エレン「ホグワーツ魔術学校?」(93)

建ったら書く

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さぁ、書き始めるのです

書き給え!建て逃げなど許さん!

エレン「ここは……どこだ?」

寝ぼけた頭で辺りを見渡す。
蜘蛛の巣だらけの壁。
階段の裏側らしき低い天井。
非常に大きい服に狭い部屋。
というかここは部屋と呼んで良いのだろうか?

ペチュニア「さあ、起きて! 早く!」

ドンドンと扉を叩かれた。
反射的に立ち上がると頭を天井にぶつけた。

ペチュニア「何してるの!早く起きて支度をおし!」

エレン「あ、ああ」

頭を抑えながらホコリを落とす。
それにしてもこれは一体どういう状態なのか。

俺は確か巨人を駆逐する為にトロスト区に向かって、それから……。

ペチュニア「まだ起きないのかい?」

エレン「ああ、起きたから。朝から甲高い声は止めてくれ」

ペチュニア「何か言った?」

エレン「何も言ってねぇよ……」

今日は記念すべき最悪の朝だろう。

靴下にひっついていた蜘蛛を潰して、靴下を履く。

エレン(取り敢えずここから出よう)

物置?の扉を開けるとそこは金持ちの家だった。

エレン「は?」

何がなんだか分からない。
こんなに広い家でどうして俺はあそこで寝かされていたんだ?
キッチンに向かうと紙で包装された物の数々に圧倒される。
食卓は役目を果たしておらず、歩くスペースも陣取られていた。

ペチュニア「ベーコンの具合を見ておくれ。ダドリーちゃんのお誕生日に失敗は許さないわよ」

エレン「」

ベーコンだと?
なんでそんな高級食材を扱っているのか。
訳が分からないが取り敢えず見ておくことにした。

エレンが苦戦しながらベーコンをひっくり返していると豚のような[ピザ]が入ってきた。

バーノン「何をもたついておる!そんなことも出来んのか!」


箸がわなわな震えた。
なんでこんな[ピザ]に指図されなきゃ行けないのか。
深呼吸をして怒りを抑えた。

ベーコンを皿にのせていると豚にカツラをつけたみたいな奴が来た。

ペチュニア「何してるの!卵を焼きなさい!」

舌打ちしながら卵を焼いていると金髪のカツラを付けた豚が叫ぶ。

ダドリー「三十六だ。去年より少ない」

ペチュニア「マージおばさんの分は数えたかしら?」

ダドリー「それでも三十七だ!!」

まるで小さな巨人だ。
駆逐してやろうか?

ペチュニア「今日お出掛けしたときに買ってあげましょう!それでいい?ダドリーちゃん?」

焦り声で言うとダドリー?はそれならいいやと座って包装紙を破り出した。

そしてエレンは奇跡的に完成させたスクランブルエッグを食卓にのせた。

この様子から見て俺は召使いか、奴隷の立ち位置なのだろうか?
だとしたらさっさとこの家から脱出しなければ。

ペチュニア「バーノン、大変だわ!フィッグさんが足を折ってこの子を預かれないって」

どうやら俺にはついていくことすら許されていないらしい。
そんなバカな話があっただろうか?

ペチュニア「どうします?」

バーノンと呼ばれた奴は俺を睨んだ。
理不尽過ぎる。
少しはフィッグとやらに同情しろよ。

それからはあーでもないこーでもないと言い合っているのを呆れた目で見ていたら名案が浮かぶ。

エレン「いっそ、ここに置いていったら?」
これで逃げれるし金銭も持ち出せるかも知れない。

バーノン「何を企んでおる」

チッ、気付かれたか。

バーノン「家を爆破でもする気か?」

発想がキチガイだ。

エレン「どうして俺がこの家を爆破しなきゃいけないんだよ」

ペチュニア「車に放置は?」

バーノン「しかし車は新車だぞ?」

どうやら俺に発言権は与えられていないようだ。
ついには金の豚まで泣き出した。

もうどうにでもなれ。

最悪なことに俺は動物園とやらに連れて行かれるらしい。

ただ車という馬車みたいなやつには驚いた。
黒い煙を上げながら走っていく。
立体機動に速度では劣るが確実に安全に人を運ぶ。
余りの凄さに色々見ていたらバーノンから睨まれた。

だが、感動は止まらない。
ここには色々な技術があるのかもしれない。
もしかしたら巨人を全て駆逐できるかもしれない。

エレン「バーノンさん、ウォールマリアって知ってますか?」

出来るだけ丁寧な口調で話す。
ペチュニア?が何故か睨んできたが続けて話す。

エレン「そこには何十倍もの巨人が……」

バーノン「巨人なんぞおらん!」

エレンは口が開いたままだった。

巨人が……いない?
そんな馬鹿な。
俺は巨人を駆逐する為に生きてきた。


それなのに居ない?

そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、そんなはずはない、

……俺はまだ駆逐していないのに。


バーノン「おい、ついたぞ小僧。いつまで座っておる」

気付くと既に動物園についていたらしい。

バーノン「さっさと歩け小僧」

俺は言われるがままについて行った。

どこをどう歩いたか覚えていない。
気がつくと蛇の前に立っていた。

ダドリー「ねぇ!動かしてよ!」

バーノンがガラスを叩くが動くどころかとぐろを解く気配さえない。

ダドリー「ちぇ、つまんないや」

そういって他の所へ行った。

エレン「つまんねぇのは蛇の台詞だろうな、こんな見せ物小屋に入れられて外の世界に行けないなんてよ」

そう呟いて、硝子の向こうの蛇を眺めた。
すると突然、蛇はかま首を持ち上げてこう言った。

ニシキヘビ「もう慣れたものさ」

……蛇って喋れたっけ?
まぁ、どうでもいいか。
高速の馬車みたいな車があるんだし、喋れる蛇がいてもおかしくないだろ。

エレン「でも叩く人間はうざくて仕方ないだろ?」

蛇は激しく頷く。

エレン「なぁ、知らないか?ウォールマリアとか巨人とかさ」

蛇は首を横に振る

エレン「そっか、俺はどうしたらいいんだろうな」

蛇が何か言おうとした瞬間、うるさい声がした。

ダドリー「みて!蛇が信じられないような事してる!」

信じられない遅さで走ってきたダドリーに呆然とする。

ダドリー「どけよ」

ダドリーが殴ろうとする。
そのとき頭の中で何かが切れた。
ダドリーの拳を反らしてガラスの方へ向けた。
そのまま殴りかかろうとした時、不思議なことがおきた。

エレン「ガラスが……ない!?」

ダドリーは勢い余って水溜まりに入水した。
蛇は素早くとぐろを解き、外の世界へ出る。

蛇「俺はブラジルに行くよ、ありがとよ」

ブラジル?どこだ?
というかガラスは?一体俺に何がおきてるんだ?
訳が分からない。

いつの間にかガラスが戻りダドリーが見せ物となった。

エレン「これは気分がいいな」

バーノン「ほう、おまえも入ってみるか?ええ?小僧」

その後は監禁生活だったのは言うまでもない。
今になって思う。
殴って逃げれば良かった……と。
だが、逃げた所で飢え死には確実だろう。

エレン「独りって辛ぇな」

早くミカサやアルミン、みんなに会いたかった。

期待

面白い

もしもしからPCへ切り替える。
ボチボチ更新していくから速度は気にするな
SSのスレ初だから、気になることがあったら言ってくれ

有害な豚を駆除しただけだ!

暗い物置に入ってから何時間たっただろうか。
窓があれば時間くらい分かるが、こう暗くては時間が分からない。
盗み食いはサシャの専売特許で、俺は上手く出来たためしがないんだよなぁ。

エレン「上手くやるしかないか」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

一ヶ月の間、俺はこの家族とこの世界のことがある程度分かった。
とりあえず、ここの家族はバカの集まりだ。
俺がこっそり冷蔵庫を開けて食べ物を食ってもバレない。
そもそもダドリー自体、夜食を食べに降りてくるからかもしれないが。
ペニチュアというおばさんは他人の見聞きを非常に気にして、隣家を覗き込んだりしてる。
バーノンはどこかの会社の人で、偉い立場にいるらしい。
そういえば、偉い人は大抵太ってるな。
ダドリーはピアーズとかいう悪友と悪さをして楽しんでるとか。

そして、ここの世界のこともわかった。
どうやら地球という全くの別の世界で、巨人もいない平和な世界だとか。
ある意味、みんなが目指した楽園だが、俺の周りには知ってる人が誰もいない。
それだけが無性に悲しかった、ようやく外に出れたのに・・・。

出来れば1行ずつあけてもらえるとありがたい

やっとまともに出てこれるようになったときには夏休みという学生の休養期間の真っ最中だった。
どうやら夏休み前に学校という教育機関で、昇級または卒業をするらしい。
俺もその学校とやらに行ってたいたらしいが全く記憶にない。
一時はどうしようかと悩んだが、その悩みは杞憂に終わった。
俺が行っていない間に卒業式を終えていたらしい。
そんな卒業式などあっていいのか俺にはわからなかった。

だが、厄介事は増えてしまった。
「エレン狩り」なるスポーツという名の虐待をしてきたが、俺にそんなしょぼいパンチが通用するはずがなく
いとも簡単にねじ伏せてしまった。
一応、脅してはいるものの、いつバレるかわからない。
もしバーノンやペニチュアにバレた日には俺は家を追い出されて路頭に迷うことになるだろう。
そうなったら元も子もない。
ただでさえ短気と言われている俺が、我慢しなくちゃいけないのも厳しい。

エレン「早く元の世界に戻る方法を見つけないとな」

ダドリー「止めてくれ、もう充分したじゃないか!」

エレン「いや、一ヶ月物置に入れられてたんだ。なまったカラダを動かさないと」

ダドリーもといサンドバックで公園で対人訓練していた。
記憶にないが俺は随分殴られていたようなので、積年の恨み?を晴らしておくことにした。
案外気持ちが良かったりするので他のピアーズ、デニス、マルコム、それとゴーレム?だっけか
それらを袋叩きにする案もいいかもしれない。

俺が帰った時には18時を過ぎていた。
その後、夕食を手伝いダドリーに目を光らせながら夕食を終えた。
布団に入ると、どうしても104期のみんなの顔が脳裏をよぎる。

エレン「……寝よう、考えても仕方がない」

疲れて夢を見ないようにするしか、今の俺にはできなかった。

あくる日、キッチンへ向かうとひどい悪臭がした。

どう考えても食べる場所でしてはいけない臭いだ。

鼻をつまみながらたらいの中を見ると、汚いぼろ布が浮かんでいた。

こういう汚いのは確実に俺のものになるだろう、腹をくくってクソBBAに聞いた。

エレン「ペチュニアおばさん、これは一体何でしょうか?」

ペチュニアは唇をぎゅっと結びながらも答える。

ペチュニア「お前の新しい制服だよ」

エレン「どう考えてもサイズ違う気がします」

ペチュニア「お黙り!ダドリーのお古をわざわざ灰色に染めてるんだよ!染まればちゃーんと制服になるわよ」

エレン「」

ガバガバのゾウの皮を来て人前に出ろと?

俺はまず、どこの国出身からかを自己紹介しなきゃいけないのか。

ダドリーとバーノンが、顔をしかめながら入ってきた。

ダドリーに睨みをきかせると、首を横に振ったので一安心した。

そのとき、郵便が入ってくる音がした。

バーノン「ダドリーや。郵便を取っておいで」

ダドリー「エ……取ってきます」

バーノンは首を傾げたが何も思わなかったようだ。

ダドリーが手紙を持ってきてテーブルの上にばらまく。

それをしげしげ眺めているとひとつの手紙が気になった。

エレン「これ?俺宛?」

手紙を持ち上げて訝しむ。

俺にはどう考えても友達はいないはずである。

そもそも友達がいるなら監禁されている時に何らかの方法で会いに来るかしてくるはずだ。

何らかの間違いかもしれないと疑ったが、この手紙にはご丁寧に『階段下の物置部屋』とまで住所に書いてある。

封を開けようとしたときバーノンにひったくられた。

バーノン「何をやっとんだ。手紙爆弾の検査でもしておるのか?」

どうやらよほど爆弾が好きらしい。ロケット花火でもベットに入れてやろうか。

どう奪い始末しようか考えたとき、バーノンの顔がブルーベリー並に青くなった。

バーノン「ぺ、ぺ、ペチュニア!!!」

どうやらプライバシーなどというものは俺に存在しないらしく勝手に読まれていた。

だが、重要なのはそこではない。

これだけ顔を青くするということはそれなりのことだ。

エレン(もしかして……元の世界に戻れることに関する情報かもしれない!!)

バーノンの手から手紙を盗ろうとしたとき、邪魔が入った。

ダドリー「ぼ、僕にも見せて!」

駆逐してやろうか?

立体機動を所持していたら確実にうなじを切っていた。

ダドリーを蹴飛ばし手紙を盗ろうとしたところで手紙を破かれた。

呆気にとられているとバーノンはバラバラの紙を外に投げた。

バーノン「これでもう絶対に読めまい」

面白い、応援してる

丁寧な書き方がいいね

ほう

おつ
おもしろいよ
期待

立体機動なくても切れんだろ、やっちまえ

進撃はクロスあまりないからこういうのは新鮮です。期待してます。

期待

エレン「お前!何てことしやがる!俺の最後の希望かも知んねぇんだぞ!!」

バーノンの胸ぐらを掴み、顔を近づかける。

抑えきれない怒りが徐々にバーノンの首を絞めていく。

エレン「何でこんな事しやがった!」

バーノン「お、お前の…為だ!」

エレン「ふざけんじゃねぇ!何が俺のためだ!俺をさんざんコケにしやがって!」

服の繊維が悲鳴を上げ、金切り声のような音を出し始める。

バーノン「お前を、引き取った時、誓った!こんな、ゴチャゴチャ、おしまいにすると!」

その真剣な物言いに嘘偽りは見受けられなかった。

バーノン「お前を、まっとうな、人間にする為に、叩き直すと決めたんだ!」

ダドリー「エ、エレン、お父さんを離せ!」

ダドリーは引き腰ながらも、スルメティングズの杖をこちらに向けた。

エレンの頭は徐々に冷え、ふと我に返った。

エレン(これって、ミカサの時と・・・・・・)

急に吐き気がして、バーノンを突き飛ばし、水場で盛大に吐いた。

突然のエレンの行動に皆が戸惑う。

エレン自身、なぜ吐いたかわからない。

ただ今、自分の手が恐ろしいほどに醜くみえた。

エレン「ちょっと出かけてくる」

思考がまとまらないままフラフラと玄関の方へ行く。

バーノン「お、おい!小僧!」

エレン「悪い、今ものすごく気分が悪い。また後にしてくれ」

とにかく、一人になりたかった。

待ってました

幾分かマグノリア通りを歩いていると誰もいない公園をみつけた。

入り口に鎖がついていたが構うことなく、中へと踏み込む。

廃れた公園という表現が一番正しいだろう。

所々が朽ち果て、蹴りを入れれば壊れそうなほどに脆い。

唯一大丈夫そうなブランコに腰をかけた。

エレン「俺は何をやっているんだ」

誰も聞くことがない言葉を吐き出す。

拳を力強く握りしめる、手のひらに痛みが走った。

気にすることなく、寧ろもっと痛みつけろと言わんばかりに更に握りしめた。

エレン「俺は、獣になってしまったのか?」
誰も聞く人はおらず、まして答える人などいない。

水捌けが悪いのか視界に水溜まりがあった。

そこに石を投げつける。

誰かの顔を中心に波紋が広がった。

エレン「謝ってくるか、そもそも本当に間違いだったのかも知れないしな」

確かにアイツらは俺を見下す連中だ。

だが、それでも飯を食わせてもらい、家に置いて貰っている。

ミカサにパンを無理矢理食べさせられたことを思い出しながら、エレンはダーズリー家に帰宅した。

あれ、寝落ち?

今日も待ってるぜ

エレンは獣だろ。アニメ版エレンか?
今ごろハリーが立体機動付けてるのか……

エレンはけものかもしれないけどけだものじゃないよ

けだものでは確かにないなwwwwすまん

すみません
予想以上にバイトが長引きました
書きためて16時頃投下します

俺の立体起動装置がガスでパンパンなんだが

待ってるぜ!

エレンとスネイプ先生が楽しみ

でもあの世界って巨人いるよな。ハグリットなんてハーフジャ・・・

彼はまだ常識的なサイズのはず…見た目も

ダドリー「また来たよ!プリペット通り4番地 階段下の物置内 エレン・イェーガー様――」

物静かなダーズリー家でダドリーが叫ぶ。

バーノンが叫び声を上げつつも、ダドリーの手から手紙をひったくり、ビリビリに破いた。

エレンはその光景をただただ見ていた。

別に手紙が欲しくないわけではない、かと言って反応できないわけでは無かった。

バーノン『今度やったら、二度と家には上げんぞ!』

昨夜帰宅した時にそう言われたのだ。

家に上がれないということは即ち死に直結する。

帰るために手紙を取るのに餓死してしまっては、本末転倒だ。

そもそも、あの手紙が帰るための情報である確証もない。

だから反応はできも手は出さなかった。

だが、手紙が二度も、まして昨日の今日で来るとは予想できなかった。

手紙の主は、一体どうして俺に連絡を取りたいのだろうか。

そして相手は一体誰なのだろうか。

待ってた

バーノンが手紙の破片を暖炉に入れているのをぼーと見ていたら突然振り向きこういった。

バーノン「エレン、物置は苦しくないかね?」

いきなり猫撫での声でバーノンが話しかけてきた。

思わず珈琲を噴きそうになったが必死にこらえる。

一体どういう感情をしたら、笑顔がそんな苦痛な表情に見せれるのか教えて欲しいところだ。

机の下を拭いていると、バーノンが先ほど話を続ける。

バーノン「おまえが物置に住むにはちょいと大きくなりすぎたことだし……ダドリーの二つ目の部屋に移ったらいいと思うん
だがね」

ダドリーはあまりの驚きに、食べる時の口の大きさよりも大きく開いた、というか若干顎が外れてる気がする。

エレン「ありがとうございます」

いきなりの提案に戸惑いながらも応えた。



エレンが物置に行っているとキッチンの方で叫び声が聞こえた。

ダドリー「……なんであいつを僕の部屋に入れるんだよ!あの部屋は僕が使うんだ!お母さんもなんとか言ってよ!」

ダドリーの叫びの声は大きく、外れた顎でもなんとなく理解できた。

物置にあったもの全てをもって上がるのに、一度でよかったのは悲しくなった。

小型戦車や8ミリカメラは乱雑に放置され、テレビがその下にうもれていた。

鳥を飼っていた形跡のある鳥籠と、曲がった小型銃のようなものもあった。

ただ、埃の具合から見てダドリーは一度も学術的本を読まなかったに違いない。

ベットに腰を下ろし、手紙のことを考える。

エレン(昨日の今日で来たということは、明日も来るかもしれない)

本を読みながら、夜が更けていくのを待った。

次の日、エレンは窓から庭へ飛び降りる。

音を立てず着陸が成功したことに安堵した。

昨日も一昨日と同じ時間に来たので、今日も同じ時間に来るだろう。

だが念には念を込めて30分前に庭の入口で待機した。

エレン(郵便受けに入る前に取ってしまえば、今日は手紙がなかったと勘違いするはずだ)

あまり自信はないが、それほど問題はないだろう。

いざとなれば、読んだあとは燃やしてしまえばいい。

……にしても

エレン「今日はふくろうが多いな」

夜行性と聞いていたんだが、どうやら間違った情報らしい。

エレン「んー、やっぱり徹夜はキツイ」

あくびを咬み殺して滲んだ涙を拭う。

背伸びをしながら骨を鳴らす。

別に寝たとしても、庭の前なら郵便屋も起こすだろう。

庭の前で座り込んでいるとものの5分で船をこぎ、更に5分後には意識を失った。

20分後、眠りこけている後ろで、ある一羽のふくろうが音を立てず手紙を入れた。

今日は終わりかな

訓練兵強ぇな

楽しみにしてるよう

楽しみに待ってる

このエレンが魔法学校暮らしを終えてまた巨人を戦うことになったら外で魔法を使ってはいけないルール破りそうだな
続き楽しみにしてる

バーノン「みんな、出発の準備をして五分後にここに集合だ!着替えだけ持って来い!」

翌日のことだった。

日曜日で有頂天のバーノンにあざ笑うかのように、手紙の波が押し寄せた。

優に1000は超えていただろう、少なくとも部屋は手紙の海と化していた。

バーノンはペチュニア、ダドリー、エレンを部屋から追い出し、その部屋の鍵を閉めた。

バーノンは平静を装っている様に見せようと努力はしているが、すべてのヒゲを抜いていた。

エレンは二階に行きながら考える。

見えない配達通路、多すぎる手紙、差出人の必死さ、どれをとってもおかしい。

アルミンならどう考えるだろうか。

アルミン『相手の立場で考え、誰が得するか。僕ならそれを最初に考えるかな?』

頭の中のアルミンがそう言った。

……相手の立場

相手は、どうしても俺に読んでもらい、何かを読んだ日にして欲しいと思っている。

そうでなければ、どうして何度も毎日送るか説明がつかない。

……次に誰が得するか

俺が知っている人の中に得する人はいない。

ダーズリー一家を苦しめて得するやつもいない。

『俺の味方をする誰か』と考えるのが、一番だろうが生憎この世界で俺を知っている人はいない。

ミカサならどう考えるだろうか。

ミカサ『どこの誰が相手であろうと、エレンを傷つけるやつは[ピーーー]』

……。

アルミンの考えで行こう。

バーノン「よぉし!出発だ!」

逃げるかのように、いや正しく逃亡生活のごとく、車は走り出した。

ダドリーは、ただただ呆然としていた。

心ここにあらずといったところだろうか、確かにいきなりこんな状況に放り出されたら現実逃避したくなるだろう。

慰めようとダドリーの方を意識したとき、微かに声が聞こえた。

ダドリー「……テレビ……ビデオ……コンピュータ……テレビ……ビデオ……コンピュータ……」

サシャ並の執念といえようか、この状況でもなお娯楽がしたいというのは逆に感心する。

見習う気は毛頭ないが。

バーノン「……振り払うんだ……振り切るんだ……」

バーノンも気が狂ったかのように、同じ言葉をうわごとのように何度も言い続ける。

恐らくまともな精神なのはペチュニアとエレンだけだろう。

ペチュニアは気を失ったかのように窓の外を動かず見ているが、それでも目はまだ大丈夫だった。

精神鍛錬を積んできた自分にとっては平気だが、一般人には厳しいのかもしれない。

一応、エレンも窓の外を見ながら、警戒する。

エレン(運転はめちゃくちゃだし、振り切るには非効率すぎる、だが誰も追ってきていない)

撤退練習のおかげもあってか、追跡されたらなんとなく気配を感じる。

ミカサほど完璧に位置まで予測はできないが、少なくとも誰もおってきていない。

エレン(これで明日の朝には、手紙を開けたい欲求は落ち着くだろう)

ビルの間にを糸を縫うように走り続けた。

バーノンはカビが生えてそうな陰気臭いホテルの前でようやく車を止めた。

誰ひとり口を開けることなく、ホテルへと入って行った。

待ってた

ひとまずここまでなのかな? 乙です
相変わらず文章が丁寧で読みやすいです

エレンがおとなしくしてる辺りダンブルドアの魔法すげぇな

続きはよ




お願いします

よかった 
しかしまだハグリットに会ってすらないとかどんだけ超大作になるんだよww

クィデッチはよはよ

少なからずマルフォイに合ったらジャンのこと思い出すのかな?でその後のイベントでエレンにフルボッコにされると

シチューの話がしたいようなので貼っておきますね

「彼氏の実家に行ったらご飯にシチューをかけて食べてた。正直、将来うまくやっていけるかどうか不安になった。
一瞬、結婚できないとも思った」と語るのは、都内の商社勤務のOL智子さん(26歳)。
彼女は当編集部の記者の知人女性で、同僚の男性と今年のクリスマスに挙式の予定。
 
・ご飯にシチューをかけて食べはじめた
そんな彼女が先日、彼氏の実家に3度目の訪問をしたという。今回は、はじめて彼氏の実家に宿泊。
夕食を彼氏の母親が作ったらしいのだが、そこでとんでもない出来事があったとのこと。
彼氏、その父親と母親、そして彼氏の弟全員が、ご飯にシチューをかけて食べはじめたというのだ。

これは期待

期待

待ってるわよー

頑張れ>>1

すみません、バイト三昧で死にかけてました。
明日から休みなので、明日の13時頃に書き溜め投下します。

おつかれさまです
とってもとっても楽しみに待ってました

次の朝

訓練兵団にとっては豪華と思うほど、ダーズリー一家にとっては家畜の餌と思うだろう朝食をとった。

ダドリーがほかに食べ物がないか探しているとき、ホテルの女主人らしき人がやってきた。

女主人「失礼ですが、あなた様方がダーズリー一家でして?」

口の端を釣り上げて、明らかにイライラ声をだす女主人に、バーノンは顔をしかめる。

女主人はそれを尻目に言葉を続けた。

女主人「エレン・イェーガーという方に、ざっと一万の手紙が押し寄せて、管理室は大いに賑わっていますの」

ここに居る誰もが目を驚かせただろう。

女主人はそれをよそに、手紙を掲げる。

確かにそれは俺宛だった。

バーノンはすぐさま正気を取り戻し、手紙をひったくった。

バーノン「それはわしが引き取る」

女主人に案内をさせながらバーノンだけ管理室へと向かった。

それからはバーノンの無駄な逃走劇だと誰もが思っただろう。

森の奥、畑、吊り橋の真ん中、立体駐車場、海岸、至る所に向かって首を振っていた。

ペチュニア「ねぇ、家に帰ったほうがいいんじゃないかしら?」

恐る恐るペチュニアがバーノンに聞いたが言葉は帰ってこなかった。

バーノンが適当な場所で止め、鍵を閉めてどこかへ行った。

それを皮切りにダドリーは不満、愚痴をぶちまける。

ダドリーにとってはおそらくこんな日々は初めてのことだろう。

エレン(もう無駄なんだから、体鍛えさせてくれよ)

自分的には日課となっている訓練ができないのが妙にイライラした。

バーノンが帰ってくるとき、顔はにんまりと久しぶりに狂気の笑みを浮かべながら細い荷物を車に入れた。

ペチュニアが何か聞いていたが、おそらくショットガン的なものだろう。

以前、補給所を掃除していたとき、ちらっとだがそんなものを見た気がした。

火力はそんなに高くないはずだが、バーノンはどこにでもやってくる手紙をなんだと思っているのだろうか。

バーノン「申し分ない場所を見つけたぞ!みんな降りろ!」

バーノンの指先に見えたのは岩の離島だった。

とりあえず、ダドリーが見たい番組どころかラジオさえないのは伺える。

バーノン「この親切な方が船を貸してくださるそうだ!みんな感謝しろ!」

どう見ても怪しい人だ。乞食をしていた人にそっくりな風貌だ。

バーノン「さぁ、食料は手に入れた!出発だ!」

このあと帰ってくることがあったら、車はなくなっているだろう。

バーノン一家は船に乗船し、岩島へと向かった。


最初からわかってはいたが、食料は明らかに少なかった。

貰えるだけマシだと思いながら、バナナに手を付け、ダドリーの愚痴を聞く前に寝た。

深夜、何か音が聞こえた。

目を開け扉を見て、耳を澄ませる。

雨の音に混じって何か別の音が聞こえる、船の軋む音だろうか?

エレン(目が覚めちまったし、とりあえず訓練の練習でもしよう)

出来るだけ音を立てないように動きながら対人戦の練習をする。

エレン(立体機動の練習したい、ミカサに比べて動きが鈍い)

ちらりと同郷のミカサを思い出すがすぐに押さえ込む。

いつもいた友達と一ヶ月以上あっていないのは流石に精神に堪える。

いつ帰れるか、そもそも帰れるかわからない状態だ。

エレン(クソ、俺は何をやっているんだ!)

足払いやすり足に、どんどん熱が入った。

一通り終わって布にくるまりなが眠い目を窓に向けていると


ドーン!


扉が悲鳴を上げながらノックされてた。

エレン(なんだ!?奇襲か!?)

バーノンがあの細い荷物を置いたであろう場所にすぐさま移動する。

ドーン!

細い荷物を持ったとき、バーノンが目を覚ます。

急いで封を開け、扉の前に立った。

エレン「誰だ!」

銃口を扉に向け、いつでも発泡できるように準備する。

後ろでガシャガシャ鳴りながらバーノンが叫ぶ。

バーノン「無い!銃が―――」


―――ドーン!


扉がエレンの横に飛ぶ。

冷たい空気が部屋に吹き込む。

嵐からやってきたのは服を着た小型の巨人だった。

待ってたよおおおお

ハグリッド駆逐されちゃう!

よう、久し振りだな……
まってたぜ

エレン(3m級の……巨人!?)

銃を構え直してゆっくりと後ろに惹きつけるように下がる。

エレン(まだ撃ってはダメだ!、この銃、何発装填されてるかわかんねぇ!)

ジリジリと後ろに下がりながら銃口だけは項を捉える。

バーノン「今すぐお引き取り願いたい!家宅侵入罪ですぞ!」

バーノンがいきなり銃を盗ろうとしたが、すぐさま避ける。

エレン「何を馬鹿な言ってるだ!巨人に言葉が通じるわけが―――」

ハグリット「―――何をしちょるんだ?、エレン」

服を着た小型巨人は目をパチパチさせた。

エレン「喋った!?」

ハグリット「俺は人間をやめちゃいねぇぞ?」

そう言って小型の巨人は扉を拾い、扉の枠に扉をはめ込んだ。

呆然としていると、バーノンは再度ひったくり、今度は銃を手にして小型巨人に向ける。

バーノン「今すぐこの家から出てけ!」

撃とうとするバーノンの銃を小型巨人はひったくり、ゴム細工のように銃身を片結びにした。

ハグリット「何にせよ、エレン、久しぶりだな!最後に会ったときはおまえさんを見た時にゃ、まだほんの赤ん坊だったなぁ」

小型巨人はこちらに明らかに微笑みをかけていた。

エレン(なんだこの巨人!明らかに意思疎通ができている! この世界ではこのくらいの大きさの人も有り得るのか!?)

ハグリット「なにはともあれ……エレンや。ホグワーツ魔法学校入学決定おめでとう!おまえさんにちょいとあげたいモンがある」

そう言って小型巨人は黒コートの中を探し出す。

ハグリット「どっかで尻に敷いてひしゃげてるかも知れんが、まぁそれでも味は変わらんだろう」

黒コートの内ポケットからかなり曲がってる箱を取り出した。

エレンはそれを受け取り、恐る恐る中を見る。

中にはチョコレートケーキなるものの上に緑色の何かでこう書いてあった。

『エレン ホグワーツ魔法学校入学決定おめでとう』

エレン「……ホグワーツ魔法学校?」

何か言おうとして出た言葉がそれだった。

エレン(いや、だって訳分かんねぇよ!なんでむこうでは意思疎通不可の絶対的絶望的な敵の巨人が、こっちでは意思疎通可能で親しげにプレゼントまで寄越すんだよ!誰か説明してくれよ!)

誰かに説明をしてもらいたいが、誰も一向に説明してくれない。

ダーズリー一家は部屋の隅に引きこもったままで、こっちの小型巨人は親しげにホグワーツ魔法学校の素晴らしさを語りだしてた。

アルミンが欲しい、どうにか正解へと導いてくれるアルミンが欲しい!

俺のなにかとても大事な常識が壊れかけているように感じた。

頭がパニック状態になりながらも、むせ返りながら深呼吸する。

エレン「れ、歴史の説明はいい。ともかく、お、お前はいったい誰で何者なんだ?」

頭が破裂しそうになるのを抑えながら聞く。

ハグリット「おっとそうだった、まだ自己紹介をしとらんかった。俺はルビウス・ハグリット。ホグワーツの鍵と領地を守る番人だ」

そういって手を差し出したが、エレンは一歩後ろへ下がる。

エレン「いや全くわかんねぇ」

ハグリット「ん?呼び方か?ハグリットって呼んでくれ。みんなそう呼ぶんだ。さっき言ったようにホグワーツの番人だ―――もちろんホグワーツのことは知っとろうな?」

そう言いながらハグリット?は差し出した手を悲しそうに引っ込めベットに腰を掛けた。

エレン「ごめん、分かんねぇ」

もう、訓練兵団で身につけた思考は諦めた、どう対応していいのかわからない。

憎むべき敵として倒していいのか、それともただ大きいだけの人なのか。

……ベルトルトより大きいやつなんて見たことがねぇんだが。

待ってるよー

今日はここまでかな? おつかれさまです
ハグリットとのやりとりが素敵でした

訓練の練習とな

それはそうと乙
まってたよ!

駆逐しなくて良かったwwwwww
エレンが存在ごと収まってんのかすごい世界だ

そういや魔法界にも巨人いたなぁ・・・

一番近いのはトロールかな

でも映画で見る限りハーフのハグリットでトロールより若干小さいぐらいっぽいから
純血の巨人はもっとデカそう、何巻かで純血の巨人に会いに行ってたよな?

まだか

行けぇぇエレン!

(このままエタる予感)

大丈夫だ…まだ心配する時間じゃない…

(これはエター?)

待ってる


>>1はこのスレ覚えてるよね?

保守だぜ

待ってる。

>>1が来たと思っちゃうから下げちくり

まだか

保守

なんだこれ面白い
って見てみれば早々に飽きてそうだな

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