海未「陽だまりに翳りなく」 (86)


※海未ちゃん誕生日おめでとうございます
※内容はことうみです
※ご都合主義ハッピーエンドが大好きです
※違和感はことりのおやつにしてください

以上のことを容認した上で、最後までお付き合い頂ければ幸いです

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ーーーーやくそくだよ?

ーーーーはい、やくそくです



チュンチュン

海未「ん……朝、ですか」

海未「なんだか、とても懐かしい夢を見た気がします」

海未「………思い出せませんね」

海未「まあいいでしょう」

海未「仕度をして学校にむかいましょう」

ーーーー学校


ことり「えへへへへへへ♪」ニコニコ

穂乃果「…………」

海未「…………」

ことり「ふふふふふふ♪」ニコニコ

穂乃果「ね、ねえ……最近、ことりちゃんおかしくない…かな?」

海未「え、ええ…笑顔なのはいつも通りなのですけど……何か違う感じがします」

穂乃果「そうだよね……よし、ことりちゃんに直接聞いてみようっと」

穂乃果「ねえねえことりちゃん!」

ことり「ん?どうしたの穂乃果ちゃん?」

穂乃果「えっと…何か嬉しいことでもあったの?」

ことり「ふぇ?」

穂乃果「最近ずっとニコニコしてるからなにかあったのかなって」

穂乃果「 いや、いつも笑顔なんだけどね?なんだろう、こう……嬉しい?みたいな?」

ことり「そのことかぁ……」

ことり「うーんとねー」

穂乃果「……」ゴクリ

ことり「秘密♪」

穂乃果「ええ!?」

穂乃果「そんな意地悪いわないで教えてよ~」

ことり「だーめ♪」

ことり「ふふ♪」

ーーーー部室


穂乃果「ってことがあったんだよ!」バァン

「「「「…………」」」」

穂乃果「あれ?どうしたの皆?これは一大事だよ!」

絵里「……穂乃果、どうして今その話を?」

穂乃果「気になったからだよ!ことりちゃんもいないし」

絵里「どうしてことりはいないの?」

穂乃果「海未ちゃんを部室に来させないためだよ!」

絵里「なんで海未を部室来させないようにしたの?」

穂乃果「それは………えーと、なんでだっけ?」

絵里「明日の海未の誕生日パーティーの打ち合わせをするためでしょ!」

穂乃果「そうそう、そうだった!」

にこ「ちょっとあんた!自分から言い出して忘れるってどういうことよ!」

穂乃果「えへへ、ごめんねにこちゃん」

真姫「そんなことより、本当にことりで大丈夫なの?」

穂乃果「え?」

真姫「相手は海未でしょ? 不用意に時間を伸ばそうとしたらばれるんじゃないの?」

穂乃果「ふっふっふー、甘いな真姫ちゃんは」

真姫「なにがよ!」

穂乃果「ことりちゃんには対海未ちゃん専用必殺技があるんだよ」

真姫「ひ、必殺技…?」

凛「なんだかかっこいいにゃー!」

穂乃果「そう!ことりちゃんには、もし海未ちゃんが部室に向かいそうになったら、『おねがぁぃ』って言って抱きついてもらうように言ってあるのです!」

真姫「ああ……」

花陽「そ、それは……」

希「スピリチュアルやなぁ」

穂乃果「これにより海未ちゃんは死ぬ!」

にこ「殺してどうすんのよ !」

穂乃果「だから時間なら大丈夫だよ」

にこ「え、何!?なんでスルーするのよ!ちょっと!」

穂乃果「そんなことよりことりちゃんだよ、一体何があったんだろうね?」

絵里「いえ、それよりもせっかくことりが時間を稼いでいてくれるのだから、今の間に準備の話をしないと」

穂乃果「えーーー!絵里ちゃん気にならないの?ことりちゃんの笑顔が三倍増しなんだよ?」

絵里「いや、だって…ねぇ?」

絵里(ことりの機嫌が良くなる理由なんて)

真姫(今の状況から考えれば)

花陽(一つしかないような……)

凛「むむむ、これは事件の臭いががするかも」

にこ「常に笑顔を心がけるなんて、少しはアイドルとしての自覚がでてきたんじゃないの?」

希「楽しいなぁ」

絵里「ほら、さっさと打ち合わせをするわよ」

穂乃果「はーい」

希「どこでやるかはもう決まっとんの?」

凛「かよちんの家でラーメンパーティーするにゃー!」

花陽「えええ!?そ、そんなに広くないよ…」

凛「じゃあ真姫ちゃん家で我慢するしかないね」

真姫「我慢するってなによ!」

絵里「はいはい、漫才はそこまでよ。場所は部室を使うわ」

にこ「ち、ちょっと待ちなさいよ!部長に許可もなく何言ってんの!」

穂乃果「えー、別にいいじゃん!」

にこ「駄目よ、ここは神聖な部室なの。そこに食べ物を持ち込むなんて認められないわ!」

穂乃果「…………」

絵里「…………」

にこ「え、なんで黙るのよ?」

希「だって…なぁ?」

花陽「今のは…」

真姫「絵里の真似……?」

凛「ちょっと寒くないかにゃー?」

にこ「違うわよ!どうしてそうなるのよ!」

絵里「……話を元に戻すわよ」

絵里「ご飯は前に言ってた通り鍋にするわ」

絵里「その後に皆でケーキを食べましょう」

穂乃果「お鍋にケーキ?う、頭が…」

にこ「その話はやめなさい…」

絵里「……今回は持ってくる食材は先に決めておくからね」

穂乃果「うん……」

絵里「とりあえず買出しと飾りつけの分担だけしておくわよ」

絵里「花陽とにこと希で買出し」

絵里「凛と真姫と私で飾りつけ」

絵里「それでいいわね?」

凛「えー!凛も買出しがいいー!」

絵里「カップラーメン」

凛「あー!なんだか部室の飾り付けがしたくなってきたにゃー!」

真姫(…トマトは間違っていなかったわよね?)

穂乃果「あれ?穂乃果とことりちゃんは?」

絵里「穂乃果とことりは海未を捕まえておいてほしいの」

穂乃果「海未ちゃんを?」

絵里「ええ、流石に二日連続でことりだけにまかせるのも悪いしね」

絵里「教室でお喋りでもしててもらえるかしら?」

穂乃果「はーい」

希「せや、ケーキなんやけど、海未ちゃんどんなケーキが好きなん?」

穂乃果「え?穂乃果知らないよ」

花陽「そ、そうなんですか……?」

真姫「以外ね、誕生日会とかやってると思ってたけど」

穂乃果「海未ちゃんの誕生日パーティーは、海未ちゃんとことりちゃんが忙しくってできたことないんだよねー」

絵里「毎年忙しいって…珍しいこともあるのね」

凛「呪われてるんじゃないかにゃー」

花陽「そ、そんなことないよ……多分」

絵里「ま、今年はきっと大丈夫よ。もうすぐ二人が戻ってくるし、この話はここまでよ」


ーー
ーーー


ガラッ

海未「遅れて申し訳ありません」

ことり「ごめんねぇ」

絵里「あら、遅かったわね、何かあったの?」

真姫(絵里……)

海未「え、いや……その……///」カアッ

海未「す、少し体調がわるかったので、ことりに付き添ってもらっていたんです」

希(ここで自然とことりちゃんをかばってる所が凄いなぁ)

絵里「そうだったの?今日の練習、休んだほうがよくない?」

海未「だ、大丈夫です!」

絵里「それならいいんだけどね」

絵里「皆、練習始めるわよー」


「「「「「はーい」」」」」


絵里「…………」

ことり「えへへへへへへ♪」ニコニコ

絵里(穂乃果の言ったとおり凄く機嫌がいいわね)

絵里(まあ、明日は海未の誕生日だし、当然といえば当然ね)

ーーーー3月15日


ことり「るんるるんるるーん♪」ニコニコ

穂乃果「………」

海未「………」

ことり「やんやん♪ 」フリフリ

穂乃果「……どうしたんだろうね、ことりちゃん」

海未「……きっと、衣装を作ったりで毎日無理をしているんだと思います」

穂乃果「そうだよね、疲れてるんだよ、ことりちゃんは……」

キーンコーンカーンコーン


穂乃果「あ、チャイムなっちゃった」

海未「今日も一日頑張りましょう」

ことり「えへへへへへ♪」

海未(この状態で大丈夫なのでしょうか)


ーー
ーーー


穂乃果「やっと終わったーー!」

海未「穂乃果、授業中には寝ないでくださいといつも言っているでしょう?」

穂乃果「えへへ、眠くなっちゃうからしょうがないよー」

海未「全く……ことりからも何か言ってあげてください」

ことり「あ、ことり、今日はもう帰るね!」

穂乃果「えっ」

ことり「それじゃあまたね♪」

穂乃果「ち、ちょっとまーー」


タタタタタタタタタタタタタタ

海未「凄い勢いで帰っていきましたね…」

穂乃果「あはは……そうだね」

穂乃果(ことりちゃん!?どうして帰っちゃうの!?)

海未「今日は練習もありませんし、私も帰ることにします」

穂乃果「ええ!?それ は駄目だよ!」

海未「どうしてですか?」

穂乃果「え、えっと……それは……」

穂乃果(ことりちゃんがなんとかしてくれると思って何も考えてなかった…)

海未「はい」

穂乃果「あ……か……」

穂乃果「か、課題……」

海未「課題?」

穂乃果「そ、そうなんだよ!実は宿題やってなくて特別に課題だされちゃってあはは」

穂乃果「だから手伝って欲しいなーって」

海未「どうしてそうなる前に宿題をださないんですか…」

穂乃果「わ、忘れちゃってたんだよね」

海未「はぁ…わかりました。それでは穂乃果の家にでもいってやるとしましょうか」

穂乃果「ええ!?それは駄目だよ!」

海未「おや、どうしてですか?」

穂乃果「え、えっと……実は提出日が今日なんだよ!だからすぐやらないと!」

海未「…………」

穂乃果(ば、ばれてない……よね?)

海未「わかりました」

穂乃果「本当!?」

穂乃果(よし、なんとか海未ちゃんを引き止められた)

海未「ええ、本当ですよ」

海未「二度と忘れ物がしたくなくなるくらいみっちり教えてあげます」

穂乃果「えっ」

海未「ほら、早く課題をだしてください」

穂乃果「は、はい……」

穂乃果(もしかして…準備が終わるまでずっと勉強…?)

穂乃果(うわーん、ことりちゃんのばかー!)

ーーーー二時間後


海未「いいですか、ここをですね」

穂乃果「は、はい……」

ヴィィィィィン

穂乃果「!」カチッ


From:絢瀬絵里
Subject:準備が出来たわ
本文
海未を連れてきてくれる?


穂乃果「や、やっと開放される」パァァァ

海未「……穂乃果?聞いていますか?次の部分ですが」

穂乃果「う、海未ちゃん、部室にいかない?」

海未「……どうして部室に?」

穂乃果「えーと……ちょっと休憩を」

海未「何を甘えたことを言ってるんですか、そんな暇はないでしょう」

穂乃果「そ、そうだ!親しみのある部室のほうが勉強が捗るよ!」

海未「…………」

穂乃果「…………」

海未「はぁ……わかりました。部室にいきましょう」

穂乃果(よし!)

ーーーー部室前


海未「今更ですが、部室は開いているのでしょうか」

穂乃果「た、多分開いてると思うよ」

海未「ふむ……まぁ、にこは練習がなくてもいたりしますからね」


ガチャッ


海未「こんにちーー」


パンパンパンパン!


「「「「海未(ちゃん)誕生日おめでとう!!!」」」」

海未「…………え?」

海未「これは……どういう……?」

穂乃果「ほら、入った入った!」グイグイ

海未「お、押さないでください!」

絵里「ふふ、どう?驚いた?」

絵里「せっかくの海未の誕生日だから、皆でお祝いしようと思ってね」

海未「絵里……」

にこ「にこも協力してあげたんだから感謝しなさいよ」

真姫「なんで上から目線なのよ」

凛「凛もね、飾りつけ頑張ったんだよ!」

花陽「今日のお米は上手に炊けたと思います!」

希「ふふ、皆海未ちゃんのために頑張ったんよ」

穂乃果「そうだよ!穂乃果も海未ちゃんの気をひくために勉強を頑張ったんだよ!」

真姫「それで疑われない所が凄いわよね」

穂乃果「あー!真姫ちゃんひどーい!」

海未「…………」

海未「ありがとうございます、皆」

海未「最近は練習やライブのことで頭がいっぱいで、自分の誕生日なんてすっかり忘れていました」

海未「こうやって皆から祝ってもらえて……とても嬉しいです」

海未「至らぬ所はあると思いますが、これ からもよろしくお願いします」


「「「「…………」」」」


穂乃果「う、海未ちゃん…」

海未「え?え?」

にこ「ここはもっとテンション上げてくところでしょ!何しんみりした空気作ってんのよ!」

真姫「でもまあ、海未らしいといえば海未らしいわ」

凛「真面目すぎるにゃー」

海未「うう、すみません」

希「まあまあ、あんまり気にせんとき」

穂乃果「そうだよ、せっかくの誕生日なんだしね」

花陽「あ、あの…そろそろお鍋ができあがります…」

絵里「いいタイミングね、お腹も減ってると思うし、食べましょうか」

海未「………あの」

絵里「ん?どうしたの?」

海未「その……ことりは……どこにいるんですか?」

絵里「ことりは……わからないのよ」

海未「え……?」

穂乃果「さっきから何度も電話してるんだけど、一度も繋がらなくって」

穂乃果「メールを送っても返事がないんだよ」

絵里「慌てて帰っていったようだし、何か用事があるんじゃないかと思って」

絵里「無理に来てもらうのも悪いしね」

海未「そう……だったんですか」

海未(しかたない……ですよね)

海未(何か、大事な用事があるのなら、そちらを優先しないと)

海未(私の誕生日よりも……)

海未(いえ、もしかすると誕生日のことを忘れていただけかもしれません)

海未(最近、何かに夢中になっていたようですし)

海未(……それはそれで、悲しいですけどね)

海未「…………」

絵里「もう、そんなに落ち込まないの」

絵里「気分を変えて、お鍋でも食べましょう?」

穂乃果「そうだよ!さっきから穂乃果、お腹がグーグー、へりんこファイヤーだよ!」

海未「ふふ、全くどんな表現ですかそれは」

海未「そうですね、少し残念ですが、仕方ありませんよね」

海未「ありがたく、頂かせてもらいます」

にこ「ちょっと凛!あんたさっきからお肉しか食べてないでしょう!」

凛「ちゃんとラーメンも食べてるよー」

にこ「もっと野菜も食べなさいよ!にこの分のお肉がなくなるでしょ!」

凛「そんなんだからそんななんだよ」

にこ「何が言いたいのよッ!」

花陽「け、喧嘩はよくなと思うなぁ……」

絵里「お肉ならたくさんあるから喧嘩しないの」

穂乃果「海未ちゃんもちゃんと食べないと」

海未「ふふ、ちゃんと頂いていますよ」

真姫「…………」モグモグ

穂乃果「まーきーちゃん!」ドン

真姫「っ!?いきなりなにすんのよ!」

穂乃果「えへへ、ごめんね?真姫ちゃんももっとお話しようよ!」

真姫「わ、私は別に……」

希「そうやで、真姫ちゃんもお肉を食べな大きくなれんよ」

真姫「え?」

希「ほいっと」ドバッ

真姫「ちょ……!?こんなに食べられるわけないでしょ!」

にこ「あんた何やってんのよ!」

凛「真姫ちゃんばっかりずるいにゃー!」

花陽「お米もたくさん食べましょう!」


ドタドタドタ


絵里「ふふ、おとなしく食べられないのかしら」

海未「そうですね」

海未「ですが、こうやって皆で食事をするのは、楽しいものですね」

穂乃果「それじゃあお待ちかね!ケーキの入場だよ!」

希「お、やっと真打の登場やな」

絵里「せっかくの誕生日だし、ちょっと大きいのにしてみたのよ」

にこ「感謝しないさいよ?」

真姫「また偉そうに……」

凛「早く食べようよー」

絵里「切り分けるから、少し待ってて」

海未「本当に大きいですね、こんな大きなケーキを見るのは初めてですよ」

希「なんや、今まで誕生日の時は小さなケーキを何個か買ってきとったん?」

海未「いえ、私はいつも……」

海未「…………え?」

海未「ケーキ……?」


えへへ、おいしく食べてね、うみちゃん


海未「…………っ」

海未「こと………り」

穂乃果「え…?」

海未「そんな…どうして…」

絵里「う、海未?どうしたの?」

海未「っ!」ガタッ

海未「すいません、失礼します!!」

絵里「ちょ、ちょっと待ちーー」


ダダダダダダ


「「「「「………」」」」」」

にこ「なんなのよ一体…」

凛「海未ちゃん、凄い勢いで走っていったね」

真姫「あんなに焦ってる海未、初めてみたわ」

花陽「一体、何があったんでしょうか」

希「……ことりちゃんの名前を言ってた気がするけど」

穂乃果「ことりちゃんと連絡がとれないのと、関係あるのかな?」

絵里「何事もなければいいんだけど……ね」

海未「はぁっ……はぁっ……」タタタタ

海未(どうして忘れてしまっていたんですか!)

海未(どうして思い出せなかったんですか!)

海未(兆候だってあったのに!)

海未(ことりの様子がおかしかったのはわかっていたのに!)

海未(どうして私は……こんなにもなさけないんですか)

タッタッタッタッタ

ピンポーン

海未「ことり!開けてください!!」

海未「………」ガチャッ

海未「開いてる…?」

キィ  バタン

海未(暗い……)

海 未「ことり………いますか?」



ことり「…………海未ちゃん」

海未「ことり!」

ことり「遅かった……ね、ご飯、冷めちゃってるよ」

海未「遅くなって申し訳ありません…」

海未「その……」

ことり「……嘘つき」

海未「…………っ」

ことり「誕生日は……ことりといてくれるって……約束したのに……」ポロポロ

ことり「海未ちゃんのバカッ!!」

ガタッ

海未「待ってください!ことり!」

海未「お願いです!話をーー」


ガチャ  バタンッ


海未「…………っ」

海未「私は……最低です」


ーー
ーーー
8年前


ことり「あの……お母さん」

ことり母「どうしたの、ことりちゃん?」

ことり「えっと、うみちゃんにお礼がしたくて……」

ことり母「あら、どうして?」

ことり「その……ミニスカート……」

ことり母「そのスカートって穂乃果ちゃんのじゃなかったの?」

ことり「……うみちゃん、もうすぐおたんじょうだから」

ことり母「ふふ、そういうことにしておくわ」

ことり母「それで、誕生日にお礼がしたいけど、何をしたらいいかわからないのね?」

ことり「うん…」

ことり「どうしたらうみちゃんによろこんでもらえるのかな」

ことり母「ふーむ…」

ことり母「そうだ、それなら料理なんていいんじゃない?」

ことり「りょうり?」

ことり「でも、ことり、りょうりなんてやったことないよ」

ことり母「それじゃあ今からたくさん練習して、美味しい料理を食べてもらいましょう?」

ことり母「そうしたら、海未ちゃん、絶対喜んでくれるわよ」

ことり「…………うん!」

海未「おじゃまします」

ことり母「はーい、いらっしゃい」

ことり「い、いらっしゃい、海未ちゃん」

海未「今日はおまねきいただいてありがとうございます」

ことり母「こっちこそ無理に頼んじゃってごめんなさいね」

ことり母「ほら、ことり」

ことり「う、うん……」オズオズ

ことり「えっと……おたんじょうびおめでとう、うみちゃん」

海未「ありがとうございます、ことり」

ことり母「今日のご飯はね、ことりが作ってくれたのよ」

海未「そうなんですか?」

ことり「う、うん」

ことり「その……あんまりじょうずじゃないけど、おいしく食べてくれたらうれしいな」

海未「わかりました、ありがたくいただかせてもらいます」

海未 パクッ

ことり ドキドキ

海未「……おいしいです」

ことり「ほ、本当……?」

海未「はい、本当ですよ」

ことり「しっぱいしてない?本当はまずかったりーー」

海未「ことり」

ことり「うん……」

海未「もっと自分に自信を持ってください」

海未「ことりがいっしょうけんめいに作ってくれたものがおいしくないわけないでしょう」

海未「それにその手……傷だらけではありませんか」

海未「私のために、がんばってくれたんですよね」

海未「ありがとうございます」ニコッ

ことり「……っ///」カァッ

海未「ごちそうさまでした」

ことり「…………」

海未「……?どうしたんですか、ことり」

ことり「えーと……ね、その……ケーキ……」

海未「ケーキ……ですか?」

ことり「うん……ケーキも作ってみたの」

ことり「食べて……くれる?」

海未「ふふ、もちろんですよ」

海未「どんなケーキなんですか?」

ことり「うんとね、チーズケーキを作ってみたの」

ことり「二人分だからちょっと小さめだけど……」

ことり「よいしょっと」

コトン

海未「おいしそうですね」

海未「いただいてしまっていいんですか?」

ことり「あ、ちょっと待ってて」

パチン

ボッ

海未「ろうそくに火が……」

ことり「ハッピーバースデートゥーユー
ハッピーバースデートゥーユー
ハッピーバースデーディアうみちゃん
ハッピーバースデートゥーユー」

ことり「えへへ、おたんじょうびおめでとう、うみちゃん♪」

ことり「それじゃあ火をけしちゃって」

海未「はい」

フーーーーーー

パチパチパチパチ

海未「こんなことまでしていただいて、本当にありがとうございます」

海未「こんどこそいただいてもよろしいですか?」

ことり「えへへ、おいしく食べてね、うみちゃん」

海未「これは……」モグモグ

ことり「ど、どうかな?」

海未「とてもおいしいです。今まで食べた中で一番ですよ」

ことり「ほ、本当……?」

海未「はい、本当です。毎日食べたいくらいですよ」

ことり「…………っ///」

ことり「え、えっと……そ、それじゃあ」

海未「はい、どうしました ?」



ことり「うみちゃんのおたんじょうびに、毎回食べにきてくれる?」

海未「……はい、よろこんでいかせてもらいます」

海未「ことりに料理を作ってもらえるなんて、私はしあわせものですね」

ことり「……っ///」

海未「それでは、私のたんじょうびはことりの家でたんじょうびパーティーをするということで」

ことり「うん……やくそくだよ?」

海未「はい、やくそくです」

ことり「もしやぶったら、ことりすねちゃうからね」

海未「そうなったら、ゆるしてくれるまでずっとそばにいますね」

ことり「えへへ、それもいいかも」


ーーー
ーー

ことり「うっ……ぐすっ……」ポロポロ

ことり「酷いよ……海未ちゃん……どうして忘れちゃうの……」

ことり「毎年一緒に食べてたのに……美味しいって、食べてくれてたのに……」

ことり「酷すぎるよ……」

ことり「最低だよ……海未ちゃん」

ことり「…………」

ことり「ううん、本当に最低なのはことりの方」

ことり「ことりのわがままをずっと海未ちゃんに押し付けて」

ことり 「思い通りにいかないからって……海未ちゃんにあたって」

ことり「海未ちゃんは……毎年文句も言わずに来てくれてたのに」

ことり「穂乃果ちゃんからのメールだって、本当は気が付いてたんだよ」

ことり「皆でお祝いすれば、とっても楽しかったよね」

ことり「でも、それでも……ことりは、海未ちゃんと二人きりがよかったの」

ことり「海未ちゃんの誕生日だけは……譲りたくなかったの……」

ことり「こうなることは……解かってたのに」

ことり「あはは、やっぱりことりは最低だね……」

ことり「海未ちゃんを一人占めしたいってわがままで、海未ちゃんにも、皆にも迷惑かけて」

ことり「その結果が……こんな惨めな……」

ことり「…………っ」

ことり「もう、死んじゃいたいよ……」


ギュッ

ことり「…………っ」

海未「そんなに簡単に、死にたいなんていわないでください」

ことり「……なにしにきたの?」

海未「ことりが心配で、探しに来たんですよ」

ことり「……ほっといてよ」

海未「お断りします」

海未「許してくれるまで、ずっと側にいると言ったでしょう?」

ことり「!」

ことり「覚えて……たの?」

海未「もちろんです、ことりとの大切な思い出を忘れるはずがないでしょう」

ことり「…忘れてたくせに」

海未「……それについては謝ります。本当に申し訳ありませんでした」

海未「ことりのことを傷つけてしまうなんて、私は最低です」

ことり「……海未ちゃんは最低なんかじゃないもん」

海未「え……?」

ことり「あのね、本当はわかってたの、海未ちゃんが来ないって」

ことり「だって、海未ちゃんは毎年自分の誕生日を忘れちゃうんだもん」

ことり「だから毎年ことりが海未ちゃんのことを誘ってたんだよ」

ことり「でも、今年はことりも準備が楽しくて忘れてて……」

ことり「気づいたのが、穂乃果ちゃんからのメールを見たときだったの」

海未「…………」

ことり「その時思っちゃったの」

ことり「誕生日のことを思い出したら、海未ちゃんはことりの所に来てくれるって」

ことり「皆よりも、ことりのことを選んでくれるかもって」

ことり「そんな……つまんない意地を張って」

ことり「そうやって……ずっと海未ちゃんに甘えて……」

ことり「ごめん……なさい」ポロポロ

海未「全く……そうやって、自分のことを卑下するのは、昔からの悪い癖ですよ、ことり」

ことり「え……?」

海未「確かにことりは、ちょっとわがままなのかもしれません」

海未「ですが」

海未「私にとっては、そのわがままが何よりも嬉しいことなんですよ」

海未「普段皆に気を使っていることりが、私にだけわがままを言ってくれる」

海未「甘えてくれる」

海未「それだけで私は幸せなんですよ」

海未「それに、ことりはこんなにも可愛らしいんです」

海未「泣き顔よりも、笑顔のほうが似合いますよ」ニコッ

ことり「…………っ///」カァッ

ことり「海未ちゃんの馬鹿///」

海未「ええ、私はことり馬鹿ですから」

海未「なので、ことりに嫌われていると、悲しくて死んでしまいます」

海未「ですから、今回のことは許していただけないでしょうか」

ことり「…………」


ギュッ


ことり「許さない」

ことり「だから離さない」

ことり「許すまで離さないんだから……」

ことり「馬鹿……」

海未「……私も、許してくれるまで離しませんよ、ことり」

ーーーー南家


理事長「それで、ずっと公園で抱き合ってて、気が付いたら日付が変わっていた……と」

海未「…………」

ことり「…………」

理事長「いいですか、二人ともまだ高校生なんですよ」

理事長「青春を謳歌するのはいいけど、ちゃんと節度を守りなさい」

海未「……はい」

ことり「……ごめんなさい」

理事長「ま、反省してるならいいわ」スクッ

理事長「それじゃあ、私はでかけてくるから」

ことり「え……?」

理事長「後は二人で楽しんでね、家には誰もいないから」クスクス

海未「…………っ///」

ことり「…………っ///」

理事長「それじゃあね~」


バタン

ことり「…………」

海未「…………」

ことり「……えっと、ケーキ……食べちゃう?」

海未「……そうですね、せっかくことりが作ってくれたんです、いただきましょう」

海未「やはりことりの作るケーキが一番美味しいですね」モグモグ

ことり「えへへ、ありがとう」

ことり「海未ちゃんに美味しいって言ってもらえて、ことりも嬉しいなぁ」

海未 「恐縮ですよ、ことり」

海未「ですが、本当によかった」

海未「陽だまりに翳りなく」

海未「私の一番暖かい場所が、無くなってしまわずに」

ことり「陽だまり?」

海未「ええ、ことりの側は、とても暖かいんですよ」

ことり「もう、恥ずかしいことばっかり言って///」

海未「ふふ、すみません」

海未「…………」

海未「えっとですね、ことり」

ことり「どうしたの?」



海未「毎年、私の誕生日を一緒に祝ってくれますか?」

ことり「うん♪」



End

ーーーーおまけの保健室での時間稼ぎ


海未「衣装の採寸はこれで終わりですか?」

ことり「うん、お疲れ様♪」

ことり(うーん……結構早く終わっちゃったなぁ)

ことり(穂乃果ちゃんから、なるべく海未ちゃんを足止めするように頼まれてたけど…)

海未「…………」ソワソワ

ことり「…………?」

ことり「どうしたの、海未ちゃん?」

海未「!」

海未「え、いえ、その……」アタフタ

海未「き、今日もいい天気ですね、あはは」

ことり「じー」

海未「う…………」

海未「えーと……ですね、今日が何の日かわかりますか?」

ことり「うーんと、3月14日……ホワイトデー……?」

ことり「てことは、もしかして?」

海未「は、はい……」

スッ

海未「お返しのチョコレートを作ってきました」

海未「その……自分で作るのは初めてなので、ことりの口に合うかはわかりません」

海未「ですが、なるべくことりに喜んでもらえるように作ったつもりです」

海未「ですから、その、食べてもらえたら嬉しいです」

ことり「ありがとう海未ちゃん♪」

ことり「海未ちゃんの愛情たっぷりの手作りかぁ……楽しみ♪」

ことり「よろこんで食べさせてもらいまーす」

海未「あ、愛情なんて言った覚えはありません///」

ことり「え……?海未ちゃんは、ことりのこと嫌いなの……?」

海未「ち、違います!どうしてそうなるんですか!」

ことり「だって、愛情は入ってないって…」

海未「それは言葉の綾です!」

ことり「それなら、ことりのこと……好き?」

海未「…………っ」

海未「ぁ……ぅ……」

海未「す、好き……ですよ///」カァッ

ことり「えへへ、ありがとう♪ことりも海未ちゃんのこと大好きだよ♪」

海未 「ぅぅ………///」

ことり「海未ちゃん可愛い♪」

海未「……っ、は、早く部室に行きましょう」

ことり「え?」

ことり(か、からかいすぎちゃった)

ことり(このままだと海未ちゃんが部室に行っちゃうよぉ)

ことり(ふぇぇ、どうしよ~)

海未「ほ、ほら、ことりも早く用意をしてください」

ことり(こうなったら…!)


ギュッ

海未「こ、ことり!?何を!?」

ことり「……寂しいの、一人にしないで」

海未「や、やめ……耳元で……ささやかないでください」

ことり「ずっとことりの側にいてよ……」

ことり「ことりのこと、好きにしていいからぁ」

海未「…………っ」ゾクゾク

ことり「ねぇ、海未ちゃん、おねがぁぃ」

海未「……もう、ずるいですよ、ことりは」

海未「そんな風にお願いされたら断れないじゃないですか」

ことり「……ごめんね?」

海未「いいんですよ、こうやってお願いされるのも、嫌いじゃありませんから」

ことり「海未ちゃんは優しいね」

海未「…………ことりにだけですよ」ボソッ

ことり「え?」

海未「いえ、なんでもありません」

ことり「ふーん……」


チュッ

海未「ひぁっ!?ななななななにを!?」

ことり「えへへ、海未ちゃん可愛い♪」

海未「ががががが学校でき、ききききキスするなんて破廉恥です!」

ことり「学校じゃなかったら、いいの?」

海未「だ、駄目じゃないですけどそういうのはきちんと正式なお付き合いをしてからするものであってですね」

ことり「慌ててる海未ちゃんも可愛い♪」

海未「人の話を聞いてください!ことり!」

ことり「ふふ、ねえ、海未ちゃん」

ことり(部活が始まるまで、もう少しの間)

海未「な、なんでしょうか?」

ことり(ことりだけが知っている、可愛い海未ちゃんを)

ことり「えへへ、うーんとね」

ことり(一人占めしちゃっても、いいよね?)



ことり「大好き♪」




End

以上で終了となります。ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
それでは皆様、良い週末をお過ごしください。

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