ハンジの話(10)

ハンジにあったのはあいつが15の時だった。

俺は地下街を" 仲間 "と共に屯していた。
その日は手に入れた金品、賞金首をとっとと売っ払う為、単独行動をとっていた。

地下でなく、陽のあたるローゼまで来ていた。

珍しいものを見た。

毎年、数回しか見る事のないシーナからの馬車だった。

無意味な飾りを塗りたくった三流のケーキのような馬車から禿げ上がった、油親父が出てきた。

汚ねえ。見た目が汚ねえ。老い耄れの身体にこっちも馬車と同じく塗りたくった様なそうしょくそうしょく装飾。何がしたいんだあいつは。

後ろの定期便の馬車から女、というよりは少女が出てきた。白い、膝丈の長いドレス。金で縁どられた透き通る上着に、水色のヒール。高そうだった。

なんだこれは。出てくる馬車違うだろ、油親父はどこからも出て来なくていいが。

少女は不思議そうに周りを見渡している。
人売か?

「おっじょーさま、この度はお暑い中大変だったでしょう!!今この爺めが貴方様の道を作りますからね!他にも何かあればなんなりと」

「いらないわ」

蝉の声が響き渡る、

日差しが肌に突き刺さる夏の日だった。

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