女「あー、消しゴムないよぉ」2(186)

(((荷物)*・∀) 2スレ目にやってきたワ

(*・∀・)前スレ(・∀・*)
女「あー、消しゴムないよぉ」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1350616739


ガチャ


生徒「ただいま~……」


(*・∀・*)オカエリー


生徒「…?おい、ちびはどうした」


(*・∀・*)居なくナッタワ


生徒「居なく?脱走か?」


(*・∀・*)大人になった証拠ヨ


生徒「子供をいじめるからそうなるんだ」


( *・∀・)私のせいじゃナイワ


生徒「……ま、肉まんだし、私はどうでもいいけどな」


[木箱]*・∀)-з また一人身ネ…


生徒「ついでにお前も旅に出れば良かったのにな」


[木箱]*・∀・)ここは私の家ヨ!


生徒「……まぁいいけどさ」


【量販店】


委員長「うん、きっとこれがいいわね」

書記「どれ…あ、ポタージュ・ティー…?」

委員長「どことなく雰囲気がメイドじゃありません?」

書記「……判断に困るところです…かね」

委員長「そんな」


書記「こういったものが、我々の目指すところなのでは?」カロン


“午前の紅茶 超深焙煎 濃いめ”


委員長「あ、どことなきいける感じがしますわ」

書記「ですよね」

委員長「……それ、薄めて飲めるのか、書いてありません?」

書記「ん…ないようですね、そのまま飲むのかと」

委員長「残念ですわ」



委員長「しかし、メイドとはまた、まったく」

書記「どうしました」

委員長「それも流行なのでしょうかね」

書記「やはりそうでしょうね、ブームですから」

委員長「………」

書記「………」


委員長「書記さんはメイド服を着ていましたね」

書記「はい、まぁ、試着ですけどね」

委員長「……着心地はいかがでしたか?」

書記「……思っていた以上に悪くないです」

委員長「……なるほど」


委員長「ひ、ひとつの職業訓練として、しっかり頑張らなくてはなりませんわね!」

書記「そ、そうですね!」



嬢「あ」

嬢(隣のクラスの……えっと、美柳さんだっけ)

嬢(こんな公園でなにしてるんだろ)

嬢(つか、もう夜になるのに)


生徒「………」ブチッブチッ


嬢(何か引っこ抜いてる…?あんな草ぼーぼーな場所で草むしり?)

嬢(……頭良いし女子からモテるけど、近寄りがたいオーラが強いのよねー)

嬢(あんまし話したこともないし、ほっとこ)




ブチッ

生徒「ふう……ここはこんなもんか……」

ガサガサ…


WWWW*・∀・WWW こっちにもノビルアッタワヨ!


生徒「おお、でかした」


( *・∀・)○ モリモリ…


生徒「野菜ばかりだと味気ないな」


( *・∀・)○ ナレタ


生徒「もっと炭水化物を摂りたいものだが、上手い方法はないものか……」


(*・∀・*)……


生徒「……」



生徒「無いか」


Σ(*;∀;*)


生徒「まぁ、明日から文化祭だ……その時に余った菓子でも持ち帰るとしよう」

生徒(当日はバザーもある、その時にちょっとした日用品も買うか)

生徒(やれやれ、クソジジイめ、一人暮らしさせるならもっと仕送りしろというのに)

生徒(本当、私の両親はどれだけ嫌われていたのだか)


男「どっせい」ガタン


女「すげえ」

男「はっはっはっ、もっと重いもんでも運べるぜ」

女「私もそのくらいできるけどね!」ガシ

生徒「おいやめろ、ただでさえ部屋の装飾に時間がかかるんだぞ」

青年「なぁ美柳、そっち持ってくれないか」

生徒「ん?ああ、わかっ」

ガシャーン


生徒「………」

女「いたたたた…あれこれ肩外れた!?」

生徒「両方しっかり動いてるぞ」

女「良かったー」

男「良かねえよ、無茶なことすんな」

女「すみませんでした」


女「ふ~、よし!メイド喫茶完成!」

隣「放課後までに間に合って良かった……」

女「居残りで設営もオツな感じはするけどね、とにかくみんなのおかげだよ!ありがとう!」

生徒「うむ、急拵えにしては雰囲気があるな」

書記「あとはメイドさえいれば完璧ですね」

青年「執事はいらないのか」

書記「正直蛇足です」

青年「ひっでえ、いや、まぁわかってるけど」

金髪「菓子とジュースあるし、今から打ち上げやろうぜ」

女「怒るよ?」

金髪「冗談だよ」



嬢「へ~、4組はこういう系にするんだ」

女「あ、枇杷さんちっす」

嬢「ちっすー」

委員長「あらどうも、そちらは何を催すのでしたっけ」

嬢「え?ん~…確か…ボール投げるやつ?」

女「曖昧だね」

嬢「私は手伝ってないからね~、よくわかんないのよ」


ガララッ


弓道「おうい!手伝いなさいっていってんじゃん!放課後間に合わないでしょ!」

嬢「嫌よ」

生徒「向こうは大変そうだな」

隣「ですね……」


嬢「あ」

生徒「?」

嬢(昨日……や、聞かなくていっか)


嬢「じゃね」

女「ほいほい」


剣道「ふん、四組め……軟弱な企画を立ち上げたものだ」

陸上「俺は良いと思うけどな!メイド!」

剣道「どこが……」

陸上「三組でもやりゃ良かったのにな」


ズルズル…

弓道「はいはい到着~」

嬢「ちょっと引っ張んないでよ!伸びるでしょ!」


陸上「……ん~、メイドっぽい女子に欠けるか…」

剣道「………」

陸上「お前はメイドってか従者っぽいし」

剣道「なんだそれは……」



ガサガサ

生徒「えっと、明日必要なものはこれと、あと……」


(*・∀・*)ナニシテルノ?


生徒「学祭の準備だ」


(*・∀・*)ナニソレ


生徒「……まぁ改めて聞かれると困るが、飯食ったり遊んだりするような祭だな」


(*・∀・*)ホヘー


生徒「金のない私にとっては関係のないものだがね」


( *・∀・)……フーン


生徒「よし、準備完了だ……寝るぞ、箱に戻れ」


(*・∀・*)ハァイ


生徒「すぅ……すぅ……」

生徒「……んん~……しぉ………に……むにゃ……」


[木箱]………


[木箱]∀・*)ヌゥッ ムフフ…


((( *・∀・)美味しいゴハンのタメナラ…


[学生鞄]*・∀・)+ 諦めナイワ!


[学生鞄])) モソモソ


女「みんなおはよう!」

書記「……おはようございます」

生徒「まだ準備だろ、なんで既にメイドなんだ」

女「みんなを応援するために!」

男(わかってるな)


委員長「じゃあ応援役の武藤さんにかわりまして、私が学園祭開始までの準備を監督しますわ」

女「頼んだよ、いいんちょ!」

青年(まぁ最善の流れだし、いっか)

委員長「ではまず体育館に移動しましょう、開会がありますわ」

金髪「うわめんどくさ」


校長「え~、我が校の学園祭は、今年で丁度20回目、記念すべき節目となります」

校長「学校にとって非常に大きな節目でもありますが、皆さんにとっても当然、大切な思い出となるでしょう」

校長「ちなみに20年前といえば、アメリカフットボール界においては忘れえぬ大事件が起こった年でもあります」



女「うわー」

隣「始まったね……」

生徒「あと20分は続くな」


校長「………でありまして、その年の優勝はロッド・タルシスだと予想されていましたが……」

校長「しかしリック氏の予想とは裏腹に……」

校長「ギャロップのたてがみがな……」

校長「くぅ……」

校長「たまらん……」


担任「校長、校長っ」

校長「む、もうこんな時間だったか」

担任「そろそろ開催ということで……」

校長「ほほ、長話をしてしまったようだ」


校長「では、学園祭を開催します!」

「「「わあああああ」」」

校長「怪我をしたプレーヤーは、速やかに近くの保健係を呼ぶように!」

「「「はああああい」」」



生徒「寝てた」

女「私も」


女「今日はメイド当番じゃないでしょ?」

生徒「メイド当番……まぁそうだな」

女「じゃあ一緒に回ってみない?」

生徒「そうするか」

隣「あ、あの」

生徒「隣も一緒にな」

女「よし!三人で冷やかしにいこう!」

三三三\ *=∀=\ ズザザァー


「100本ボーリングですよー!全部倒せたらうまい棒プレゼントですよー!」


女「やばい100本だって!ちょっと見てみない!?」

隣「100本……」

生徒「果たしてボールが真っ直ぐ最後まで転がるかね」

女「無理かぁ」

生徒「スチールボールならいけなくもないとは思う」

隣「……あ、あっちに面白そうなのが」



“知恵の輪”


女「おお!今年も知恵の輪出るんだ!」

生徒「去年出たんだ」

隣「あ、上級生の人たちのやつだよね」

女「うんうん、すごい難しいの、いくつか渡されて、時間制限あって、5人で一斉にやるんだけど……」

生徒「景品があればやろうと思うんだがなぁ」


「おっ、知恵の輪どうですか!?丁度席が3つ空いてますよ!」

生徒(知恵の輪どうですかって)


女「えーっと、どうする?」

隣「わ、私はどちらでも」

生徒「じゃあ私も恵に任せるよ」

女「私が全ての権利を握ってるわけだね」

生徒「極々一部な」

女「じゃあ……やろうかな?」

「ありがとうございます!さあさ、中へどーぞどーぞ」


生徒「景品は?」

女「さあ、わかんない」

隣「知恵の輪って苦手だから……できるかな……」

女「私も~……けど生徒ならできそうだよね」

生徒「触ったこともないけど」

女「え」



上級生「さあ始まりました“知恵の輪”第3ステージ……10分間であなたは一体いくつの知恵の輪を外せるか」

女「10分かー」

隣「短いね……」

上級生「配布される知恵の輪は、我々知恵の輪部が死力を尽くして集めた五百点以上のコレクションからランダムに5つが選ばれます!始まるまではブラックボックスの中ですよー」

生徒「多いな」

女「さすがだよね」


上級生「それでは皆様、脳を用意~」


生徒(景品はやっぱり無し?)

女(よーし、三つくらいは絶対に解くぞ~)

隣(できるかなぁ……)

弓道(あ、恵ちゃんいるじゃん、一人脱落だなー)

陸上(うーむ、簡単なものが入っていればいいんだが)


上級生「スタートぉ!」


カパッ


ジャラッ


女(あ、一個知ってるのある!)

隣(難しそう……)

弓道(とにかく色々触ってみるしかない!)ガチャガチャ

陸上(ぬぬぬ……)ガチャガチャ


生徒(鎖みたいだな、本当に外れるのかこれ)チャラ

生徒(三つの鎖、隙間も三つ)カチャカチャ

生徒(動かし方はこう、こう、捻……ああ、これだと引っかかるのか、馬鹿だな私は)カチャ

生徒(じゃあ違ったやり方で、一緒に、こう……)チャコンッ

生徒(あ、外れた)


生徒(なるほど、これが知恵の輪か)カチャ

生徒(見た目にそぐわないはずし方は認められない、だがそれは逆に解りやすい)カチャカチャ、カランッ

生徒(この金属の形から、出口を探していけばいいんだからな)ラカンッ

生徒(……ん?)カチャ


生徒(……まぁ、何もかもそう上手くはいかないか……)カチャカチャ

生徒(これで全てが容易く解けてしまうようでは、不公平も甚だしいものな)カランッ


生徒「ふう」カランッ


上級生「……え?」

女「え?」

生徒「あれ?なんだ恵、まだ終わってないのか」

女「……」

隣「……」


女「うう~、やったことなかったんじゃないのお」

生徒「出来るものは出来るんだから仕方ないだろ」カチャカチャ

隣「……手作り知恵の輪が景品かぁ……」

女「うらやましい!私も欲しい!」

生徒「簡単に折れ曲がるぞこれ」グニャァ

女「簡単に出来ていいじゃん」

生徒「お前はそれでいいのか……」


“イライラ輪投げ”


生徒「ん?なんだろう、あの出し物は」

女「ああ、電気の通った棒に、リングをひっかける奴だよ」

生徒「輪投げくらいは知っているが、違うのか」

女「輪が棒に触れると、電気が通ってアウト!」

生徒「無茶言うな」

隣(これ、出来る人いるのかなぁ……)


上級生「へいらっしゃい!イライラ輪投げに挑戦しようとは、なかなか良い度胸じゃないか!」

女「無理とわかってても……」

生徒「とりあえずやってみてしまうわけだな」

隣「ええ、二回……だけなんですか……?」

上級生「いかにも!二回投げて成功させなきゃね!」

女「少ない……」

上級生「コツは、限りなくリングを水平に保ちつつ、棒に対して垂直に落とすことだな!」

生徒「ふむ……ジャイロか」

上級生「……ほう」


カチャッ


女「……よーし、せっかくだし、一発はクリアしておきたいね!」

隣「そーっと投げよう、そーっと……」

生徒「……」


ヒュンッ


ビーッ

隣「あう」

女「うるさあっ」

上級生「はっはっは、いやぁ、もちろんのこと、手前やその奥の棒に触れてもアウトだよ」

隣「む、難しい……」

女「次は私ね!」

生徒「二投目だろう」

女「あ、そっか」

隣「う、ううん、先に投げていいよ?」

女「おっしゃ!」


上級生「よーく狙ってね?」

女「むんぬぬぬぬぬ……女子クリケット部主将の力を見してやるぅ!」シュッシュッ

生徒(それで投げるのか)


ヒュンッ


ブーッ


女「ぶ、ぶつかっただけ……」

隣「普通の輪投げも、結構難しいもんね……」

生徒「やれやれ、情けないな、恵」

女「うう……どうか仇を……」

上級生「お、挑戦といきますか?」

生徒「ああ、ひとつ貸してくれ」

上級生「はい、どうぞー」


シュルルッ パシッ


生徒「どんなゲームかは大体わかった……つまり、輪を垂直に落とすことだ」

女「ふむふむ……」

生徒「斜めに進む投げ方をすれば、輪は確実に、棒に接触するだろう……棒の真上に投げることこそ、必勝法だ」

女「おおっ、さすがだ!」


女「……けど、輪っかって結構ブレるよね」

生徒「回転を加えながら投げるんだ、そうすれば水平を維持したままに、落とすことができるだろう」

女「よくわからないけどすげえ!」

生徒「そう……つまりは、こう投げれば良いということだ」


シュッ


カツン ビーッ


生徒「わかったか?」

女「なんて返せばいいの?」

生徒「頷け」


[学生鞄]


[学生鞄]*・∀)ニュ ムフフ・・・


 ((( *・∀・)ゴハン ドコゾー?



「あらぁ、こんなとこにもお菓子あったのね」

つ;・∀・)ガシィ


「全くもう、男子はすぐ摘み食いするんだから……」

つノシ;・∀)ノシ ヒィイイィ


委員長「おかえりなさいませ、ご主人様っ♪」

「お、おう!」

委員長「ご案内いたします♪」

「は、はぁ~い」


眼鏡「それにしてもこのいいんちょ、ノリノリである」

書記「ネコミミでも付けかねないレベル」

眼鏡「キリエはあんましやる気ないみたいじゃん?」

書記「学校でこんな、あるわけないでしょう」

眼鏡「外ではあると、ほうほう」

書記「……」



<ギャァアアアア

「うおぁああ!?なんだ!?」


生徒「理論は完璧だったはずだ」

女「あはは……出来ると思ったけどね」

隣「普通に鳴っちゃったね……」


「いらっしゃーい!イカの七夜漬けはいかがっすかぁ~!」

「ピーカンナッツの蜂蜜焼き、今年もやってますよー!」


生徒「……」

女「今年も、いろんなのがあるねぇ」

隣「そうだね……何買うか、迷っちゃうな……」

生徒「……ふむ、みんな百円以上か……」


「らっしゃぁい! らっしゃぁい!」

生徒「ん?」


占い師「へい」

生徒「金は無いが腹が減ったな」

女「そうだねー」

占い師「へいへいっ」

生徒「やっぱり去年食べたポップコ――」

占い師「へいちょっと立ち止まれよぉおおお!!」


生徒「なんだうるさいな」

占い師「見てわかんない!?このわら半紙に書いてあるでしょ!一回三十円だよ!?」

女「でも制服だし……」

占い師「占いに格好は関係ないの!」

生徒「それトランプだし」

占い師「トランプ占い専門なの!当たるよ!」

隣(あ、この人が占いするんだ……何かの受付かと思ってた)



「あ、また占いやってんのー?」

「やめときなー、この人の占いマジで当たらないからねー」

占い師「うっせえ!黙れ!当たるし!超当たるし!」

生徒「トランプ如きで何が占えるっていうんだ」

占い師「何でも!」

生徒「馬鹿馬鹿しい」

占い師「馬鹿かどうかは占ってみてからのお楽しみだって!」


女「……気は進まないけど、どうするー?」

生徒「30円で黙ってくれるなら払おうじゃないか」ジャラリ

隣(ガマ口……)

生徒「ほら、これで私を占ってくれ」チャリリン

占い師「……20円しかないんだけど」

生徒「全財産だよ、文句あんのか」

占い師「なんかごめんなさい、占わせていただきます、すいません」

女(ちらっと財布の中の百円、見えたけどね)


生徒「えーっと、じゃあそうだな」

占い師「ふむふむ!なんでも構わんよ!」

生徒「そうだな……これから私はどうするべきか」

女「……」

占い師「漠然としてるね!?」

生徒「やっぱエセか」

占い師「占えるけどね!」


占い師「じゃあまずははい、これを扇状に広げましてー」バラリ

生徒「一枚引けと」

占い師「いかにも!好きなの引いて!」

生徒「これ」

女「えー、なんかマジックみたーい、本当に占えるのー?」

隣(うわー、私だったら絶対そんな一番上なんて引かないな……)


占い師「で、お次はですね~」

生徒「さっさとしてくれな」

女「はやくはやく~」


占い師「残ったカードを空中にばら撒いて~」バララララァ

隣「!?」

占い師「一旦空中で全部停止」ピッタァアア

隣「!!??」

占い師「で、均等に混ざるように机の上に山札状に戻る」シパパパパァ

隣「!!!???」

占い師「そして、山札の上5枚がひとりでに机の上に並ぶ」ザザッ

隣「!!!!????」


生徒「これで占いになるのか?」

女「トランプ占いなんて、ねぇ?」

隣「えっ、ええ!?そういうものなの!?こういうの起きてもダメなの!?」


占い師「手にしたその一枚が今のあなた!他五枚がこれからに関係するカードです!」

生徒「ふーん」ピラッ


“Poker Rules”


生徒「おい、これ絶対違うやつだろ」

女「ブフッ」

隣「あれ?それって……トランプセットのなかに入ってる、変な奴だね……」

占い師「あっれええええそんなの入れた覚えないのに」

生徒「二十円返せよ」

占い師「ま、待って!ほかの五枚だけでも占えるから!」

女「グダグダだね……」


占い師「ふむ……これは」ピラ

占い師「これからの未来、そう早くないうちに避けられない運命が待ってる!って出てるね!」

生徒「へえ」

占い師「自分の原点に立ち返り、自分を見つめ直すといいでしょう!とも出てる!」

女「……ほぇー」

生徒「それは良い事なのかね」

占い師「そこまではわからんねえ~……その取ってくれた一枚のカードがちゃんとしたのだったらわかるんだけど」

生徒「ここでポーカー勝負でもすればいいのか?」

占い師「それはないと思う」

( *・∀( 持てる全てを出し尽くした……


生徒「……」

占い師「変なカードが出ちゃったけど、もしかしたらそれ自体が応えなのかもしれないなー」

女「どゆこと?」

占い師「珍しいものを引き寄せたり、そういう体質なんじゃない?」

生徒「珍しいものと言われ……なるほど」

女「なんか納得いってるし」

占い師「あなたには常に、何が起こるかわからない! 不透明な運命にある! つまり、そーいうことなわけですね」

生徒「よし、じゃあポップコーン食べにいくか」

女「そだね」

占い師「華麗に無視!?」



「いやーでも、ああいうサギ紛いなことも商売にしたら儲かるんだろうねぇー」

「人を騙してまで、そんな生き方はしたくはないけどな」


占い師「すげーボロクソに言いやがって……」

占い師「……ったく、ああそうだ、ポーカーのルールカード混ぜちゃったなぁ、捨てないと……」


占い師「あれ? 無い」


生徒(珍しいものを引き寄せる、ね)

生徒(個性的な友人や、今まで巻き込まれた事件……)

生徒(私の短い人生経験で、何が普通で、何が珍しいのかは知らないが)



―――――――――――――――


(ノシ*・∀・)ノシ ゴハーン!

生徒『黙ってろ』


―――――――――――――――


生徒(……あれは間違いなく、レアなんだろうな)


女「あ、お化け屋敷だって」

隣「え……」

生徒「タダか?」

女「うん、むしろ帰りに飴くれるみたい」

生徒「入ろう」

隣「……本当に?」

生徒「当たり前だ、いくぞ」

女「おー!」

隣「ひ、ひぃ……」


受付「お化け屋敷だよー」


女「あのー、今から入れます?」

受付「うん、もちろん! どんどん入っちゃってね」

隣「ど、どど、どうしよう」

受付「危ないから走っちゃだめだよ」

隣「そんな……」

生徒「大丈夫だ、私の後ろに隠れてろ」

隣「……うん」

女(でましたわー)


ファサッ・・・


女「……うわっ、のれん潜ったら真っ暗」

隣「ひー……」

生徒「こっちか」


ガバァッ

「ンバァァアアアァア!」

隣「で、でたぁあああ!バーバ・ヤーガ!」

女「えっ、なにそれ」

「食べちゃうぞぉおおお!」

隣「きゃぁあああ!」

生徒「おい勝手に走……」


ガバッ


「もらったぁああぁあ!」

隣「いやぁああ!緑の騎士がー!」

女「だからなんなのそのお化けは」

生徒「そもそもお化けなのか」


「ひぃいいぃ!」


女「あー、なんか私がびっくりする前に行っちゃったよ……」

生徒「走るなって言われてるのに、全く」

女「かよちゃん、こういうのダメなんだね。予想通りといえば予想通りだけど……」


ムギュ


女「ん? え、……なにこの、足元の感触……」

生徒「どうした」


ムギュムギュ


女「……」

生徒「大丈夫か?」


ミ、ミィイィィイイ……


女「……~~!!」


女「きゃぁあああ!なんか出たぁあああ!」

生徒「えっ」


ダダダダダダ・・・


生徒「速い」


生徒「……」


ガサゴソ

ムニュ


生徒「……」ヒョイッ


( メ×∀×)きゅう


生徒「何してるんだお前は」


( メ×∀×)肉まんに人権はナイノカ・・・


生徒「ねえよ」ギュムギュム


つ)=∀×) ヒィイイイ


生徒「……」


ガサゴソ

ムニュ


生徒「……」ヒョイッ


( メ×∀×)きゅう


生徒「何してるんだお前は」


( メ×∀×)肉まんに人権はナイノカ・・・


生徒「ねえよ」ギュムギュム


つ)=∀×) ヒィイイイ


隣「はー……怖かった……」

女「怖かった……」

隣「え、武藤さんも……?」

女「うん、なんかマジっぽい雰囲気のがあってヤバかった……」

隣「武藤さんも駄目だなんて……」

女「なんだろうあれは、化け猫……?」


ファサッ


生徒「……」

女「あ、おかえり」

隣「ごめんなさい……先に行ってしまって」

生徒「気にしなくていいよ、バケモノがいたんじゃしょうがない」

女「?」


生徒「……」パリパリ

生徒「美味しい!」

女「えへへ、ピーカンナッツの蜂蜜焼きだって」

隣「あ、これ美味しい……」パリ

生徒「なんだこれ、ご馳走だな……」パリパリ


ガサガサ… ミィー?

ギュムギュム ミ゙ッ


女「今日は落ち着いてるけど、明日は一般にも開かれてるから、私たちはあまり好き勝手できないねー」

隣「……メイドかぁ」

生徒「ウエイターの真似事をしていれば良いんだろ?」

女「ある程度のキャラ作りはないとダメだからね!」

生徒「例えば、どういう?」

女「ご主人様♪ とか」

隣(あ、今のかわいいなぁ)

生徒「ふーん」


ゴシュ・・・ ベシッ ミ゙ッ


女「ふー、遊んだ遊んだ」

書記「あら、おかえりなさい、武藤さん」

生徒「受付か」

書記「楽ですからね、向いていますし」

女「えー、メイドさんもいいと思うけどな……ちょっと中の様子見てみようっと」

書記「あ、ちょっと」


委員長「おかえりなさいませ、ご主人様♪」

女「……」

隣「……」

委員長「……あ」

生徒「お、おう」


女「なんであんな隅っこでうずくまっちゃったの、いいんちょ。さっきの良かったのに」

青年「人にはな、変わりたい時があるんだよ」

女「よくわかんない」

青年「俺もよくわからない」


書記「えー、明日は生徒さん、女さん、隣さんがお店番ですね」

生徒「ずっと張り付いなきゃいけないのか」

書記「そんなことはないかと。三分の一くらいは、校内を回る時間がありますね」

生徒「しかし外へ行くのにいちいち着替えるのも面倒だな」

書記「汚さなければそのままの服でも構いませんよ、宣伝にもなりますから」

生徒「そうするか」

書記「……恥ずかしい、とかは?」

生徒「は?何が」

書記「いえ……」


男「メイド、か……良いものだな……」


(学生鞄)*‐∀)平和ダワ・・・


女「へー、じゃあ売上結構よかったんだね」

書記「そうですね、内輪のわりにはなかなかだと思います」

青年「飲み物が無難だったってのもあるな」

眼鏡「ほかんところは奇抜な飲み物ばかりだったみたいだねー、シンプルな方が無難でウケたんだと思うよ」


生徒「明日はもっと客が来るんだよな」

女「外からも来るからね! 他校の男子とかも来るかも」

書記「面倒くさいですね」

女「えー、いいじゃない、ほかの学校」


「じゃあねー、また!」

「明日早めにねー!」


女「……よし! 私達もかえろっか! 打ち上げは明日だけみたいだし」

生徒「打ち上げ?」

隣「あ、やっぱりやるんだ」

女「うん、打ち上げ。男子も来るのかな? どこかお店入って宴会するわけですよ」

生徒「駄菓子屋なら行けるが」

書記「本当にやるんですか? 私も行けるかどうか……」

委員長「私も余裕があるかどうか……」

女(委員長が打ち上げを先導できないのって、うちのクラス唯一の致命的な部分だよね)


青年「打ち上げやるなら俺もいくぞ」

男「おう、俺も俺も」

女「安く食べられるとこ、探しときますか」


生徒「ただいま……」


((( *・∀・)ワガヤダ


生徒「……」ムギュ


つ)=∀・;)ミ


生徒「お前、明日もついてくる気じゃなかろうな」


つ)=∀・;)エ、ダメナン?


生徒「駄目にきまっとろーが馬鹿野郎」ムギュムギュ


つ)=∀=*)ムギュムギュ ナンカ ココチイイ


生徒「明日カバンに入ってたら半分に割って食うからな」


(**・∀・**)え?食べてクレルノ!?


生徒「……なんだその期待に満ちた反応は……やっぱやめた」


(*・∀・*)シュン・・・


生徒「……ったく、わけのわからない生き物だな、本当に」



生徒(……珍しいものを呼び寄せる)

生徒(そうなのか?私は)


【夜中】


生徒「……」


[木箱] ……


[木箱]=∀)ニュッ


[木箱]( *・∀・)フフフ・・・大人しくしてるとオモウテカ


((( *・∀)~♪ [鞄]


生徒「……」


( *・∀)っ[鞄] ガサガサ サテサテ


生徒「……」


(・∀・*)っ[鞄] ……


生徒「……」ガシッ



イヤァアアァアアァアア

(メメ*×∀×)ヒドイメニアッタワ ?(∀・*|扉|


WWモW*;∀;WシWW ダシテー


生徒「じゃあ行ってくるからな、そこで大人しくしてることだ」


WWモW*;∀;WシWW 餓死シチャウワ…


生徒「大人しく待ってればポップコーンのひとつくらい買ってきてやるから」


WWモW*;∀;WシWW ひとつって本当にひとつじゃナイヨネ…


生徒「いってきます」ガチャ


バタン


WWモW*;∀;WシWW ……ミクスン


女「おはよー」

生徒「ああ、おはよう」

女「一緒にいこー」

生徒「おう、もちろん」


女「てかねえ、やばいよ、昨日全然寝てないの!」

生徒「寝不足か?」

女「5時間しか寝てないの! もう楽しみでさぁ~」

生徒「……女は普段は何時間寝ているんだ」

女「普段? そりゃ普通に9時間くらい……」

生徒「長いな」

女「えーうそぉ、みんなそのくらいじゃないの?」

生徒「みんな普通は5時間くらいじゃないのか?」

女「短すぎだよそれ、くまできるよ」

生徒「できないが……」

女「あとでみんなに聞いてみよう」


書記「で、というわけで今日の担当の方は時間を忘れないように……」

金髪「へーい」

男「いやぁ、男子は楽でいいな」

青年「楽っていうか、出番を減らされてるだけなんだけどな」

眼鏡「いや、男子も需要あると思うよ」

青年「需要って何の話だ」


女「えっと、じゃあもう今日の予定は決まった感じかな?」

隣(司会進行、ついにおいてけぼりになっちゃったね……)

生徒「前日もやったし、このくらいの確認作業で十分だろう」

委員長「あら、今日は生徒さんもお店の担当では? 初めてでその余裕、さすがですわね」

生徒「気にかけるほどのことでもない」

書記「……まぁ、このくらいにしておきましょう、みなさんは優秀ですから、流れでやっていけると思います」

女「急ごしらえでも優秀なのが私達だもんね!」

隣(ほとんど女子トップ3のおかげなんだけどね……)

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