あずさ「あらあら、ここはどこかしら~。」(64)

【アイマス×東方】


あずさ「やよいちゃんとお散歩してたら、いつの間にか知らない場所に来てしまったわ~。」

やよい「私もここが何処だか分からないです…。」

あずさ「プロデューサーに連絡しようにも圏外だし…困ったわね。」

あずさ「とりあえず、目の前の長い階段を上るしかなさそうね~。」

やよい「うぅ…。」




社長「ティンと来た!」 ミスティア「?」(東方×アイマス)
社長「ティンと来た!」ミスティア「?」 - SSまとめ速報
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~~~~




あずさ「ハア、何とか登りきったわね~。」フウフウ

やよい「はい~。」ハアハア

あずさ「それにしても、やよいちゃんは元気ね~。息切れもあまりしてないみたいだし。」ヘエヘエ

やよい「元気が取り柄ですから…あれ、誰か来ますよ?」

あずさ「本当ね。空飛んでるように見えるけど、気のせいかしら?」

???「」ヒューン

???「」スタッ(←着地した音)

あずさ「本当に飛んでいた…だと…。」

???「貴女たち、ここが何処だか分かってるの?冥界よ、冥界!生きた人間が来る場所じゃないわ。」

あずさ「あらあら、変わった格好ね~。剣士みたいだわ~。」

やよい「はわっ、人魂が浮いてますぅ~!」

???「その様子だと外の世界から来たみたいね。また紫(ゆかり)様の仕業かしら…。」

やよい「あの、女剣士さん!」

妖夢「……そういえばまだ名乗っていませんでしたね。私は魂魄妖夢(こんぱく‐ようむ)です。ここ、白玉楼(はくぎょくろう)の主である―――」

???「妖夢、どうかしたの?」

妖夢「幽々子様!」

幽々子「あら、この方々はどちら様かしら~?」ジー

やよい「(ずっとあずささん見てる…。)」

あずさ「?」

幽々子「・・・。」ジー

あずさ「・・・?」

幽々子「・・・。」ジー

あずさ「・・・あの~?」

幽々子「!」ティン

幽々子「あらあら~。何か貴女は私と似てるわね~。」

あずさ「そういえば雰囲気が私と似ている気がしますね~。」

幽々子「あらあら~。」

あずさ「あらあら~。」

幽々子「妖夢、この人たちは悪い人ではないと確信したわ。中に案内してあげなさい。」

妖夢「分かりました…ではどうぞこちらへ。」

あずさ&やよい「」ドキドキ

~~~~


※あずさ視点




私たちは広い屋敷―――白玉楼(はくぎょくろう)というらしい―――の一室へと案内された。
そして白玉楼の主、西行寺幽々子(さいぎょうじ‐ゆゆこ)さんから色々な話しを聞いた。

まず、ここは幻想郷(げんそうきょう)といって、私たちがいる世界から忘れ去られたモノが集う場所。具体的に言うと妖怪や神、幽霊、鬼といったいわゆる“妖(あやかし)”と人間が共に暮らしている世界である。
妖夢さんや幽々子さんも幽霊(前者は半人半霊、後者は亡霊)だ。

ちなみに、妖夢さんは白玉楼の庭師兼幽々子さんの剣術指南役だそうだ。

みすちーの話とは別物だよね?

また、幻想郷は多くの種族から成るいわば多国籍国家で、その大半が“妖怪”と呼ばれる種族である。

彼女らは時たま“異変”と呼ばれる事件を起こし、それを人間が解決する(=異変の首謀者を倒す)ことによって幻想郷の均衡を保っているのだが、その時に用いられるのが“弾幕ごっこ”と呼ばれる戦闘方法である。

これは弾幕の撃ち合いはもちろん、各々の持つ能力(住民の大半は能力を有している)を活かして“スペルカード”と呼ばれるカード(簡単にいえば必殺技を具体化したカード)を作り、それを発動しながら戦うことによって技の出来や美しさを競い合う“スポーツに近い戦い”で、これが幻想郷の基本なのだという。

何か揉め事が起こった場合はこの弾幕ごっこで決着をつけることが多いそうだ。

>>9
はい、別物です。

前回は「東方キャラがアイマスの世界に飛び込む」というストーリーでしたが、今回はその逆バージョンになっています。

幽々子「―――とまあ、こんなところかしら。妖夢は何か補足ある?」

妖夢「いえ、特にはありません。」

やよい「うっうー!分かりやすい説明ありがとうございましたぁ!」

あずさ『次は私たちの番ね。』

私は二人にこれまでの経緯を細かく話した。

幽々子「あらあら~。二人揃って迷子になっちゃったのね~。」

妖夢「“外の世界はかなり文明が発達している”と話しで聞いたのは本当だったんですね。何だか生活しづらそうです。」

『ええ、私みたいな方向音痴は特に…。』

二人とも興味津々といった様子で話しを聞いていた。
それほど“外の世界”が珍しいらしい。

※第三者視点




幽々子「それにしても、まさか私と似た人が幻想入りしてくるなんて思ってもいなかったわ~。珍しいこともあるものね。」

妖夢「そうですね。口調もそっくりですし、それに…。」チラッ

妖夢はあずさを見た。

あずさ「?」ドタプーン

続いて妖夢は幽々子を見た。

幽々子「?」ボイーン

そして自分の胸元を見た。
妖夢「」ペターン

妖夢「・・・くっ!」

やよい「妖夢さん、どうしたんですかぁ?」チマーン

妖夢「な・・・仲間!」

やよい「う?」

妖夢「やよいさん!幻想郷に、白玉楼に来て下さって本当にありがとうございます!!」ガッシリ

妖夢はやよいと握手をした。

やよい「えへへ・・・何か分からないけど、そう言われると嬉しいかなーって。」

あずさ「あらあら~。」

幽々子「厚い友情ね~。」

幽々子「でもまあ、確かにこれも何かの縁よね。あずさ、やよい。もしなんだったらここに居ても良いわよ?」

あずさ「よろしいんですか?」

幽々子「良いに決まってるじゃない。外の世界(むこう)に帰るにしてもまだ時間がかかる訳だし。」

あずさ「あらあら~、ありがとうございます。」

やよい「うっうー!ありがとうございますぅ!」ガルーン

妖夢「やよいさんの挨拶、面白いですね。」

二人はとりあえず、白玉楼に身を置くことにした。

ひとまずここで切ります。

もし今夜中にまた書けそうであればまた来ます。
ダメなら明日以降書きます。


ここまでお読み頂き、ありがとうございました!


誰か視点の地の文は口調も変えたほうが分かりやすいんじゃないかなって
妖夢さんや幽々子さんも幽霊なんですって。驚きだわぁ。
みたいな

あと日本語は似た文を繰り替えす場合主語と述語しっかり言わなくてもなんとなく分かるのが特徴だから
そこを意識するといいかも
あずさを見る妖夢。
続いて幽々子。
そして自分の胸元。
って感じで

色々口挟んでごめんね

>>16
ご意見ありがとうございました。
参考にさせて頂きます。

※やよい視点



~~~~



やよい『朝かぁ…んん~!』ノビー

や『あずささんは…まだ寝てる。私が早起きし過ぎたのかなぁ。』

\ヒュッ ヒュッ ヒュン/

『あれ?外から妙な音が…。』

音のするほうに行ってみると、木刀を持った妖夢さんが素振りをしていました。
一心不乱に木刀を振るう妖夢さん、カッコいいですぅ~!


妖夢「……あれ、やよいさんじゃないですか。」

『妖夢さん、おはようございます。』

妖「おはようございます。早いですね。まだ6時前ですよ?」

『いつもの癖で朝早く目が覚めちゃって。妖夢さんはこの後なにか予定ありますかぁ?』

「木々の剪定を少しやって、その後朝食づくりですかね。」

『それなら朝ご飯作るの手伝いますよ。私、家事得意なんです!』

「有り難いです。ぜひよろしくお願いします。」

『うっうー!任せて下さい!(小声)』

妖夢さんに台所の場所を教えてもらい、台所に行きました。

幻想郷は明治時代半ばに結界で外の世界との往来を遮断して以降、独自の方法で発展してきました。

数年前までライフライン(電気、ガス、水道)も無い状態だったそうですが、現在は最近引っ越してきた河童の技術者のお陰で電気が使えるようになり、家事が大分楽になったと妖夢さんが言っていました。

『え~と冷蔵庫…あったあった。』ガチャッ

変わった形をした冷蔵庫を開けると味噌汁の具材(豆腐、油揚げなど)や鮭の切り身など、一通り食材が入っていました。

『なんかかなり量が多い気がするなあ…。まあ、頑張るか!』

用事ができたので一旦落ちます。
14時ぐらいには戻ってこられると思うので少々お待ちください。

―40分後―



うっうー!ほぼ毎日台所に立っているからか、割とスムーズに料理が出来上がりましたぁ!
……あ、妖夢さんが入ってきました。


妖夢「すみません、遅くなりました。」

やよい『このくらい大したこと無いですよー!』

「いえいえ、こちらとしては大助かりですよ…料理のほうはどうですか?」

『もうだいたい出来上がったかなーって。』

「ありがとうございます。では私は配膳やりますね。」

『はい、お願いします!』

~~~~




―居間―


朝食の準備が整ってもなかなか起きてこない幽々子さんを妖夢さんが、あずささんを私がそれぞれ起こしに行きました。
着替えを済ませていざ、楽しい朝ご飯です!

妖夢「――――とまあそんな訳で、今日はやよいさんに朝食を作ってもらいました。」

幽々子「へえ~、やよいは家事ができるのね。」

やよい『はい!兄弟が多いので家事はお手の物なんです。』

あずさ「やよいちゃんの家はいつも賑やかで羨ましいわ~。」

妖夢「そうなんですね。」

幽々子「さて、それでは頂きましょうか。」

全員「…頂きます!」

妖夢「・・・。」パクパク

幽々子「・・・。」ガツガツ
あずさ「・・・。」モグモグ
やよい『あの、味はどうですかぁ?』

食事が始まった途端みんな無口になったので、私は心配になって質問しました。

あ「え?ああ、ごめんね。余りの美味しさに言葉を忘れていたわ。」

『本当ですか!?』

妖「ええ、私より上手かも―――」

幽「よーむぅ、おかわり~。」

妖「なんか早くありません!?」

幽「本当に美味しいんだから仕方ないでしょ?ご飯大盛でお願いね~。」

妖「分かりました。…それと、食べ過ぎは良くないですからね?」ハア

妖夢さんはため息をついて部屋を出ていきました。

あ「あらあら、幽々子さんは本当に良く食べるんですね~。」

幽「そりゃあ私も(一応)成長期だから…ね?」

妖「それにしても常識を逸脱し過ぎてます!」


いつの間にか妖夢さんが戻ってきていました。


『そんなに食べるんですか?』

妖「毎食ご飯10杯は当たり前、時には20杯いくことも…。」

幽「あら嫌だ。妖夢、そのぐらい誰だって普通よ。ねえ、やよい?」

『ええと、流石にそれはないかなーって。』

幽「そうかしら…。」シュン


はわっ、幽々子さんが落ち込んでしまいましたぁ。


あ「でもほら!貴音ちゃんなら(ラーメン限定で)ありえそうじゃない?」

『ああ、貴音さんならいけるかもしれませんね!』

妖「貴音さん?」

『四条貴音さんといって、私の事務所の先輩です。大食いで、とっても不思議な人なんですよ~。』

幽「あらあら、面白そうね。一度会ってみたいわぁ~。」ムクッ

あ「あらあら~、立ち直り早いんですね。」

やよい『(幽々子さん、元気になったみたいで良かったぁ…。)』ホッ


こんな感じで朝食は終わりました。

~~~~




朝食後、幽々子さんにこれからどうするか聞かれました。


幽々子「私も妖夢も用事があってね、どちらにせよ誰も居なくなるのよ。ちなみに私は永遠亭(えいえんてい)という診療所に行くわ。」

妖夢「私は博麗神社(はくれいじんじゃ)という神社に向かいます。」

幽々子「貴女たちはどうする?私に着いてくるのも良し、妖夢に着いてくるのも良し。二人別々に行動するというのもありだけど…。」

やよい『あずささん、どうしますか?』

あずさ「う~ん、そうねぇ…。」




①→二人揃って永遠亭へ

②→二人揃って博麗神社へ
③→別行動(名前と行先を記入して下さい)


※5レスぐらいで決定します。

あずさ「じゃあ逆に聞くけど、やよいちゃんはどうしたいの?」

やよい『私ですか?私は妖夢さんとお出かけしたいですぅ!』

あずさ「それじゃあ私は幽々子さんに着いていくことにするわ。」

幽々子「じゃあ行きましょうか…妖夢、やよいをよろしくね。」

妖夢「分かりました。幽々子様もお気をつけて。」

幽々子「ええ。」

あずさ「それじゃあ、やよいちゃん。また後でね~。」

やよい『はい!』


私たちは白玉楼の前で別れました。
(以降、2つのルートに別れます。)

【あずさルート】




※あずさ視点です。


やよいちゃんと別れた私は、まず一番に幽々子さんから空を飛ぶことを教わったわ。
何でも“念じれば飛べる”そうで、空を飛ぶことを強く願ったら本当に飛べたの。不思議ねぇ。

あずさ『本当にこの世界は何でもありなんですね~。』

幽々子「外の世界の常識に囚われない世界だからね。こんなの当たり前よ。」

それもそうか。
だって私、現に亡霊と行動を共にしているんだものね。

冥界と顕界を隔てる結界?みたいなのを越えて暫く行くと、広大な盆地が見えてきたわ。

『綺麗ね…。』

空は何処までも蒼く、清風が大地を渡り、それに合わせて山の緑が眩しく輝いている。
絶景かな、絶景かな。まさに「日本の原風景」といったところね。
東京都心ではまず見られない景色に心が癒されたわ。

幽々子さん曰く、この盆地が幻想郷のいわば“本体”で、白玉楼のある冥界は正確には幻想郷では無いんですって。
はぁ~、幻想郷も広いのね。

どこをどう飛んだか分からないけど、しばらくすると緑一色の場所が見えてきた。あれは…竹林かしら?

幽々子「あずさ、降りるわよ。」

『ええ、分かりました。』

幽々子さんが下降するのに合わせて私も下降した。


~~~~


降り立ってみると、そこはやっぱり竹林だったわ。

「さて、ここからは歩いて行くわ。あずさ、手を繋ぎましょう。」

『え?どうしてですか?』

「この竹林は“迷いの竹林”といってね、どんな人でも必ず迷ってしまうのよ。しかも一度迷ったら戻ってこられる可能性はかなり低いわ。」

「私は慣れているからまだ良いけど、あずさは初めてでしょう?それに貴女はただでさえ方向音痴らしいじゃない…。手を繋ぐのは貴女が迷うのを防止するためよ。」

『そうなんですね…。お心遣いありがとうございます。』

優しい気遣いに感謝しながら、私は幽々子さんと手を繋いだわ。

「それじゃあ、行きましょうか。」

『ええ。』

私たちは竹林へと入っていった。

道中、私は幽々子さんと色々な話しをしたわ。
芸能界の話題、流行の話題、政治やスポーツの話題―――
どれをとっても幽々子さんには珍しかったらしく、興味津々だったわ。

『幽々子さんは普段、どうやって外の世界の情報を得ているんですか?』

「そうねぇ…。ブンヤ(新聞記者)の烏天狗とか、友人のスキマ妖怪とか、最近―――5年くらい前だったかしら―――幻想入りした現人神とかかしら。私たちの生活は基本的に幻想郷の内部で完結してるから、外の世界の情報が入ってくることはそんなに無いのよ。」

『へえ…。―――きゃっ!?』ズボッ グキッ

『う…痛い!』

「あずさ!?」

幽々子さんとの話しに夢中になりすぎていた私は足元に掘られた落とし穴に気づかずに落ちて、悪いことに足をひねってしまったの。
落とし穴は思った以上に深い。思わず文句が出てしまったわ。

『うぅ…。誰よこんなところに落とし穴掘ったの~。』

その時、桃色のワンピースを着た一人(一羽?)のウサ耳少女が笑いながら姿を現した。

???「単純な罠にかかってやがんのー。鈴仙のバーカ!」ケラケラ

あずさ『れいせん…?』

どうやら少女は私を“れいせん”とやらと勘違いしたみたいね。私が“れいせん”でないと分かると、気まずそうな顔をしたもの。

???「うげっ、違った!?…ってアンタ誰?」

幽々子「ちょっと!人を怪我させておいてそれは―――」

???「てゐ、こんな所で何して……あれ、幽々子さんじゃないですか。どうしました?」

穴の外から別の声が聞こえたわ。口調と声音からして女の人ね。

幽々子「ああ、実はね―――」


~~~~


鈴仙「ウチのてゐがご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。ほら、てゐ!アンタも謝りなさい。」

てゐ「いやぁ、ごめんごめん。まさか鈴仙以外の人が引っ掛かるとは思ってもいなかったよ~。」

『いえいえ、そんなに気にしていないので大丈夫ですよ~。』

あの後、私は穴から救出されて玉兎(ぎょくと=月の兎)の鈴仙・優曇華院・イナバ(れいせん・うどんげいん・いなば)さんに応急措置をしてもらったわ。

悪戯を仕掛けてきた兎の妖怪の因幡てゐ(いなば‐てい)さんも謝ったし、言うことなしね。

鈴仙「永遠亭に用があるんですよね?」

幽々子「ええ、そうよ~。」

鈴「でしたら私達も同行します。戻る途中でしたので。」

『あらあら、それは心強いですね~。』

てゐ「またいつあずさが落とし穴に落ちるか分からないしね。」

鈴仙「落とし穴掘ったのてゐでしょうが…。」


私たち4人は永遠亭へ向かいました。
永遠亭・・・凄く奇妙な名前だけど、どんなところかしら?楽しみね。

~永遠亭~




※第三者視点


てゐ「ここが永遠亭よ。」

あずさ「へえ~、なかなか凄いじゃないの。」

幽々子「うふふ、驚いたでしょう?」

あずさ「はい…。」

永遠亭は、あずさの想像を遥かに絶する広さだった。
門のちょうど真っ正面に重厚な造りをした日本家屋があって、さらに鈴仙の話しによれば建物の裏側に何百坪もある庭があるのだという。
田舎(?)ならではの贅沢な土地の使い方をしているなとあずさは思った。

鈴仙「では、師匠のもとにご案内します。」

幽々子「ええ、お願いするわ。」

あずさ達は建物の中へと入っていった。

~~~~


鈴仙「失礼します。師匠、来客です。」

???「ありがとう、ウドンゲ。」

“師匠”はこちらに背を向けたまま言った。

鈴仙「それでは、私は用があるのでこれで失礼します。」

???「ええ、ご苦労様。」

そう言うと鈴仙は去っていった。

やがて師匠が振り向いた。
医療従事者のような服装をしている。

???「ああ幽々子、いらっしゃい…あら、後ろの子は誰かしら?」

あずさ「初めましてお師匠様。私は765プロ―――じゃなかった、外の世界から来た三浦あずさと申します。」

???「外の世界から?」

幽々子「私が説明するわね~。」


~~~~


永琳「へえ、道に迷って幻想入り…面白いこともあるのね。私は八意永琳(やごころ‐えいりん)。永遠亭で薬師(薬剤師)をしているわ。何かあったら私のところに来なさい。大抵の薬は調合できるから。」

あずさ「はい、ありがとうございます~。」

あずさがそう言うと永琳はクスリと笑った。

永琳「……本当にあずさは雰囲気が幽々子にそっくりね。驚いたわ。」

幽々子「そう思うでしょう?それで気に入ったのよ~。」

しばらく三人は会話を楽しんだ。

八意永琳(ピクシブ辞典)
http://dic.pixiv.net/a/%E5%85%AB%E6%84%8F%E6%B0%B8%E7%90%B3?guid=on

この続きはまた明日以降ということで、短いですが今日はここまでです。
お読み下さいましてありがとうございました。

???「永琳、ちょっと聞きたいことがあるのだけど入っていいかしら~?」

ふと障子に人影が見えた。
永琳が入室の許可を出すと障子が開き、いかにも姫様らしい格好をした黒髪の少女が入ってきた。手にはゲーム〇ーイを持っている。

???「この“ポケット〇ンスター緑”というゲームの攻略法についてなのだけど…あら?」

幽々子&あずさ「お邪魔してるわ(してます)~。」

???「幽々子と…貴女は誰かしら?」

少女はあずさを見た。

永琳「外来人の三浦あずささんですよ、姫。」

あずさ「はい~。詳細を話しますとかくかく然々というわけでして。」

輝夜「ふぅん…。私は蓬莱山輝夜(ほうらいさん‐かぐや)。永遠亭の当主よ。」

あずさ「かぐや…。あの竹取物語と何か関係が?」

永琳「ええ。姫は“かぐや姫”その人なのです。ついでに言うと、貴女に悪戯を仕掛けた因幡てゐは日本神話における“因幡の素兎”本人よ。」

あずさ「あらあら、メルヘンチックで素敵だわぁ。」

輝夜も交えて話しをしていくうちに、永遠亭のほぼ全員(てゐを除く)が月の関係者であると判明した。

あずさ「そういえば、私の所属する765プロという事務所の後輩に四条貴音さんという人がいてですね~」

幽々子「昨日話しに出ていた人ね」

あずさ「ええ。非常に不思議な娘でして、時たま月との関係を仄めかした発言をしているんですけど永琳さんたちはご存じないですか?」

輝夜「四条貴音?聞いたことあるようなないような…。」

輝夜はいまいちピンときていないようだが、永琳は何か心当たりがあるようだ。

永琳「その娘、私みたいな銀髪をしていないかしら?」

あずさ「はい、銀髪のストレートです。永琳さんほど長くはないですけど」

永琳「やはり…。」

幽々子「“やはり”というのは?」

永琳「四条貴音…。彼女は私がかつて月の都で姫の教育係をしていた時の教え子よ」

―――永琳曰く、四条家は月の都の貴族の出自らしかった。
永琳は四条家と個人的な付き合いがあった関係で、一時期貴音の教育係をしていたという。

永琳「貴音は暗記力に長けてて、しかも飲み込みも早かったから教えがいがあったわ。新天地を求めて地球に移住したみたいだったけど、まさか貴女と同じ事務所のアイドルだったとはね」

輝夜「ああ、私が名前を知っていたのは“こんな教え子がいた”と永琳が何度も貴音の話しをしていたからだったのね。思いだしたわ」

幽々子「へえ~、こんな偶然もあるのねえ」

あずさ「ええ、私もびっくりですよ。ふふふ、今夜やよいちゃんにおしえてあげましょう」

永琳「今度貴音に会ったら“永遠亭の薬師がよろしく言っていた”と伝えてちょうだいな。」

あずさ「分かりました~」

永琳「それはそうと幽々子、ここに来た目的は何だったの?」

幽々子「あらいけない、忘れるところだったわ~。この前の薬代を払いに来たのよ…これね」

永琳「はい、確かに受け取ったわ。毎度ありがとうございます。」

薬代を渡すと幽々子が言った。

幽々子「それじゃ、あまり長居してもいけないからそろそろ行きましょうか?」

あずさ「そうですね。お世話になりました~」

永琳「これも何かの縁。これを機に仲良くしましょうね」

輝夜「今度来たときは外の世界の話しも聞かせてちょうだい」

あずさ「はい。それでは失礼します~」

二人は永遠亭を後にした。


【あずさルート・了】

今日はここまでです。続きはまた後日。
次回からは博麗神社に行ったやよい&妖夢ペアの話しになります。

ここまでお読み頂きありがとうございましたm(_ _)m




蓬莱山輝夜(ピクシブ辞典)
http://dic.pixiv.net/a/%E8%93%AC%E8%8E%B1%E5%B1%B1%E8%BC%9D%E5%A4%9C?guid=on

【やよいルート】


幽々子らと別れたやよいと妖夢。
二人はいま空を飛んでいる。やよいもあずさ同様、出発前に空の飛び方を教わったのだ。

妖夢「やよいさん、初めて空を飛ぶ気分はどうですか?」ヒューン

やよい「うっうー!ウルトラマンになったみたいで爽快ですーっ!」ヒューン

妖夢「“ウルトラマン”というのが何か分かりませんが…気に入ってもらえたようで良かったです。」ヒューン

二人は博麗神社めざして一直線に飛んでいった。

―博麗神社―


霊夢「はあ、相変わらず今日も暑いわね…」

外の世界と幻想郷を隔てる博麗大結界。
その結界を守る巫女、博麗霊夢(はくれい‐れいむ)は容赦なく照りつける太陽に辟易していた。

霊夢「暑くて敵わないわ。こんな日は中で静かに―――」

???「おーい、霊夢!」

上空からした声に顔を上げると、霊夢の親友で魔法使いの霧雨魔理沙(きりさめ‐まりさ)がいた。

霊夢「(また煩いのが来たわ…)」

魔理沙「やあ、おはよう!」

霊夢「何よ魔理沙。昨日も会ったじゃない」

魔理沙「連れないなあ…。この私が直々に遊びに来てやったんだぜ?」

霊夢「私は今日は臨時休業日なの。静かにのんびり過ごしていたいのよ」

魔理沙「そんなこと昨日も言ってた気がするが…おっ、誰か来るぜ。あれは妖夢か?」

博麗神社に降り立ったのは妖夢と、橙色の髪をして首からカエルの財布をぶら下げた少女だった。

妖夢「こんにちは」

魔理沙「おう、やっぱり妖夢だったか」

霊夢「おはよう…その娘は誰?」

霊夢と魔理沙の視線が橙色の髪をした少女に向けられる。

やよい「はじめまして、私は外の世界から来た高槻やよいっていいます!よろしくお願いしますー!!」ガルーン

やよいはいつものガルウイング挨拶を交えて自己紹介をした。

魔理沙「外の世界から来たのか!?」

妖夢「ええ。私が説明しますね」

妖夢「―――という訳です」

魔理沙「なるほど。そしたらもう一人の相棒は幽々子と行動してるのか」

妖夢「はい」

霊夢「ふぅん、話しはだいたい分かったわ。ところで…」

霊夢は二人(妖夢と魔理沙)が最も気になっていたことを質問した。

霊夢「アイドルって何?」

やよい「アイドルっていうのは歌ったり踊ったりして皆に元気を与える人のことです!」

魔理沙「やよいも持ち歌とかあるのか?」

やよい「ありますよー!」

妖夢「もし良かったらここで披露してもらえませんか?」

するとやよいは困ったような顔をした。

やよい「バックミュージックが無いとちょっと難しいかなーって」

???「その心配はいらないわ」

やよい「はわっ!?」

どこからか声がしたと思うと、何もないところからいきなり長身の女性が出てきた。
“妖怪の賢者”と名高い、スキマ妖怪の八雲紫(やくも‐ゆかり)である。

紫「皆さん、ごきげんいかがかしら?」

霊夢&魔理沙&妖夢
「紫(さん)!」

やよい「うぅ…」

紫「驚かせてごめんなさいね。私はスキマ妖怪の八雲紫と申しますわ」

驚いて妖夢の陰に隠れてしまったやよいに紫は軽く謝罪した。

妖夢「やよいさん大丈夫ですよ。紫さんは悪い妖怪じゃありませんから」

やよい「そうなんですかぁ?よかった~」ホッ

霊夢「それで紫、“心配ない”ってどういうこと?」

紫「私が外の世界からCDデッキとアンプを調達するから問題ないってことよ」

やよい「本当ですかぁ!?うっうー!嬉しいですーっ!!」

紫「ええ、ちょっと待っててね。」

紫はそう言うとスキマを使ってどこかに行ってしまった。


~~~~


しばらくして紫が戻ってきた。

紫「お待たせ。ついでだったから貴女がリリースしているCDも持ってきたわよ。」

やよい「わぁー、ありがとうございます!」

紫からCDを受けとると、やよいは選曲を始めた。

魔理沙「霊夢、紫とやよいがなに言ってるか分かるか?」

霊夢「いいえ、聞き慣れない言葉ばかりでさっぱり分からないわ。アンタは?」

妖夢「私にも全然…。」

やよい「決めましたー!これにします!」

紫「分かったわ。」

やよいが選んだのは「キラメ☆キラリ」。彼女の代表曲の一つである。
紫が準備をしている間にやよいは簡単な曲の説明をした。

やよい「今から私が踊るのは“キラメ☆キラリ”という曲で皆さんに好評を頂いている曲です。頑張って踊りますのでぜひ聴いて下さい!!」

紫「準備ができたわよ」

やよい「再生お願いします!」

紫がスタートボタンを押すと曲が始まった。

やよい
「フレーフレー頑張れ~さあ行こう♪フレーフレー頑張れ~最高♪」

魔理沙「霊夢、紫とやよいがなに言ってるか分かるか?」

霊夢「いいえ、聞き慣れない言葉ばかりでさっぱり分からないわ。アンタは?」

妖夢「私にも全然…。」

やよい「決めましたー!これにします!」

紫「分かったわ。」

やよいが選んだのは「キラメ☆キラリ」。彼女の代表曲の一つである。
紫が準備をしている間にやよいは簡単な曲の説明をした。

やよい「今から私が踊るのは“キラメ☆キラリ”という曲で皆さんに好評を頂いている曲です。頑張って踊りますのでぜひ聴いて下さい!!」

紫「準備ができたわよ」

やよい「再生お願いします!」

紫がスタートボタンを押すと曲が始まった。

やよい
「フレーフレー頑張れ~さあ行こう♪フレーフレー頑張れ~最高♪」

~~~~


やよい「フレーフレー頑張れ、さあ行こう♪フレーフレー頑張れ、最高♪」ピシッ

\パチパチパチパチ/

最後のポーズが決まると四人から拍手が起こった。

霊夢「思った以上にハードな振り付けだったわね」

魔理沙「でもそれを一つも間違えることなく踊るんだから大したもんだよな!」

妖夢「歌詞もなかなか良かったですね」

紫「良かったわ。可愛らしかったわよ」

やよい「うっうー!皆さんありがとうございますーっ!!」

鳴り止まぬ拍手にやよいは『思いきって披露して良かった』と思った。
五人はその後、雑談して時を過ごした。

今日はここまでで、続きは次回です。
お読みいただき、ありがとうございました。

高槻やよい‐キラメ☆キラリ
http://m.youtube.com/watch?v=s8hbqUo4au0&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3Ds8hbqUo4au0

生存報告です。
最近なかなか忙しくて・・・

近日中には書けると思いますので、もうしばらくお待ち願いますm(_ _)m

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