レイン「ねぇ~ドモン、IS学園に行ってきてくれな~い?」(176)

IS×Gガンです

話の進行上色々変更があったりしますので上手く脳内補正お願いします

アニメを忘れかけているので漫画版色が強いかもしれません

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373886733

椅子に座り、二人の男女が向かい合って座っている。
男のほうは汚い大きな赤いマントを羽織って、机に肩肘をついて、女のほうはキリッとしたピンク色のスーツに身を包んで。

ドモン「IS学園、なんだそれは?」

男は片眉をピクリと動かし、少し不機嫌そうにそう言った。
女のほうは相手にすべらせるように説明する。

レイン「お国のスポーツ要請学校よ。テレビで見たことあるでしょ?ドモンも『最近はガンダムを着て戦うのか?』なんて言ってたじゃない」

突然、男は立ち上がる。
デビルガンダムを倒して数年、彼はまだ体を鍛え続けていた。

ドモン「な、なんだと!?オレにあそこに行って子供と一緒に戯れて来いというのか!?絶対に行かん!」

しかし、それは当然今言った子供の遊びやスポーツ、趣味ではなく、また何があっても戦えるように、また、師匠との繋がりを断たんとするためであった。

凄まじい不快感を全面に押し出す男に、女は黙って答えない。

レイン「………」

ドモン「い、行かんからな!」

レイン「ふふふ、ねぇ~ドモ~ン」

突然笑い出す女。レイン・カッシュは、男、ドモン・カッシュを静かに見つめている。
ドモンが出していた不快感は消え、今はこのレインの次の言葉に少々ビビっているようにも見える。
男はゆっくり着席した。

ドモン「な、なんだ」

レイン「……あなたって、無職よね?」

ドモン「……山から熊や虎をとって来てるだろう」

レイン「知らないわよ。あまりお金にならないもの。特に虎なんて。……いい?これはビジネスなの。私の作ったISであなたが活躍すれば、たくさんお金が入ってくるわ。実はガンダムファイト時代から水面下で流行っていたIS産業に、私もうってでたいのよ!」

ドモン「み、見損なったぞレイン!金の亡者め!」

レイン「……ねえ、ドモン、お腹の子のためならね……私はどこまでも汚くなれるのよ」

ドモン「……!お、お前……まさか……」

レイン「うふふ。そうよ」

ドモン「うおおおお!!!!レィィィイン!!」

レイン「おいでぇぇぇえ!ドモォォォォオン!!」

二人は、その場で熱い抱擁を交わし、男、ドモン・カッシュ、IS学園入学を決意。

~IS学園~

山田「はいみなさん、今日は新しいお友達をご紹介します」

ここはIS学園1ー1の教室。
教壇には緑髪にその悩ましいボディ、優しそうな教師の山田と、黒髪で黒いスーツを着こなしている一見キツめの印象をうける、教師の織斑千冬、あとはドモン・カッシュが立っている。
ドモンと千冬が無表情、というか怒っているみたいなので、山田は困ったように笑うしかない。

教室はざわめいている。
それもそのはず。
IS<インフィニット・ストラトス>は本来女性しか動かせない筈だからだ。
あと、見た目。

千冬「こちらはネオ・ジャパンのドモン・カッシュだ。あのガンダムファイターだ。今回、IS適正が高く、皆と一緒に勉強してもらおうと思う」

「ガンダムファイター?」「なにそれ?」「知らない」「ネオ・ジャパン?」「え?二人目の男性IS適正者?

一層教室がざわめく。

千冬「静かに!なにか、質問があるなら手をあげて」

一夏「はいはーい!千冬姉!」

一人の青年が手を上げた。
彼は織斑一夏。
年齢に見合わず長身でまた、体つきも大人びている。
織斑千冬の実の弟だ。

千冬「学校では織斑先生と呼べ」

一夏「いて!」

千冬「……で、質問とは、なんだ」

一夏「あ、ああ……。ネオ・ジャパンって、どこ?……ですか」

千冬「……そうか。貴様、ネオ・ジャパンを知らないのか。セシリア・オルコット……分かるか?」

セシリア「はい」

気品溢れるベールが体を包んでいる、金髪碧眼の、人形のように美しい彼女は、セシリア・オルコット。
イギリスの代表候補生だ。

セシリア「すいません……ネオ・ジャパンという言葉は、聞いたことがありませんわ……」

千冬「……そうか。いいか、ネオ・ジャパンは、私たちの住む地球から太陽を挟んだ位置にある星の、一国の名称だ」

そこまで聞いて、教室の数名がああ、といった顔をした。
織斑一夏は、まだ疑問符が頭の上に浮かんでいる。

千冬「ISは宇宙産業の産物なのは知っているな。公にはこれは我が地球の産物としているが、厳密にはそうではない。向こうの星は遥かにこちらより宇宙産業が進んでいてな。こちらの星まで逃げて来た人達から技術協力を得てISが出来たのだ」

織斑千冬は皆を見回し、ここまでで理解出来ていないのが一夏だけだと見て、話を進めた。

千冬「向こうの方では長らく巨大なロボットでの戦争が白熱していて、こちらでのISは宇宙産業のため、向こうでのISは……戦争のため。主に巨大なロボットから国や街を守るために発達した技術だ。発砲してくる蝿に人間が勝てそうもないのと同じで、巨大なロボットに小さなISなら勝てるのではないか……といった感じでな」

一夏を千冬は見た。
ダメだ。完全に思考を停止させている。

千冬「結局、向こうのISはその狙いは良かったものの、巨大なロボットが強過ぎて使い物にならなかったのだ。ちなみに、地球側の科学力が飛躍的に進化したのも、向こうの星の技術によるところが大きいので、移住はなかなか歓迎されている。あの大手医療メーカー、ミカムラもの社長も向こうの星の人間だ」

教室を見回す。
一夏はキョロキョロしていた。
もうダメだ。

千冬「…………はぁ」

山田「は、はーい。大事なお話ですので知らなかった人はいないと思いますが、覚えておいてくださいねー」



「「「「「はーい!」」」」

山田「それではドモン君、自己紹介をお願いします」

そう言われて、ドモンは懐から紙を取り出す。
レインに書いてもらった、自己紹介カードだ。

学生の園に入るにあたって、既婚者、子持ち、大手医療メーカーの社長の夫という事は伏せておきたいとレインが言っていたのでその通りにする。
何故かは知らないが……。

ドモン「……ふふふ」

不気味な笑い声をドモンは出した。
子供の事を考えると口元がほころぶ。

山田「あ、あの……ドモン君?」

ドモン「……ハッ!」

ドモン「ドモン・カッシュです。三年間……よろしくお願いします」

これだけか。
と思ってドモンは紙をしまった。

山田「それではドモン君の席はあそですから……」


……………………………

……………………

……………

~IS学園・1ー1教室・昼休み~

一夏「おお。ドモン……でいいよな?飯食べに行こうぜ」

ドモン「……」

一夏「…………?」

ドモン「…………」

一夏「おーい」

ドモン「……ハッ!な、なんだオマエは!」

一夏「…………?」

ドモン「…………」

一夏「寝てた……のか?」

ドモン「…………」

ここで、ドモンは無表情のまま顔をそらした。
それは、ある意味での肯定だった。

ドモン「いや、そんな事はどうだっていいだろう。今は何限目だ」

一夏「おいおい。もう昼休みだぞ?」

ドモン「ムッ!メシか!」

一夏「あ、ああ……」

ドモン「よし、ショクドーだったな、案内してくれ!」

一夏「おう!」

ドモン「……オマエ、名前は?」

一夏「織斑一夏だ」

ドモン「……分かった」

~食堂~

ドモン「ムシャムシャ、バリバリ、ゴクン」

凄まじい量の食事、食事、食事。
それをバリバリ、ムシャムシャ、ゴクンと平らげる。
一夏は隣でその食べっぷりを見て、周りの女子達は面白がって次々と料理を運んで、片付けていた。

一夏「な、なあ……ドモン、食い過ぎじゃないか?」

ドモン「…………うる、さい……食事は戦いだ。おばちゃん!このラーメン、美味しいよ!」

「ありがとうよ!こっちも作りがいがあるってもんだい!」



「はーいドモンくーん」

一夏「お、おい。もうやめとかないと……出された分だけ食べるから……」

「え?あ、うん。分かった。これで最後ね」

結局、ドモンは休み時間中ずっと食べていた。

ちょっと休憩……

今さらGガンとか誰も見ないかな?

~クラス代表決定戦~

「はじまります~」「どっちが勝つ~?」「セシリアでしょ?」「でも相手はあの男性適正者ですよ」

口々に噂が飛び交う中、女生徒の質問責めにあわないように競技場、アリーナの開いた天井の上にあぐらをかいて二人の男女を見ていた。

ドモン「…………」


……………………

…………

……


ドモン「おい」

千冬「……教師にたいする口の聞き方ではないな」

ドモン「……クラス代表決定戦、俺にもチャンスをくれ」

千冬「……ほう。誰が教えた?」

ドモン「……俺は、ミカムラ社製ISのこ、こまーしゃるに来た。クラス代表にならなければならない!」

千冬「ドモン・カッシュ……なるほど。そういえばミカムラ社の社長……。ふふふ。いや、……そうだな。一夏、オルコット、どちらか勝ったほうと戦って勝て。そしてクラスに自身の強さを見せろ。クラス代表は自分で手にいれるんだな」

ドモン「…………分かった」

千冬「……正直、お前の専用IS、S頑駄無、私も少し興味がある」

ドモン「…………」

千冬「レイン社長は何と言っていたんだ?」

ドモン「私が新世代を作る……」

千冬「……」

ドモン「ハッ!今のナシだ!聞かなかったことにしてくれ!頼む!」

千冬(素性は秘密……と命令されているのか。しかし、この男レイン社長の夫だとしていくつだ?私よりも歳上では……?)

……

…………

……………………


ドモン「…………始まったな」

~第三アリーナ~

ドモン「フン。やっぱり子供の遊びだな。こんな玩具で、魂を交わすファイトができるのか?」

ドモン「ともかくとして、この勝負、勝負としては女の勝ちだろう」

男は高い天井から見下ろしたり、時に高く舞い上がった二人を目で追ったり、忙しなく首を動かしている。

男のIS、白式は長刀一本の装備、ドモンは灰色の鳩のようだと思った。
女のIS、ブルーティアーズ。
青を基調としたIS。
長距離砲一門、四枚の遠隔操作式ビーム砲四門、そしてバズーカ砲二門。
ここまで確認する。

ドモン「それにしても……」

そしてその後で、ドモンは二人から目を離して観客席を見る。

ドモン「女生徒が多いな……。男は他のクラスに多いのか……?」

……入学前、ドモンが読み込んで暗記したのは校則や特記事項など、ほとんどがこのIS学園の規則のようなもので、ガンダムファイトの条約を覚える延長みたいに全てを頭に入れた。
つまり、この世界でISがどういうものかを知らない。
レインが開発、実験中のISをドモンが触って反応させ、周りが驚いた理由も、未だ一夏しか男と会っていない理由も、ドモンは分からないのだ。


ドモン「……よし」

色々考えている内に戦いは終わった。

ドモン「やはり」

勝ったのは、女、セシリア・オルコットのほうだった。




勝者!セシリア・オルコット!


ワァァァァァァァ!!!!!


大きな完成がアリーナ中に響き渡る。

男ードモンーは立ち上がり、そして、高い高い天井から地面に向かって……飛んだ。



出ろォォォォォ!!

ガァンダァム!!!!!!!!





男の叫びは、歓声をかき消し、そして、白いISに身を包まれて、アリーナの真ん中に降り立った。



「セシリア・オルコット。お前に、ISファイトを申し込む」



ドモンは、上空のセシリアに指を指し、言い放つ。



決闘の申し込みを。



「…………いいでしょう。望むところですわ!」




ドモン「…………」



静かなのは一瞬。
ざわざわと再びざわめく。




「なになに?」「なにあれ?」「あれ、ドモン君じゃない?」「えーうそ!?」


セシリア「…………」



セシリアは一旦エリア外に。

消費し過ぎたシールドエネルギーを回復しに行くためだ。

一夏「お、おい。ドモン。お前、なにを……」

ドモン「悪いな。俺が喧嘩を売って、あいつが勝った」

一夏「…………怪我すんなよ」


そう言って、一夏はアリーナ外に出ていった。



セシリア「…………おまたせしましたわね」


ドモン「…………」

この間抜けっぷりは島本Gガンのドモンか

>>20
そうなんですよね
>>1に書いておくべきだったかもしれませんね

すいません……



ドモン「…………」



セシリア「あなた、たしか今日転入してきた二人目の…………ドモンさん?」


ドモン「…………」


セシリア「なるほど。多くは語らないと……」

ドモンのIS、S<シャイニング>頑駄無。
黒い全身を包むISスーツに白を基調とした腕パーツ、足パーツとついている。

しかし、二つ、他のISと違う箇所があった。

肩に浮かんでいるパーツが無く、そして、口元を覆う白いパーツがついていた。

イメージではMFシャイニングガンダムの口部、腕部、脚部がそのままドモンを覆っている感じであろうか。

セシリア「面白い形をしたISですわね。データも……ありません!?コアは一体なにを!?」


ドモン「…………う、動きにくい」






ドモン「フンフンフンッ!!」


ドモンは馴染めないISを確かめるように、空を切り裂く。

拳で、その脚で。

「すごーいドモン君」「何かの格闘技?」「ふむ……凄まじく筋が良いな」


ドモン「……よし!」


セシリア「終わりまして?お猿さん」

ドモン「…………いくぞ!」



ドモンは、一直線に飛び上がった。




……………………

…………

……



暗いモニタールーム。
山田と千冬が一つの画面に集中している。
そこには離れながら戦うセシリアと猛スピードで近づくドモンが写っていた。


千冬「たいした技術力だな。ミカムラ社は」

山田「ええ。まさか既存のコアを改造しちゃうなんて。少しですが完全近接系を得意とするーーという機体とコードが合いました」

千冬「この世に束以外コアをいじれる人間が……」

レイン「ええ……。まあ、束博士と一緒に、ですけど」

千冬「なに!?」

レイン「ああ、ごめんなさい。ちょっと用があったもので」

千冬「それより束と一緒にというのは……」

レイン「あ、きゃー見て!あれ私のISと夫のドモンよー!」

千冬「…………」

レイン「私のISはね、操縦者の強さに比例してISも強くなるISをコンセプトにしてるの。もう欧州の数国がスポンサーになってくれてるわ。ああ!!あれはイギリスの第三世代ブルーティアーズですね!ドモンですもの!そう簡単に負けるはずーーハッ!」

千冬「…………」

レイン「…………ごめんなさい。少し取り乱して」

千冬「い、いえ」

レイン「あ、あの、ドモンをよろしくお願いします」

千冬「あ、ああ、分かりました」

レイン「とくに!浮気なんてしたら直ぐに知らせて下さいね!彼、優しいから……」

千冬「失礼ですがレイン夫人、そんなに心配なのに何故このような……」

レイン「あ、新しい命が私のお腹の中にいて……」



レイン「子供にも、お父さんの格好良いとこ、見せたいんです。ドモンならきっと何をやらせても一番になりますから」


千冬「…………」

山田(いいですねぇー)


……………………

…………

……





ドモン「チェリャァァァア!!!」


ドモンは凄まじい勢いで飛ぶ。

ブルーティアーズもよく避けてはいるが、完全に出力が劣っている。



セシリア「なんて出力ですの!?あの機体は!?」

セシリア(秘密はあの要るものまでそぎ落としたフォルム。完全に操縦者自身をIS化していますわね。彼にとってISは速く飛べてシールドとしての役割があればなんでもいいのですわ!だって………)


ドモン「フンフンフンフン!」

ドモンの拳のラッシュラッシュラッシュ。
全て虚しく空を切る。
既にセシリアのミサイル、ビットはドモンに潰されている。


ドモン「ええい!ちょこまかとォォォォォ!!!」

セシリア「ちょこまかとしているのはそちらですわ!落ちなさい!」



セシリアも長距離砲で空を割くように、凄まじいスピードでドモンを狙う。


ドモン「……!」


しかし、ドモンには当たらない。

未だ、一撃としてドモンには当たっていないのだ。


ドモン「仕方ない。しかと目に焼き付けておけよ……ハァァァァァ!!」

セシリア「……なんですの?」



俺のこの手が光って唸る!!



お前を倒せと輝き叫ぶ!!!!




ドモンの口部は開き、IS、S頑駄無は緑色に輝いきだした。


セシリア「手の平が溶けて……緑色に輝いて……」



次の瞬間ーーー!




シャァァ?イニングゥフィンガァァァァァ??????!!!!!!


というわけで今日はここまでです

駄文に付き合っていただき失礼しました

皆さんの目にキャラがちゃんとそのキャラとして見えていたら幸いです

訂正
……………………

…………

……





ドモン「チェリャァァァア!!!」


ドモンは凄まじい勢いで飛ぶ。

ブルーティアーズもよく避けてはいるが、完全に出力が劣っている。



セシリア「なんて出力ですの!?あの機体は!?」

セシリア(秘密はあの要るものまでそぎ落としたフォルム。完全に操縦者自身をIS化していますわね。彼にとってISは速く飛べてシールドとしての役割があればなんでもいいのですわ!だって………)


ドモン「フンフンフンフン!」

ドモンの拳のラッシュラッシュラッシュ。
全て虚しく空を切る。
既にセシリアのミサイル、ビットはドモンに潰されている。


ドモン「ええい!ちょこまかとォォォォォ!!!」

セシリア「ちょこまかとしているのはそちらですわ!落ちなさい!」



セシリアも長距離砲で空を割くように、凄まじいスピードでドモンを狙う。


ドモン「……!」


しかし、ドモンには当たらない。

未だ、一撃としてドモンには当たっていないのだ。


ドモン「仕方ない。しかと目に焼き付けておけよ……ハァァァァァ!!」

ドモン前に右手を構える。

セシリア「……なんですの?」


俺のこの手が光って唸る!!



お前を倒せと輝き叫ぶ!!!!




ドモンの口部は開き、IS、S頑駄無は緑色に輝いきだした。


セシリア「手の平が溶けて……緑色に輝いて……」



次の瞬間ーーー!




シャァァイニングゥフィンガァァァァァ!!!!!!



それは瞬きが長く感じられる程短かった……。

十分に距離をとっていたはずなのに、次の瞬間には目の前に、そして攻撃の動作に入っているドモン。



破壊?
敗北?
私が?
この男に?
先程一夏にも負けて?
二連敗?
イギリスの代表候補生であるこの私が?







嫌だ



そのドモンの姿を認識した瞬間、ブルーティアーズの長距離砲の引き金に置いた指に自然と力が入った。


だが、ドモンのシャイニングフィンガーは先にその長距離砲の銃口から粉々に粉砕する。

そして、今度は自身の顔面に向かって伸びてくる。



もう、ダメ。やられ………






そしてーーーー





ブゥゥゥゥゥゥ!!!!!





ドモン選手!シールドエネルギー切れにより!



勝者!セシリア・オルコット!






~本音の部屋~



ドモン「なぜだ!納得出来んッ!」

本音「仕方ないよー。ね?モンモン」

ここはIS学園学生寮、布仏本音の部屋。

ドモン「あの一夏とかいう男と同室にしてくれればいいだろう!あと、その呼び方をやめろ!」

本音「で、でも……おりむーの同室の人に断られちゃったし……」

ドモン「なら、俺が話をつけてくる!」

本音「……ねぇモンモン。私のこと、嫌い?」

ドモン「そういう問題ではない!よ、よし、どうしてもダメというなら俺は中庭で寝るぞ!」

本音「……モンモン!」

ドモン「……!」

本音「私、モンモンと同じ部屋って聞いた時、お兄ちゃんが出来るーって嬉しかったんだよ?それに、モンモンが外で寝るなら私もこの部屋では寝ないよ!」

ドモン「…………」


ドモンは、ゆっくり布団に入り、そのまま黙ってしまった。


本音の表情が明るくなる。


本音「モンモン!」

ドモン「べ、別に、お前が可哀想とか思ってないんだからなぁぁぁぁ!!!」



まだそれ程遅くもない夜。

ドモンは奥のベッド、本音は入口側のベッドに入って天井を見上げていた。

本音「ねえモンモン。もう寝た?」

ドモン「…………」

本音「今日はおしかったね。あと少しだったのに」

ドモン「……ああ」


今日は

それが意味するところはセシリアとの試合だろう。
シャイニングフィンガーを使った瞬間、凄まじいスピードでシールドエネルギーがなくなっていった。

それと、相手の目の前に一瞬で移動するブースト。

これも凄まじいシールドエネルギー消費を促す。

本音「モンモンって、何か格闘技でもやってるの?」

ドモン「……ああ」

本音「ものすごく強かったもんね!ISいらないくらい強かったよ!」

ドモン「……そうだな」

本音「そうだよ!モンモ……「早く寝ろ。明日も早いぞ」

本音「………うん。それじゃ、おやすみなさい」

ドモン「………ああ」




~早朝・中庭付近~


ドモン「フンフンフンフン!!」

ここは早朝のIS学園、中庭付近。
ドモンはその拳を錆びさせないためにここで運動している。

もっとも、健康のためにやるジョギングなんかの運動量というレベルではない。

その拳は音を置き去りにし、その脚は天をも貫く。

その姿は、見えないなにかと戦うようであった。

ドモン「チェリャァァァア!!!」



本音「わー!モンモンすごーい!」

ドモン「な!?」

と、声がかかった。
ドモンは戦いをやめ、その声の方を見る。

ドモン「なんでお前が……」

本音「たまたまだよ。モンモンが外に出て行くのが見えたから」

ドモン「…………」

本音「そろそろご飯にしないと一時間目に間に合わないよ!シャワーも浴びないと!」

ドモン「なに!?飯だと!?」

本音「うんうん!」

ドモン「そうか」

本音「行こ!」

袖がダボダボのキツネのぬいぐるみのような寝巻きを着ている女の子は、ドモンに背を向けて、自室に向かって歩き出す。

ドモンは、それについて行った。







~IS学園グランド・実習授業~




千冬「では、これより、ISの飛行操縦を実践してもらう」

女子生徒男子生徒一名が綺麗に整列して織斑千冬の言葉を聞いている。

ドモンはというと……。

ドモン(な、なんだこれは、これがISスーツなのか!?ほとんど水着ではないか!?)

目を瞑って下を向いていた。

「ドモン君のISスーツ特殊だねー」「怒ってる?」「……もしかして寝てる?」

周りから見れば大体が怒っているか寝ているかの印象を覚えた。

千冬「静かにせんか馬鹿者!」


「「「「はい!」」」


千冬「……それじゃあ、織斑、オルコット、ドモン、試しに飛んでみろ」


そう言われ、列から外れてセシリアがブルーティアーズを展開する。
ドモンも一緒に列から外れ、周りが「あ、寝てなかったんだ」という空気に疑問符を浮かべ、S頑駄無を展開。

セシリアは飛び立った。

ふとドモンが一夏の方を見ると……まだもたついていた。

一夏「あれ?あれ?」

ドモン「……ISに“なる”と明確に意識をしてみろ」

一夏「え?…………」

目を閉じて集中する一夏。
そして……、ISは起動音と共に見事に展開した。



一夏「おお!出来た。ありがとな、ドモン」


そう言って一夏は飛ぶ。
後からドモンもついて行った。

休憩しまつ

漫画版Gガンダムをよろしくね(宣伝)

ああ、そうか
書き忘れてました

☆今から書き始めます

~上空~


一定の速度を保ちながら、彼女、セシリア・オルコットは考えていた。

……………………

…………

……


一夏「やあぁぁぁぁ!」

迫り来る刃。
避けられない。あれだけの大口を叩いていながら……負け?

その後、自身の勝利が宣言された。
理由は、一夏の武器の強力さゆえのシールドエネルギー切れだった。


次の対戦


ドモン「シャァァァァィイニングゥフィンガァァァァ!!」

砕かれるブルーティアーズの長距離砲。

またもや、避けられない。

そして、セシリアはまた一夏と同じように、その強力さゆえのシールドエネルギー切れで勝ちを拾ったのだった。


……………………

…………

……



セシリア(一夏さん……)


セシリア(くぅ……二回戦目も一夏さんの事で頭がいっぱいで不覚をとりましたの……。いえ、これは言い訳ですわね)



セシリア(おかしいですわ……この、感覚、気持ちは…………)

下の方で教師千冬の恫喝が聞こえる。
一夏のスピードが遅いということだった。

セシリア(そ、そうですわ!今、私がするべき事をしませんと!)


セシリア「一夏さーん!」

セシリアは後方を見て、一夏を認識すると、少しスピードを落として横に並んだ。
既にとなりにドモンもいたような期がするが、セシリアが下がると同時に後方に下がってしまった。

一夏「お、おいドモン!」

セシリア「一夏さ~ん。何か困った事がありまして?」

一夏「あ、ああ……。スピードの出し方なんだけど前方に角錐を展開させるイメージだっけ……?うう、よくわかんねー!」

セシリア「イメージは所詮イメージ……」









しばらく飛んでいると、千冬の声が聞こえた。

「織斑、オルコット、ドモン、急降下と急停止をやってみろ」

ドモン(…………)

ドモンは先に落ちていく二人を確認した後、自分も落ちていく。





「うわ、うわぁぁぁぁぁあ!」




地響きと共に、グランドに小さなクレーターが出来た。

その中心には頭の埋まった一夏。
皆はそれに、一斉に駆け寄る。

ドモンは少し離れたところ、猛スピードで、“ISを解除した後”着地した。




ズシーン




と、これまた小さな地響きがおきる。
大したことではないというようにドモンは立ち上がった。
正直、ドモンにとって飛ぶ以外の行動はISがない方がやりやすいのだ。

ドモン「……………」

騒ぎの方向をみる。
誰一人自分に注目していないことに安心して、その騒ぎの方へ歩こうとした時、



本音「わあー!すごいねモンモン!」

後ろから、声がかかった。

ドモン「ッ!?」

本音「今ISなしで着地したでしょー。モンモンって、ホントに人間?」

ドモン「あ、ああ……」

本音「あー。やっぱり照れてるんだ。女の子のISスーツ、水着みたいだもんね」

ドモン「て、テレてなどいない!」

本音「ホントにー?」

ドモン「あ、当たり前だ!」

本音「モンモン可愛い~」

ドモン「~~~~!もう俺は行くぞ!」

本音「あー、待ってよー!」

ドモンは、今度こそ騒ぎの方に歩き出した。






~IS学園・グランド~

一夏「いってー……死ぬかと思った……」

クレーターの中心から頭を引き抜いて、顔に着いた土を払う。

千冬「馬鹿者、グラウンドに穴をあけてどうする」

一夏「すいませーん」

クレーターの周りには大勢の生徒達が一夏を心配そうに見ていたが、そのやりとりを見て安心した。
そこで、綺麗な黒髪の長髪を頭の一点でまとめた女生徒、織斑一夏の幼馴染、篠ノ之箒が口を開いた。


箒「情けないぞ一夏。私が教えてやった事をまだ、おぉ!?」


すると、直ぐにセシリアが箒にぶつけて近寄ってきた。


セシリア「大丈夫ですか!一夏さん!お怪我はなくて……?」

一夏「あ、ああ……大丈夫だけど……って、一夏さん!?」

セシリア「それは何よりですわ。ああ、でも、一応保健室で見てもらいませんと。私が連れていってさしあげますから……ほら」

箒「不要だ!ISをつけていて怪我などするわけがないだろう!」

セシリア「あら篠ノ之さん、他人を気遣うのは当然の事でしてよ」

箒「お前が言うか、この猫かぶりめ」

セシリア「鬼の皮をかぶっているよりはマシですわ!」

当人そっちのけで二人の睨み合いが始まり、一夏は嘆息をついた。

一夏(なんでこいつらこんなに中が悪いんだ……?)






ドモン「…………あいつらは何をやってるんだ?」

本音「女の戦い、だよモンモン」




第一話
「戦えドモン!IS学園がリングだ」



「さて、皆さん、前回はセシリア・オルコットに敗北、また、ドモンに小さなお友達が出来るまでのお話でした……」


「今回はIS学園に新しいお友達が増えます!」


「そして……謎の黒いISとの熱いファイトをご覧いただくことになるでしょう!」



「それでは!ISファイト!レディー………


ゴォォォォ!!!!!!」

第二話
「対決!謎の黒いISファイター」



~IS学園・校門~





??「ここがIS学園……」





IS学園校門前に一人の少女が立っている。
栗色の髪を風になびかせ、腕を組んで。




少女は不敵に笑ったーーーー





~IS学園・食堂~




\織斑君!クラス代表決定おめでとう!/



パーン!


パーン!





パーン!


勢いよくお祝い用のクラッカーが鳴る。
織斑一夏は窓際の席に腰掛け、それを取り囲むように女生徒達が囲んでいる。


\おめでとー!/


黄色いお祝いの言葉が飛び交うが、どうにも一夏は納得出来ない様子。

一夏「なんで俺がクラス代表なんだよ」


待ってましたとばからに立ち上がるのは隣に座っているセシリア。

セシリア「それは私が辞退したからですわ」

なぜ、という顔をする一夏にセシリアが補足をする。

セシリア「たしかにあなたの負けでしたが、それは考えて見れば当然のこと。だって私が相手だったんですもの……」

セシリアなりの優しさなのだろう。
しかし、それは当然……


一夏「……………」

隣ではやれやれ……といったように篠ノ之箒がジュースを啜っている。


ドモン「…………」


一夏の隣のテーブルで囲まれているのはドモン。
当然その発言もドモンの耳に入っていた。


セシリア「それで……試合前に大人気なく挑発した事を反省しまして、一夏さんにクラス代表を譲ることにしましたの」



「いやーセシリアわかってるねー」「せっかく男子がいるんだからー持ち上げないとねー」




一夏の表情が固くなる。
ドモンは下を向いて黙ったままだ。

一夏「……それなら、ドモンがいるだろ。クラス代表には、ドモンがなっても…………」



そう言ってドモンの方を見た一夏はぎょっとした。


のほほんさんこと布仏本音がダボダボの袖で大きなバッテンを作って慌てていた。

ドモンは、落ち着き払った様子だが、何故かとても不安になる。

明鏡止水の心を完全に心得ているドモンは、怒りが心を満たすことはないにしても、何故か相手の恐怖心を刺激していた。

それは、一夏自身の小さいながらも醜い怒りであり、その怒りを写すのはドモンの心。

ドモン「…………フン」

ドモンは一夏の目を真っ直ぐ見て笑った。

一夏もそれに気づく。


箒「人気者だな、一夏」


一夏「……よし!そうだな!俺にクラス代表は任せてくれ!」


そう言って勢いよく立ち上がる。

セシリア「素敵ですわ……一夏さん」


箒「フン!」

箒が何故不機嫌なのかは分からないが、とにかく、クラス代表に選ばれた以上、全力をつくそうと一夏は思った。







カシャ



一夏・箒「うわ!」

フラッシュが飛んで来た。

それは新聞部がカメラで立ち上がった一夏を撮ったからだ。
黛薫子<まゆずみかおるこ>その人である。


薫子「どーもー、新聞部でーす!ああ、セシリアちゃんも一緒にいいかなぁ?」





何をくだらない、とドモンは思いながら布仏本音が運んでくる料理を凄い勢いで平らげている。


ドモン「……ンフ、フガッ、ゴクン」

本音「凄い食べっぷりだねー」

鷹月「ドモン君、これもあげるね」

ドモン「すまん、な……」

本音「ほぇー」

ドモン「食事は……戦いだ!」


「のほほんさーん!途中で料理を止めないと食べ続けるから!」

本音「うん分かったー!」



薫子「はいじゃあ、ドモン君もこっち来てー」


しばらくして、ドモンも呼ばれた。

本音「ほらモンモーン新聞部の人が呼んでるよー」

ドモン「本音」

本音「ん?」

ドモン「まだ、残っているッ!」

ドモンの言うとおり、テーブルの上にはまだラーメンが一杯分のスープが残っていた。

本音「うん。分かった」

本音は薫子に

本音「すいませーん。もうちょっと待ってくださーい」

その間にドモンはスープを一気に飲み干した。


ドモン「よし」

本音「いいの?」

ドモン「ああ」

薫子「じゃあこっちに来てー!男の子二人で写真撮ろうかー」

男の子……自分はまだそれ程までに若々しく見られていることが不思議だったが、ドモンは何も言わない。

レインに口止めされているからだ。








~本音・ドモン部屋~

本音「じゃあモンモン!あっち向いててね!」

ドモン「…………」

シュル

スッ


ドモンはこの時間が一番苦手だった。
明鏡止水、明鏡止水、水の一雫が……見えない!



本音「いいよー!」


ジャーン!と、いつものキグルミ姿を見せる。

本音「どうかな……」

ドモン「…………ム」


なんとなく、何度めかのデートの時のレインの言葉を思い出した。



……………………

…………

……


レイン「いい?ドモン、女の子のどうかな?には二種類あるの単純に感想を求めてる時と、何かいつもと違うところに気づいてもらいたい時よ。分かった?」


ドモン「なんだレイン、褒めて欲しいのか」

レイン「もう、ドモンったら、そんなんじゃ色んな人に嫌われちゃうんだから!」

ドモン「……」


……

…………

……………………



見たところいつもと違うところはない。

ドモン「ああ、可愛いんじゃないか……」

本音「ほ、ホント!?」

ドモン「……嘘はつかん……」

ドモン(喜んでいるし、正解だったようたな……)

本音「~♪♪」





ちょっと休憩

やっぱりチボデーが一番かっこいいですよね

~IS学園・1ー1教室~


朝、朝食もよろしく、いつもより圧倒的少ない量で切り上げて教室にいる四人の男女。
ドモンが椅子に座ってそれを囲んで立っているのが本音、それに綺麗な黒髪を二つのヘアピンで止めている本音の友人、鷹月静寐<たかつきしずね>に同じく友人のハンドボール部所属の相川清香<あいかわきよか>だ。


本音「ねーモンモン、もう少しでクラス対抗戦だねー」

ドモン「そうだが、俺には関係ないだろう」

机の上に肩肘をついて、不機嫌そうに返事をしている。

鷹月「そんな卑屈になんなくても」

相川「そうだよ。ドモン君も私達と一緒に一組を応援しようよ!きっと楽しいよ!」

ドモン「卑屈になんかなってない!それにあんな戦いを見てなんになる!」

本音「う、うぅぅぅ……」

鷹月「あー!ドモン君泣かしたー!」

ドモン「ッ!?」

相川「悪いんだー」

ドモン「~~~~!!」

顔をダボダボの袖で覆う格好で泣く本音。
一転して相変わらず表情は変わらないがその挙動から平静を装っているのが分かる。

ドモン「お、おい本音、すまなかった……」

本音「うぅぅう……ってバァ!引っかかったー!」

覆った手を開いてドモンにその笑顔を見せる本音。
ドモンの表情は少し安心したようで、背もたれに体重をあずけてやれやれとため息をもらした。

ドモン「………………ったく、マシな奴はいないのか!男だってまだあの織斑一夏しか見んぞ!」

相川「……え?」

鷹月「……へ?」

本音「い、いるわけないよー。男の子はおりむーモンモンの二人だけだもん」



ドモン「…………な!?



なにィィィィィィィィイ!!!?!」




ドモン(レイン、話が違うじゃないか……)

本音「モンモン、知らなかったの?」

ドモン「い、いや、知っていた!知っていたぞ!!」

本音「……」

ドモン「…………分かった。一組の応援に、付き合おう」

本音「ホント!?」

鷹月「やったね!」

本音・相川「イェーイ!」

ハイタッチをする二人。
ちなみにこの二人、今まであまりドモンと話していなかったのは、単純にドモンが怖かったからで、それまでは本音と仲良くしているのを遠くから見ているだけだった。


ドモンは照れ隠しに面倒なお願いを聞いてしまったと後悔した。

頬を軽く掻いて、口を開く。

ドモン「それで、相手はどこのどいつなんだ」

鷹月「ああ、その事なんだけどね……」

相川「あ、うんうん。相手は二組なんだけど。この時期に転校してきて、たしか……中国から来たナントカってコ」

そう言い終えたところで、後ろから聞き慣れた声が聞こえた。

一夏「へぇ……そうなのか」

鷹月「あ、織斑君……」

後ろにいたのは織斑一夏、セシリアに篠ノ之箒だ。

セシリア「まあ、専用機持ちは今現在一組と四組だけしかいませんし、楽勝ですわね」



そこで、教室の扉が開いた。




「その情報、古いよ!」





こ、これ……面白いか?

段々ドモンじゃなくなって……っぅえ



入口に立っていたのは小柄なツインテールの少女。


「二組にも専用機持ちがクラス代表になったの!」

自信たっぷりに無い胸をはって、自己掲示をする。
それに、一夏が反応した。

一夏「お前、鈴か!?」

鈴「そうよ!中国代表候補生、凰 鈴音<ふぁん りんいん>よ!今日は宣戦布告にきたってわけ!」

ビシッとドモンを指差す鈴。
皆の頭に疑問符が上がる。

ドモン「…………」

一夏「……………」

鈴「あ、あれ……?あなたがクラス代表じゃないの?ドモン・カッシュ……」

ドモン「おまえ、知り合いか」

セシリア「そうですわ!あんなに一夏さんと親しそうに……」

一夏「え?あ、ああ、そうだ。幼馴染、幼馴染の鈴だ」

箒「な、な……!?幼馴染だと!?私は……」

一夏「あ、あはは……。箒とはいれ違いで転校してきたんだったかな……セカンド幼馴染だ。鈴は。でー、お前がファースト幼馴染」

箒「ふ、ファースト!?そ、そうか……」

一夏「どうした?顔が赤いぞ?」

箒「なんでもな「こらー!私を無視するなー!」

全員、思い出したように鈴の方を向く。

そして、硬直。
誰も言葉を発さない。

鈴「……?皆どうしたの?何か後ろに…………ハッ!」

鈴の後ろには、不機嫌そうな顔をした織斑千冬が立っていた。

~IS学園・食堂~


多くの女生徒達が、一例になって昼食を受け取っている。
その中に、鈴と一夏もいた。

鈴「え!?じゃあ一夏がクラス代表なの!?」

一夏「ああ、そうだぞ」

鈴「クラスの皆は強そうな男だって……」

一夏「そりゃどういう意味だ……」

鈴「だって……」

鈴がラーメンを受け取りながら、指さした先には、村を焼き尽くすドラゴンのように目の前の大量の飯にありつくドモンの姿があった。


一夏「あはは……」

鈴「ね?」

一夏「たしかに。あれには敵わないな。ドモンは食事は戦いだって言ってたけど鈴はどう思う?」

鈴「うん。ドモン、あいつ、なかなかやるわ」

一夏「おじさんに見せたら凄い事になりそうだな……」

鈴「……そうね」





~IS学園・放課後・アリーナ~



開いた天井。
夜風を浴びて、ドモンは瞑想していた。

ドモン「…………」



カキィィィン!


そのままゆっくり下を見る。







セシリア「はぁ!」

一夏「う、うお」

箒「甘いぞ!一夏!」



見れば二対一でISの勝負をしていた。
今度のクラス対抗戦の特訓だろうとドモンは思う。

ドモン「…………」



その戦闘音をBGMに、またドモンは瞑想をする……。

~IS学園・アリーナ・クラス対抗戦当日~


四人は、アリーナ観客席通路を歩いている。
はしゃぐ本音に、平静を装ったドモン。
二人を母のような気持ちで見守る相川と鷹月。

ドモン「本音、あっちが多分、一番戦いを見やすいぞ」

本音「ほんと!モンモン!じゃあレッツゴー!」

鷹月「ドモン君なんだかんだ言って楽しそうじゃん」

相川「誘って良かったね」


と、突然一気にスピードを上げて走る本音。


本音「モンモン!遅い遅い!」

ドモン「前を見ないと危ないぞ!」

本音「あ!?」

ドモン「ッ!?」

ドモンの言ったとおり、足がほつれてこけそうになった本音。





ギュッ!




ゴムを思い切り叩きつけたような音が鳴ったと思うと、次の瞬間にはドモンは布仏本音を抱きかかえていた。


本音「おえー……すごいね、ありがと……」

ドモン「だから言っただろう」

本音「うへへ……カッコ悪いとこ見せちゃったねー……」

ドモン「そうだな。自分の不注意で周りに迷惑をかけるなどと愚の骨頂だ」

本音「…………」

ドモン「いや、なんでもない……」

本音「ううん!モンモンは悪くないよ!いこ!」

ドモン「あ、ああ」


ちょっと休憩

なんかデビルガンダム倒した後とか言った割にはドモンがツンケンしすぎかなー

~IS学園・アリーナ~


クラス対抗戦が始まった。


一夏対鈴。



ドモンを除いたIS中最強の威力を誇る刀、雪片弍型のみを装備した一夏のIS、白式に対し、射角が全方位まで広がる衝撃砲、龍砲を二門、青龍刀をモチーフにした刀、双天牙月を二基装備している鈴のIS甲龍。


方や近接一辺倒であり、方やオールレンジでの戦闘が可能となっている。



そして、二人の技術差から、近づきたくても近づけない一夏、近づこうが離れようが常に攻撃手段があり、それを駆使する鈴、勝負は明らかに鈴が押していた。



本音「あー!モンモン!おりむーが負けちゃうよ!」



ドモン「ああ。このままいけば、あの娘の勝ちだろう」



鷹月「ドモン君分かるのー?」



ドモン「ああ。……しかし、戦士としての目では、あの織斑一夏も負けては……む!?」



相川「戦士としての目……。ドモン君面白い事言うね。戦士としての目か。うんうん」



本音「…………?」


二人の戦いを見ている四人。
その中、ドモンただ一人だけが、見つけた。
アリーナ外、上空に不穏な空気をまとった黒い影を。




ドモン「…………」

~IS学園・上空~




「…………」


IS学園、対抗戦が行われるアリーナの上空に高速で接近するISがあった。

黒い、ゴーレムのようなIS。

人間が乗っているような気配はなく、機会的で無機質な雰囲気をまとっていた。

「……………」

急停止。
両手を前へ突き出す。

その手の甲には巨大な銃口が片手ずつ、計ニ門。
肩には細かな銃口がワラワラと取り付けられている。



「……………」



甲高いエネルギーの充填音が聞こえ、ゴーレムの体が少し震える。



「おい。あんた、何をしている」



「…………」



ゴーレムは、声の方向を見ず、両手からビームを発射。


「なに!?」


ビームは、アリーナ目掛けて直進していく……。

途中、後ろから回り込んできた何かに当たったが、ゴーレムは無機質に、アリーナに目掛けて加速した。

~IS学園・アリーナ~



一夏「く……」

鈴「ほらほら一夏、逃げ回るばかりじゃ私を倒す事なんてできないよ!」


試合は一方的だった。
衝撃砲を連発しながら一夏を尻から追いかける鈴。
それを必死にかわして逃げる一夏。

しかし、一夏の戦士としての目は死んではいない。



一夏(まだだ。まだ、チャンスじゃない!)


…………………………

……………

……


一夏「これが……」

千冬「そうだ。イグニッションブーストだ。一瞬でトップスピードを出し相手に接近できる。使い所さえ間違えなければ相手が代表候補生レベルでも一矢報いる事が出来るだろう」

一夏「……はは、ありがとう!千冬姉!」

千冬「学校では織斑先生だ」

一夏「ああ、これがあればなんとかやれるかもしれない!」

千冬「やれやれ、調子にのるんじゃないぞ。相手との差が少し縮まっただけだ」




……

…………

……………………



一夏(この、イグニッションブーストの使い所さえ間違えなければ……!)

鈴「ほらほら、一夏。追いかけっこは飽きたわよ!」


鈴が衝撃砲を連発しながら距離を詰める。
本当に追いかけっこに飽きたのだろう。

近距離戦闘に移行しようと衝撃砲を止めた瞬間ーーーー


一夏「今だ!」


鈴「え!?」




ドゴォォォォォ!!!!




突然、アリーナを包む遮断シールドを貫通して、一筋の紅色の光が飛び込んできた。


その光はアリーナの地面をえぐり、爆発、大きなクレーターを作り、地面を燃やした。



一夏「なんだ!?」


鈴「なんなのよ!もう!」


会場からざわめきが起こる。

それが悲鳴に変わるまで、時間はかからなかった。
遮断シールドの穴から入ってきたのは、ゴーレム。

鈴「おかしい。まさか……襲撃者!?」

一夏「お、おい!観客席にシェルターがはられないぞ!」

ISの通信装置から一夏と鈴の耳に教師千冬の声が届く。


千冬『まずいことになった!何者かにシステムをハッキングされ、出口が開かない上に、観客席を守るシェルターも展開できん!織斑!凰!避難しろと言いたいところだが……周りに被害が出ないように……あいつを、止めてくれ……』


鈴・一夏「了解!」



戦闘が、開始した。

一夏「……どうする?」


鈴「あら、逃げてもいいのよ?私が仕留めちゃうんだから!」


黒いゴーレムは、空にいる一夏の方向を見て動かない。


一夏「おい!お前!なんでこんなことをする!」


その問いにゴーレムは答えない。
焼けた大地に立って、黙って一夏達を見上げている。


一夏「答えろ!なにが目的だ!」


やがて、その問いに答えるように、腕を真っ直ぐに一夏達に伸ばし…………一発。

一夏「!?」


鈴「なんだってのよアイツは!?」


鈴と一夏、お互い散開して避ける。
観客席では恐怖で縮こまる者、ドアを叩いて喚く者、不安と恐怖でいっぱいだった。


一夏「ッ……」


山田『織斑君!先生達が待機しているハッチだけは取り戻せそうです!そのまま待機していてください!』


鈴「そんなの待てるわけないじゃない!こっちで決めるわ!」


山田『ダメですよ!危ないです!』


ゴーレムは、一夏を見たまま、手を左に。


一夏「…………!」


鈴「あ……!」


一夏は、ここで、イグニッションブーストを発動した。



一夏「間に合え!」


ゴーレムのビーム兵器は、完全に一夏を捉える。

その魔の閃光は、一夏を包み、爆発。


一夏「かは……」


観客席は守られた。
一夏が間に合ったことによって。

白式は強制解除。
後に残ったのは、傷だらけの一夏だった。



鈴「一夏!」


一夏に気を取られる鈴。
しかし、それが命取り……。

モクモクと黒い煙を出しながらゴーレムは鈴の元へ飛んでいく。

鈴「ッ!?」



そして鈴の目の前まで行くとその大きな拳を握りしめ、縦に振り下ろした。


鈴「きゃあ!」


かろうじて防御は間に合った。

が、



そのまま地面に叩きつけられる。


「……………」



ゴーレムはゆっくり着地。

地面に転がっているのは気絶、ISを強制解除した鈴、一夏だ。



おもむろにゴーレムは観客席に手を向けた……。

~IS学園・アリーナ・観客席~



観客席は騒然となっていた。
イレギュラーの登場によって。


ついには皆が出口に固まって不安と恐怖、悲鳴を押し込めている。

そこに、出口も目指さず通路をうろついている女生徒が三人いた。



本音「あ、あわわ………」


怖がりながらも、垂れた袖をばたつかせて走りながら何かを探している様子の本音に、それを止めようとする相川、鷹月。


相川「ちょっと!逃げないと危ないわよ!」


本音「でも、モンモンがどこにもいないの!」


鷹月「ドモン君ならきっと大丈夫だから!今は逃げないと!」


本音「で、でも、きっとモンモンなら出口を壊して皆を外に出してくれるよ!」


相川「いいから!早く逃げないと……」


鷹月「ねえ……あれ、こっち、狙ってない?」

相川「え……」



鷹月「うそ……だよね?」


本音「…………」




そして、一筋の光は、ゴーレムの手から発射された。

本音「……………」



鷹月「…………」



相川「……………」



背を向けて、縮こまる三人。



静寂。
悲鳴一つ、
音一つ聞こえない。

あの紅色の閃光はどうなった?


何もわからない。


とりあえず、前を見て、状況を確認しなきゃ。



……そこには、見慣れた男の姿があった。

本音が探していた……



本音「モンモン!」



ドモン「よし……フォーマット、完了だ」



S頑駄無ではない、違う姿のISがあった。


光輝く貫手を前に出し、構えている。

六枚の羽から背に展開した日輪は神々しく、まさしく……


神だった。


ドモンのIS、G<ゴッド>頑駄無。


レイン渾身の力作ながらも処女作のIS、初期設定から第一形態に移行するのに大分時間がたってしまった。



これが、ドモン・カッシュのISの真の姿。




ドモン「心配をかけてすまなかった本音、相川、鷹月」


本音「ううん。来てくれるって信じてた!」

ドモン「よし、良い調子だ!」



追いつけるISが全世界どこを探してもいないS頑駄無よりさらに速いG頑駄無は、ゴーレムに向かって加速する。
この速さに耐性や予備知識がなければ、突然目の前に現れると錯覚する程だ。


ドモン「肘打ちぃ!裏拳正拳!とおぉりゃあぁぁーーー!」

一瞬で間合いを詰めると、正拳を三発。

ゴーレムは反応し、防御する。

ドモン「キングオブハートを舐めるな!」

その防御の上から、さらに拳を打ち込む。



バキィ!!!



ゴーレムの腕は、鉱物を砕く快活な音と共に砕ける。


ドモン「語る言葉を持たぬ拳などそんなものだ!」


そして、ガラ空きのボディに一撃。
後方に後ずさるゴーレムは、肩に搭載された細かいビーム散弾を、苦し紛れに撃つ。


ドモン「うおおおお!!!」

後ろには、学友。
避けられない。


ドモン「ならば!」


ドモン「十発の弾丸を放つなら十体のガンダムで受け止める!」


突然、ドモンがISごと多数に分身し、その散弾をすべて受け切った。


ゴーレムは無機質で、機会的なはずだが、ドモンを前に悲鳴をあげているように見えた。



ドモン「どうした!もう打つ手がないようだな!ならば決めさせてもらう!」


ドモン「皆の痛みを知れェェェェエ!!!」


俺のこの手が真っ赤に燃える!




勝利を掴めと轟き叫ぶ!



ばぁぁぁくねつ!


ゴッド!




フィンガァァァァァア!!!!





「!!!!?!」




ゴーレムの視界が捉えたのは、背の日輪が光り輝き、ドモンの左手が赤く燃えるところで、次の瞬間では、自分の目の前で手を引いている状態だった。





そして、ゴッドフィンガーはゴーレムの顔面を捉え、その勢いのままアリーナの端まで持っていく。






ドモン「ヒィィィィィト!




エンドォ!!!!」




全てを粉砕する爆発。

ゴーレムの頭部は完全に消失し、その後に聞こえるのは停止していくような、高い音から低い音に変わっていく機会音だけだった。





ゴーレムは、完全に沈黙した。




~IS学園・医務室~


一夏「……………」


鈴「……………」


ここはIS学園の医務室。

運ばれた二人の男女が同じベッドで寝ている。


当然教師が同じベッドに寝かせたわけではなく、しばらくして気がついた鈴が勝手に一夏のベッドに入ったのだ。


そして、それを開いた窓に座って見つめる男が一人。

ドモン・カッシュだ。


ドモン「……ふ、大丈夫そうだな」


鈴と一夏の幸せそうな寝顔を見て安心したように笑い、部屋に戻ろうとする。


「……もう、行くのか?」


ドモン「…………。ああ」


後ろから声がかかった。

ドモンは振り返らずに答える。


一夏「かっこわるいとこ見せちまったな……。へへ……。ありがとうな。あのへんなの倒したの、ドモンだろ」



ドモン「……皆を守るために自分の身を盾にするあんたの姿は、かっこよかった」


一夏「はは、敵わないなまったく」


ドモンは、また振り返らずに歩き出す。


一夏の目には、まさしく、キングオブハートの男の背中がうつっていた。




第二話
「対決!謎の黒いISファイター」



「さて皆さん、前回は男織斑一夏に新しいお友達が増え、ドモンも初期設定が完了してISがパワーアップしました」




「今回は!なんとまた新しいお友達が二人も増えます!しかもその内の一人は《男》!そしてついにドモンが念願の男だけのお部屋も手に入れます!」


それでは!


ISファイト!


レディィィィィ………



ゴォォォォ!!!!」



第三話
「ドモンVSシャルル!突撃シュヴァルツェア・レーゲン」



休憩です
ちょっと自分の書き込みが見えないのでしばらくして見えたらまた書きますね

~IS学園・本音・ドモン部屋~

本音「モンモン!ありがと!」


ドモン「な、なんだ?なんだかおかしいぞ、本音」


本音「そんなことないよ~」


相川「そうだよドモン君!」

鷹月「私達、とってもドキドキしてるんだから!ホントにかっこよかったよ!ドモン君!」


ドモン「そ、そうか……」


相川「俺のこの手が真っ赤に燃える!」


鷹月「勝利を掴めと轟き叫ぶ!」


本音「爆熱!ゴッドフィンガー!ってね」


照れ臭そうに頬をかくドモンにそれをニヤニヤしながら見る三人。


本音「あ、モンモン照れてる!」

ドモン「照れてない!」

ドモンがシャワーをアビ終え、レインに仕立ててもらった浴衣に着替えた。

部屋に戻ると、さっきまでキグルミに着替えて待っていた本音に、いつの間にか二人増えていた。


本音「ねえ~モンモン」


ドモン「な、なんだ!?おい!抱きついてくるな!」


相川「あ、ドモン君ひどーい!」


ドモン「おい!」


本音を避けるドモンだったが、その拍子に懐から一枚の写真が落ちてしまった。


相川「ん、これなに?」


ドモン「…………!」


ドモンの動きは速かった。
速かった……が、


本音「なになに~。……うわー、キレーなひと~」

相川「ホントだ」


鷹月(これ、たしかミカムラ社の……?)


相川「………あ、ああ、もっとよく見せてよドモン君!」


ドモン「…………ふぅ、ふぅ」


見られてしまった。




本音「今のだれー?」


相川「ねえねえ、ドモンくーん」


鷹月「今のあのミカムラ社のレイン社長だよね?なんでそんな写真を持ってるの?」


ドモン「う、うるさい!なんでもいいだろう、そんなこと」


ドモンは受けている指示を守る。
とにかく、今、その態度が三人の知りたいという欲求を助長させることを知らない。


とりあえず、ドモンはばれそうになった時にレインに言えと言われた事を言った。


ドモン「……これは、俺のISのスポンサーだ」


本音「ほえ……、ああ!なんだ!ただのスポンサーだね!」


そして、フェイク用に用意された(レインに用意してもらった)他のミカムラ社の社員の写真を見せる。

ミカムラ社に行った時に記念写真で撮った……と。

本音「ふーん……。ふーん。ふーん」

ドモン「な、なにを納得してるんだ……」


本音「ん!?いやいや、なんでもないよ!」


相川「(もしかしてドモン君ってトウヘンボク?)」

鷹月「(ぽいよねー。何の気なしに女の子を振り回すタイプだよねー)」


本音「ねぇーモンモン………」


突然、扉が開く。



山田「お引越しでーす!」








ドモン「誰だ!」


山田「はわわわ!私ですよドモンさーん……じゃなかった、ドモン君!」


ドモン「ああ、山田先生」


山田「お引っ越しですよドモン君。いつまでも年頃の男女が一緒っていうのは二人もくつろげないでしょう」


本音「……モンモン、くつろげないの……?」


ドモン「…………」


本音「……なーんて、冗談だよ。こんな事言われるとモンモン困っちゃうもんね」


ドモン「……すまんな」


山田「いいですか?この後は織斑君の所にも行かないといけないので……」


ドモン「ああ、部屋に案内してくれ」


山田「はい!」


本音「……ねえモンモン」

ドモン「なんだ」

本音「たまに遊びに行っていいかな?」


ドモン「……ああ。いつでも来るといい」

~IS学園・ドモン部屋~



山田『一夏さんと二人部屋も考えたんですけど明日男の子の転校生がくることになってるんですよー』


山田『先輩と同室の方が良いと思って、明日、転校生君にどっちの部屋がいいか選んでもらいますから……ってこれは秘密だった!』


山田『じゃ、じゃあ……私は織斑君の部屋にも行ってくるので……』




ドモン「…………ふぅ」



広い部屋に備え付けられた二つのベッド。

その内の一つに寝転んで天井を見つめるドモン。


ドモン「レイン。…………」



胸の写真を触り、そう呟く。


言葉は部屋の空気に溶けて消えた。



無音が続く……。


ドモン「ふ……。こうして一人になると、案外暇なものだな……」


~IS学園・一組教室~


次の日、朝のHRの時間が始まった。

教壇の前に立っているのは、山田、千冬、そして……


山田「今日はなんと、転校生を紹介します!」


千冬「ほら、自己紹介をしろ」


シャルル「はい」


長く柔らかそうな金髪を後ろで束ねている、端正な顔立ちの、どこかあどけなさが残る男。

しっかりと前を見つめ、そして言葉を発する。

シャルル「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。皆さん、よろしくお願いします」


三人目。
ISを動かせるのは女だけのはずが、ついには三人目が出現してしまった。


相川「うそ……男?」


信じられないといったように、問いかける。


シャルル「はい」


それを肯定。

そして……



きゃああああ!!!!!



「うそ!?三人目!?」「なんで!?」「すごーい!」「女の子みたい!」「美少年よ!!」



千冬「騒ぐな。静かにしろ」




一転して、静寂。
誰一人として言葉を発さない。


シャルル「あはは……。あの、こちらに僕と同じ境遇の方が二人もいると聞いて、転入してきました。よろしくお願いします」


千冬「それでは、今日は二組とのISの合同演習を行う!各自着替えて第二グラウンドに集合!」



「「「「「はい」」」」」



千冬「ああ、それから織斑、ドモン、デュノアの面倒を見てやれ。同じ男子同士だ。それでは、解散!」


皆が一斉に動き出した。


シャルルは、一番前の席にいる一夏に話しかけた。


シャルル「君が織斑君?はじめまして。僕は……「ああ、いいからいいから、この教室は女子が着替えるから早く出ないと」


シャルル「え、あ、うん。……でも……」


シャルルが黙って指を指す。
その先には目を開いたまま黙って座っているドモンの姿があった。


ドモン「…………」


本音「モンモン、皆着替えるよー」


ドモン「……!」

本音「最初はIS実習だって。転校生さんとおりむーが待ってるよー」

ドモン「すまない。今すぐに出る」


そして、ドモンは立ち上がって、二人の元へ行った。

~IS学園・アリーナ更衣室~


更衣室についた三人。

それぞれに着替え始める。


ドモンは一瞬で着替え終え、その時の一夏はまだ上着を脱ぐ段階。

一夏(相変わらず早いなー)

一夏「いやー、それにしても助かったよ。男二人だけだとさすがに女子に気を使いっぱなしでさー。なあドモン」


ドモン「なに?男が増えたのか?」


一夏「おいおい、頼むぜ。朝三人目の転校生が来ただろう」


シャルル「あ、そういえば寝てたよね。僕はシャルル・デュノア。フランスから来たんだ。はじめまして」


ドモン「…………そうか」


シャルル「う、うん……」


ドモン「…………」


ドモンは何故かシャルルを強く睨みつけていた。


ドモン「俺は、先に行くぞ」


一夏「あはは……。ドモンはちょっとおかしい所もあるけど物凄くいい奴だから気にしないでくれ」


シャルル「…………」

~IS学園・第二グラウンド~



ドモンは相変わらず目を瞑り下を向いているが、生徒は二組も含め、皆規則正しく並んでいる。


頃合いを見計らって、千冬が口を開いた。


千冬「よし。皆集まったな。早速実戦を行ってもらう。ドモン、前へ。専用機持ちならすぐに始められるだろう」


ドモン「…………」


黙って、前へ出る。


千冬「(そうムスッとするな。これに勝てばレイン婦人に電話をする許可をやろう。もちろん、レイン婦人の方に許可をとった)」


ドモン「…………!」


千冬「よし。相手は……」



「ちょっとどいで下さ~い!!」



そう聞こえて皆は上を見る。
なんと、ISを装備した教師山田が、落ちて来た。


ドモン「…………!」



それは、ちょうどドモン目掛けて落ちてくるようで、それを受け止めようと身構える。


山田「あああぁ~」


ドモン「フンッ!!」


「あ……」


整列した皆短い声をあげた。
それは、ドモンが山田をお姫様抱っこをする形で、ナイスキャッチしたからだ。…………生身で。


山田「助かりました~。……ってあわわ……。ダメですよドモンさん!あなたには奥さんとこれから産まれる子供が……。モガモガ」


千冬が慌てて山田の口を抑える。

幸いそれ程大きい声ではなかったので、誰にも聞かれはしなかったが……。


千冬「……」

山田「あ、あはは……」


その後、山田は怒られた。




千冬「……コホン、山田先生は元代表候補生だ」


山田「ふふふ。昔の話ですよ」


ドモン「…………」


千冬「安心しろ。お前ならいい勝負ができるはずだ」


一夏「おーいドモン!頑張れよー!」

本音「モンモン頑張れー!」


セシリア「これは、見ものですわね……」


鈴「私と一夏を助けた男の実力、見せてもらうわ!」


その時、ドモンとシャルルの目があった。


ドモン「…………」


シャルル「…………」


相変わらず、ドモンはシャルルを睨んでいた。


すいません
休憩します

駄文ながらお付き合いいただきありがとうございます!

やっぱ戦闘のBGMは明鏡止水で良いのかな?

>>101
そうですね
一番想像し易いですし……

>>101
そうですね
やっぱりそれが一番想像し易いですし

ご、誤爆……

完全に支配下におくとかどんだけ精神力強者いるんですかい……

千冬「では、はじめ!」

勝負の合図が千冬の口から告げられた。


勢いよく飛び上がる山田。
そのISはネイビーを基調とし、装備は見たところ長距離砲一本。
そして肩には四枚の盾が展開している。


ドモンは構わず、グラウンドの真ん中で手を組んで立っていた。


千冬「デュノア。山田先生のISの解説をしてみろ」

シャルル「はい。山田先生のISは、デュノア社制、ラファール・リヴァイヴです。第二世代開発後期の機体ですが、そのスペックは初期第三世代にも劣らないものです。装備の切り替えによって、いかなる場合での戦闘にも対応できます」


「へえーすごーい」「頭いいんだねー!」「ん?デュノア社?」


山田「あら、ドモン君、インファイトがお好みかしら?でも……」


地上にいるドモン。
上空の山田。
山田が持ち出したのは砲身の長い長距離砲。

山田「先生として、あなたに負けるわけにはいかないのよ、……ね!」


狙いをつけ、発射。
その弾は、まっすぐドモンに飛んで行き、そして直撃した。

……ように見えた。



ドモン「…………」


煙が立ち込める……。
分かる人間には分かるが、ドモンは紙一重で避け、弾は地面に直撃した。


千冬「ドモン!近接戦闘が得意なのは分かるが、拉致があかんだろう!行け!」


ドモン「……」


千冬が叫ぶと、ドモンは了承したように煙の中から飛び出していった。


山田「きますかー……ってすごい出力ですね!?」


ドモン「おおおお!!てぇりゃぁぁぁあ!!!」


一気に接近、そしてそのまま蹴りを山田にいれる。
しかしこれはかわされ、ランチャーに換装した山田にこれを当てる隙を与えてしまう。


山田「今です!」


ドモン「効かんッ!!」


しかし、崩れた体勢から体を捻り、それを蹴り落とす。


山田「えぇ!?」


ドモン「山田先生、退いてくれないか?俺はどうしても負けられないが、教師を生徒の前で倒しては教師の沽券に関わる!」


山田「もう、失礼ですよー。ドモン君。大丈夫ですから、本気できてくださーい。私だってあなたに勝てば織斑先生との一日お出掛けの権利が待っているんですからー!」


ドモン「……先生から明確な敵意が感じられたがそういうことか!……ならば!」


ドモン(やはり、シールドエネルギーの消費が激しいな……大技は精々一発が限度……)


山田「いきますよー!」

山田は完全に有効射程を違えているこの距離で、長距離砲を構える。


そして発射。



反動が大きなその攻撃を軽々と避け、ドモンは一気に距離を詰める。


山田「かかりましたね!」

一枚のシールドの影から、手榴弾のような装備がワラワラこぼれた。
山田はと言うと、残った三枚の盾で自分を守った。


ドモン「なに!?」


山田「ふふ……。誘導されていると分かっていて突っ込んでくるのはあなたがそのISに自信を持っているからでしょか?先生を舐めすぎですよ。ドモン君」



凄まじい轟音が鳴り響いた。
下にいる生徒はそれを固唾をのんで見守っている。


ドモン「甘いのはあんたの方だぜ。山田先生」



山田が傷だらけの盾を展開してドモンの様子を確認しようとする。
しかし、黒煙が目くらましとなって見えない。


山田「まずい!」


とにかくここは危険だと、煙の周りから離れようと下がった瞬間、目の前に……。


ドモン「迂闊だったな山田先生。俺は先生を舐めちゃいない。だが、先生は俺を舐めていた」


山田は見た。

ドモンのISの右半身が煤けているのを。

そして、ドモンの左手が真っ赤に燃えているのを。



ドモン「爆熱!ゴッドフィンガァァァァァ!!」

……………………

…………

……




千冬「…………」


ISが空から落ちてくる。
千冬はやれやれと嘆息をつき、生徒達は落ちてくる塊を目で追っていた。


落ちてくるのは、“二機”のIS。


ドシーンという地響きと共に山田とドモンが地面にクレーターをつくる。


山田「あうあ……。ドモンさーん、だからダメですってー……。で、でも、ドモンさんがレインしゃちょうとたたかうきがあるならぁあ……」


ドモンは、すぐに不本意に握っていた山田の胸から手を離す。


ドモン「く、くそ!」


山田は目を回して、ドモンはISが傷だらけではあるものの、ピンピンしていた。


千冬「双方シールドエネルギー切れにより、この勝負、引き分けとする!」


ドモン(図られた……それよりもこの女、元々勝つつもりでやっていなかった……)


悔しそうに拳を握る。

最後、ドモンの左手が山田を襲おうとした時、山田の残ったシールドの影から、やはり大量の手榴弾が現れた。

ドモンが近接戦闘をすると見越して、山田が仕掛けたものだった。

結果、山田は自身諸共ドモンを倒すことを成し遂げた。


山田「おりむらせんせぇ……。やくそくですからねぇぁ……」


千冬「ああ、山田先生。買い物でも何でも付き合おう。ドモン、山田先生を医務室に連れて行ってやれ」


ドモン「……分かった」



千冬「……ふふ、どうしたドモン、お前でも悔しがったりするのか?」


ドモン「く、くそぉぉぉぉぉ!」



ドモンは、山田を抱きかかえると、一目散にその場から逃げ出した。




山田「あやややややー……!!」


ガクンガクン揺れる山田の悲鳴が小さくなっていくのを、生徒達は苦笑いで聞いていた。


本音「モンモンすごーい!先生倒しちゃった~」


シャルル「モンモン?」


本音「うん。ドモン・カッシュだからモンモン!」


シャルル「カッシュ……?」


本音「うん。ドモン・カッシュ。で、モンモン」


シャルル「ふふ。面白いね」



千冬「それでは!各自グループになって基本動作の確認をしてみろ!専用機持ちがリーダーになるように!」



「「「「「はい!」」」」」



……………………

…………

……


しばらくして、ドモンが戻ってきた。
他の生徒には山田の威厳はそれ程感じられないが、ドモン・カッシュには痛い程感じられる。

相手を舐めていたのは自分だったのか?いや、ドモンは本気だった。

“本気のドモン相手に”山田は引き分けまで持って行ったのだ。

しかも、かたやミカムラ社渾身の一作。
かたや世界シェア三位の量産機。


本音「あー!モンモン、戻ってきたー!」


グラウンドに戻ると、本音が近づいてきた。

本音「皆は今ね、専用機持ちの人が中心になって基本動作の実習をしてるんだよ!」


ドモン「そうか……」


本音「どうしたの?落ち込んでるの?」


ドモン「いや、先程の勝負、俺が先生を侮っていた……。これでは前の腑抜けた自分に逆戻りだ」


本音「ホントに侮ってたの?」


ドモン「ああ」


本音「私にはそんな風に見えなかったのにな~。引き分けたのが相手を侮っていたことになるならその考え方が先生を軽く見てるんじゃない?ね?モンモン」

ドモン「…………ぬぉぉぉぉお!」


本音「よしよし、モンモンは頑張ったよ。戦ってる時はとってもかっこよかった。……仕方ないよー。モンモン、強いけどISでは先生の方がずっと長くやってるんだから。……ね?あっちでISの操縦について教えてよモンモン」



ドモン「ッ……。分かった」






~IS学園・アリーナ更衣室~



なんとなく和気藹々とした雰囲気で基礎動作訓練は終えた。


更衣室ではドモンと一夏が着替え、シャルルが着替えるのをまごついていた。


一夏「なあドモン、シャルル」


ドモン「なんだ?」

シャルル「な、なにかな?」


ドモンと一夏は下半身の着替えを終え、上半身裸で話している。

シャルルはまだISスーツのままで恥ずかしそうに下を向いている。


一夏「この後箒に飯を誘われてるんだが、来ないか?皆で弁当を持ち寄ってさぁ……」

シャルル「う、うん。いいよ」


ドモン「俺も構わんぞ」


ドモンが言いながら着替え終え、次いで一夏も着替えが完了した。


一夏「あれ?シャルル、着替えないのか?」


ドモン「一夏。こいつはいい。極度の恥ずかしがり屋みたいだ。俺たちが出て行った後に着替えるだろう」


一夏「そうなのか!?あ、ごめんなシャルル。俺知らなくってさ……」


シャルル「う、ううん。全然大丈夫だから……。ありがと……ドモン……」


ドモン「…………」


シャルル「あはは……。ドモン、僕の顔に何かついてるかな……」


ドモン「いや……。何も見当たらないな」


シャルル「…………」


ドモン「…………」



一夏「どうしたドモン。いかないのか?」


ドモン「いや、今行く」

~IS学園・屋上~


箒「な、なんで……」


一夏「なんでって、大勢で食べた方がずっと美味しいだろ?」


集まって最初に見えたのは、篠ノ之箒、セシリア、鈴の不機嫌そうな顔だった。

今、ここではドモン、シャルル、セシリア、箒、一夏、鈴の六人で弁当を持ち寄って円を作っている。

ドモンの弁当は、一夏が作った。



一夏「それに、シャルルだって今日転校してきたばっかりで右も左も分からないだろうし」


シャルル「ありがとう。一夏って優しいね」


一夏「う……」


鈴「なに照れてんのよあんたは……」


一夏「照れてなんかない!」


ドモン「はぐはぐはぐはぐ……」


鈴が弁当箱を開ける。

一夏「へえ。美味そうだな」

中にはホカホカの酢豚が弁当箱いっぱいに入っていた。

セシリア「オホン、わたくしも今日はこんなものを作ってきました」

セシリアが出したバスケットには、厚いパンに挟まれたサンドウィッチが七切れ程入っていた。


どちらも美味しそうで、二人は一夏、ドモン、シャルルに食べるようすすめた。




ドモン「…………」

一夏「…………」


シャルル「…………」


まずは鈴の酢豚。
ちなみにドモンはもう自分の弁当を食べ終わっている。


ドモン「……おお、美味いじゃないか」

一夏「ああ、たしかに美味いな。腕をあげたな!鈴!」

シャルル「うん。ホントに美味しいよ」

鈴「えへへ……」


次に、セシリアのサンドウィッチ。

ドモン「…………………」


一夏「………………」


シャルル「……………」


ドモンはもくもくと黙って食べた。
一夏とシャルルは……


一夏「………!」

シャルル「………むぐっ」


セシリア「いかが?どんどん召し上がってかまいませんのよ?」

とても嬉しそうにバスケットを差し出すセシリア。
しかし一夏とシャルルの表情はどんどん曇っていく……。


ドモン「…………」

一夏「あ、ああ、後でもらうよ……。そうだ!箒のは……」


箒「私のは、これだ……」


そして、最後の一人、篠ノ之箒。

彼女の弁当は一般的な小さな女の子らしいお弁当だった。
卵焼きに肉団子、ブロッコリーにウサギりんご、プチトマトにきんぴらといった、篠ノ之箒らしい栄養バランスや色合いを考えた小さなお弁当。


一夏「おお、うまそうだな!」


箒「べ、別に、お前のために作ったのではない!私が食べようとだな……」


一夏「そうだとしても嬉しいぜ」


一夏は箒の弁当箱から、肉団子を箸でつまんで食べた。


箒「ほら、二人も」


ドモン「俺はいい」

シャルル「僕も……」


一夏「おお!うまいなぁ!さすが手がこんでそうなだけはある!」

この後、箒が隠し味について語り、対抗心を燃やした二人の料理を腹いっぱい食べさせられる事を一夏はまだ知らない。



ちなみにセシリアのサンドウィッチは、ドモンが無言無表情のまま完食した。


モンモン言う度に阪神帽かぶった猿が思い浮かぶ

~IS学園・学生寮廊下~


山田「それじゃあデュノア君、ドモン君か織斑君、どっちと相部屋がいい?」

シャルル「え、えっと……」


山田「どうしたの?二人には内緒だからどっちでも好きな方を選んで」


にこやかな山田に困惑するシャルル。
何故選べ、なのか。
勝手に選んでくれればいいじゃないか、と思いながら答えを口にする。

シャルル「えっとじゃあ……、いち」

一夏、そう言いかけてシャルルは言葉を止めた。

ドモン『……………』

今日一日中視線を感じていた。

ドモン・カッシュから、敵対心が剥き出しの視線を。



シャルル「ドモンと、ドモン・カッシュと相部屋が良いです」



山田「……はぁ、分かりましたー……」


意外、と山田の表情はそう語っていた。

シャルル(あの視線の真意、確かめなきゃ)

すいません
今日は終了です

読んでくださってありがとうございます

>>120
いましたねそういえば

あの鼻水垂らしたやつですよね?

~IS学園・ドモン・シャルル部屋~



ドモン「…………」


シャルル「……………あはは。ドモン、よろしくね」


気まずい空間に二人きり。
ドモンは奥のベッドに寝転がって天井を見上げたまま動かない。

シャルルは手前のベッドに腰掛けたまま、黙ったままのドモンを見ている。


シャルル「えっと……、ドモンって凄く強いね!あれは何世代に分類されるISなのかな?」



ドモン「…………」


シャルル「…………あはは。随分嫌われちゃってるね」



ドモン「……どうした?てっきりあんたはあっちの部屋を選ぶものだと思ってたぞ」



シャルル(山田先生……)



シャルル「あ、いやー、ははは……。まあね。知ってたんだ。僕が部屋を選べるってこと」


ドモン「……………」


シャルル「ねえドモン」


ドモン「…………」


シャルル「いいや。そのまま聞いて。僕はなんでドモンがそんなに警戒してるのか分からないんだ。何か悪いことをした覚えもないし、何か機嫌を損ねるような事をしたかな……?それが知りたくて、君と同じ部屋を選んだんだ。ほら、これから三年間一緒だから仲良くしたくて……」



ドモン「俺は……」


シャルル「?」


ドモン「俺は皆を欺いて笑顔で近づく輩には心を許さん」



シャルル「…………!」


ドモン「……………」


シャルル「……そう。な、なんのことを言ってるか、分からないけど、僕、もう寝るね。おやすみ、ドモン」


ドモン「……………」







~IS学園・一組教室~


朝。
若干騒がしい教室の中、やけに大人しめの少年が一人で下を向いていた。




シャルル「…………」


本音「おはよー」


ドモン「ああ、おはよう」


シャルルはドモンの隣の席で、その様子は全てドモンが確認出来るが、ドモンは何も言わない。


代わり、というように一番前の席の一夏がシャルルの異変について気がついてやってきた。


一夏「おお、シャルル。ドモンと相部屋になったんだってな……ってどうした?元気ないな」


シャルル「……あ、うん、ごめん一夏。なんだか体調が優れなくて……」


一夏「大丈夫か?」



シャルル「ううん。大したことはないんだ。もう大丈夫。心配かけてごめんね」


一夏「そ、そうか?」





本音「……モンモン何かした?」


ドモン「…………何故だ」


本音「うーん……。なんとなーく
そんな感じがしただけ」






しばらくすると、一斉に皆が席につく。
そのすぐ後に教師二人が入ってきた。


千冬「おはよう諸君」


山田「皆さんおはようございます」


クラスにおはようございますの声が響く。


千冬「今日も皆に新しい仲間を紹介する。入れ」


??「はい。教官」


言われて入ってきたのは、銀髪のさらりとした髪を肩から流した小柄な少女。
少女は左目を黒い眼帯で覆っていた。


千冬「自己紹介をしろ」


ラウラ「はい。教官。ラウラ・ボーデヴィッヒだ」


……沈黙。
困った顔の山田。
相変わらず無表情の千冬。


山田「あ、あの、以上ですか?」


ラウラ「以上だ」


よろしくの一言もない、素っ気ない自己紹介を目の当たりにし、以上なのかよ!と皆心の中でつっこんだ。
そして、二日続けての転校生に教室がざわめき始める。









ラウラ「貴様が…………」


ラウラは一番前の席に座っていた一夏を認識すると、その目の前に立ち、


ラウラ「…………」


手の甲で、一夏の横っ面を一発ーーそれは突然の出来事であり、一転して静寂。
誰一人、呆気にとられて声をあげる者はいなかった。




ラウラのしたビンタはいい。
そこまでなら皆もそこまでびっくりする事ではないだろう。
それ以上の事件が起きたから、皆は何も言えない。


状況だけで言うなら、一夏の後ろにドモン。
手の甲を赤くして手を空中で遊ばせているラウラ。

そう。ドモンが、ラウラのビンタを一夏に到達するまでに打ち払ったのだ。

これにはラウラ自身も予想外だった。


ドモン「…………」


ラウラ「…………」


山田「……………え?」


教壇前では、ラウラとドモンの睨み合いが続いていた。


千冬「なにをやっとる馬鹿者どもが!」


織斑千冬が出席簿でラウラの頭を小突き、ドモンもそれを甘んじて受けた。


千冬「ドモン、さっさと座れ。ラウラ、その男の後ろの席が、お前の席だ。仲良くしろよ」


ラウラ「はい。教官」


二人は黙って席についた。



ラウラ(この男……動きがまったく見えなかった。何者だ……?)



千冬「それでは授業をはじめるーーーー

~IS学園・アリーナ~



放課後、アリーナでは連日IS操縦の遅れている織斑一夏のために二人の幼馴染と一人の代表候補生がその手ほどきをしていた。



今日、ドモンとシャルルの二人もその自主練習に誘われ、こうして来たしだいだ。



箒「こう……ズバーン!とやって、ガキーン、ドカーン!といった感じだ」

大きな身振り手振りで教える箒。
当然一夏は理解出来ない。
まあ、これでは一夏以外も理解はし難いだろう……。



鈴「なんとなーくわかんでしょ?感覚よ感覚。……ハァ!?なんでわかんないのよ馬鹿!」


これは、教えていると言っていいのかどうか分からない。
完全に相手任せである。


セシリア「防御の時は、斜め上、前方へ五度!回避の時は、後方へ二十度ですわ!」


こちらはまだマシだが、一夏の頭ではそれをイメージ出来ないため、理解が出来ない。



一夏「…………うわー!全然分からん!」


そして、当然、これらのレクチャーは一夏を混乱させるだけだった。


シャルル「あはは……」


苦笑いで見守るシャルル。
だが、何か固く決意したように、突然黙ってしまう。


シャルル「……………」


一夏「ん?どうした?シャルル」


表情はどこか固いまま、口を開いた。

シャルル「うん。そうだ、ドモンと対戦してみてよ一夏。何か分かるかもしれないよ」


一夏「そうか?」


シャルル「僕も外から一夏の実戦を見た方がアドバイスし易いし……どうかな?」


一夏「俺は良いけど…………」


ドモン「俺も構わんぞ」


シャルル「じゃあ決まりだね」


シャルルは提案し終えると、アリーナの端に寄るためにドモンに接近し、小さく耳打ちをした。


シャルル「(後で……僕とも勝負してよ)」



ドモン「ああ。俺は、逃げも隠れもせん」

今日は終わります

読んでくださって、ありがとうございます

一夏との勝負は程々で終わった。





終始ドモンが勝負ではなく実戦を模した一夏との修業であったこと、暗くなり始めた事と、セシリアが「一夏さんの装備が雪片弍型しかないのを知っていて、近接戦闘を臨む方がいらっしゃいますの?」と核心をついたからだ。


ドモンとシャルルはセシリア、箒、一夏を先に帰し、暗いアリーナで二人見つめ合っていた。


シャルル「…………」


ドモン「……何が目的だ」


シャルル「……ドモン。ちょっと待ってて」


ドモン「…………」


シャルルはアリーナの入口の影に消えていく。


ドモン「…………やはりか」


そして再びシャルルが登場した時、それは驚くべき姿であった。

ISスーツの胸部は丸く膨らみ、腰、肩や腕もいつもより丸みをおびて、いや、その母性の塊である胸を隠す事を止めたにより再認識しただけかもしれないがーーーーその姿は、まさしく女性であった。


シャルル「………やっぱり、気付いてたんだ」


ドモン「……ああ」


シャルル「……ドモン。僕と勝負しよう。本気の、決闘だ」


ドモン「……容赦はせんぞ」


シャルル「うん。本気できてよ。……それで、ドモン、君が負けたら僕が女だって事を一緒に隠すのを手伝ってもらう」


ドモン「……構わん」


シャルル「僕が負けたら……君の言うことをなんでも聞くよ」








シャルルはそこまで言い終えると、自身の専用機、ラファール・リヴァイヴ・カスタム?を展開する。


オレンジを基調としたISで、見た目は山田が使っていたISと似ている。


シャルル「ドモン、始めるよ」



ドモン「来い!」


シャルル「いくよ!」


そう言って、シャルルは重機関銃、アサルト・フォックスをドモンに向かって放つ。


ドモン「…………」



軽やかな動きで流れるように飛んでくる弾を全てかわし、シャルルに近づく。


シャルル「凄いね……」



シャルルの手の中で重機関銃は消え、今度は近接ブレードが現れた。


大容量の追加装備の領域があり、その多種多様な武器を一瞬にして出し入れするのがこのラファール・リヴァイヴ・カスタム?の特性だ。


シャルル「やあ!」


ドモン「フンッ!」


拳と刃が交わる。


シャルル「なんて……力だ」


シャルルの刃はいとも簡単に弾かれた。
ドモンが追撃しようとすると、弾かれた刃を簡単に捨て、アサルト・カノン、ガルムに切り替え、後退しながらそれを浴びせる。


どんな手練れだとしても、その無駄のない流動的な動きからシャルルを逃がしてしまうのは普通のことだろう。
シャルルは一度離れて態勢を立て直そうとした。


しかし相手はドモン・カッシューーーーキングオブハートの男だ。


ドモン「遅い!遅い!おそぉいッ!!!」


全ての弾丸を紙一重で避け、シャルルにぴったりくっついたまま追いかけ回す。


シャルル「~~~~!?」



ドモン「もらったぁぁぁあ!!」





ドモンは拳を引いて、攻撃の予備動作に入る。


だが、次の瞬間ーーーー


ドモン「ッ!?」


ドモンはその拳を後ろに繰り出した。

爆発と共に小型ミサイルが落とされる。


シャルル「……もう、もう少しだったのに」


ドモン「…………」


シャルル「……どうしたの?僕はドモンには勝てないって分かってるから、勝てるように最善を尽くしてるだけだよ」


ドモンはゆっくりと見回した。
暗いアリーナの端には数台、機械のような四角い影が見える。
おそらくこのミサイルを発射した発射台のような物だろう。


ドモン「……貴様、決闘を申し込んでおきながら……」



シャルル「…………僕だって、こんな事したくないんだ」


ドモン「……なに?」




シャルル「ドモンは、デュノア社って知ってる?」



ドモン「…………」



シャルル「そっか。一応フランスで一番大きなISの会社なんだけど知らないよね。天下のミカムラ社のモデルなんてやってるドモンじゃ無理もないよ。落ち目の会社の名前なんて知らなくて当たり前さ」


ドモン「……現在主流の第三世代ISに着手出来ていない会社だとは聞いている」


シャルル「へえー……意外だね。ドモンはそういうの興味ないのかと思ってた。…………僕はね、その落ち目のデュノア社の社長の妾の子なんだ」


ドモン「…………」



シャルル「ずっと父とは別々に暮らしててね、二年前に引き取られたんだよ。……母が死んだのをきっかけにね」


ドモン「………」


シャルル「その後はずっと何もない部屋で男の子の声や仕草のレッスンだったかな?……父と会ったのは、二時間にも満たないかな?」


ドモン「……ISを動かせるのは女だけ。そうか、お前は……」



シャルル「……うん。そうだね。僕が男のフリをしてここに通うのは、いわゆる広告塔。落ち目のデュノア社の、広告塔なんだ……。後は、第三世代ISのデータと、君達男子のデータを取ってこいとも言われてる」


ドモン「……そうか」


シャルル「もし、女だって事がバレたら、本国に強制送還。その後良くて牢屋かな?」


ドモン「…………」



シャルル「あはは……」


ドモン「……くだらんな」



シャルル「!」




ドモン「それを言ってどうするつもりだ。同情してもらって、俺にもその手伝いをしろとでも言うのか?」


シャルル「…………」



ドモン「悪いが俺はゴメンだ。どうしても俺に手伝えというなら、実力でどうにかしてみろ」


ドモンは、ISを解除した。


シャルル「何を……!?」



ドモン「ハンデだ。今のお前では、アリンコ一匹ひっくり返すのがやっとだろう」


シャルル「…………怪我しても、僕を責めないでよ!」



シャルルはもう一度、重機関銃を手に取り、地面と平行に滑りながら発砲する。


ドモン「どうした!誰を狙っている!」


ドモンは全ての弾を、避けながら接近した。


シャルル「な……!」


シャルルは空中に飛び上がり、逃げる。


シャルル(ドモン、君は本当に人間かい……?でも、ここならさすがに……)


必死にドモンから逃げるために飛び上がる時には焦っていて分からなかったが、シャルルは脚部に違和感がある事に気がついた。


足には赤く細い布が巻かれている。

その布を不安に駆られながらも目で追うと、その先には……。


シャルル「ひ……、なんで君が……!」


ドモン「どこへいく」


ドモンがぶら下がっていた。





ドモン「フンッ!」


その赤い布の正体は、常日頃からドモンの額に巻かれた赤いハチマキだった。


ドモンはハチマキを引っ張り、シャルルを下に引き下ろす。


シャルル「わ、わああ!」


ドモンは落ちるシャルルのISの脚部、周りに展開しているシールドを順番に蹴り砕く。


シャルル「ドモン、ここどこだと思ってるの!」



ドモン「知らん!」


シャルル「そんなぁぁぁぁ……!」


当然、シャルルは浮かんでられるわけもなく、ただただ重力に従って落下するしかなかった。



………………………

…………

……



シャルル「…………ハッ!」


ドモン「……気がついたか」


シャルルが慌てて飛び起きると、そこはアリーナで、暗い中に月明りに照らされたドモンの人影がぼんやりと見える程度だった。


シャルル「……僕は。……そうか。負けちゃったんだね」


ドモン「ああ」

シャルル「……ふふ。やっぱり、ドモンって強いなぁ。……ねぇ、もしかしたら、」

ドモン「…………」


シャルル「もしかしたら、僕は……ドモン、君に助けてもらいたかったのかもね」


ドモン「…………なあ、シャルル」


シャルル「なに?」

ドモン「……大事なモノはあるか?」


シャルル「…………あるよ」


ドモン「…………」


シャルル「シャルロット。僕のお母さんがつけてくれた名前」


ドモン「そんな大事なモノ、偽るなんんじゃない」


シャルロット「…………うん。ごめんなさい」


ドモン「べ、別に、謝ることじゃない!」


シャルロット「……ふふ。ドモンって不思議だね。とても同級生とは思えないよ……」


ドモン「な、それはどういう……」


シャルロット「ねえ、ドモン」


ドモン「…………なんだ」


シャルロット「ドモンは、大切なものって、あるの?」

ドモン「……ああ、俺には大切なものは沢山あった。母さん、兄さん……。……師匠」


シャルロット「……ごめんね。変なこと聞いて」

ドモン「……しかし、失うばかりではない」


シャルロット「…………」

ドモン「この先、生きていれば、嫌でも大切なものは増えていく。今の俺には、自分でも分からないところまで大切なものが広がっているさ……」


シャルロット「ふーん……。ねぇ……ドモン、僕は、君の大切になれるかな?」


ドモン「な!?し、知らん!そんな事は知らん!」

シャルロット「……うん。また変な事聞いちゃったね……」


ドモン「……シャルロット。自分を偽って、苦しめるのはもう止めろ」


シャルロット「ハクション!うぅ……。……ん?ごめん。なにか言ったかな?」



ドモン「なんでもない!俺はもう部屋に戻るからな!」



シャルロット「……うん。僕も後で行くよ」

~IS学園・職員室~


千冬「お願いとはなんだ」


ドモン「…………この通りだ!レインに電話をさせてくれ!」


千冬「…………ふふ。お前が頭を下げるとはな。頭でも打ったか?」


ドモン「……頼む。山田先生と引き分けておきながら、こんな事を言うのも……」


千冬「ああ、いいだろう」


ドモン「そんな!ここまで頼んでいるのに……って、なんだと!?」


千冬「許可すると言っている。そこにあるから好きにするといい」


ドモン「ありがとう!恩にきる!」


千冬「お前は優しい奴だな。デュノアについてのことだろう」


ドモン「……別に、そういうのではない!俺が、レインの声を聞きたかっただけだ!」



千冬「……ああ。そうだな」


ドモン「……あ、もしもしレインか?」


……………………

…………

……

~IS学園・ドモン・シャルロット部屋~



シャルロット「ふ~」


ドモン「遅かったな」


シャルロット「…………ドモン。今日、久しぶりに父の声を聞いたよ」


ドモン「お、おい!抱きつくな!」



シャルロット「ごめん。でも、もう少しこのまま……」


ドモン「……」


シャルロット「……本当、フランスと日本の時差くらい考えて電話して欲しいよね。……僕はもう眠いよ」


ドモン「…………」




シャルロット「……嬉しそうな声で、シャルロット・デュノアがミカムラ社に売れたと報告してくれたよ。ミカムラ社協力のもと、第三世代開発も時間の問題だって。僕は好きにするといいらしいよ。男のフリを続けるか、女として再転入するか」


ドモン「…………シャルロット」


シャルロット「ドモン。感謝してるんだ。沢山の選択のチャンスをくれて、本当にありがとう。僕は、レイン・ミカムラ社長の娘になったんだって、やっぱり君が、言ってくれたんだよね?」


ドモン「……?レインの、娘……?」



シャルロット「うん。そう聞いたよ」


ドモン「…………な、」


シャルロット「どうしたの?ドモン」


ドモン「なぁにぃぃぃぃぃい!!!?!」


シャルロット「わわ!急に大きい声出さないでよ!」


ドモン「す、すまん。しかし、レインの娘だと!?」


シャルロット「ごめん。ちょっと違ったね。そういうようなものだって、父さんが」


ドモン「あ、ああ……そういうようなものか……」


シャルロット「ふふふ。ドモンは面白いね……」


ドモン「…………」


シャルロット「ドモン……ありがとう」

第三話
「ドモンVSシャルル!突撃シュヴァルツェア・レーゲン」



「さて、皆さん、前回までは謎の転校生が二人も現れ、そのうち一人の謎が解けました……」


「今回はもう一人の転校生、ドイツのラウラ・ボーデヴィッヒの秘密をご覧いただくことになるでしょう!」


それでは!




ISファイト!


レディー…………



ゴォォォォォォォ!!!





今日は終わりです

皆さんの暖かいコメントに支えられています
ありがとうございます

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月05日 (金) 19:39:42   ID: iyi0pyzU

なんでGガンダム?と思いましたが、すごく面白かった!
続き早く‼︎

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