


つか、お前、俺からの伝言、きちんと伝えたのかよ?


「伝えたわ」


それだけ。素っ気ない返事だった。何か他にないんかよ?


「聞く耳持ってくれなかったからね。仕方ないわ」


そっか……。ま、しゃーないかもな……。

妹は、俺が亡くなった日からずっと俺の部屋に引きこもってる。

立てこもってるって言った方が正確かもしれねー。

包丁を持ち出して、俺の部屋に誰も入れない様にしてる。

俺の部屋が勝手に荒らされたり勝手に片付けられない様に守っている。

まるで、そうしていればいつか俺が帰ってくるかの様に。


帰ってこねーんだ。

帰ってこられねーんだ。

諦めろ、妹。

俺はもう死んだんだ……。

いくら待ったって俺はそこに現れない。

いつものノリで、ただいまーふぃーとか言って帰ってきやしない。


つか、お前ちゃんとメシ食えよ……。

見るからにやつれたじゃねーか……。

きちんと寝ろよ……。

目、真っ赤じゃねーか……。


学校なんてもうどうだっていいからよ……。

元気に生きろよ、お前……。

何の為に俺が死んだと思ってんだ、バカ野郎……。

(´ ;ω;` )

兄「なあ、死神……」

死神「何?」

兄「一つだけ、頼み事きいてくんね?」

死神「…………」

兄「このままだと、あいつヤベー感じだしさ……。何とかしてやらないとマズイっしょ? つか何とかしねーとよ」

死神「……妹の次は私に頼み事? 節操がないのね」

兄「おねげーしやす」ペコリ

死神「嫌よ。一回、頼み事きいてるし」

兄「そこを何とか」

死神「嫌」

兄「つか、きけよ」

死神「ふざけんな」

兄「あー、そーかよ。じゃあ妹が死んだらお前の責任だかんな。覚えとけよ」

死神「別に私は構わないし」

兄「鬼か。悪魔!」

死神「だから、死神だってば」

兄「つか、マジで頼んでます。お願いします」ペコペコ

死神「」ハァ……

死神「めんどくさい男ね、本当に」

兄「って事は!?」

死神「……本当にあと一回だけだから」

兄「ひゃっほーい!! ありがとう! まるで、天使! 女神や!」

死神「下らない事言ってないで、早く頼み事を言いなさい。ただし、わかってるとは思うけど、貴方が生き返るってのはなしだからね、わかった?」

兄「おうよ。元より承知だっつーの。>>298を頼むわ」

遺書わたす

妹の夢に出る

死神「夢ね……。ずいぶんセンチメンタルな話ね。貴方には似合わないわ」

兄「うっせーよ、クソが」

死神「あ?」

兄「すんまそん。生意気言いました。許せ」ペコリ

死神「……本当に生意気。まあ、でもそれぐらいなら簡単だからいいけど」

兄「マジか! じゃあちゃちゃっと頼むわ。よろしくりぼー」

死神「まだあの子が寝てないから、後でよ」

兄「ならさっさと寝かせろっつーの」

死神「あん?」イラッ

兄「ごめんなさい。後でいいでふ」

【夜、兄の部屋】


妹「」クークー……

妹「」クークー……



妹「……お兄ちゃん」グスン

妹「置いてかないで……」グスッ……

妹「やだ……」グスッ……



妹「」クークー……

妹「待って……」グスッ……



妹「」クークー……

妹「」クークー……

【夢の中】


兄「」スタスタ




妹「お兄ちゃん、待って! どこ行くの!!」

妹「お兄ちゃん!! お兄ちゃんってば!!」

妹「置いてかないでよ!!」

妹「私も一緒に行くのっ!!」




兄「」スタスタ……




妹「お兄ちゃん!! お兄ちゃんってば!!」グスッ

妹「待って!!」グスン

妹「やだ!! 嫌だ!!!」グスッ

妹「お兄ちゃん……」グシュッ……

妹「待ってよお……」グスン、ヒック



???「……おおう。どんな夢見てんだよ、お前」



妹「へ?」クルッ


兄「おーす。久しぶりだなー、おい」


妹「お兄ちゃん!」パアッ

兄「つか、夢の中に俺を勝手に出すなっつーの。肖像権の侵害だぞ、おい」

妹「え? だって、あれ?」キョロキョロ

兄「あっちのは、俺じゃねーっての。幻だ」

妹「そうなの?」

兄「むしろ、残像だな」ドヤッ

妹「え? え?」

兄「すげーだろ?」

妹「う、うん……。すごい……けど、あれ??」

兄「ま、んなこたぁどうでもいいんだ」

妹「あ、あの、お兄ちゃん??」

兄「うっせー、妹。今から大事な事を言うから黙って聞きやがれ」

妹「え……。うん、わかった」コクッ

妹「聞く」

兄「おう」

兄「まずその一。俺、もう死んでっから」

妹「……違うもん。お兄ちゃんとこうして今話してるじゃん。死んだなんて夢だよ。だって、ここにいるじゃん!」

兄「しゃらーっぷ。逆だっつーの。こっちが夢だ。だからいつまでもぐちぐち待ってんな。死んだらそれで終わりだってーの。生き返りゃしねーんだよ」

妹「違う! 違うもん! だってだって!」タタッ

妹「」ギュッ!

妹「いるじゃん! ここに!」ギューッ!!

妹「今、ここに!!」グスッ


兄「いねーよ……。夢だっつーの。もういねーんだよ。……いい加減に理解しやがれ」

妹「嘘だよ! いるもん!! いるじゃん!!」ギュッ!!

兄「いねーよ、バーカ……」ソッ

兄「もう戻ってこねーんだよ……アホ」ナデナデ……

妹「違うもん! 違うんだから……! 絶対に……!!」グシュッ……

兄「とにかく俺はもう死んだ。それを理解しろ」

妹「嫌だよ、お兄ちゃん……嫌だ……」グシュッ

妹「もう離さないから……」ギューッ!!

兄「好きにしろ……。どうせ目が覚めたらいなくなってんだからよ」

妹「やだ……やだ……」グスン

兄「……涙ひっつけるな、服が汚れるだろ」

妹「でも……でも……」ポタポタ

兄「バカ妹」

妹「バカだもん。バカでいいもん!」グスッ、ヒック……

兄「めんどくせーな、おい……。とりあえず妹、泣き止め。これじゃ話になんねーから」

妹「でも……」グシュッ、ギューッ

兄「折角会えたんだから、笑えってーの、こら」

妹「ムリ……今はムリ……。もうちょっとだけ待って、お兄ちゃん……」ヒック……

兄「……わかった。ただし、もうちょっとだけだかんな」ナデナデ……

妹「うん……ごめんね」グシュッ、ヒック……

兄「」ナデナデ……

妹「」グスッ……


兄「なあ、妹」

妹「……何……?」グシュッ


兄「お前、マジでずいぶん痩せたな。つか、髪の毛ボサボサじゃねーか、おい。触っててざらつくぞ。ろくに手入れしてねーだろ?」

妹「あう……//」カァッ


妹「だ、だって、お兄ちゃんの部屋が勝手に整理されるかもしれないから、あの、だ、だからここから動けなくて……」グシュッ

妹「お父さんとか、最初ムリヤリ片付けようとしたんだよ。私がいなかったらきっと捨てられてたんだからね!」ゴシゴシ


兄「捨てりゃいいんだよ、もう。残しといてもしゃーないだろが……」

妹「……だ、だって……」ウッ……

兄「泣くなってーの。ボサボサ頭」ワシャワシャ

妹「あう……。ごめん……」ゴシゴシ

【しばらく後】


兄「だいぶ落ち着いたな……」

妹「うん……」ギュッ


兄「じゃ、大事な話、その二な」

妹「…………」

兄「飯をきちんと食え。しっかり寝ろ。お前、このままだとヤバイっつーの。約束しろ」

妹「……わかった。約束……する」コクッ

兄「おう。つまんねー言い方だけど、俺の分までしっかり生きろ。お前が死んだらもっとつまんねー事になんだからな」

妹「……」ギューッ……

兄「頼んだぞ。きちんと生きろよ」

妹「……うん」ギュッ……

兄「おう……」コクッ

兄「それじゃ、大事な話のラスト、その三」

妹「うん……」

兄「俺の机の引き出しの奥の方に、遺書っつーか手紙みたいなの入ってっから。それ読んだ後で誰にも見つからねーように捨てといてくれ」

妹「手紙……?」

兄「おう。お前宛のな。父さんと母さんの分も書いたんだけど、結局後で破って捨てちまった。恥ずいかんな」

妹「……私宛の…手紙?」

兄「おう。大した事は書いてねーけどな。あ、それとゲームやら漫画やらはお前に全部やるから。好きなの持ってけ。ついでに貯金もやるよ。キャッシュカードが引き出しの奥に一緒に入ってるから。暗証番号は××××だ。忘れんなよ」

妹「……いらない」

兄「あん? もらっとけっつーの」

妹「だ、だって……もらったら後でお兄ちゃんが困るし……」

兄「……いねーっつーの。困る俺はもういねーんだよ。いつまでもいつまでもしつこいわ、ボケ」

妹「……ご、ごめんね。でも……」グシュッ……

兄「俺は、死・ん・だってーの。お前と話すのもこれで最後だかんな」

妹「…!?」

つづく

>>297
http://www.imgur.com/IRFFNDt.jpg

おつ

くっ、いいところで焦らしやがる

兄「よく聞けよ。最後の俺の頼み事だ」

妹「お兄ちゃん、最後って……」オロオロ

兄「おう。マジで最後だかんな」

妹「やだ……。やだよ……」

妹「何回でも言ってよ……。何でもきくよ……。だから……」グスッ

妹「やだ……」ギュッ……

兄「……やだって言われてもな。しゃーねんだよ……」

兄「本当だったら、もう会えなかったんだぜ、俺ら。だけど、もう一回だけこうして会って話す事が出来た。……そんでいーじゃねーかよ」

妹「やだ……ずっと……ずっとがいいもん」ポロポロ

妹「いやだよ……。いやだよ……」グシュッ、ヒック

兄「……妹」

泣きながら俺の胸に顔を埋める妹。

背中に回された腕はずっと震えていて。

それでも、精一杯の強さでしがみつかれていて。

こいつの流す涙で俺の服はもうびしょ濡れで。

行かないで、行かないで、やだやだって何度も……。

だから、つられちまったんだろな。

この時、マジで涙腺がゆるんだ。

なんかもう、少しでも口を開いたら俺まで泣きそうだったから。

何も言わず、ただ強く唇を噛み締めた。

妹の前で泣けるかってーの。

離れたくないのは一緒だってーの。

だから、泣いちゃいけねーんだよ、俺は。

泣いたら、お互い後悔しか残らねーじゃねーかよ。離れたくない、離れたくないっつっても、朝、目が覚めたら俺はもういねーんだ。そんな状況だってーのに泣き言なんか言えるかよ、バカ。

ちくしょう。ちくしょう。俺も泣きてーっての。マジ泣きしてーっつーの。

上を向ぅーいて……♪

あーるこおぉー……♪

涙が、こぼれないよぅーぉにー……♪


そんな歌を思い出しながら、俺はその通り上を眺めていた。

目も閉じていた。

なんかもう、時が止まればいいってマジで思った。

このまま妹とずっと過ごせたらってそう思った。

ちょっと前まではそんな事、当たり前の事だったのに。

今はその当たり前がなくなっちまってる。

悔しい。悔しい。

悲しかったり悔しかったり寂しかったりで、なんかもう頭の中がぐっちゃぐちゃだった。

目尻から涙が垂れてきたから、俺はまた強く唇を噛んだ。

泣きたいのに泣けないって辛いよな。

泣ける妹がこの時だけは羨ましかった。

どうして俺は妹に優しく出来なかったんだろうな。

どうして俺は妹に冷たくあたる事が多かったんだろうな。

それでも俺を好きでいてくれる妹、お前はどうして俺を嫌いにならないんだよ。

俺もお前を抱き締めてキスしてーよ、バカヤロー。

でも、俺は兄貴でお前は妹なんだよ。どうしようもねーじゃねーかよ、こんなの。

俺たちは兄妹なんだから。

どうしようもねーんだよ。結局。


そして、俺はもう死んでるんだから。

この世にいないんだから。

どうしようもねーんたよ、もう……。

だから……。

だから…………。

兄「妹……。最後の頼み事な……」

妹「いやだ……。きかない。最後なんていや……。絶対にきかない……」グスッ

兄「……俺の事はもう忘れろ。それが最後のお願いだ」

妹「いやいやいやいやいやいや!!!」ギュッ

兄「……俺の事を引きずるな。そーすりゃ、お前もその内好きなやつが出来て、俺の事なんか勝手に忘れるってーの……」

兄「お前、顔いいし、性格いいし、男なんかすぐに出来るわ。そん中から一番いいの選んで付き合え」

妹「やだやだやだやだ! お兄ちゃんがいいもん! お兄ちゃんが一番だもん!!」ギューッ

兄「……な事ねーよ、バーカ。ブラコンも大概にしやがれ、キモいっつーの……アホ」

妹「いいもん! なんて言われようとお兄ちゃんが好きなんだから!」

兄「……俺はお前なんか嫌いだっつーの。何でも俺の言う事ききやがって。そういうとこがうぜーんだよ、うっとうしいってーの……」

妹「ご、ごめん、お兄ちゃん……。つ、次から直すから、だから嫌いにならないで……お願い」

兄「次がねーんだよ、もう! だから、だから……!」グシュッ

兄「俺の事なんか忘れろっつーの、バカ!!」ポロポロ

妹「……お兄ちゃん…………」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー



死神「気がついた?」

兄「!?」

兄「俺……戻って……」ポロポロ

死神「タイムリミット。伝えたい事は全部伝えたんでしょ? だからお仕舞い」

兄「…………」ポタポタ

死神「涙拭いたら? みっともないわよ」

兄「!?」ポタポタ

兄「い、いや、泣いてなんかねーし! これ汗だし!」ゴシゴシ

兄「きっといきなり目が覚めたから、光が眩しかっただけだっつーの!!」ゴシゴシ

死神「あ、そ」

死神「ともかく。これでいい加減、サービスは終わりだから」

兄「はあ? ふざけんな、こら! 俺、まだ妹とろくに話をしてねーし!」

死神「黙りなさい。あまり調子に乗りすぎない事ね。なんならあんたの妹ちゃんもこっちに呼んであげてもいいのよ?」

兄「すんませんした。マジで反省してます」ペコペコ

死神「」ハァ……


死神「まあ、いいわ。……さてと、それじゃ行きましょうか」

兄「どこに?」

死神「死んだ人間の魂が行き着く場所は一つだけよ。地獄だとか天国だとかそんなものはないわ。ただ、そこに行くだけ。もう二度と帰ってこれない場所に。今、この場所にさえもね」

兄「……そうか。もう……ここにも来れないのか」

死神「ええ、そう。あの世とこの世の中間地点とも言えるこの場所にもね。さっきみたいに夢枕に立つ事も出来ない。二度とこの世とは関わり合いがなくなるわ」

兄「…………」

死神「それじゃ、行きましょ。死神に案内されるなんてむしろラッキーな方よ、あなた」

兄「…………」

最終安価

1、限りなくバッドエンドに近いハッピーエンドか、

2、限りなくハッピーエンドに近いバッドエンドか、


どっちかを選んで

後からもう一個の方は書かないし、どちらも内容に関するヒントはなし

>>322まで多い方

1

1

おまえら、ここは2だろ…!

1

どっち選んでも報われない気がするけど2で

兄「なあ……最後の最後の本当に最後のお願いをきいてくれないか」

死神「あなた、子供? 頼んだら何でもしてもらえると思ったら大間違いよ」

兄「だよな……。悪い、言ってみただけだ」

死神「…………」

兄「……いいよ、連れてってくれ。そのもう二度と戻れない場所とかにさ」

死神「」ハァ……

死神「一応、聞くだけ聞いてあげる。何?」

兄「俺の事、妹が忘れるっつーか、そんな風に出来ないか?」

死神「記憶がそうそう簡単に消える訳ないでしょ。もしも仮に消えたとしても、身内の事なんだからどうせすぐに思い出すわよ」

兄「だよな……。ならいいや。諦めるから」

死神「そうね……そうして」

兄「……おう」

死神「」ハァ……

死神「……記憶は消えやしないけど、多少いじる事ぐらいなら出来るかもしれないわ」

兄「マジで!?」パアッ

死神「ええ……。だけど私一人の一存じゃ決められないし、色々と条件が入るかもしれないけど」

兄「死神のくせしてか、おい」

死神「調子に乗るなって言わなかった?」

兄「めんご」

死神「死神なんて言っても神の中では序列が下の方だからね。そんなに万能じゃないわよ」

兄「そっか」

死神「期待はしないでおきなさい、とだけ言っておくわ。もっとも、あなたはこれから期待だとかそんなのも何も考えられなくなるし、今の辛いだとか悲しいだとかそんな感情すらなくなるんだけどね」

兄「…………」

死神「何もなくなる。それが死よ。良くも悪くもね」

兄「……わかった」

死神「じゃあ……」

兄「おう。行くわ」



じゃあな、妹……。


元気に暮らしてけよ……。


泣くなよ。


がんばれよ。


いい嫁さんになれよ。


そして、幸せな家庭を築いて、楽しく生きてくれ。


バイバイな……。


好きだぜ、妹……。


大好きだ、お前の事……。


大好きだった、お前の事…………。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

【四年後】


妹「でさー、男君の家に昨日行ってね♪」

妹友「え? 家に行ったの? で? で?」ドキドキ

妹「……えへへ♪ しちゃった///」テレッ

妹友「うそ!? 本当に!」

妹「ま、ね…/// 結構激しかったかな// 三回もしたからさ///」

妹友「うそー……うわー、ショック。結局、また妹に取られちゃったかー……。私も狙ってたのにー……」

妹「いいでしょー♪// 一番人気ゲットだよー」ルンルン

妹友「あーあ、もう。じゃあせめて、男君の友達紹介してよー。それぐらいはいいでしょ?」

妹「いいよ、任せて♪」エヘン

妹友「それじゃ、早速今日とかお願いできる?」

妹「早すぎだよ、それは流石に。第一、都合が合わないでしょ」

妹友「違う違う。紹介じゃなくて、男君に紹介するよう頼む事の方。どうせ今日も一緒に遊ぶんでしょ?」

妹「あ、そっちか。そだね、うん。カラオケに行く予定だよ。じゃあ、今日頼んでおくね」

妹友「うん、よろしくー」

妹「オッケー」

【カラオケ店】


男「妹ちゃん」サワッ

妹「や……// ダメだって、こんなとこで//」モジッ

男「いいじゃん、誰も見てねーんだし」サワサワ

妹「でも、監視カメラが……///」モジモジ

男「あの角度からじゃわかんねーって。気にするなよ」モミッ

妹「ダメだってば……もう///」パシンッ

男「って! ちぇー……つまんねーの」

妹「自業自得//」プイッ

男「わかったわかった。むくれんなってーの」

妹「……反省してる?」

男「おー、してるしてる。反省マックス状態」

妹「ウソつき。やっぱ知らない、もう」プイッ

男「あー、わりー、わりー。マジで機嫌直せって。触って悪かったよ」

妹「じゃあ、パフェ奢って」

男「そう来たか。ちっ、しゃーねーな」

妹「やっほー♪ 機嫌直ったよ」

男「ホント、現金なやつ」

プルルルル、プルルルル


男「お、電話?」

妹「あ、うん。ちょっと待って、お母さんからみたい。何かあったのかも」ゴソゴソ

妹「ちょっとだけ、ごめんね」

男「おうよ」

妹「」ピッ

妹「もしもし、お母さん? 何?」

妹「うん……。うん……。あー……それで」

妹「……はあ? まさか。行く訳ないでしょ」

妹「でもじゃなくて。とにかく嫌なの。もう切るから。その話は二度と私にしないで」

妹「じゃあ」ピッ

男「どしたん、妹ちゃん。ずいぶんキレてたみたいだけど」

妹「別に」フンッ

男「いや、そんなの別にって顔じゃねーじゃん。気になるから聞かせてよ」

妹「大した事じゃないってば。今日が兄貴の命日だから一緒にお墓参りにとかそんな話。もう断ったし」

男「へー、お兄さんいたんだ。つーか断っちゃっていいの? 俺だったら気にしなくていーぜ、大事な日なんだし」

妹「いいよ、別に。どうしようもないクズ兄貴だったから。私、兄貴の事、大嫌いだったし」

男「……ああ、そう」

妹「なんて言うのかな。お兄ちゃんは典型的なダメ人間でさ。性格も最悪で、私、小さい時から散々いじめられてきたんだよね」

男「そうなのか……」

妹「何かって言うと兄の特権振りかざしてやりたい放題だったし、私もずいぶんひどい目にあってたもん」

妹「色んな事をさ、無理矢理やらされてさ、そりゃひとがったんだからね」

男「……そっか」

妹「本当はこんな事を言っちゃいけないんだろうけど、正直、お兄ちゃんが死んでくれてほっとしてる。あのまま生きてたら、私、何されていたかわかんないし」

男「いや……そこまで酷い兄貴だったんなら、それは言ってもいいだろ。ていうか、もう忘れちまえよ。そんな嫌な思い出」

妹「忘れてたよ。ついさっきまでは。本当にもう! 全部お母さんのせいだよ、楽しい気分が一気に台無しだよ!」

男「あー、キレるな、キレるな。パフェ一番上等なの奢ってやるから」

妹「……ありがと。でも、もういい。その気持ちが嬉しいから、もういい」

男「そうか?」

妹「うん。……私、そういう男君の優しいとこ、好きだよ」

男「……照れるだろ//」

妹「えへへ……♪」ニコッ

【カラオケ後】


妹「ね、手を繋ご」

男「おー、いいぞ」


妹「」キュッ
男「」ギュッ


妹「温かいね……//」

男「だなー……」


妹「//」テクテク
男「//」テクテク


???「あの、ごめんなさい。ちょっといいですか?」


妹「?」クルッ
男「?」クルッ

死神「今、女性の方に簡単なアンケートをしてもらってるんですけど……少しだけお時間いいですか?」

妹「えー……」

死神「どうかお願いします。あと一人で私のノルマも達成出来るので。本当に少しだけですから」

男「いいんじゃね。この人、困ってるみたいだし。してみたら?」

妹「んー……わかった」

死神「ありがとうございます! じゃあ、早速ですけど、このアンケート用紙にご記入を」パサッ

妹「はーい」スッ

【アンケート用紙】

Q、あなたの年齢は?
A、17歳

Q、あなたの職業は?
A、高校生

Q、あなたに兄弟姉妹はいますか?
A、いません

Q、あなたは今、恋人がいますか?
A、はい

Q、あなたは今、幸せですか?
A、はい

Q、あなたがこれまで一番嬉しかった事を教えて下さい
A、高校に推薦で受かった事です

Q、逆に、あなたがこれまで一番悲しかった事を教えて下さい
A、家で飼っていたハムスターが去年亡くなってしまった事です


ここまでの回答、ありがとうございます

死神「どうもありがとうございます。助かりました」ペコリ

妹「いえいえ。それでは」

男「じゃあ俺たちはこれで」

死神「ええ、ありがとうございました」ニコッ


妹「」テクテク
男「」テクテク



死神「…………」

どうしてこうなった…

2を選んだら妹ちゃん死んじゃうと思ってな……

こんなはずじゃなかった…








こんなはずじゃなかった…

【二人が去った後】


死神「……どうやら、記憶の操作はうまくいったみたいね」

死神「それにしても、ハムスターに負ける兄か……。哀れと言えば哀れね。身代わりの身代わりになってこれだもの」

死神「でもまあ、死人に口なし感情なし。気持ちがないのだから、どんなに嫌われようとも平気よね、兄君?」

死神「それに、妹ちゃんは今、幸せだってさ。良かったじゃない。貴方の望み通りの結末なんだから」

死神「死んだ人間が、生きている人間を縛るなんて滑稽よね? これで貴方も良かったのよね?」

死神「…………」

死神「答える訳ないか。だってもう……」

死神「どこにもいないんだから」クルッ

死神「」スタスタ……


THE END
http://www.imgur.com/8qS9Vid.jpg

2の方は妹死んで感動の再会みたいな感じだと勝手に思っとく

なんにせよ乙でした

まぁ終盤盛り返したとはいえ中盤まではただの屑兄さんだったし、この結末は残当

思えば死神ちゃんは自分が兄を殺そうとした結果なのに色々手伝いしてたな、不思議なことに
何にせよ良SSだったわ、乙



しかし妹がビッチになってる…

俺も2はあの世でずっと一緒エンドだと思った

久し振りにSSで泣いた
良SSだった

2が良かったのに……

まあバッドに近いってならこんなんかな? とは思った。
読後感も良くは無いだろうとも。

妹が死ぬだろうと思っての1だったのか、ハッピーに飛び付いたのかはわからんけど、望んだオチだったかいね?

ともかく乙

2はよ

2書いて

寧ろエピローグで妹が兄好きだった記憶を取り戻して兄も生き返ってハッピーエンドというのをかくべき

それはちょっと…

この状態で記憶を思い出したら超絶欝やね

【EPILOGUE】


死神「」トコトコ

死神「……今、戻ったわ」

女神「あら、お帰り。どうだった、あの子?」

死神「問題ないわ。記憶はきちんと操作されていたから」

女神「ふうん……。問題ない、ね」

死神「何? その顔は? 何か文句でもあるの?」

女神「いいえ、『私は』ないわよ」

死神「それなら誰か他の神が文句を言うって事? 言っておくけど、元からこうなるだろうってのは予想がついていたんだから、それに対して文句を言う神なんて」

女神「違う違う。文句があるとしたら、『貴方自身』じゃないかってお話よ」

死神「私が? まさか……」フイッ

女神「素直じゃないわね、相変わらず。それも死神の特性かしら? 人に死を与えるくせして、優しいものね、貴方達は」

死神「……そんな事……ないわよ」

女神「人間は生きていればいつかは死ぬわ。それだけは絶対に避けられない。だから、せめてコントロール出来る場合の時、貴方達は『死んだ方がマシ』な人間を選ぶ。そうでしょう?」

死神「……誰でもいいなら、そうした方がいいじゃない」

女神「正直、その感情は私にはよくわからないけどね。私は人ではなく神という存在だから。人間にはほとんど興味がないわ。生きようとも死のうとも」

死神「それは……人の死に……ほとんど関わってないからよ。死んでいく人間から恨み言を言われようと助けを乞われようとも、それは私も我慢出来る。私はそういう存在なのだから、と。死んだ後には何も残らないのだから、と。でもね……」

死神「死んだ後、その周りの人達。家族や友達や恋人……。その人達が流す涙を私は無視も見てみぬ振りも出来ない。残された人達の悲しみはずっと残るのだから……」

女神「生憎、そこら辺も私には理解出来ないのだけど。例えるなら雪だるまを作るのと一緒。元から消えるとわかってるものを作り、それが予定通り消えるだけ。記憶に残ればそれでいいのよ。他には何も残らなくても」

死神「世界の維持が貴方の仕事だから……そういうものかもしれないわね。でも、私は刈り取り役だから……。そうはいかない」

女神「うまくいかないものね」

死神「そうかもしれないわね……」

女神「とにかく、今回の結末。貴方は本当は納得いってないのでしょう?」

死神「…………」

女神「死んだ方がマシな人間を選んだつもりが、そうでない人間に変わってしまったのだから。途中で二転三転あったとはいえ、ね」

死神「……そうね。そうかもしれない」

女神「変えたくないの、結末を」

死神「……どうだろう。どっちにしろ、もうこれ以上は変わらない気がするけど。妹ちゃんが幸せなら兄君もそれでいいと思うし……」

女神「……兄は確かにそれでもいいかもね。でも、妹は? 彼女は本当にそれで幸せなのかしらね? 少なくとも、貴方はそう思っているでしょう?」

死神「……かもしれないわね」

死神「妹ちゃんの彼氏を見て、少しだけそう思った」

死神「どことなく雰囲気が兄君に似てたから。顔はともかくとしてもね」

死神「元々そういうタイプが好みなのか、あるいは兄君の面影を無意識的に追っているのかはわからないけど……」

死神「本当に幸せなのかどうかなんて、誰にもわからないのだし」

死神「自分は幸せなんだって、言い聞かせてるだけなのかもしれない」

死神「私も、この結末で良かったんだって言い聞かせてるだけなのかもしれない」

死神「結局、何もわからないのよね……」フゥ……

女神「また……少しだけ時間を戻してあげるから」

死神「え?」

女神「確認してくればいいわ。この結末で良かったのか、それとも良くなかったのかを」

死神「…………」

女神「正直、人間一人の幸せなんてどうでもいいのだけど」

女神「どうでもいいって事はどちらでもいいって事よ」

女神「幸せだろうと、幸せじゃなかろうと」

女神「生きていようと、生きていまいと」

女神「恋が結ばれようと、結ばれなかろうと」

女神「どっちでもいいのよ。私としては」

女神「だから、貴方の好きな結末を選ぶといいわ」

女神「好きな方をね」ニコッ

バッドエンドかトゥルーエンドかで安価取ろうかと思ったけど、やっぱやめ

トゥルーエンド書いていきます

はよ

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ーーーーーーー


兄「なあ、死神……」

死神「え? え??」キョロキョロ

兄「一つだけ、頼み事きいてくんね?」

死神「兄君? えっ、ていう事は戻ったの、時間!?」

兄「は? 何の話だっつーの?」

死神「あ、ううん。こっちの事だから」アセアセ

兄「は??」

死神「いいから気にしないで」

兄「いや、意味わかんねーし」

死神「いいから気にしないで。抉るわよ? わかった?」ジロッ

兄「お、おう……」

死神「で、ええと……何?」

兄「いや、だから妹の事だってーの」

死神「ああ、妹ちゃん。えっと……という事は……」

兄「ほら、このままだと、あいつヤベー感じだろ。何とかしてやらないとマズイっしょ? つか何とかしねーとよ」

死神「……ああ、妹ちゃんが兄君の部屋に立て籠ってるところ?」

兄「さっきからその話しかしてねーっつーの」

死神「ああ、うん。ごめん」

兄「でさ、何とかしてやりてーんだよ。つーことで頼み事を一つ聞いてくんね?」

死神「なるほどね……。一応、先に言っておくけど、妹ちゃんの夢の中に出るっていうのなら却下だから」

兄「マジで!? それ頼もうとしてたんだけど」

死神「マジで。禁止」

兄「おおう……。ちょっち待って。今、別の事を考えるから」

死神「…………」

死神「というかさ、貴方」

兄「ん?」

死神「一つ質問させて」

兄「なんすか?」

死神「妹ちゃんの事、好きなの?」

兄「いや、好きな訳ねーし。あいつは妹だってだけで、ほら、そういうのだし」

死神「なら、何でそんなに心配してるの? 自分の事より妹ちゃんの事を大事に想ってるとしか見えないんだけど。口ではどんな風に言っていたとしても」

兄「いや、だからあいつは妹だってだけで……。妹なんてそんなもんだっつーの。兄貴として面倒見てやらなきゃって……」

死神「」ハァ……

兄「んな、あからさまに溜め息つかなくても」

死神「もういいわ。最後の頼み事をじっくり考えなさい」

兄「すげー見捨てられた感が」

つづく

http://www.imgur.com/LV8WSrp.jpg

ちょっと待って、汗で前がまだ見えない

ハッピーエンドも気になるけど画像の状況やばいな

本当に画像が豊富だなwww

期待

兄「……そういえばさ」

死神「何?」

兄「いや、今、ふと思ったんだけど。もしも、あんたがマジで俺を見捨てたら、俺ってどうなんの?」

死神「……まあ、いわゆる幽霊ってやつね。この世にもあの世にもいけない歪んだ状態。祓われるなりしない限り、永遠に幽霊として存在する事になるわ。永遠に」

兄「…………」

死神「存在全てが消えるよりも辛い事ってあるのよ。それがいつまでも残る事。貴方を残してみんな死んでいくわ。誰もかれも。一人だけ取り残されて」

兄「……そっか」

死神「やめときなさい」

兄「まだ何も言ってねーっつーの!」

死神「言う気でしょ? 幽霊になりたいなんてバカな事を」

兄「……バカな事か?」

死神「バカな事ね。大バカね」

兄「…………」

死神「貴方が幽霊になって誰が得するの? 妹ちゃんにそんな状態で会ってどうするの?」

死神「貴方は歳をとらない。でも、妹ちゃんはどんどん歳をとってやがて死んでいくわ。後に残されるのは幽霊の貴方だけよ。その先、何万年だろうと何億年だろうとね」

死神「その何万年や何億年の間、貴方は何を楽しみに過ごすの? 何を思って過ごすの? やる事は何もないし、出来る事なんてありはしないわよ」

死神「永遠の牢獄よ。それは存在が消えるよりも辛い事。死ぬより恐ろしい事。たかだか百年にも満たない一時の幸せの為に、その後の無限の地獄に行くなんて完全にバカのやる事よ」

兄「…………」

死神「それだけは流石の私も夢見が悪いからさせないわ。いいわね?」

兄「おう……。わかった」コクッ

俺がわかったのは

自分が大バカだって事だ

この先、何万年? 何億年?

知った事かってーの

何兆年だって過ごしてやるよ

妹とまた一緒にいられるなら、過ごしてやるってーの

後で退屈さに気が狂ったとしても、絶対、後悔なんかしねーっつーの

もし後悔するとしたら、この先何兆年じゃなくて、今だろ?

今、ここで素直にうなずいたら、俺はどんだけ後悔するんだって話じゃねーか

だから

悪い、死神

さよならだわ

マジ、ありがとな

俺、初めてお前に感謝したわ

今までの分を妹に返せって意味だよな、これ? 今まで妹を傷つけた分、これからは優しくしろって意味だよな? もちろんそうするっつーの!!

その後の事は

俺自身、よく覚えてねー

なんか必死だった

俺も死神も

お互い必死だった

俺はバカみたいに涙流してたし

死神もバカみたいに逃げ出そうとする俺を止めようとしてた

「ダメだってば!! 私の苦労を何だと思ってるの!! やめて!! お願いだから、やめて!!」

それに対して何か色々酷い事を言った気がするし

何か引っ掛かれたりひっぱたかれたりされた気もする

「目を覚ましてよ! 一度幽霊になったら、もう私の力じゃどうにもならないのよ!!」

知るかってーの

俺はもう決めたんだから

で、だ。

気がついたら、俺の家の玄関前に立っていた。

一瞬、何が起こったのかわからなくて、混乱して、辺りをきょろきょろ見回したけど、うん、間違いねーわ、これ、俺の家だ。

中に入ろうと、いつもの癖でポケットを探って、あ、やべ、鍵落としたか!? ってついつい焦っちまった。

元から持ってないんだよな?

てか、今の俺って幽霊なん?

何となく試しにドアに手をかけてみると、あれ? きちんと触れんじゃん、これ。素通りとか出来ねーの?

って思ったら、手がドアの中に吸い込まれた。やっぱ幽霊かよ、おい。生き返ったかもって、ちょっと期待したってーのによお。

そのまま素通りして入り、家の中を見渡しながら歩く。

歩く時、足音が全くしなくて、そこら辺が違和感あんな、やっぱ。

ふと壁の時計を見ると、時刻はお昼をちょい過ぎたとこか。

って事は親は仕事で……。

妹は……多分いるよな。

俺の部屋に。

きっと。

つっても、何て話しすりゃいいんだろ?

俺、幽霊になっちまったぜえ、みたいな感じか?

なーんて事を思ってたら、不意に家の電話が鳴った。

コール音が二回、三回、四回……。

五回、六回、七回、八回、なげーよ!

ちょいとイラついたんで、サクッと受話器を取り上げ、もしもーし!

「もしもし、私、○○生命会社の○○と申しますが」

ちっ、勧誘か。出るんじゃなかったってーの。

「もしもし、もしもし」

「あー、はいはい。なんすか?」

「……おかしいな。もしもーし。もしもーし」

「はいはい。だから何すか?」

「返事ないや……。切られたかな?」

「あ?」

そこで電話が切られた。ん? おいおいおいおい。俺の声ってもしかして誰にも聞こえねーの?

ってか……受話器握ってるよな、俺?

あれ? 俺の姿ってどうなってんの? 見えるの?

すげー気になったんで、慌てて風呂場の鏡の前に。

あ……。

映ってないっすわ……。

すげー不思議、というかシュールな光景だな、おい。つーか、気持ちわりい。自分の姿が映んねーって。

愕然としながらひとしきり眺めてから、さあ、どうすっかねえ、なーんて考えながらクルッと振り返ったら。

包丁を持って立っている妹と目が合った。

「お、お兄ちゃん……?」

「お、おう……」

マジでビビったっつーの。

「え、お、お兄ちゃん……なんだよね?」

信じられないように重ねて尋ねる妹。

「本当に……お兄ちゃん……なんだよね?」

そう言いながら、目からぽろぽろ涙が零れていった。

「帰って……きたんだよね……? やっぱり……死んだなんて嘘だったんだよね?」

真っ直ぐ俺の方を見て、これまでの辛さを全部ここで吐き出すかの様に大粒の涙をぽたぽたと。

拭いもしないから、床に落ちて。

手に持っていた包丁も一緒に。金属音を立てて床に。

「お兄ちゃん……!!」

それが合図の様に、俺の胸に勢いよく飛び込んでくる妹。

すり抜けて、後ろの鏡に激突した。え? ええ??

妹「い、痛いよお……」

兄「あー、うん……悪い。実はな、妹」

妹「う、うん……?」

兄「俺、幽霊なんだわ」

妹「……は?」

兄「いや、だから幽霊」

妹「え」

兄「あの、俺、もう死んでんのな」

妹「……え」

兄「わりい。だから、うん」

妹「いやいやいやいやいや、お兄ちゃん、それはちょーっと悪ふざけが過ぎるんじゃないかなあ。だって、お兄ちゃんがいない間、私、ものすごく心配だったんだよ。流石の私もそれは怒るよ」

兄「あー、うん……。いや、結構マジで」

妹「怒るよ、お兄ちゃん。本当に怒るよ。大体、足あるし」

兄「いや、幽霊が足がないってのは日本人の勝手な決めつけだし……うん、まあ、その。な? マジで幽霊だから」

妹「嘘でしょ。て言うか、そんなの騙される訳ないじゃん。大体、今、昼間だし」

兄「あー、幽霊が夜にしか出ないってのも勝手な決めつけでして……」

妹「もういいよ、それは。それよりもお兄ちゃん、今までどこに行ってたの!? お兄ちゃんのせいで、私、すっごい泣いたんだよ! 亡くなったって聞かされてたから、私、一生分ぐらい泣いたんだからね! 遊びに行ってただとかだったら許さないから!!」

兄「あー、うん、ごめんな……」

妹「今更、謝ったってダメだよ! 遅いんだから!!」グシュッ

兄「お、おう……」

妹「それで、どこに行ってたの!!」ゴシゴシ

兄「いや、なんつーか……。あの世とこの世の狭間みたいな場所に……」

妹「お兄ちゃんのバカー!! 嘘つき!! バカバカバカバカバカバカ!!」グシュッ

兄「いや、マジですんません……」

妹「知らない! もう!! バカ!!」ブンッ

スカッ!!

妹「!?」

兄「いや、だから……俺、幽霊だからすり抜けるみてーで……」

妹「そんなまさか。ていっ!」ブンッ

スカッ、スカッ!!

妹「……??」

妹「えええ??」

兄「まあ、その……幽霊でもこうして生きてるし、問題ないんじゃね?」

妹「え、う……ん? ん??」

兄「つーか、それよりも先にお前、メシ食え。ガリガリに痩せやがってバカ野郎」

妹「あうう……」

【台所】


ガチャッ、ゴソゴソ

兄「あら、こんなーところに豚肉がっと♪」

兄「玉ねーぎ玉ねぎあったわね♪」

兄「手っ取り早く、焼きそば作ってやるよ。ちっとそこで待ってやがれ」

妹「う、うん……」

兄「いざ、すーすめや、キッチンっと♪」

妹「目指すーは焼ーきそばー♪」

兄「玉ねーぎ、目に染みてーも、なみーだこらえてー♪」トントントン、グシュッ

妹「堪えてないよ、お兄ちゃん?」

兄「堪えてるっつーの、バカヤロー」ゴシゴシ

兄「炒めれーば、焼きそばだーよ♪」ジューッ、ジャッ

妹「キテレーツガイジーン♪」

兄「俺はユーレイっと♪ よしっ、完成じゃー。皿の用意じゃ、妹。皿を用意せい!」

妹「ははー」タタッ、ゴソゴソ

妹「殿、お皿をお持ちしたでござる!」サッ

兄「うむ、大義であった」

妹「御意」

兄「適当に作った割りには、結構、美味そうに出来たな」サッサッ

妹「だねー♪ 美味しそー。っていうか、お腹空いたし」

兄「がっつり食えよ」

妹「うん♪」ニコッ

兄「どうだ? 美味いか?」

妹「美味しい♪」パクパク、モグモグ

兄「そーかそーか」

妹「て言うか、お兄ちゃんは食べないの?」

兄「いや、腹減ってねーし」

妹「ふーん……」

兄「てか食欲とか全くないんだよな」

妹「ね? お兄ちゃん」

兄「ん?」

妹「」ヒョイ

スカッ

妹「うー……何で触れないの!」

兄「いや、だから幽霊だと何度も」

妹「だっておかしいじゃん! お兄ちゃん、フライパンだって持てるし、そんなにくっきり見えてるんだよ! 幽霊だって方が信じられないよ!」

兄「んー……みたいだな。でも、すり抜け出来るぜ。ほら、ほら」スカスカッ

妹「おおう……」

兄「ていうか、どうなんだろ? 俺の姿って他のやつらには見えるのかねえ? 鏡には映らなかったし、さっき電話に出た時には、相手に声も聞こえなかったみたいだぜ?」

妹「……そうなの? てか、やっぱりさっき電話に出たのってお兄ちゃん?」

兄「おう。そうだぜ」

妹「あー……それで。誰もいないはずなのに何か物音がするから、てっきり泥棒でも入ったんじゃないかって思って……」

兄「で、包丁を持ち出して風呂場まで来たと」

妹「うん」

兄「マジでやめれ、そういう危ない真似は」

妹「別に、そんなに危なくないし……」プイッ

兄「やめれ」

妹「……ごめん。わかった。やめる」シュン

兄「おう」

兄「ま、ちょっと気になるから、外に行って確かめてみるわ」

妹「……行っちゃうの……?」

兄「ちゃんと帰ってくるっつーの」

妹「やだ……」

兄「……わかった」

妹「うん……。いて。ね?」

兄「おう。いるよ。だから、安心しろ」

妹「うん……」ニコッ

兄「あとな、多分だけど、俺から触る事は出来ると思うぞ」

妹「へ?」

兄「妹、手を出してみ?」

妹「手? こう?」スッ

兄「おう」ギュッ

妹「あ……//」

兄「な? 多分、俺からじゃねーと触れねーんだよ」

妹「えと……じゃあ、お兄ちゃん//」

兄「何だ?」

妹「あの……頭とか撫でてもらっても……いい?///」

兄「撫でりゃいいのか?」

妹「うん……/// 私ね、お兄ちゃんがいない間、お兄ちゃんの部屋、ずっと守ってたんだから」

妹「だから、その御褒美……/// ダメ?」

兄「いいぞ。そんくらい」ソッ……

妹「あ…///」

兄「悪かったな、ホント。心配かけて」ナデナデ

妹「ううん……。もういい……//」

ごめんね、お兄ちゃん……。


何がだ?


さっき、酷い事言ってごめんね……。


酷い事?


私が代わりに死ななくてごめんね……。


おい……。


私が代わりに死にたかった……。ていうか、もう死にたいって思ってた……。お兄ちゃんがいないなら生きててもしょうがないって思ってた……。


バカ言え……。アホ……。


だって、お兄ちゃんが好きなんだもん。どうしようもなく好きなんだもん。

ねえ、お兄ちゃん……。


何だ……?


私も死んだらさ……一緒になれるのかな?


アホか。なれなかったら大変な事になるぞ、それ。


そうだね……。ごめんね……。アホでごめんね……。


バカ……。もうやめろってーの。


……うん。

……こんでいいんだよ。俺は面倒な学校に行かなくてすむし、働かなくても生きていけるし、マジ最高の環境だって思ってんだからよ。


そっか……。お兄ちゃん、怠け者だもんね……。


おう。俺は満足してるっつーの。万々歳だってーの。


なんか、お兄ちゃんらしいかも……。


おうよ。つか、笑うな、バーカ。


だって……。お兄ちゃん、嬉しそうにしてるから。


嬉しいに決まってんだろが。


そっか……。うん……。わかった……。

ね、お兄ちゃん。


ん?


……好き。


あ、そ……。


うん……。世界で一番好き。


ブラコン妹が。


うん。ブラコン妹だから。


……あっそ。


うん……♪

お兄ちゃんはさ……私の事、嫌い?


……さあな。


うん……。だよね。……お兄ちゃん、絶対、教えてくれないって思ってた。


だったら聞くなっつーの。


だって聞きたかったんだもん。


あー、そうですか……。


うん。そうですよーだ……♪

お兄ちゃん……。


何だよ、もう。さっきから。


今度はキスして……。


はあ?


して。お願い、お兄ちゃん……。


いやいやいや、だってほらあれだし。つか、ちょっと積極的過ぎね? お前。


だってお兄ちゃんからじゃないと出来ないんだから、仕方ないじゃない。だから、お兄ちゃんからしなくちゃダメだよね?


あー、もう、わかったつーの。


うん……。えへへー……♪

ん……。あっ……。


……こんでいいだろ?


やだ。もっと……。


もっとって……。あー、もう!


ん……。んん……。


ほら、おしまい!


次はぎゅって……して。


わかったつーの! ほら!


……♪

へへー♪ 何か不思議な感じ……。


何がだよ……?


だって……いつもは大体私がお兄ちゃんに何かしてたから。


……あー、まあ、そういや確かに、な。


だから、こんな風にしてもらうのって嬉しくって……♪


あー、そう……はいはい。そいつは良かった事で。


うん。幸せー♪


ちっ。あー、もう。くそが!

おら! 乗り掛かった船だから、何でもしてやるってーの。好きな事を言えよ。


えへへー♪


ほら、早く言えってーの。


頼めば何でもしてくれるお兄ちゃんだね♪ やっほーって感じだよねー♪


はいはい。けっ。好きなように言ってくれっつーの。





TRUE END
http://www.imgur.com/HCBhnuA.jpg



つか画像www


妹が幸せそうで何よりです

直接描写されてはなかったけど、女先輩=美少女後輩=死神って認識であってるかな?

>400
ちゃんと読み直しましょう。
女先輩と美少女(死神)は別人です。

乙~
幽霊になると自分からじゃないと物に触れることができないのか…

閃いた


しかしこれTRUEなのか
後になって兄が悪霊になる未来しか見えんのだが

>>401
・女先輩が男を観察しているように取れる描写
・女先輩が男を“こいつ”呼ばわりするなどの冷たい態度
・男をダメ人間認定したところで女先輩退場
・その直後の美少女(=死神)登場

以上から同一人物(または少なくとも死神仲間)だと思ったのだが……
もしあなたが>>1でないのなら、どの辺を読み直せばいいか教えてくだされ

>>319で2になってたら結末は違ったのかな

>>404
そもそも同一人物または関係者とみなすだけの根拠が薄弱だろ
今の段階じゃただのお前個人のこじつけでしかない

エピローグが斜め上の展開だった
何にせよ乙!

別ルートもきになるけどな

乙!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年05月26日 (月) 04:34:33   ID: GK8toLa9

なんだこの虚無感は…
いいssでした、乙

2 :  SS好きの774さん   2014年06月10日 (火) 18:40:16   ID: _ADs5qaw

記憶いじると兄の事嫌いになるんですね

3 :  SS好きの774さん   2014年06月19日 (木) 19:14:30   ID: kKt9QbfT

なんて良いクズ兄だ、、

4 :  SS好きの774さん   2014年08月25日 (月) 22:24:37   ID: Z5OFjih2

死ね

5 :  光音   2014年09月16日 (火) 20:04:02   ID: HEA6olQk

もうこれ泣きますよ...うん、泣く
作者さんすごい!神様!

6 :  SS好きの774さん   2014年10月05日 (日) 23:02:56   ID: 9QDcnFDc

やばいこれ、ガチな方で泣いた。。。
良いSSでした。乙です。

7 :  SS好きの774さん   2014年12月22日 (月) 01:23:41   ID: 1_ko4ZzF

ヤバイ
泣けるよ。これ。超いい

8 :  SS好きの774さん   2015年03月26日 (木) 18:42:09   ID: XHdS9Ujx

めっちゃ泣いた
今でも涙が止まりません

9 :  SS好きの774さん   2015年04月15日 (水) 03:36:30   ID: bBmM9kv-

クズ兄が良い兄になって感動だね

10 :  SS好きの774さん   2015年04月28日 (火) 00:12:48   ID: UH0B8AQ5

true end手抜きすぎ
あとtrueなのに妹死んでから明らかbad endだし

11 :  SS好きの774さん   2016年04月11日 (月) 00:25:49   ID: nJsPvKZK

trueってのは本当のって意味だからな
badでも別にいいだろ

12 :  SS好きの774さん   2017年05月08日 (月) 00:04:57   ID: N8MVfGy8

トゥルーいる? グッドエンドで終で良かったやん

13 :  SS好きの774さん   2017年10月10日 (火) 20:57:21   ID: 4jyUZrtc

マジで泣いた

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