シェゾ「ぬ、抜けねぇ」アルル「あわわ……」 (65)


シェゾ「闇の剣が抜けなくなった」

リュンクス「闇の剣で抜ける抜けないとは……シェゾ様、流石に溜まり過ぎではないかと」

シェゾ「そうじゃねぇよ」


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酉提示

VIPに投稿したけどあそこはログ見れないからこっちに転載

んじゃ、いっきまーす


リュンクス「……?」

シェゾ「いや、普通に鞘から抜けないんだよ!」


アルル「ど、どうしよう……」


――――

@遡ること数分前

アルル「ねぇ、シェゾ~?」

シーン

アルル「……いないのかな?」

アルル「……」


アルル「もう、いらない時にはつきまとう癖に――あっ」

アルル「闇の剣……」

アルル「置きさらしなんて不用心だよね、全く」シャキン

アルル「…………」

カーバンクル「ぐぐぅ!」

アルル「だよね! 置いていく方が悪いよね」

――――


アルル「……確かこうやって構えて」


アルル「――アレイアード、どーん!」

アルル「げげげっ、古代魔法!?」


アルル「なはは、なん~てね」

アルル「でも凄いよね、魔法の媒介に使える剣なんてさ」

アルル「魔導杖は……なんか違うし」スッ


アルル「――るいぱんこ!」

アルル「あれ、吸い込まれた」

カーバンクル「ぐぐぅ……」

アルル「そうだね、そろそろ帰ろっか、カーくん」ガキンッ!!

……ガキンガキン

カーバンクル「ぐ……。ぐーぐー」ZZZ

アルル「ね、寝たふりなんて酷いよ!? なんか抜けなくなっちゃったし」


アルル「えーいもう一度、るいぱんこ!」

『ぱおぱおー』

ゾウのぐんだん はしってくる。

アルル「わわわっ!」

どどどどどどどどどどどどどどどどど

『ばおぱおー』

ゾウのぐんだん にげてった。


アルル「もう……最悪だよぅ……」


カツーン カツーン カツーン…


アルル「マズい、帰ってきた……!」


―――
――――


シェゾ「うーむ」ガチガチ

リュンクス「してシェゾ様、いつも鞘なんかにいれてましたっけ?」

シェゾ「……オレもよく分からん。SUN一つ取っても、亜空間から呼び出したり、鞘から抜いてみたり……」

リザードマン「そもそも最初期は持ってすらなかったですし」

シェゾ「お、その最初期には見事色仕掛けに騙されたリザードマン君とサイクロプス君じゃないか」


サイクロプス「いやぁ、シェゾ様こそ、当時は蒸発してみたりしてたじゃないですか!」

リュンクス「その次はもっと悲惨な目にも会いましたけどね! 首――」

シェゾ「歯しか残らないほど焼いてやろうか」

リュンクス「やめてください」


シェゾ「――そんなことはどうでもいいんだって」

リザードマン「何ですか、色気の話ですかい?」

シェゾ「いや、それも気になるがな。今となってはアルルの色気なんて――って違う違う! 闇の剣の話だよっ!!」

サイクロプス「果たして必要何ですか、それ?」

シェゾ「必要なんだよ。闇の魔導師たる証のこれをもってないと、ただの変態にされてしまう」

リュンクス「持ってても晩期はただの変態でしたけどね」

シェゾ「ああ、SS魔導は酷かった……」


シェゾ「……ここにいても埒が開かない。少し出かけてくる」

リュンクス「お気を付けて~」


アルル「あ、シェゾ出てきた……どうしよう、なんか色気とか妙な言葉が聞こえてきたけど……」

アルル「と、とにかく何か方法を考えないと!」

カーバンクル「ぐ!」

――――

@塔

ウィッチ「おいっす」

アルル「ウィッチー! かくかくしかじかでさぁ……」

ウィッチ「な、なんてアバウトな説明ですの!?」

アルル「助けてー何でもするからー」

ウィッチ「何でも……?」

アルル「げげげっ、ヤな予感……」


ウィッチ「では、こう致しましょう。アルルさんは私の調合する魔法薬で闇の剣を抜く」

ウィッチ「そして報酬として……」


ウィッチ「――シェゾの服を持ってくること」

アルル「ええ……すでに持ってるじゃん。後ろにいっぱい吊ってあるし……」

ウィッチ「そろそろ新しいのが欲しいのです!」


アルル「……。じゃあその薬つくってよ!」

ウィッチ「残念ながらアルルさん、まだ材料が足りなくてですね……卵酒、ってもっていらっしゃいますか?」

アルル「うわぁ、懐かしいアイテム。多分家にあると思うけど……」


ウィッチ「では、アルルさんの家への転移の魔法陣を使ってください。どうぞこちらへ」

アルル「え、なんでそんなのあるのさ!?」

ウィッチ「それは置いといて。ささ、行ってみよぉ!」

アルル「置いちゃダメだよ!」

ウィッチ「あ、一方通行なので、帰りは歩いて来てくださいね?」

アルル「ちょっとま――」ヴン

――――

@一方、滝

シェゾ「むむむ、どうしたものか……」スタスタ

ミノタウロス「ん、珍しい客だな。何のようだ?」

シェゾ「ルルーに用があって来たんだ。アイツはどこにいる?」

ミノタウロス「ルルー様は滝壺で休憩なさってるが……まさか“お前が欲しい”などというのではあるまいな?」

シェゾ「んー……」


シェゾ(確かにルルーの馬鹿力が今のオレには必要だ)

シェゾ「……そうだな、そうなるかな」

ミノタウロス「ブモー!! そんな事は断じて許さんッ!!! 嘗てラスボスを飾ったこの斧さばきで貴様を断罪するぅッ!!」

シェゾ「わくぷよではお荷物扱いだったじゃねえか! 勝手にボスに突っ込むんじゃねぇよ!!」


ミノタウロス「ブモモーッ!!!」

ルルー「なんなのよ騒々しいっ!! あら、シェゾじゃないの――はっ、まさかのぞき!?」

シェゾ「違う、お前が……」

ルルー「ミノ、やっておしまい」

シェゾ「違う違う、オレの話を聞けぇー!!」

――――

ミノタウロス「ほう。で、抜けなくなった剣を抜いて欲しいと」

シェゾ「そうなんだ。中でなにか詰まったのかもしれん」

ルルー「剣が詰まるなんて聞いたことないわよ……いいわ、ほら貸しなさい」

シェゾ「恩に着るぜ」

ルルー「む、むむむ、ふんんんんっっ!!!!」グググ…


ルルー「――ダメね。ちょっとミノ、鞘の方持ちなさい」

ミノタウロス「わかりました」

ルルー「行くわよ、せーのっ――――!!!」グググ

ミノタウロス「ウモモォー!!!」グググ


シェゾ「無理そうだな。魔術的要因なのかもしれない」


シェゾ「仕方ない、世話になった」

ミノタウロス「次は魔法に詳しいやつのところに行くといい」パッ

ルルー「あ、ミノ急に離すな――――」バッシャーン

ミノタウロス「ああああ、ルルー様が反動で滝壺に落ちてしまわれたぁあ!!」

シェゾ「おい、速く助けるぞ!!」バシャーン

――――

アルル「はあ、とりあえず何個か卵酒見つかってよかったよ」テクテク

カーバンクル「ぐっぐぐー!」

アルル「そうだね。余ったらカーくんにあげるよ」

カーバンクル「ぐぐぅー!!」ピョンピョン


『は、はっくしょーん!』


アルル「ん? ま、マズい! シェゾだ!!」


シェゾ「うう、なんだアルルか。今風邪気味なんだ、貴様の相手をしている余裕など……お前が欲しい」

アルル「どうしたの!? 言ってる事がメチャクチャだよ……」アセアセ

シェゾ「……もとい、お前の卵酒が欲しいだけだ」

アルル「あ、卵酒って風邪治すアイテムだったね。風邪ってなんだよ」

シェゾ「オレもそう思う……が、今は本当に必要な時だ。さあ、渡して貰おう」


アルル「あ、後でね……」

シェゾ「風邪は引き始めが肝心なんだぞ! 貴様がその気ならこちらから行くまで!!」


『お前が欲しい』

シェゾが襲いかかってきた

相手にとって不足なし!


シェゾ「おとなしく卵酒を渡しておけばよいものを……アレイアード!」

どおおおおん!

アルル「いったぁーい!」


痛い! あよん

まだまだぁっ!


アルル「ダイアキュート!」

シェゾ「そんな暇はないぞ! 闇の剣……」ガチン

詰まってる

シェゾ「」

アルル「ファファファイヤー!」

シェゾ「おのれぇ!」


ウルトラ巨大ダメージ!

シェゾはばたんきゅー


アルル「ふう、どーにかこーにか……」

アルル「……」


――――

――――

シェゾ「……ん、ベッド……ここはどこだ?」ガバッ

アルル「どこってボクの家だよ」

カーバンクル「ぐぐぅ!!」ピョーン

シェゾ「……どうやら本当らしいな……おい舐めるな、この珍獣一体どーなってやがる!?」

アルル「ははは、そんなのボクも分からないよ」

カーバンクル「ぐっ!」


シェゾ「どういう心境の変化だ? 風邪引いたオレをばたんきゅーまで追い込んでおいて」

アルル「む! 悪かったと思ったから看病してあげてるんじゃないか!」

シェゾ「分かった怒るな…………おい、オレの服はどこにやった?」

アルル「え? えっと……汗かいてたから脱がせてあげたんだよ、うん」

シェゾ「なんだ今の間は」


シェゾ「あ!! おい、闇の剣はどこだ!?」

アルル「ちゃんと運んであるよ。ほら!」

シェゾ「そうか、済まないな……ってなんでオレが謝ってるんだ……!?」スッ

シェゾ「――抜けた」

アルル「あ、それね、詰まってるみたいだったから卵酒をかけて抜けるようにしておいたよ」

シェゾ「卵酒ってそんな力があったのか」

アルル「はははは……」

――――

@少し前

アルル「おーい、ウィッチー……」ハァハァ

ウィッチ「あ、アルルさん卵酒持って来ましたか……ってシェゾ!?」

アルル「さっき塔の前で拾ったんだ……はい、卵酒……」

ウィッチ「ではさっそく服を……ふふふふ……ジュル、おっと失礼」

アルル「先に薬作ってよ……」ゼェゼェ

――――


ウィッチ「出来ましたわ! この『解除解錠くん』を使えばたちどころに元通り!!」

アルル「やったー!」

ウィッチ「ではさっそく服を……ぐへへへ」

アルル「崩れすぎだよウィッチ。せめて使い方くらい教えてよ」

ウィッチ「ああ、ぶっかけて鍵かけた呪文を逆から唱えればオッケーですわ」ゴソゴソ


アルル「どれどれ――」

アルル「――こんぱいる!!」カチャン

アルル「あ、鍵開いた。それにしても懐かしい響きだなぁ」

ウィッチ「アルルさん、るいぱんこを無闇やたらと使ってはいけないなんて、幼稚園児でも知ってることですわよ……」ゴソゴソ

アルル「僕、はなまる大幼稚園児だったしね」

ウィッチ「んっ。本当にもう! 世界が崩壊しても知りませんわよ!」

アルル「どうせ『なんだ夢か』ってなるから大丈夫だよ」


ウィッチ「ふう……。服は取ったのでひとまず返しますわ。どうします? さっきの魔法陣でアルルさんの家まで飛ばしますか?」

アルル「そうして貰うよ。シェゾには渡したい物があるし」


――――

アルル「……そうだ、渡す物あったんだった」


アルル「シェーゾー!!」

シェゾ「な、なんだ急に変な声出しやがって」

アルル「えへへ、シェゾ――」



アルル「誕生日おめでとう!!」



シェゾ「そうか、今日はオレの誕生日だったか……」

アルル「ほら、プレゼントだよ。はい『ぷよまん』」

シェゾ「うわぁ懐かしい……今出逢えるとは思わなかったぜ」ピリピリ

アルル「あ、もう開けちゃうんだ。開け方丁寧だね」

シェゾ「うるせぇ。せっかく開けたんだ、一緒に食べようぜ?」


アルル「いいの?」

シェゾ「四の五の言わずに受け取れ、ほら」

アルル「じゃあ、いっただっきまーす! ぱく」

シェゾ「ぱく」

アルル「最高に幸せだねぇ、ぼかぁ」

カーバンクル「ぐぐーっ!!!」ペロリ

アルル「カ、カーくんんんん!!!」

シェゾ「結局こういうオチかぁぁぁぁああああ!!!」


おわり

今日はシェゾ・ウィグィィの誕生日でした
せっかくだしおまけ書く

おまけ


ドラコ「がおぉー!! ちょっとアルル! 呼んでくれてもよかったじゃないか!!」

セリリ「アルルさん、私のこと友達だって言ったのはウソだったんですね……」

アルル「うわぁドラコにセリリ!」


ウィッチ「のけ者にされるなんて心外ですわ」

ルルー「私、剣を抜く手伝いまでしたのよ?」

ミノタウロス「オレもいるぞ」

アルル「すごい大所帯……だってシェゾは――」

シェゾ「……オレがうるさいのを好まないから、だろ? まあ、たまにはいいさ」チラッ


アルル「じゃあ、みんなでお祝いしよっか」ニコッ


サタン「祭りと聞いて」

ルルー「あ、サタンさまぁ」ウットリ

ミノタウロス「モー……」


キキーモラ「まあ汚い! お祝いの前にきれいにしなきゃ!」

ブラックキキーモラ「言うほどでもないだろうがよ……」


シェゾ「……」


チコ(久しぶりだなぁ、こんなとこ来るの)

インキュバス「ヘイ彼女! ミーとどっか行かないかい?」

サキュバス「は? 私に声かけるなんて、えらくなったものね」

インキュバス「ユーじゃなーい!!」

チコ「ああ、出番が……」


スキュラ「あ、こんなとこにらっきょが。もらってくよぉ」


アルル「……」

シェゾ「ま……まあ、賑やかなのはいいことさ」


すけとうだら「フィーッシュ!! 変態魔導師のために何か踊ってやるぜ!!」

ハーピー「では私が歌いますー」


アルル「!!!」

シェゾ「みんな逃げ――――」


『ハ・ラ・ラー!! ハロイトヘホニハー!!』


「「「ぎゃあああああああ」」」


シェゾ「だあぁぁ!! もう誕生日なんていらねぇ!!」

カーバンクル「ぐぐっ!!」ムシャムシャ


おわりだってば

本当におわり

落ちるまで魔導ぷよ雑談にでも使っとくれ


しかしSS速報だとスレは2か月たたないと自動では落ちない
html化依頼スレがあるからそこでテンプレに沿ってhtml化を頼んできてくれ

>>54
その点は抜かりない

そもそも、ここは魔導ぷよが分かる世代のやつっているものか?

はなまるはデュラハンとか渋い奴がいた思い出
ただ、スキュラがあんまりかわいくないんだよなぁ

角川版の小説シェゾメインの奴だけ持ってる
結構他のと設定が食い違ってて性に合わなかったけどシェゾと闇の剣の問答シーンだけはなんか好きだったなあ

>>60
いいなぁ
中古でゲームだけ頑張って集めただけだから、そういうの持ってないのよね

SUNの説明書が宝物です

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