和子「転校生を紹介します」真月「真月零です」さやか「!?」 (542)

注意

遊戯王とのクロスです

最低でも週1投下を目標

何番煎じかは知りません

和子「転校生を紹介します」真月「真月零です」ほむら「!?」の続きです

和子「転校生を紹介します」真月「真月零です」ほむら「!?」 - SSまとめ速報
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次から投下します

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394917249

プロローグ

インキュベーター

QB「これが円環の理か」

QB「これで魔法少女は魔女になる」

???『やめて……』

QB「今、過去、未来。すべてを書き換えれば、エネルギー回収が捗る」

???『助けて……』

QB「お手柄だったね、暁美ほむら」

QB「さあ、仕事だ」

ぴしゃあああああああああん!!!



プロローグ

遊戯編

遊戯「いってきまーす」

双六「ほっほ。気をつけていくんじゃぞー」

遊戯「……」

遊戯『もう1人の僕――――アテムが消えてから、半年が経った。とはいえ、何も代わり映えのない日々を過ごしてるんだけどね』

城之内「遅いぞ、遊戯」

遊戯「ごめん、ごめん」

杏子「遊戯も来たことだし、行きましょうか」


杏子「そういえば、面白い噂があるみたいね」

遊戯「噂?」

杏子「何でも願いを叶えてもらえる代わりに魔法少女になって、魔女と戦うんだって」

本田「なんだ、そりゃ」

城之内「おまえ、いい歳して、そんな噂信じてんのかよwwww」

杏子「た、ただの噂よ、噂」

遊戯「願い……か」

遊戯(僕も千年パズルに願ったんだよね……親友がほしいって)

城之内「どうした、遊戯? まさか、お前まで信じてんのか?」

遊戯「え?」

本田「もしかして、もう願い事を考えてんのかwwww」

遊戯「ち、違うよ」

城之内「遊戯まで、杏子と同じでメルヘンになっちまったかwwww」

遊戯「違うったら!」

遊戯『今日も何も変わらない。そんな日だと思っていた』

教室

先生「であるからして」

遊戯「……」コクコク

遊戯(眠い……)

ガラッ

遊戯「!?」

海馬「失礼する」

先生「か、海馬?」

城之内「ガーゴー」

海馬「遊戯、獏良。お前達に話がある。今すぐ、来い」

獏良「え?」

遊戯「話って……」

海馬「いいから、黙ってついてこい」

遊戯「い、いきなり、そんなことを言われても……

先生「………武藤君。獏良君」

遊戯「せ、先生……」

先生「行きなさい」

遊戯・獏良「「………はい」」

海馬コーポレーション

海馬「なぜ、凡骨達までついてきた」

城之内「あんな非常識な呼ばれ方をしたら、心配になるだろ」

海馬「貴様らに用はないがな」

遊戯「そ、それゆり、海馬君。話って……」

海馬「まずはこの映像を見てくれ」


???「はあはあ……」



城之内「なんだ、この映像」

海馬「ある決闘者の主観映像だ」

遊戯「この景色……何かおかしくない?」

杏子「え? 特に……言われてみれば、周りの景色が違う気がするわ」

城之内「それもソリッドビジョンだろ?」

遊戯「いや、こんなソリッドビジョンはなかった。それに画面越しだけど、伝わってくるこの感覚はは……」

遊戯(闇のゲームの感覚と似ている)

海馬「この映像はわが社のテストプレイヤーからの映像だ。問題なのはこれからだ」

???「き、来なさい」

魔女「ウオオオオオオオオオ」



遊戯「あれは!?」

城之内「なんだ、あれは!?」

本田「ソリッドビジョンか何かだろ?」

獏良「いや、違うよ。あの、化け物、カードを持ってる。つまり、化け物と決闘してるんだ」

城之内「あんな、化け物と……」

???「うわああああ」

LP1800→0

魔女「ウオオオオオオオオオオオオ」

???「私……ここで死んじゃうんだ………あはは……せめて……この映像だけでも、残したいな……この映像を見てくれてる人……お母さん、お父さんに……………………さよならをつたえ……」プツン



海馬「この映像がわが社の衛星管理システムのものだ」

遊戯「……この、声からは女の子みたいだけど、この子は?」

海馬「残念ながら、3日前から行方不明だ」

遊戯「そんな……」

海馬「お前達を呼んだのはお前達はオカルトごっこに詳しかったからだ」

遊戯「……残念だけど」

獏良「僕らには力は残されてない。このまま、何もできないのは悔しいけど、僕達には力になれそうもないよ」

海馬「……そうか。分かった。もう、帰って……」

杏子「……魔女」

全員「!?」

杏子「あの化け物……もしかしたら、魔女じゃない?」

本田「朝話してたあれか」

城之内「あんなのただの噂だろ」

海馬「どういうことだ? 分かるように説明しろ」

遊戯「何でも願いを叶えてもらえる代わりに魔法少女になって、魔女と戦うんだって噂」

海馬「たしかにくだらん噂だな。この映像とは何の関係もなさそうだが……」

遊戯「?」

海馬「実は調べると、ここ数ヵ月で同年代の少女で行方不明者はこの少女以外にも、この地域で3人いた。一概に無関係とは言い難いかもしれないな」

城之内「海馬にしちゃ、オカルトを信じるなんて、珍しいな」

海馬「別に魔法少女だかなんだかを信じたわけじゃない。だが、この映像と行方不明者にその噂。何かしらの関係はあるかもしれない」

遊戯「もし、関係あるとしたら、この化け物は魔女ってことになる」

本田「けどよぉ。仮にこの化け物が魔女だとしても、俺らにはどうしようもできないじゃないか」

遊戯「いや。この化け物は決闘をしていた。たぶん、決闘で倒せるはずだ」

海馬「俺にしても、この少女を捜したいとか正義感ぶるわけではないが、この少女はわが社のテストプレイヤー。どこから、つまらん、いちゃもんをつけられるか分からん。そこで遊戯、獏良。お前達にこの件の解決を頼みたい」

城之内「んなの、てめえでやれよ!」

海馬「オカルトごっこはお前らの専売特許だろ」

城之内「人をゴーストハンターかなんかと勘違いしてんじゃねえか?」

海馬「勘違いしてるのは貴様だ。お前には何も頼んでおらん」

城之内「海馬、てめえ!」

遊戯「まあまあ」

遊戯「海馬君。その話、受けるよ」

全員「!?」

城之内「正気かよ、遊戯!」

杏子「危険よ。あの化け物を相手に。それに今の遊戯は……」

城之内「杏子!」

遊戯「分かってるよ。今の僕にはもう1人の僕……アテムはいない。でも、行方不明者が4人も出てるし、また、誰が被害にあうかも分からない。止められるなら、止めないと」

杏子「でも……」

本田「……分かったぜ、遊戯!」

城之内「俺達も協力するぜ」

海馬「貴様の力など、いらん」

城之内「うるせえ、海馬!」

獏良「遊戯君。僕も協力するよ」

遊戯「ありがとう、獏良君」

杏子「はあ。仕方がないわね。私も協力するわ」

遊戯「杏子……ありがとう、皆!」

城之内「けど、どうすりゃいいんだ?」

獏良「あの化け物……仮に魔女とするとして、どこにいるのかすら、検討もつかない」

遊戯「たしかに現段階で情報はこの映像だけ」

城之内「他に何かねーのかよ、海馬」

海馬「黙れ、凡骨。情報になるかどうかは分からんが、この子の母親は原因不明の難病だったが1週間前、完治したらしい」

遊戯「どうして?」

海馬「理由は分からんが完治した。医者が言うには奇跡か魔法だそうだ」

遊戯「それって……」

杏子「あの噂にそっくりね。願いを叶えて、魔法少女になって、魔女と戦うって」

城之内「たしかに似てるな」

本田「けど、それが分かったって、魔女の居場所は分からないぜ」

遊戯「いや……。もし、魔法少女が実在するなら、噂も事実になって、魔法少女は魔女を退治してることになる。つまり……」

海馬「魔女の元にたどり着けるってことだ。だが、それはわずかな可能性だ」

遊戯「けど、この映像や今の情報からこの噂は本当の可能性が高い」

海馬「……磯野」

磯野「はっ」

海馬「今すぐ、行方不明の少女と同年代で家庭状況か何かが劇的に変わった奴を調べろ」

磯野「はっ!」

本田「どういうことだ?」

遊戯「もし、魔法少女になるために願いが叶うなら、その人の周りや本人が変わってるはず」

杏子「今の例だと、母親の病気ね」

本田「なるほどなあ」

城之内「けど、そんな情報、すぐに分かんのかよ」

海馬「今、海馬コーポレーションが総力をあげて、捜している」

本田「いいのかよ、そんなことに総力をあげて」

しばらくして

とある街角

遊戯「ここらへんのはずだけど」

杏子「城之内達、大丈夫かしら? 俺達に任せろって言ってたけど」

獏良「まあ、城之内君と本田君なら、喧嘩になっても、安全だよ」

遊戯「そうなったら、僕達が危険だけどね」

???『タスケテ……』

遊戯「!? 今、何か声が……」

杏子「え?」

獏良「そんな声……!?」

???「……」

3人「!?」

獏良「いつの間に……」

遊戯「君は……誰……?」

???「円環の使者……」

遊戯「円環の……」

獏良「使者……?」

円環の使者「時間がない……私達を助けて……」

ぴしゃあああああああああ!!!

遊戯「この光は!?」

円環の使者「私達を助けて……伝説の決闘者(デュエリスト)武藤遊戯」

ぴしゃあああああああああん!!!

プロローグ遊戯編 おわり



今回はここまでです

続きは水曜日

>>23
???


「あんず」か「きょうこ」のどちらかにふりがなを追加するのは必ず必要だな。
あと、来週のZEXALの結末の内容によっては構成に何かしら影響があるのとか(特にベクター・アストラル関連)。

>>24
前スレ[ほむら「!?」]
現スレ[さやか「!?」]
コユコト

まぎらわしくて申し訳ありません

以下、

きょうこ→杏子(き)

あんず→杏子(あ)

で表記します

プロローグ

十代

魔獣「ウオオオ」

ユベル「十代。今夜もつくづく瘴気が濃いね」

十代「ああ。何か良くないことの前触れにならなきゃいいが」

ファラオ(大徳寺)「悪い冗談はやめるにゃ」

十代「行くぜ、デュエ……」

ぴしゃあああああああああん!!!

魔女「ウオオオ」

十代「なんだ、こいつは!? 俺達は魔獣と戦っていたはずだ」

ファラオ(大徳寺)(以下、ファラオ)「魔獣? 今、君が戦おうとしているのは魔女……」

十代「魔女?」

ファラオ「いや、魔獣で正しかったような……記憶が曖昧だにゃ」

十代「これは……世界が書き換えられたのか?」

ユベル「どうやら、そのようだ。この世界は……新しいルールに書き換えられた」

十代「誰が一体……」

ユベル「十代。考える前にやることがある」

魔女「ぐわああああ」

十代「……こいつをぶっ潰すことだな。いくぜ!」

十代編OP

ある街

十代「ここか」

ユベル「今日はこの街で泊まるのかい?」

ファラオ(大徳寺)「前みたいに野宿は嫌にゃ」

十代「あの時は金がなかったんだから、仕方がないだろ」

ユベル「今はあるのかい?」

十代「ない!」

大徳寺「自信を持って、言わないでほしいにゃ」

十代「まあ、なんとかなるだろ。それに……」

ユベル「あの謎の怪物、世界のルールすら、書き換えたやつがいるかもしれない」

十代「ああ。ユベルの言う通りだが」

ピタッ

十代「……誰だ。さっきから、俺の後をつけているのは」

黒服1「……」

黒服2「……」

十代「あんた達、何者だ? 答えによっては」メガピカー

黒服1「私達は怪しい者ではない」

黒服2「私達はデュエルアカデミアの分校の者だ」

十代「デュエルアカデミアだと?」

黒服1「実は私達には重要な問題を抱えている」

黒服2「その解決のために君に力を貸してもらいたい」

十代「ずいぶん、勝手な物言いだな」

黒服1「すまない。だが、事は命に関わる問題なのだ」

十代「命だと?」

黒服2「詳しくは見てもらったほうが早い。来てくれ。車を用意してある」スタスタ

十代「……」

ユベル「どうする気だい、十代。もしかしたら、罠の可能性もある」

十代「分かってるさ。だが、行くしかなさそうだ」

ファラオ「気を付けるにゃ」

デュエルアカデミア分校

黒服1「着いたぞ」

十代「こんなところにも分校があるんだな」

黒服2「こっちだ」

十代「おい。デュエルアカデミアと反対の方向だぜ」

黒服1「すぐそこだから、黙ってついてこい」

十代「……」

病院

ある部屋

黒服1「まず、これを見てもらいたい」

ガチャッ

十代「なんだ、この部屋は……!?」

???「」

十代「ベッドに女の子が寝かされている? なんだ、これは? お前達はこれを見せたかったのか?」

黒服1「それをよく見てみろ」

十代「…………!? 息していない!? 死んでるのか!?」

ユベル「ずいぶん、質の悪いものを十代に見せてくれるじゃないか

黒服2「その死体は人気のない教室で発見された」

十代「……だが、俺に何を頼みたいんだ? こういうのは警察の仕事だぜ」

黒服1「その死体の死因は不明だ」

黒服2「医者が言うには魂が抜かれたようだと」

十代「!」

黒服2「私達は闇のゲームの可能性もあると考えた。だから……」

十代「俺に頼んだ、か」

十代(ん? この死体は……)

ユベル「十代。この死体には魂がない」

十代『死体だからな』

ユベル「いや、これには相当前から魂がなくなっている」

十代『なに?』

十代「聞きたいんだが、この死体はいつ発見されたんだ?」

黒服1「1週間だ」

十代「その死体が何で、こんなところに」

黒服2「この部屋は霊安室だ」

十代「……そういや、病院だったな」

十代『どういうことだ? ユベルだと、相当前から魂はこの身体になかった。だが、死後1週間……』

ユベル「この世界の改編と何らかの関係があるかもしれない」

十代「……その死体が見つかった場所に案内してくれ」

黒服1「わかった」

黒服1「ここだ」

十代『ドクンッ』

十代(この禍々しいオーラはなんだ!?)

ユベル「十代」

十代『分かってる……』

十代「あんたらはここから出な」

黒服1「なに?」

黒服2「どういうことだ?」

十代「……敵が来るからだ」

黒服1「わ、分かった」

黒服2「後は任せた!」

ぴしゃあああああああああん!!!

結界

魔女「……」

十代「現れたか」

ユベル「これは……十代!」

十代「分かってるさ。来い! お前は俺が」

ユベル「違う、十代! この魔女からさっきの少女の魂をかすかに感じる」

十代「なに?」

魔女「ウオオオ」

十代「………たしかに微かだが……魂を感じる」

ファラオ「不可思議なことだけど、今はそんなこと、言ってる場合じゃないにゃ」

十代「分かってる。来い、魔女! 決闘(デュエル)だ!」

ぴしゃあああああああああん!!!

グリーフシード

十代「なんだ、これは?」

ファラオ「分からないにゃ」

黒服1「終わったのか?」

十代「ああ」

黒服2「遊城十代。私達はこの事件の解決を君に任せたい」

十代「……」

???「そんな言い方じゃ、警戒されてしまうだろ」

十代「あんたは!?」

十代「鮫島校長!」

鮫島「久しぶりだね、十代君」

十代「校長が俺を呼んだのか?」

鮫島「………君は卒業した身だ。本来なら、私達が解決をしなければならない。だが、私達にはどうしようもないんだ」

十代「……」

鮫島「私達も尽力を尽くしてはいる。しかし……私達は被害を止められない」

十代「………他にも犠牲者がいるのか?」

鮫島「……ああ。このような、死体が出たのは初めてだが行方不明者はたくさんいる。それもほとんどは女子生徒だ」

十代「ほとんどが女子生徒?」

鮫島「ああ」

十代「さっき、尽力を尽くしているって、言ってたけど、敵の情報は何もないのか?」

鮫島「……残念ながら、影さえも掴めてはいない。それどころか、敵がいるのかすら、分からないんだ」

十代「? どういう意味だ?」

鮫島「言葉通りだよ、十代君。君はさっき、『敵』と戦ったんだろ?」

十代「ああ」

鮫島「私達にしても、これは初のケースなんだ」

十代「……」

鮫島「十代君。卒業した君にこんなことを頼むのは筋違いかもしれないが頼む。私達に力を貸してくれ」ペコリ

十代「………顔を上げてくれ、鮫島校長」

鮫島「十代君……」

十代「卒業したとかは関係ない。この事件には何かもっと、大きな陰謀が隠されている気がする。俺はそれを止めなくちゃいけない」

鮫島「十代君!」

十代「任せてくれ、鮫島校長。敵は俺が必ず、倒す」

次の日

宿泊所

ユベル「昨日はああ言ったが、どうする気だ、十代」

十代「………」

ユベル「十代?」

十代「なあ、ユベル。俺達の敵は本当に魔女なのか?」

ユベル「? どういうことだい、十代」

ファラオ「十代君は2回も戦ったじゃないかにゃ」

十代「……だけど、俺には魔女が敵とは思えないんだ。敵はもっと、違うところにいる気がする」

ユベル「その根拠はあるのかい?」

十代「魔女と決闘(デュエル)をした時、何となくだけど、寂しい感じがした。戦いたくない、こんなことをしたいわけじゃないって」

ファラオ「気のせいかもしれないにゃ」

十代「そうかもしれない。けど、あの魔女にはあの魔法少女の魂を僅かに感じただろ?」

ユベル「!? まさか、魔女の正体は!?」

十代「まだ、推測の段階だけどな。とりあえず、今はこれを調べよう」

『グリーフシード』

ユベル「昨日、見つけたやつか」

十代「この謎を解けば、きっと、答えが見つかる気がするんだ」

路上

十代「とはいっても、どうすりゃいいんだ」

『グリーフシード』

十代「これを調べるって言っても、誰か知ってるやつは……」

???「遊城十代。それは君が持つべきものではない」

十代「………何者だ、お前は」フリカエリ

QB「僕の名前はキュウベえ。君が持っているグリーフシードは君には無用の物さ」

十代「グリーフシード? これの名前はグリーフシードっていうのか?」

QB「遊城十代。君にはそれは不要だ。僕がそれを必要としている人達に渡しておいてあげよう」

十代「………お前は何者だ?」

QB「? 僕の名前は」

十代「お前の名前を聞いてはいない。ただ、普通の人間には姿を隠しているお前の目的は? 正体はなんだ?」

QB「……君にはそんなことが分かるのかい。さすがは覇王十代と言われ、そして、今はユベルの力をも、取り込んでいることはある」

十代「!? どうして、それを」

QB「君達の戦いは興味深かった。まさか、俺とお前で超融合は僕達にも予想ができなかった」

十代「俺達の戦いを観測していたのか?」

QB「世界の破滅に関わる戦いだったからね。いざとなれば、僕らがユベルを潰さなくちゃならないし」

十代「まだ、最初の質問に答えてないな。さっさと答えろ。おまえは何者だ? 目的はなんだ?」

QB「やれやれ。僕は少女と契約して、魔法少女になってもらってるだけだよ」

十代「魔法少女? 魔女と何か、関係があるのか?」

QB「グリーフシードを持ってる時点で知っているとは思ったけど、魔女は魔法少女の敵さ。魔法少女が希望を振りまくなら、魔女は絶望を振りまく。魔法少女はその魔女を退治するのさ」

十代「……」

QB「これで納得したかい?」

十代「契約と言ったな。お前は魔法少女になってもらう代わりになにをするんだ?」

QB「何でも、願いを叶えてあげるのさ」

十代「願い?」

QB「億万長者になりたいとかそんな感じの願いだね」

十代「……」

ユベル「十代。話がうますぎるとは思わないか?」

十代『ああ……胡散臭いな、こいつは』

QB「もう、話は終わりかい? なら、グリーフシードを僕にくれないか?」

十代「まだ、話は終わってない。お前の本当の目的はなんだ?」

QB「? 本当とはどういう意味だい?」

十代「たしかに、あの魔女と戦うのは命懸けだ。だが、その代価が何でも願いを叶えるのはその代価が大きい。お前には真の目的があるんじゃないか?」

QB「………遊城十代。君がそこまで考えられるとは想定外だ」

十代「この世界の改変にお前も何か関わってるんじゃないか?」

QB「………その答えは正解とも言えるし、不正解だとも言えるね」

十代「どういう意味だ?」

QB「答えは君が見つけるんだね」

十代「……」ポイッ

QB「きゅっぷい」キャッチ

十代「……」

QB「それじゃ」スタスタ

十代「……」

???「十代様!」

十代「!?」

レイ「お久し振り、十代様!!!」

十代「お前は……レイ! どうして、こんなところに」

レイ「最近の行方不明の事件って知ってますか?」

十代「……ああ」

レイ「犠牲者は少女が多い。だから、私が来たんだ」

十代「なるほ……全然、分かんないぞ」

レイ「まあまあ。積もる話もありますから、お茶でもしよう」

十代「お、おい! 引っ張るな!」

ユベル「………あの女」


喫茶店

レイ「さあ、何でも、頼んで」

十代「ったく。強引だな」

ユベル「………十代」

十代『どうした、ユベル』

ユベル「この少女……魂がない」

レイ「なに、頼もうかなー」

十代『なに!? だが、レイは生きてるぞ』

レイ「どうしたんですか、十代様」

十代「あ、ああ。何でもない」

レイ「ところで、十代様はどうしてここに?」

十代「俺は……た、ただの旅の途中だよ」

ユベル「正直に話さないのかい?」

十代『巻き込むわけにはいかないだろ』

レイ「ふーん。私はてっきり、魔女がらみだと思ったんだけどなあ」

十代「!?」

レイ「早く来ないかなー、ケーキ」

十代「……レイ。おまえはなにを知ってるんだ? 答えろ」

レイ「……円環の理」

十代「!?」

レイ「円環の理が助けを求めてる」

十代「円環の理……?」

レイ「助けて、十代様! 魔法少女は希望を十代様を求めてるの」

十代「は? どういうことだ?」

レイ「私、夢を見たんです」

十代「夢?」

レイ「円環の理という少女が『助けて』って、一生懸命、訴えてくる夢」

十代「……でも、たかが夢だろ?」

レイ「そうかもしれないけど、夢とは思えないんだ……」

十代「……聞かせてくれ。その夢を」

レイ「うん」


レイ「最初はピンクの髪をした少女が訴えてきた。そして、ある女の子が出てきた」

十代「円環の理とは違う女の子なのか?」

レイ「うん。黒い髪の長い女の子だった。その子は時間を何度も繰り返して、円環の理が人間だった頃を救おうとしてた」

十代「……訳がわかんねえな。円環の理は人間だったのか?」

レイ「そうみたい。話を戻すと、十代様は見たことあるかな、魔女を」

十代「ああ」

レイ「その黒髪の少女は繰り返した時間の中で魔女の正体やいろんな秘密を知っていった」

十代「魔女の正体!? それは一体……」

レイ「魔女は魔法少女の行き着く先の姿」

十代「なんだって!?」

ユベル「ずいぶん、悪趣味なやつもいるな。その魔女を魔法少女に狩らせるなんて」

レイ「……だけど、円環の理の願いで、その理は書き換えられた。つまり、魔法少女は魔女になる前に円環の理に救済されるようになった」

十代「だが、それなら、今、どうして、魔女がいるんだ」

レイ「……黒髪の少女だけは円環の理を覚えていた。彼女の守った世界を護るために戦い続けた。けど、限界は来た。それを……インキュベーターが利用した」

十代「利用?」

レイ「インキュベーターは黒髪の少女を使い、円環の理を捕らえ、円環の理を観測し、やがて、コントロールし、世界のルールすらも改変した」

十代「!? まさか、今、魔女がいるのは……」

レイ「はい。すべてはインキュベーターのせいです」

十代「……」

ユベル「なるほど。この話が本当なら、たしかに正解とも言えるし、不正解とも言える」

十代『あの野郎』

レイ「十代様。どうか、皆を助けて」

十代「レイの見た夢は分かった。たしかに夢とは思えないけど、どうして、そこまで……」

レイ「……愛を感じたからかな?」

十代「は?」

レイ「その黒髪の少女からは円環の理に対する、愛を感じたんだよ! 乙女だったら、恋する乙女を応援するのは当然じゃない!」

十代「何言ってんだ、こいつ」

ユベル「愛、か。十代。僕には分かる気がするよ」

十代『洒落になってない』

レイ「それに私も魔女を見ました」

十代「!?」

レイ「それであの夢は本当だったんだなって」

十代「………教えてくれ、レイ」

レイ「!!」

十代「俺は何をしたらいい」

レイ「十代様!」

十代「どうしたら、円環の理を救えるんだ?」

レイ「円環の理を救うにはインキュベーターを止めなくてはならない。つまり」

十代「インキュベーターが実験を行う前に止めるしかない、か。だけど、どうやって、実験を止めるんだ?」

レイ「時間を越えるしかない。それには私の力が必要」スッ

十代「!? その指輪は!?」

レイ「十代様の役に立ちたいから、契約しました」

十代「レイ……おまえ、それがどういう意味か、分かってるのか?」

レイ「分かってる。けど、十代様。この事実が分かっても、十代様にはどうすることもできない」

十代「それは……そうだが」

レイ「私の力なら、十代様を過去に飛ばせる。もう、手段を選んではいられない」

十代「……」

レイ「十代様……」

十代「俺がどんな気持ちか分かるか?」

レイ「?」

十代「不謹慎だけどさ。ワクワクしてんだ。前に一度だけ、時を遡ったけど、まさか、また、こんなチャンスがあるなんてな」

レイ「十代様!」

十代「だけど、レイのやったことは間違ってる。もし、その夢が本当なら、レイは魔女に……」

レイ「大丈夫! 恋する乙女は無敵だから!」

十代「……ったく。そういや、レイは何を願ったんだ? 魔法少女の」

レイ「………内緒」

十代「内緒って……はあ。まあ、いいや。で、どうする? いつ、行くんだ?」

レイ「十代様の準備が済んだら」

十代「俺の準備はいつでもいいぜ」

レイ「なら、早速、行こう」

空き地

十代「で、こんなところまで来て、どうするんだ?」

レイ「迂闊に目立つ場所で行動できないから」ヘンシン

十代「こうしてみると、本当に魔法少女なんだな」

ファラオ「十代君。本当に行くのかにゃ?」

十代「今更、退けるわけがないだろ」

レイ「いきますよ、十代様」

十代「ああ」

ぴしゃあああああああああん!!!

プロローグ 十代編 おわり





今回はここまでです

続きは土曜日

プロローグ

遊星編

最終話から4年後

学校

龍可「魔法少女?」

モブA「何でも、願い事を叶えてくれるかわりに魔法少女になって、魔女と戦うんだって」

龍可「なんか、嘘っぽいわね」

モブA「まあね。所詮は都市伝説みたいなもんだろうけどさ」

龍可(願い事、か)

モブB「……」

放課後

龍可「っていう噂があるんだって」

龍亞「魔法少女ねえ……面白そうじゃん!!」

龍可「そうかな?」

龍亞「でも、願い事を何でも、叶えてくれるかあ。何、叶えてもらおう」

龍可「契約してくれるのは少女よ」

龍亞「龍可に変装すれば、いけるか?」

龍可「はあ……無理に決まってるでしょ。さすがに体格が違うわ」

龍亞「そうか……」

龍可「……」

龍亞「大分違うから、仕方がないか」

龍可「そうよ」

ドクンッ

龍可「!?」

龍亞「どうした、龍可!」

龍可「嫌な気配が……あっちから!」

タッタッタッ

龍亞「あっ! 待って、龍可!」

ぴしゃあああああああああん!!!

魔女の結界

龍亞「ここは……」

龍可「さっきの嫌な気配は……ここだったのね」

龍亞「っていうか、なんだ、ここ!? こんな場所あったか!?」

龍可「分かんない……でも、先に進むしかないみたい」

最深部

魔女「デュエル」

龍亞「なんだ、あれは!?」

龍可「化け物!?」

???「あれは魔女さ」

龍可「!?」

龍亞「どうした、龍可」

龍可「今……声がしなかった?」

龍亞「え? そんなのしないぞ」

龍可「そんなはずは……」

モブB「はあはあ……」

龍可「あれはモブBちゃん!」

龍亞「知り合いか?」

龍可「同じクラスの子よ」

タッタッタッ

龍可「おーい、モブB」

魔女「うぎゃあああああああ」

ぷしゅううううう

龍亞「でけえ……なんだ、この化け物……」

龍可「モブB!」

モブB「来ないで!」

魔女「うぎゃああああ」

龍亞「危ない、龍可! 化け物の鞭が!」

龍可「あっ……」

モブB「ぐっ」

バチンッ

モブB「きゃああああああああああ!!!!」

龍可「モブB!?」

モブB「んぐぐ……トドメよ!」

ズバシャアアアアア

魔女「ぎゃあああああああああ」

ぷしゅううううう

龍亞「あの化け物が……消えていく……」

龍可「……ありがとう、モブB……モブB?」

モブB「んぐ………きゃああああああああああ!!!!」

パリーン

魔女「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

龍亞「また、化け物!?」

龍可「モブB!?」

魔女「デュエル」

龍可「決闘(デュエル!?)」

龍亞「なら、話は早いぜ。俺はあの時とは違うからな!」

龍可「でも、あれはモブBよ!」

龍亞「……そうだった。でも、戦わなくちゃ、やられちゃうんだ」

龍可「でも……」

龍亞「龍可は下がってな!」

龍亞・魔女「「決闘(デュエル)!!!」」

龍亞「はあはあ」

パワーツール ATK2300

魔女ATK2500

龍亞「はあはあ……強い……」

龍亞「このドローで全てが決まる……」

龍可『ドクンッ』

龍可「あっ……」



???「助けて……魔女が……円環の理が……インキュベーターに……」

龍可「今のビジョンは……」

龍亞「俺のターンだ。カード……」

ピカアアアアアアアアアア

龍亞「!?」

龍可「この痣は!?」



ジャック「どういうことだ!?」



クロウ「赤き龍の痣は役目を終えたはず……」



アキ「この感じは……戦ってるのは龍亞?」



遊星「赤き竜の力が……!? また、この世界に危機が!?」

ネオドミノシティ

ジャック「どういうことだ!!!」

ドンッ!!!

ジャック「あの時、赤き竜は役目を終えたはずだったはず! それがどうして、また、俺達に痣が出てるんだ!」

クロウ「知らねえよ」

遊星「考えられるとしたら、、また、世界の危機が来ているということだが」

クロウ「だけど、今は平和そのものだぜ」

遊星「ああ。だが、何かが起こってるのはたしかだ」

クロウ「たしか、龍亞が戦ってる時に……」

遊星「まさか、龍亞達の身に何かが……」

ガチャッ

アキ「遅れたわ」

クロウ「久しぶりだな、アキ」

遊星「悪かったな、遠いところ」

アキ「いいのよ。この痣が現れたということはまた、何かが起きるってことでしょ」

クロウ「だけど、肝心の龍亞達は来れそうにないけどな」

ガチャッ

龍亞「遊星!」

クロウ「来た!?」

遊星「龍亞!」

龍可「早いわよ、龍亞……」

遊星「龍可!」

遊星「化け物と決闘(デュエル)した!?」

龍亞「ああ。龍可が嫌な気配がするって、駆け出して、ついていったら、変な空間に巻き込まれて、龍可の同級生が化け物と戦ってたんだ。で、その同級生は龍可を庇いながら、化け物を倒したんだけど、その後、化け物になって……」

ジャック「龍亞が決闘(デュエル)をしたわけか」

クロウ「だけど、その化け物は何なんだ? そいつらが俺らの敵なのか?」

遊星「正体すら、分からないから、何とも言いようがないな」

龍可「…………魔女」

遊星「どうした、龍可」

龍可「魔女……あの化け物は……魔女よ」

全員「魔女!?」

龍可「あの時、変なビジョンが流れて……助けて……魔女が、円環の理が……インキュベーターに、って」

遊星「インキュベーター?」

ジャック「そいつが魔女を操ってるのか?」

アキ「…………」

遊星「アキ。気にするな。おまえには関係ない」

アキ「……分かってるわ」

龍可「インキュベーターが魔女を操ってるんじゃないと……思う。根拠はないけど……あのビジョンのピンクの髪の女の子からはそんな感じはしなかった」

ジャック「だが、他に考えられまい」

遊星「たしかにジャックの言う通り、現状、他に手がかりはない」

龍可「………」

遊星「だが、龍可の意見も否定する根拠はない」

龍可「!?」

遊星「とにかく、俺達には情報が足りない」

クロウ「たしかにな」

アキ「とりあえず、ネオドミノシティを調べてみない? もしかしたら、この街にも同じような現象が起きてるかもしれないし」

遊星「……そうだな。手分けをして、探してみるか」

クロウ「しゃーねえな」

遊星「だけど、迂闊には行動しないでくれ。相手は未知の敵だから、どんな戦術でくるかわからない」

ジャック「ふん! このジャックアトラスはどんな戦術がきても、負けはせん」

遊星「よし。夜にまた、この場所に」

遊星「……」

Dホイーラ『ブロロ』

遊星『ピカアアアアアアアアアア』

遊星「!? 赤き竜が!?」

遊星「こっちか!」

路地裏

魔法少女「はあはあ……」

QB「まだ、戦うのかい? 少し、休んだほうがいいよ」

魔法少女「……うるさい。私をこんな身体にしたあんたが……私に命令するな……」

QB「やれやれ。まあ、君はもう限界だけどね」

バタンッ

遊星「……ここか!?」

魔法少女「……」

遊星「誰か倒れてる……!?」

タッタッタッ

遊星「おい、あんた! 大丈夫か!?」

魔法少女「はあはあ…………誰………」

遊星「しっかりしろ! どこか、痛むのか? 今、病院に……」

魔法少女「あなたは…………遊星………………ネオドミノシティを……………あなたなら……」

遊星「喋るな! 今、病院に」

魔法少女「私は……………無理………あなたなら…………魔法少女を………救える………」

ソウルジェム『パリーン』

ブオオオオ

遊星「うわああああああああああああ」

魔女の結界

魔女「ウオオオ」

遊星「くっ……ここは……」

遊星「………龍亞達が言っていた空間……」

魔女「決闘(デュエル)」

遊星「……戦うしかないのか」



魔女「ぐおおおお!!!」

グリーフシード『コトッ』

遊星「はあはあ………ん?」

魔法少女「」

遊星「あれは!?」


遊星「おい、あんた! しっかりしろ!」

魔法少女「」

遊星「……息してない」

病院

母「うわああああ」

遊星「………」

壁『ドンッ』

遊星「俺は………救えなかった」

母「……あなたのせいではありません」

遊星「……」

母「最近、やっと……借金がなくなったのに……」

遊星「借金?」

母「………この子が言ってたんです。キュウベえと契約したから、家に借金がなくなるよって。半信半疑でしたが、本当に借金がなくなって……やっと……楽になれたのに……」

遊星(キュウベえ? インキュベーターと関係があるのか?)

遊星「………いずれにしても、俺が悪いんです……俺が……早く、発見していれば……」

母「遊星さん……そんなに責任を感じないでください……」

ポッポタイム

遊星「……」

クロウ「遊星……あんまり、気を落とすな。お前のせいじゃねえ」

遊星「………分かってる……」

ジャック「ええい!!! 見苦しい! いつまで、落ち込んでいるんだ!!!!」

遊星「……………あの子は俺に言った。俺なら、魔法少女を救えると」

クロウ「魔法少女!? おいおい、遊星。おまえ、いくつだよ」

ガチャッ

龍亞「……」

龍可「………」

クロウ「どうしたんだ、2人とも。顔色が悪いぜ」

龍亞「……………さっき、連絡があって、俺達の戦った場所の近くに……モブBが………」

遊星「………亡くなっていたのか」

龍可「………うわああああああん!!!!」

龍亞「泣くなよ、龍可。………おまえが悪いわけじゃない」

遊星「……これで2人か」

クロウ「一体、どうなってんだよ!」

ジャック「こっちが知りたいわ!」

ガチャッ

アキ「遅くなったわ」

遊星「アキ、何か、分かったか?」

アキ「私の知り合いに話を聞いたら、時たま、行方不明になったりしてるらしいわ」

遊星「行方不明?」

アキ「ええ。ちょうど、今の龍可くらいの年齢の子よ」

クロウ「だけど、それが魔女だかとなんの関係があるんだよ」

アキ「……これは噂にすぎないのだけど、魔法少女って知ってるかしら?」

遊星・龍可「「!?」」

クロウ「お前まで、魔法少女かよ」

アキ「最後まで、話を聞きなさい。噂によれば、何でも願いを叶えてくれるかわりに魔法少女になって、魔女と戦ってるらしいわ」

遊星「何でも………願いを叶えてくれる……」

龍可「私も……その話を聴いたことがあるわ」

ジャック「で。誰が願いを叶えるんだ?」

クロウ「そいつが黒幕の可能性が高いぜ」

アキ「それは……」

龍可「インキュベーター……」

全員「!?」

龍可「インキュベーター……そいつが黒幕に違いないわ!」

アキ「……でも、私が聞いた名はキュウベえだったわ」

遊星「……もしかしたら、同じ奴かもしれない」

クロウ「たしかに名前は似てるな」

ジャック「だが、目的は分からんな。願いを叶えて、魔法少女とやらにして、何をするつもりだ」

遊星「龍可達の話と俺が見たのを総合して、考えると魔法少女は魔女になるという説が出てくるな」

クロウ「だけど、意味が分からないぜ。インキュベーターってのは何で、願いを叶えるんだ? 最初から、魔女にしちまえばいいだろ」

遊星「おそらく、魔女になるには何らかの条件があるんだろう」

アキ「さっきの遊星の説で言えば、魔法少女とにならなければ、魔女にはならないということね」

ジャック「なおさら、分からんな。噂によれば、魔法少女は魔女を退治する役目がある。インキュベーターにより、魔法少女は魔女になるなら、どうして、魔女を魔法少女に退治させる」

クロウ「たしかにな。秩序を乱したりするのが目的なら、そんなことはさせないだろうし」

遊星「俺の言ったことは仮説にすぎない。もう少し、調べる必要がある」

遊星「ジャック、クロウ、アキ、龍亞、龍可」

遊星「お前達は帰っていい」

全員「!?」

ジャック「どういうことだ、遊星!」

遊星「ジャック達にはやるべきことがあるはずだ」

遊星「ジャック。おまえは挑戦者が。クロウ。おまえは大会があるはずだ」

ジャック「………」

クロウ「……遊星にもやることがあるんじゃないか?」

遊星「俺は…………」



魔法少女『………あなたなら……救える』

遊星「……俺はあの子に託された。だから、俺はやらなくちゃいけない」

クロウ「だが」

ジャック「分かった」

クロウ「ジャック!」

ジャック「人手がほしくなったら、手を貸してやる」スタスタ

クロウ「おい!」

遊星「クロウも行っていいぞ」

クロウ「だけど」

遊星「おまえがここで俺の手伝いをしたら、チームメイトに迷惑がかかる」

クロウ「………困ったら、すぐに呼べよ」スタスタ

遊星「ああ」

遊星「アキ達も済まなかったな」

アキ「気にしないで。それより……」

遊星「俺なら、大丈夫だ。遠いところ、悪かったな」

アキ「気にしないで。私も遊星に会えて、嬉しかったから」



龍可「……」

龍亞「俺達も帰るか、龍可」

龍可「………」

龍亞「どうした、龍可」

龍可「……私は残るわ!」

龍亞「な、なに言ってるんだ、龍可!」

遊星「龍可。お前の気持ちはありがたいが、お前にも学校が」

龍可「遊星。私も託された。誰かは分からないけど、私も託された! だから、私も逃げたくないの」

龍亞「龍可……」

遊星「……龍可。お前の気持ちは分かった。だけど」

龍可「遊星が駄目だって、言っても、私はここに残るわ」

遊星「………分かった」

龍可「やった♪」

龍亞「じゃあ、俺も残る!」

アキ「仕方がないわね。私も残るわ」

遊星「龍亞!? アキ!?」

龍亞「龍可だけ置いていくのは不安だからな」

遊星「……だが、ご両親や学校はいいのか? 心配するんじゃないか?」

アキ「私は平気よ。学校も落ち着いてる時期だから。それに魔女なんて呼ばれる化け物、私も気分が悪いもの」

龍亞「いけね!?」

龍可「安心して。たぶん、こうなるだろうと、私は事前に許可をもらったわ」

龍亞「さすが、龍可! ……私は?」

龍可「はい、携帯。頑張って」

龍亞「……」

龍亞「そこをなんとか」

龍可「だけど、遊星。何から、調べるの?」

遊星「1番良いのは魔法少女を見つけて、話を聞くことだが」

龍可「さすがにそれは……。街中で『あなたは魔法少女ですか?』なんて、聞いて回ったら、こっちが不審者よ」

遊星「分かってる。だから、魔女を探そうと思う」

龍可「魔女を? どうして?」

遊星「もし、噂通りなら、魔女を退治するために魔法少女が現れるはずだ」

龍可「!! そこで魔法少女に話を聞くのね!!!」

遊星「ああ。だが、問題もある。どうやって、魔女を見つけるか、だ」

龍可「この痣が反応しないかな?」

遊星「俺の時は反応したが……また、反応してくれる保証はないな」

アキ「気長にいくしかないわね」

龍亞「だー! こっちを無視して、話を進めるなー!」

龍可「終わったの?」

龍亞「ああ。少しだけなら、いいって」

遊星「そうか。今後のことだが」

龍亞「別れて、見回るの?」

遊星「いや、全員で行動したいと思う」

龍亞「効率、悪くない?」

遊星「4人なら、別れて、探しても、同じことだ。それに敵は正体も分からない。だから、安全性を重視したほうがいい」

龍可「たしかに、そのほうがいいわ。あの魔女達に負けたら……どうなるか分からないし」

龍亞「なら、早速、出かけよう!」

遊星「駄目だ」

龍亞「ええ!? 何でだよ、遊星!」

遊星「もう、夜だからな。お前達も疲れているだろうし、今日は休んだほうがいい」

龍可「遊星の言う通りね」

龍亞「……なら、ここの周りだけでも、見回ろうよ」

龍可「何言ってるのよ、龍亞」

龍亞「遊星の言うことも分かるけどさ。こうしてる間にも、魔法少女は魔女と戦ってるかもしれないんだろ!」

遊星・龍可・アキ「「「!!」」」

龍亞「あの魔法少女とは面識ないけどさ。龍可を守ってくれたのに、お礼も言えないまま、死んじゃった。もしかしたら、こうしてる間にも他の魔法少女も死んじゃうかもしれない。だから、役には立てないけど、助けられるなら、行動したい」

遊星「……龍亞の言う通りだ。よし。ここの周りだけでも、見回ろう」

龍亞「遊星!!!」

遊星「龍可やアキ姉ちゃんもいいか?」

龍可「ええ」

アキ「仕方ないわね」

龍亞「龍可!」

遊星「よし。早速、出かけようか」

龍亞・龍可「おー!!!」


遊星「……」

龍亞「なんか、夜道って、ドキドキするよな」

龍可「龍亞ったら。子供みたいなこと言って」

龍亞「こうやって、歩いてると、昔を思い出すよな」

龍可「そんな歳でもないじゃない」

遊星「相変わらずだな、2人とも……」

アキ「そうね」

痣『ピカアアアアアアアア』

3人「!?」

遊星「赤き龍の痣が!?」

龍亞「早速、ビンゴだ!」

龍可「こっちね」

タタタタ

魔女の結界入口

ピカアアアアアアアア!!!!

遊星「ここだな」

龍亞「薄気味悪い道だな」

龍可「おばけとか出そうね」

遊星「魔女に会いに行くんだから、あながち、間違いじゃないな」

遊星「行くぞ、2人とも」

龍亞「ああ」

龍可「うん」

ぴしゃあああああああああん!!!

結界

龍亞「ここは……」

龍可「あの時と同じね」

遊星「ここに魔法少女がいればいいんだが」

龍亞「パッと見て、周りにはいないな」

遊星「奥に進もう」

龍可「う、うん」

最深部

遊星「ここがゴールのようだな」

龍亞「けど……」

シーン

龍亞「魔女もいないよ」

遊星「魔法少女の姿もないな」

アキ「それどころか……私達以外の気配がないわ」

遊星「一体、何なんだ、ここは」

ピカアアアアアアアア!!!!

遊星「この光は!?」

龍可「眩しい!!」

ピカアアアアアアアア!!!!


ゲルトルート「……」

遊星「おまえは!?」

龍可「これが魔女……?」

龍亞「おまえが……来い! 俺が倒してやる!」

ゲルトルート「……タスケテ」

遊星「!?」

ゲルトルート「エンカンノコトワリ、キュウベえガショウアク。カコモミライモカキカエラレタ」

遊星「円環の理? 書き換えられた? 一体、何なんだ!」

ゲルトルート「エンカンノコトワリ、マホウショウジョヲキュウサイスルチカラ」

遊星「魔法少女を救済する力?」

龍亞「あー! 大体、魔女とか魔法少女とか意味分かんねーよ!」

ゲルトルート「セツメイスルジカンガナイ」

遊星「お前の目的はなんだ?」

ゲルトルート「ワタシハアナタタチノチカラヲカシテホシイダケ」

龍可「あなたは……あなたは何者なの?」

ゲルトルート「ワタシハ……エンカンノコトワリノシシャ……」

ピカアアアアアアアア!!!

遊星「光が……!?」

龍可「消えていく……?」

ゲルトルート「タスケテ……」

ピカアアアアアアアア!!!

遊星「!?」



まどか「私の願いは全ての―--」



遊星「今のビジョンは!?」

龍可「ピンクの髪……?」

龍亞「遊星! 龍可! アキ姉ちゃん! 光が!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

遊星「また、強く……」

アキ「何なの、この光は!?」

龍可「飲み込まれる……」

龍亞「うわあああああああああああ!!!」

ぴしゃあああああああああん!!!

プロローグ 遊星編 終わり

今回はここまでです

次回は月曜日以降に

ZAXALの最終回次第で遅くなるかもしれません

プロローグ

遊馬編

アストラルと別れて、俺達の戦いはこれからだの前

???「たすけて……」

遊馬「あんたは……誰だ? ………どこかで会ったか?」

???「また……魔女が……インキュベーター……」

遊馬「おい! 待て……」

ドタンッ!!!

遊馬「」

明里「朝から騒々しい!」

遊馬「ここは……」

明里「寝ぼけてんの?」

遊馬「っていうことは……今のは夢か」

明里「呑気ね……遅刻するわよ」

小鳥「変な夢を見た!?」

遊馬「ああ。誰か、ぼやけて分からなかったけど、ピンクっぽい髪の色をした女がたすけて……とかインキュベーター、とかなんか」

小鳥「…………」

遊馬「どうした、小鳥」

小鳥「………私も夢を見たわ」

遊馬「小鳥も?」

小鳥「私もはっきりとは分からないけど、ピンクの髪をした女の子が出てきて、魔女を……円環の理が……って」

遊馬「合わせると、たすけて、魔女をインキュベーター、円環の理が、か」

小鳥「よく分からないわね」

遊馬「………」

小鳥「どうしたの、遊馬」

遊馬「インキュベーター………どこかで聞いたことがある」

小鳥「………私も。どこかは分からないけど」

小鳥「けど、夢じゃどうしようもないわね」

遊馬「そりゃ、そうだけどさ」

小鳥「答えを知りたかったら、もう1度、寝て、夢を見るしかない……なんてね」

遊馬「そいつは名案だな!」

小鳥「えっ!?」



遊馬「30分したら、起こしてくれ」

小鳥「はあ……分かったわよ」

夢の中

遊馬「……ここは」

???「……」

遊馬「あんたは誰だ? どこかで会ったのか?」

???「―――魔女のシステムが」

遊馬「魔女?」

???「インキュベーターが―――」

遊馬「聞こえねえよ! おまえは誰……!?」

アルティメットまどか「……」

遊馬「おまえ……どこかで……」

アルティメットまどか「たすけて……ほむらちゃんを……皆を……キュウベえ……インキュベーターが……魔女のシステムを………円環の理を……」

遊馬「ほむら……どこかで……」

小鳥「遊馬!!!!」

現実

遊馬「!?」

小鳥「起きて!」

遊馬「小鳥………何だよ、急に」

小鳥「様子が変よ」

遊馬「ええっ!?」

魔女結界

遊馬「なんだ……ここは……」

小鳥「分からないわ……だけど、どこかで………!?」

遊馬「いや……俺はこの場所を知ってる……」

小鳥「けど、あれは鹿目さんが世界を創り変えたはず!?」

遊馬「………分かった。インキュベーター………あいつの仕業だな」

小鳥「そっか! あの夢は……」

遊馬「インキュベーターが魔女のシステムを復活させたのか!?」

遊馬「だけど、俺達も記憶を失っていた。なのに、なぜ、記憶が……」

小鳥「おそらく、魔女復活の影響が過去、未来に、影響を及ぼしたのよ」

遊馬「だから、俺達の記憶が……」

遊馬「………ふざけるなよ。まどかが………どんな想いで………インキュベーター!!!」

魔女「デュエル……デュエル……」

小鳥「怒りをぶつけるのは後にしたほうが良さそうよ」

遊馬「ああ!」

魔女「うぎゃあああああああ」

遊馬「……胸糞悪いな」

小鳥「元は皆……」

遊馬「考えない方がいい」

小鳥「これから、どうする?

遊馬「インキュベーターをぶっつぶす!」

小鳥「でも……それは意味がないわ」

遊馬「はあ? どういうことだよ」

小鳥「考えてみて。あいつは世界を改変してしまったわ。今からでは手遅れよ。第一、あいつがどこにいるのかすら、見当がつかないわ」

遊馬「じゃあ、どうすりゃいいんだよ!」

???「ガタガタうるさい奴だ」

遊馬「おまえは!?」

遊馬「カイト!」

V「今日は君達に話があってきた」

遊馬「V!」

小鳥「話って?」

V「その説明をするために来てほしい場所があるんだ」

モニタールーム

V「見てほしいのはここだ」

ピコーン

遊馬「なんだ、ここは……砂漠か?」

V「このエリアから膨大なエネルギーを感知した」

遊馬「膨大なエネルギー!?」

Ⅲ「うん」

V「この地点から世界の理を書き換えるようなエネルギーを測定した」

遊馬「世界の理!?」

IV「さらに言えば、その力は現代で起きたことじゃない」

遊馬「どういうことだ?」

フェイカー「今から、昔か未来の出来事ということだ」

カイト「つまり、ある地点で何かが起こり、我々の時間、過去、未来、すべてに影響を及ぼした」

遊馬「一体何が………はっ!?」



魔女「デュエル」



遊馬「魔女……そうだ! あの場所に魔女が発生した!」

V「魔女?」

トロン「どういうことだい?」

カイト「……なるほどな。もし、お前達の言うことが本当なら、インキュベーターにより、魔女のシステムが復活。それだけじゃなく、過去、未来、全てを再び、魔女のいる世界に書き換えたというわけだ」

遊馬「だけど……もう一度、書き換えるなんて……」

V「あり得ないことではないな。現にそのまどかもルールを書き換えた」

遊馬「ふざけんな! あいつらは必死に……皆で戦ったのに……」

さやか「なら、止めるしかない」

遊馬「止める!?」

小鳥「だけど、すでに過去も未来も書き換えられたんでしょ」

V「たしかにな。だが、おまえ達がその改変が行われる前にそいつらを止めることはできる」

遊馬「本当か!?」

小鳥「でも、止める手段は分かっても、どうやって……」

V「…………遊馬。君のやるべきことは終わった。だが、そこにいけば、再び、戦いの中に行くことになり、平穏は崩れる。それでも、行きたいのか?」

遊馬「やるべきこと……」

遊馬(ほむら……まどか……)

遊馬「……かまわない。こっちも俺にとっては、大切なことなんだ! だから、止められるなら、止めに行く!!!」

Ⅲ「遊馬……」

小鳥「遊馬らしい答えね」

V「………分かった」

V「君の覚悟は受け取った。ついてきたまえ」



V「この装置を使えば、改変前の世界に行けるはずだ」

小鳥「はず?」

V「我々もどの時間で改変が行われたのかは分からないからな」

遊馬「はあ!? じゃあ、全然、的外れな時間に行くこともあるのか!?」

V「そういうことになるな」

トロン「だが、僕達も勘で君達を送るわけではない。データを考慮して、もっとも、確率の高い時間、場所を選んだ」

カイト「ただ、最悪の場合もある。それでも、おまえは行くのか?」

遊馬「………当たり前だ」

V「……分かった。すぐ行くのか?」

遊馬「もちろんだ」

遊馬「ここに立てばいいのか」

小鳥「大丈夫かしら……」

遊馬「って、小鳥!? おまえも来るのかよ!」

小鳥「遊馬1人じゃ、心配でしょ」

カイト「スイッチを入れるぞ」

遊馬「カイト達は行かないのかよ」

カイト「俺達にはやることがある」

IV「この街に出る化け物ども……魔女を退治しねえとな」

トロン「それにこの改変が世界にどんな影響をもたらしたのかも調べていかなくてはならないからね」

遊馬「そっか」

???「待てよ」






全員「!?」

凌牙「俺達も行かせてもらうぜ」

バリアン七皇「……」

遊馬「シャーク! 皆!」

凌牙「あいつには借りがあるからな」

真月「俺もな。あの時は悪いことをした」

璃緒「私もですわ」

遊馬「皆……」

カイト「悪いが定員にも限度がある。5人までだ」

アリト「なら、お前ら、3人がいけよ」

ドルべ「あいつらに借りがあるんだろう」

凌牙「皆……」

璃緒「ありがとうですわ」

V「皆。何があるか分からないが……気をつけるんだぞ」

遊馬「ああ。カットビングだぜ!」

ポチッ

ピカアアアアアアアアアア

アストラル世界

アストラル「!?」

エリファス「どうした、アストラル」

アストラル「この感じ……魔女か」

エリファス「何を言ってるんだ?」

アストラル「実は……」


エリファス「なるほど」

アストラル「恐らく、再び、魔女が……」

エリファス「………アストラル」

アストラル「はい」

エリファス「おまえには新たな戦いに行ってもらう」

アストラル「新たな戦い?」

エリファス「お前の話が本当なら、再び、魔女が産まれたなら、その原因があるはずだ」

アストラル「原因……でも」

エリファス「助けたいのだろう。その仲間を」

エリファス「魔女が産まれた、その原因を突き止め、魔女の発生を阻止するんだ」

アストラル「けど、どうやって、そこに」

ピカアアアアア

アストラル「この光は!?」

エリファス「行くのだ、アストラル。大切な仲間を助けに」

ピカアアアアア!!!!

今回はここまでです

次回は水曜日


>>117

すいません

>>109

さやか「なら、止めるしかない」→V「なら、止めるしかない」

訂正


はえーよ、ホセ
てか、メンバーは遊馬、小鳥、シャーク、リオ、ベクターか……
…うーん、ベクターが「よかれと思って」をわざとするようならおもしろいけど……

メンバーまとめ
DM:遊戯、獏良、杏子(あんず)
GX:十代(+ユベル)、レイ、大徳寺
5D's:遊星、アキ、龍亜、龍可
ZEXAL:遊馬、小鳥、シャーク、璃緒、ベクター


明日香「………」
杏子さえいるのに明日香がはぶられるとはどういうことだ、答えろ!ルドガー!
杏子よりレベッカを入れた方がいいような……相棒ラブで年齢は小学生なのに飛び級の大学生だぞ!杏子よりずっと役経つぞ

プロローグ

4人編

砂漠

西側

ぴしゃあああああああああん!!!

遊馬「ここは……」

小鳥「無事についたのかしら……」

遊馬「分からねえけど……ここは……」

小鳥「遊馬! あれ!」

遊馬「あれは……」

干渉遮断装置

遊馬「なんだ? ……建物か?」

小鳥「建物にしては変よね」

璃緒「何かの装置みたいね」

凌牙「だが、何で、あんなところに」

遊馬「とにかく、近くに行ってみようぜ」

小鳥「うん!」

真月「待て。迂闊に行動すると危険だぞ」

璃緒「ベクターの言う通りかもしれないわ。こんな場所にあんなものが建ってるなんて」

遊馬「けど、このままじゃ、どうしょうもないし……それに敵が来ても、俺達なら、平気さ!」

真月「まあ、たしかに。俺達なら、平気だろうが警戒は怠るなよ」

遊馬「ああ! かっとビングだぜ!」

南側

ぴしゃあああああああああん!!!

遊星「ここは……」

龍亞「俺達は魔女の結界にいたはずなのに……」

龍可「見て、遊星!」

干渉遮断装置

遊星「あれは……何かの装置か?」

龍可「分からないけど……」

アキ「不気味ね、こんな場所に」

龍亞「どうする、遊星」

遊星「他に何もない以上、あそこに行くしかない」

龍可「そうね……」



東側

ぴしゃあああああああああん!!!

十代「……ここは」

ユベル「どうやら、僕らのいた世界とはまた、別の世界のようだ」

レイ「うまくいったのかな?」

十代「……安心しろ、レイ」

レイ「え?」

十代「あれを見ろ」

干渉遮断装置

レイ「あれは……」

十代「どうやら、あそこに答えはありそうだ。行くぞ」

レイ「はいっ!」

北側

ぴしゃあああああああああん!!!

遊戯「ここは……」

杏子(あ)「砂漠?」

獏良「どうやら、僕達は別の場所に飛ばされたらしい」

遊戯「そうみたいだ。けど……ここはどこだろう」

杏子(あ)「見渡す限り、砂漠……あれ、見て、遊戯!」

干渉遮断装置

杏子(あ)「何なのかしら、あれは」

遊戯「分からない」

獏良「とにかく、あそこに行ってみるしかないみたいだ」

杏子(あ)「危険じゃないかしら?」

遊戯「いや……ここは獏良君の言う通り、あそこに行ってみよう。危険だとしても、僕らには他に手がかりはないんだ」

杏子(あ)「……そうね」

干渉遮断装置

遊馬「なんだ、こりゃ?」

小鳥「何かの機械かしら?」

遊馬「ん? あそこに誰か……」

???「誰だ、お前達は」

皆「!?」

龍亞「この装置を造ったのはお前達だな」

遊馬「はあ?」

小鳥「誤解されてるわよ、遊馬」

遊星「落ち着け、龍亞。彼等がこんなものを造りそうにない」

龍亞「そういや、馬鹿っぽいもんな」

龍可「龍亞は人のことは言えないでしょ」

小鳥「あ、あなた達は何なんですか?」

龍亞「俺達は気がついたら、ここにいたんだ」

小鳥「気がついたら?」

遊星「順を追って、説明しよう」

遊星「というわけだ」

遊馬「やっぱり、魔女は……」

小鳥「遊馬……」

遊馬「……小鳥。でも、よかった。あの時はまどかを救えなかった。けど、もしかしたら、今度は助けられるかもしれない」

小鳥「遊馬……」

龍亞「さっきから何を話してんだ?」

遊星「よければ、俺達に聴かせてくれないか?」

???「それは俺達も聴きたいな」

全員「!?」

遊星「あなたは!?」

???「久し振りだな、遊星」

遊星「十代さん!」

龍亞「誰? 遊星の知り合い?」

遊星「俺がパラドックスとの戦いの時にに一緒に戦ってくれたんだ」

遊星「お久し振りです、十代さんに……」

レイ「私は早乙女レイ」

遊星「俺は不動遊星。よろしく」

十代「まさか、ここで遊星に会えるとは思わなかった」

遊星「十代さんはどうして……」

???「君達は……」

十代「ん? ……あなたは!? 遊戯さん!」

遊戯「君は……十代君! 遊星君まで!」

遊馬「なんか、たくさん来たな」

小鳥「そ、そうね」

凌牙「気をつけろ、遊馬。全員、決闘者(デュエリスト)として、相当なレベルの高さを感じるぜ」

遊星「とりあえず、自己紹介をかねて、現状を話し合いませんか?」

遊戯「そうだね。じゃあ……」


遊馬「まさか、あんたが伝説の決闘者(デュエリスト)武藤遊戯だったなんて! そんな風には見えなかったぜ」

小鳥「遊馬。そんな言い方は失礼よ」

遊戯「……伝説の決闘者(デュエリスト)、か」

杏子(あ)(……遊戯)

遊星「だが、信じられないな。俺達の世界は前に1度、改編されていたなんて」

十代「ああ。それも1人の少女の手でなんてな」

獏良「皆の事情は分かったけど、分からないことがあるよ」

小鳥「分からないこと?」

獏良「僕達がここに集められた理由だよ」

遊星「いや、俺達には共通の理由はある。改編された世界を元に戻そうとした十代さんや遊馬。俺や遊戯さんは改編された世界を助けてくれ、と頼まれ、ここに連れてこられた。つまり、世界の改編を阻止する目的だ」

獏良「それだよ。なんで、遊星君や遊戯君が連れてこられたんだろう? 円環の理とは面識がなかったし」

遊星「それはたしかに……」

十代「まあ、そんなことはいいじゃないか。それより、今はこの建物だかなんだか、分からないやつのほうをどうするかだ」

遊馬「中を見てみようぜ」

杏子(あ)「危ないわよ」

遊馬「大丈夫。それに何もヒントもない現状じゃ、他にやることもないからな」ダッ

小鳥「待って、遊馬!」

十代「遊馬の言う通りだな」

遊星「だが、危険には違いない。皆。慎重に行動して……」

遊馬「!? あれは!!!!!!」

遊星「どうした、遊馬!」

遊戯「遊馬君!」

遊馬「あれは……」

ほむら「」

遊馬「ほむら!」

小鳥「ほむらさん!」

龍亞「あれが遊馬達の話していた奴か」

龍可「様子が変よ……寝てるにしては……」

遊馬「ほむら!」ダッ

遊星「待て、遊馬!」

遊戯「今、行動するのは危険だ!」

ほむらのベットの後ろから

QB「やれやれ、騒々しいね」

遊馬「てめえはインキュベーター!」

QB「? 僕の名前を知っているのかい? 九十九遊馬。君とは初対面のはずだが?」

遊馬「てめえ……ほむらに何をしたんだ!」

QB「質問に質問を返すのはよくないんだけどなあ。まあ、いいや。暁美ほむらは重要な実験の真っ最中なんだ」

遊馬「実験?」

QB「そう。円環の理―――」

全員「!?」

QB「『彼女』を観測するための重要な実験材料―――あるいは餌と言うべきかな?」

遊馬「てめえ……ふざけんじゃねえ!!! ほむらを返しやがれ!」

QB「それはできない。今回の実験は非常に重要度が高いんだ。中止にするわけにはいかない」

遊馬「そんなのはてめえの都合だろ!」

QB「この実験が成功すれば、円環の理を観測、制御の足がかりにできる。ひいては新しいエネルギー回収---魔女のシステムを構築できる」

全員「!?」

QB「そうなれば、僕らのエネルギー回収も捗るだろう。さらに言えば、これは君達にも十分魅力的な話だろ?」

遊馬「ふざけんじゃねえ!!! せっかく、魔女が消えて……魔法少女は絶望から救われたのに……おまえはまた、絶望を見せる気なのか!」

QB「どんなことをする時も犠牲は付き物、とりわけ、大きいものの時はね」

遊馬「インキュベーター……おまえ……」

小鳥「待って、遊馬!」

遊馬「小鳥?」

小鳥「重要なことを訊いてないわ」

遊馬「重要なこと?」

小鳥「この世界には魔女はいない。そんなものの存在すら、知らないはず。なぜ、あなたは知っているの?」

QB「その質問は僕が訊きたいね。どうして、君達は魔女を知ってるのかをね。まあ、その質問に答えると、暁美ほむらが話してくれたのさ」

遊馬「ほむらが?」

十代「久し振りだな、インキュベーター」

QB「? 君は遊城十代。君とも、初対面のはずだが?」

十代「おまえは初対面だったとしても、俺はお前を知ってるぜ」

QB「わけがわからないよ」

遊星「インキュベーター。戯れ言はいいから、早く、その少女を解放しろ」

QB「やれやれ。それは無理だと言ってるじゃないか。どうしても、僕達の邪魔をするなら、僕は君達を排除しなくてはならない」

遊馬「上等だ!」Dゲイザーセット

十代「その勝負、受けてたつぜ」カチャッ

遊星「貴様の思い通りにはさせない」カチャッ

遊戯「決闘(デュエル)だ!」カチャッ

4人「「「「ん?」」」」

QB「君達、4人が相手か」

遊馬「ここは俺が……」

遊星「遊馬」

十代「事情はどうあれ、目的は同じ」

遊戯「僕達で協力して、あいつを倒そう」

遊馬「………よし!!! インキュベーター!!! 俺達と」

ぴしゃあああああああああ!!!

全員「!?」

遊星「なんだ、この光は!?」

遊馬「ほむらからだ!?」

???「……」ヒョコヒョコ

十代「なんだ、こいつらは!?」

QB「やれやれ。君達の対決はなしだね」

遊戯「これも君が仕組んだのか!?」

QB「僕は何もしてないよ」

龍可「助けて、遊星!」

杏子(あ)「引き込まれる……!?」

QB「さよなら。歴戦の決闘者(デュエリスト)達よ」

全員「うわあああああああああああああ!!!!!」

今回はここまでです

次回は土曜日

ビルの上

ミスターT「フフフ」

まどか「ルンルン♪」

ミスターT「!? 貴様は魔法少女……くっ」ダッ

まどか「逃がさないよ!」

街中

ミスターT「……」ダダダ

さやか「ビンゴだよ、まどか!」

遊星「行くぞ、さやか!」

さやか「頼んだよ、遊星!」

ブルルルル!!!!

遊星「来い! スターダストドラゴン!!! シューティングソニック!」」

ドガシャアアアアン!!!

ミスターT「ぐっ……」

杏子(き)「首尾は上々、っと」

遊馬「いくぜ、杏子(き)! いけ、No.39希望皇ホープ! ホープ・剣・スラッシュ!!!」

ミスターT「ぐわああああああ!!!」

ドガシャアアアアン!!!!

家の中

ミスターT「くっ……こうなれば、決闘(デュエル)を……」

マミ「……」

アテム「……」

ミスターT「貴様らは!?」

アテム「覚悟しな! おまえはもう積んでるぜ、ナイトメア!」

ミスターT「くっ……」

アテム「いくぜ、決闘(デュエル)!!」

まどか宅

ピピピ

カチャッ

まどか「あうう……もう、朝~?」



まどか「おはよう、パパ」

マリク「おはよう、まどか。ママを起こしてきて、くれないか」

まどか「はーい」



タツヤ「ママー、起きてー」

バンッ

まどか「……」スタスタ

バッ

まどか「おっきろー!」

詢子「うわああああああああ!!!! ………あっ?」



詢子「最近、どうよ」

まどか「仁美ちゃんがうんたら」



まどか「あ、それから、遊星君をめぐって、また、アキさんと龍可ちゃんが揉めてたよ」

詢子「モテる男は辛いねえ。まあ、どちらかに決めない男も悪いんだけどさあ」

まどか「小鳥ちゃんは健気なんだけど、肝心の遊馬君がなあ。鈍感なんだよね」

まどか「後、今日は十代君、来るかな? 最近、学校来ないんだよなあ。レイちゃん、かわいそう。ずっと、十代君、待ってるのに」

詢子「……あんたの周りはバラエティ豊かだね」

詢子「まあ、なんだ。あんたも人のことばかりじゃなくて、自分のこともしっかりしなよ」

まどか「ティヒヒ。私にはまだ、早いよ」

詢子「あんた、そんなこと言ってると、和子みたいになるよ」

まどか「ティ、ティヒヒ」

詢子「運命の人なんて、いつ見つかるか分からないんだしさ」

まどか「運命の人かあ……そんな人、現れるのかな?」



まどか「いってきまーす」モグモグ

まどか「ティヒヒ」



まどか「おはよぉ」

杏子(き)「おっす、まどか」

さやか「夕べもお疲れ♪」

まどか「はあ……昨日のナイトメアも手強かったね」

杏子(き)「ああ。ファイブゴットドラゴンを出された時は負けるかと思ったぜ」

まどか「でも、流石、遊戯さんだよね。あそこから逆転するなんて」

さやか「……………」

さやか(なんだ、これ?)

レイ「おはよ、まどか、杏子(き)、さやか」

まどか「おはよう」

杏子(き)「おっす」

さやか「お、おはよう」

杏子(き)「今日も1人か?」

まどか「き、杏子ちゃん」

レイ「……うん。十代様、家にも帰らないみたいで」

まどか「だ、大丈夫だよ! 十代君、決闘(デュエル)強いし」

さやか(決闘(デュエル)が強いと平気なの!? なんだ、この世界!?)

レイ「だといいんだけど……」

さやか「き、杏子!」

杏子(き)「あん? なんだよ、さやか」

さやか「なんだよ、じゃなくて、責任取りなさいよ」

杏子(き)「責任……って、さやかを嫁にってことか?」

さやか「何言ってんだ、こいつ」

まどか「あ、明日は来るんじゃないかな?」

レイ「昨日も言ってたね」

まどか「……ティヒヒ」

さやか「ま、まあ、あれよ。うん。なんとかなるよ」

レイ「なるかな?」

さやか「大丈夫。信じよう」

レイ「……そうだね」

さやか(はあ……)

杏子(き)「なあ、さやか。責任って」

さやか「もう、その話はいいから」

教室

龍可「遊星は私のお弁当を食べるんだよね?」

アキ「私のよね、遊星」

遊星「いや……」



中沢「遊星は羨ましいな」

龍亞「そうか?」

中沢「まあ、龍亞はまだ、女に興味のないガキだからな」

龍亞「んだと!」



杏子(あ)「おはよ、遊戯」

遊戯「おはよう、杏子」

杏子(あ)「今日も似合ってるわよ、それ」

千年パズル『キラーン』

遊戯「ありがと、杏子(あ)」



遊馬「あっぶねえ。遅刻寸前だったわ」

小鳥「もう、遅いわよ、遊馬。もう少し、余裕をもって」

アストラル「また、説教だな」

遊馬「ああ」

小鳥「聞いてるの、遊馬!」


さやか「………」

さやか(なんだ、これ?)

ガラッ

和子「はーい、みんな~、席について」



和子「というわけで、明日、転校生が―――」

さやか(ほむら……ついに、か)

和子「たくさん、来ます」

さやか「ぶっ」ドテン

和子「どうしました、美樹さん」

さやか「た、たくさん? うちのクラスに?」

和子「ええ」

さやか「……」

さやか(1人はほむらだとしても、他には……?)

和子「というわけで……」

放課後

遊星(今日もナイトメア退治か。マミさん達に合流を……)

龍可「ねえ、遊星。ナイトメア退治に行くんでしょ? 一緒に行こう」

遊星「龍可達には危険だ。だから、待機してくれ」

アキ「昨日も同じこと言ってなかった?」

遊星「え?」

龍可「怪しい」

アキ「もしや、他に女が……」

遊星「ち、ちが……お、落ち着け……ナイトメア退治が………うわああああああああ!!!」



まどか「賑やかだね、遊星君の周りは」

杏子(き)「だな」

屋上

十代「……」

レイ「十代様……」

十代「……レイか」

レイ「十代様……今日も授業に来なかったね」

十代「……」スタスタ

十代「……ガシッ

レイ「じゅ、十代様!? いきなり、肩を掴んで……」

十代「レイ……」

レイ(ま、まさか、キス?)

十代「レイ……」

レイ「じゅ、十代様……」ウーン

十代「目を醒ませ」ピカー

レイ「………え? ………………あ、あれ? 私………たしか……何かに……そう……私は何かに吸い込まれて……」

十代「思い出したか?」

レイ「……うん。私達は暁美さん、だっけ? まあ、その人が光って……」

十代「この空間に来たんだ。この……」

十代「……偽りの街にな」

レイ「でも、十代様はどうして……」

十代「……俺にはユベルの力があるからな」

レイ「……あっ! 皆も助けた方がいいんじゃないですか?」

十代「いや……それはやめた方がいい」

レイ「どうして?」

十代「それは……」

偽街のこども(イバリ)「……」

レイ「な、なに、こいつは……」

十代「来たか……」

イバリ「デュエール」

十代「下がってろ、レイ。こい。俺が相手になる」

レイ「十代様、これは一体……」

十代「俺にも分からない。だけど、どうやら、この街を作ったやつに関係はありそうだ」

イバリ「……」

イバリ「デュエール!」

十代「決闘(デュエル)!!」

十代「俺のターン! 俺は魔法カード『融合』を発動! フェザーマンとバーストレディを墓地に送り、こい! E・HEROフレイム・ウィングマン!」

レイ「出た! 十代様のEHERO!」

十代「俺はカードを1枚、伏せて、ターンエンド」

ユベル「十代。こいつはこの結界の主ではないみたいだ。一味ではあるが」

十代「ああ。こいつの力は強力だが、この結界の主と言えるほど、強くはない」

イバリ「ワタシノターン! ワタシハロード・オブ・ドラゴンヲショウカン」

イバリ「サラニワタシハマジックカード『ドラゴンを呼ぶ笛』ヲハツドウ」

十代「!? そのカードは……まさか!?」

イバリ「コノカードハ『フィールド上に「ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者-」が存在する場合、手札からドラゴン族モンスターを2体まで特殊召喚できる』。ワタシハブルーアイズホワイトドラゴンを2体、トクシュショウカン」

十代「なんだと!?」

レイ「そんな……ブルーアイズを2体……」

十代「そうこなくっちゃ、面白くねえ」

イバリ「ブルーアイズのコウゲキ! 滅びのバーストストリーム!」

十代「俺はリバースカードを発動! 罠カード『ヒーローバリア』。自分フィールド上に「E・HERO」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする!」

イバリ「ナラ、2タイメデコウゲキ」

ドガシャアアアアア!!!

LP4000→3100

十代「ぐっ……」

イバリ「ロード・オブ・ドラゴンのダイレクト」

十代「ぐわああああ!」

LP3100→1900

イバリ「サラニワタシハ融合を発動。テフダノブルーアイズとバノブルーアイズ2体を融合」

十代「なんだと!?」

レイ「まさか……あの伝説の……」

イバリ「アラワレロ、ブルーアイズアルティメットドラゴン!!!」

青眼の究極竜ATK4500

十代「なんて、プレッシャーだ……」

レイ「……十代様」

十代「けど、久しぶりだな」

レイ「え?」

十代「こんなにワクワクするのは」

イバリ「ターンエンド」

十代 LP1900 モンスター0 魔法・罠0 手札2枚

イバリ LP4000 モンスター2 魔法・罠0 手札0

十代「俺のターン! 俺は魔法カード『テイク・オーバー 5』を発動。自分のデッキの上からカードを5枚墓地に送り、次の自分のスタンバイフェイズ時に墓地のこのカードが存在する場合、手札・デッキ・墓地のこのカードと同名のカードをゲームから除外する事で、デッキからカードを1枚ドローする事ができる」

ネオス
ネクロ・ガードナー
エアハミングバード
アールライトジャスティス
ヒートハート

十代「俺は魔法カード『コンバート・コンタクト』を発動。このカードは自分フィールド上にモンスターが存在しない場合のみ発動する事ができる。自分の手札及びデッキから1枚ずつ「N(ネオスペーシアン)」と名のついたカードを墓地に送る。俺はアクアドルフィンとフレアスカラベを墓地に送り、デッキをシャッフル。その後、自分のデッキからカードを2枚ドローする」

十代「俺は魔法カード『ミラクルコンタクト』を発動! ネオスとエア・ハミングバードをデッキに戻し、E・HEROエアー・ネオスを特殊召喚! エアー・ネオスの効果! 自分のライフポイントが相手のライフポイントよりも少ない場合、その数値だけこのカードの攻撃力がアップする。よって、攻撃力は」

ATK2500→4600

レイ「ブルーアイズアルティメットドラゴンの攻撃力を上回った!」

十代「バトル! ブルーアイズアルティメットドラゴンに攻撃! スカイリップ・ウィング」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

LP4000→3900

十代「さらに、速攻魔法『コンタクト・アウト』。エアー・ネオスをデッキに戻し、ネオスとエア・ハミングバードを特殊召喚! ネオスでロード・オブ・ドラゴンに攻撃!」

イバリ「……」

LP3900→2600

十代「エア・ハミングバードの追撃!」

LP2600→1800

イバリ「ぐはっ」

レイ「すごい……十代様……あの状況から一気に……」

十代 LP1900 モンスター2 魔法・罠0 手札0

イバリ LP1800 モンスター0 魔法・罠0 手札0

十代「お前達の目的はなんだ? 俺達をこんな場所に閉じ込めて、何をする気だ?」

イバリ「……………ワタシノターン」

イバリ「ワタシハターンエンド」

十代「俺のターン! ネオス! ダイレクトアタック!」

LP1800→0

イバリ「……」

十代「悪あがきはやめろ」

イバリ「……」スタタタ

十代「あっ、待てっ!」

ピョンッピョンッ

十代「逃げ足の速いやつだ」

レイ「十代様……」

十代「……俺達はこの世界のイレギュラーみたいなものだ。俺達は自分が何者かを知っている」

十代「皆の意識を戻したとしても、この結界の謎が解けなければ、一時的なものに過ぎないかもしれない。だから、俺はこの場所の謎を追う」

レイ「十代様……私も一緒に行きたい!」

十代「……危険だぞ。あんなやつらだらけの可能性もある」

レイ「それでも……」

ギュッ

レイ「えっ……手……」

十代「俺から離れるなよ。また、さっきみたいに戻っちまうからな」

レイ「………はい!」

遊馬「またせたな!」

さやか「遅い、遊馬。5分遅刻」

遊馬「わりい、わりい。あれ? 遊星は?」

さやか「遊星は……」

マミ「今ごろ、しっぽりむふふ、かしら?」

まどか「ティヒヒ」

さやか「」

杏子「なあ、さやか。しっぽりむふふって……」

さやか「あんたは知らなくていいから」

さやか(どうなってんだ、これ)

遊戯「皆、揃ったことだし、早速、ナイトメア退治に……」

???「遊馬!」

遊馬「その声は……」

小鳥「何をやってんの!」

遊馬「小鳥!?」

小鳥「今日は用事があるんじゃなかったの?」

遊馬「いや、それは……」

小鳥「まさか、また、私に隠れて、ナイトメア退治を……」

遊馬「………あー」

小鳥「もう! 行くなら、私も連れていきなさいよ」

遊馬「ナイトメア退治は遊びじゃねえんだ! 命懸けなんだ!」

小鳥「知ってるわ! だから、遊馬のそばに……」

遊馬「小鳥……」

小鳥「遊馬……」

さやか「なんだ、こいつら」



ディアブロ「不動遊星、死ね!」



マミ「あれが今回のナイトメアね」

まどか「早速、退治しましょう!」

さやか(あのダンスかあ。練習、きつかったなあ)

マミ「いくわよ、皆!」

3人「バリアルフォーゼ!!!」

さやか「」

まどか「さやかちゃん。変身だよ」

マミ「駄目よ、美樹さん。いつも通りにやらないと」

さやか「……は、はあ」

マミ「もう一度!」

4人「バリアルフォーゼ!!!!!」

まどか『変身ダンス』

まどか「いきなり秘密がバレちゃったね。クラスの皆には、内緒だよ!」

まどか「鹿目まどか!」

杏子『変身ダンス』

杏子「食い物を粗末にするんじゃねえ」

杏子「佐倉杏子!」

さやか(つ、次、私!?)

さやか『変身ダンス』

さやか「び、美少女かと思った? 残念、さやかちゃんでした!」

マミ『変身ダンス』

マミ「そして、私がピュエラマギホーリーカルテットを統べる者、巴マミ!」

マミ「ナイトメア! これが私達」

3人『ピュエラマギホーリーカルテット!』

遊馬「相変わらず、すげえ、変身だな!」

遊戯「そうだね。僕も……」キラーン

アテム「……」

アテム「いくぜ、ナイトメア!」

杏子「気合い、入ってんな」

マミ「頼もしいわ」

さやか「あはは……」

アテム「ナイトメア! 決闘(デュエル)!!」



ピピピ

まどか「ふあ!? もう、朝……」



まどか「今日、転校生がたくさん来るんだって。私のクラスに」

詢子「あんたのクラスだけに? おかしくないか?」

まどか「そうかな? ……友達になれたら、いいな」



まどか「いってきまーす」モグモグ

OP

魔法少女ダンスシーン→遊戯達のダンス







今回はここまでです

次回は月曜日

QB「やれやれ。とんだ、イレギュラーが含まれてしまった」

QB2「さして、僕らの実験への影響はないと予測されるよ。この世界には多大な影響をもたらしはしたけど」

QB3「とはいえ、大事な実験だ。イレギュラーは排除したい」

QB4「しかし、迂闊に僕達が介入するわけにもいかない」

QB5「なら、目には目を。毒には毒をもって対処しよう」

QB「君には期待してるよ。このために君は残しておいたんだからね」

???「………」

まどか「おはよぉ!」

杏子(き)「おっす、まどか」

さやか「昨日もおつかれー」



杏子(き)「そういや、レイが昨日から帰ってないらしい」

まどか「えっ!? どうしたんだろ……十代君を捜してるのかな? 心配だね、さやかちゃん」

さやか「……」

まどか「さやかちゃん?」

さやか「……あっ。いやー、まあ、なんつーか、お腹が減れば、帰ってくるんじゃない?」

まどか「ティヒヒ、さやかちゃん。犬じゃないんだから、もう」

マミの教室

マミ「おはよう、神代君、神代さん」

凌牙「……ああ」

璃緒「おはよう、マミ」

マミ「いつも、一緒で仲が良いわね」

璃緒「兄妹ですから」

凌牙「ふん」

まどかの教室

遊馬「頼む、中沢。宿題を写さしてくれ」

中沢「駄目だ」

遊馬「いいじゃねえか!」

中沢「嫁にでも写さしてもらえ」

遊馬「はあ? 訳のわからないこと言ってないで頼むよ」

小鳥「……」



遊星「」

仁美「どうしたんですの、遊星さん」

アキ「疲れてるだけよ」

龍可「気にしないで」



さやか「……」

さやか(あはは……誰、こいつら)

杏子(き)「なあ、さやか」

さやか「ん?」

杏子(き)「あたしと」

杏子(あ)「私」

杏子(き)「字がかぶってんだけど、どうすりゃあいい?」

さやか「そんなの、知るかー!!!」

ガラッ

和子「はいはい、皆。席について」

和子「今日は皆さんに重要なお話がうんたらかんねん」



和子「あっ、それから、転校生を紹介します」

さやか「そっちが後回しかよ」

杏子(き)(忘れてたのかよWWWW)

???「………」

???「………」

???「………」

さやか「!?」

和子「じゃあ、自己紹介、いってみよう」

獏良「獏良了です」

和子「獏良君……その、金色のは……」

獏良「千年リングっていって、父が買ってきたんです」

和子「そ、そう。でも、学校では自重してね」

遊戯(千年リング? どこかで聞いたような?)

獏良(ククク……)

真月「真月零です」

さやか「!? あいつは……」

杏子(き)「さやか? どうした? 知り合いか?」

さやか「…………何でもない」

ほむら「暁美ほむらです」

和子「暁美さんは入院していて」

ほむら「うふっ」チラッ

まどか(ソウルジェム!?)

杏子(き)(ってことは!?)

さやか(……真月、いや、ベクター。今度は何を企んでるの?)



遊馬「………」

アストラル「どうした、遊馬」

遊馬「……何だか、久しぶりにあいつを見た気がする。だいぶ、印象は違うけど」

アストラル「? あいつ? あの3人とは初対面のはずだが?」

遊馬「そうなんだけど……でも、あの2人はどこかで……何か大切なことを……俺は……」



遊戯(あの千年リング……前にどこかで………)

アテム(どうした、相棒)

遊戯「……何でだろう。あの千年リング……とても、懐かしくて……危険な感じがする」

アテム(? 特に何も感じないぜ)

遊戯「……気のせいだといいけど」

休み時間

さやか「じゃあ、マミさんは知ってたんですか!?」

マミ「皆を驚かせたくて」

ほむら「本当は事前に挨拶したかったんですけど」

獏良「どうせなら、驚かせたくて」

真月「良かれと思って、黙ってました」

マミ「ナイトメアの力は次第に強くなってるわ。こっちもそれに備えないと」

杏子(き)「備えるっていっても、こいつらの実力はどうなんだ? 足なんて、引っ張られたら、たまんねえし」

マミ「ご心配には及ばないわ。彼女達の実力は私が保証するわ。といっても、実際に見てみないとね」

遊馬「よし。俺が……」

遊星「なら、俺が相手になる」

遊馬「遊星!?」

遊星「俺は昨日のナイトメア退治に出れなかったからな」

ほむら「なら、こっちは……」

獏良(不動遊星……シンクロの使い手、か)

獏良「暁美さんに任せます」

ほむら「わ、私ですか!?」

真月「本業ですからね。実力を見せつけないと」

ほむら「そ、そうですね。私が相手になります」



遊星「準備はいいか?」

ほむら「は、はい!」

遊星「いくぞ」

遊星・ほむら「「決闘(デュエル)!!」」

遊星「俺のターン! カードドロー! 俺はレベル・スティーラーーを守備表示! さらにカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

ほむら「私のターン。私は手札から永続魔法『偽街』を発動! このカードは自分のフィールドにモンスターがいない時に偽街の子供と名のつくモンスターを手札またはデッキから特殊召喚できる! 私は偽街の子供『レイケツ』を特殊召喚! さらに偽街の子供『ネクラ』を召喚! ネクラの効果! 相手の場のモンスターの攻守を500ダウンさせます!」

レイケツ ATK1000

ネクラ ATK1000

ほむら「バトルです! レイケツでレベル・スティーラーを攻撃!」

レイケツ ATK1000

レベル・スティーラーDEF0

ほむら「レイケツのモンスター効果! 相手モンスターを倒した時、攻撃力を500アップさせる」

ATK1000→1500

ほむら「ネクラでダイレクトアタック!」

遊星「ぐっ!」

LP4000→3000

遊星「やるな……だが、リバースカードオープン! 罠カード『トゥルース・リインフォース』! このカードはこのターン、自分のバトルフェイズを行う事ができないかわりに自分のデッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する!」



アストラル「なるほど」

遊戯「今は暁美さんのターンだから、デメリット効果も意味はなさない。うまい戦術だ!」



遊星「俺はスピードウォーリアを特殊召喚!」

ほむら「タ、ターンエンドです」

遊星 LP3000 モンスター1 魔法・罠1 手札3

ほむら LP4000 モンスター2 魔法・罠1 手札4枚

遊星「俺のターン! 俺はジャンクシンクロンを召喚! ジャンクシンクロンの効果でレベルスティーラーを特殊召喚! さらに魔法カード『二重召喚』を発動。俺はボルト・ヘッジホッグを召喚! この4体でチューニング!」



小鳥「レベルの合計は3+2+1+2で8!

遊馬「来るぜ、遊星のエースモンスター!」



真月(これがシンクロ……)



遊星「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ! シンクロ召喚! 飛翔せよ、スターダスト・ドラゴン!」

ほむら「スターダスト……すごいオーラです……でも! ネクラの効果で攻撃力はダウンです!」

ATK2500→2000

遊星「スターダスト・ドラコンで偽街の子供『ネクラ』を攻撃! シューティングソニック!」

ATK2000 VS ATK1000

ほむら「ぐっ……」

LP4000→3000

遊星「ネクラがいなくなり、攻撃力は元に戻る」

ATK2000→2500

遊星「ターンエンド」

ほむら「私のターン! 私は偽街の子供『マヌケ』を召喚! マヌケの効果! このカードを手札に戻し、相手モンスターを1体、手札に戻します」

遊星「なに!?」

ほむら「対象はスターダスト・ドラコン! この効果を使った場合、次の相手ターンのエンドフェイズ時まで、このカードを召喚・特殊召喚できません」



アストラル「なるほど。自身の効果で手札に戻り、フィールドに戻れないから間抜け、か」

遊馬「何言ってんだ、アストラル」

遊戯「なんにしても、遊星君の場はがら空きだ」



ほむら「レイケツでダイレクトアタック!」

遊星「うわああああ!!!」

LP3000→1500

ほむら「私はカードを1枚、伏せて、ターンエンドです」

遊星 LP1500 モンスター0 魔法・罠1 手札1

ほむら LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札4枚

遊星「俺のターン! 俺はシンクロン・エクスプローラーを召喚! シンクロン・エクスプローラーの効果で・ジャンク・シンクロンを特殊召喚!」



龍可「あの布陣は……」

アキ「遊星……本気ね」



3+2=5

遊星「集いし星が新たな力を呼び起こす。光さす道となれ! シンクロ召喚!いでよ、ジャンク・ウォリアー!」

遊星「ジャンク・ウォーリアーで攻撃! スクラップ・フィスト!」

ATK2300 VS ATK1500

ほむら「ぐっ……」

LP3000→2200



まどか「すごいよ、ほむらちゃん! ここまで遊星君と互角だなんて!」

アストラル「遊星の場にジャンク・ウォーリアーがいるとはいえ」

遊戯「勝負はどちらに転ぶか分からないよ」



遊星(この戦い……何か変だ。いや、それ以前に、俺達が……)



龍亞「遊星~!」



遊星「はっ!?」

遊星(今は決闘(デュエル)に集中しなくては)

遊星「ターンエンド」

ほむら「私のターン! 私は偽街の効果でワルクチを特殊召喚! ワルクチの効果で相手の手札を1枚、墓地に送る。」

遊星「俺の手札は2枚……」

ほむら「右側を墓地に送ります」

シールドウォーリア

ほむら「さらにリバースカード! リビングデットの呼び声! 私はネクラを特殊召喚! ネクラの効果でジャンク・ウォーリアーの攻撃力は500ダウン!」

ATK2300→1800

ほむら「さらに2体以上、偽街の子供がいる時、魔法カード『葬列の盛り上げ』を発動。このカードは偽街の子供が2体以上いる時、手札から偽街の子供を特殊召喚できます! 私はガンコを特殊召喚! さらに偽街の効果! 自分の場の偽街の子供とこのカードを墓地に送り、偽街の子供達を融合召喚できます! 私はこの3体と偽街を墓地に送り、偽街の子供達を特殊召喚!」

偽街の子供達

ATK1000

ほむら「このカードの攻撃力は融合素材となったモンスターの数×500アップさせます!」

ATK1000→2500

ほむら「さらに融合素材となったモンスターの効果を得ます!」

遊星「なに!?」



遊馬「ということは……」



ジャンク・ウォーリアー

ATK2300→1800

遊星「ネクラがいなくなったことで戻った攻撃力が……」

ほむら「バトルです! 偽街の子供達でジャンク・ウォーリアーを攻撃です」

遊星「シールドウォーリアの効果発動! 自分の墓地に存在するこのカードを
ゲームから除外し、自分フィールド上に存在するモンスターはその戦闘では破壊されない!」

ほむら「けど、ダメージは受けてもらいます」

遊星「うわああああ!!!」

LP1500→800

ほむら「ターンエンド」

遊星 LP800 モンスター1 魔法・罠1 手札1

ほむら LP2000 モンスター1 魔法・罠0 手札3枚

遊星「俺のターン!」



遊戯「ドローカード次第ではこのターンで……」

アストラル「決着がつく」



遊星「俺は魔法カード『調律』を発動! デッキよりニトロ・シンクロンを手札に加え、デッキからカードを1枚、墓地に送る」

セイヴァードラゴン

遊星「ほむら。俺の勝ちだ」

ほむら「!?」

遊星「俺は墓地のレベルスティーラーの効果! ジャンク・ウォーリアのレベルを1つ下げ、レベルスティーラーを特殊召喚! さらにニトロ・シンクロンを召喚! さらにニトロ・シンクロンがいることでボルトヘッジホッグを特殊召喚!」

遊星「ニトロ・シンクロンにジャンク・ウォーリアとボルト・ヘッジホッグをチューニング!」

2+4+2=8

遊星「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ! シンクロ召喚! 飛翔せよ、スターダスト・ドラゴン!」


遊星「さらにリバースカード『エンジェルリフト』! 俺は救世竜セイヴァードラゴンを特殊召喚!」




龍可「くるわ……」

アキ「遊星がここまで本気だなんて」



遊星「俺はレベル1のセイヴァードラゴンにスターダスト・ドラゴン、レベル・スティーラーをチューニング!」

1+8+1=10

遊星「集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す。光さす道となれ! シンクロ召喚! 光来せよ、セイヴァー・スター・ドラゴン!」

ATK3800

遊星「セイヴァー・スター・ドラゴンの効果! 相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、その効果をエンドフェイズ時まで無効にできる! 対象は偽街の子供達!」

ほむら「あっ……」

ATK2500→1000



遊戯「効果が無効になり、攻撃力はダウンした」



遊星「バトル! セイヴァー・スター・ドラゴンの攻撃!」

遊星「スターダスト・フォース!!!」

どがしゃああああああん!!!

LP2200→0

今回はここまでです

次回は水曜日

ほむら「負けちゃいました……」

まどか「すごいよ、ほむらちゃん!」ダッ

まどか「あの遊星君と互角の戦いをするなんて!」ギュッ

杏子(き)「たしかに実力は申し分ないな。な、さやか」

さやか(ベクター……)

杏子(き)「さやか?」

さやか「え、あ、いや、うん。どんどん、ナイトメアも強くなってくし、頼もしいよね」

まどか「ほむらちゃん! これから、よろしくね!」

ほむら「は、はい……」

真月「……」

獏良「……」

マミホーム

マミ「早速だけど、暁美さん。あなたにはやってもらうことがあるわ」

ほむら「やってもらうこと?」

マミ「変身のダンスと変身口上よ」

まどか「ティヒヒ。やっぱり、正義の魔法少女には必要だよね」

ほむら「え? ひ、必要……なのかな?」チラッ

杏子(き)「……」プイッ

さやか「……」プイッ

ほむら「……」

マミ「とりあえず、ダンスは考えたわ。はい、ノート」

ほむら「は、はあ……」



マミ「いち、に、さん、し」

まどか「頑張って、ほむらちゃん!」

ほむら「はあはあ」

遊戯「僕はこのカードで攻撃」

杏子(き)「くっ……また、負けだ」

遊馬「さすが、遊戯さんだぜ」

ほむら「………」

マミ「今日はこれくらいにしましょう」

まどか「ティヒヒ。大分、うまくなったよ、ほむらちゃん」

ほむら「そ、そうですか?」

マミ「鹿目さんの言う通りよ。初めてにしては上出来よ」

べべ「ホムラ、スゴイ」

ほむら(何でだろ、褒められてるのに、ほんとなら、嬉しいはずなのに、全然嬉しいって気持ちになれない)

マミ「あっ。最終的な完成形を見せてなかったわね。佐倉さん、美樹さん」

杏子(き)「……」

さやか「……」



まどか「いくよ、皆!」

4人「バリアルフォーゼ!」

ほむら「ぽかーん」

遊戯「いつ見ても、すごいや」

遊馬「まじ、かっけえ」

ほむら「え? え?」

その頃の十代

十代「見ろ、レイ」

レイ「また、見滝原……」

十代「どうやら、この空間にはこの街にしかないようだ」

十代(だが、この空間……俺はどこかで見たことが……)

ユベル「どうする、十代」

十代「……とりあえず、この世界には見滝原という街しかないということが分かった。だから、この街のどこかにこの世界の主がいるかもしれない」

レイ「簡単に言うけど、十代様。この街……相当な広さだよ」

十代「だが……探すしかない」

1週間後

買い物帰り

夕方

まどか「ティヒヒ。ほむらちゃん、この服、似合うと思うな」

ほむら「わ、私には似合わないよ……」

まどか「そんなことないよぉ。ほむらちゃん、可愛いから、どんな服でもかわいいよ。ティヒヒ」

マミ「仲が良いわね、2人とも」

QB「きゅっぷい」

べべ「ガルル」

さやか「………」

杏子「どうした、さやか?」

さやか「え? いや、微笑ましいなあって」

杏子(き)「なに、母親みたいなこと言ってんだよ」

遊馬「……」

アストラル「どうした、遊馬」

遊馬「……いや、なんか、違うような……」

アストラル「?」

遊馬「俺達がすべきことが何かあったような……」

アストラル「? ナイトメア退治か?」

遊馬「いや……」

さやか「……」

真月「……」

マミ「じゃあ、またね」

獏良「はい」

真月「さようなら!」

真月「僕達も帰りましょうか」

獏良「くくく。何が作用したかは知らねえが、また、現世に戻れるとはなあ」

真月「ば、獏良君?」

獏良「で。てめえは何者だ?」

真月「な、何を言ってるんですか?」

獏良「とぼけんなよ。てめえからは俺と同類の匂いがするぜ」

真月「…………何者だ、おまえ」

獏良「それは俺様が聞いてんだぜ、真月」

真月(こいつ……さっきまでとは口調が違う……? いや、雰囲気も……)

QB「くだらない争いはやめるんだ」

獏良「てめえは……」

真月「インキュベーター……」

QB「真月零。彼は君と同じ、僕の協力者だよ」

真月「なに?」

獏良「俺が協力者? 初耳だぜ」

QB「千年リングに秘められし君の魂が再び、元に戻った。僕達の科学力でね」

獏良「そいつは便利なこった」

QB「君達にはぜひ、協力しあってもらいたいね」

獏良「さっきから、協力、協力、と……状況が掴めねえな」

QB「君には話しってなかったね。この世界は……」


獏良「はーん。円環の理、ねえ。そいつが世界を創り変えた存在だと」

QB「ルールの一部だけだけどね」

獏良(するってことは……くくく)

獏良「いいぜ。手を貸してやっても」

QB「本当かい?」

獏良「ああ。しかし、てめえ、喋れたんだな」

QB「僕には僕なりの事情があるのさ」

真月「しかし、こいつは役に立つのか?」

獏良「随分な口を叩くじゃねえか。ここで力を証明してやろうか?」

真月「いいぜ……」

QB「待ってくれ。君達には他にやるべきことがあるんだ。無駄な争いは止めてくれ」

獏良「やるべきこと、ねえ。具体的にはなにすんだ? その円環の理を排除するのか?」

QB「いや……君達にはイレギュラーを退治してもらいたい」

獏良「イレギュラーだと?」

QB「ああ。彼等のことさ」

遊戯達の映像

QB「彼等はイレギュラーな存在。円環の理にどんな影響をもたらすのか分からない」

獏良「なるほどねえ。おまえは俺に蝿叩きをしろ、と」

QB「君達にしても、九十九遊馬。武藤遊戯。彼等にリベンジを果たしたいだろう」

真月「……」

獏良「くくく。願ってもねえ、チャンスだな」

真月(インキュベーターはどうやら、俺を利用する気で、記憶を失わせないようにしたらしい。で、利用される振りをしたわけだが……この獏良からは危険な感じがする……)

真月(………遊馬。大変なことになったぞ)

QB「真月?」

真月「何でもねえよ」

QB「真月零。君には期待している。ぜひ、再び、君の策略を見せてくれ」

マリク「集まってるようじゃねえか」

獏良「マリクだと!?」

QB「彼も僕らの協力者さ。自己紹介もかねて、来てもらった」

獏良「大層な科学力だな、おい」

真月「……こいつらを排除するのに手段は問わないんだろ?」

QB「ああ。君達の好きなようにやってくれ。ただ、なるべく、円環の理は刺激しないでくれ」

獏良「円環の理、ねえ。ところで、そいつは誰だ?」

QB「僕の予測だけれど、円環の理は……」


獏良「まさかなあ。あいつが円環の理とはなあ」

QB「迂闊な行動はやめてほしい。どんな影響があるか分かったものじゃない」

獏良「へいへい。それじゃ、じゃあな」

真月「俺もいくぜ」

スタスタ

QB「やれやれ。彼等に釣られて、次から次へとイレギュラーが湧いてくる。だが、この現象、武藤遊戯達にがいなくなれば、あるいは排除されるか知るかもしれないしね」

QB「さて。僕は協力者となりうるイレギュラーを捜さなくては。だが、その前に」

真月「……」

QB「ベクター」

真月「……まだ、何か用か?」

QB「君は迷っているのかい? 九十九遊馬について」

真月「!?」

QB「ベクター。君らしくはない。僕は君の冷酷さは買っているんだ。君は他の人間とは違うからね」

真月「……分かってるさ」

真月「………俺は遊馬を倒す」

1週間後

学校

昼休み

屋上

遊星「ほむらじゃないか」

ほむら「あっ、遊星さん……」

遊星「珍しいな。ほむらがまどかといないなんて」

ほむら「ま、まどかはトイレに行ってて……」

遊星「そうか」

ほむら「……」

遊星「どうかしたのか?」

ほむら「……何だか、今の自分がすごい幸せな気がして……だけど、何かが違うような……」

遊星「……俺もそれは感じている」

ほむら「遊星さんもですか?」

遊星「ああ。俺はへんてつもない学生のはず……なのに、本当の俺はこことは違う場所にいた気がするんだ。過酷な戦いを乗り越え、別れもあったが……自分の夢にむかっていたような……」

ほむら「………よかったんじゃないですか?」

遊星「!!」

ほむら「今が幸せってことですよね。それって」

遊星「……いや。そうとも限らない」

ほむら「え?」

遊星「辛い別れもあったが……全力で相手とぶつかりあって、心を通わせて、得たものは……かけがえのないもののような気がするんだ」

ほむら「……でも、できるなら、何もない平和なほうが……」

遊星「……」

まどか「遅れちゃって、ごめんね」

ほむら「まどか!」

まどか「あれ? 遊星君だ。珍しいね。ティヒヒ」

遊星「たまには1人になりたくてな」

まどか「そっか。邪魔しちゃ悪いから、別の場所に行こうか」

ほむら「う、うん」

バタバタ

遊星「………」

遊星「………平和、か」

その頃の十代

十代「ここも違う」

レイ「あー、疲れたぁ」

十代「我慢しろ、レイ。……とはいえ、俺も疲れたぁ」

ユベル「十代。もしかしたら、この世界の主はあのメンバーの中にいるんじゃないか?」

十代「あのメンバー? ……遊戯さん達の中にか!」

ユベル「その可能性が高い」

十代「つーことは今までは無駄骨かよ」

レイ「十代様……」

十代「どうした、レイ?」

レイ「あれ……」

十代「ん?」

ほむほむヒストリー

十代「なんだ、こりゃ?」

ユベル「敵の気配はないようだが……罠の可能性もある」

ファラオ「気をつけた方がいいにゃ」

レイ「ん? 今、ファラオが……」

十代「入るぞ」

ガチャッ


学校

LP1800→0

龍亞「うわあああああああ!!!!」

WIN 凌牙

遊馬「さすが、シャークだぜ!」

龍亞「くっ……今度こそ」

凌牙「これで何度目だ」

龍可「龍亞の実力じゃ、シャークには一生勝てないでしょ」

龍亞「何だと、龍可!」

マミ「はいはい。今日はこれくらいにしましょう」

全員「はい、部長!」

『決闘部』

さやか(……勝手にこんな部活をつくって、まあ……自由すぎやしない?)

真月「どうしました、美樹さん」

さやか「ん……何でもない」

さやか(真月……絶対におまえの思い通りにはさせない)

獏良(シンクロにエクシーズねえ。時代は進むもんだな)

獏良(さて……どうしたもんかねえ)



龍亞「明日こそ、俺が勝つ!」

龍可「明日も無理よ」



獏良「……」ニヤア



遊戯「……」

杏子(あ)「どうしたの、遊戯」

遊戯「……ここは本当の居場所じゃない気がするんだ」

杏子(あ)「え?」

遊戯「僕達は何か大切なことを忘れている。そう。かけがえのない大切な何かを……」

杏子(あ)「おかしな遊戯。今が幸せなら、いいじゃない。遊戯は嫌なの?」

遊戯「……でも、ここは本当の幸せじゃない。そんな気がする」



真月「遊馬君。ちょっと、トイレに」

遊馬「ああ」



真月(遊馬達はまだ、記憶を変えられちまってることには気づかない。さて、どうするか)

QB「真月零」

真月「また、てめえか」

QB「いい加減に行動をしないのかい?」

真月「慌てんなよ。準備には下積みが不可欠なんだよ」

QB「僕にはそれ以外の理由を感じるけどなあ」

真月「……」

QB「真月零。君は遊馬と再び、いられることに喜びを感じているのではないか?」

真月「!?」

QB「ドンサウザントに取り込まれる寸前の行動に感化されたのかな? あの場面は僕には理解不能だったよ。どうして、遊馬はあんな無茶をして、君を助けたんだい? わけがわからないよ。それとも、ヌメロンコードが原因かい?」

真月「……黙れ。俺はちゃんと……」

QB「真月零。君がちゃんと仕事をできるように余計な記憶は消してあげるよ」

きゅっぷいきゅっぷいきゅっぷいきゅっぷいきゅっぷいきゅっぷいきゅっぷいきゅっぷいきゅっぷい。

真月「こ、こいつら……な、なにを……」

QB「暁美ほむらの話。君の過去を鑑みても、君にはその記憶は邪魔だからね。期待してるよ、真月零。いや、ベクター」



今回はここまでです

次回は土曜日

遊馬「遅いな、真月」

さやか(今のうちに、遊馬を……)

杏子(き)「さやか! 帰りになんか、食ってこーぜ」

さやか(あー、杏子!)

さやか「いいよ。何を食べてく?」

下校

龍可「遊星達と一緒にいたら、帰りが遅くなっちゃった」

???「おい」

龍可「ん?」

獏良「……」

龍可「あれ? 獏良君……? どうか……!?」

獏良「……」

龍可(この獏良君、何か違う……)

獏良「龍可ちゃん。話があるんだ。ちょっと、そこの裏路地まで来てくれないか?」

龍可「………あなた、何者?」

獏良「? それはどういう意味だい?」

龍可「あなたはいつもの獏良君じゃないわ。あなたは誰なの?」




龍亞「ん? あれは龍可と……獏良?」

獏良「……ただの小娘かと思えば、ずいぶん、勘がいいじゃねえか」

龍可「!?」

獏良「くくく。まあ、そうこなくちゃな」

龍可「あなたは何者なの!?」

獏良「さあねえ。俺が何者かを知っても、意味はねえだろ? てめえは俺に消されちまうんだからな」

龍可「くっ……」

龍亞「待て!」

龍可「龍亞!?」

龍亞「下がってろ、龍可。獏良! ここは俺が相手だ!」

獏良「くっくっくっ。兄貴が相手か。俺にしてみれば、どっちでも結構だが、貴様に俺の相手が勤まるのか?」

龍亞「俺を舐めるなよ!」

獏良「いくぜ」

獏良・龍亞「「決闘(デュエル)!!」」

龍亞「俺のターン! 俺は……!?」ズーン

龍可「龍亞?」

龍亞(なんだ……この重苦しい雰囲気は……)

獏良「これは闇のゲームだぜ。くっくっくっ」

龍亞「闇のゲーム……龍可! おまえは遊星にこのことを伝えるんだ!」

龍可「でも、龍亞は……」

龍亞「俺なら、大丈夫。あの頃とは違うんだ!」

龍可「あの頃?」

龍亞「……あ、あれ? 昔、俺は……とにかく、今は逃げろ!」

龍可「……分かった。負けないで、龍亞! 遊星を連れてくるから!」

龍亞「当たり前だ!」

タッタッタッ

獏良「ふははは。素晴らしい兄弟愛じゃねえか」

龍亞「余裕を見せてられるのも今のうちだ! 俺はお前を倒す!」

獏良「おもしれえ。さっさとかかってきな」

龍亞「俺はD・マグネンUを守備表示! さらにカードを1枚、伏せて、ターンエンド」

獏良「なんだよ。粋がってたわりにはやけに弱気じゃねえか」

龍亞「……」

獏良「俺様のターン! 俺様はモンスターカードをセット。さらにカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

龍亞 LP4000 モンスター1 魔法・罠1 手札4

獏良 LP4000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札3

龍亞「お前もたいしてかわらないじゃんか」

龍亞(あのモンスター……わざわざ、伏せた以上、何かある)

獏良「まあ、慌てんなよ。貴様はいずれ、地獄を見ることになるんだからな」

龍亞「見せてもらおうじゃんか」

龍亞「俺のターン! 俺はD・ラジカッセンを攻撃表示!」

ラジカッセン ATK1200

龍亞「このカードは攻撃表示の時、1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる!」

龍亞「俺はラジカッセンで伏せモンスターに攻撃!」

獏良「くくく。かかったな。リバースモンスターは『人喰い虫』。こいつは裏側から表側になった時、フィールド上のモンスター1体を選択して破壊する」

龍亞「なに!?」

獏良「俺様はラジカッセンを破壊!」

龍亞「ラジカッセン……」

獏良「さらにリバースカード! 永続罠『ウィジャ盤』を発動」

龍亞「なんだ、そのカードは」

獏良「そんなことより、てめえのターンは終わってねえぜ」

龍亞「………ターンエンド」

獏良「貴様のエンドフェイズ時に『死のメッセージ「E」』を発動!」

龍亞「エンドフェイズ時に発動!?」

獏良「そんなことで驚くなよ。フィールドに「E」「A」「T」「H」。全てのメッセージが刻まれた時、貴様は敗北するんだから」

龍亞「敗……北……?」

獏良「くっくっくっ」

獏良「俺様のターン。俺様はモンスターをセット。ターンエンド」

龍亞 LP4000 モンスター1 魔法・罠1 手札4

獏良 LP4000 モンスター1 魔法・罠3枚 手札3

龍亞「また、モンスターを伏せただけ……」

獏良「どうした? 貴様のターンだぜ。それとも、怖じ気づいちまったか?」

龍亞「くっ……俺のターン!」

龍亞「D・スコープンを攻撃表示で召喚! D・スコープンの効果! 攻撃表示の時、1ターンに1度、手札から「D(ディフォーマー)」と名のついたレベル4モンスター1体を特殊召喚できる! D・ステープランを特殊召喚!」

獏良(あれがチューナーか)

龍亞「俺はレベル3のD・スコープンにレベル4のD・ステープランをチューニング!」

3+4=7

龍亞「世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング! シンクロ召喚! 愛と正義の使者、『パワー・ツール・ドラゴン』!」

ATK2300

獏良「ずいぶん、大層なモンスターを召喚したじゃねえか。だが、分かってるのか? 前のターンで貴様のモンスターは俺のモンスターに破壊されたことを」

龍亞「……」

獏良「迂闊にモンスターを召喚しちまって、よかったのかな?」

龍亞「俺はパワー・ツール・ドラゴンの効果を発動! 1ターンに1度、デッキから装備魔法カードを3枚選んで相手に見せ、相手はその中からランダムに1枚選び、相手が選んだカード1枚を自分の手札に加え、残りのカードをデッキに戻す。俺が選ぶのは、この3枚」

ダブルツールD&C
ブレイク・ドロー
ロケット・パイルダー

龍亞「選ぶのはお前だ」

獏良「真ん中だ」

龍亞「残りはデッキに戻す。俺はをパワー・ツール・ドラゴンにブレイク・ドローを装備」

龍亞「バトル! パワー・ツール・ドラゴンで伏せモンスターを攻撃!」

メタモルポット

獏良「貴様が破壊したのはメタモルポット。このカードは表側になった時、お互いの手札を全て捨て、お互いにそれぞれ自分のデッキからカードを5枚ドローする」

龍亞「くそっ。けど、俺はブレイクドローの効果で1枚、ドロー」

龍亞「俺はカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

獏良「貴様のエンドフェイズ時に、『死のメッセージ「A」』を発動する」

獏良「さらに俺様のターン」

獏良「さて、どうしたもんかなあ」

龍亞「余裕ぶりやがって」

獏良「兵隊人形を守備表示に。ターンエンド」

龍亞 LP4000 モンスター2 魔法・罠4 手札4

獏良 LP4000 モンスター1 魔法・罠4枚 手札5

龍亞「俺のターン!」

獏良「貴様のスタンバイフェイズに兵隊人形の効果を発動。相手のスタンバイフェイズ時にこのカードの元々のカード名・種族・属性・レベル・攻撃力・守備力・効果を持つトークン1体を自分フィールド上に特殊召喚する」

トークン DEF0

龍亞「モンスターが増えた……」

獏良「だが、たかが、攻守0のモンスターだ」

龍亞(だけど、あのモンスター達をほっておいたら、増え続ける)

龍亞「俺はパワー・ツール・ドラゴンの効果!」

ダブルツールD&C
D・コード
D・パワーユニット

獏良「右だ」

龍亞「俺はD・ラジオンを召喚! さらにジャンクBOXを発動! このカードは自分の墓地からレベル4以下の「D」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する! 俺はD・ラジカッセンを攻撃表示!」

ラジオン ATK1000

ラジカッセン ATK1200

龍亞「ラジオンの効果! 攻撃表示のこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上の「D」と名のついたモンスターの攻撃力は800ポイントアップする!」

ラジオン ATK1000→1800

ラジカッセン ATK1200→2000

龍亞「バトルだ! ラジカッセンは攻撃表示の時、2回、バトルができる。まずはラジオンで兵隊人形に攻撃!」

獏良「リバースカードを発動! 罠カード『沈黙の邪悪霊』」

獏良「このカードは相手のバトルステップ時にのみ発動。攻撃モンスター1体の攻撃を無効にし、相手フィールド上に表側表示で存在する他のモンスター1体を選択して代わりに攻撃させる。対象はパワー・ツール・ドラゴンだ」

龍亞「なに!? けど、お前のモンスターは破壊できる!」

トークン→破壊

龍亞「ラジカッセンの連続攻撃!」

兵隊人形→破壊

ダイレクトアタック

LP4000→2000

獏良「ぐわあああああ!!!」

龍亞「どうだ!」

獏良「くくく……いいダメージだぜ……」

龍亞「エンドフェイズ時にジャンクBOXの効果でラジカッセンは破壊される」

獏良「忘れるなよ。貴様のエンドフェイズ時に『死のメッセージ「T」が発動する」

龍亞「分かってるさ。だけど、次のターンでお前を倒す。ターンエンド」

獏良「次のターンね……」

獏良「俺様のターン! 俺は早すぎた埋葬を発動。800ライフポイントを払う」

LP2000→1200

獏良「そして、自分の墓地に存在するモンスター1体を選択して発動。選択したモンスターを表側攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。対象は兵隊人形!」

獏良「さらに兵隊人形を生け贄に冥界の魔王ハ・デスを召喚!」

ATK2450

龍亞「攻撃力がパワーツールを上回った」

獏良「俺様はカードを1枚、伏せて、ターンエンド」

龍亞「!?」

龍亞 LP4000 モンスター3 魔法・罠4 手札4

獏良 LP1200 モンスター1 魔法・罠5枚 手札5

龍亞(どういうことだ? 場にカードが5枚あったら、ウイジャ盤の効果で死のメッセージは発動できないはず)

獏良「どうした? 貴様のターンだぜ」

龍亞「………俺のターン! 俺はD・コードをラジオンに装備! さらにラジオンを守備表示! D・コードの効果! 装備モンスターの表示形式が変更される度に、フィールド上に存在する魔法または罠カード1枚を破壊する。俺はウイジャ盤を破壊!」

獏良「なに!?」

龍亞「これでお前の切り札はなくなった! さらに俺はD・ライトンを召喚! 俺はD・ライトンにパワー・ツール・ドラゴンをチューニング!」

1+7=8

獏良「さらにシンクロだと!?」

龍亞「世界の未来を守るため、勇気と力がレボリューション! シンクロ召喚! 進化せよ、ライフ・ストリーム・ドラゴン!!!」

ドクンッ

龍亞「…………あ、あれ?」

獏良「?」

龍亞「何で………俺………俺はたしか、変な装置の下で、女の子が………ここは!!」

獏良「思い出したようだな」

龍亞「お前……お前が魔女を復活させたのか!」

獏良「くくく。さあな」

龍亞「知らばっくれるなら、それでもいいさ。この決闘(デュエル)で勝つのは俺だ」

龍亞「ライフストリームドラゴン! 冥界の魔王ハ・デスを攻撃!」

ATK2800 VS ATK2450

獏良「悪いが、その攻撃は通さねえ。リバースカード! 永続罠『死霊の盾』を発動。相手モンスターの攻撃宣言時に、自分の墓地に存在する悪魔族またはアンデット族モンスターを1体ゲームから除外する事で、相手モンスターの攻撃を無効にする事ができる。俺様は兵隊人形を除外し、貴様の攻撃は無効だ」

龍亞「永続罠……ウイジャ盤があるのに……」

獏良「てめえがウイジャ盤を破壊することは予測済みだ。何せ、貴様は俺様のライフを0にするかウイジャ盤を破壊しなくちゃ、勝利は望めない。俺様のライフは風前の灯。だが、俺には後、1枚でウイジャ盤が完成するにも関わらず、伏せたリバースカード。当然、警戒するわな。だとしたら、ウイジャ盤を先に破壊にいくだろう」

龍亞(こいつ……)

龍亞「ターンエンド」

獏良「俺様のターン。俺様は魔法カード『心変わり』を発動。相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、このターンのエンドフェイズ時まで、選択したモンスターのコントロールを得る。俺様はライフストリームドラゴンを選択」

龍亞「なに!?」

獏良「さらに俺様は永続魔法『エクトプラズマー』を発動。悪かったな、龍亞。貴様はこれで終わりだ」

龍亞「………」

獏良「俺様は死霊騎士デスカリバー・ナイトを召喚。バトルだ!」

獏良「俺様はデスカリバー・ナイトでD・マグネンUを攻撃! さらに冥界の魔王 ハ・デスラジオンを攻撃」

龍亞「……」

獏良「ライフストリームドラゴンのダイレクトだ!」

龍亞「………」

獏良「これで貴様は終わりだ」

ライフ・ストリーム・ドラゴン『ライフ・イズ・ビューティーホール』

龍亞「うわあああああああ!!!」

LP4000→1200

獏良「不様だなあ、おい」

龍亞「………俺は昔、最後まで諦めずに戦い続けることの大切さを知ったんだ」

獏良「は? 恐怖で頭がおかしくなっちまったか?」

龍亞「俺は最後まで諦めない! 絶対にお前を倒す!」

獏良「そうかい。だが、貴様のターンはまわってこないぜ。エクトプラズマーの効果! 各プレイヤーは自分のターンのエンドフェイズ時に1度だけ、自分フィールド上の表側表示モンスター1体を生け贄に捧げ、元々の攻撃力の半分のダメージを相手プレイヤーに与える。もちろん、貴様も効果は使えるが、あいにく、貴様にはモンスターはいねえ。ダメージを受けるのは貴様だけだ。俺はライフ・ストリーム・ドラゴンを選択! 貴様に1400のダメージだ!」
LP1200

龍亞「リバースカード発動! 罠カード『ダメージ・イレイザー』! 相手のカード効果によるダメージを無効にして、その数値分ライフポイントを回復する」

LP1200→2400

獏良「しぶとい野郎だ」

龍亞「俺は最後まで諦めない」

龍亞 LP2400 モンスター0 魔法・罠2 手札4

獏良 LP1200 モンスター2 魔法・罠2枚 手札5

龍亞「俺のターン!」

龍亞(あのエクトプラズマーがある限り、俺のライフは削られる。さらに相手の場には1900と2450の攻撃力のモンスター。この全てを越えないと、あいつは倒せない)

龍亞「俺は貪欲な壺を発動。墓地の」

パワー・ツール・ドラゴン
ライフ・ストリーム・ドラゴン
ラジカッセン
ラジオン
スコープン

龍亞「この5枚をデッキに戻し、シャッフル。デッキより、2枚、ドロー」

龍亞「俺は永続魔法『ガジェット・ボックス』を発動! 1ターンに1度「ガジェット・トークン」を1体を特殊召喚する事ができる!」

龍亞「さらに俺はD・ライトンを召喚!」

獏良「そんな雑魚モンスターじゃ、俺には勝てないぜ」

龍亞「……俺はカードを1枚、伏せて、ターンエンド」

獏良「なに!?」

龍亞「エンドフェイズ時、エクトプラズマーの効果でトークンをリリースする。さあ、獏良も選べ」

獏良「なら、俺はエクスカリバーを選択」

ATK1900

獏良「850のダメージを受けな!」

龍亞「ライトンの効果! このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手のカードの効果によって発生する自分への効果ダメージは代わりに相手が受ける」

獏良「なに!? ぐわああああ」

LP1200→350

獏良「効いたぜ、龍亞……」

龍亞「なぜ、エクスカリバーを……」

獏良「念には念を入れたのさ」

獏良「俺様のターン! しかし、龍亞よ。時代は進むもんだな」

龍亞「?」

獏良「俺様がいたころは融合か儀式しかなかったのになあ」

龍亞「……」

獏良「龍亞。楽しかったぜ。てめえはこのターンで終わりだ」

龍亞「なに!?」

龍亞「俺様は手札から儀式魔法『闇の支配者との契約』を発動。俺は手札から2枚の悪魔族を墓地に送り、闇の支配者-ゾークを特殊召喚!」

獏良「さらに俺は墓地の悪魔族を3枚、除外し、ダーク・ネクロフィアを特殊召喚!」

龍亞(強力なモンスター達……)

獏良「さて……闇支配者―ゾークの効果。ダイスを振り、出た目で効果が変わる。ダイスは……」



龍亞「なに!?」

獏良「お前のモンスターは全て、破壊だ。さらに3体のダイレクトだ!」

龍亞「………」

龍亞(駄目だな、俺は……リバースカードが3枚、あっても、この攻撃は防げない)

龍亞(ごめんな、龍可……頼んだ、遊星……俺は……)

ドガシャアアアアアン!!!!!

LP2400→0

龍亞「」

獏良「シンクロってのも、大したことはねーな」

真月「派手に動きまわりすぎだ」

獏良「真月零」

真月「ばれたら、どうする気だ」

獏良「くくく。いい眼をするじゃねえか。さっきまでの眼とはえらい違いだ」

真月「てめえもまさか、ここまでの腕を持つとは思わなかった。そこで提案なんだが、手を組まねえか?」

獏良「なに?」

真月「円環の理。奴を掌握すれば、魔女が産まれる。その魔女の力を使えば、世界をカオスに落とせるぜ」

獏良「たしかにな。魔女がどの程度の力かは知らねえが味方にできりゃ、心強いかもなあ。だが、なぜ、俺様と手を組む? インキューベーターはどうした?」

真月「あいにく、俺は誰かの下につくのは嫌なんでな。まあ、俺達の行動すら、奴には予測済みかもしれねえがな」

???「その話、俺も乗らせてもらうぜ」

獏良「てめえは……」

獏良「マリク」

闇マリク「久しぶりだな、獏良」

獏良「なぜ、貴様がここに?」

闇マリク「さあねえ。まあ、俺がなぜ、ここにいるかはたいして、重要なことじゃねえ。俺は遊戯をぶち殺したくてなあ。あの時は主人格様にやられちまったからな」

ミスターT「私も入れてもらおう」

真月「なんだなんだ。ずいぶん、集まったじゃねえか」

獏良「っていうか、貴様は何者だ」

ミスターT「私はミスターTと呼んでくれればいいさ」

真月「格好つけやがって」

真月「俺達が1人で動くにしても、敵はかなりの数だ。俺でも勝てるか分からねえ」

獏良「数には数か。だが、真月。てめえに円環の理は渡さねえ。当然、おまえ達にもな」

ミスターT「我々の目的は同じ」

闇マリク「俺達は仲間じゃねえ。ただ、手を組んだだけだ」

真月「ククク。……さあ、良からぬことを始めようじゃないか!」



今回はここまでです

次回は月曜日

龍可「ここよ、遊星、さやか!」

遊星「龍亞!」

さやか「獏良!」

龍亞「」

獏良「」

真月「しっかりして、龍亞君! 獏良君!」

遊星「真月!」

さやか(あいつ……)

龍可「しっかりして、龍亞! 龍亞!!」

遊星「これはどういうことだ?」

真月「ここに来たら、獏良君と龍亞君が決闘(デュエル)をしていたんです。けど、獏良君の様子がおかしくて。まるで誰かに操られていたような……」

遊星「操られていた?」

龍可「遊星! 龍亞が……」

遊星「落ち着け、龍可」ダキッ

龍可「あっ……」

遊星「真月。詳しく……」

獏良「………んん」

3人「!?」

獏良「………こ、ここは……」

遊星「目を覚ましたのか、獏良!」

獏良「遊星君……」

遊星「大丈夫か?」

獏良「う、うん……ここは……」

遊星「廃工場だ」

獏良「どうして………あっ、龍亞君は」

さやか「龍亞は……」

獏良「そ、そんな……」

龍可「なにがあったの?」

獏良「あまり、覚えてないけど……結城十代君を見た気がする」

さやか「!?」

遊星「十代だと!?」

龍可「十代君がどうして……」

さやか「……ちょっと、待って。何で、あんたが十代を知ってるの?」

獏良「え?」

さやか「あんたと十代……まだ、会ってなかったけど」

獏良「……」

さやか「……」

水滴『ポタンッ』

獏良「僕が意識を失う前に名乗ってたんだよ」

遊星「なるほど」

龍可「許せない!」

遊星「十代……よくも、龍亞を……」

さやか「……」

さやか(こいつら……怪しい)

遊星「さやか。龍可を頼む」

さやか「遊星!?」

遊星「俺は十代を探す」

真月・獏良((ニヤリ))

さやか「ちょっ……」

龍可「待って、遊星!」ダキッ

遊星「龍可?」

龍可「今は……そばにいて」

遊星「…………ああ」

真月(チッ)

獏良(まあ、いいさ。これで遊星は十代に敵意を持ったからな)

さやか「……」



さやか「というわけよ」

なぎさ「大変なことになってるのです」モグモグ

さやか「だー! 何で、こんな、訳がわかんないことになってんの!」

なぎさ「なぎさに当たらないでくださいなのです」モグモグ

さやか「あんた、さっきから、何を食ってるのよ」

なぎさ「チーズなのです」

さやか「呑気ね、あんたは」

さやか「大体、なによ。デュエルモンスターズって」

なぎさ「さやかはそんなことも知らなかったのですか」

さやか「なぎさは知ってるの?」

なぎさ「当然なのです。これでも、なぎさはいっぱしの決闘者(デュエリスト)なのです」

さやか「初耳よ、それ」

なぎさ「仕方がないのです。なぎさがさやかに決闘(デュエル)というものを教えてあげるのです」

さやか「いや、別にいいよ」

なぎさ「……」

さやか「……」

なぎさ「それじゃ、教える気満々だった私はどうすればいいんですか!?」

さやか「教えたかったんかい!」

なぎさ「というより、ベクターにどう対抗するんですか」

さやか「実力行使?」

なぎさ「それでも、さやかは決闘者(デュエリスト)なのですか!」

さやか「私はリアリストよ」

なぎさ「そこに座りなさいなのです! なぎさがみっちり、教育してあげるのです!」

さやか「いらないっての。というか、あんた、何で、そんなに自信満々なのよ」

なぎさ「よくぞ、聞いてくれました! 私は円環の理第200X回デュエルモンスターズ大会において、ベスト8の実力者なのです」

さやか「ベスト8、ねえ……」

なぎさ「何ですか、その馬鹿にするような眼は!」

さやか「馬鹿にしてないよ。ただ、あんなに自信満々に言ったわりにベスト8かあ、って」

なぎさ「やっぱり、馬鹿にしてるのです!」

さやか「だって、それ、身内の大会じゃん」

なぎさ「失礼な! 円環の理デュエルモンスターズ大会の参加者は過去に導かれた魔法少女達もたくさん、参加してる大会で規模は数万人くらいなのです」

さやか「多いわ!」

なぎさ「ちなみになぎさはベスト8といっても、負けたのは準優勝のワルプルさんなので、実質、3位くらいなのです」

さやか「なんじゃ、そりゃ」

なぎさ「ちなみに優勝者は200X連続で円環の理なのです」

イメージ

まどか「ティヒヒ」

イメージおわり

さやか「何やってんさ、まどかは」

さやか「あれ? 私にはそんな誘い、なかったけど」

なぎさ「誰にでも参加権があるわけではないのです。導かれた中でも、実力者のみが選ばれるのです」

さやか「どんだけの規模なのよ」

さやか「まあ、いいわ。じゃあ、なぎさ。あんたのデッキを貸してよ。それだけの規模の大会でベスト8なら、十分に……」

なぎさ『顔チェンジ』

なぎさ「アーン」


さやか「あぶなっ!」ヒョイッ

さやか「何すんのよ!」

なぎさ「さやかは自分の言ってることが分かってるのですか!? デッキはデュエリストの魂なのですよ! さやかは私に命を貸せって言うのですか!?」

さやか「じゃあ、どうしろと」

なぎさ「自分で考えろなのです」

さやか「……」

むぎゅう

なぎさ「ほっぺをひっぱらないれくらさい」

なぎさ「仕方がないのです。このなぎさが1からデッキの組み方を教えてやるのです」

さやか(やる気満々だなあ)



なぎさ「というわけなのです」

さやか「(-.-)Zzz・・・・」

ペチーン!

さやか「いたっ!!」

なぎさ「寝るななのです」



さやか「よし! デッキ完成、っと」

なぎさ「やったなのです!」

さやか「サンキュー、なぎさ。はい、チーズ」

なぎさ「わーい」

さやか「このデッキでベクターに対抗できるかどうか……ったく。余計な手間ばっかり、かけさせて!」

なぎさ「そう言ってるわりにはあんまり、怒ってないのです」

さやか「そりゃあ……円環に導かれる以上、気分よく、導かれてもらいたいからね」

なぎさ「……そうですね」

さやか「……特にあいつの場合は」ボソッ

なぎさ「はい? 最後が聞き取れなかったなのです」

さやか「何でもない。早く、マミさんのところに戻んな、『べべ』」

なぎさ「たしかにいい時間なのです。じゃあ、また」

さやか「……」

さやか「…………ほむら」

ほむホーム

まどか「ティヒヒ」

まどか「ほむらちゃんは何を着ても、似合うよ」

ほむら「そんな……恥ずかしいです……(///∇///)」

まどか「ティヒヒ」

まどか「何でだろう。ほむらちゃんとはずっと前から、こうやって、お泊まりとかしたかった気がするんだ。変だよね」

ほむら「私も……まどかとこんなに楽しい日を過ごしたかった気がする…………」

まどか「ティヒヒ」

龍可ホーム

龍可「龍亞……」

遊星「龍可……今日はもう、遅い。寝た方がいい」

龍可「うん……でも……」

遊星「安心しろ。今日は俺が傍にいてやる」

龍可「遊星……」

遊星「龍可……」



アキ「遅くなっちゃったわ」タタタ

???「ククク……」

アキ「!? 誰かいるの!?」

ミスターT「夜道は危険だ、お嬢さん」

アキ「あなたは……何者?」

ミスターT「私? 私は結城十代の遣い。『ミスターT』と呼んでくれればいい」

アキ「十代の遣い? 十代の遣いが私に何の用?」

ミスターT「十代様が言うには龍亞1人の犠牲だけでは遊星は動かない。だから……」

ミスターT「貴様にも生け贄になってもらう」

アキ「!?」

ミスターT「恨むなら、龍亞がやられても、動かない遊星を恨むんだな」

アキ「さっきから、訳のわからないことを……まあ、いいわ。決闘(デュエル)なら、相手になってあげる」

ミスターT「ではいくぞ」

ミスターT・アキ「「決闘(デュエル)!!」」

アキ「そんな……」ガクッ

ミスターT「覚えておくのだ。結城十代に逆らうとこうなるということを」



ミスターT「……」

真月「上出来だぜ、ミスターT」

獏良「これで遊星は十代を潰しに行くだろうな。ククク」

真月「円環の理を手中に収めるには全てを忘れたあいつが思い出すしかない」

獏良「だが、ただ思い出させるだけじゃ、駄目だ」

真月「暁美ほむら。また、存分に踊ってもらうぜ」



龍可ホーム

雀『チュンチュン』

遊星「(-.-)Zzz・・・・」

龍可「遊星!」

遊星「!? どうした、龍可……」

龍可「アキさんが!」

病院

遊星「アキ!」

アキ「」

真月「遊星君……」

遊星「何があったんだ?」」

マミ「昨日、パトロールしていたときに道端に倒れていたの」

遊星「道端に……」

マミ「気絶する時に……十代の遣いにやられた……って」

遊星「十代!」グッ

遊星「龍亞に続いて……アキまで……」

マミ「十代君……どうして……」

真月「近頃、ナイトメアも協力になっています。それも関係があるのかもしれません」

遊星「十代……」

龍可「ひどい……どこまで、私達の仲間を……」

マミ「……こうなった以上、私達も放ってはおけないわ。結城十代君を倒しましょう!」

遊星「……なるべくなら、穏便に済ませたいが、奴はすでに龍亞やアキを……放っておいたら、犠牲者が増えるかもしれない」

遊星「俺達でそれを止めるんだ!」

真月「……」ニヤリ

登校中

遊馬「……」

小鳥「おはよう、遊馬!」

遊馬「……小鳥、か」

小鳥「どうかしたの、遊馬」

遊馬「なんか、違うんだよなあ」

小鳥「また、それ?」

アストラル「毎日だからな」

遊馬「何でか知らないけど、アストラルと過ごす日が懐かしいというか……」

アストラル「毎日一緒ではないか」

遊馬「そりゃ、そうなんだけど」

凌牙「なに辛気臭い顔してやがる」

遊馬「シャーク」

璃緒「私もいますわ」

遊馬「なあ。なんか、変じゃないか?」

凌牙「は?」

遊馬「俺達が……平和に過ごしているの?」

凌牙「何言ってんだ、おまえ」

遊馬「もっと……こう。すげえ、戦いをしてたような……そう。世界を賭けた戦いを!」

璃緒「大丈夫かしら」

凌牙「小鳥がしっかり、こいつをしつけないからだぞ」

遊馬「可哀想な眼で俺を見るんじゃねえ!」

1週間後

遊星「十代……」

龍可「この街のどこかにいるはずなんだけど……手がかりもないし……」



さやか(この茶番も1ヶ月、かあ)

真月「良かれと思って」

さやか(動きはまるでないし……警戒しすぎかな?)

モブ「そういえば、最近、真月君って、暁美さん達とばっかりいるよね」

モブ「ねえ」

さやか「……」

真月「暁美さん」

ほむら「ほむ?」

真月「話があるので屋上に来てくれませんか?」

屋上

さやか「……」コソコソ

ほむら「あの………話って……」

真月「この世界に違和感はありませんか?」

ほむら「い、違和感?」

真月「ええ。僕達の戦いって……こんな感じでしたっけ」

ほむら「……言ってることがよくわからないんだけど……」

真月「そうですか。なら、もし、今、言ったことを少しでも感じたら、僕のところに来てください。力になりますから」

ほむら「あの……真月君」

真月「ん?」

ほむら「何で、そんなことを……」

真月「……さあ?」



さやか「真月……」



ほむほむヒストリー

始まりの物語

永遠の物語

上映終了

十代「……」

レイ「……」

十代「……これがほむらの過去、か」

レイ「この街のどこかにそのほむらがいるのかな?」

十代「分からない。だが、会ってみる価値はあると思う」

十代「この世界の答は……そこにある気がするんだ」

???「やっと、見つけたぞ、十代」

十代「!? おまえは!?」

丘の上

まどか「もう、1ヶ月かあ。なんか、あっという間だったね」

QB「きゅっぷい」

ほむら「そうですね。何だか……こんな風にまどかと過ごせる日を待ってた気がします」

まどか「私も……ほむらちゃんともっとお話ししたかったって、ずっと前から思ってた気がする」



仁美「……」

ポチッ

電話「トゥルル」

恭介『はい、もしもし』

仁美『上条君? ……』

十代「遊星! どうしたんだ、こんなところで! まさか、全てを思いだし……」

遊星「……十代。俺と決闘(デュエル)だ」

十代「え? いきなり、なんだよ」

遊星「惚けるな! なぜ、アキや龍亞を……」ポロッ

十代「遊星?」

遊星「十代! 俺はおまえを倒す!」

十代「待て、遊星。何のことだ?」

龍可「しらばっくれるの? 獏良君や遣いを寄越して、アキさんや龍亞を……」

十代「はあ!?」

ユベル「十代。どうやら、何者かに嵌められたらしい」

遊星「十代! 決闘(デュエル)だ!!」

十代「やめるんだ、遊星。俺達に戦う理由はない」

遊星「なら、どうして、アキや龍亞を襲ったんだ」

十代「俺はそんなことを知らない。だいたい、俺が遊星の仲間を傷つけるわけがないだろ。俺達はともに強敵と戦った仲間だろ」

遊星「仲間だと? ふざけるな! だいたい、俺は強敵と戦った覚えなんてない」

十代「忘れちまったのか、遊星! 一緒にパラドックスと戦ったじゃないか!」

遊星「パラドックス?」

ユベル「十代。この結界の影響は思ったよりも強い。今の遊星に十代の言葉は通じない」

十代「じゃあ、どうすりゃ、いいんだ」

レイ「十代様! 決闘(デュエル)を受けて!」

十代「レイ……何を言ってるんだ」

レイ「言葉や記憶よりも、きっと、熱い決闘(デュエル)なら、遊星の心に届く。かつて、十代様が私にしたように」

十代「したっけ?」

十代「…………そうだったな、レイ。俺達はいつも、決闘(デュエル)を通して、絆を繋いできた」

十代「遊星。おまえとの絆もこの決闘(デュエル)で思い出させてやる。いくぜ!」

十代・遊星「「決闘(デュエル)!!」」

今回はここまでです

次回は水曜日

遊星「俺のターン!」

遊星「俺はボルト・ヘッジホッグを守備表示で召喚! さらにカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

十代「俺のターン! 俺は魔法カード『融合』を発動! 手札のフェザーマンとバーストレディを墓地に送り、E・HERO フレイム・ウィングマンを召喚!」

十代「フレイムウィングマンでボルト・ヘッジホッグを攻撃!」

遊星「罠カード『くず鉄のかかし』! 攻撃モンスター1体の攻撃を無効にする。さらに発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする!」

十代「やるな、遊星。俺はカードを1枚、伏せて、ターンエンドだ」

遊星「十代のエンドフェイズに罠カードトゥルース・リインフォースを発動! デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する。このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。俺はスピード・ウォーリアを特殊召喚!」

十代「なに!?」

遊星 LP4000 モンスター2 魔法・罠1 手札3

十代 LP4000 モンスター1 魔法・罠1 手札2枚

遊星「俺のターン! 俺はデブリ・ドラゴンを召喚! 俺はレベル4のデブリ・ドラゴンにレベル2のスピード・ウォーリアとボルト・ヘッジホッグをチューニング!」

4+2+2=8

十代「これは……来る! 遊星のフェイバリットカードが」

遊星「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ! シンクロ召喚! 飛翔せよ、『スターダスト・ドラゴン』」

スターダスト ATK2500

十代「来たか……」

レイ「なに、あのモンスター……初めて見る……」

遊星「スターダスト・ドラゴンでフレイムウィングマンに攻撃!」

ATK2500VSATK2100

十代「うわあああああ!!!」

ドガシャアアアア

LP4000→3600

レイ「十代様!」

十代「来るな、レイ」

レイ「え?」

十代「今……滅茶苦茶、ワクワクしてんだ。遊星。おまえ、強いぜ。だが、俺は負けない! 罠カード『ヒーローシグナル』。自分フィールド上のモンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時に発動する事ができる。自分の手札またはデッキから「E・HERO」という名のついたレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。俺はスパークマンを特殊召喚!」

遊星「……カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

十代「俺のターン! 俺は魔法カード『ミラクル・フュージョン』を発動! フィールドのスパークマンとフレイム・ウィングマンをゲームから除外! E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンを融合召喚!」

シャイニング・フレア・ウィングマン ATK2500

遊星「攻撃力は互角か」

十代「シャイニング・フレア・ウィングマンには効果がある。このカードの攻撃力は、自分の墓地に存在する「E・HERO」と名のついた
カード1枚につき300ポイントアップする!」

シャイニング・フレア・ウィングマン ATK2500→3100

遊星「なに!?」

十代「さらにこのカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える」

遊星(だが、俺の場にはくず鉄のかかしがある)

十代「さらに魔法カード『R-ライトジャスティス』を発動。自分フィールド上に表側表示で存在する「E・HERO」と名のついたカードの枚数分だけ、フィールド上の魔法・罠カードを破壊する」

遊星「なに!?」

十代「俺のフィールドには1枚のE・HERO。よって、1枚を破壊する。対象はその伏せカード。くず鉄のかかしだ」

遊星(ここでスターダストの効果を使えば、十代の攻撃は防げる)

遊星「俺はスターダスト・ドラゴンの効果を発動! 「フィールド上のカードを破壊する効果」を持つ
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、このカードをリリースして発動! その発動を無効にし破壊する」

十代「なに!?」

十代「俺はカードを1枚、伏せて、ターンエンド」

遊星「この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、この効果を発動するためにリリースしたこのカードを墓地から特殊召喚できる!」

スターダスト ATK2500

遊星 LP4000 モンスター1 魔法・罠2 手札2

十代 LP3600 モンスター1 魔法・罠1 手札0枚

十代「遊星。ワクワクして来ないか?」

遊星「?」

十代「最高の気分だぜ。こんな場所に連れ込まれちまったけど、こんなワクワクする決闘(デュエル)が何度もできるなんてな」

遊星「十代……」

龍可「騙されないで、遊星! そいつは龍亞やアキさんをやった張本人よ!」

レイ「だから、それは知らないって、言ってるでしょ! このペチャパイ!」

龍可「……」ギリッ


遊星「安心しろ、龍可」

龍可「?」

遊星「俺は十代を倒し、仲間を取り戻す」

十代「遊星……」

遊星「俺のターン!」

痣『ピカアアアア』

遊星「ドロー!」

遊星「俺は魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動! 手札からモンスター1体を墓地へ送って、手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。俺はチューニング・サポーターを特殊召喚! さらに救世竜 セイヴァー・ドラゴンを召喚! 俺はレベル1『救世竜 セイヴァー・ドラゴン』にレベル1『チューニング・サポーター』、レベル8『スターダスト・ドラゴン』をチューニング!」

1+1+8=10

十代「さらにシンクロだと!?」

遊星「集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す。光さす道となれ! シンクロ召喚! 光来せよ、『セイヴァー・スター・ドラゴン』!」

セイヴァー・スター・ドラゴン ATK3800

十代「攻撃力3800だと!?」

遊星「チューニング・サポーターはシンクロモンスターのシンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、自分はデッキからカードを1枚ドローする」

遊星「セイヴァー・スター・ドラゴンの効果発動! 1ターンに1度、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、
その効果をエンドフェイズ時まで無効にできる!」

十代「なに!?」

シャイニング・フレア・ウィングマンATK3100→2500

遊星「さらに、この効果で無効にしたモンスターに記された効果を、このターンこのカードの効果として1度だけ発動できる!」

十代「なに!?」

レイ「そんな……シャイニング・フレア・ウィングマンの効果を使われたら……十代様のライフは……」

十代「くっ」

遊星「バトルだ! セイヴァー・スター・ドラゴンでシャイニング・フレア・ウィングマンに攻撃! シューティング・ブラスター・ソニック!!!」

十代「リバースカード発動! 罠カード『ヒーロー・バリア』。このカードは自分フィールド上に「E・HERO」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする!」

レイ「やった!」

遊星「俺は相手が魔法・罠・効果モンスターの効果を発動した時、このカードをリリースする事でその発動を無効にし、相手フィールド上のカードを全て破壊する!」

十代「なんだと!?」

遊星「スターダスト・フォース!!!」

十代「シャイニング・フレア・ウィングマン!」

龍可「さすが、遊星!」

遊星「俺はカードを1枚、伏せて、ターンエンド」

十代「ふふ………あははははは!!!」

遊星「?」

十代「遊星。やっぱ、おもしれえ。最高だぜ」

遊星「……」

十代「俺のターン!」

遊星(結城十代。こいつは龍亞やアキの仇のはず……なのに、俺はこんなに楽しいと感じている。互いに手札は0だが、俺には3枚のリバースカード。ライフも俺が上。状況は俺が有利。なのに、十代はここからでも、逆転しそうな気がする)

十代「俺が引いたのは星見獣ガリス。手札にあるこのカードを相手に見せて発動。自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送り、そのカードがモンスターだった場合、そのモンスターのレベル×200ポイントダメージを相手ライフに与え、このカードを特殊召喚する。ただし、そのカードがモンスター以外だった場合、このカードを破壊する。俺が捨てたのは」

E・HERO ネオス

十代「モンスターカードだ。そして、レベルは7。よって、遊星に1400のダメージだ!」

遊星「うわあああああ!!!」

LP4000→2600

十代「ターンエンド」


遊星 LP2600 モンスター0 魔法・罠3 手札0

十代 LP3600 モンスター1 魔法・罠0 手札0枚

遊星「俺のターン! 俺はジャンク・シンクロンを召喚! ジャンクシンクロンの効果でチューニング・サポーターを特殊召喚! さらに俺の場にチューナーがいるとき、ボルト・ヘッジホッグを特殊召喚! ただし、この効果で特殊召喚されたこのカードはゲームから除外される! 俺はレベル3のジャンクシンクロンにレベル2のボルト・ヘッジホッグにレベル1チューニング・サポーターをチューニング!」

3+2+1=6

遊星「疾風の使者に鋼の願いが集う時、その願いは鉄壁の盾となる、光さす道となれ! シンクロ召喚! 現れよ、『ジャンク・ガードナー』」

十代「あのカードは!?」

遊星「俺はジャンク・ガードナーの……」ドクンッ



十代「ネオスナイト!」



遊星「……」

十代「遊星?」

遊星「………効果を発動。1ターンに1度、相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、表示形式を変更する事ができる。俺は星見獣ガリスを選択」

ガリス ATK 800 ジャンク・ガードナーATK1400

遊星「バトル!」

ドガシャアアアアア!!!

十代「くっ……」

LP3600→3000

遊星「ターンエンド」

十代「懐かしいぜ、そのカード。遊星は忘れちまったかもしれないが」

遊星「……」

遊星(俺の中にさっき見えたビジョン。そして、俺が前から感じていた違和感……)

十代「いくぜ、俺のターン!」

遊星(俺の場にはガード・ブロックに奇跡の残照。さらにくず鉄のかかしにジャンク・ガードナー。守りは完璧だ。だが……十代なら……十代『さん』なら、俺の上をいく気がする)

十代「俺はE・HEROバブルマンを特殊召喚! 手札がこのカード1枚だけの場合、
このカードを手札から特殊召喚する事ができる。このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に自分のフィールド上と手札に他のカードが無い場合、デッキからカードを2枚ドロー。俺はO-オーバーソウルを発動! 自分の墓地から「E・HERO」と名のついた通常モンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。俺が選択するのはE・HERO ネオス!」

遊星(あのカードは……)

十代「俺は魔法カード『ラス・オブ・ネオス』を発動。自分フィールド上に表側表示で存在する「E・HERO ネオス」1体を選択して発動する。選択した「E・HERO ネオス」をデッキに戻し、フィールド上のカードを全て破壊する!」

遊星「なに!?」

十代「いけっ、ネオス!」

ジャンク・ガードナー『……』

ネオス『はっ!』

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

遊星「……」



遊星『いくぞ、バラドックス!』



遊星「……」

十代(これで状況は互角。だが、次のターン次第では………滅茶苦茶面白れえ)

遊星「……十代さん。俺の負けだ」

十代「!?」

レイ「え?」

龍可「遊星!?」

龍可「なんで……遊星……」

遊星「……思い出した。俺自身のこと、俺がここにやってきた理由を」

十代「遊星!」

レイ「記憶を思い出したんだ!」

遊星「ありがとう、十代さん」

十代「俺のおかげじゃない。熱い決闘(デュエル)が俺達の絆を思いださせてくれたんだ」

遊星「……ああ」

龍可「待って、遊星! そいつは龍亞やアキさんを傷つけたのよ!」

遊星「龍可。十代さんはそんなことをする人じゃない」

龍可「でも……」

???「龍可。そいつは結城十代に騙されている」

全員「!?」

十代「おまえは!」

十代「ミスターT!」

ミスターT「久しぶりだな、結城十代」

十代「すべて、倒したはずなのに」

ミスターT「ふふふ。ある奴が私に再び、命をくれたのさ」

十代「ある奴だと?」

ミスターT「それより、龍可。今こそ、龍亞の仇。結城十代を倒す時だ」

龍可「え?」

ミスターT「遊星との決闘(デュエル)で十代は消耗しきっている。今こそ、結城十代を倒す時だ」

龍可「今……」

遊星「やめろ、龍可!」

十代「ミスターT!」

ピカアアアアア!!!!

龍可「!?」

ライフ・ストリーム・ドラゴン『ピカアアアアア!!!!』

龍可「これは……!?」

ミスターT「さあ、龍可」

龍可「……分かったわ」

遊星「龍可!?」

龍可「でも、倒すのはあなたよ」

ミスターT「!?」

龍可「やっと、思い出したわ。私がここに来た理由を」

遊星「龍可!」

ミスターT「………なら、仕方がない。1人は寂しいだろう。私が龍亞の元に連れていってやろう」

ミスターT2「……」

ミスターT3「……」

龍可「増えた!?」

遊星「龍可! ミスターT! 俺が相手に……」クラッ

遊星「ぐっ……」

ミスターT「無理は良くないぞ、不動遊星。貴様は全力で十代と戦ったんだ。貴様もダメージは残ってるだろう」

十代「くっ……最初からそれが狙いか!」

ミスターT「あわよくば、君達、どちらかの敗北だったが、まあいい。不動遊星。そこで見ているがいい。仲間が不様に死んでいくところを」

遊星「やめろ! ミスターT! 俺が……」

龍可「大丈夫、遊星」

遊星「龍可……?」

龍可「私も……いつまでも、守ってもらってばかりじゃない! 自分で戦える!」

レイ「私だって!」

遊星「龍可……」

十代「レイ……」

???「その戦い、俺も参加させてもらうぜ」

遊星「誰だ!?」

凌牙「……」

十代「あれは遊馬達と一緒にいた……」

遊星「凌牙!」

璃緒「私もいますわ」

凌牙「事情は知らねえが、助太刀するぜ」

ミスターT「ならば、貴様らごと、叩き潰してやろう」

凌牙「残念だが、てめえの思い通りになるほど、俺は弱くないぜ」

全員「決闘(デュエル)!!」

杏子(き)「あれが志筑仁美のナイトメアねえ」

さやか「仁美も災難だよねえ。あんな男が彼氏なんてさあ」

杏子(き)「あんたが言うと重みが違うわ」

さやか「まあ、なんつうの。人生経験のさってやつ?」



マミ「もう、あなた達。ふざけすぎよ。ナイトメアとの戦いは遊びじゃないのよ」

さやか「あはは」

まどか「はあはあ……ごめんね」

ほむら「はあはあ……遅れちゃいました」

QB「きゅっぷい」

遊馬「カットびんぐだぜ、俺!」

遊戯「……」キラリーン

アテム「待たせたな!」

ベベ「……ゼンインソロッタ」

杏子(あ)「あれ? 遊星達は?」

マミ「……彼等はナイトメア以上の悪と戦いにいったわ」

杏子(き)「はあ?」

さやか「……」

マミ「さあ、全員集合したわ! 行くわよ!」

5人「バリアルフォーゼ!!!」

変身シーン

杏子『変身ダンス』

杏子「疾風迅雷! 浄罪の大炎! 魔法少女の異端審問者! ロッソ・ファンタズマ杏子!」

さやか『変身ダンス』

さやか「ジャジャーン! 可愛い美少女かと思った? 残念、さやかちゃんでした!」

ほむら『変身ダンス』

ほむら「え、えっと……し、侵食する黒き翼! 暁美ほむら!」

まどか『変身ダンス!』

まどか「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ! 魔法少女鹿目まどか!!!」

マミ『変身ダンス』

マミ「そして、私がピュエラマギホーリークインテットを統べる者、巴マミ!」

マミ「ナイトメア! これが私達」

5人『ピュエラマギホーリークインテット!!!』

遊馬「やっぱ、かっけえ」

ほむら(ま、毎回、恥ずかしい)

さやか・杏子(き)((もう、慣れたわ))



マミ「駄目よ、暁美さん。台詞はかまずに言わないと。照れもあったし」

ほむら「す、すいません」

まどか「帰ったら、練習だね。ティヒヒ」

マミ「いくわよ、皆!」

5人・遊馬・遊戯「「「おー!!!」」」

ナイトメア仁美「決闘(デュエル)!!」

さやか「待ってな、仁美! 今……今?」

さやか(どうすればいいの!?)

ナイトメア仁美VSマミ・まどか・ほむら・杏子(き)・さやか・遊馬・遊戯

マミ「鹿目さん!」

まどか「はい!」

マミ・まどか「「ティロ・デュエット!!!」

さやか(あ、普通に戦うんだ)



遊馬「くらえ! ホープ・剣・スラッシュ!」

アテム「ブラックマジシャン! ブラック・マジック!!!!」

さやか(なんだ、こいつら?)

全員『ケーキ、ケーキ、まあるいケーキはだあれ?』

べべ「もじゃもじゃじゅべべ(ケーキは遊馬?)」

遊馬「ち・が・う。俺はえ・び」

さやか(海老!?)

遊馬「まあるいケーキはう・ま・い。ケーキは遊戯さん」

アテム「ち、が、う! 俺はヒ・ト・デ。まあるいケーキは………さやか?」

さやか(なんも、浮かばなかったんかい!)

さやか「ちーがーう。私はラズベリー! まあるいケーキはあ、か、い。ケーキは杏子?」

杏子「ちーがーう。あ、た、し、はり、ん、ご。まあるいケーキはべべが好き。ケーキはマミ?」

マミ「ちーがーう。私はチーズ。まあるいケーキはこーろがる。ケーキは暁美さん?」

ほむら「ち、ちがいます。わたしは……かぼちゃ。まあるいケーキは甘いです。ケーキはまどか?」

まどか「ちーがーう。わたしはメロン。メロンが割れたら甘い夢」

全員「今夜のお夢は苦い夢。お皿の上には猫の夢。丸々太って召し上がれ!」





ほむら(なんだろう……)

遊馬(俺達の戦いって……)

遊戯(こんなんじゃなかったはず……)

さやか(………)

さやか(あー………結局、決闘(デュエル)馬鹿にはこれしかないか)

さやか「遊馬」

遊馬「ん?」

さやか「話があんだけど」



ほむら「……」



真月『もし、違和感を少しでも感じたら、僕のところに来てください。力になりますから』



ほむら「………」

今回はここまでです

次回は土曜日

「レベル○の(非チューナー)に、レベル○の(チューナー)をチューニング」じゃなかったっけ?

>>308

そうでした

次から修正します

杏子(あ)「どうしたのかしら、さやか」

遊戯「分からないけど……何か大切なことを伝えたいんじゃないかな」

遊馬「………」



さやか『今日は疲れてるだろうから、勝負は明日……つっても、今日、か。今日の放課後』

遊馬『………』

さやか『連れてきていいのは遊戯、杏子(あ)、遊馬、アストラル、小鳥。この5人だけ』

遊馬『……けど、なんで、おまえと……』

さやか『………ただ、遊馬と闘いたいから。それが理由じゃ、駄目?』


遊馬「……」

小鳥「どうしたの、遊馬?」

遊馬「……何か、大切なことを明日、思い出せる気がするんだ」

小鳥「大切なこと?」

遊馬「ああ……」

アストラル「悩んでも、仕方があるまい。全ては」

遊戯「今日の放課後、だね」

お昼

ほむら「……」

ほむら(こんな世界だっけ? 私達の世界……何かが違うような……)

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「あっ……」

まどか「はい。ほむらちゃんにも」

ほむら「あ、ありがと……」

ほむら「……」

放課後

遊馬「………さやか」

さやか「来たね、遊馬」

???「……」

遊戯「あれ? 君は……」

???「遊戯さんは私と決闘(デュエル)です」

遊戯「え?」

遊馬「どういうことだよ、さやか。何で、急に……」

さやか「まあ、なんつうかさ……うん。決闘(デュエル)馬鹿にはこの方法しかないって、わけよ」

遊馬「はあ? 意味、分からねえよ」

さやか「分かるよ。あんたなら」カシャッ

遊馬「さやか……」

アストラル「遊馬。さやかの思惑は分からないが、戦うしかないみたいだ」

遊馬「……ああ。Dゲイザーセット!」

遊馬「いくぜ、さやか」

さやか「………」

遊馬・さやか「「決闘(デュエル)!!」」



遊戯「君は何者なの?」

???「私は百江なぎさ。私があなたの相手です」

遊戯「どうして、君が……」

なぎさ「たぶん、話しても、信じてくれないのです。それに遊戯さんなら、分かるはずです」

遊戯「え?」

なぎさ「決闘者(デュエリスト)なら、分かるはずです。決闘(デュエル)を通じて、分かりあえることを!」

杏子(あ)「はあ? なに、その理由……」

遊戯「たしかに君の言うとおりだ」

杏子(あ)「納得したの!?」

遊戯「分かった。君と戦う!」キラーン

アテム「いくぜ、なぎさ!」

なぎさ「はいなのです!」

アテム・なぎさ「「決闘(デュエル)!!」」

遊馬「俺の先攻! ドロー!」

さやか(遊馬……)

遊馬「俺はガガガ・マジシャンを召喚! さらに自分がレベル4モンスターの召喚に成功した時、カゲトカゲを手札から特殊召喚できる!!」

さやか(2体のモンスター……)

遊馬「俺はレベル4、2体で、オーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚! No.39希望皇ホープ!!!」

ATK2500

アストラル「遊馬。そのカードを伏せるんだ」

遊馬「おう! 俺はカードを1枚、伏せて……」

ポタンッ

小鳥「遊馬?」

アストラル「どうした、遊馬。いきなり、涙を流して」

遊馬「わかんねえ……けど、懐かしくて……」

さやか「………」

アストラル「懐かしい、か。私も似たような感じを受ける」

遊馬「アストラル……」

アストラル「だが、遊馬。泣いてる場合じゃないぞ。今は決闘(デュエル)中だ」

遊馬「……ああ。俺はターンエンドだ」

さやか「私のターン! 私はフィールド魔法『魔女結界』を発動」

さやか「このカードは破壊・手札に戻すことはできず、このカード以外のフィールド魔法を発動・セットすることはできない。さらにエンドフェイズ時に魔女と名のつくモンスターカードがフィールドに存在する時、使い魔トークンを1体召喚できる。このトークンがいる時、相手プレイヤーは魔女を魔女と名のつくモンスターカードを攻撃の対象にはできない」

遊馬「フィールド魔法……」

アストラル「何かのコンボに繋がるのかもしれない。警戒は怠るな、遊馬」

さやか「私は私自身を召喚!」

さやか「さらに魔法カード『インキュベーターとの契約』を発動! 私自身をリリースし、魔法少女さやかちゃんを特殊召喚!」

ATK2400

さやか「さらにカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

遊馬 LP4000 モンスター1 魔法・罠1 手札3

さやか LP4000 モンスター1 魔法・罠3枚 手札1

遊馬「俺のターン! 俺はアチャチャアーチャーを召喚! このカードが召喚・反転召喚に成功した時、相手ライフに500ポイントダメージを与える!」

LP4000→3500

さやか「……」

遊馬「いくぜ、さやか! 俺はホープで魔法少女さやかに攻撃!」

ホープATK2500V魔法少女さやかATK2400

ズバシャアアアアア!!!!

LP3500→3400

さやか「魔法少女さやかの効果。このカードは戦闘破壊されない」

遊馬「なに!?」

アストラル「だが、戦闘ダメージは与えらる。まだ、こちらが有利だ」

遊馬「分かってるさ。俺はターンエンドだ」

さやか「それはどうかな?」ドヤッ

さやか「このターンのエンドフェイズ時に効果発動。魔法少女美樹さやかが戦闘によって、生じたダメージ分、ライフを回復する」

LP3400→3500

遊馬「なに!?」

さやか「私のターン! 私は罠カード『穢れきったソウルジェム』を発動! フィールドのさやかちゃんをリリースし、デッキより魔女オクタヴィアを特殊召喚!」

ATK3000

さやか「このカードはフィールド上のすべてのカードに攻撃可能」

遊馬「くっ……」

さやか「オクタヴィアでホープとアチャチャアーチャーに攻撃!」

遊馬「俺はホープの効果を発動! オーバーレイユニットを2つ取り除き、バトルを無効にする!」

さやか「私はターンエンド。魔女の結界の効果でこのエンドフェイズ時に使い魔トークンを特殊召喚」

遊馬 LP4000 モンスター2 魔法・罠1 手札3

さやか LP3500 モンスター2 魔法・罠2枚 手札2

遊馬「俺のターン! 俺は魔法カード『破天荒な風』を発動! 自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。俺はホープを選択! 選択したモンスターの攻撃力・守備力は、次の自分のスタンバイフェイズ時まで1000ポイントアップする!」

ATK2500→3500

さやか「なっ!?」

遊馬「いくぜ! アチャチャアーチャーでトークンを! ホープでオクタヴィアを攻撃!」

ドガシャアアアアアアン!!!

LP3500→3000

遊馬「カードを1枚伏せて、ターンエンド。どうだ、さやか!」

さやか「……」フラフラ

さやか「ククク」

遊馬「さやか?」

小鳥「笑ってる?」

さやか「あははは。あんたとの決闘(デュエル)は面白いわ」

遊馬「……俺もだ。こんな楽しい決闘……」



アストラル『いくぞ、遊馬!』

遊馬『ああ!』

遊馬「……俺は」

さやか「……私のターン! 全力でいかせてもらうよ! 魔法カード! 『円環の導き』。墓地に存在する魔法少女さやかをゲームから除外し、円環のさやかちゃんを特殊召喚!」

ATK2600

さやか「さらにライフを1000支払い」

LP3000→2000

さやか「オクタヴィアを特殊召喚!!!」

ATK3000

遊馬「強力なモンスターをこのターンで2体、特殊召喚……」

さやか「私はオクタヴィアでホープに攻撃!」

遊馬「ホープの効果により、ホープは破壊される」

さやか「なら、オクタヴィアで、アチャチャアーチャーに攻撃!」

小鳥「この攻撃が通れば、遊馬は!?」

遊馬「リバースカード発動! 罠カード『ハーフ・アンブレイク』を発動!

さやか「!?」

遊馬「このターン、選択したモンスターは戦闘では破壊されず、そのモンスターの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは半分になる。俺はアチャチャアーチャーを選択!」

さやか「だけど、バトルは続行!」

ATK3000VSATK1200

ドガシャアアアアアアン!!!

遊馬「うわあああああ!!!」

LP4000→3100

さやか「さやかちゃんでアチャチャアーチャーに攻撃!」

ATK2600VSATK1200

遊馬「うわあああああ!!!」

LP3100→2400

さやか「ターンエンド。このエンドフェイズ時にトークンを1体、特殊召喚」

遊馬 LP2400 モンスター1 魔法・罠1 手札2

さやか LP2000 モンスター3 魔法・罠2枚 手札2

さやか「どうよ、遊馬。これで私の勝ちだね♪」

遊馬「……まだだ。俺は最後まで諦めない」

遊馬「かっとビングだ! 俺のターン!」

遊馬「……よし。俺はリバースカード発動! 罠カード『エクシーズ・リボーン』。自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して発動。選択したモンスターを特殊召喚し、このカードを下に重ねてエクシーズ素材とする。俺はホープを選択! さらに魔法カード……」

ドクンッ

遊馬「………このカードは……」

アストラル「遊馬?」

遊馬「……俺は……」

遊馬(ヌメロン・フォース……)



遊馬『俺と……』

アストラル『私で……』

遊馬・アストラル『『かっとビングだ』』



遊馬「……」

アストラル「……どうした、遊馬?」

遊馬「俺は……」

ホープ「……」

遊馬「ホープ……かっとビング……」


遊馬(そうだ。俺は……俺達はたくさんの戦いを通して、いろんなやつらと分かりあって……たしかにここでの生活もナイトメアとの戦いもあったけど、楽しくて、平和だった。けど……)

小鳥「どうしたの、遊馬?」

遊馬「小鳥……やっと、分かった。俺達の失ったもの。俺達がここに来た理由が」

さやか「……」

アストラル「?」

遊馬「アストラル……」ウルッ

遊馬「久しぶりだな!」

アストラル「? どういうことだ?」

遊馬「ZEXALだ」

アストラル「なに?」

遊馬「アストラル」スッ

アストラル「その手は……?」

遊馬「……」

アストラル「……………」スッ

遊馬「俺と」

アストラル「私で」

遊馬・アストラル「「かっとビングだ」」

小鳥「これは……初めてみたはずなのに……」

小鳥「何だか、懐かしい……」

遊馬「俺たち2人でオーバーレイ・ネットワークを構築!」

アストラル「絆は進化する!より強く!より固く!」

遊馬・アストラル「「絆結ばれし時! 力と心が一つとなり、光の奇跡と伝説が生まれる!エクシーズ・チェンジ! ZEXAL!」」

アストラル『遊馬……思い出した。私は……』

遊馬『アストラル。また、お前と……』

アストラル『……遊馬。今は再会を喜んでいる場合ではない。私達の記憶を思い出させてくれたさやかと本来の目的を果たさなくては』

遊馬『……ああ!』

ZEXAL「俺は手札から魔法カード『RUM-ヌメロン・フォース』を発動! 俺は希望皇ホープを選択!』

さやか「……」

ZEXAL「希望皇ホープでオーバーレイネットワークを再構築」

ZEXAL「現れろ、CNo.39! 希望に輝く魂よ! 森羅万象を網羅し、未来を導く力となれ!  希望皇ホープレイ・ヴィクトリー!」

ATK2800

ZEXAL「バトルだ! 俺はオクタヴィアを攻撃! この瞬間! ホープレイヴィクトリーの効果発動! このカードが相手の表側表示モンスターに攻撃宣言した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動。ターン終了時まで、その相手モンスターの効果は無効化され、このカードの攻撃力はその相手モンスターの攻撃力分アップする」

ATK2800→5800

さやか「……」

ZEXAL「ホープ剣・ダブルビクトリースラッシュ!!!」

ドガシャアアアアアアン!!!

LP2000→0

さやか「きゃあああああああああ!!!」

ZEXAL「俺達の勝ちだ」

小鳥「これが……ZEXAL。……ああ……思い出したわ。私達は……」

さやか「ったく。女の子相手に手加減しろっての」

遊馬「教えてくれ。ここはどこなんだ?」

さやか「……あんたはさ。そんなことを知って、どうすんの?」

遊馬「え?」

さやか「そもそもさ。何しに来たの?」

遊馬「え?」

さやか「あんたはここに何しに来たの?」

遊馬「ここって、言われても……ここはどこなんだ?」

さやか「そんなことも分かんなかったの?」

小鳥「急に光に飲み込まれて……」

遊馬「記憶がなくなって、ここにいたんだ」

さやか「……まあ、それなら仕方がないか。……記憶も戻ったんだし、あんた達は邪魔にならないように隠れていて」

遊馬「……え?」

なぎさ「こんなところで、伝説の決闘者(デュエリスト)と戦えるなんて、夢みたいなのです」

アテム「貴様の目的はこの決闘(デュエル)ですべて、暴いてやるぜ」

なぎさ「まずは私のターンなのです! 私は魔法カード『円環の導き』を発動するのです」

なぎさ「このカードは手札またはデッキより魔女と名のつくカードを1枚、除外し、デッキより、2枚、ドローできるのです」

魔女シャルロッテ

なぎさ「私は魔導召喚士 テンペルを召喚! さらに私はグリモの魔導書を発動! デッキから「グリモの魔導書」以外の
「魔導書」と名のついたカード1枚を手札に加えるのです」

アテム(……奴のデッキにはどんな戦術が隠されているんだ)

なぎさ「私が手札に加えるのはトーラの魔導書なのです」

なぎさ「いくのですよ。私は魔導召喚士 テンペルの効果を発動なのです! 自分が「魔導書」と名のついた魔法カードを発動した自分のターンのメインフェイズ時、このカードをリリースして発動。デッキから光属性または闇属性の魔法使い族・レベル5以上のモンスター1体を特殊召喚するのです。私はブラック・マジシャンを特殊召喚!」

アテム「ブラック・マジシャン!?」

なぎさ「さらに私はカードを2枚、伏せて、ターンエンドなのです」

アテム「俺のターン!」

アテム(相手は未知のカードを使ってきている。迂闊に攻め込むのは危険だ)

アテム「俺は翻弄するエルフの剣士を守備表示。さらにカードを2枚、伏せて、ターンエンドだ」

なぎさ LP4000 モンスター1 魔法・罠2 手札3

遊戯(アテム) LP4000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札3

なぎさ「私のターンなのです! 私は熟練の黒魔術師を召喚! ターンエンドなのです」

なぎさ(翻弄するエルフの剣士を何とかしないと責められないのです)

アテム「俺のターン! しかし、お前がブラック・マジシャンを使うなんて、驚きだぜ」

なぎさ「覚えてませんか? あなたはかつて、ブラック・マジシャンを使い、幾多の強敵達と闘ってきたことを」

アテム「なにを言ってるんだ? 俺は……」

アテム(今の俺は本当の俺なのか?)

なぎさ「……決闘(デュエル)を続けるのです。戦いの中に答えはあるのです!」

アテム「戦いの中に………」

アテム「…………ああ。俺のターン!」

アテム「なぎさ。俺も全力でいかせてもらうぜ。俺は手札からカードを1枚、墓地に送り、THE トリッキーを特殊召喚! さらに魔法カード『トリッキーズ・マジック4』を発動するぜ。このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する『THE トリッキー』1体を墓地へ送り、相手フィールド上のモンスターの数だけ「トリッキートークン」を守備表示で特殊召喚する。」

墓地に捨てたカード→疾風の暗黒騎士ガイア

DEF1200×2

遊戯「このトークン、2体を生け贄にブラック・マジシャンを召喚!」

なぎさ「ブラマジキタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!! なのです」

遊戯「ブラック・マジシャンで熟練の黒魔術師を攻撃! 黒・魔・導!」

ATK2500VSATK1900

LP4000→3400

なぎさ「さすがはキングオブデュエリスト、武藤遊戯なのです」

アテム「キングオブデュエリスト?」

なぎさ「あなたはブラック・マジシャンを使い、幾多の強敵と闘ってきました」

アテム「ブラック・マジシャンを……」

遊戯『もう1人の僕。彼女は一体……』

アテム『分からない。だが、あいつの言うことも分からないわけじゃない。いつか、相棒が言っていた違和感。俺も感じるようになってきたぜ』

遊戯『この戦いの先に答えが……』

アテム『ああ。きっと、見つかるはずだ』

アテム「俺はターンエンドだ」

なぎさ LP3400 モンスター1 魔法・罠2 手札3

遊戯(アテム) LP4000 モンスター2 魔法・罠2枚 手札1

なぎさ「私のターン! 私も全力でいきます! 私は手札から魔法カード『ヒュグロの魔導書』を発動なのです! 自分フィールド上の魔法使い族モンスター、ブラック・マジシャンを選択して発動。このターンのエンドフェイズ時まで、選択したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、デッキから「魔導書」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができるのです」

ATK2500→3500

アテム「なに!?」

なぎさ「バトル! ブラック・マジシャンでブラック・マジシャンを攻撃!」

アテム「たしかにいい戦術だ。だが、あまいぜ! リバースカード! 罠カード『聖なるバリア -ミラーフォース-』を発動!」

なぎさ「!?」

アテム「相手モンスターの攻撃宣言時に発動。相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊するぜ」

なぎさ「けど、私の戦術は上をいくのですよ! 私はリバースカード! 罠カード『トラップ・スタン』を発動なのです! このターン、このカード以外のフィールド上の罠カードの効果を無効にします」

アテム「なに!?」

なぎさ「このブラマジ対決は私の勝ち……」

アテム「まだだ! リバースカード、カウンター罠『盗賊の七つ道具』。罠カードが発動した時、1000LPを払って発動できる。その発動を無効にし破壊する! よって、トラップ・スタンは不発!」

LP4000→3000

ドガシャアアアアアアン!

なぎさ「ブラック・マジシャンが……だけど、リバースカード、永続罠『リビングデッドの呼び声』! 墓地から戻るのです、ブラック・マジシャン!」



杏子(あ)「あの子、遊戯と互角に渡り合ってる……あの子は何者なの」

杏子(あ)(それにしても、私達が忘れてることって?)



なぎさ「なぎさはこれでターンエンドなのです」

アテム「やるじゃないか、なぎさ。褒めてやるぜ。この俺と互角の闘いができるなんてな」

なぎさ「えへへ」

アテム「だが、俺はさらに上をいくぜ。俺のターン! 俺は翻弄するエルフの剣士を生け贄にブラック・マジシャン・ガールを召喚! 手札から魔法カード『マジシャンズ・クロス』を発動!!」

なぎさ「マジシャンズ・クロス!?」

アテム「このカードは自分フィールド上に表側攻撃表示の魔法使い族モンスターが
2体以上存在する場合、その内1体を選択して発動し、選択した魔法使い族モンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで3000になる。俺が選ぶのはブラック・マジシャン」

ATK2500→3000

アテム「このターン、選択したモンスター以外の魔法使い族モンスターは攻撃する事ができない。ブラック・マジシャンでブラック・マジシャンに攻撃! 黒・魔・導!」

なぎさ「うわああああああ!!!」

LP3400→2900

アテム「俺はターンエンドだ」

なぎさ LP2900 モンスター0 魔法・罠0 手札3

遊戯(アテム) LP3000 モンスター2 魔法・罠0枚 手札0

なぎさ「私のターン! 私は装備魔法『ネクロの魔導書』を発動! 自分の墓地の魔法使い族モンスター1体をゲームから除外し、このカード以外の手札の「魔導書」と名のついた魔法カード1枚を相手に見せて発動できるのです」

魔導召喚士 テンペル

トーラの魔導書

なぎさ「このカードの効果で自分の墓地の魔法使い族モンスター、ブラックマジシャンを選択し、表側攻撃表示で特殊召喚! さらにこのカードを装備するのです。また、装備モンスターのレベルは、このカードを発動するために除外した魔法使い族モンスターのレベル分だけ上がるのです」

7→10

なぎさ「ブラック・マジシャンでブラック・マジシャン・ガールを攻撃!」

LP3000→2500

なぎさ「さらにカードを1枚、伏せて、ターンエンドなのです」

アテム「俺のターン!」

アテム「俺はカードを1枚、伏せて、ターンエンドだ」

なぎさ LP2900 モンスター1 魔法・罠2 手札2

遊戯(アテム) LP2500 モンスター1 魔法・罠1枚 手札0

なぎさ「私のターン! 私は魔法カード『黒魔術のカーテン』を発動! ライフポイントを半分払って発動し、自分のデッキから「ブラック・マジシャン」1体を特殊召喚します。このカードを発動するターン、自分は召喚・反転召喚・特殊召喚する事はできないのです」

LP2900→1450

なぎさ「さらに私はトーラの魔導書を発動。フィールド上の魔法使い族モンスター1体を選択して以下の効果から1つを選択して発動できるのです。ブラック・マジシャンを選択し、このターン、私のブラック・マジシャンは罠カードの効果を受けないのです」

アテム「なに!?」

アテム「ブラック・マジシャンが2体だと!?」

なぎさ「ブラック・マジシャンでブラック・マジシャンに攻撃なのです!」

杏子(あ)「この攻撃が通ったら、2体目のブラック・マジシャンのダイレクトで遊戯は……」

アテム「あまいぜ! リバースカード! 罠カード『ブラック・イリュージョン』を発動!」

なぎさ「残念ですが、なぎさのブラック・マジシャンは罠の効果は」

アテム「残念だが、このカードは自分フィールドに表側表示で存在するブラック・マジシャン1体を選択して発動する。よって、貴様のブラック・マジシャンは対象にはならないぜ。そして、このカードは発動したターンのエンドフェイズまで、選択したモンスターは戦闘・効果モンスターの効果では破壊されない。このカードの発動後、相手はデッキからカードを1枚ドローする」

なぎさ「ブラック・マジシャンは破壊、私は1枚、ドローなのです。ターンエンドなのです」

アテム「俺のターン!」

アテム「なぎさ。俺はこのターンでおまえのさらに上をいくぜ」

なぎさ「え!?」

アテム「俺は死者蘇生を……」ドクンッ



遊戯『僕が封印の黄金櫃に封印してたのは死者蘇生』



アテム「………」

遊戯『もう1人の僕?』

杏子(あ)「遊戯?」

アテム「……やっと、分かったぜ」

なぎさ「!?」

アテム「なぎさ! 改めて、貴様に聞くぜ! 相棒達を偽りの空間に閉じ込め、記憶を捏造した理由はなんだ!」

杏子(あ)「捏造!?」

アテム「それにどうして、『俺』がこの世界に存在してるんだ?」

なぎさ「……思い出したのですね」

アテム「話してもらうぜ、なぎさ」

なぎさ「答えは決闘(デュエル)の後なのです。こんなに楽しい決闘(デュエル)は途中で終わらせるのは勿体ないのです」

アテム「……分かったぜ。俺は死者蘇生を発動! ブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

ATK2000

アテム「ブラック・マジシャン・ガールはお互いの墓地の「ブラック・マジシャン」「マジシャン・オブ・ブラックカオス」×300ポイントアップする。よって、ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力は2300」

なぎさ(けど、私の場には聖なるバリアミラーフォースが伏せてあるのです)

アテム「俺はサイクロンを発動!」

なぎさ「ええ!?」

アテム「リバースカードは破壊!」

なぎさ「(´・ω・`)」

アテム「ブラック・マジシャンでブラック・マジシャンを攻撃!」

ATK2500VSATK2500

アテム「相打ちになり、ブラック・マジシャンは墓地に。この瞬間! ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力は600アップ」

ATK2300→2900

アテム「ブラック・マジシャン・ガールでダイレクト! 黒・魔・導・爆・裂・破」

なぎさ「きゃああああああああああ」

LP1450→0

なぎさ「流石はキングオブデュエリストの武藤遊戯なのです」

アテム「さあ、なぎさ。話してもらうぜ。ここはどこなんだ? どうして、俺は……」

なぎさ「今から、それを説明するのです」

なぎさ「ここは魔女の結界なのです」

アテム「魔女だと?」

遊戯『魔女……?』

杏子(あ)「さっきから、何の話なの?」

アテム「相棒。杏子(あ)。話を聞いてくれ。この記憶は書き換えられたものなんだ」

杏子(あ)「書き換えられた?」

遊戯『一体、何が……』

なぎさ「あなた達はここに連れてこられたんです」

杏子(あ)「ここに、って………」

なぎさ「全てを話すのです」



杏子(あ)「……そうだったわ」

遊戯「僕達は光に飲み込まれて……」

遊戯「けど、なぎさちゃん。それなら、おかしいことがある。この世界のことをどうして、知ってるの?」

なぎさ「……」

遊戯「そして、おかしいのはどうして、もう1人の僕、アテムがこの世界にいるの? 僕達の記憶は書き換えられたとしても、アテムまで、ここにいる理由にはならないよ」

なぎさ「なぎさにはもう1人の僕とかアテムとかはよく分からないのですが、それは私達の関知することではありません」

遊戯「……」

なぎさ「さて。私の話はおしまいなのです」

遊戯「待って。まだ、君のことを……」

なぎさ「あなた達はどこか、安全な場所に隠れていて下さいなのです」

遊戯「え?」

遊馬「どういうことだ、さやか!」

さやか「なぎさは終わったかな?」

遊馬「おい!」

さやか「……あんた達のおかげでこっちは大変よ。わけのわからない世界になって」

遊馬「はあ?」

さやか「まあ、それ自体はあんただけが原因じゃないからいいんだけどさ。とにかく、これ以上は邪魔だから。どこかに隠れてな」

遊馬「……」

小鳥「遊馬……」

遊馬「…………嫌だ」

さやか「!!」

遊馬「俺は目的があって、ここに来たんだ! その目的を果たせずにコソコソ隠れてられるかよ!」

さやか「目的?」

遊馬「俺の世界に魔女が現れた」

さやか「!?」

遊馬「俺達はその原因が知りたくて、ここにやってきた。そしたら、ベッドにほむらが寝かされていた。近くにはインキュベーターもいた」

さやか「……」

遊馬「ここがどこかは分からない。けど、ほむらがインキュベーターに捕まってるなら、助けねえと。ただ、黙って、隠れてられるかよ」

さやか「……あんたはさ。ほむらを助けたいの?」

遊馬「当たり前だ!!!」

さやか「…………」

遊馬「…………」

さやか「……………あんたは変わらないねえ」

遊馬「!?」

さやか「あんたにゃ、負けたわ。教えてあげるよ。この世界が何なのかを」

遊馬「さやか!」

さやか「まあ、なぎさが戻ってきたらね」


なぎさ「あなた達はあなた達の記憶を思い出しました」

遊戯「たしかに思い出した。けど、この世界が何なのか、アテムがここにいる理由、分からないことだらけだ」

なぎさ「あなた達は無関係だから、知らない方がいいのです」

杏子(あ)「そんな……こんな場所に連れてこられて、事情も説明されずに隠れてろだなんて」

なぎさ「勝手なことを言ってるのは重々承知なのです。けど、私の言うことを聞いてほしいのです」

遊戯「……なぎさちゃん」

遊戯「それは無理だ」

なぎさ「!?」

遊戯「僕はこの世界の外に来たのは誰かが僕に助けを求めてきたからだ。僕は何の事情も知らない。でも、この世界にその答えがある気がするんだ」

なぎさ「…………」

遊戯「それに僕達は無関係じゃない。僕……アテムと君は決闘(デュエル)をした。決闘(デュエル)を通じて、絆を深めた。無関係なんかじゃない」

なぎさ「……」

遊戯「といっても、決闘(デュエル)をしたのは僕じゃないんだけどね」

なぎさ「………」

なぎさ「……」

なぎさ「…」

なぎさ「分かりました。ついてきてください。さやか達と合流するのです」

遊戯「!!」


なぎさ「さやか!」

さやか「噂をすれば、ってやつね」

遊戯「遊馬君!」

遊馬「遊戯じゃん!」

小鳥「遊馬! 伝説の決闘者(デュエリスト)相手に失礼よ」

遊戯「あはは。気にしなくていいよ」

遊戯「それより、話してくれないか? この世界のこと、君達のことを」

さやか「……」

ほむらサイド

ほむら「あなたなら……何か知ってるんでしょ?」

真月「来ましたか、暁美さん。この時を待ってました」

ほむら「この時?」

真月「ええ。この時を」

ほむら「……」

真月「答えはこの世界にあります」

真月「この世界に違和感があるように人にも違和感がありませんか?」

ほむら「………ほぼ、全員に」

真月(そりゃ、そうだろうよ)

真月「その中で、特に違和感がある人は? あなたと知ってる記憶と食い違うような」

ほむら「…………1人、います」

杏子(き)「で、あたしに話ってなにさ」

ほむら「佐倉さんはこの世界に違和感を感じませんか?」

杏子(き)「違和感?」

ほむら「佐倉さんはどうして、見滝原に来たんですか?」

杏子(き)「どうしてって、風見野の方が一段落したから、難儀してるって言う、マミの手伝いに来たんじゃねえか」

ほむら「今は……?」

杏子(き)「さやかんとこに居候だよ」

ほむら「見滝原中には?」

杏子(き)「あんたより前に転校してきたんだよ」

ほむら「………」

杏子(き)「ったく。何なんだよ、さっきから」

パクッパクッ

杏子(き)「ここがどうにかなっちまったのか?」

ほむら「何で、佐倉さんに最初に相談したのかはあなたが私の中のあなたと比べて、一番、変だから」

杏子(き)「もしかしてさ。馬鹿にしてんの?」

ほむら「ち、違います」

ほむら「最近、風見野には?」

杏子「行ってねえよ。別段、用事もないしね」モグモグ

ほむら「…………」



真月「……」



ほむら「ねえ、佐倉さん。これから風見野に行きませんか?」

杏子「はあ!? 何しに?」

ほむら「お願いします」

杏子「………ちっ」スタスタ

ほむら「………」

杏子(き)「風見野にさ。あたしが通ってたうまいラーメン屋があるんだ。そこでラーメン、奢ってよ」

ほむら「あっ………はい!」



真月「………」



ほむら「……」

杏子(き)「次が風見野だ」

ほむら「はい」

『次は見滝原……』

ほむら・杏子(き)「「!?」」

杏子(き)「どういうことだ!?」

ほむら「………分かりません。とにかく、1度、降りましょう」

バス停

ほむら「さっきのバスを間違えた可能性もあります。もう一度、乗りましょう。今度は間違えないように」

遊馬サイド

遊馬「………」タッタッタッ

小鳥「待って、遊馬!」タッタッタッ

回想

さやか『ざっと、話すとこんな感じね』

遊馬『そんな……嘘だろ……あいつが……』

さやか『これは事実だからね。……あたしだって、いい気分じゃないけどさ』

遊馬『……』

なぎさ『彼女はここまで頑張ってきたのです。最後は安らかに導いてあげたいのです』

遊馬『………』

小鳥『遊馬……』

遊馬『俺は……』

遊馬『---そんなの、認めない』

さやか・なぎさ『『!?』』

遊馬『絶対に阻止してやる』

さやか『残念だけど、手遅れだよ』

遊馬『そんなことはない。仮にそうでも、俺は諦めねえ』

さやか『あんた……』

遊馬『かっとビングだ、俺!』タッタッタッ

小鳥『あ、遊馬!』タッタッタッ

なぎさ『待ってください!』

さやか『待って、なぎさ。あんたは戻って』

なぎさ『でも……』

さやか『これ以上、長引くと、勘づかれるかもしれない』

なぎさ『………分かりましたなのです』

遊戯『……聞かせてくれないか、美樹さん』

さやか『?』

遊戯『暁美ほむらのことをさ』

回想終了

アストラル「どうする気だ、遊馬。君が行ったところで、何も変わらないかもしれないぞ」

遊馬「だからって、ほっとけるかよ!」タッタッタッ

小鳥「遊馬……はあはあ……そんなことより……」

遊馬「どうした、小鳥!」

小鳥「どこに……走ってるの?」

遊馬「あっ……」

小鳥「当てもなく、走り出したのね」

アストラル「君らしいな」

遊馬「うるせえ! ……とにかく、あいつを捜さないと……」

???「ククク。お前らは誰をお捜しかな」

遊馬「おまえは!?」

闇マリク「ククク」

遊馬「何者だ!」

闇マリク「俺が何者かなんか、死に逝く貴様には関係のないことだ。グフフ」

遊馬「なんだと!」

闇マリク「貴様を暁美ほむらのところに行かせるわけにはいかないんでね。。悪いが貴様にはここで闇に葬らせてもらうぜ」

遊馬「おまえ……ほむらを知ってるのか!?」

闇マリク「ん? ああ。まあ、俺自身はそいつには興味はないがな」

遊馬「てめえ! 目的はなんだ!」

闇マリク「だから、言ってるだろう。死に逝く貴様には関係のないことだとな」

アストラル「遊馬、気をつけろ。奴は今まで戦ってきたどの相手よりも邪悪で強大な力を感じる」

遊馬「……分かってるさ」

マリク(遊戯との戦いの前哨戦にこいつを闇に葬ってやるよ)

遊馬・マリク「「決闘(デュエル)!!」」


闇マリク「先攻はもらうぜ。ドロー」

闇マリク「俺はニュードリュアを守備表示。カードを1枚、伏せて、ターンエンドだ」

アストラル「あのモンスター……何かあるぞ」

遊馬「分かってる。だが、今は一刻も早く、ほむらのとこに行かねえと。俺のターン! 俺は『トイナイト』を特殊召喚! 相手フィールド上のモンスターの数が自分フィールド上のモンスターの数より多い場合、このカードは手札から特殊召喚できる。さらにこのカードが召喚・特殊召喚に成功した時、手札から『トイナイト』1体を特殊召喚できる!」

トイナイト×2

遊馬「俺はレベル4のモンスター2体でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 現れろ、No.39希望皇ホープ!」

ATK2500

闇マリク「ほほう。それが噂に聞くエクシーズ召喚かあ」

遊馬「俺は希望皇ホープでニュードリアを攻撃!」

アストラル「待て、遊馬! 迂闊な攻撃は危険だ!」

遊馬「ホープ・剣・スラッシュ!」

闇マリク「かかったなぁ!」

遊馬「!?」

闇マリク「ニュードリアの効果! ニュードリアは戦闘で破壊された時、相手モンスターを1枚、破壊する。俺が選択するのは希望皇ホープ!!」

遊馬「ホープ!」

闇マリク「ぐはははははは。貴様のエースも不様にやられちまったなぁ?」

遊馬「……俺は永続魔法『炎の護封剣』を発動し、カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

闇マリク LP4000 モンスター1 魔法・罠1 手札4

遊馬 LP4000 モンスター0 魔法・罠2枚 手札2

闇マリク「俺のターン」

闇マリク「ギル・ガースを召喚! バトルだ!」

遊馬「残念だが、攻撃はできない」

闇マリク「なにっ!?」

遊馬「炎の護封剣は自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、相手フィールド上のモンスターは攻撃宣言できない」

闇マリク「ちっ。なら、俺はターンエン……」

遊馬「このエンドフェイズ時にリバースカード発動! 罠カード『エクシーズリボーン』! 自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して発動! 俺はホープを選択! 選択したモンスターを特殊召喚し、このカードを下に重ねてエクシーズ素材とする!」

遊馬「ホープが特殊召喚されたことで炎の護封剣は破壊される」

闇マリク「ちっ。ごちゃごちゃとうぜえ野郎だ。ターンエンド」

遊馬「俺のターン! 俺はホープでギル・ガースを攻撃!」

マリク「俺はリバースカードを発動。罠カード『悪夢の魔鏡』」

遊馬「!?」

マリク「相手モンスターの攻撃宣言時に手札を1枚捨てて発動する事ができる」

ラーの翼神竜

闇マリク「相手モンスター1体の攻撃を無効にし、相手プレイヤーに1000ポイントダメージを与える」

遊馬「うわああああああああああああ!!!!!!!」

LP4000→3000

アストラル「遊馬!?」

小鳥「身体が!?」

遊馬「き、消えている……?」

闇マリク「ああ。言い忘れたことがあったな。この決闘(デュエル)には特別な趣向が凝らされていてな。ダメージを受ける度に貴様の身体は闇に消えていくぜ」

遊馬「……」

闇マリク「どうしたあ? さっさと、俺を倒さないと、大切な暁美ほむらちゃんがどうなっちまうかなあ?」

遊馬「てめえ……」

マリク LP4000 モンスター1 魔法・罠0 手札4

遊馬 LP4000 モンスター1 魔法・罠0枚 手札3



ほむらサイド

ほむら「あのバスですね」

杏子(き)「ああ」



ほむら「……」

杏子(き)「………次だ」

『次は見滝原……』

杏子(き)「!? おい!」

バンッ!!!

杏子(き)「これはどういうことだ!」



ほむら「今度は歩いてみましょう」

杏子(き)「ああ」



杏子(き)「おかしい。風見野まで、こんなに遠かったか?」

ほむら「どこかで道を間違った……?」



真月「……」

獏良「……ほむらは順調か?」

真月「まあ、任せな」

獏良「貴様が暁美ほむらを魔女だと気づかせ、俺がその瞬間にまどかを連れていき、自分の役割を思い出させる。マリクとミスターTはイレギュラーの排除。ククク。てめえも随分、頭がまわるじゃねえか」

真月「お褒めにあずかり、光栄だが、ちゃんと、仕事はしてくれよ」

獏良「くくく。ああ」



ほむら「真月……」

真月「やあ、暁美さん。どうでしたか? 何か思い出しましたか?」

ほむら「ええ。………私はこの空間を知っている。魔女よ」

真月「魔女……」

ほむら「何者かが私達を偽りの見滝原に閉じこめている。こんな芸当ができるのは魔女しかいないわ」

真月「たしかに。ということはこの中に魔女が?」

ほむら「………私の記憶が正しければ、あなたは私の敵だったはずよ。真月零。……いや、ベクター」

真月「……」

ほむら「……」

真月「……たしかに、あの時は敵でしたね。だけど、僕は改心したんですよ」

ほむら「信じられると思ってるの? 騙し討ちはあなたの得意な戦術のはずよ」

真月「やれやれ。信用ないなあ」

ほむら「当然よ。この偽りの見滝原もあなたが仕組んだことじゃないの?」

真月「ククク。僕にはそんな力、ありませんよ」

真月「それにそんなことをして、何になるんですか?」

ほむら「!?」

真月「僕も九十九遊馬に感化されて、改心したんですよ」

ほむら「九十九遊馬……」

真月「あなたも知ってるでしょう。彼の良さは」

ほむら「………」

ほむら「……そうね。疑って、悪かったわ。今のところは信用してあげるわ」

真月「手厳しいですね」

ほむら「それじゃ」

真月「どこに行くつもりですか?」

ほむら「あなたには関係ないわ」

真月「べべですか?」

ほむら「……」

真月「図星ですか」

ほむら「……」スタスタ

真月「しかし、魔女も可哀想だと思いませんか?」

ほむら「………?」クルッ

真月「絶望に堕ちる苦しさはいかほどなんでしょうか」

ほむら「…………知りたくもないわ」

真月「可哀想だとは思いませんか?」

ほむら「……………」

真月「もし、何かあれば、また、来てください。僕が力になりますよ」

ほむら「…………」スタスタ

遊馬サイド

マリク LP4000 モンスター1 魔法・罠0 手札4

遊馬 LP3000 モンスター1 魔法・罠0枚 手札3

遊馬「………」

闇マリク「情けねえな。恐怖で声も出ねえか」

遊馬「………ふざけんなよ」

闇マリク「ああ?」

遊馬「ふざけんな! これじゃ、どちらかが消えちまうじゃねえか!」

闇マリク「ああ。まあ、もっとも、死ぬのは貴様だがな」

遊馬「……くそっ」

アストラル「遊馬。ダブルアップ・チャンスだ」

遊馬「………たしかに、このカードを使えば、あいつを倒せはしないが大ダメージを与えることはできる。だけど、それじゃ、あいつは……」

闇マリク「ククク」

遊馬「あいつは敵かもしれない。だけど、あいつを……決闘(デュエル)で葬るのは正しいのかな」

アストラル「………君は相変わらずだな」

闇マリク「どうした? まだ、何かあるのか?」

遊馬「………俺はカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

マリク LP4000 モンスター1 魔法・罠0 手札4

遊馬 LP3000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札1

遊馬「俺は認めねえ。こんな決闘(デュエル)は絶対に!」

闇マリク「そうかい。だが、それじゃ、俺は倒せないぜ」

遊馬「お前がこの決闘(デュエル)を止めるまで、何度でも、お前の攻撃を耐え抜いてやる」

闇マリク「ほほう。この俺を相手に、ねえ。面白いことを言うじゃないか。だが、それじゃ、暁美ほむらを助けにいけないぜ」

遊馬「くっ……」

闇マリク「だが、貴様が面白い趣向を用意してくれるなら、俺も用意しねえとな」

千年ロッド『キラーン』

遊馬「? 今、何をしたんだ!」

闇マリク「すぐに、分かる。ククク」

マリク LP4000 モンスター1 魔法・罠0 手札4

遊馬 LP3000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札1

ほむらサイド

マミホーム

まどか「とっても、美味しいです!」

マミ「ありがとう」

ほむら「………」



真月『絶望に堕ちる苦しさはいかほどなんでしょうかねえ』



ほむら(知ったことではないわ)

ほむら「ねえ、巴さん」


十代サイド

ミスターT「うわああああああ!」

プシュウウウ

凌牙「この程度か」

璃緒「口ほどにもありませんわ」

十代「助かったぜ」

凌牙「だが、これはどういうことだ?」

龍可「私達、この空間に閉じ込められているの?」

凌牙「なに?」

璃緒「どういうことですの?」

ほむらサイド

マミ「同じ条件なら、私に勝てる?」

ほむら「根比べなら、負けないわ!」



遊馬サイド

マリク LP4000 モンスター1 魔法・罠0 手札4

遊馬 LP3000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札1

小鳥「きゃああああああ!!!」

アストラル「これは!?」

遊馬「小鳥!?  アストラル!? 身体が……てめえ!!! 小鳥に何をしたんだ!」

闇マリク「お前、1人で闇に消えちまうのは寂しいだろうからなあ。お仲間も一緒にいかせてやろうかと思っただけよお」

遊馬「小鳥やアストラルは関係ないだろ!」

闇マリク「どのみち、てめえが負けたら、その女やその全裸野郎も消されちまうんだ」

遊馬「てめえ!」

小鳥「遊馬」

遊馬「小鳥?」

アストラル「私達は平気だ」

遊馬「けど……」

小鳥「アストラルは遊馬と一緒に戦えるけど……私は一緒に決闘(デュエル)はできない。でも、私は遊馬の足を引っ張りたくない。私のことは気にしなくていいから、遊馬は遊馬の意志に従って」

遊馬「…………分かった」

アストラル「遊馬」

遊馬「………アストラル。俺達はあいつの猛攻を耐えきれるかな」

アストラル「耐えきれるさ。君と私なら」

遊馬「……ああ! さあ、かかって来い!」

闇マリク「威勢はいいようだが、肝心の暁美ほむらはどうするのかねえ」

遊馬「くっ……」

闇マリク「俺のターン! 俺は魔法カード『死者蘇生』を発動」

闇マリク「墓地より、現れろ、ラーの翼神竜!」

ラーの翼神竜 ATK0

アストラル「なんだ、このカードは!?」

小鳥「攻撃力0……?」

遊馬「だが、とてつもないオーラを感じる……」

マリク LP4000 モンスター2 魔法・罠0 手札4

遊馬 LP3000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札1

今回はここまでです

次回は水曜日

アストラル「………あのカードは……」

遊馬「どうした、アストラル」

アストラル「思い出したぞ、遊馬。あれは3幻神の1枚。ラーの翼神竜だ」

遊馬「3幻神?」

アストラル「オシリスの天空竜、オベリスクの巨神兵、そして、ラーの翼神竜。この3枚だ。その中でも、ラーの翼神竜は最高ランクに位置する」

遊馬「最高ランク!?」

アストラル「だが、3幻神のカードは昔になくなったはずだ」

闇マリク「ラーには3つの恐ろしい効果がある」

遊馬「恐ろしい効果だと?」

マリク「1000ライフポイントを払うことで、相手フィールド上に存在するモンスターを耐性を無視して破壊する」

遊馬「なにっ!?」

LP4000→3000

闇マリク「対象はホープだ。ゴッド・フェニックス!!!」

3人「「「うわああああああ!!!!!」」」

マリク LP3000 モンスター2 魔法・罠0 手札4

遊馬 LP3000 モンスター0 魔法・罠2枚 手札1



ほむらサイド

マミ「どうして、べべを襲ったの?」

ほむら「あいつは魔女よ! 私達の敵なのよ!

マミ「魔女なんて、知らないわ。私達の敵は魔獣よ」

ほむら「くっ………!?」

マミ「あれ……? じゃあ、ナイトメアって……」



遊馬サイド

マリク LP3000 モンスター2 魔法・罠0 手札4

遊馬 LP3000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札1

遊馬「はあはあ………平気か、アストラル」

アストラル「ああ……」

闇マリク「安心するには早いぜ。ギル・ガースでダイレクトアタック!」

ATK1800

遊馬「!?」

ズバシャアアアアアア!!!

遊馬「うわああああああ!!!!」

LP3000→1200

小鳥「きゃああああああ! 身体が……」

遊馬「はあはあ……小鳥………」

闇マリク「ククク。どうだ? 貴様がさっき、魔法カードを使ってれば、そんなダメージは喰らわなかったかもなあ。

遊馬「……ふざけんな……こんなことして、楽しいのか?」

闇マリク「ああ。貴様の怒り、苦痛に満ちた表情。全てが楽しいねえ。ふふふ」

遊馬「おまえ……!!」

小鳥「はあはあ……」

アストラル「遊馬! 我々はともかく、小鳥はこの決闘(デュエル)には耐えられない!」

遊馬「………ちくしょう!!!」

闇マリク「あはははは。いいねえ、その表情。俺はカードを2枚、伏せて、ターンエンドだ。エンドフェイズ時にラーは墓地に戻る」

遊馬(どうすりゃ、いいんだ。こいつを倒さなくちゃ、小鳥やほむらが……けど、こいつを倒すことは……)

???「遊馬!」

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札2

遊馬 LP1200 モンスター0 魔法・罠2枚 手札1



さやかサイド

さやか「あちゃー。絶好調のマミさん相手に何やってんだか」

遊戯「どうするの?」

さやか「助けるしかないでしょ。べべとあんた達はマミさんを頼んだ」



さやか「ったく。絶好調のマミさんを相手に真っ向から喧嘩売るなんて、自信過剰なんだか馬鹿なんだか」

ほむら「巴マミとの衝突は仕方なかった。私が狙ったのは、彼女じゃなくて」

さやか「ベベ、でしょ? あの子が昔、魔女だったってだけで標的にするなんて、先走るにも程があるよ」

さやか「でもさ、べべが昔、魔女に似てるからって、単純すぎない?」

ほむら「…………あなた、覚えてるの?」

さやか「それがあたしの役目だからね。変だと思わなかったの? 見滝原市まるごと再現するほどでっかい結界を張った魔女が、ほかの人間を襲って殺したりもせず、ただあたし達を閉じ込めただけで、あとは何もしないなんて。あんたが覚えてるお菓子の魔女は、そんな奇妙なことやる奴じゃなかったでしょ?」

さやか「この魔女の結界は、エサ集めのための罠じゃない。結界をコントロールしてる魔女の目的は、現状を維持すること」

ほむら「あなた、本気で言ってるの? この世界はおかしすぎるわ」

さやか「………まあ、なんつうの? 綺麗な水に墨汁やらなにやらを入れた状態って、やつ?」

ほむら「私に訊かれても……」

さやか「まあ、その話は置いておいて」

ほむら「置いてはおけないわ!」

さやか「うるさーい。この結界を作った魔女を突き止めて、それであんたはどうするつもり?」

ほむら「強引に話を進めるのね。そんなこと、当然……」

さやか「始末するの? ただ魔女だからって理由で?」

ほむら「何が言いたいの?」

さやか「ねぇ、これってそんなに悪いことなの? 誰とも争わず、みんなで力を合わせて生きていく。それを祈った心は、裁かれなきゃならないほど、罪深いものなの?」

ほむら「あなた、魔女の肩を持つつもり?」

さやか「あたしたちが行き着く果ての姿だもの、同情だってしたくなるわよ」

ほむら「私もついさっき、一番肝心なことを思い出したわ。巴マミが思い出した記憶は、魔女ではなく魔獣との戦い。佐倉杏子が魔女の結界という可能性を推理しなかったのも、魔女のことを忘れてたからじゃない。二人は、魔女なんて存在は知らないんだわ。当然よ。もうこの宇宙には、魔女なんて存在しない。すべての魔法少女の魂は、魔女になる前にに円環の理に回収される。そうなるように、あの子が世界をつくりかえた。彼女自身をランクアップしてね」

さやか「そっか……あんたは覚えてるんだっけね」

ほむら「そうよ。覚えているのはただ一人、私だけだったはず。ここにはそもそもあり得ないはずの存在が…………たくさん、ありすぎるわOrz」

さやか(否定はできないわ)

ほむら「……とりあえず、この結界を作った魔女。魔女の姿のままのベベ。そして魔女のことを知っている、あなた」

さやか(頑張るねー。さすがのメンタルだわ)

ほむら「あなたは何者? 本当に、美樹さやかなの?」

さやか「ご挨拶だねぇ。あたしはあんたが知ってる通りのあたしだよ。転校生?」

遊馬サイド

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札2

遊馬 LP1200 モンスター0 魔法・罠2枚 手札1

???「遊馬!」

遊馬「おまえは……シャーク!」

???「ご無事かしら?」

小鳥「璃緒さん!」

凌牙「こんな相手に何をしてやがる」

遊馬「………思い出したのか……」

凌牙「ああ。だが、今はそんなことはどうでもいい。遊馬。その決闘(デュエル)は俺が引き継ぐぜ」

遊馬「なに!?」

凌牙「お前じゃ、あんなやつでも、決闘(デュエル)で人を消滅させるなんて、できないだろ」

遊馬「……」

闇マリク「俺はどちらでもかまわないぞ。どっちにしても、結末は変わらねえ」

遊馬「……………結末」


『魔法少女の行き着く先は魔女』


闇マリク「貴様らが闇に葬られるのはなあ」

凌牙「言うじゃねえか」

遊馬「………どいてくれ、シャーク」

凌牙「遊馬?」

遊馬「俺はこの決闘(デュエル)、逃げない」

凌牙「だが、このままじゃ……」

遊馬「分かってる。あいつか俺達。そのどちらかが闇に葬られることになることは。おい、あんた!」

闇マリク「ああ?」

遊馬「この決闘(デュエル)……おまえだけは消えるペナルティをなしにしてほしい」

闇マリク「なに!?」

凌牙「おまえ……」

闇マリク「一方的に俺から虐殺されるってか。とうとう、頭がイカれちまったか?」

遊馬「今のままじゃ、俺はおまえを攻撃できない。まあ、お前がそうしなきゃ、俺に勝てないって、言うなら、俺は構わないがな」

闇マリク「………ククク。いいぜ。その挑発、受け取ってやるよ」

シュウウウ

小鳥「あいつの身体が戻っていく……」

遊馬「これで全力でおまえをぶっ潰せる」

闇マリク「ククク。楽しみにしてるぜ」

遊馬「決闘(デュエル)を続行する前にあんたの名を聞かせてくれ」

闇マリク「マリクとでも、呼ぶがいい」

遊馬「いくぜ、マリク! 決闘(デュエル)続行! 俺のターン! 俺は持てる力でおまえを倒す。俺はドドドウォーリアを召喚! このカードはリリースなしで召喚できる。ただし、この方法で召喚したこのカードの元々の攻撃力は1800になる」

遊馬「俺はターンエンドだ」

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札2

遊馬 LP1200 モンスター1 魔法・罠2枚 手札1

闇マリク「威勢のいいことを言ってたわりには消極的じゃねえか」

遊馬「……」

闇マリク「俺のターン! 俺は魔法カード『魔法石の採掘』を発動」

闇マリク「こいつは手札を2枚捨て、自分の墓地の魔法カード1枚を選択して、そのカードを手札に加える。俺が選択するのは死者蘇生」

遊馬「死者蘇生!?」

アストラル「来るぞ、遊馬!」

マリク「俺は死者蘇生を発動! 墓地のラーの翼神竜を特殊召喚!」

遊馬「また、あいつが……」

マリク「ラーの効果!」

遊馬「また、俺のカードを破壊する気か!?」

マリク「俺は自分のライフを1にする」

LP3000→1



凌牙「自分のライフを1にするだと!?」

小鳥「一体、狙いは……」



闇マリク「俺が支払ったライフがラーの攻撃力に加わる」

ATK0→2999

遊馬「なに!?」

闇マリク「バトルだ! ドドドウォーリアを攻撃!」

ATK2999 ATK1800

遊馬「うわああああああ!!!」

LP1200→1

凌牙「遊馬! アストラル! 小鳥!」

闇マリク「これで貴様は終わりだ! ギル・ガースでダイレクト!」

凌牙「くっ……」

遊馬『反撃したいが、身体が……』

凌牙「任せろ、遊馬! 俺は手札から虹クリボーの効果発動! 相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。この効果でこのカードを装備しているモンスターは攻撃できない。俺はギルガースを選択する」

闇マリク「なに!?」

凌牙「ライフは互角。次のドロー次第では……」

闇マリク「リバースカード発動! 速攻魔法『融合解除』!」

凌牙「融合解除だと!?」

闇マリク「ラーの効果でプレイヤーとラーを融合されている。それを戻したのさ」

LP1→3000

闇マリク「残念だったな。貴様らの僅かな希望をなくしちまってな。ククク」

凌牙「くっ……」

闇マリク「くはははは。どうだ? 目ん玉しかなくなっちまった気分はよお?」

凌牙「てめえ……遊馬達を元に戻しやがれ」

闇マリク「ククク。このゲームを受けるといったのはてめえらだぜ」

凌牙「ちっ」

遊馬『シャーク』

凌牙「遊馬」

遊馬『頼む。俺の代わりに……』

凌牙「あいつと戦えってことだな?」

遊馬『違う。俺の手と足の代わりになってくれ』

凌牙「なに?」

遊馬『あいつは……俺が倒したいんだ』

凌牙「……仕方がねえな」

闇マリク「さあ、お前らのターンだぜ」

凌牙「俺のターン」

凌牙(ここはライフを回復して、遊馬達を元に戻さしたいが……)

凌牙「カードカー・Dを召喚。カードカー・Dの効果! このカードをリリースしデッキからカードを2枚ドローし、このターンのエンドフェイズになる」

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠1 手札0

遊馬 LP1 モンスター0 魔法・罠3枚 手札2

闇マリク「ククク。俺のターン! このドローがモンスターなら、俺の勝ちだな」

凌牙「それがモンスターならな」

闇マリク「ドロー」

ほむらサイド

ほむら「……」

真月「どうでしたか、暁美さん」

ほむら「……謎は深まるばかりね。美樹さやかは何かを知ってるみたいだったけど」

真月(美樹さやか、ねえ。大して、頭が良さそうには見えないが……警戒はしておくか?)

ほむら(魔女になる苦しみ。あのさやかなら、何か、知ってたのかしら?)

ほむら「真月零」

真月「?」

ほむら「あなたはどうして、この世界に?」

真月「もちろん、あなたを助けるためですよ」

ほむら「私を? 他の人達は?」

真月「もちろん、助けますよ」

ほむら「そう。自分の意志で?」

真月「ええ」

ほむら(私達の記憶は魔女により、別の記憶を植えつけられていた。けど、真月はまるで、すべてを知っているかのような、口っぷりだった。なのに、真月は……)

ほむら「……1つ、聞いていいかしら?」

真月「どうぞ」

ほむら「あなたは全てを知っているような口振りだった」

真月「……」

ほむら「にも関わらず、私達を助ける素振りも見せない。まるで、誰かが……いえ。私が気付くのを待っていたかのように感じられた」

真月「……」

ほむら「あなた……本当に味方なの?」

真月「………」

ほむら「………」

真月「仮に敵だとしたら、どうする気ですか?」

ほむら「!? やっぱり、あなた――――」

真月「で、どうする気ですか?」

ほむら「……私の敵になるなら、容赦はしないわ」カチャッ

真月「戦いますか、この僕と」

???「ほむらちゃーん」

ほむら「!?」

真月「また、会いましょう。暁美さん」シュンッ

ほむら「しまっ……」

真月「……」スタッ

獏良「よお」

真月「てめえは……」

獏良「ずいぶん、仕事熱心に働くじゃねえか」

真月「そりゃ、どうも。てめえはどうなんだ?」

獏良「あのインキュベーターのガードが固くてな」

真月「なるほど。まあ、仕方がないな」

獏良「現状、インキュベーターを出し抜くのは厳しいが、どうするか」

真月「作戦変更だ。おそらく、あいつはまどかに助けは求めないだろう」

獏良「根拠はなんだ?」

真月「さっきの会話で思い出したがあいつのまどかへの想いは俺達の想像を遥かに凌駕する。おそらく、奴を苦しめても、俺らの狙いに気づけば、喜んで、魔女になるだろう」

獏良「じゃあ、どうすんだよ」

真月「ククク。簡単なことだ。ほむらの弱点をつけばいい」

獏良「……なるほどなあ。貴様も相当なやつだぜ」

真月「おまえもな」

十代サイド

十代「凌牙達は平気かな」

遊星「2人とも、かなりの決闘者(デュエリスト)だ。そんな簡単には負けはしない。それより、俺達は暁美ほむらを捜さなくては」

龍可「それは分かってるけど、どこにいるのか、皆目検討もつかないわ」

レイ「無駄に広いもんね」

???「あなた達は……」

???「十代君! 遊星君!」

遊星「あなたは!?」

十代「遊戯さん!」

遊戯「皆、無事だったんだね」

遊星「遊戯さんも記憶が戻ったんですね」

遊戯「うん。十代君達も思い出したみたいだね」

マミ「感動の再会のところ、悪いのだけど……」

十代「あんたは?」

マミ「私は巴マミ。あなたは遊城十代君ね」

十代「俺を知ってるのか?」

マミ「ええ。こうして、会うのは初めてだけど」

なぎさ「なぜか、十代は偽りの記憶を植えつけることができなかったのです」

十代「あれ? あんたは?」

なぎさ「私は百江なぎさなのです」

十代「なぎさか。よろしくな」

遊星「訊きたいことがある」

なぎさ「なんなのですか?」

遊星「俺に植えつけた偽りの記憶にも、あんたはいなかった。なぎさは何者なんだ?」

なぎさ「なぎさはなぎさなのです」

遊星「いや、俺が訊きたいのは……」

マミ「なぎさちゃんはベベなのよ」

遊星「ベベだと?」

龍可「あの人形みたいな……」

遊星「だが、どうして、あんな姿で……」

なぎさ「お話するのです。ここは魔女の結界の中なのです」

十代「魔女? それはおかしい。この世界は魔女がいない世界だったはずだ」

なぎさ「それには事情があるのです。実は……」

ほむらサイド

まどか「1人ぼっちになったら、駄目だよ、ほむらちゃん」

ほむら「……」

まどか「ほむらちゃんには私やさやかちゃん、杏子(き)ちゃんにマミさん。遊星君や遊馬君とか、たくさん、たくさん、いるんだよ」

ほむら(前半はともかく、後半は知らないわ、まどか)

遊馬サイド

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠1 手札0

遊馬 LP1 モンスター0 魔法・罠3枚 手札2

闇マリク「……」

凌牙「モンスターは引けたか?」

闇マリク「チッ。ターンエンドだ」

凌牙(まだ、こっちにも、運はあるらしいな。だが、劣勢には変わらない)

凌牙「俺のターン!」

遊馬『シャーク!』

凌牙「分かってるさ。俺は魔法カード『死者蘇生』」

闇マリク「死者蘇生!?」

凌牙「死者蘇生はお前だけの専売特許じゃねえ。俺はNo.39希望皇ホープを墓地より特殊召喚!」

ATK2500

凌牙・遊馬「『さらに俺は手札から、魔法カード『RUM-アストラル・フォース』を発動! 自分フィールド上のランクが一番高いエクシーズモンスター1体を選択して発動。選択したモンスターと同じ種族・属性でランクが2つ高いモンスター1体を、選択した自分のモンスターをオーバーレイユニットとして、エクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する!』」

凌牙・遊馬「『現れろ、No.39! 人が希望を越え、夢を抱くとき、遥かなる彼方に、新たな未来が現れる! 限界を超え、その手につかめ! 希望皇ビヨンド・ザ・ホープ!』」

ATK3000



璃緒「凌牙が決闘(デュエル)をしてるのに、まるで、遊馬が決闘(デュエル)をしてるみたい。それだけ、あの2人、息が合ってるのね」

小鳥『遊馬……』

闇マリク「攻撃力3000ねえ。だが、それじゃあ。俺のライフは0にはできねえぜ」

凌牙・遊馬「『このカードがエクシーズ召喚に成功した時、相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力は0になる!』」

ATK1800→0

闇マリク「なに!?」

凌牙・遊馬「『俺達の勝ちだ! ビヨンド・ザ・ホープでギル・ガースに攻撃! ホープ剣・ビヨンド・スラッシュ!!!』」

ドガシャアアアアアアアン!!!!

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠1 手札1

遊馬 LP1 モンスター1 魔法・罠3枚 手札1

遊戯サイド

遊星「なるほど。事情は分かった」

なぎさ「あなた達はどうして、ここに来たかは知りません。けど、目的は同じはずなのです。なぎさ達に力を貸して下さいなのです」ペコリ

遊戯「顔をあげて、なぎさちゃん」

十代「力を貸すのは当たり前だろ。俺達は仲間なんだから」

なぎさ「仲間?」

遊星「ああ。形はどうあれ、俺達は共に戦い、心を通わせた。例え、それが偽りの世界の中でも」

なぎさ「皆さん……」

さやか「あー、いい雰囲気なところ、悪いんだけどさ」

全員「さやか(美樹さん)!?」

なぎさ「まったくなのです。少しは空気を読むのです」

さやか「うるさい」

さやか「問題が発生したんだわ」

遊星「問題?」

さやか「真月零」

十代「真月? そういや、遊馬と一緒にいたやつか」

遊戯「そういえば、遊馬君は?」

さやか「さあ? まあ、あいつのことだから、無事ではいるだろうけど」

十代「その真月がどうしたんだよ」

さやか「裏でコソコソと何かをやってるみたい」

遊戯「裏で?」

十代「あいつも遊馬の仲間何だろ? なら、遊馬のために裏で何かをやってるんじゃないか?」

さやか「あいつには痛い目に合わされたことがあるからね。いまいち、信用できない」

アテム『相棒』

遊戯『どうしたの、アテム』

アテム『獏良の姿が見えないぜ』

遊戯「あっ……獏良君は?」

杏子(あ)「そういえば、姿が見えないわね」

アテム『相棒。これは俺の推測だが、俺が復活していることはつまり……』

遊戯『獏良君の闇の人格も……!!!』

杏子(あ)「どうしたの、遊戯」

遊戯「杏子(あ)。皆。僕の話を聞いてほしいんだ」

今回はここまでです

次回は土曜日

さやか「なるほどね。獏良の闇の人格が復活している可能性があると」

遊星「今まで、姿が見えない以上、その可能性は高いな」

十代「………遊星。さっき、現れたミスターTがいただろ?」

遊星「ああ」

さやか「あのグラサンしたやつね」

十代「あいつも、かつて、俺が倒したんだ」

遊星「なに!?」

遊戯「それは本当なの?」

十代「ええ、遊戯さん」

アテム『相棒。これは……』

マミ「まるで、過去に戦った敵が蘇ってきたみたいね」

なぎさ「わけがわからないのです。ここは魔女の結界の中。あなた達の昔の敵を復活させられはしないのです」

遊星「………いや。そうとも、言い切れない」

なぎさ「えっ?」

遊星「そんなことができるとしたら……」

さやか「………インキュベーター」

遊馬サイド

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠1 手札1

遊馬 LP1 モンスター1 魔法・罠3枚 手札1

遊馬『やったか!?』

闇マリク「……」

LP3000

ギル・ガース 守備表示

凌牙「ライフが減ってないだと?」

アストラル『ギル・ガースもフィールドに残っている』

闇マリク「貴様の攻撃の時に罠カード『モンスターレリーフ』を発動していた。このカードは相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができ、自分フィールド上に存在するモンスター1体を手札に戻し、その後手札からレベル4モンスター1体を特殊召喚する。俺はこの効果でギル・ガースを手札に戻し、守備表示で特殊召喚したのさ」

凌牙「ちっ。ビヨンド・ザ・ホープでギル・ガースに攻撃!」

凌牙「ターンエンドだ」

マリク LP3000 モンスター0 魔法・罠0 手札1

遊馬 LP1 モンスター1 魔法・罠2枚 手札1

闇マリク「俺のターン。さっきのは危なかったぜ。ククク」

凌牙「ちっ」

闇マリク「俺は魔法カード『強欲な壺』を発動。デッキよりカードを2枚、ドローする」

闇マリク「俺はカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

凌牙・遊馬「『俺のターン!』」

凌牙・遊馬「『ビヨンド・ザ・ホープの攻撃! 今度こそ、終わりだ!』」

闇マリク「リバースカード発動。永続罠『メタル・リフレクト・スライム』」

DEF3000

遊馬『守備力3000のモンスターだと!?』

闇マリク「こいつは発動後モンスターカードとなり、自分のモンスターカードゾーンに守備表示で特殊召喚するのさ」

凌牙「……ターンエンド」

闇マリク「しかし、貴様も往生際が悪い。いつまでも、しぶとく足掻いても、結果は変わらないぜ」

凌牙「……」

闇マリク「貴様らは闇に沈み、俺は新たな力、魔女の力とラーの力で遊戯を今度こそ、血祭りにあげてやる」

凌牙「魔女の力だと?」

闇マリク「この結界には円環の理がいるらしいじゃねえか。そいつを掌握できれば、魔女が現れるらしいじゃねえか。その魔女はどれも凶悪な力を持つものだそうだ」

凌牙「お前は魔女がどうやって、産まれるのか、知ってるのか?」

闇マリク「さあねえ。興味もねえ」

凌牙「魔女は元は魔法少女。つまり、人間だ。お前はそれを知ってるのか?」

闇マリク「だから、興味がねえよ。俺が興味があるのは魔女の力だけだ」

凌牙「貴様……」

闇マリク「だいたい、てめえらには関係ねえ話じゃねえか。魔女がどうだろうと。貴様らは俺に闇に葬られるだけなんだからよ」

凌牙「……」

闇マリク「しかし、魔法少女やお前らも憐れだとは思わないか?

凌牙「なに?」

闇マリク「貴様らも魔法少女も絶望の未来にただ、着き進んでるだけの憐れな蛆虫に過ぎないんだからな。クックックッ、アハハハハハ」

遊馬『………アストラル』

アストラル『気持ちは同じだ、遊馬』

小鳥『遊馬……あいつに思い知らせて。私達の未来を』

遊馬『ああ。いくぜ、アストラル』

ピカアアアアアアアアア!!!

闇マリク「なんだ、この光は!?」

凌牙「貴様の非情な言葉が厄介な奴を呼び起こしちまったぜ」

闇マリク「なに!?」

遊馬『俺たち2人でオーバーレイ・ネットワークを構築!』

アストラル『絆は進化する! より強く! より固く!」

遊馬・アストラル「「絆結ばれし時!力と心が一つとなり、光の奇跡と伝説が生まれる! エクシーズ・チェンジ! ZEXAL!」」

闇マリク「貴様ら……身体が……」

凌牙「やれやれ。おせえよ」

ZEXAL3「悪かったな、シャーク」

凌牙「ちゃんと、あいつをぶっ倒せよ」

ZEXAL3「任せろ。待ってろよ、小鳥」

小鳥『早く、あいつをぶっ飛ばして、遊馬! アストラル!

闇マリク「てめえら……」

ZEXAL3「マリク。ここからが本当の戦いだ!!!」

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札1

遊馬 LP1 モンスター1 魔法・罠2枚 手札2

遊戯サイド

遊戯「インキュベーターが絡んでるなら、奴の目的は……」

さやか「十中八九、まどかだろうね」

遊星「目的は俺達の世界に起きた異変を考えても……」

十代「魔女の復活か!!」

なぎさ「けど、それなら、過去の敵を連れてくる意味が分からないのです」

マミ「毒を以て毒を制す、かしらね」

遊星「邪魔な俺達を消すために、かつて、悪に堕ちた奴等を利用したんだろう」

十代「それは分かったが、俺達がすべきことは何なんだ?」

さやか「私達としては、ほむらを無事に円環の理に導きたいんだよね」

遊星「……………」

十代「どうした、遊星」

遊星「………さやか。ほむらについて、訊かせてくれないか?」

さやか「え? そんな時間は……」

遊星「頼む」

さやか「……ったく。仕方がないな」


遊馬サイド

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札1

ZEXAL3 LP1 モンスター1 魔法・罠2枚 手札2

闇マリク「俺のターン。俺はボーガニアンを守備表示で召喚」

闇マリク「こいつは俺のスタンバイフェイズ毎に相手ライフに600ポイントダメージを与える」

闇マリク「さらに装備魔法『黒いペンダント』をボーガニアンに装備。こいつは装備モンスターの攻撃力は500ポイントアップさせ、このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、相手ライフに500ポイントダメージを与える」



璃緒「そんな……」

凌牙「あのモンスターを破壊しても、しなくても、遊馬のライフは0になっちまうな」

璃緒「他人事みたいに……」

凌牙「あいつは俺達を倒した決闘者(デュエリスト)だ。こんなところで負けるかよ」



闇マリク「分かっただろう? お前らには希望もない絶望の闇しかないことが」

闇マリク「ターンエンドだ。さあ、カードを引きな。てめえのラストドローをな。ククク」

ZEXAL3「俺のターン! デュエリストはカードを導く! 我が身が放つ一点なる光を目指し、来たれ勝利と希望のカード! シャイニング・ドロー!!」

ZEXAL3「ガガガマジシャンを召喚! さらにカゲトカゲを特殊召喚! 俺はこの2体でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 現れろ、No.44 白天馬スカイ・ペガサス!!」

DEF 1600

闇マリク「そのカードじゃ、何の役にも立たねえぜ」

ZEXAL3「No.44 白天馬スカイ・ペガサスの効果! オーバーレイユニットを1つ取り除き、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。相手は1000ライフポイントを払う事でこのカードの効果を無効にできる。払わなかった場合、選択したモンスターを破壊する」

闇マリク「なに!?」

ZEXAL3「さあ、どうするんだ?」

闇マリク「ちっ。ライフは支払うぜ」

LP3000→2000

闇マリク「うわああああ!!!」

ZEXAL3「どうだ!」

闇マリク「………ククク。最後の悪あがきか」

ZEXAL3「俺はビヨンド・ザ・ホープの効果! 1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動。自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して除外し、自分の墓地の「希望皇ホープ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。俺はNo.44 白天馬スカイ・ペガサスを除外し、現れろ、No.39希望皇ホープ!」

ATK2500

闇マリク「だが、その程度の攻撃力では……」

ZEXAL3「さらに俺は1250ライフポイント回復する」

LP1→1251

闇マリク「なにっ!?」

ぷしゅううう

小鳥「私の身体が……」

璃緒「ライフが回復したからですわ」

ZEXAL3「ホープでボーガニアンに攻撃!」

ドガシャアアアアアン!!!

闇マリク「ちっ。だが、黒いペンダンドの効果で500のダメージを受けな」

LP1251→751

ZEXAL3「俺はダメージ・メイジを特殊召喚。このカードは効果によって自分がダメージを受けた時にこのカードを手札から特殊召喚し、受けたダメージの数値分だけ自分のライフポイントを回復する」

LP751→1251

闇マリク「貴様……」

ZEXAL3「ターンエンドだ」

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札0

ZEXAL3 LP1251 モンスター3 魔法・罠2枚 手札0

闇マリク「俺のターン。俺は貴様のモンスター、ビヨンド・ザ・ホープと希望皇ホープをリリースし、溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムを特殊召喚」

ATK3000



小鳥「遊馬の場にモンスターを特殊召喚した!?」

凌牙「遊馬のホープ達を一気に除去したか」

璃緒「けど、こちらに攻撃力3000のモンスターがまだいますわ」



闇マリク「ラヴァ・ゴーレムは貴様のスタンバイフェイズ毎に、貴様は1000ポイントダメージを受けるんだよ」

ZEXAL3「なに!?」

闇マリク「俺はターンエンド」

ZEXAL3「俺のターン! シャイニング・ドロー!!!」

闇マリク「貴様のスタンバイフェイズ時に1000のダメージを受けな」

ZEXAL3「うわああああああああ!!!」

LP1251→251

小鳥「きゃあああああああ!!」

璃緒「身体が!?」

ZEXAL3「小鳥! 待ってろ。このターンで決着をつけてやる」」

闇マリク「おもしれえ。やってみな」

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札0

ZEXAL3 LP251 モンスター2 魔法・罠2枚 手札0

ほむらサイド

ほむら「ごめんなさい、まどか。まだ、私、確かめなきゃいけないことがあるの」

まどか「ほむらちゃん?」

タッタッタッ

まどか「どうしちゃったんだろう、ほむらちゃん」

QB「キュウ?」

遊馬サイド

マリク LP3000 モンスター1 魔法・罠2 手札0

ZEXAL3 LP251 モンスター2 魔法・罠2枚 手札0

ZEXAL3「罠カード発動! 『ガードロー』。自分フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体の表示形式は表側守備表示になり、その後、自分のデッキからカードを1枚ドローする」

ZEXAL3「俺はダメージメイジを選択」

ZEXAL3「さらに俺は魔法カード『ナンバーズ・イヴォケーション』を発動。自分フィールド上の魔法使い族モンスター1体をリリースして発動する。自分の墓地から「No.」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。俺はNo.39希望皇ホープを特殊召喚!」

闇マリク「だが、ホープでは俺は倒せないぜ」

ZEXAL3「俺はZW-阿修羅副腕の効果。このモンスターを、攻撃力1000ポイントアップの装備カード扱いとして自分フィールド上の「希望皇ホープ」と名のついたモンスターに装備できる」

ATK2500→3500

闇マリク「なに!?」

ZEXAL3「貴様はこのターンで終わる。俺はホープででメタル・リフレクト・スライムに攻撃!」

ATK3500VSDEF3000

ドガシャアアアアアン!!!!

闇マリク「くっ……リバースカード!」

ZEXAL3「これで分かっただろう。最後まで、諦めずに戦い抜けば、例え、絶望の未来でも、変えられることが」

闇マリク「まだ……終わってないぞ……」

ZEXAL3「あんたとの決闘(デュエル)は楽しかったぜ。こんな決闘(デュエル)じゃなくて、今度は……」

闇マリク「黙りやがれ! 罠カード『 暗黒の魔再生』。こいつは相手モンスターの攻撃宣言時に発動し、相手の墓地に存在する魔法カードを1枚選択し、そのカードの効果を発動する。俺は死者蘇生を選択。蘇れ、ラーの翼神竜!!!」

ATK0

ZEXAL3「…………」

闇マリク「ククク。これで貴様は終わりだ。1000ライフポイントを払うことで、相手フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する! 対象はラヴァ・ゴーレム!」

LP2000→1000

闇マリク「やはり、貴様に残されたのは敗北の未来だったな」

ZEXAL3「………」

マリク LP1000 モンスター1 魔法・罠0 手札0

ZEXAL3 LP251 モンスター1 魔法・罠1枚 手札0

ほむらサイド

ほむら「……」

コトッ

???「ソウルジェムをそんなところにおいて、どうするつもりですか?」

ほむら「………おまえは」

真月「困った時は僕に相談してくださいよ」

ほむら「……真月零」

ほむら「何をしに来たのかしら」

真月「ご挨拶だなあ。あなたが心配だからですよ」

ほむら「とても、そうは見えないわ」

真月「ソウルジェムの有効範囲はせいぜい、100メートルくらいですかね」

ほむら「!?」

ほむら「………あなた」

真月「さあ。電話するんでしょ、佐倉杏子に。それで、全てを知ることができるでしょう」

ほむら「………」



ほむら「………」ピッ

真月「どうですか? 疑問は確信になりましたか?」

ほむら「……」

バス

ほむら「……」

真月「……」

ほむら「もう……100メートルは離れてるはず……」

真月「……」

ほむら「…………そんな。私が………いつの間に魔女になってしまったの!?」

遊馬サイド

マリク LP1000 モンスター1 魔法・罠0 手札0

ZEXAL3 LP251 モンスター1 魔法・罠1枚 手札0

ZEXAL3「マリク。あんたは強かった。コンビネーションも、戦略も。だが、お前はたった1つ。弱いものがあった」

闇マリク「弱いものだと!?」

ZEXAL3「俺達を傷つけたい、陥れたい。闇に溺れた貴様の弱さだ」

闇マリク「御託を並べようが、貴様のターンは終わりだろ?」

ZEXAL3「言ったはずだ。貴様に次のターンはまわってこないと」

ZEXAL3「ZW-阿修羅副腕の効果。装備モンスターは相手フィールド上の全てのモンスターに1回ずつ攻撃できる。貴様の場に新たなモンスターが召喚されたことで、もう1度、バトルできる」

闇マリク「なに!? 馬鹿な……俺の神が破れるはずは……」

ZEXAL3「終わりだ! ホープでラーに攻撃! ホープ・剣・スラッシュ!!!」

ズバシャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!

闇マリク「ぐわああああああ!!!」

LP1000→0

闇マリク「覚えておけ………貴様は………俺が………」

ぷしゅうううううう

闇マリク→知久

璃緒「これは……誰ですの!

凌牙「おそらく、何者かに依代にされたんだろう」

ZEXAL3→遊馬・アストラル

遊馬「……」ガクッ

小鳥「遊馬!」

遊馬「小鳥……平気か?」

小鳥「うん! 遊馬達のおかげよ」

遊馬「そうか……」

小鳥「大丈夫、遊馬」

遊馬「……ああ。こんなところで、のんびりしてる暇はねえ。ほむらのところに行かないと……」

アストラル「ああ。あそこで全てに決着をつけよう」

ほむらサイド

QB「……」ヒョコヒョコ

QB「真実なんて知りたくもない筈なのに、それでも追い求めずにはいられないなんて、つくづく人間の好奇心というものは理不尽だね」

ほむら「………」

QB「まあ君ならいずれはきっと、答えにたどり着くだろうとは思っていたよ、暁美ほむら」

ほむら「インキュベーター。やっぱり、何もかも、あなたの仕業だったのね……!」

QB「残る疑問は、君の命と魂は今どこにあるかだよね?その答えは、僕が教えてあげる。これは僕からのファンサービスだよ」

ピカアアアアア

リアルのほむら「……」

QB「これがこの偽物の見滝原市の外側。現実世界の君の姿だよ」

ほむら「……そんな!」

QB「僕達の作り出した干渉遮断フィールドは君のソウルジェムを包んでる、既に限界まで濁りきっていたソウルジェムを、外からの影響力が一切及ばない環境に閉じ込めたとき何が起こるのか? 魔法少女を浄化し、消滅させる力、君達が円環の理と呼んでいる現象から隔離されたとき、ソウルジェムはどうなるのか? 確かに興味深い結果を観察させてもらった」

真月「暇なもんだねえ、インキュベーターも」

QB「やあ、真月。僕らにとっては僅かな時間さ」

ほむら「あなた達……やっぱり、グルだったのね」

QB「元々の目的は違うけどね」

QB「まあ、それはともかくとして、独自の法則に支配された閉鎖空間の形成と、外部の犠牲者の誘導、捕獲。これこそまさしく、いつか君が説明してくれた魔女とやらの能力そのものだよね。遮断フィールドに保護されたソウルジェムがまだ砕けていない以上、君は完全な形で魔女に変化できたわけでもない。卵を割ることができなかった雛が殻の中で成長してしまったようなものだね。だから君は、自らの内側に結界を作り出すことになった。まさか町一つを丸ごと模倣して再現できるとは、驚きだ」

QB「ここはね、君のソウルジェムの中にある世界なんだよ」

ほむら「!?」

真月「あんな、小さいのによく作ったもんだ」

QB「まったくだね。まだまだ、魔女には興味深い点があるかもしれないね」

ほむら「……その理屈は変よ。外部と遮断されているなら、この結界に誰かが迷い込むことだってなかったはずよ」

QB「そこは僕らが」

QB達「「「「「調整しているのさ」」」」」」

QB「フィールドの遮断力はあくまで一方通行だ。外からの干渉は弾くけれど、内側からの誘導で、犠牲者を連れ込むことはできる。魔女としての君が、無意識のうちに求めた標的だけが、この世界に入り込めるんだ。ここまで条件を限定した上で、尚も円環の理なる存在が、あくまで暁美ほむらに接触しようとするならば、その時は君の結界に招き入れられた犠牲者という形でこの世界に具現化するしかない。そうなれば、僕達インキュベーターはこれまで謎だった魔法少女消滅の原因をようやく特定し、観測することができる」

ほむら「………1つ、聞くわ。巴マミや佐倉杏子はともかく、九十九遊馬や真月。それに誰だか分からない人間が多数いるわ。彼らも無意識のうちに私が求めたというの?」

QB「そこは僕らにも、分からないことだ。だが、真月零達は違う。彼等は九十九遊馬や不動遊星、結城十代、武藤遊戯。危険なイレギュラーを倒すために僕らが送り込んだのさ」

ほむら「……彼等? 他にもいるのね」

QB「そうだよ。今頃、九十九遊馬をはじめとしたイレギュラーはやられたんじゃないかな?」

ほむら「…………」

QB「さらに君が作った結界には現実世界には既に存在しないキャラクターが奇妙な形で参加している。とりわけ興味深いのは、過去の記憶にも未来の可能性にも存在しない一人の少女だ。この宇宙と一切の因果関系がない存在なのに、彼女は何の違和感もなく君の世界に紛れ込んできた。まあ、そもそも最初から探す必要さえなかったんだ。手間を省いてくれたのは、君自身なんだよ、暁美ほむら。君は以前から、円環の理のことを鹿目まどかという名前で呼んでいたからね」

ほむら「じゃあ、やっぱり……」

QB「唯一厄介だったのは、鹿目まどか未知の力を発揮する素振りを全くみせなかったことだ。結界の主である君の記憶操作はまどかに対しても作用してしまったみたいだね。彼女は君を救済するという目的だけでなく自分自身の力と正体さえ見失っていたようだ。これでは手の出しようがない。鹿目まどかは神であることを忘れ、暁美ほむらは魔女であることを忘れ、おかげで僕らはこんな無意味な堂々巡りに付き合わされることになった」

真月「まったく、魔女になっても、ピエロなのは相変わらずだな」

ほむら「………」

QB「まあ、気長に待つつもりでいたけれど、君が真相にたどり着いたことで、ようやく均衡も崩れるだろう。さあ暁美ほむら、まどかに助けを求めるといい。それで彼女は思い出す、自分が何者なのか、何のためにここに来たのか」

ほむら「インキュベーター、真月。あなた達の狙いは何?」

QB「もちろん、今まで仮説に過ぎなかった円環の理を、この目で見届けることだよ」

ほむら「何のために? 好奇心なんて理不尽だって言ってたくせに。まどかの存在を、ただ確認するためだけに、こんな大げさな段取りまで用意するはずがない」

ほむら「真月の様子を見る限り、操られてる様子でもない。だとしたら、他の奴等も同じ可能性が高い。にも、関わらず、インキュベーターにあなた達が逆らわずに手を組む目的があるとしたら……」

ほむら「まどかを……支配するつもりね!!!!!」

QB「最終的な目的については否定しないよ。まあ、真月達のおかげで、それも簡単になるだろう」

ほむら「やっぱり、イレギュラーを退治するために送り込んだわけじゃないのね」

QB「まあ、それも期待したけどね。彼等は僕を出し抜き、円環の理の力を手に入れようとするだろう。僕らにしてみれば、円環の理を支配できなくても、魔女が発生すれば、問題はないしね」

QB「希望と絶望の相転移、その感情から変換されるエネルギーの総量は、予想以上のものだったよ。やっぱり魔法少女は無限の可能性を秘めている。君たちは魔女へと変化することで、その存在を全うするべきだ。暁美ほむらの存在は完結した。君は過酷だった運命の果てに、待ち望んでいた存在との再会の約束を果たす。これは幸福なことなんだろう?」

真月「お涙頂戴の感動物語だねwwwwww」

ほむら「…………黙りなさい!」

QB「そんな…自ら呪いを募らせるなんて、何を考えているんだ?浄化が間に合わなくなるよ! バカな?! この遮断フィールドの内側で死ぬことが何を意味するのか、分かっているのかい? 殻を破ることすら拒んで/卵の中で魔女として完成してしまったら、君は円環の理に感知されることすらなく、 破滅する! もう誰も君の魂を絶望から救えない。君は再び鹿目まどかと巡り会うチャンスを永久に失うんだよ!」

ほむら「黙れと言ってるのよ!」

真月「くっくっくっ。やはり、貴様はまどかを支配させないために自ら、魔女になるか。だが、いいのかな?」

真月「俺達には他にも仲間がいるんだぜ」

ほむら「!?」

まどかサイド

まどか「ほむらちゃん……平気かな」

???「よう」

まどか「? あなたは……」

ほむらサイド

真月「そいつは貴様がまどかに助けを求めずに、魔女になれば、まどかを殺すだろうなあ」

ほむら「!?」

真月「といっても、円環の理を物理的に殺せるかは知らないが、闇の底に連れてくことぐらいはできるだろう」

ほむら「……」

真月「俺様も優しいからなあ。頑張ってきた、ピエロなほむらちゅわーんには2択の選択肢をやるよ」

真月「俺達にまどかを支配させないために魔女になり、まどかを殺すか、素直にまどかに助けを求め、俺達に支配される代わりにまどかを助けるか、2つに1つだ」

ほむら「…………………………」

QB『円環の理を殺すのはまずいよ』

真月『安心しろ。こいつは何より、まどかを想っている。なら、殺されるより、まどかを支配させるほうが救出の可能性が高いと考えるさ』

???「やめろおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」




3人「!?」

遊馬「真月……お前、なにやってんだよ」

真月「?」

遊馬「お前は俺の大切な仲間の1人だ。なのに、何で、インキュベーターと一緒にいんだよ」

真月「はあ? 俺とお前が仲間? 馬鹿じゃねえか?」

5人「!?」

真月「だいたい、ナッシュよ。遊馬やアストラルは敵じゃなかったのか?」

凌牙「何を言ってるんだ……」

QB「彼の余計な記憶、すなわち、ドン・サウザントに彼が吸収される時以降の記憶は消させてもらった」

5人「!?」

QB「正直な話をすれば、ここまでの干渉はなるべく、避けたかったんだけどね。まあ、円環の理の重要性と比べたら、些細なものだよ」

遊馬「ふざけんな! そんなの、てめえの勝手じゃねえか!」

QB「心外だなあ。僕達はね。この宇宙のために行動しているのに」

遊馬「この宇宙のためなら、何をしたっていいって、言う気なのかよ!」

QB「僕は彼の記憶を消しただけだよ? それの何がいけないんだい?」

遊馬「……てめえ」

QB「記憶や感情なんて、余計なものに拘るから、冷静な判断ができなくなる。まあ、記憶は時には大事だけど、感情がそれを邪魔をする。僕は彼から余分なものを取り除いた。それだけだよ。まあ、君達の感情がこの宇宙のエネルギーになってるんだけどね」

遊馬「てめえ……俺達の戦ってきた記憶が邪魔だっていうのか!」

QB「事実、真月は記憶を忘れさせたら、実によく働いてくれたよ?」

真月「さっきから、何を話してやがる」

QB「君の知るべきことじゃないさ。それより、ほむらを頼んだよ」

遊馬「そうだ! ほむら!!!」

ほむら「………」

遊馬「おまえ……どうしちまったんだよ。どうして、魔女に……絶望を溜め込んだんだ?」

真月「残酷なことを聞くんだなあ、遊馬」

遊馬「え?」

真月「大切な友達が概念となって、いなくなった。その友達を覚えてるのはこいつだけだ」

ほむら「………」

遊馬「………ほむら」

遊馬「………俺もアストラルがいなくなっちまって、滅茶苦茶、悲しかった。だから、おまえの気持ちが……」

ほむら「分かる、かしら? でも、あなたは会えたのよね。私にはそれさえ、叶わないわ」

遊馬「ほむら……」

真月「会えないこともないだろ? てめえが円環の理に導かれちまえばな」

遊馬「!? 真月……」

真月「どうすんだ、ほむらちゅわーん。円環の理を殺すか支配されるか、選びな。生憎、俺の仲間は気が短いんでな」

ほむら「…………私は」

凌牙「そう、うまくいくかな?」

真月「ああん? それはどういう意味だ、ナッシュ!」

凌牙「貴様らが相手にしている奴等はすげえやつらばっかりだってことだよ」

まどかサイド

まどか「ば、獏良くん?」

獏良「やあ、鹿目さん」

まどか「どうしたの? こんなところで」

獏良「実は鹿目さんに話が……」

???「待てっ!」

ブロロロロロロロロロロロロロ!!!!

獏良「!? 貴様は………不動遊星!」

龍可「やっと、分かったわ。あなたは操られていたんじゃない。あなたは自分の意思で龍亞を倒したのよ」

獏良「龍可か………くっくっくっ。今更、そんなことを知って、どうするんだ?」

龍可「助けるのよ」

遊星「おまえを倒せば、龍亞やアキは戻ってくるはずだ」

獏良「貴様らにそれができるかな?」

遊星「龍可。俺がいく」

龍可「……遊星」

遊星「いくぜ、獏良」

???「待ちなさい!」

遊星「!?」

遊星「マミ!」

マミ「遊星君は鹿目さんを安全な場所に連れていきなさい」

遊星「しかし……」

マミ「女の子を2人だけで行かせるのは危険よ。まだ、敵はいるかもしれないし。なにより、最優先は鹿目さんよ」

遊星「………分かった。行くぞ、2人とも」

龍可「うん」

まどか「え? ちょっと……」

ブロロロロロロロロロロロロロ

獏良「待ちやがれ!」

マミ「あなたの相手は私よ」

獏良「邪魔をするなら、容赦はしねえぞ」

マミ「こちらもね。全力でいかせてもらうわ」ヘンシン

マミ「………」バキュン

獏良「!? 盾になれ、怨念集合体!」

ズバババババ

獏良「ちっ。いきなり、何しやがる」

マミ「今まで、あなた達のペースでいいようにやられたんだもの。今度はこっちのペースでやらせてもらうわ」

獏良「………くっくっくっ。てめえがその気なら、もう、容赦はしねえ」


今回はここまでです

次回は水曜日

マミ「いくわよ!」ダッ

獏良「迎え撃ちな、首なし騎士! 絵画に潜む者!」

マミ「何故だか知らないけど、腹が立つわね」

ドンッ!!! ドンッ!!!

獏良「2体を一撃ずつで葬りやがった……」

マミ「残念だけど、速攻で終わらせるわ」

獏良「わりいが、そうはいかねえ。ディアバウンド!!!」

マミ「!? 何なの、この化け物は……呪いよりもおぞましいわ」

獏良「くっくっくっ。俺様に喧嘩を売ったのを地獄で後悔しな」

ディアバウンド『拳を振るう』

ドガシャアアアアアア!!!

マミ「くっ……」ダッ

獏良「くはははは。逃げる気か?」ダッ

マミ「………」

獏良「行きな、ディアバウンド!」

マミ「………」ダッ

マミ「……!?」


マミ(しまった……)

獏良「行き止まりだな! くたばりやがれ!」

マミ「……」ダッ

獏良(行き止まりなのに失速しないだと?)

マミ「……」

獏良「壁に突っ込む気か? 恐怖で頭がどうにかなっちまったか?」

マミ「はっ!」タッ

獏良「壁を駆け上がっただと!?」

マミ「そのまま、壁に突っ込みなさい」

獏良「ちっ……それが狙いか。だが……」

ディアバウンド『スルー』

マミ「壁をすり抜けた!?」

獏良「いけっ、ディアバウンド!」

ディアバウンド『壁すり抜け』

マミ「しまっ……」

獏良「空中にいたら、この攻撃はかわせないだろう!」

マミ「それはどうかしら?」

マミ『ティロ・ボレー』

ディアバウンド「ぐわああああああああ!!!」

獏良「ぐはっ……」

マミ「どうかしら?」スタッ

獏良「かかったな! 罠カード『地縛霊の誘い』」

マミ「!?」

獏良「地縛霊ども! そいつを八つ裂きにしろ!」

マミ「無駄よ」

マミ『魔弾の舞踏』

獏良「地縛霊ども……だが、囮には十分だ」

マミ「!?」

ディアバウンド「ぐわっ」

マミ「真上!?」

獏良「これでてめえも終わりだ!」

マミ「しまっ―――――」

???「なに、油断してやがる」

ズバシャアアアアアアアア!!!

ディアバウンド「ぐわあああああああ!!」

獏良「ぐはっ……何者だ……」

杏子(き)「なに、こんな相手に手間取ってんだ」

マミ「佐倉さん!」

獏良「貴様ら……」

杏子(き)「今、最高にむしゃくしゃしてんだ。かかってこいよ」

獏良「小娘ども……ディアバウンド!」

杏子(き)「いくぞ、マミ。さっさと蹴散らすぞ」ダッ

マミ「ええ」ダッ

獏良「ちっ。左右に別れたか。だが、かまわねえ。2人とも、捻り潰せ!」

ぐわっ!!

杏子(き)「あぶねっ!」グッ

獏良「槍を盾にしたか……だが、貴様の仲間はどうかな?」

マミ「ぐっ……」

杏子(き)「マミ!」

獏良「気を抜いてる暇はねえぜ! 螺旋波動!」

杏子(き)「しまっ―――」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

マミ「佐倉さん!」

獏良「ディアバウンド!!! 握り潰せ!」

マミ「あぐっ……」

ぐちゃっ

ポロッ

獏良「やっ……」

スパパパパパ

グルグルグルグル

獏良「なっ……リボン……だと?」

ギュウウウウ

獏良「ぐっ………ああああ……」

マミ「勝ったと思ったかしら?」

杏子(き)「油断したのはどっちかね」

獏良「てめえら……もう、生かしちゃおかねえ……ディアバウンド!!!」

ギュウウウウ

杏子(き)「たいした力だ。マミのリボンを強引に解きそうだよ」

マミ「決めるわよ、佐倉さん」

杏子(き)「任せな」

マミ・杏子(き)「「ティロ・ランツィア!!!!」」

獏良「ディアバウンド!!!」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

獏良「………」

杏子(き)「……」

マミ「………」

獏良「ぐはっ……」バタンッ

マミ「…………終わったわね」

杏子(き)「終わっちゃねえよ。まだ、胸糞悪いことが残ってんだろ」

マミ「………ええ」

獏良(これで……終わったと思うなよ……)

遊星サイド

龍可「巴さん、平気かな?」

遊星「巴マミなら、大丈夫だろう。それより、俺達は待ち合わせ場所に急ぐんだ」

回想

遊星「………なるほど」

さやか「で、この話を知って、どうすんの? 降りる?」

遊星「冗談はよしてくれ」

十代「……」

ユベル『話に聞く限り、暁美ほむらは愛に満ち溢れているようだ』

十代『……愛か』

さやか「まあ、とにかく、私達はほむらを導かなきゃいけないわけ。で、厄介なことにインキュベーターに監視されてるから、下手なこともできない」

さやか「現状はほむらが魔女になったことには気づいてないけど、いつ、気付くかも分からない。だから……」

遊星「インキュベーターを全滅させ、その間にほむらを導く」

さやか「ビンゴ」

マミ「でも、どうやって?」

なぎさ「そこは任せて下さいなのです」

遊星「だが、それは……本当に正しいことなのか?」

さやか「ん? どういう意味?」

遊星「魔法少女を円環の理に導くことが本当に幸せなことなのか?」

さやか「あんたも見たんでしょ? 魔法少女が魔女になり、その元魔法少女を魔法少女が狩る。この負の連鎖のほうがいいっての?」

遊星「それは……」

なぎさ「円環の理は魔法少女を救済するための力なのです」

遊星「……」

さやか「まあ、今はあんたと押し問答している場合じゃない。私達は共通の敵を倒さなくちゃ」

遊星「……ああ」

回想終了

遊星「………」

龍可「遊星?」

遊星「……何でもない。急ぐぞ」

ほむらサイド

QB「なんてことだ……獏良の反応が……弱っていく……」

真月「ちっ。使えねえ奴だ」

遊馬「ほむら……おまえが苦しむ必要なんかないんだ」

ほむら「……」

遊馬「あいつの仲間は俺達の仲間が何とかしてくれる」

ほむら「………そう。なら、安心して――――魔女になれるわ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

QB「また、絶望を……」

遊馬「やめろ……何で……」

ほむら「これでインキュベーターと真月……ベクターを潰せばいい。2人にまどかは触らせないわ」

真月「安心するのはまだ、早いぜ。俺達にはまだ、仲間がいるんだからな。それに俺達以外にもイレギュラーはいるかもしれないぜ」

ほむら「くっ…………」

QB「やれやれ。収まったか。九十九遊馬。君は邪魔な存在だ」ムキムキ

QB『○ン肉マンモード』

QB「君達の流儀に従い、僕が直々に倒してあげるよ」

遊馬「おもしれえ……その挑戦、受けてやる」

QB「凌牙、璃緒。君達も参加するといい」

凌牙「なに?」

QB「君達、1人1人の相手はめんどくさいからね」

璃緒「その余裕……後悔させてあげますわ」

QB「僕のライフは君達、3人分の12000とさせてもらうよ」

遊馬「おう!」

アストラル「気をつけろ、遊馬」

遊馬「大丈夫さ。俺にシャークにイモシャがいるんだぜ」

アストラル「だが……あいつの自信が気になる」

小鳥「頑張って、皆」

真月「加勢はいるか?」

QB「不要だよ。始めようか」

QB・遊馬・凌牙・璃緒「「「「決闘(デュエル)!!」」」」

QB「君達に先攻は譲るよ」

凌牙「野郎……どこまで舐めてやがる」

遊馬「シャーク! イモシャ! 俺からいかせてもらうぜ」

遊馬「俺のターン! 俺はゴゴゴゴーレムを攻撃表示で召喚! さらに魔法カード『エクシーズ・スタンドアップ』を発動。自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。俺はゴゴゴ・ゴーレムを選択。選択したモンスターと同じレベルのモンスター1体を手札から特殊召喚する。俺はガガガ・マジシャンを特殊召喚。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、攻撃力・守備力は0になる」

遊馬「俺はこの2体でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 現れろ、No.39希望皇ホープ!」

遊馬「カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

凌牙「俺のターン! ハンマー・シャークを召喚! ハンマー・シャークの効果! 1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。このカードのレベルを1つ下げ、手札から水属性・レベル3以下のモンスター1体を特殊召喚する。キラー・ラブカを特殊召喚! 俺はレベル3のモンスター2体をオーバーレイ。2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 漆黒の闇より出でし赤き槍! 『ブラック・レイ・ランサー』!」

凌牙「ターンエンド」

璃緒「私のターン。ブリザード・サンダーバードを召喚。さらに永続魔法『幻影の吹雪 』を発動。自分フィールド上の水属性モンスター1体を選択して発動できる。 このカードは発動後、選択したモンスターと同じ 種族・属性・レベルの同名モンスターカードとなり、 自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する」

璃緒「私はこの2体でオーバーレイ! レベル4のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 現れろ、零鳥獣シルフィーネ!!!」

璃緒「カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

QB「流石だね。この1ターンで3体ものエクシーズ召喚を果たすとは。僕のターン。僕は魔法カード『RUM-七皇の剣』を発動」

凌牙「なに!?」

璃緒「あのカードは!?」

遊馬「どうして、おまえがそのカードを……」

QB「それは僕達が」

QB「「「複製しているのさ」」」

QB「僕達は有史以前から君達に干渉しているんだよ。その仮定で様々な決闘(デュエル)を見てきた。多種多様ななカード、デッキ、戦略をね」

QB「その過去にあった強力なカード。それを手にいれ、自分のものにする。それは極めて、普通のことさ」

遊馬「てめえ……」

QB「CNo.以外の「No.101」~「No.107」のいずれかをカード名に含むモンスター1体を、自分のエクストラデッキから特殊召喚し、そのモンスターと同じ「No.」の数字を持つ「CNo.」と名のついたモンスターのオーバーレイユニットとする。僕はNo.101S・H・Ark Knightを選択し、オーバーレイネットワークを再構築。現れろ、CNo.101! 満たされぬ魂の守護者よ、暗黒の騎士となって光を砕け! S・H・Dark Knight!」

遊馬「あれは……」

凌牙「それも複製か」

QB「そうだよ」

遊馬「おまえ……カードを何だと思ってんだよ。カード1枚1枚に決闘者(デュエリスト)の魂が込められてんだ。それを……」

QB「カードはカード、ただの紙じゃないか」

遊馬「ちげえよ! カード1枚1枚に俺達の絆やいろんな想いが詰まってるんだ!!!」

QB「わけがわからないよ」

真月「……………」

QB「まあ、君のくだらない話もこれで終わりだ」

遊馬「くだらないだと?」

QB「僕達はずっと、君達の戦いを見てきて思ったんだけど、どうして、デッキの1番上のカードにすべてを託すんだい?」

遊馬「はあ?」

QB「そんなのは運に全てを任せるようなものじゃないか。世界を護ろうとしているのにね。理解に苦しむよ」

凌牙「なら、てめえは運に頼らねえのか?」

QB「極力ね。その言葉を証明してあげよう。永続魔法『インキュベーターポケット』。このカードがあるかぎり、僕はデッキからカードをドローするという行為のかわりに好きなカードをドローする分、手札に加えることができる。ただし、相手にそのカードを見せなくてはならないけどね」

遊馬「なんだと!?」

アストラル「だが、奴のドローはすでに終わっている。次のターンからは脅威だが、私達3人の攻撃なら、奴を倒せる」

QB「甘い認識だね。僕は強欲な壺を発動。デッキよりカードを2枚、ドローする。しかし、僕はドローのかわりに好きなカードを2枚、手札に加える。僕はエクシーズ・トレジャーと封印されしエクゾディアを手札に加える」

アストラル「封印されしエクゾディアだと!?」

遊馬「どうした、アストラル」

アストラル(封印されしエクゾディアとエクシーズ・トレジャー……まさか、奴は!?)

QB「僕はエクシーズ・トレジャーを発動。フィールド上に表側表示で存在するモンスターエクシーズの数だけ、自分のデッキからカードをドローできる。つまり、君達の場と僕の場に合計4枚、カードをドローする。ドローのかわりに僕は好きなカードを手札に加える。僕が加えるのはこの4枚さ」

封印されし者の左足
封印されし者の左腕
封印されし者の右足
封印されし者の右腕

遊馬「なんだ、あのカードは……」

アストラル「やはり……」

QB「手札にエクゾディアがすべて揃った。この決闘(デュエル)は僕の勝ちだ」

エクゾディア『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』

遊馬「どういうことだ!?」

アストラル「エクゾディアはエクゾディアと封印されし者の右足、左足、右腕、左腕が手札に全て揃った時、デュエルに勝利するカード」

遊馬「なんだって!?」

QB「エクゾディア! 怒りの業火 エクゾディア・フレイム!!!!!」

凌牙「璃緒!!!」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

遊馬・アストラル・凌牙「「「うわああああああああああ!!!!!」」」

璃緒「凌牙……私を庇って……」

小鳥「遊馬!」

遊馬「……」フワッ

璃緒「ここから落ちたら、遊馬は……」

凌牙「遊馬!!!」



遊馬「――――ちくしょう」

遊馬「俺はここで――――」

アストラル「遊馬」

遊馬「アストラル……」

アストラル「最期まで付き合うぞ」

遊馬「---ありがとな」

ガシッ!!!



遊馬「はっ!?」

真月「……」

遊馬「真月………おまえ……」

QB「どうして、九十九遊馬を助けるんだい?」

真月「…………知らねえよ。ただ、遊馬には借りがあるような気がしたんだ」

遊馬「真月……」

QB「……」

凌牙「頭の記憶からは消えても、絆は消せなかったようだな」

QB「絆?」

凌牙「インキュベーター。あんまり、人間を舐めないほうがいいぜ」

QB「それはどういう意味だい?」

凌牙「人間の想いや感情、絆は時におまえの想像をはるかに超えた力を得るってことだ」

QB「なるほど。しかし、幾多の戦いでぼくはそれを見てきたんだよ。その力も想定内さ」



真月「手を離すなよ、遊馬……」

ギュウウウ

遊馬「ああ!」



ほむら「………」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

QB「しまった!? 暁美ほむらに呪いが!?」

ほむら「あなた達がまどかに触れる前に全てを消し去るわ。そして、魔女になってやる」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

遊馬「や、やめろ、ほむらああああああああああああああああ!!!」

真月「大人しくしろ、遊馬!」

ほむら「今のあなたが知るはずもないけれど、私はね、まどかを救う、ただそれだけの祈りでで魔法少女になったのよ。だから今度も同じこと! もう二度とインキュベーターにあの子を触らせない!」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

凌牙「まずい! 璃緒! 小鳥! 逃げるぞ!」

小鳥「でも、遊馬達が……」



遊馬「手を離せ、真月!」

真月「………それは聞けないな」

遊馬「なんで……」

真月「知らねえよ」



イバリ「……」

小鳥「後ろ!」

真月「!?」

ドンッ!!!

ほむらサイド

ほむら「まどか…こんな所まで…迎えにきてくれてありがとう…」

ほむら「最後に、お別れを言えなくて、ごめんね」

遊星サイド



遊星「ついたぞ、まどか」



さやか「遅いぞ」



マミ「………」

なぎさ「遅かったのです」



杏子(き)「………」



ホムリリイ「……」

遊星「あれが……魔女」

さやか「怖がらないでよ。こうみえて、一番辛いのはあいつなんだからさ」

杏子(き)「笑えねえな」

十代「………」

ユベル『十代。僕には聞こえる。彼女の叫びが』

十代『分かってるさ』

遊戯「………この戦いが終われば、また、君と別れるんだね」

アテム『ああ』

遊戯「……」

アテム『相棒?』

遊戯「………最高の戦いをしよう。君と僕とで」

アテム『………ああ!!!!』

QB「待ってくれ、あれは暁美ほむらなんだ! 君達は仲間と戦う気かい!?」

まどか「キュウベえ……」

杏子(き)「へぇ~アンタ、普通に喋れたんだ」

マミ「残念だわ、キュゥべえ。これでもうベベの話を信じるしかないみたいね」
QB「」

QB「遊星。君だって、仲間と闘いたくはないだろう?」

遊星「たしかにな。だが、決闘(デュエル)をしなければ、見えないこともある」

QB「」

十代「諦めろ、インキュベーター。ここには貴様の味方はいない」

QB「まどか、君ならほむらを救えるはずだ! 君が持っている本当の力に気づきさえすれば!」

さやか「そいつは放っときな、まどか。大丈夫、さっきあたしが教えた通りにやればいい」

QB「…………」

???「そう、うまくはいくかな?」

十代「おまえは!?」

ミスターT×100

十代「ミスターT……」

遊戯「すごい数だ……」

ミスターT「貴様らをここから通すわけにはいかんな」

さやか「……………遊星。まどかを頼んだよ」

遊星「なに?」

さやか「あんたのバイクなら、何とかなるでしょ」

遊星「………だが」



使い魔『行進』



遊星「!?」

さやか「ちっ。使い魔まで出始めたよ」

遊戯「いくんだ、遊星君

十代「俺達なら、心配はいらないぜ」

遊星「遊戯さん……十代さん……」

レイ「私達も」

龍可「頑張るわ」

遊星「レイ、龍可」

???「待って、遊星」

遊星「!?」

龍亞「俺達も戦うぜ」

遊星「龍亞にアキ! 目を醒ましたのか!?」

アキ「ええ。……遊星の助けがいるような気がして……」

遊星「アキ……」

遊星「………遊戯さん。十代さん。皆。ありがとうございます。いくぞ、まどか」

まどか「は、はい」

ブロロロロロロロ

遊戯「……」キラリーン

アテム「……」

アテム「かかってきな!」

十代「さやか達は使い魔を頼むぜ」

さやか「OK。適材適所って、やつだね」

ミスターT「ククク。歴戦の決闘者(デュエリスト)、たった2人にお荷物4人がどの程度持つか試してやろう」

遊馬サイド

ドンッ!

真月「くっ……」

ヒュッ

真月「……終わりか?」

小鳥「ゆうまああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」

遊馬「諦めるか………かっとビングだ! 俺!!!」

ガシッ!!!

遊馬「!? おまえは……」

マミ「危なかったわね」

遊馬「マミ!?」

真月「………」

マミ「……どうして、あなたが……」

真月「……」

遊馬「真月はキュウベえに騙されていただけなんだ」

真月「…………遊馬」

マミ「………事情は分からないけど、安全な場所にいくわよ!」



マミ「よっと」

遊馬「サンキューな、マミ」

アストラル「おかげで、助かった」

真月「………」

遊馬「………真月、」

???「何をしょぼくれてやがる」

遊馬「シャーク!」

小鳥「遊馬!」ダキッ

遊馬「こ、小鳥!?」

凌牙「無事なようだな」

真月「………」

凌牙「何をうつむいてやがる」

真月「……すまねえな。俺は……」

凌牙「謝るな。だいたい、おまえの裏切りは嫌というほど、見てるんだ。今更、どうということはない」

璃緒「そうですわね」

真月「……」

遊馬「そうだ、ほむらは……」

マミ「暁美さんは……」チラッ

ホムリリー

遊馬「そんな……ほむら!」

ヒガミ「……」

遊馬「てめえは使い魔!?」

マミ「遊馬君は遊戯君達のところに行って」

遊馬「けど……」

マミ「あっちにはキュウベえの刺客がたくさんいて、人手がいくらあっても足りないのよ」

凌牙「人手が足りないだとよ」

真月「…………仕方ねえな。俺様が手を貸してやるぜ」

凌牙「ふっ」

遊馬「けど……」

マミ「安心して。暁美さんには鹿目さんと遊星君が向かってるわ」

遊馬「遊星達が……」

アストラル「遊馬。今は彼を信じよう」

遊馬「アストラル……………ああ!」

遊馬「待ってろよ、皆! かっとビングだ!」

ダッ

マミ「さて……私も仕事を……」

ズガシャアアアアアアア!!!!

5人「!?」

小鳥「今のはなに!?」

遊馬「マミ!」

獏良「捜したぜ、巴マミ」

マミ「また、あなたなの?」スタッ

マミ「しつこい男の子は嫌われるわよ」

真月「あいつは……」

獏良「真月じゃねえか。寝返ったか?」

遊馬「真月は俺達の仲間だ! てめえらの仲間なんかじゃねえ!」

獏良「はん! そんな弱っちい眼をした奴なんか、こっちから願い下げよ」

獏良「ちょうどいい。ここにいる奴等を皆殺しにして、円環の理を俺が手に入れてやる」

遊馬「そんなこと、俺がさせるかよ!」

凌牙「下がってろ、遊馬。ここは俺がやる」

遊馬「シャーク!」

凌牙「おまえはさっきのダメージが残ってるだろ」

璃緒「でも、凌牙も……」

マミ「あなた達は必要ないわ。ここは私がやるわ」

遊馬「けど……」

マミ「偽りの世界だったとはいえ、私は先輩だったのよ。後輩に守ってもらうのは格好悪いわ」

遊馬「………分かった。死ぬなよ、マミ」

マミ「当たり前よ」

タッタッタッ

獏良「さあ、第2ラウンドだ、巴マミ」

マミ「時間もないの。速攻で決めさせてもらうわ」

遊星サイド

遊星「しっかり、捕まってるんだ、まどか」

まどか「う、うん……」

遊戯サイド

アキ「はあはあ……」

レイ「倒してもキリがない……」

十代「この世界は絶望で満ち溢れている。つまり……」

アキ「無限に現れるのね」

ミスターT「私達にとっては素晴らしいことだ」

アキ「……けど、遊星達がこの世界に希望を……」

アテム「そうだ。俺達は遊星を信じて、戦い抜くだけだ」

ミスターT「憐れだな。戦い抜くとはいっても、たった6人で……」

???「6人じゃねえ!!!!」

遊馬「かっとビングだ! 俺!」

十代「遊馬!」

遊馬「ここは俺達、10人が相手になるぜ」

ミスターT「だが、焼け石に水に過ぎんな」

アテム「だったら、試してみな。ここにはおまえに屈する決闘者(デュエリスト)はいないぜ!」

ミスターT「なら、試してやろう」

遊星サイド

さやか「慌てなさんな。あんたを外に出そうって訳じゃあ、ない!」

ほむら『やめて、もうやめて! 私はこの世界で死ななきゃならないの!』

まどか「ほむらちゃん……」

遊星「ほむら! おまえが苦しむ必要なんかないんだ! 皆がおまえに手をさし伸ばそうと頑張ってるんだ! だから、ほむらも……」

遊星「!?」

レイケツ「……」

まどか「危ない!」

遊星「くっ……」

キキーッ!

まどか「わっ……」

遊星「急ブレーキで済まないが、しっかり、捕まってるんだ」

まどか「う、うん」

遊星「やめるんだ、ほむら!」

ホムリリー「なぜ、無関係なあなた達が私にそこまで構うのかしら?」

遊星「それは俺達が仲間だからだ」

ホムリリー「仲間? いつなったのかしら?」

遊星「俺達は決闘(デュエル)をしたり、一緒に戦ったりしたじゃないか」

ホムリリー「それだけで仲間? 一緒に戦ったのはごくわずかな時間だけよ」

遊星「時間なんて、関係ない。ごくわずかな時間だったとしても、俺達の仲間としての想いは本物だった」

ホムリリー「それは偽りの記憶よ。あなたとの決闘(デュエル)の時もね」

遊星「きっかけは偽りでも、それはやがて、本物になるはずだ。あの時の決闘(デュエル)が楽しかった。その気持ちは偽りでも何でもない。俺自身の気持ちだ!」

遊星「俺はそんな決闘(デュエル)をしたほむらを見捨てたくはないんだ!」

ホムリリー「……私はあなた達と交わることはないわ。私はこの世界で死ななくてはならないの」

まどか「ほむらちゃん……」

遊星「そうか………それがおまえの願いか」

ホムリリー「そうよ。仲間なら、邪魔をしないで」

遊星「……………………………断る!!!」

遊星「仲間なら、間違ってることは間違ってると教えなくちゃならない!」

遊星「皆、皆。必死に戦ってるんだ!!! それはおまえを助けたいからだ」

ホムリリー「私はあなた達とはもちろん、巴マミ達とも仲なんてよくないわ」

ホムリリー「きっと、面倒事に巻き込まれて、怒ってるはずよ」

遊星「なら、どうして、真っ先に、ほむらを殺さないんだ?」

ホムリリー「!?」

遊星「この結界の主である魔女を倒せば、この結界は消える。だが、誰もそれをしない。それはお前が仲間だからだ! 仲間だから、苦しい思いをしているお前を助けたい。だから、皆、戦っているんだ!」

まどか「そうだよ、ほむらちゃん!」

ホムリリー「まどか…………でも、私は仲間なんかじゃないわ」

まどか「……ほむらちゃん」

遊星「ほむら、決闘(デュエル)だ!!」

ホムリリー「……」

遊星「俺達はいつも、決闘(デュエル)で相手と全力でぶつかり、絆を深め、未来を掴んできた。ほむら! 今度は偽りじゃない、全力全開の戦いだ!」ピカー

遊星の時代

ジャック「この光は………ん?」

レッド・デーモンズ・ドラゴン

ジャック「………遊星よ。俺達の力を望んでいるのだな」



クロウ「頼んだぜ、ブラックフェザー・ドラゴン」

結界内

アキ「………遊星、戦うのね」

龍可「頼んだわよ、皆」

龍亞「俺達の想いの分まで」

遊星サイド

遊星「いくぞ、ほむら!」

スピードワールド2セットアップ

遊星・ホムリリー「「決闘(デュエル)!!」」

今回はここまでです

次回は土曜日

マミサイド

ビル屋上

獏良「ディアバウンド!」

ビュッ、ビュッ

マミ「しつこいわね」

マミ(ここまでくれば、誰もいないわね)

獏良「ディアバウンド!」

ディアバウンド「ウオオオ!!!」

パンチ

マミ「危ないわね!」

ピュンッ

ドガシャアアアアアアアアアアア!!!

マミ「偽物とはいえ、街が壊されるのは気分が悪いわね」

獏良「なら、さっさとくたばったら、どうだ?」

マミ「冗談」

獏良「行きな、死霊騎士デスカリバー・ナイト!」

マミ「女の子相手に数を増やすなんて、卑怯よ」

マミ『ティロ・ドッピエッタ 』

デスカリバー・ナイト「うぎゃああああああああ」

ディアバウンド「うがああああああ」

マミ「上? 芸がないわね」

ガシッ

ゴブリンゾンビ「うぎゃ」

マミ「下から!?」

バキュンッ!

ディアバウンド「うがああああああ!!」

マミ「まずいっ!」ダッ

ドガシャアアアアアアアアアアア!!!!

マミ「何とか、かわし……」

獏良「螺旋波動!」

マミ「え? きゃあああああああああ!!!!!」

隣のビル・隣の隣のビル・隣の隣の隣のビル「「「ドガシャアアアアアアアアアアア!!!!」」」

さやかサイド

さやか「あの飛ばされたのは……マミさ」

ドカッ

さやか「しまっ……」

使い魔「パクッ」

スパパパパ

杏子(き)「チッ、訳わかんねぇことに巻き込みやがって」

さやか「サンキュ!」

杏子(き)「……」

さやか「?」

杏子「…胸糞悪くなる夢を見たんだ。あんたが死んじまう夢を」

さやか「……」

杏子「でも本当はそっちが現実で、今こうして二人で戦ってるのが夢だって…そういう意味なのか、さやか」

さやか「夢っていうほどそんな悲しいもんじゃないよ、これ」

さやか「何の未練もないつもりでいたけど、それでも、結局、こんな役目を引き受けて戻ってこれたのって、やっぱり私、心残りだったんだろうね。あんたを、置き去りにしちゃったことが」

なぎさ「なぎさは、もう一度チーズが食べたかっただけなのです!」

さやか「……おいこらっ! 空気読めってぇの!」

杏子(き)「………」

さやか「杏子(き)」

杏子(き)「……」

さやか「見せてあげよ。魔法少女の力ってやつをさ」

杏子(き)「………へんっ。生意気言ってんじゃねえよ」ダッ

さやか「なにおう!」ダッ

獏良「次はてめえらが相手か。ディアバウンド! 返り討ちにしな!」

杏子(き)「そんな鈍い」

ブルンッブルンッ

さやか「腕の振りじゃ」

ブルンッブルンッ

杏子(き)「あたし達に」

さやか「当たらないよ!」

獏良「うざってえ、蝿供が。だが、ディアバウンドには恐ろしい力がある。倒した相手の能力を奪うことができるんだよ」

さやか・杏子(き)「「!?」」

獏良「ディアバウンド、ティロ・フィナーレ!」

ディアバウンド「シーン」

獏良「なっ……!? どうした、ディアバウンド!」

マミ「残念だけど……」

獏良「!? ディアバウンド! 後ろだ!」

マミ「まだ、私は負けてないわよ!」

マミ『無限の魔弾』

ズドドドド

獏良「ぐっ……」

さやか「さっすが、マミさん」

杏子(き)「これで終わりか?」

獏良「………ディアバウンド!」

ディアバウンド「………」

杏子(き)「タフだな、こいつ」

さやか「杏子(き)」

杏子(き)「おう」

さやか「ご・め・い・さ・ま・リリアン!」

杏子(き)「アミコミ・ケッカイ!!!」

グルグル

ディアバウンド「!?」

獏良「ディアバウンド! 螺旋波動!!!」

ギュウウウウ

ディアバウンド「ググク」

獏良「動きが……」

マミ「これで終わりよ」スタッ

巨大ケーキ

マミ「ティロ・フィナーレ!!!」

獏良「しまっ……やめ…………うわああああああああああああああああ!!!!!!!!」

獏良「……この俺様が……小娘如きに……」ガクッ

遊戯サイド

なぎさ「皆がどこかに行って、使い魔の相手が私だけなのです」

なぎさ「しかも、押されぎみなのです」

アテム「なぎさ……現れろ、オシリスの天空竜! オベリスクの巨人兵! ラーの翼神竜!」

なぎさ「3幻神!?」

アテム「なぎさ! 3幻神がおまえの力になるぜ」

なぎさ「明らかに過剰スペックな気がするのです」

ミスターT「3幻神をなくすとは……」

アテム「貴様を倒すのに神は必要ないぜ」

ミスターT「その余裕が貴様の命取りになるぞ」

遊星サイド

ホムリリー「俺のターン!」

ホムリリー・遊星 スピードカウンター1

ホムリリー「私はクララドールガンコを召喚」

ATK1500

ホムリリー「クララドールガンコは相手の効果の対象にはならない」

遊星「……俺達の言葉は届かないってことか」

ホムリリー「カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

遊星「俺のターン!」

ホムリリー・遊星スピードカウンター2

遊星「俺はダブル・デルタ・ウォリアーを特殊召喚! このカードは相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。ただし、このカードがシンクロ召喚に使用されたターン、自分はバトルフェイズを行う事ができない」

遊星「俺はニトロ・シンクロンを召喚! ジャック。おまえの力を借りる。俺はレベル6のダブル・デルタ・ウォリアーにレベル2のニトロ・シンクロンをチューニング」

6+2=8

遊星「王者の鼓動、今ここに列をなす。天地鳴動の力を見るがいい! シンクロ召喚! いでよ、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!!!」

ATK3000

まどか「そのカード……」

遊星「これは俺の友のカード。共に戦い、共に競いあってきた、大切な仲間のカードだ」

ホムリリー「……」

遊星「俺はカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

ホムリリー LP4000 モンスター1 魔法・罠1 手札4 スピードスペル2

遊星 LP4000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札2 スピードスペル2

ホムリリー「私のターン」

ホムリリー・遊星スピードカウンター3

ホムリリー「私はクララドールズレイケツを召喚」

ATK1500

遊星「あのカードは……」

ホムリリー「さらに私はSP―葬列のなき屋-を発動。スピードカウンターが2以上の時、クララドールズを1体、特殊召喚できる。私はクララドールズウソツキを特殊召喚」

遊星「3体のクララドールズ……」

ホムリリー「ウソツキ……まどかとの約束を果たせなかった私に相応しいわね」

まどか「ほむらちゃん……」

ホムリリー「ウソツキの効果は相手の魔法、罠の発動を1ターンに1度だけ、その発動を無効にし、手札に戻す。つまり、その発動自体を嘘にする」

遊星「くっ……」

ホムリリー「ターンエンド」

遊星「俺のターン!」

ホムリリー・遊星 スピードカウンター4

遊星「俺はリバースカード発動! 永続罠『エンジェル・リフト』」

ホムリリー「ウソツキの効果。その発動を無効にし、手札に戻す」

遊星「そうくるのは読めていた」

ホムリリー「なに!?」

遊星「俺は手札からSp-サモン・スピーダーを発動。自分用スピードカウンターが4つ以上ある場合に発動する事ができ、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。ただし、この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン攻撃できない」

遊星「俺はマックス・ウォーリアーを特殊召喚! さらにマックス・ウォーリアをリリースし、サルベージ・ウォリアーをアドバンス召喚! このカードがアドバンス召喚に成功した時、手札または自分の墓地からチューナー1体を特殊召喚する事ができる。俺はニトロ・シンクロンを特殊召喚!」


まどか「また、チューナーモンスター……遊星君。本気なんだね」

遊星「………」

まどか「どうして、戦わなきゃいけないのかな? もっと、話し合いで何とか……」

遊星「まどか。世の中には話し合いで解決できないこともある」

まどか「………でも、ほむらちゃんを傷つけるのは」

遊星「この戦いはほむらを傷つけるための戦いじゃない。この戦いはほむらを救うための戦いなんだ」

まどか「ほむらちゃんを救う……? なら、なおのこと、話し合いで……」

遊星「言葉だけじゃ、ほむらの心にはきっと届かない」

まどか「心に……?」

遊星「俺はレベル5のサルベージ・ウォリアーにレベル2のニトロ・シンクロンをチューニング」

5+2=7

遊星「冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け! シンクロ召喚! 現れよ、『ブラック・ローズ・ドラゴン』!」

ATK2400

遊星(ここはブラック・ローズ・ドラゴンの効果を使い、場をリセットするのも手だが)

遊星「俺は臆せず、攻める! レッド・デーモンズ・ドラゴンでクララドールガンコを、ブラック・ローズ・ドラゴンでウソツキを攻撃! アブソリュート・パワーフォース! ブラック・ローズ・フレア」

ATK3000VSATK1500

ATK2400VSATK1500

ドガシャアアアアアアアアアアア!!!!

LP4000→2500→1600

遊星「どうだ!」

まどか「ほむらちゃん!」

ガンコ ATK1500

ウソツキ ATK1500

遊星「なに!?」

ホムリリー「永続罠『繰り返される時間』。バトルフェイズ後に場のモンスターをバトルフェイズ前に戻す」

遊星「なんだと!?」

ホムリリー「このカードにより、私達の場の時間は戻る。もっとも、ダメージは戻らないけど」

遊星(時間を繰り返しても、ダメージ……肉体ではなく、心のダメージは消えない。つまり、あのカード達は……)

遊星「俺はカードを1枚、伏せて、ターンエンドだ」


ホムリリー LP1600 モンスター3 魔法・罠1 手札3 スピードカウンター4

遊星 LP4000 モンスター2 魔法・罠2枚 手札0 スピードカウンター4

ホムリリー「私のターン」

ホムリリー・遊星 スピードカウンター5

ホムリリー「私はクララドールズヒガミを召喚」

ATK1500

ホムリリー「あなたのような力があれば、私も、幸せになれたかもしれないわね」

ホムリリー「ヒガミの効果。1ターンに1度、相手の場の攻撃力が1番高いモンスターの攻撃力を相手ターンのエンドフェイズ時まで、0にし、効果を無効にする」

ATK3000→0

遊星「なに!?」

ホムリリー「レイケツでレッド・デーモンズ・ドラゴンに攻撃!」

LP4000→2500

遊星「うわあああああああああ!!!!」

ホムリリー「レイケツは相手モンスターを倒した時、攻撃力が500アップする」

ATK1500→2000



遊星「ぐっ……」

まどか「大丈夫、遊星君!」

遊星「俺は平気だ……」

まどか「やっぱり、こんな戦い、間違ってるよ」

遊星「………それは違う。俺は今、全力でぶつかることで見えてきたものがある」

まどか「見えてきたもの?」

遊星「今の攻撃、まどかには一切のダメージが加わらないように攻撃をした。まどかがよっぽど、大事だということだ」

まどか「ほむらちゃん……」

遊星「まどか。争わずに解決できるに越したことはない。だが、時には全力でぶつからなければ分からないこともあるんだ」

まどか「全力で……」

遊星「見ていてくれ、まどか。俺達の全力を!!!」



遊星「俺はリバースカード『エンジェル・リフト』を発動!」

ホムリリー「あまいわ。ウソツキの効果! 発動を無効にし、手札に戻す」

ホムリリー「私はカードを1枚、伏せて、ターンエン……」

遊星「そうくると思った。エンドフェイズ時、俺は罠カード『奇跡の残照』を発動。このターン戦闘によって破壊され、自分の墓地へ送られたモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターを墓地から特殊召喚する。俺はレッド・デーモンズ・ドラゴンを特殊召喚!」

DEF2000

まどか「守備表示?」

ホムリリー「……ターンエンド」

遊星「俺のターン!」

ホムリリー・遊星スピードカウンター6

遊星「ブラック・ローズ・ドラゴンでウソツキに攻撃! ブラック・ローズ・フレア!」

LP1600→700

ホムリリー「永続罠『繰り返される時間』。バトルフェイズ後に場のモンスターをバトルフェイズ前に戻す」

遊星「カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

ホムリリー LP700 モンスター4 魔法・罠2 手札3 スピードカウンター6

遊星 LP2500 モンスター2 魔法・罠1枚 手札1 スピードカウンター6

遊星(スピード・ワールド2のセーフティラインである800以下のライフにはなったが、あのリバースカード、何かある)

ホムリリー「私のターン」

スピードカウンター7

ホムリリー「私はクララドールネクラを召喚。相手の場のモンスターの攻撃力を500ダウンさせる」

遊星「なに!?」

ホムリリー「遊星。あなたの考えは読めるわ。レッド・デーモンズ・ドラゴンを守備にしたのはヒガミの効果を避けるため」

遊星「………」

ホムリリー「不動遊星。あなたには、あなた達には何も救えはしない。私はSP―クララドールパニック―を発動。フィールドにクララドールと名のつくカードが3体以上いる時、相手の場のモンスターをすべて破壊する」

遊星「なに!?」

ホムリリー「これであなたも終わり。クララドール達でダイレクト!」

遊星「俺は手札から速攻のかかしを墓地に送り、その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する」

ホムリリー「………不動遊星。苦しみから逃れても、さらに苦しみが増すだけよ。諦めなさい」

遊星「………それは無理だな」

遊星「ほむら! おまえはかつて、まどかを助けるために何度も同じ時間を繰り返した! 諦めずに!」

ホムリリー「!? なぜ、あなたが……」

遊星「だったら、俺も同じだ! このライフが0になるまで、俺は戦う! 俺のターン!」

ホムリリー・遊星スピードカウンター8


遊星「俺は手札からSP―エンジェル・バトン-を発動! 自分用スピードカウンターが2つ以上ある場合に発動する事ができ、自分のデッキからカードを2枚ドローし、その後手札を1枚捨てる。ほむら! どうする!」


ホムリリー(仮にウソツキの効果で防いでも、無意味)

ホムリリー「……なにもしないわ」

遊星「俺は2枚、ドロー! さらに1枚、捨てる」

チューニング・サポーター

遊星「俺はスピードワールド2の効果! スピードカウンターを7個取り除き、自分のデッキからカードを1枚ドローする」

スピードカウンター8→1

遊星「よし」

ホムリリー「今のターン、スピードワールド2の効果で私を倒せたはず……」

遊星「………俺はカードを1枚、伏せる。さらに自分の魔法&罠カードゾーンに存在するカード1枚を墓地へ送り、カード・ブレイカーを表側攻撃表示で特殊召喚する」

遊星「さらにデブリ・ドラゴンを召喚! このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の攻撃力500以下のモンスター1体を選択して
表側攻撃表示で特殊召喚できる。チューニング・サポーターを特殊召喚」

レベル2・4・1

遊星「俺はレベル2カード・ブレイカーとレベル1チューニングサポーターにレベル4デブリドラゴンをチューニング! 聖なる守護の光、今交わりて永久の命となる。シンクロ召喚! 降誕せよ、『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』!」

DEF3000

遊星「チューニング・サポーターの効果。カードを1枚、ドロー。カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

ホムリリー LP700 モンスター5 魔法・罠2 手札2 スピードカウンター8

遊星 LP2500 モンスター1 魔法・罠1枚 手札0 スピードカウンター1




今回はここまでです

次回は水曜日

ホムリリー「守備表示にしたところであなたの敗北の運命は変わらないわ」

遊星「それはどうかな?」

ホムリリー「なに?」

遊星「たしかにこの状況、一歩間違えれば、負ける。だが、俺はそんなピンチを幾多もくぐり抜けてきた」

ホムリリー「………」

遊星「それはおまえも同じはずだ。何度も何度も、まどかを救うために頑張ったお前なら」

ホムリリー「……何も知らないくせに減らず口を………私のターン!」

ホムリリー・遊星 スピードカウンター9・2

ホムリリー「リバースカード。罠『クララドール・ザクロ』。フィールドのクララドールと名のつくカード1枚につき、ライフを1000回復する」

遊星「ライフを回復させる手があるとは思ったがここで使うか」

LP700→5700

ホムリリー「見せてあげるわ。私はSP―ドール・リターン―を発動。スピードカウンターが2以上の時、クララドールと名のつくカードを手札に戻す。私はガンコを戻す。さらに手札から暁美ほむら(クール)を召喚。見せてあげるわ。私の絶望を」

遊星「絶望……」

ホムリリー「『SP―濁りきったソウルジェム―』を発動。スピードカウンターが8以上の時に発動。スピードカウンターを全て取り除き、フィールド上の魔法少女をゲームより除外」

スピードカウンター9→0

ホムリリー「くるみ割りの魔女。その性質は自己完結。かつて数多くの種を砕いたその勇姿も壊れてしまっては仕様がない。この愚かな魔女は永遠にこの此岸処刑までの葬列を繰り返す。現れなさい、ホムリリィ」

ホムリリー ATK0

さやかサイド

さやか「あ、あれ? 魔女が2体!?」

なぎさ「わけがわからないのです」



アテム「おそらく、片方はモンスターが実体化したのだろう」

遊馬「遊星は大丈夫なのか?」

十代「安心しな。遊星はこんなところで負ける決闘者(デュエリスト)じゃない」

アテム「遊馬。俺達は遊星の勝利を信じて、戦い抜くだけだ」

アストラル「その通りだ、遊馬。今は彼等の心配よりも決闘(デュエル)に集中だ」

遊馬「……そんなことは分かってるさ」

遊星サイド

遊星「攻撃力0の魔女……」

ホムリリー「この魔女が望むのは自らの処刑。このカードはフィールド上のクララドールは攻撃力を1000アップさせる」

レイケツ ATK2000→3000

ウソツキ・ヒガミ・ネクラ ATK1500→2500

まどか「こ、攻撃力が2500以上が4体!?」

遊星「………」

ホムリリー「カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

遊星「俺のターン!」

ホムリリー・遊星スピードカウンター1・3

遊星「俺は……カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

ホムリリー LP5700 モンスター5 魔法・罠2 手札1 スピードカウンター1

遊星 LP2500 モンスター1 魔法・罠2枚 手札0 スピードカウンター3

ホムリリー「私のターン」

ホムリリー・遊星スピードカウンター2・4

ホムリリー「私はSP―クララ・コンビネーション-を発動。スピードカウンターが2以上の時、クララドール1体を指定。その後、もう1体を指定し、最初にしていたモンスターの攻撃力に後から指定したモンスターの攻撃力をこのターンのエンドフェイズ時まで加える。私は最初にレイケツ、後から、ヒガミを選択」

ATK3000→5500

ホムリリー「このカードを使ったターンは最初に選択したモンスター以外は攻撃できない。バトル! レイケツでエンシェントフェアリードラゴンに攻撃!」

ドガシャアアアアアアアアアアア!!!!

遊星「……」

ホムリリー「エンシェントフェアリー・ドラゴンを倒したことで攻撃力をアップ」

レイケツATK3000→3500

ホムリリー「ターンエンド」

遊星「俺のターン!」

ホムリリー・遊星 スピードカウンター3・5

遊星「Sp-ハイスピード・クラッシュを発動。自分用スピードカウンターが2つ以上ある場合に発動する事ができる。フィールド上に存在するカード1枚と、
自分フィールド上に存在するカード1枚を破壊する。俺は伏せカードとウソツキを破壊する!」

ホムリリー「………無駄なことよ」

遊星「俺が破壊したのはリミッター・ブレイク。このカードが墓地へ送られた時、自分の手札・デッキ・墓地から「スピード・ウォリアー」1体を特殊召喚する」

遊星「ターンエンド」

ホムリリー LP5700 モンスター4 魔法・罠2 手札1 スピードカウンター3

遊星 LP2500 モンスター1 魔法・罠1枚 手札0 スピードカウンター5

ホムリリー「私のターン」

ホムリリー・遊星 スピードカウンター4・6

ホムリリー「私はクララドールガンコを召喚」

ホムリリー「私の場には攻撃力が2500以上のモンスターが4体。そんな貧弱なカードと伏せカード1枚で防ぎきれるかしら」

遊星「防いでみせる。そして、お前を救ってみせる」

ホムリリー「なぜ、そこまで……」

遊星「仲間だからだ」

ホムリリー「どうして………」

遊星「……」

回想

遊戯「もしもの時のためにこのカードを持っていって」

遊星「え? でも、そのカードは……」

遊戯「ライディングデュエルを少しだけ見たけど、罠カードが重要だからね」

十代「普通の魔法は駄目だっけ? うーん、なら、俺は……」

遊星「そ、それは有り難いですけど、それじゃ、十代さん達は……」

十代「俺達の心配はいらないぜ」

遊戯「遊星君が戦ってる間くらい、耐えられるよ」

レイ「わ、私も……」

アキ「何だか、Z-ONEの時みたいね」

龍可「戦かわなければいいんだけどね」

遊星「皆……ありがとう」

回想終了

遊星「俺と遊戯さん、十代さんとも出会って、わずかの時間しかない。遊馬や他のメンバー、もちろん、まどか達とはここで初めて、出会った」

遊星「だが、そんな皆が今は1つの目的のために戦っている」

遊星「何もない世界で偽りから始まった絆でも、強い意志を与えてくれる。だから、俺は諦めず、戦い続けることができるんだ!!!」

ホムリリー「強い意志………」

ホムリリー「意志の強さなら、私は負けないわ。バトル! レイケツでスピードウォーリアに攻撃!」

遊星「遊戯さん! 力を借ります! 罠カード『聖なるバリア-ミラーフォース-』。相手モンスターの攻撃宣言時に発動。相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する」

ホムリリー「!?」

遊星「お前のモンスターは全滅だ!」

ホムリリー「くっ……」

ホムリリー「けど、忘れたの? 永続罠『繰り返される時間』の効果でまた、フィールドに戻るのよ」

遊星「……」

ホムリリー「あなたがやったのは所詮はその場しのぎ。でも、私は今回、このカードの効果は使わないわ。私は墓地に送られたホムリリィの効果を発動。このカードが墓地に送られた時、ホムリリィの真の姿を解き放つわ」

遊星「真の姿?」

ホムリリー「くるみ割りの魔女。その性質は自己完結。歯はこぼれ頭蓋はとろけ目玉も落ち、もう種を砕けない頭には約束だけがみじめに植わる、現れなさい、ホムリリィ!!」

ATK0

ホムリリー「このカードの効果。1ターンに1度、手札又はデッキから、使い魔又はクララドールと名のつくカードを特殊召喚できる。私は使い魔リリアを特殊召喚。ターンエンド」

ATK1000

遊星「俺のターン!」

ホムリリー・遊星 スピードカウンター5・7

遊星「スピードワールド2の効果を使い、カードを1枚、ドロー」

遊星 スピードカウンター7→0

遊星「……俺はマッハ・シンクロンを守備表示。さらにカードを1枚、伏せて、ターンエンドだ」

ホムリリー LP5700 モンスター2 魔法・罠2 手札1 スピードカウンター5

遊星 LP2500 モンスター2 魔法・罠1枚 手札0 スピードカウンター0

ホムリリー「私のターン」

ホムリリー・遊星スピードカウンター6・1

ホムリリー「私はホムリリーの効果。使い魔リーゼを特殊召喚。さらに私は使い魔ロッテを召喚」

ATK1500・1800

遊星「また、モンスターを……」

ホムリリー「残念だけど、このターンで終わりよ。SP―魔女の一撃―。フィールドに魔女と使い魔がいる時に発動。スピードカウンターを4つ取り除き、使い魔を任意の枚数、リリースする。リリースした枚数分、相手のカードを破壊する」

ホムリリースピードカウンター6→2

ホムリリー「私は3枚、リリース」

ホムリリー「さらに破壊した枚数、1枚につき、1000のダメージを与える」

遊星「なんだと!?」

ホムリリー「意志の強さなら、私の勝ちね」

遊星「まだだ! 伏せカードオープン。罠カード『スターライト・ロード』。自分フィールド上のカードを2枚以上破壊する効果が発動した時に発動できる。その効果を無効にし破壊する」

ホムリリー「なっ!?」

遊星「意志の強さなら、俺も負けない。さらに、その後、『スターダスト・ドラゴン』1体を特殊召喚できる」

ATK2500

ホムリリー「………魔女の一撃を使ったターン、バトルフェイズは行えない。ターンエンド」



なぎさ『遊星』

遊星「どうした、なぎさ」

なぎさ『今、インキュベーターの封印を探してるのです。もう少し、耐えてくださいなのです』

遊星「分かった」

遊星(状況は5分。だが、油断すれば、俺のライフは0になる)

遊星「俺の……」

まどか「待って、遊星君」

遊星「まどか?」

まどか「私も一緒にドローさせて」

遊星「……」

まどか「ほむらちゃん、1人ぼっちでも、遊星君と互角にあんなに必死に戦ってる。すごいとは思う。でも……それは……」

遊星「………まどか。いくぞ。ほむらを助けるんだ」ピカアアア

遊星の世界

ジャック「………遊星」

クロウ「手こずりやがって」

結界内

龍可・龍亞「「いけえ、遊星!」」

アキ「遊星……」

アテム「遊星。おまえは1人じゃないぜ」

十代「そうだぜ、遊星」

遊馬「かっとビングだ、遊星!」

さやか「さっさと、終わらせなよ」

杏子(き)「負けたら、承知しねえぞ」

マミ「あなたに全てを託したわ」

なぎさ「デステニードローなのです」

遊星(感じる……皆の想いを)

遊星「いくぞ、まどか」

遊星「俺のターン! カード」

遊星・まどか「「ドロー!!!!」」

遊星「俺は手札からSP―救済のまどか―を発動! 自分のライフが相手のライフより半分以下で、かつ、自分のフィールドのモンスターが相手より少ない場合に発動」

ホムリリー LP5700 モンスター4

遊星 LP2500 モンスター3

遊星「相手の場のモンスターの数だけ、カードをドローし、スピードカウンターを12まで貯める。ほむらの場には4枚。よって、カードを4枚、ドローする」

遊星「ただし、この効果でドローした数だけ、ドローフェイズをスキップし、この効果で貯まった数のターン数、スピードカウンターは貯まらない」

遊星 スピードカウンター12

遊星・まどか「「4枚、ドロー!!!!」」

遊星「俺はSp-スピード・フュージョンを発動。自分用スピードカウンターが4つ以上ある場合に発動できる。手札または自分フィールド上から、融合モンスターカードによって
決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を融合召喚する」

遊星「俺はフィールドのスターダスト ・ドラゴンと手札のネオスを融合。現れろ、波動竜騎士ドラゴエクィテス」

ATK3200

遊星「俺は波動竜騎士ドラゴエクィテスの効果を発動。1ターンに1度、墓地に存在するドラゴン族のシンクロモンスター1体をゲームから除外し、エンドフェイズ時までそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る事ができる。俺はスターダスト を除外」

遊星「さらにSp-シンクロ・リターンを発動。自分用スピードカウンターが5つ以上ある場合に発動する事ができる。ゲームから除外されているシンクロモンスター1体を特殊召喚する。舞い戻れ、スターダスト・ドラゴン!!!」

遊星「俺はロードランナーを召喚。レベル1のロードランナーにレベル1のマッハ・シンクロンをチューニング」

1+1=2

遊星「集いし願いが新たな速度の地平へ誘う。光さす道となれ! シンクロ召喚! 希望の力、シンクロチューナー、『フォーミュラ・シンクロン』」

遊星「このカードがシンクロ召喚に成功した時、自分のデッキからカードを1枚ドローする事ができる。ドロー」

遊星「………この感覚、久しぶりだな」

まどか「え?」

遊星「クリアマインド」

遊星「俺はレベル8のスターダスト・ドラゴンにレベル2のフォーミュラ・シンクロンをチューニング」

レベル8+2=10

遊星「集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く。光さす道となれ! アクセルシンクロ!! 生来せよ、『シューティング・スター・ドラゴン』」

遊星「さらに Sp -ファイナル・アタック―を発動。スピードカウンターが8つ以上ある場合に、自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズまで2倍になる。俺はシューティング・スター・ドラゴンを選択

ATK3300→6600

遊星「バトルだ! 俺は波動竜騎士ドラゴエクィテスでホムリリィに攻撃! スパイラル・ジャベリン!」

LP5700→2500

ホムリリー→ほむら

ほむら「ホムリリィは破壊された時、フィールドに特殊召喚される。さらに戦闘によって、破壊された場合にこのカードを破壊した相手モンスターの元々の攻撃力分アップする」

ATK0→3200

ほむら「さらにリバースカード、罠カード『リスタート』を発動。繰り返される時間を墓地に送り、私のライフを元に戻す」

LP2500→5700

ほむら「……私の罪はこの程度では」

ホムリリー「消えないわ」

遊星「………」



なぎさ「見えた! インキュベーターの封印なのです」



ミスターT「なぜ、貴様らは倒れないんだ……」

十代「遊星が必ず、この結界を壊してくれる。そのために遊星は死闘を繰り広げてるんだぜ。俺達も負けてられるかよ」

ミスターT「ぐぬぬ……」



なぎさ『インキュベーターの封印なのです!』

遊星「………俺はシューティング・スター・ドラゴンの効果を発動。自分のデッキの上からカードを5枚めくり、このターンこのカードはその中のチューナーの数まで攻撃する事ができる」

遊星「いくぞ、まどか! 俺達の希望をほむらに届けるんだ!」

まどか「うん!」ピョンッ

まどか「頼んだよ、シューティング・スター・ドラゴン」

ホムリリー「ま、まさか……」

遊星「1枚目!」

アンノウン・シンクロン

遊星「2枚目」

クイック・シンクロン

遊星「3枚目!」

チェンジ・シンクロン

遊星「4枚目!」

ドリル・シンクロン

遊星「5枚目!」

救世竜 セイヴァー・ドラゴン

遊星「これでこのターン5回の攻撃が可能!」

ホムリリー「そんな……」

遊星「俺達の想いとともに! スターダスト・ミラージュ!!!!」

LP5700→2300

ホムリリー「ホムリリィの効果で復活する」

ATK3300

遊星「シューティング・スター・ドラゴン!」

ホムリリー「いや………いやあああああああああああ!!!!!!!!」

LP5700→0

ほむら「……」

ほむら(負けた………カードゲームとはいえ、負ければ、私は消滅する……)

ほむら(魔女としての私を殺すこと。それが彼の救い……)

まどか『―――らちゃん』

ほむら(でも、よかった。これでインキュベーターにまどかを……)

まどか『―――むらちゃん』

ほむら「この声……」

まどか『ほむらちゃん』

ほむら「まど……か………?」

まどか『だめだよ、ほむらちゃん。一人にならないでって、って言ったじゃない。何があっても、ほむらちゃんはほむらちゃんだよ。私は絶対に見捨てたりしない! だから、あきらめないで!』

ほむら「まどか……でも、もう………」

ピカアアアアアアア!!!!

ほむら「この光は……まどかと………シューティング・スター・ドラゴン……」

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「………………ごめんなさい……私、意気地なしだった。……もう一度…、あなたと会いたいって、その気持ちを裏切るくらいなら……そうだ、私はどんな罪だって背負える、どんな姿に成り果てたとしても、きっと、平気だわ! あなたがそばに居てくれさえすれば…」

まどか「さあ、ほむらちゃん。シューティング・スター・ドラゴンに乗って」

ほむら「……平気なの?」



まどか「ほむらちゃん、怖くない?」

ほむら「そりゃあ…………あ、ううん、大丈夫。もう、私はためらったりしない」

まどか「ほむらちゃん! いくよ!」

まどか・ほむら「「シューティング・スター・ドラゴン! スターダストミラージュ!!!!」」

QB「「「「わけがわからないよ」」」」

ズガシャアアアアアアアア!!!!!!



ミスターT「結界が……闇が………ああああああああ!!!」

今回はここまでです

次回は土曜日

遊星「救済のまどか発動で4枚ドロー!!」

アンノウンシンクロン・クイックシンクロン・チェンジシンクロン・ドリルシンクロン「やあ^^」

遊星・まどか「」

少しタイミングが違えばこんな未来もありえたし(震え声)

現実世界

コトッ

ほむら「」

遊馬「………ほむら」

アストラル「彼女もじきにお迎えがくるはずだ。円環の理からの」

凌牙「紆余曲折はあったが、無事にほむらも導かれるのか」

真月「これも俺がよかれと思って、協力した成果だな」

璃緒「邪魔しただけじゃない」

小鳥「……」

遊馬「本当にこれで幸せなのかな?」

小鳥「遊馬……?」

アストラル「かつての親友、鹿目まどかに再会し、魔女にならずに救済される。普通に考えれば、幸せじゃないのか?」

遊馬「………なんか、違うんだ。それもある意味、幸せかもしれない。でも、それって、本当の幸せなのか?」

小鳥「………遊馬」

龍可「遊星………」

遊星「もうすぐ、お迎えが来る」

龍亞「長かったなあ。俺、ほとんど、寝てただけだけど」

龍可「……本当に良かったのかな?」

アキ「龍可?」

遊星「どういう意味だ?」

龍可「これで魔女はいなくなって……このまま……導かれるのは正しいのかな?」

遊星「……」

十代「……結局、ミスターTはあの結界がなくなると同時に消えたのか」

ファラオ『これで一件落着だにゃ』

十代「………」

レイ「……十代様?」

十代「たしかにこれですべてが終わった。けど、ほむらやまどかやさやか、なぎさとはお別れってことなのか」

レイ「それは……彼女の役割だから、仕方がないのかな?」

十代「役割………」

遊戯「また、君とお別れだね」

アテム『仕方がないぜ。ここで再会できたことが奇跡みたいなものだからな』

遊戯「そうだね……」

アテム『相棒?』



獏良「ごめん……また、皆に迷惑を」

杏子(あ)「気にしないで。獏良君は操られてだだけなんだし」



遊戯「………これで僕達も元の場所帰れるんだね」

アテム『相棒達の時代の魔女もいなくなるはずだ』

遊戯「人には帰るべき場所がある」

アテム『俺もそろそろ行かなくちゃな』

遊戯「………けど、彼女達が帰るべき場所は本当に円環の理なのかな?」

アテム『…………………』

遊戯「……あの世界みたいに皆で笑いあって……」

アテム『………相棒』

杏子(き)「行っちまったのか? さやかも、あんたのベベも」

マミ「………いいえ。ようやく、彼女を連れて行くところよ、いつか私たちを導く、円環の理へ…」



さやか「ったく。とんだ回り道だったわ」

なぎさ「でも、おかげで、伝説の決闘者(デュエリスト)武藤遊戯のサインがもらえたのです」

さやか「あんた、いつの間に……」



まどか「そうだった……私はほむらちゃんのために……!」

まどか「こんな大切なことを忘れてるなんて」

まどか「さあ、行こう。これからはずっと一緒だよ」




遊馬「………やっぱり、駄目だ! こんなの認めねえ!」ダッ

アストラル「遊馬!?」

小鳥「遊馬、何をする気!?」

遊戯「待って、遊馬君!」



遊馬「まど……」



ほむら「ええ、そうね。この時を、待ってた……」

ガシッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

マミ「な、なによ、これ……」

なぎさ「ソウルジェムが呪いよりもおぞましい色に…!」

さやか「なんなのあれ!? 欲望? 執念? 暁美ほむら、あんた一体!?」

アキ「きゃあああああああ」

龍可「ゆ、ゆうせええええ!!!」

遊星「皆!」

十代「遊星! ほむらを止めに……」

ほむら「誰に分かるはずも無い。この想いは私だけのもの。まどかのためだけのもの…!」

まどか「ほむらちゃん……だめ、私が裂けちゃう!」

ぱりんっ

凌牙「遊馬!」

璃緒「これは……?」

龍亞「何が起きてんだよ!」



十代「遊星! ほむらを止めるぞ!!」

遊星「はい!」

ぱりんっぱりんっ

十代「くっ……間に合わな………」



ほむら「言ったはずよ、まどか。もう二度とあなたを放さない……!」

遊星「やめるんだ、ほむらあああああああ!!!!」

QB「これは…宇宙に新たな概念が誕生したというのか!?」

ほむら「そういえばあなたは覚えていなかったものね。私にとっては二回目だけど」

QB「世界が書き換えられてゆく……! 暁美ほむら、君は何に干渉しているんだ、何を改竄してしまったんだ!」

QB「信じられない……呪いに染まったソウルジェムが、消え去るはず君の魂が……何故……!?」

ソウルジェム→ランクアップ


ほむら「思い出したのよ。………今日まで何度も繰り返して、傷つき苦しんできた全てが、まどかを想ってのことだった! だからもう今では痛みさえ愛おしい…!」

ほむら「私のソウルジェムを濁らせたのは、もはや呪いでさえなかった」

QB「それは一体……」

ほむら「あなたには理解できるはずもないわね。インキュベーター」

ほむら「これこそが人間の感情の極み。希望よりも熱く、絶望よりも深いもの」

ほむら『愛よ』

QB「魔法少女も魔女も超えて君は一体なにになってしまったんだ!?」

ほむら「確かに今の私は魔女ですらない。あの神にも等しく聖なるものを貶めて、蝕んでしまったんだもの。そんな真似ができる存在は、もう悪魔とでも呼ぶしかないんじゃないかしら」

QB「……」

デビほむ「…………ねえ、結城十代、不動遊星」

遊星「………」

十代「………」

円環の理 裂かれた側

遊馬「何なんだ、これは……他の皆は!」

アストラル「ほむらは円環の理からまどかが人間だった部分を裂いた。その時に私達はたまたま、裂かれた円環の理の近くにいたから、一緒に連れてこられたのだろう」

小鳥「そんな……どうすれば……」

遊戯「……僕達にはどうしようもないよ」

小鳥「そんな……」

遊戯「けど、平気だよ。まだ、十代君や遊星君がいる」

アストラル「彼らを信じるしかないな」

遊馬「………頼んだぜ、十代、遊星」

ほむらサイド

デビほむ「まさか、あなた達まで、こんな場所についてくるとはね」

十代「不思議な力を持つのはお前だけじゃないぜ」

ユベル『……』

遊星「ほむら、その姿は………」

デビほむ「私はランクアップをしただけよ」

遊星「ランクアップだと!?」

デビほむ「そう。私は人間、魔法少女を越え、悪魔になったのよ」

遊星「悪魔になったお前は何をしようとしているんだ!」

十代「………世界の改変」

デビほむ「ご名答。私はまどかを再び、この世界に復活させる」

十代「そのために円環の理からまどかが人間だった部分をもぎとったのか」

デビほむ「理解が早くて、助かるわ」

十代「ふざけるな! 自分の身勝手で世界を改変することが許されると思ってるのか!」

デビほむ「自分の身勝手と言われるのは心外ね。私はまどかのために世界を改変するのよ」

十代「それがまどかのためになるのか?」

デビほむ「また、この世界で幸せな生活を送れる。それがまどかのためにはならないの?」

ユベル『彼女の愛は重いね』

十代(お前が言うのか?)

デビほむ「ねえ、遊星。あなたもそうは思わない?」キラーン

遊星「……」



遊星父「ただいま」

遊星「おかえり、父さん」

遊星母「ごはん、できてるわよ」



『次のニュースです。十六夜議員の娘、サイコデュエリスト『十六夜アキ』容疑者(17)が多数の人間を………」

遊星父「世の中、物騒だな」

遊星「そうだね、父さん」

遊星「…………」

遊星父「遊星?」

遊星「な、何でもない」

『次はサテライト出身だということが発覚した元キング、ジャックアトラスについて……』



遊星「このビジョンは……」

遊星父「もし、私達が生きていたら、あり得たかもしれない世界だ」

遊星「と、父さん?」

遊星父「何かを変えれば、変わりたくないものまで変わってしまうかもしれない。遊星。今の全てを捨てて、俺達を蘇らせたいか?」

遊星「………もしかしたら、ほむらの改変した世界なら、父さん達と暮らせるかもしれない。けど、俺は……」

遊星父「いけ、遊星」

遊星「父さん……」

遊星父「お前が出した答えは間違ってはいない」

遊星「………うん。ありがとう、父さん」



遊星「………」

デビほむ「どう、遊星。あなたも両親と暮らしたいでしょ?」

遊星「たしかに暮らしたい。けど、世界を変えてまで、そうしたいとは思わない」

デビほむ「!?」

遊星「もし、両親が生きていて、幸せに暮らせていたら、今の仲間達には出会うことはなかった」

遊星「たしかに世の中には理不尽なことや悲しいことはたくさんある。けど、その度にそれを改変していたら、歪みが生まれる。その歪みで誰かが不幸になる」

デビほむ「まどかのためなら、多少の犠牲はやむを得ないわ」

遊星「それを彼女が望むのか? 他を犠牲にしても、幸せになりたいと」

デビほむ「望みはしないでしょうね」

遊星「だったら……」

デビほむ「でも、関係ないわ。例え、犠牲があっても、まどかには知られないように私が処理をする。私はまどかに幸せに生きてもらいたいの」

遊星「ほむら……」

十代「だが、それはまどかの願いも否定することになる」

デビほむ「かまわないわ。たとえ………まどかの敵になっても」

遊星「………」

十代「………」

デビほむ「納得できない表情ね。でも、かまわないわ。あなた達と分かりあえるとも思えないし」

デビほむ「けど、あなた達は私の敵になることは分かるわ」

遊星「敵……」

デビほむ「私を止める気でしょ」

十代「たしかに俺達はほむらを止める」

遊星「だが、それは敵として、じゃない。仲間として、お前を止める」

デビほむ「どちらにしても、変わらないでしょ? 私を倒すことには」

十代「それは違う」

遊星「この戦いはお前を救うための戦いだ」

デビほむ「減らず口をいつまでも叩いていればいいわ」

デビほむ「あなた達の流儀に従い、カードで戦ってあげるわ。不動遊星には2度の借りもあるし」

遊星「……」

デビほむ「この決闘(デュエル)、あなた達は2人で来なさい。私のライフは8000。あなた達はそれぞれ、4000。カードゾーン、墓地は共有せず、私はあなた達、2人のライフが0になったら、勝ち。あなた達は私のライフが0になれば、勝ちよ」

遊星「分かった」

十代「いくぜ、遊星。俺達の力を見せてやろうぜ」

円環の理サイド

遊馬「くそっ!」

遊戯「遊馬君、落ち着いて」

アストラル「我々が動いても、どうしようもない」

遊馬「けど、何もせずには」

円環の理『スッ』

ビューン

遊戯「これは……」

アストラル「十代、遊星に……」

遊馬「ほむら!? 何なんだ、この映像は」

遊戯「分からないけど………僕達にはこの戦いを見届ける必要がある気がする」

ほむらサイド

デビほむ「不動遊星、あなたとは2度、敗北したわね」

遊星「……」

デビほむ「けど、次の勝利はないわ。十代共々、葬るわ」

遊星「………」

十代「………」

デビほむ・遊星・十代「「「決闘(デュエル)!!」」」

今回はここまでです

次回は水曜日

デビほむ「私のターンよ。RUM-ダークオーブ-を発動。デッキ・手札・墓地より暁美ほむらを特殊召喚。さらにこのカードをオーバレイユニットとし、エクシーズ召喚できる」

十代「エクシーズ召喚!?」

遊星「遊馬が使っていた召喚方法だ」

デビほむ「人間の感情の極み。希望よりも熱く、絶望よりも深いもの。神にも等しく聖なるものを貶めなさい。エクシーズ召喚! 悪魔ほむら!」

ランク10 ATK4000

十代「攻撃力4000だと!?」

デビほむ「それだけじゃないわ。このカードがフィールドにいる時、相手モンスターの効果は無効になる。さらにオーバレイユニットを1つ使い、1ターンに1度、レベル5以上の特殊召喚は無効にできる」

遊星「なに!?」

デビほむ「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

十代「俺のターン! 俺は魔法カード『二重融合』を発動。500ライフポイントを払い、融合を2回行う。俺はフェザーマンとバーストレディを融合! 現れろ、フレイム・ウィングマン! さらにスパークマンとフレイム・ウイングマンを融合! こい、シャイニング・フレア・ウィングマン!!!」

デビほむ「私は悪魔ほむらの効果! オーバレイユニットを墓地に送り、そのカードの特殊召喚を無効にする」

十代「俺はダンディライオンを守備表示。カードを1枚伏せて、ターンエンド」」

デビほむ「無様ね。手札もつき、そんな貧弱なカードを守備にするしかないなんて」

十代「俺が無策にこの状況になったと思うか?」

デビほむ「なに!?」

遊星「俺のターン! 十代さんがくれたチャンス、必ず、生かしてみせる」

遊星「俺はダブル・デルタ・ウォリアーを特殊召喚! 相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。さらに俺はニトロ・シンクロンを召喚! 俺はレベル6ダブル・デルタ・ウォリアーにレベル2ニトロ・シンクロンをチューニング! 」

6+2=8

遊星「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ! シンクロ召喚! 飛翔せよ、『スターダスト・ドラゴン』!」

デビほむ「その召喚は………!?」

十代「たしかにお前のモンスターの効果は厄介だ」

遊星「だが、それもオーバレイユニットがある場合に限った話だ」

十代「だから、囮にさせてもらったぜ」

デビほむ「小賢しい真似をするわね。けど、あなた達がどんなに最善の手を尽くしても、私には勝てないわ」

遊星「カードを2枚伏せて、ターンエンド」

デビほむ LP8000 モンスター1 魔法・罠1 手札4

十代 LP4000 モンスター1 魔法・罠1枚 手札0

遊星 LP4000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札2

デビほむ「スターダスト・ドラゴン………けど、その効果は無効にされている以上、攻撃力2500のモンスターに過ぎないわ。私のターン」

デビほむ「あなた達に悪魔の力を見せてあげるわ」

十代「悪魔の力?」

デビほむ「私はスケール1のめがほむとスケール8のリボほむをペンデュラムゾーンにセッティング」

遊星「ペンデュラム!?」

十代「なんだ、それは!?」

デビほむ「すぐに分かるわ! ペンデュラム召喚!!!」

スケール1-スケール8

デビほむ「来なさい、クララドールナマケ、クララドールオクビョウ!!!」

ATK1500 ATK1500

十代「モンスターを2体、特殊召喚した!?」

遊星「これは……」

デビほむ「クララドールナマケの効果を発動。このカードはバトルを行えない代わりに1ターンに1度、自分の場のクララドールと名のつくカード1枚につき、500のライフを得る」

LP8000→9000

デビほむ「さあ、バトルよ。悪魔ほむらでスターダスト・ドラゴンを攻撃!」

遊星「罠カード『くず鉄のかかし』を発動。相手の攻撃を1度だけ、無効にする」

デビほむ「流石は不動遊星。この攻撃は防げたようね。けど、次の攻撃は防げるかしら?」フフフ

遊星「次の攻撃?」

デビほむ「永続罠『孤独な戦い』」

デビほむ「私の場のモンスターを1体、指定。そのカード以外のモンスターは行えない。指定したカードはフィールド上のモンスターの数だけ、攻撃できる。私は悪魔ほむらを指定。つまり、私は後、2回の攻撃ができる」

遊星「なんだと!?」

デビほむ「私にぴったりね。まどかを救うため、誰にも頼らず、数々の犠牲を踏み台にして」

十代「ほむら……」

デビほむ「スターダスト・ドラゴンに攻撃!」

遊星「うわあああああああ!!!」

LP4000→2500

十代「遊星!」

デビほむ「さようなら、不動遊星。ダイレクト・アタック」

遊星「………リバースカード、発動! 罠カード『ガード・ブロック』。相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動する事ができ、その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になり、自分のデッキからカードを1枚ドローする」

遊星「忘れたのか、ほむら。1人ぼっちになるなと言われたことを」

デビほむ「っ!?」

十代「……ほむら。おまえはまどかを救うためにこの世界を変えようとしている。けど、それはまどかのためになるのか?」

デビほむ「何度、言わせるの? 再びまどかが人間として暮らせることの何が不幸なの?」

十代「俺もかつて、愛のために色々な人間を巻き込み、傷つけ、最後には12次元宇宙を滅ぼそうとしたやつを知っている」

ユベル「……」

十代「ほむら。お前も同じことをしようとしている」

デビほむ「……私が?」

十代「俺はそうなる前にお前を止める。かつての俺にはそれをギリギリまで止めることができなかったから」

ユベル『十代……』

デビほむ「………エンドフェイズ時、悪魔ほむらの効果を発動。フィールドにクララドールがいる時、オーバレイユニットを1つ得る」

クララドール「……」ポイッ

べちゃっ

遊星「また、オーバレイユニットが……」
十代「……俺のターン。俺はカードガンナーを守備表示で召喚。ターンエンド」

遊星「俺のターン! マックス・ウォーリアを召喚! マックス・ウォーリアでクララドールナマケを攻撃!」

LP9000→8700

デビほむ「その程度、蚊に刺されたようなものよ」

遊星「カードを1枚、伏せて、ターンエンド」

デビほむ LP8700 モンスター2 魔法・罠1 ペンデュラムゾーン2 手札1

十代 LP4000 モンスター2 魔法・罠1枚 手札0

遊星 LP2500 モンスター1 魔法・罠2枚 手札2

デビほむ「私のターン。不動遊星。あなたから潰すわ。悪魔ほむらでマックス・ウォーリアを攻撃」

遊星「くず鉄のかかしを発動! 攻撃を無効にし、発動後、セット状態に戻す」

デビほむ「2回目の攻撃!」

遊星「うわあああああああ!!!」

LP2500→300

デビほむ「無駄にライフを減らして、終わったわね。ついに風前の灯火ね」

遊星「………それはどうかな」

遊星「罠カード『トゥルース・リインフォース』を発動。デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する。現れろ、スピード・ウォーリア!」

デビほむ「相変わらず、しつこいわね。エンドフェイズ時にクララドールがいることでオーバレイユニットを1つ得る」

デビほむ オーバレイユニット1→2

十代「俺のターン! 魔法カード『テイク・オーバー 5』を発動。自分のデッキの上からカードを5枚墓地に送る。次の自分のスタンバイフェイズ時に墓地のこのカードが存在する場合、手札・デッキ・墓地のこのカードと同名のカードをゲームから除外する事で、デッキからカードを1枚ドローする事ができる」

ネクロ・ガードナー
ワイルドマン
R-ライトジャスティス
H-ヒートハート
ネクロダークマン

十代「ターンエンド」

遊星「俺のターン! ジャンク・シンクロンを守備表示で召喚!」

遊星「俺はレベル2のスピードウォーリアにレベル3のジャンク・シンクロンをチューニング」

2+3=5

遊星「集いし星が新たな力を呼び起こす。光さす道となれ! シンクロ召喚! いでよ、『ジャンク・ウォリアー』」

デビほむ「悪魔ほむらの効果を発動。オーバレイユニットを1つ取り除き、特殊召喚を無効」

オーバレイユニット2→1

遊星「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

デビほむ LP8700 モンスター2 魔法・罠1 ペンデュラムゾーン2 手札2

十代 LP4000 モンスター2 魔法・罠1枚 手札0

遊星 LP300 モンスター1 魔法・罠2枚 手札1

デビほむ「そろそろ、遊びはおしまいにしましょう」

十代「遊びだと?」

デビほむ「あなた達じゃ、どう足掻いても、私には勝てないわ。あの神にも等しい円環の理の一部の力を手に入れた私にはね」

遊星「それはどうかな?」

十代「たしかにお前のカードは強力だ。けど、俺達はこの程度の危機を何度も乗り越えてきたんだぜ。そう簡単には諦めない」

デビほむ「………そう。なら、遊びはいらないわね。私のターン。私はペンデュラム召喚を行うわ!」

十代「来るぞ、遊星」

デビほむ「現れなさい、クララドールワルクチ、レイケツ」

ATK1500

デビほむ「終わりよ! 悪魔ほむらの攻撃」

遊星「永続罠『強制終了』を発動。自分フィールド上に存在するこのカード以外のカード1枚を墓地へ送る事で、このターンのバトルフェイズを終了する」

遊星「俺はくず鉄のかかしを墓地に送り、バトルフェイズを無効にする」

デビほむ「しつこいわね、遊星」

遊星「俺のライフは風前の灯火。だが、俺は諦めない。俺はお前を救いたいからだ」

デビほむ「私を救う? 私は幸せよ。まどかを助けられるんだから」

遊星「本当にそれでまどかは幸せなのか?」

遊星「たしかに、また、人間として、両親や友達と過ごせる。それは幸せなことかもしれない。だが、いずれは、まどか自身、自分の本当の役割に気づくかもしれない」

デビほむ「そうならないように、細心の注意を払うわ。最悪、敵になる覚悟もあるわ」

遊星「お前は本当にそれが正しいと思っているのか?」

遊星「まどかがこの事実を知れば、友達のお前がこんなことをしたことを悲しみ、苦しむ。それは本当にまどかの幸せなのか? そして、ほむらは敵となり、仲間だった皆と戦う。それは本当にほむらは幸せなのか?」

デビほむ「黙りなさい!!!!! あなたのお説教なんか聞きたくもないわ。エンドフェイズ時にオーバレイユニットを1つ増やし、ターンエンド」

オーバレイユニット1→2

十代「俺のターン! テイク・オーバー 5の効果で1ドロー」

十代「俺はネクロダークマンの効果を発動。このカードが墓地に存在する限り1度だけ、自分はレベル5以上の『E・HERO』と名のついたモンスター1体をリリースなしで召喚する事ができる。ネオスを召喚!」

十代「これは特殊召喚じゃないから、お前のカードの効果は受けないぜ」

デビほむ「くっ……」

十代「リバースカード発動! 魔法カード『ラス・オブ・ネオス』を発動! 自分フィールド上に表側表示で存在する『E・HERO ネオス』1体を選択して発動する。選択した「E・HERO ネオス」をデッキに戻し、フィールド上のカードを全て破壊する!!!」

デビほむ「なに!?」

十代「遊星に気を取られすぎたな」

デビほむ「私はめがほむの効果を発動。フィールドのほむらと名のつくカードが破壊される時、そのカードをゲームから除外。この効果で除外したモンスターは次の私のスタンバイフェイズにフィールドに戻る」

十代「カードガンナーの効果で1枚、ドロー。さらにダンディ・ライオンの効果で自分フィールドに『綿毛トークン』2体を守備表示で特殊召喚する」

十代「ターンエンド」

遊星「俺のターン!」

遊星「カードを1枚伏せて、ターンエンド」

十代「遊星!?」

デビほむ「万策尽きたようね」

デビほむ LP8700 モンスター0 魔法・罠0 ペンデュラムゾーン0 手札0

十代 LP4000 モンスター2 魔法・罠0枚 手札2

遊星 LP300 モンスター0 魔法・罠1枚 手札1

デビほむ「私のターン! スタンバイフェイズ時に悪魔ほむら、復活」

遊星「ほむら。お前、本当は皆で仲良くしたいんじゃないか?」

デビほむ「命乞いかしら? 残念だけど、私はまどかの幸せがかかってるの。命乞いには応じられないわ」

遊星「命乞いなんかじゃない。あの結界で、皆で仲良く、戦ってたじゃないか。お前が本当に望むのは」

デビほむ「黙りなさい! 悪魔ほむらで遊星にダイレクト!」

十代「俺は墓地のネクロ・ガードナーを除外し、このターンの攻撃を無効にする」

デビほむ「十代……」

十代「俺がいるのを忘れてもらっちゃ、困るぜ」

デビほむ「……ターンエンド」

十代「俺のターン! ホープ・オブ・フィフスを発動。自分の墓地の「E・HERO」と名のついたカードを5枚選択し、デッキに加えてシャッフルする。その後、デッキからカードを2枚ドローする」

フェザーマン
バーストレディ
フレイム・ウィングマン
スパークマン
ワイルドマン

十代「俺は綿毛トークン2体をリリース! こい、ネオス!」

十代「遊星!」

遊星「俺はエフェクト・ヴェーラーを墓地に送り、相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。選択した相手モンスターの効果をエンドフェイズ時まで無効にする。俺は悪魔ほむらの効果を無効にする!」

デビほむ「遊星!?」

十代「俺は手札から永続魔法『好敵手の名前』を発動。このカードは発動後モンスターカード(魔法使い族・光・星1・攻/守0)となり、自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは選択したモンスターと同名カードとして扱う。俺が選択するのはスターダスト・ドラゴン」

デビほむ「スターダスト!?」

十代「ほむら。お前はすごい。たった1人でここまでやれるなんてな」

デビほむ「褒めても何も出ないわよ」

十代「だが、お前は俺達には勝てない」

デビほむ「!?」

十代「それはお前が1人だからだ。人間は1人1人じゃ、限界もあるが、それが2人、3人と増えていくことで限界も越えていく。それが絆、希望になる。まどかのことだって、そうだ。1人じゃ、無理でも、たくさんの人が繋がれば」

デビほむ「……綺麗事ばかり言っても、あなた達は私には勝てないわよ」

十代「綺麗事なんかじゃない。俺は遊星、いや、皆の力で新たなヒーローの力を見せてやる」

デビほむ「新たなヒーロー!?」

十代「融合を発動! フィールドのネオスとスターダストを融合!」

十代「E・HERO Theシャイニング!!!」

ATK2600

デビほむ「それが十代の新たな力……。けど、私のモンスターの前では無力よ」

十代「それはどうかな? バトル!」

デビほむ「なに!?」

ATK4000VSATK2600

十代「手札から速攻魔法『決闘融合-バトル・フュージョン』を発動。自分フィールド上に存在する融合モンスターが戦闘を行う場合、そのダメージステップ時に発動する事ができる。その自分のモンスターの攻撃力は、ダメージステップ終了時まで戦闘を行う相手モンスターの攻撃力の数値分アップする」

デビほむ「なっ!?」

十代「これが俺達の絆の一撃! オプティカル・ストーム!!!」

ATK4000VSATK6600

デビほむ「きゃああああああ!!!」

LP8700→6100

十代「ターンエンド」

遊星「俺のターン! !?」

遊星「………ターンエンド」

デビほむ LP6100 モンスター1 魔法・罠0 ペンデュラムゾーン0 手札2

十代 LP4000 モンスター1 魔法・罠0枚 手札0

遊星 LP300 モンスター0 魔法・罠1枚 手札1

デビほむ「運命は私に味方したみたいね」

デビほむ「十代。あなたは遊星を倒した後、私がゆっくり料理するわ」

十代「それができるならな」

遊星「お前のやっていることが正しいなら、カードはそれに答えてくれるはずだ。そうなったら、俺は素直に負ける」

デビほむ「潔いわね。私のターン!」

デビほむ(私の手札はインキュベーターの契約、ホムリリィ。これで私を復活すれば)

デビほむ「ドロー」

デビほむ「!?」

デビほむ「私は……………………………………ターンエンド」

十代「俺のターン! 俺はE・HERO Theシャイニングでダイレクト!!! オプティカル・ストーム!!!」

LP6100→3500

デビほむ「ぐはっ」ピラッ

『ホムリリィ』
『インキュベーターの契約』
『鹿目まどか』

遊星「そのカードは……」

デビほむ「はあはあ……私は間違っていたの?」

十代「………お前のまどかを想う気持ちは間違えなんかじゃない。例え、世界の誰が何と言おうが、それだけは言える。お前はやり方を間違えただけだ」

デビほむ「…………」

円環サイド

アストラル「ほむらはまどかを召喚し、インキュベーターの契約を発動していれば、状況は違ったはずだ。なぜ………」

遊馬「…………あいつはまどかを魔法少女にしないために頑張ってたんだ。たとえ、決闘(デュエル)でも、契約なんかさせたくなかったし、破壊されたくもないってことだ」

遊戯「それだけじゃないよ。暁美さんは1人ぼっちじゃない、っていう、鹿目さんからのメッセージも込められてる。僕はそんな気がする」

ほむらサイド

デビほむ「私は………」

遊星「約束する。俺達はほむらに全力で協力する」

デビほむ「…………信じられないわね」

遊星「ほむら……」

デビほむ「だから……信じさせて」

十代「…………ターンエンド。遊星」

遊星「俺のターン」

遊星(このドローには俺だけの想いじゃない。皆の想いがかかってるんだ)

世界中『遊星! 遊星!』

遊星「ドロオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

遊星「魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動。手札からボルト・ヘッジホッグを墓地に送り、救世竜セイヴァー・ドラゴンを特殊召喚! ボルト・ヘッジホッグの効果! 自分のメインフェイズ時、このカードが墓地に存在し、自分フィールド上にチューナーが存在する場合、このカードを墓地から特殊召喚できる! さらに永続罠『ロスト・スター・ディセント』。自分の墓地に存在するシンクロモンスター1体を選択し、自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、レベルは1つ下がり守備力は0になる! 俺が選択するのはスターダスト・ドラゴン!」

遊星「俺はレベル2のボルト・ヘッジホッグ、レベル7のスターダスト・ドラゴンにレベル1の救世竜セイヴァー・ドラゴンをチューニング。集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す。光さす道となれ! シンクロ召喚! 光来せよ、『セイヴァー・スター・ドラゴン』!」

デビほむ「………」

遊星「これが俺達が掴んだ奇跡だ。セイヴァー・スター・ドラゴンでほむらに攻撃! シューティング・ブラスター・ソニック!!!!」

デビほむ「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

LP3500→0

パリッ、パリッ、パリンッ!!!

現実世界

砂漠

龍亞「こ、ここは……」

璃緒「私達……」



アストラル「どうやら、皆、戻ったようだな」

遊馬「ああ」

ほむら「………」

十代「ほむら……」

さやか「ほむら! あんた、自分が何をしようとしたか、分かって……」

まどか「待って、さやかちゃん」

さやか「まどか……」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「まどか……怒ってないの?」

まどか「怒ってないといえば、嘘になるけど、ほむらちゃんは私を想って、やってくれたんだよね?」

まどか「だったら、いいかな、って。そのかわり、円環の理ではたくさん、決闘(デュエル)の相手とかしてもらおうかなって」

まどか→アルティメットまどか

遊星「十代さん」

十代「ああ」

遊馬「待ってくれ、2人とも」

遊星「遊馬?」



アルまど「さあ、いこう、ほむらちゃん」

アルまど「ちょっと、遠回りしちゃったけど、これでやっと、導けるよ」スッ

ほむら「まど……」

遊戯「ここから、先は」

遊馬「行かせないぜ」



杏子(あ)「遊戯!?」

獏良「戦うんだね、遊戯君」

真月「遊馬!?」

璃緒「遊馬………円環の理。神にも等しい彼女と……」

凌牙「運命を越えてみろ、遊馬」


アルまど「2人とも。これは……」

遊馬「ほむらを円環の理に導かせるわけにはいかない」

アルまど「な、何を言ってるの?」

さやか「私達はほむらを救うために頑張ってたじゃない」

遊馬「ああ。だが、ほむらを救うってのは円環の理に導けばいいのか? 本当にほむらは救われるのか?」

さやか「はあ!?」

なぎさ「円環の理は魔女になる魔法少女を救済する力なのです」

遊馬「たしかに円環の理のおかげで魔法少女は魔女になることは回避できた。けど、それは本当に正しいことなのか?」

さやか「つまり、あんたは魔法少女は魔女になるべきだって言うの!?」

遊馬「そうじゃない。そのためにまどかが犠牲になるのは正しいのか?」

アルまど「え?」

遊馬「たしかに魔法少女達は過酷な運命から、逃れられたのかもしれない。けど、それはまどかが自分の存在を消して、叶えられたものだ」

アルまど「私は……」

さやか「でも、それはまどかが一生懸命考えた願いなんだ」

遊馬「だとしても、認めない。誰かを犠牲にして、書き換えられた世界なんて、俺は認めねえ!」

アルまど「遊馬君……」

なぎさ「遊馬。あなたの言っているのは現在、過去、未来、全ての魔法少女をまた過酷な運命に、絶望に戻すことになるのです」

遊馬「だが、その結果、1人の魔法少女が不幸になってしまった」

さやか「不幸に?」

遊馬「そいつは諦めずに何度も何度も同じ時間を繰り返した。たった1人の友達を救うために。最高のかっとビングだ」

ほむら「………」

遊馬「その結果がその友達が存在すら消えて、自分以外には記憶にすら残らない……そんなの、あんまりじゃねえか」

遊馬「まどか。お前の願いが100人、1000人の魔法少女、、いや、現在、過去、未来、全ての魔法少女がが正しいと言っても、俺は認めない!!!」

アルまど「………」

遊戯「鹿目さん。人には帰るべき場所がある。君の帰るべき場所は円環の理なんかじゃない。大切な友達の隣、なんじゃないかな」

アルまど「………」

アルまど「たった1人のために、全てを犠牲にしろって言うの」

遊馬「違う! 俺は誰も犠牲になんかしたくないんだ」

アルまど「なら、ほむらちゃんの記憶を消せばいいの?」

遊戯「それは暁美さんの頑張りを否定するものだ」

アルまど「だよね。私もそんなことはしたくないよ」

アルまど「……………話は平行線だね」

遊馬「なら、やることは1つ」

遊戯「僕達と決闘(デュエル)だ」

さやか「ちょっ、決闘(デュエル)って、こんな大事なことをカードゲームで決めちゃっていいの?」

なぎさ「ただのカードゲームではなく、決闘(デュエル)なのです。決闘(デュエル)はいつも、私達を導いてくれるのです」

さやか「いや、なんつうか、さあ。大事なこと何だから、話し合いとか」

なぎさ「カードを通じて、分かりあえるのです」

さやか「戦うとか」

なぎさ「決闘(デュエル)も戦いなのです」

さやか「いや、ドラゴンボー○みたいな」

なぎさ「そんな、野蛮な……それでも、さやかは決闘者(デュエリスト)なのですか」

さやか「決闘者(デュエリスト)になった覚えはないわ」

さやか「ねえ、マミさん」

マミ「この戦いはまさに世界の運命をかけた戦いね」

杏子(き)「ああ。神の理とそれに叛逆する人間の戦いだ」

さやか「」

さやか「受け入れてないのは私だけ?」



アルまど「私のライフは8000。遊戯君と遊馬君のライフは4000ずつ」



ほむら「あなた達は戦わないの」

十代「戦いたいけど、今回はバトンタッチだ」



アルまど「はじめるよ。円環の決闘(デュエル)を」

遊戯『いくよ、アテム』

アテム『ああ』

遊戯「……」キラーン

アテム「いくぜ、まどか!」

アルまど・アテム・遊馬「「「決闘(デュエル)!!」」」

今回はここまでです

次回は土曜日

なぎさ「この決闘(デュエル)に世界の命運がかかってるのです」

さやか「世界の命運って……たかがカードだよね?」



遊馬「俺達はこの決闘(デュエル)で必ず、見つけだす。全ての魔法少女が幸せになる道を」

アテム「いくぜ、遊馬。全力で戦った果てにきっと答えはあるはずだ」

アルまど「私のターン! 円環ドロー!」

アストラル「ドローだけですごいオーラだ」

遊馬「これが神の決闘者(デュエリスト)………」

アルまど「私は魔法カード『円環の導き』を発動。このカードは手札またはデッキより魔女と名のつくカードを1枚、除外し、デッキより、2枚、ドローできる。私はデッキよりオクタヴィアを除外し、2枚ドロー」

アルまど「私は鹿目まどか(スケール1)と魔法少女まどか(スケール12)をペンデュラムゾーンにセッティング」



なぎさ「ついに始まったのです。神の決闘(デュエル)が」



アルまど「揺れて、 魂のペンデュラム! 円環に描け、光のアーク! ペンデュラム召喚!!」



アストラル「この召喚は!?」

遊馬「ペンデュラム召喚!?」



アルまど「私は手札からレベル8の魔法少女ほむらちゃん、さやかちゃん、マミさん、杏子(き)ちゃん、なぎささん5体をペンデュラム召喚!」

レベル8×5体

アストラル「レベル8のモンスター、5体を1ターンでフィールドに!?」

アルまど「私はペンデュラムゾーンの魔法少女まどかの効果を発動。ペンデュラム召喚されたモンスターのレベルを任意の数にできる。私はレベルを12にする」

アルまど「私はレベル12のモンスター5体でオーバーレイ。5体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚。私の願いは全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で。その願いの結晶。現れて! 円環の理―アルティメットまどか-!!!」

ATK4000

アテム「攻撃力4000!?」

アストラル「ランク12のモンスター!?」

アルまど「ターンエンド」

遊馬「先にいかせてもらうぜ、遊戯! 俺のターン!」



十代「流石だな。あんなモンスターを出されても、生き生きとしている」

凌牙「あいつはこの程度でへこむ奴じゃない」



遊馬「俺はガガガ・マジシャンを召喚! さらに自分がレベル4モンスターの召喚に成功した時、カゲトカゲをを手札から特殊召喚! 俺はこの2体でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 現れろ、No.39希望皇ホープ!」

遊馬「カードを1枚伏せて、ターンエンド」

アテム「俺のターン!」

アテム「俺はクイーンズナイトを守備表示。カードを1枚伏せて、ターンエンド」

アルまど LP8000 モンスター1 魔法・罠0 ペンデュラム2  手札0

遊馬 LP4000 モンスター1 魔法・罠1枚 手札3

遊戯 LP4000 モンスター1 魔法・罠1枚 手札4

アルまど「私のターン。円環ドロー! 私はペンデュラムゾーンのまどかの効果を発動。このカードはデッキよりマミさん、さやかちゃん、ほむらちゃんを効果を無効にし、特殊召喚できる。ただし、このターン、私はバトルフェイズは行えず、エンドフェイズに特殊召喚されたモンスターはデッキにもどる」

マミ・さやか・ほむら ☆4

アルまど「さらに私はチューナーモンスター、鹿目まどかを召喚!」

☆4

アルティメットまどか「私はレベル4のマミさん、ほむらちゃんにレベル4の私をチューニング」

4+4+4=12

アルまど「希望を信じた魔法少女を泣かせたくない。それを邪魔するルールなんて、壊してみせる、変えてみせる。未来と過去と、全ての時間で、永遠に戦い続けて! ―概念-アルティメットまどか

☆12 ATK4000

遊星「シンクロモンスター!?」

十代「ペンデュラムにエクシーズにシンクロ……」

真月「異なる召喚方法を巧みに使いこなしてやがる」

アルまど「今の私は過去、未来、全ての召喚方法が使えるの」

アテム「過去、未来の召喚方法」

アルまど「ターンエンド。エンドフェイズ時にさやかちゃんはデッキにもどる」

アストラル「攻撃力4000のモンスターが2体」

遊馬「上等だ! 俺のターン! 俺は希望皇ホープで円環の理に攻撃!」

十代「攻撃力2500のホープで攻撃!?」

遊馬「俺はホープの効果を発動! オーバーレイユニットを1つ取り除き、バトルを無効にする。さらに手札から速攻魔法『ダブルアップ・チャンス』を発動。モンスターの攻撃が無効になった時、そのモンスター1体を選択して発動できる。このバトルフェイズ中、選択したモンスターはもう1度だけ攻撃できる。その場合、選択したモンスターはダメージステップの間、攻撃力が倍になる!」

アルまど「円環の理の力を発動。オーバーレイユニットになった魔法少女の効果をそれぞれ、1ターンに1度、発動できる。私はマミさんの効果を発動。このカードが攻撃対象になった時、相手モンスターを守備表示にする」

ホープDEF2000

遊馬「なに!?」

アストラル「最初に効果を使わなかったのは魔法カードを私達に使わせるためだったのか」

遊馬「……ターンエンド」

アテム「俺のターン。俺はキングスナイトを召喚! 自分フィールド上に「クィーンズ・ナイト」が存在する場合にこのカードが召喚に成功した時、デッキから「ジャックス・ナイト」1体を特殊召喚する!」



凌牙「遊馬とは対照的に慎重だな」

レイ「たしかに」

十代「遊馬は攻撃的に決闘(デュエル)を進めているから、遊戯さんはバックアップに務めているんだろ」

遊星(あの3体のモンスター……狙いは他にある?)

アテム「ターンエンド」

アルまど LP8000 モンスター2 魔法・罠0 ペンデュラム2  手札0

遊馬 LP4000 モンスター1 魔法・罠1枚 手札3

遊戯 LP4000 モンスター3 魔法・罠1枚 手札4

アルまど「私のターン! 円環ドロー! 私は魔法カード『死の間際の願い』を発動。デッキ、手札、フィールド、墓地より、マミさんを除外し、デッキから魔法少女マミさんを特殊召喚」

魔法少女マミさん(叛逆バージョン)ATK3000

アルまど「さらに概念の効果により、巴マミをゲームから除外。概念は除外された魔法少女と名のつくカードを1枚につき、攻撃力が800アップする」

ATK4000→4800

アルまど「さらに除外された魔法少女の効果を1ターンに1度、それぞれ、使うことができる」

アルまど「バトル! 概念で希望皇ホープを攻撃!」

アテム「あまいぜ! リバースカード発動! 聖なるバリア-ミラーフォース-! 相手モンスターの攻撃宣言時に発動し、相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊するぜ」

アルまど「円環の理の効果を発動! オーバーレイユニットになってるほむらちゃんの効果!」

かしゃんっ

アテム「フィールドの時間が止まった!?」

アルまど「時間を停止させ、魔法・罠の破壊を1ターンに1度、無効にする。さらに概念の効果! 除外されてるマミさんはこの決闘(デュエル)中に1度だけ、破壊を無効にできる」

アテム「なに!?」



レイ「あの伝説の決闘者(デュエリスト)の罠をあっさりとかわした……」

凌牙「何て奴だ……」

アルまど「バトル再開! ホープに攻撃!」

遊馬「希望皇ホープの効果! オーバーレイユニットを1つ使い、攻撃を無効にする!」

アルまど「円環の理でホープに攻撃!」

遊馬「No.はNo.でしか倒せないぜ」

アルまど「この瞬間、円環の理の効果! オーバーレイユニットのマミさんとなぎさちゃんの効果で貫通能力、さらに相手の破壊無効効果を無効にする!」

ATK4000VSDEF2000

遊馬「うわああああああ!!!」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!!!

LP4000→2000

アテム「遊馬!?」

小鳥「遊馬!」

アルまど「私には現在、過去、未来。全ての魔法少女の希望がある。迂闊なことをすれば、その希望が壊れてしまう。私はこの決闘(デュエル)、負けるわけにはいかない!」

遊馬「………」

凌牙「遊馬!」

小鳥「立って、遊馬!」

遊馬「……希望か」

遊馬「………お前の言う希望は自分を犠牲にしなきゃ、得られないのか」

アルまど「……」

遊馬「だったら、俺は誰の犠牲もいらない希望を見つけてやる! それが俺のかっとビングだ!!!」

アテム「遊馬……」

アルまど「…………ターンエンド」

遊馬「いくぜ、アストラル」

アストラル「ああ」

遊馬「俺は、俺自身とお前でオーバーレイ! 俺達2人でオーバーレイネットワークを構築!」

アストラル「遠き2つの魂が交わるとき、語り継がれし力が現れる」

遊馬・アストラル「「エクシーズチェンジ! ZEXAL!」」



遊星「決闘者(デュエリスト)が合体した!?」

十代「かっけえ!!!」

ZEXAL1「最強決闘者(デュエリスト)の決闘(デュエル)は全て必然! ドローカードさえも決闘者(デュエリスト)が創造する!」

ZEXAL1「全ての光よ、力よ! 我が右腕に宿り、希望の道筋を照らせ! シャイニング・ドロー!」

ZEXAL1「俺は魔法カード『エクシーズ・リベンジ』を発動。相手フィールド上にオーバーレイユニットを持ったエクシーズモンスターが存在する場合、自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターを特殊召喚し、相手フィールド上のオーバーレイユニット1つを、選択したモンスターのオーバーレイユニットとする。俺はNo.39希望皇ホープを選択! さらに円環の理からほむらのオーバーレイユニットをホープに加える!」

ZEXAL1「まどか! 魔法少女が魔女になり、その魔女を魔法少女が倒す。そんな残酷な連鎖は絶対に阻止しなきゃいけない。お前の願いは間違ってはいない。だが、それはお前の存在を賭けてまで叶えなくてはいけないのか? はたして、そんなことを魔法少女は望むのか?」

さやか「まどかの願いでその残酷な連鎖はなくなった。それのどこに」

ZEXAL1「それで例え、まどかが存在すら、消えてしまっても?」

さやか「っ!?」

アルまど「遊馬君。あなたは秩序に、神の理に叛逆してるんだよ?」

ZEXAL1「じょ……」
アテム「上等だぜ」

アテム「まどか。お前の願いは自分のためではなく、全ての魔法少女のためのもの。尊い願いだ。それは誰も否定できるものじゃない。俺達はそんな代償を払ったお前とお前を想う友達を救いたい。そして、誰の犠牲も出さずに魔法少女の残酷な運命から救い出したい。そのためにだったら、神だろうが何だろうが叛逆してやるぜ!!!!」

アルまど「……遊戯さん」

ZEXAL1「……俺は手札から魔法カード『エクシーズ・トレジャー』を発動。フィールド上に表側表示で存在するモンスターエクシーズの数だけ、自分のデッキからカードをドローできる。俺はこの効果で2枚、ドローする」

ZEXAL1「熱き情熱が勝利を導く! エクシーズ・セカンド・チェンジ! ZEXAL!」

遊星「さらに進化した!?」

十代「ワクワクしてきたぜ」

ZEXAL2「シャイニング・ドロー!!!」

ZEXAL2「俺は魔法カード『RUM-ヌメロン・フォース-』を発動。自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターと同じ種族でランクが1つ高い「CNo.」と名のついたモンスター1体をエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。俺は希望皇ホープを選択!」

ZEXAL2「1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築! 現れろ、CNo.39! 未来に輝く勝利をつかめ。重なる思い、つながる心が世界を変える! 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー!」

ATK2800

ZEXAL2「RUM-ヌメロン・フォース-の効果でまどかのモンスターの効果は無効に」

アルまど「概念と円環の理の効果は無効にされない」

ZEXAL2「俺はZW-荒鷲激神爪を特殊召喚。自分のライフポイントが相手より2000ポイント以上少ない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。自分のメインフェイズ時、フィールド上のこのモンスターを、攻撃力2000ポイントアップの装備カード扱いとして自分フィールド上の「希望皇ホープ」と名のついたモンスターに装備できる」

ATK2800→4800

ZEXAL2「バトルだ! 概念に攻撃! この瞬間、ホープレイヴィクトリーの効果を発動! このカードが相手の表側表示モンスターに攻撃宣言した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。ターン終了時まで、その相手モンスターの効果は無効化され、このカードの攻撃力はその相手モンスターの攻撃力分アップする」

オーバーレイユニット ほむら

ZEXAL2「いくぜ、ほむら」

アルまど「私のモンスターの効果は無効にはされない」

ZEXAL2「だが、攻撃力はアップする」

ATK4800→9600

アルまど「しまっ……」

遊馬「ホープ剣・ダブルビクトリースラッシュ!!!」

アルまど「きゃあああああああああああああああああ!!!」

LP8000→3200

アルまど LP3200 モンスター1 魔法・罠0 ペンデュラム2  手札0

遊馬 LP2000 モンスター1 魔法・罠2枚 手札3

遊戯 LP4000 モンスター3 魔法・罠0枚 手札4


今回はここまでです

次回は月曜日

アルまど「」

さやか「まどか……」

ZEXAL2「俺はカードを1枚、伏せて、ターンエンド」



さやか「まどか……」

なぎさ「今の一撃は強烈なのです」



アテム「俺のターン! 俺は強欲な壺を発動。デッキからカードを2枚ドロー!!」

アテム「俺は3体のモンスターを生け贄に現れろ、オシリスの天空竜!!」

ATK5000

アルまど「……3幻神」

アテム「オシリスの攻撃力は手札の数×1000。俺の手札は5枚。よって、5000!」

アテム「バトルだ! オシリスで円環の理に攻撃! 超電導波サンダー・フォース!!!!」

アルまど「円環の理の効果を……」

アテム「神にモンスター効果は通用しないぜ!!!」

アルまど「ぐっ!?」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

LP3200→2200

アルまど「オーバーレイユニットのさやかちゃんの効果で戦闘では破壊されない」

アテム「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

アルまど LP2200 モンスター1 魔法・罠0 ペンデュラム2  手札0

遊馬 LP2000 モンスター1 魔法・罠3枚 手札2

遊戯 LP4000 モンスター1 魔法・罠3枚 手札3

アルまど「どこまでも、私達の希望を……」

タツヤ「まどか、まどかぁ!」



小鳥「あの子は?」



アルまど「!?」

さやか「まどかの弟……」

タツヤ「まどかぁ」

アルまど「……」

アテム「……まどか」

アテム「お前の帰るべき場所が分かっただろ」

アルまど「………………私のターン!」

アルまど「RUM-円環の理-を発動。私は円環の理-アルティメットまどか-でオーバーレイネットワークを再構築。エクシーズ召喚! 私の願いは、全ての魔女を消し去ること。その願いが叶ったなら、絶望する必要なんてない!! エクシーズ召喚! 円環の女神-ハイパーアルティメットまどか-」

RANK13 ATK10000

ZEXAL2「ランク13のエクシーズ!?」

アテム「攻撃力10000!?」

アルまど「まだだよ。オーバーレイユニット1つにつき、攻撃力1000アップする。オーバーレイユニットは5つ。攻撃力は5000アップする」

ATK15000

遊星「攻撃力15000!?」

アルまど「ハイパーアルティメットまどかの効果! このカードはオーバーレイユニットの数だけ攻撃ができる」

遊馬「なに!?」

アストラル「5回連続攻撃だと!?」



アルまど「バトル! ホープレイヴィクトリーに攻撃! ハイパーまどかビーム!!!!」

ZEXAL2「罠カードを発動! 攻撃の無敵化。バトルフェイズ時にのみ、2つの効果から1つを選択して発動できる。俺は下を選択。このバトルフェイズ中、自分への戦闘ダメージは0になる」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

ZEXAL2「うわああああああああああ!!!!」

ZEXAL2→遊馬・アストラル

アテム「ぐわあああああああああ!!!!」



十代「今の攻撃は防いだが……」

遊星「それでも、この威力。直撃していたら、遊馬は塵になっていたかもしれない」

小鳥「遊馬!」

タツヤ「まどかぁ、すごーい」



遊馬「………………ああ。お前の姉ちゃんはすげえ」

アルまど「……」

遊馬「けど……俺は負けねえ。負けるわけにはいかないんだ!!!」

アルまど「………私は私って鈍くさいし、何の取り柄もないし、昔から得意な学科とか、人に自慢できる才能とか何もなくて、きっとこれから先ずっと、誰の役にも立てないまま、迷惑ばかりかけていくのかなって、それが嫌でしょうがなかった」

アルまど「そんな私が叶えたい願い事を見つけたの」

アテム「まどか……」

アルまど「オシリスに攻撃。ハイパーまどかビーム!」

アテム「俺はクリボーを墓地に捨て、その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0にするぜ」

ドガシャアアアアアアアアン!!!!

アテム「ぐわああああああ」

アルまど「第3打! ハイパーまどかビーム!」

アテム「罠カード『 魂のリレーを発動。自分のライフが0になるダメージを受ける直前に発動する。「自分のライフポイントが0になったらこのデュエルは相手が勝利する。」というルールが無効になり、その後、自分の手札からモンスター1体を選択してフィールド上に特殊召喚する。そのモンスターがフィールドから離れた時、自分はこのデュエルを敗北する。俺はブラック・マジシャンを特殊召喚」

アルまど「まだ、2回の攻撃が残ってるよ。ブラック・マジシャンに攻撃」

アテム「罠カード『マジカル・シルクハット』を発動。ブラックマジシャンはシルクハットに隠されたぜ」

3つのシルクハット

アテム「この中のブラック・マジシャンを倒せば、まどかの勝ちだ」

アルまど「なら、両端を攻撃! ハイパーまどかビーム!!」

両端のシルクハット『スカッ』

アルまど「!?」

さやか「嘘!?」

アテム「来い、ブラック・マジシャン」

遊馬「さすが、遊戯だぜ!」

遊馬「罠カード発動。『エクシーズ・リボーン』。舞い戻れ、No.39希望皇ホープ!」

アルまど「………ターンエンド」

遊馬「まどか。かっとビングだ」

アルまど「え?」

遊馬「お前、さっき、自分の才能がないとかって言ってたよな。そんなの皆、同じだ。けど、頑張って、努力しつづけてれば、人並みにはなれるかもしれない。それが1つから2つ。どんどん、増やしていけば、立派な才能になる」

遊馬「だから、もう1度、人間に戻ったら、全力のかっとビングで頑張ってみろよ」

アルまど「……かっとビング」

遊馬「かっとビング!! それは勇気を持って一歩踏み出すこと!
かっとビング!! それはどんなピンチでも決して諦めないこと!
かっとビング!! それはあらゆる困難にチャレンジすること!」

アルまど「…………………………私にも見つけられるかな?」

遊馬「ああ」

遊馬「アストラル」

アストラル「任せろ、遊馬」

遊馬「俺のターン! 眩き希望の光が未来を導く! アルティメット・エクシーズ・チェンジ! ZEXAL!」

遊星「まだ、合体があるのか!?」

十代「後、どれだけ、合体するんだ!?」

ZEXAL3「決闘者(デュエリスト)はカードを導く! 我が身が放つ一点なる光を目指し、来たれ勝利と希望のカード!  シャイニング・ドロー!!」

ZEXAL3「魔法カード『RUM-アストラル・フォース』を発動。俺はモンスター1体でオーバーレイネットワークを再構築。現れろ、No.39! 人が希望を越え、夢を抱くとき、遥かなる彼方に、新たな未来が現れる! 限界を超え、その手につかめ! 希望皇ビヨンド・ザ・ホープ!」

ZEXAL3「このカードがエクシーズ召喚に成功した時、相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力は0になる」

ATK15000→0

アルまど「しまっ……」

ZEXAL3「俺はガガガカイザーを召喚! 俺は魔法カード『ガガガタッグ』を発動。自分フィールド上の全ての「ガガガ」と名のついたモンスターの攻撃力は、次の自分のスタンバイフェイズ時まで、
自分フィールド上の「ガガガ」と名のついたモンスターの数×500ポイントアップする」

ATK1800→2300

ZEXAL3「バトル! 俺はガガガカイザーでハイパーアルティメットまどかに攻撃!」

アルまど「ハイパーアルティメットまどかの効果! オーバーレイユニットになったモンスターの効果を使うことができる! マミさんの力でガガガカイザーを守備表示に!」



ピカアアアアアアアア!!!

アテム「ブラック・マジシャン!?」

十代「ネオス!?」

遊星「スターダスト!?」

杏子(あ)「3枚のカードが光輝いてる」

龍可「その光が……ビヨンド・ザ・ホープに……」

アテム「遊馬」

アテム「すべてを終わらせるんだ」

ZEXAL3「…………ああ! 全ての因果を切り裂き、希望の未来に塗り替えろ! ホープ剣・ビヨンド・スラッシュ!!!」

アルまど「あああああああああああ!!」

LP2200→0

アルまど→まどか

さやか「まどか!」

ほむら「まどか!」

まどか「………ほむらちゃん、さやかちゃん」

ほむら「………ごめんなさい」

まどか「私こそ、ごめんね」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ほむら「この揺れは!?」

まどか「……世界が再構築されてるんだよ」



ZEXAL3→遊馬・アストラル

遊馬「これは……」

アストラル「円環の理がヌメロン・コードに組み込まれた」

遊馬「ヌメロン・コードに!?」

アストラル「もう2度と、円環の理は過去、未来、永劫に誰にも侵されなくなった」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

さやか「何なのよ、この揺れは!?」

ピカアアアアアアアア!!!!



遊馬「ここは……」

ほむら「私には3度目の光景ね」

遊馬「ほむら!?」

遊星「遊馬」

十代「これは一体……」

遊戯「まだ、何かあるの?」

遊馬「皆!」

QB「……世界は改編されていくのさ。魔女という存在が誰にも侵されない世界に。つまり、君達の接点もなくなるわけだ」

遊馬「それは……どういうことだ?」

遊星「魔女は2度と発生することはなく、させることすら、許されない。そうなれば、インキュベーターが魔女を再び、発生するさせることもなくなる。つまり、俺達がここに出会うことはなくなるわけだ」

十代「なんだって!?」

遊馬「ふざけんな! 今までの戦いや絆がなかったことになっちまうのかよ!」

ほむら「それが神にも等しい円環の理に逆らった代償なのかもね」

遊戯「………なくならないよ」

遊戯「僕達がここで戦ったことがなくなっても、絆は消えやしない」

十代「………遊戯さんの言う通りだ」

遊星「この戦いは誰の記憶にも残らないかもしれない。だが、俺達の絆は消えやしない」

遊馬「また……会えるよな」

ほむら「…………多分」

遊馬「その日まで………さよならだ」

ピカアアアアアアアア!!!!!!

エピローグ

ビルの上

ほむら「という話よ」

さやか「ふーん。作り話にしちゃ、出来すぎてるね」

ほむら「全て、事実よ」

さやか「事実なら、何で、あんた、覚えてるわけ?」

ほむら「さあ? 奇跡ってことじゃないかしら?」

さやか「まあ、たしかにあんたの話が事実なら、まどかの意味不明な口癖も合点がいくけどさあ」

さやか「何で、そんな話を私に?」

ほむら「あなたにはさんざん迷惑をかけたから」

まどか「あ、ほむらちゃんにさやかちゃん」

ほむら「まどか」

まどか「今日も魔獣退治、元気にかっとビングだよ!!」

おわり


これで終わりです

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。

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